Absorption type water cooler and heater

申请号 JP2003031240 申请日 2003-02-07 公开(公告)号 JP2004239552A 公开(公告)日 2004-08-26
申请人 Yazaki Corp; 矢崎総業株式会社; 发明人 KODAMA MITSURU; SUGIYAMA TAKAHIDE; ISHIDA KAZUHIDE;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an absorption type water cooler and heater improved in reliability, in a multiple heat source driving type absorption water cooler and heater comprising an exhaust heat burning regenerator using exhaust heat as a heat source and a direct burning regenerator using combustion heat of a burner as heat source.
SOLUTION: This absorption type water cooler and heater comprises an exhaust heat burning regenerator 1 using exhaust heat as the heat source, channel opening and closing means 21, 23 in heat source fluid channels 15, 17 for making the fluid having exhaust heat flow to the exhaust heat burning regenerator, and opening and closing the heat source fluid channels to control flowing and blocking of fluid, a first regenerator temperature detection means 13 detecting a temperature of the exhaust heat burning regenerator, a second regenerator temperature detection means 35 detecting a temperature of the direct burning regenerator using combustion heat of the burner 3a as heat source, a heat medium temperature detection means 51 detecting a temperature of the heat medium cooled or heated by an evaporator 7, and a control means 11 controlling the operation of the channel opening and closing means and the burner. The combustion of the burner can be increased and decreased, and the control means controls the opening closing of the channel opening and closing means and the increase and decrease of combustion of burner by the temperature of heat medium, and higher one of the temperature of exhaust heat burning regenerator and direct burning regenerator.
COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI
权利要求
  • 排熱を発生する機器からの排熱を熱源とする排熱焚き再生器と、該排熱焚き再生器へ熱源となる排熱を有する流体または排熱を回収した流体を通流させる熱源流体流路と、該熱源流体流路に設けられて該熱源流体流路を開閉して前記排熱焚き再生器への熱源となる流体の通流及び遮断を制御する流路開閉手段と、バーナの燃焼熱を熱源とする直焚き再生器と、前記排熱焚き再生器の温度を検出する第1の再生器温度検出手段及び前記直焚き再生器の温度を検出する第2の再生器温度検出手段の少なくとも一方と、蒸発器で冷却または加温された熱媒体の温度を検出する熱媒体温度検出手段と、前記流路開閉手段及び前記バーナの動作を制御する制御手段とを備え、
    前記バーナは、燃焼量を増減可能であり、前記制御手段は、前記第1の再生器温度検出手段で検出した前記排熱焚き再生器の温度及び前記第2の再生器温度検出手段で検出した前記直焚き再生器の温度のうち、いずれか一方の温度を再生器温度とし、前記熱媒体温度検出手段で検出した前記熱媒体の温度と、前記再生器温度とに応じて前記流路開閉手段の開閉及び前記バーナの燃焼量の増減を制御してなる吸収式冷温水機。
  • 前記第1の再生器温度検出手段及び前記第2の再生器温度検出手段の両方を備え、前記制御手段は、前記第1の再生器温度検出手段で検出した前記排熱焚き再生器の温度及び前記第2の再生器温度検出手段で検出した前記直焚き再生器の温度のうち、いずれか高い方の温度を前記再生器温度としてなることを特徴とする請求項1に記載の吸収式冷温水機。
  • 前記バーナは、燃焼量を複数段で段階的に増減可能であり、前記制御手段は、前記熱媒体の温度に対して予め設定された複数の設定温度と、前記熱媒体温度検出手段で検出した熱媒体の温度とに応じて前記流路開閉手段の開閉及び前記バーナの燃焼量を決定した後、前記再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度と、前記再生器温度検出手段で検出した再生器温度とに応じて、前記バーナの燃焼量を段階的に増減させることで前記直焚き再生器への入熱量を段階的に増減してなることを特徴とする請求項1または2に記載の吸収式冷温水機。
  • 前記バーナは、燃焼状態を無段階に連続的に増減可能であり、前記制御手段は、前記熱媒体の温度に対して予め設定された複数の設定温度と、前記熱媒体温度検出手段で検出した熱媒体の温度とに応じて前記流路開閉手段の開閉及び前記バーナの燃焼停止または燃焼を決定すると共に、該バーナを燃焼するときは、前記熱媒体の温度との比例関係に基づいて該バーナの燃焼量を決定した後、前記再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度と、前記再生器温度検出手段で検出した再生器温度とに応じて、前記バーナに対して予め設定した最大燃焼量の制限値を段階的に増減させて該最大燃焼量の制限値以下の範囲内で前記熱媒体の温度との比例関係に基づいて該バーナの燃焼量を決定して前記直焚き再生器への入熱量を連続的に増減してなることを特徴とする請求項1または2に記載の吸収式冷温水機。
