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申请号 JP50355593 申请日 1992-06-26 公开(公告)号 JP3129735B2 公开(公告)日 2001-01-31
申请人 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー; 发明人 ダブリュ. ジェイコブス,ドワイト; イー. チェスター,ブルース; イー. ホーベル,ケネス;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】基板(42,142)と、外側表面(58)を有する歯科器具(56)と、該外側表面(58)上の接着剤(6
    0)とを具備する物品(10)において、第1の部分(5
    2)と該第1部分(52)から間隔を隔てた第2の部分(5
    4)とを有する可撓性フィルム(48)を具備し、該第1
    部分(52)は該接着剤(60)と接触する低付着性の表面を有し、更に、該第2部分(54)を該基板(42,142)に取り付けるための手段(50)を具備し、一方該第1部分(52)は該基板(42)への直接的な連結が実質的に無く、該接着剤(60)を該フィルムから解放する間に該第1部分(52)が該基板(42,142)から離れる方向に移動可能であるようにしたことを特徴とする物品。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、歯の表面に直接結合するための接着剤が予め被覆された、包装された歯科用物品に関する。

    2.関連技術の説明 歯科矯正治療は、位置異常の歯を歯科矯正学的に正規の位置に移動させることに関する。 治療中、ごく小さいブラケットがしばしば患者の歯に連結され、次いで弧線がブラケットのスリット内に取り付けられる。 ブラケットは、関連する歯を所望の位置に移動させるために、弧線内の曲げ又は捩りによって、或いは弾性部材または他の手段によって、弧線に沿って押しやられる。

    以前は、歯科矯正ブラケットが溶接またはろう付けによって歯に結合され、各ブラケットはバンドに連結され、次いでこのバンドが包囲する関係で歯上に設置されていた。 より近年では、歯科矯正ブラケットが歯の表面に直接的に結合され、その結果より美的な外観を呈するようになってきた。 光硬化性の接着剤が開発された。 これらの光硬化性接着剤は、矯正歯科医が、ブラケットを歯上に正確に位置決めし、次いで接着剤を硬化させかつブラケットを所定の場所にしっかりと固定するためにランプを作動させることを可能にした。

    直接結合される歯科用物品の分野における最近の進歩が米国特許第5,015,180号および第4,978,007号に記載されている。 これら両方の米国特許は本発明の譲受人に譲渡されている。 米国特許第5,015,180号は一つの実施例において、歯科矯正ブラケットと、このブラケットの底部と係合離脱可能に付着する可撓性カバーシートとの間にサンドイッチ状に挟まれた光硬化性ペーストとを記載している。 このブラケットを歯に結合するためには、カバーシートがペーストから取り外され、次いでブラケットの底部が歯に当接される。 このような構造は矯正歯科医に対して時間の節約をもたらす。 なぜならば矯正歯科医は、ブラケットを歯に結合する前に接着剤ペーストをブラケットの底部に分配しかつ施す必要がないからである。

    米国特許第4,978,007号は一つの実施例において、凹部を有する基板と、外側表面上に接着剤を有する歯科矯正ブラケットと、この接着剤と凹部の内側表面との間にサンドイッチ状に挟まれた別離塗料とを記載している。
    このような構造は、接着剤が凹部内で光、酸素、蒸気および汚染物質から保護されるという点で有利である。
    また、ブラケットは直立した状態で凹部内に保持されることができる。 このことは、ブラケット及び接着剤を剥離塗料から離れるように引っ張るためにブラケットの側部が設置用具または他の工具によってつかまれることをしやすくさせる。

    多くの矯正歯科医は、他の接着剤よりも粘性の低い(即ち、より流動性の高い)或る接着剤を使用することを好む。 しかしながら、比較的低い粘性を有するいくつかの接着剤は、ブラケットが基板から持ち上げられるにつれて時々その形状をゆがめ、または米国特許第4,978,
    007号に記載されている剥離塗料上に残ってしまい、その結果矯正歯科医は接着剤の形状を直すため、またはブラケットの底部に追加の接着剤を施すために作業を休止する必要があり得るということが判明した。

    発明の要約 本発明は、基板と、外側表面を有する歯科器具と、この外側表面上の接着剤とを具備する物品に向けられている。 可撓性フィルムは、第1の部分と、この第1部分から間隔を隔てた第2の部分とを有する。 第1部分は、接着剤と接触する低付着性の表面を具備する。 第2部分を基板に取り付けるための手段が設けられ、一方第1部分は基板に実質的に取り付けられず、その結果、接着剤をフィルムから解放する間に第1部分は基板から離れる方向に移動可能となっている。

