Selection of orthodontic equipment

申请号 JP2000547930 申请日 1998-09-21 公开(公告)号 JP4139079B2 公开(公告)日 2008-08-27
申请人 スリーエム カンパニー; 发明人 エー. ジョーダン,ラッセル; ツー,ヤン; ディー. ハンセン,ジェームズ;
摘要
权利要求
  • コンピュータ利用による歯列矯正装置の選択方法であって
    一組の歯列矯正装置群を表すデータであって、該一組の歯列矯正装置群内の各歯列矯正装置が、該一組の歯列矯正装置群内の他の歯列矯正装置とは異なる歯列矯正装置 の幾何変数を有するようになっているデータを用意するステップと、
    の1本以上の歯に関する少なくとも1つの幾何変数を、該歯を表 すデータを用いて決定するステップと、
    前記 1本以上の歯に関する少なくとも1つの幾何変数を、前記一組の歯列矯正装置群 の各幾何変数と比較するステップと、
    前記比較に基づいて、前記一組の歯列矯正装置群から1つの歯列矯正装置を選択するステップと、
    を含む方法。
  • 前記一組の歯列矯正装置群が、一組の歯列矯正用バンド群を含み、該一組のバンド群内の各バンドが、該一組のバンド群内の他の歯列矯正用バンドとは異なる少なくとも一つの関連バンド変数を有し、及び前記1本以上の歯に関する前記少なくとも1つの幾何変数を前記一組の歯列矯正装置群 の各幾何変数と比較するステップが、 前記1本以上の歯に関する前記少なくとも1つの幾何変数を前記一組の歯列矯正バンド群 の各関連バンド変数と比較するステップを含み、及びさらに前記比較に基づいて、前記一組の歯列矯正装置群から1つの歯列矯正装置を選択するステップが、前記比較に基づいて、前記一組の歯列矯正バンドから1つを選択するステップを含む、請求項1に記載のコンピュータ利用による方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    発明の分野本発明は、歯列矯正に関する。 さらに詳細には、本発明は、歯列矯正装置、たとえば歯列矯正用バンドの選択に関する。
    【0002】
    関連技術の説明歯列矯正処置は、所望の位置への歯の移動を含む。 処置中、小さなスロット付きの本体(ブラケットとして周知である)が前歯に接合され、スロットに入れられるアーチワイヤが歯の移動を誘導するために軌道として作用する。 歯は一般に、アーチワイヤに設けられる曲げまたはねじり、あるいは特定の歯のブラケットの間に接続される弾性部材によって移動される。
    【0003】
    アーチワイヤの端は通常、大臼歯に取付けられる頬面管として周知である装置に固着される。 頬面管は、前歯にブラケットを直接接合する方法と同様の方法で、小量の接着剤を用いて大臼歯の外面に直接接合されることも時々ある。 しかし、頬面管は、歯を咬合による比較的大きなのほか、アーチワイヤによって加えられる力を受けることがよくある。 結果として、頬面管は、自然に歯と接合不良になる恐れがある。 頬面管の再接合を実行することはできるが、矯正歯列医および患者の両者にとって迷惑なことである。
    【0004】
    結果として、頬面管は一般に、頬面管に取付けるための安定したベースを設けるために、大臼歯の周囲に配置される金属製の歯列矯正用バンドに溶接される。 それぞれの場合に応じて大臼歯にぴったり適合するような適切な輪郭および周囲の寸法を備えたバンドを選択することができるようにするために、歯列矯正用バンドはさまざまな形状およびサイズで製作される。 また、歯に対して比較的強い接続が所望である場合には、バンドは、前歯、犬歯および双頭歯にも利用可能である。
    【0005】
    バンドの選択は矯正歯列医によって行われることが多く、まず視覚によって選別された歯のサイズを推定し、次に歯の大きさに近いように見える異なるサイズの数種のバンドを選択する。 一般に、このようなバンドを適合させる方法は、矯正歯列医によって、歯の上にバンドを配置し、それが適合しているかどうかを「探る」ことである。 許容可能な適合具合のものまたは最も適合しているものを見つけるまで、サイズの異なるバンドを用いて試行適合がなされる。
    【0006】
    適合調整処置中、矯正歯列医によって選択されたバンドは、患者のそばに配置されたセットアップトレイに置かれる。 一旦、最も適合するバンドが見つかれば、残りのバンドは、保存容器に戻す、すなわち再びストックされる前に、相互汚染の危険性を減らすために滅菌される。
    【0007】
    一般に、歯列矯正用バンドは、優れた性能を発揮することができるようにするために、かなり正確な方法で歯の形状寸法に関して適合させる必要がある。 適切な歯列矯正用バンドが選択された後、回転器具を用いて歯の輪郭に適合させるようにバンドを形成するためにバニッシングプロセスにかけられる。 歯列矯正用バンドは、サイズの範囲を通じて一定に保つ基本的な形状寸法を備える。 一般に、歯列矯正用バンドの異なるサイズは、基本的な形状寸法を一定の比率で増大または縮小することによって製作される。
    【0008】
    歯に歯列矯正用バンドを適合させる手動の方法は、上述しているように、きわめて時間のかかるプロセスである。 さらに、この手動のプロセスでは、最も適合するバンドを見つけた後、試行バンドを滅菌したり、再びストックしたりする必要がある。
    【0009】
    発明の要約本発明は、本発明の背景の節で述べたような手動適合プロセスの代わりに、自動的な方法で実行される歯列矯正装置の選択に関する。 本発明の一実施形態において、手動適合技術を使用することなく、適切なサイズのバンドを選択することができるように、コンピュータによって実現される方法は、歯の形状寸法を既知のバンドの形状寸法と比較する。
    【0010】
    本発明によれば、歯列矯正装置の選択のコンピュータによって実現される方法は、患者の1本以上の歯を表すデータを作成することおよび歯列矯正装置のセットを表すデータを作成することを含む。 歯列矯正装置のセット内の各歯列矯正装置は、セット内の他の歯列矯正装置とは異なる歯列矯正装置変数を有する。 患者の1本以上の歯に関する少なくとも1つの幾何変数は、それを表すデータを用いて決定される。 少なくとも1つの幾何変数は、歯列矯正装置のセットを表すデータと比較され、歯列矯正装置のセットから1つの歯列矯正装置が、比較に基づいて選択される。
