給湯装置

申请号 JP2015253769 申请日 2015-12-25 公开(公告)号 JP2016205799A 公开(公告)日 2016-12-08
申请人 株式会社ノーリツ; 发明人 西村 和裕; 廣津 誠;
摘要 【課題】給湯動作再開時の給湯 温度 を安定させることが可能な給湯装置を提供する。 【解決手段】第1の伝熱管T1を有する1次熱交換器HE1と、第1の伝熱管T1に接続されて第1の伝熱管T1よりも高い 位置 に配されている第2の伝熱管T2を有する2次熱交換器HE2と、第2の伝熱管T2の入 水 側端部に接続された入水路2と第1の伝熱管T1の出湯側端部11bに接続された出湯路4との両者を接続するバイパス流路21と、を備えている、給湯装置WH1であって、出湯路4には、この出湯路4と第1の伝熱管T1の出湯側端部11bとの接続部Jまたはその近傍部分から上向き、または斜め上向きに起立した起立部41aが形成されていることにより、出湯側端部11bよりも高い位置にオフセットされたオフセット流路部41が設けられている。 【選択図】 図1
权利要求

加熱用気体から熱回収を行なうための第1の伝熱管を有する1次熱交換器と、 この1次熱交換器によって熱回収を終えた後の加熱用気体からさらに熱回収を行なうための第2の伝熱管を有し、かつこの第2の伝熱管は、前記第1の伝熱管に接続されて前記第1の伝熱管よりも高い位置に配されている2次熱交換器と、 前記第2の伝熱管の入側端部に接続された入水路と前記第1の伝熱管の出湯側端部に接続された出湯路との両者を接続するバイパス流路と、 を備えている、給湯装置であって、 前記出湯路には、この出湯路と前記第1の伝熱管の出湯側端部との接続部またはその近傍部分から上向き、または斜め上向きに起立した起立部が形成されていることにより、前記出湯側端部よりも高い位置にオフセットされたオフセット流路部が設けられていることを特徴とする、給湯装置。請求項1に記載の給湯装置であって、 前記オフセット流路部は、前記起立部の上端部に繋がって略水平に延びる水平部を有している、給湯装置。請求項1または2に記載の給湯装置であって、 前記1次熱交換器は、前記2次熱交換器を直接または間接的に取り付けるための上部フランジ部を有するケースを有し、かつ前記第1の伝熱管は、前記ケースの周壁部に支持された複数の直状管体部が前記ケースの外部に位置する複数の連結用管体部を介して連結された構成であり、 前記複数の連結用管体部と前記上部フランジ部との相互間には、スペースが設けられ、このスペースに前記オフセット流路部が進入または対面するようにして配されている、給湯装置。請求項1または2に記載の給湯装置であって、 前記1次熱交換器は、前記2次熱交換器を直接または間接的に取り付けるための上部フランジ部を有するケースを有し、かつ前記第1の伝熱管は、前記ケースの周壁部に支持された複数の直状管体部が前記ケースの外部に位置する複数の連結用管体部を介して連結された構成であり、 前記オフセット流路部は、前記上部フランジ部よりも下方であって、前記複数の連結用管体部よりも前記ケースの外面から水平方向に離間した位置に配されている、給湯装置。請求項3または4に記載の給湯装置であって、 前記ケースの前記周壁部は、複数の側壁部を含んでおり、 前記オフセット流路部は、前記複数の側壁部のうち、2以上の側壁部の周囲を非接触状態で巻回するように設けられている、給湯装置。請求項3ないし5のいずれかに記載の給湯装置であって、 前記1次熱交換器のオフセット流路部の端部および入水側端部にそれぞれ設けられた一対の配管接続口は、前記ケースの前後幅方向または横幅方向において、前記ケースの同一サイドに配置されている、給湯装置。請求項1ないし6に記載の給湯装置であって、 前記入水路のうち、前記第2の伝熱管寄りの領域には、第1のトラップ流路が設けられている、給湯装置。請求項7に記載の給湯装置であって、 前記第1のトラップ流路の最下部は、前記第1の伝熱管の出湯側端部よりも低い高さとされている、給湯装置。請求項1ないし8のいずれかに記載の給湯装置であって、 前記第1および第2の伝熱管を接続する中間流路には、第2のトラップ流路が設けられている、給湯装置。請求項1ないし9のいずれかに記載の給湯装置であって、 前記第1の伝熱管は、複数の直状管体部がこれらの軸長方向とは交差する方向に間隔を隔てて並ぶとともに複数の連結用管体部を介して一連に接続された蛇行状に形成され、かつこの蛇行状の第1の伝熱管が上下高さ方向に単段で設けられた構成とされている、給湯装置。請求項1ないし10のいずれかに記載の給湯装置であって、 前記1次熱交換器は、前記第1の伝熱管を収容するケース内に、第3の伝熱管が前記第1の伝熱管と横並び状に配されて収容された構成とされ、前記2次熱交換器は、前記第2の伝熱管を収容するケース内に、前記第3の伝熱管に接続されている第4の伝熱管が前記第2の伝熱管と横並び状に配されて収容された構成とされている、給湯装置。

