正確な骨及び軟質組織デジタル歯科用モデルを生成する方法

申请号 JP2015094881 申请日 2015-05-07 公开(公告)号 JP6063516B2 公开(公告)日 2017-01-18
申请人 バイオメット・3アイ・エルエルシー; ; 发明人 ベルクマンズ,ブルース,ザ・サード; スティン,ザチャリー・ビー;
摘要
权利要求

歯科的復元の一部である歯科用インプラント(10)を埋め込む時に使用するための外科用ガイドを造り上げる方法であって、 患者の口内を少なくとも1回走査して取得される、骨組織、及び歯に関連したデータを含む第1のデータセットを受け取り、 患者の口内の前記少なくとも1回の走査の1回以上の走査により取得される、歯肉面に関連したデータを含む第2のデータセットを受け取り、 前記第1のデータセットを前記第2のデータセットとマージして、結合データセットを形成し、 前記結合データセットから重複したデータを取り除いて、修正データセットを形成し、 前記修正データセットから取得される患者の口内の3D解剖学的モデルをディスプレイに表示し、前記3D解剖学的モデルは、前記骨組織、前記歯、前記歯肉面、及び、歯肉組織の表示を含み、前記歯肉組織は、前記骨組織と前記歯肉面との間に表示され、 前記ディスプレイ上の前記3D解剖学的モデルに、前記骨組織の表示内の仮想的歯科用インプラント(163)と、前記仮想的歯科用インプラント(163)に取り付けられ前記歯肉組織の表示内に伸びる仮想的アバットメント(162)とを表示し、 前記仮想的歯科用インプラント(163)の位置を決定後、前記3D解剖学的モデルに少なくとも部分的に基づいて前記外科用ガイド(390)を作製し、前記外科用ガイド(390)は、前記患者の口内で前記仮想的歯科用インプラント(163)と一致する位置に前記歯科用インプラントの埋め込みをガイドし、前記外科用ガイド(390)は、金属チューブ(20)を有し、前記金属チューブ(20)を通して前記歯科用インプラント(10)を埋め込む、ことを特徴とする方法。前記少なくとも1回の走査は、骨組織及び歯に関連した前記データを含む第1の走査と、前記歯肉面に関連した前記データを含む第2の走査であることを特徴とする請求項1に記載の方法。前記第1の走査は、コンピュータトモグラフィ走査であり、前記第2の走査は口内走査であることを特徴とする請求項2に記載の方法。前記第1の走査は、コンピュータトモグラフィ走査であり、前記第2の走査は、患者の口内の歯科的インプレッションの走査、又は患者の口内のキャストモデルの走査のうちの1つであることを特徴とする請求項2に記載の方法。前記3D解剖学的モデルを表示することは、前記歯肉面と前記骨組織との間の領域を満たして、前記歯肉組織の決められた厚さを表示することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。前記表示された歯肉組織を通る開口を前記ディスプレイに表示することをさらに含み、前記開口は、前記仮想的歯科用インプラントに通じることを特徴とする請求項1に記載の方法。前記開口は、前記仮想的アバットメントの大きさ及び形状により決まる大きさ及び形状を有することを特徴とする請求項6に記載の方法。前記仮想的アバットメントに対応するカスタムアバットメントを造り上げることをさらに含み、前記カスタムアバットメントは、前記歯科的復元の一部であり、前記患者の口内に埋め込まれた後に前記歯科用インプラントと係合することを特徴とする請求項1に記載の方法。歯科的復元の一部である歯科用インプラント(10)を埋め込む時に使用するための、仮想的歯科用インプラントと仮想的アバットメントとを含む患者の口内の3D解剖学的モデルを表示する方法であって、 コンピュータトモグラフィ走査から得る第1のデータセットを受け取り、前記第1のデータセットは、患者の口内の骨組織及び歯に関連したデータを含み、 患者の口の口内走査から得る第2のデータセットを受け取り、前記第2のデータセットは、患者の口内の歯肉面及び歯に関連しており、 前記第1のデータセットと前記第2のデータセットに共通の特徴に注目した形状マッチングアルゴリズムを用いて、前記第1のデータセットと前記第2のデータセットとをマージし、前記共通の特徴は、少なくとも1本の現存の歯を含み、 前記第1のデータセットと前記第2のデータセットに基づいて患者の口内の3D解剖学的モデルをディスプレイに表示し、前記3D解剖学的モデルは、前記骨組織、前記歯、前記歯肉面、及び、前記骨組織と前記歯肉面との間の歯肉組織の表示を含み、 前記ディスプレイ上の前記3D解剖学的モデルに、前記骨組織の表示内の前記仮想的歯科用インプラント(163)と、前記仮想的歯科用インプラント(163)に取り付けられ前記歯肉組織の表示内に伸びる前記仮想的アバットメント(162)とを表示することを特徴とする方法。前記仮想的歯科用インプラント(163)の位置を決定後、前記3D解剖学的モデルに少なくとも部分的に基づいて外科用ガイド(390)を作製し、前記外科用ガイド(390)は、前記患者の口内で前記仮想的歯科用インプラント(163)と一致する位置に前記歯科用インプラントの埋め込みをガイドし、前記外科用ガイド(390)は、金属チューブ(20)を有し、前記金属チューブ(20)を通して前記歯科用インプラント(10)を埋め込むことを特徴とする請求項9に記載の方法。前記3D解剖学的モデルを表示することは、前記歯肉面と前記骨組織との間の、前記歯肉組織の決められた厚さに対応する領域を満たすことを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。前記3D解剖学的モデルの前記表示された歯肉組織を通る開口を前記ディスプレイに表示することをさらに含み、前記開口は、前記仮想的歯科用インプラントに通じることを特徴とする請求項9に記載の方法。

说明书全文

[0001]本発明は、概して歯科用インプラントシステムに関する。より詳細には、本発明は、正確な骨及び軟質組織デジタル歯科モデル、外科的計画、並びに外科用ガイドを製作して使用する方法に関する。

[0002]人工の歯により、部分的又は全面的な失歯患者を治療することは、典型的には、2つのステージにより行われる。第一のステージでは、歯肉を切開し、下にある骨を露出させることである。一連のドリルビットにより、骨が切開された後、オッセオインテグレーションのために歯科用インプラントが顎骨に埋め込まれる。歯科用インプラントは、一般的に、保持用ねじ把持嵌合部品を受け入れるためのねじ切り孔を有している。 第一ステージの間、インプラントを覆う歯茎組織は縫合され、オッセオインテグレーション過程が進むにつれて治癒していく。

[0003]オッセオインテグレーション過程が完了すると、第2ステージが始まる。ここで、歯茎組織が再度開かれ、歯科用インプラントの端が露出される。治療器具又は治療アバットメントが、歯科用インプラントの露出端に取り付けられ、それによりその周りの歯茎組織が治ることとなる。好ましくは、残る開口が、取り換えられる自然歯の周りに存在する開口の大きさ及び輪郭と同じくらいのものとなるように、歯茎組織が治るのがよい。これを達成するためには、歯科用インプラントの露出端に取り付けられる治療アバットメントが、取り換えられる自然歯の歯肉部分と同じ一般的輪郭を有していなければならない。

[0004]歯科的復元術における典型的な第2ステージの間、治療アバットメントは、取り外され、インプレッションコーピングが、インプラントの露出端の上に嵌められる。これにより、患者の口の特定領域のインプレッションが採られ、それにより人工の歯が正確に製作できる。これらの過程の後、歯科ラボは、製作されたインプレッションから、歯科用インプラントに永久的に固定される義歯を造り上げる。

[0005]上述の歯科用インプラントを埋め込むためのより伝統的な方法に加えて、いくつかのシステムは、歯科用インプラントのガイドされた位置決めを採用している。これを実現するために、外科用ガイドが患者の口の内部の所定の場所に置かれる。外科用ガイドは、ドリルビットを正確に位置決めして骨切りを行えるよう、開口を有している。骨切りが完了すると、歯科用インプラントは、外科用ガイドが開けた開口に位置付けされ、外科用ガイドによりガイドされて形成された骨の切開部に埋め込まれる。