    【0011】
    本発明の一実施形態において、歯列矯正装置のセットは、異なるサイズを有するセットの各バンドを備えた歯列矯正用バンドのセットを含む。 接着材料でこのようなバンドをプリコートしてもよい。
    【0012】
    バンド選択方法の一実施形態において、患者の1本以上の歯に関する幾何変数の決定は、歯の中心軸に直交している患者の歯の一部に関連する幾何変数、たとえば、患者の歯の断面の周囲長、歯の断面の面積、歯の部分の体積、歯の断面の幅などを決定することを含む。 この方法の別の実施形態において、中心軸は、歯を表すデータに関して最も適合する円柱に基づくように決定することもでき、または歯を表すデータに関して最も適合する咬合面に基づくように決定することもできる。
    【0013】
    歯列矯正に使用するための方法についても記載される。 この方法は、患者の歯に関する少なくとも1つの幾何変数を表すデータを発生することおよび歯列矯正用バンドのセットを表すデータを作成することを含む。 セット内の各歯列矯正用バンドは、セット内の他の歯列矯正用バンドとは異なる関連バンド変数を有する。 少なくとも1つの幾何変数は、歯列矯正用バンドのセットを表すデータと比較され、歯列矯正用バンドのセットから1つのバンドがその比較に応じて選択される。 選択されたバンドは、歯に適用される。 この方法の異なる実施形態において、接着材料で歯列矯正用バンドのセットをプリコートしてもよく、プリコートしなくてもよい。
    【0014】
    歯列矯正装置の選択に使用するために実行することができるプログラムを具体的に実現するコンピュータによる読出し可能な媒体は、患者の1本以上の歯を表すデータを認識するためのプログラム部分および歯列矯正装置のセットを表すデータを認識するためのプログラム部分を含む。 歯列矯正装置のセット内の各歯列矯正装置は、セット内の他の歯列矯正装置とは異なる歯列矯正装置変数を有する。 プログラムはさらに、患者の1本以上の歯に関する少なくとも1つの幾何変数を、それを表すデータを用いて決定する。 さらに、少なくとも1つの幾何変数の比較が歯列矯正装置のセットを表すデータと行われ、歯列矯正装置のセットから1つの歯列矯正装置がその比較に基づいて選択される。
    【0015】
    本発明による歯列矯正において使用するためのシステムは、患者の歯に関する少なくとも1つの幾何変数を表すデータを格納するメモリおよび歯列矯正用バンドのセットを表すデータを格納するメモリを含む。 セット内の各歯列矯正用バンドは、セット内の他の歯列矯正用バンドとは異なる関連バンド変数を有する。 システムはさらに、少なくとも1つの幾何変数を、歯列矯正用バンドのセットを表すデータと比較し、比較に応じて歯列矯正用バンドのセットから1つのバンドを選択する。
    【0016】
    本発明による患者の歯に歯列矯正用バンドを適合するための方法も記載される。 この方法は、接着材料でプリコートされる各歯列矯正用バンドの少なくとも一部を用いて、歯列矯正用バンドのセットを形成することを含む。 この方法はさらに、患者の歯に関する幾何変数に基づく歯列矯正用バンドのセットから1つの歯列矯正用バンドを選択することを含む。 その後、選択されたバンドは、患者の歯に使用される。
    【0017】
    本発明による物品は、容器および容器に収容される歯列矯正用バンドのセットを含む。 歯列矯正用バンドのセットのそれぞれは、実質的に同一の基本的な幾何学構成を備え、歯列矯正用バンドのそれぞれは、他の歯列矯正用バンドに対して異なるサイズである。 さらに、各歯列矯正用バンドは、少なくともその一部に塗布されるプリコート接着材料を有する。
    【0018】
    本発明のさらなる詳細については、請求項の特徴に記載される。
    【0019】
    実施例の詳細な説明本発明を、図1〜図7を参照して概略説明する。 その後、図8A〜図8Eおよび図9A〜図9Eを参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
    【0020】
    本願明細書で使用されるように、ディジタルデータとは、患者の組織からディジタル形式で任意の方法(たとえば、立体写真、ディジタル化プローブ、光走査および検出装置など)によって直接捕捉されたディジタルデータ(たとえば、歯、歯肉など)、または非ディジタル形式で(たとえば、歯列印象、研究モデル、X線など)患者の組織に関する情報を写し取り、そのような情報を任意の方法によってディジタル化すること(歯列印象をスライスし、光走査検出装置などを用いて境界をディジタル化すること)によって患者から間接的に捕捉されたディジタルデータを指す。 このようなディジタルデータは、実際に測定されたディジタルデータまたは実際に測定されたこのようなディジタルデータを用いて作成された3次元表面データなどの算出されたディジタルデータであってもよい。
    【0021】
    図1は、本発明による歯列矯正装置の選択方法10の流れ図を示している。 歯列矯正装置の選択方法10は、患者の1本以上の歯に使用するための適切な歯列矯正装置を選択するために、患者の1本以上の歯を表すディジタルデータ(ブロック12)および一組の歯列矯正装置群の1つ以上の幾何変数を表すデータ(ブロック16)を使用する。 患者の歯30は、図2に一般的に示されている下部歯列弓34および上部歯列弓32によって表される。
    【0022】
    選択方法10は、1本以上の歯を表す入力ディジタルデータ(ブロック12)を用いて、1本以上の歯に関する1つ以上の幾何変数を決定すること(ブロック14)を含む。 次に、1つ以上の決定された幾何変数が、歯列矯正装置のセットの対応する幾何変数、すなわち1本以上の歯に関する1つ以上の幾何変数に対応する幾何変数を表す入力データと比較される(ブロック18)。 次いで、歯列矯正装置の選択の出力が、実行された比較(ブロック18)に基づいて行われる(ブロック20)。
    【0023】
