Move to a system and method of teeth

申请号 JP2010538796 申请日 2008-12-22 公开(公告)号 JP2011506018A 公开(公告)日 2011-03-03
申请人 マテリアライズ・デンタル・ナムローゼ・フエンノートシャップMaterialise Dental N.V.; 发明人 リールデ,カール ヴァン; ロイエ,ベルト ヴァン; パティジン,ヴェルル;
摘要 The invention features computer based methods and systems for obtaining information about tooth movement caused by at least one orthodontic element fixed on a dentition. The invention also features computer programs for generating, when executed, a method for obtaining information about tooth movement caused by at least one orthodontic element fixed on a dentition, as well as non-transitory machine readable storage media containing such computer programs.
权利要求
  • 歯列の上に固定された少なくとも1つの歯列矯正部材によって引き起こされる歯の移動に関する情報を得るための、コンピュータを使用した方法であって、
    複数の歯を含む第1の歯列のデジタルモデルを受信する工程と、
    上記第1の歯列のデジタル式にモデル化された歯、および上記デジタル式にモデル化された歯の種類を個々に確定する工程と、
    上記第1の歯列のデジタルモデル内に、デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材をデジタル式に配置する工程と、
    歯軸および基準点を認定する工程と、
    所望の歯の設定を生成する工程と、
    上記デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材を選択し、上記デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材を1つの歯の上に配置し、デジタル式にモデル化された少なくとも1つのアーチワイヤを配置する工程と、
    デジタル式にモデル化された上記アーチワイヤによって生成される歯の負荷、および結果として生じる上記デジタル式にモデル化された歯の移動を算出する工程とを備える、方法。
  • 歯の負荷および移動を算出する上記工程は、少なくとも1つの上記アーチワイヤおよび少なくとも1つの上記歯列矯正部材をモデル化するための第1の分析モデルを作成して、個々の歯に加えられる力および回転力を算出する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  • 算出された上記力および回転力を、上記歯および上記歯の歯周靱帯を示す第2の分析モデルの中に入力する工程と、第2の歯列を形成するために誘発される歯の移動を算出する工程とをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  • 上記第2の歯列において、歯が隣接する歯と接触するか否か、または隣接する歯を貫通するか否かを確認する工程をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  • 歯が接触し合う場合、隣接し合う歯の間の接触力を算出し、次の歯の移動工程を算出する際に、さらなる歯の負荷として考慮する、請求項4に記載の方法。
  • 歯が隣接する歯を貫通する場合、歯の移動を、接触するまで制限する、請求項4または5に記載の方法。
  • 上記アーチワイヤによって加えられる力および回転力を計算した後に、誘発される歯の移動を計算する上記工程を、所望の歯の設定が得られるまで繰り返す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  • 加えられる負荷では、計算された歯の移動がもはや誘発されない場合、デジタル式にモデル化された上記アーチワイヤをより硬いアーチワイヤと取り替えると共に、上記アーチワイヤによって加えられる力および回転力を計算した後に、誘発される歯の移動を計算する上記工程を、所望の歯の設定が得られるまで繰り返す、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  • 全治療時間を決定するために、および/または、上記アーチワイヤを新しいものに取り替える必要がある時点を決定するために、治療時間を記録する工程をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  • 様々なアーチワイヤの、歯への負荷、誘発される歯の移動、および全治療時間を決定し、1組のアーチワイヤの種類を選択するために、上記計算を繰り返す工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  • 少なくとも1つの歯列矯正部材の様々な位置を決定するために、および/または、アーチワイヤの形状を決定するために、上記計算を繰り返す工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  • 上記基準点の様々な位置のために、上記計算を繰り返す工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  • 歯列の上に固定された少なくとも1つの歯列矯正部材によって引き起こされる歯の移動に関する情報を得るためのコンピュータを使用したシステムであって、
    複数の歯を含む第1の歯列のデジタルモデルを受信するための手段と、
    上記第1の歯列のデジタル式にモデル化された歯、および上記デジタル式にモデル化された歯の種類を個々に確定するための手段と、
    上記第1の歯列のデジタルモデル内に、デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材をデジタル式に配置することを可能にする手段と、
    歯軸および基準点を認定することを可能にする手段と、
    所望の歯の設定を生成することを可能にする手段と、
    上記デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材を選択し、上記デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材を1つの歯の上に配置し、デジタル式にモデル化された少なくとも1つのアーチワイヤを配置するための手段と、
    デジタル式にモデル化された上記アーチワイヤによって生成される歯の負荷、および結果として生じる上記デジタル式にモデル化された歯の移動を算出するための手段とを備える、システム。
  • 歯の負荷および移動を算出するための上記手段は、少なくとも1つの上記アーチワイヤおよび少なくとも1つの上記歯列矯正部材をモデル化するための第1の分析モデルを作成して、個々の歯の上に加えられる力および回転力を算出するように構成されている、請求項13に記載のシステム。
  • 算出された力および回転力を、上記歯および上記歯の歯周靱帯を示す第2の分析モデルの中に入力するための手段と、第2の歯列を形成するために誘発される歯の移動を算出する手段とをさらに含む、請求項14に記載のシステム。
  • 上記第2の歯列において、歯が隣接する歯と接触するか否か、または隣接する歯を貫通するか否かを確認するための手段をさらに含む、請求項14に記載のシステム。
  • 歯が接触し合う場合、上記システムは、隣接し合う歯の間の接触力を算出し、この接触力を、次の歯の移動工程を算出する際に、さらなる歯の負荷として考慮するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
  • 歯が隣接する歯を貫通する場合、上記システムは、歯の移動を、接触するまで制限するように構成されている、請求項16または17に記載のシステム。
  • 全治療時間を決定するための手段をさらに含む、請求項13〜18のいずれか1項に記載のシステム。
  • 実行された場合に、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法、または請求項13〜19のいずれか1項に記載のシステムを生成する、コンピュータプログラム製品。
  • 請求項20に記載のコンピュータプログラム製品を格納する、機械によって読み取り可能な信号記憶媒体。
  • 说明书全文

