Compact, high-efficiency thermoelectric system

申请号 JP2004530980 申请日 2003-08-07 公开(公告)号 JP4340902B2 公开(公告)日 2009-10-07
申请人 ビーエスエスティー エルエルシー; 发明人 ロン イー. ベル;
摘要
权利要求
  • 改良された熱電システムであって、
    複数の熱電モジュールであって、それらの少なくともいくつかが、実質的に相互に熱絶縁されており、各モジュールが、高温側および低温側を有する前記複数の熱電モジュールと、
    少なくとも1つの固体作動手段であって、前記複数の熱電モジュールの少なくとも2つと順に熱伝達状態になり、その結果、前記作動手段が、前記熱電モジュールの少なくとも2つによって、複数の段階において徐々に冷却または加熱される前記少なくとも1つの固体作動手段と、
    を備える熱電システム。
  • 前記作動手段は、回転軸に装着された複数のディスク状の手段を含み、前記手段は、前記熱電モジュールで前記ディスク状手段の少なくともいくつかをはさんで、積み重ねた構成である請求項1に記載の熱電システム。
  • 前記作動手段は、熱電モジュールと作動手段とを交互に積み重ねた構成である複数の作動手段を含む請求項1に記載の熱電システム。
  • 前記作動手段は、前記複数の熱電モジュールの少なくともいくつかを実質的に熱絶縁する請求項3に記載の熱電システム。
  • 改良された熱電システムであって、
    複数の熱電モジュールであって、それらの少なくともいくつかは、実質的に相互に熱絶縁されており、各 熱電モジュールが、高温側および低温側を有する前記複数の熱電モジュールと、
    複数の熱伝達装置 であって、それらの少なくともいくつかは、異なる平面にあり、複数の前記熱電モジュールの少なくとも1つと熱伝達状態であり、前記熱伝達装置の少なくとも2つが、互いに流体により連結され、前記熱伝達装置の少なくとも2つを連続して流れる第1の作動流体を受け入れる熱伝達装置と、を備え、
    前記第1の作動流体は、前記熱伝達装置の少なくとも2つを流れる過程で冷却又は加熱される熱電システム。
  • 前記熱伝達装置の少なくともいくつかは、それぞれ、少なくとも2つの熱電モジュールの間にはさまれている請求項5に記載の熱電システム。
  • 複数の前記熱電モジュールの少なくとも1つは、前記はさんだ熱伝達装置に面する低温側を有する請求項6に記載の熱電システム。
  • 前記複数の熱電モジュールと前記複数の熱伝達装置とは、 前記熱電モジュールの少なくともいくつかの低温側同士を、少なくとも1つの熱伝達装置を間においておおむね向き合わせ、かつ、前記熱電モジュールの少なくともいくつかの高温側同士を、少なくとも1つの熱伝達装置を間においておおむね向き合わせて、積み重ねられている請求項5に記載の熱電システム。
  • 前記複数の熱伝達装置は、ハウジングと、熱交換器フィンとを備える熱交換器であって、前記各熱交換器の熱交換器フィンは、前記熱交換器と熱伝達状態の前記熱電モジュールの少なくとも1つのための追加の熱絶縁を提供するように、作動流体の流れの方向に段階を形成する請求項5に記載の熱電システム。
  • 前記第1の作動流体は、前記冷却熱伝達装置を介して同じ方向に流れる請求項5に記載の熱電システム。
  • 前記熱伝達装置は、作動流体を受け入れて所定の方向に流す請求項8に記載の熱電システム。
  • 前記熱伝達装置は、熱交換器であり、該熱交換器は、セグメントに形成された熱交換器要素を内部に有するハウジングを備え、前記セグメントの少なくとも1つは、前記セグメントの他の少なくとも1つから実質的に熱絶縁されている請求項 11に記載の熱電システム。
  • 第1の熱交換器から第2の熱交換器への流路を提供して、前記第1の熱交換器および第2の熱交換器を流れる作動流体が複数の段階において冷却または加熱される、少なくとも1つの管路をさらに備える請求項 12に記載の熱電システム。
  • 少なくとも1つの固体作動媒体は、当該作動媒体が冷却又は加熱されるように、前記複数の熱電モジュールの少なくとも2つに関連して動くように適合する請求項1に記載の熱電システム。
  • 前記複数の熱電モジュールは、少なくとも1つのN型熱電素子と、少なくとも1つのP型熱電素子とを備える請求項5に記載の熱電システム。
  • 说明书全文

    本開示は、ソリッドステート冷却、加熱および発電システムのための、改良された構成に関する。

    熱電装置(TE)は、いくつかの材料の特性を利用して、電流の存在下で材料を横切って温度勾配を生じさせる。 通常の熱電装置は、装置内の熱電材料としてP型およびN型の半導体を用いる。 これらは、所望の加熱または冷却機能が得られるような方法で物理的かつ電気的に構成される。

    今日熱電装置に使用されている最も一般的な構成を図1に示す。 一般に、P型とN型の熱電素子102が、2つの基板104同士の間に長方形のアセンブリ100に配列される。 電流Iが、両方の素子の型の中を流れる。 素子は、素子102の端へ付けられた銅のシャント106を介して直列に接続される。 直流電圧108が印加されると、TE素子を横切る温度勾配が生じる。 TEは、一般に、液体、気体および物体を冷却するために使用される。

    ソリッドステート冷却、加熱および発電(SSCHP)システムは、軍事および航空宇宙計器装備、温度制御および発電の適用のために1960年代から使用されてきた。 そのようなシステムは、果たす役割に対するコストが高過ぎたため、民間での使用には限度があり、また、SSCHPシステムは、電密度が低いので、大型となり、さらに高価で、それほど効率的ではなく、業務用としての許容範囲を超える重量だった。

    最近の材料の改良によって、効率および電力密度は、本システムの100倍まで上昇する見込みである。

    熱絶縁を用いて効率が改良された熱電気、というタイトルであり同時係属中の特許出願第09/844,818号明細書に記載された形状に対する効率は、さらに改善されて、多くの重要な応用については50%から100%へ上昇している。 材料の改善が行われていることと合わせて、システム効率を4倍またはそれ以上に上昇させることができる。 このように実質的に改善が行われる可能性があることによって、当該技術に新たな関心を呼び、また新しい応用のためのSSCHPシステムを開発する取り組みが行われる結果になった。

