Cap type magnetic attachment

申请号 JP3839096 申请日 1996-02-26 公开(公告)号 JP3658441B2 公开(公告)日 2005-06-08
申请人 譲治 田中; 发明人 譲治 田中;
摘要
权利要求
  • 維持歯に、マグネットとこれに磁気的に結合されるマグネット又は磁性体からなる磁性アタッチメントのマグネット又は磁性体を可撤式に固定するための中間メタルであって、該中間メタルは、維持歯に固定するための脚部と、前記マグネット又は磁性体を可撤式に固定するための固定部を備える中間メタル。
  • 前記固定部はこれに固定される磁性アタッチメントのマグネット又は磁性体の下部の形状に合致する外形を有する請求項1に記載の中間メタル。
  • 前記固定部は、磁性アタッチメントのマグネット又は磁性体を可撤式に固定するためのねじ孔を有する請求項1または請求項2に記載の中間メタル。
  • 前記脚部は、これが固定される部材との結合を強固にするための凹凸を有する請求項1乃至3のいずれかの請求項に記載の中間メタル。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明が属する技術分野】
    本発明は、歯科の補修、補綴に用いるアタッチメントに関し、特に磁を維持力として利用する磁性アタッチメントに関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    現在、歯科の分野で、義歯等の補綴物を維持するために種々の方法が採用されている。 従来より、機械的力を利用する方法が多く採用されていたが、近年になって、小型で強力な磁石が開発され、磁性アタッチメントが出現し、臨床応用されている。
    【0003】
    磁性アタッチメントは、通常、義歯の側に装着されるマグネットと、鋳接等により根面板と一体化された後に維持歯に合着される磁性合金のキーパーとで構成される。
    図21は、従来の磁性アタッチメントを使用して義歯を装着する例を示すものである。 義歯75は、人口歯77を有するレジン床76に磁性アタッチメントを構成するマグネット72が取り付けられている。 また、維持歯となる歯根79には根面板73が合着され、その根面板73の上面には磁性ステンレスからなるキーパー71が埋設される。 この構成により、義歯75は、そのマグネット72を維持歯側のキーパー71に磁力により吸着させて固定される。
    【0004】
    【発明が解決しようとする課題】
    磁性アタッチメントは、長期間使用してもその維持力が減衰しないこと、義歯の着脱時に支持歯に無理な力がかからなく着脱が容易であること等の利点を有する。 しかしながら、磁性アタッチメントの義歯及び維持歯への取付けは、マグネットとキーパーとの位置を目算で行うため、正確な位置決めが困難で、その作業に熟練を要し、さらに、キーパーは根面板上面に埋め込むように取り付けるため、キーパーとマグネットを位置合わせする場合に、互いにずれが生じ易く正確な位置決めが困難であった。
    【0005】
    さらに、キーパー及びマグネットの夫々の取付けに確実性が劣り、術後の脱落の報告も少なくない。
    また、磁性アタッチメントは、MRIのような磁気を利用する生体計測に悪影響を及ぼす欠点があり、磁性金属のキーパー自体を可撤式、即ち、取り外し可能とすることが提案されている。 そのため、キーパーを可撤式とするのに、キーパーをねじ部材で固定する方式が提案されているがキーパーにねじ孔を設ける必要があること、ねじ部材のサイズは必然的に小さいものとなり、その取扱いに手間を有する等の問題がある。 また、キーパーが根面板内に完全に包含される方式も提案されているが、包含する金属が必要とされるため、その分だけキーパーを小さくしなければならず、また、その取扱いも手間を有するという問題がある。
    【0006】
    本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、磁性アタッチメントの一方を構成するアタッチメント雄部を、根面板又はインプラント本体より上部に突出させて固定し得る構造とすると共に、アタッチメント雄部自体を根面板又はインプラント本体に固定するための固定部分設けるようにすることによってアタッチメント雄部の取付けを容易にし、一方、アタッチメント雌部をキャップ形の形状とすることにより、アタッチメント雌部の取付けを容易に理想的かつ確実にすることのできる磁性アタッチメントを得ることを目的とするものである。
    【0007】
    【課題を解決するための手段】
    上記課題は、維持歯に、マグネットとこれに磁気的に結合されるマグネット又は磁性体からなる磁性アタッチメントのマグネット又は磁性体を可撤式に固定するための中間メタルであって、該中間メタルは、維持歯に固定するための脚部と、前記マグネット又は磁性体を可撤式に固定するための固定部を備える中間メタルを使用することにより解決される。