说明书全文

本発明は、ガス給湯装置などの給湯装置に関する。

給湯装置の具体例として、図11(a)に示すようないわゆる潜熱回収型のものがある。 同図に示す給湯装置WHは、バーナ5により発生された燃焼ガスから、1次および2次の熱交換器HE1,HE2を利用して顕熱および潜熱を回収することにより、湯加熱を行なうものである。入水口20に供給された水は、入水路2を通過して2次熱交換器HE2の第2の伝熱管T2を流れて加熱された後に、中間流路3を通過し、1次熱交換器HE1の第1の伝熱管T1を流れてさらに加熱されてから出湯路4を通過して出湯口40に到る。出湯路4と入水路2とは、バイパス流路21を介して接続されており、入水路2からバイパス流路21を通過して出湯路4に流れ込む湯水の流量を変更することによって、出湯温度を所望の目標給湯温度に制御することが可能である。

このような給湯装置WHにおいては、給湯動作を停止した後に、暫くして給湯動作を再開させた際に、給湯温度(出湯口40からの出湯温度)が目標給湯温度よりも一時的に低くなる現象を生じていた。この現象は、給湯動作を停止させた際に、図11(b)の矢印N1〜N5で示すような湯水の自然対流が発生することに原因する。具体的には、給湯動作を停止させた際には、第1の伝熱管T1内の湯水は、第2の伝熱管T2内の湯水よりも温度が高く、比重が小さいために、中間流路3を通過し、第2の伝熱管T2側に上昇する。これに伴い、第2の伝熱管T2内の湯水は、入水路2側に押し出される。その結果、バイパス流路21内の非加熱の湯水は、出湯路4に流入する。このような状況下において、給湯動作が再開されると、バイパス流路21から出湯路4に流入していた非加熱の湯水が出湯口40に流れることとなる。その結果、目標給湯温度よりも低い湯水が所定の給湯先に送られる。

前記したような現象は、極防止することが望まれる。これに対し、従来においては、図11(c)に示すように、第1および第2の伝熱管T1,T2を接続する中間流路3に、トラップ流路99を設けたものがある(特許文献1,2を参照)。 このような構成によれば、給湯動作の停止時において、第1の伝熱管T1内の湯水が第2の伝熱管T2側に上昇することがトラップ流路99によって抑制されることとなり、前記した現象を抑制することが可能である。

しかしながら、前記従来技術によれば、中間流路3にトラップ流路99を設けているに過ぎないため、第1の伝熱管T1側から第2の伝熱管T2側に湯水が上昇する現象を十分に防止することが困難な場合がある。本出願人は、たとえば特許文献3に記載されているように、第1の伝熱管を単段の蛇行状の伝熱管としたものを先に提案しているが、このような構成の第1の伝熱管を用いた場合には、前記した自然対流の現象を防止することは、より困難な状況となる。これは、図11(a)〜(c)に示したように、第1の伝熱管T1が上下2段の管体列に設けられている場合には、上段列の湯水温度が、下段例の湯水温度よりも低温であるため、同図(b)に示した自然対流がやや弱められるものの、第1の伝熱管T1を単段の蛇行状伝熱管とした場合には、そのような状況にはならないからである。