    その結果、器具が基板から持ち上げられるにつれて、
    フィルムの第1部分は、全体的に平坦な仕方で器具から垂直に離れる方向に移動するよりもむしろ、典型的には接着剤に対して引き剥がし動作を受ける。 この引き剥がし動作は、接着剤からのフィルムの分離をしやすくさせると共に、粘性がより低くかつ矯正歯科医によって好まれる接着剤の使用を可能にする。 フィルムの第2部分を基板に取り付けることにより、フィルムを別個に取り扱う必要がなくなり、その結果フィルムと基板とは一緒に配置されることができる。

    本発明はまた、複数の開口部を形成する縁部構造を有する担持体を具備する歯科用包装組体に関する。 複数の容器が夫々の開口部内に受容される。 各容器は、歯科物品を受容するための井戸状くぼみを形成する側壁と底部とを有する。 各容器の井戸状くぼみを当初閉鎖するために少くとも一つのカバーが設けられる。 各容器の側壁は、開口部内に容器を保持するために縁部構造と接触する凹部を具備する。

    更に、本発明は、井戸状くぼみを有する容器と、容器に連結されたカバーとを具備する包装組体に関する。 カバーは、容器に対して閉鎖位置から開放位置へのカバーの移動をしやすくするために孔線を具備する。

    図面の簡単な説明 図1は本発明の実施例による歯科用包装組体の斜視図である。

    図2は、図1に示す組体の拡大側面断面図である。

    図3は、図1に示す組体の一つの部の拡大部分斜視図である。

    図4は、容器のカバーが部分的に開放されている点を除いて図3に幾分か類似した図である。

    図5は、カバーが完全に開放され、容器の井戸状くぼみから歯科矯正ブラケットをつかんで取り外すために設置用具が井戸状くぼみ内に挿入されている点を除いて図4に幾分か類似した図である。

    図6は、ブラケットが、井戸状くぼみに取り付けられた可撓性フィルムから解放されている点を除いて図5に幾分か類似した図である。

    図7は、図3に示す容器およびカバーの側面断面図であって、井戸状くぼみ内のブラケット及び可撓性フィルムをも示している。

    図8は、カバーが開放されており、ブラケットが、図5に示す段階と同様の仕方で井戸状くぼみから持ち上げられている点を除いて図7に幾分か類似した図である。

    図9は、本発明の別の実施例による、図7に幾分か類似した図である。

    図10は、図9にも示されている容器を単独で(カバーを取り除いて)示した部分平面図である。

    好ましい実施例の詳細な説明 歯科用包装組体10が図1から図8に示されている。 この歯科用包装組体10は矩形の箱12を具備し、この箱12
    は、図1および図2からわかるように揺動可能な上部蓋
    14を有する。 一対のタブ16が蓋14に連結され、これら一対のタブ16は、所望のときに蓋14を閉鎖位置に保持するために対応する前方スリット18(図1参照)内に受容される。

    箱12は、矩形をなす平坦な底部20と、矩形をなす平坦な頂部担持体22とを具備する。 担持体22は四つの直立壁
    24(前方壁と後方壁と二つの端部フラップ壁とを含む)
    によって底部20と相互に連結される。 図2に示されるように、底部20と担持体22間の部屋内に挿入体26が受容され、この挿入体26は、壁24上に載る細長い脚部28を有する。 挿入体26の中央アーチ30が箱12の長さに沿って担持体22と接触した状態で延びていて、担持体22の中央部を支持するようにしている。 箱12および挿入体26は、0.4m
    mの厚みのクレーで被覆された中実の漂白された硫酸塩板紙で作られる。

    担持体22の左側端部部分(図1で見て)は開孔を有し、この開孔は、歯科矯正用定着剤(orthodontic adhe
    sive primer)が予め盛られた綿棒を内包する二つの塗布具ユニット32に重なる。 これらのユニット32は挿入体
    26のアーチ30内に形成された切欠き内に係合離脱可能に受容される。 これらのユニット32は米国特許第4,952,20
    4号に記載されている組体に幾分か類似している。 この米国特許第4,952,204号の開示は参照されることによって本明細書に組み込まれる。