    全体として、この開示は、SSCHP構成の新しい系統について説明している。 これらの構成では、コンパクトに、かつ高効率のエネルギー変換をすることができ、また比較的低コストにすることができる。 概ね、熱電素子またはモジュールを熱交換器同士の間にはさんだいくつかの実施形態を開示する。 熱電モジュールは、熱交換器を間にはさんでいる任意の2つのモジュールについて、同じ温度タイプの側が、その熱交換器に面していることが好ましい。 例えば、熱交換器を間にはさんだ各熱電気の比較的低温側は、同じ熱交換器に、よって相互に向き合っている。 少なくとも1つの作動媒体が、少なくとも2つの熱交換器中に連続して流されて、その結果、冷却または加熱が、作動媒体に追加して行われることが好ましい。 この構成には、上の説明において留意されるように、高いシステム効率および出力密度を示し製造可能なシステムにおいて、米国特許出願第09/844,818号明細書に説明されているように熱絶縁の利点を用いるという別の利点がある。 その応用において説明されているように、一般に、熱電装置は、熱電素子のアセンブリ全体を、熱絶縁された半組立品または部分品へさらに分割することによって、効率が高くなるかまたは改善され得る。 例えば、熱交換器は、作動媒体の流れの方向に熱絶縁するようにさらに分割可能である。 例えば、熱電システムは、冷却側および加熱側を有し熱電アレイを形成する複数の熱電素子を有しており、この複数の熱電素子は、アレイを横切って少なくとも一方向に相互に実質的に分かれている。 熱絶縁は、作動媒体の流れの方向に行われることが好ましい。 この熱絶縁は、作動流体の流れの方向に熱絶縁された部分を熱交換器が有するように部分品に構成された熱交換器を具えることによって、提供可能である。

    本開示では、作動流体のために同じ温度タイプの熱交換器を連続して使用することによって、それ自体に一種の熱絶縁が提供される。 さらに、熱交換器またはTE素子、TE素子の部分、あるいは任意の組み合わせは、一連のまたは連続した熱交換器中に少なくとも1つの作動流体を連続して流すことにより得られる熱絶縁を上回る熱絶縁が、作動流体の流れの方向に提供されるように構成可能である。

    冷却および/または加熱を行う応用のために開示した原理は、発電の応用に同様に適用可能である。 本システムは、所与の応用のための効率を最大限にするように調節可能であるが、一般的な原理を利用している。

    この応用に関して説明する特定の実施形態によって、熱絶縁による効率の上昇をなお維持するかまたは改善すると同時に、SSCHP装置の構造の複雑さおよびコストが低下する。

    本開示の第1の態様は、改良された熱電システムを含み、この熱電システムは、複数の熱電モジュールを有し、それらの少なくともいくつかは、相互に実質的に熱絶縁されており、各モジュールは、高温側および低温側を有している。 少なくとも1つの固体作動手段は、連続して複数の熱電モジュールの少なくとも2つと熱伝達状態になり、その結果、作動手段が、熱電モジュールの少なくとも2つにより複数の段階において徐々に冷却または加熱される。

    好ましい一実施形態では、作動手段は、回転軸に装着された複数のディスク状手段を含み、これらの手段は、熱電モジュールがディスク状手段の少なくともいくつかを間にはさんで積み重ねられた構成にされる。 作動手段は、熱電モジュールと作動手段とを交互に積み重ねた構成にされた複数の作動手段を含み得ることが好ましい。 作動手段は、複数の熱電モジュールの少なくともいくつかを実質的に熱絶縁することが好ましい。

    本発明の別の態様は、複数の熱電モジュールを有する、改良された熱電システムを含み、複数の熱電モジュールの少なくともいくつかは、実質的に相互に熱絶縁されており、各モジュールは、高温側および低温側を有する。 複数の熱伝達装置が、それぞれ複数の熱電モジュールの少なくとも1つと熱伝達状態にあり、熱伝達装置の少なくとも2つは、熱伝達装置を流れる第1の作動流体を受け入れる。 少なくとも1つの管路が、異なる平面において熱伝達装置の少なくとも2つを連結して、その結果、第1の作動流体が、少なくとも2つの熱伝達装置の第1の熱伝達装置を流れ、続いて、少なくとも2つの熱伝達装置の第2の熱伝達装置を流れて、少なくとも2つの熱伝達装置を流れるにつれて、複数の段階において冷却または加熱される。

    一実施形態では、熱伝達装置の少なくともいくつかの各々が、少なくとも2つの熱電モジュールの間にはさまれる。 さらに、少なくとも2つの熱電モジュールは、低温側が、間にはさまれた熱伝達装置に面していることが好ましい。

    一実施形態では、熱電モジュールおよび熱伝達装置は、少なくとも1つの熱伝達装置を間において低温側同士を向き合わせ、少なくとも1つの熱伝達装置を間において高温側同士を向き合わせて、積み重ねられている。

    一実施形態では、熱伝達装置は、熱交換器であって、該熱交換器は、ハウジングと、熱交換器フィンとを備え、熱交換器フィンは、熱交換器と熱伝達状態の熱電モジュールの少なくとも1つのための追加の熱絶縁を提供するように、作動流体の流れの方向に段階を形成する。 少なくとも1つの管路は、管路により結合されている少なくとも2つの熱伝達装置を流れる作動流体同士が同じ方向に流れるように形成されることが好ましい。

    本発明のさらに別の態様は、複数のN型熱電素子および複数のP型熱電素子とを有する熱電システムを含む。 複数の熱伝達装置であって、それらの少なくともいくつかが、それぞれ、N型熱電素子の少なくとも1つと、P型熱電素子の少なくとも1つとの間にはさまれて、熱電素子と熱伝達装置との積み重ね構成にされている複数の熱伝達装置が提供される。 一実施形態では、本システムは、積み重ねに電気的に接続された電流源をさらに具え、駆動電流が、連続して熱伝達装置と熱電素子とを流れる。 熱伝達装置は、P型熱電素子の少なくともいくつかをN型熱電素子の少なくともいくつかから熱絶縁することが好ましい。 熱伝達装置は、作動流体を受け入れて所定の方向に流すことが好ましい。

    一実施形態では、熱伝達装置は、熱交換器であり、該熱交換器は、セグメントに形成された熱交換器要素を内部に有するハウジングを備え、セグメントの少なくとも1つは、セグメントの他の少なくとも1つから実質的に熱絶縁されている。

    一実施形態では、少なくとも1つの管路は、第1の熱交換器から第2の熱交換器への流路を提供して、その結果、第1の熱交換器および第2の熱交換器を流れる作動流体が、複数の段階において冷却または加熱される。

