Orthodontic device and method for treating odontoparallaxis |
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申请号 | JP2009288193 | 申请日 | 2009-12-18 | 公开(公告)号 | JP2010057996A | 公开(公告)日 | 2010-03-18 |
申请人 | Ormco Corp; オルムコ コーポレイション; | 发明人 | SHEIKH HAMID; DAMON DWIGHT; CERCORAN KEVIN; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an orthodontic device which overcomes defects of conventional orthodontic devices. SOLUTION: The convertible orthodontic device for coupling a mandible relative to a maxilla includes: a tubular first member; a second member which is received inside the first member to expand and contract in such a manner to form a tubular space and makes relative movements with respect to the first member when the mandible makes relative movements with respect to the maxilla; a biasing member (112) which is disposed inside the tubular space and separates the first member from the second member mutually; and a spacer (120, 124) which is disposed on the second member and is configured to energize the biasing member in a manner that the biasing member exerts biasing force opposite from the relative movements of the first and second members when the spacer is disposed on the second member. COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT | ||||||
权利要求 | 上顎に対して下顎を連結するためのコンバーチブルな歯列矯正デバイスであって、 チューブ状の第1部材と; チューブ状空間を形成するようにして前記第1部材の内部に伸縮的に受領される第2部材であるとともに、上顎に対して下顎が相対移動する際には前記第1部材と前記第2部材とが相対移動し得るものとされているような、第2部材と; 前記チューブ状空間の内部に配置された付勢部材であるとともに、前記第1部材と前記第2部材とを互いに離間させる向きの付勢力を発揮するような付勢部材と; 前記第2部材に配置され得るものとされたスペーサであるとともに、このスペーサを前記第2部材上に配置したときには、前記第1部材と前記第2部材との相対移動とは逆向きの付勢力を前記付勢部材が発揮するように前記付勢部材を励起し得るよう構成されているような、スペーサと; を具備していることを特徴とするコンバーチブルな歯列矯正デバイス。 請求項1記載のコンバーチブルな歯列矯正デバイスにおいて、 前記付勢部材が、圧縮スプリングを備え、 この圧縮スプリングが、前記第2部材の周囲に配置されかつ前記チューブ状空間内に少なくとも部分的に配置された複数のコイルを有し、 前記圧縮スプリングが、前記第1部材と前記第2部材との間の伸縮的な前記相対移動の少なくとも一部の時点で圧縮されることを特徴とするコンバーチブルな歯列矯正デバイス。 請求項2記載のコンバーチブルな歯列矯正デバイスにおいて、 前記スペーサが、前記チューブ状空間の内部に適合した寸法のチューブ状スリーブを備え、 このチューブ状スリーブが、前記第1部材と前記第2部材との間の伸縮的な前記相対移動の際には、前記圧縮スプリングに対して当接し、これにより、前記圧縮スプリングの前記複数のコイルを圧縮することを特徴とするコンバーチブルな歯列矯正デバイス。 請求項2記載のコンバーチブルな歯列矯正デバイスにおいて、 前記スペーサが、挟み付けタイプの係止体を備え、 この挟み付けタイプの係止体が、前記圧縮スプリングに対して当接した位置のところで、前記第2部材に対して取り付けられ得るものとされ、この取付により、前記第1部材と前記第2部材との間の伸縮的な前記相対移動の際には、前記圧縮スプリングの前記複数のコイルを圧縮することを特徴とするコンバーチブルな歯列矯正デバイス。 請求項1記載のコンバーチブルな歯列矯正デバイスにおいて、 前記第2部材に対して取り付けられるコネクタを備え、 このコネクタが、前記スペーサが前記第2部材上に配置されていないときに前記第1部材と前記第2部材との間の伸縮的な前記相対移動に対する係止部として動作し得るよう、前記第1部材に対しての接触部分を有していることを特徴とするコンバーチブルな歯列矯正デバイス。 請求項1記載のコンバーチブルな歯列矯正デバイスにおいて、 前記第2部材に対して取り付けられるコネクタを備え、 このコネクタが、前記スペーサが前記第2部材上に配置されているときに前記第1部材と前記第2部材との間の伸縮的な前記相対移動に対する係止部として動作し得るよう、前記第1部材に対しての接触部分を有していることを特徴とするコンバーチブルな歯列矯正デバイス。 請求項1記載のコンバーチブルな歯列矯正デバイスにおいて、 前記第2部材が、テーパー形状の自由端を有したロッドとされ、 前記自由端が、前記チューブ状空間を形成するようにして、前記第1部材の内部に伸縮的に受領されることを特徴とするコンバーチブルな歯列矯正デバイス。 |
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说明书全文 | この出願は、2006年1月11日付けで出願された米国特許予備出願第60/757,944号明細書の優先権を主張するものである。 この文献の記載内容は、参考のためここに組み込まれる。 本発明は、全体的には歯列矯正器具に関するものであり、より詳細には、歯列不正を処置するための歯列矯正デバイスおよび方法に関するものである。 歯列矯正の処置においては、位置が不適切な歯を、歯科矯正学的に適正な位置へと、移動させる。 処置時には、多くの場合、ブラケットとして公知の小さな歯列矯正器具が、前歯や小臼歯や臼歯に対して連結され、そして、各ブラケットのスロット内を通してアーチワイヤが配置される。 アーチワイヤは、複数のブラケットおよび関連する複数の歯の動きを適正な咬合のための所望位置へと導くためのトラックを形成する。 典型的には、アーチワイヤの端部どうしは、頬側チューブとして公知であるような患者の臼歯に対して固定された器具によって、保持される。 ブラケットと、アーチワイヤと、頬側チューブとは、通常は、『ブレース』と称される。 一部の患者の歯列矯正の治療においては、さらに、上歯列弓すなわち上顎の位置の修正、あるいは、下歯列弓すなわち下顎の位置の修正、を行う。 例えば、ある種の患者は、クラスIIの歯列不正すなわち『過蓋咬合』と称される状況を有している。 この状況においては、顎どうしを閉じた状態で、下歯列弓の位置が、上歯列弓のの位置と比較して、過度に後方側に位置している。 他のタイプの患者は、クラスIII の歯列不正すなわち『前歯の反対咬合』と称される逆の状況を有し得る。 この状況においては、顎どうしを閉じた状態で、下歯列弓の位置が、上歯列弓のの位置と比較して、所望位置よりも前方側に位置している。 クラスIIの歯列不正とクラスIII の歯列不正とは、通常は、上歯列弓に対しての下歯列弓の移動によって、修正される。 患者が歯列矯正治療を受けなければならない合計時間を最小化し得るよう、典型的には、下歯列弓に関するこの修正と、アーチワイヤとブラケットとを使用した個々の歯の所望位置への移動処置とが、同時に行われることが望ましい。 例えば、多くの場合、下歯列弓の移動は、ブラケットや、頬側チューブや、アーチワイヤや、あるいは、歯列矯正器具に取り付けられている付属部材に対して力を印加することによって、得られる。 歯列不正を処置するに際して、多数の歯列矯正器具が開発されている。 そのような歯列矯正器具の中で最も人気のあるもののうちの1つは、一般に、『ハーブスト』デバイスと称されている。 従来のハーブストデバイスは、伸縮式のスリーブと、ロッドアセンブリと、から構成されている。 典型的には、アセンブリの一方の部材は、上歯列弓内の臼歯に対して回転可能に取り付けられ、他方の部材は、下歯列弓内の前歯に対してあるいは小臼歯に対して(あるいは下歯列弓のカンチレバーアームに対して)回転可能に取り付けられる。 多くの場合、スリーブ部材とロッド部材との双方は、ネジを使用して、それぞれの歯列に対して回転可能に取り付けられる。 そのネジは、各部材内の開口またはアイレットを通して挿入され、アーチワイヤやブラケットやキャップやあるいは歯列矯正器具の他の部材上に設けられた螺着部材に対して対して螺着される。 ハーブストデバイスは、口が閉じられる際に、所望の咬合位置に向けて下歯列弓を不正するように動作する。 言い換えれば、ハーブストデバイスを使用している場合には、双方の歯列が適切な咬合位置にまで物理的に再配置されるまでは、患者は、口を快適に閉じることができない。 双方の歯列が適切に再配置されない場合には、ハーブストデバイスのスリーブは、ロッドの端部に対して衝撃を印加する。 これにより、患者にとっては不快であるような、硬いかつ固定された『係止部』を形成することとなる。 