タービンエンジンの燃料噴射器

申请号 JP2014558177 申请日 2013-02-12 公开(公告)号 JP6195581B2 公开(公告)日 2017-09-13
申请人 サフラン・エアクラフト・エンジンズ; 发明人 プセオ,エミリー・シャルロット; ロドリグ,ジョゼ・ロラン;
摘要
权利要求

航空機ターボプロップまたはターボジェットなどのタービンエンジン用の燃料噴射器(1)にして、加圧下で燃料を流入させるための導入手段(3)を有する本体(2)と、導入手段(3)から下流で本体(2)に取り付けられ、第1の決定された燃料圧で開くように、かつ1次燃料回路(31、20)に供給するために前記第1の圧力を超えて開いたままであるように設計される停止バルブ(7)と、停止バルブ(7)から下流で本体(2)に取り付けられ、第1の圧力よりも大きな第2の決定された燃料圧力を超えて開くように、かつ2次燃料回路(17、21)に供給するために第2の圧力を超えて開いたままであるように設計される計量バルブ(15)とを備える噴射器(1)であって、停止バルブ(7)から下流におよび計量バルブ(15)から上流に位置している領域(32)から、2次回路(17、21)に永続的な漏洩流れを発生させるために計量バルブ(15)から下流に位置している領域(17)まで延びる少なくとも1つの漏洩流路(35)を含むことを特徴とする、噴射器(1)。漏洩流路(35)が、コイルまたはラビリンスの形をとっていることを特徴とする、請求項1に記載の噴射器(1)。漏洩流路(35)が、螺旋形状または渦巻線形状からなることを特徴とする、請求項2に記載の噴射器(1)。漏洩流路(35)が、計量バルブ(15)の軸線と一致する軸線(A)を中心に延びることを特徴とする、請求項3に記載の噴射器(1)。漏洩流路(35)が、円筒表面のねじ山によって形成されることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の噴射器(1)。計量バルブ(15)が、管状支持体(14)に移動可能に取り付けられ、螺旋状の溝(33)が、管状支持体(14)の外壁に形成され、ブッシング(34)が、螺旋状の溝(33)を覆い、かつ計量バルブ(15)からそれぞれ上流および下流にその端部で通じる漏洩流路(35)を形成するように管状支持体(14)を取り囲むことを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載の噴射器(1)。計量バルブ(15)が、計量バルブ(15)の軸線(A)に対してオフセットされた孔を有し、かつその中にインサート(36)を収容している管状支持体(14)に移動可能に取り付けられ、漏洩流路(35)が、インサート(36)に形成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の噴射器(1)。請求項1から7のいずれか一項に記載の少なくとも1つの噴射器(1)を含む、航空機ターボプロップまたはターボジェットなどのタービンエンジン。

说明书全文

本発明は、航空機ターボプロップまたはターボジェットなどのタービンエンジン用の燃料噴射器に関する。

タービンエンジンは、従来、噴射器の周りに空気を供給するための手段と共にその上流側端部に規則正しく配置される燃料噴射器を有する環状燃焼室を備える。

2つの主な種類の噴射器、すなわち、タービンエンジンの異なる動作段階(始動段階、低出または全出力での動作の段階)に適合する燃料流量を供給する2つの燃料回路を有するいわゆる「空気力学的」噴射器と、タービンエンジンの動作段階すべてについてただ1つの燃料回路を有するいわゆる「空気動力学的」噴射器とがある。

本出願人名義の仏国特許第2832492号明細書は、たとえば始動および低出力段階のための1次燃料回路と、1次回路に加えてその後の中間出力から高出力での動作段階に必要とされる2次回路とを有する空気力学型噴射器を説明している。

