Orthodontic attachment module for intra-oral bite correction apparatus

申请号 JP2010520044 申请日 2008-07-10 公开(公告)号 JP2010535077A 公开(公告)日 2010-11-18
申请人 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー; 发明人 ディー. クレアリー,ジェイムズ;
摘要 歯科矯正咬合矯正装置を歯科矯正バッカルチューブ器具に取り付けるモジュールは、2つのセグメントを含んでおり、各セグメントは、患者の顎が動く間の咬合矯正装置の望ましくない回転運動を制限する回転止め具を含む。 それらのセグメントは、本来ならば進入困難であり得るバッカルチューブ器具の隣の領域に回転止め具を設置するのを容易にするために、アタッチメントモジュールの取付け時に互いに対して可動である。
权利要求
  • 歯科矯正咬合矯正装置用の歯科矯正アタッチメントモジュールであって、
    歯科矯正バッカルチューブ器具の通路内に受けるための細長いシャンクを含む第1のセグメントであって、第1の基準軸線に沿った方向にシャンクから離隔された第1の回転止め具も含み、第1の回転止め具がシャンクに概ね平行な方向に延びる、第1のセグメントと、
    歯科矯正咬合矯正装置に連結するための連結具を含む第2のセグメントであって、第2の回転止め具を含み、開いた配向と閉じた配向との間で第1のセグメントに対して可動であり、第2の回転止め具が、第1の基準軸線に概ね垂直な第2の基準軸線に沿った方向にシャンクから離隔された、第2のセグメントと、を備える、歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • 前記第2のセグメントが、前記第1のセグメントに対して枢動運動可能である、請求項1に記載の歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • 前記第2のセグメントが、真直な基準軸線に沿った方向で前記第1のセグメントに対して摺動式に可動である、請求項1に記載の歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • 運動軸線が、前記第1の基準軸線及び前記第2の基準軸線に概ね垂直である、請求項3に記載の歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • 前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとの相対運動を妨げるラッチを含む、請求項1に記載の歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • アタッチメントモジュールが、可鍛性金属材料を含む、請求項1に記載の歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • 前記第2のセグメントが、アタッチメントモジュールがその閉じた配向にあるときに前記第1のセグメントの一部分をまたぐ離隔された1対のペグを含む、請求項1に記載の歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • 前記第1の基準軸線及び前記第2の基準軸線が、ともにシャンクの長手軸線に交差する、請求項1に記載の歯科矯正アタッチメントモジュール。
  • 前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとを相互連結する第3のセグメントを備えており、前記第3のセグメントが弾力性である、請求項1に記載のアタッチメントモジュール。
  • 歯科矯正アセンブリであって、
    基部と前記基部から外方に延びる本体部とを含むバッカルチューブ器具であって、本体部が、近心−遠心方向に延びるアーチワイヤスロットを画定する第1の壁部分と、概ね近心−遠心方向に延びる通路を画定する第2の壁部分とを含む、バッカルチューブ器具と、
    バッカルチューブ器具に取り外し可能に連結されたアタッチメントモジュールであって、通路内へと延びるシャンクと、本体部を覆って延び、本体部の少なくとも一部分に対して顔側方向に配置された第1の回転止め具とを含み、前記第2の壁部分に沿って延び、通路に対して舌側方向に配置された第2の回転止め具も含み、前記第2の回転止め具が前記第1の回転止め具に対して可動である、アタッチメントモジュールと、を備える、歯科矯正アセンブリ。
  • 前記第2の回転止め具が、前記第1の回転止め具に対して枢動運動可能である、請求項10に記載の歯科矯正アセンブリ。
  • 前記第2の回転止め具が、真直な基準軸線に沿った方向で前記第1の回転止め具に対して可動である、請求項10に記載の歯科矯正アセンブリ。
  • 運動軸線が、通路の延在方向に概ね平行である、請求項12に記載の歯科矯正アセンブリ。
  • アタッチメントモジュールが、前記第1の回転止め具と前記第2の回転止め具との相対運動を妨げるラッチを含む、請求項10に記載の歯科矯正アセンブリ。
  • アタッチメントモジュールが、可鍛性金属材料を含む、請求項10に記載の歯科矯正アセンブリ。
  • アタッチメントモジュールが、シャンクが通路内で受けられるときにシャンクの一部分をまたぐ離隔された1対のペグを含む、請求項10に記載の歯科矯正アセンブリ。
  • アタッチメントモジュールが、前記第1の回転止め具を備えた第1のセグメントと、前記第2の回転止め具を備えた第2のセグメントとを含み、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとを一体的に相互連結する第3のセグメントを更に備えており、前記第3のセグメントが弾力性である、請求項10に記載の歯科矯正アセンブリ。
  • 歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法であって、
    細長いアーチワイヤスロットを画定する第1の壁部分と、前記アーチワイヤスロットに並んで延びる細長い通路を画定する第2の壁部分とを有するバッカルチューブ器具を提供する工程と、
    アタッチメントモジュールのシャンクを通路内に置く工程と、
    アタッチメントモジュールの回転止め具を前記第2の壁部分に対して舌側方向に位置する領域へと移動させる工程と、
    を含み、前記回転止め具を前記領域内へと移動させる行為が、シャンクを通路内に置く行為の間以外の時点で実施される、方法。
  • 回転止め具を移動させる行為が、前記回転止め具を歯肉側方向に動かすことによって実施される、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合させる方法。
  • シャンクを通路内に置く行為が、シャンクを遠心方向に動かすことによって実施される、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法。
  • 回転止め具を移動させる行為が、前記回転止め具を湾曲経路に沿って動かすことによって実施される、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法。
  • 前記回転止め具が前記領域に接近したときに閉じた配向でモジュールを掛合させる行為を含む、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法。
  • 別の回転止め具を、バッカルチューブ器具のアーチワイヤスロットを覆って延びる位置に置く行為を含む、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法。
  • 前記回転止め具を移動させる行為が、可鍛性材料を曲げることによって実施される、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法。
  • 前記回転止め具を前記領域内へと移動させる行為が、シャンクを通路内に置く行為の後で実施される、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法。
  • 前記回転止め具を前記領域内へと移動させる行為が、シャンクを通路内に置く行為の前に実施される、請求項18に記載の歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法。
  • 说明书全文