この不快な係止部を補償し得るよう、患者は、下顎を前方側に再配置する。 結局のところ、患者は、学習した反応に基づく生理的適応を経験する。 これにより、双方の顎は、適切な咬合でもって、自然に閉じるようになる。 処置が進むと、スペーサを、ロッド上に配置することができる。 これにより、両顎が適応し始めた後に、硬い固定された係止部を適切に再配置することができる。 これにより、処置を継続することができて、適切な咬合に向けて両顎をさらに適応させることができる。 ハーブストデバイスは、全体的には、比較的短時間でもって、かなりの距離にわたって顎を移動させることに成功しているけれども、時には、ハーブストデバイスを使用した処置の次に、スプリング付勢式咬合修正器を使用した処置を行う必要がある。 例えば、ハーブストデバイスによる処置後には、顎が適切な咬合状態からわずかに逆戻りしてしまうことは、珍しいことではない。 このような場合、逆戻りは、多くの場合、スプリング付勢式咬合修正器を使用して修正される。 この目的のために、ハーブストデバイスが患者の歯と口から典型的には取り外され、そして、個別のスプリング付勢式咬合修正器が、歯の上に設置される。 スプリング付勢式咬合修正器は、下顎または歯を前方側に移動させるような押し込みタイプの力を生成し得るよう構成することができ、典型的には、下顎または歯を移動させるような付勢力を印加するスプリングまたはを含めるフレキシブル部材を備えることができる。 スプリングは、双方の顎を閉じた際に付勢され、これにより、スプリングは、人間の顎の正常な成長方向にほぼ沿った力を印加する。 スプリング付勢式咬合修正器と上下歯列弓との連結は、複数の個別部材を利用しているため、典型的には複雑である。 例えば、咬合修正器の後方端部は、典型的には、上の臼歯上において頬側チューブに対して、バヨネットワイヤまたはピンを使用して、連結される。 バヨネットワイヤまたはピンは、咬合修正器の後部に対して連結された第1端部と、まず最初に頬側チューブに通されその後に曲げ戻された自由端と、を有している。 これにより、上歯列弓に対して後部が連結される。 咬合修正器の前方端部は、典型的には、下歯列弓上のアーチワイヤ上に配置されるアイレットを備えており、それに沿って自由に進む。 これに代えて、咬合修正器の前方端部は、下歯列弓に関連した補助ワイヤ上に配置することができる。 上記に加えて、スプリング付勢式の咬合修正器は、他の歯列矯正処置においても使用することができる。 例えば、歯列不正が比較的小さい場合には、したがって、それほど大きな筋肉および骨格の修正が全体的に必要とされない場合には、スプリング付勢式の咬合修正器は、まず第一に、歯列不正を修正するために使用することができる。 スプリング付勢式の咬合修正器は、また、顎への生理学的修正がより制限されているような成人患者の歯列矯正治療においても、使用することができる。 いずれにしても、歯列不正の処置のための上述したような現存の歯列矯正デバイスに関しては、いくつかの欠点が存在する。 ハーブストデバイスまたはスプリング付勢式の咬合修正器といったような、歯列不正を処置するための様々なアプローチおよび様々なデバイスの場合には、外科医は、多種多様な個別の部材を有した多数のデバイスを保有しておく必要がある。 これにより、在庫の量および複雑さが増大する。 多数のデバイスを準備することにより、さらに、医師およびスタッフは、訓練を積んでそれぞれのデバイスに対して慣れておく必要がある。 加えて、外科医が、ハーブストデバイスからスプリング付勢式の咬合修正器への交換を要望した場合には、あるいは逆に、スプリング付勢式の咬合修正器からハーブストデバイスへの交換を要望した場合には、外科医は、典型的には、一方のデバイスを患者の口から取り外し、その後、他方のデバイスを歯上に設置する。 これは、時間のかかる作業であり、したがって、コスト高のプロセスである。 上記に加えて、他の欠点は、ハーブストデバイスまたはスプリング付勢式の咬合修正器を上下の歯列弓に対して回転可能に連結させる連結部分が、複数の個別部材の組立を必要とすることである。 この操作は、困難なものであり、時間がかかるものである。 このことは、デバイスが口内の後方において臼歯に対して連結されており、そのため、アクセス性が限られている場合に、特に当てはまる。 さらに、回転可能な連結を維持し得るよう、また、歯列矯正処置時に印加される力に耐え得るよう、デバイスを歯に対して連結しているコネクタは、および、連結を形成するために使用されるツールは、多くの場合、大きくて嵩高いものである。 これらの構成部材および関連ツールは、したがって、口内組織と接触することによって、患者に対して不快感を引き起こす。 さらに他の欠点として、現存のコネクタは、特に螺着をベースとしたコネクタは、横方向(すなわち、左右方向)に関しての顎の移動度合いを非常に制限する。 これにより、患者が横方向に顎を動かそうとする際にデバイスの破損の可能性を増大させる。 また、一般的に、患者にとって不快なものである。 したがって、歯列矯正の技術分野においては、現存の歯列矯正デバイスの上記欠点および他の欠点を克服し得るような、歯列不正を処置するための改良されたデバイスおよび方法が要望されている。 本発明の様々な実施形態は、患者の口腔内において顎に対して連結される連結部材と一緒に使用するための歯科用装置に関するものである。 この装置は、歯列矯正デバイスと;この歯列矯正デバイスに対して付設された連結デバイスと;を具備している。 連結デバイスは、連結部材を部分的に受領し得るよう構成された受領孔と、開放状態と閉塞状態との間にわたって受領孔に対して移動可能とされた阻止部材と、を備えている。 開放状態においては、連結部材を受領孔から取り外すことができ、閉塞状態においては、連結部材に対して係合歯列矯正デバイスを回転可能に係合し得るようにして連結部材が受領孔の内部に捕捉されている。 1つの実施形態においては、歯列矯正デバイスは、クラスIIの歯列不正修正器を備えている。 クラスIIの歯列不正修正器は、第1部材と;第1端部と、連結デバイスが付設された第2端部と、を有したチューブ状の第2部材と;を備えている。 第1部材は、第2部材の第1端部内へと挿入可能とされ、これにより、第1部材と第2部材とは、相対移動によって伸縮可能とされている。 また、第1部材が、連結デバイスを付帯することができる。 阻止部材は、第1脚と、第2脚と、を備えることができ、これら第1脚および第2脚は、阻止部材が閉塞状態とされたときには、連結部材の小寸法部分の周囲に延在するものとされ、これにより、閉塞状態においては、受領孔と阻止部材との間に連結部材の大寸法部分を固定し得るものとされる。 ピンを、第1脚と第2脚との間に配置することができ、このピンは、第1脚と第2脚との間において摩擦係合され、これにより、阻止部材が閉塞状態から開放状態へと移動することを防止する。 これに代えて、阻止部材は、スプリングクリップを備えることができ、このスプリングクリップは、阻止部材が閉塞状態とされたときには、連結部材の小寸法部分の周囲に延在するものとされ、これにより、閉塞状態においては、受領孔と阻止部材との間に連結部材の大寸法部分を固定し得るものとされた部分を有することができる。 スプリングクリップは、閉塞状態から開放状態へと阻止部材が移動することを防止し得るよう、弾性的に付勢される。 他の実施形態においては、阻止部材は、回転可能なドラムを備えることができ、このドラムは、このドラムの中央開口に対して連通している切欠部を有している。 開放状態においては、ドラムの切欠部は、連結デバイスの孔に対して位置合わせされ、これにより、受領孔内へと連結部材を挿入するための通路を提供する。 ドラムの閉塞状態においては、切欠部は、連結デバイスの孔から位置がずらされ、これにより、連結部材を受領孔内へと少なくとも部分的に捕捉可能とされている。 連結デバイスは、戻り止めを備えることができ、ドラムは、スプリング部材を備えることができる。 この場合、スプリング部材と戻り止めとが協働することにより、閉塞状態から開放状態への阻止部材の移動を防止することができる。 本発明の他の実施形態においては、上顎に対して下顎を連結するためのコンバーチブルな歯列矯正デバイスは、チューブ状の第1部材と;チューブ状空間を形成するようにして第1部材の内部に伸縮的に受領される第2部材と;を具備している。 上顎に対して下顎が相対移動する際には、第1部材と第2部材とが相対移動し得るものとされている。 付勢部材が、チューブ状空間の内部に配置されている。 歯列矯正デバイスは、さらに、第2部材に配置され得るものとされたスペーサを具備している。 この場合、このスペーサを第2部材上に配置したときには、第1部材と第2部材との相対移動とは逆向きの付勢力を付勢部材が発揮するように付勢部材を励起し得るよう構成されている。 1つの実施形態においては、付勢部材は、圧縮スプリングを備えることができる。 この圧縮スプリングは、第1部材と第2部材との間の伸縮的な相対移動の少なくとも一部の時点で圧縮され得る複数のコイルを有している。 他の実施形態においては、スペーサは、チューブ状空間の内部に適合した寸法のチューブ状スリーブとして構成することができる。 このチューブ状スリーブは、圧縮スプリングに対して当接することができ、これにより、圧縮スプリングの複数のコイルを圧縮することができる。 他の実施形態においては、スペーサは、挟み付けタイプの係止体として構成することができる。 この挟み付けタイプの係止体は、第2部材に対して取り付けられ得るものとされ、この取付により、圧縮スプリングに対して当接することができ、これにより、圧縮スプリングの複数のコイルを圧縮することができる。 本発明による歯列矯正デバイスを使用した方法においては、例えばクラスIIの歯列矯正デバイスといったような歯列矯正デバイスの内側伸縮部材と外側伸縮部材とを、下顎と上顎との間に固定し;歯列矯正デバイスの内側伸縮部材と外側伸縮部材とをハーブストモードで動作させ、これにより、上顎に対して下顎を再配置し;歯列矯正デバイスの双方の伸縮部材に対して付設された付勢部材を活性化することによって、ハーブストモードから、上顎に対して下顎を再配置する向きの付勢力を付勢部材が印加している第2の動作モードへと、歯列矯正デバイスの動作モードを切り替える。 