Fuel cell cogeneration system

申请号 JP2000327228 申请日 2000-10-26 公开(公告)号 JP2002134143A 公开(公告)日 2002-05-10
申请人 Matsushita Electric Ind Co Ltd; 松下電器産業株式会社; 发明人 NAKAMURA AKINARI; YAMAMOTO YOSHIAKI; UEDA TETSUYA; MIYAUCHI SHINJI; OZEKI MASATAKA;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a fuel cell cogeneration system, capable of stably supplying hot water at a high temperature in a short time and readily coping with fluctuation in the thermal output of the fuel cell. SOLUTION: This fuel cell cogeneration system is equipped with a fuel gas generation part 1 for generating hydrogen rich fuel gas by steam reforming, a fuel cell 2 for generation electricity with the use of the fuel gas and oxidizer gas, a fuel gas humidifier 3 and an oxidizer gas humidifier 4 for humidifying the fuel gas and the oxidizer gas, an inverter 5 for inverting direct current electricity to alternating current electricity, a cooling water circulating pump 6, a cooling water circulating passage 7 and a passage interchanging valve 9 for circulating the cooling water, a heat exchanger 21 for cooling the cooling water by heat exchange with stored hot water, a stored hot water circulating passage 22 for circulating the stored hot water, a storage hot water tank 8 for storing the stored hot water, and a radiator 11 for cooling the cooling water by heat radiation. The stored hot water is returned to the storage hot water tank 8 through a stored hot water circulating passage exhaust port 23 provided in the middle part of the storage hot water tank 8.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて電力と熱を発生させる燃料電池と、 前記燃料電池で発生する熱を湯水として貯える貯湯槽とを備え、 前記貯湯槽は、外部給湯負荷及び/または外部暖房負荷に湯水を供給するための給湯口を上部に有し、 前記貯湯槽は、上方に位置する湯水の方が下方に位置する湯水よりもより高温であるように前記湯水を貯えることを特徴とする燃料電池コージェネレーションシステム。
  • 【請求項2】 発生した前記熱を回収するための熱輸送媒体を循環させる熱輸送媒体循環路と、 前記熱輸送媒体が回収した熱を前記貯湯槽の湯水に移動させる熱交換器と、 前記貯湯槽の湯水を前記熱交換器に循環させる貯湯水循環路とを備え、 前記貯湯槽は、前記貯湯水循環路に前記貯湯槽の湯水を供給するための貯湯水循環路第1供給口と、 前記貯湯水循環路から帰還してきた湯水を前記貯湯槽に供給するための貯湯水循環路第2供給口とを有し、 前記貯湯水循環路第2供給口は、前記貯湯水循環路第1
    供給口よりも上部に設けられており、かつ前記給湯口よりも下部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  • 【請求項3】 前記貯湯槽は、前記貯湯槽に湯水を供給するための湯水供給口を有し、 前記湯水供給口は、前記貯湯水循環路第2供給口よりも下部に設けられていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  • 【請求項4】 前記貯湯槽は、前記外部暖房負荷に湯水を供給するものであり、 前記貯湯槽は、前記外部暖房負荷から排出された湯水を前記貯湯槽に帰還させる帰還湯水供給口を前記貯湯槽の所定の高さ位置に有し、 前記所定の高さ位置とは、前記貯湯槽に貯えられている湯水の前記所定の高さ位置における温度が前記帰還湯水供給口から供給された湯水の温度と実質上同じであるような高さ位置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  • 【請求項5】 前記貯湯水循環路に水を循環するためのポンプと、 前記熱交換器より下流の前記貯湯水循環路に前記熱交換器を通過した水の温度を検出する温度検出器と、 前記ポンプの能力を増減することにより前記検出した温度に基づいて前記貯湯水循環路の水流量を調整するポンプ能力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  • 【請求項6】 前記ポンプ能力制御手段は、前記検出した温度が一定になるように前記水流量を調整することを特徴とする請求項5記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、電および熱を発生させる燃料電池コージェネレーションシステムに関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】燃料電池は、素などの燃料ガスと酸素などの酸化剤ガスを反応させて発電する。 この反応において電力と同時に熱も発生する。 燃料電池コージェネレーションシステムは、この電力および熱を外部負荷に供給する。

