【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、吸収式冷温水機の高温再生器及びこの高温再生器を用いる吸収式冷温水機に関する。 【0002】 【従来の技術】吸収式冷温水機の高温再生器としては例えば特開昭 58-198661号公報に記載のものがある。 具体的には高温再生器は外筒と内筒とから構成され、外筒と内筒との間に溶液を保持し、内筒の一部が溶液を加熱するための燃焼器の燃焼室となっており、その下流部の内筒内にほぼ垂直に溶液管群が設置されている。 燃焼器からの燃焼ガスが周囲を溶液で囲まれた燃焼室壁面を加熱した後、内筒内にほぼ垂直に設置された溶液管群の間を通って管群を外部から加熱する構成となっている。 熱伝達を向上するために管群はちどり配列に配置されたり、 燃焼ガスの下流部ではフィン管が用いられたりしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】高温再生器で加熱沸騰させる臭化リチウム水溶液は、高温において腐食性が強くなるために、伝熱面温度を一定値以上に上げることができない。 このため上記のような従来例においては、伝熱管の燃焼ガス流に対する前面と背面で熱負荷が異なるので、前面の最も熱負荷が高く伝熱面温度が高温になる点を基準にして伝熱設計を行っている。 この場合、伝熱管背面では燃焼ガスがよどんだ状態になるので熱負荷が小さくなり、全体として伝熱面積が多く必要となり、高温再生器が大形化するという問題点があった。 逆に、全体の平均熱負荷を上げようとすると、伝熱管の前面で局部過熱が発生して伝熱面の腐食が進行するという問題点があった。 特にちどりに配列された伝熱管群においては、1列目の管と管の隙間で加速された燃焼ガスが2列目の管の先端にぶつかるので、その部分が過熱して腐食が進行する。 【0004】本発明は、高温再生器の伝熱面の局部過熱を防止することによって腐食が発生せず、又小形化が図れる吸収式冷温水機の高温再生器及び吸収式冷温水機を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的は、外筒と内筒との間に溶液を保持する液室を形成し、内筒内部は溶液を加熱する燃焼室とする吸収式冷温水機の高温再生器において、前記燃焼室の下流に前記内筒の上下の液室に連通し燃焼ガスと交差するように断面が流れ方向に扁平な溶液管を配置することによって、達成される。 【0006】上記目的は、高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を接続して冷凍サイクルを構成する吸収式冷温水機において、外筒と内筒との間に溶液を保持する液室を形成し、内筒内部は溶液を加熱する燃焼室とし、前記燃焼室の下流に前記内筒の上下の液室に連通し燃焼ガスと交差するように断面が流れ方向に扁平な溶液管を配置する高温再生器を備えることによって、達成される。 【0007】 【作用】溶液管が燃焼ガスの流れに方向に扁平な形状をしているので、燃焼ガスがよどんで熱負荷が小さくなる場所がなく、また伝熱面熱流束が一様に変化して局部過熱が発生しにくいので伝熱面の腐食の進行を防止することができる。 【0008】 【実施例】図1は本発明の実施例の高温再生器の切欠き斜視図であり、図2は図1の高温再生器の垂直断面図であり、図3は図1の水平断面図である。 高温再生器1は外筒101と内筒102、複数の溶液管103、バーナ104、溶液流入管105、気液分離板106からなっている。 内筒102は外筒101の内部にあり、両者の間には溶液109が保持されて、内筒102はこの溶液109に没している。 バーナ104は内筒102に貫通して外筒101の側面に取り付けられており、内筒10 2の内部が燃焼室111となっている。 