銃器のための生分解性弾薬

申请号 JP2018501982 申请日 2015-07-10 公开(公告)号 JP2018522196A 公开(公告)日 2018-08-09
申请人 ロペス−ポザス ラヌーザ, ルイス エンリケ; LOPEZ−POZAS LANUZA, Luis Enrique; 发明人 ロペス−ポザス ラヌーザ, ルイス エンリケ;
摘要 ガス発生手段を備えるカートリッジケース、ケース基部、および発射体によって形成された、銃器のための生分解性で非致死性の生分解性弾薬であって、前記発射体の組成物が、ISO 14855: 1999の分析方法に従ったUNE-EN-ISO 14855: 2005規格に従う少なくとも30%の生分解性バイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される、鉱物充填剤とを備えることを特徴とする、弾薬。
权利要求

ガス発生手段を備えるカートリッジケース、ケース基部、および発射体によって形成された、銃器のための生分解性で非致死性の弾薬であって、前記発射体の組成物が、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうち少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤と、を備えることを特徴とする弾薬。前記カートリッジケースの壁の厚さが、0.3mmと3mmとの間、好ましくは0.5mmと2mmとの間で構成される、請求項1に記載の弾薬。金属のケース基部を備え、前記発射体の組成物および前記カートリッジケースの組成物が各々独立して、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とを備える、請求項1または2のいずれかに記載の弾薬。20%までの、好ましくは10%の、さらに好ましくは0%と5%との間の、1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤を備える、請求項3に記載の生分解性で非致死性の弾薬。前記発射体および前記カートリッジケースの組成物が同一である、請求項1から4のうちいずれかに記載の弾薬。金属のケース基部を備え、前記発射体の組成物および前記カートリッジケースの組成物が、同一であり、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とからなる、請求項5に記載の弾薬。金属のケース基部を備え、前記発射体の組成物および前記カートリッジケースの組成物が各々独立して、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、前記発射体かつ20%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤の場合、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択され、前記カートリッジケースの場合、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とを備える、請求項1から3のうちいずれかに記載の弾薬。前記ケース基部が金属で作られる、請求項1に記載の弾薬。前記ケース基部および前記カートリッジケースが金属で作られる、請求項1に記載の弾薬。前記カートリッジケース、前記ケース基部、または両者の組成物が、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とを備える、請求項1に記載の生分解性で非致死性の弾薬。20%までの、好ましくは10%の、さらに好ましくは0%と5%との間の、1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤を備える、請求項10に記載の非致死性で生分解性の弾薬。前記カートリッジケースおよびケース基部は、材料の総重量に対し重量で最大5%の鉱物充填剤に加えて、前記材料の総重量に対し重量で95%と100%との間の割合の植物起源のエラストマー性バイオプラスチックを備える前記材料で作られ、前記発射体(3)は、材料の総重量に対し重量で5%と15%との間の割合のPLAと前記材料の総重量に対し重量で50%と75%との間の割合の生分解性のエラストマー性ポリマーとで構成されたバイオプラスチックと、前記材料の総重量に対し重量で20%と45%との間の割合の鉱物充填剤とを備える前記材料で作られる、請求項1に記載の弾薬。前記生分解性のバイオプラスチックが、ゴム、ラテックス、またはそれらの混合物から選択された、植物起源の少なくとも1つのエラストマー性ポリマーを備えることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の生分解性弾薬。前記生分解性のバイオプラスチックが、植物性材料から抽出されたPLAを備えることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の銃器のための生分解性弾薬。前記PLAが、澱粉、セルロース、およびそれらの混合物からなるグループから選択された植物性材料から抽出されることを特徴とする、請求項14に記載の銃器のための生分解性弾薬。前記カートリッジケースおよびケース基部は、材料の総重量に対し重量で最大60%の鉱物充填剤に加えて、前記材料の総重量に対し重量で40%と90%との間の割合の植物起源のエラストマー性バイオプラスチックを備える前記材料で作られ、前記発射体(3)は、材料の総重量に対し重量で50%と100%との間の割合のPLAで構成されたバイオプラスチックと、前記材料の総重量に対し重量で0%と10%との間の割合の鉱物充填剤とを備える前記材料で作られる、請求項1に記載の弾薬。前記発射体および前記カートリッジケースの組成物の少なくとも90%は、前記生分解性バイオプラスチックと前記1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤との合計である、請求項1から16のいずれかに記載の弾薬。前記発射体の前記バイオプラスチックは、1つ以上のエラストマーのみで構成される、請求項1に記載の弾薬。前記発射体の前記バイオプラスチックは、1つ以上のエラストマーからなり、前記発射体は、最大30%の装填量を備える、請求項18に記載の弾薬。前記鉱物充填剤は、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、硫酸バリウム、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項1から19のいずれかに記載の弾薬。前記発射体の壁は、染料を収容するキャビティを形成する、請求項1から20のいずれかに記載の弾薬。前記染料は蛍光性である、請求項21に記載の弾薬。前記バイオプラスチックは、蛍光性であるか、または少なくとも1つの無毒で生分解性の蛍光色素を含むかあるいは前記蛍光色素でコーティングされる、請求項1から22のいずれかに記載の弾薬。前記ガス発生手段は火薬を備える、請求項1から23のいずれかに記載の弾薬。最大可能装填量に対し重量でより少ない装填量の前記ガス発生手段を備える、請求項1から24のいずれかに記載の弾薬。重量で最大装填量の20%と80%との間のガス発生手段を備える、請求項25に記載の弾薬。前記発射体が、前記カートリッジケースと接触して前記カートリッジケースから分離され、ガスの発生時に発射されるように構成された部品であることを特徴とする、請求項1から26のいずれかに記載の弾薬。前記発射体および前記カートリッジケースは、破断手段によって単一のボディにおいて区切られる、請求項1から26のいずれかに記載の弾薬。前記破断手段は、破断線または複数の破断点を備える、請求項28に記載の弾薬。前記破断線は、前記ボディの壁における狭窄である、請求項29に記載の弾薬。前記発射体は、衝突中の貫通能を最小化するように構成された鈍端を備える、請求項1から30のいずれかに記載の弾薬。前記混合物の比重は、0.6g/cm3と6g/cm3との間にわたる、請求項1から31のいずれかに記載の弾薬。