    本発明のこれらおよび他の態様および実施形態を図面に関連してさらに詳細に述べる。

    この説明に関して、熱電モジュールまたはTEモジュールという用語は、通常のまた慣用されている意味を広義で用いるものであって、(1)通常の熱電モジュール、例えば、カリフォルニア州サンディエゴのハイ ゼット テクノロジー インコーポレイテッド(Hi Z Technologies, Inc.)により製造される熱電モジュール、(2)量子トンネリングコンバータ、(3)熱電子モジュール、(4)磁気熱量モジュール、(5)熱電気、磁気熱量、量子トンネル及び熱電子効果の1つを利用したエレメントまたはそのどれかを組み合わせることによるエレメント、(6)種々の組み合わせ、アレイ、アセンブリ、および上記(1)から(6)の種々を組み合わせた他の構造体である。 熱電素子という用語は、熱電気、熱電子、量子トンネリング、およびこれらの効果の種々の組み合わせを用いて作動する別個の素子を示す、さらに詳細な用語である。

    以下の説明において、熱電またはSSCHPシステムは、例として説明している。 しかし、このような技術および説明には、全てのSSCHPシステムを含むものと解釈される。

    したがって、説明および例示目的で特定の実施形態における例を用いて、本発明を説明する。 後述する様々な例は、様々な構成を示し、所望の改良を行うために用いることができる。 本説明によって、特定の実施形態および例は、例に過ぎないばかりでなく、ここに示した本発明を限定するようには解釈もされない。 さらに、冷却側、加熱側、低温側、高温側、比較的低温側および比較的高温側、並びに同種の用語が、特定の温度を示すものではないが、関連する用語であることを理解すべきである。 例えば、熱電素子またはアレイまたはモジュールの「高温」側は、周囲温度である場合もあるし、「低温」側は、周囲温度より低温である場合もある。 その逆が真の場合もある。 したがって、それらの用語は、熱電気の一方の側が、それとは逆の温度の側よりも高温または低温であることを示すように相互に相対的である。

    図2は、熱電アレイ200のための好ましい構成の、概括した第1の実施形態を示す。 アレイ200は、複数のTEモジュール201、211、212、213、218を有し、これらTEモジュールは、複数の第1の側の熱交換器202、203、205と複数の第2の側の熱交換器206、207、209と良好な熱伝達状態にある。 第1の側の熱交換器および第2の側の熱交換器という呼び方は、熱交換器が、SSCHPシステム全体の一方の側または他方の側にあることではなく、単に熱電モジュールの比較的低温側または比較的高温側のいずれかと熱伝達状態にあることを意味または示唆する。 このことは、図面から、熱交換器が熱電モジュール同士の間に実際にはさまれているという点において明らかである。 そういう意味で、それらは、熱電モジュールの第1の側または第2の側と熱伝達状態にある。 第1のTEモジュール201の比較的低温側は、第1の側の熱交換器205と熱的接触状態にあり、かつTEモジュール201の高温側は、入口の第2の側の熱交換器206と熱的接触状態にある。 流体などの第2の作動媒体215が、図2の右手上のからアレイ200内に入り、入口の第2の側の熱交換206を通り、左下近傍の最終または出口の第2の側の熱交換器209から出ていく。 第1の作動媒体216が、左上の入口の第1の側の熱交換器202を通って入り、右下近くの最終または出口の第1の側の熱交換器205から出ていく。 図示していない電源に接続された(同様に他のTEモジュール用の)電線210が、各TEモジュール201に接続されている。 図2において線として表わされている第1の管路208が、第2の作動媒体215を運び、また、第2の管路204が、図示するような種々の熱交換器202、203、205、206、207および209の中を連続して第1の作動媒体216を運ぶ。

    作動時には、第2の作動媒体215は、入口の第2の側の熱交換器206を下方へ流れるにつれて、TEモジュール201から吸熱する。 第2の作動媒体215は、管路208を通り、上方へ向かって第2の側の熱交換器207内へその中を通って流れる。 熱交換器207との良好な熱伝達状態にあるのは、TEモジュール211および212の比較的高温側であって、それらは、各比較的高温側が相互に向き合って第2の側の熱交換器207を間にはさむように構成されている。 第2の側の作動媒体215は、さらに、第2の側の熱交換器207を流れるにつれて加熱される。 第2の側の作動媒体215は、次に、第2の側の熱交換器209を通って流れ、そこで再び、TEモジュール213および218の比較的高温側が、第2の側の熱交換器209をはさんでおり、第2の側の熱交換器209へ熱を伝達して、さらに第2の側の作動媒体215を加熱する。 熱交換器209から、第2の作動媒体215は、出口または最終の第2の側の熱交換器209からアレイ200を出て行く。

    同様に、第1の作動媒体216は、図2の左上の角から入口の第1の側の熱交換器202に入る。 この熱交換器202は、TEモジュール218の比較的低温側と良好な熱伝達状態にある。 第1の作動媒体216は、入口の第1の側の熱交換器202を流れるにつれて、冷却され、別の第1の側の交換器203を通り、最後に出口の第1の側の熱交換器205を通って、そこで、さらに低温の作動媒体217として出ていく。

    配線210を通る電力によって、TEモジュール218内、および同様にすべての他のTEモジュール内へ、熱電冷却および加熱が行われる。

    したがって、つまり、作動媒体が、アレイの左手側においてTEモジュールの低温側と良好な熱接触状態に置かれて、その結果、熱が、媒体から引き出される。 次いで、媒体は、第2および第3のTEモジュールと接触し、そこで、さらに熱が、引き出され、さらに媒体が冷却される。 所望の数の段階を通って右へ媒体が進んでいくにつれて、増加分の冷却プロセスが、続けられる。 媒体は、適切な量が冷却された後、右から出ていく。 同時に、第2の媒体が、さらに右からシステムに入り、第1の段階を流れるにつれて、少しずつ加熱される。 次いで、さらに加熱が行われる次の段階などに入る。 1つの段階において熱を入力することによって、隣接したTEモジュールの低温側から熱が引き出され、それらモジュール内への電力が生じる。 高温側媒体は、概ね右から左の方向へ流れていくにつれて次第に加熱される。

    上述の外形に加えて、本システムは、両方の媒体が、同じ温度で入り次第に高温になり低温になる場合に、利点を提供する。 同様に、媒体は、アレイ内のどんな場所の低温または高温側から除去またはそれに追加することもできる。 アレイは、5、7、35、64などの有用な数のセグメントに、またさらに多くの数のセグメントにすることができる。

    本システムはまた、本プロセスを逆にして、高温および低温の媒体をTEモジュールに接触させ、かつ高温および低温媒体を、逆の端から流して(図2におけるの同様だが、高温媒体を媒体216として入れ、かつ低温媒体を媒体215として入れて)、作動させることもできる。 したがって、TEモジュールを横切って温度勾配が生じることによって、電流および電圧が生成され、したがって熱の力が電力に変換される。 これらの作動モード、および後述のテキストに記載したものはすべて、本発明の一部分である。