    発明の詳細な説明

    [発明の分野]
    本発明は、歯科学、より詳細には歯列矯正学の分野に関する。 これまでに、患者の歯列を分析して、歯列矯正治療計画を決定し、前もって診療をシミュレートするために、3次元デジタル画像技術(CT、μCT、光学走査など)が、歯科医によって頻繁に用いられている。 本発明は、選択された治療法、すなわち特定の歯列矯正器具に応じた歯の移動をシミュレートすると共に予測するための、3D画像技術およびコンピュータ技術の使用について記載する。 このような方法で、治療の選択肢を比較して、各患者に最も適した治療法(最も治療時間が短い方法、加えるが最も弱い方法など)を選択することが可能である。

    [発明の背景]
    歯列矯正治療は、歯を所望の位置に移動させることを目的として、個々の歯に力を加えることを特徴とする。 歯の移動を効率よく引き起こすために、歯に加えられる力は、所定の範囲内にある必要がある。 つまり、力が強すぎると、歯の移動は、ゆっくりであるか、生じないか、または苦痛を伴うものになる一方、力が弱すぎると、歯の移動は、ゆっくりであるか、または生じない。 従って、取り外し可能または固定式の歯列矯正器具は、歯に対し、所望の範囲内において、力を誘発するものである必要がある。

    固定式の矯正器具、つまり歯列矯正用のバンドまたはブラケット、およびアーチワイヤを用いて歯に力を加えるために、一般的に、スタンダードエッジワイズ技術、およびストレートワイヤ技術という、2つの方法が用いられている。

    スタンダードエッジワイズ技術では、歯軸に対して直な溝を有するブラケットと、アーチワイヤに施される湾曲とを用いている。 歯に加えられる力、および結果として生じる歯の移動は、湾曲の種類(1次湾曲、2次湾曲、3次湾曲)によって決定される。

    ストレートワイヤ技術では、個々の歯によって異なる、完全にプログラムされたブラケット(基板の厚みが異なり、基板に対する溝の近−遠心の角形成および/または頬−舌の傾斜が異なる)と、「真っ直ぐな」アーチワイヤとが用いられる。 取付けられて位置合わせされたワイヤが(最初の負荷がかかっていない形状から)変形することによって、力が誘発され、該力は、患者の歯に固定されたブラケットの中でワイヤを支える。 誘発された力が、所望の範囲内にあるならば、歯は移動することになる。 歯が移動すると、ワイヤの変形は低減し、歯に伝わった力は減少する。 一旦、力が、歯の移動を誘発するための閾値よりも下に低下すると、歯の移動は停止されることになる。 従って、治療の間には、異なる剛性(ワイヤの断面および材料特性[ヤング率]によって決定される)を有する様々なワイヤが用いられる。 典型的には、歯列矯正治療の開始時には、ワイヤは、低い剛性を有しており、歯にそれほど強い力を誘発させなくても、ワイヤを大きく変形させることが可能なようになっている。 歯列矯正治療における次のワイヤは、常に、より高い剛性を有していることになる。 なぜなら、歯を移動させるための規定の範囲内の力が誘発する変形は、徐々に小さくなるはずだからである。

    両方の種類の歯列矯正治療は、患者が歯科医/歯科矯正医に定期的に(4〜8週間毎に)診察を受けることを特徴としている。 この診察の間に、誘発された歯の移動が確認され、必要な場合には治療の調整が行われる。 これは、ブラケットの位置を変える必要があるかもしれないこと、アーチワイヤを変更する必要があるかもしれないことを意味している。 全治療は、典型的には、1年半から2年ほどかかるが、最終的な治療時間を前もって的確に予測することは不可能である。 従って、最適な治療法を決定するために、治療法の選択肢を前もってシミュレート可能であると共に全治療時間を推定可能であることが望ましい。

    近年、デジタル化および3Dコンピュータプランニングが歯列矯正治療に導入されている。 従来の患者の歯列の石膏模型を作る代わりに、専用ソフトウェアによって視覚化された、患者の歯列のデジタル表面描写が用いられるようになった。 この専用ソフトウェアのアプリケーションは、典型的には、歯の測定(近−遠心の幅、前庭−舌の幅、歯の高さ、隣接歯間接触など)、および歯列矯正分析(対称、ボルトン(Bolton)、コルクハウス(Korkhaus)、咬合接触など)を行うことも可能である。 さらに発展したソフトウェアアプリケーションは、個々の歯をセグメント化すること、および、個々の歯を再配置して、仮想のブラケットを配置することなどが可能である。

    米国特許出願公開第2005/0079468A1号明細書には、歯列矯正治療の(初期の歯の位置から、所望の歯の位置までの)過程を、患者の歯の位置を変えるための、臨床的に適切な幾つかのサブ工程に分割する方法について記載されている。 患者の歯および関連する口の組織から、並びに、次のそれぞれの器具の形状および材料から、デジタル式の有限要素モデルを形成し、意図される器具が歯の移動に与える実際の効果を算出する。 結果として生じる歯の移動を、臨床的制約に対して確認して、必要な場合には、器具およびサブ工程を調整する。 最終的に、歯列矯正治療(有限要素算出の間に規定および確認されたように、歯の位置を段階的に変えること)に必要な全ての器具を作成する。