(i)ガス発生手段を備えるカートリッジケースであって、壁の厚さが0.3mmと3mmとの間で構成されたカートリッジケース、(ii)ケース基部、および(iii)発射体によって形成された、0.6〜6g/cm3の比重を有する、銃器のための生分解性で非致死性の弾薬であって、前記発射体の組成物が、生分解性エラストマーを備える少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、規格ISO 14855に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤と、を備えることを特徴とする弾薬。前記カートリッジケースの壁の厚さが、0.5mmと2mmとの間で構成される、請求項1に記載の弾薬。混合物の前記比重が、0.6g/cm3と2g/cm3との間にわたる、請求項1または2のいずれかに記載の弾薬。金属のケース基部を備え、前記発射体の組成物および前記カートリッジケースの組成物が各々独立して、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、規格ISO 14855に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とを備える、請求項1から3のいずれかに記載の弾薬。20%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤を備える、請求項4に記載の生分解性で非致死性の弾薬。前記発射体および前記カートリッジケースの組成物が同一である、請求項1から5のいずれかに記載の弾薬。金属のケース基部を備え、前記発射体の組成物および前記カートリッジケースの組成物が、同一であり、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、規格ISO 14855に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とからなる、請求項6に記載の弾薬。金属のケース基部を備え、前記発射体の組成物および前記カートリッジケースの組成物が各々独立して、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、規格ISO 14855に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、前記発射体かつ20%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤の場合、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択され、前記カートリッジケースの場合、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とを備える、請求項1から4のいずれかに記載の弾薬。前記ケース基部が金属で作られる、請求項1に記載の弾薬。前記ケース基部および前記カートリッジケースが金属で作られる、請求項1に記載の弾薬。前記カートリッジケース、前記ケース基部、または両者の組成物が、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、規格ISO 14855に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられるバイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤とを備える、請求項1に記載の非致死性で生分解性の弾薬。20%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される鉱物充填剤を備える、請求項10に記載の生分解性で非致死性の弾薬。前記カートリッジケースおよびケース基部は、材料の総重量に対し重量で最大5%の鉱物充填剤に加えて、前記材料の総重量に対し重量で95%と100%との間の割合の植物起源のエラストマー性バイオプラスチックを備える前記材料で作られ、前記発射体(3)は、材料の総重量に対し重量で5%と15%との間の割合のPLAと前記材料の総重量に対し重量で50%と75%との間の割合の生分解性のエラストマー性ポリマーとで構成されたバイオプラスチックと、前記材料の総重量に対し重量で20%と45%との間の割合の鉱物充填剤とを備える、前記材料で作られる、請求項1に記載の弾薬。前記生分解性のバイオプラスチックが、ゴム、ラテックス、またはそれらの混合物から選択された、植物起源の少なくとも1つのエラストマー性ポリマーを備えることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の生分解性弾薬。前記生分解性のバイオプラスチックが、植物性材料から抽出されたPLAを備えることを特徴とする、請求項1から14のいずれかに記載の銃器のための生分解性弾薬。前記PLAが、澱粉、セルロース、およびそれらの混合物からなるグループから選択された植物性材料から抽出されることを特徴とする、請求項15に記載の銃器のための生分解性弾薬。前記発射体および前記カートリッジケースの組成物の少なくとも90%は、前記生分解性バイオプラスチックと前記1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤との合計である、請求項1から16のいずれかに記載の弾薬。前記発射体の前記バイオプラスチックは、1つ以上のエラストマーのみで構成される、請求項1に記載の弾薬。前記発射体の前記バイオプラスチックは、1つ以上のエラストマーからなり、前記発射体は、最大30%の装填量を備える、請求項18に記載の弾薬。前記鉱物充填剤は、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、硫酸バリウム、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項1から19のいずれかに記載の弾薬。前記発射体の壁は、染料を収容するキャビティを形成する、請求項1から20のいずれかに記載の弾薬。前記染料は蛍光性である、請求項21に記載の弾薬。前記バイオプラスチックは、蛍光性であるか、または少なくとも1つの無毒で生分解性の蛍光色素を含むかあるいは前記蛍光色素でコーティングされる、請求項1から22のいずれかに記載の弾薬。前記ガス発生手段は火薬を備える、請求項1から23のいずれかに記載の弾薬。最大可能装填量に対し重量でより少ない装填量の前記ガス発生手段を備える、請求項1から24のいずれかに記載の弾薬。重量で最大装填量の20%と80%との間のガス発生手段を備える、請求項25に記載の弾薬。前記発射体が、前記カートリッジケースと接触して前記カートリッジケースから分離され、ガスの発生時に発射されるように構成された部品であることを特徴とする、請求項1から26のいずれかに記載の弾薬。前記発射体および前記カートリッジケースは、破断手段によって単一のボディにおいて区切られる、請求項1から26のいずれかに記載の弾薬。前記破断手段は、破断線または複数の破断点を備える、請求項28に記載の弾薬。前記破断線は、前記ボディの壁における狭窄である、請求項29に記載の弾薬。前記発射体は、衝突中の貫通能力を最小化するように構成された鈍端を備える、請求項1から30のいずれかに記載の弾薬。