[0006]外科用ガイドは、典型的には、患者の口の歯科的走査(例えば、コンピュータトモグラフィ(“CT”)スキャナを使用する)に基づいて作製される。CTスキャナは、患者の骨組織、顎骨、及び残っている歯の詳細を提供するので、外科用ガイドは、コンピュータ支援設計(“CAD”)及びコンピュータ支援製造(“CAM”)基づいて形成される。CTスキャナの使用の一例が、米国特許出願公開2006/0093988のSwaelens et al.(“Swaelens”)に開示されている。なお、その全体をここで援用する。Swaelens は、また、ドリルビット及びインプラントを受けるよう、外科用ガイドの内部に置かれたさまざまな管の使用についても開示している。外科用ガイドを含む外科用計画を作り上げるためのCTスキャンの使用の一例は、2007年11月16日に出願された米国特許出願61/003,407に開示されており、また、公開されているBiomet 3i’s Navigator(登録商標)システム製品刊行物、“Navigator(登録商標) System For CT Guided Surgery Manual”に記述されている。なお、それらの主体は共通であり、それらのすべてがここに援用される。CTスキャンを使用して外科的計画を展開する他の例が、米国特許出願公開2006/0093988に開示されている。そのすべての内容をここで援用する。

[0007]CTスキャンは、硬質組織(例えば骨組織又は歯)に対しては高い正確性のあるデータを生成するが、軟質組織(例えば歯肉組織)に対しては比較的正確性の低いデータを生成する。従って、現存の3D解剖学的デジタルモデル及び外科用ガイドは、とりわけ、患者の顎骨を覆う歯肉組織を正確には記述していない。歯肉組織データを獲得するための他の技法、例えば硫酸バリウム混入スキャン装置の使用、は、時間及び/又は労が過度であり、しばしば特に正確でない。

[0008]正確な軟質組織データを生成するために他の方法が典型的には使用される。例えば、口内スキャナ等を使用して、患者の口の内部のインプレッションを採ることにより、軟質組織データが獲得される。しかしながら、これらの方法は、患者の口の硬質組織に関する正確なデータを提供できず、従って、3D解剖学的デジタルモデル及びこれらのモデルを使用して形成された次の外科用ガイドの品質を改良することに影響を与えることができない。

[0009]特別な患者のための歯科的及び/又は外科的計画を考慮するとき、骨の内部における歯科用インプラントの遠位端の最大深さは重要であり、上顎腔及び下顎管は避けなければならない。加えて、歯肉面及びその下の骨に対するインプラントの位置も重要であり、いくつかの歯科用インプラントを埋め込むような場合には特に重要である。従って、外科用ガイドを製作するための3D解剖学的デジタルモデルを造るために、患者の口の硬質組織(例えば、骨構造及び歯)及び軟質組織(例えば、歯肉組織)双方に関する正確なデータが得られて使用されることが重要である。

[0010]従って、患者の口の硬質組織及び軟質組織の双方に関する正確なデータを統合し、外科的モデル、外科的ガイド、及び/又はカスタムアバットメントを造り出すための正確な基礎を形成する非常に正確なデジタルモデルを造り出すための改良された方法を開発する必要性がある。

[0011]本発明の一工程によれば、患者の口内に少なくとも1つの歯科用インプラントを位置付けするための所望の場所を決定するための3D解剖学的デジタルモデルを生成するための方法が開示される。その方法は、前記患者の口の硬質組織に関連した第1のデータセットを得る行為を含んでいる。その方法は、更に、前記患者の口の軟質組織に関連した第2のデータセットを得る行為を含んでいる。その方法は、更に、前記第1のデータセットと前記第2のデータセットを組み合わせて、前記硬質組織に重なる可変寸法を有する硬質組織及び軟質組織の詳細構造を生成する行為を含んでいる。

[0012]本発明の他の工程によれば、患者の口内の所望の場所への少なくとも1つの歯科用インプラントの埋め込みをガイドするための外科用ガイドを造り上げる方法が開示される。その方法は、患者の口内の硬質組織に関する第1のデータセットと、患者の口内の軟質組織に関する第2のデータセットとを得る行為を含んでいる。その方法は、更に、前記第1のデータセット及び第2のデータセットを含む3D解剖学的デジタルモデルを形成する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記3D解剖学的デジタルモデルに規定された、外科的計画を作成する行為を含んでいる。その外科的計画は、仮想的インプラント位置を含んでいる。その方法は、更に、患者の口内のキャストモデルを走査して第3のデータセットを得る行為を含んでいる。その方法は、更に、前記第3のデータセットを前記3D解剖学的デジタルモデルと組み合わせる行為を含んでいる。その方法は、更に、前記外科的計画に基づき、キャスト材料内の、前記少なくとも1つ以上の仮想的インプラントの位置と同じ位置に、少なくとも1つのインプラント類似体を載置する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記外科的計画に基づき、少なくとも1つのインプラント類似体マウント及び少なくとも1つのマスターチューブを前記キャストモデル内に取付けてマスターキャストを形成する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記マスターキャストの上と、前記少なくとも1つのマスターチューブの中に、流動性材料を注ぐ行為を含んでいる。その方法は、更に、前記流動性材料を固化させる行為を含んでいる。その硬化材料は、前記外科用ガイドを形成する。その方法は、更に、前記マスターキャストから、前記少なくとも1つのインプラント類似体マウント及び前記外科用ガイドを取り外す行為を含んでいる。

[0013]本発明の他の工程によれば、患者の口内の所望の場所への少なくとも1つの歯科用インプラントの挿入をガイドするための外科用ガイドを造り上げる方法が開示される。その方法は、患者の口内を走査して、骨、組織、歯、又はそれらの組み合わせに関連した第1のデータセットを取得する行為を含んでいる。その方法は、更に、患者の口のインプレッションを採る行為を含んでいる。その方法は、更に、前記インプレッションを走査して、歯肉面に関連した第2のデータセットを取得する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記第1のデータセットを前記第2のデータセットとマージして、歯肉の厚さデータを含む3D解剖学的デジタルモデルを形成する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記インプレッションからキャストモデルを形成する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記3D解剖学的デジタルモデルから、場所の情報を有する仮想的インプラントを含む外科的計画を生成する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記キャストモデルを走査して第3のデータセットを取得する行為を含んでいる。その方法は、更に、ロボットを使用し、前記キャストモデル内の、仮想的インプラントの場所の情報により規定された位置に、少なくとも1つのインプラント類似体を載置する行為を含んでいる。

[0014]本発明の他の実施形態によれば、患者の口内の3Dモデルを造り上げる方法が開示されている。その方法は、患者の口内を走査して、顎骨、骨組織、歯、又はそれらの組み合わせに関連したデータを含む第1のデータセットを取得する行為を含んでいる。その方法は、更に、患者の口内又は患者の口のインプレッションを走査して、歯肉面に関連したデータを含む第2のデータセットを取得する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記第1のデータセットを前記第2のデータセットとマージして、結合データセットを形成する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記結合データセットから重複したデータを取り除いて、修正データセットを形成する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記歯肉面と前記顎骨との間の領域に関連した軟質組織データを、前記結合データセットに加える行為を含んでいる。

[0015]本発明の他の工程によれば、患者の口内に歯科用インプラント及び義歯を載置する方法が開示される。その方法は、患者の口のコンピュータトモグラフィ走査により得られた硬質組織データと、患者の口の口内走査又は歯科的インプレッションにより得られた軟質組織データとに基づいて3D解剖学的デジタルモデルを造り上げる行為を含んでいる。その方法は、更に、患者の口のキャストモデルを造り上げる行為を含んでいる。その方法は、更に、前記キャストモデルを走査してキャストデータを取得する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記3D解剖学的デジタルモデルを前記キャストデータとマージして、マージデータを取得する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記マージデータを使用して、前記歯科用インプラントの所望の配置場所を模写する歯科用インプラント類似体を前記キャストモデルに埋め込むことにより、マスターキャストを造り上げる行為を含んでいる。その方法は、更に、患者の口内の歯科用インプラントの代わりに使用される外科用ガイドを、前記マスターキャスト上に造り上げる行為を含んでいる。その外科用ガイドは、前記歯科用インプラント類似体に概して近接する少なくとも1つの開口を含んでいる。その方法は、更に、前記外科用ガイドを患者の口内に載置する行為を含んでいる。その方法は、更に、前記外科用ガイドの前記少なくとも1つの開口に前記歯科用インプラントを埋め込む行為を含んでいる。その方法は、更に、前記歯科用インプラントを埋め込んだ後に、患者の口から前記外科用ガイドを取り外す行為を含んでいる。その方法は、更に、義歯を前記歯科用インプラントに取り付ける行為を含んでいる。