前記外筒101 と内筒102とで液室112を形成し、燃焼室111の下流に内筒102の上下の液室112を連通する複数の溶液管103が設置され、内部は溶液109で満たされている。 溶液管103は水平断面が長円形(もしくは扁平形)をしており、長円形の直線部が平行になるように複数本一列に配列されている。 溶液管103と溶液管1 03の間は燃焼ガス通路となっている。 また、外筒10 1の内部で溶液109の上方には溶液流入管105、気液分離板106が設置され、外筒101の側面には溶液流出孔107、上面には冷媒蒸気流出孔108が設けられている。 フロートボックス110は溶液流出孔107 により外筒101と連通しており、溶液流入管105はフロートボックス110内を通って外筒101内につながっている。 フロートボックス110内の溶液流入管1 05の途中にフロート弁が設けられており、フロートボックス内の液面高さに応じて高温再生器1に送り込む溶液流量を調節する。 【0009】バーナ104からの燃焼ガスは、内筒10 2の壁面を通して主に輻射伝熱により溶液109を加熱した後、隣合う溶液管103の平板面で挟まれた流路を通過しつつ、対流伝熱により溶液管103内の溶液10 9を加熱して、外へ放出される。 加熱された溶液109 は沸騰して冷媒蒸気を発生し、発生した冷媒蒸気は上昇流となって溶液管103内や外筒101と内筒102の間の流路を上昇し、液面上にでて気液分離板106を迂回して、冷媒蒸気流出孔108から出ていく。 一方、溶液は溶液流入管105を通って高温再生器1内に導かれ、高温再生器1内で加熱沸騰して濃度の濃くなった溶液は、溶液流出孔107からフロートボックス110へ送られる。 溶液はフロートボックス内110に一旦溜められて液面を形成した後出ていく。 【0010】以上説明したように本実施例によれば、燃焼ガスと溶液との熱交換を行う伝熱面が平板であるために、燃焼ガスがよどんで熱負荷が小さくなる場所がないので、平均熱流束を高くとることができ、高温再生器の小形化を図ることができる。 また、伝熱面が平板であるので局部加熱が発生しにくく、伝熱面の局部腐食を防止することができる。 【0011】なお、溶液管103は円形のパイプを変形させることにより、容易に製作できる。 【0012】次に、本発明の他の実施例を図4、図5、 図6を用いて説明する。 図4は高温再生器の切欠き斜視図であり、図5、図6は溶液管の水平断面図又は側面図を示す。 溶液管103は図1の実施例と同様に高温再生器の内筒102の内部にほぼ平行に複数本設置される。 溶液管103は水平断面が長円形をしており、その平板面には複数の伝熱フィン121が水平に設置されている。 伝熱フィン121は燃焼ガスの流れに沿って上流から下流に向かってフィン高さが高くなり、途中から一定の高さとなるようなフィン形状をしている。 その他の構成は図1の実施例と同様である。 【0013】以上説明したような本実施例によれば、燃焼ガスと溶液との熱交換を行う伝熱面が平板であるために、燃焼ガスがよどんで熱負荷が小さくなる場所がないので、平均熱流束を高くとることができ、高温再生器の小形化を図ることができる。 また、伝熱面が平板であるので局部加熱が発生しにくく、伝熱面の局部腐食を防止することができる。 また、溶液管の平板面に設置した伝熱フィンは、燃焼ガスの流れに沿ってフィン高さを変化させているので、熱流束の均一化を図ることができ、腐食の進行を抑えながら平均熱流束を高くとることができ、さらに高温再生器1の小形化を図ることができる。 【0014】次に、本発明の更に他の実施例を図7、図8を用いて説明する。 図7、図8は溶液管の水平断面図又は側面図を示す。 溶液管103は図1の実施例と同様に高温再生器の内筒102の内部にほぼ平行に複数本設置される。 