    担持体22は縁部構造34(図7から図8を参照)を有し、この縁部構造34は、2列に配置された複数の長円形状の開口部36を形成する。 容器38が各開口部36内に係合離脱可能に受容される。 好ましくは、治療に関連する各歯用の歯科矯正ブラケットなどの歯科器具を別々に内包するように2列の容器38が設けられ、各列は10個の容器
    38を含む。

    各容器38は直立した側壁40(図7から図8も参照)を具備し、この側壁40は平面図で見て長円形を形成する。
    長円形状の底部基板42が側壁40に一体的に結合され、基板42と側壁40とは井戸状くぼみ45を形成する。 側壁40はまた、矩形の頂部フランジ44の長円形状をなす中央開口部に連結される。 側壁40は二つの水平方向に延びる凹部
    46を有し、これらの凹部46は担持体22の縁部構造34と係合する。

    容器38は、光の伝達に対して実質的な障壁を与える可撓性材料のシートから形成される。 好ましくは容器38
    は、シリコーン剥離剤(No.24,Dow Chemical)で処理された0.33mmの厚みの黒色のポリエチレンテレフタレートグリコール(“Kodar"なるブランドのPETG No.6763,Kod
    ak Chemical Company)である。 開口部36の形態は側壁4
    0とわずかな締まり嵌めを呈し、その結果容器38が担持体22の開口部36内に挿入されるときに縁部構造34はわずかに変形し又は撓む(図7から図8を参照)。 通常、撓んだ縁部構造34はその後容器38を開口部36内に保持するが、容器38に十分なを加えることにより所望のときに容器38を開口部36から取り外すことができる。

    図4から図8に示されるように、平面図で見て長円形形態を有する可撓性フィルム48が井戸状くぼみ45内に受容される。 フィルム48は0.05mmの厚みの弗素化エチレンプロピレン共重合体のシート(“Teflon"なるブランドの透明なFEP No.200C,EIdu Pont de Nemours & Comp
    any)であり、このシートは、アクリル系感圧接着剤50
    (No.V−29,Flexcon Company,Inc.,Spencer,Massachuse
    tts)への結合性を高めるために一方の面が静電放電装置によってエッチングされ、アクリル系感圧接着剤50はフィルム48を井戸状くぼみ45の基板42に取り付ける。

    フィルム48は、井戸状くぼみ45の左側(図7および図8で見て)の基板42の第1の部分の上に重なる第1の端部部分52を有する。 しかしながら感圧接着剤50は、図7
    および図8で見て井戸状くぼみ45の右側の基板42の第2
    の部分の上に重なるフィルム48の第2の端部部分54とのみ接触する。 第2の部分54は、通常は平坦をなすフィルム48の平面に沿って第1の部分52から横方向に間隔な隔てられている(即ち、図7および図8で見て水平方向に間隔な隔てられている)。 第1の部分52には感圧接着剤
    50が無い。 従って第1部分52は幾分か非拘束状態にあり、この第1部分52は井戸状くぼみ45の基板42に実質的に直接連結されない。 弗素化エチレンプロピレン共重合体材料は、接着剤と接触する第1部分52の表面を含めてフィルム48用の低付着性の表面を提供する。

    歯科矯正器具56は当初井戸状くぼみ45内に受容される。 図面に示されている歯科矯正器具56は、米国特許第
    4,954,080号に開示されているような半透明のセラミック材料からなる歯科矯正ブラケットを具備する。 この代わりに器具56は金属、ガラス又はプラスチックなどの他の材料で形成されることができる。 また、器具56は歯科矯正用頬チューブ或いは、歯の表面または他の構造に結合されるようになっている他の歯科装置の形態であることができる。 図7および図8からわかるように、器具56
    は、歯の輪郭に適合するように複合した凹面輪郭を有する外側底面58を有する。

    器具56の外側表面58上に接着剤60が受容され、この接着剤60は好ましくは光硬化性でかつ無毒の接着剤ペーストである。 好ましくは、図4から図5および図7から図8において接着剤60はフィルム48の第1部分52と係合離脱可能な係合状態にある。 この接着剤は樹脂系(resin
    system)と充填剤系(filler system)とを含み、樹脂系は、光反応開始剤(photoinitiator)、触媒、反応抑制剤およびアミンと共に、ビスフェノールAのジグリシジルメタクリレート(“Bis−GMA")とエトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(“EBDMA")との双方を含む。 このEBDMAは好ましくは、Akzo Chemie Americaから入手可能な“DIACRYL 101"である。