    【0003】従来の燃料電池コージェネレーションシステムを図4に示す。

    【0004】燃料ガス生成部1は、外部より供給された天然ガス等の原料を水蒸気雰囲気下で加熱して水素リッチな燃料ガスを生成する。

    【0005】燃料電池2には、それぞれ燃料ガス加湿器3および酸化剤ガス加湿器4で加湿された燃料ガスおよび空気等の酸化剤ガスが供給される。

    【0006】燃料電池2で発生した直流電流は、インバータ5で交流電流に変換された後、商用電源と系統連系して外部電力負荷に供給される。

    【0007】他方、燃料電池2で発生した熱は、以下のようにして給湯や暖房などの外部熱負荷に供給される。

    【0008】冷却水循環ポンプ6は、燃料電池2で発生した熱を回収するために、冷却水循環路7を通して燃料電池2に冷却水を循環させる。

    【0009】貯湯タンク8には市水が貯えられている。
    流路切換弁9は、稼働時には通常、図に示すようにA−
    B間が接続されていて、燃料電池2を通過した冷却水は、貯湯タンク8の底部に配された熱交換器10において放熱する。 これにより、貯湯タンク8内部の水は加熱される。 このようにして得られた湯水は、給湯や暖房などの外部熱負荷に利用される。

    【0010】外部暖房負荷に熱を供給することにより冷却された湯水は、貯湯タンク8下部に帰還する。

    【0011】一方、熱交換器10により放熱して温度が低下した冷却水は、冷却水循環ポンプ6により冷却水循環路7を通して再び燃料電池2内に回帰する。

    【0012】貯湯タンク8の湯水が十分に昇温すると、
    流路切換弁9のA−C間が接続され、燃料電池2を経由した冷却水の熱は、放熱器11においてシステム外に排出される。

    【0013】

    【発明が解決しようとする課題】上記のような従来例の燃料電池コージェネレーションシステムにおいては、貯湯タンク8の底面側の熱交換器10により底層の湯水を全体的に加熱するため、給湯に必要な温度の湯水に対して低温の湯水が生成され、貯湯タンク8内部の湯水全体に対流が形成される。 これにより、貯湯タンク8内部の湯水の温度格差が是正される反面、高温の湯水を供給するには稼働開始から長時間が必要である。

    【0014】すなわち、高温の水を外部負荷に供給するには稼働開始から長時間が必要であるという課題(第1
    の課題)がある。

    【0015】また貯湯タンク8内部に定常的な対流が形成されるため、燃料電池2の熱出力変動時には熱交換器10によって昇温される貯湯水には温度むらができる。
    従って、燃料電池2の熱出力変動に対応して湯水を安定的に供給することが困難である。

    【0016】さらに外部暖房負荷で冷却された貯湯水は、暖房負荷の運転初期・定常運転等によって帰還水としての温度が異なる。 そのため、タンク内に温度むらと新たな対流ができ、湯水を安定的に生成・供給することが困難である。

    【0017】すなわち、外部負荷に湯水を安定して供給することが困難であるという課題(第2の課題)がある。

    【0018】本発明は、上記第1の課題を考慮し、稼働開始から短時間で高温の湯水を外部負荷に供給することが出来る燃料電池コージェネレーションシステムを提供することを目的とするものである。

    【0019】また、本発明は、上記第2の課題を考慮し、外部負荷に湯水を安定して供給することが出来る燃料電池コージェネレーションシステムを提供することを目的とするものである。

    【0020】

    【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために、第1の本発明(請求項1に対応)は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて電力と熱を発生させる燃料電池と、前記燃料電池で発生する熱を湯水として貯える貯湯槽とを備え、前記貯湯槽は、外部給湯負荷及び/または外部暖房負荷に湯水を供給するための給湯口を上部に有し、前記貯湯槽は、上方に位置する湯水の方が下方に位置する湯水よりもより高温であるように前記湯水を貯えることを特徴とする燃料電池コージェネレーションシステムである。

