Occlusal side cap for orthodontic bracket

申请号 JP2001510385 申请日 1999-11-15 公开(公告)号 JP2003504150A 公开(公告)日 2003-02-04
申请人 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー; 发明人 ディー. クレアリー,ジェームス; ディー. ハンセン,ジェームス; ブイ. ポスピシル,ジリーナ;
摘要 (57)【要約】 キャップは、歯科矯正ブラケットに解除自在に接続されて、咬合側ブラケット結合ウィングの先端を被覆し、それにより、ブラケットが対向歯群のエナメル質に 接触 するのを防止する。 キャップは、キャップが意図された 位置 に保持されるのを促進するとともに、キャップがブラケットに対して回転するのを防止するために、概して咬合側−歯肉側方向に延在するブラケットの溝に少なくとも部分的に沿って延在する部分を備える。 好ましい実施形態では、キャップは、耐汚染性の審美的に好ましい材料から製造される。 任意に、キャップは、アーチワイヤをブラケットのアーチワイヤスロット内に保持するために結紮具として機能する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 近心−咬合側結合ウィングと、遠心−咬合側結合ウィングと、近心−歯肉側結合ウィングと、遠心−歯肉側結合ウィングとを有する歯科矯正ブラケットであって、前記近心−咬合側結合ウィングと前記近心−歯肉側結合ウィングとの間、および前記遠心−咬合側結合ウィングと前記遠心−歯肉側結合ウィングとの間で、略近心−遠心方向に延在するアーチワイヤスロットを備え、前記近心−咬合側結合ウィングおよび前記遠心−咬合側結合ウィングの各々が最も外側の咬合側先端を有し、該ブラケットが、前記近心−咬合側結合ウィングおよび前記遠心−咬合側結合ウィングの少なくとも一部の間で略咬合側−歯肉側方向に延在する溝をさらに備える歯科矯正ブラケットと、 前記ブラケットに解放可能に接続されるキャップであって、咬合側結合ウィング先端上に該先端に対し咬合関係で延在する第1部分と、前記溝に沿って少なくとも部分的に延在する第2部分とを備えるキャップと、 を具備する歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項2】 前記第1部分が前記咬合側結合ウィングの実質的全体を被覆する、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項3】 前記キャップがエラストマー材料から製造される、請求項1
    記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項4】 前記キャップが耐汚染性ポリマーから製造される、請求項1
    記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項5】 前記ポリマーがフルオロポリマーである、請求項4記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項6】 前記キャップが少なくとも部分的に金属材料から製造される、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項7】 前記金属材料が、自然歯の色に類似するコーティングで被覆される、請求項6記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項8】 前記第1部分が、少なくとも1つの咬合側結合ウィング先端を受容するための少なくとも1つの凹状部分を備える、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項9】 前記第1部分が、個々の咬合側結合ウィング先端を各々に受容するための一対の凹状部分を備える、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項10】 前記第1部分が、金属基板と、該金属基板に固定されたポリマー材料とを備える、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項11】 前記近心−咬合側結合ウィングの前記咬合側先端が近心側を備え、前記遠心−咬合側結合ウィングの前記咬合側先端が遠心側を備え、前記第1部分が、前記近心側および前記遠心側に沿ってそれぞれが部分的に延在する近心部分および遠心部分を備える、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項12】 前記第2部分が、前記アーチワイヤスロットを横断して略近心−遠心方向に延在するアームを備える、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項13】 前記アーチワイヤスロットが、咬合側、舌側および歯肉側を有する金属ライナーを備え、前記溝が前記アーチワイヤスロットの舌側に延在し、前記キャップの前記第2部分が、前記アーチワイヤスロットライナーの歯肉側に少なくとも部分的に沿ってスナップ嵌合関係で延在する、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項14】 