第2の動作モードは、スプリング付勢モードとすることができる、あるいは、ハーブストモードとスプリング付勢モードとの双方の見地を利用した混在モードとすることができる。 さらに他の実施形態においては、患者の顎に対して連結される連結部材に対して歯列矯正デバイスを取り付けるための方法において、連結部材を、歯列矯正デバイスに付設された連結デバイスの受領孔の中へと、部分的に挿入し、連結デバイスに付設された阻止部材を受領孔に対して移動させ、これにより、受領孔の内部に連結部材を捕捉し、これにより、連結部材に対して歯列矯正デバイスを回転可能に係合する。 本発明の上記のおよび他の目的や利点や特徴点は、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより、当業者には明瞭となるであろう。 添付図面は、本明細書の一部をなすものであって、本発明の様々な実施形態を図示している。 添付図面と、本発明に関する上記一般的な説明と、後述の詳細な説明とは、互いに協働して、本発明の原理を説明するように機能する。 図1〜図4に示すように、本発明の一実施形態による歯列矯正デバイス10は、上歯列弓すなわち上顎12に対して、および、下歯列弓すなわち下顎14に対して、連結することができ、これにより、歯列不正を有した顎14を上顎12に対して再配置することができ、これにより、例えばクラスIIの歯列不正といったような歯列不正を修正することができる。 歯列矯正デバイス10は、伸縮式のロッドアセンブリ16を備えている。 このロッドアセンブリ16は、内部ロッド18と、外側スリーブ20と、上側連結デバイス22と、下側連結デバイス24と、を備えている。 内部ロッド18は、第1端部26と、この第1端部とは反対側に位置した第2端部28と、を備えている。 内部ロッド18の第1端部26は、下側連結デバイス24に対して連結されている。 同様に、外側スリーブ20は、第1端部30と、この第1端部とは反対側に位置した第2端部32と、を備えている。 外側スリーブ20の第2端部32は、上側連結デバイス22に対して連結されている。 内部ロッド18は、外側スリーブ20の内部に適合し得るように構成されている。 これにより、アセンブリ16に対して、伸縮特性が提供されている。 この目的のために、内部ロッド18の第2端部28は、外側スリーブ20の第1端部30を通して、外側スリーブ20内へと挿入することができる。 1つの実施形態においては、内部ロッド18の第2端部28は、外側スリーブ20内への内部ロッド18の挿入を容易なものとし得るよう、テーパー形状のものとすることができる。 内部ロッド18は、中実部材として図示されているけれども、これに代えて、内部ロッド18は、チューブ状部材として構成することができる。 図1に示すように、上側連結デバイス22は、上顎12に対して連結することができる。 そして、下側連結デバイス24は、口腔の前方側において、下顎14に対して連結することができる。 伸縮式のロッドアセンブリ16により、歯列矯正デバイス10は、両顎12,14の開閉の際に、拡縮することができる。 このような構成により、歯列矯正デバイス10は、詳細に後述するように、歯列不正の修正を容易に行うことができる。 本発明の1つの見地においては、歯列矯正デバイス10は、改良された態様でもって、上顎12および下顎14に対して連結することができる。 より詳細には、上側および下側の連結デバイス22,24は、ネジやバヨネットピンや補助ワイヤや他の取付部材を有していないような、一体的アセンブリとして構成することができる。 これにより、連結デバイス22,24を、より迅速にかつより簡便に、上側および下側の歯列弓に対して、選択的に、取り付けたりあるいは取り外したりすることができる。 この目的のために、図5A〜図5Cに示すように、下側連結デバイス24は、ボディ部38を備えている。 ボディ部38は、歯対向表面40と、頬側表面42と、これら表面40,42を連結している側面44と、を有している。 側面44は、内部ロッド18の第1端部26を受領し得るよう構成された孔46(図6および図7)を備えている。 図5Cに示すように、頬側表面42は、円滑なかつ連続的な表面として構成することができ、この表面は、穏やかで丸められたエッジを有している。 このような構成は、軟組織に対する衝撃を防止する。 これにより、患者にとって大いなる快適さを提供することができる。 図5A,図5B,図6,および図7に示すように、下側連結デバイス24の歯対向表面40は、受領孔48を備えている。 受領孔48は、歯列矯正デバイス10を下顎14に対して連結させ得るよう、連結部材50と協働し得るように構成されている。 1つの実施形態においては、図8に示すように、連結部材50は、第1端部54と第2端部56とを有したロッドまたはステム52として、構成することができる。 ステム52の第1端部54は、下顎14に対して連結し得るよう構成されている。 例えば、第1端部54は、下顎14に付設されたアーチワイヤや頬側チューブやブラケットやクラウンやバンドや片持ちアームや他の歯列矯正器具に対して、連結することができる。 1つの実施形態においては、ステム52の第1端部54は、チューブ部材58に対して連結することができる。 そして、チューブ部材58は、下顎14に付設されたアーチワイヤに対して連結することができる。 チューブ部材58は、例えば溶接といったような任意の適切な手法によってステム52に対して連結することができる。 あるいは、チューブ部材58は、ステム52と一体的に形成することができる。 しかしながら、本発明は、このような手法に限定されるものではない。 当業者であれば理解されるように、例えば溶接やロウ付けといったような他の手法によっても、下顎14に対して、ステム52の第1端部54を連結することができる。 ステム52の第2端部56は、ボール部60として構成することができる。 ボール部60は、ステム52よりも大きなものとされる。 これにより、ネック部62と肩部64とを形成することができる。 ステム52のボール部60は、連結デバイス24の受領孔48内に受領され得るように、なおかつ、後述するような態様でもって連結デバイス24の受領孔48に対して固定され得るように、構成されている。 図5A,図5B,図6,および図7に示すように、連結デバイス24は、歯対向表面40から突出する拡張部66を備えている。 拡張部66は、側面44に対して面一とされた外面68と、内面70と、これら外面68と内面70とを連結する端面72と、を有している。 T字形状の開口74が、突出部(すなわち拡張部)66内に形成されており、外面68から内面70へと延在しており、端面72を横切っている。 開口74は、スロット76と、スロット76を少なくとも部分的に囲むとともに互いに対向した一対の対立した耳部78,80と、を規定している。 スロット76は、歯対向表面40の受領孔48を横断する軸線83に沿って、延在している。 スロット76のうちの、耳部78,80に対向した内壁82は、ダウエルピン86を受領し得るよう構成された孔84を備えている。 ダウエルピン86が孔84内に配置されたときには、ピン86の一部が、スロット76内へと突出する(すなわち、進入する)。 ダウエルピン86の機能については、詳細に後述する。 図5A,図5B,図7,および図9に示すように、連結デバイス24は、さらに、阻止部材を備えている。 阻止部材は、ヨーク88として図示されている。 ヨーク88は、スロット76内へと受領されてスロット76内に保持されるように構成されており、スロット76内にわたって軸線83に沿って移動することができる。 この目的のために、ヨーク88は、端部90と、互いに対向した2つの脚92,94と、を備えている。 脚92,94の間には、スロット96が形成されている。 このスロット96は、ヨーク88がスロット76内に配置されたときには、ダウエルピン86を受領する。 ヨーク88は、耳部78,80によって、スロット76内に少なくとも部分的に保持される。 脚92,94の終端端部98,100は、円弧形状とされており、外向きに、すなわち、脚から遠ざかる向きに、突出している。 スロット96は、第1部分102と、中間部分104と、閉塞端部106と、を備えている。 第1部分102に沿ったスロット96の幅は、ダウエルピン86の例えば直径といったような横断方向寸法よりも、わずかに大きなものとされている。 これにより、制限された抵抗度合いでもって、軸線83に沿ってヨーク88を移動させることができる。 ダウエルピン86が第1部分102に沿って配置されたときには、終端端部98,100は、受領孔48から離間した状態で、移動する(図5A)。 この状態は、本明細書においては、開放状態と称される。 ヨーク88が軸線83に沿って受領孔48に向けて駆動された際には、ダウエルピン86は、中間部分104に対して係合する。 中間部分104は、第1部分102よりも狭いものとされており、中間部分104の幅は、ダウエルピン86の横断方向寸法よりも小さなものとされている。 これにより、ヨーク88とダウエルピン86との間には、緊密な摩擦係合が形成される。 この摩擦係合は、軸線83に沿ってのヨーク88の移動を制限する。 閉塞端部106は、ダウエルピン86と同様の形状とされており、ヨーク88が受領孔48に向けて駆動された際には、スナップ係合的にダウエルピン86を受領する(図5B)。 ダウエルピン86が閉塞端部106内に配置されたときには、脚92,94の終端端部98,100は、受領孔48の上に重なる。 この状態は、本明細書においては、閉塞状態と称される。 閉塞状態においては、ヨーク88は、ダウエルピン86が中間部分104を通過する際に受ける抵抗力に打ち勝ち得るような十分な力を印加されることによって、受領孔48から離間する向きにスロット76に対してしか移動することができない。 この目的のために、端部90は、開口108を備えることができる。 この開口108は、開放状態と閉塞状態との間にわたってのヨーク88の移動を容易なものとするツール(図示せず)に対する係合を行うためのものである。 ヨーク88と連結デバイス24の受領孔48とが互いに協働することにより、連結デバイス24を、上述したようにして下顎14に対して連結される連結部材50に対して、連結させることができる。 