  • 吸収器へ供給される冷却媒体の温度を検出する冷却媒体温度検出手段を備え、前記制御手段は、前記再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度の値を、前記冷却媒体温度検出手段で検出した冷却媒体の温度に応じて変化させてなることを特徴とする請求項3または4に記載の吸収式冷温水機。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、吸収式冷温機に係り、特に、排熱を熱源とする排熱焚き再生器とバーナの燃焼熱を熱源とする直焚き再生器とを備えた多熱源駆動型の吸収式冷温水機に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    排熱を熱源とする排熱焚き再生器とバーナの燃焼熱を熱源とする直焚き再生器とを備えた多熱源駆動型の吸収式冷温水機は、省エネルギー性を得るため、通常、排熱を利用した駆動を優先的に行っている。 例えば、空調システムにおいて、空調の要求があるとき、まず、排熱を利用して排熱焚き再生器により吸収式冷温水機を駆動し、空調負荷に対して排熱の熱量が足りない場合には、直焚き再生器のバーナを燃焼させて吸収式冷温水機の駆動を行う。 このとき、空調負荷などの負荷に対応してバーナの燃焼の制御を行うため、吸収式冷温水機の蒸発器で冷却または加温された熱媒体の温度、つまり熱媒体が通流する熱媒体管路の蒸発器からの出口部分内の熱媒体の温度に応じてバーナの燃焼を制御している。
    【0003】
    ここで、空調負荷などの負荷が大きい場合、吸収式冷温水機は、排熱焚き再生器と直焚き再生器の2つの再生器が駆動することになるため、入熱量が過剰となる場合がある。 また、排熱焚き再生器での入熱量不足を直焚き再生器が補っているときに、減少していた排熱量が増大したときなどにも、入熱量が過剰となる場合がある。 このような入熱量が過剰になった場合、熱媒体管路の蒸発器からの出口部分内の熱媒体の温度に応じてバーナの燃焼を制御していると、入熱量が過剰になっていても熱媒体の温度が所定の温度以下に下がるまで、バーナの駆動が続けられることになる。 このため、排熱焚き再生器や直焚き再生器の温度が上昇し過ぎて再生器の温度異常となって吸収式冷温水機の運転が停止したり、排熱焚き再生器や直焚き再生器内の吸収液が過剰に濃縮されることで晶析して再生器を構成する部材の腐蝕などが発生し易くなり、保守点検作業の頻度が増すなど、吸収式冷温水機の信頼性に問題が生じる可能性がある。
    【0004】
    排熱焚き再生器と直焚き再生器とを備えた多熱源駆動型の吸収式冷温水機において、立ち上がり時に排熱焚き再生器と直焚き再生器を同時に駆動させることによって生じる再生器温度の過剰な上昇を防ぐため、直焚き再生器の温度を検出する検出手段を設け、この検出手段で検出した温度が予め設定した設定温度になったら直焚き再生器のバーナの燃焼を停止して入熱量を制限することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
    【0005】
    【特許文献1】
    特開平6−281288号公報(第2−3頁、第1図)
    【0006】
    【発明が解決しようとする課題】
    ところが、特許文献1は、吸収式冷温水機の立ち上がり時間を短くするため、立ち上がり時に排熱焚き再生器と直焚き再生器とを同時に駆動させることによって生じる排熱焚き再生器や直焚き再生器などの温度の過剰な上昇を防ぐものである。 また、排熱量が必ず100%有ることが前提となっているため、通常運転時に排熱焚き再生器への入熱量の不足を補うために直焚き再生器を同時に駆動したときの各再生器への入熱量の制御については何ら考慮されていない。
    【0007】
    また、仮に特許文献1のように直焚き再生器のバーナの燃焼及び停止を制御する場合、排熱の熱量や空調負荷といった負荷などが変動していると、熱媒体の蒸発器からの出口温度と直焚き再生器の温度とで直焚き再生器のバーナの燃焼及び停止を制御することになるため、直焚き再生器がバーナの燃焼と停止を繰り返すことになる場合がある。 このため、直焚き再生器などの温度が断続的に過剰に上昇した状態となる場合があり、再生器の温度異常による運転の停止や、吸収液の晶析、再生器の腐蝕などの発生を抑えることはできず、吸収式冷温水機の信頼性を向上することはできない。
    【0008】
    本発明の課題は、吸収式冷温水機の信頼性を向上することにある。
    【0009】
    【課題を解決するための手段】
    本発明の吸収式冷温水機は、排熱を発生する機器からの排熱を熱源とする排熱焚き再生器と、この排熱焚き再生器へ熱源となる排熱を有する流体または排熱を回収した流体を通流させる熱源流体流路と、この熱源流体流路に設けられてこの熱源流体流路を開閉して排熱焚き再生器への熱源となる流体の通流及び遮断を制御する流路開閉手段と、バーナの燃焼熱を熱源とする直焚き再生器と、排熱焚き再生器の温度を検出する第1の再生器温度検出手段及び直焚き再生器の温度を検出する第2の再生器温度検出手段の少なくとも一方と、蒸発器で冷却または加温された熱媒体の温度を検出する熱媒体温度検出手段と、流路開閉手段及びバーナの動作を制御する制御手段とを備え、バーナは、燃焼量を増減可能であり、制御手段は、第1の再生器温度検出手段で検出した前記排熱焚き再生器の温度及び第2の再生器温度検出手段で検出した直焚き再生器の温度のうち、いずれか一方の温度を再生器温度とし、熱媒体温度検出手段で検出した前記熱媒体の温度と、再生器温度とに応じて流路開閉手段の開閉及び前記バーナの燃焼量の増減を制御する構成とすることにより上記課題を解決する。
    【0010】
    このような構成とすれば、熱媒体温度検出手段で検出した熱媒体の蒸発器からの熱媒体出口温度と、第1の再生器温度検出手段で検出した排熱焚き再生器の温度または第2の再生器温度検出手段で検出した直焚き再生器の温度のうちのいずれか1方の温度である再生器温度とに応じて流路開閉手段の開閉を制御することで排熱焚き再生器への入熱量を制御できる。 さらに、バーナは、燃焼量を増減可能であり、熱媒体の温度と、再生器温度とに応じてバーナの燃焼量の増減を制御する。 このため、バーナの燃焼量を増減させることで直焚き再生器の入熱量を増減でき、バーナの燃焼及び停止のみによって直焚き再生器の入熱量を制御した場合のように、直焚き再生器などの温度が断続的に過剰に上昇した状態となり難くい。 したがって、排熱の熱量や負荷が変動しても、各再生器への入熱量が過剰になり難く、各再生器の温度異常による運転の停止や、吸収液の晶析、再生器の腐蝕などの発生を抑えることができ、吸収式冷温水機の信頼性を向上できる。
    【0011】
    さらに、制御手段は、第2の再生器温度検出手段で検出した直焚き再生器の温度を再生器温度とする構成とする。 このような構成とすれば、排熱焚き再生器のみが駆動しているときに、この排熱焚き再生器とほぼ同じ温度を示す直焚き再生器の温度に応じて制御を行うため、再生器への入熱量をより確実に制御にできる。
    【0012】
