How to transfer heat from the first medium to the second medium and equipment

申请号 JP2009549412 申请日 2008-02-13 公开(公告)号 JP2010533832A 公开(公告)日 2010-10-28
申请人 ヘレオス テクノロジー ゲーエムベーハー; 发明人 フランク ホース;
摘要 【課題】第1の相対的に冷たい媒体から、第2の相対的に熱い媒体へ熱を伝達させる。
【解決手段】本発明は、第1の相対的に冷たい第1の媒体(23)から、第2の相対的に熱い媒体(22)へ熱を伝達する熱伝達方法であって、収容された量(6)の圧縮可能な 流体 を、回転軸を中心に回転させ、前記流体内に放射状の 温度 勾配を生成するステップと、前記回転軸から相対的に遠方にある前記流体の区域の前記流体によって、前記第2の媒体(22)を加熱するステップと、を備える熱伝達方法に関する。 本発明はまた、前記熱伝達方法をもたらす熱伝達装置に関連する。
【選択図】図6
权利要求
  • 第1の相対的に冷たい第1の媒体(23)から、第2の相対的に熱い媒体(22)へ熱を伝達する方法であって、
    収容された量(6)の圧縮可能な流体を回転軸の周りで回転させ、前記流体内に放射状の温度勾配を生成するステップと、
    前記回転軸から相対的に遠方にある前記流体の区域の前記流体によって、前記第2の媒体(22)を加熱するステップと、
    を備える方法。
  • 前記回転軸又は相対的に前記回転軸の近傍の区域にある前記流体によって、前記第1の媒体(23)から熱を除去するステップ を備える請求項1に記載の方法。
  • 前記第1の媒体及び/又は前記第2の媒体は、前記収容された量の少なくとも1つの半径方向に沿って流れ、前記流体内に、少なくとも部分的に放射状の循環を生成するステップ を備える請求項1又は2に記載の方法。
  • 第1の相対的に冷たい第1の媒体から、第2の相対的に熱い媒体へ熱を伝達する装置(1)であって、
    支持構造体に回転可能に搭載され、圧縮可能な流体を保持する内腔部を有する気密のドラムと、
    前記ドラムの回転軸から相対的に遠方にある前記ドラム(6)の内部に搭載される第1の熱交換器(22)と、
    を備える装置。
  • 前記回転軸又は相対的に前記回転軸の近傍に配置される第2の熱交換器(23)
    を備える請求項4に記載の装置(1)。
  • 前記第1の熱交換器(22)及び/又は前記第2の熱交換器(23)は、放射状に前記内腔部まで達している複数のチューブ(40)を備える 請求項4又は5に記載の装置。
  • 少なくとも前記チューブ(40)の一部の周りに同心円状で配置されるサイフォン(46)を備える 請求項6に記載の装置。
  • 说明书全文

    本発明は、第1の、相対的に冷たい媒体から、第2の、相対的に熱い媒体へ熱を伝達する方法及び装置に関する。

    現在の発電所において、仕事は、通常、高温源及び低温源(ヒートシンク)を使用して、カルノーサイクル又は“蒸気サイクル”によって生成される。 実際には、高温媒体、通常は過熱された蒸気はタービンに供給され、そのタービンが仕事を生成し、それに続いて、その高温媒体は、凝縮され、加熱され(過熱され)、タービンに再供給される。 すなわち、高温媒体に含まれる熱量と低温源に吸収される熱量との差異が、熱学の第1法則にしたがって仕事に変換される。

    高温源と低温源との間の温度差が高くなるほど、より多くの熱を仕事に変換することが可能となり、処理効率が向上する。 通常、環境(地上)は、低温源(ヒートシンク)の役割をし、また、高温媒体は、化石燃料の燃焼によって、又は核分裂によって生成される。

    特許文献1は、加熱及び冷却のための温度差を生成する装置に関する。 外部の力の影響の下で、温度差は気体によって確立される。 遠心力を使用すること及び高分子量の気体を用いることによって、この効果は、それが工業的利用として関心を引く程度まで高められる。