前記アーチワイヤスロットが、咬合側、舌側および歯肉側を有する金属ライナーを備え、前記溝が前記アーチワイヤスロットの舌側に延在し、前記キャップの前記第2部分が、その降伏点を超えて屈曲可能であって、前記アーチワイヤスロットライナーの歯肉側に少なくとも部分的に沿って延在する、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項15】 前記キャップが結紮具を受容するための通路を有する、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項16】 前記通路が包囲されている、請求項15記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項17】 前記通路内に受容されたワイヤ結紮具を備える、請求項1
    6記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項18】 前記近心−咬合側結合ウィングが近心側を有し、前記遠心−咬合側結合ウィングが遠心側を有し、前記キャップが、前記近心側に沿って延在する近心部分と前記遠心側に沿って延在する遠心部分とを有して全体に略環状であり、前記近心部分および前記遠心部分が、前記アーチワイヤスロットを越えて該アーチワイヤスロットに対し頬唇側関係で延在して、アーチワイヤを該アーチワイヤスロットに結紮し、前記キャップが、前記近心部分および前記遠心部分を相互接続する歯肉側部分をさらに備える、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項19】 前記溝が、前記近心−歯肉側結合ウィングおよび前記遠心−歯肉側結合ウィングの少なくとも一部の間に延在し、前記歯肉側部分が、前記溝内に受容される突出部を備える、請求項18記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項20】 前記近心−歯肉側結合ウィングおよび前記遠心−歯肉側結合ウィングの各々が、最も外側の歯肉側先端を備え、前記キャップの前記歯肉側部分が、各々の歯肉側先端に沿って該歯肉側先端に対し舌側関係で延在する、請求項18記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項21】 前記キャップがエラストマー材料から製造される、請求項18記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項22】 前記キャップが耐汚染性のエラストマー材料から製造される、請求項21記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項23】 前記溝が、前記近心−歯肉側結合ウィングおよび前記遠心−歯肉側結合ウィングの少なくとも一部の間に延在する、請求項1記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項24】 前記第2部分が、アーチワイヤを前記アーチワイヤスロット内に結紮するために、該アーチワイヤスロットを横断して該アーチワイヤスロットに対し頬唇側関係で延在する、請求項23記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項25】 前記第2部分が、前記ブラケットに対する前記キャップのスナップ嵌合取付けを容易にするための少なくとも1つのノッチを備える、請求項24記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項26】 前記第2部分が、歯の回転調整を容易にするために、前記アーチワイヤスロットを横断して該アーチワイヤスロットに対し頬唇側関係で略近心−遠心方向に延在するアームを備える、請求項24記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項27】 前記近心−歯肉側結合ウィングおよび前記遠心−歯肉側結合ウィングの各々が、最も外側の歯肉側先端を備え、前記キャップが、それら歯肉側先端に沿って延在する歯肉側部分を備える、請求項24記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項28】 前記キャップの前記歯肉側部分が、前記歯肉側先端に沿って前記歯肉側に対し舌側関係で延在する、請求項27記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項29】 近心−咬合側結合ウィング、遠心−咬合側結合ウィングおよび少なくとも1つの歯肉側結合ウィングを有する歯科矯正ブラケットであって、前記近心−咬合側結合ウィングおよび前記遠心−咬合側結合ウィングの各々が最も外側の咬合側先端を備え、該ブラケットが、略近心−遠心方向に延在するアーチワイヤスロットを備えるとともに、前記近心−咬合側結合ウィングおよび前記遠心−咬合側結合ウィングの少なくとも一部で略咬合側−歯肉側方向に延在する溝をさらに備える歯科矯正ブラケットと、 前記ブラケットに解放可能に接続されるキャップであって、前記咬合側先端上に該咬合側先端に対し咬合関係で延在する第1部分と、少なくとも部分的に前記溝に沿って延在する第2部分とを備えるキャップと、 