    図2に示したように、熱交換器を一連の段階へ分けることによって、作動媒体がTEモジュールからTEモジュールへ流れる方向に熱絶縁が提供される。 タイトルが熱絶縁を用いて効率が改善された第1の熱電気であり、2001年4月27日出願の米国特許出願第09/844,818号明細書が、熱絶縁の原理を詳細に説明しており、この原理は、製造しやすくするための種々の特定のかつ実際の例によりこの説明を通じて提示されている。 この特許出願は、参照によってその全体が組み込まれる。

    タイトルが、熱絶縁を用いて効率が改善された熱電気、である米国特許出願第09/844,818号明細書に記載されているように、図2に示したような向流構成で媒体を徐々に加熱、冷却することによって、熱力学的効率を、熱絶縁の利点がない単一のTEモジュールの同じ条件下におけるものよりも高くすることができる。 したがって、図2に示す構成は、容易に製造可能なコンパクトな設計の熱電モジュール同士の間にはさまれた熱交換器のセグメントまたは段階によって熱絶縁を得るSSCHPシステム200を示している。

    上述の特徴に加えて、熱電モジュールは、それ自体が、媒体の流れの方向に熱絶縁を提供するように構成可能であり、また各熱交換器、または熱交換器のいくつかは、図5にさらに記述する構成または他の適切な構成によって、個々の熱交換器に熱絶縁を提供するように構成可能である。 一般に、熱交換器を流れの方向にセグメントに分割して、TEモジュール218などの単一のTEモジュールおよび入口熱交換器202の流れに沿って熱絶縁を増加させることができる。

    図3は、図2におけるのと同様の概略設計のアレイ300であり、このアレイ300は、複数のTEモジュール301と、比較的低温側の熱交換器302、305および307とからなり、これらは、第1の作動媒体315が、連続した熱交換器からここに示した熱交換器通路へ流れるように連結されている。 同様に、複数の高温側熱交換器309、311および313が、矢印で示した方向に連続してまたは段階的に比較的高温側の作動媒体317を送る。 TEモジュール301は、図2の説明のように配置され電力が供給される。

    図3の下半分は、比較的低温側の作動媒体の低温側温度または温度変化303、304、306、308と、高温側作動媒体の高温側温度310、312、314を示している。

    比較的低温側の作動媒体315は、入口の比較的低温側の熱交換器302に入りその中を流れる。 入口の比較的低温側の熱交換器302を流れる際の作動媒体の温度の低下303を、低温側温度曲線T の低下303により示している。 比較的低温側の作動媒体315は、さらに、次の段階の比較的低温側の熱交換器305の中を流れるにつれて、温度低下304により示すように冷却され、また繰り返し、第3の比較的低温側の熱交換器307を流れるにつれて、それに伴い温度低下306が生じる。 比較的低温側の作動媒体315は、温度308で低温の流体316として出ていく。 同様に、比較的高温側の作動媒体317は、第1または入口の比較的高温側の熱交換器309に入り、図3に比較的高温側の温度曲線T で示すように、第1の温度310で出ていく。 比較的高温側の作動流体は、図2に示したように複数の段階でアレイ300を進んでいき、徐々に高温となり、最終的に、出口の比較的高温側の熱交換器313を流れた後、比較的高温側の温度314で比較的高温側の作動流体318として出ていく。 (TEモジュールおよび熱交換器である)段階の数を増加させることによって、冷却および加熱の力の量の増加、および各熱交換器により生じる温度変化の減少が可能となり、かつ/またはアレイを流れる媒体の量が増加することが容易に理解される。 米国特許出願第09/844,818号明細書に教示されるように、効率は、たとえ低速度でも、段階が増えると高くなり得る。

    上述の実験および説明は、図2および図3の構成により行うことができる熱絶縁および段階的な加熱および冷却が、効率をかなり上昇させ、したがって重要であることを示す。 そのようなシステムでは、実験室のテストで、100%を超える上昇が達成された。

    図4Aは、図2および図3において説明したように構成された3つのTEモジュール402と、4つの熱交換器403と、2つの管路405とを備えたアレイ400を示す。 比較的低温側の作動流体が比較的低温側の入口404から、比較的高温側の作動流体が比較的高温側の入口407からそれぞれ入り、比較的低温側の出口406、比較的高温側の出口408からそれぞれ出ていく。 図4Bは、熱交換器403の一実施形態についてのさらに詳細な図である。 それは、流体媒体に適するタイプとして示している。 熱交換器アセンブリ403は、入口410および出口411を有する外側ハウジング412と、熱交換器フィン414と、流体分配マニホールド413とからなる。 アレイ400の作動は、本質的に図2および図3に説明したものと同じである。 TEモジュール402の数は、図4では3つであるが、どんな数にしてもよい。 ハウジング412は、熱伝導性があり、耐腐食性の銅またはアルミニウムなどの適切な材料からなることが好ましい。 一実施形態では、熱交換器フィン414は、TEモジュールへの境界面を横切って良好な熱伝導率を達成するように、折りたたまれ、ハウジング412へ半田付けされた銅またはアルミニウムであることが好ましい。 フィン414は、どんな形状にしてもよいが、システムに望ましい熱伝達特性を達成することに十分適する設計であることが好ましい。 詳細な設計のガイドラインは、W. M. KaysおよびA. L. Londonによる「コンパクトな熱交換器」第3版にある。 あるいは、穿孔型フィン、並列型プレート、ルーバー型フィン、ワイヤーメッシュ型およびその他同種のものなど他の適切な熱交換器を使用可能である。 そのような構成は、当該技術において知られており、図2から図11のどの図面におけるどの構成においても使用可能である。

    図5Aは、管路の連結によって、熱交換器の段階から熱交換器への流れが生じる、図4の構成の代替構成を示す。 アレイ500は、第1のTEモジュール501および第2のTEモジュール510と、3つの熱交換器502、503および506と、1つの管路504とを有する。 当然ながら、前の実施形態および構成を用いた場合のように、2つの第1の側の熱交換器502、503と、1つの第2の側の熱交換器506との特定の数は、限定的ではなく、他の数にしてもよい。

    図5Bは、熱交換器502、503、506のための好ましい実施形態の拡大図を示している。 図5Bに示すような熱交換器のこの構成は、他の実施形態に適切となり、図2から図8および図11における構成のどの構成においても使用可能である。 そのような構成の熱交換器の1つまたはそれ以上の熱交換器に好ましいこの実施形態は、ギャップ513により隔てられセグメントに分割された熱交換器フィン511を具えた外側ハウジング516を有している。 作動流体は、入口505から入り、出口508から出ていく。 ギャップの代わりとして、熱交換器フィン同士の間に物理的なギャップを実際に設けずに、熱交換器を、一部分に対しては熱伝導性がありかつ別の部分に対しては熱伝導性がないような異方性になるように製造可能である。 その効果は、個別の熱交換器セグメントの段階と、流れの方向に別の個別の熱交換器セグメントの段階との間に熱絶縁が得られることである。 これは、図2から図5に記載された実施形態において熱交換器の段階を具えることにより得られる熱絶縁に追加される熱絶縁である。

