生体情報測定具

申请号 JP2016073195 申请日 2016-08-05 公开(公告)号 JPWO2017026416A1 公开(公告)日 2018-06-28
申请人 シャープ株式会社; 公立大学法人大阪府立大学; 发明人 昌谷 洋; 林 哲也; 中野 あずさ; 島村 俊介; 嶋田 照雅;
摘要 手軽に動物の腋窩に電極を押し付けて、長時間の生体情報の計測が可能な装着具を実現する。装着具(1、1a〜1g)は、犬の左右の腋窩に配置される、心電図を記録するための電極(2a、2b)と、腋窩に当接し、電極(2a、2b)を腋窩に押し付ける引き上げバンド(3)と、犬の前胸部を横切る方向に配置され、左右の引き上げバンド(3)を互いに引き寄せる引き寄せバンド(4)とを備える。
权利要求

動物に装着させて、該動物の生体情報を測定する生体情報測定具であって、 上記動物の左右の腋窩の少なくとも一方に配置され、上記生体情報を測定する1つ以上の測定部と、 上記左右の腋窩の一方に当接する第1当接部と、 上記左右の腋窩の他方に当接する第2当接部と、 上記第1当接部を上記動物の背中側へ引き上げる第1引き上げ部と、 上記第2当接部を上記背中側へ引き上げる第2引き上げ部と、 上記動物の前胸部を横切る方向に配置され、上記第1引き上げ部と上記第2引き上げ部とを互いに引き寄せる引き寄せ部とを備え、 上記第1当接部および第2当接部の少なくとも一方が、上記測定部を上記一方の腋窩に押し付けることを特徴とする生体情報測定具。上記測定部は、動物の左右の腋窩の両方に少なくとも1つずつ配置されることを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定具。上記測定部は心電計に接続された電極であることを特徴とする請求項2に記載の生体情報測定具。上記生体情報測定具は紐形状を有しており、 上記動物の体表面に沿って装着させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の生体情報測定具。上記生体情報測定具は、上記動物の前肢を通す前肢挿入孔を有する衣形状であり、 上記第1当接部および上記第2当接部は、上記腋窩と接する上記前肢挿入孔の周縁部分を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の生体情報測定具。上記測定部が測定した測定値を取得して、該測定値から上記動物の生体情報を示す出データを生成する生体情報処理部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の生体情報測定具。

動物に装着させて、該動物の生体情報を測定する生体情報測定具であって、 上記動物の左の腋窩に当接する第1当接部と、 上記動物の右の腋窩に当接する第2当接部と、 上記第1当接部および上記第2当接部の少なくともいずれかに設けられた少なくとも1つの電極と、 上記第1当接部を上記動物の背中側へ引き上げる第1引き上げ部と、 上記第2当接部を上記背中側へ引き上げる第2引き上げ部と、 上記動物の前胸部を横切る方向に配置され、上記第1引き上げ部と上記第2引き上げ部とを互いに引き寄せる引き寄せ部とを備え、 上記第1当接部および第2当接部の少なくとも一方が、上記電極を上記動物の腋窩に押し付けることを特徴とする生体情報測定具。上記電極は、上記動物の左右の上記腋窩の両方に少なくとも1つずつ配置されることを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定具。上記電極は心電計に接続された電極であることを特徴とする請求項2に記載の生体情報測定具。上記生体情報測定具は紐形状を有しており、 上記動物の体表面に沿って装着させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の生体情報測定具。上記生体情報測定具は、上記動物の前肢を通す前肢挿入孔をさらに有し、 上記第1当接部および上記第2当接部は、上記腋窩と接する上記前肢挿入孔の周縁部分を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の生体情報測定具。上記少なくとも1つの電極が測定した測定値を取得して、該測定値から上記動物の生体情報を示す出力データを生成する生体情報処理部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の生体情報測定具。導電性を有する物質を含む接続コードを介して上記少なくとも1つの電極と接続された心電計をさらに備え、 上記接続コードは、上記第1引き上げ部または上記第2引き上げ部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定具。上記前肢挿入孔は、第1前肢挿入孔と第2前肢挿入孔とを有し、 上記第1当接部は、上記第1前肢挿入孔の周縁部分を形成し、上記第2当接部は、上記第2前肢挿入孔の周縁部分を形成することを特徴とする請求項5に記載の生体情報測定具。上記第1当接部、上記第2当接部、上記引き寄せ部、上記第1前肢挿入孔、および上記第2前肢挿入孔を含む布部をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の生体情報測定具。上記第1引き上げ部および第2引き上げ部は紐形状を有し、 上記第1引き上げ部は第1締結具を備え、上記第2引き上げ部は第2締結具を備えており、 上記第1締結具は第2締結具と接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定具。上記第1締結具が第1引き上げ部の長さを調節する機能を有するか、上記第2締結具が第2引き上げ部の長さを調節する機能を有するか、の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項10に記載の生体情報測定具。