[0016]本発明の上記要約は、本発明の各実施形態又はすべての側面を意図しているわけではない。これは図面及び以下に続く詳細な説明のためのものである。

[0017]図1Aは、インプラントと、外科用ガイドで使用されるマスターチューブと、マスターチューブと共に使用されるガイドチューブとを示す図である。

[0018]図1Bは、図1Aの器具の各種軸方向寸法を示す概略図である。

[0019]図2A−2Cは、患者の口内の骨切り部にインプラントを差し込むのに使用されるインプラントマウントの側面図、斜視図、及び平面図である。

[0020]図3は、図1A−1Bのインプラントに取り付けられた、図2A−2Cのインプラントマウントを示す図である。

[0021]図4A−4Cは、外科用ガイドに置かれるマスターチューブを示す図である。

[0022]図5A−5Bは、外科用ガイドを造り出すのに使用されるインプラント類似体マウントの側面図及び平面図である。

[0023]図6は、インプラント類似体と共に使用される、図5A−5Bにおけるインプラント類似体マウントの側面図である。

[0024]図7Aは、1つの処理に基づく外科的計画を形成する方法の詳細を示すフローチャートである。

[0025]図7Bは、患者の口の一部の3Dコンピュータモデル(仮想モデル)を示す図である。

[0026]図8は、1つの処理に基づき、図7A−7Bの外科的計画を使用してマスターキャストを形成する方法の詳細を示す流れ図である。

[0027]図9は、患者の下顎のキャストモデルを造り上げるために、患者の歯肉表面のインプレッション内に注がれる流動性キャスト材料を示す図である。

[0028]図10Aは、図9のキャストモデルを修正するために使用されるロボットを示す図である。

[0029]図10Bは、キャストモデルに開口を開けるところの、図10Aのロボットを示す図である。

[0030]図10Cは、キャストモデルに開口を開けた後の、図10Aのロボットを示す図である。

[0031]図10Dは、キャストモデルにインプラント類似体を置こうとしている、図10Aのロボットを示す図である。

[0032]図10Eは、図10Aのロボットがインプラント類似体を置いた後の、キャストモデルの開口の詳細を示す図である。

[0033]図11は、一実施形態による、図8及び10の工程を使用して形成されたマスターキャストを示す図である。

[0034]図12は、一工程による外科用ガイドを形成する方法を詳述する流れ図である。

[0035]図13A−13Bは、図11のマスターキャストに置かれた後の、インプラント類似体と図6の関連マウントの組み合わせを示す図である。

[0036]図14は、8つの歯科用インプラントの位置付けをガイドするために患者の口内で使用される外科用ガイドの平面図である。

[0037]図15は、患者の口内に固定される、図14の外科用ガイドを示す図である。


[0038]発明には、各種の修正態様があり、また択一的形態があるものの、その特定の実施形態が図面で例として示され、以下、詳細に記述される。しかしながら、それは、発明を、開示された特定の形態に限定するものではなく、むしろ発明は、付随の請求の範囲により画定される発明の精神及び範囲内にあるすべての修正、均等物、及び択一的態様をカバーするものである。




[0039]本発明は、硬質組織データ及び軟質組織データの双方を正確に記述している高度に正確な3D解剖学的デジタルモデルを造り上げるための方法に関する。かかるモデルは、コンピュータベースの外科的計画及び正確な外科用ガイドのためには必要なものである。


[0040]図1−4は、本発明の実施形態により形成された外科用ガイドと共に使用されるインプラント、インプラントマウント、マスターチューブ、及びドリルビットを示す図である。図5−6は、外科用ガイドを形成するのに使用されるインプラント類似体及びインプラント類似体マウントを示す図である。これらの部品は、また、米国仮特許出願第61/003,407号に開示されている。なお、その内容はすべてここに援用する。


[0041]図1Aは、所定の外科的計画に基づいた患者の口内の歯科的手術の間に歯科用インプラント10を組み入れるために使用されるいくつかの外部部品を示している。図1Bは、患者の骨内での歯科用インプラント10の適切な軸方向位置を保証するのに使用される寸法を示すである。なお、それらはより詳細に議論される。示されているように、インプラント10は、六ソケット形状の非回転機構12と、その非回転機構12の下に位置したねじ切り孔14とを有している。非回転機構12は、また、異なる多角形又は非曲線形形状のような他の内的形状を有していてもよく、更に、それは、インプラント10の上端面の上に突出する六角形(他の多角形又は非曲線形)突起のような外部形状として現れてもよい。外部部品には、以下、より詳細に議論されるが、外科用ガイド内に置かれるマスターチューブ20と、上端縁部32を有するガイドチューブ30とがある。ガイドチューブ30は、マスターチューブ30内に封着されるブッシングのようなものであり、それにより上端縁部32は、マスターチューブ20の上面に落ち着く。


[0042]図1Bを参照すると、外科的計画に基づきインプラント10を軸方向に適切に位置付けするために、インプラント10の長手寸法“C”は、既知でなければならない。更に、寸法“A”は、インプラント10の座面からマスターチューブ20の底面までの距離である。なお、マスターチューブ20は、既知寸法“D”を有している。寸法“B”は、骨を穴あけするためのドリルビットを受け入れるガイドチューブ30の縁部32の厚さである。寸法“E”は、インプラント10に取り付けられ、外科的計画に基づきインプラント10を骨内に埋め込むのに使用されるインプラントマウント(例えば、図2A−2Cのインプラントマウント40)及びインプラント類似体マウント(例えば、図5Aのインプラント類似体マウント100)の長さ寸法である。以下議論する外科用ガイドは、各インプラント10のすぐ上に位置する軸方法寸法を有しており、それは寸法“D”よりも大きく、寸法“E”よりも小さい。歯科用インプラント10の上の外科用ガイドのその軸方向寸法は、距離“E”が、インプラントマウント40のいくつかの知られた標準長さ(例えば、7.5mm、9mm、10.5mm、12mm)のひとつと等しいことを保証するように選択される。つまり、図1Bの寸法“A”、“B”、“C”、“D”、及び“E”は、外科的計画に基づき各歯科用インプラント10が置かれる外科用ガイドを造り上げるうえで考慮される。


[0043]図2A、2B及び2Cは、歯科用インプラント10と共に使用されるインプラントマウント40の長さの一例を示す図である。インプラントマウントは、一般的に、インプラントの各種の幅に応じて、各種の長さと直径のものを利用できる。インプラントマウント40は、本体44の一端において、インプラント10の非回転機構12と係合する非回転機構42(示されている通り、六角突起)を有している。本体44の他端においては、複数の切り欠き47を有するフランジとなっている。駆動素子48は、フランジ46の上部にあり、手動の又は電動のトルクを受けて、取り付けられたインプラント10を患者の骨内に回転させて進める。インプラントマウント40は、更に、全インプラントマウント40を通じて延びてねじ49を受け入れる孔を有している。孔は、ねじ49のねじ山と嵌まるような内部のねじ山50を有しており、それによりインプラントマウント40が歯科用インプラント10に取り付けられていない状態でも、ねじ49とインプラントマウント40が一緒に保たれるようになっている。


