Blank ammunition

申请号 JP2000051036 申请日 2000-02-28 公开(公告)号 JP3681317B2 公开(公告)日 2005-08-10
申请人 日本工機株式会社; 日本油脂株式会社; 发明人 清司 大内; 郁雄 小山; 周平 川口; 圭介 足立; 行雄 青田;
摘要
权利要求
  • 雷管、着火薬および発射薬を内部に備えた薬きょう部と弾頭部とから成る空包用弾薬において、前記弾頭部が、生分解性樹脂と、比重1〜10であり、かつ最大粒径3mm以下の充填物と で一体成形されて成ることを特徴とする空包用弾薬。
  • 請求項1記載の空包用弾薬において、 生分解性樹脂の弾頭部中に占める含有量が10重量%〜70重量%であることを特徴とする空包用弾薬。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、空包用弾薬に係り、砲から発射されるとほぼ同時に分割破砕され、そして、小破片は飛翔範囲が狭く、かつ自然環境下において自然分解して消滅する空包用弾薬に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    従来、射撃訓練は、実戦と同じ音、煙、光、そして発射反動が望まれる。
    しかし、実弾では発射する弾丸の飛距離が大きいため、射撃訓練は場所の確保が難しく、機会が限られていた。
    したがって、射撃訓練では砲口からの飛散物がないか、またあるとしてもその飛散物は砲口から近い距離に落下する弾薬が望まれる。
    そして、そのいくつかは、射撃訓練用弾薬として公知である。
    その一例として、弾丸の弾殻にプラスチックを用い、その弾殻の外周に軸長状の溝を形成し、この弾丸内部の空洞部に鉄粉などをプレス成形したペレット状(タブレット状)の質量調整材を充填して成る射撃訓練用弾丸が、Handbook Weaponry (ラインメタル社発行)、Break-up Ammunition カタログ(NWM社)に開示されている。
    【0003】
    これら射撃訓練用弾丸は、ガス反動を利用する機関砲から発射されると、砲腔の腔線の山により弾丸の弾帯を切り、弾帯は腔線に沿って移動し弾丸に旋動(スピン)を与える。
    そして、スピンしながら砲口外へ出た弾丸は、弾丸の弾殻が外へ向かう遠心で形状を維持できなくなり破壊されるが、この弾殻は細分割されず、開花状の大塊となって残る。
    また、弾殻自体を形成する材料にプラスチックを用いている。
    通常は、強度面からナイロンやポリエチレンが使用される。
    【0004】
    また、他の例として、弾丸素材自体が着火し、爆燃してガス化してしまう爆発性物質を素材とする弾丸が、米国特許第5,907,121号明細書に開示されている。
    また、他の例として、弾殻に生分解性プラスチックを用い、その弾殻の中に着弾時に爆破する火薬が充填されている弾丸(軍事用演習用破壊消耗品)が、特開平9−89500号公報に開示されている。
    また、この弾殻の材料は、グルテン生分解性プラスチックにより形成され、弾殻の中に火薬とともに重量調整用の粉体あるいは着弾表示用の粉体が充填されている。
    【0005】
    また、他の例として、紙束と呼ばれる小銃用(5.56mm〜12.7mm)の空包用弾丸がある。
    また、他の例として、生分解性プラスチックから成るピストル用弾丸が、特開平6−213597号公報に開示されている。
    また、他の例として、薬室と砲腔との境で装填するよう構成した分割破砕型の無薬きょう空包用ふた栓が、特開平8−320200号公報に開示されている。
    このふた栓は、薬室内の発射薬の作動で、発射時におけるガス圧力をシールするとともに、このガス圧力により分割破砕する際、大塊片の発生がない。
    【0006】
    【発明が解決しようとする課題】
    先ず、弾丸スピンの遠心力で弾殻を破壊する方式は、破壊を確実にするため、通常は弾殻(外面または内面)に溝加工を行うが、飛散物による飛散範囲を小さくするためには、弾殻の破片を小さくする必要がある。 そして、破片の大きさは、この溝の間隔で決まる。