    例えば加熱される第1の作動流体507が、入口505から入り、第1のTEモジュール501と熱伝達状態の入口または第1の熱交換器502中を下方向へ流れることが好ましい。 作動流体507は、底から出ていき、管路504を通って次の熱交換器503へ導かれ、そこで、再度、第2のTEモジュール510を下方向に通り過ぎて、高温作動流体508として出ていく。 第2の作動流体517は、入口518を通って図5Aの底から入り、TEモジュール501および510の(本例では)比較的低温側を通り過ぎて第3の熱交換器506中を上方向へ流れることが好ましい。 熱交換器506は、TEモジュール501および510の比較的低温側と良好な熱伝達状態にある。 この構成によって、作動流体507および517は、上述の米国特許出願第09/844,818号明細書の教示による向流システムを形成する。

    図5Bに詳細に示す熱交換器502、503および506は、TEモジュール501、510、510の面から、ハウジング516を通り、(4つの分離したセグメントとして示した)熱交換器フィン511への熱伝導率が高くなるように構成されることが好ましい。 しかしながら、各熱交換器セグメントを他のものから熱絶縁するように、流れの方向には熱伝導率を低くすることが望ましい。 絶縁が重要であり、TEモジュール501および510の内部熱伝導率が、垂直方向(作動流体の流れる方向)には高くない場合、アレイ500は、熱絶縁による利点を有し、さらに高い効率で作動可能である。 実際に、さらに多くのTEモジュールおよびさらに多くの熱交換器からなるアレイの場合、アレイ500は、応答可能である。

    図6は、好ましくは作動ガスで作動するように設計された別の加熱器/冷却器システム600をさらに示す。 加熱器/冷却器600は、第1の側の熱交換器603、605と第2の側の熱交換器604と良好な熱伝達状態のTEモジュール601、602を有する。 空気または他のガスなどの第1の作動流体606は、ダクト607、608、610により収容され、また第2の作動流体616は、ダクト615、613により収容されている。 ファンまたはポンプ609、614が、ダクト608、615内に装着される。

    第1の作動流体606は、入口ダクト607からシステム600に入る。 作動流体606は、例えば加熱(または冷却)が行われる第1の熱交換器603を通過する。 次いで、作動流体606は、ファン609を通り抜け、このファン609は、作動流体606を、ダクト608、それから第2の熱交換器605中へポンプ注入するように作動し、そこで、さらに加熱(または冷却)されて、ダクト610から出ていく。 同様に、空気または別のガスなどの作動流体が、入口ダクト615から入る。 それは、第2のファンまたはポンプ614により、第3の熱交換器604中へ押し入れられて、そこで、この例では、冷却(または加熱)される。 冷却(または加熱)された作動流体616は、出口ダクト613から出ていく。

    システム600は、追加のTEモジュールおよび熱交換器からなる多数のセグメントを有し、図5Bに記載したように隔離されセグメントに分割された熱交換器を具え得る。 さらに、それは、追加のポンプ注入を行う力を提供するために多数のファンまたはポンプを具え得る。 さらに、1つのダクト、例えば607、608は、1つの流体を有し、他のダクト613、615は、第2の種類の気体を有し得る。 あるいは、一方の側は、液体の作動流体を有し、また他方の側は、気体を有する場合がある。 したがって、本システムには、作動媒体が流体または液体であるかの制限がない。 さらに、出口ダクト613が、ファンダクト609の周りを通ることに留意すべきである。

    図7Aは、好ましくは流体とともに使用する加熱・冷却システム700を示す。 アセンブリは、複数の第1の側の作動手段703と、複数の第2の側の作動手段704とを有する複数のTEモジュール701を具える。 本例では、第1の側の作動手段703および第2の側の作動手段704が、ディスクを形成する。 第1の側の作動手段703は、第1の側の軸709に取り付けられ、また第2の側の作動手段704は、第2の側の軸708に取り付けられる。 軸708、709は、順に、それぞれ、第1の側のモータ706と、第2の側のモータ705とに、並びに対応のベアリング707へ取り付けられる。 モータ回転の好ましい方向を矢印710および711により示す。

    セパレータ717が、アレイを2つの部分に分割し、TEモジュール701を位置決めする。 TEモジュール701は、セパレータ717により所定位置に保持されており、交互に、第1の側の作動手段703および第2の側の作動手段704を間にはさむように間隔をあけて配置されている。 任意の2つのTEモジュール701について、モジュールは、低温側と高温側とが前の実施形態におけるように相互に向き合うように配置される。 作動手段703、704は、TE素子701と良好な熱伝達状態にある。 サーマルグリースまたはその他同種のものを、熱電素子701と作動手段703、704との間の境界面に供給することが好ましい。 グリースの目的は、作動手段703、704の作動に関する以下の説明から明らかになる。 第1の側のハウジング部714および第2の側のハウジング部715は、システム700により調節された流体を含んでいる。 電線712、713は、TEモジュールに駆動電流を供給するようにTEモジュール701に接続している。

    図7Bは、図7Aのシステム700の一部分7B−7Bを通る横断面図である。 第1の流体721および第2の流体723を、矢印721および723によって流れの方向に沿って表わす。 第1の流体は、矢印722で表わすように出ていき、また第2の流体は、矢印724で表わすように出ていく。 システム700は、電線712および713からTEモジュール701に電流を流すことにより作動する。 TEモジュール701は、図2および図3に記載したように相互に対向して配置された低温側および高温側を有する。 例えば、それらの隣接した低温側は、第1の側の作動手段703に面し、また高温側は、第2の側の作動手段704に面する。 セパレータ717は、TEモジュール701の位置決めをすること、およびアレイ700の低温側から高温側を隔てることの2つの機能を果たす。

    作動を理解するために、例えば、第2の流体723が冷却されるものと仮定する。 冷却は、第2の側の手段704との熱交換によって行われる。 第2の側の手段704が回転しているときに、任意の所与の時点でTEモジュール701の比較的低温側と接触した表面の部分が、冷却される。 その部分が、第2のモータ705の動きによってTEモジュール701から遠ざかって回転しているときに、第2の手段704は、第2の側の流体を冷却し、次に、この第2の側の流体は、出口724から出ていく。 第2の流体は、ハウジング部715およびセパレータ717によってアレイ700内に閉じ込められる。