この目的のために、図5Aおよび図5Bに示すように、ヨーク88は、開放状態に向けて移動させることができる。 これにより、ヨーク88は、受領孔48から遠ざかる向きに移動する。 この状態で、連結デバイス24を、連結部材50上に配置することができる。 そして、連結デバイス24を歯に向けて移動させた際には、ボール部60が受領孔48内に受領される。 ボール部60が受領孔48内に位置した状態で、中間部分104を通過する際にダウエルピン86が受ける抵抗力に打ち勝ち得る十分な力を印加することにより、ダウエルピン86が閉塞端部106内に配置され、これにより、ヨーク88は、閉塞状態となる。 図5Bに示すように、閉塞状態とされたときには、脚92,94の円弧形状の終端端部98,100が、ステム52のネック部62に対して緊密に係合する。 これにより、連結デバイス24は、連結部材50に対して固定的に連結される。 有利な見地においては、ボールとソケットとからなる構成であることのために、また、上述したようにしてヨーク88がステム52を係合することのために、軸線110に沿っての連結デバイス24と連結部材50との不用意な脱離が防止され、なおかつ、連結部材50が、軸線110まわりに回転することができる、したがって、歯列矯正デバイス10が、軸線110まわりに回転することができる。 連結デバイス24が連結部材50に対して連結された状態では、連結部材50から離間する向きにおける連結デバイス24のいかなる移動によっても、肩部64がヨーク88の内側エッジに対して当接することとなる。 これにより、そのような移動が阻止される。 さらに、ボール部60と受領孔48との相互作用も、また、終端端部98,100とネック部62との相互作用も、軸線110まわりにおける連結デバイス24と連結部材50との相対回転を禁止するものではない。 さらにまた、ボールとソケットとからなる構成により、従来技術による連結と比較して、横方向の移動可能性が増大されている。 さらに他の有利な見地においては、連結デバイス24は、開放状態と閉塞状態との間にわたってのヨーク88の移動により、連結部材50に対して選択的に着脱させることができる。 これにより、歯列矯正デバイス10を、迅速かつ簡便な態様で歯に対して着脱させることができ、ネジまたは他の個別部材に基づく欠点もなく、また、嵩高いツールを使用する必要もない。 当業者であれば、上記説明が下側連結デバイス24に関するものであるけれども、上側連結デバイス22を同様に構成することができて同様の態様で動作させ得ることは、理解されるであろう。 したがって、下側連結デバイス24に関する上記説明は、上側連結デバイス22に関しても、適用される。 加えて、下側連結デバイス24を下顎14に対して連結するために使用された連結部材50と同様の連結部材を、上側連結デバイス22を上顎12に対して連結させるために使用することができる。 歯列矯正デバイス10の動作に関しての上側および下側連結デバイス22,24の間の任意の修正は、当業者には自明であろう。 また、当業者であれば、上述したような連結デバイス22,24が、ここで説明された歯列矯正デバイス10に制限されるものではなく、歯列矯正デバイスと上および/または下の歯列弓との間の連結が要望されるような多種多様な歯列矯正デバイスに関して使用され得るものであることは、理解されるであろう。 例えば、連結デバイス22,24は、米国特許出願明細書シリアル番号第60/702,142号および米国特許出願明細書シリアル番号第11/459,530号に記載されているようなハーブストデバイスと一緒に使用することができる。 これら文献の記載内容は、参考のためここに組み込まれる。 次に、歯列矯正デバイス10の設置に関して説明する。 複数の連結部材50を、上述した方法によって、所望位置において上顎12および下顎14に配置する。 上側および下側連結デバイス22,24上のそれぞれにおいて、ヨーク88を、開放状態に向けて移動させる。 下側の連結部材50のボール部60が受領孔48内に受領されるように、下側連結デバイス24を移動させる。 その後、ヨーク88を閉塞状態に向けて移動させ、これにより、下側連結デバイス24を下顎14に対して固定的に連結する。 上側の連結部材50のボール部60が上側連結デバイス22の受領孔48内に受領されるように、上側連結デバイス22を同様にして移動させる。 その後、ヨーク88を閉塞状態に向けて移動させ、これにより、上側連結デバイス22を上顎12に対して固定的に連結する。 当業者であれば理解されるように、上側連結デバイス22を、まず最初に、上顎12に対して連結し、その後に、下側連結デバイス24を、下顎14に対して連結することができる。 また、歯列矯正デバイス10の取り外しは、上記手順を実質的に逆の順序で実行することにより行い得ることに注意されたい。 言い換えれば、上側および下側連結デバイス22,24上において、ヨーク88を開放状態に向けて移動させ、連結デバイス22,24をそれぞれ対応する連結部材50から離間する向きに移動させることができる。 これにより、患者の口腔内から歯列矯正デバイス10を取り外すことができる。 処置時に設置と取り外しとを何回にもわたって繰り返し的に行うと様々な構成部材が摩耗してしまうことのために、最も安価でなおかつ容易に交換可能な構成部材がまず最初に摩耗を受けるように、構成すべきである。 例えば、ダウエルピン86と、ヨーク88の中間部分104とは、これら部材の間において摩擦係合を行うことのために、設置と取り外しとを繰り返した際には、摩耗を受けやすい。 これら部材の構成に際しては様々な材料を使用し得るけれども、1つの実施形態においては、ヨーク88は、440ステンレス鋼から構成することができ、ダウエルピン86は、ニッケルチタン(NiTi)から構成することができる。 このような組合せにより、製造および交換が容易なものとされたダウエルピン86の方が、ヨーク88と比較して、摩擦係合に基づく摩耗をより多く受けることとなる。 さらに他の有利な見地においては、歯列矯正デバイス10は、複数の処置モードにわたって選択的に動作し得るようなコンバーチブルな(すなわち、何通りかで使える)歯列矯正デバイスとすることができる。 よって、例えば、単一のデバイスが、ハーブストデバイスとしても、また、スプリング付勢式の咬合修正器としても、機能することができる。 この目的のために、図11に示すように、歯列矯正デバイス10は、付勢部材を備えることができる。 付勢部材は、内部ロッド18と外側スリーブ20との間のスペース内に配置されたスプリング112として、図示されている。 例えば、スプリング112は、外側スリーブ20に対して付設することができ、外側スリーブ20の内径と実質的に同じ直径を有することができる。 しかしながら、本発明は、この構成に制限されるものではない。 スプリング112の第1端部114は、上側連結デバイス22に対して連結することができる(図示されていない)、あるいはこれに代えて、外側スリーブ20の第2端部32に対して連結することができる。 これにより、外側スリーブ20に対しての、スプリング112の第1端部114の位置を、効果的に固定することができる。 当業者であれば、スプリング112の第1端部114を固定するに際して他の手法を使用し得ることを、また、そのような他の手法も本発明の範囲内であることを、理解されるであろう。 スプリング112は、外側スリーブ20に沿って延在しており、第2端部116において終端している。 意図された用途に応じて、第2端部116は、外側スリーブ20を超えて延在することができる、あるいは、外側スリーブ20と実質的に等しい位置にまで延在することができる、あるいは、外側スリーブ20の第1端部30と第2端部32との中間位置にまで延在することができる。 スプリング112は、下顎14に対して力を印加しないものとして(ハーブストモード)、構成することができる。 また、スプリング112は、下顎14に対して力を印加するように選択的に動作させることができる(スプリング付勢モード)。 また、歯列矯正デバイス10は、ハーブストタイプの修正とスプリング付勢タイプの修正との双方を使用した混在モードで動作するように、構成することもできる。 次に、複数の態様で使用可能な歯列矯正デバイス10におけるハーブストモードでの動作について、説明する。 歯列矯正デバイス10が、閉塞状態でもって、上顎および下顎12,14上に配置された場合(図1)には、内部ロッド18は、実質的に、外側スリーブ20の内部に配置されている。 さらに、外側スリーブ20の第1端部30は、下側連結デバイス24の接触部分118に対して当接して係合する。 動作のこのモードにおいては、スプリング112の第2端部116は、圧縮されない(すなわち、第1端部114に向けて移動しない)。 したがって、スプリング112による付勢力が発生せず、上顎14に対して付勢力が印加されることはない。 外側スリーブ20の第1端部30と接触部分118との間の相互作用は、従来的なハーブストデバイスにおいて使用されるような堅固な固定係止部を提供する。 患者が、顎12,14が閉じられた状態で、下顎14を後方側に動かそうと試みた場合には、外側スリーブ20は、この試みを打ち消すように下側連結デバイス24に対して力を印加することとなる。 連結デバイス22,24とそれぞれ対応する連結部材50との間における回転可能性により、および、伸縮式のロッドアセンブリ16のスライド可能性により、患者は、顎12,14を開放する向きに移動させることができる。 言い換えれば、顎12,14を開く際には、連結デバイス22,24は、互いに離間する向きに移動し、内部ロッド18の一部が、連結デバイス22,24の間に形成される軸線に沿って外側スリーブ20から突出するようにスライドする。 これにより、顎12,14をさらに広げることができる。 このような構成により、歯列矯正デバイス10は、噛む動作や話す動作やあくびをする動作やあるいは上顎12と下顎14との間の押し広げを必要とする他の動作を、ほとんど妨害することがない。 患者が顎12,14を閉じようとするときには、外側スリーブ20は、外側スリーブ20の第1端部30が下側連結デバイス24の接触部分118に対して当接するまで、内部ロッド18上をスライドする。 