    接着剤に使用される成分の量はペーストの所望の稠度(consistency)によって変化する。 樹脂系におけるBis
    −GMA/EBDMAの重量比は5/95から80/20までの範囲に亘ることができ、好ましい範囲は40/60から70/30までであり、より好ましい範囲は49/51から63/37までである。 光反応開始剤の量は、硬化光への短時間の露呈(例えば10
    秒から15秒)の後に樹脂を硬化させるのに一般的に十分なものであり、この光反応開始剤の量は一般的に0.05重量%から0.5重量%までの範囲内である。 触媒の量は好ましくは約0.2重量%から1.0重量%までである。 反応抑制剤の量は好ましくは0.05重量%から0.2重量%までの範囲内である。 アミンの量は好ましくは約0.2重量%から2.0重量%までである。 ペーストは好ましくは約14から30重量%の樹脂と、86から70重量%の充填剤とを含む。 もし石英充填剤が使用される場合には、ペーストは、好ましくは約17から22重量%の樹脂と約83から78重量%の充填剤とを含み、より好ましくは約19.5から21重量%の樹脂と80.5から79重量%の充填剤とを含む。

    本発明による歯科用接着剤はまた、溶剤、促進剤、吸収剤、稀釈剤、安定剤、顔料、染料、無機または有機の繊維または粒子からなる強化用または増量用の充填剤、
    粘度調整剤、反応抑制剤、表面張力降下剤、湿潤補助剤(wetting aids)、チキソトロープ剤、酸化防止剤、薬剤(例えば浸出可能な弗化物)、及び当業者には周知の他の配合剤などの適切な補佐剤(アジュバント)を含むことができる。

    接着剤の粘弾性挙動は稠度測定によって定められる。
    稠度は、907.2gの錘の作用下で10.16×10.16cmの2枚のガラス板の間にサンドイッチ状に挟まれた1.04g±0.01g
    の接着剤の広がりとして測定される。 接着剤が底板上に配給され、次いで頂板および907.2gの錘が加えられる。
    頂板と907.2gの錘との組み合わされた質量は1027±10g
    である。 2分経過後、接着剤の広がり(直径)が0.8mm
    の単位で測定され、三つの読み値が平均される。 稠度は、好ましくは約12mmから28mmの範囲内であり、より好ましくは約21mmから約26mmの範囲内であり、最も好ましくは約23mmから約24.5mmの範囲内である。

    ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)(AB
    S)で形成された長軸のインジケータ62が、外側表面58
    と反対側の器具56の側部と係合離脱可能なスナップ嵌合式に接触している。 インジケータ62は、器具56が歯の表面上に配置されるときに器具56を歯の長軸と整列させるための案内部として役立つ。 歯上の所定の場所に器具56
    を強固に固定するためにひとたび接着剤60が化学放射線にさらされることによって硬化すると、インジケータ62
    は器具56から取り外される。

    各容器38には、井戸状くぼみ45を当初閉鎖するためにカバー64が設けられる。 カバー64は水蒸気、光および酸素の伝達に対する実質的な障壁を提供して、感光性接着剤60を保護するようにしている。 カバー64を作るための種々の適切な材料が、1990年11月20日に出願された係属中の米国特許出願第07/615,702号に開示されている。 この米国特許出願第07/615,702号の開示は本開示に明白に組み込まれる。

    カバー64を作るための現在好ましいと考えられている組体が図3から図6に示されている。 この好ましい組体は、印刷可能な艶消の仕上塗(トップコート)(“Comp
    ucal II"なるブランドのNo.TC−329,Flexcon)によって被覆された0.025mmの透明なポリエステルフィルム66
    (図3参照)と、上側フィルム66に結合されたアルミニウムの金属化された表面を有する0.13mmのポリエステルシートで製造されるか又はその代わりに上側フィルム66
    に結合された0.03mmの厚みの箔層で製造された中間フィルム68と、アクリル系感圧接着剤(No.H529,Flexcon)
    からなる高粘着性の再位置決め不可能な0.018から0.02m
    mの厚みの層とを具備し、この再位置決め不可能な層には、0.025mmの厚みのポリエステル支持体フィルムと、
    低粘着性の再位置決め可能なアクリル系感圧接着剤からなる0.018から0.02mm(又は選択自由であるが0.05mmまで)の厚みの層70(図4から図6を参照)(No.H558,Fl
    excon)とが続く。 上述の支持体フィルムと高粘着性接着剤と低粘着性接着剤との代わりとして、まず初めに支持体フィルムの一方の側面が剥離剤で被覆されることができ、次いで両側面が高粘着性のアクリル系感圧接着剤(No.300,3M社)で覆われることができる。

