ヒータおよびこれを備えたグロープラグ

申请号 JP2017003743 申请日 2017-02-02 公开(公告)号 JPWO2017135362A1 公开(公告)日 2018-10-25
申请人 京セラ株式会社; 发明人 日浦 規光;
摘要 ヒータは、端面および外周面を有する棒状のセラミック体と、該セラミック体に埋設された発熱抵 抗体 とを備えており、前記セラミック体の前記端面における表面粗さが、前記セラミック体の前記外周面における表面粗さよりも大きい。
权利要求

端面および外周面を有する棒状のセラミック体と、該セラミック体に埋設された発熱抵抗体とを備えており、前記セラミック体の前記端面における表面粗さが、前記セラミック体の前記外周面における表面粗さよりも大きいヒータ。前記端面における表面粗さが、外周側よりも中心側の方が大きい請求項1に記載のヒータ。前記端面の前記外周側が前記外周面と滑らかに連続している請求項1または請求項2に記載のヒータ。前記端面の形状が凸面状である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のヒータ。前記セラミック体の軸方向を含む断面で見たときに、前記端面における曲率半径が、中心側よりも外周側の方が大きい請求項4に記載のヒータ。前記端面が、前記セラミック体の軸方向に直交する直交面および該直交面と前記外周面とをつなぐ傾斜面を有する形状である請求項1に記載のヒータ。請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のヒータと、前記ヒータを保持する金属製保持部材とを備えたグロープラグ。

说明书全文

本開示は、例えば燃焼式車載暖房装置における点火用もしくは炎検知用のヒータ、石油ファンヒータ等の各種燃焼機器の点火用のヒータ、ディーゼルエンジンのグロープラグ用のヒータ、酸素センサ等の各種センサ用のヒータまたは測定機器の加熱用のヒータ等に利用されるヒータおよびこれを備えたグロープラグに関するものである。

ヒータとして、例えば、特開2015−18625号公報(以下、特許文献1という)に記載のヒータが知られている。特許文献1に記載のヒータは、棒状のセラミック体と、セラミック体の内部に設けられた発熱抵抗体とを備えている。発熱抵抗体は、2つの直線部と、2つの直線部を繋ぐ折返し部を有している。近年、ヒータは、長期信頼性の向上が求められている。

本開示のヒータは、端面および外周面を有する棒状のセラミック体と、該セラミック体に埋設された発熱抵抗体とを備えており、前記セラミック体の前記端面における表面粗さが、前記セラミック体の前記外周面における表面粗さよりも大きい。

本開示のグロープラグは、ヒータと、ヒータを保持する金属製保持部材とを備えている。

ヒータの一例を示す断面図である。

ヒータの他の例を示す断面図である。

ヒータの他の例を示す断面図である。

グロープラグの一例を示す断面図である。

図1に示すように、ヒータ1は、セラミック体2と、セラミック体2に埋設された発熱抵抗体3と、発熱抵抗体3に接続されてセラミック体2の表面に引き出されたリード4とを備えている。

ヒータ1におけるセラミック体2は、例えば長手方向を有する棒状に形成されたものである。棒状としては、例えば、円柱状または楕円柱状等があげられる。このセラミック体2には発熱抵抗体3およびリード4が埋設されている。ここで、セラミック体2はセラミックスからなる。これにより急速昇温時の信頼性が高いヒータ1を提供することが可能になる。セラミックスとしては、酸化物セラミックス、窒化物セラミックスまたは炭化物セラミックス等の電気的に絶縁性を有するセラミックスが挙げられる。特に、セラミック体2は、窒化珪素質セラミックスからなっていてもよい。窒化珪素質セラミックスは、主成分である窒化珪素が強度、靱性、絶縁性および耐熱性の観点で優れているからである。窒化珪素質セラミックスからなるセラミック体2は、例えば、主成分の窒化珪素に対して、焼結助剤として3〜12質量%のY2O3、Yb2O3またはEr2O3等の希土類元素酸化物、0.5〜3質量%のAl2O3および焼結体に含まれるSiO2量が1.5〜5質量%となるようにSiO2を混合し、所定の形状に成形し、その後、1650〜1780℃でホットプレス焼成することによって得ることができる。セラミック体2の長さは、例えば20〜50mmに設定され、セラミック体2の直径は例えば3〜5mmに設定される。

なお、セラミック体2として窒化珪素質セラミックスからなるものを用いる場合は、MoSiO2またはWSi2等を混合し、分散させておいてもよい。この場合には、母材である窒化珪素質セラミックスの熱膨張率を発熱抵抗体3の熱膨張率に近付けることができ、ヒータ1の耐久性を向上させることができる。