    特許文献2は、熱エネルギーを伝達する方法に関する。 特許文献2において、熱エネルギーは第1の熱交換器(4、4a、4b)を介して回転遠心分離機の内側チャンバー(3)に伝達され、内側チャンバー(3)内で気体状のエネルギー伝達媒体が提供され、そして、熱は第2の熱交換器(5、5a、5b)を介して遠心分離機(2)から放出される。 平衡状態でローター(12)の内部に気体状のエネルギー伝達媒体を提供し、外向き方向の熱流を放射状に配向させることによって、使用エネルギーの実質的な減少が可能になる。 対流が妨げられることが、特許文献2の基礎をなす発明にとって重要である(2ページ、最後の文)。

    特許文献3は、高速回転用として搭載されるローターに関する。 その中心に、熱エネルギー源が配置されており、他方、その周囲に、熱交換器が配置されている。 気体状物質が収容されたチャンバーが設けられている。 この気体状物質は、チャンバー内の位置に応じて、熱エネルギー源から熱を受け取ること、又は熱交換器に熱を与えることが可能である。

    西独国特許32 38 567号明細書

    国際公開WO 03/095920号公報

    米国特許3,902,549号明細書

    米国特許4,107,944号明細書

    米国特許4,005,587号明細書

    米国特許3,828,573号明細書

    米国特許3,993,008号明細書

    米国特許4,060,9894号明細書

    米国特許3,931,713号明細書

    国際公開WO2006/119946号公報

    日本国特許61165590号公報

    日本国特許58035388号公報

    米国特許4,285,202号明細書

    本発明の目的は、高温媒体を効率的に生成するための方法を提供することである。

    この目的を達成するために、本発明に係る方法は、収容された量の圧縮可能な流体(contained amount of compressible fluid)を回転軸の周りで回転させ、流体内に放射状の温度勾配を生成するステップと、回転軸から相対的に遠方にある流体の区域の流体によって、第2の媒体を加熱するステップと、を備える。

    一形態において、本発明は、さらに、回転軸又は相対的に回転軸の近傍の区域にある流体によって、第1の媒体から熱を除去するステップ、すなわち、第1の媒体を冷却するステップを備える。

    このようにして得られた熱媒体と冷媒体は、例えば建築物を加熱若しくは冷却するために、又は、例えばカルノーサイクル若しくは“蒸気サイクル”によって発電するために次々に用いることができる。

    半径方向において画定される流体の部分が十分に混合されて、これらの部分内で少なくとも略一定のエントロピーが得られて、流体内で熱伝導が改善された場合には、本発明に係る方法の効率をさらに向上させることが可能になる。

    また、熱伝導は、圧力及び流体の密度に応じて増加し、それ故に、効率も、圧力及び流体の密度に応じて向上する。 したがって、回転軸における圧力は、好ましくは2[bar]を超えた圧力、より好ましくは10[bar]を超えた圧力とされる。 外周における圧力と回転軸における圧力との比率は、好ましくは5を超えた比率、より好ましくは8を超えた比率とされる。

    伝導率によって熱を伝達させる代わりに、伝導率の代わりに又は伝導率に加えて、熱容量及び質量流量よって熱を伝達させることも可能になる。 そのためには、第1の媒体及び/又は第2の媒体は、前記収容された量(the contained amount)の少なくとも1つの半径方向に沿って流れ、流体内に、少なくとも部分的に放射状の循環を生成する。

    本発明は、さらに、第1の相対的に冷たい媒体から、第2の相対的に熱い媒体へ熱を伝達する装置に関する。 この装置は、支持構造体(frame)に回転可能に搭載される気密のドラムと、ドラムの回転軸から相対的に遠方にあるドラムの内部、例えばドラムの内壁に搭載される第1の熱交換器と、を備える。

    本発明の一形態によれば、この装置は、回転軸又は相対的に回転軸の近傍に配置される第2の熱交換器を備える。

    別の形態によれば、この装置は、少なくとも略円筒状及び同軸の壁を1以上備えており、1以上の壁は、半径方向に、ドラムの内部を複数の区画に分割する。

    さらなる一形態によれば、熱交換器のうちの少なくとも1つは、仕事を生成するためのサイクルに接続する。 その更なるサイクルは、高温熱交換器に熱的に接続された蒸発器若しくは過熱器、低温熱交換器に熱的に接続された凝縮器、並びに熱機関を備えることができる。