    【0021】また、第2の本発明(請求項2に対応)
    は、発生した前記熱を回収するための熱輸送媒体を循環させる熱輸送媒体循環路と、前記熱輸送媒体が回収した熱を前記貯湯槽の湯水に移動させる熱交換器と、前記貯湯槽の湯水を前記熱交換器に循環させる貯湯水循環路とを備え、前記貯湯槽は、前記貯湯水循環路に前記貯湯槽の湯水を供給するための貯湯水循環路第1供給口と、前記貯湯水循環路から帰還してきた湯水を前記貯湯槽に供給するための貯湯水循環路第2供給口とを有し、前記貯湯水循環路第2供給口は、前記貯湯水循環路第1供給口よりも上部に設けられており、かつ前記給湯口よりも下部に設けられていることを特徴とする第1の本発明に記載の燃料電池コージェネレーションシステムである。

    【0022】また、第3の本発明(請求項3に対応)
    は、前記貯湯槽は、前記貯湯槽に湯水を供給するための湯水供給口を有し、前記湯水供給口は、前記貯湯水循環路第2供給口よりも下部に設けられていることを特徴とする第2の本発明に記載の燃料電池コージェネレーションシステムである。

    【0023】また、第4の本発明(請求項4に対応)
    は、前記貯湯槽は、前記外部暖房負荷に湯水を供給するものであり、前記貯湯槽は、前記外部暖房負荷から排出された湯水を前記貯湯槽に帰還させる帰還湯水供給口を前記貯湯槽の所定の高さ位置に有し、前記所定の高さ位置とは、前記貯湯槽に貯えられている湯水の前記所定の高さ位置における温度が前記帰還湯水供給口から供給された湯水の温度と実質上同じであるような高さ位置であることを特徴とする第1〜3の本発明のいずれかに記載の燃料電池コージェネレーションシステムである。

    【0024】また、第5の本発明(請求項5に対応)
    は、前記貯湯水循環路に水を循環するためのポンプと、
    前記熱交換器より下流の前記貯湯水循環路に前記熱交換器を通過した水の温度を検出する温度検出器と、前記ポンプの能力を増減することにより前記検出した温度に基づいて前記貯湯水循環路の水流量を調整するポンプ能力制御手段を備えたことを特徴とする第項1〜4の本発明のいずれかに記載の燃料電池コージェネレーションシステムである。

    【0025】また、第6の本発明(請求項6に対応)
    は、前記ポンプ能力制御手段は、前記検出した温度が一定になるように前記水流量を調整することを特徴とする第5の本発明に記載の燃料電池コージェネレーションシステムである。

    【0026】

    【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。

    【0027】(実施の形態1)まず、実施の形態1を図1を用いて説明する。

    【0028】図1は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池コージェネレーションシステムを示す構成図である。

    【0029】本実施の形態における燃料電池コージェネレーションシステムでは、外部より供給された原料は、
    燃料ガス生成部1において、水蒸気雰囲気で改質され水素リッチな燃料ガスに生成される。

    【0030】燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電を行なう燃料電池2には、それぞれ燃料ガス加湿器3および酸化剤ガス加湿器4で加湿された燃料ガスおよび空気等の酸化剤ガスが供給される。

    【0031】燃料電池2は、水素を含む燃料ガスと空気等の酸化剤ガスを用いて電力および熱を発生する。

    【0032】燃料電池2によって得られた直流電流は、
    インバータ5において交流電流に変換された後、商用電源と系統連系して外部電力負荷に供給される。

    【0033】一方、電力とともに発生する熱は、以下のようにして、湯水として貯えられた後、給湯負荷に供給される。

    【0034】すなわち、稼働中の燃料電池2は、たとえば燃料電池2が固体高分子型の場合、その内部に設けられた冷却水循環路7に冷却水を循環させることによって約80℃に保持される。 冷却水循環ポンプ6は、冷却水循環路7に冷却水を循環させる。

    【0035】燃料電池2を通過した冷却水は通常約70
    ℃以上に達している。 給湯など熱供給時には、流路切換弁9はA−B間が接続されていて、燃料電池2を通過した冷却水は、熱交換器21に供給される。 熱交換器21
    を経由して放熱した冷却水は、冷却水循環ポンプ6によって再度燃料電池2に供給される。