说明书全文

本発明の一実施態様は、生体情報測定具に関し、特に、体毛を有する動物などの生体情報の測定に適した生体情報計測具に関する。

生活習慣病の予防および対策として、日常的な健康管理が重要であることが広く認識されている。そして、体温、体重、体脂肪(内臓脂肪を含む)、骨密度、血圧、または運動量(歩数、消費カロリー換算値など)などの生体情報を日常的に測定し記録することにより、各人が自分の健康管理を自分自身で行うことが注目されている。

近年では、人間(飼い主)と同様、愛玩動物(ペット)においても日常的な健康管理が重要であることが、飼い主によって認識されるようになり、飼い主がペットの生体情報の測定を手軽に行うことへのニーズが高まっている。

ペットの生体情報を測定する技術の一例としては、以下の特許文献1および特許文献2に開示されたものが挙げられる。特許文献1には、検査を行う犬等の動物の生体情報モニタ部位の毛刈りを予め行う必要がないか、毛刈りを行う必要があっても飼い主などの了解が簡単に得られる程度の最小限の長さで済み、心電図などの生体情報を良好にモニタすることができる動物の生体情報モニタ用固定具および動物の生体情報モニタ方法が開示されている。

特許文献2には、ペットの体脂肪を、多くの手間を要することなく、インピーダンス法によって容易かつ精度良く測定できるペット用体脂肪測定具が開示されている。

日本国公開特許公報「特開2006−141467号公報(公開日:2006年 6月 8日)」

日本国公開特許公報「特開2005− 27661号公報(公開日:2005年 2月 3日)」

しかしながら、上記の特許文献1に記載された動物の生体情報モニタ用固定具は、犬の長時間心電図検査に適用可能であるものの、生体情報モニタ用センサ(電極)を犬(ビーグル)の胸部に装着する際、できる限り被毛を掻き分けた前胸部にM−X誘導配置で装着することが必要である。それゆえ、誰もが計測可能に装着させることは困難な構成であり、検査機関での検査向けに発案されたものであると言える。

さらに、特許文献1に記載された実施例で用いられているような、短毛種のビーグルなどであれば、被毛を掻き分けるだけで電極を装着させることができるが、ビーグルよりも長い体毛を有する長毛種やダブルコートを有する犬種の犬の胸部に電極を装着する場合には、ビーグルの被毛程度まで胸部の毛刈りを行う必要がある。

特許文献2に記載されたペット用体脂肪測定具は、インピーダンスを測定するための電極をペットの脇の下(腋窩)、そけい部(下腹部の下肢に接する内側)、または四肢の体毛の薄い部位に押し付けた状態に保持するための固定具を有している。一般に、犬などの動物の胸部には体毛が多く生えているが、脇の下、そけい部は体毛が薄い。それゆえ、特許文献2に記載の動物用生体情報測定具を装着するために、ペットの毛刈りしたり剃毛したりする必要はない。

しかし、特許文献2に記載されたペット用体脂肪測定具は、比較的短時間で測定可能なインピーダンスを測定するものであるため、ペットに電極を長時間装着させることを想定していない。それゆえ、特許文献2に記載のペット用体脂肪測定具によってペットの脇の下、そけい部、または四肢の体毛の薄い部位に押し付けられた電極は、犬や猫などのペットが激しく動作した場合、あるいは横たわるなど姿勢を変更した場合に、外れたり、位置がずれたりする虞がある、という問題がある。

本発明の一実施態様は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、動物の生体情報を測定する測定部を、手軽にかつ安定的に当該動物の腋窩に配置することが可能な生体情報測定具等を実現することにある。

上記の課題を解決するために、本発明の一実施態様に係る生体情報測定具は、動物に装着させて、該動物の生体情報を測定する生体情報測定具であって、上記動物の左右の腋窩の少なくとも一方に配置され、上記生体情報を測定する1つ以上の測定部と、上記左右の腋窩の一方に当接する第1当接部と、上記左右の腋窩の他方に当接する第2当接部と、上記第1当接部を上記動物の背中側へ引き上げる第1引き上げ部と、上記第2当接部を上記背中側へ引き上げる第2引き上げ部と、上記動物の前胸部を横切る方向に配置され、上記第1引き上げ部と上記第2引き上げ部とを互いに引き寄せる引き寄せ部とを備え、上記第1当接部および第2当接部の少なくとも一方が、上記測定部を上記一方の腋窩に押し付ける。

本発明の一実施態様によれば、動物の生体情報を測定する測定部を、手軽にかつ安定的に当該動物の腋窩に配置させることを可能とするという効果を奏する。

本発明の実施形態1に係る装着具の概略構成の一例を示す図である。

図1に示す心電測定具の固定バンドを犬に装着させた状態を、犬の(a)正面、(b)側面、(c)背側、および(d)腹側についてそれぞれ示す図である。

本発明の実施形態1に係る装着具の別の概略構成の一例を示す図である。

本発明の実施形態2に係る装着具の概略構成の一例を示す図である。

本発明の実施形態2に係る装着具の別の概略構成の一例を示す図である。

本発明の実施形態3に係る装着具を犬に装着させた状態の典型例を示す斜視図である。

心電計の本体を収納する収納ポケットの外観の一例を示す斜視図である。

(a)は実施形態1に係る装着具を犬に装着させて記録された心電図の波形の一例を示す図であり、(b)は電極が正しく腋窩に押し付けられていない状態における波形の一例を示す図である。