溶液管103は水平断面が長円形をしており、その平板面には伝熱フィン121が水平に設置されている。 伝熱フィン121は燃焼ガスの流れ方向に3部分に分割されており、一番上流のフィン121aは上流から下流に向かってフィン高さが高くなるような形状をしている。 また、分割された下流側のフィン121b、 121cほどフィンピッチが小さくなっている。 また、 それぞれのフィンは、高さ方向の位置が上流側のフィンの高さとできるだけ一致しないように工夫されている。 その他の構成は、図1の実施例と同様である。 なお、内筒102と溶液管103の組立は、内筒の上下に溶液流路の形状にあわせた切れ込みを入れ、この切れ込みの開口側からあらかじめフィンを設置された溶液流路を挿入して上下を接合することにより、溶液流路の外面に設置されたフィンの干渉なく容易に組み立てることができる。 【0015】以上説明したような本実施例によれば、燃焼ガスと溶液との熱交換を行う伝熱面が平板であるために、燃焼ガスがよどんで熱負荷が小さくなる場所がないので、平均熱流束を高くとることができ、高温再生器の小形化を図ることができる。 また、伝熱面が平板であるので局部加熱が発生しにくく、伝熱面の局部腐食を防止することができる。 また、溶液管の平板面に設置した伝熱フィンは、燃焼ガスの流れに沿ってフィン高さとフィンピッチを変化させているので、熱流束の均一化を図ることができ、腐食の進行を抑えながら平均熱流束を高くとることができ、さらに高温再生器の小形化を図ることができる。 【0016】次に、本発明の更に他の実施例を図9、図10を用いて説明する。 図9、図10は溶液管の水平断面図又は側面図を示す。 溶液管103は図1の実施例と同様に高温再生器の内筒102の内部にほぼ平行に複数本設置される。 溶液管103は水平断面は上流側が長円形をしており、下流側は長方形となっており、その平板面には伝熱フィン121が水平に設置されている。 伝熱フィン121は燃焼ガスの流れ方向に3部分に分割されており、一番上流のフィン121aは上流から下流に向かってフィン高さが高くなるような形状をしている。 また、分割された下流側のフィン121b、121cほどフィンピッチが小さくなっている。 また、それぞれのフィンは、高さ方向の位置が上流側のフィンの高さとできるだけ一致しないように工夫されている。 その他の構成は図1の実施例と同様である。 【0017】以上説明したように本実施例によれば、燃焼ガスと溶液との熱交換を行う伝熱面が平板であるために、燃焼ガスがよどんで熱負荷が小さくなる場所がないので、平均熱流束を高くとることができ、高温再生器1 の小形化を図ることができる。 また、伝熱面が平板であるので局部加熱が発生しにくく、伝熱面の局部腐食を防止することができる。 また、溶液管の平板面に設置した伝熱フィンは、燃焼ガスの流れに沿ってフィン高さとフィンピッチを変化させているので、熱流束の均一化を図ることができ、腐食の進行を抑えながら平均熱流束を高くとることができ、さらに高温再生器1の小形化を図ることができる。 また、本実施例においては溶液管の下流側の断面形状が長方形となっているので、燃焼ガス流路の後端までフィンを取り付けることができ、伝熱面積を有効に利用でき小形化を図れるとともに、むだな溶液部分を減らすことができるので、原価低減も図れるという効果がある。 また、内筒の後端部分が直線状になるので外筒との組立、接合が容易になるという効果もある。 【0018】以上の実施例においては、内筒の上下をつなぐ溶液管103は水平断面が長円形のパイプとなっているが、図11に示すように平面で構成された角パイプや平板の加工により細長い流路を形成しても同様の効果が得られる。 また、図12、図13に示すように、溶液管103を燃焼ガスの流れ方向に複数列配置してもよい。 