    さらに、第1の再生器温度検出手段及び第2の再生器温度検出手段の両方を備え、制御手段は、第1の再生器温度検出手段で検出した排熱焚き再生器の温度及び第2の再生器温度検出手段で検出した直焚き再生器の温度のうち、いずれか高い方の温度を再生器温度とする構成とする。 このような構成とすれば、排熱焚き再生器及び直焚き再生器のうち、そのときに最も温度が高い再生器の温度に応じて制御を行うため、再生器への入熱量を一層確実に制御にできる。
    【0013】
    また、バーナが、燃焼量を複数段で段階的に増減可能であるとき、制御手段は、熱媒体の温度に対して予め設定された複数の設定温度と熱媒体温度検出手段で検出した熱媒体の温度とに応じて流路開閉手段の開閉及びバーナの燃焼量を決定した後、再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度と、再生器温度検出手段で検出した再生器温度とに応じて、バーナの燃焼量を段階的に増減させることで直焚き再生器への入熱量を段階的に増減する構成とする。
    【0014】
    さらに、バーナは、燃焼状態を無段階に連続的に増減可能であるとき、制御手段は、熱媒体の温度に対して予め設定された複数の設定温度と熱媒体温度検出手段で検出した熱媒体の温度とに応じて流路開閉手段の開閉及びバーナの燃焼停止または燃焼を決定すると共に、このバーナを燃焼するときは、熱媒体の温度との比例関係に基づいてこのバーナの燃焼量を決定した後、再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度と、再生器温度検出手段で検出した再生器温度とに応じて、バーナに対して予め設定した最大燃焼量の制限値を段階的に増減させ、この最大燃焼量の制限値以下の範囲内で熱媒体の温度との比例関係に基づいてこのバーナの燃焼量を決定して直焚き再生器への入熱量を連続的に増減する構成とする。
    【0015】
    これらの構成とすれば、吸収式冷温水機の信頼性を向上できるのに加えて、負荷に対応して吸収式冷温水機の熱媒体の冷却または加温能の制御精度を向上できる。
    【0016】
    また、吸収器へ供給される冷却媒体の温度を検出する冷却媒体温度検出手段を備え、制御手段は、再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度の値を、冷却媒体温度検出手段で検出した冷却液の温度に応じて変化させる構成とする。 このような構成とすれば、冷却液の温度が低くなるに連れて、直焚き再生器の温度も低くなることにより、再生器温度が、再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度に達するまでの入熱量が増大するのを抑えることができるため、直焚き再生器での消費燃料を低減し、省エネルギー性を向上できる。
    【0017】
    【発明の実施の形態】
    (第1の実施形態)
    以下、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第1の実施形態について図1乃至図3を参照して説明する。 図1は、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の概略構成を示す図である。 図2は、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の各再生器の入熱量制御を示す図であり、(a)は、冷温水出口温度による排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量の制御を、(b)は、再生器温度による排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量の制御を示す図である。 図3は、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の冷水出口温度と再生器温度とによる排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量制御の概念を示す模式図である。 なお、本実施形態では、排熱焚き再生器として、排ガスを直接再生器内に通流させることで入熱を得る再生器、すなわち排ガス焚き再生器を備えた多熱源駆動型の吸収式冷温水機を例として説明を行う。
    【0018】
    本実施形態の吸収式冷温水機は、図1に示すように、排ガス焚き再生器1、直焚き再生器3、低温再生器4、凝縮器5、蒸発器7、吸収器9、そして制御部11などで構成されている。 排ガス焚き再生器1は、燃焼による排ガスを発生する機器からの排ガスと稀溶液との間で熱交換を行い、排ガスが有する熱で稀溶液を加熱し冷媒蒸気を発生させるものである。 このような排ガス焚き再生器1は、直焚き再生器3などよりも上に設置されている。 また、排ガス焚き再生器1には、排ガス焚き再生器1の温度を検出するための第1再生器温度センサ13が設けられている。 第1再生器温度センサ13は、排ガス焚き再生器1の温度として、排ガス焚き再生器1内の吸収溶液の温度を検出するものである。
    【0019】
    排ガス焚き再生器1には、燃焼による排ガスを発生する機器類から排ガスを排ガス焚き再生器1内の排ガスの流路に導く導入流路となる導入ダクト15、そして、排ガス焚き再生器1内の排ガスの流路から排ガスを排出するための排出流路となる排出ダクト17が連結されている。 導入ダクト15と排出ダクト17とは、導入ダクト15から分岐し、排出ダクト17に合流してバイパス流路となるバイパスダクト19で連結されている。 導入ダクト15とバイパスダクト19との分岐部には、導入ダクト15とバイパスダクト19とに排ガスの流れを切り換えるための弁やダンパーなどの流路開閉手段である流路切換装置21が設けられている。 流路切換装置21は、オン状態のとき排ガスを導入ダクト15へ流し、オフ状態のとき排ガスをバイパスダクト19へ流す。
    【0020】
    バイパスダクト19と排出ダクト17との合流部よりも排ガスの流れに対して上流側の排出ダクト17の部分には、排ガスの流れを遮断するための弁やダンパーなどの流路開閉手段である遮断装置23が設けられている。 遮断装置23は、オン状態のとき開き、オフ状態のとき閉じて排出ダクト17内の排ガスの流路を遮断する。 なお、遮断装置23を設置しない構成にすることもできる。
    【0021】
    このような排ガス焚き再生器1には、吸収器9で生成された稀溶液を排ガス焚き再生器1内の稀溶液の流路に導く稀溶液管路25が連結されている。 稀溶液管路25の吸収器9からの出口部分には、稀溶液を送液するためのポンプ27が設けられている。 排ガス焚き再生器1には、排ガス焚き再生器1内の稀溶液または中間濃溶液が通流する溶液管路29の一端が連結されている。 溶液管路29の他端は、直焚き再生器3に連結されている。 排ガス焚き再生器1の上部には、排ガス焚き再生器1内で生成された冷媒蒸気が通流する第1冷媒蒸気管路31の一端が連結されており、第1冷媒蒸気管路31の他端は、気液分離器33に連結されている。
    【0022】
    直焚き再生器3は、バーナ3aの燃焼によって排ガス焚き再生器1からの稀溶液または中間濃溶液を加熱するものであり、バーナ3aには、バーナ3aの燃焼及び停止を行うための燃料制御弁3bを備えた燃料供給管路3cが連結されている。 バーナ3aは、低燃焼、中燃焼、そして高燃焼の3段階の燃焼量と、燃焼停止との4段階に燃焼状態を切り換えることができる。 また、直焚き再生器3には、直焚き再生器3の温度を検出するための第2再生器温度センサ35が設けられている。 第2再生器温度センサ35は、直焚き再生器3の温度として、直焚き再生器3内の中間濃溶液の温度を検出するものである。