    [発明の概要]
    本発明の目的は、患者の歯列を分析すると共に、前もって診療をシミュレートすることによって、歯列矯正の治療計画を決定することである。 本発明は、選択された治療法、つまり特定の歯列矯正器具に応じて、歯の移動をシミュレートすると共に予測する3D画像技術およびコンピュータ技術の使用について記載する。 このような方法で、治療の選択肢を比較して、各患者に最も適した治療法(最も治療時間が短い方法、加えられる力が最も弱い方法など)を、選択することが可能である。

    本発明は、歯を移動させるサブ工程が予め規定されるのではなく、患者の歯列矯正治療において用いられるブラケットおよびワイヤをシミュレートすることに基づいて算出されるという点において、上述の従来技術と異なる。 これは、サブ工程が、加えられる負荷と歯の移動との関係(これらのパラメータのうちの一方だけが、自由に選択可能である)に基づいて、計算されるということを意味している。 従って、結果として生じる歯の移動を計算するために、歯の負荷を特定すると共に適用するか、またはその逆に、加えなければならない歯の負荷を計算するために、歯の移動を特定すると共に適用するかである。 さらに、本発明は、ブラケットおよび/またはアーチワイヤを変更する必要のある時期を予測すること、並びに、様々な治療法の選択肢を、歯に与えられる負荷および期間に関して比較することを可能にする。

    本発明は、添付の特許請求の範囲に規定し、明細書において図面を参照しながら説明する、システム、方法、およびソフトウェアを提供する。

    [図面の簡単な説明]
    本発明の実施形態を、一例としてのみ、添付の図面を参照しながら説明する。

    図1は、米国特許出願公開第2003/0224317号明細書の図1に示される、歯に貼り付けられたブラケットを示す図である。

    図2aおよび図2bは、概略的な図であり、図2aは、PLDの有限要素を示し、図2bは、歯と骨のセットの有限要素を示す。

    図3は、本発明の一実施形態を示すフロー図である。

    図4は、本発明と共に用いることが可能なコンピュータシステムを示す概略的な図である。

    [好ましい実施形態の説明]
    本発明を、具体的な実施形態に関して、および、特定の図面を参照しながら、説明するが、本発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。 示す図面は、概略的なものに過ぎず、制限するものではない。 図面では、幾つかの部材の大きさが、図解するために強調されており、相対的に拡大/縮尺されたものではない。 寸法および相対寸法は、本発明を実施するための実際の縮尺に対応するものではない。

    さらに、明細書および特許請求の範囲における、第1の、第2の、第3のといった表現は、類似の部材を区別するために用いられているものであり、必ずしも、時間的な順番、空間的な順番、順位における順番、または他の任意の形態における順番を説明するために用いられているものではない。 このように用いられる表現は、適した状況下では置き換え可能であり、本明細書において説明する本発明の実施形態は、ここに説明または図解する順番以外の順番で実施可能であることは明らかであろう。

    さらに、明細書および特許請求の範囲における、上部、底部、〜の上、〜の下といった表現は、説明のために用いられているものであって、必ずしも、相対位置を説明するために用いられているものではない。 このように用いられる表現は、適した状況下では置き換え可能であり、本明細書において説明する本発明の実施形態は、本明細書に説明または図解する位置以外の位置で実施可能であることは明らかであろう。

    特許請求の範囲において用いられる「〜を含む」という表現は、その後に列挙される手段に限定されるものと解釈されるべきものではなく、他の部材または他の工程を排除するものではないことに留意されたい。 従って、規定の特徴、数、工程、または構成要素の存在を、言及されるように特定するものであって、他の1つまたは複数の特徴、整数、工程、または構成要素、あるいはこれらから成る群の、存在または付加を排除するものではないと解釈されたい。 従って、「手段Aおよび手段Bを含む装置」という表現の範囲は、構成要素Aおよび構成要素Bのみから成る装置に限定されない。 本発明の場合、これは、装置の、単に関連する構成要素がAおよびBであることを意味している。

    本明細書全体を参照すると、「1つの実施形態」または「一実施形態」は、実施形態に関連して説明した具体的な特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態の中に含まれることを意味している。 従って、本明細書全体の様々な箇所で見受けられる「1つの実施形態において」または「一実施形態において」という表現は、必ずしも、全てが同一の実施形態を参照するものではない。 しかし、全てが同一の実施形態を参照することも可能である。 また、当業者には本開示から明らかなように、具体的な特徴、構造、または特性を、1つまたは複数の実施形態において、任意の方法で組み合わせてもよい。

    同様に、本発明の典型的な実施形態の説明では、合理的に開示すると共に本発明の1つまたは複数の態様に対する理解を促すために、本発明の様々な特徴を一緒にまとめて、単一の実施形態、図、またはその説明としている場合もあることは明らかであろう。 しかしながら、この開示の方法は、権利を要求する発明が各請求項に記載される特徴以上のものを求めるという狙いを反映しているものと解釈されるものではない。 むしろ、以下の特許請求の範囲が反映しているように、発明の態様は、その前に開示された単一の実施形態の全ての特徴よりも少ない。 従って、詳細な説明の後に続く特許請求の範囲は、明確に、当該詳細な説明に組み込まれるものであり、各請求項は、単独で、本発明の個々の実施形態として有効である。