    【0008】
    本発明の磁性アタッチメントを構成するアタッチメント雄部は、維持歯側に固定するための固定部とアタッチメント雌部を吸着するための頭部を有することを特徴とする。
    また、本発明の磁性アタッチメントを構成するアタッチメント雌部は、アタッチメント雄部を覆うキャップ部を有することを特徴とするまた、マグネットをアタッチメント雄部に取付け、アタッチメント雌部を金属製のキャップとすることにより、クラウンあるいはブリッジの応用に適した磁性アタッチメントとすることができる。
    【0009】
    また、必要に応じてアタッチメント雄部を取り付けるにあたり、アタッチメント雄部を可撤式にするためのアタッチメント雄部と固定する固定部を有する中間メタルを使用することにより、アタッチメント雄部の取り付けを、種々の状況に応じて対応可能となる。
    【0010】
    本発明の磁性アタッチメントによれば、磁性アタッチメントを構成する維持歯に取り付けられるアタッチメント雄部及び補綴物に取り付けられるアタッチメント雌部との吸着部が、アタッチメント雄部の頭部をアタッチメント雌部のキャップ部が覆うようになっているため、両者の位置決めが容易となり、アタッチメント雌部を補綴物に取り付ける際、容易に理想的かつ確実に取り付けることが可能となる。
    【0011】
    また、アタッチメント雄部を固定部及び頭部を有する構成としたため、頭部の形状をそれが取り付けられる維持歯の形状や装着部位の状況及び目的に合わせて種々の形状に変えることができ使用範囲を拡大することが可能である。
    また、アタッチメント雌部のキャップを装着部位の状況及び目的に合わせて種々の材質や形状に変えることができ使用範囲を拡大することが可能である。
    【0012】
    さらに、アタッチメント雄部の固定部を可撤式にすることによって、アタッチメント雄部を可撤式にすることが可能でMRIのような磁気を利用する生体計測に悪影響を及ぼすのを防止することが可能であり、しかも、可撤式のため。 後日。 設計変更が可能となる。
    【0013】
    【発明の実施の形態】
    図1乃至図3は、本発明による磁性アタッチメントの基本的な実施形態を示すものである。 本発明の磁性アタッチメントは、図1に示すキャップ付きマグネット2と図2に示すキーパー1とから成る。 尚、キーパー1は、例えば、維持歯に固定される根面板やインプラントに取り付けられ、アタッチメント雄部となり、一方、義歯等補綴物に取り付けられるキャップ付きマグネット2はアタッチメント雌部を構成する。
    【0014】
    キーパー1は、通常、磁性ステンレスからなり、マグネットを吸着する頭部1aと根面板等に取り付けるためのねじ部1bを有している。
    キャップ付きマグネット2は、マグネット3とキャップ4とが一体化されたものであるが、レジンを材料としてキャップを成形する際、マグネット3を一体に組み込んで成形して製造する。
    【0015】
    マグネット3は円筒形状をなし、本実施形態では、直径4.5mm、厚さ1.5mmを使用している。
    キャップ4は、マグネット3の形状に適合するように平面形状が円形をなし、周縁部に下方に垂下する胴部4aを有している。 胴部4aの内径はキーパー1の外径に通常は等しくされている。
    【0016】
    図3は、図1に示したキャップ付きマグネット2を図2に示すキーパー1に装着した状態を示す。 キーパー1はアタッチメント雄部としてアタッチメント雌部であるキャップ付きマグネット2のキャップの胴部4aの内部に入り込み、マグネット3とキーパー1とが互いに磁力により吸着される。
    【0017】
    尚、図3は磁性アタッチメントのキーパー1とキャップ付きマグネット2の吸着状態を示すもので、実際の歯科治療における、例えば、義歯の装着の場合は、先に示した図21のように、キャップ付きマグネット2は義歯側に固定され、キーパー1は維持歯側に通常ねじ部1bにより取り付けられて使用されるものである。
    【0018】
    次に図4及び図5に、本発明に磁性アタッチメントを既製のインプラントに適用した例を示す。
    図中、5はインプラントでチタンを材料として作られており、頭部5aと、ねじ部5bとからなり、インプラント5は、そのねじ部5bにより骨に固定されるものである。 尚、本発明によるキーパー1のねじ部1aは、インプラント5のねじ孔5cに螺合する形状にしてある。
    【0019】
    さらに、キーパー1の頭部1aのねじ部1b側の形状をインプラント5の頭部5aの外形に合わせた形状としておくことにより、既製のインプラントに本発明の磁性アタッチメントを適用することができる。