    【0023】
    気液分離器33の底部には、気液分離器33内の底部に溜まった中間濃溶液を低温再生器4に導く中間濃溶液管路37の一端が連結されている。 中間濃溶液管路37の他端は、低温再生器4に連結されている。 直焚き再生器3の上部には、直焚き再生器3内で生成された冷媒蒸気が通流する揚液管路39の一端が連結されており、揚液管路39の他端は、気液分離器33内で開口している。
    【0024】
    低温再生器4内には、気液分離器33内と連通し、気液分離器33内の冷媒蒸気が通流する熱交換用流路4aが設置されている。 熱交換用流路4aには、低温再生器4で加熱された熱交換用流路4a内を通流する冷媒蒸気を凝縮器5に導く第2冷媒蒸気管路41が連結されている。 また、低温再生器4には、中間濃溶液管路37を介して流入してきた中間濃溶液を、熱交換用流路4a内を通流する冷媒蒸気の熱で加熱して濃溶液とした後、吸収器9に送るための濃溶液管路43の一端が連結されている。 濃溶液管路43の他端は、吸収器9に連結されている。
    【0025】
    凝縮器5の内部には、冷却媒体である冷却水が通流する冷却水管路45に連結されて冷却水の流路の一部分を形成する熱交換流路5aが設けられている。 凝縮器5の底部には、冷媒蒸気が凝縮して液化した冷媒が通流する冷媒管路47の一端が連結されている。 冷媒管路47の他端は、蒸発器7の内部に設けられた図示していない冷媒散布部に連結されている。 蒸発器7の内部には、蒸発器7内で冷却または加温されて空調用の室内機などに送られる室内機用熱媒体、例えば水が通流する冷温水管路49が連結されて、室内機用熱媒体となる水の流路の一部分を形成する熱交換流路7aが設けられており、図示していない冷媒散布部が、熱交換流路7aに冷媒を散布する。 冷温水管路49の蒸発器7からの出口部分には、冷温水管路49の出口部分内の水の温度を検出する熱媒体温度センサ51が設けられている。
    【0026】
    吸収器9は、図1には図示されていないが、実際には蒸発器7と連通しており、蒸発器7で発生した冷媒蒸気が吸収器9に流入可能に構成されている。 吸収器9の内部には、冷却水管路45に連結されて冷却水の流路の一部分を形成する熱交換流路9aが設けられている。 また、吸収器9の内部には、濃溶液管路43が連結されて熱交換流路9aに濃溶液を散布する図示していない濃溶液散布部などが設けられている。 吸収器9の底部には、蒸発器7で生成された冷媒蒸気を濃溶液が吸収することで生成された稀溶液を排ガス焚き再生器1に送るための稀溶液管路25の一端が連結されている。 冷却水管路45の吸収器9への入口部分には、この冷却水管路45の入口部分内の冷却媒体である冷却水の温度を検出する冷却媒体温度センサ53が設けられている。
    【0027】
    中間濃溶液管路37には、稀溶液管路25から分岐した分岐管路55が合流している。 分岐管路55には、分岐管路55内の稀溶液の通流を制御する弁57が設けられている。 また、中間濃溶液管路37の気液分離器33と分岐管路55の合流部との間の部分には、稀溶液管路25内を通流する稀溶液と、中間濃溶液管路37内を通流する溶液との間で熱交換を行うための高温熱交換器59が設けられている。 なお、高温熱交換器59は、稀溶液管路25の分岐管路55との分岐部よりも稀溶液の流れに対して下流側の部分に設けられている。
    【0028】
    稀溶液管路25のポンプ27よりも稀溶液の流れに対して下流側の部分には、逆止弁61が、さらに、稀溶液管路25の逆止弁61よりも稀溶液の流れに対して下流側で分岐管路55との分岐部よりも上流側の部分には、稀溶液管路25内を通流する稀溶液と濃溶液管路43内を通流する濃溶液との間で熱交換を行う低温熱交換器63などが設けられている。 また、稀溶液管路25の低温熱交換器63と高温熱交換器59との間の部分には、排ガス焚き再生器1に連続して、排ガス焚き再生器1の下流側に位置する熱交換器65が設けられている。 熱交換器65は、排ガスと稀溶液との間で熱交換を行うものである。 なお、冷却水管路45は、吸収器9から凝縮器5を通り図示していない冷却塔に冷却水が循環するように配管されている。
    【0029】
    制御部11は、第1再生器温度センサ13、第2再生器温度センサ35、熱媒体温度センサ51、冷却媒体温度センサ53、流路切換装置21及び遮断装置23、そして燃料制御弁3bなどと、各々、配線67を介して電気的に接続されている。 なお、これらの他にもセンサ類が設置されているが、本発明と直接関係ないため省略している。
    【0030】
    このような構成の吸収式冷温水機の排ガス焚き再生器及び直焚き再生器の入熱量の制御と本発明の特徴部について説明する。 なお、制御部11は、排ガスを発生する機器類からの駆動信号を受けていないとき、つまり排ガスが発生していないときには、流路切換装置21及び遮断装置23にオフ信号を発信して、排ガスをバイパスダクト19に流すと共に、流路切換装置21及び遮断装置23によって導入ダクト15、排ガス焚き再生器1、そして排出ダクト17に至る排ガスの流路を閉鎖する。 一方、制御部11は、排ガスを発生する機器類からの駆動信号を受けると、冷温水の蒸発器7からの出口温度と、排ガス焚き再生器1及び直焚き再生器3のいずれか高い方の温度つまり再生器温度とに応じて流路切換装置21及び遮断装置23をオンオフし、排ガス焚き再生器1への排ガスの通流を制御する。 ここでは、空調システムに用いられた吸収式冷温水機の制御部11が排ガスを発生する機器類からの駆動信号を受けており、排熱を利用できるときに、冷房運転を行う場合について説明する。
    【0031】
    制御部11は、排ガスを発生する機器類からの駆動信号を受けているときに通常運転に入ると、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の蒸発器7からの出口温度に応じて、排ガス焚き再生器1への入熱及び直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼状態を決定する。 このとき、制御部11には、冷水の蒸発器7からの出口温度に対応して予め設定された4つの設定温度として入熱量を減少させるときの設定温度Tc1、Tc2、Tc3、Tc4と、入熱量を増加させるときの設定温度Tc1'、Tc2'、Tc3'、Tc4'とが入力されている。 なお、Tc1<Tc2<Tc3<Tc4、Tc1'<Tc2'<Tc3'<Tc4'とする。
    【0032】
    制御部11は、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の出口温度と、設定温度とを比較し、図2(a)に示すように、例えば冷水の出口温度が設定温度Tc3以上になった後、冷水の出口温度がTc3'より大きくTc4未満の範囲に有ると、流路切換装置21と遮断装置23にオン指令信号を発信して排熱焚き再生器1に排ガスを通流させると共に、直焚き再生器3の燃料制御弁3bに中燃焼を行う開度に弁開度を調整するための中燃焼指令信号を発信する。 これにより、排ガス焚き再生器1は排ガスにより、そして、直焚き再生器3はバーナ3aの中燃焼により入熱つまりインプットが生じる。