    さらに別の一形態によれば、圧縮可能な流体は、気体であって、好ましくは原子番号(Z)が18以上の単一原子(例えばアルゴンなど)、より好ましくは36以上の単一原子(例えばクリプトンやキセノンなど)を含有しているか、又は、そのような単一原子から基本的に構成されている。

    本発明は、次のような知見に基づいている。 すなわち、通常は、より高いエントロピーからより低いエントロピーへと熱は流れ、それ故、高温から低温へと熱は流れる。 しかしながら、重力場にある等エントロピーの圧縮可能な流体のカラムの中では、より低いエントロピーからより高いエントロピーへと熱は流れるという知見である。 地球の大気圏内では、この効果は、垂直方向の温度勾配を、計算値の10[℃/km]から実際の6.5[℃/km]まで減少させる。 力発電も同じ原理に基づく。

    減少した耐熱性はさらに、低温から高温への熱の流れを高める。

    本発明の少なくとも幾つかの形態によれば、単に地球の重力のみにさらされるカラムと比較して、圧縮可能な流体のカラムの長さを短縮するために、人工重力が使用され、そして、大気は、流体内で遥かに高い温度勾配を許容している気体に置換される。 混合は、流体内での熱伝導を改善するために用いられる。

    本発明の枠組みの範囲内で、「勾配(gradient)」という用語は、1つの点から別の点へ通過する際に、例えばシリンダの半径に沿って通過する際に観測される特徴量についての、連続的又は段階的な増減として定義される。

    完全を期すために、次の点に注意されたい。 すなわち、特許文献4は、ローターによってもたらされる通路内で作動流体を循環させること、前記作動流体を通路内で圧縮すること、並びに、熱除去用熱交換器内の前記作動流体から熱を除去すること、及び、熱印加用熱交換器内の前記作動流体に熱を印加すること(それら全てが前記ローターによってもたらされる)によって、加熱と冷却を生成するための方法及び装置に関する。 作動流体は中で封入されており、適当な気体、例えば窒素を採用することができる。 作動流体熱交換器も、前記作動流体の2つの流れの間においてローター内の熱を交換するために設けられる。

    特許文献5は、温度上昇を伴う回転ローター内で遠心力によって圧縮される圧縮可能な作動流体を使用して、低温の熱源からより高温の加熱されたシンクへ熱を伝達するための方法及び装置に関する。 熱は、加熱された作動流体から、より高温の加熱されたシンクに伝達される。 そして、熱は、膨張及びより冷えた熱源からの冷却の後の作動流体に対して印加される。 冷却は、作動流体の密度を制御し、作業流体の循環を支援するために、ローター内で提供される。

    類似の方法及び装置は、特許文献6乃至9により公知になっている。

    特許文献10は、(しばしば気体状又は蒸気状の)可動性の原子又は分子(4)を用いて、第1区域(71)から第2区域(72)へ熱を伝達するための装置(70)及び方法に関する。 この特許文献10の一実施形態においては、通常は単純な分子運動によって熱の伝達を妨げる原子/分子のカオス的運動は、好ましくは細長いナノサイズの拘束領域(33)、例えばカーボンナノチューブを用いて原子/分子を整列配置させ、そして、これらの原子/分子に対して伝熱方向への加速力を印加することで、封じられる。 加速力は、好ましくは求心力であると良い。 代替の実施形態によれば、ナノサイズの拘束領域内の分子(4C)は、細長い拘束領域(40)の伸長の横断方向の振動によって熱を伝達するように、配列させても良い。

    特許文献11,12は、回転式ヒートパイプに関する。 特許文献13は、圧縮や膨張を行うなどの方法で、存在する作動流体に対して作用するステップを、少なくとも1つ含むエネルギー変換のための工業的方法に関する。