    (関連出願の相互参照)
    本願は、米国特許出願第11/831,445号(2007年7月31日出願)の一部継続出願である。

    (発明の分野)
    本発明は、歯科矯正処置の過程で使用されるアタッチメントモジュールに関する。 より詳細には、本発明は、咬合矯正装置、フォースモジュール、又は他のデバイスを口腔内の他の歯科矯正コンポーネントに連結する、アタッチメントモジュールを対象とする。

    歯科矯正処置は、歯科分野内の専門的な処置形態であり、位置異常の歯を歯科矯正的に正しい場所へと移動させることを伴う。 歯科矯正処置は、多くの場合、患者の歯の審美的外観を大きく改善する。 歯科矯正処置は、また、患者の咬合を改善することができ、その結果、顎が閉じられたときに上の歯が下の歯に対して適正な位置にくる。

    歯科矯正処置は、多くの場合、集合的に「ブレース」として一般的に知られる、きわめて小さな器具、ワイヤ、及び他のコンポーネントのシステムを用いて実施される。 通常、ブラケットとして知られる小さな器具が、患者の前歯、犬歯、及び小臼歯のそれぞれに連結され、アーチワイヤが各ブラケットのスロット内に設置される。 アーチワイヤは、所望の位置へのブラケット及び関連歯の移動を案内するための軌道を形成する。

    歯科矯正アーチワイヤの末端部は、多くの場合、患者の大臼歯にしっかり固定されたバッカルチューブとして知られる器具によって保持される。 各バッカルチューブは、アーチワイヤの末端部を摺動自在に受ける通路を有する。 バッカルチューブは、患者の第1大臼歯又は患者の第2大臼歯上に設置されることができる。

    歯科矯正処置では、大臼歯は、比較的大きく、複数の根を有するので、しばしば、他の歯にを加えるのに都合の良い固定点の役割を果たす。 結果として、多くのバッカルチューブ器具が、アーチワイヤスロットの隣に位置する1つ又は2つの追加の通路を有する。 追加の通路(時に、補助チューブと呼ばれる)は、所望に応じて他の歯科矯正デバイスへの連結のために使用することができる。

    例えば、一部の患者の歯科矯正処置には、下歯列弓への上歯列弓の位置合わせの矯正が含まれる。 特定の患者は、顎を閉じたときに下歯列弓が上歯列弓の後方の過剰な距離のところに位置する、クラスII不正咬合と呼ばれる状態にある。 患者によっては、顎を閉じたときに下歯列弓が上歯列弓の前方に位置する、クラスIII不正咬合と呼ばれる反対の状態にあることもある。

    クラスII及びクラスIII不正咬合を矯正するいくつもの口腔内デバイスが、当該技術分野で知られている。 例えば、米国特許第4,708,646号、同第5,352,116号、同第5,435,721号、及び同第5,651,672号は、患者の上下歯列弓に連結される可撓性ばね部材を備えた口腔内咬合矯正装置について記載している。 咬合矯正装置の長さは、患者の顎が閉じられたときにその部材が弧状に湾曲するように選択される。 固有のばねバイアスは、その部材を通常は真直な配向へと付勢し、顎が閉じられたときに一方の歯列弓を他方の歯列弓に対して前方又は後方に押す力を提供する傾向にある。

    米国特許第6,913,460号は、口腔内咬合矯正装置をバッカルチューブに取り外し可能に連結する歯科矯正連結具について記載している。 この特許に記載されている連結具は、可撓性のスナップ嵌入式保持動作によってバッカルチューブの通路内で受けられるシャンクを備えた本体部を含む。 この特許に記載されている特定の諸実施形態では、連結具は、シャンクが通路内で受けられるときに操作位置へと移動される回転止め具を含む。 回転止め具は、咬合矯正装置が隣接する口腔組織に接触せず、刺激を引き起こさないように、関連した咬合矯正装置の枢動運動を制限する働きをする。