    以下にさらに詳細を提供される実施例および示された実施形態の場合には、ブロック12で提供されるデータは1本の歯を表すディジタルデータであってもよく、ブロック16で提供されるデータは一組の歯列矯正用バンド群、たとえばプリコートされた歯列矯正用バンド群に関する1つ以上の幾何変数を表すデータであってもよい。 次に、選択方法10は、ブロック14に示されるように、歯に関する1つ以上の幾何変数を決定するために使用される。 次に、歯に関する1つ以上の幾何変数が、比較ブロック18によって示されるように、一組の歯列矯正用バンド群に関する幾何変数を表すデータと比較される。 その後、比較(ブロック18)に基づいて、適切なサイズの歯列矯正用バンドを表す出力が生成される(ブロック20)。 例示の実施例によれば、歯列矯正用バンド36(図3)が、下部歯列弓34の歯38に使用するために選択される。 歯列矯正用バンド36は、歯列矯正用バンドが歯38、たとえば大臼歯に使用される場合に、歯38の長軸39と一列に整列され、それを通って延在している中心軸37を有する。
    【0024】
    一般に、さらに選択方法10に関して、歯を表すデータ(ブロック12)は、患者の歯の1本、2本またはすべての構造を表すディジタルデータを含み、または関連する歯肉を含んでもよい。 このような情報を提供するために、さまざまな方法が利用可能である。 本発明は、特定の方法に限定されず、添付の請求の範囲に記載されるものである。
    【0025】
    たとえば、1本以上の歯または上部および下部の歯列弓全体を表すディジタルデータを作成するために使用することができる道具は、歯列印象、レーザ走査、スタイリスト走査および/または立体写真を含むことができる。 1本以上の歯に関するディジタルデータは、ディジタル形式、たとえば立体写真で直接捕捉されてもよく、または非ディジタル形式(たとえば、歯列印象および研究モデル)で患者から情報を写し取り、後にその情報をディジタル化(たとえば、歯列印象のスライスおよび境界のディジタル化)することによって、患者から間接的に捕捉されてもよい。 1本以上の歯または歯列弓全体のディジタル化されたデータを作成するためのさまざまなプロセスには、レーザ走査、写真測量および米国特許第5,078,599号、米国特許第5,131,844号、米国特許第5,338,198号、米国特許第4,611,288号、米国特許第5,372,502号、Am. J. Ortho,Dent,Othrop. ,Vol. 110[4],October 1996,pp. 365−69に掲載のT. Kurodaらによる「レーザ走査を用いた3次元歯列模型解析システム(Three−Dimensional dental cast analyzing system with laser scanning)」と題した論文およびいずれも「3次元の歯列像を獲得するための方法およびシステム(Method and System for Acquiring Three−Dimensional Teeth Image)」と題したイスラエル国特許出願第118,523号(1996年5月31日出願)および第114,691号(1995年7月20日出願)、に記載されるプロセスを含むものがあるが、それに明らかに限定されるわけではない。
    【0026】
    イスラエル国特許出願に記載された特に例示された方法では、歯列像トレイ上の印象の層を写し取ることによって、またはこのような印象から製作されたモデルの層を写し取ることによって、歯列像を獲得する。 各層が写し取られた後、2次元像が残りの平面のビデオカメラによって獲得される。 歯および隣接する歯肉の面を表す2次元像の境界を表すデータが、コンピュータシステムによって格納される。 一旦、十分な数の層が写し取られた後、コンピュータシステムは、捕捉された層の2次元像を、患者の歯および歯肉の少なくとも一部、たとえば1本以上の歯を表す3次元で形成された像に合体する。
    【0027】
    面または算出された要素は、1本以上の歯を表す実際に測定されたデータ点の間に形成されてもよい。 それ自体、ディジタルデータは、算出されたディジタルデータが形成される測定ディジタルデータとは対照的に、1本以上の歯の面を表す算出データを含むことができる。 面を表示するために、このような算出ディジタルデータは、当業者が周知であるように、測定されたディジタルデータからさまざまな方法で作成されることができる。 結果として生じる算出データは、このような面、たとえば、さまざまな算出された点、網目、多形などを表示するために使用されるさまざまな要素を表していてもよい。
    【0028】
    一般に、歯列矯正装置に関する幾何変数を表すデータ(ブロック16)は、ブロック14によって決定されるような1本以上の歯に関する幾何変数と比較されることができる1つ以上の幾何変数を表すデータを含む。 本発明の好ましい実施形態において、歯列矯正装置に関する幾何変数を表すデータは、歯列矯正用バンドのセットに関する1つ以上の幾何変数を含む。
    【0029】
    このようなバンドは一般に、図5〜図7の例示のバンドを参照して記載されるものとする。 このようなバンドの構成は、製造者およびバンドが使用されることになっている特定の歯(たとえば、第一大臼歯、第二大臼歯など)に応じて異なっていてもよいことを、当業者は理解されたい。
    【0030】
    図5に示されているように、歯列矯正用バンド60は、金属材料、好ましくはステンレススチールタイプ305で製作される。 バンド60は、その中を延在する軸63を有する。 バンド60は、歯肉に邪魔されることなく特定の歯の所望の形状にぴったり適合する内面61に沿った高さ、輪郭および内周を有する。 バンド60は、内面61を有する本体62を含む。 本体62は、開口部66を規定している第1の端53から開口部64を規定している第2の端51まで延在する。 第1の端53および第2の端51はいずれも、内部に延在している輪郭の形状を備える、すなわち、バンドの端の方がバンドの中央線65にある本体の部分より軸63に近くになる。 本体62の残りは、実質的に垂直である。 軸63に直交している面にある中央線65は、歯列矯正用バンド60の第1の端53と第2の端51との間の本体62の垂直部分の中に配置される。 このような中央線65で、歯列矯正用バンド60の内面61に沿って周辺または周囲の長さは、長さにおいて、中心軸、すなわち歯の長軸に直交する面にある歯を中心にして最大の周辺または周囲の長さと比較されることができるバンドに関する幾何変数である。 たとえば、このような比較は、歯に関しても適切なバンドを選択するために行われることができる。
    【0031】