下顎14が、上顎12の位置と比較して過度な距離にわたって後方側に配置された場合には、歯列矯正デバイス10は、通常的な位置の場合よりも傾くこととなり、顎12,14が完全に閉じるのを防止する。 よって、上顎12および下顎14を閉じるためには、患者は、歯列矯正デバイス10が初期状態の傾きとなるまで、下顎14を前方側へと強制的に移動させなければならない。 従来的なハーブストデバイスの場合と同様に、結局のところ、患者は、この強制的応答に基づく筋肉および/または骨格の適合を経験することとなり、適切な咬合でもって顎12,14を閉じることを学習する。 歯列矯正デバイス10は、従来的なハーブストデバイスの場合と同様に、顎12,14を適合させるために口腔内での使用を開始した後においてさえ、ハーブストモードで動作し得るように構成することができる。 1つの実施形態においては、図10A,図10B,および図12に示すように、顎12,14を適切な咬合位置に向けて移動させ得るよう、1つまたは複数のスペーサ120を、歯列矯正デバイス10に対して、容易に追加することができる。 この目的のために、歯列矯正デバイス10は、分解することができる。 そして、スペーサ120の一端部が、下側連結デバイス24の接触部分118に当接するようにして、なおかつ、スペーサ120の他端部が、接触部分118から離間しているようにして、1つまたは複数のスペーサ120を、内部ロッド18の周囲に配置することができる。 歯列矯正デバイス10は、スペーサ120の追加を行うに際して、歯から取り外すことも、また、歯から取り外さないことも、できる。 1つのアプローチにおいては、歯列矯正デバイス10は、患者が口を開ける際に実質的に最大程度にまで顎12,14どうしを離間させた場合に、内部ロッド18の端部28がもはや外側スリーブ20の内部には位置していないように、構成することができる。 その場合、内部ロッド18は、回転し得るとともに、スペーサ120が、内部ロッド18上に配置されている。 患者が最大程度の口を開けた後に閉じようとした際には、内部ロッドの第2端部28は、外側スリーブ20の第1端部30内へと再挿入される。 よって、歯列矯正デバイス10に対して必要な調整を行うに際し、患者から歯列矯正デバイス10を取り外す必要はない。 しかしながら、連結デバイス22,24をそれぞれ対応する連結部材50に対して迅速にかつ簡便に着脱し得ることにより、患者から歯列矯正デバイス10を取り外して、1つまたは複数のスペーサ120を追加することもできることは、理解されるであろう。 その場合には、患者から歯列矯正デバイス10を取り外した後に、上述の方法で歯列矯正デバイス10を分解し、スペーサ120を内部ロッド18に対して追加し、歯列矯正デバイス10を再び組み立て、患者に対して歯列矯正デバイス10を再設置する。 上記においては、スペーサ120は、内部ロッド18上に装着されるチューブタイプのスペーサとして構成することができるけれども、これに代えて、スペーサ120は、挟み付けタイプのスペーサとして構成することができる。 この目的のために、挟み付けタイプのスペーサは、内部ロッド18の第2端部28上へとスペーサを挿し通して装着することなく、内部ロッド18上へと直接的に配置することができる。 これにより、スペーサ120は、デバイス10を分解する必要もなくまた患者の口からデバイス10を取り外す必要もなく、歯列矯正デバイス10に対して追加することができる。 いずれの構成においても、スペーサ120は、例えば直径Dといったような外部横断方向寸法(あるいは、横断面における外形寸法)を有している。 この外部横断方向寸法は、図12に示すように、外側スリーブ20の内部横断方向寸法(あるいは、横断面における内形寸法)よりも大きいものとされている。 よって、スペーサ120の端部は、歯列矯正デバイス10のための新たな堅固な固定係止部として動作する。 そして、患者が顎12,14を閉じようとしたときには、外側スリーブ20は、外側スリーブ20の第1端部30がスペーサ120の端部に当接するまで、内部ロッド18上をスライドする。 よって、従来的なハーブストデバイスの場合と同様に、歯列矯正デバイス10により、顎12,14の生理学的な適合動作を開始した後であってさえ、ハーブスト療法を継続することができる。 上述したように、歯列矯正デバイス10は、スプリング付勢モードで動作するように選択的に活性化することができる。 次に、これに関して説明する。 本明細書においては、スプリング付勢モードとは、歯列矯正デバイス10を、患者に対して適切な咬合で両顎を閉じることを強制し得るよう衝撃すなわち堅固な固定係止部として使用するのではなく、開放状態と閉塞状態との間における顎移動の少なくとも一部において一方の顎に対してスプリングが付勢力を印加するものとして使用することを、意味している。 歯列矯正デバイス10が、閉塞状態でもって、上下の顎12,14に設置されたときには、内部ロッド18は、外側スリーブ20の内部に配置されるものの、外側スリーブ20の第1端部30は、下側連結デバイス24に対して接触せずに、下側連結デバイス24の接触部分118から離間している。 よって、堅固な固定係止部は存在せず、したがって、歯列不正のハーブストタイプの処置は行われない。 このモードにおいては、顎12,14が閉じられた状態では、スプリングの第2端部116が、直接的にあるいは後述のように間接的に、下側連結デバイス24の接触部分118に対して接触して係合する。 これにより、スプリング112が圧縮される。 したがって、スプリング112は、下顎14に対して付勢力を印加する。 外側スリーブ20の第1端部30を下側連結デバイス24に対して接触させることなくスプリングを活性化させるには、いくつかのアプローチが存在する。 1つの実施形態においては、図13に示すように、スプリング112の第2端部116が外側スリーブ20の第1端部30を超えて延在するように、スプリング112を十分に長いものとして構成することができる。 よって、患者の口腔内に設置されている最中であってもあるいは患者の口から取り外してからであっても、歯列矯正デバイス10を組み立てる際には、スプリング112の第2端部116は、外側スリーブ20の第1端部30を超えたところにおいて、下側連結デバイス24に対して接触する。 当業者であれば、スプリング112の第2端部116が外側スリーブの第1端部30を超えて延在するように十分に長いものとしてスプリング112を構成することに代えて、第2端部116が外側スリーブ20の第1端部30を超えて延在するように、スプリング112の第1端部114を、外側スリーブ20の第1端部30と第2端部32との間の適切な位置のところにおいて、外側スリーブ20に対して連結し得ることは、理解されるであろう。 この実施形態においては、スプリングによる付勢力の大きさは、外側スリーブ20の第1端部30を超えて延在するスプリング長さによって、少なくとも部分的に、決定することができる。 例えば、スプリング112は、顎12,14が閉じられる時だけでなく顎12,14が開けられる時にもスプリング112が圧縮され得るように、十分に長いものとすることができる。 この場合、スプリング112は、顎12,14が開放状態と閉塞状態との間にわたって移動する際に、下顎14に対して付勢力を印加する。 言い換えれば、スプリング112の第2端部116は、開放状態と閉塞状態との間にわたっての顎12,14のすべての移動の際に、下側連結デバイス24の接触部分118に対して接触する。 これに代えて、スプリング112は、顎12,14が閉じられる時に、および、開放状態と閉塞状態との間にわたっての顎12,14の移動の一部の時に、スプリング112が下顎14に対して付勢力を印加するように、構成することができる。 この場合、スプリング112の第2端部116は、初期的には、下側連結デバイス24の接触部分118に対して接触する。 しかしながら、顎12,14が開く時には、第2端部116は、下側連結デバイス24に対して接触しなくなり、下側連結デバイス24と下顎14とに対して、もはや付勢力が印加されない。 歯列矯正デバイス10は、上述したように、歯列矯正デバイス10を分解して所望のスプリング付勢力のための適切なスプリング112を追加することによって、ハーブストという動作モードとスプリング付勢という動作モードとの間にわたって切り替えて使用することができる。 付勢力の程度は、上述したように、外側スリーブ20の端部30を超えて延在するスプリング長さによって決定することができる。 スプリング付勢モードからハーブストモードへの歯列矯正デバイス10の切り替えは、歯列矯正デバイス10を分解して歯列矯正デバイス10からスプリング112が取り外すことによって、得られる。 外側スリーブ20の第1端部30を下側連結デバイス24に対して接触させることなくスプリング112を活性化させるための、すなわち、スプリング付勢モードで動作させるための、他の実施形態においては、歯列矯正デバイス10に対して、1つまたは複数のスペーサ124を追加することである。 この目的のために、図10A,図10B,および図14に示すように、歯列矯正デバイス10を分解して、スペーサ124の一端部が下側連結デバイス24の接触部分118に対して当接するようにして、内部ロッド18の周囲にスペーサ124を配置することができる。 ハーブストモードの場合と同様に、歯列矯正デバイス10に対してのスペーサ124の追加は、デバイス10が患者の口腔内に設置されている最中であっても、あるいは、患者の口からデバイスを取り外してからでも、上述したのと同様の手法でもって、行うことができる。 いずれの場合であっても、スペーサ124は、例えば直径Dといったような外部横断方向寸法を有している。 この外部横断方向寸法は、外側スリーブ20の内部横断方向寸法よりも小さいものとされ、なおかつ、スプリング112の内部横断方向寸法よりも大きいものとされている。 よって、患者が顎12,14を閉じる際には、外側スリーブ20は、内部ロッド18上をおよびスペーサ124上をスライドする。 このとき、スプリング112の第2端部116は、スペーサ124の端部に対して接触する。 これにより、スプリング112が圧縮され、付勢力が下顎14に対して印加される。 よって、スプリング112は、外側スリーブ20の第1端部30を超えて延在することがなく、外側スリーブ20の内部に常に収容されている。 