    顎の運動時、しばしば、比較的大きな口腔内力が歯科矯正コンポーネントに加わる。 例えば、咀嚼時に生じる力は、特に患者が飴玉(hard candy)、木の実、又は氷などの硬い食品にかじり付くときには、かなり大きくなる可能性がある。 咀嚼力は、患者の顎の臼歯部で特に大きくなる可能性があり、硬い食品は、取り付けられた歯科矯正コンポーネントに力を伝達するおそれがある。 場合によっては、それらの力は、コンポーネントを破壊し、又はコンポーネントが歯から自然に外れる原因となるおそれがあり、その結果、処置の進行が中断される。

    本発明は、歯科矯正咬合矯正装置用の改良型アタッチメントモジュールに加えて、関連した歯科矯正アセンブリ及び方法を対象とする。 アタッチメントモジュールは、2つのセグメントを備えており、各セグメントは、回転止め具を含む。 それらのセグメントは、関連した歯科矯正コンポーネントの過剰な回転運動を制限するのに役立つ有益な操作位置に両方の回転止め具を設置するのを容易にするために、互いに対して可動である。

    より詳細には、本発明は、一態様では、歯科矯正咬合矯正装置用の歯科矯正アタッチメントモジュールを対象とする。 アタッチメントモジュールは、歯科矯正バッカルチューブ器具の通路内に受けるための細長いシャンクを含む第1のセグメントを備える。 第1のセグメントは、また、第1の基準軸線に沿った方向にシャンクから離隔された第1の回転止め具を含む。 第1の回転止め具は、シャンクに概ね平行な方向に延びる。 アタッチメントモジュールは、また、歯科矯正咬合矯正装置に連結するための連結具を含む第2のセグメントを備える。 第2のセグメントは、また、第2の回転止め具を含む。 第2のセグメントは、開いた配向と閉じた配向との間で第1のセグメントに対して可動である。 第2の回転止め具は、第1の基準軸線に概ね垂直な第2の基準軸線に沿った方向にシャンクから離隔される。

    本発明の他の態様は、基部と基部から外方に延びる本体部とを含むバッカルチューブ器具を備えた、歯科矯正アセンブリを対象とする。 本体部は、概ね近心−遠心方向に延びるアーチワイヤスロットを画定する第1の壁部分と、概ね近心−遠心方向に延びる通路を画定する第2の壁部分とを含む。 アセンブリは、また、バッカルチューブ器具に取り外し可能に連結されたアタッチメントモジュールを備える。 アタッチメントモジュールは、通路内へと延びるシャンクと、本体部を覆って延びる第1の回転止め具とを含む。 第1の回転止め具は、本体部の少なくとも一部分に対して顔側方向に配置される。 アタッチメントモジュールは、また、第2にの壁部分に沿って延び、通路に対して舌側方向に配置された第2の回転止め具を含む。 第2の回転止め具は、第1の回転止め具に対して可動である。

    本発明の他の態様は、歯科矯正アタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具に結合する方法を対象とする。 本方法は、
    細長いアーチワイヤスロットを画定する第1の壁部分と、アーチワイヤスロットに並んで延びる細長い通路を画定する第2の壁部分とを有するバッカルチューブ器具を提供する工程と、
    アタッチメントモジュールのシャンクを通路内に置く工程と、
    アタッチメントモジュールの回転止め具を第2の壁部分に対して舌側方向に位置する領域へと移動させる工程と、を含み、回転止め具を該領域内へと移動させる行為が、シャンクを通路内に置く行為の間以外の時点で実施される。

    本発明のアタッチメントモジュールは、バッカルチューブ器具と、咬合矯正装置、フォースモジュール、又は他の口腔内コンポーネントとの間の、確実かつ強固な連結をもたらす。 第1の回転止め具と第2の回転止め具との可動関係は、本来ならば達成が困難又は不可能なことのある方式で回転止め具をバッカルチューブ器具にしっかり結合できるようにするのに役立つ。 その結果、アタッチメントモジュールに関係付けられた咬合矯正装置などの歯科矯正コンポーネントは、処置の過程で直面することのある顎の運動によって生じる過度の力に、より良好に耐えることができる。

    本発明の更なる詳細は特許請求の範囲の特徴によって規定される。

    本発明のアタッチメントモジュールが患者の右上第1大臼歯上に据え付けられたバッカルチューブ器具に咬合矯正装置を連結するために使用される、歯科矯正処置を受けている患者の一例を示す部分側面図。