    【0033】
    このとき、制御部11は、第1再生器温度センサ13と第2再生器温度センサ35で、排ガス焚き再生器1と直焚き再生器3の温度を監視しており、排ガス焚き再生器1と直焚き再生器3の温度のいずれか高い方の温度を再生器温度とし、この再生器温度に応じて直焚き再生器3はバーナ3aの燃焼状態、または排ガス焚き再生器1への排ガスの通流を制御する。 制御部11には、再生器温度に対応して予め設定された4つの設定温度として入熱量を増加させるときの設定温度Tg1、Tg2、Tg3、Tg4と、入熱量を減少させるときの設定温度Tg1'、Tg2'、Tg3'、Tg4'とが入力されている。 なお、Tg1<Tg2<Tg3<Tg4、Tg1'<Tg2'<Tg3'<Tg4'とする。
    【0034】
    制御部11は、第1再生器温度センサ13と第2再生器温度センサ35とで検出した各再生器の温度のいずれか高い方の温度を再生器温度として、この再生器温度と、設定温度とを比較し、図2(b)に示すように、例えば再生器温度が設定温度Tg1以上になっていない場合には、現状の入熱量の状態、つまり排ガス焚き再生器1は排ガスにより、そして、直焚き再生器3はバーナ3aの中燃焼により入熱している状態を維持する。 再生器温度が上昇し設定温度Tg1以上になると、1段階入熱量を下げる。 このとき、直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量から優先的に減少させて行く。 したがって、制御部11は、再生器温度が上昇し設定温度Tg1以上になると、直焚き再生器3の燃料制御弁3bに中燃焼よりも1段燃焼量が減少する低燃焼を行う開度に弁開度を調整するための低燃焼指令信号を発信する。 これにより、排ガス焚き再生器1は排ガスにより、そして、直焚き再生器3はバーナ3aの低燃焼によるインプットとなり、入熱量が1段下がる。
    【0035】
    制御部11は、再生器温度が上昇し設定温度Tg2以上になると、さらに1段階入熱量を下げ、冷水の出口温度によって決定された入熱量から2段階入熱量が下がった状態とする。 したがって、制御部11は、再生器温度が上昇し設定温度Tg2以上になると、直焚き再生器3の燃料制御弁3bに弁を遮断するための燃焼停止指令信号を発信し、燃焼を停止する。 これにより、直焚き再生器3へのインプットが無くなり、排ガス焚き再生器1の排ガスによるインプットのみとなり、入熱量がさらに1段下がる。
    【0036】
    制御部11は、再生器温度が上昇し設定温度Tg3以上になると、さらに1段階入熱量を下げ、冷水の出口温度によって決定された入熱量から3段階入熱量が下がった状態とする。 したがって、制御部11は、再生器温度が上昇し設定温度Tg3以上になると、直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼は停止しているため、排ガス焚き再生器1にオフ指令信号を発信し、流路切換装置21を切り換えてバイパスダンパ19の流路を開き、導入ダンパ15の流路を閉じた状態とすると共に、遮断装置23を閉じて排出ダンパ17の流路を閉じた状態とする。 これにより、直焚き再生器3へのインプットと共に、排ガス焚き再生器1へのインプットが無くなる。
    【0037】
    このような制御部11の冷水の出口温度と再生器温度に応じたインプット制御の概念を図3に模式的に示す。 ここまで例示した制御の流れは、図3において破線の矢印で示した縦方向の流れである。 なお、図3では、冷水の出口温度に対する設定温度として入熱量を増加させるときの設定温度Tc1、Tc2、Tc3、Tc4を示しているが、入熱量を減少させるときは、設定温度Tc1、Tc2、Tc3、Tc4を設定温度Tc1'、Tc2'、Tc3'、Tc4' に置き換えることになる。 同様に、再生器温度に対する設定温度として入熱量を減少させるときの設定温度Tg1、Tg2、Tg3、Tg4を示しているが、入熱量を増加させるときは、設定温度Tg1、Tg2、Tg3、Tg4を設定温度Tg1'、Tg2'、Tg3'、Tg4'に置き換えることになる。 冷水の出口温度に対する設定温度と、再生器温度に対する設定温度とは、入熱量の増減に関係なく設定温度Tc1、Tc2、Tc3、Tc4、設定温度Tg1、Tg2、Tg3、Tg4といったように1つにすることもできるが、燃焼量の変更が頻繁に生じる場合があるため、図2に示すように、入熱量を増加させるときの設定温度と、入熱量を減少させるときの設定温度との間に幅を設けることが望ましい。
    【0038】
    このような、入熱量を増加させるときの設定温度と、入熱量を減少させるときの設定温度との間に幅を設けた場合、例えば再生器温度が上昇し設定温度Tg3以上になった後、再生器温度がTg3'以下になると、制御部11は、図2(b)に示すように、1段階入熱量を上げ、冷水の出口温度によって決定された入熱量から2段階入熱量が下がった状態に戻す。 したがって、制御部11は、再生器温度が下降し設定温度Tg3'以下になると、排ガス焚き再生器1にオン指令信号を発信し、流路切換装置21を切り換えてバイパスダンパ19の流路を閉じ、導入ダンパ15の流路を開いた状態とすると共に、遮断装置23を開いて排出ダンパ17の流路を開いた状態とする。 これにより、排ガス焚き再生器1へ排ガスが流れインプットが生じ、インプットが1段上がる。
    【0039】
    また、制御部11は、再生器温度が下降し設定温度Tg2'以下になると、さらに1段階入熱量を上げ、冷水の出口温度によって決定された入熱量から1段階入熱量が下がった状態に戻す。 したがって、制御部11は、再生器温度が下降し設定温度Tg2'以下になると、直焚き再生器3の燃料制御弁3bに弁を遮断するための低燃焼指令信号を発信し、低燃焼を開始する。 これにより、排ガス焚き再生器1のインプットに加えて、直焚き再生器3への低燃焼によるインプットが生じ、入熱量がさらに1段上がる。
    【0040】
    一方、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の蒸発器7からの出口温度、つまり冷水の出口温度が変わった場合には、制御部11は、図3に示すように、再生器温度に応じて決定されたインプットの増減の段階、つまり冷水の出口温度に応じて決定されたインプット状態から1段階インプット減、2段階インプット減といったインプットの増減の段階を維持する制御を行う。
    例えば、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の出口温度が、図2(a)に示すように、設定温度Tc3'とTc4との間にあり、排ガス焚き再生器1がオン、そして、直焚き再生器3のバーナ3aが中燃焼を選択しているときに、再生器温度が設定温度Tg2'以下となってインプットの増減の段階が1段階インプット減となり、排ガス焚き再生器1がオン、直焚き再生器3のバーナ3aが低燃焼となっているとする。 このとき、冷水温度が上昇し、冷水の出口温度が設定温度Tc4を越えると、インプットを1段上げ、直焚き再生器3のバーナ3aが中燃焼となる。 つまり、図2(a)に従えば、冷水の出口温度が設定温度Tc4を越えると、排ガス焚き再生器1がオン、直焚き再生器3のバーナ3aが高燃焼の状態となるが、再生器温度に応じてインプットの増減の段階が1段階インプット減となっているため、直焚き再生器3のバーナ3aが高燃焼よりも1段階インプットを下げた中燃焼の状態となる。