    本発明は、ここで、目下好ましい実施形態を概略的に示す図面を参照して、より詳細に説明される。

    本発明の第1実施形態に係る装置の斜視図である。

    本発明の第1実施形態に係る装置の側面図である。

    本発明の第1実施形態に係る図1の装置で用いられるドラムの横断面図である。

    本発明の第2実施形態に係る装置の横断面図である。

    本発明の第2実施形態に係る図4の装置を備える発電所の模式的なレイアウトを示す図である。

    本発明の第3実施形態に係る装置の側面図と断面図である。

    本発明の第3実施形態に係る図6の装置で用いられる熱交換器ユニットの横断面図である。

    本発明の第3実施形態に係る図7の熱交換器ユニットで用いられる熱交換器用チューブの横断面図である。

    同一要素、並びに、同一若しくは実質的に同一の機能を果たす要素については、同一の符号が付されている。

    図1は、本発明の第1実施形態に係る人工重力装置1の実験装置を示している。 人工重力装置1は、床上に堅固に配置されている静的な土台支持構造体2と、土台支持構造体2に搭載される回転板3と、を備えている。 駆動手段、例えば電気モータ4は、土台支持構造体2に搭載されて、回転板3に連結されている。 抗力を減少させるべく、環状壁5は、回転板3の外周に沿って、回転板3に固定される。 さらに、シリンダ6は、回転板3に固定され、その半径に沿って延在する。

    図3に示すように、シリンダ6は、中心のリング7と、2つの外側のシリンダ8(Perspex(商標)製)と、外側のシリンダ8の内部に同軸に搭載された2つの内側のシリンダ9(Perspex(商標)製)と、2つの端板10と、複数の止め金具11と、を備える。 複数の止め金具11によって、2つの端板10は、シリンダ8,9に装着され、次に、シリンダ8,9は、中心のリング7に装着される。 シリンダ6は、1.0メートルの全長を有する。 図3は、一定の縮尺で描かれている。

    中心のリング7、内側のシリンダ9、及び端板10によって定義される内腔部(lumen)は、周囲温度及び1.5[bar]の圧力で、キセノンにより満たされており、さらに、ミキサ又はベンチレータ12を含んでいる。 最後に、ペルチェ素子(図示せず)は中心のリング7の内壁に搭載され、温度センサ及び圧力計(図示せず)は、リング7内及び端板10内のそれぞれに存在する。

    動作時、回転板3はほぼ1000[rpm]の速度で回転し、それ故、シリンダ6もほぼ1000[rpm]の速度で回転する。 流体の放射状の各区域は、これらの中で少なくとも略一定のエントロピーが得られるように、ベンチレータ12によって十分に混合される。 本プロセスが可逆性であるという事実を考慮し、そして、内側のシリンダ8及び外側のシリンダ9によって提供される熱隔離を考慮すると、すなわち、この隔離が実質的に断熱プロセスを実行可能にすることを考慮すると、シリンダ6内の回転軸から外周への伝熱及びその逆の伝熱は、ほぼ等エントロピーである。

    回転に応じて、端板10のキセノンの温度及び圧力は増加し、そして、リング7の温度及び圧力は減少する。 平衡に達した際に、ペルチェ素子によって段階状の熱パルスがリング7の気体に供給されると、リング7の温度及び圧力が増加し、その後、端板10の温度及び圧力が増加する。 すなわち、相対的に低温度の源(リングの気体)から、相対的に高温度の源(端板の気体)に熱が流れる。

    図4は、本発明の第2実施形態に係る人工重力装置1の実験装置を示している。 人工重力装置1は、床上に堅固に配置されている静的な土台支持構造体2と、回転するドラム6と、を備えている。 ドラム6は、例えば、ボールベアリング20などの適切なベアリングによって、その長手方向の軸の周りを回転可能なように、土台支持構造体2に搭載されている。 ドラム6は、2乃至10メートルの範囲の適切な直径を有し、例えばこの例では4メートルの直径を有している。 ドラムの壁は、公知の方法で、熱的に分離される。 人工重力装置1は、さらに、50乃至500[rpm]の範囲の速度でドラムを回転させる駆動手段(図示せず)を備えている。