    アタッチメントモジュール及びバッカルチューブ器具を舌側方向に見ている、図1に描かれたアタッチメントモジュール及びバッカルチューブ器具単独の拡大正面図。

    近心方向に見ている、図2に示したアタッチメントモジュール及びバッカルチューブ器具の側面図。

    図3にいくらか類似した、ただし、アタッチメントモジュール及びバッカルチューブ器具を遠心方向に見ている図。

    図2にいくらか類似した、ただし、アタッチメントモジュールを開いた配向で示す図。

    アタッチメントモジュールを開いた配向で示す、図1〜5に図示したアタッチメントモジュール単独の斜視図。

    図6にいくらか類似した、ただし、異なる視点からアタッチメントモジュールを見ている斜視図。

    アタッチメントモジュールを開いた配向で図示する、本発明の他の実施形態によるアタッチメントモジュールを歯科矯正バッカルチューブ器具とともに示す正面図。

    図8にいくらか類似した、ただし、アタッチメントモジュールを閉じた配向で描いた図。

    近心方向に見ている、図8及び9に図示したアタッチメントモジュール及びバッカルチューブ器具の側面図。

    本発明の更に別の実施形態によるアタッチメントモジュールを咬合矯正装置の一部分とともに示す正面図。

    アタッチメントモジュール及び咬合矯正装置を近心方向に見ている、図11に示したアタッチメントモジュール及び咬合矯正装置の側面図。

    定義 本明細書で使用する場合、
    「近心側(mesial)」は、患者の湾曲した歯列弓の中心に向かう方向を意味する。

    「遠心側(distal)」は、患者の湾曲した歯列弓の中心から離れる方向を意味する。

    「咬合側(occlusal)」は、患者の歯の外端部に向かう方向を意味する。

    「歯肉側(gingival)」は、患者の歯茎又は歯肉に向かう方向を意味する。

    「顔側(facial)」は、患者の唇又は頬に向かう方向を意味する。

    「舌側(lingual)」は、患者の舌に向かう方向を意味する。

    本発明の一実施形態による歯科矯正アセンブリが図1に示され、数字20によって広く指定されている。 アセンブリ20は、アタッチメントモジュール22と、バッカルチューブ器具24と、咬合矯正装置26とを含む。 アセンブリ20は、歯科矯正処置を受けている患者によって装着される歯科矯正ブレースの他のコンポーネントに連結される。

    図1では、いくつものスロット付き歯科矯正ブラケット28が、患者の上顎30の歯に固定され、アーチワイヤ32が、各ブラケット28のアーチワイヤスロット内で受けられる。 エラストマーOリングリガチャ34が、アーチワイヤ32をブラケット28のアーチワイヤスロット内で保持するために、各ブラケット28のタイウイングの周りを延びる。

    同様に、いくつものスロット付き歯科矯正ブラケット36が、患者の下顎38の歯に固定される。 アーチワイヤ40が、各ブラケット36のスロット内で受けられる。 エラストマーOリングリガチャが、アーチワイヤ40をブラケット36のアーチワイヤスロット内で保持するために各ブラケット36のタイウイングの周りを延びる。

    上側アーチワイヤ32の右遠心端は、バッカルチューブ器具24のアーチワイヤスロット60(図2〜3及び5)内で受けられる。 所望により、アーチワイヤ32の末端部が、図1に示されるように、バッカルチューブ器具24の遠心側に隣接した場所で曲げられる。

    咬合矯正装置26は、好ましくは、米国特許第5,964,588号に記載の咬合矯正装置に類似している。 簡潔には、咬合矯正装置26は、第1の細長い管状部材と、第1の部材内で摺動伸縮関係(sliding, telescoping relation)で受けられる第2の細長い管状部材と、第2の部材内で受けられる第3の部材44とを含む。 圧縮コイルばね46は、第1の管状部材の周りを延び、第1の部材に固定された咬合矯正装置26のコネクタ48を支える外端を有する。 ばね46の反対側の端部は、第2の部材の外端部にしっかり固定された環状フィッティング50を支える。

    好ましくは、第3の部材44の外端は、下側アーチワイヤ40の一部の周りを延びる、図1に示されるループ型構成に形成される。 好適なループ型構成の更なる例が、米国特許第6,669,474号(フォークト(Vogt))に示されている。 第3の部材44の外端はまた、好ましくは、下側アーチワイヤ40の周りで外端部を容易に曲げられるように、陥凹部又は厚さの小さい他の領域などの脆弱線を含む。 好適な市販の咬合矯正装置26の例としては、3Mユニテック社(3M Unitek Corporation)の「フォーサス(Forsus)」ブランド耐疲労性クラスII矯正装置が挙げられる。

    好ましくは、咬合矯正装置26の全有効長は、患者の顎30、38が閉じられたときに、第1及び第2の部材が完全には圧縮されず、第2の部材が完全には第1の部材に挿入されないように、選択される。 結果として、ばね46の固有バイアスは、一方の歯列弓を他方に対して移動させるために、第1及び第2の部材を付勢して互いに引き離すことによって、所望の矯正力を提供する。

    バッカルチューブ器具24は、図2〜5に拡大図で示されており、基部50を含む。 ここに示される例では、基部50は、図1に描かれたバンド52に添着される。 バンド52は、患者の右上第1大臼歯54を取り囲み、溶接又はろう付け接合によってバッカルチューブ器具24に連結される。 所望により、バッカルチューブ器具24は、基部50と大臼歯54のエナメル質表面との間の接着剤結合などの他の手段によって大臼歯54に連結されてもよいが、多くの場合、ここに示されるバンド52の使用が好ましい。

    バッカルチューブ器具24は、概ね顔側方向で基部50から外方に延びる本体部56を有する。 本体部56は、アーチワイヤスロット60に隣接した第1の壁部分58を含む。 ここに示される実施形態では、第1の壁部分58は、離隔された平行な咬合側及び歯肉側の平らな内側壁表面と、咬合側及び歯肉側壁表面に垂直な内側の平らな舌側壁表面とを含む。 第1の壁部分58の内側表面は、横断面図では概ね「U」字形の構成を呈し、アーチワイヤスロット60を画定する。