本発明の一実施態様に係る装着具の別の形状例を示す模式図である。

以下では、本発明の一実施態様に係る生体情報測定具を、心電図データの記録のための電極を動物に装着させる装着具1に適用した例について説明する。この装着具1は、2つの電極と、動物の心電図データを記録する心電計の本体10(心電計、生体情報処理部)を備えている。なお、本発明の一実施態様に係る生体情報測定具は、装着具1に限定されず、例えば、動物の体温測定、脈波測定、発汗量測定、呼吸数測定、および体脂肪測定などのための電極やセンサを、動物の左右の腋窩のいずれか一方に装着させる場合にも適用可能である。

また、以下では犬の心電図を記録するための電極を固定する装着具1について説明するが、生体情報の測定対象となる動物は、犬に限定されず、さまざまな動物に適用可能である。例えば、猫や兎などのペットに適用してもよいし、馬やなどの家畜に適用してもよい。あるいは、ライオンやチンパンジーなど動物園などの飼育動物に適用してもよい。

人間の場合と同様、ペットの不整脈および狭心症も運動(負荷)などとは無関係に発作が突発的に起きる。それゆえ、通常の健康診断のように、短時間の心電図検査や負荷心電図検査では、不整脈および狭心症に関する診断はできない。軽度の不整脈や軽度の狭心症の症状を早期に発見し、重篤化する前に適切な処置を行うためには、例えば、24時間または48時間或いはそれ以上の長時間に渡り、連続して心電図データを記録する心電図検査を普段から行うことが望ましい。長時間の生体情報の測定を行うためには、生体情報を測定するための測定部(電極など)を、装着させる者が誰であっても、当該動物に手軽にかつ安定的に装着させる必要がある。また、人間と違い、動物に対しては安静を強いることが困難であるため、動物が動く、あるいは姿勢を変更するなどを行っても、測定部が動物に対してずれない、あるいは、ずれたとしても測定するのに適切な位置に簡単に戻るなどの機能が必要である。

〔実施形態1〕 (装着具1の構造) まず、本発明の一実施形態に係る装着具1の構造について、図1を用いて説明する。図1は、装着具1の外観の一例を示す図である。図1に示すように、装着具1は、電極2a(測定部)、電極2b(測定部)、引き上げバンド3(第1当接部、第2当接部、第1引き上げ部、第2引き上げ部)、および引き寄せバンド4(引き寄せ部)を備えている。

引き上げバンド3は紐形状を有しており、電極2aおよび2bをそれぞれ左右の腋窩に配置させるために、犬の体表面に沿って装着させるためのものである。それゆえ、引き上げバンド3は、犬の腋窩に当接する部分(第1当接部、第2当接部)を含んでいる。引き上げバンド3の一部分または全体は、例えば、伸縮性を有する材料(ゴムベルトなど)により構成されており、部位Aと部位Fとの間の距離を伸ばす方向に張(引き上げ力)を加えた場合、部位Aと部位Fとの距離を復元するような応力(電極2aおよび2bを腋窩に押し付ける力)を生じる。

引き上げバンド3には、犬に装着させた引き上げバンド3の長さを調節するともに、腋窩に適当な応力が加わった状態を保持するためのバックル(締結具)8aおよびバックル(締結具)9aを備えている。バックル8aおよび9aは、ベルト、紐、帯などの締め具に適用される任意の機構を用いたものでよく、その材質は、金属製であってもよいし、プラスチック製であってもよい。なお、バックル8aおよび8bは引き上げバンド3の必須の構成ではない。例えば、引き上げバンド3の両方の端部をユーザに結ばせる構成、あるいは面ファスナーを用いる構成などであってもよいし、長さ調節用のアジャスタ(図示せず)を併用してもよい。

電極2aおよび2bは、心筋の興奮による活動電流(測定値)を測定するための双極電極(誘電電極)であり、第1電極および第2電極のいずれか一方は、アース電極としての機能も具備している。心臓を挟んで左右の腋窩それぞれに1つずつ配置される。図1に示す装着具1では、犬の腋窩に配置されるように、引き上げバンド3の区間BCおよび区間DEにそれぞれ配設されている(図2参照)。

なお、引き上げバンド3によって腋窩に押し当てられた電極2aおよび2bの密着性を向上させるために、電極2aおよび2bと引き上げバンド3との間には、スポンジなどの弾性素材を配してもよい。あるいは、電極2aおよび2bの形状が、押し当てられた腋窩の形状に合わせて変形し得る柔軟な網状または櫛状の形状であってもよい。これにより、犬が歩いたり走ったりしても、電極2aおよび2bは腋窩との接触を確実に維持することができる。