【0019】また、溶液管に取り付けられたフィンの高さは分割された部分ごとに高さが異なっていてもよい。 また、上流と下流のフィンの取付け位置は、ずらした方が伝熱性能が高くなるという効果がある。 【0020】図14は、本発明の実施例の吸収式冷温水機を用いた吸収式空調システムである。 【0021】図に示すように吸収式冷温水機は、高温再生器1、低温再生器2、凝縮器3、蒸発器4、吸収器5、低温熱交換器6、高温熱交換器7、溶液循環ポンプ8、冷媒ポンプ9、加熱用のバーナ104、低温再生器3内に吸収器1からの溶液を散布する散布装置10、低温再生器2内に配置し高温再生器1で発生した冷媒蒸気を凝縮して管外を流下する溶液と熱交換する伝熱管1 1、この伝熱管11を凝縮器3に導く配管の途中に設けられた絞り12、凝縮器3の底部に設けられた冷媒タンク13、凝縮器3からU字シール、絞り15を介して液冷媒を蒸発器4に導く冷媒液管14、弁17を介して凝縮器の気相部と蒸発器を結び、途中にUシール部を持つ冷媒蒸気管16、冷媒ポンプ9の吐出と冷媒散布装置2 0とをフロート弁19を介して連結する冷媒管18、蒸発器4の下部に配置した冷媒タンク21、凝縮器3の冷媒タンク13と、蒸発器4及び吸収器5の上部に設けられた冷媒受け24とを、冷媒ブロー弁22を介して結ぶ冷媒ブロー管23、冷媒蒸気管16のUシールの底部と気泡ポンプの気泡吹出し部26を結ぶ冷媒配管25、気泡ポンプの気泡吹出し部26の上部に配置し冷媒受け2 4に上部を開口した気泡ポンプの揚液管27、冷媒管1 8の途中から分岐して気泡ポンプの気泡吹出し部26へ接続する冷媒管28と、低温熱交換器6とエジェクタポンプ30を結ぶ溶液戻り管29、溶液ポンプ8から低温熱交換器6へ溶液を送る配管の途中から分岐してエジェクタポンプ30へ溶液を送る溶液管31、エジェクタポンプ30から溶液を溶液散布装置33へ導く溶液管32 と、吸収器5の下部に設けられた溶液トレイ34、溶液トレイ34と吸収器下部の溶液タンク35を結ぶ溶液管36、冷媒受け24からの冷媒を溶液トレイ34へ散布する冷媒散布管37と蒸発器4内に設置された蒸発伝熱管51と室内機52の間を冷温水ポンプ53により冷温水を循環させる冷温水配管54、吸収器1内に設置された吸収伝熱管55と凝縮器4内に設置された凝縮伝熱管56と冷却塔57の間を冷却水ポンプ58により冷却水を循環させる冷却水配管59から構成されている。 【0022】冷房運転時にシステムは次のように動作する。 冷房運転時には弁17及び弁22は閉となっている。 【0023】吸収器5の下部にある溶液タンク35の溶液は、溶液循環ポンプ8により低温熱交換器6に送られた後、一部は高温熱交換器7を通って高温再生器1へ送られ、残りは低温再生器2へ送られて散布装置10から散布される。 高温再生器1に送られた溶液はバーナ10 4に加熱されて沸騰し冷媒蒸気を発生する。 発生した冷媒蒸気は低温再生器2に送られて伝熱管11の管内で凝縮した後、絞り12を通って凝縮器3へ送られる。 この時の凝縮熱は、散布装置10から散布されて伝熱管11 の管外を流下する溶液を加熱して、再び冷媒蒸気を発生させる。 発生した冷媒蒸気は凝縮器3へ送られ、凝縮伝熱管56内を流れる冷却水により冷却されて凝縮し、高温再生器からの冷媒と合流して冷媒タンク13に溜められる。 一方、高温再生器1で冷媒蒸気を発生して濃縮された濃溶液は、高温再生器1から溢れてフロートボックス110を経由して高温熱交換器7に送られる。 高温熱交換器7で吸収器からの希溶液と熱交換して温度を下げた後、低温再生器2からの濃溶液と合流する。 合流した濃溶液は、低温熱交換器6で吸収器1からの希溶液と熱交換してさらに温度を下げ、エジェクタポンプ30によって溶液戻り管29及び溶液管32を通って溶液散布装置33へ送られ、吸収器5内に散布される。 