    【0036】一方、熱交換器21の低温側は、市水が充填された貯湯タンク8と接続されている。 貯湯タンク8
    底面近くの湯水が貯湯水循環路22の吸入口から貯湯水循環路22を通じて熱交換器21に供給される。 熱交換器21を通過して高温となった貯湯水は、貯湯タンク8
    の中位に設けられた貯湯水循環路排出口23より貯湯タンク8に入る。

    【0037】貯湯タンク8に入った高温の貯湯水は、貯湯タンク8内部に充填された低温の貯湯水との温度差により生じる密度差によって、低密度の高温貯湯水は貯湯水循環路排出口23より上方に移動し、貯湯タンク8の上方より貯湯される。

    【0038】貯湯タンク8には、その底面側に設けられた補給口より市水が供給され、上面側に設けられた給湯口より給湯器や暖房等の外部給湯負荷に湯水が供給される。

    【0039】なお本実施の形態では、貯湯水循環路22
    は自然対流によって貯湯水が流れる構成であるが、貯湯水を熱交換器21に供給するためのポンプ(図示せず)
    を貯湯水循環路22に設けることも有効である。

    【0040】また、貯湯タンク8内部に高温の貯湯水が十分に貯湯されると、流路切換弁9を操作して、燃料電池2を通過した冷却水を放熱器11に循環させ、冷却水の熱を系外に排出する。

    【0041】本実施の形態によると、たとえば固体高分子型燃料電池の動作温度は一般的に80℃程度であり、
    冷却水は70℃以上になる。 そのため、熱交換器21を通過し、貯湯タンク8に回帰する水の温度は、60℃以上の高温となる。 また、市水が充填されている貯湯タンク8の貯湯水温度は20℃程度である。 貯湯タンク8の中位に設けられた貯湯水循環路排出口23より貯湯タンク8に流入した高温の貯湯水は、貯湯タンク8内部の貯湯水との温度差により生じる密度差により貯湯タンク8
    の上方に移動し、貯湯タンク8内部の温度分布に応じて貯湯タンク8の上方から貯湯される。 また、貯湯タンク8に流入する貯湯水に温度変動がある場合においても、
    流入した貯湯水は、、貯湯タンク8内部の貯湯水との温度差により生じる密度差によって貯湯タンク8内部の温度分布に応じて適当な貯湯水温度域のところに貯湯される。

    【0042】これにより、本実施の形態の燃料電池コージェネレーションシステムを部分負荷運転で運転する場合など、発熱量が少ない時に起こり得る温度の低い貯湯水が流入する場合においても、流入する低温の貯湯水は貯湯タンク8内部の貯湯水との温度差によって生じる密度差により、貯湯タンク8内部の同程度の温度域のところに貯湯され、貯湯タンク8の上方にある高温の貯湯水を攪拌することはない。 それゆえ、貯湯タンク8の上方に貯湯された高温の貯湯水は給湯に利用されない限り、
    高温のまま攪拌されずに貯湯出来る。

    【0043】これにより、例えば市水温度が20℃の場合、貯湯タンク8の上部は60℃で下部は20℃となる。 このような条件では、上部の高温の貯湯水の密度が下部の低温の貯湯水の密度よりも小さいことから、貯湯タンク8内部の水の温度勾配は維持される。

    【0044】したがって、燃料電池2が稼働中には、貯湯タンク8内部の水は、熱交換器21を経由して加熱された高温の貯湯水と加熱前の低温の貯湯水の層構造が形成されるため、無給湯時には、上方に位置する高温層が次第に大きくなる。

    【0045】したがって、貯湯タンク8の上方に高温の貯湯水を短時間で貯湯できる。 また給湯時は、上方の高温層から水を給湯負荷に供給することから、絶えず高温のお湯を供給することが可能になる。

    【0046】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の形態2に係る燃料電池コージェネレーションシステムを示す構成図である。

    【0047】本実施の形態における燃料電池コージェネレーションシステムでは、外部より供給された原料は、
    燃料ガス生成部1において、水蒸気雰囲気で改質され水素リッチな燃料ガスに生成される。