[0044]視覚的な整列の目的のため、各切り欠き47は、インプラントマウント40の非回転機構42の一面と揃っている。図示の実施形態にあっては、各切り欠き47は、また、駆動素子48の一面と揃っている。従って、切り欠き47は、下にある非回転機構42の向きを決めるのに役立っている。これは非常に重要である。なぜなら、インプラント10が一旦患者の骨に埋め込まれると、既定の人工部品(例えば、バー、アバットメント等)の非回転機構がインプラント10の非回転機構12と係合するときに、その人工部品が、適切な角度の向きに揃うように、インプラント10の非回転機構12は、患者の骨の内部で既知の角度位置でなければならないからである。


[0045]図3は、ねじ49を介してインプラントマウント40が取り付けられた歯科用インプラント10を示す図である。加えて、インプラント10の非回転機構12は、インプラントマウント40の非回転機構42と結びついている。フランジ46上の切り欠き47の位置により、各切り欠き47aは、非回転機構12,42の対応する面12a,42aと揃っている。しかして、医者は、インプラント10のその非回転機構12の角度の向きを見ることはできないが、医者は、インプラントマウント40にある切り欠き47を調べることにより、非回転機構12の角度の向きをやはり知ることができる。


[0046]図4A−4Cは、一実施形態によるマスターチューブ20の詳細を示す図である。マスターチューブ20は、上面86に切り欠き84を有した本体82を備えている。マスターチューブ20は、凹凸のある側面88を有しており、それによりマスターチューブ20が外科用ガイド(例えば、図14の外科用ガイド390)の材料によりよく取り付けられる。示されているように、凹凸面88は、本体82の外周を取り囲むらせん状の溝と、そのらせん状溝と交差する、本体82の中心軸に沿った軸方向溝とを備えている。他の実施形態においては、本体82は、刻み付き面であるか、又は外科用ガイドの材料内でマスターチューブ20が固定されるのを支援するような他の何らかの面を有している。


[0047]マスターチューブ20は、異なる直径の歯科用インプラントを収容できるよう、異なるサイズを有していてもよい。例えば、4.1mmの内径を有するマスターチューブ20が、4.0mm以下の直径を有するインプラント10用に使用される。加えて、5.1mmの内径を有するマスターチューブ20が、4.0mmと5.0mmの間の直径を有するインプラント10用に使用される。


[0048]一実施形態によれば、マスターチューブは、上面にフランジを有しており、それによりマスターチューブが、外科用ガイド内においてより良い正確性で軸方向に保持さ れる。フランジの下面は、外科用ガイドに対するマスターチューブの軸方向の動きを阻止するよう、外科用ガイドの材料と係合している。フランジは、外科用ガイドの上端面に置かれるか、又は外科用ガイドの上端面内の相手方孔としての開口内に載置される。いずれの場合も、図1Bの寸法“A”、“B”、“C”、“D”、及び“E”は、マスターチューブにも適用可能であり、それにより外科的計画に基づき各歯科用インプラント10を位置付けする外科用ガイドを造り上げることができる。


[0049]図5A−5Bは、一実施形態による、外科用ガイドを造り上げるのを支援すべく使用されるインプラント類似体マウント100を示す図である。インプラント類似体マウント100は、本体102と、複数の切り込み106を有した拡張可能上端部104とを備えている。本体102の下端は、インプラント類似体の対応する係合面と係合する非回転機構108(例えば、六角突起)を備えている。インプラント類似体マウント100は、大きな回転可能ヘッド110を有したねじ109を含んでいる。回転可能ヘッド110が締められると、ねじ109がインプラント類似体内にねじ込まれ、更に回転されると、ねじ109のテーパ部111が拡張可能上端部104に力を与えてそれを外側に拡げる。


[0050]方向付けピン112が拡張可能上端部104上にあり、非回転機構108上の平坦面のひとつと揃っている。方向付けピン112は、拡張可能上端部104の上端フランジの下へ延び、後述のように、後述のマスターキャストが作り上げられるときにマスターチューブ20内で切り欠き84と嵌合する。


[0051]図6は、インプラント類似体120に取り付けられたインプラント類似体マウント100を示す図であり、それはやはり外科用ガイドを造り上げるのを支援するために使用されるものである。インプラント類似体120は、歯科用インプラント10の上面と同一の上面を有している。従って、インプラント類似体120は、インプラント類似体マウント100の非回転機構108と係合する非回転機構122を有している。そうなるとき、方向付けマーカー112は、インプラント類似体120の非回転機構122と揃っていることになる。インプラント類似体120は、また、ねじ109を受け入れるための内部ねじ山124を有しており、インプラント類似体120がインプラント類似体マウント100に保持される。


[0052]本発明の実施形態によれば、患者の3D解剖学的は、CTスキャナ(又は他の適当な走査技術又は機器)により患者の口を走査することにより得られた、骨構造、歯、及び/又は予め付けられたマーカー(例えば、後に詳述するような全失歯の場合)に関するデータ(1)を、患者の口のインプレッションを採り、そのインプレッションを走査することにより得られたデータ、又は口内スキャナで患者の口の内部を走査することにより得られた、歯肉面に関するデータ(2)と結合させることにより造り出される。プラニングソフトウェアと共にその3D解剖学的デジタルモデルを使用して生成された外科的計画が使用されて、インプラント類似体が、患者の手術前解剖学的シナリオのキャスト内の、患者の口に挿入されるべき歯科用インプラントの所望の位置と等しい位置に正確に置かれ、それにより、マスターキャストが生成される。マスターキャストは、外科用ガイドを生成するのに使用される。


[0053]詳細な説明の残りは、患者が失歯であり、外科用ガイドが軟質組織上(例えば、歯肉面表面)に置かれることを前提としている。すべての歯がない患者に対しては、硬質組織データセット及び軟質組織データセットの双方に共通の硬質組織参照が形状マッチングには必要である。この硬質組織参照は、硬質組織データセット及び軟質組織データセットの双方に共通の唯一のデータだからである。従って、物理的マーカーが、参照点として患者の口内に置かれる。そのマーカーは、骨ピン、固定ねじ等でよい。しかしながら、本発明の実施形態は、部分的に歯のない患者にも使用可能である。


[0054]図7Aを参照すると、一工程による外科的計画を作成する方法が示されている。外科的計画を作成するためには、ステップs150において、患者の硬質組織に関する3次元(3D)が、CTスキャン又は他の適した走査技術もしくは機器のような歯科的走査を使用して得られる。とりわけ、CTスキャナは、患者の骨構造(例えば、顎骨)及び歯に関するデータをデジタル化し、硬質組織データセットを生成する。硬質組織データセットは、正確な硬質組織データを含んでいる。


[0055]ステップs152において、軟質組織データセットが得られる。一実施形態によれば、患者の口内のインプレッション材料を使用する等の一般の技術を使用することにより、患者の歯肉表面及び歯(あるなら)のインプレッションが採られる。そのインプレッションは、走査されデジタル化され、軟質組織データセットが得られる。あるいは、患者の口のストーンキャストが形成され、そのストーンキャストが操作されデジタル化される。適したスキャナのひとつとしては、3Shape A/S社(コペンハーゲン、デンマーク)製の3D Scanner D-250(登録商標)(”3Shape Scanner”)がある。他の実施形態においては、軟質組織データセットは、口内スキャナを使用して患者の口部を走査することにより得られる。


[0056]ステップs152で得られた結果的な軟質組織データは、患者の歯の外側面の非常に正確なデータを含んでいる。軟質組織データセットは、ゼロ厚のデジタル化表面であり、歯及び歯肉組織の外側面を表している。図7Aの工程においては、軟質組織データセットは、硬質組織データセットを得た後に得られているが、軟質組織データセットは、硬質組織データセットを得る前に得てもよいことに考慮すべきである。


[0057]ステップs154においては、形状マッチングアルゴリズムが適用されて、硬質組織データセットと軟質組織データセットとがマージされる。形状マッチングアルゴリズムは、生歯の外側面、予め付された物理的マーカー、現存の歯等の、両データセットの共通の特徴を利用して、2つのデータセットをマージする。ステップs156において、軟質組織データセット及び硬質組織データセット(例えば、生歯に関するデータ)の双方に共通の重複データは、硬質組織データセットから除外される。他の実施形態においては、共通データは、軟質組織データセットから除外される。結果として得られたマージデータと顎骨の間の領域は、歯肉組織の厚さに相当する“ギャップ”として採り出される。ステップs158において、このギャップは、モデルにおいて軟質組織で満たされる。ステップs160においては、結果として、3D解剖学的デジタルモデルが得られる。ステップs165において、そのデジタルモデルから外科的計画が生成される。ステップs166においては、その外科的計画を使用して外科用ガイドが作製される。