この実施形態においては、スプリングによる付勢力は、少なくとも部分的には、1つまたは複数のスペーサ124の長さによって、および/または、スプリング112の長さによって、決定することができる。 例えば、スペーサ124が十分に長いものである場合には、スプリング112は、顎12,14が閉じられた時だけでなく、顎12,14が開かれた時にも、圧縮されることとなる。 この場合、スプリング112は、顎12,14が開放状態と閉塞状態との間にわたって移動する際に、下顎14に対して付勢力を印加する。 言い換えれば、スプリング112の第2端部116は、開放状態と閉塞状態との間にわたっての顎12,14の移動のすべての時点において、スペーサ124の端部と接触している。 これに代えて、スペーサ124は、顎12,14が閉じられた時と、開放状態と閉塞状態との間にわたっての顎12,14の移動の一部の時と、において、スプリング112が下顎14に対して付勢力を印加するように、構成することができる。 この場合、スプリング112の第2端部116は、初期的には、スペーサ124の端部に対して係合している。 しかしながら、顎12,14が開く際には、第2端部116は、スペーサ124に対しての接触を解除し、下顎14に対する付勢力はもはや印加されない。 この実施形態においては、歯列矯正デバイス10は、歯列矯正デバイス10を分解して所望のスプリング付勢力のための適切なスペーサ124を追加することによって、ハーブストという動作モードとスプリング付勢という動作モードとの間にわたって切り替えて使用することができる。 当業者であれば理解されるように、スプリング112が常に外側スリーブ20内に収容されていることにより、ハーブストモードで動作している場合であってさえ、スプリング112は、歯列矯正デバイス10内に配置することができる。 よって、ハーブストモードからスプリング付勢モードへと切り替えて使用するには、歯列矯正デバイス10に対してスペーサ124を追加するだけで良い。 スプリング付勢モードからハーブストモードへと歯列矯正デバイス10を切り替えるには、歯列矯正デバイス10を分解してデバイスからスペーサ124を取り外すことができる。 他の実施形態においては、(開放状態と閉塞状態との間にわたったの顎12,14の移動の少なくとも一部に関して)一端が下側連結デバイス24の接触部分118に対して係合しておりなおかつ他端がスプリング112の第2端部116に対して接触しているような上述のスペーサ124を使用することに代えて、図15に示すように、シムまたは挟み付けタイプの係止体128を利用することができる。 この実施形態においては、挟み付けタイプの係止体128は、内部ロッド18の長手方向に沿った選択的な位置に、配置することができる。 これにより、歯列矯正デバイス10のための所望のスプリング付勢力を提供することができる。 この目的のために、歯列矯正デバイス10を分解して、挟み付けタイプの係止体128を内部ロッド18に対して取り付けることができる。 スペーサ120,124とは異なり、挟み付けタイプの係止体128は、内部ロッド18に対して移動可能なものではなく、内部ロッド18に対して堅固に固定される。 挟み付けタイプの係止体128は、例えば直径といったような外部横断方向寸法を有している。 この外部横断方向寸法は、外側スリーブ20の内部横断方向寸法よりも小さいものとされ、なおかつ、スプリング112の内部横断方向寸法よりも大きいものとされている。 よって、患者が顎12,14を閉じる際には、外側スリーブ20は、内部ロッド18上をおよび挟み付けタイプの係止体128上をスライドする。 このとき、スプリング112の第2端部116は、挟み付けタイプのスリーブ(すなわち係止体)128の端部に対して接触する。 これにより、スプリング112が圧縮され、付勢力が下顎14に対して印加される。 この実施形態においては、スプリングによる付勢力の大きさは、内部ロッド18に沿っての、挟み付けタイプの係止体128の位置決めによって決定することができる。 例えば、挟み付けタイプの係止体128が、内部ロッド18の第2端部28寄りに十分に接近して配置されているならば、スプリング112は、顎12,14が閉じられる時だけでなく、顎12,14が開けられる時にも、圧縮される。 この場合、スプリング112は、開放状態と閉塞状態との間にわたっての顎12,14のすべての移動の際に、下顎14に対して付勢力を印加する。 言い換えれば、スプリング112の第2端部116は、開放状態と閉塞状態との間にわたってのすべての移動に関して、挟み付けタイプの係止体128に対して接触する。 これに代えて、顎12,14が閉じられる時と、開放状態と閉塞状態との間にわたっての顎12,14の移動の一部の時と、に関して、スプリング112が下顎14に対して付勢力を印加し得るよう、挟み付けタイプの係止体128は、内部ロッド18の第1端部26寄りに十分に接近して配置することができる。 この場合、スプリング112の第2端部116は、初期的には、挟み付けタイプの係止体128に対して係合する、しかしながら、顎12,14が開けられる際には、第2端部116は、挟み付けタイプの係止体128に対しての接触を解除し、これにより、付勢力は下顎14に対してもはや印加されない。 この実施形態においては、歯列矯正デバイス10は、歯列矯正デバイス10を分解して所望のスプリング付勢力のための挟み付けタイプの係止体128を追加することによって、ハーブストという動作モードとスプリング付勢という動作モードとの間にわたって切り替えて使用することができる。 当業者であれば理解されるように、スプリング112が常に外側スリーブ20内に収容されていることにより、ハーブストモードで動作している場合であってさえ、スプリング112は、歯列矯正デバイス10内に配置することができる。 よって、ハーブストモードからスプリング付勢モードへと切り替えて使用するには、歯列矯正デバイス10に対して挟み付けタイプの係止体128を追加して内部ロッド18上の適切な位置に配置するだけで良い。 スプリング付勢モードからハーブストモードへと歯列矯正デバイス10を切り替えるには、当業者には公知なように、歯列矯正デバイス10を分解してデバイスから挟み付けタイプの係止体128を取り外すことができる。 当業者であれば理解されるように、歯列矯正デバイス10に対して挟み付けタイプの係止体128を着脱するに際しては、デバイスを分解する必要はなく、挟み付けタイプの係止体128を内部ロッド18に対して着脱し得る程度にまで患者の口を十分に大きく開けるだけで良い。 この実施形態の有利な見地においては、スプリング112は、外側スリーブ20よりも短いものとすることができる。 これにより、スプリング112と、挟み付けタイプの係止体128(この時点では内部ロッド18に対して固定されていない)とを、歯列矯正デバイス10上に仮設することができる。 この時点では、歯列矯正デバイス10は、ハーブストモードで動作することができる。 よって、ハーブストモードからスプリング付勢モードへと切り替えるに際して、デバイス10に対して上述した態様でもっては何らの部材をも追加する必要はない。 必要とされることは、挟み付けタイプの係止体128を、所望の位置において、内部ロッド18上に固定することだけである。 これは、歯列矯正デバイス10を分解する必要なく実行することができる。 これにより、ハーブストモードとスプリング付勢モードとの間にわたっての切り替えを、より一層単純化することができる。 ハーブストモードまたはスプリング付勢モードにおいて排他的に動作することに加えて、歯列矯正デバイス10は、さらに、混在モードにおいて動作することができる。 この場合、適切な咬合状態でもって患者が両顎を閉じることを強制する堅固な固定係止部と、適切な咬合状態へと下顎または歯を付勢するためのスプリング付勢力と、の双方が使用される。 混在モードにおいては、歯列矯正デバイス10が設置されて、上顎12と下顎14とが閉じられた時には、内部ロッド18が、外側スリーブ20内に配置され、外側スリーブ20の第1端部30が、上述したように、下側連結デバイス24の接触部分118に対してまたはスペーサ120の端部に対して、係合する。 加えて、顎12,14が閉じられる際には、処置に際して使用されている歯列矯正デバイス10の特定の実施形態に応じて、スプリング112の第2端部116が、i)接触部分118に対して係合するか;ii)スペーサ120の端部に対して係合するか;iii)スペーサ124の端部に対して係合するか;あるいは、iv)挟み付けタイプの係止体128に対して係合するか;のいずれかである。 混在モードにおいては、スプリングによる付勢力は、それぞれの実施形態に関して上述したようにして、特定の実施形態に応じて調節される。 よって、混在モードとされた歯列矯正デバイス10は、開放状態と閉塞状態との間における顎12,14のすべての移動に関して、あるいはこれに代えて、開放状態と閉塞状態との間における顎12,14の移動の一部に関して、下顎14に対して付勢力を印加するように構成することができる。 動作の混在モードは、歯列不正の処置に際して有利であることが判明しているような相乗効果を、提供することができる。 図16A〜図16Cにおいては、図1〜図15におけるものと同様の構成部材には、同じ参照符号が付されている。 図16A〜図16Cにおいては、本発明の代替可能な実施形態による連結デバイスが示されている。 上記の連結デバイスと同様に、この連結デバイスは、ネジやバヨネットピンや補助ワイヤや他の取付部材を有していないような、一体的アセンブリとして構成することができる。 これにより、この連結デバイスを、より迅速にかつより簡便に、上側および下側の歯列弓に対して、選択的に、取り付けたりあるいは取り外したりすることができる。 例示の目的のために、この実施形態における様々な見地を、下側連結デバイス140を使用して説明する。 より詳細には、下側連結デバイス140が、上述の下側連結デバイス24と類似していることにより、連結デバイス24,140の相違点についてのみ、詳細に説明する。 後述するように、連結デバイス24,140の主要な相違点は、例えば上述したようなマルチモード歯列矯正デバイスといったような歯列矯正デバイスを連結部材50に対して固定するのを容易にするための阻止部材の構成である。 