    しかしながら、弾丸強度を確保するには、その強度面(取扱い上、機関砲における送給弾システム上)で溝数に限界があるため、破片を小さくするには自ずと限界があり、開花状の大塊となって残ってしまう。
    そして、弾殻材料がプラスチックであり、通常は強度面からナイロンやポリエチレンが使用されるので、これらは自然環境下において腐食消滅することなく、いつまでも残り環境上の問題を生じる虞がある。
    【0007】
    次に、爆発性物質を素材とする弾丸の方式では、砲身内で弾丸素材が着火、爆燃してガス化するため、飛散物はほとんど生じないが、砲身内の焼食により砲の寿命が短くなる虞がある。 また、万一爆燃しなかった場合、実弾と同等の飛距離が出る虞がある。
    次に、グルテン生分解性プラスチック製の弾殻と、その中に火薬を充填している弾丸では、砲から発射された後、目標の標的まで飛行し、標的に当たり弾殻内の火薬により破砕するので、飛距離の問題や訓練条件などの問題が生じ、訓練場所などが特定されてしまう。
    次に、小銃用の空包の紙束では、紙や段ボール紙が使用されており、重量が軽いため、これをそのまま小中口径用空包に使用しても実弾と同様の反動力が得られず、連射が不可能であった。 また、実弾と形状を異にするもので、実弾使用時のような取扱い、装填訓練が採用できなかった。
    【0008】
    次に、生分解性プラスチックを用いるピストル用弾丸では、衝撃に強いため、分割破砕されにくい上に、破片の飛距離が長く、また弾丸の重量が軽いため連射が不可能であった。
    次に、無薬きょう空包用ふた栓では、155mmのような大口径で分離装填弾に用いるもので、このふた栓を装填した後に発射薬を装填することとなる。
    これは、弾丸と発射装置が完全に分離しており、また、ガス反動を利用して連続射撃する機関砲のタイプ(25mm弾使用、35mm弾使用など)のように実弾相当の質量を得て速射的に連続射撃する構成としていないので、所定の腔圧を得て速射的に連続射撃を安定的に行うことはできない。
    【0009】
    本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、射撃時に弾丸が分割破砕され、その破片が小片化され、小破片の飛翔範囲が狭く、連射が可能であり、かつ生分解しやすい空包用弾薬を提供することにある。
    【0010】
    【課題を解決するための手段】
    第1の発明は、雷管、着火薬および発射薬を内部に備えた薬きょう部と弾頭部とから成る空包用弾薬において、前記弾頭部が、生分解性樹脂と、比重1〜10であり、かつ最大粒径3mm以下の充填物とで一体成形されて成ることを特徴とする空包用弾薬である。
    第1の発明においては、比重1〜10であり、かつ最大粒径が3mm以下の充填物が、弾頭部中にほぼ均一に分散しているため、弾頭部として要求される強度を有し、かつ連射機関砲の送給弾する装填衝撃(ガス圧力)、発射時のセットバック(後退力)で弾殻部が軸方向につぶされ割れに耐えるとともに砲口から近距離の範囲内で完全に分割破砕することができる。 すなわち、弾頭部に所定の強度と脆さを付与することができる。
    しかも、生分解性樹脂により形成されているので、使用後に、自然環境下(例えば地上など)で自然分解し形状などが消滅する。
    第2の発明は、第1の発明の空包用弾薬において、生分解性樹脂の弾頭部中に占める含有量が10重量%〜70重量%であることを特徴とする空包用弾薬である。
    【0011】
    【発明の実施の形態】
    以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
    図1は、本発明の第一実施形態に係る空包用弾薬1を示す(請求項1、請求項2に対応する)。
    空包用弾薬1は、薬きょう部2と、先端が円錐形状を為す弾頭部3とから成る。 そして、弾頭部3が、生分解性樹脂と、比重1〜10であり、かつ最大粒径が3mm以下の充填物とでほぼ均一に一体形成されている。
    弾頭部3は、弾底部4に近い方に弾帯5を形成している。
    弾頭部3は、実弾相当の形状に形成してある。
    【0012】