    さらに、本明細書に記載する幾つかの実施形態は、他の実施形態に含まれる他の特徴とは異なる幾つかの特徴を含むが、異なる実施形態の特徴を組み合わせることは、本発明の範囲内であり、異なる実施形態を形成することを意味する。 これについては、当業者には理解されよう。 例えば、以下の特許請求の範囲では、請求する任意の実施形態を、任意の組み合わせで用いてよい。

    さらに、本明細書においては、幾つかの実施形態は、コンピュータシステムのプロセッサによって、または機能を実行するための他の手段によって実行可能な、方法または方法の構成要素の組み合わせとして記載されている。 従って、このような方法または方法の構成要素を実行するために必要な命令を有するプロセッサは、上記方法または方法の構成要素を実行するための手段を形成する。 さらに、装置の実施形態に記載の1つの部材は、本発明を実行するために当該部材が果たす機能を実行するための手段の一例である。

    本明細書に提供する説明では、多数の具体的な詳細について説明されている。 しかし、本発明の実施形態は、これらの具体的な詳細なしでも、実施可能であることを理解されたい。 また例えば、公知の方法、構造、および技術については、本説明の理解を不明瞭にしないように、詳細に示していない。

    ここで、本発明の幾つかの実施形態を詳細に説明することによって、本発明を説明する。 本発明の他の実施形態は、本発明の真の原理または技術的教示から逸脱することなく、当業者の知識に基づいて構成可能であることは明らかである。 本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

    本発明は、初期の歯の位置および所望の(計画される)歯の位置を入力として用いて、歯列矯正治療を最適化する、または異なる歯列矯正治療を比較する方法、およびコンピュータを使用したシステムを提供する。 最適化または比較されるパラメータは、治療時間または加えられる歯の負荷である。

    図1は、米国特許出願公開第2003/0224317号明細書から公知の、アーチワイヤが取付けられた、歯に貼り付けられるブラケットといった歯列矯正部材を示す図である。 ブラケットなどの歯列矯正部材は、典型的には、歯の舌側の見えない面の上に接着されている。 米国特許出願公開第2003/0224317A1号明細書は、その目的を、カスタム器具の目的が果たされるように設計されたカスタム歯列矯正治療の特徴を提供することによって、歯科矯正医にとっては処置時間を低減し、患者にとっては治療時間を低減し、患者が少なくともある程度まで、これに見合った低コストにて、その利点を利用可能にするためであると述べている。 本発明は、次の点において、上述の特許出願とは異なっている。 本発明では、選択された歯列矯正治療の時間シミュレーションを実行することが可能であり、つまり治療時間を計算可能であると共に、歯への負荷が歯の移動を誘発させる範囲にあることを確実にするために、アーチワイヤを変更する必要がある時点を計算可能である。 上述の特許出願には、本発明が治療時間を低減する方法、および、低減される時間の程度については記載されていない。 以下の工程によって、本発明の実施形態を詳細に説明する。 本発明の一実施形態に係る方法100を示すフロー図は、図3に示されている。

    〔1)患者の現在の歯列に関する情報を得る(工程101、図3)。 〕
    最初に、患者の歯列を、直接的または間接的にデジタル化する。 このために、口腔内走査法(直説法)、印象のμCT走査法、印象から注入された石膏模型のμCT走査法、または光学式走査法などといった様々な測定技術が利用可能である。 上述のデジタル化技術の結果、患者の歯列は、一般的には、点群または三角形のメッシュに示される(しかしこれに限定されない)。 前者の場合には、点群を表面描写(例えば三角形のメッシュ)に変換するためのソフトウェアが存在している。 この第1の工程は、結果的に、デジタル模型と呼ばれる、患者の歯列の表面描写を形成するものである。

    患者の歯の歯冠をデジタル化することに加えて、患者の歯根の形状に関する情報を得ることも可能である。 このために、2D画像または体積画像を生成可能な、X線、CT走査またはコーンビームCT走査、MRI走査などの医療用画像技術を用いることが可能である。 これらの画像技術は、結果的に、骨、歯、および周辺組織の濃淡値画像を形成するものである。

    標準的なX線画像(投影像)に基づいて、歯根の2D寸法を得て、各種類の歯に規定され得る一般的な歯根モデルを、個人化するために用いることが可能である。 CT画像またはMRI画像に基づいて、完全な歯(歯冠および歯根)の3D表面モデルを得ることが可能である。 この3D表面モデルを得ることは、市販のソフトウェアパッケージ(例えば、SimPlant、Materialise Dental NV)のセグメンテーション技術を用いることによって可能である。

    次の工程において、歯根モデルとデジタル模型とを、登録技術および/またはモーフィング技術を用いて、組み合わせる。

    〔2)個々の歯およびそれらの種類を確定する(工程102、図3)。 〕
    第2の工程では、デジタル模型から、個々の歯を確定する。 このために、様々な技術(手動式、半自動式、または全自動式の技術)が存在しており、そのうちの幾つかは、国際公開第2007/009719A1号パンフレット((半)自動式歯科インプラント計画法)に記載されている。 当該明細書の全体を本明細書に含める。 米国特許第7,063,532B1号明細書(デジタル歯列モデルの再分割)にはまた、デジタル歯列モデルを、歯列の個々の構成要素(歯冠、歯根、および歯肉領域を含む)のモデルに、コンピュータにより自動化して再分割する、またはセグメント化する技術が記載されている。 当該明細書の全体を本明細書に含める。