    【0048】燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電を行なう燃料電池2には、それぞれ燃料ガス加湿器3および酸化剤ガス加湿器4で加湿された燃料ガスおよび空気等の酸化剤ガスが供給される。

    【0049】燃料電池2は、水素を含む燃料ガスと空気等の酸化剤ガスを用いて電力および熱を発生する。 燃料電池2によって得られた直流電流は、インバータ5において交流電流に変換された後、商用電源と系統連系して外部電力負荷に供給される。

    【0050】一方、電力とともに発生する熱は、以下のようにして、湯水として貯えられた後、給湯負荷に供給される。

    【0051】稼働中の燃料電池2は、たとえば燃料電池2が固体高分子型の場合、その内部に設けられた冷却水循環路7に冷却水を循環させることによって約80℃に保持される。

    【0052】冷却水循環ポンプ6は、冷却水循環路7に冷却水を循環させる。 燃料電池2を通過した冷却水は通常約70℃以上に達している。 給湯など熱供給時には、
    流路切換弁9はA−B間が接続されていて、燃料電池2
    を通過した冷却水は、熱交換器21に供給される。 熱交換器21を経由して放熱した冷却水は、冷却水循環ポンプ6によって再度燃料電池2に供給される。

    【0053】一方、熱交換器21の低温側は、市水が充填された貯湯タンク8と接続されている。 貯湯タンク8
    中の底面近くの水が貯湯水循環ポンプ24によって吸引され、貯湯水循環路22の吸入口から貯湯水循環路22
    を通じて熱交換器21に供給される。 熱交換器21を通過して高温となった貯湯水は、貯湯タンク8の中位に設けられた貯湯水循環路排出口23より貯湯タンク8に入る。

    【0054】貯湯タンク8に入った高温の貯湯水は、貯湯タンク8内部に充填された低温の貯湯水との温度差により生じる密度差によって、低密度の高温貯湯水は貯湯水循環路排出口23より上方に移動し、貯湯タンク8の上方より貯湯される。

    【0055】貯湯タンク8には、その底面側に設けられた補給口より市水が供給され、上面側に設けられた給湯口より給湯器や暖房等の外部給湯負荷に湯水が供給される。 なお、熱交換器21の下流に配されたサーミスタ2
    5は、熱交換器21を通過して加熱された水の温度を検出する。 制御部26は、サーミスタ25が検出する水温が一定になるように貯湯水循環ポンプ24を制御する。

    【0056】また制御部26は、貯湯タンク8内部に高温の貯湯水が十分に貯湯されると、流路切換弁9を操作して、燃料電池2を通過した冷却水を放熱器11に循環させ、冷却水の熱を系外に排出する。

    【0057】本実施の形態によると、たとえば固体高分子型燃料電池の動作温度は一般的に80℃程度であり、
    冷却水は70℃以上になる。 また、市水が充填されている貯湯タンク8の貯湯水温度は20℃程度である。 そのため、燃料電池からの発熱量は十分なとき、熱交換器2
    1を通過し、貯湯タンク8に回帰する水の温度は、制御により60℃以上の高温にすることができる。 すなわち、燃料電池2で発生する熱が変動する場合は制御により貯湯水の流量を調整し、目標の所定温度(t1)の貯湯水を回帰する。 貯湯タンク8の中位に設けられた貯湯水循環路排出口23より貯湯タンク8に流入した高温の貯湯水は、貯湯タンク8内部の貯湯水との温度差により生じる密度差により貯湯タンク8の上方に移動し、貯湯タンク8の上方から貯湯される。

    【0058】また、燃料電池コージェネレーションシステムの部分負荷運転等による燃料電池からの発熱量が少ないときに過渡期の発熱量変動やポンプの下限界運転による制御不能等が要因となり、貯湯タンク8に流入する貯湯水が温度変動または所定温度より低温の湯水となる場合においても、流入した貯湯水は、、貯湯タンク8内部の貯湯水との温度差により生じる密度差によって貯湯タンク8内部の温度分布に応じて適当な貯湯水温度域のところに貯湯される。 すなわち、貯湯タンク8の上方にある高温の貯湯水を攪拌することはない。