    バッカルチューブ器具24はまた、アーチワイヤスロット60をまたいで延びる、第1の壁部分58に着脱可能に連結されたキャップ62を含む。 キャップ62は、望むなら、青年期患者の第2大臼歯が十分に萌出した後の時点など、歯科矯正処置の後期の段階でアーチワイヤスロット60を開くために除去することができる。 キャップ62が除去されると、アーチワイヤスロット60は、歯科矯正ブラケット28、36のアーチワイヤスロットに類似した方式で機能する。

    バッカルチューブ器具24の本体部56はまた、通路66の隣を延びる第2の壁部分64を含む。 アーチワイヤスロット60も通路66も概ね近心−遠心方向に延びるが、通路66は、アーチワイヤスロット60の延在方向に精密に平行な方向には延びることができない。 例えば、アーチワイヤスロット60は、特定の傾斜した方向で又は回転経路に沿って隣接歯に力を加えるために、バッカルチューブ器具24の基部50に対して傾斜させることができる。

    諸図面に示される実施形態では、第2の壁部分64の内側表面は、概ね円筒状の構成を有し、通路66を画定する。 好適なバッカルチューブ器具24の例としては、歯科矯正フェイスボウ又はヘッドギアコンポーネントを任意で受けるための、通路66に類似の通路を備えた「ダブルチューブ(double tube)」大臼歯用器具が挙げられる。 好適なバッカルチューブ器具の他の例としては、「ダブルチューブ」器具の通路及びアーチワイヤスロットに加えて、ワイヤアーチセグメントなどの別の補助コンポーネントのための第3の通路を有する、「トリプルチューブ(triple tube)」器具が挙げられる。 この補助通路は任意であり、図2〜4では数字68によって指定されている。 好適な市販のバッカルチューブ器具の例としては、3Mユニテック社(3M Unitek Corporation)の「ビクトリーシリーズ(Victory Series)」ブランドトリプルコンバーチブル器具が挙げられる。

    図1〜7に示されるアタッチメントモジュール22は、バッカルチューブ器具24に取り外し可能に結合される。 アタッチメントモジュール22は、第1のセグメント70と、ヒンジ部74によって第1のセグメント70に可動式に結合された第2のセグメント72とを含む。 ヒンジ部74は、図5〜7に示される開いた配向と、図1〜4に示される閉じた配向との間の、セグメント70、72の相対運動を可能にする。 この実施形態での開いた配向と閉じた配向との間の運動は、図1、2、及び5の図面の平面にやはり垂直な顔側−舌側基準軸線周りでの枢動運動を表す。

    第1のセグメント70は、通路66の円形断面構成に相補的な概ね円形の断面構成を好ましくは有する細長いシャンク76を含む。 アタッチメントモジュール22がバッカルチューブ器具24上に取り付けられるとき、シャンク76は、通路66内を延び、好ましくは通路66の遠心端を過ぎて遠心方向に延びる。 好ましくは、諸図面に示されるように、シャンク76の外側又は遠心側の自由端は、アタッチメントモジュール22の取付け時に嵌合通路66の近心開口部内でシャンク76を受けるのを容易にするために、丸みを帯びた形状に先細になっている。

    第1のセグメント70はまた、シャンク76の延在方向に概ね平行に、ただし離隔された関係で延びる、第1の回転止め具78を含む。 アタッチメントモジュール22がバッカルチューブ器具24に連結されるとき、第1の回転止め具78は、キャップ62を覆って延びる場所に受けられる。 この実施形態では、回転止め具78は、細長く、ただし長さがシャンク76の全長よりも短いが、他の構造も可能である。

    第2のセグメント72は、ヒンジ部74から離れた、平行な離隔された2つのペグ80を含む。 アタッチメントモジュール22がその閉じた配向にあるとき、ペグ80は、シャンク76の遠心部をまたぎ、バッカルチューブ器具24の遠心側から遠心方向に配置される。 ペグ80は、咬合側−歯肉側基準軸線周りでの第1のセグメント70に対する第2のセグメント72の弧状のねじれの運動など、予期せぬ力に直面したときのアタッチメントモジュール22の変形に耐えるのに役立つ。

    第2のセグメント72はまた、概ね扁平な形状を有する第2の回転止め具82を含む。 第2の回転止め具82は、ペグ80に対して舌側方向に配置され、また更に、アタッチメントモジュール22がその閉じた配向にあるときにはシャンク76に対して舌側方向に配置される。 第2の回転止め具82は、アタッチメントモジュール22がバッカルチューブ器具24にしっかり固定されたときに通路66を画定する第2の壁部分64の舌側に沿って延びる。

    第2のセグメント72はまた、この例示的な実施形態では、円筒状開口部84を含む連結具を備えた最も外側の遠心端を含む。 咬合矯正装置26(図1)は、開口部84を通り、また更に咬合矯正装置26のコネクタ48の合致する開口部も通って延びるピン86によって、アタッチメントモジュール22に枢動可能に連結される。 ピン86は、咬合矯正装置26がアタッチメントモジュール22から外れるのを防ぐために、拡大した外側頭部を有しており、レーザ溶接、抵抗溶接、締まり嵌めなどのいずれか好適な手段によって第2のセグメント72にしっかり固定されることができる。