    歯列矯正用バンド60は一般に、「スナップフィット」で歯に適用される。 歯へ適用した後、バンドは、器具が歯の輪郭に合せるようにバンドを形成するために使用されるバニッシングプロセスにかけられる。 適用される場合に、バンド60の軸63は、実質的にそれが適用される歯の中心軸、すなわち長軸と一列に整列される。
    【0032】
    歯列矯正用バンド71の例示のセットが、図6に示されている。 一般に、歯列矯正用バンド71のセットの各バンドは、一定の比率で増大または縮小される基本的な形状寸法を有する。 たとえば、バンドのセットの基本的な形状寸法が一定の比率で増大されるとき、各バンドの内面61に沿って周囲長が増大する。 図6に示されているように、内面61に沿った周囲長または周辺の長さは、矢印67によって示されるように、バンドP1からバンドP10へと増大する。 バンドP1〜P10のそれぞれは、その中央線で異なる内面の周囲長または周辺の長さを含む。
    【0033】
    さらに、本発明によれば、図7Bに示されるように、図7Aに示されるプリコートされた歯列矯正用バンド70などのバンドを含む歯列矯正用バンドのセット77を使用してもよい。 最も適合するバンドを見つけるために、患者の歯に複数のバンドを適合させる必要がない方法で適切なバンドが選択されるため、本発明による歯列矯正用バンドの選択では、歯列矯正用バンドをプリコートすることができる。 そのようなものとして、効率およびバンド接合性能が改良される。 言い換えれば、予め塗布された接着剤コートを有する歯列矯正用バンドのセット79を含むパッケージ79が、本発明による歯列矯正装置選択方法の使用者に提供されることができる。
    【0034】
    プリコートされる歯列矯正用バンド70は、歯列矯正用バンド70の内面75に沿って最大周囲長を表す中央線72と共に、それを通って延在する軸73を含む。 中央線72は、軸73に直交する面にある。 さらに、プリコートされる歯列矯正用バンド70は、歯列矯正用バンド70の内面75に沿って、バンドセメントまたは接着コーティング74を含む。 プリコート接着剤74は、バンドを歯に接合するのに適したいかなる接着剤またはコーティングであってもよい。 たとえば、このような接着コーティングまたはバンドセメントには、光硬化性材料、たとえば、3M Unitek Corp. (Monrovia,CA)から入手可能であるTransbond XTまたは、「パッケージ化された歯列矯正装置のための材料(Adhesive For Packaged Orthodontic Appliance)」と題された米国特許第5,575,645号に記載される接着剤、3M Unitek Corp. から入手可能な商標名BOND−EZEまたはCONCISEで販売されている接着剤などの化学硬化接着剤または商標名UNITEで3M Unitek Corp. で販売されている他の接着剤またはReliance Orthodontic Products(Itasca,IL)およびDentsply(York,PA)から入手可能な接着剤を挙げることができる。
    【0035】
    プリコート接着剤は一般に、工場においてバンドの内側の少なくとも一部に塗布される。 たとえば、図7Aに示されるように、接着剤74をバンドの内面75にわたって均一に広げることができる。 しかし、図7Aおよび図7Bは一般に、上述の接合特性を実現するために使用されることができるバンドの任意の部分に塗布される接着剤またはコーティングを表している。 たとえば、バンドの歯肉の端に材料のビードとして接着剤を施すことができる。
    【0036】
    接着剤でプリコートされる生成物の種類に応じて、異なる量の接着剤を使用することができる。 たとえば、(患者に特有のバンドとは対照的に)標準的なバンドの場合には、適切な量の過剰接着剤をバンドの内面の上にコートすることができる。 他方、患者に特有のバンドの場合には、接着剤の最適量の適用に関して、バンドの内側と歯との間の量の不適合を算出することによって、接着剤の量および配分を最適化することができる。
    【0037】
    プリコートされるバンド、たとえば、標準バンドまた患者に特有のバンドは、図7Bに一般的に示されているように、任意の種類の適切な容器79にパッケージ化されることができる。 たとえば、パッケージは、米国特許第5,575,645号に記載されているものなど、光硬化性接着剤が使用される場合に、光に対する実質的な障壁であるプラスチック容器を含むことができる。 さらに、このようなパッケージ化は、接着剤の硬化、汚染および劣化を防止するいずれの容器、たとえばプラスチック、ガラス、金属などで形成される容器を含んでもよい。 プリコートされるバンドに使用されることができるパッケージの一実施例は、米国特許第5,538,129号に記載されている。 さらに、剥離ライナを使用することもできるが、接着剤はバンドの内面に限定されることが好ましいため、一般に剥離ライナを必要としない。
    【0038】
    プリコートされるバンドを使用することによって、さまざまな利益がもたらされる。 たとえば、プリコートされるバンドを使用する場合には、外来現場におけるステップ全体が排除される。 さらに、外来現場とは対照的に制御された環境の中で、コーティングが行われる。 これは、汚染およびそれに伴って生じる接合不良の可能性を減少させる。 前述したように、このようなプリコートされるバンドは、適切なバンドサイズを決定するために患者の歯にバンドの適合性を試行する必要があることから、実際的ではないため、バンドはプリコートされていなかった。
    【0039】
    図4に示されているように、選択方法10(図1のブロック14、18および20を含む)を実現するための選択プログラム11は、歯列矯正装置選択システム40の計算装置42のメモリ48に常駐している。 計算装置42はさらに、プロセッサ46を含む。 さらに、1本以上の歯を表すデータ(ブロック12)および歯列矯正装置に関する幾何変数を表すデータ(ブロック16)はまた、プログラム11によって使用されるため、メモリ48に常駐していてもよく、または計算装置42への入力として供給されてもよい。
    【0040】