    同様に、第1の流体721は、第1の側の手段703をTEモジュール701の比較的高温側と熱的接触させることによって加熱される。 (矢印711で示す)回転によって、第1の手段703の被加熱部分が、第1の流体721が通り抜けることができ熱的接触によって加熱され得る場所に移動する。 第1の流体721は、ハウジング714とセパレータ717との間に収容され、出口722から出る。

    上述のように、銀などの熱伝導性のあるグリースまたは液体金属を使用して、TEモジュール701と手段703、704とを接触領域において十分に熱的接触させることができる。

    上述のように、図7Aおよび図7Bの構成は、マイクロプロセッサ、レーザーダイオードおよびその他同種のものなどの外部構成要素を冷却または加熱するために使用することもまた好ましい。 そのような例では、ディスクは、サーマルグリースまたは液体金属あるいは同種のものを使用してその部分に接触して、その部分へ熱を伝達し、またその部分から熱を伝達する。

    図7Cは、TEモジュール701が熱絶縁を達成するようにセグメントに分割されたシステム700の変更版を示す。 図7Cは、TEモジュール701および702が、作動手段704および703(この例では回転ディスク)を加熱するように熱を伝達するアレイ700の部分についての詳細な図を示す。 作動手段704および703は、それぞれ軸線733および734周りを回転する。

    一実施形態では、作動手段704および703は、矢印710および711により示すように逆方向に回転することが好ましい。 作動手段704、703が回転すると、TEモジュール701および702の異なる部分から熱が伝達されて、熱的接触し、作動手段704、703の温度が徐々に変化する。 例えば、第1のTEモジュール726は、特定の場所において作動手段704を加熱する。 その場所の作動手段704の材料は、作動手段704が反時計廻りに回転すると、第2のTEモジュール725と接触する。 作動手段704の同じ部分は、さらに別のTEモジュールセグメント701 および702上へ動く。 作動手段703が反時計回りに回転し、TEモジュール701 および702と、それからTEモジュール725および726と係合すると、逆の作用が生じる。

    作動手段704、703は、半径および軸方向には熱伝導率が高く、それらの角方向、すなわち動く方向には熱伝導率が低いことが好ましい。 この特性によって、作動手段704および703中の伝導率による、1つのTEモジュール725から別のTEモジュール726への熱伝達は、最小限となるので、有効な熱絶縁が達成される。

    TEモジュールまたはセグメント701、725、726の代わりとして、単一のTE素子またはいくつかのTE素子セグメントを代用してもよい。 この場合、TE素子701が、作動手段704、703の動きの方向における長さに比べて厚さが非常に薄く、その方向に比較的熱伝導率が低い場合、それらは、その長さに渡って有効な熱絶縁を示すことになる。 それらは、熱を伝導するので、それらが個別のTEモジュール701から形成されているように、熱的に応答する。 この特性は、作動手段704、703内において動きの方向に熱伝導率が低いことと組み合わされて、有効な熱絶縁を達成することができ、それによって性能が強化され得る。

    図7Dは、スポーク727を有するホイール729の形状に形成された作動手段704、およびスポーク731を有するホイール732の形状に形成された作動手段703のための代替構成を示す。 熱交換器材料728および730が、スポーク727同士の、スポーク731同士の間にあり、かつそれらと良好な熱接触状態にある。

    システム700は、図7Dに示すさらに別のモードで作動可能である。 この構成では、作動流体(図示せず)が、アレイ700の軸に沿って軸方向に1つの手段704から次の作動手段704へ連続して、作動手段704、703を流れ、それから最後の手段704を通過するまで軸方向に流れて、出ていく。 同様に、別の作動流体(図示せず)が、アレイ700を軸方向に、個別の作動手段703の中を流れる。 この構成では、ダクト714および715と、セパレータ717とは、作動手段704、703を囲み、手段703から手段704を隔離する連続したリングを形成するような形状にされる。

    作動流体が軸方向に流れると、熱出力は、熱交換器材料728および730を通って作動流体に送られる。 例えば、熱交換器728を通過する高温側作動流体は、熱交換器730を流れる作動流体とは逆方向にアレイ700中を流れることが好ましい。 この作動モードでは、アレイ700は、向流型熱交換器として機能し、一連の連続した熱交換器728および730は、それらを通り抜ける各作動流体を徐々に加熱し冷却する。 図7Cについて説明したように、熱能動素子をTEモジュール701にすることができ、このTEモジュール701は、作動手段704、703の動く方向に有効な熱絶縁を有するように形成可能である。 あるいは、TEモジュール701および702は、図7Cに記載したような部分にすることができる。 後者の場合、作動手段704の外側ディスク729の部分、および作動手段703の外側ディスク732の部分を熱絶縁するように、作動手段704、703の熱伝導率が動く方向に低いことがさらに好ましい。

    その代わりに、本設計は、部分729および732内に半径方向のスロット(図示せず)を含ませることができ、これらの半径方向のスロットは、動きの方向に熱絶縁を行うようにTEモジュール701および702から熱が伝達される。

    図8は、熱電システム800の別の実施形態を示し、この熱電システム800は、第1の側の熱交換器803と第2の側の熱交換器808との間に、複数のTE素子801(ハッチングした)およびTE素子802(ハッチングしていない)を有する。 電源805が、電流804を供給し、電線806、807によって熱交換器808に接続されている。 システム800は、例えば図2、図3、図4、図5、図6および図7において述べたように、高温および低温側の作動媒体をアレイ800中に流すために管路、およびポンプまたはファン(図示せず)を有している。

    この設計では、(多数のTE素子を有する)TEモジュールは、TE素子801および802と入れ替わっている。 例えば、ハッチングしたTE素子801をN型のTE素子にしてもよいし、またハッチングしていないTE素子802をP型のTE素子にしてもよい。 この設計については、電気伝導率が非常に高くなるように熱交換器803および808を構成することが好ましい。 例えば、熱交換器803、808のハウジング、およびそれらの内部フィンまたは他のタイプの熱交換器の部材は、銅または他の熱伝導性および電気伝導性が高い材料から作製可能である。 あるいは、熱交換器803および808は、TE素子801および802と非常によく熱伝達するが、電気絶縁状態にすることができる。 その場合、電気シャント(図示せず)を、図1に示したのと同様だが、シャントを熱交換器803および808を通り過ぎループ化して、TE素子801および802の面に連結してそれらの面を電気的に接続可能である。

    構成にかかわらず、N型TE素子801からP型TE素子802へ流れるDC電流804が、例えば、それらの間にはさまれた第1の側の熱交換器803を冷却し、また、次に、P型TE素子802からN型TE素子801へ流れる電流804が、それらの間にはさまれた第2の側の熱交換器808を加熱する。