    生分解性樹脂は、酸素や分、生物などが存在する通常の環境条件下では自然分解する生分解性樹脂の全てが使用可能であるが、生分解性樹脂の生分解性が良いものほど好ましい。 さらに、それらの中では融点が90℃以上のものがより好ましい。 ここで、融点が90℃以上とは、機関砲のように連続射撃するものは砲内が過熱するので、当然大気環境下よりも高温になることが予想されることから、弾頭部3が変形や破損しないための条件である。
    ここで、生分解性が良いとは、ASTM−D533892の規格によるコンポスト化条件で、40日で90%以上の分解率を示すことを意味している。
    【0013】
    具体的に例示すると、例えば、ポリ乳酸菌系のラクティ(島津製作所(株)製)、脂肪族ポリエステル系のビオノーレ(昭和高分子(株)製)、ポリ乳酸菌系のレイシア(三井化学(株)製)、セルグリーン(ダイセル化学工業(株)製)、ビオグリーン(三菱ガス化学(株)製)、エコプラ(カーギルジャパン(株)製)、ルナーレ(日本触媒(株)製)、ポバール(クラレ(株))、エバーコーン(日本コーンスターチ(株)製)、澱粉系のコーンポール(日本コーンスターチ(株)製)、ドロンCC(アイセロ化学(株)製)、ノボン(チッソ(株)製)、マタービー(日本合成化学工業(株)製)、澱粉系のプラコーン(日本食品加工(株)製)などが挙げられる。
    また、比重1〜10であり、かつ最大粒径が3mm以下の充填物(以下、分散粒子と略記する)とは、弾頭部3の構成物質となるものであり、かつ、弾頭部3中においてほぼ均一に分散しているものである。
    分散粒子の具体例としては、例えばパルプ、石炭、鉄、亜鉛、タングステンなどの粉砕粒子が挙げられる。
    これらの中では、有害性がないという点でパルプ、石炭が好ましい。
    【0014】
    分散粒子の平均粒子径は、通常、1μm〜3mmであり、分散粒子の種類により最適な粒子径を選択する。 一般には、粒子径は小さいものを選択する方が飛翔範囲が狭くなる傾向にあるが、1μm未満では成形時の取扱いが困難となる。 3mmを超える場合には、均一な成形が困難となる。
    分散粒子は1種あるいは2種以上の組み合わせで使用される。 例えば、鉄粉とパルプ、鉄粉と石炭灰などが挙げられる。
    空包用弾薬1において、生分解性樹脂の弾頭部中に占める含有量は通常5重量%〜90重量%であり、最大腔圧を出すために必要な強度と砲口離脱後の良好な分割破砕状況を得るため、好ましくは10重量%〜70重量%、さらに好ましくは15重量%〜30重量%である。
    【0015】
    連射に有効な反動力を得るために金属粉とそれ以外の分散粒子を選択した場合には、通常以下の条件を満たすように、その種類、重量比を調整する必要がある。 ただし、右辺の2は、砲システム、使用発射薬により大きくなる場合がある。
    Cada+Cbdb+Ccdc>2
    Ca:生分解性樹脂の弾頭部中に占める重量割合 Cb:金属粉以外の分散粒子の弾頭部中に占める重量割合 Cc:金属粉の弾頭部中に占める重量割合 da:生分解性樹脂の真比重 db:金属粉以外の分散粒子の真比重 dc:金属粉の仮比重 空包用弾薬1における弾頭部3の製造は、例えば対象とする比重2(真比重)の物質をおよそ0.1mm〜2.5mmまで粉砕する。 その後、混和機に入れ、必要に応じてさらに均一性を増すために高分子樹脂系分散剤を混入する。 それを生分解性樹脂と混合し、射出成形することで行われる。
    【0016】
    【実施例】
    以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明する。
    (実施例1)
    本発明を25mm機関砲の空包用弾薬に応用した例を示す。
    平均繊維長2.0mmである針状結晶を持つ古紙パルプを90重量%とラクティー((株)島津製作所製生分解製樹脂)を10重量%混合し、外割で8重量%の高分子樹脂系分散剤を添加する。 それを射出成形し、図1に示す外形を持つ35gの弾頭部3を作製した。
    薬きょう部2に所定の発射薬を填薬して、弾頭部3を設置して、空包用弾薬1を作製し、25mm機関砲により射撃試験を行った。