特開2005−207687号公報

特開2007−32935号公報

特開2013−11409号公報

本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、給湯動作の再開時の給湯温度を安定させることが可能な給湯装置を提供することを、その課題としている。

上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。

本発明により提供される給湯装置は、加熱用気体から熱回収を行なうための第1の伝熱管を有する1次熱交換器と、この1次熱交換器によって熱回収を終えた後の加熱用気体からさらに熱回収を行なうための第2の伝熱管を有し、かつこの第2の伝熱管は、前記第1の伝熱管に接続されて前記第1の伝熱管よりも高い位置に配されている2次熱交換器と、前記第2の伝熱管の入水側端部に接続された入水路と前記第1の伝熱管の出湯側端部に接続された出湯路との両者を接続するバイパス流路と、を備えている、給湯装置であって、前記出湯路には、この出湯路と前記第1の伝熱管の出湯側端部との接続部またはその近傍部分から上向き、または斜め上向きに起立した起立部が形成されていることにより、前記出湯側端部よりも高い位置にオフセットされたオフセット流路部が設けられていることを特徴としている。

このような構成によれば、次のような効果が得られる。 給湯動作を実行した後、この給湯動作を一時的に停止した際において、第1の伝熱管内の湯水が第2の伝熱管内の湯水よりも高温状態にあり、比重が小さいと、この湯水の一部は、上方に向かおうとして、出湯路のオフセット流路部に流れることとなる。したがって、その分だけ、第1の伝熱管の出湯側端部から第2の伝熱管側へ流れる湯水の量が少なくなり、前記背景技術の欄で述べた図11(b)の自然対流を抑制することができる。第1の伝熱管内の湯水の温度分布は、第2の伝熱管と接続される入水側端部側よりも出湯側端部側の方が高温の温度分布となるため、第1の伝熱管内の湯水を、第2の伝熱管側よりも出湯路のオフセット流路部側に多く流れさせることができる。したがって、前記の自然対流を一層生じ難くすることが可能である。このようなことから、給湯動作の再開時に、前記の自然対流に起因して所望の目標給湯温度よりも低い湯水が給湯される不具合を無くし、または少なくし、前記従来技術よりも給湯温度を安定させることが可能となる。

本発明において、好ましくは、前記オフセット流路部は、前記起立部の上端部に繋がって略水平に延びる水平部を有している。

このような構成によれば、オフセット流路部の容積を大きくとることができる。また、給湯動作の停止時には、第1の伝熱管から起立部を上昇してきた湯水を水平部に円滑に、かつ的確に流れ込ませることもできる。

本発明において、好ましくは、前記1次熱交換器は、前記2次熱交換器を直接または間接的に取り付けるための上部フランジ部を有するケースを有し、かつ前記第1の伝熱管は、前記ケースの周壁部に支持された複数の直状管体部が前記ケースの外部に位置する複数の連結用管体部を介して連結された構成であり、前記複数の連結用管体部と前記上部フランジ部との相互間には、スペースが設けられ、このスペースに前記オフセット流路部が進入または対面するようにして配されている。

このような構成によれば、1次熱交換器のケース上に2次熱交換器を直接または間接的に取り付ける際の支障にならないように、出湯路のオフセット流路部を1次熱交換器のケースに接近させた位置に適切に設けることができる。

本発明において、好ましくは、前記1次熱交換器は、前記2次熱交換器を直接または間接的に取り付けるための上部フランジ部を有するケースを有し、かつ前記第1の伝熱管は、前記ケースの周壁部に支持された複数の直状管体部が前記ケースの外部に位置する複数の連結用管体部を介して連結された構成であり、前記オフセット流路部は、前記上部フランジ部よりも下方であって、前記複数の連結用管体部よりも前記ケースの外面から水平方向に離間した位置に配されている。

このような構成においても、出湯路のオフセット流路部を適切に設けることができる。1次熱交換器のケースの上部フランジ部と複数の連結用管体部との相互間の寸法は、オフセット流路部を配置させることを目的としてオフセット流路部の外径よりも大きくする必要はないため、前記ケースの上下高さ寸法、ひいては給湯装置全体の上下高さ寸法を小さくする上で、好ましいものとなる。