    フィルム66,68はカバー64の全長および全幅に亘って延びている。 再位置決め不可能な接着剤と支持体フィルムと再位置決め可能な接着剤70とは、長円形および隣接する一番端の矩形部分を形成するように打抜かれる。 この長円形の中央部分は取り除かれ、かつ長円形の中央部分は井戸状くぼみ45の形状と適合する。 その結果、再位置決め可能な接着剤70は頂部フランジ44とのみ接触し、
    かつこの再位置決め可能な接着剤70は井戸状くぼみ45を横切って延びない。 むしろ井戸状くぼみ45は、カバー64
    によって閉鎖されたときに中間フィルム68の露呈部分により覆われる。

    カバー64は、後方ヒンジ部を形成する孔線65を有する。 カバー64が1.8cmの全幅を有し、かつカバー64に、
    夫々0.55±0.01cmの二つの孔と夫々0.25±0.01cmの二つの孔とが設けられ、夫々0.06±0.01cmの三つのランドが存在し、その結果全体の孔の長さに対するランドの長さの比が約9対1になるようにしたときに良好な結果が観察された。 これらの孔はカバー64を完全に貫通する。

    カバー64をつかむために、傾斜した前方タブが形成される。 カバー64のタブがつかまれ且つ図4において矢印で示される方向に担持体22から離れるように引っ張られたとき、カバー64は、図5、図6および図8に示されるような開放した直立位置に移動され、孔65の後部線において曲げられる。 孔65はカバー64がその開放した直立位置に自己保持することをしやすくし、かつ孔65はカバー
    64が比較的堅い材料で作られることを可能にする。 これらの孔はまた、カバー64が開放したという触覚的フィードバックを使用者に提供し、その結果使用者は、カバー
    64を引っ張り続けてこのカバーを担持体22から分離してしまうことがない。 その結果、カバー64上に印刷された任意の製品識別情報と共にカバー64は、必要ならば将来参照することができるように担持体22上に保持され、矯正歯科医は、容器38が開放されたときに解放されたカバーを廃棄する必要がない。

    器具56は、第1部分52との接着剤60の完全な面接触を確保するようにフィルム48上に強固に押し付けられるが、接着剤60を外側表面58から横方向に押し出すほどに強い力では押し付けられない。 カバー64が閉鎖されたとき、長軸のインジケータ62の頂部は、図7に示されるようにカバー64の中間フィルム68からわずかに間隔を隔てられる(この代わりとして、インジケータ62が設けられない場合には、基板42は、器具56とカバー64間の空間を減少させるために隆起した中央プラットフォームを有することができる)。 使用に際し、カバー64は所望のときに開放され、図5に示されるような設置用具72が、器具
    56の側部またはインジケータ62の側部をつかむために井戸状くぼみ45内に置かれる。 次に、接着剤60付きの器具
    56がフィルム48から解放されるまで、用具72は、図5および図6において矢印で示される方向に井戸状くぼみ45
    から引き出される。 次いで器具56は患者の歯上に設置され、接着剤60を硬化させるために光源が作動される。

    器具56が井戸状くぼみ45から持ち上げられるにつれて、フィルム48の第1部分52は基板42から離れる方向に移動し、一方第2部分54は基板42に固定された状態に保たれる。 その結果フィルム48は、図8に示されるようにやや反転したS字形状をなす姿勢をとらしめられる。 基板42から離れる方向への器具56の引き続く移動は接着剤
    60から離れるように第1部分52を剥ぎ、斯くして接着剤
    60と第1部分52との間の分離は実質的に線または狭い帯に沿って発生し、この線または狭い帯は図8において左側に向けて前進していく。 このようにして、任意のときに接着剤60の比較的小さい領域のみが、分離しつつある表面に直接的に隣接している。 この引き剥がし作用は、
    フィルム48からの接着剤60の分離をしやすくすると共に、接着剤60を実質的に乱されない状態に保ちかつ接着剤60を器具56の外側表面58と接触した状態に保つ。