    このように、制御部11は、再生器温度に応じてインプットの増減の段階が決定された後、冷水の出口温度が変わった場合には、図3において、決定されたインプットの増減の段階に対応する行の中での一点鎖線で示した矢印のような横方向の流れの制御、例えば1段階インプット減の状態を維持する横方向の流れの制御を行う。
    【0041】
    なお、暖房運転の場合、蒸発器7からの出口温度、つまり温水温度や再生器温度に対する設定温度の数値の違い、そして温水温度が下がると燃焼量を増加させることを除けば冷房運転と同様の制御となる。 また、排熱を利用できない場合には、排ガス焚き再生器1の流路切換装置21及び遮断装置23が常時オフ状態になっていることを除き、直焚き再生器3の燃料制御弁3bの調整によるバーナ3の燃焼量の制御が同様に行われる。
    【0042】
    このように、本実施形態の吸収式冷温水機では、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の蒸発器7からの出口温度と、第1再生器温度センサ13で検出した排熱焚き再生器1の温度及び第2再生器温度センサ35で検出した直焚き再生器3の温度のいずれか高い方の再生器温度とに応じて流路切換装置21及び遮断装置23を制御することで排熱焚き再生器1への入熱量を制御できる。
    【0043】
    さらに、直焚き再生器3のバーナ3aは、停止を含め燃焼量を4段階に増減可能であり、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の蒸発器7からの出口温度と、第1再生器温度センサ13で検出した排熱焚き再生器1の温度及び第2再生器温度センサ35で検出した直焚き再生器3の温度のいずれか高い方の温度である再生器温度とに応じてバーナ3aの燃焼量の増減を制御する。 このため、バーナ3aの燃焼量を4段階に増減させることで直焚き再生器3の入熱量を増減でき、バーナが燃焼及び停止の2段階によって直焚き再生器の入熱量を制御した場合のように、直焚き再生器などの温度が断続的に過剰に上昇した状態となり難くい。
    【0044】
    したがって、排熱の熱量や負荷が変動しても、各再生器1、3への総入熱量が過剰になり難く、各再生器1、3の温度異常による運転の停止や、吸収液の晶析、再生器の腐蝕などの発生を抑えることができ、吸収式冷温水機の信頼性を向上できる。
    【0045】
    さらに、バーナが燃焼及び停止の2段階によって直焚き再生器の入熱量を制御した場合に生じる比較的短時間での再生器の温度と圧力の変動を抑制することができ、吸収式冷温水機の耐久性を向上できる。
    【0046】
    加えて、直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量を複数段に増減させて入熱量を増減できるため、よりきめ細かな能力制御が可能となり、空調負荷などの負荷の変化や排熱量の増減に対応して吸収式冷温水機の熱媒体の冷却または加温能力の制御精度を向上できる。 また、空調負荷などの負荷の変化や排熱量の増減に対応して吸収式冷温水機の熱媒体の冷却または加温能力の制御精度を向上できることにより、空調出力を安定化でき、さらに、バーナの燃料消費を抑えることができ、省エネルギー性をより向上できる。
    【0047】
    また、本実施形態では、直焚き再生器3バーナ3aの燃焼状態が燃焼停止を含めて4段階に切り換え可能であり、また、蒸発器7からの冷温水の出口温度に対する設定温度及び再生器温度に対する設定温度を各々4つ設定している。 しかし、直焚き再生器3バーナ3aの燃焼状態の切り換え段数や、冷温水の出口温度に対する設定温度及び再生器温度に対する設定温度の数は、適宜設定できる。
    【0048】
    (第2の実施形態)
    以下、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第2の実施形態について図1、図2、図4及び図5を参照して説明する。 図4は、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の冷温水出口温度による排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量制御を示す図である。 図5は、発明を適用してなる吸収式冷温水機の冷水出口温度と再生器温度とによる排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量制御の概念を示す模式図である。 なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成などには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する特徴部などについて説明する。
    【0049】
    本実施形態が第1の実施形態と相違する点は、直焚き再生器が有するバーナが燃焼量を連続的に増減でき、制御部が、吸収式冷温水機の冷温水出口温度と再生器温度とに応じてバーナの燃焼量を比例制御することにある。 すなわち、本実施形態の吸収式冷温水機は、図1に示すように、第1の実施形態と同様の構成であるが、燃料制御弁3bは、弁開度が連続的に調整できるものとなっており、このため、バーナ3aは、燃焼量を連続的に増減できる構成となっている。
    【0050】
    本実施形態の制御部11は、第1の実施形態と同様に、排ガスを発生する機器類からの駆動信号を受けているときに通常運転に入ると、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の蒸発器7からの出口温度に応じて、排ガス焚き再生器1への入熱及び直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼状態を決定する。 このとき、制御部11には、冷水の蒸発器7からの出口温度に対応して予め設定された6つの設定温度として、入熱量を段階的に増加させるときの設定温度Tc1、Tc2、入熱量を段階的に減少させるときの設定温度Tc1'、Tc2'、入熱量を比例的に増減させる範囲の設定温度Tc3、Tc3'が入力されている。 そして、制御部11は、図4に示すように、Tc1<Tc2<Tc3、Tc1'<Tc2'<Tc3'であり、設定温度Tc3'とTc3との間で、冷水の蒸発器7からの出口温度、つまり冷水の出口温度に対してバーナ3aの燃焼量を比例制御する。
    【0051】
    制御部11は、熱媒体温度センサ51で検出した冷水の出口温度と、設定温度とを比較し、冷水の出口温度が設定温度Tc2以上のときには、流路切換装置21と遮断装置23にオン指令信号を発信して排熱焚き再生器1に排ガスが通流する状態とすると共に、直焚き再生器3の燃料制御弁3bに燃焼指令信号を発信する。 これにより、排ガス焚き再生器1、直焚き再生器3共にインプットが生じた状態となる。 冷水の出口温度が低下しても設定温度Tc2'以上であれば、排熱焚き再生器1に排ガスが通流している状態と、直焚き再生器3のバーナ3aが燃焼している状態とを維持する。