本発明において、好ましくは、前記ケースの前記周壁部は、複数の側壁部を含んでおり、前記オフセット流路部は、前記複数の側壁部のうち、2以上の側壁部の周囲を非接触状態で巻回するように設けられている。

このような構成によれば、オフセット流路部の容積を大きくする上で、より好ましいものとなる。また、オフセット流路部がケースの側壁部に非接触であるため、オフセット流路部がケースからの伝導熱によって過当に加熱されることが防止される。これは、オフセット流路部内に缶石(スケール)が発生し易くなることを防止する上で好ましい。

本発明において、好ましくは、前記1次熱交換器のオフセット流路部の端部および入水側端部にそれぞれ設けられた一対の配管接続口は、前記ケースの前後幅方向または横幅方向において、前記ケースの同一サイドに配置されている。

このような構成によれば、1次熱交換器の一対の配管接続がケースの同一サイドに集約されるため、これらへの湯水流通用配管の接続作業が容易となる。

本発明において、好ましくは、前記入水路のうち、前記第2の伝熱管寄りの領域には、第1のトラップ流路が設けられている。 この第1のトラップ流路は、たとえば下部どうしが互いに繋がった一対の立ち下がり流路を有する構成とされている。

このような構成によれば、給湯動作の停止時において、仮に、第1の伝熱管内の湯水が第2の伝熱管側に流れようとしても、第2の伝熱管から入水路側に湯水が流れることは第1のトラップ流路の存在(流路抵抗の存在)により抑制される。その結果、第1の伝熱管の入水側端部から第2の伝熱管側への湯水の流れも抑制される。したがって、図11(b)で述べた自然対流をより確実に抑制し、給湯動作を再開した際の給湯温度を安定させる上で、一層好ましいものとなる。

本発明において、好ましくは、前記第1のトラップ流路の最下部は、前記第1の伝熱管の出湯側端部よりも低い高さとされている。

このような構成によれば、給湯動作の停止時において、第2の伝熱管から入水路側に湯水が流れること、ひいては第1の伝熱管の入水側端部から第2の伝熱管側へ湯水が流れる ことを、より徹底して防止することができる。

本発明において、好ましくは、前記第1および第2の伝熱管を接続する中間流路には、第2のトラップ流路が設けられている。 この第2のトラップ流路は、たとえば下部どうしが互いに繋がった一対の立ち下がり流路を有する構成とされている。

このような構成によれば、給湯動作の停止時において、第1の伝熱管の入水側端部から第2の伝熱管側へ湯水が流れることが第2のトラップ流路の存在によっても抑制され。このため、図11(b)で述べた自然対流を抑制する上で、一層優れた効果が得られる。

本発明において、好ましくは、前記第1の伝熱管は、複数の直状管体部がこれらの軸長方向とは交差する方向に間隔を隔てて並ぶとともに複数の連結用管体部を介して一連に接続された蛇行状に形成され、かつこの蛇行状の第1の伝熱管が上下高さ方向に単段で設けられた構成とされる。 このような構成によれば、1次熱交換器の薄型化を図るのに好適であるが、その一方において、背景技術の欄で述べたように、第1の伝熱管の単段化を図ると、本来的には、図11(b)で示した自然対流がより顕著なものとなる。これに対し、本発明によれば、そのような自然対流を適切に解消することができるという利点が得られる。

本発明において、好ましくは、前記1次熱交換器は、前記第1の伝熱管を収容するケース内に、第3の伝熱管が前記第1の伝熱管と横並び状に配されて収容された構成とされ、前記2次熱交換器は、前記第2の伝熱管を収容するケース内に、前記第3の伝熱管に接続されている第4の伝熱管が前記第2の伝熱管と横並び状に配されて収容された構成とされる。

本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。

本発明に係る給湯装置の一例を示す概略正面断面図である。

図1のII−II断面図である。

図1のIII−III断面図である。

図1に示す給湯装置の1次熱交換器の平面断面図である。

図4に示す1次熱交換器の正面図である。

本発明に係る給湯装置の他の例を示す概略正面断面図である。

図6のVII−VII断面図である。

本発明に係る給湯装置の他の例を示す要部概略正面断面図である。

本発明の他の例を示す平面断面図である。

(a)は、図9の正面図であり、(b)は、図9の左側面図である。

(a)〜(c)は、従来技術の例を模式的に示す説明図である。

以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。 なお、以降の説明においては、理解の容易のため、図11に示した従来技術と同一または類似の要素には、前記従来技術と同一の符号を用いる。