    図5は、図4に示したインプラント5に本発明によるキーパー1を固定し、このキーパ1に、同じく本発明によるキャップ付きマグネット2を義歯6に装着する状態を示すものである。 尚、図5(b)は、義歯6を装着した状態を示している。
    【0020】
    キャップ付きマグネット2は義歯6のレジン床6bに通常、即時重合レジンを使用して固定されるが、ここで、このキャップ付きマグネット2の固定する方法の一例として、口腔内で固定する方法を述べる。
    先ず、骨に固定したインプラント5にキーパー1を、そのねじ部1bをインプラント5の頭部5aに形成したねじ孔5cにねじ込むことにより固定する。
    【0021】
    次に、キャップ付きマグネット2を図3に示したような状態でキーパー1に吸着させる。 このとき、キャップ付きマグネット2は、キャップ4の胴部4aがインプラント5の頭部5a上に突出する状態で取り付けられたキーパー1に入り込むようにして装着されるため、簡単に正確に位置決めされて装着することができ、キーパー1に吸着されているマグネット3も位置がずれることがない状態で保持される。
    【0022】
    次に、マグネットの取り付けられていない義歯のマグネット装着部分に即時重合レジンを入れ、義歯をそのマグネット取り付け部をキャップ付きマグネットの位置に合わせて載置し、指の押圧力あるいは顎の力を利用して押圧する。 これにより、キャップ付きマグネットのキャップ4と義歯6のレジン床6bは即時重合レジンにより強固に固定される。 マグネット3が固定された義歯6は、キーパー1に磁力により維持されているため、必要に応じて取り外すことができる。 また、MRIによる生体計測を行うような場合には、必要に応じてキーパー1をそのねじ込みをはずすことにより取り除くことができる。 さらに、外すことができるため後日、設計変更することも可能である。
    【0023】
    上記義歯のマグネットの取付け方法によれば、完成した義歯のマグネット部周囲の形態を維持歯周囲の歯肉との関係において理想的に作製することができる。 たとえば、義歯の取付けの際、キャップの胴部4aによって、即時重合レジン等が図5(b)の矢印(イ)で示すアンダーカット部分に入り込むことを防止することができる。
    【0024】
    前記図4、図5においては、本発明の磁性アタッチメントを既製のインプラントを使用して義歯の装着に適用した例を示したが、本発明の磁性アタッチメントを現存する歯根に適用する例について述べる。
    図6はキーパー1を直接、根面板に鋳接した図を示す。 (a)は歯根12の幅径がキーパー1の直径より小さい例を、(b)はキーパー1の直径より大きい場合を示す。
    【0025】
    さらに、キーパー1を歯根に合着される根面板に図6に示すように直接鋳接することもできるが、アタッチメント雄部の固定部をねじ式にしてそれに螺合するねじ孔を有する中間メタルを用いることによって容易にキーパー1を可撤式にすることができる。
    【0026】
    図7に、本発明に磁性アタッチメントを天然歯に適用する際にアタッチメント雄部を可撤式にするために用いる中間メタル10を示す。 この中間メタル10によりキーパー1を天然歯においても可撤式にすることが容易となる。 中間メタル10は、後述するように、天然歯に合着される根面板に埋め込むもので、アタッチメント雄部(キーパー1)を取り付けるために使用される。
    【0027】
    中間メタル10は、頭部10a及び脚部10bからなり、頭部10aは、キーパー1の下部の形状に合致する外形を有する。 また、頭部10aには、キーパー1のねじ部1bをねじ込むためのねじ孔10cが形成されている。 また脚部10bには凹凸10dが設けられ、根面板に埋め込んだ際、結合を強固にするためのものである。
    【0028】
    図8、図9は中間メタル10を埋め込んだ根面板11を示す。 この根面板11は、通常の歯科用金属を使用し、歯根12に形成した凹所12aに合着されるものである。 この製造は、歯根12の凹所12aをワックス等で型取りして中間メタル10を組み込んだ状態で鋳造し、中間メタル10を鋳接することにより製造する。 中間メタル10を一体化した根面板11は、歯根12の凹所12aに合着材により合着される。 尚、図8(b)、図9(b)は、キーパー1を中間メタル10を介して歯根に取り付けた状態を示す。
    【0029】
    このようにして取り付けられたキーパー1に、先に述べたように本発明のキャップ付きマグネットを使用して義歯等を装着することができる。 尚、図9は歯根の幅径が中間メタル10の直径より大きい症例に応用したものである。
    本実施例によれば、キーパーの種類に応じて中間メタルを用意しておくことにより、種々の状態の歯根にキーパーを取り付けることが可能となる。