    一旦、個々の歯が、別個の存在として利用可能になれば、各歯の種類、つまり、切歯、犬歯、小臼歯、または臼歯が確定される。 歯の種類を自動的に認定するために、ユーザは、歯の種類を特定するように求められるか、または特徴認識に基づいた処理を用いることが可能である。

    〔3)歯軸および基準点を認定する(工程103、図3)。 〕
    一旦、個々の歯およびそれらの種類が分かれば、歯軸(長軸、頬舌軸、近遠心軸)および歯の表面の基準点が、決定される。 歯軸は、各歯の屈曲値および傾斜角度値を決定することを可能にする。 一般に、FA点(顔面軸点(Facial Axis point)、つまり歯冠の歯肉の半分と咬合の半分とを分離させている顔面軸上の点)が、基準点として用いられる。 FA点は、ブラケットが配置される点を指す。 舌側のブラケットを配置する場合、別の点が、歯の表面の基準点として認定されることになる。

    〔4)所望の歯の設定を生成する(工程104、図3)。 〕
    所望の歯の設定(個々の歯の位置および向きを含む)は、個々の歯のデジタル3Dモデルを(手動式、半自動式、または全自動式に)再配置するコンピュータソフトウェアを用いて、または、歯科技工士によって形成された、新たな歯の設定を示す物理的モデルをデジタル化することによって、所望の歯の位置のデジタル3D表示を生成することにより得ることが可能である。 後者の、物理的モデルをデジタル化する場合、工程2)において説明したルーチンを用いて、個々の歯を、再び、別個の存在として確定する必要がある。

    〔5)ブラケットを選択および配置する(工程105、図3)。 〕
    初期の歯の位置および最終的な歯の位置に基づいて、ブラケットを選択し、歯の上に仮想的に配置する。 これは、自動式、半自動式、または手動式に行うことが可能である。 ストレートワイヤ技術を用いる場合、完全にプログラムされたブラケット(歯の様々な種類の形態上の差異を適合させるために、予め屈曲され、予め回転され、そして組み込まれたオフセットおよびインセット)を、個々の歯の上に、仮想的に配置して、歯がその所望の(計画された)位置にある場合には、ブラケットの全ての溝が、変形されていないアーチワイヤによって整列されるようにする必要がある。 この状況により、ブラケットの溝の、個々の歯に対する向きが決定される。 ブラケットの底部と歯の表面とが良好に接触することを保証するために、完全にプログラムされたブラケット内に組み込まれる必要がある所望の屈曲角および傾斜角を、所望の位置にある個々の歯の屈曲および傾斜に基づいて決定する。 カスタムブラケットを設計してもよいし、または、市販の、最適な解決方法にできる限り一致する完全にプログラムされたブラケットを選択してもよい。 米国特許出願公開第2003/0224317A1号明細書は、個々の患者に適した器具の形状パラメータを求めるための様々な方法について記載しており、上記形状パラメータを求めることは、歯列矯正器具を、標準的な器具部材またはカスタム器具部材、あるいは、これらの組み合わせから選択することに基づいている。 ここで、選択されたブラケット(これらのブラケットのデジタルライブラリーが利用可能であろう)を、歯の上に、それらの所望の向きで、FA点にできるだけ近く、仮想的に配置する。 所望の歯の位置から初期の歯の位置まで移動するために必要な変形を算出し、対応するブラケットに適用する。 これは、結果的に、ブラケットを、初期の位置である歯の上に配置することである。

    ブラケットの種類(例えば標準的なもの、あるいは、セルフライゲーティング式)によって、アーチワイヤの種類、および、個々の歯に加えられる負荷が決定される。 標準的ブラケットおよびセルフライゲーティング式のブラケットでは、摩擦力は、アーチワイヤの断面の種類および縛る方法によって決定される。 アーチワイヤの断面の種類(円形、対、四角形)によって、(アーチワイヤの長軸の回りに)回転力の負荷が誘発されるかどうかが決定される。

    〔6)歯の負荷および結果として生じる運動を算出する(工程106、図3)。 〕
    荷重下の歯の移動を予測する一般的な方法は、当業者には公知である。 例えば、「Modern Computational Methods, by Herbert A. Koenig, published by Taylor & Francis, 1998, chapter 14-3, “Prediction of tooth movements」を参照されたい。 加えられる力および歯の移動を推定するための1つの開始点として、例えば公知の症例からの、歯の移動に関する個々の全てのデータを評価することによって、数学モデル化を行うことが可能である。 これらのデータに非線形回帰分析を行うことによって、力の大きさと歯の移動の速度との間の関係の特徴を示す方程式が提供される。 回帰を用いることによって、サンプルの寸法が小さい、および個人間の変動が大きいという問題が回避されるため、分析の検出力が増大する。 このようなモデルは、力の領域を認定すると共に、生成される歯の移動の速度を認定することが可能である。