図1〜図5は、本発明が適用された給湯装置の一例を示している。 図1において、本実施形態の給湯装置WH1は、その基本的な構成自体は、たとえば特許文献3に記載されたものと同様であり、バーナ5、1次熱交換器HE1、2次熱交換器 HE2、およびこれら全体を囲む外装ケース9を備えている。 この給湯装置WH1は、一般給湯と、暖房給湯(または風呂給湯)との2系統の給湯動作を個別に実行可能であり、1次熱交換器HE1および2次熱交換器HE2は、ともに1缶2水路方式である。1次熱交換器HE1は、1つのケース6内に、後述する第1および第3の伝熱管T1,T3が収容された構成である。2次熱交換器HE2は、1つのケース7内に、後述する複数の第2および第4の伝熱管T2,T4が収容された構成である。

外装ケース9の底部または側部には、外部給水管8a,8cが接続される入水口20,90a、および外部出湯管8b,8dが接続される出湯口40,91aが設けられている。一般給湯側においては、入水口20に供給された湯水は、入水路2を通過して2次熱交換器HE2のヘッダ75bに供給されることにより、第2の伝熱管T2内を流通する。その後、この湯水は、2次熱交換器HE2のヘッダ75aおよび中間流路3を通過して1次熱交換器HE1に送られ、第1の伝熱管T1内を流通する。第1の伝熱管T1を通過した湯水は、その後に出湯路4を通過して出湯口40に到達する。ただし、入水路2と出湯路4とは、バイパス流路21および三方弁V1を介して接続されており、出湯路4内には入水路2を流通する非加熱の湯水の一部を流入させることによって、出湯口40に到達する湯水の温度を目標給湯温度に制御することが可能とされている。出湯口40に到達した湯水は、たとえば台所や洗面所などに供給される。 本実施形態においては、給湯再開時における給湯温度を安定させるための手段として、出湯路4にオフセット流路部41を設けるとともに、入水路2および中間流路3に第1および第2のトラップ流路22,32を設ける手段を採用しているが、これらの点については後述する。

暖房給湯側(または風呂給湯側)においては、入水口90aに供給された湯水は、入水路90を通過して2次熱交換器HE2のヘッダ75dに供給されることにより、第4の伝熱管T4内を流通してからヘッダ75cおよび中間流路92を通過して1次熱交換器HE1の第3の伝熱管T3に送られる。その後は、出湯路91を通過して出湯口91aに到る。出湯路91および入水路90も、一般給湯側と同様に、バイパス流路93および三方弁V2を介して接続されている。出湯口91aに到達した湯水は、その後に不図示の暖房端末(または浴槽)に送られる。暖房用(または風呂用)の給湯においては、一般給湯の場合とは異なり、給湯開始初期に給湯温度がやや不安定となって、多少の温度変化を生じることは許容される。このため、本実施形態では、一般給湯側(第1および第2の伝熱管T1,T2側)に設けられているオフセット流路部41や、第1および第2のトラップ流路22,32に相当する手段は、暖房給湯側(第3および第4の伝熱管T3,T4側)には設けられていない。ただし、本実施形態とは異なり、暖房給湯側にも前記した手段を設けてもよいことは勿論である。

バーナ5は、たとえはガスバーナであり、ファン51からバーナケース50内に上向きに送られてくる燃焼用空気を利用して燃料ガスを燃焼させる。ただし、このバーナ5は、燃焼駆動を個別に制御することが可能な第1および第2の燃焼領域A1,A2を有している。これらの上方領域は、仕切部材52によって仕切られており、第1および第2の燃焼領域A1,A2のそれぞれにおいて発生された燃焼ガスは、第1および第3の伝熱管T1,T3に向けて個別に進行する。