電極2aおよび2bは、それぞれ心電計の本体10と、導電性の材質(例えば、金属や導電性を有する有機材料)を含む接続コード6(接続部材)を介して電気的に接続されており、測定した活動電流を示す信号を、ホルター心電図誘導法を適用した心電計の本体10に送る。

なお、電極2aおよび2bとしては、ジェルを塗布した上で装着させるウェット電極であってもよいし、ジェルの塗布を必要としないドライ電極であってもよい。ただし、腋窩に長時間装着させて使用する場合には、ジェルの塗布が不要であり、かつ腋窩の肌荒れの心配の無いドライ電極が望ましい。

なお、装着具1は、測定する生体情報に応じて、電極2aおよび2bの両方を備える構成であってもよいし、電極2aおよび電極2bのいずれか一方のみを備える構成であってもよい。例えば、動物の体温測定、脈波測定、発汗量測定、および体脂肪測定などのための電極やセンサに装着具1を適用する場合には、左右のいずれかの腋窩に電極またはセンサを配置して、腋窩に押し付ければよい。

引き寄せバンド4は、犬の前胸部を横切る方向に配置され、犬の左右の前胸部を通過する引き上げバンド3を互いに引き寄せる。引き上げバンド3と同様、引き寄せバンド4の一部分または全体は、例えば、伸縮性を有する材料(ゴムベルトなど)により構成されていてもよい。また、引き寄せバンド4が引き上げバンド3を引き寄せた状態を保持するためのバックル8bおよび9bを備えていてもよい。

心電計の本体10は、電極2aおよび2bが測定した心筋の興奮による活動電流を取得して、該活動電流から犬の心電図を示す出力データを生成する。図示された心電計の本体10では、生成した出力データを表示する表示部11、心電図データの記録の開始や終了を指示するユーザの操作などを受け付けるON/OFFボタン12、および電極2aおよび2bのいずれかが正しく腋窩に押し付けられているか否かの判定結果を通知する赤/青ランプ13を備えていてもよい。

(装着具1装着した状態) 続いて、装着具1を犬に装着させた状態について、図2を用いて説明する。図2は、図1に示す心電測定具の固定バンドを犬に装着させた状態を、犬の(a)正面、(b)側面、(c)背側、および(d)腹側についてそれぞれ示す図である。図2に示す例では、引き上げバンド3の端部Aおよび端部Fを犬の背中に位置させて、引き上げバンド3が背中で交差するように犬に装着させている。

引き上げバンド3の各区間は、下記のように犬の体表面と接している。 区間AB(第1引き上げ部、第2引き上げ部):背中から左前肢の腋窩の前側まで 区間BC(第1当接部、第2当接部):左の腋窩 区間CD(第1引き上げ部、第2引き上げ部):左前肢の腋窩の後側から右前肢の腋窩の前側まで 区間DE(第1当接部、第2当接部):右の腋窩 区間EF(第1引き上げ部、第2引き上げ部):右前肢の腋窩の後側から背中まで。

一方、引き寄せバンド4は、犬の前胸部を横切る方向(図示の区間KL間)に引き上げバンド3を引き寄せている。

なお、図2に示す例とは逆に、引き上げバンド3を、区間BCが右の腋窩に当接し、区間DEが左の腋窩に当接するように、犬に装着させてもよい。また、図1に示す引き上げバンド3を犬の胴体部分に2回以上巻きつけるように装着させてもよい。

図2に示す引き上げバンド3および引き寄せバンド4は、次のように表現することも可能である。引き上げバンド3は、犬(動物)の腋窩の前側から当該犬の肩または背中へ向かう方向(第1方向)、および該腋窩の後側から該犬の肩または背中へ向かう方向(第2方向)へ区間BCおよび区間DEを引き上げるようにして、電極2aおよび2bを腋窩に押し付けている。一方、引き寄せバンド4は、区間BCおよび区間DEを第1方向へ引き上げている引き上げバンド3を、犬の前胸部を横切る方向(第3方向)へ引き寄せている。

この構成によれば、装着具1は、引き上げバンド3が電極2aおよび2bを腋窩に押し付けた状態を維持し、引き寄せバンド4が引き上げバンド3の位置がずれないように維持している。これにより、犬が自由に動いても、犬の腋窩に押し付けられた電極2aおよび2bが腋窩から離れたり、押し付けた位置がずれたりしない。

また、装着具1を犬に装着させることは困難ではなく、例えば、飼い主が容易になし得る。したがって、装着具1を利用すれば、簡便に、電極2aおよび2bを犬の腋窩に押し付けた状態を安定的に保持することができる。それゆえ、ペットの体に電極などを装着する場合には、当該電極を装着する位置の体毛を刈ったり、生体情報の測定中に、装着した電極がはずれないように、ペットの身体を拘束したりすることなく、生体情報の測定を行うことが可能である。