    【0059】これにより、例えば市水温度が20℃の場合、貯湯タンク8の上部は60℃で下部は20℃となる。 このような条件では、上部の高温の貯湯水の密度が下部の低温の貯湯水の密度よりも小さいことから、貯湯タンク8内部の水の温度勾配は維持される。

    【0060】したがって、燃料電池2が稼働中には、貯湯タンク8内部の水は、熱交換器21を経由して加熱された高温の貯湯水と加熱前の低温の貯湯水の層構造が形成される。 したがって、無給湯時には、上方に位置する高温層が次第に大きくなる。

    【0061】したがって、燃料電池1の熱出力が変動する場合においても、貯湯タンク8の上方に高温で一定温度の貯湯水を短時間で貯湯できる。 また給湯時は、上方の高温層から水を給湯負荷に供給することから、絶えず高温の湯水を供給することが可能になる。

    【0062】(実施の形態3)図3は、本発明の実施の形態3に係る燃料電池コージェネレーションシステムを示す構成図である。

    【0063】本実施の形態における燃料電池コージェネレーションシステムでは、外部より供給された原料は、
    燃料ガス生成部1において、水蒸気雰囲気で改質され水素リッチな燃料ガスに生成される。 燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電を行なう燃料電池2には、それぞれ燃料ガス加湿器3および酸化剤ガス加湿器4で加湿された燃料ガスおよび空気等の酸化剤ガスが供給される。

    【0064】燃料電池2は、水素を含む燃料ガスと空気等の酸化剤ガスを用いて電力および熱を発生する。 燃料電池2によって得られた直流電流は、インバータ5において交流電流に変換された後、商用電源と系統連系して外部電力負荷に供給される。

    【0065】一方、電力とともに発生する熱は、以下のようにして、湯水として貯えられた後、給湯や暖房等の外部熱負荷に供給される。

    【0066】稼働中の燃料電池2は、たとえば燃料電池2が固体高分子型の場合、その内部に設けられた冷却水循環路7に冷却水を循環させることによって約80℃に保持される。 冷却水循環ポンプ6は、冷却水循環路7に冷却水を循環させる。 燃料電池2を通過した冷却水は通常約70℃以上に達している。 給湯など熱供給時には、
    流路切換弁9はA−B間が接続されていて、燃料電池2
    を通過した冷却水は、熱交換器21に供給される。 熱交換器21を経由して放熱した冷却水は、冷却水循環ポンプ6によって再度燃料電池2に供給される。

    【0067】一方、熱交換器21の低温側は、市水が充填された貯湯タンク8と接続されている。 底面近くの水が貯湯水循環路22の吸入口から貯湯水循環路22を通じて熱交換器21に供給される。 熱交換器21を通過して高温となった貯湯水は、貯湯水循環路排出口23より貯湯タンク8に入る。 貯湯タンク8は高温の湯水を上方より貯える積層型タイプを採用するため、貯湯タンク8
    に入った高温の貯湯水は、貯湯タンク8の上方により貯湯される。 貯湯タンク8の上面側に設けられた給湯口より給湯器や暖房等の外部熱負荷に湯水が供給される。 また、外部の暖房負荷に熱を供給することにより低温になった貯湯水は、貯湯タンク8の中位の位置にある貯湯水暖房負荷帰還口27より貯湯タンク8内部に戻る。 給湯により貯湯水が減少すると、貯湯タンク8の底面側に設けられた補給口より市水が供給される。

    【0068】なお本実施の形態では、貯湯水循環路22
    は自然対流によって貯湯水が流れる構成であるが、貯湯水を熱交換器21に供給するためのポンプ(図示せず)
    を貯湯水循環路22に設けることも有効である。

    【0069】また、貯湯タンク8内部に高温の貯湯水が十分に貯湯されると、流路切換弁9を操作して、燃料電池2を通過した冷却水を放熱器11に循環させ、冷却水の熱を系外に排出する。