    好ましくは、アタッチメントモジュール22は、図5〜7に示される開いた配向で製造業者から施術者に供給され、好ましくは、製造業者によって予め咬合矯正装置26に連結されている。 施術者は、シャンク76の遠心自由端を通路66の近心開口部内に入れることによって、アタッチメントモジュール22を取り付ける。 アタッチメントモジュール22は、次いで、バッカルチューブ器具24の近心側がシャンク76の近心端を取り囲むアタッチメントモジュール22のフランジに係合するまで、バッカルチューブ器具24に対して遠心方向に摺動式に移動される。 アタッチメントモジュール22のこの位置では、シャンク76の外側遠心端部は、バッカルチューブ器具24の遠心側を過ぎて遠心方向に延びる。

    次に、アタッチメントモジュール22は、図1〜4に示される閉じた配向へと締め付けられる(pinched)又は圧迫される(squeezed)。 例えば、施術者は、ワインガート(Weingart)プライヤ又はホウ(How)プライヤなどの手作業用器具を使用して、第2のセグメント72を第1のセグメント70に対して枢動させ、第2のセグメント72を湾曲経路に沿って上方に移動させることができる。 アタッチメントモジュール22がその閉じた配向にあるとき、第2のセグメント72の上側又は歯肉側は、バッカルチューブ器具24の底若しくは咬合側に接触し、又は接近して隣接しており、ペグ80は、シャンク76の遠心端部をその舌側及び顔側でまたぐ。

    アタッチメントモジュール22がその開いた配向からその閉じた配向へと移動されるにつれて、第2の回転止め具82は、弧状に上方に移動し、第2の壁部分64の舌側と大臼歯54の隣接表面との間の(又は、バンド52の隣接部分のサイズ及び場所に応じて、場合によってはバンド52に隣接した)領域に到達する。 アタッチメントモジュール22が閉じられると、第2の回転止め具82は、大臼歯54から離れる概ね顔側方向での第2のセグメント72の曲げ又はねじれの運動を制限する。 更に、第1の回転止め具78は、シャンク76の長手軸線周りでの、図3を見たときに反時計回りの弧状のアタッチメントモジュール22及び咬合矯正装置26の運動を制限する働きをする。

    有利なことに、アタッチメントモジュール22の取付け時の第1のセグメント70に対する第2のセグメント72の運動によって、過度の困難なしに、回転止め具82を第2の壁部分64の舌側の比較的小さな領域に置くことができるようになる。 この利点は、アタッチメントモジュール22及びバッカルチューブ器具24などのコンポーネントが比較的小さく、第1大臼歯に隣接した口腔の領域への進入が制限されるので、特に有益である。 更に、特定の市販のバッカルチューブ器具の近心部分は、器具の近心側から図2〜4に示される位置に接近することにより、この位置への回転止め具82の設置を妨げる構造を有することがある。

    ヒンジ部74、所望によりアタッチメントモジュール22全体は、17−4PHステンレス鋼などのきわめて可鍛性の高い金属材料で構成される。 所望により、ヒンジ部74は、アタッチメントモジュール22の他の部分よりも低い調質度(temper)を有する。 好ましくは、アタッチメントモジュール22は一体型で、単一のコンポーネントとして製作される。 所望により、アタッチメントモジュール22は、金属射出成形プロセスを使用して製造される。

    諸図面には図示していないが、アセンブリ20にいくらか類似したアセンブリを、患者の顎の左側の歯科矯正コンポーネントに添着させてもよい。 更に、他のタイプの咬合矯正装置又はフォースモジュール及びバッカルチューブ器具を、諸図面に示される咬合矯正装置26及びバッカルチューブ器具24の代わりに使用してもよい。

    本発明の別の実施形態による歯科矯正アセンブリ20aが、図8〜10に示されている。 アセンブリ20aは、バッカルチューブ器具24aと咬合矯正装置(図8〜10には図示せず)とを含む。 アセンブリ20aのバッカルチューブ器具24a及び咬合矯正装置は、前述のバッカルチューブ器具24及び咬合矯正装置26に類似しており、したがって、そのようなコンポーネントの詳細な説明は、繰り返す必要がない。

    歯科矯正アセンブリ20aはまた、バッカルチューブ器具24aに取り外し可能に結合されたアタッチメントモジュール22aを含む。 アタッチメントモジュール22aは、細長いシャンク76aと第1の回転止め具78aとを備えた第1のセグメント70aを含む。 シャンク76a及び回転止め具78aは、アタッチメントモジュール22aがバッカルチューブ器具24aに連結されると、近心−遠心基準軸線に沿って概ね平行な方向に延びる。

    第1のセグメント70aはまた、初めにシャンク76aの近心端から離れて咬合側方向に延び、次いで遠心方向に延びる、湾曲したアーム90aを含む。 アーム90aの外端は、ショルダ92aを含む。 シャンク76aの遠心端も、ショルダ100aを含む。