(変形例) 図1では、引き寄せバンド4が引き上げバンド3と別体である例を示しているが、これに限定されない。例えば、図3に示すように、引き寄せバンド4と引き上げバンド3とを一体として構成してもよい。図3は、装着具1bの別の概略構成の一例を示す図である。

図3に示す装着具1bでは、引き寄せバンド4の一方の端部を引き上げバンド3の部位Kに固定することにより、引き寄せバンド4と引き上げバンド3とを一体として構成している。引き寄せ部4の部位Kと反対側の端部にはバックル8bが設けられている。バックル8bと引き上げバンド3の部位Lに配設されたバックル9bとを接続させることによって、引き寄せ部4は、犬の前胸部を横切る方向(区間KL間、図2参照)に引き上げバンド3を引き寄せることができる。

〔実施形態2〕 次に、犬の前肢を通す前肢挿入孔50aおよび50bを具備する装着具1cについて、図4を用いて説明する。図4は、実施形態2に係る装着具1cの概略構成の一例を示す図である。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

装着具1cは、左前肢を通す前肢挿入孔50aを有する引き上げバンド3a(第1当接部、第2当接部、第1引き上げ部、第2引き上げ部)と、右前肢を通す前肢挿入孔50bを有する引き上げバンド3b(第1当接部、第2当接部、第1引き上げ部、第2引き上げ部)とを含んでいる。引き上げバンド3aと引き上げバンド3bは、バックル8aおよびバックル9aを用いて互いに接続することができる。

前肢挿入孔50aの周縁部分である、犬の腋窩に接する区間BC(第1当接部、第2当接部)に電極2a(測定部)が配され、前肢挿入孔50bの周縁部分である、犬の腋窩に接する区間DE(第1当接部、第2当接部)に電極2b(測定部)が配されている。例えば、前肢挿入孔50aに左の前肢を通し、前肢挿入孔50bに右の前肢を通して、引き上げバンド3aと引き上げバンド3bとを背中で接続した場合、電極2aは左の腋窩に押し付けられ、電極2bは右の腋窩に押し付けられる。そして、犬の前胸部を横切る方法に配置された引き寄せバンド4が、引き上げバンド3aと引き上げバンド3bとを互いに引き寄せる。

あるいは、犬の前肢を通す前肢挿入孔50aおよび50bを有する装着具1dを、図5に示すように構成してもよい。図5は、装着具1dの概略構成の一例を示す図である。

装着具1dは、引き上げバンド3c(第1当接部、第2当接部、第1引き上げ部、第2引き上げ部)の一部に布部7を備え、該布部7は、左前肢を通す前肢挿入孔50aおよび右前肢を通す前肢挿入孔50bを有している。そして、前肢挿入孔50aの周縁部分である、犬の腋窩に接する区間BCに電極2aが配され、前肢挿入孔50bの周縁部分である、犬の腋窩に接する区間DEに電極2bが配されている。また、引き上げバンド3cは、犬の背中部において互いに接続することができるバックル8aおよびバックル9aを備えている。

例えば、前肢挿入孔50aに左の前肢を通し、前肢挿入孔50bに右の前肢を通して、引き上げバンド3cのバックル8aおよびバックル9aを背中で接続した場合、電極2aは左の腋窩に押し付けられ、電極2bは右の腋窩に押し付けられる。

なお、電極2aおよび電極2bは、布部7、または前肢挿入孔50aおよび50bに対して、例えば脱着可能であってもよい。このように構成すれば、電極2aおよび電極2bのそれぞれ位置を、犬の体格に合わせて容易に変更することができる。

また、布部7はジャージーなどに代表されるニット生地や、柔らかいシリコーンなどのように、適度な伸縮性を持ったものを含んで構成してもよい。このように構成することにより、装着具1cを装着させた犬に不快感を与えることを抑制して、装着具1cの装着時の快適性を向上させることができる。

〔実施形態3〕 本発明の他の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図6の(a)は、実施形態3に係る装着具1eを犬に装着させた状態の典型例を示す斜視図であり、図6の(b)は、実施形態3に係る装着具1fを犬に装着させた状態の典型例を示す斜視図である。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

装着具1eおよび1fは、犬の前肢を通す前肢挿入孔50aおよび50bを有する衣形状を有する。そして、犬の腋窩に接する、前肢挿入孔50aおよび50bの周縁部分には、腋窩に配置される電極2a(測定部)および2b(測定部)が配されている。そして、電極2aおよび2bの位置がずれることのないように、前肢挿入孔50aおよび50bの周縁部分の、腋窩に接する部分(第1当接部、第2当接部)を背中側へ引き上げる引き上げ機構3d(第1当接部、第2当接部、第1引き上げ部、第2引き上げ部)(破線)を有し、その引き上げ機構3dの上もしくは下に衣形状の布部7を具備している。

引き上げ機構3dとしては、紐、ベルト、ゴムベルトであってもよく、布部7にベルト通しのようなガイド部(図示せず)を設け、ガイド部に引き上げ機構3dを通すようにしてもよい。あるいは、布部7の腋窩と接する部分を背中側へ引き上げる力を発生させるように、布部7の編み方を段階的に変化させてもよい。この場合、布部7と引き上げ機構3dとは一体として構成される。