    本発明は、任意のプロセッサに基づくシステム、たとえばパーソナルコンピュータを用いて実現可能であるように適応させることもできることおよびさらに、本発明は、決して特定の処理システムに限定される方法ではないことは、当業者に直ちに理解されよう。 プログラム11を実行し、プログラム11によって使用される歯のデータおよび幾何変数データなどのデータの格納することができるようにするために、システムのメモリ量は十分である必要がある。 このようなメモリを周辺のメモリ装置によって設けることもできることは、たやすく理解されるであろう。 システム40は、たとえば以下のそれぞれの装置、すなわちディスプレイ54、キーボード50およびマウス52などのシステム40の実現のために所望されるような他の周辺装置をいくつか含むことができる。 しかし、システムは、そのような装置がシステム40の実現に不可欠であるわけではなく、そのような装置の使用に決して限定されるわけではないことは、当業者に認識されよう。
    【0041】
    たとえば、計算システム40は、True−TXグラフィックスカードを搭載したNetpower Symetra−IIであってもよい。 しかし、適切な計算システムのいずれを使用してもよい。 当業者にはたやすく理解されるように、本願明細書に記載されているような機能を実現するために、さまざまなプログラムおよび言語を使用することができる。 たとえば、このような機能は、C ++言語、Open GLなどを用いて実現されることもできる。 さらに、画像の表示、画像の操作などのさまざまな機能を実現するために、入手可能なソフトウェアパッケージを使用することもできる。 たとえば、Silicon Graphicsから入手可能なOpen Inventorは、画像を表示するために使用されることができ、Digital Diagnostic Protocolは、情報通信を行うために使用されることができる。
    【0042】
    図5〜図7に示されているように、歯列矯正用バンドのセットからの歯列矯正用バンドの選択に関して、歯列矯正装置選択方法10の例示の実施形態が示されており、図8A〜図8Eおよび図9A〜図9Eと共に記載されるものとする。
    【0043】
    本発明による歯列矯正用バンド選択方法80の例示の一実施形態が示されており、図8A〜図8Eを参照して記載されるものとする。 歯列矯正用バンド選択方法80は、歯134を表すディジタルデータ(ブロック84)から歯に関する幾何変数の決定(点線のブロック82)、たとえば、図8Bに示された歯134の変数の決定などを含む。 歯列矯正用バンド選択方法80の幾何変数決定プロセス(ブロック82)は、たとえば、計算によって、歯を表す歯のデータ(ブロック84)から歯134に最も適合する円柱の長軸を決定する(ブロック90)ことを含む。 最も適合する円柱用に決定された長軸を用いて、プロセスは、長軸に沿って段階的に前進する。 軸に沿ったステップで歯の断面に関連する幾何変数が決定される(ブロック92)。 次に、幾何変数に関する最大値が、軸に沿ったステップで決定される幾何変数の場合の値から決定されることが好ましい(ブロック94)。 次いで、歯の変数の最大値が、バンド幾何変数を表すデータ(ブロック86)との比較(ブロック88)のために使用される。 次に、バンドの選択が、比較(ブロック88)に基づいて出力される(ブロック89)。 続いて、結果として生じる歯列矯正用バンドが、システムの使用者によって選択され、歯に適用される、すなわち歯に配置され、研磨される(ブロック87)。 歯の決定された幾何変数と比較することができる任意の形式、たとえばルックアップ表、任意のプログラム可能なメモリ、データベースなどで、バンドに関する幾何変数データを格納することができる。
    【0044】
    歯134を表す(ブロック84)ディジタルデータを用いて、幾何変数決定プロセス82によって決定される幾何変数および幾何変数決定プロセス自体は、多くの形式から1つを選ぶことができることを、当業者は理解されたい。 たとえば、決定される幾何変数は、図8Cおよび図8Eに示される長軸98に直交する線108における歯134の断面の周囲長であってもよく、幾何変数は、図8Eに示される線を引かれた領域によって表されるようなスライスの断面積であってもよく、幾何変数は(図8Cの点線によって表されるような)歯のスライスの積分量であってもよく、幾何変数は図8Eに示されるような歯の断面の最大幅(Wmax)であってもよく、または歯に適用するために適切に適合したバンドを選択するために、歯列矯正用バンドのセットの対応する変数と比較されることができる1つ以上の他の適切な幾何変数であってもよい。
    【0045】
    歯のために決定される幾何変数は、長軸98に沿ったステップで断面の周囲長であることが好ましい。 歯のデータに基づく最大周囲長を見つけ、バンドの対応する幾何変数と比較することができる。 たとえば、歯の断面の最大周囲長をバンドのセットの内面に沿った最小周囲長と比較することができる。 さらに、たとえば、このような比較が行われるとき、最小周囲長が歯のデータに基づく歯に関する最大周囲長と等しいか、またはわずかに大きいバンドを出力として選択することができる。
    【0046】
    歯の適切な幾何変数のいずれを使用してもよいが、幾何変数は歯134を用いて歯列矯正用バンドと実質的に同様の配置に決定され、すなわち歯列矯正用バンドの軸と歯134の軸98が一列に整列される。 このように、たとえば、歯の断面の周囲長などの歯に関する幾何変数は、バンドに関する幾何変数、たとえば図5の歯列矯正用バンド60の線65などの中央線に沿った内面の周辺長に対応する。
    【0047】
    ブロック90、92および94を含む幾何変数決定プロセス82は、さらに詳細に記載されるものとする。 歯のデータに最も適合する円柱の長軸98は(ブロック90)、以下のプロセスに応じて決定される。 円柱から歯の上のすべてのデータ点までの最小距離を算出することによって、最も適合する円柱を規定することができる。
    【0048】
    歯を表すデータ(ブロック84)は一般に、図8Dに示されているように座標系(x、y、z)において生成される。 歯のデータに対して最も適合する円柱を獲得するために、歯のデータが新たな座標系(X,Y,Z)に変換される。 新たな座標系のZ軸は、中心、すなわち歯134の長軸98に対して平行である。 新たな座標形への変換は、以下の式に応じて行われる。
    【数1】