1次熱交換器HE1は、前記燃焼ガスから顕熱を回収するためのものであり、バーナケース50上に載設されたケース6内に、第1および第3の伝熱管T1,T3が仕切部材68を挟んだ横並び状に配されて収容されている。第1および第3の伝熱管T1,T3は、複数のフィン10,13を備えた銅製のフィン付きチューブである。図4および図5に示すように、第1の伝熱管T1は、ケース6の横幅方向に並んだ複数の直状管体部11が略U字状の連結用管体部12を介して一連に繋がった平面視蛇行状であり、上下高さ方向に 単段で設けられている。第3の伝熱管T3は、第1の伝熱管T1と同様に、複数の直状管体部14が連結用管体部15を介して一連に繋がった構成であるが、複数の直状管体部14は、上下高さ方向にたとえば2段で設けられている。

図1において、2次熱交換器HE2は、1次熱交換器HE1を通過した燃焼ガスから潜熱を回収するためのものであり、1次熱交換器HE1上に載設されたケース7内に、複数の第2および第4の伝熱管T2,T4が仕切板74を挟んだ横並び状に配されて収容されている。複数の第2および第4の伝熱管T2,T4は、特許文献3の2次熱交換器の伝熱管と同様に、たとえばサイズが相違する螺旋状管体として形成され、かつそれらが略同心の重ね巻き状に配列された構成である。図2に示すように、第1の伝熱管T1の位置を上向きに通過した燃焼ガスは、ケース7の底壁部70aの給気口71aからケース7内に流入し、複数の第2の伝熱管T2に作用してから前壁部70bの排気口72に到達する。また、図3に示すように、第3の伝熱管T3の位置を上向きに通過した燃焼ガスは、ケース7の底壁部70aの給気口71bからケース7内に流入し、複数の第4の伝熱管T4に作用してから排気口72に到達する。

図1および図4において、第1の伝熱管T1のうち、ケース6の幅方向一端寄りに位置する直状管体部11'の一端部は、入水側端部11aである。この入水側端部11aには、2次熱交換器HE2のヘッダ75aとの配管接続を容易にするための配管接続口16aを備えた略U字状の補助管16が接続されている。ヘッダ75aから入水側端部11aまでの一連の湯水流路が、前記した中間流路3である。一方、第1の伝熱管T1のうち、ケース6の中央寄りの直状管体部11”の一端部は、出湯側端部11bである。この出湯側端部11bには、配管接続口42a(図1では省略)を備えた補助管42が接続されている。出湯側端部11bから出湯口40までの一連の湯水流路が、前記した出湯路4である。

図1および図5に示すように、オフセット流路部41は、出湯路4の一部であって、補助管42を利用して構成されており、出湯側端部11bと補助管42との接続部Jまたはその近傍部分から斜め上向き(または上向き)に向けて起立した起立部41aと、この起立部41aの上端部に繋がって略水平に延びる水平部41bとを有している。このオフセット流路部41は、出湯側端部11bよりも高い位置にオフセットされている。第1の伝熱管T1は、第3の伝熱管T3の下段の直状管体部14と略同一高さであり、第1の伝熱管T1の各連結用管体部12とケース6の上部フランジ部67との間には、図2示すように、オフセット流路部41の外径寸法以上の上下幅LaのスペースS1が形成されている。オフセット流路部41の水平部41bは、このスペースS1に進入し、または対面するようにして、複数の連結用管体部12の上方に配されている。このように、本来的には、用途のないスペースS1の部分にオフセット流路部41を配することにより、1次熱交換器HE1の大型化を伴わずにオフセット流路部41を設けることが可能となる。

図1において、入水路2のうち、2次熱交換器HE2のヘッダ75bの近傍部分には、第1のトラップ流路22が設けられている。この第1のトラップ流路22は、一般的なU字状トラップと同様な形状であり、両側の流路部分から下向きに延び、かつ下部どうしが互いに繋がった一対の立ち下がり流路22aを有する構成である。好ましくは、この第1のトラップ流路22の最下部の高さHbは、出湯側端部11bの高さHaよりも低い高さとされている。

中間流路3には、第2のトラップ流路32が設けられている。この第2のトラップ流路32は、前記した第1のトラップ流路22と同様な形状であり、両側の流路部分から下向きに延び、かつ下部どうしが互いに繋がった一対の立ち下がり流路32aを有している。好ましくは、この第2のトラップ流路32は、最下部の高さHcが出湯側端部11bの高 さHaよりも低くされている。また、中間流路3のうち、出湯側端部11b寄りの位置に設けられている。