    しかし、冷水の出口温度が設定温度Tc2を下回り、設定温度Tc1'以上Tc2'未満の間では流路切換装置21と遮断装置23にオン指令信号を発信して排熱焚き再生器1に排ガスを通流させた状態で、直焚き再生器3の燃料制御弁3bに燃焼停止指令信号を発信し、直焚き再生器3のバーナ3aを燃焼停止状態とする。 これにより、排ガス焚き再生器1のみにインプットが生じた状態となる。 冷水の出口温度がさらに低下して、設定温度Tc1'以下になると、流路切換装置21と遮断装置23にオフ指令信号を発信して排熱焚き再生器1に排ガスを通流さない状態とする。 これにより、排ガス焚き再生器1、直焚き再生器3共にインプットが無い状態となる。
    【0052】
    制御部11は、冷水の出口温度が設定温度Tc2を越えた後、設定温度Tc3'以上Tc3以下のときは、排熱焚き再生器1に排ガスを通流させると共に、直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量を、例えば25%から100%の間で、冷水の出口温度に比例させて増減する制御を行っている。 冷水の出口温度が設定温度Tc3以上のときは、排熱焚き再生器1に排ガスを通流させると共に、直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量を100%で燃焼させる。 また、冷水の出口温度が設定温度Tc2'以上Tc3'未満のときは、排熱焚き再生器1に排ガスを通流させると共に、直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量を25%で燃焼させる。
    【0053】
    このとき、制御部11は、第1再生器温度センサ13と第2再生器温度センサ35で、排ガス焚き再生器1と直焚き再生器3の温度を監視しており、排ガス焚き再生器1と直焚き再生器3の温度のいずれか高い方の温度を再生器温度とし、この再生器温度に応じて予め入力された直焚き再生器3はバーナ3aの最大燃焼量の制限値を決定し、最大燃焼量を制限する制御を行う。 制御部11には、例えば再生器温度に対応して予め設定された設定温度として入熱量を減少させるときの4つの設定温度Tg1、Tg2、Tg3、Tg4と、入熱量を減少させるときの4つの設定温度Tg1'、Tg2'、Tg3'、Tg4'とが入力されている。 なお、Tg1<Tg2<Tg3<Tg4、Tg1'<Tg2'<Tg3'<Tg4'とする。 また、設定温度Tg1、Tg2、Tg3、Tg4と、設定温度Tg1'、Tg2'、Tg3'、Tg4'との関係は、図2(b)の通りである。
    【0054】
    冷水の出口温度が設定温度Tc2を越えた後、設定温度Tc3'以上Tc3以下にある場合、制御部11は、図4及び図5に示すように、再生器温度がTg1未満のときには、排熱焚き再生器1に排ガスを通流させると共に、直焚き再生器3のバーナ3aの最大燃焼量を100%とし、この範囲内で、つまり25%以上100%以下の範囲内で、冷水の出口温度に対応して直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量を比例制御する。 再生器温度がTg1以上Tg2未満のときには、排熱焚き再生器1に排ガスを通流させると共に、直焚き再生器3のバーナ3aの最大燃焼量を例えば70%に制限し、この範囲内で、つまり25%以上70%以下の範囲内で、冷水の出口温度に対応して直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量を比例制御する。 再生器温度がTg2以上Tg3未満のときには、排熱焚き再生器1に排ガスを通流させると共に、直焚き再生器3のバーナ3aの最大燃焼量を例えば40%に制限し、この範囲内で、つまり25%以上40%以下の範囲内で、冷水の出口温度に対応して直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量を比例制御する。
    【0055】
    さらに、制御部11は、再生器温度がTg3以上Tg4未満のときには、排熱焚き再生器1に排ガスを通流させるが、直焚き再生器3のバーナ3aに燃焼停止指令信号を発信して直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼を停止する。 再生器温度がTg4以上のときには、流路切換装置21と遮断装置23にオフ指令信号を発信して排熱焚き再生器1への排ガスの通流を遮断し、排熱焚き再生器1にも直焚き再生器3にもインプットが無い状態とする。
    【0056】
    このような、本実施形態の吸収式冷温水機でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
    【0057】
    また、本実施形態では、直焚き再生器3のバーナ3aの燃焼量の比例制御範囲を25%以上100以下とし、さらに、直焚き再生器3のバーナ3aの最大燃焼量の制限値として、40%、70%、100%の3段階の制限値が設定されている。 また、蒸発器7からの冷温水の出口温度に対する設定温度及び再生器温度に対する設定温度を各々6つ及び8つ設定している。 しかし、直焚き再生器3バーナ3aの燃焼量の比例制御範囲や、制限値の値、そして冷温水の出口温度に対する設定温度及び再生器温度に対する設定温度の数は、適宜設定できる。
    【0058】
    (第3の実施形態)
    以下、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第3の実施形態について図1、図6、図7及び図8を参照して説明する。 図6は、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の冷却水の入口温度に対する再生器温度に対する設定温度の決め方を説明する図である。 図7は、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の冷却水の入口温度に対する再生器温度に対する設定温度の別の決め方を説明する図である。 図8は、本発明を適用してなる吸収式冷温水機の冷却水の入口温度に対する再生器温度に対する設定温度のさらに別の決め方を説明する図である。 なお、本実施形態では、第1及び第2の実施形態と同一の構成などには同じ符号を付して説明を省略し、第1及び第2の実施形態と相違する特徴部などについて説明する。
    【0059】
    本実施形態は、第1及び第2の実施形態と同様の制御を行うものであるが、冷却水の吸収器への入口温度を検出し、再生器温度に対する設定温度を冷却水の入口温度に応じて変化させている点が異なっている。
    【0060】
    例えば、図1に示すように、冷却水管路45から吸収器9に供給される冷却水の温度、つまり冷却水の吸収器9への入口温度が低くなるに連れて、直焚き再生器3の温度も低くなることにより、再生器温度が、再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度に達するまでの入熱量が増大する。 このため、直焚き再生器3での消費燃料が増大してしまう。
    【0061】