その型の噴射器は、加圧下で燃料を流入させるための導入手段を有する本体と、導入手段から下流で本体に取り付けられ、第1の決定された燃料圧力で開くように、かつ1次燃料回路に供給するために前記第1の圧力を超えて開いたままであるように設計される停止バルブと、停止バルブから下流で本体に取り付けられ、第1の圧力よりも大きな第2の決定された燃料圧力を超えて開くように、かつ2次燃料回路に供給するために第2の圧力を超えて開いたままであるように設計される計量バルブとを備える。

2次回路の燃料の流量は、計量バルブに形成される計量スロットと、バルブの位置に応じて、すなわち燃料供給圧力に応じて変化する流れ断面を使って制御される。燃料供給圧力が高ければ高いほど、スロットの流れ断面は大きくなる。

始動および低出力での動作の段階中、計量バルブは閉鎖される。2次回路に存在する燃料は流れないが、燃料は、2次回路で燃料をコークス化に導く場合があり、かつ噴射器の適切な動作および寿命に有害である高温にさらされる。

例示として、その現象は、航空機が全出力での動作の期間に続いて低出力での動作の期間中に降下する間に発生する。このような環境下で、噴射器の環境は、80℃から600℃の範囲にある温度に達する場合がある。

1つまたは複数の熱シールドを設置することなどの、2次回路の燃料が加熱される範囲を制限するための手段が存在する。

それにもかかわらず、この種のシールドは、上に記述したコークス化の現象を防ぐことが確実ではない。

仏国特許発明第2832492号明細書

本発明の特定の目的は、簡単で、効果的で、費用のかからないこの問題の解決策を提供することである。

このために、本発明は、航空機ターボプロップまたはターボジェットなどのタービンエンジン用の燃料噴射器にして、加圧下で燃料を流入させるための導入手段を有する本体と、導入手段から下流で本体に取り付けられ、第1の決定された圧力で開くように、かつ1次燃料回路に供給するために前記第1の圧力を超えて開いたままであるように設計される停止バルブと、停止バルブから下流で本体に取り付けられ、第1の圧力よりも大きな第2の決定された燃料圧力を超えて開くように、かつ2次燃料回路に供給するために第2の圧力を超えて開いたままであるように設計される計量バルブとを備える噴射器であって、停止バルブから下流におよび計量バルブから上流に位置している領域から、2次回路に永続的な漏洩流れを発生させるために計量バルブから下流に位置している領域まで延びる少なくとも1つの漏洩流路を含むことを特徴とする、噴射器を提供する。

漏洩流れは、特に始動および低出力での動作の段階中に、燃料が2次回路に滞留することを防ぎ、それによって燃料がコークス化することを防ぐ。漏洩流れは永続的であり、すなわち、これは、始動または低出力の場合、および中間または高出力での動作の場合に等しく動作のすべての段階の下で確立されることを認められたい。

漏洩流路は、たとえ流れ断面が大きくても、かなりのヘッドロスを生じるように、コイルまたはラビリンスの形をとっていることが好ましい。このかなりのヘッドロスは、漏れ流量を制限し、それによってまた、特に中間および高出力での動作の段階中に、燃焼室の不均一性を制限する働きをする。また、大きな流れ断面は、漏洩流路が不純物によって詰まらされるいかなる危険も回避する働きをする。

例示として、漏洩流路は、螺旋形状または渦巻形状からなり、計量バルブの軸線と一致する軸線を中心に延びることができる。

本発明の一実施形態においては、計量バルブは、管状支持体に移動可能に取り付けられ、螺旋状の溝は、管状支持体の外壁に形成され、ブッシングは、螺旋状の溝を覆い、かつ計量バルブからそれぞれ上流および下流にその端部で通じる漏洩流路を形成するように管状支持体を取り囲む。

本発明のもう1つの実施形態においては、計量バルブは、計量バルブの軸線に対してオフセットされた孔を有し、かつその中にインサートを収容している管状支持体に移動可能に取り付けられ、漏洩流路は、インサートに形成される。