図6の(a)に示す装着具1eは、引き寄せバンド4(引き寄せ部)(破線)を備えており、引き上げ機構3dを犬の前胸部にて互いに引き寄せている。一方、図6の(b)に示す装着具1fは、引き寄せ機構4d(引き寄せ部)(破線)を備え、引き上げ機構3dを犬の前胸部にて互いに引き寄せている。引き寄せ機構4dは、引き上げ機構3dと同様、紐、ベルト、ゴムベルトであってもよいし、布部7の編み方を段階的に変化させて布部7と一体として構成されてもよい。

なお、布部7は、犬の全身を覆うように設けられてもよいし、上半身または背中側など犬の身体の一部にのみ装着されるように設けられてもよい。

また、引き上げ機構3dは、前述の前肢挿入孔50aおよび50bの周縁部分のように、犬の前肢を通す環形状として構成することに限定されない。例えば、引き上げ機構3dの一部を、図1などに示す引き上げバンド3と同様の紐形状としてもよい。例えば、装着具1fは、犬の背中および肩に被せるように構成されている布部7と、犬に装着具1fを装着させた場合に、左右1本ずつの紐形状の引き上げ機構3dが犬の左右の肩にそれぞれ当接する位置の布部7に配されており、犬の前胸部を横切る方向に配置され、左右の引き上げ機構3dを互いに引き寄せる引き寄せ機構4dを備える構成であってもよい。このように構成された装着具1fは、紐形状の引き上げ機構3dを犬の腋窩側に通し、引き上げ機構3dの当該腋窩に当接する領域を犬の背中側に引き上げるようにして、犬に装着させることができる。なお、犬に装着具1fを装着させたとき、布部7が引き上げ機構3dおよび引き寄せ機構4dを覆うように構成されていてもよい。

(変形例) 装着具1、1a〜1fを犬に装着させた場合に、心電計の本体10や接続コード6が、犬の動きを阻害する虞がある。このような場合には、心電計の本体10や接続コード6を、収納ポケット15(リュック)に収納して、犬に背負わせてもよい。

ここでは、装着具1に収納ポケット15(リュック)を組み合わせた装着具1gの構成について、図7を用いて説明する。図7は、心電計の本体10を収納する収納ポケット15の外観の一例を示す斜視図である。

なお、収納ポケット15を背負わせるためのバンド14は、収納ポケット15が確実に犬に固定されるように、犬の胴部を強く締める必要はない。ただし、収納ポケット15に心電計の本体10などを格納した場合に、その重みで装着具1gの引き上げバンド3などの位置をずらすことが無い程度に、装着具1gを固定することが望ましい。

例えば、収納ポケット15の裏側にベルト通しを設け、ベルト通しに装着具1gの引き上げバンド3を通す構成であってもよい。

なお、心電計の本体10や接続コード6が十分に小型かつ軽量であった場合には、装着具1gの任意の場所、または犬が装着している首輪などのアクセサリーに、収納ポケット15を設ける構成であってもよい。

あるいは、心電計の本体10が大型であれば、心電計の本体10を据え置き型として適用してもよく、この場合、犬を格納するゲージ等の付近に心電計の本体10を設置して、装着具1gと接続コード6により電気的に接続すればよい。

〔実施形態4〕 図8の(a)は実施形態1に係る装着具1を犬に装着させて記録された心電図の波形の一例を示す図であり、(b)は電極2a(測定部)および2b(測定部)のいずれかが正しく腋窩に押し付けられていない状態における波形の一例を示す図である。

電極2aおよび2bによって、心筋の興奮による活動電流が測定された場合、図8の(a)のように、ベースライン上にハムノイズなどが重畳した心電図の波形として記録される。

典型的な心電図は、P、Q、R、S、およびTの各波からなる。電極2aおよび2bによって記録される心電図では、P、Q、R、S、およびTの各波の全てが明確に記録されてもよいし、各波のうちの少なくとも1つの波が繰り返し明確に記録されていてもよい。図8の(a)では、P、Q、R、S、およびTの各波のうち、R波が繰り返し(およそ1秒間に1回)明確に測定されている例を示す。

図8の(a)に示す心電図から、心拍数を計測したり、心室および心房の興奮の正常/異常を検知したりすることができる。しかし、図8の(b)に示すように、心筋の興奮による活動電流の測定の具合が良くない場合には、ベースライン上のハムノイズの振幅と、活動電流に対応する波の振幅との間に有意な差異が無い。このような場合、電極2aおよび2bのいずれかが正しく腋窩に押し付けられていない状態である。