    標準的なTEモジュールのシャント、基板および多数の電気コネクタの電線をなくすことができるかまたは減少させることができるので、アレイ800は、最小のサイズおよび熱損失を示し得る。 さらに、TE素子801および802は、素子の電気伝導率および容量が高くなるように構成要素を設計した場合、高電流を収容するヘテロ構造にすることができる。 そのような構成では、アレイ800によって、熱出力密度を高くすることができる。

    図9は、図8に記載したのと同じ一般的なタイプの熱電システム900であって、当該熱電システム900は、第1の側の熱伝達部材903と第2の側の熱伝達部材905との間に、それらと良好な熱接触状態のP型TE素子901およびN型TE素子902を有している。 この構成では、熱伝達部材903および905は、熱伝導性ロッドまたはヒートパイプの形態である。 熱伝達部材903および905に取り付けられそれらと良好な熱伝達状態にあるのは、熱交換器フィン904、906または同種のものである。 第1の管路907が、第1の作動媒体908および909の流れを閉じ込め、また、第2の管路914が、第2の作動流体910および911の流れを閉じ込める。 電気コネクタ912および913が、図8において記載したように、P型TE素子901とN型TE素子902とを交互に積み重ねたものに電流を導く。

    作動中には、例として、電流は、第1のコネクタ912からアレイ900に入り、(ハッチングした)P型のTE素子901および(ハッチングしていない)N型のTE素子902を交互に通って、第2の電気コネクタ913から出る。 本プロセスでは、第1の作動媒体908は、熱伝達フィン904により伝導が行われることによって加熱されるにつれて、次第に高温になり、この熱伝達フィン904は、今度は、第1の熱伝達部材903により伝導が行われることによって加熱される。 第1の管路907は、第1の作動媒体908を囲み閉じ込めて、この第1の作動媒体908は、温度が変化した作動流体909として出ていく。 第1の管路907の部分は、第1の(この場合高温の)作動媒体908および909から、TE素子901および902と、第2の側の熱伝達部材905とを熱絶縁する。 同様に、第2の作動媒体910は、第2の管路914から入り、第2の側の熱交換器906を通り抜けていくにつれて(この例では)冷却され、冷却された流体911として出ていく。 TE素子901、902は、第2の側の熱伝達部材905を、したがって熱交換器フィン906を冷却し得る。 第2の側の管路914は、第2の(この例では冷却された)作動媒体910を閉じ込め、アレイ900の他の部分からそれを絶縁する働きをする。

    図8から図9の実施形態において個々のTE素子について説明したが、TEモジュールをTE素子901、902の代わりに用いてもよい。 さらに、ある状況では、熱伝達部材903、905からTE素子901、902を電気絶縁し、シャント(図示せず)中に電流を流すことが好ましい場合がある。 さらに、熱交換器904、906は、システムの機能に好ましいどんな設計にしてもよい。 他の実施形態による場合、図8および図9の構成によって、比較的容易に製造可能なシステムを得られ、かつ熱絶縁により効率が高くなることが理解される。 例えば、図8では、P型の熱電素子とN型の熱電素子との間に交互に配置された熱交換器808、803は、比較的低温または高温の熱交換器タイプのいずれかであるが、相互に適切に熱絶縁され、それによりP型およびN型の熱電素子が相互に適切に熱絶縁される。

    図10に、熱絶縁を提供する別の熱電アレイシステム(1000)を示す。 この構成は、同じ媒体を冷却し加熱して、除湿するか、あるいは沈澱物、霧、凝縮し得る蒸気、反応生成物および同様のものを除去し、媒体の温度をもとの温度より少し上の温度に戻すシステムの機能を果たし得ることが好ましい。

    システム1000は、低温側の熱伝達素子1003を点在させたP型のTE素子1001と、高温側の熱伝達素子1004を点在させたN型のTE素子1002とを交互に積み重ねたものからなる。 ここに示した実施形態では、熱交換器フィン1005は比較的低温側の熱伝達素子1003のために、熱交換器フィン1006は比較的高温側の熱伝達素子1004のために設けられる。 アレイ1000内において、比較的低温側の管路1018は作動流体1007、1008を、また比較的高温側の管路1019は作動流体1009を、案内する。 ファン1010が、アレイ1000中に作動流体1007、1008および1009を引き入れる。 好ましいことに、比較的低温側の絶縁体1012が、作動流体1007を、比較的低温側を流れている間に、TE素子の積み重ねから絶縁し、また、比較的高温側の絶縁体1020が、好ましくは、作動流体を、比較的高温側に流している間に、TE素子の積み重ねから絶縁する。 バッフル1030またはその他同様のものが、比較的低温側と比較的高温側とを隔てる。 好ましい一実施形態では、バッフル1030は、作動流体1021を通過させるための通路1031を有する。 同様に、一実施形態では、流路1017によって、流体1016が高温側の流路に入り得る。

    スクリーン1011、または他の多孔性の作動流体フローリストリクタが、アレイ1000の比較的高温側から比較的低温側を隔てている。 凝縮した、固体の沈澱物、液体およびその他同様のもの1013が、アレイ1000の底部に蓄積し、バルブ1014を通ってスパウト1050から流出され得る。

    図9の説明において述べたように、TE素子1001電流(図示せず)が比較的低温側の熱伝達素子1003を冷却し、またTE素子1002中の電流(図示せず)が、比較的高温側の熱伝達素子1004を加熱する。 作動中において、作動流体1007が比較的低温側を流れていくにつれて、作動流体1007からの沈澱物、水分または他の凝縮液1013が、アレイ1000の底部に集まり得る。 必要に応じて、バルブ1014を開いて、沈澱物、水分または凝縮液1013をスパウト1015から除去するか、または他の適切な手段によって引き出すことができる。

    作動流体1021のいくらかを、比較的低温側から比較的高温側にバイパス通路1020を通して流し得ることが好ましい。 この設計の場合、比較的低温側の流体1007の必ずしも全てが、フローリストリクタ1011を流れるわけではないが、その代わりに、それを利用して、比較的高温側の作動流体の温度を局所的に低減し、それにより、いくつかの状況において、アレイ1000の熱力学的効率を改善可能である。 システムの流れ特性を適切に設計することによって、バイパス通路1020の流れとフローリストリクタ1011の流れとを適切な割合にすることができる。 例えば、流れを調節するためにバルブを組込み、特定の通路を開閉可能である。 いくつかの用途では、フローリストリクタ1011は、液体または気体の作動流体1008からの沈澱物、あるいは気体の作動流体1008からの霧または濃霧を除去するフィルタとして機能し得る。