说明书全文

本発明は、非致死性および生分解性であるという特色を有する、銃器に使用するさまざまな弾薬に関する。

カートリッジまたは弾薬筒、または弾薬は、銃器を発砲するために必要な要素のセット、すなわち本質的には、発射体、ガス発生手段(標準的には雷酸塩、たとえば火薬と呼ばれる)を備えるカートリッジケース、および上記ガス発生手段に点火するために必要な手段を備えるケース基部と定義され得る。実際の発砲用の弾薬および訓練用の弾薬(非致死性)において発射体は、カートリッジケース内部のガスの膨張により発射される。空包では、カートリッジケースが破断線を有するので、ガスが膨張すると、何の固体要素も発射せずにガスを放出しながらカートリッジケースが上記破断線に沿って破断する。

弾薬は、銃器の点火チャンバの内部に緊密に嵌合するための適切なサイズを有する。雷酸塩は、弾薬の中心または後部の縁端上に設けられ得、射撃の最初の要因である、少ない装填量の衝撃に敏感な化学的要素を備える。

すべてのこれらのタイプの従来の弾薬は、空包の場合のように、従来のプラスチック材料から製造される一部を除き、フルメタルジャケットである(ケース基部、カートリッジケース、および発射体)。

カートリッジケースは、発射体およびガス発生手段(たとえば、火薬)のキャリアとしての役割を果たすうえに、弾薬を構成する他の要素をまとめるパーツである。カートリッジケースは、2つの本質的なパーツ、すなわち、マウスおよびボディからなる。カートリッジケースがボトルタイプである(ガレットがある)場合、ネック(ガレット)およびショルダーが追加されなくてはならない。

ケース基部は、プライマーカプセル(パーカッションキャップ)のキャリアである。それは、点火をトリガすることを担うプライマー物質が収容される弾薬のパーツである。

一般的なプラスチックによって形成されたカートリッジケースを有する弾薬がよく知られており、それは、カートリッジケースと金属の発射体とによって形成された従来の弾薬にまさる利点、たとえば特に、重量の低減、より低い製造コスト、およびより高速な製造プロセスを提供する。最も一般的なプラスチックの弾薬は空包である。

カートリッジケースは、それらが製造される材料に依存して、金属性および半金属性であり得る。金属のカートリッジケースの場合、それらは、それらが空気を通さないようにチャンバを密閉する目的のためにチャンバの壁を緊密に圧迫し、その後、ガスの圧が低下する際にチャンバの元のサイズを回復しなければならない場合に、発砲時に受ける膨張を支持することをそれらに可能にさせる、特別な靭性、展性、および弾性条件を有しなければならない。これらの特質は、真鍮によって完全に満たされ、それは、スペインにおける工場の承認のために、銅72%および亜鉛28%の組成物を有しなければならない。

対照的に、ほぼすべての現在の半金属性のカートリッジケースは、成形された一体型のプラスチックのカートリッジケースを有する。

さらに、金属の弾薬の使用は、発射体の鉛のような最も汚染する重金属を取り除くように進化してきているが、たとえそうでも、カートリッジケースおよび金属の発射体はどちらも、未解決の問題であり続けている。というのもそれらは、それらが酸化によって分解されるまでに何十年も環境中に残り、またこの過程のあいだ特にを汚染しているからである。

非生分解性プラスチックから製造された半金属性弾薬の使用もまた、カートリッジケースおよび発射体、またはそれらの部品が、いずれのタイプの廃棄物処理もなしに自然の地面にわたってまき散らされたままにされるので、重大な生態学的問題をもたらす。環境汚染問題は、射撃後、カートリッジケースが武器から排出され、発射体が発射され、両者を地面および自然環境に散乱させられたままにしておく場合に起こる。現在使用されている大半の従来のプラスチックは、環境から消滅するのに何世紀まで要するかもしれない。この理由のために、狩猟協会、射撃場、および治安部隊は現在、これらのスポーツおよび訓練活動を実践するためにその固有の機能をも満たす生分解性カートリッジを要求している。

非致死性弾薬は、訓練、雑踏警備、発砲練習、等のために軍用および民間用の用途において使用される。

特許文献1は、生分解性材料によってコーティングされたアルミニウム、鋼鉄、等の金属芯を備える20mmの実際の発砲用の弾薬に関する。上記生分解性組成物の性質を指定していないうえに、芯のその組成物ならば、発射体も弾薬も全体として、生分解性であるとみなされることはできない。

特許文献2は、生分解性であるとみなされることはできない、ナイロンおよび成形されたガラス繊維によって形成された高強度ポリマーから製造された空包およびサブソニック弾に関する。

特許文献3は、弾薬、特にモルタル手榴弾に関する。文献の最初の解釈から、それらを脆弱にするために使用される材料は、麦稈の粉塵、金属鉱物、および潤滑油、たとえば大豆、コーン、またはパーム油を含み、それは銃器の弾薬のために必要とされる特性とは異なる、ということが推論され得る。それは弾薬が生分解性であることに言及しているが、それは、生分解性とは矛盾するケイ酸マグネシウムおよびステアリン酸亜鉛といった金属の存在を説明している。モルタル手榴弾の一部のみが生分解されるであろう。加えて、特許の目的は、弾薬が脆弱であるかまたは易脆弱であるためのものであり、それは、いずれのタイプの弾薬のカートリッジケースにとっても究極的な所望の特徴であろう。

特許文献4は、ピストル、サブマシンガン、またはセミオートマチックライフルにではなくショットガンにしか適さない、ショットガン用の生分解性カートリッジに関する。ショットガン用のこれらのカートリッジ、および本願が提案する非致死性および生分解性の弾薬は、同一の物理機械的圧力を支持せず、異なる内部要素を備え、適用される弾道がショットガンの銃身には溝がないという事実によりまったく異なり、したがって、材料の組成物および混合物が異なる。