図16Aに示すように、下側連結デバイス140の歯対向表面40は、上記と同様の態様でもって連結部材50のボール部60を受領し得るよう構成された受領孔48を備えている。 連結デバイス140の側面44は、この側面44から延出した全体的に円筒形状の開口142を備えている。 開口142は、歯対向表面40の受領孔48を横断している。 連結デバイス140の側面44は、さらに、この側面44に沿って延在するスロット144を備えている。 スロット144も、また、側面44から深さ方向に延在しているとともに、受領孔48を横断している。 図16Bおよび図16Cに示すように、連結デバイス140は、さらに、阻止部材を備えている。 阻止部材は、弾性的なスプリングクリップ146として図示されており、連結部材50と歯列矯正デバイスとを選択的に着脱させ得るように構成されている。 この目的のために、スプリングクリップ146は、第1端部148と、第2端部150と、中間部分152と、を備えている。 第1端部148は、連結デバイス140の開口142内に固定的に保持されている。 第2端部150は、スロット144内に配置されているとともに、部分的なフックまたはループ154を備えている。 部分的なフックまたはループ154は、詳細に後述するように、例えば適切なツール(図示せず)を使用するといったような手法によって、スロット144に沿っての第2端部150の移動を容易なものとする。 スプリングクリップ146の中間部分152は、全体的に円形形状とされている。 スプリングクリップ146は、後述するような目的のために、第1端部148と第2端部150との間の相対移動を可能とし得るよう、これら第1端部148と第2端部150との間に、開口またはギャップ156を形成している。 図16Bおよび図16Cに示すように、スプリングクリップ146が連結デバイス140内に取り付けられた際には、第2端部150は、スロット144に沿って、閉塞状態と開放状態との間にわたって移動することができる。 閉塞状態(図16C)においては、スプリングクリップ146は、非付勢状態とすることができ、中間部分152は、肩部64のところにおいて連結部材50のボール部60の横断方向寸法(あるいは、横断面における外形寸法)よりも小さく、かつ、ネック部62の横断方向寸法よりも大きいような、内部横断方向寸法を有している。 加えて、スプリングクリップ146が閉塞状態にあるときには、中間部分152は、スプリングクリップ146が取り付けられている受領孔48の孔158の横断方向寸法よりも小さいような外部横断方向寸法を有している。 横断方向寸法のこの違いは、スプリングクリップ146と孔158との間に、わずかなギャップ160を形成する。 これにより、開放状態に向けて第2端部150を移動させた際には、スプリングクリップ146を外向きに拡径移動させることができる。 さらに、閉塞状態においては、スプリングクリップ146の第2端部150は、スロット144の第1端部162に隣接して配置することができる。 しかしながら、開放状態(図16B)においては、フック154に対して係合したツール(図示せず)による十分な力の印加といったような手法によって、スプリングクリップ146は、付勢状態とされている。 この場合、中間部分152の内部横断方向寸法は、ボール部60の横断方向寸法よりも大きなものとされている。 よって、スプリングクリップ146は開放状態とされている時には、ボール部60を、受領孔48に対する接近離間方向において、スプリングクリップ146を超えて移動させることができる。 開放状態においては、スプリングクリップ146は、外向きに拡径する。 これにより、スプリングクリップ146と受領孔48の孔158との間のギャップ160を充填する、あるいは、そのようなギャップ160のサイズを少なくとも低減させる。 開放状態においては、第2端部150は、スロット144の第2端部164に隣接して配置することができる。 スプリングクリップ146と連結デバイス140の受領孔48とが協働することにより、連結デバイス140を、下顎14に対して連結される連結部材50に対して、連結することができる。 この目的のために、スプリングクリップ146は、スロット144の第2端部164に向けて第2端部150を移動させることによって、開放状態へと移動することができる。 これにより、中間部分52を拡径することができる。 この状態で、連結デバイス140を、連結部材50上に配置することができる。 これにより、連結デバイス140が歯に向けて移動させた際には、ボール部60が、受領孔48内に受領される。 ボール部60が受領孔48内に配置された後に、スロット144の第1端部162に向けて第2端部150を配置することによって、スプリングクリップ146を、解放することができる、すなわち、閉塞状態に向けて移動させることができる。 例えば、この移動は、ツールによって印加されていた力の解放によるものとすることができる。 これにより、スプリングクリップ146の弾性により、閉塞状態へと向かう移動を引き起こすことができる。 図16Cに示すように、スプリングクリップ146の中間部分152は、ネック部62まわりに延在してついて広がって、肩部164に対して係合する。 これにより、連結デバイス140は、連結部材50に対して固定的に連結される。 図16Aに示すように、連結デバイス140は、さらに、保持リング166を備えることができる。 保持リング166は、摩擦係合でもってあるいは当業者に公知の他の固定態様でもって、歯対向表面40に隣接する孔に対して係合する。 保持リング166を別途設けることにより、組立時には歯対向表面40を通して連結デバイス140内の所定位置へとスプリングクリップ146を挿入することができる。 保持リング166により、さらに、受領孔48から脱離するようなスプリングクリップ146の望まれていない移動を防止することができ、これにより、スプリングクリップ146を受領穴内の所定位置に維持することができる。 例えば、保持リング166は、連結デバイス140内におけるスプリングクリップ146の傾きを防止することができ、また、スプリングクリップの他の望まれていない動きを防止することができる。 上記実施形態の場合と同様に、軸線110に沿って連結部材50から離間するような連結デバイス140の望まれていない移動を防止する。 しかしながら、スプリングクリップ146は、軸線110まわりにおける連結デバイス140の回転を可能とし、したがって、連結デバイス140に対して連結された歯列矯正デバイスの軸線110まわりの回転を可能とする。 加えて、連結デバイス140は、スプリングクリップ146を開放状態と閉塞状態との間にわたって移動させることにより、連結部材50に対して、選択的に着脱することができる。 これにより、歯列矯正デバイスを、迅速かつ簡便な態様でもって、歯に対して着脱することができる。 さらに、図示していないけれども、当業者であれば、連結デバイス140と同様の構成とされた上側連結デバイスを使用することによって、歯に対して歯列矯正デバイスを取り付け得ることは、理解されるであろう。 歯列矯正デバイスの動作のための上側連結デバイスと下側連結デバイスとの間のすべての修正は、当業者であれば、容易に理解されるであろう。 さらに、連結デバイス140は、連結デバイスと上歯列弓および/または下歯列弓との間の連結が要望されているような、多種多様な歯列矯正デバイスにおいて使用することができる。 図17A〜図17Dにおいては、図1〜図15におけるものと同様の構成部材には、同じ参照符号が付されている。 図17A〜図17Dにおいては、本発明のさらなる代替可能な実施形態による連結デバイスが示されている。 上記の様々な連結デバイスと同様に、この連結デバイスは、ネジやバヨネットピンや補助ワイヤや他の取付部材を有していないような、一体的アセンブリとして構成することができる。 これにより、この連結デバイスを、より迅速にかつより簡便に、上側および下側の歯列弓に対して、選択的に、取り付けたりあるいは取り外したりすることができる。 例示の目的のために、この実施形態における様々な見地を、下側連結デバイス180を使用して説明する。 図17Aおよび図17Bに示すように、下側連結デバイス180の歯対向表面40は、連結部材50のボール部60を受領し得るよう構成された受領孔48を備えている。 受領孔48は、孔として構成されており、第1孔部182と第2孔部184とを有している。 これら孔部は、合わさって、歯対向表面40から頬側表面42へと延在している。 第2孔部184の横断方向寸法は、第1孔部182の横断方向寸法よりも、小さいものとされている。 これにより、これら孔部の間には、肩部186が形成されている。 連結デバイス180の側面44は、J字形状のスロット188を備えている。 このJ字形状のスロット188は、第1端部190と第2端部192との間にわたって側面44に沿って延在しており、第1端部190のところにおいて、表面40に対して開口している。 スロット188は、側面44から深さ方向に延在しているとともに、例えば第1孔部182に沿って受領孔48を横断している。 側面44は、側面44から延出しており受領孔48を横断するようなさらなる孔194を有している。 孔194も、また、連結デバイス180の歯対向表面40に対して開口している。 上記の様々な実施形態とは異なり、連結部材50のボール部60は、歯対向表面40を通して受領孔48に挿入されるのではなく、それに代えて、詳細に後述するように、孔194を通して受領孔48内に挿入される。 図17B〜図17Dに示すように、連結デバイス180は、さらに、阻止部材を備えている。 阻止部材は、回転可能なドラム196として図示されており、連結部材50と歯列矯正デバイスとを選択的に着脱させ得るように構成されている。 この目的のために、回転可能なドラム196は、ディスク形状のボディ198を備えている。 ディスク形状のボディ198は、第1表面200と、第2表面202と、これら第1表面200と第2表面202とを連結する側面204と、を有している。 ボディ198は、さらに、第1表面200と第2表面202との間に対してわたって貫通して延在する中央開口206を備えている。 中央開口206は、側面204に対して開口しており、切欠部208を形成している。 