    好ましくは、図7において参照符号Aによって表わされる器具56(および第1部分52)と感圧接着剤50(および第2部分54)との間の分離距離は実用的にできるだけ大きくし、その結果器具56が、外側表面58の平面に全体的に垂直をなす方向におけるフィルム48の引き剥がしをしやすくするように井戸状くぼみ45から十分な距離だけ持ち上げられることができるようにする。 更に、感圧接着剤50と共にフィルム48の第2部分54は好ましくは箱12
    の前方に向けて配置され(即ち、スリット18に隣接し、
    かつ蓋14が箱12に蝶着された箇所から離れる方向に向くように配置され)、その結果引き剥がし作用が得やすくなるようにする。 長円形状をなすフィルム48の形態には、もしそうでなければ側壁40と接触して第1部分52の持ち上げを妨げる可能性があるような角部が無い。

    担持体22と組み合わさった別々の容器38は製造中において有利である。 なぜならば、夫々が異なる歯用のブラケットを保持する種々の容器が、矯正歯科医の処方箋に従って特定の患者用の単一のキット内に組み立てられることができるからである。 更に、個々の容器は、矯正歯科医が現在必要とされる容器のみを開放することを可能にし、斯くして残りのブラケット上の接着剤が光、酸素または水蒸気に不当にさらされることがない。

    図9から図10に本発明の第2の実施例を示す。 図9から図10に示す実施例において、容器138を示す図面中の参照符号は、図1から図8に示す容器38に関連して上述した同様の参照符号を付された構成要素と同じ構成要素を指す。 しかしながら図9から図10において、側壁40に一体的に結合された長円形状の底部基板142は隆起した環状尾根部143を有し、この環状尾根部143は、井戸状くぼみ45の底部から上方にわずかに間隔を隔てた方向における上に重なったフィルム48の第1部分52に対する支持を与える。

    図1から図8に示す実施例に関連して、器具56が井戸状くぼみ45から持ち上げられるにつれて、フィルム48の第1部分52は時々、第1部分52が持ち上げに抗するような親和力をもって基板42の下に重なる部分にくっつくということがわかった。 その結果、図8に示される引き剥がし作用は起こらず、その代わりに接着剤60は器具56から引き離される。 頻繁に起こる問題ではないが、器具56
    からの接着剤60の不用意な引き離しは最も良好に避けなければならない困惑事である。

    容器38上のシリコーン剥離剤がフィルム48の下面を濡らし、このシリコーン剥離剤が第1部分52を基板42にくっつかせしめるものと推測される。 あいにく、接着剤50
    への結合性を高めるために上述のようにフィルム48をエッチングすることは恐らく、シリコーン剥離剤とのフィルム48の濡れ性を高めてしまう。 接着剤60の意図されない引き離しは、器具56がセラミックよりもむしろ金属である場合によりしばしば起こることが観察された。

    図9から図10において、尾根部143は第1部分52を、
    基板142の下に重なる部分147との完全な平坦な面対面接触が避けられるような方向に支持する。 第1部分52と部分147間の全体の接触面積は、例えば図1から図8に示す実施例に関連して観察されるものよりも小さい。 その結果、器具56が井戸状くぼみ45から持ち上げられるときにフィルム48からの基板142の分離がしやすくされる。
    斯くして接着剤60は、器具56から離れるよりもむしろ、
    常に順当にフィルム48から離れる。

    円形尾根部143は、器具56の外側底面58の真下に心合せされた位置に配置される。 底面58の面積は器具56のタイプ及び大きさによって変化するが、全般的に表面58の面積は尾根部143によって取り囲まれた面積にほぼ等しい。 このように、尾根部143は、表面58の周囲に大よそ追従する経路に沿って延びている。

    尾根部143は、基板142とフィルム48間の接触表面積を減少させるための現在好ましいと考えられている構造として例示の目的で示されているが、この点に関しては他の構造もまた利用可能であり、これらの他の構造も本発明の範囲内に入るということを理解されたい。 例えば、
    尾根部(ridge)の他の形状、或いは、ピラミッド形、
    尖頭形またはこぶ形などの形状、連続的な形状または断続的な形状が、好ましくは基板142が成形されるときに設けられることができる。 尾根部は基板内に形成された数字または文字によって提供されることができる。 これらの数字または文字は製造ロットの識別情報を提供するように変化されることができ、その結果生産後の物品の追跡をしやすくすることができる。

