【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジの外部パネル組立装置に係り、より詳しくは、機器生産時、またはアフターサービス修理時にバックパネルとアウトパネルとの結合および分離を単純化させて組立効率および生産効率を高められるようにされた電子レンジの外部パネル組立装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、従来の電子レンジは、図1〜図3に示すように、キャビティー10、フロントパネル2 0、バックパネル30、ベースパネル40およびアウトパネル50の結合により食品を加熱調理可能な所定空間を有する調理室60と、電源が印加されて駆動されつつ上部に載上された食品(たとえば、加熱調理対象物)を回転させるよう、前記調理室60内の底面に回転自在に設置されるターンテーブル70と、前記調理室60の開口を開閉する扉80と、調理選択モードを設定するかマグネトロン(図示なし)などを動作させるコントロール部90とから構成されている。 【0003】この際、前記バックパネル30の上端および両側壁には、前記アウトパネル50の上面および両側面にたいし後側端に密着されるよう水平方向のフランジ部31が直角になるように曲成されており、その上端側3個所と両側壁下部にそれぞれ1個所には前記アウトパネル50を貫通する複数の締結ネジ100が螺結されるようバーリング加工により相互所定間隔をおいて複数のネジ穴32が穿設されている。 【0004】前記アウトパネル50の後側上端および両側壁には、前記バックパネル30の上端および両側壁にたいし後面に密着されるよう垂直方向にフランジ部51 が直角になるように曲成されており、前記フランジ部5 1の上端および両側壁には前記複数の締結ネジ100が通過されて前記バックパネル30に形成された複数のネジ穴32に結合されるよう複数のネジ通過穴52が穿設されている。 【0005】かように構成された電子レンジを駆動させるためには、まず、扉80を開けて調理室60内の底面に設置されたターンテーブル70上に食品を載上させるとともに、扉80を閉じて、電源コード110をソケット(図示なし)に差しこんだ状態で調理対象物の性質に伴ってコントロール部90の調理選択モードを操作させると、電源供給に伴ってターンテーブル70が一方向に回転されるとともに、マグネトロンの発振動作により周波数2.45GHzのマイクロ波が図示のない導波管を通して調理室60内のターンテーブル70上に載上された食品に照射されることにより、マイクロ波のエネルギーは誘電体の食品の内部で熱的なエネルギー変換が行われて食品を加熱するようになる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のごとく構成された従来による電子レンジの外部パネル組立装置は、機器の生産およびアフターサービス修理のため、 バックパネルとアウトパネルを相互に組立および分離する際、複数の締結ネジがアウトパネルに形成された複数のネジ通過穴を通過してバックパネルに形成された複数のネジ穴に螺結される構造からなっているが、かような構造は複数の締結ネジを使用するため、前記複数のネジ穴にベル(burr)加工をしなければならず、そのため別に作業工程費が追加されることはもとより、組立および分離作業が煩雑となるなどの作業効率および生産効率を低下させるという問題点があった。 【0007】そこで、本発明は上記種々の問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、締結ネジを使用する際、発生される工程の追加をなくして、機器生産およびアフターサービス修理時に組立および分離作業をより簡便可能にするなどの作業効率および生産効率を高められるようにされた電子レンジの外部パネル組立装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成するためになされた本発明による電子レンジの外部パネル組立装置は、バックパネルとアウトパネルが着脱可能に結合されるよう構成された電子レンジの外部パネル組立装置において、前記バックパネルとアウトパネルは、 その所定位置に形成された複数の一対のクリップ通過穴を通過する際、弾性力により直径が縮径されてから通過後に直径が復元される複数のクリップにより相互に結合されたことを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明による一実施の形態について添付図面に沿って詳述する。 ちなみに、図において従来の構成と同一部分にたいしては同一名称および符号を付してそれにつく詳述は省くことにする。 