発熱抵抗体3は、セラミック体2の内部に設けられている。発熱抵抗体3はセラミック体2の先端側(一端側)に設けられている。発熱抵抗体3は、電流を流すことによって発熱する部材である。発熱抵抗体3は、セラミック体2の長手方向に沿って伸びる第1直線部31aおよび第2直線部31bと、これらを連結する折返し部32とからなる。発熱抵抗体3の形成材料としては、W,MoまたはTiなどの炭化物、窒化物または珪化物などを主成分とするものを使用することができる。セラミック体2が窒化珪素質セラミックスからなる場合は、セラミック体2との熱膨張率の差が小さい点および高い耐熱性を有する点で、上記の材料の中でも炭化タングステン(WC)が発熱抵抗体3の材料として優れている。

さらに、セラミック体2が窒化珪素質セラミックスからなる場合は、発熱抵抗体3は、無機導電体のWCを主成分とし、これに添加される窒化珪素の含有率が20質量%以上であってもよい。例えば、窒化珪素質セラミックスからなるセラミック体2中において、発熱抵抗体3となる導体成分は窒化珪素と比較して熱膨張率が大きいため、通常は引張応がかかった状態にある。これに対して、発熱抵抗体3中に窒化珪素を添加することにより、熱膨張率をセラミック体2のそれに近付けて、ヒータ1の昇温時および降温時の熱膨張率の差による応力を緩和することができる。

また、発熱抵抗体3に含まれる窒化珪素の含有量が40質量%以下であるときには、発熱抵抗体3の抵抗値のばらつきを小さくさせることができる。従って、発熱抵抗体3に含まれる窒化珪素の含有量は20〜40質量%であってもよい。また、発熱抵抗体3に含まれる窒化珪素の含有量は25〜35質量%であってもよい。また、発熱抵抗体3への同様の添加物として、窒化珪素の代わりに窒化素を4〜12質量%添加することもできる。発熱抵抗体3は全長を3〜15mm、断面積を0.15〜0.8mm2に設定することができる。

リード4は、発熱抵抗体3と外部の電源とを電気的に接続するための部材である。リード4は、発熱抵抗体3に接続されるとともにセラミック体2の表面に引き出されている。具体的には、発熱抵抗体3の両端部にそれぞれリード4が接合されていて、一方のリード4は、一端側で発熱抵抗体3の一端に接続され、他端側でセラミック体2の後端寄りの側面から導出され、他方のリード4は、一端側で発熱抵抗体3の他端に接続され、他端側でセラミック体2の後端部から導出されている。

このリード4は、例えば、発熱抵抗体3と同様の材料を用いて形成される。リード4は、発熱抵抗体3よりも断面積を大きくしたり、セラミック体2の形成材料の含有量を発熱抵抗体3よりも少なくしたりすることによって、単位長さ当たりの抵抗値が低くなっている。また、リード4は無機導電体であるWCを主成分とし、これに窒化珪素を含有量が15質量%以上となるように添加されていてもよい。窒化珪素の含有量が増すにつれて、リード4の熱膨張率を、セラミック体2を構成する窒化珪素の熱膨張率に近付けることができる。また、窒化珪素の含有量が40質量%以下であるときには、リード4の抵抗値のばらつきを小さくさせることができる。そのため、リード4に含まれる窒化珪素質の含有量は15〜40質量%であってもよい。また、リード4に含まれる窒化珪素質の含有量は20〜35質量%であってもよい。

ここで、ヒータ1においては、端面21(先端面)および外周面22を有する棒状のセラミック体2と、セラミック体2に埋設された発熱抵抗体3とを備えており、セラミック体2の端面21における表面粗さが、セラミック体2の外周面22における表面粗さよりも大きい。

セラミック体2から接触物への間の熱の移動を考えたときに、セラミック体2の表面粗さが大きい方が、セラミック体2と接触物との間の境膜が薄くなる。すなわち、ヒータ1のように、セラミック体2の端面21における表面粗さをセラミック体2の外周面22における表面粗さよりも大きくすることによって、端面21における境膜が外周面22における境膜よりも薄くなる。そのため、セラミック体2に接触物が接触するときに、外周面22よりも熱が伝わりやすい端面21において大きな熱衝撃が生じることになる。一般的に、棒状のセラミック体2においては、外周面22に働く力に対しては強度が低くなる傾向にあるが、端面21に働く力に対しては強度が高くなる傾向にある。そこで、外周面22と比較して強度が高い端面21に熱衝撃を生じさせることによって、セラミック体2にクラックが生じるおそれを低減できる。その結果、ヒータ1の長期信頼性を向上できる。

ここでいう端面21および外周面22とは、例えば、図1に示すヒータ2においては、棒状のセラミック体2のうち太さが一定の領域であって軸方向に伸びている面を外周面22と定義し、これよりも先端側を端面21として定義している。言い換えると、セラミック体2の先端の中心から外周面22までの表面の全体が端面21である。

表面粗さの確認は、例えば、以下の方法で行なうことができる。具体的には、セラミック体2の表面を、軸方向に沿って表面粗さを計測する。表面粗さの計測には、東京精密社製の表面粗さ測定機「サーフコム」を使用することができる。また、表面粗さとしては、JIS B 0601(2001)の4.1.3で規定される最大高さRzを用いることができる。ここでいう最大高さRzとは、表面のうねりを除いた粗さ曲線の一番高い山と一番低い谷との高低差の計測結果である。つまり、このRzが大きいほど表面が粗いことを意味している。端面21の最大高さRzは、例えば、2〜3μmに設定でき、外周面22の最大高さRzは、例えば、1.5〜2μmに設定できる。これらの表面粗さは、セラミック体2の表面を研磨することによって調整することができる。