[0058]3D解剖学的デジタルモデル及びプラニングソフトウェアを使用して、外科的計画が生成される。外科的計画は、患者の口の条件に基づいた仮想的インプラントの配置場所、位置付け、向き、及び大きさに関する情報を含んでいる。図7Bは、ステップs160で得られた3D解剖学的デジタルモデルを利用した仮想的カスタムアバットメント162及び仮想的インプラント類似体163の(コンピュータディスプレイ上の)3DCADモデル161を示している。CADモデル161における開口は、仮想的インプラント類似体163の方向にテーパ形状となっている。このテーパ形状は、キャストモデル及びもしあれば隣接する歯の配置場所により規定された下部の歯科用インプラントの配置場所を考慮した後、CADモデル161のオペレータにより選択される。更に、そのテーパ形状は、オペレータにより設計された仮想的カスタムアバットメント162の大きさ及び形状により決まってくる。開口164は、直線壁のテーパ形状を有するように示されているが、開口164は、曲線壁のテーパ形状を有していてもよい。更に、開口はその端部おいては、仮想的カスタムアバットメント142と、隣接する歯の間の歯肉組織の3次元的“サドル”形状とにより規定されるように、円形でも、楕円でも、他の非円形形状であってもよい。この開口164は、ロボットマニピュレータ、又は図10A−Dを参照して議論される他のロボット358により生成される。


[0059]得られた外科的計画は、マスターキャストを生成するために使用され、そのマスターキャストは、外科用ガイド(例えば、図14の外科用ガイド390)を作製するために使用される。一工程によるマスターキャストを形成する方法を図8に示す。ステップs200において、流動的キャスト材料が歯肉面のインプレッションに注ぎこまれる。ステップs200で使用されるインプレッションは、上述の軟質組織データセットを獲得する工程の間(例えば、図7Aのステップs152の間)に得られるインプレッションである。なお、他の、又は新たなインプレッションも、ステップs200の間、使用可能であることに注意すべきである。例えば、図7Aのステップs152の間、口内スキャナが使用されて軟質組織データセットを獲得する場合には、新たなインプレッションが使用される。


[0060]図8の残りのステップを議論する前に、図9−10に注意が向けられる。図9は、患者の下顎のキャストモデルを造り上げるための方法の一例を示している。図10A−Dは、一実施形態による、インプラント類似体を図9のキャストモデル内に埋め込むように構成されたロボットマニピュレータシステムの概略構成を示している。


[0061]図9は、歯科用インプレッションを使用してのキャストモデルの作製を示す図である。図9の絵においては、流動性キャスト材料330が、インプレッション310に注がれているが、そのインプレッションは、患者の歯肉面の凹んだインプレッションの形状をしている。キャスト材料330は、石又は他の適当な材料を含んでいる。キャスト材料330は、その後、ステップs202で固化することとなる。なお、当業者であれば、キャストを作製する多くの方法があることを認識できるであろう。例えば、各種材料が使用できる。


[0062]また、図10A−Eを参照すると、ステップs202でキャスト材料330が固化した後、得られたキャストモデル350が、基礎構造(例えば、雄型基礎構造368)上に載置される。キャストモデル350内に置かれるべきインプラント類似体120の相対的位置及び/又は座標は、3DCADモデル内の座標システムを使用して生成される。インプラント類似体の位置は、患者の口内に入れられるべき仮想的なインプラントの所望の配置場所、位置付け、及び向きを模写している。仮想的インプラントのこの所望の配置場所、位置付け、及び向きは、外科的計画により決定される。ロボットに関連した共通の作業構造(例えば、雌型作業構造369)が、キャストモデル350を走査するのに使用され、また、ロボットマニピュレータ358を使用してインプラント類似体120を位置付けするのに使用される。図10A−Dに示したような基礎構造以外のタイプの基礎構造も使用できることに注意すべきである。例えば、いくつかの実施形態においては、キャストモデル350は、雌型基礎構造上に載置され、共通基礎構造が雄型基礎構造であってもよい。他の実施形態においては、スキャナ及びロボットマニピュレータは、共通の基礎構造を共用しない。


[0063]雄型基礎構造368は、図10Aに示すように、作業構造369に取り付けられ、ステップs204で、3Shape Scanner(又は他の適当な走査機器)を使用して走査される。一実施形態においては、スキャナは、基礎構造368の各軸、言い換えれば基礎構造原点、に対するキャストモデル350の1つ以上の構造的特徴のX,Y及びZ位置を測定し、それにより、キャストモデル350のデジタル化されたキャストデータセットを獲得する。従って、基礎構造368が、作業構造369に対して既知の位置のあるとき、インプラント類似体120についての正確な所望の配置場所が決定される。他の実施形態においては、共通座標システムを生成するために、3Sphere参照が使用される。この実施形態においては、スキャナが、3つの球を備えた調整標準体を走査する。そしてロボットが、これらの球をなぞっていく。その走査及びなぞりのデータを使用して、ロボットとスキャナの間に共通座標システムが確立する。


[0064]図8に戻ると、ステップs206において、第二形状マッチングアルゴリズムを使用して、デジタル化キャストデータセットは、外科的計画が生成される(図7A参照)、予め得られた3D解剖学的デジタルモデルとマージされる。第二形状マッチングアルゴリズムは、3D解剖学的デジタルモデルを得るために図7Aのステップs154で硬質組織データセットと軟質組織データセットをマージするのに使用された形状マッチングアルゴリズムと同じであってもよいし、異なるものであってもよい。患者の口に挿入されるべき仮想的インプラントの座標、及び基礎構造座標システムに対する対応するインプラント類似体120の座標は、ステップs208において、抽出される。


[0065]ステップs210において、仮想的インプラントの座標は、ロボットマニピュレータ358にアップロードされる。ステップs212においては、ロボットマニピュレータ358は、インプラント類似体120を、キャストモデル350(図10D参照)内の、仮想的インプラントの配置場所、位置付け、及び向きに一致する搭載箇所に、挿入する。ロボットマニピュレータ358は、インプラント類似体120のキャストモデル350内での位置が、外科的計画により決定された仮想的インプラントの位置と実質的に一致するように、インプラント類似体120をキャストモデル350に正確に位置付けできる。図に示した実施形態においては、8つのインプラント10の要請があるので、8つのインプラント類似体120が、キャストモデル350に挿入される。一実施形態においては、ロボットマニピュレータ358は、相対的位置情報を使用して、キャストモデル350上に置かれた、エポキシのような固定材料内にインプラント類似体120を位置付けする。


[0066]図10Aは、ロボット358のための単純な概略構成の一例を示している。当業者であれば、各種の制御機構、モータ、並びにマニピュレータアーム及び工具を有するいくつかのタイプのロボットが利用できることが理解できるであろう。例えば、ロボット358としては、Epson RC520コントローラを備えたEpson PS56軸ロボット(セイコーエプソン株式会社、日本)がある。図10A−Dのロボット358は、キャストモデル350を修正したり、実際のインプラント類似体120を位置付けするといったような各種の機能を実行する。特に、後により詳細に記述されるが、ロボット358は、キャストモデル350が固化して、仮想的開口164と実質的に類似の実際の開口が形成された後に、キャストモデル350を修正する。インプラント類似体を置くべき位置は、外科的計画により決定される。関連した仮想的開口は、類似体を収容するのに必要である。更に、ロボット358は、図7Bの仮想的インプラント類似体163と実質的に同じ位置に、また実質的に同じ向きにインプラント類似体120を位置付けする。