    【0070】本実施の形態によると、たとえば固体高分子型燃料電池の動作温度は一般的に80℃程度であるため、貯湯タンク8に貯湯する湯水温度は60℃以上の高温となる。 また、市水が充填されている貯湯タンク8の貯湯水温度は20℃程度である。 貯湯タンク8は積層型のため、内部にはその上方に高温の湯水域、下方に低温の湯水域ができ、温度勾配は維持される。 したがって、
    燃料電池2が稼働中には、貯湯タンク8内部の水には、
    高湯水と低湯水の層構造が形成され、無給湯時には上方に位置する高温層が次第に大きくなる。

    【0071】外部の給湯負荷に湯水を供給する場合、貯湯タンク8上方の給湯口より貯湯されていた湯水が外部の給湯負荷に供給され、同時に底面側より市水が供給される。 また、燃料電池2が稼働中は、高温の貯湯水が貯湯タンク8上方より貯湯される。 貯湯タンク8では複数の場所から水が供給・排出されるが、温度勾配により形成された高温の湯水と低温の湯水の層構造は維持されるため、常に貯湯タンク8上方から高温の湯水を供給することができる。

    【0072】外部の暖房負荷に湯水を供給する場合、一般的に高温の貯湯水は暖房負荷との熱交換により放熱を行なう。 そのため、暖房負荷の起動時には多くの熱を必要とし、それに応じて、貯湯水暖房負荷帰還口27に帰還する貯湯水の温度は低くなる。 また暖房負荷の定常運転時は起動時に比べ少ない熱量を必要とするので、貯湯水暖房負荷帰還口27に帰還する貯湯水の温度は起動時より高くなる。 しかも起動時・定常時とも帰還する貯湯水は、市水より温度は高い。 このような場合においても、貯湯タンク8の中位に設けられた貯湯水暖房負荷帰還口27より貯湯タンク8に帰還した貯湯水は、貯湯タンク8内部の貯湯水との温度差により生じる密度差によって貯湯タンク8内部の温度分布に応じて適当な貯湯水温度域のところに貯湯される。 これにより、図4に示した従来例のような貯湯タンク8底面部からの大きな対流を防止することができ、貯湯タンク8上方に貯湯された高温の貯湯水を高温のまま攪拌されずに外部熱負荷に利用できるとともに、貯湯できる。

    【0073】このように本実施の形態によれば、短時間で高温の湯水を安定的に供給することができ、燃料電池の熱出力変動にも容易に対応できる燃料電池コージェネレーションシステムを提供することができる。

    【0074】なお、本実施の形態の貯湯水循環路排出口は本発明の貯湯水循環路第2供給口の例であり、本実施の形態の貯湯水循環路吸入口は本発明の貯湯水循環路第1供給口の例であり、本実施の形態の補給口は本発明の湯水供給口の例であり、本実施の形態の貯湯水暖房負荷帰還口は本発明の帰還湯水供給口の例である。

    【0075】

    【発明の効果】以上説明したところから明らかなように、本発明は、稼働開始から短時間で高温の湯水を外部負荷に供給することが出来る燃料電池コージェネレーションシステムを提供することが出来る。

    【0076】また、本発明は、、外部負荷に湯水を安定して供給することが出来る燃料電池コージェネレーションシステムを提供することが出来る。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】実施の形態1における燃料電池コージェネレーションシステムを示す構成図である。

    【図2】実施の形態2における燃料電池コージェネレーションシステムを示す構成図である。

    【図3】実施の形態2における燃料電池コージェネレーションシステムを示す構成図である。

    【図4】従来の燃料電池コージェネレーションシステムを示す構成図である。

    【符号の説明】

    1 燃料ガス生成部 2 燃料電池 3 燃料ガス加湿器 4 酸化剤ガス加湿器 5 インバータ 6 冷却水循環ポンプ 7 冷却水循環路 8 貯湯タンク 9 流路切換弁 10 熱交換器 11 放熱器 21 熱交換器 22 貯湯水循環路 23 貯湯水循環路排出口 24 貯湯水循環ポンプ 25 サーミスタ 26 制御部 27 貯湯水暖房負荷帰還口

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮内 伸二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 尾関 正高 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L025 AC05 AD00 5H026 AA06 5H027 AA06 BA01 CC06 DD06 KK28 KK48 MM16 MM27

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