    【0030】
    図10は、中間メタル10を他の方法により歯根への取り付けた例を示すものである。 中間メタル10は歯根12の凹所12a内で直接にレジン等14を用いて最上部に中間メタル10を埋め込んだ状態で固定させるものである。
    図11は、図8に示すようにして歯根12に中間メタル10を利用して取り付けたキーパー1に本発明による磁性アタッチメントのキャップ付きマグネット2を装着した状態を示すものである。 図11bに示すように、キーパー1にキャップ付きマグネット2がマグネット3により磁力により吸着している。
    【0031】
    図示のように、本発明によるキーパー1は、根面板11の上面に突出した状態で取り付けられていることとなる。 一方、これに取り付けられるキャップ付きマグネット2は、キャップの胴部4aがキーパー1を覆うようにして装着され、これ により、マグネット2をキーパー1に対して正確に位置決めし、その状態を保持することができる。
    【0032】
    尚、本実施例においても、磁性アタッチメントを義歯の装着に適用する場合には、前述の図5により述べた方法と同様の方法により、義歯のレジン床にキャップ4を固定させてマグネットが取り付けられた義歯を得ることができる。
    義歯をキャップ付きマグネット2と接着する際、通常、義歯のマグネット装着部に即時重合レジンを流すこととなるが、キャップ4の胴部4aが歯根12や根面板、中間メタルを覆っているため、即時重合レジンが例えば符号14で示す空所に入り込んでしまうことを防ぐことができる。
    【0033】
    図12は、義歯にマグネットを取り付ける場合、キャップ付きマグネットを使用した場合(a)と使用しない場合(b)を対比するための図である。
    図12aに示すように、キャップ付きマグネットを使用して義歯を取り付けた場合は、義歯のレジン床6aとマグネットのキャップ4とが理想的に取り付けられている。 これに対して、図12bに示すキャップのないマグネットを取り付けた場合は、例えば、即時重合レジン等が歯根12や中間メタル10や根面板11のアンダーカット部14に入り込んで取り付けられたり、歯根12や中間メタル10または根面板11と歯肉13との間に不必要な空隙16が生じて取り付けられたりする場合がある。
    【0034】
    磁性アタッチメントのマグネットとしてキャップ付きマグネットを用いることにより、図12(a)に示すように上記問題点は解決される。
    次に、本発明による磁性アタッチメントのうち、アタッチメント雄部となるキーパーの形状の種々の実施形態を図13に示す。
    【0035】
    図13(a)は高さhの高いキーパー20、(b)は高さhの低いキーパー21を示している。 高さの高いキーパー20は、いわゆる積極的維持装置として用いる場合に使用し、低いキーパー21は、いわゆる守りの維持装置として使用する場合に使用するのに適している。
    【0036】
    その他、キーパーを取り付ける維持歯等の状況や使用目的により、種々の形状のキーパーが考えられる。 図(c)のキーパー22は、キーパー側面に傾斜を持たせたもの、図(d)のキーパー23は側面を湾曲形状としたもの、図(e)のキーパー24は上面を球形状にしたものであり、より有害な負荷を逃すように、維持歯の状況や使用目的に応じてキーパーの形状を選択することができる。 尚、図(f)は図(e)のキーパー24を使用した場合に使用するマグネット25を示すもので、キーパーとの当接面をキーパーの外面と合致する形状としたものであるが、球状にした場合、吸着面が広くなり吸引力が増すと考えられる。
    【0037】
    次に、本発明による磁性アタッチメントのうち、アタッチメント雌部のキャップ4の形状の種々の実施形態を示す。
    図14(a)は、キーパーをしっかりした状態で覆うようにしてあり、いわゆる積極的維持装置としての使用に適している。
    【0038】
    図(b),(c)は、キャップの胴部に傾斜を持たせたの、湾曲形状を持たせたものの例で、いわゆる守りの維持装置としての使用に適している。
    また(d)に示すものは、キャップ33の胴部33aとキーパー1の側面との間に若干の間隙を持たせるよにしたもので、このようにすることにより、キャップに作用する側方力をより開放するこができる。 さらに(e)に示すものはキャップ34の内部にスペーサ34bを取付けておき、キーパー1より浮かしてキャップを覆い、キャップ34を補綴物と接着した後スペーサ34bを削除することによって垂直荷重も緩圧することを期待したものである。 尚、(f)はキーパー24を使用した場合のキャップ35を示すものである。 キャップ35以外のキャップ30、31、32、33、34はキーパー20、21、22、23の夫々に応用できる。
    【0039】