特許文献5は、そのカートリッジケースが、植物起源のバイオプラスチックではなく、生分解性材料、本質的にはPVAで作られた、ショットガンシェルを開示する。いずれにせよ、ショットガンシェルの要求は、発射体弾薬の要求とはまったく異なる。同様に、特許文献6もまた、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)から製造されたショットガンシェルを開示する。

特許文献7は、少なくとも98%のカプロラクトンから作られた弾薬を開示する。カプロラクトンは、連続的な発砲または環境的な暑さの条件で融解する非常に低い融解点を有し、弾薬を使用不能にするどころか射手にとって危険なものにする。加えて、カプロラクトンは油由来物であり、たとえそれが使用可能な生分解性弾薬をもたらすことができたとしても、それは油由来物から生じ、それはそれを生態学的な代替例にしない。

特許文献8および特許文献9は、生分解性の油由来物から作られた弾薬のためのエアソフトペレットに関する。したがってそれらは、植物起源のバイオプラスチックではない。加えて、エアソフトペレットは、発射されるペレットだけでなくむしろ実際の銃器を動作させるために組み合わせられるさまざまなパーツ(ケース基部、カートリッジケース、発射体)を備える非致死性または訓練用の弾薬を製造するために要求される弾道の要求とはまったく関係がない弾道の要求を有する。エアソフトペレットは、遊戯銃のために設計される。

したがって、その動作のために必要な特徴および特性を維持する一方で改善された生分解性プロファイルを有する非致死性弾薬を提供するというニーズが存在する。

独国特許出願公開第10163415号明細書

欧州特許出願公開第2663831号明細書

英国特許出願公開第496180号明細書

国際出願ES2015/070356号明細書

英国特許出願公開第2422185号明細書

米国特許出願公開第2014/0366765号明細書

米国特許第5859090号明細書

西国特許出願公開第2373161号明細書

西国特許出願公開第2404030号明細書

提案される発明は、発砲、すなわち田舎で自然環境の真ん中で行われる行為の後、弾薬のカートリッジケースおよび発射体の複数の部品が散乱させられ、地中に埋められる場合に生まれる生態学的問題を十分に解決する。したがって、発明の態様は、ガス発生手段を備えるカートリッジケース、ケース基部、および発射体によって形成された、銃器のための生分解性で非致死性の弾薬であり、それは、前記発射体の組成物が、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられる、バイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される、鉱物充填剤とを備えることを特徴とする。

本発明は、その使用中の破断を防止する一方で必要な弾性を付与し、ひとたび使用されるとその生分解性条件を維持する、生分解性の原材料に基づいている。

さらに、本願が提示するさまざまな弾薬は、他の問題を解決し、それらの使用における新たなソリューションを提示する。弾薬は、非致死性であるだけでなく、非外傷性でもあり、それにより、訓練のためにまったく実際的である一方で大怪我の危険を低減する。ある特定の構成において、それはまた、他の非致死性弾薬と対照的に、オートマチックおよびセミオートマチックの武器における使用に足るだけの圧力を生み出す、非致死性で生分解性の弾薬の作製を可能にする。

以下は、説明をよりよく理解するのに役立ち、本発明の対象の実施形態の特定の非限定的なモードを示す、図面に言及する。

独立して製造され、その後に組み立てられるカートリッジケース(1)、ケース基部(2)、および発射体(3)を有する普通の構成を有する弾薬の横断面を示す図である。

図1の弾薬の概観を示す図である。

2つの独立した部品を形成するカートリッジケースおよび発射体を有する弾薬の横断面を示す図である。

カートリッジケースおよび発射体が単一の部品を形成する、破断線によって区切られたカートリッジケースおよび発射体を有する弾薬の横断面を示す図である。

1つの部品におけるカートリッジケースおよび中空の弾薬筒ヘッド、および星型の破断点を有する、空包の横断面を示す図である。

番号を振られた以下の要素が上記図面に登場する。 1)カートリッジケース 2)ケース基部 3)発射体(カートリッジケースとは独立した部品) 4)カートリッジケースおよびケース基部のセット(1つの部品) 5)単一の部品を形成するカートリッジケースおよび発射体ヘッド 6)中空の発射体ヘッド 7)発射体ヘッド上の縦の破断線 8)単一の部品を形成するカートリッジケースおよび発射体を有する弾薬における発射体のパーツ 9)カートリッジケースと発射体とを区切る破断線 (バイオプラスチック) 本発明は、本質的に生分解性バイオプラスチックによって形成された非致死性弾薬に関する。バイオプラスチックは、生存生物によって生成された天然起源のプラスチックであり、性質上、生分解性であり、生分解のために混合物に触媒を追加することを必要としない。本発明において「バイオプラスチック」とは、EN13.432:2000規格を満たすポリマー、すなわち発砲後、ISO 14855規格に従って6か月未満で、重量で90%まで生分解されるもの、すなわち、重量でそれらの質量の90%が、180日間で二酸化炭素、水、およびバイオマスへと変えられるものと理解される。好ましくは、ISO 16.929に従って、重量で少なくとも90%が12週間未満で2ミリメートルより小さいサイズまで崩壊させられる。試材の好気的分解の最終生成物は、二酸化炭素、水、鉱物塩、および新たな微生物細胞成分(バイオマス)である。

加えて、さまざまな標準化団体(ISO、CEN、ASTM、DIN、等)によって立案された他の生分解性規格は、さまざまな分類基準、すなわち、生分解が行われる媒体、選定された測定変数、媒体における酸素の存在または欠如、等を有する。プラスチック材料の生分解性および/または堆肥化可能性を決定するために最も広く使用される国際規格は、以下のとおりである。

−UNE-EN-ISO 14852:2005:水媒体におけるプラスチック材料の最終的な好気的生分解性の決定。生み出された二酸化炭素の分析に従った方法(ISO 14852:1999)。したがって、発明の一実施形態において、上記材料は、分析方法ISO 14852:1999に従ったUNE-EN-ISO 14852:2005規格に従って生分解性である。