    他の一方法は、生体力学的モデル化である。 歯の動きは、単純な変形プロセスではない。 歯は、歯周靱帯(PDL)として知られる膜組織に包囲されている。 PDLが応力を受けると、成長プロセスが始まり、このため、歯は、単純な曲げひずみによる移動よりも、大きく移動することが可能になる。 歯周靱帯に生体力学的応力および/または生体力学的張力を与えることによって、歯の移動を予測することが可能である。 局部的な応力および/または張力を非破壊的方法で直接測定することができない生体系の応力解析には、有限要素法(FEM)を用いてもよい。 図2aおよび図2bは、Koenigの本に図解されたものであり、図2aは、PLDの有限要素を概略的に示していると共に、図2bは、歯および骨のセットの有限要素を概略的に示している。 有限要素解析は、複雑な3次元の形状を有する歯−歯周組織のシステムの正確なモデル化を提供する。 PDLの機械的性質を解析するための、異なる材料のモデル、つまり粘弾性材料のモデルまたは多孔質弾性材料のモデルが提案されている。 これについては、次の文献を参照されたい。 Kuijpers-Jagtman Van Driel WD, Leeuwen EJ, Von den Hoff JW, Maltha JC. “Time-dependent mechanical behavior of the periodontal ligament.” Proc Instn Mech Engrs. 2000; 214:497-504、Tanne K, Yoshida S, Kawata T, Sasaki A, Knox J, Jones ML. “An evaluation of the biomechanical response of the tooth and periodontium to orthodontic forces in adolescent and adult subjects.” Br J Orthod. 1998; 25:109-115、Andersen KL, Pedersen EH, Melsen B. “Material parameters and stress profiles within the periodontal ligament.” Am J Orthod Dentofacial Orthop. 1991; 99:427-440。

    本発明によれば、好ましい実施形態において、ストレートワイヤ技術をシミュレートする分析モデルを用いて、アーチワイヤおよびブラケットをモデル化し、個々の歯に加えられる力および回転力を算出する。 算出されたこれらの力および回転力は、歯およびその歯周靱帯を示す第2の分析モデルのための入力として機能する。 この入力は、誘発される歯の移動を算出するために用いられる。 これらの歯の移動を適合させることは、結果的に、新たな歯およびブラケットを配置することである。 この新たな位置において、歯(歯冠または歯根)が隣接する歯に接触しているかどうか、または、隣接する歯を貫通しているかどうかを確認する必要がある。 前者の場合、隣接し合う歯の間の接触力を、算出して、次の歯の移動工程を算出する時に、(ブラケットによって加えられる負荷に加えて)さらなる歯の負荷として考慮する必要がある。 後者の場合、歯の移動は、接触して前者の場合となるまで、制限される必要がある。 アーチワイヤによって加えられる力および回転力を計算した後に、誘発される歯の移動を計算するプロセスを、所望の(計画された)歯の位置が得られるまで繰り返す。

    このプロセス中に、加えられる負荷によって歯の移動が誘発されなくなった場合、アーチワイヤをより硬いアーチワイヤに交換し、新たなアーチワイヤの仕様を用いた計算を再開する必要がある。

    この計算プロセスの間には、時間も記録されるので、全治療時間、およびアーチワイヤを新しいものと取り替えなければならない時点を決定することが可能になる。

    アーチワイヤおよびブラケットを介して個々の歯に加えられる負荷(力および回転力)を算出するための分析モデルは、(1)相互原理と、(2)ニュートンの公理の第3法則という2つの原理に基づいている。

    相互原理は、歯列矯正治療に用いられるアーチワイヤが、常に、その初期の変形されていない形状に戻ろうとするということに関連している。 これは、アーチワイヤの変形を完全な弾性変形(つまり完全な可逆的変形)に制限して、永久的な変形を不可能にすることによって実現される。 アーチワイヤの降伏点は、アーチワイヤが、永久的に変形せずに耐性を示すことが可能な最大量の応力を示す。 従って、アーチワイヤに加えられる力は、アーチワイヤ内に降伏点よりも低い最大限の応力を保持するように制限されるか、または他のアーチワイヤ(断面、材料特性)を選択する必要がある。

    (作用する力と反作用する力とは等しいという)ニュートンの公理の第3法則に基づいて、次のことがいえる。 ブラケットが歯にしっかりと接続されているため、ブラケットによって歯に加えられる負荷は、アーチワイヤによってブラケットの上に加えられる負荷と同じである。 さらに、アーチワイヤによってブラケットの上に加えられる負荷は、ブラケットによってアーチワイヤの上に加えられる負荷と同一であるが、逆の負荷であり、これは、アーチワイヤを変形させ、ブラケットの中で保持するために必要な負荷である。

    剛性法に基づいた分析モデルは、初期のアーチワイヤの形状および個々のブラケットの位置を示しており、アーチワイヤを変形させて、ブラケットの中で保持するために必要な負荷を算出するために用いられる。 このモデルは、初期の形状、つまり、力がその上に全く加えられていない時に生じる変形されていない形状のアーチワイヤを示す有限数の素子によって存在している。 材料特性、断面、およびアーチワイヤの形状は、分析モデルにおけるパラメータであり、そのため、各アーチワイヤをモデル化することが可能である。

    最初に、変形されていないワイヤを、初期位置の歯の上に配置されたブラケットにできるだけ近接して配置する。 その後、各ブラケットについて、ブラケットに最も近接したアーチワイヤの点を決定する。 アーチワイヤのこれらの点は、必然的にそれらの最も近いブラケットの中に移動され、必要とされる力および回転力、並びにアーチワイヤの全体的な変形が計算される。 次の工程では、アーチワイヤの上に接線方向に加えられた力の規模を確認する。 この力が、ブラケットとアーチワイヤとの間に生成され得る最大摩擦力を超えていないならば、この解決方法は有効である。 その他に、接線力が最大摩擦力に限定され、結果として生じる接線方向の変位が計算される。 この変位がブラケットの幅の半分よりも小さいならば、この新たな解決方法は有効である。 他には、アーチワイヤの新たな点を選択して、ブラケットの中に移動させる必要があり、その後最初の計算を再開し、有効な解決方法が見つかるまで繰り返す。