    式中、


    【数2】


    および【数3】


    である。 歯のすべてのデータ点に関して、


    【数4】


    および【数5】


    である。 (X,Z,Y)座標系において円柱に関する式は、


    【数6】


    であり、歯の上の点から円柱面までの距離(ε

    i )は、


    【数7】


    であり、式中、Rは歯のデータの境界枠の平均サイズであり、(X

    C ,Y

    C )は円柱の中心軸である。


    【0049】


    (X

    C ,Y

    C )および(α,β)における最小自乗解は、


    【数8】


    となる。 このようにして、円柱の中心軸、すなわち歯の長軸である中心軸98は(X

    C ,Y

    C )であり、それに伴う計算はすべて、新たな座標系における長軸に対して行われることができる。


    【0050】


    決定される歯134の長軸98(ブロック90)に関して、歯に関する幾何変数に関する値、たとえば、長軸98に垂直な断面の周囲長を決定する段階的なプロセスが実行される(ブロック92)。 幾何変数に関する値は長軸98に沿って探索可能であり、幾何変数の最大値を決定することができる(ブロック94)。 たとえば、探索プロセスは、断面に関する最大幾何変数から断面に関する小さめの幾何変数への移動を突き止めるために、比較的大きなステップで軸98に沿って長軸移動することおよび次に、移動領域における小さめのステップにおいて再びこのような計算を行うことを含むことができる。 探索プロセスは、最大幾何変数に到達するために、何度も反復することができる。 長軸98に沿った歯のデータに関する最大幾何変数が見つかった場合には、次に、この最大幾何変数は、バンドの対応する幾何変数(ブロック86)との比較(ブロック88)のために使用される。


    【0051】


    たとえば、歯のデータに関して決定されることになっている幾何変数が周囲長である場合には、以下のように実行される。 第一に、上述したように、歯のデータに最も適合する円柱96の長軸が決定される(ブロック90)。 次に、長軸98に直交する断面に関する周囲長が決定される(ブロック92)。 周囲長は、当業者に周知であるようなさまざまな方法で算出されることができる。 たとえば、図8Eに示されているように、周囲長は、断面の周囲に関して、線分104を引くための測定道具を用いて算出される。 次に、周囲長、たとえば3.1cmを獲得するために、線分104の長さが加算される。 続いて、たとえば上述したような複数の反復および計算などによって、さまざまな断面の周囲長の最大値が見つけられる。


    【0052】


    算出される最大周囲長に関して、歯列矯正用バンドのセットの内面の最小周囲長と最大周囲長を比較することができる(ブロック88)。 次いで、最小周囲長が歯の最大周囲長と等しいか、またはわずかに大きいバンドが、歯134に適用するために選択される(ブロック89およびブロック87)。 たとえば、歯の最大周囲長と比較するために使用される内面の周囲長は、バンドの軸に垂直である面にある円周の任意の線の周囲長であってもよいが、前述したように、中央線、すなわちバンドの端の間の中点であることが好ましい。 歯に適用される適切なバンドの出力(ブロック89)は、比較(ブロック88)に基づいて、たとえばディスプレイ、テキストまたはシステムによって使用者に情報を提供する他の方法のいずれかによって行われる。


    【0053】


    決定された歯に関する幾何変数と比較される対応するバンド変数は、歯のどんな幾何変数が決定されるかによることが、当業者に認識されよう。 たとえば、歯の最大断面積が決定される場合には、次に比較される対応するバンド変数が、バンドに関する最小断面積、たとえばその内面でバンドの最小周囲長によって規定される面積である可能性がある。 さらに、歯の最大幅が決定される場合には、次に対応するバンド変数が、バンドの幅であってもよい。