    この代わりに基板142とフィルム48間の接触面積の低減は、基板142のマクロ構造よりもむしろミクロ構造を変更することによって与えられることができる。 例えば、基板142は、その元の比較的滑らかな上側表面を変更するように、手によって又はゴム入り研削ビット(ru
    bberized grindeng bit)によって、刻みを付けられ、
    すり傷を付けられ、又は他の方法で荒くされることができる。 更に、基板142のミクロ構造またはマクロ構造の変更は、相互に濡れた表面よりもむしろ静電的吸引のような他の現象がフィルム48を基板142と接触した状態に保持する傾向をもつ状況下で有利である。

    以下、本発明の特徴を、上記した実施例に則して列記する。

    本発明に係る物品は、基板42,142と、外側表面58を有する歯科器具56と、該外側表面58上の接着剤60とを具備する物品10において、第1の部分52と該第1部分52から間隔を隔てた第2の部分54とを有する可撓性フィルム48
    を具備し、該第1部分52は該接着剤60と接触する低付着性の表面を有し、更に、該第2部分54を該基板42,142に取り付けるための手段50を具備し、一方該第1部分52は該基板42への直接的な連結が実質的に無く、該接着剤60
    を該フィルムから解放する間に該第1部分52が該基板4
    2,142から離れる方向に移動可能であるようにしたことを特徴とするものである。

    上記手段50は感圧接着剤を具備することが好ましい。

    また、上記フィルム48は全体的に長円形をなす形態を有することが好ましい。

    また、上記器具56は歯科矯正ブラケットを具備することが好ましい。

    また、側壁40を有する容器38を具備し、上記基板42,1
    42は、上記器具56を受容するための井戸状くぼみ45を形成するように該側壁40に結合されることが好ましい。

    また、上記フィルム48は通常は平坦な形態を有し、かつ上記フィルム48は通常は、上記基板42,142と面対面の平坦な接触状態にあることが好ましい。

    また、上記基板42に対する上記第1部分52の完全な面対面の接触が避けられるように該第1部分52を該基板4
    2,142上に支持するための手段を具備することが好ましい。

    この場合、上記基板42,142が尾根部143を有し、上記第1部分52を支持するための上記手段が該尾根部143を具備し、該尾根部143が上記器具56の下に位置し、かつ該尾根部143は、上記歯科器具56の上記外側表面58と面積で全体的に同等の面積を有する円内を全体的に延びていることが有利である。

    あるいは、上記第1部分52を支持するための上記手段は、上記基板42上の荒くされた、すり傷を付けられた、
    又は刻みを付けられた上側表面を具備することができる。

    本発明に係る歯科用包装組体10は、複数の開口部36を形成する縁部構造34を有する担持体22を具備し、更に、
    複数の容器38を具備し、各容器38は上記開口部36の夫々一つの中に受容され、各容器38は、井戸状くぼみ45を形成する側壁40と底部42とを有し、更に、上記各井戸状くぼみ内に受容された歯科器具56を具備し、更に、各容器
    38の上記井戸状くぼみ45を当初閉鎖するための少くとも一つのカバー64を具備し、各容器38の上記側壁40は、該容器38を上記開口部36内に保持するために上記縁部構造
    34と接触する凹部46を有するものである。

    この組体10は、上記カバー64を選択的に開放または閉鎖するための再位置決め可能な接着剤70を具備することが好ましい。

    また、各器具56上の接着剤60と、各容器38に連結された可撓性フィルム48とを具備し、該フィルム48は、該接着剤60と接触する低付着性の表面を有することが好ましい。

    本発明に係る包装組体10は、井戸状くぼみ45を有する容器38を具備し、更に、容器38に連結されたカバー64を具備し、該カバー64は、該容器38に対して閉鎖位置から開放位置への該カバー64の移動をしやすくするために孔線65を有するものである。

    上記容器38がフランジ44を有し、上記カバー64は、該カバー64を当初該フランジ44と係合状態に保持するための再位置決め可能な接着剤70を有することが好ましい。

    フロントページの続き (72)発明者 ホーベル,ケネス イー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133− 3427,セント ポール,ポスト オフィ ス ボックス 33427 (72)発明者 ジェイコブス,ドワイト ダブリュ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133− 3427,セント ポール,ポスト オフィ ス ボックス 33427 (56)参考文献 特開 平2−279152(JP,A) 特開 昭50−69145(JP,A) 米国特許4978007(US,A) 欧州特許出願公開452492(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) A61C 7/00 - 7/28

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