    ドラム6は、少なくとも2つの熱交換器として、第1の熱交換器22及び第2の熱交換器23を含んでいる。 第1の熱交換器22は、ドラムの回転軸から相対的に遠方にあるドラム内部に搭載される。 第2の熱交換器23は、前記軸又は相対的に前記軸の近傍に配置される。 この例では、熱交換器22,23のそれぞれは、回転可能な第1の流体継手24を介して供給側に接続され、回転可能な第2の流体継手25を介して排出側に接続されるチューブであって、回転軸と同軸のコイル状のチューブを備えている。

    図4に図示した実施形態は、さらに、ドラムの長手方向の軸と同軸のチューブ26を備えている。 チューブ26は、ドラムの内容物を強制的に循環させるための軸上のベンチレータ27を含んでいる。 この例では、ドラムは、(周囲温度で)5[bar]の圧力で、キセノンにより満たされており、他方、熱交換器22,23は水により満たされている。

    図5は、発電所の模式的なレイアウトである。 この発電所は、仕事を生成するためのサイクル(この例ではいわゆる“蒸気サイクル”)に接続される図4の実施形態を備える。 このサイクルは、人工重力装置1の高温の熱交換器22に接続される過熱器30、それ自体公知でありかつこの例ではタービン31を備える熱機関、人工重力装置1の第2の熱交換器23に接続される凝縮器32、ポンプ33、及び蒸発器34を備える。 蒸気サイクルはまた、水で満たされている。 他の適切な媒体は、当該技術分野で公知である。

    このドラムを回転させることで、キセノン内で放射状の温度勾配が生成され、熱交換器間の温度差(△T)はそのドラムの速度に応じて100[℃]乃至600[℃]の範囲になる。 この例では、ドラムは350[rpm]で回転し、その結果、ほぼ300[℃]の温度差(△T)をもたらす。 20[℃]の水は、熱交換器22,23の両者に供給される。 高温の熱交換器22からの加熱蒸気(320[℃])は過熱器30に供給されるのに対して、低温の熱交換器23からの冷却水(10[℃])は凝縮器32に供給される。 蒸気サイクルは、公知の方法で仕事を生成する。

    別の実施形態では、装置は、直列又は並列に接続される2以上のドラムを備える。 例えば、直列に接続された2つのドラムを備えているという設定の下では、第1のドラムからの加熱媒体は、第2のドラムの低温の熱交換器に供給される。 その結果、第1のドラム内の伝熱と比較して、第2のドラム内の高温の熱交換器に対する伝熱は相当増大する。 第1のドラムからの冷却媒体は、例えば凝縮器内で冷却剤として用いることが可能である。

    別の実施形態では、上述したチューブ(26)の変形例又は追加例として、装置は、ドラムの内部を複数の区画に分割する、少なくとも略円筒状及び同軸の複数の壁を備えている。 各々の区画内の流体は、例えばベンチレータ又は静的部材によって十分に混合され、これにより、各々の区画内で略一定のエントロピーが確立されて、各々の区画内で質量移動が強化される。 その結果、外向き半径方向に負の段階的なエントロピー勾配が実現され、ドラムの回転軸からドラムの外周までの伝熱が可能になる。

    相互に区画を分離している複数の壁は、密に堅固にされて、1つの区画から次の区画への質量移動を阻止するようにても良いし、例えば金網やメッシュのように隙間があけられて、制限ある質量移動を許容するようにしても良い。 複数の壁にはまた、突起部、及び/又は、表面積を増加させて区画間の伝熱を増大させる他の機構が設けられても良い。

    伝導率によって熱を伝達させる代わりに、上記実施形態のように、伝導率の代わりに又は伝導率に加えて、熱容量及び質量流量によって熱を伝達させることも可能である。 熱容量及び質量流量に基づく人工重力装置1の実施形態(第3実施形態)は、図6A乃至図8に示されている。 この実施形態では、第1の熱交換器及び第2の熱交換器は、放射状に延在する複数の交換器ユニット22A,23Aを備える。 複数の交換器ユニット22A,23Aは、軸方向及び接線方向ともに均一にドラム6の内壁の表面上に配置される。