心電計の本体10が、電極2aおよび2bのいずれかが正しく腋窩に押し付けられているか否かを判定する判定機構を備え、判定結果を飼い主に通知する通知部(赤/青ランプ、音声出力部など)を備える構成であってもよい。例えば、心電計の本体10は、図8の(b)に示すような波形が測定されている場合にはエラーを示す赤ランプを点灯させ、図8の(a)に示すような波形が測定されている場合には正常を示す青ランプを点灯させてもよい。また、心電計の本体10が外部の表示装置(例えば携帯電話など)と通信を行い、判定結果を前記外部の表示装置に行わせるようにしてもよいことは言うまでもない。

なお、電極2aおよび2bのいずれかが正しく腋窩に押し付けられていない状態であるか否かを判定する上記の判定機構は、S/N比の算出、フーリエ変換、自己相関関数の計算などを用いて判定する構成であってもよい。

このように、電極2aおよび2bが正しく腋窩に押し付けられているか否かを判定する判定機構と通知部とを心電計の本体10が備える構成であってもよい。この構成によれば、犬の心電図を良好に測定できる状態でないことを速やかに飼い主に知らせて、電極2aおよび2bの装着をやり直すように促すことができる。なお、このような判定機構は、体温測定、脈波測定、発汗量測定、呼吸数測定、および体脂肪測定などの場合においても、同様の効果を奏する。

〔実施形態5〕 図9は、本発明の一実施態様における装着具1の別の形状例を示す模式図である。図9の(a)〜(d)に示す装着具1は、非弾性部材51a、51b、および51c(例えば、合成皮革、布など)で構成された部分を含んでおり、図示の例では、この非弾性部材51a、51b、および51cに引き上げバンド3および電極2aおよび2bを接続している。前述の例と同様、引き上げバンド3は、犬の腋窩に当接する部分を含んでおり、当該部分に電極2aおよび2bが配置されている。一方、引き寄せバンド4は、犬の前胸部を横切る方向へ引き上げバンド3を引き寄せる。

図9の(a)〜(d)に示す装着具1を犬に装着させる場合、まず、犬の背中側から非弾性部材51a、51b、または51cを被せるように犬に装着させる。次に、犬の両肩部分に垂れている左右の引き上げバンド3(および電極2aおよび2b)を、それぞれ当該犬の左右の前肢の下にくぐらせる。そして、引き上げバンド3のボタン52と非弾性部材51a、51b、または51cのボタン52とを用いて引き上げバンド3と非弾性部材51とを接続させる。

なお、図9の実線は、非弾性部材51a、51b、および51cを示し、長破線は弾性部材(例えば、引き上げバンド3)を示し、短破線は電極を示す。また、図9に示す一点鎖線は、ボタン52やバックル(図示せず)などを用いて接続する箇所同士の関係を示している。

また、図9に示す装着具1は、引き寄せバンド4が非弾性部材51a、51b、および51cあるいは引き上げバンド3に対して一体となるよう構成されているが、これに限定されない。また、引き上げバンド3の端部と非弾性部材51a、51b、および51cとの接続部材としてボタン52を使用する例について図示しているが、これに限定されず、ボタン52の代替として、スナップ、面ファスナー、バックルなどを用いてもよいことは言うまでもない。

図9の(a)は、犬の背中側にあたる(当接する)非弾性部材51aをアルファベットの「X」の字のように構成した例である。引き寄せバンド4は非弾性部材51aの前方部に配置される。図9の(a)に示す装着具1を犬に装着させた場合、前述の図2の(c)に示した装着時の様子と類似している。すなわち、犬の背中側の部分を非弾性部材51aで構成し、腋窩の部分ならびにその周辺を弾性部材から成る引き上げバンド3とした構成である。

図9の(b)は、犬の背中側にあたる(当接する)非弾性部材51bをアルファベットの「K」の字のように構成した例である。引き寄せバンド4は引き上げバンド3の前方部に配置される。このように構成すれば、犬の肩関節の周辺部分を避けて装着具1を装着させることができる。これにより、犬の肩甲骨との干渉を最小化した状態で、装着具1を犬に装着させることができるため、犬の動作に伴う肩甲骨の動きによって装着具1がずれることを回避することができる。装着具1をこのように構成した場合、例えば、比較的痩せ形の犬、特に肩甲骨の動きが外部に出やすい体型の犬に特に好適である。

図9の(c)は、犬の背中側にあたる非弾性部材51cをアルファベットの「T」の字のように構成した例である。一方、図9の(d)は、背中側にあたる非弾性部材51cをアルファベットの「T」の字を逆さにしたように構成した例である。図9の(c)および(d)ではいずれも、引き寄せバンド4は引き上げバンド3の前方部に配置される。この例も前述の図9(b)の例と同様に肩甲骨との干渉を最小化することが可能となる。また、図9(c)および(d)の双方の特徴を取り入れたカタカナの「エ」の字のような形で非弾性部材51cを構成してもよい(図示せず)。なお、図9ではいくつかの文字の形について記したが、これらに限定されない。例えば、非弾性部材51a、51b、および51cを「Y」の字のような形にしてもよい。