−UNE-EN-ISO 14855:2005:制御された堆肥化条件におけるプラスチック材料の最終的な好気的生分解性および崩壊の決定。生み出された二酸化炭素の分析に従った方法(ISO 14855:1999)。したがって、発明の一実施形態において、上記材料は、分析方法ISO 14855:1999に従ったUNE-EN-ISO 14855:2005規格に従って生分解性である。

−UNE-EN-ISO 17556:2005:呼吸計において酸素消費量を測定することによる、または生み出された二酸化炭素の量による、地中の最終的な好気的生分解性の決定(ISO 17556:2003)。したがって、発明の一実施形態において、上記材料は、分析方法ISO 17556:2003に従ったUNE-EN-ISO 17556:2005規格に従って生分解性である。

これらの試験規格は、酸素の存在下の試材の生分解中に、二酸化炭素、水、鉱物塩、および新たなバイオマスが生成物として生み出される、という事実に基づいている。生分解のパーセンテージは、試材から生み出された二酸化炭素と試材から生成され得る二酸化炭素の最大理論量との間の比に基づいて計算される。

堆肥化可能であるためにプラスチック生成物によって満たされなくてはならない要求は、以下のように、欧州のEN 13.432規格によって確立されたものである。

−材料の分析:重金属におけるその含有量、全有機炭素、全窒素、等を見るために材料を分析することからなる。

−生分解性:規格は、容器が6か月で少なくとも90%まで生分解されなくてはならないという基準を確立する。生分解性を確認するために、それは、好ましくはISO 14855規格に従うことを推奨する。

−崩壊:材料が2mm未満のサイズの破片に物理的に分解することが可能であるかどうかが確認される。ISO 16.929規格。

−堆肥品質:それは、プラスチック試料を含む堆肥とブランク(試料なしの堆肥)とを比較することによって決定される。堆肥が農業に適していることを保証するために異なるパラメータが分析される(金属、カルシウム、リン、カリウム、等)。草木についての生態毒性試験もまた、プラスチック廃棄物を有する堆肥が追加されている培養基上と、上記廃棄物なしの培養基上とでのそれらの成長を分析して行われる。OECD試験208。

発明の一実施形態において材料は、OECD試験208を満たす。発明の別の実施形態において材料は、EN 13.432規格に従って堆肥化可能である。

「非致死性」という用語は、兵器産業におけるその一般的な使用によると、たとえば破砕および/または貫通を最小化することにより、死傷者および生涯にわたる身体的被害を最小化して、目標を無能力にすることを目的としている弾薬であると理解される(米国国防総省−「DoD」)。本発明によると、「非致死性」はまた、発射体を発射する訓練用または少ない燃料の弾薬を含む。それは、少ない火薬装填量を含有し、および/または目標を過度に貫通せずに衝突時に破断または跳飛するように構成された、弾薬である。それはまた、曳光弾を含む。本発明はたとえば、特にピストル、リボルバー、ライフル、カービン銃、サブマシンガン、マシンガン、グレネードランチャーといった銃器、徹甲弾、または長距離狙撃手のための弾薬を含む。

本発明は、武器の使用に習熟し、射撃の感覚に慣れ、さまざまな低減された装填量の燃料の弾薬といった武器を使用して訓練するために、実際の発砲の状況においてであるが致死能力なしに、発射体を発砲することを可能にする。

別の変形例は、鈍的外傷を負わせず、苦痛を最小限まで最小化し、肉体的な大怪我を引き起こさない、実際の部隊による訓練を目的としている。治安部隊は、彼らの制服を着、彼らがそれらを用いて実際の状況に対処する、公式の装備品および既定の従装具を用いて、訓練するが、それゆえに、本願が提示する弾薬は、実際の危険の状況を忠実に再現する一方で、危険または大怪我を呈さない。このタイプの弾薬における弾薬筒は、堅固であるか、中空であるか、それらの内部に染料を有するか、夜間の任務のために蛍光性であるか、または衝突時に脆弱であり得る。

発射体の先端の設計、質量、および衝突速度は、それらの貫通能力に直接的に影響を及ぼし、したがって致命的なことである、ということに注意すべきである。本願が提示する非致死性および生分解性のさまざまな弾薬において、実際の部隊に対する使用を目的としている弾薬は、貫通または深刻な打撲傷を回避する一方で所望の弾道効果を達成するために、鈍頭を有し、軽量であり、少ない火薬装填量を有するであろう。

本発明の弾薬は、貫通能力をほとんどまたはまったく有さず、外傷性でなく、目標を無能力にせず、衝突時に皮膚の腐食を超えた大怪我は負わせず、一連のオートマチックおよびセミオートマチックの武器と互換性がなくてはならない。目的は、訓練を実際的にするために、制御された力による衝突を感じることである。

対照的に、命中点による訓練のための非致死性および生分解性の弾薬は、意図される使用を満たす目的により、従来の実際の弾薬と設計において同様に、尖っているか、またはより流線形であるだろうし、より多い火薬装填量を有するであろう。

上述された欠点に対し本発明によって提供される利点は、好ましくは、ゴム、ラテックス、またはそれらの混合物といった植物起源のエラストマー性ポリマーを備える、好ましくは、PLA(ポリ乳酸)のような植物起源の生分解性ポリマーで構成された、生分解性バイオプラスチックに基づいている。それはまた、ひとたび発砲されると汚染問題を解決する不活性塩充填剤を備える。上記充填剤は、たとえば、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、または硫酸バリウム、またはそれらの混合物といった、炭酸塩および鉱物塩のグループの不活性で無毒の鉱物充填剤である。