    アタッチメントモジュール22aはまた、両端に近心開孔96aと遠心開孔98aとを有する概ね「U」字形の第2のセグメント72aを含む。 近心開孔96aは、第1のセグメント70aが第2のセグメント72aに対して近心方向に移動されたときにショルダ100aと接触する、フランジ又はショルダ(図示せず)などの制限部を含む。 結果として、第1のセグメント70aは、通常の使用時には第2のセグメント72aから外れることがない。 第2のセグメント72aの中央の咬合側部分は、ショルダ94aを含む(例えば、図8参照)。

    アタッチメントモジュール22aは、第2のセグメント72aの遠心及び舌側部分に沿って延びる第2の回転止め具82aを含む。 第2の回転止め具82aは、図1〜7に示される実施形態に関して記載した第2の壁部分64に対する第2の回転止め具82の位置と同様に、通路に隣接したバッカルチューブ器具24aの壁部分から舌側方向に位置する領域で取り外し可能に受けられる。 第2のセグメント72aはまた、咬合矯正装置に連結するための開口部84aを含む。

    アタッチメントモジュール22aを取り付け、アタッチメントモジュール22aをバッカルチューブ器具24aにしっかり固定するために、アタッチメントモジュール22aは、初めは、図8に描かれるその開いた配向にある。 予めもたらされない場合、この開いた配向は、第1のセグメント70aが第2のセグメント72aから離れる方向に移動することによって、好ましくは、ショルダ100aと近心開孔96a内に設けられた制限部との接触によりそのような移動の限界に達するまで移動することによって、達成される。 次に、第2のセグメント72aは、バッカルチューブアタッチメント24aの咬合側に沿って置かれ、歯肉側方向に移動される。 アタッチメントモジュール22aが歯肉側方向に引き続き移動すると、第2の回転止め具82aが、バッカルチューブ器具24aの通路を画定する壁部分の舌側の隣の位置に運ばれ、また、第2のセグメント72aの中央部分を、バッカルチューブ器具24aの咬合側の近位に移動させる。 第2のセグメント72aのこの位置では、開孔96a、98aは、通路66aの中心軸線と位置合わせされている。

    次に、第1のセグメント70aは、シャンク76aを近心開孔96a内に通し、通路66a内に到達させるように、第2のセグメント72aに対して遠心方向に移動される。 遠心方向の第1のセグメント70aの移動は、ショルダ92aがショルダ94aと掛合するまで継続される。 これで、アタッチメントモジュール22aは、図9に示されるその閉じた配向になる。

    アタッチメントモジュール22aがその閉じた配向にあるとき、第1の回転止め具78aは、バッカルチューブ器具24aのキャップを覆って延びる。 更に、ショルダ92a、94aの係合によってもたらされる掛合(latching)は、第2のセグメント72aに対して近心方向での第1のセグメント70aの不慮の移動を妨げる。 結果として、アタッチメントモジュール22aは、施術者がアタッチメントモジュール22aをその開いた配向に動かすことを決定するまで、バッカルチューブ器具24aにしっかり連結される。 アタッチメントモジュール22aを開くためには、ショルダ92a、94aが互いに係脱するまで、アーム90aが、手作業用器具によって咬合側方向に移動される。 次いで、第1のセグメント70aは、近心方向にシフトされる。

    本発明の更なる実施形態による歯科矯正アセンブリ20bが、図11及び12に示されている。 アセンブリ20bは、アタッチメントモジュール22bと咬合矯正装置26bとを含む。 アセンブリ20bはまた、図11及び12には図示していないが、所望により図1〜5及び8〜10に描かれたバッカルチューブ器具24、24aに類似又はそれらと同一の、バッカルチューブ器具を含む。

    アタッチメントモジュール22bは、細長いシャンク76bと、シャンク76bから離隔された第1の回転止め具78bとを備えた、第1のセグメント70bを含む。 シャンク76b及び回転止め具78bは、アタッチメントモジュール22bがバッカルチューブ器具に連結されるときに、近心−遠心基準軸線に沿って概ね平行な方向に延びる。

    アタッチメントモジュール22bはまた、第2の回転止め具82bを備えた第2のセグメント72bを含む。 第2のセグメント72bの遠心端は、ショルダ85bを提供する本体部83bで終端する。 柱86bは、本体部83bから顔側方向の外方に延びる。 第2の柱89bは、柱86bに概ね平行な関係で延び、ショルダ85bに隣接した場所で第2のセグメント72bに連結される。 好ましくは、柱86b、89bは、第2のセグメント72bの一部として一体成型される。

    アタッチメントモジュール22bの第3のセグメント74bは、概ね「C」字形の構成を有し、第1のセグメント70bを第2のセグメント72bに一体的に連結する。 第3のセグメント74bは、互いに近づく方向及び互いに離れる方向での第1のセグメント70bに対する第2のセグメント72bの移動を可能にするように、十分に弾力性がある。 好ましくは、第1のセグメント70b及び第2のセグメント72bは、第3の部分74bが、力の加わっていないその標準状態にあるときには、図11及び12に示されるような向きにある。

    アタッチメントモジュール22bは、本来ならば多くの場合歯科矯正フェイスボウ又はヘッドギアコンポーネントを受けるために使用される通路など、バッカルチューブ器具内の通路の近心開口部内にシャンク76bの遠心自由端を置くことによって、図1〜5に示される器具24などのバッカルチューブ器具に連結される。 シャンク76bの外側又は遠心自由端は、バッカルチューブ器具の通路内でシャンク76bを受けるのを容易にするために、諸図面に示されるように先細になっている。