    維持歯の状況や使用目的に応じて選択することができる。
    以上、キャップ付きマグネットのキャップについて種々の変形例を示したが、キャップの材料については、これまで、レジンとして説明したが、キャップの材料を変えることにより、種々の使用目的や、維持歯の状況に対応して応用することができる。 たとえば、キャップを弾性材料とすることにより、垂直的荷重の緩圧効果も発揮し、歯根あるいはインプラントと粘膜との被圧変位の差を補う緩圧効果を期待することができる。
    【0040】
    図15は、本発明の磁性アタッチメントのマグネットの他の変形例を示すものである。 この例においては、キャップ付きマグネット40は、マグネット41を磁性ステンレス等の金属製のキャップ42と一体に形成したもので、このキャップ状のマグネット40をキーパー43と組み合わせていわゆる積極的維持装置として使用するこができる。
    【0041】
    図16は、図15に示した磁性アタッチメントをクラウン45の装着に適用した例を示すものである。 図16(a)はインプラント5に適用する場合を示し、図16(b)は歯根12に取り付けた根面板11に中間メタル10を使用してクラウン45を装着する例を示している。
    【0042】
    クラウン45はキャップ付きマグネット40と適宜の合着材により合着して、容易に可撤式のクラウンとすることができる。 同様に可撤式のブリッジも容易に製作することが可能である。
    図17は、本発明の磁性アタッチメントの他の変形例を示す。
    【0043】
    これまで述べてきた磁性アタッチメントは、キーパーがアタッチメント雄部の形状をなし、キャップ付きマグネットがアタッチメント雌部をなすものであった。 本変形例では、この結合関係を逆にしたものである。 即ち、マグネット52は支持部材51に取り付けられており、支持部材51は、頭部51a及びねじ部51bからなり、例えば、インプラントあるいは根面板等にねじ込み固定して、アタッチメント雄部をなす。 一方、キーパー50はキャップの形状をなすものでアタッチメント雌部となるもので、マグネットと接するところは磁性ステンレスでその他の部分は磁性ステンレスでない金属でもよい。 キャップ型のアタッチメント雌部材は金属製であり、可撤式のクラウンやブリッジの応用に適している。
    【0044】
    この変形例を用いることによって、さらに応用範囲が広がる。 即ち、たとえばクリアランスの無い症例においても、吸着力の強い大きめのマグネットを利用することができる。
    更に、クラウン、ブリッジを直接アタッチメント雌部(キーパー側)と鋳接することができるため、精度を上げることができる。 特に、インプラントにおいては雌部によってマージン部を既製に製作できるため、精度が非常に高い、可撤式クラウンブリッッジが製作できると考えられる。 天然歯においても、中間メタルを用いることによって、同様に応用可能であると考えられる。
    【0045】
    図18は図17に示した磁性アタッチメントをクラウン46の装着に適用した例を示すものである。 図18(a)は、インプラントに適用した例、(b)、(c)は根面板11に中間メタル10を介して支持部材51を取り付けたもので、(b)は中間メタル10の直径が歯根幅より大きい場合、(c)は、歯根幅より小さい場合の例である。
    【0046】
    クラウン46はアタッチメント雌部と鋳接により接続される。 マグネットは熱に弱いためこれまで述べてきた磁性アタッチメントは雌部にマグネットがあったため、雌部を鋳接することはできなかったが、この変形例は逆にすることによって鋳接も可能となった。
    【0047】
    図19は図18に示す各例のクラウン46を外したころを示す。
    図20は、図17と同様にキーパーを雌型にマグネットを雄型とした他の例を示している。 この場合、マグネット支持部材61を円みを有する凸状または球状として形成し、その中にマグネット62を埋設したものである。 また、アタッチメント雌部60はマグネット支持部材61の外形に合った形状となっており、全てまたは一部が磁性ステンレスからなる。 このような形状とする磁性アタッチメントは、いわゆる守りの維持装置としての使用に適しているものである。 こんことにより吸着面が増し、さらに補綴物着脱時の指向性をさらになくすことができる。 そのため、維持歯の方向が悪い場合や指向性の強い維持装置との併用での使用も容易に可能となる。
    また、クラウン、ブリッジ及びオーバーデンチャーに応用可能である。
    【0048】
    【発明の効果】
    上述の如く、本発明の磁性アタッチメントによれば、
    アタッチメント雄部の利点として、
    (1)雄部の形態を変えることにより、症例にあった磁性アタッチメントとすることができる。
    【0049】