さらに、別の利点は、発明の弾薬は、その生分解性特徴が決して、設計、形状、または口径に影響を及ぼされないだろうから、それらが小さい口径のまたは自己防衛のための武器か、レクリエーションの射撃用の銃か、ショットガンか、またはさらには戦争の武器あるいはマシンガンかどうかにかかわらず、すべてのタイプの口径および銃器に適しているということである。生分解性特徴は、射程の短い弾薬であろうと、訓練用弾薬であろうと、または曳光弾であろうと、異なる既存のさまざまな弾薬における弾薬でなされる使用にも影響を及ぼされないだろう。

石油由来のプラスチックのカートリッジは、それらの製造とそれらの分解との両方で非常に汚染する。一般的に、それらは、本発明において解決される主な欠点を有する。本発明は、微生物、真菌類、藻類によって生成される清浄で無臭の生分解に関する。本発明の銃器のための生分解性弾薬は、その消費のために虫および小さい齧歯類を引きつけない。

発明の弾薬は、生分解性バイオプラスチックおよび熱可塑性プラスチックの押し出しおよび射出に基づいているがゆえに、生分解性であり、原材料の取得と、製造およびその後の生分解による環境からのその消滅との両方において、環境汚染を最小化する、再生可能なエネルギー源から生じる。結果として、本発明は、従来の石油化学系プラスチックまたは金属のカートリッジと同一の物理機械的特徴を有するが、生分解性であるという条件を追加する銃器のためのカートリッジを提供する。

バイオプラスチックは好ましくは、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、または硫酸バリウム、またはそれらの混合物といった炭酸塩および鉱物塩のグループの不活性で無毒の鉱物充填剤に加えて、最大99%の混合物を備える、植物起源のポリマーである。このグループは、特に、PLA(ポリ乳酸)タイプのバイオプラスチック、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)またはポリヒドロキシバレレート(PHV)タイプのコポリマーポリエステル、およびプルラン(多糖)を含む。

代替の実施形態によると、本発明の弾薬は、バイオプラスチックおよび不活性で無毒の鉱物充填剤のほかに、たとえば、酸化分解、または光フラグメンテーション、または酸化生分解による、その生分解をトリガする触媒を加えられた、少量(材料の総重量に対し重量でわずか10%)の熱可塑性ポリマーを備える。これらの材料の非限定的な例は、それらが漸進的により小さい断片へと分解する際に紫外線が触媒の働きをするよう、常に、それらの感光性を高める触媒または分解添加物との組み合わせで追加される、特に、PET、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、テレフタレートポリブチレンポリカーボネート(PC-PBT)、スチレン、ブタジエンアクリロニトリル−アルファポリカーボネート(ABS-PC)、およびポリ塩化ビニル(PVC)といった、従来のプラスチックである。したがって、生分解現象とは、二酸化炭素、水、鉱物塩、およびより多くのバイオマス(新たな微生物細胞成分)を生み出すためのバイオマスによる材料の消化のことを言う。これらの微生物は、バイオマスを生成するために微生物によってより吸収されやすい単位へとバイオプラスチックが破裂する際に触媒の働きをする酵素を生成する。対照的に、生分解は、たとえば、混合物のうち少なくとも90%の生分解性材料の比における、澱粉に基づいたPLAまたはバイオプラスチックと、PP(プロピレン)、PVCのような従来のプラスチックとの混合物といった、生分解性コンポーネントと非生分解性コンポーネントとからなる複合材料において行われる。材料の残りは、鉱物または従来の熱可塑性プラスチック、およびその生分解を増強するための触媒であり得る。一実施形態によると、材料は、総重量に対し重量で1%と10%との間の上記熱可塑性ポリマー材料と、0.5%と3%との間の酸化触媒とを備える。

発明の弾薬は、精確に発射されるに足るだけ高いが、目標を貫通することおよび外傷または大怪我を引き起こすことを回避するに足るだけ低い、適切な比重を有しなければならない。本発明のための許容できる範囲は、0.6g/cm3から6.0g/cm3の間である。特定の実施形態によると、範囲は、0.6g/cm3と2.0g/cm3との間、より具体的には0.7g/cm3から1.8g/cm3の間、より具体的には0.8g/cm3から1.7g/cm3の間に位置している。

発明の弾薬は、好ましくは、ゴム、ラテックス、またはそれらの混合物といった、植物起源のエラストマー性ポリマーによって形成された、バイオプラスチックで構成される。好ましい実施形態によると、バイオプラスチックは、重量で50%と100%との間の割合で見いだされる。別の好ましい実施形態によると、バイオプラスチックは、たとえば、澱粉、セルロース、およびそれらの混合物からなるグループから選択されるといった植物質から抽出されたPLAである。別の特定の実施形態によると、バイオプラスチックは、重量で60%と95%との間の割合で見いだされる。別の特定の実施形態によると、バイオプラスチックは、重量で65%と90%との間の割合で見いだされる。

(発明の構成) 本発明において提案される生分解性銃器のカートリッジは、たとえば図1および図2に示すように、カートリッジケース(1)、ケース基部(2)、および発射体(3)で構成される。これらの要素のいくつかは、たとえば図3、図4、および図5に示すように、単一の部品を形成して統合され得る。かくして、たとえば、カートリッジケースおよびケース基部は、図4および図5において観察され得るように、1つの部品(5)で作られ得る。

発明の発射体(3)または(8)は、バイオプラスチックと不活性で無毒の鉱物充填剤とを備える。弾薬の他のパーツは、たとえば金属、好ましくは真鍮といった他の材料で作られ得る。代替の実施形態によると、ケース基部(2)は、金属、好ましくは真鍮で作られる。あるいは、ケース基部およびカートリッジケースは両方とも金属で作られる。

発明の代替の実施形態によると、カートリッジケース、ケース基部、または両者の組成物は、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、そのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられる、バイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される、鉱物とを備える。