    歯科矯正施術者がアタッチメントモジュール22bを遠心方向でバッカルチューブ器具に押し付けるとき、第1及び第2のセグメント70b、72bは、シャンク76bの外端と本体部83bのショルダ85bとの間のスペースを広げるのに十分な距離だけ自動的に互いに離れる。 そのような動きは、第3のセグメント74bの固有の弾力性によって可能となり、好ましくは、手作業用器具などを使用せずにモジュール22bに対して指で圧力をかけることによって実施することができる。

    アタッチメントモジュール22bがバッカルチューブ器具に対して遠心方向に動き続けるにつれて、シャンクの外端85bは、バッカルチューブ器具の通路の遠心側から出てくる。 アタッチメントモジュール22bが遠心方向に動き続けると、ショルダ85bをバッカルチューブ器具の遠心側に配置できるようになる。 ショルダ85bがこの方式でバッカルチューブ器具を通り過ぎると、第3のセグメント74bの固有の弾力性が、第1及び第2のセグメント70b、72bを、互いに向かって相対的に動かし、また、図11及び12に示される、力の加わっていないそれらの閉じた配向に向かって動かす。

    第3のセグメント74bの弾力性は、ショルダ85bを含めた第2のセグメント72bの形状と相まって、アタッチメントモジュール22bが適所で捕らえられるように、バッカルチューブ器具がショルダ85bの近心側にあるその位置へと「スナップ嵌め」できるようにする。 この「スナップ嵌め」関係は、前述した米国特許第6,913,460号に記載の歯科矯正連結具に関して記載した「スナップ嵌め」関係に類似している。 処置の間、第3のセグメント74bの固有の弾力性は、施術者がアタッチメントモジュール22bをバッカルチューブ器具から解放することを望むまで、アタッチメントモジュール22bがバッカルチューブ器具に連結されたままになることを保証するのに役立つ。 実際には、アタッチメントモジュール22bは、後でバッカルチューブ器具から係脱させるためにアタッチメントモジュール22bを近心方向に移動できるよう、シャンク76bとショルダ85bとの間のスペースを広げるために、アタッチメントモジュール22b又は咬合矯正装置26bを咬合側方向に(すなわち、図11に示される配置を見て下方に)押すことによって、望ましいときに解放されることができる。

    アタッチメントモジュール22bがバッカルチューブ器具に連結されるとき、第1の回転止め具78bは、前述のアーチワイヤスロットキャップ62に類似した取り外し可能なキャップの顔側など、バッカルチューブ器具の顔側部分を覆って延びる。 第1の回転止め具78bは、シャンク76bの長手軸線周りでの、図12を見たときに反時計回りの弧状のアタッチメントモジュール22b及び咬合矯正装置26bの運動を制限する働きをする。

    更に、アタッチメントモジュール22bがバッカルチューブ器具に連結されるときには、第2の回転止め具82bは、図2〜4に示されるバッカルチューブ器具24に対する第2の回転止め具82の配向と同様に、バッカルチューブ器具の舌側部分に沿って延びる。 第2の回転止め具82bは、隣接歯から離れる概ね顔側方向での第2のセグメント72bの曲げ又はねじれの運動を制限する。 図11及び12を参照することによって理解できるように、第1の回転止め具78bは、第1の基準軸線に沿った方向にシャンク76bから離隔され、シャンク76bに概ね平行な方向に延びており、他方、第2の回転止め具82bは、第1の基準軸に対して概ね垂直な第2の基準軸に沿った方向にシャンク76bから離隔される。

    咬合矯正装置26bは、所望により、前述の咬合矯正装置26に類似し、図11に示される第1の細長い管状部材47bを含む。 圧縮コイルばね46bは、第1の管状部材47bの周りを延び、第1の部材47bに固定された咬合矯正装置26bのコネクタ48bを支える外端を有する。

    咬合矯正装置26bのコネクタ48bは、第2のセグメント72bの柱86b上で受けられる円形開口部を備えたタブを含む。 扁平な長円形のキャップ87bが、柱86b、89bの外端に溶接され、咬合矯正装置26bを枢動可能に連結された関係でアタッチメントモジュール22bにしっかり固定する働きをする。 有利なことに、プレート87bの平らな顔側は比較的広く、患者の隣接口腔組織と接触した場合の患者の不快感の恐れを低減する。 更に、一体成型された2つの柱86b、89bは、ボールピンなどによって提供できるよりも強い構造を通じて咬合矯正装置26bをアタッチメントモジュール22bにしっかり連結する働きをする。

    アタッチメントモジュール22bを含むアセンブリ20bの他の態様は、前述のアタッチメントモジュール22、22aを含むアセンブリ20、20aの様々な態様に類似している。

    前述の諸実施形態は、本発明の実例であり、他の構造も可能である。 したがって、本発明は、以上で詳細に記載し添付図面に示した諸実施形態だけに限定されるものと見なされるべきではなく、以下の請求項及びそれらの均等物の正当な範囲によってのみ制限される。

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