を備える歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項30】 前記第1部分が、少なくとも1つの咬合側結合ウィング先端を受容する少なくとも1つの凹状部分を備える、請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項31】 前記第1部分が、個々の前記咬合側結合ウィング先端を各々に受容するための一対の凹状部分を備える、請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項32】 前記第1部分が、金属基板と、該金属基板に固定されたポリマー材料とを備える、請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項33】 前記近心−咬合側結合ウィングの前記咬合側先端が近心側を備え、前記遠心−咬合側結合ウィングの前記咬合側先端が遠心側を備え、前記第1部分が、前記近心側および前記遠心側に沿ってそれぞれが部分的に延在する近心部分および遠心部分を備える、請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項34】 前記第2部分が、前記アーチワイヤスロットを横断して略近心−遠心方向に延在するアームを備える、請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項35】 前記キャップが、結紮具を受容するための通路を有する、
    請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項36】 前記近心−咬合側結合ウィングが近心側を有し、前記遠心−咬合側結合ウィングが遠心側を有し、前記キャップが、前記近心側に沿って延在する近心部分と、前記遠心側に沿って延在する遠心部分とを有して全体にほぼ環状であり、前記近心部分および遠心部分が、前記アーチワイヤスロットを越えて該アーチワイヤスロットに対し頬唇側関係で延在して、アーチワイヤを該アーチワイヤスロットに結紮し、前記キャップが、前記近心部分および前記遠心部分を相互接続する歯肉側部分をさらに備える、請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項37】 前記第2部分が、アーチワイヤを前記アーチワイヤスロット内に結紮するために、該アーチワイヤスロットを横断して該アーチワイヤスロットに対し頬唇側関係で延在する、請求項29記載の歯科矯正ブラケット組立体。 【請求項38】 第1部分および第2部分を有する歯科矯正ブラケット用の咬合側キャップであって、前記第1部分が、前記ブラケットの少なくとも1つの咬合側結合ウィング先端を被覆するための少なくとも1つの凹状部分を有し、前記第2部分が、前記第1部分から外側に延在して前記ブラケットの溝内に受容される、咬合側キャップ。 【請求項39】 前記第2部分が頬唇側方向に外側へ湾曲する、請求項38
    記載の咬合側キャップ。 【請求項40】 前記第2部分が最も外側の横方向バーを備える、請求項3
    8記載の咬合側キャップ。 【請求項41】 前記第1部分が、互いに離間配置されている一対の凹状部分を備える、請求項38記載の咬合側キャップ。 【請求項42】 前記キャップが、結紮具を受容するための包囲通路を備える、請求項38記載の咬合側キャップ。 【請求項43】 前記第2部分が、前記ブラケットのアーチワイヤスロットを横断して延在するアームを備える、請求項38記載の咬合側キャップ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 発明の背景1. 発明の分野 本発明は、歯科矯正ブラケット用取付具に関する。 さらに詳細には、本発明は、歯科矯正ブラケットの1つまたは複数の咬合側結合ウィングの咬合側先端を被覆するキャップに関する。 【0002】 2. 関連技術の説明 歯科矯正処置は、異常位置の歯を歯科矯正的に正しい位置に移動させて、外観および/または咬合を改善することを含む。 あるタイプの歯科矯正処置プログラムを行う時、ブラケットとして周知されている小さい器具を歯の頬唇側表面(つまり、頬または唇に面する表面)に固定し、アーチワイヤを各ブラケットのスロット内に配置する。 アーチワイヤは、歯の運動を所望の位置に案内する軌道を形成する。 【0003】 多くの場合、患者の上顎歯列弓および患者の下顎歯列弓は、1組のブラケットおよびアーチワイヤを収容する。 アーチワイヤの両端は、一般に、患者の大臼歯に固定される頬側管に配置される。 歯科矯正医は、歯の移動を容易にするためにアーチワイヤに屈曲部または捻り部を設けるか、または弾性部材もしくはその他の生成モジュールをブラケットに結合し、対応する歯を所望の位置に圧迫する。 【0004】 歯科矯正ブラケットは、長年にわたってサイズが縮小してきたが、ブラケットはなお、頬唇側方向の下にある歯面からある程度の距離だけ外側に突出する。 多くの場合、ブラケットの突出部は、著しい問題を示さない。 しかし、場合によっては、患者の下顎歯列弓に取り付けられたブラケットは、患者の顎が閉じると上顎歯列弓の歯に接触する可能性がある。 ブラケットが対向する歯群に接触すると、咬合が深い患者の場合、患者の顎が閉じた時に、上顎切歯が下顎切歯に過度な距離にわたって重なる状態が生じる。 【0005】 歯科矯正ブラケットが患者の対向する歯群に接触すると、ブラケットは、著しい量のエナメル質が除去される程度まで歯の外側エナメル質層を摩滅させる可能性がある。 この問題は、ブラケットがセラミック材料から製造されている場合、