    【0054】


    歯列矯正用バンド選択方法121の別の例示となる実施形態が示されており、図9A〜図9Eを参照して記載される。 歯列矯正用バンド選択方法121は、歯134を表すディジタルデータ(ブロック170)から歯、たとえば図8Bの歯134の幾何変数を決定すること(ブロック122)を含む。 歯列矯正用バンド選択方法121の幾何変数決定プロセス(ブロック122)は、歯134の最も適合する咬合面を決定すること(ブロック123)を含む。 最も適合する咬合面を用いて、(図9Cおよび図9Eに示されているように、)歯の中心点137および歯134を通って延在する中心軸136が決定される(ブロック124)。 軸136に直交している面の最大断面積は、図9Cの線138および図9Eの断面図によって示されているように、次に、対応するバンド幾何変数(ブロック172)との比較で使用するための特定の歯に関する幾何変数を決定するために使用される。


    【0055】


    図8A〜図8Eに関して記載された実施形態と図9A〜図9Eに関して記載されたこの実施形態との間の主な差異は、歯の長軸が決定される方法であることを理解されたい。 たとえば、図8A〜図8Eに関して記載された実施形態において、歯の長軸98は、最も適合する円柱プロセスを用いて決定される。 対照的に、図9A〜図9Eに関して記載された実施形態では、歯の長軸136は、最も適合する咬合面を用いて決定する。


    【0056】


    歯134を表すディジタルデータ(ブロック170)を用いて、幾何変数決定プロセス122によって発生される幾何変数および幾何変数決定プロセス自体は、図8A〜図8Eに関して前述したような多くの形式から1つを選択することができることが、当業者に理解されよう。 たとえば、決定される幾何変数は、図9Cおよび図9Eに示されるような軸136に直交する歯134の断面の周囲長であってもよく、幾何変数は、図9Eに示される線を引かれた領域によって表されるような断面領域であってもよく、幾何変数は(図9Cの点線153によって一般的に表されるような)歯134のスライスの積分量であってもよく、または適切なバンド、たとえば断面の最大幅などを選択するために、歯列矯正用バンドのセットの対応する変数と比較されることができる1つ以上の他の適切な幾何変数であってもよい。


    【0057】


    決定される幾何変数は、軸136に直交する(線138によって表される)面における最大の断面積の周囲長であることが好ましい(図9C)。 面138は、最も適合する咬合面155に平行であることが好ましい。 最も適合する咬合面155は、面の一方の側または他方の側にある歯の残りの部分に関して、歯の3点以上の最大点を含み、さらに、最も適合する面が中心、すなわち歯の長軸136に垂直である面として規定される。 たとえば、図9Cの側面図および図9Dの上面図に示されるように、面155は、3点157で歯を含むか、または歯と接触する。


    【0058】


    図8A〜図8Eの実施形態に関してちょうど記載されたように、歯の適切な幾何変数のいずれを使用してもよいが、幾何変数は、幾何変数は歯134を用いて歯列矯正用バンドと実質的に同様の配置に決定され、すなわち歯列矯正用バンドの軸63と歯134の軸136が一列に整列される。 このように、歯に関する幾何変数、たとえば、断面積138における周囲長などは、バンドに関する幾何変数、たとえば図5の歯列矯正用バンド60の線65などの中央線に沿った内周の周囲長に対応する。


    【0059】


    歯に関する幾何変数が幾何変数決定プロセス122によって決定された後、決定された幾何変数が歯列矯正用バンドのセットの対応する幾何変数を表すデータ(ブロック172)と比較される(ブロック173)。 結果として生じる出力歯列矯正用バンドは、比較(ブロック173)に基づいて選択される(ブロック175)。


    【0060】


    ブロック123、124、126を含む幾何変数決定プロセス122の例示の一実施形態が、図9Bにさらに詳細に示されている。 歯の咬合面に平行であり、歯の中の一定の深さにある直交面に関して、(図9C〜図9Eに示される)歯134の中心軸136に直交する面にある最大断面積の周囲長は、以下の方法で決定される。 第一に、歯の最も適合する咬合面が決定される(ブロック123)。 上述したように、咬合面は、面の一方の側にある歯の残りの部分に関して歯の3つ以上の最大点を含む面として規定される。 たとえば、最大点は、上部および下部の歯列弓が咬合している(たとえば、適切咬合)状態にある場合に、他の歯と接触している点である。


    【0061】


    最も適合する咬合面を見つけるために、初期の咬合面F(x,y,z)が算出される(ブロック130)。 尚、F(x,y,z)=Ax+By+Cz+D=0である。 既知の歯の各点P(x,y,z)および面F(x,y,z)=Ax+By+Cz+D=0に関して、歯の各点から面までの距離(d)は、d=D(P,F)として表現されることができる。 またはさらに詳細に言えば、


    【数9】


    である。


    【0062】


    次に、すべての点Pから面までの距離(η

    O )は、以下のように表現することができる。


    【数10】


    【0063】


    初期の咬合面を算出するために、以下の式が、A,B,C,Dに関して解を求めるために使用されることができ、これによって初期の面を得ることができる。


    【数11】


    【数12】


    【数13】


    【数14】


    【0064】


    次に、歯134を表すデータが、使用される座標系のx−y面と初期の咬合面を一直線となるように変換される(ブロック132)。 このような整列は、以下に記載するように、歯の最大点を決定するのを助ける。 言い換えれば、歯の長軸が座標系のz軸に対応するように、歯は座標系と一直線となるように変換されている。


    【0065】


    続いて、変換された歯のデータが、ブロック135の像136によって図示されているように、4つの部分に分割され、小区分に分割される。 したがって、歯134の像136は、部分138〜141を含む。 その後、最大点がそれぞれの部分138〜141の中に配置され(ブロック146)、部分のそれぞれの中で最大点の更新された咬合面が、部分の中の最大点を利用するだけで、初期の咬合面に関して上述したのと同様の方法で算出される(ブロック148)。