[0067]ロボット358は、テーブル又は他の作業ベンチ上に支持された基礎構造359を有している。基礎構造359は、工具又は他の器具を把持し、及び/又は操作する1つ以上の工具ホルダー362,363を支持するための終端構造361を有する1つ以上の移動アーム360a,bを、典型的には備えている。示されているのは、基礎構造359は、複数の旋回部360a及び360bを有するアーム360を含んでおり、また、工具ホルダー362は、ドリルビット364を含んでいる。終端構造361、アーム360、基礎構造359、及び/又は工具ホルダー362,363は、工具ホルダー362,363の一方により保持される工具(例えば、ドリルビット364)に回転エネルギーを伝えるためのギア又は他の一般的な器具を含んでいる。


[0068]アーム360(しかして終端構造も)は、キャストモデル350及びパレット365に対してすべての方向に動き得る。パレット365は、ロボット358の処理の前に、パレット365内に置かれた特定の並びに工具又は他の器具を含んでいる。示されているのは、パレット365には、1つ目の位置の追加的ドリルビット366と、2つ目の位置のインプラント類似体ホルダー367とが備わっている。とりわけ、図7Bの3DCADモデル161からのデータがロボット358の制御システムに送られた後、ロボット358のオペレータは、特定の孔を開けて、特定のインプラント類似体120を挿入するために、パレット365の工具又は他の器具をある順で供給するように指示される。


[0069]図10Aにおいては、キャストモデル350は、図8のステップs204でキャストモデル350を走査するのに使用された基礎構造と同じ基礎構造368に直接的に結合されている。それで、基礎構造368は、キャストモデル350の走査にも、ロボット358によるキャストモデル350の後の修正にも使用される。基礎構造368は、ロボット358に関連した作業構造369上の対応する構造と正確に嵌合するための整列機構及び磁気機構を備えている。作業構造369は、工具ホルダー362,363内のどんな工具又は他の器具も、作業構造369に対して正確に位置付けできるように、基礎構造359に対して既知の位置にある。


[0070]キャストモデル350に対して工具364が正確に位置付けされるような配置を支援するため、キャストモデル350(及びその基礎構造368)は、そのキャストモデル350の開口内に挿入されるインプラント類似体上に最終的に嵌められるカスタムアバットメントを位置付けするためにXA、YA,ZAとラベル付けされたアナログ座標システムを有している。望まれるなら、カスタムアバットメントは、アナログ座標システムに対して設計される。更に、ロボット358(及び前に使用された走査システム)は、XB、YB,ZBとラベル付けされた独自の座標システムを有している。


[0071]3DCADモデル161からのデータが、ロボット358の制御システムに送られるとき、そのデータは、少なくとも2つのタイプのデータセットを含んでいる。第1のデータセットは、キャストモデル350で使用されるインプラント類似体のタイプを示す。また、第2のデータセットは、アナログ座標システムの基礎座標システムに対する相対的な位置を示しており、それにより、キャストモデル350への孔の生成と、インプラント類似体の位置付けが、仮想的にモデル化されたものと実質的に一致する。選択的に、第3のデータセットが、カスタムアバットメント162の歯肉に対するマージンを規定しており、それにより適切な大きさの開口が、インプラント類似体の上方に形成され、カスタムアバットメントがキャストモデル内に適切に合わさる。この選択的な第3のデータセットは有用である。なぜなら、実際のカスタムアバットメントは、直径がインプラント類似体よりも大きいので、開口をテーパ形状にして(例えば、直線壁テーパ、曲線壁テーパ等)実際のカスタムアバットメントを収容しているからである。


[0072]図10Aのロボット358は、調整機構370も有しており、それにより孔が開けられ、及び/又はインプラント類似体が位置付けされる前に、工具(例えば、ドリルビット364の先端)が既知の場所に位置付けされ、“ゼロ調整”される。示されているのは、調整システム370は、2つの交差するレーザ(例えば、HeNeレーザ)371,372を有している。キャストモデル350に対するいかなる作業の前に、工具364は、2つのレーザ371,372の交点に置かれ、基礎座標システム(XB、YB,ZB)内での工具364の正確性を保証している。調整システム370が調整が必要であることを示している場合や、オペレータが、調整が必要であると思った場合には、オペレータは、2つのレーザ371,372の交点に工具364を置くようにそれを調整できる。


[0073]図10Bにおいては、ドリルビット364がロボット358により移動させられ、キャストモデル350に孔を開け始めている。ドリルビット364は、その開口の抉られたポケットを生成する(図7Bのテーパ形状の開口により示されているように)。ドリルビット364は、その開口のいずれの位置の直径よりも短い直径を有しているので、そのドリルビット364はフライス工具として使用されて輪郭に沿って抉られたポケットが生成される。一実施形態においては、ドリルビット364は、インプラント類似体120を受け入れるような、開口の下部を生成する。そのようにするため、ロボット358のドリルビット364は、仮想的インプラントの位置と実質的に一致した位置に、その場合の特定のインプラント類似体の上方係合面(図10E参照)がくるような、キャストモデル350内の位置に配置される開口の底の壁を形成する。他の実施形態においては、類似体(“類似体ポケット”)のための孔は、類似体に対してすべての方向についてサイズが大きくなっている。ロボット358が、類似体ポケットの領域内の空間で類似体を保持する一方で、接着剤がその類似体をキャストモデル350に固着させる。


[0074]図10Cは、ロボット358によりキャストモデル350内に生成された開口374の最終結果を示している。開口374を開けるのは、単一のドリルビット364を使用すると記述されてきたが、ロボット358は、開口374を形成するのに複数の工具(例えば、パレット365内の第2ドリルビット366、又はより伝統的なフライス工具)を利用することができる。更に、図示された実施形態においては、複数の仮想的インプラントが必要とされていることから、ロボット358が、複数の開口374を形成するように要求され、各開口は、パレット365からの複数の工具を使用する。複数の工具を使用する場合には、各工具を使用する前に、調整システム370(図10A)による調整が必要である。


[0075]図10Dは、インプラント類似体120を位置付けするために工具ホルダー363を使用することにより、パレット365からインプラント類似体ホルダー375を把持するよう、ロボット358を動かすことを示している。開口374が完成すると、オペレータは、キャストモデル350から、ドリル工程で生じたすべての残留粒子やデブリを取り除く。接着剤が開口374内に入れられると共に、インプラント類似体120の終端部にも付けられる(例えば、手でブラシにより)。あるいは、接着促進剤がインプラント類似体120に付けられて、固化工程が促進される。しかしながら、ロボット358用のワークステーションは、接着剤(及び促進剤)のビンを備えているので、オペレータが手動で介入することなく、ロボット358は、これらの1つ以上のビンにインプラント類似体120の端を“浸ける”。


[0076]インプラント類似体120の位置を調整システム370(図10A)で調整した後、ロボット358は、インプラント類似体120を開口374の底部に位置付けするように、インプラント類似体ホルダー375を移動させる。その際、インプラント類似体120の非回転機構の向きは、患者の口内のインプラントの非回転機構の向きと一致するように(つまり、6自由度のすべては、患者の口内に置かれるインプラントと同じように制約される)厳密なものとなる。ロボット358が、開口374内でのインプラント類似体120の位置付けを終了すると、エネルギー源(例えば、UV光源)が使用されて急速に接着剤が固化され、インプラント類似体120が開口374内で物理的に制約されてキャストモデル350に取付くようになる。好ましくは、接着剤は、UV固化接着剤である。


[0077]一旦接着剤が固化すると、ロボット358は、インプラント類似体ホルダー375を解放するように、工具ホルダー363の把持機構に指令を与える。インプラント類似体ホルダー375は、長いねじにより、インプラント類似体120に保持される。従って、オペレータがその長いねじを外すと、図10Eに示すように、インプラント類似体120は(接着剤により接着されて)それ自身で開口374内に留まるようになる。特に、インプラント類似体120と、そのねじ切り孔377と、非回転機構378とは、開口374内で特別な位置及び向きで配置されている。ロボット358は、また、インプラント類似体ホルダー375をインプラント類似体120から外すために必要な工具をパレット368内に有しているので、オペレータの介入は必要ない。