装着具1を、図9の(a)〜(d)に示すような構成とすることにより、装着具1の一部(例えば、腋窩に当接する部分)または全体を、犬の体へ密着させる密着度を向上させることが可能となる。これにより、犬が如何なる姿勢をとった場合にも、装着具1が犬の体表面から離れないように装着させることができるという効果を奏する。よって、多様な生体情報を、犬の動きや体勢に大きく左右されることなく測定可能な装着具1として構成することが可能となる。なお、装着具1の非弾性部材51の内側または引き上げバンド3に、電極2aおよび2bの代わりに、LED受発光部、サーモパイル、および各種センサなどを配置して、多用な生体情報を安定的に計測することも可能である。

〔まとめ〕 本発明の態様1に係る生体情報測定具(装着具1、1a〜1g)は、動物に装着させて、該動物の生体情報を測定する生体情報測定具であって、上記動物の左右の腋窩の少なくとも一方に配置され、上記生体情報を測定する1つ以上の測定部(電極2a、2b)と、上記左右の腋窩の一方に当接する第1当接部(引き上げバンド3、3a〜3c、引き上げ機構3d)と、上記左右の腋窩の他方に当接する第2当接部(引き上げバンド3、3a〜3c、引き上げ機構3d)と、上記第1当接部を上記動物の背中側へ引き上げる第1引き上げ部(引き上げバンド3、3a〜3c、引き上げ機構3d)と、上記第2当接部を上記背中側へ引き上げる第2引き上げ部(引き上げバンド3、3a〜3c、引き上げ機構3d)と、上記動物の前胸部を横切る方向に配置され、上記第1引き上げ部と上記第2引き上げ部とを互いに引き寄せる引き寄せ部(引き寄せバンド4、引き寄せ機構4d)とを備え、上記第1当接部および第2当接部の少なくとも一方が、上記測定部を上記一方の腋窩に押し付ける。

上記の構成によれば、第1引き上げ部および第2引き上げ部がそれぞれ、第1当接部および第2当接部を、動物の背中側へ引き上げることにより、左右の腋窩のうち少なくとも一方に配置された測定部を腋窩に押し付ける。さらに、引き寄せ部が第1引き上げ部と第2引き上げ部とを動物の前胸部にて互いに引き寄せる。これにより、第1引き上げ部が測定部を腋窩に押し付けた状態を維持し、引き寄せ部が第1引き上げ部と第2引き上げ部の位置がずれないように維持する。よって、動物の腋窩に配置された測定部が腋窩に押し付けた状態を安定的に保持することができる。

本発明の態様2に係る生体情報測定具は、上記態様1において、上記測定部は、動物の左右の腋窩の両方に少なくとも1つずつ配置されてもよい。

このように構成すれば、第1引き上げ部および第2引き上げ部は、測定部を動物の腋窩に対して押し付けるように、腋窩を動物の背中側へ引き上げる。例えば、心電図データを記録するための電極は、左右の腋窩の両方に配置される。心電図データを記録するための電極のように、左右の腋窩の両方に対して測定部を押し付ける場合に適用することができる。

本発明の態様3に係る生体情報測定具は、上記態様2において、上記測定部は心電計(心電計の本体10)に接続された電極であってもよい。

このように構成すれば、腋窩に電極を押し付けた状態を左右の腋窩の両方に装着させて、心電図データを記録することができる。

本発明の態様4に係る生体情報測定具は、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記生体情報測定具は紐形状を有しており、上記動物の体表面に沿って装着させてもよい。

このように構成すれば、生体情報測定具を簡単な構造で実現することができる。

本発明の態様5に係る生体情報測定具は、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記生体情報測定具は、上記動物の前肢を通す前肢挿入孔を有する衣形状であり、上記第1当接部および上記第2当接部は、上記腋窩と接する上記前肢挿入孔の周縁部分を含んでいてもよい。

このように構成すれば、第1当接部に含まれる前肢挿入孔の周縁部分および第2当接部に含まれる前肢挿入孔の周縁部分の少なくともいずれかに測定部を配することにより、該測定部を腋窩に押し付けることができる。

本発明の態様6に係る生体情報測定具は、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記測定部が測定した測定値を取得して、該測定値から上記動物の生体情報を示す出力データを生成する生体情報処理部(心電計の本体10)をさらに備えていてもよい。

本発明の実施態様は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。

(関連出願の相互参照)本出願は、2015年8月7日に出願された特願2015−157586に対して優先権の利益を主張するものであり、当該出願を参照することにより、その内容の全てが本書に含まれる。

本発明の一実施態様は、犬などの動物に、生体情報を測定するための器具を装着させるために利用することができる。

1、1a〜1g 装着具(生体情報測定具) 2a、2b 電極(測定部) 3、3a〜3c 引き上げバンド(第1当接部、第2当接部、第1引き上げ部、第2引き上げ部) 3d 引き上げ機構(第1当接部、第2当接部、第1引き上げ部、第2引き上げ部) 4 引き寄せバンド(引き寄せ部) 4d 引き寄せ機構(引き寄せ部) 10 心電計の本体(心電計、生体情報処理部) 50a、50b 前肢挿入孔

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