    歯および歯周靱帯(PDL)を示す第2の分析モデルは、入力として、歯(つまり歯冠および歯根)の3D形状、骨のレベル、および歯に加えられる負荷(力および回転力)を必要とし、出力として、時間内の歯の移動を与える。 このモデルは、歯根の3Dの情報に基づいて、PDLの3D形状を形成することによって始まる。 簡潔にするために、PDLは、1つの歯根を有する歯の3D放物面または3D楕円放物面としてモデル化されてよい。 PDLは、その厚み、ヤング率、およびポアソン係数によって特徴付けられる。 歯を取り囲む骨は、2つの粘性率によって特徴付けられる。 2つの粘性率とはつまり、静圧応力および偏差応力に応じた骨の再構築を説明する関数である。

    これらの粘性率は、歯の周りを取り囲む骨の質に応じて適合され得る。 このモデルを用いて、第1に、歯の負荷に基づいたPDL内の応力を計算し、第2に、結果として生じる骨の再構築を計算し、第3に、結果として生じる歯の移動、および短時間の工程(典型的には1日)の場合のこの反復性を計算する。

    上述の分析モデルを、多数の歯根を有する歯に拡張することは、次の2つの方法において行うことが可能である。 (1)多数の歯根用の、等しい1つの歯根モデルを規定する、または、(2)各歯根を3D(楕円)放物面としてモデル化する。 後者の方法では、加えられる負荷に応じた歯の移動を計算するために用いられるモデルも、適合される必要がある。 最初に、各歯根にかかる負荷を推定する必要がある。 これらの負荷を用いて、骨の再構築を、単一の根を有する歯のモデルを用いた各歯根について算出すると共に、結果として生じる歯の変位を算出する。 これらの別個に計算された歯の変位が、等しくないならば、負荷の分布を適合させて、変位の計算を再開する必要がある。 このプロセスは、変位が等しくなるまで繰り返される。

    歯の移動のシミュレーションは、前もって治療の妥当性の評価を行うことが可能であるという利点を有している。 治療の間に、歯根が骨を貫通するかどうか、または歯が衝突するかどうかを確認することが可能である。 衝突または貫通が起こるならば、治療を変更して、新たなシミュレーションを行うことが可能である。 抜歯も、前もってシミュレート可能である。

    〔7)上述のモデルを、様々な方法で用いることが可能である(工程107、図3)。 これらの各方法は、本発明のそれぞれ1つの実施形態である。 〕
    (1)初期の歯の位置から始めて、ブラケットの位置およびアーチワイヤの形状、歯の負荷(力および回転力)を計算し、その後、時間内の歯の移動を決定するための入力として利用する。
    (2)様々なアーチワイヤ(全体的な形状、断面、材料特性)が、歯の負荷、誘発された歯の移動、および全治療時間に与える影響について計算する。 これに基づいて、最適な(治療時間または歯の負荷などに応じた)連続のアーチワイヤの種類を決定することが可能である。
    (3)所望の歯の移動を入力として用いて、必要な歯の負荷(力および回転力)を計算する。 その後、これを用いて、ブラケットの位置および/またはアーチワイヤの形状を決定する。
    (4)湾曲したワイヤに適用可能である。
    (5)(ブラケットを固定するための)基準点の位置を選択して、治療時間、歯の負荷などを最適化する。
    (6)歯が接触しない歯の移動を決定する。

    上述のように、本発明はまた、歯科治療用プランニングにおいて用いるためのプロセッサシステムを提供する。 この処理システムは、例えば、マイクロプロセッサといった、コンピュータデバイスまたは処理エンジンを含んでいてよい。 本発明の実施形態に従って記載された、または、請求された上述の方法のいずれかは、図4に示したような処理システム40において実行されてもよい。 図4は、処理システム40の一構成を示すものである。 処理システム40は、少なくとも1つのカスタマイズ可能なまたはプログラム可能なプロセッサ41を含んでおり、プロセッサ41は、少なくとも1つの形のメモリ、例えばRAM、ROMなどを含むメモリサブシステム42に結合されている。 プロセッサ41または複数のプロセッサは、多目的プロセッサまたは特殊目的プロセッサであってもよく、装置に組み込まれるために、例えば他の機能を実行する他のコンポーネントを有するチップを有していてもよいことに留意されたい。 従って、本発明の実施形態に係る方法の1つまたは複数の態様は、デジタル電子回路において、または、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせにおいて、実行されることが可能である。 処理システムは、格納サブシステム43を備えていてもよく、格納サブシステム43は、少なくとも1つのディスクドライブ、および/またはCD−ROMドライブ、および/または、DVDドライブを有している。 幾つかの形態では、ユーザインターフェースサブシステム44の一部として、ディスプレイシステム、キーボード、およびポインティング・デバイスが含まれていてもよく、ユーザが、パラメータ値などの情報を手動で入力することができる。 例えば計画に関するデータを出入力するためのポートが備えられていてもよい。 ネットワーク接続、様々なデバイスへのインターフェースなどのさらなる部材が備えられていてもよいが、これについては、図4には示していない。 処理システム40の様々な部材は、図4には簡潔にするために単一のバスとして示される、バスサブシステム45を介した方法を含む様々な方法によって結合されていてもよいが、当業者であれば、少なくとも1つのバスのシステムが含まれることが明らかであろう。 メモリサブシステム42のメモリは、処理システム40上で実行される場合に、場合によっては、本明細書に記載される方法の実施形態の工程を実行する1組の命令の一部または全て(いずれかの場合を46で示す)を保持していてもよい。