別の代替の実施形態によると、弾薬は、金属のケース基部を備え、発射体の組成物およびカートリッジケースの組成物は各々独立して、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられる、バイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される、鉱物充填剤とを形成する。特定の実施形態において、発射体の組成物およびカートリッジケースの組成物は、同一であり、好ましくは、発射体およびカートリッジケースの組成物の少なくとも90%は、上記生分解性プラスチックと上記1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤との合計である。

特定の実施形態によると、弾薬の異なるパーツは、異なる材料を備える。

本発明の弾薬は、さまざまな構成を採用し得る。1つの可能性は、普通の構成であり、それは図1および図2に対応し、発射体(3)は、カートリッジケース(1)と接触してカートリッジケース(1)から分離された部品であり、発射体(3)は、ガスの発生時に発射されるように構成される。発射体(3)とカートリッジケース(1)との間の空気を通さない密閉または嵌合は、カートリッジケース(1)の内部で生成されたガスの膨張による発砲時の所望の速度での発射体(3)の発射を可能にする。この構成において、ケース基部(2)、カートリッジケース(1)、および発射体(3)は、独立したパーツとして製造され、その後、従来技術においてすでに知られている方法にしたがって組み立てられ得る。

図1および図2に例示されたこの構成のより具体的で非限定的な実施形態は、以下であろう。

−カートリッジケース(1)のために、材料は、植物起源の生分解性のエラストマー性ポリマーで構成されたバイオプラスチックを備え、たとえば、材料の総重量に対し重量で0%と10%との間の割合の、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、または硫酸バリウムといった鉱物充填剤に加えて、たとえば、ラテックス由来のゴムが、材料の総重量に対し重量で90%と100%との間の割合で使用される。代替の実施形態によると、鉱物充填剤は、上記材料の総重量に対し重量で最大5%である。

−射出成形によって製造されたケース基部(2)のために、材料は、上記材料の総重量に対し重量で95%までの、たとえば上記材料の総重量に対し重量で約85%の割合の、生分解性のエラストマー性ポリマー(たとえば、植物起源のゴム)と、たとえば上記材料の総重量に対し重量で0%と10%との間の割合の、鉱物充填剤、たとえば炭酸カルシウムとに加えて、上記材料の総重量に対し重量で15%までの、たとえば上記材料の総重量に対し重量で約10%の割合で使用されるであろう、PLAのような植物起源の生分解性ポリマーで構成されたバイオプラスチックを備える。代替の実施形態によると、鉱物充填剤は、上記材料の総重量に対し重量で最大5%である。

−射出成形によって製造された発射体(3)のために、材料は、上記材料の総重量に対し重量で75%までの、たとえば上記材料の総重量に対し重量で約65%の割合の、生分解性のエラストマー性ポリマー(たとえば、植物起源のゴム)と、たとえば上記材料の総重量に対し重量で10%と80%との間の割合の、鉱物充填剤、たとえば炭酸カルシウムとに加えて、上記材料の総重量に対し重量で15%までの、たとえば上記材料の総重量に対し重量で約10%の割合で使用されるであろう、PLAのような植物起源の生分解性ポリマーで構成されたバイオプラスチックを備える。代替の実施形態によると、鉱物充填剤は、上記材料の総重量に対し重量で、20%と70%との間、好ましくは25%と60%との間である。代替の実施形態によると、発明の弾薬は、カートリッジケース(1)と、材料の総重量に対し重量で最大5%の鉱物充填剤に加えて、上記材料の総重量に対し重量で95%と100%との間の割合の植物起源のエラストマー性バイオプラスチック、たとえばラテックス由来のゴムを備える、上記材料で作られたケース基部と、材料の総重量に対し重量で5%と15%との間の割合のPLAと上記材料の総重量に対し重量で50%と75%との間の割合の生分解性のエラストマー性ポリマー(たとえば、植物起源のゴム)とで構成されたバイオプラスチックと、上記材料の総重量に対し重量で20%と70%との間の割合の鉱物充填剤、たとえば炭酸カルシウムとを備える、上記材料で作られた発射体(3)とを備える。

代替の実施形態において、発明の弾薬は、金属のケース基部を備え、発射体の組成物およびカートリッジケースの組成物は各々独立して、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられる、バイオプラスチックと、70%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、発射体かつ20%までの1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤の場合、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択され、カートリッジケースの場合、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される、鉱物充填剤とを備える。

別の代替の実施形態において、発明の弾薬において、カートリッジケース、ケース基部、または両者の組成物は、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられる、バイオプラスチックと、20%までの、好ましくは10%の、好ましくは0%と5%との間の、1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される、鉱物充填剤とを備える。

発明の別の代替の実施形態において、弾薬において、カートリッジケースおよびケース基部は、材料の総重量に対し重量で最大60%の鉱物充填剤に加えて、上記材料の総重量に対し重量で40%と90%との間の割合の植物起源のエラストマー性ポリマーを備える、上記材料で作られ、発射体(3)は、材料の総重量に対し重量で50%と100%との間の割合のPLAで構成されたバイオプラスチックと、上記材料の総重量に対し重量で0%と10%との間の割合の鉱物充填剤とを備える、上記材料で作られる。

別の実施形態において、ケース基部は、金属性であり、カートリッジケースの組成物は、少なくとも30%のバイオプラスチックであって、重量でそのうちの少なくとも90%が、ISO 14855規格に従って6か月未満で二酸化炭素、水、およびバイオマスに変えられる、バイオプラスチックと、20%までの、好ましくは10%の、好ましくは0%と5%との間の、1つ以上の不活性で無毒の鉱物充填剤であって、各々が炭酸塩または鉱物塩のグループから選択される、鉱物充填剤とを備える。別の実施形態において、発射体は、好ましくは重量で最大30%の、1つ以上のエラストマーのみで作られたバイオプラスチックを備える。