    弾頭部3の破砕状況を、砲口前5mの所に縦×横が1.8m×1.8mで厚さ1mmのチップボードを設置し、チップボードにあいた孔径ならびに孔数状況により確認した。
    その結果、5m地点に置いたチップボードの状況から判断すると、最大破片の大きさは1.5cm×1.0cmの大きさであり、約300個の小片に分割されていることが分かった。
    次に、30m地点にチップボードを置いて射撃試験を実施した結果、チップボードには破片が刺さっていなかったことから、30m以上の飛距離は無いことを確認した。
    なお、弾頭部3のバインダー成分が6ヶ月で大部分生分解することを確認した。
    【0017】
    (実施例2)
    パルプの代わりに石炭灰を用い、平均粒径0.5mmである石炭灰を72重量%とラクティー((株)島津製作所製生分解製樹脂)を28重量%混合し、外割で8重量%の高分子樹脂系分散剤を添加する。 それを射出成形し、図1に示す外形を持つ49.5gの弾頭部3を作製した。
    薬きょう2に所定の発射薬を填薬して、弾頭部3を設置して、空包用弾薬1を作製し、25mm機関砲により射撃試験を行った。
    弾頭部3の破砕状況を、砲口前5mの所に縦×横が1.8m×1.8mで厚さ1mmのチップボードを設置し、チップボードにあいた孔径ならびに孔数状況により確認した。
    その結果、5m地点に置いたチップボードの状況から判断すると、最大破片の大きさは2.5cm×1.0cmの大きさであり、約300個の小片に分割されていることが分かった。
    次に、30m地点にチップボードを置いて射撃試験を実施した結果、チップボードには、わずか1個の小片のみが届いたに過ぎなかった。
    なお、弾頭部3のバインダー成分が6ヶ月で大部分生分解することを確認した。
    【0018】
    (実施例3)
    平均粒径0.5mmである石炭灰を34重量%、平均粒径0.05mmである鉄粉を44重量%、およびラクティー((株)島津製作所製生分解製樹脂)を22重量%混合し、外割で8重量%の高分子樹脂系分散剤を添加する。 それを射出成形し、図1に示す外形を持つ75gの弾頭部3を作製した。
    薬きょう2に所定の発射薬を填薬して、弾頭部3を設置して、空包用弾薬1を作製し、25mm機関砲により射撃試験を行った。
    弾頭部3の破砕状況を、砲口前5mの所に縦×横が1.8m×1.8mで厚さ1mmのチップボードを設置し、チップボードにあいた孔径ならびに孔数状況により確認した。
    その結果、5m地点に置いたチップボードの状況から判断すると、最大破片の大きさは2.8cm×1.8cmの大きさであり、約300個の小片に分割されていることが分かった。
    次に、50m地点にチップボードを置いた射撃試験を実施した結果、チップボードの状況から判断すると、最大破片の大きさは2.5cm×1.0cmであり、平均4個の破片が貫通していたが、80m以上飛翔したものはなかった。
    なお、この弾薬は連射が可能であり、かつ、弾頭部3のバインダー成分が6ヶ月で大部分生分解することを確認した。
    【0019】
    【発明の効果】
    以上述べたように、本発明では次の効果を有する。
    (1)射撃時に分割破砕された弾頭部の破片の飛翔範囲が狭いので、安全性が高い。
    (2)実弾相当の形状と質量を有し、機関砲での連続射撃が可能となる。
    (3)連射が可能であるので、実弾時と同じ取扱、装填、射撃訓練が可能である。
    (4)弾頭部が、砲口の近い距離で分割破砕および小片化し落下するので、射撃訓練上(演習上)の安全が確保されるとともに、訓練場所の選定範囲が広がる。
    (5)弾頭部が、添加物を混合する生分解性樹脂により形成されるので、使用後に、自然環境下(例えば地上など)で自然分解し形状などが消滅する。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】 本発明の第一実施形態に係る空包用弾薬を示す断面図である。
    【符号の説明】
    1 空包用弾薬 3 弾頭部 2 薬きょう部

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