次に、前記した給湯装置WH1の作用について説明する。

まず、一般給湯動作は、既述したように、入水口20から入水路2に流入した湯水が、第2の伝熱管T2、中間流路3、第1の伝熱管T1、および出湯路4に流れつつ、バーナ5の第1の燃焼領域A1において発生された燃焼ガスが第1および第2の伝熱管T1,T2に順次作用することにより行なわれる。このような一般給湯動作を一時的に停止した場合、第2の伝熱管T2内の湯水温度よりも第1の伝熱管T1内の湯水温度の方が高くなり、比重が小さくなる。すると、本実施形態においては、第1の伝熱管T1内の湯水は、出湯側端部11bからオフセット流路部41に積極的に流出する。とくに、第1の伝熱管T1内の湯水温度分布は、入水側よりも出湯側の方が高温であるため、出湯側端部11bからオフセット流路部41に流れる湯水の量を多くすることが可能である。また、オフセット流路部41は、起立部41aに水平部41bが繋がった構成であるため、オフセット流路部41の容積を比較的大きくし、多くの湯水をオフセット流路部41に積極的に流れさせることができる。

前記したように、第1の伝熱管T1の湯水をオフセット流路部41に流出させれば、その分だけ第1の伝熱管T1から中間流路3を介して第2の伝熱管T2に流れる湯水の量を少なくすることできる。その結果、図11(b)で示したような湯水の自然対流が抑制されることとなり、バイパス流路21から非加熱の湯水が出湯路4に流入する現象が抑制される。したがって、一般給湯の再開時において、出湯口40から非加熱の湯水が混合して目標給湯温度よりもかなり低温の湯水が比較的多く出湯する現象は適切に回避され、給湯温度が安定する。

さらに、入水路2には第1のトラップ流路22が設けられているために、前記した一般給湯動作の停止時において、第1の伝熱管T1内の湯水が中間流路3を介して第2の伝熱管T2側に流れようとしても、そのようなことは第1のトラップ流路22の存在により抑制される。さらに、中間流路3に設けられた第2のトラップ流路32も、前記したような湯水の流れを抑制する機能を発揮する。したがって、図11(b)で示したような自然対流が発生することを、より徹底して防止し、一般給湯動作を再開した際の給湯温度を一層安定させることが可能となる。

図6〜図10は、本発明の他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付すこととし、重複説明は省略する。

図6に示す給湯装置WH2においては、第3の伝熱管T3の複数の直状管体部14が上下高さ方向に単段で設けられており、1次熱交換器HE1のケース6の全体の上下高さの小寸法化が図られている。オフセット流路部41の水平部41bは、図7に示すように、ケース6の上部フランジ部67よりも下方であって、複数の連結用管体部12よりもケース6の外面から水平方向に離間した位置(同図では左寄りの位置)に配されている。勿論、水平部41bは、第1の伝熱管T1の出湯側端部11bよりも高い位置にある。本実施形態では、水平部41bと出湯側端部11bとが上下高さ方向において一部オーバラップしているが、本発明では、このような位置関係でもよい。要は、オフセット流路部41の少なくとも一部の中心が出湯側端部11bの中心より高い位置にあればよい。

図8に示す給湯装置WH3においては、オフセット流路部41の水平部41bに、入水路2からの湯水流入を行なわせるためのバイパス流路21が接続されている。また、三方 弁V1も設けられている。 本実施形態によれば、一般給湯動作の停止時において、第1の伝熱管T1内の湯水が積極的にオフセット流路部41に流れると、入水路2の非加熱の湯水がバイパス流路21を通過してオフセット流路部41に流れ難くなる作用が得られる。したがって、図11(b)で示した湯水の自然対流を、より徹底して防止することができる。

図9および図10に示す1次熱交換器HE1’は、前記実施形態の1次熱交換器HE1とは異なり、第3の伝熱管T3を具備しておらず、伝熱管としては、一般給湯用の第1の伝熱管T1のみを備えた構成されている。したがって、この1次熱交換器HE1’を用いて構成される給湯装置は、一般給湯用とされ、バーナや2次熱交換器は、この1次熱交換器HE1’に対応したものとされている。