【0010】本発明による電子レンジの外部パネル組立装置は、図4および図5に示すように、機器の生産およびアフターサービス修理時に前記バックパネル30とアウトパネル50が相互に密着される所定位置に相互に一致されるよう、それぞれ形成された複数のクリップ通過穴34,54と、弾性力により前記複数の一対のクリップ通過穴34,54を通過する際には縮径され、通過後に開かれつつバックパネル30とアウトパネル50を相互に結合する複数のクリップ200とから構成されている。 【0011】この際、前記複数のクリップ200の前端には、前記アウトパネル50のクリップ通過穴54を通過できずアウトパネル50の後面に密着されるよう頭部210が形成されており、その後端には前記バックパネル30とアウトパネル50のクリップ通過穴34,54 を通過してバックパネル30の前面に密着されるようフック部220が形成されており、その中央には前記バックパネル30とアウトパネル50のクリップ通過穴3 4,54内に位置されつつ前記頭部210とフック部2 20を連結するよう連結部230が形成されている。 【0012】前記フック部220の端部から連結部23 0の中間距離までには、フック部220が前記バックパネル30とアウトパネル50のクリップ通過穴34,5 4を通過する際、弾性力により直径が縮径されて通過後に直径が復元されるよう切欠溝240が形成されている。 【0013】また、前記クリップ200はアフターサービス修理のため、前記バックパネル30からアウトパネル50を分離する際、切断が容易となるようその材質がプラスチックからなっている。 【0014】次に、かように構成された本発明の一実施の形態による作用および効果について述べる。 機器の生産ラインでバックパネル30にアウトパネル50を組立てるためには、まず、バックパネル30の後側または上部にアウトパネル50を装着させると、アウトパネル5 0の後側上端と両側壁に直角になるように折曲されたフランジ部51がバックパネル30の後側面上端と両側壁に密着されつつバックパネル30とアウトパネル50に形成された複数のクリップ通過穴34,54が自動に一致される。 【0015】かような状態で、作業者は用意された複数のクリップ200に形成されたフック部220を図4に示すように、前方に向けた後、そのフック部220を上述の複数のクリップ通過穴34,54中に挿入すると、 フック部220はその中央に長手方向に沿って切欠された切欠溝240の幅により直径が縮小されるとともに、 クリップ通過穴34,54をらくに通過するようになり、これらのクリップ通過穴34,54を通過したフック部220はクリップ200の材質に伴う弾性力により元の直径に復元されつつ図5に示すように位置するようになる。 【0016】この際、クリップ200の連結部230を中心にその一側端に形成された頭部210はアウトパネル50の後側面に密着され、フック部220はバックパネル30の前側面に密着されることにより、バックパネル30とアウトパネル50は複数のクリップ200により相互に結合される。 【0017】一方、アフターサービス修理のためバックパネル30とアウトパネル50を分離するためには、まず、ニッパなどの切断工具を利用してクリップ200の頭部210と連結部230との間を切断させると、頭部210が連結部230から切断されつつバックパネル3 0とアウトパネル50が相互に分離されるようになる。 この際、作業者はバックパネル30からアウトパネル5 0を分離して修理後、ほかのクリップ200を利用して上述のように組立てを終わる。 【0018】 【発明の効果】上述のように本発明による電子レンジの外部パネル組立装置によれば、バックパネルとアウトパネルに押抜き加工により相互に同一条件の貫通穴を穿設した後、クリップによって相互に結合される構造になっているため、従来のごとく締結ネジを使用する際に発生される工程追加をなくすことができ、機器の生産およびアフターサービス修理時に組立および分離作業をより簡便可能にならしめるなどの作業効率および生産効率が高められる優れた効果がある。 【図面の簡単な説明】 【図1】 従来の電子レンジの正面を示す斜視図である。 【図2】 従来の電子レンジの背面を示す斜視図である。 【図3】 従来のバックパネルとアウトパネルとの結合状態を示す断面図である。 【図4】 本発明のバックパネルとアウトパネルとの分離状態を示す斜視図である。 【図5】 本発明のバックパネルとアウトパネルとの結合状態を示す断面図である。 【符号の説明】 30 バックパネル 34 クリップ通過穴 50 アウトパネル 54 クリップ通過穴 200 クリップ 210 頭部 220 フック部 230 連結部 240 切欠溝 |