    【0066】


    次に、座標系のx−y面と更新された咬合面との間の変換行列が、部分における最大点を用いて算出されたように算出される(ブロック150)。 ブロック152に示されているように、変換行列が[1]でない場合には(サブブロック154)、次に、[1]の変換行列が得られるまで、ステップ132、135、146、148および150のプロセスが反復される。 サブブロック156に示されているように、[1]の変換行列が得られた場合には、そのサイクルを通じて更新された咬合面が、そこから算出することができる最も適合する咬合面であると考えられる。


    【0067】


    最も適合する咬合面はまた、歯の上の平面に位置合わせをすることによっても決定されることが、当業者に理解されよう。 歯の上に位置合せされた平面の場合には、歯と平面との接触点を決定することができる。 このような接触点は、図9Bに関して記載されたような分割方法によって、歯の最大点とよく似ている。 次に、以下に詳細に記載するように、最も適合する咬合面を規定し、中心点および軸を見つけるために、接触点を使用することができる。


    【0068】


    さらに、最も適合する咬合面は、他のさまざまな方法で形成されることができる。 たとえば、最も適合する咬合面は、オペレータがそれを規定する3点を選択することによって、推定されることができる。 さらに、図8A〜図8Eに関して上述した最も適合する円柱を用いて、自動的に最も適合する咬合面を決定することができる。 たとえば、最も適合する円柱の表面は、最も適合する咬合面として使用されることができる。


    【0069】


    ブロック123によって決定される最も適合する咬合面を用いて、最も適合する咬合面の点(P)を加算し、次に、点の数(N)によって除算することによって、歯の中心点が算出され(ブロック124)、以下の式による中心点を見つける。


    【数15】


    歯の中心点P

    center (x,y,z)から、歯の中心軸は、z=0の場合、x=X

    centerおよびy=Y

    centerとなる。


    【0070】


    歯の中心軸、すなわち決定される歯136の長軸(ブロック124)に関して、中心軸136に沿った最大の断面が探索可能であり、決定されることができる(ブロック158)。 探索プロセスは、最大の断面から小さめの断面への移動を突き止めるために、比較的大きなステップで軸98に沿って長軸を移動することおよび次に、移動領域における小さめのステップにおいて再びこのような計算の実行を含むことができる。 探索プロセスは、最大の断面積に到達するために、何度も反復することができる。 軸136に垂直な面で最大の断面が見つかった場合には、直交する面にある断面の周囲長が算出される(ブロック160)。


    【0071】


    当業者にとって周知であるように、さまざまな方法で周囲長を算出することができる。 たとえば、図9Eに示されているように、断面の周囲を中心にした線分140を引くための測定道具を用いて、周囲長は算出される。 次に、周囲長を得るために、線分の長さが加算される。


    【0072】


    算出される最大周囲長に関して、周囲長は、その1つが歯134に適用するために選択されることになっている(ブロック173、175)歯列矯正用バンドのセットの内面の対応する周囲長と比較されることができる。 適切なバンドの出力は、たとえば、文字を表示するなどによって比較に基づいて行われる(ブロック175)。


    【0073】


    本願明細書の図面に関して説明したようなルーチンは、使用者による入力を必要としてもよく、または必要としなくてもよいことを、当業者は直ちに理解されたい。 たとえば、特定の歯が選択された後、使用者がディスプレイのアイコンを選択することによって、幾何変数の決定ルーチンを開始することができ、特定の歯列矯正用バンドを出力する。 しかし、プロセスに沿ったステップは、周囲長などを測定する場合に測定道具を使用するなど、使用者によって入力されることもできることも、当業者は理解するべきである。


    【0074】


    本願明細書に開示されたすべての参照文献および特許は、それぞれが個別に組込まれているかのように、完全に引用によって組込まれる。 本発明の範囲を逸脱することなく、本発明のさまざまな修正および変更を行うことができることは、当業者には明白であると思われ、本発明は本願明細書に記載された例示の実施形態およびプロセスに過度に限定されるわけではないことは理解されるべきである。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】 本発明による歯列矯正装置の選択の方法を表す流れ図である。


    【図2】 歯列矯正装置が必要とされる患者の上部および下部の歯列弓の画像の一般図である。


    【図3】 歯に使用される歯列矯正用バンドに関する図2の歯のさらなる詳細図である。


    【図4】 本発明による歯列矯正装置の選択プログラムを含む歯列矯正装置選択システムである。


    【図5】 歯列矯正用バンドを図示した斜視図である。


    【図6】 歯列矯正用バンドのセットの間のサイズの差を示した図である。


    【図7A】 プリコートされた歯列矯正用バンドを示した斜視図である。


    【図7B】 プリコートされた歯列矯正用バンドの一括したセットの一般図である。


    【図8A】 本発明による歯列矯正装置の選択の方法の一実施形態を示している流れ図である。


    【図8B】 バンドが図8Aに示されたプロセスによって選択される歯を含む下部歯列弓の上面図である。


    【図8C】 バンドが図8Bに示されたプロセスによって選択される歯を含む下部歯列弓の側面図である。


    【図8D】 図8Aの歯列矯正装置の選択方法において使用される座標系に示された図8Cの歯である。


    【図8E】 線8E−8Eで切り取った図8Cの歯の断面図である。


    【図9A】 本発明による歯列矯正装置の選択の方法の別の実施形態を示している流れ図である。


    【図9B】 図9Aに示された幾何変数の決定のプロセスをさらに詳細に示した流れ図である。


    【図9C】 バンドが図9Aおよび9Bに示されたプロセスによって選択されることになっている図8Bに示された下部歯列弓の歯の側面図である。


    【図9D】 図9Cの歯の上面図である。


    【図9E】 線9E−9Eで切った図9Cの歯の断面図である。

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