    (2)雄部を既製のインプラントに固定できるように作製することにより、容易にインプラントにおいて、磁性アタッチメントを応用できる。
    (3)雄部の固定部を可撤式にすることによって、雄部を可撤式とすることが可能となり、MRIに及ぼす影響防止、さらには、後日、設計変更が可能となる。
    【0050】
    (4)雄部の固定部をネジ式にしそれに螺合するネジ孔を有する中間メタルを製作することにより、天然歯においても、雄部可撤式磁性アタッチメントを容易に作製することができる。
    また、アタッチメント雌部の利点として、
    (5)雄部と雌部がキャップにより定められた位置に吸着するようになっているため容易に正確にかつ確実に、雌部を補綴ぶつ取り付けることができる。
    【0051】
    (6)予めキャップとマグネットが一体化しているため、マグネットの脱落をより少なくするこができる。
    (7)オーバーデンチャーにおいては、キャップ部を長くすることによって、雌部を義歯に取り付ける際、レジン等が余分な部分に流れことを防止することができる。 更に、マグネット部周囲の形態を容易に理想的に作製することができる。
    【0052】
    (8)キャップの形態を変えることにより、有害な負荷の緩圧効果を調節することができる。
    (9)キャップを弾性材料とすることにより垂直及び側方荷重の緩圧効果をさらに得ることができる。
    【0053】
    (10)キーパーの高さを高くして積極的維持装置にし、それにあったキャップ付きマグネットを用意しておくことにより、容易に可撤式クラウン、ブリッジとすることができる。
    (11)雄部にマグネット、雌部にキーパーを有すようにすることにより、磁性アタッチメントの応用範囲を広げることができる。 例えば、クリアランスのない症例においても、吸着力の強い大きめのマグネットを使用できる。 また、クラウン、ブリジを直接雌部(キーパー側)と鋳接することができるため、精度を上げることができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明による磁性アタッチメントのキャップ付きマグネットの基本的な実施形態をを示す図である。
    【図2】本発明による磁性アタッチメントのキーパーの基本的実施形態を示す図である。
    【図3】キーパーにキャップ付きマグネットを装着した状態を示す図である。
    【図4】キーパーをインプラントに取り付け図を示し、(a)は取り付け前の状態、(b)は取り付けた状態を示す図である。
    【図5】本発明による磁性アタッチメントを使用してインプラントに義歯を装着する状態を示す図である。
    【図6】キーパーを直接根面板に鋳接した図である。
    【図7】キーパーの取り付けに使用する中間メタルを示す図である。
    【図8】中間メタルが取り付けられた根面板を歯根に合着した図である。
    【図9】歯根の幅径が中間メタルの直径より大きい症例を示す図である。
    【図10】レジンにより歯根に中間メタルを取り付けた状態を示す図である。
    【図11】中間メタルに取り付けたキーパーにキャップ付きマグネットを装着した図である。 (a)はキャップ付きマグネットを示し、(b)はキャップ付きマグネットが装着された状態を示す図である。
    【図12】(a)本発明による磁性アタッチメントを使用して義歯にマグネットを装着した状態を示す図である。 (b)はキャップのないマグネットを使用して義歯にマグネットを装着した状態を示す図である。
    【図13】本発明による磁性アタッチメントのキーパーの変形例を示す図である。 (a)〜(e)は夫々頭部の形状を変化させたキーパーを示す。 (f)はマグネットの変形例を示す図である。
    【図14】キャップ付きマグネットの変形例を示す図である。
    【図15】金属製キャップと一体化したマグネットを使用する例を示す図である。
    【図16】金属製マグネット付きキャップを使用してクラウンを装着する例を示す図である。
    【図17】磁性アタッチメント雄部にマグネット、磁性アタッチメント雌部にキーパーを用いた図である。
    【図18】図17に示した磁性アタッチメントを用いてクラウンを装着する例である。
    【図19】図18に示す例のクラウンを外した状態を示す図である。
    【図20】磁性アタッチメント雄部にマグネット、磁性アタッチメント雌部にキーパーを用いた他の例を示す図である。
    【図21】従来の磁性アタッチメントの使用例を示す図である。
    【符号の説明】
    1 キーパー2 キャップ付きマグネット3 マグネット4 キャップ15 インプラント10 中間メタル11 根面板14 レジン

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