また、本発明は、上記特定の型の少なくとも1つの噴射器を含む、航空機ターボプロップまたはターボジェットなどのタービンエンジンを提供する。

本発明は、非限定的な例として、および添付の図面を参照して行われる次の説明を読むとよりよく理解されることができ、他の詳細、特徴、および利点が明らかになる。

従来技術の燃料噴射器の長手方向断面図である。

本発明の実施形態の噴射器の一部の長手方向断面図である。

本発明の別の実施形態の噴射器の一部の長手方向断面図である。

本出願人名義の仏国特許第2832492号明細書に開示されている燃料噴射器1が図1に示されている。

その噴射器1は、空気力学型のものであり、たとえば始動および低出力段階中の使用のための1次燃料回路と、1次回路に加えてもっと後の中間および高出力での動作段階中に必要とされる2次回路とを含む。

噴射器1は、燃料ポンプ(図示せず)から来る加圧下の燃料を受け入れることになり、かつフィルタスクリーン5を通過した後に前導入室4に通じる燃料導入オリフィス3を備える中空本体2を有する。

また、本体2は、前導入室4から(噴射器を通して燃料の流れ方向に)下流に位置しており、かつ停止バルブ7によってそれから分離される導入室6を有する。ダイアフラム8が、前導入室4と停止バルブ7との間に配置される。

停止バルブ7は、本体2に対し静止している環状支持体12の管状部分11に移動可能に取り付けられるヘッド9およびステム10を有する。支持体は、下流に延び、かつもう1つの管状支持体14にそれ自体載っている管状ブッシング13に載っており、この管状支持体14は、その中に取り付けられる計量バルブ15を有する。最後に、支持体14は、計量バルブ15の下に位置している受入室17を画定し、かつ2つの同軸管18および19を支持する働きをする部分16に載っている。

内管18は、燃料の1次流れを通過させるためのダクト20を形成し、2つの管18と管19との間の環状空間が、燃料の2次流れを通過させるためのダクト21を形成する。

1次回路の一部を形成する環状空間31は、ブッシング13の外壁と本体2との間に画定される。また、ブッシング13の内壁は、計量バルブ15から上流に位置している内室32を画定する。

停止バルブ7は、戻しばね22によって閉位置に保持され、停止バルブ7は、このバルブから上流の燃料の圧力が第1の所定の値P1を超えると開かれる。

また、計量バルブ15は、戻しばね23によって閉位置に保持され、計量バルブ15は、バルブ15から上流の燃料の圧力が、上に挙げた第1の値P1よりも大きな第2の所定の値P2を超えると開く。

計量バルブ15は、対応する支持体のシート24にあたることになるヘッドを形成する底部端と、カップ25が固締される頂部端とを有する。戻しばねは、まず第1にカップ25に、および第2に支持体14の半径方向表面26に当たっている。

計量バルブ15は、中心軸孔27と、中心孔27に、および計量バルブ15の外表面に形成される適切な形状を有する計量スロット29に通じる半径方向開口28とを有する。

計量バルブ15は、2つの極端な位置、それぞれ、そのヘッドが対応する戻しばね23の作用を受けて支持体14のシート24にあたる完全に閉じた位置と、カップ25が管状支持体14の頂部端30に当接する完全に開いた位置との間で移動可能である。

図1に示されるように、計量バルブ15の完全に閉じた位置においては、開口28およびスロット29は、管状支持体14と向かい合わせに位置しており、スロット29の底部端は、受入室17に通じない。したがって、この位置では、室32に存在する燃料は、受入室17に、または2次ダクト21に流れることができない。

室32内にある燃料の圧力が増加すると、この圧力により、計量バルブ15は、戻しばね23によって加えられる力に抗してその開位置の方へ、すなわち下方に移動することになる。

この圧力が第2の値P2を超えると、スロット29は、受入室17に通じ、燃料は2次ダクト21に流れることができる。

スロット29の形状は、スロット29の流れ断面が計量バルブ15の位置に応じて変化するようなものである。特に、室27内の燃料の圧力が高ければ高いほど、スロット29の流れ断面は大きくなる。