これにより、ボディ198を、C字形状の構成としている。 切欠部208は、連結デバイス180の孔194の横断方向寸法と実質的に同じ横断方向寸法を有している。 これにより、連結部材50のボール部60を受領することができる。 さらに、ドラム196の側面204には、全体的に矩形横断面形状のチャネル210を備えている。 ピン部材212が、チャネル210の少なくとも一部に配置されており、チャネル210の表面から外向きに突出している。 図17Aおよび図17Bに示すように、連結デバイス180は、さらに、保持部材214を備えている。 保持部材214は、全体的に円筒形状のシャフト部216と、ヘッド部218と、を有している。 シャフト部216は、連結デバイス180の第2孔部184の横断方向寸法と実質的に同じ横断方向寸法を有しており、第2孔部184の内部に受領され得るように構成されている。 シャフト部216の終端端部220は、中実なものとされ、受領孔48内に配置されたときには、頬側表面42と実質的に面一となる。 シャフト部216の横断方向寸法も、また、ドラム196の中央開口206の横断方向寸法と比較して、実質的に同じかあるいはそれよりも小さなものとされている。 これにより、ドラム196をシャフト部216上に配置したときには、ドラム196は、シャフト部216に対して回転することができる。 シャフト部216は、さらに、内部にキャビティ222を備えている。 このキャビティ222は、シャフト部216の外方側面224に対して開口している。 キャビティ222は、連結部材50のボール部60を内部に受領し得るよう構成されている。 保持部材214のヘッド部218は、全体的に円筒形状であって、受領孔48の第1孔部182の横断方向寸法と実質的に同じ横断方向寸法を有しており、さらに、第1孔部182の中に受領され得るよう構成されている。 ヘッド部218は、ヘッド部218の外方側面228に対して開口したU字形状スロット226を備えている。 U字形状スロット226は、シャフト部216のキャビティ222に対して連通している。 U字形状スロット226の横断方向寸法は、連結部材50のボール部60のうちの肩部64に隣接した部分の横断方向寸法よりも小さなものとされ、なおかつ、ネック部62の横断方向寸法よりも大きなものとされている。 保持部材214は、連結デバイス180に対して固定的に連結することができる。 この場合、シャフト部216のキャビティ222と、ヘッド部218のU字形状スロット226とが、連結デバイス180の側面44の円筒形状孔194に対して位置合わせされる。 例えば、保持部材214は、摩擦係合によって、あるいは、接着剤によって、あるいは、当業者に公知の方法によって、連結することができる。 図17Cおよび図17Dに示すように、保持部材214とドラム196とが組み付けられて連結デバイス180が形成された際には、ドラム196は、スロット188に沿ってピン部材212を移動させることによって、閉塞状態と開放状態との間にわたって回転可能とされている。 開放状態においては、ピン部材212は、スロット188の第1端部190に対して隣接しており、ドラム196の切欠部208は、連結デバイス180の円筒形状孔194に対して、および、保持部材214のキャビティ222およびU字形状スロット226に対して、位置合わせされる。 図17Cに示すように、これにより、連結部材50のボール部60を受領孔48内へと挿入するための、より詳細には連結部材50のボール部60を保持部材214のキャビティ222内へと挿入するための、開放通路230が提供される。 閉塞状態においては、ピン部材212は、第2端部192に隣接したところにまでスロット188に沿って移動され終わっており、これにより、保持部材214に対してドラム196を回転させている。 閉塞状態においては、切欠部208は、連結デバイス180の円筒形状孔194に対して、および、保持部材214のキャビティ222およびU字形状スロット226に対して、もはや位置合わせされていない。 その代わりに、ドラム196の阻止部分232が、通路230を閉塞しており、通路230に沿っての連結部材50のボール部60の移動を阻止している。 さらに、上述したように、U字形状スロット226は、ボール部60が軸線110に沿って受領孔48から脱離してしまうことを防止し得るようなサイズとされている。 図1〜図15に示す実施形態の場合と同様に、連結デバイス180は、さらに、開放状態と閉塞状態との間にわたってのドラム196の移動を制限するための機構を備えることができる。 図17Bに示すように、連結デバイス180は、第1孔部182の内表面に沿って形成された有底孔234を備えている。 この有底孔234は、摩擦係合的な態様でもって、内部にボール236を受領し得るよう構成されている。 当業者であれば、有底孔234内にボール236を固定するに際して他の手法を使用し得ることを、理解されるであろう。 ボール236は、第1孔部182の内表面を超えて内向きに突出する部分を有している。 有底孔234は、例えば、連結デバイス180の側面44の開口238を通して適切なツールを挿入することにより、第1孔部182の内表面内に形成することができる。 ドラム196を連結デバイス180の中に取り付けられたときには、ボール236の突出部分が、ドラム196のチャネル210内にはまる。 これにより、回転に対する制限された抵抗性が付与される。 ドラム196の回転に対する抵抗性を付与し得るよう、ドラム196は、C字形状のスプリングピン240を備えている。 このスプリングピン240は、孔242内に配置されている。 孔242は、側面204に隣接した位置に形成されているとともに、第1表面200と第2表面202との間にわたって延在している。 スプリングピン240は、チャネル210内へと突出する部分を有している。 図17Cおよび図17Dに示すように、ボール236とスプリングピン240とが協働することにより、開放状態と閉塞状態との間にわたってのドラム196の回転に対して、抵抗性が付与される。 ドラム196が、開放状態から閉塞状態に向けて回転する途中においては、スプリングピン240は、ボール236を係合する。 この場合、スプリングピン240を変形させてドラム196を回転させ得るような十分な力が印加されなければならない。 これにより、スプリングピン240は、ボール236を超えて移動し、閉塞状態へと向かう。 ドラムを開放状態へと移動させるためには、スプリングピン240を変形させてドラム196を回転させ得るような十分な力が、再度印加されなければならない。 これにより、スプリングピン240がボール236を超えて移動し、開放状態へと向かう。 保持部材214とドラム196と連結デバイス180の受領孔48とが協働することにより、連結デバイス180を、下顎14に対して連結される連結部材50に対して連結することができる。 この目的のために、スロット188の第1端部190に向けてピン部材212を移動させることによって、ドラム196を開放状態へと回転させることができる。 この状態においては、切欠部208が、連結デバイス180の円筒形状孔194に対して、および、保持部材214のキャビティ222およびU字形状スロット226に対して、位置合わせされており、これにより、通路230が開口している。 そして、連結デバイス180を、連結部材50の近傍に配置することができる。 そして、連結デバイス180を、歯に対して全体的に平行に(すなわち、基端−先端方向に)移動させた際には、ボール部60が、受領孔48内に受領される。 ボール部60が受領孔48内に配置された後に、スロット188の第2端部192に向けてピン部材212を移動させることによって、ドラム196を、閉塞状態へと回転させることができる。 スプリングピン240とボール236との間の抵抗力に打ち勝ち得るような十分な力が、印加されなければならない。 閉塞状態においては、阻止部分232が、通路230を被覆し、これにより、連結デバイス180が連結部材50に対して固定的に連結される。 ドラム196と保持部材214とは、軸線110に沿った方向においておよび軸線110を横断する方向において連結部材50から遠ざかる向きに連結デバイス180が不用意に移動することを防止する。 しかしながら、ドラム196と保持部材214とは、連結デバイス180が軸線110回りに回転することを許容する。 よって、連結デバイス180に対して連結された歯列矯正デバイスが軸線110回りに回転することを許容する。 加えて、連結デバイス180は、開放状態と閉塞状態との間にわたってドラム196を移動させることにより、連結部材50に対して選択的に着脱することができる。 これにより、歯列矯正デバイスを、迅速にかつ簡便に、歯に対して着脱することができる。 さらに、図示していないけれども、当業者であれば、歯に対して歯列矯正デバイスを取り付けるに際して、連結デバイス180と同様の上側連結デバイスを使用し得ることを、理解されるであろう。 歯列矯正デバイスの動作のための上側連結デバイスと下側連結デバイスとの間のすべての修正は、当業者であれば、容易に理解されるであろう。 さらに、連結デバイス180は、連結デバイスと上歯列弓および/または下歯列弓との間の連結が要望されているような、多種多様な歯列矯正デバイスにおいて使用することができる。 本発明について本発明の1つまたは複数の実施形態に関して例示し説明してきたけれども、また、それら実施形態を細部にまで詳細に説明したけれども、それら実施形態は、本発明の範囲を、そのような細部にまで制限することを意図したものではない。 当業者には、さらなる利点や修正が、自明であろう。 したがって、本発明は、より広い見地においては、例示されて上述されたような特定の細部や代表的なデバイスおよび方法や実例によって制限されるものではない。 したがって、出願人による全体的な発明思想を逸脱することなく、それら細部に対して変更を加えることができる。 10 歯列矯正デバイス 12 上歯列弓、上顎 14 下歯列弓、下顎 16 伸縮式のロッドアセンブリ 18 内部ロッド 20 外側スリーブ 22 上側連結デバイス 24 下側連結デバイス 48 受領孔 50 連結部材 60 ボール部 86 ダウエルピン 88 ヨーク(阻止部材) |