さらに、端面21における表面粗さが、外周側よりも中心側の方が大きくてもよい。これにより、端面21に生じる熱衝撃の中心を端面21の中心側にすることができるので、熱衝撃に偏りが生じることを低減し、セラミック体1中に分散させやすくできる。なお、ここでいう外周側および中心側とは、セラミック体1の端面21をセラミック体1の軸方向の延長線上から見たときの、外周側および中心側を意味している。そのため、言い換えると、端面21の中心側と外周面22との間に端面21の外周側が位置している。中心側と外周側の区分けの仕方としては、例えば、以下の方法が挙げられる。「端面21の中心」と「外周面22と端面21との境界線」からの距離が等しい仮想線を引いたときに、端面21のうち、この仮想線に囲まれる領域を「中心側」として、中心側以外の領域を「外周側」と見なすことができる。

さらに、端面21の外周側が外周面22と滑らかに連続していてもよい。これにより、熱衝撃が生じたときに、端面21と外周面22との境界に熱衝撃による力が集中することを低減できる。

さらに、端面21の形状が凸面状(凸曲面状)であってもよい。これにより、端面21にまたは段差等が存在しないことによって、端面21に部分的に応力が集中することを低減できる。凸面状としては、例えば、いわゆるドーム状等が挙げられる。なお、ここでいうドーム状とは、外見がドーム状であることを意味している。そのため、実際のドームのように内部が空洞である必要はない。

さらに、図2に示すように、セラミック体2の軸方向を含む断面で見たときに、端面21における曲率半径が中心側よりも外周側の方が大きくてもよい。これにより、端面21のうち熱衝撃が集中しやすい中心側を外周面22から遠ざけつつも、端面21と外周面22との境目を滑らかにしやすくできる。これにより、外周面22に熱衝撃による力が集中することを低減できる。

さらに、図3に示すように、端面21が、セラミック体2の軸方向に直交する直交面210および直交面210と外周面22とをつなぐ傾斜面211を有する形状であってもよい。これにより、直行面210に熱衝撃を集中させつつ、セラミック体2において先端側から後端側に向かって緩やかな温度の分布にすることができる。そのため、熱応力が部分的に集中することを低減できる。

図4に示すように、グロープラグ10は、上述のヒータ1と、ヒータ1の後端側(他端側)を覆うように取り付けられた筒状の金属筒5とを備えている。また、金属筒5の内側に配置されてヒータ1の後端に取り付けられた電極金具6を備えている。グロープラグ10によれば、上述のヒータ1を使用していることから、急速昇温が可能となる。

金属筒5は、セラミック体2を保持するための部材である。金属筒5は、筒状の部材であって、セラミック体2の後端側を囲むように取り付けられている。すなわち、筒状の金属筒5の内側に棒状のセラミック体2が挿入されている。金属筒5は、セラミック体2の後端側の側面に設けられてリード4が露出している部分に電気的に接続されている。金属筒5は、例えば、ステンレスまたは鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金からなる。

金属筒5とセラミック体2とは、ろう材によって接合されている。ろう材は、金属筒5とセラミック体2との間にセラミック体2の後端側を囲むように設けられている。このろう材が設けられていることによって、金属筒5とリード4とが電気的に接続されている。

ろう材としては、ガラス成分を5〜20質量%含んだ銀(Ag)−銅(Cu)ろう、AgろうまたはCuろう等を用いることができる。ガラス成分はセラミック体2のセラミックスとの濡れ性が良く、摩擦係数が大きいために、ろう材とセラミック体2との接合強度またはろう材と金属筒5との接合強度を向上させることができる。

電極金具6は、金属筒5の内側に位置してセラミック体2の後端にリード4に電気的に接続するように取り付けられている。電極金具6は、種々の形態のものを用いることができるが、図9に示す例では、セラミック体2の後端にリード4を含んで被さるように取り付けられるキャップ部と外部の接続電極に電気的に接続されるコイル状部とが線状部で接続された構成である。この電極金具6は、金属筒5との間で短絡が生じないように金属筒5の内周面から離れて保持されている。

電極金具6は、外部の電源との接続における応力緩和のために設けられたコイル状部を有する金属線である。電極金具6は、リード4に電気的に接続されるとともに、外部の電源と電気的に接続される。外部の電源によって金属筒5と電極金具6との間に電圧を加えることによって、金属筒5および電極金具6を介して発熱抵抗体3に電流を流すことができる。電極金具6は、例えばニッケルまたはステンレスからなる。

1:ヒータ 2:セラミック体 21:端面 22:外周面 3:発熱抵抗体 4:リード 5:金属筒 6:電極金具 10:グロープラグ

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