散布された濃溶液は、吸収伝熱管55内を流れる冷却水により冷却されつつ蒸発器4からの冷媒蒸気を吸収して濃度が薄くなり、溶液トレイ34で集められ溶液管36を通って溶液タンク35に戻る。 一方、凝縮器3の下部の冷媒タンク13に溜められた液冷媒は、冷媒タンク13から溢れて冷媒液管14、絞り15を経由して蒸発器4に流入する。 蒸発器4では、下部に設けられた冷媒タンク21の液冷媒が、冷媒ポンプ9により冷媒管18、フロート弁19を通って冷媒散布装置20に送られ、蒸発器4内の蒸発伝熱管51上に散布され、管群内を流れる冷水と熱交換して蒸発し、その結果冷水から蒸発潜熱を奪い冷凍作用が得られる。 蒸発した冷媒は、吸収器1へ流出して、吸収器1内を流下する濃溶液に吸収される。 【0024】一方、冷却塔57で冷却された冷却水は、 冷却水ポンプ58により吸収器5に送られ吸収伝熱管5 5で吸収熱を奪って温度上昇し、次に凝縮器3に送られ凝縮伝熱管56で凝縮熱を奪ってさらに温度上昇する。 その後冷却塔57に戻って冷却される。 また、蒸発器4 内の蒸発伝熱管51で冷却された冷水は冷温水ポンプ5 3で室内機52に送られ、室内を冷房して温度上昇し、 再び蒸発器に戻る。 【0025】冷房運転中に冷房負荷がなくなった場合には、吸収冷温水機停止信号が与えられ、冷温水ポンプ5 3、冷却水ポンプ58、冷却塔57、バーナ104がただちに停止し、冷媒ポンプ9も同時に停止するが、溶液ポンプ8はサイクル内の濃溶液を希釈するために一定時間運転を継続し、冷媒の凍結を防止するために冷媒ブロー弁22を開いて冷媒タンク13の冷媒を冷媒ブロー管23、冷媒受け24、冷媒散布管37を通って溶液トレイ34上の溶液に混合して希釈する。 溶液の濃度を低下させることにより溶液の冷媒蒸気吸収能力を低下させ、 冷媒及び冷温水の凍結を防止できる。 【0026】一方、暖房運転時にシステムは次のように動作する。 暖房運転時には弁17及び弁22は開となっており、冷却水ポンプ58を停止し吸収器1内の吸収伝熱管55及び凝縮器4内の凝縮伝熱管56に冷却水は流さない。 また、冷媒ポンプ9は停止とする。 【0027】吸収器1の下部にある溶液タンク24の溶液は、溶液循環ポンプ8により低温熱交換器6に送られた後、一部は高温熱交換器7を通って高温再生器1へ送られ、残りは低温再生器2へ送られて散布装置10から散布される。 高温再生器1に送られた溶液はバーナ10 4に加熱沸騰されて冷媒蒸気を発生する。 発生した冷媒蒸気は低温再生器2に送られて伝熱管11の管内で凝縮した後、絞り12を通って凝縮器3へ送られる。 この時の凝縮熱は、散布装置10から散布されて伝熱管11の管外を流下する溶液を加熱して、再び冷媒蒸気を発生させる。 発生した冷媒蒸気は凝縮器3へ送られるが、凝縮器3内に設けられた管群内に冷却水が流されていないので、凝縮液化せず、弁17、冷媒蒸気管16を経由して蒸発器5に送られる。 また、冷媒蒸気の一部は冷媒蒸気管16のUシール部から冷媒管25、気泡ポンプの気泡吹出し部26、揚液管27を通って冷媒受け24へ送られ、冷媒散布管37から吸収器1の溶液トレイ34上へ送られる。 また、高温再生器からの液冷媒は、冷媒ブロー管23、冷媒ブロー弁22を経由して蒸発器4へ送られる蒸発器4では凝縮器からの冷媒蒸気が、蒸発伝熱管51を流れる温水と熱交換して凝縮液化し、この時の凝縮潜熱により温水を加熱して暖房能力を発生する。 凝縮液化した液冷媒は冷媒タンク21に溜められ、冷媒管1 8から分岐した冷媒管28を通って気泡ポンプの気泡吹き出し部26へ送られ、気泡ポンプの作用により揚液管27を上昇して冷媒受け24へ流入し、冷媒散布管37 から吸収器5の溶液トレイ34上へ送られる。 一方、高温再生器1で冷媒蒸気を発生して濃縮された濃溶液は、 高温再生器1からフロートボックス110を経由して高温熱交換器7に送られる。 