動作時には、いくつかの状況が生じ得る。

第1の状況においては、前導入室4の燃料の圧力は、P1よりも小さい。この場合、停止バルブ7は、戻しばね22によって閉位置に保持され、燃料は、1次ダクト20にも2次ダクト21にも流れない。

始動段階または低出力での動作に対応する第2の状況においては、前導入室4の燃料の圧力はP1よりも大きいが、室32の燃料の圧力はP2よりも小さい。この場合、停止バルブ7は開いており、燃料は、環状空間31に、次いで1次ダクト20(1次回路)に流れることができる。それにもかかわらず、計量バルブ15は閉じたままであり、燃料は、2次ダクト21に流れることができない。

中間または全出力での動作の段階に対応する第3の状況においては、前導入室4の燃料の圧力はP1よりも大きく、室32の燃料の圧力はP2よりも大きい。停止バルブ7は開いており、燃料は、環状空間31に、次いで1次ダクト20(1次回路)に流れることができる。加えて、計量バルブ15もまた開いており、流体は、室32、開口28、スロット29、および受入室17、および次いで2次ダクト21(2次回路)全体にわたって流れることができる。

上述したように、第2の動作状況では、2次ダクト21は、非常に高温の環境にさらされる場合があり、ダクト21に存在する燃料がコークス化する危険がある。

図2は、本発明の第1の実施形態の噴射器1の一部を示しており、螺旋状の溝33が環状支持体14の外壁に形成され、ブッシング34が、螺旋状の溝33を覆い、かつ計量バルブ15からそれぞれ上流および下流に、すなわちそれぞれ室32および室17にその端部で通じる螺旋状の漏洩流路35を形成するように管状支持体14を取り囲む。

例示として、漏洩流路35の流れ断面は、チャネル35が詰まってしまういかなる危険も回避するために0.3平方ミリメートル(mm2)よりも大きく、これは、0.3mm2から0.4mm2の範囲にあることが好ましい。漏洩流路35の全長は、400ミリメートル(mm)から500mmの範囲にある。このチャネル35によって発生されるヘッドロスは、0.1バールから1.5バールの範囲にある。

また、この実施形態においては、ブッシング34は、受入室17および2次ダクト21を画定する。もちろん、受入室17および2次ダクト21は、図1の場合ように、相互に別個の要素によって形成され得る。

同様に、この実施形態においては、本体2は、1次ダクト20を画定する狭められた下流側端部を有し、これは、環状形状からなり、2次ダクト21を取り囲む。もちろん、このダクト20は、図1の場合ように、本体2の別個の要素によって形成され得る。

図3は、環状支持体14が本体2および計量バルブ15の軸線Aからオフセットされている孔を有し、その孔がインサート36を収容する、本発明の一実施形態を示している。このインサート36は、その円筒状外表面に螺旋状のねじ山を有し、そのねじ山は、必要な寸法を有する螺旋状の漏洩流路35を画定するように孔の円筒状表面と協働する。

この漏洩流路は、たとえば0.7mm×0.7mmの三形断面を有する。

また、O−リング37などのシール手段が、管状要素14の半径方向外周部とブッシング34との間に設けられる。例示として、O−リング37は、環状支持体14の溝38に収容される。

漏洩流路35は、始動および低出力での動作の段階中に、すなわち計量バルブ15がまだ開いていない場合に、燃料が2次ダクト1に滞留することを防ぎ、それによって2次回路17、21の燃料がコークス化することを防ぐ。

漏洩流路35の螺旋状の形状は、十分に大きな流れ断面を維持することが可能になるかなりのヘッドロスを生じる。

上述したように、かなりのヘッドロスは、漏れ流量を制限し、それによってまた、特に中間または高出力での動作の段階中に燃焼室の不均一性を制限する。また、大きな流れ断面は、漏洩流路35が詰まらされるいかなる危険も回避する働きをする。

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