    図7においてさらに詳細に示すように、各ユニットは、二重の壁の熱交換器用チューブ40を備えている。 熱交換器用チューブ40の横断面図は図8に示されている。 熱交換器用チューブ40は、注入口41と、中心の供給チューブ42と、その供給チューブと同心円状の外側の帰還のチューブ43と、排出口44と、を備えている。 外側のチューブ43の外面上には、熱交換を強化させるための手段、例えばフィン45のような外側のチューブ43の外面積を増大させる機構が次々に設けられている。

    各ユニットは、さらに、サイフォン46を備えている。 サイフォン46は、熱交換器用チューブ40の周りに同心円状に配置され、ドラム6の壁6Aと壁6Bとの間の半径方向の距離の少なくとも70%、例えば80%の長さに及んでいる。 サイフォン46の内外でエントロピーを等しくするために、少なくともサイフォン46の内面には、熱交換を強化するための手段、例えばフィン47のようなサイフォン46の内面積を増大させる機構が設けられている。

    動作時、冷却媒体、例えば水は、ドラム6の回転軸から相対的に遠方に配置される熱交換器用チューブ40に供給され、これにより、ドラム6の流体が局所的に冷却され、密度が局所的に上昇してエントロピーが低下する。 交換器ユニット22Aのチューブの周辺の高密度の流体は、人工重力によって強制的に外部に移動し、すなわち、水と並流して、ドラム6の外壁6Aの方向へ流れ、その結果、外壁6Aの内面上に拡散する。

    加熱媒体、例えば水は、ドラム6の回転軸から相対的に近傍に配置される交換器ユニット23Aのチューブに供給され、これにより、ドラム6の流体が局所的に加熱され、密度が局所的に低下してエントロピーが上昇する。 熱交換器用チューブ40の周辺の流体は、人工重力の結果として内部に移動し(浮力)、すなわち、水と並流して、ドラム6の内壁6Bの方向へ流れ、その結果、内壁6Bの内面上に拡散する。

    これらの2つの現象は協同して熱交換器間に循環を生成する。 この循環によって、ドラム6の回転軸の相対的に近傍の熱交換器23から外方向への伝熱、及び、ドラム6の回転軸から相対的に遠方の熱交換器22への伝熱が強化される。

    本実施形態において、交換器ユニット22A,23Aのチューブの長さは、例えば、装置の周辺などの関連熱緩衝部の温度とほぼ同一温度となるドラム内部の流体の区域に到達しないように、選択される。

    さらなる別の実施形態では、さらなる液体は、例えば放射状に延在するチューブの内部で、ドラムの中心から外周の方へ流れる。 このようにして、位置エネルギーと圧力が得られる。 その高圧の液体は、発電機、例えば(水力)タービンを駆動して、その後、ドラムの内壁又はその近傍における相対的に熱い圧縮可能な流体(例えばキセノン)によって、蒸発する。 このようにして得られた蒸気は、少なくとも部分的にそれ自身の膨張を利用することによって、ドラムの中心に戻るように伝達されて、そして、相対的に冷たい圧縮可能な流体によって凝縮される。 この実施形態は、発電機を直接動かすために用いることができる。

    本発明は、上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲内で様々な手法により変更することが可能である。 例えば、二酸化炭素、水素、CF4(四フッ化メタン)等の他の媒体は、ドラムの熱交換器内で用いることが可能である。 また、回転抵抗を減少させるために、ドラムは、低圧又は真空環境において作動させることが可能である。

    1 人工重力装置2 土台支持構造体3 回転板4 電気モータ5 環状壁6 シリンダ/ドラム6A 外壁6B 内壁7 リング8 シリンダ9 シリンダ10 端板11 止め金具12 ミキサ又はベンチレータ20 ボールベアリング22 熱交換器22A 交換器ユニット23 熱交換器23A 交換器ユニット24 流体継手25 流体継手26 チューブ27 ベンチレータ30 過熱器31 タービン32 凝縮器33 ポンプ34 蒸発器40 熱交換器用チューブ41 入口42 供給チューブ43 チューブ44 放出口45 フィン46 サイフォン47 フィン

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