    本発明はまた、コンピュータデバイス上で実行される場合に、本発明に係る方法のいずれかの機能を提供するコンピュータプログラム製品を含む。 このようなコンピュータプログラム製品は、プログラム可能なプロセッサによって実行するために、機械によって読み取り可能なコードを運ぶキャリア媒体に明確に一体化されていてよい。 従って本発明は、算出する手段上で実行されると、上述の方法のいずれかを実行するための命令を提供するコンピュータプログラム製品を運ぶキャリア媒体に関する。 「キャリア媒体」という語は、実行用のプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体に関する。 このような媒体は、様々な形態をしていてよい。 これには、不揮発性の媒体、および伝送媒体が含まれるが、これらに限定されることはない。 不揮発性の媒体には、例えば、大容量記憶装置の一部である記憶装置といった光ディスクまたは磁気ディスクが含まれる。 コンピュータによって読み取り可能な媒体の一般的な形態には、CD−ROM、DVD、フレキシブルディスクまたはフロッピー(登録商標)ディスク、テープ、メモリチップ、またはカートリッジ、またはコンピュータが読むことのできる他の媒体が含まれる。 コンピュータによって読み取り可能な媒体の様々な形態は、実行用のプロセッサへの1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを運ぶことに関連している。 コンピュータプログラム製品は、LAN、WAN、またはインターネットといった、ネットワーク内の搬送波を介して伝送されてもよい。 伝送媒体は、電波および赤外線通信の間に生成されるような、音波または光波の形態をしていてよい。 伝送媒体には、コンピュータの内部にバスを備えるワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、およびファイバ光学が含まれる。

    本発明に係るソフトウェアは、処理エンジン上で実行される場合、歯列の上に固定された少なくとも1つの歯列矯正部材によって引き起こされる歯の移動についての情報を得ることに適しており、上記ソフトウェアは、
    −複数の歯を含む第1の歯列のデジタルモデルを受信するように、
    −上記第1の歯列のデジタル式にモデル化された歯、および上記デジタル式にモデル化された歯の種類を個々に確定するように、
    −上記第1の歯列のデジタルモデル内に、デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材をデジタル式に配置するように、
    −歯軸および基準点を認定するように、
    −所望の歯の設定を生成するように、
    −上記デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材を選択し、上記デジタル式にモデル化された少なくとも1つの歯列矯正部材を1つの歯の上に配置し、デジタル式にモデル化された少なくとも1つのアーチワイヤを配置するように、
    −デジタル式にモデル化された上記アーチワイヤによって生成される歯の負荷、および結果として生じる上記デジタル式にモデル化された歯の移動を算出するように構成されている。

    ソフトウェアは、実行されると、歯の負荷および運動を算出するように構成されていることが好ましく、少なくとも1つのアーチワイヤおよび少なくとも1つの歯列矯正部材をモデル化するための第1の分析モデルを生成して、個々の歯に加えられる力および回転力を算出する工程を含む。

    ソフトウェアは、実行されると、算出された力および回転力を、歯およびそれらの歯周靱帯を示す第2の分析モデルに入力し、第2の歯列を形成するために誘発される歯の移動を算出するように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、上記第2の歯列において、歯が隣接する歯と接触しているか、または貫通しているかを確認するように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、歯が接触し合っているならば、隣接し合う歯の間の接触力が算出され、次の歯の移動工程を算出する際に、さらなる歯の負荷として考慮されるように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、歯が隣接する歯の中を貫通しているならば、歯の移動は、接触するまで制限されるように、構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、アーチワイヤによって加えられる力および回転力の計算した後、誘発された歯の移動を計算することを、所望の歯の設定が得られるまで、繰り返すように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、加えられる負荷では、計算された歯の移動がもはや誘発されない時に、デジタル式にモデル化されたアーチワイヤを、より硬いアーチワイヤと取り替えることを可能にし、このより硬いアーチワイヤによって加えられた力および回転力の計算した後に、誘発された歯の移動を計算することを、所望の歯の設定が得られるまで、繰り返すことが可能なように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、全治療時間を決定するために、および/または、アーチワイヤを新しいものと取り替える必要がある時点を決定するために、治療時間を記録するように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、様々なアーチワイヤの、歯への負荷、誘発された歯の移動、および全治療時間を決定して、1組のアーチワイヤの種類を選択することを可能にするために、上述の計算を繰り返すように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、少なくとも1つの歯列矯正部材の様々な位置、および/または、アーチワイヤの形状のために、上述の計算を繰り返すように構成されていることが好ましい。

    ソフトウェアは、実行されると、基準点の様々な位置のために、上述の計算を繰り返すように構成されていることが好ましい。

    本発明はまた、大容量記憶装置の一部の記憶装置である、光ディスクまたは磁気ディスクといった不揮発性媒体上に、ソフトウェアを格納する工程を含む。 コンピュータによって読み取り可能な媒体の一般的な形態には、CD−ROM、DVD、フレキシブルディスク、またはフロッピーディスク、テープ、メモリチップ、またはカートリッジ、あるいはコンピュータが読むことができる他の任意の媒体が含まれる。

    本発明を具体化するための装置の目的を実現するための他の構成は、当業者には明らかであろう。

    図1は、米国特許出願公開第2003/0224317号明細書の図1に示される、歯に貼り付けられたブラケットを示す図である。

    図2aおよび図2bは、概略的な図であり、図2aは、PLDの有限要素を示し、図2bは、歯と骨のセットの有限要素を示す。

    図3は、本発明の一実施形態を示すフロー図である。

    図4は、本発明と共に用いることが可能なコンピュータシステムを示す概略的な図である。

    QQ群二维码
    意见反馈