[0078]図11は、図10A−Dのロボット358により複数のインプラント類似体が挿入された後の得られたマスターキャスト400を示す図である。マスターキャスト400は、外科用ガイドを使用して患者の骨に挿入される8本の歯科用インプラント10の位置を模写する8本のインプラント類似体120を含んでいる。


[0079]必要であれば図1−6に戻って参照しつつ、図12は、一工程によるマスターキャスト400から外科用ガイドを形成する方法を示している。ステップs450において、インプラント類似体マウント100(図13A−13B参照)が、マスターキャスト400に取り付けられ、マスターチューブ20が、インプラント類似体マウント100に取り付けられる。マスターチューブ20は、そのインプラント類似体マウントのねじがインプラント類似体120にねじ込まれるときのそのインプラント類似体マウントの上部の拡張により、インプラント類似体マウント100上にロックされる。インプラント類似体マウントのねじは、本質的に、インプラント類似体マウント100の本体内におけるウェッジの役割を果たし、インプラント類似体マウント100の本体の上部は、切り込みがあることにより拡張できる。図13A−13Bは、図11のマスターキャスト400内に配置されたインプラント類似体マウント100及びインプラント類似体120を示している。拡張可能上部104の上端フランジは、マスターチューブ20上に載置され、そのとき方向ピン112は、マスターチューブ20の2つの切り欠き84の1つ内にある。それにより、インプラント類似体120の非回転機構122の位置は既知であり、マスターキャスト400に対して固定される。一旦適正に載置されると、大きな回転ヘッド110は、もう少し(典型的には1/2回転未満)回転させられ、拡張可能上端部104は、外側に広がってマスターチューブ20内に入り込み、自身の軸方向の位置をロックすることとなる。


[0080]ステップs452においては、アクリルのような高分子材料390aが、図13A−13Bのマスターキャスト400の上と、マスターチューブ20の周りに注がれ、外科用ガイド390(図14参照)が形成される。好ましくは、マスターチューブ20は、その最上面が外科用ガイド390の平坦面392上に位置するように、外科用ガイド390内で位置付けされる。高分子材料390aのすべてが固まり、固化すると、インプラント類似体マウント100の大きな回転ヘッド110を緩めることができ、それによりマスターチューブ20からインプラント類似体マウント100が解錠され、結局、インプラント類似体マウント100がインプラント類似体120から解放され、それにより得られた外科用ガイド390は、マスターキャスト400から取り外され、ステップs454において、インプラント類似体マウント100は、外科用ガイド390から外される。


[0081]得られた外科用ガイド390は、患者の口内の歯肉面の詳細を統合する逆のインプレッションを有することにより、患者の歯肉面に隠れるように適合している。図にしめされた実施形態においては、8つのインプラントが必要であるとしているので、外科用ガイド390は、8つの開口を含んでおり、その各々は、外側凹凸面及び接着剤の助けにより外科用ガイド390の材料が統合されるマスターチューブ20により画定される。上述のように、最終結果は、8本の歯科用インプラント10が外科的計画により規定された深さ及び角度で患者の上顎に埋め込まれる、ということであり、その8本の歯科用インプラント10は、その特定の患者に開発された義歯タイプの歯科用補綴物の一部である棒構造に取り付けられる。あるいは、歯科用アバットメント及び/又は個々の補綴物は、歯科用インプラント10に取り付けられる。


[0082]外科用ガイド390の下部は、マスターキャスト400、すなわち患者の口内の走査された歯肉面、に合わせた外形を有している。言い換えれば、外科用ガイド390の下部は、患者の口の歯肉面の逆インプレッションである。


[0083]図14の外科用ガイド390は、また、一時的固定ねじ又はピンが通される複数の開口394を含んでいる。その一時的固定ねじ又はピンは、骨と係合し、外科用ガイド390を歯肉面の適切な位置に保持し、それにより外科的計画は、外科用ガイド390を使用して実行される。前述のように、外科用ガイド390は、ある状況下で、隣接する歯と骨組織の表面の逆インプレッションであり、その隣接する歯及び骨組織に対して置かれる。


[0084]以前に示したように、図2のインプラントマウント40は、いろいろな長さで使用でき、それにより各ケースのために、適切な組み合わせが指定できる。図1Bの寸法“E”は、単純に、マスターチューブ20の高さに、インプラント(又は類似体)座面から、周囲の歯肉マージン上の最高点までの距離を足したもの以上である必要がある。


[0085]図15は、患者の口内に位置付けされた外科用ガイド390を示す図である。医者は、ガイドチューブ工具及びドリルビット(他の器具及び工具と共に)を特定の順序で使用して、各歯科用インプラント10を載置する際に、外科的計画に従って、ひと組の指示を受け取る。各インプラントは、計画に従い、特別なサイズのインプラントマウント40に取り付けられる。特に、インプラント10は、インプラントマウント40の駆動要素48と係合する工具を使用して骨にねじ込まれる。インプラント10(図1)の下にある非回転機構12は、切り欠き47と揃っているので、その非回転機構12は、インプラントマウント40の切り欠き47をマスターチューブ20の切り欠き84を揃えることにより、外科的計画により規定される正確な位置に方向付けされる。


[0086]インプラント10は、共通アバットメントを使用して医者により作製された一時的な義歯で被される。又は、インプラント10は、一時的又は最終的義歯が取り付けられた前にオッセオインテグレーションの間、治癒カップ又は治癒アバットメントを受け入れる。以前に議論したように、インプラントマウント40は既知の長さを有しているので、骨切りによるインプラント10の正確な深さは、その患者の外科的計画にあるように、既知のものである。


[0087]すべてのインプラント10が埋め込まれると、又は各インプラントが埋め込まれた後、インプラントマウント40は、各ねじ49(図2−3)を廻して外すことにより、歯科用インプラント10から解放される。加えて、外科用ガイド390は、外科用ガイド390の孔394から一時的固定ねじ又はピンを外すことにより、患者の口から外される。


[0088]各インプラント10は、分かっている場所にあり、また外科的計画に基づき外科用ガイド390により規定された既知の向きを有しているのであるから、患者は、外科的計画に従って以前に造られた義歯を即座に嵌められる。例として、患者の口内のインプラント10上に棒状の構造が置かれる。その棒の8つの取付け領域は、歯科用インプラント10上で正確に整合するであろうし、典型的な歯科用ねじにより、歯科用インプラント10にくっつけられるであろう。一時的又は最終的な歯がその棒状構造にパチッと嵌められ、それにより患者は、外科的計画により規定された、機能する義歯の組を得ることができる。


[0089]本発明の実施形態及び工程は、患者に、1つ以上の単一義歯器具、又は1つ以上の複合義歯器具を作製して埋め込むのに有用である。言い換えれば、外科用ガイド390は、歯のアーチの限られた部分しか覆わないように、より小さくなっている。


[0090]要するに、3D解剖学的モデルを使用して、硬質組織と軟質組織とを正確に統合し、外科的計画を作製し、そして、仮想的インプラント10とインプラント類似体120の向きを分かったものとすることができるマスターチューブ20を有するマスターキャスト400(外科的計画、及び前外科的解剖学的キャストの走査から)を形成する。そして、外科用ガイド390が正確に造られ、3D解剖学的デジタルモデルに従って、患者の口内の所望の条件を複写する。その後、外科用ガイド390は、患者の口に組み込まれ、インプラント10は、外科的計画の仮想的インプラントと実質的に同じ場所、位置付け、及び向きで、患者の口内に埋め込まれる。そして、義歯器具が、患者の口内に埋め込まれたインプラント10に嵌められる。