    また、冷却水管路45から吸収器9に供給される冷却水の温度、つまり冷却水の吸収器9への入口温度が比較的低く、空調負荷も比較的低い場合、第1及び第2の実施形態の吸収式冷温水機では、再生器温度に対する設定温度の決め方によって、入熱量が過剰であるにもかかわらず、排熱焚き再生器1や直焚き再生器3に対する入熱量の低減が行われない場合がある。 このような状態となると、濃溶液の濃度が必要以上に濃縮されて濃くなり、吸収液の晶析などを生じる場合もある。
    【0062】
    このため、本実施形態の吸収式冷温水機では、制御部11は、図1に示すように、冷却水管路45の入口部分内の冷却水の温度を検出する冷却媒体温度センサ53を用い、冷却水の入口温度を検出する。 そして、図6に示すように、冷却媒体温度センサ53で検出した冷却水の入口温度に比例して、再生器温度に対する設定温度、つまり第1及び第2の実施形態において入熱量を増加させるときの設定温度Tg1、Tg2、Tg3、Tg4、及び入熱量を減少させるときの設定温度Tg1'、Tg2'、Tg3'、Tg4'を変化させている。
    【0063】
    このように、冷却水の入口温度の線形関数として再生器温度に対する設定温度を変化させることで、冷却水の温度が下がれば、再生器温度に対する設定温度も下がる。 このため、再生器温度が、再生器温度に対して予め設定された複数の設定温度に達するまでの入熱量が増大するのを抑えることができ、直焚き再生器での消費燃料を低減し、省エネルギー性を向上できる。
    【0064】
    さらに、冷却水の入口温度によって、入熱量が過剰であるにもかかわらず、排熱焚き再生器1や直焚き再生器3に対する入熱量の低減が行われないといった状態が発生するのを抑制することができる。 したがって、冷却水の入口温度によって、濃溶液の濃度が必要以上に濃縮されることによる吸収液の晶析を抑制できるため、吸収式冷温水機の信頼性を一層向上できる。
    【0065】
    また、本実施形態では、冷却水の入口温度に比例して再生器温度に対する設定温度を変化させる場合を示したが、図7に示すように、冷却水の入口温度に対して予め設定温度Tco1、Tco2(Tco1<Tco2)などを設定し、冷却水の入口温度がTco1以上、Tco2以上になるに連れ、再生器温度に対する設定温度を段階的に上昇させることもできる。 また、図8に示すように、Tco1とTco2との間で、冷却媒体温度センサ53で検出した冷却水の入口温度に比例して、再生器温度に対する設定温度を変化させることなどもできる。
    【0066】
    また、第1乃至第3の実施形態では、排ガス焚き再生器1の温度と、直焚き再生器3の温度とのうち、いずれか高い方の温度を再生器温度としている。 しかし、排熱焚き再生器と直焚き再生器の温度は、溶液の循環により近い温度となるため、排熱焚き再生器と直焚き再生器の温度のどちらか一方のみに温度検出手段を設け、温度検出手段を設けた方の再生器の温度を再生器温度として制御を行うこともできる。 このとき、直焚き再生器は、溶液の流れに対して排熱焚き再生器の下流側に位置するため、排ガス焚き再生器のみに入熱がある場合でも、直焚き再生器の温度は、排熱焚き再生器とほぼ同じ温度を示す。 したがって、どちらか一方の再生器みに温度検出手段を設ける場合は、直焚き再生器に設けた方が、再生器への入熱量をより確実に制御できる。 さらに、本実施形態のように、排熱焚き再生器の温度と直焚き再生器の温度のうちの高い方の温度を再生器温度として制御を行えば、再生器への入熱量を一層確実に制御できる。
    【0067】
    加えて、排熱焚き再生器と直焚き再生器との両方に温度検出手段を設けた場合でも、排熱焚き再生器1の温度、直焚き再生器3の温度とのうち、いずれか高い方の温度を再生器温度とするだけでなく、他の方法で排熱焚き再生器と直焚き再生器のうち、いずれか1方の温度を再生器温度とし、制御を行うこともできる。 例えば、制御部は、排熱源の駆動を示す駆動信号の有無などから排熱焚き再生器の駆動状態を判断し、排熱焚き再生器が駆動しているときには、排熱焚き再生器の温度を再生器温度とし、排熱焚き再生器が駆動していないときには、直焚き再生器の温度を再生器温度として制御を行うことなどもできる。
    【0068】
    また、第1乃至第3の実施形態では、室内機用冷媒として水を例示したが、室内機用冷媒としては水以外の様々な冷媒を用いることができる。
    【0069】
    また、本発明は、第1乃至第3の実施形態の構成の吸収式冷温水機に限らず、排ガス焚き以外の排熱を有する流体または排熱を回収した流体を通流させる排熱焚き再生器と直焚き再生器とを備えた様々な構成の多熱源駆動型の吸収式冷温水機に適用することができる。
    【0070】
    【発明の効果】
    本発明によれば、吸収式冷温水機の信頼性を向上できる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第1の実施形態の概略構成を示す図である。
    【図2】本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第1の実施形態における各再生器の入熱量制御を示す図であり、(a)は、冷温水出口温度による排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量の制御を、(b)は、再生器温度による排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量の制御を示す図である。
    【図3】本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第1の実施形態の冷温水出口温度と再生器温度とによる排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量制御の概念を示す模式図である。
    【図4】本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第2の実施形態の冷温水出口温度による排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量制御を示す図である。
    【図5】発明を適用してなる吸収式冷温水機の第2の実施形態の冷水出口温度と再生器温度とによる排熱焚き再生器と直焚き再生器の入熱量制御の概念を示す模式図である。
    【図6】本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第3の実施形態における冷却水の入口温度に対する再生器温度に対する設定温度の決め方を説明する図である。
    【図7】本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第3の実施形態における冷却水の入口温度に対する再生器温度に対する設定温度の別の決め方を説明する図である。
    【図8】本発明を適用してなる吸収式冷温水機の第3の実施形態における冷却水の入口温度に対する再生器温度に対する設定温度のさらに別の決め方を説明する図である。
    【符号の説明】
    1 排ガス焚き再生器3 直焚き再生器7 蒸発器11 制御部13 第1再生器温度センサ15 導入ダクト17 排出ダクト19 バイパスダクト21 流路切換装置23 遮断装置35 第2再生器温度センサ51 熱媒体温度センサ

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