    比較的高温側の作動流体の温度を低下させる、またはアレイ1000の効率を上昇させるために、追加の比較的高温側の冷却材1016を側方通路1017からアレイ1000に入れ得ることが好ましい。

    この構成によって、フローリストリクタ1011において非常に低温の状態が生じて、その結果、作動流体1008は、相当量の沈澱物、凝縮液または水分を除去する能力を具え得る。 代替作動モードでは、ファン1010への動力を逆にし、作動流体を加熱し冷却状態に戻すように本システムを作動させることができる。 これは、加熱プロセスによって形成される反応生成物、沈澱物、凝縮液、水分、およびその他同様のものの除去に好ましいものとなり得る。 好ましい一実施形態では、フローリストリクタ1011、および/または熱交換器1005および1006は、本システムにおいて生じ得る作用を、促進、変更、可能にし、妨げ、またはそれに影響を与える触媒特性を具え得る。 液体の作動流体については、好ましい特性を達成するように、1つまたはそれ以上のポンプをファン/モータ1010と交換可能である。

    図11は、図2および図3の設計と類似しているが、作動媒体が、本システムを通る代替通路を有する熱電アレイ1100を示す。 アレイ1100では、TEモジュール1101が、熱交換器1102同士の間に散在されている。 複数の入口ポート1103、1105および1107が、アレイ1100中に作動媒体を導き入れる。 複数の出口ポート1104、1106および1108が、アレイ1100から作動媒体を導き出す。

    作動時には、例として、冷却される作動媒体が、第1の入口ポート1103から流入し、熱交換器1102のいくつかを通過し、それにより徐々に(この例では)冷却を行い、第1の出口ポート1104から流出する。 アレイ1100から熱を取り除く作動媒体の一部分が、第2の入口ポート1105から流入し、熱交換器1102を通過し、本プロセスにおいて徐々に加熱され、第2の出口ポート1106から流出する。

    熱を取り除くために作動媒体の第2の部分が、第3の入口ポート1107から流入し、熱交換器1102のいくつかを通り抜けるにつれて加熱され、第3の出口ポート1108から流出する。

    この設計によって、第1の入口ポート1103から第1の出口ポート1104へ流れる低温側の作動媒体は、高温側の作動媒体がこの例では2箇所から流入するので、効率的に冷却され、結果として生じるTEモジュール1101における温度差が、作動媒体が単一のポートから流入する場合よりも、平均して少なくなり得る。 平均温度勾配が平均より低い場合、ほとんどの状況下で、システム効率が高くなる。 第2の入口ポート1105および第3の入口ポート1107を流れる相対的流量は、所望の性能を達成するか、または外部の条件の変更に応答するように調節可能である。 例として、第3の入口ポート1107を通る流量を多くすることによって、最も効率的には、第3の出口ポート1108が入口になるようにその部分の流れの方向を逆にすることによって、第1の出口ポート1104を出る低温側作動媒体の出口温度が低下し得る。 これらの変形のすべて。

    本発明から逸脱せずに、上述の特徴を組み合わせ可能であることにさらに留意するべきである。

    TE素子およびモジュールに電力を印加することによって、作動媒体を冷却し加熱することに関して、上記の例を説明してきた。 TE素子およびモジュールに温度勾配をつけることにより電力を抽出する逆のプロセスは、当該技術において周知である。 特に、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8、図9および図11に示す構成は、発電に適している。

    一般に、これらの図に描いたシステムは、両方のモードで作動する。 冷却、加熱または発電のための性能を最適化するように、特定の変更を行うことができることが好ましい。 例えば、(10から60°Fまでの)小さい温度差は、冷却および加熱システムの特徴であるが、当該技術において周知のように、発電において効率を高くするためには、(200から2000°Fまでの)大きな温度差が望ましい。 大きな温度差には、異なる構造材料と、場合によれば設計および材料の異なるTEモジュールおよび素子とが必要である。 しかしながら、基本的な構想は、異なる作動モードについては同じままである。 図5、図8および図9に記載した設計は、簡易で、頑丈で、低コストの設計および製造になり得ることから、発電に好ましい。 しかしながら、上述の設計はすべて、特定の発電の適用のための長所を具え得るが、必ずしもその全てが、そうであるというわけではない。

    上述のように、いくつかの例を説明してきたが、上記の説明は、本発明の幅広い構想の単に例示であって、その構想を、添付の特許請求の範囲において述べる。 特許請求の範囲において、すべての用語は、慣用されている通常の意味であるものとし、本説明では、その用語を、特に詳細に表わさない限り、どんな特別な意味または特に定義された意味にも制限しない。

    通常のTEモジュールを示す図である。

    通常のTEモジュールを示す図である。

    作動媒体の熱絶縁および向流の流れを伴った、SSCHPシステムの概略構成を示す図である。

    作動媒体がシステムの中を進んでいくにつれて生じる媒体の温度変化を示す図である。

    3つのTEモジュールと、フィン型熱交換器と、液体作動媒体とを有するシステムを示す図である。

    図4Aのシステムのフィン型熱交換器を示す図である。

    2つのTEモジュールと、セグメントに分割された熱交換器とを有して、熱絶縁しかつ液体媒体を向流にするシステムを示す図である。

    図5Bのシステムの、セグメントに分割された熱交換器を示す図である。

    2つのTEモジュールと、流体の流れを制御するためにダクトに設けられたファンとを有する気体媒体システムを示す図である。

    特性をさらに高めるために向流を伴う固体媒体システムを示す図である。 TE素子は、熱絶縁を追加するように厚さに対する長さの比が大きい。

    図7Aのシステムの一部分7B−7Bを通る横断面図である。

    TEモジュールが熱絶縁を達成するようにセグメントに分割されたシステムの変更版を示す図である。

    スポークを有するホイールの形状に形成された作動手段、およびスポークを有するホイールの形状に形成された作動手段のための代替構成を示す図である。

    電流が直接アレイ中を流れるようにTE素子を配置することにより、特性が改良されると同時にコスト、重量およびサイズが低減されるシステムの図である。

    TE素子、ヒートパイプ、および熱交換器を有し簡易でコストが低いシステムであって、高温側および低温側が、ヒートパイプ中に熱輸送を行うことにより隔てられているシステムを示す図である。

    熱交換器およびTEモジュールアレイ中に流体をポンプ送りして、気体、あるいは液体または気体からの沈澱物から水分を凝縮させるように一方の端部を低温にする流体システムを示す図であって、該システムは、作動流体の流れを分流して、アレイの部分における温度差を減少させることにより効率を改善することができる。

    作動流体が種々の場所において流入出するアレイであって、本システムの部分が、向流モード、かつ部分的には並行流モードで作動するアレイの図である。

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