1次熱交換器HE1’におけるオフセット流路部41は、平面視において湾曲または屈曲した曲げ部41cを有している。この曲げ部41cが起立部41aを構成している。このことにより、オフセット流路部41は、ケース6Aの周壁部のうち、出湯側端部11bを支持する第1の側壁部66aの一部、およびこれに交差して繋がった第2の側壁部66bのそれぞれの側方に位置し、かつこれらと非接触状態でその周囲を巻回した状態に設けられている。また、オフセット流路部41の終端の配管接続口42a、および入水側端部11aの配管接続口16aは、ケース6Aの前後幅方向または横幅方向において、ケース6Aの同一サイドに配置されている。

本実施形態によれば、オフセット流路部41の全長を長くし、その容積を大きくすることが可能である。したがって、多くの湯水をオフセット流路部41に積極的に流れさせるように構成する上で好ましいものとなる。オフセット流路部41は、ケース6Aの第1および第2の側壁部66a,66bに非接触であるため、オフセット流路部41がケース6Aからの伝導熱によって過当に加熱されることもない。オフセット流路部41が過当に加熱されると、その内部に缶石(スケール)が発生し易くなるが、このような虞も解消することができる。ただし、オフセット流路部41は、ケース6Aに対して適度に接近しているため、ケース6Aからの熱を利用して湯水加熱を効率よく行なう効果も得られる。一対の配管接続口42a,16aは、ケース6Aの同一サイドに配されているため、これら出湯路4および中間流路3をそれぞれ構成する配管部材を接続する際の作業性がよいものとなる。

本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る給湯装置の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。

本発明でいうオフセット流路部は、少なくとも出湯路と第1の伝熱管の出湯側端部との接続部またはその近傍部分から上向きまたは斜め上向きに起立した起立部が出湯路に形成されていることにより、出湯路の一部が前記出湯側端部よりも高い位置にオフセットされた構成にあればよい。出湯路と第1の伝熱管の出湯側端部との接続部は、本来的には、出湯路を構成する配管部材と第1の伝熱管の出湯側端部とが溶接またはロウ付けなどの手段によって物理的に接続された部分を意味するが、これに限らない。たとえば第1の伝熱管を構成するチューブがケースの内部から外部へ長い寸法で引き出され、かつその引き出された部分が実質的に出湯路としての役割を果たしている場合には、前記チューブのうち、実質的に出湯路である部分と伝熱管である部分との境界領域が、本発明でいう出湯路と第1の伝熱管の出湯側端部との接続部である。オフセット流路部は、水平部を有する構成に限らず、たとえば緩やかな上り勾配の傾斜部を備えていてもよく、水平部や傾斜部の後に繋がる下り勾配の部分を有していてもよい。

1次熱交換器は、複数の直状管体部が上下高さ方向に単段で設けられたものに限らず、 たとえば複数の直状管体部が複数段で設けられた構成とすることも可能である。2次熱交換器は、要は、1次熱交換器を通過した後の加熱用気体からさらに熱回収が可能であればよい。したがって、螺旋式の伝熱管に代えて、蛇行状、あるいは直管状などの他の形態の伝熱管を用いた構成とすることも可能である。加熱用気体は、ガスバーナに代えて、オイルバーナを用いて発生させてもよい他、たとえばコージェネレーションシステムの発電部から排出される高温の排ガスを加熱用気体として用いることも可能である。

WH1〜WH3 給湯装置 HE1,HE1’ 1次熱交換器 HE2 2次熱交換器 J 接続部(出湯路と第1の伝熱管の出湯側端部との接続部) T1 第1の伝熱管 T2 第2の伝熱管 11 直状管体部(第1の伝熱管の) 11b 出湯側端部(第1の伝熱管の) 12 連結用管体部(第1の伝熱管の) 16a 配管接続口 2 入水路 20 入水口 21 バイパス流路 22 第1のトラップ流路 3 中間流路 32 第2のトラップ流路 4 出湯路 40 出湯口 41 オフセット流路部 41a 起立部(オフセット流路部の) 41b 水平部(オフセット流路部の) 42a 配管接続口 5 バーナ 6,6A ケース(1次熱交換器の)

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