カートリッジケース(1)、ケース基部(2)、および発射体(3)はどれも、すでに知られているプロセスのいずれか、好ましくは射出成形方法によって、製造され得る。

発射体は、圧力によりカートリッジケースのネックを通って導入され、カートリッジケースのマウスを、空気を通さないように密閉されたままにする。ケース基部がカートリッジケースに結合されるであろうし、それは雷酸塩のパーカッションキャップを含むであろうし、また、このパーツを、かくしてアセンブリ全体を、空気を通さないように密閉されたままにする。

ケース基部(4)を有する一体型のカートリッジケース、および発射体(3)もまた、製造されることができ、それらはその後、従来技術においてすでに知られている方法に従って組み立てられる(図3を参照)。

別の特定の実施形態において、発射体およびカートリッジケースは、単一の部品(5)として製造され、発射体(8)およびカートリッジケースは、図4に示すように、破断手段(10)によって区切られる。破断手段は、発砲時に、カートリッジケースの内部で起こるガスの膨張が上記破断手段(10)による破断および発射体(8)の発射を引き起こすように、異なる手法で構成され得る。したがって、たとえば、破断線、複数の破断点、またはボディの壁の狭窄の使用といった、この目的を達成するための異なる可能性が存在する。発射体(8)の横断面もまた同様に、衝突でその破断または崩壊を促進し、それにより、貫通を最小化し、目標への致死性のまたは取り返しのつかない被害を回避する、破断手段を備え得る。弾薬のサイズは、弾薬のタイプ、その炸薬、およびそれに付与される使用に依存して変化するであろう。これらのプロセスは、それらの目的およびそれらが構成される武器によって、弾薬のさまざまな組み合わせをもたらす。

単一の部品を形成するにもかかわらず、発射体およびカートリッジケースは、たとえば、それが二色射出成形システムによって製造される場合、異なる材料で作られることができる。このように、カートリッジはフレキシブルで非脆弱であり、発射体は脆弱である、単一の部品が得られることができる。それはまた、たとえば、発射体がより重く、および/または異なる色を有する(および/または蛍光性である)といった、特定の構成を得ることを可能にする。かくして、特定の実施形態によると、本発明の弾薬は、単一の部品(5)で製造された発射体およびカートリッジケースと、ケース基部(2)とを備え、カートリッジケースおよびケース基部は、材料の総重量に対し重量で最大5%の鉱物充填剤に加えて、上記材料の総重量に対し重量で95%と100%との間の割合の植物起源のエラストマー性バイオプラスチック、たとえばラテックス由来のゴムを備える、上記材料で作られ、発射体(3)は、材料の総重量に対し重量で5%と15%との間の割合のPLAと上記材料の総重量に対し重量で50%と75%との間の割合の生分解性のエラストマー性ポリマー(たとえば、植物起源のゴム)とで構成された、バイオプラスチックと、上記材料の総重量に対し重量で20%と70%との間の割合の鉱物充填剤、たとえば炭酸カルシウムとを備える、上記材料で作られる。

発明の一実施形態において、発射体は、中空であり、その内部に1つ以上の生成物を収容する。この実施形態によると、発射体の壁は、衝突時に発射体が染料を放出して命中点に印をつけるように、たとえば染料を収容する、キャビティを形成する。発明の一実施形態によると、上記染料は、特に何らかのタイプの染料を備える、粉、ジェル、または液体であることができ、蛍光染料を含み、上記バイオプラスチックは、蛍光性であるか、または、無毒で生分解性の蛍光色素を含むかあるいは同蛍光色素でコーティングされる。

火薬の量を低減することに加えて、低出力発砲は、カートリッジケースの壁を厚くし、それによりガス発生手段(たとえば、火薬)のために利用可能な空間を制限することによって達成され得る。これはまたカートリッジケースに、金属のカートリッジケースの特徴と同様の特徴を驚くほどに維持することを可能にさせる。生分解性ポリマーで作られ、より厚い壁を有する、これらのカートリッジケースは、より良好に製造すること、発射体とのより緊密な嵌合を可能にすること、したがって発砲中に発生させられるガスのより良好な使用、をサポートする。それらはまた、より耐性のあるカートリッジケースを提供する。さらにこの構成は、発砲中に自動再装填システムをアクティブにするに足る圧力を生み出すが、それは、他の訓練用弾薬の問題である。したがって、好ましい実施形態によると、カートリッジケースの壁の厚さは、0.3mmと3mmとの間、好ましくは0.3mmと2mmとの間、より好ましくは0.5mmと2mmとの間、より好ましくは0.8mmと2mmとの間で構成される。

上述された構成に加えて、発明の弾薬は、ガス発生手段、好ましくは火薬を備える。被害を最小化し、死傷者または取り返しのつかない被害の最大限の回避を保証するために、発明の弾薬は、最大可能装填量に対し重量でより少ない装填量の上記ガス発生手段、たとえば、重量で最大装填量の20%と80%との間のガス発生手段を備える。

本発明の弾薬はまた、図5において例示されているように、空包であることもできる。上記空包は、ここで説明された生分解性材料のほかに、既知の手段によって組み立てられる、発射体と一体型のカートリッジケース(5)と、ケース基部(2)とを備える。発射体に対応するであろうもの(6)は、中空であり、ガスの流出を可能にするために、たとえば十字型または星型(7)の、切り欠きまたは破断点を有する。このように、発射体は、生分解性の空包では発射されず、すなわち、発砲時にガスが膨張して切り欠きまたは破断点(7)に圧力を及ぼす。このように、発射体のヘッドが破断して、発射体を発射せずにガスの放出を可能にする。空包の異なるパーツを形成する材料の組成物は、本発明において説明された実施形態のいずれかであり得る。

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