[0091]本発明の特定の実施形態及び応用形態が示されて記述されてきたが、本発明は、ここで開示した構造及び構成そのものに限定されず、付随の請求の範囲に規定されるような発明の精神及び範囲から逸脱することなく、各種の修正、変更、及び変形が、上の記述から明らかであることを理解すべきである。 以上説明したように、本発明は以下の形態を有する。 [形態1] 患者の口内に少なくとも1つの歯科用インプラントを位置付けするための所望の場所を決定するための3D解剖学的デジタルモデルを生成するための方法であって、 前記患者の口の硬質組織に関連した第1のデータセットを得て、 前記患者の口の軟質組織に関連した第2のデータセットを得て、 前記第1のデータセットと前記第2のデータセットを組み合わせて、前記硬質組織に重なる可変寸法を有する硬質組織及び軟質組織の詳細構造を生成することを特徴とする方法。 [形態2] 前記第1のデータセットを得る行為は、患者の口内を走査するということであること特徴とする形態1に記載の方法。 [形態3] 前記患者の口内を走査する行為は、コンピュータトモグラフィスキャナを使用することであることを特徴とする形態2に記載の方法。 [形態4] 前記第2のデータセットを得る行為は、口内スキャナにより患者の口内を走査することであることを特徴とする形態1に記載の方法。 [形態5] 前記第2のデータセットを得る行為は、患者の口内のインプレッションを採ることであることを特徴とする形態1に記載の方法。 [形態6] 前記インプレッションを走査して前記第2のデータセットを形成する行為を更に含むことを特徴とする形態5に記載の方法。 [形態7] 前記硬質組織は、患者の顎骨、骨組織、1つ以上の歯、物理的マーカー、又はそれらの組み合わせを含むことを特徴とする形態1に記載の方法。 [形態8] 前記第1のデータセットを前記第2のデータセットと組み合わせる行為は、 前記第1のデータセット及び第2のデータセットに共通のデータを取り除いて結合データセットを形成し、 その結合データセットと前記顎骨との間の領域に、軟質組織に関するデータを加えることを更に含むことを特徴とする形態7に記載の方法。 [形態9] 患者の口内の所望の場所への少なくとも1つの歯科用インプラントの埋め込みをガイドするための外科用ガイドを造り上げる方法であって、 患者の口内の硬質組織に関する第1のデータセットと、患者の口内の軟質組織に関する第2のデータセットとを得て、 前記第1のデータセット及び第2のデータセットを含む3D解剖学的デジタルモデルを形成し、 前記3D解剖学的デジタルモデルに規定された、仮想的インプラント位置を含む外科的計画を作成し、 患者の口内のキャストモデルを走査して第3のデータセットを得て、 前記第3のデータセットを前記3D解剖学的デジタルモデルと組み合わせ、 前記外科的計画に基づき、キャスト材料内の、前記少なくとも1つ以上の仮想的インプラントの位置と同じ位置に、少なくとも1つのインプラント類似体を載置し、 前記外科的計画に基づき、少なくとも1つのインプラント類似体マウント及び少なくとも1つのマスターチューブを前記キャストモデル内に取付けてマスターキャストを形成し、 前記マスターキャストの上と、前記少なくとも1つのマスターチューブの中に、流動性材料を注ぎ、 前記流動性材料を固化させて、前記外科用ガイドを形成し、 前記マスターキャストから、前記少なくとも1つのインプラント類似体マウント及び前記外科用ガイドを取り外すことを特徴とする方法。 [形態10] 前記外科的計画を作成する行為は、コンピュータトモグラフィスキャナを使用して前記硬質組織に関するデータを取得することを含むことを特徴とする形態9に記載の方法。 [形態11] 前記外科的計画を作成する行為は、口内スキャナを使用して前記軟質組織に関するデータを取得することを含むことを特徴とする形態9に記載の方法。 [形態12] 前記外科的計画を作成する行為は、患者の口内のインプレッションを走査して前記軟質組織に関するデータを取得することを含むことを特徴とする形態9に記載の方法。 [形態13] キャスト材料を前記インプレッションに注ぐことにより前記キャストモデルを形成することを更に備えることを特徴とする形態12に記載の方法。 [形態14] 前記流動性材料は、重合体材料であり、前記マスターチューブは、金属で形成され、前記重合体材料に埋め込まれることを特徴とする形態9に記載の方法。 [形態15] 前記所望の場所は、歯科用インプラントの位置及び向きの双方を含むことを特徴とする形態9に記載の方法。 [形態16] 患者の口内の所望の場所への少なくとも1つの歯科用インプラントの挿入をガイドするための外科用ガイドを造り上げる方法であって、 患者の口内を走査して、骨、組織、歯、又はそれらの組み合わせに関連した第1のデータセットを取得し、 患者の口のインプレッションを採り、 前記インプレッションを走査して、歯肉面に関連した第2のデータセットを取得し、 前記第1のデータセットを前記第2のデータセットとマージして、歯肉の厚さデータを含む3D解剖学的デジタルモデルを形成し、 前記インプレッションからキャストモデルを形成し、 前記3D解剖学的デジタルモデルから、場所の情報を有する仮想的インプラントを含む外科的計画を生成し、 前記キャストモデルを走査して第3のデータセットを取得し、 ロボットを使用し、前記キャストモデル内の、仮想的インプラントの場所の情報により規定された位置に、少なくとも1つのインプラント類似体を載置することを特徴とする方法。 [形態17] 前記患者の口内を走査して第1のデータセットを取得する行為は、コンピュータトモグラフィスキャナを使用して硬質組織に関するデータを取得することを含むことを特徴とする形態16に記載の方法。 [形態18] 前記流動性材料は、重合体材料であり、前記重合体材料に埋め込まれた前記マスターチューブは、金属でできていることを特徴とする形態16に記載の方法。 [形態19] 前記仮想的インプラントの場所の情報は、前記インプラント類似体のサイズを規定するサイズ情報を含むことを特徴とする形態16に記載の方法。 [形態20] 前記仮想的インプラントの場所の情報は、前記インプラント類似体の向きを規定する向 き情報を含むことを特徴とする形態16に記載の方法。 [形態21] 前記キャストモデルを走査して第3のデータセットを取得する前に、前記キャストモデルを基礎構造の上に載置して、座標システムを確立すること更に含むことを特徴とする形態16に記載の方法。 [形態22] 少なくとも1つのインプラント類似体を置く前に、前記キャストモデルに対する前記歯科用インプラントの前記所望の位置の座標を抽出することを更に含むことを特徴とする形態21に記載の方法。 [形態23] 少なくとも1つのインプラント類似体を置く行為は、ロボットマニピュレータにより行われることを特徴とする形態22に記載の方法。 [形態24] 患者の口内の3Dモデルを造り上げる方法であって、 患者の口内を走査して、顎骨、骨組織、歯、又はそれらの組み合わせに関連したデータを含む第1のデータセットを取得し、 患者の口内又は患者の口のインプレッションを走査して、歯肉面に関連したデータを含む第2のデータセットを取得し、 前記第1のデータセットを前記第2のデータセットとマージして、結合データセットを形成し、 前記結合データセットから重複したデータを取り除いて、修正データセットを形成し、 前記歯肉面と前記顎骨との間の領域に関連した軟質組織データを、前記結合データセットに加えることを特徴とする方法。 [形態25] 患者の口内に歯科用インプラント及び義歯を載置する方法であって、 患者の口のコンピュータトモグラフィ走査により得られた硬質組織データと、患者の口の口内走査又は歯科的インプレッションにより得られた軟質組織データとに基づいて3D解剖学的デジタルモデルを造り上げ、 患者の口のキャストモデルを造り上げ、 前記キャストモデルを走査してキャストデータを取得し、 前記3D解剖学的デジタルモデルを前記キャストデータとマージして、マージデータを取得し、 前記マージデータを使用して、前記歯科用インプラントの所望の配置場所を模写する歯科用インプラント類似体を前記キャストモデルに埋め込むことにより、マスターキャストを造り上げ、 患者の口内の歯科用インプラントの代わりに使用され、前記歯科用インプラント類似体に概して近接する少なくとも1つの開口を含む外科用ガイドを、前記マスターキャスト上に造り上げ、 前記外科用ガイドを患者の口内に載置し、 前記外科用ガイドの前記少なくとも1つの開口に前記歯科用インプラントを埋め込み、 前記歯科用インプラントを埋め込んだ後に、患者の口から前記外科用ガイドを取り外し、 義歯を前記歯科用インプラントに取り付けることを特徴とする方法。



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