高温熱交換器7で吸収器からの希溶液と熱交換して温度を下げた後、低温再生器3からの濃溶液と合流する。 合流した濃溶液は、低温熱交換器6で吸収器5からの希溶液と熱交換してさらに温度を下げ、エジェクタポンプ30によって溶液戻り管29及び溶液管32を通って溶液散布装置33へ送られ、吸収器5内に散布される。 吸収伝熱管55内には冷却水が流れていないので、散布された濃溶液は吸収伝熱管55を流下し、溶液トレイ34上で液冷媒と混合して、溶液管36を通って溶液タンク35に戻る。 【0028】また、蒸発器5内の蒸発伝熱管51で加熱された温水は冷温水ポンプ53で室内機52に送られ、 室内を暖房して温度低下し、再び蒸発器に戻る。 【0029】本実施例によれば、高温再生器を小形化したことにより吸収式冷温水機の小形化が図れる。 【0030】 【発明の効果】本発明によれば、燃焼ガスがよどんで熱負荷が小さくなる場所がなく、平均熱流束を高くとることができ、高温再生器の小形化が図れ、このためこの高温再生器を用いることにより吸収式冷温水機の小形化も図ることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例の高温再生器の切欠き斜視図。 【図2】図1のものの垂直断面図。 【図3】図2のものの水平断面図。 【図4】本発明の他の実施例の高温再生器の切欠き斜視図。 【図5】図4の高温再生器に用いる溶液管の水平断面図。 【図6】図4のものの側面図。 【図7】本発明の更に他の実施例の高温再生器に用いる溶液管の水平断面図。 【図8】図7のものの側面図。 【図9】本発明の更に他の実施例の高温再生器に用いる溶液管の水平断面図。 【図10】図9のものの側面図。 【図11】本発明の更に他の実施例の高温再生器に用いる溶液管の水平断面図。 【図12】本発明の更に他の実施例の高温再生器に用いる溶液管の水平断面図。 【図13】本発明の更に他の実施例の高温再生器に用いる溶液管の水平断面図。 【図14】本発明の吸収式冷温水機を用いた吸収式空調システム。 【符号の説明】 1…高温再生器、2…低温再生器、3…凝縮器、4…蒸発器、5…吸収器、6…低温熱交換器、7…高温熱交換器、8…溶液循環ポンプ、9…冷媒ポンプ、10…散布装置、11…伝熱管、12…絞り、13…冷媒タンク、 14…冷媒液管、15…絞り、16…冷媒蒸気管、17 …弁、18…冷媒管、19…フロート弁、20…冷媒散布装置、21…冷媒タンク、22…冷媒ブロー弁、23 …冷媒ブロー管、24…冷媒受け、25…冷媒管、26 …気泡ポンプの気泡吹出し部、27…気泡ポンプの揚液管、28…冷媒管、29…溶液戻り管、30…エジェクタポンプ、32…溶液管、33…溶液散布装置、34… 溶液トレイ、35…溶液タンク、36…溶液管、37… 冷媒散布管、51…蒸発伝熱管、52…室内機、53… 冷温水ポンプ、54…冷温水配管、55…吸収伝熱管、 56…凝縮伝熱管、57…冷却塔、58…冷却水ポンプ、59…冷却水配管、201…外筒、202…内筒、 203…燃焼室、10…バーナ、204…溶液流路、2 05…燃焼ガス通路、206…溶液、207…溶液流入管、208…溶液流出孔、209…冷媒蒸気流出孔、2 10…気液分離板、211…伝熱フィン、211a、2 11b、211c…伝熱フィン ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相沢 道彦 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 成瀬 孝夫 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 浦木 泰男 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 |