    特に重大である。 セラミック材料は、歯科矯正処置を行う時に患者の歯に取り付けると審美的に好ましいが、比較的軟質の歯のエナメル質より実質的に硬質であり、場合によっては比較的短時間で著しくエナメル質を摩滅させる可能性がある。 【0006】 歯科矯正ブラケットは、また、一般に金属材料およびプラスチック材料から製造される。 金属ブラケットの硬度がセラミックブラケットの硬度より低い場合、
    金属ブラケットが歯のエナメル質に繰返し接触することにより、歯もある程度摩滅する可能性がある。 一方、プラスチックブラケットは、一般に歯のエナメル質より非常に軟質であるが、場合によっては、プラスチックブラケットが意図された機能を果たさなくなる程度までプラスチックブラケットの部分を摩滅させることがある。 【0007】 これまでに、対向する歯群に取り付けたブラケットによって生じる患者の歯の過度な摩耗を防止するために、多くの方法が提案されてきた。 1つの方法は、最初に患者の上顎歯列弓にのみ1組のブラケットを取り付けて患者の咬合を開いてから、ブラケットを患者の下顎歯列弓に取り付ける方法である。 残念ながら、この方法では患者の下顎歯列弓の処置は多少遅れ、全体の治療時間が増加することになる。 【0008】 歯科矯正ブラケットが対向する歯群に接触するのを防止するかまたは減少させるためのもう1つの方法は、咬合プレートとして周知されている、上顎前歯の舌側(つまり、患者の舌に面する側)に結合される器具を使用することである。 咬合プレートは、患者が顎を完全に閉じるのを防止するので、患者の上顎歯列弓の歯が下顎歯列弓の歯に接触することはない。 残念ながら、咬合プレートの使用について、一部にはこの器具の費用、および患者の歯の準備に要する時間の長さ、
    およびこの器具を歯に入念に配置する必要があるという点で、多くの歯科医は満足であると考えていない。 【0009】 米国特許第4,950,158号には、歯科矯正ブラケットの結紮具として機能し、対向する歯列弓上の歯の摩耗を減少するのに役立つゴム状弾性器具が記載されている。 この器具は、エラストマー材料から製造され、対応するブラケットの咬合側を横断して(つまり、患者の歯の一番外側すなわち咬合側先端に沿って)延在する拡大突出緩衝部分を与える。 この器具は、概して環状であり、ブラケットの結合ウィングの後およびアーチワイヤ上に収容され、アーチワイヤをアーチワイヤスロット内に完全に着座する位置に圧迫する。 【0010】 米国特許第4,950,158号に記載されている器具の他に、歯科医は、歯科矯正回転ウェッジを使用して対向する歯群の摩耗を防止しようと試みた。 しかし、こうした器具は、拡大緩衝部分または拡大ウェッジ部分が対応するブラケットの咬合側に沿って位置しない位置まで回転するという点で完全には満足できるものではない。 この問題は、弾性材料が弛緩して、対応するブラケットを緊密に把持しなくなる期間にわたって器具を使用した後に生じる可能性が大きい。 【0011】 発明の概要 本発明は、歯科矯正ブラケット上に解除自在に収容される咬合側キャップを設けることにより上記の欠点を克服する。 このキャップは、使用時のキャップの回転を実質的に防止するように配置される少なくとも一部分を備える。 したがって、キャップは、対応するブラケットの咬合側全体に所定の位置に保たれ、ブラケットが対向する歯のエナメル質に直接接触するのを実質的に防止するのに役立つ。 【0012】 詳細には、本発明の一実施形態は、歯科矯正ブラケットとキャップとを備える歯科矯正ブラケット組立体に関する。 この歯科矯正ブラケットは、近心−咬合側結合ウィングと、遠心−咬合側結合ウィングと、近心−歯肉側結合ウィングと、
    遠心−歯肉側結合ウィングとを有する。 このブラケットは、近心−咬合側結合ウィングと近心−歯肉側結合ウィングとの間、および遠心−咬合側結合ウィングと遠心−歯肉側結合ウィングとの間のほぼ近心−遠心方向に延在するアーチワイヤスロットを備える。 近心−咬合側結合ウィングと遠心−咬合側結合ウィングは各々、一番外側の咬合側先端を有する。 ブラケットは、近心−咬合側結合ウィングと遠心−咬合側結合ウィングの少なくとも一部の間のほぼ咬合側−歯肉側方向に延在する溝も有する。 キャップは、ブラケットに解除自在に接続され、咬合側に関連する咬合側結合ウィング先端上に延在する第1部分を備える。 キャップは、
    溝に沿って少なくとも部分的に延在する第2部分も備える。 【0013】 本発明のもう1つの実施形態は、歯科矯正ブラケットとキャップとを備える歯科矯正ブラケット組立体を目的とする。 この歯科矯正ブラケットは、近心−咬合側結合ウィングと、遠心−咬合側結合ウィングと、少なくとも1つの歯肉側結合ウィングとを有する。 近心−咬合側結合ウィングおよび遠心−咬合側結合ウィングは各々、一番外側の咬合側先端を備える。 ブラケットは、ほぼ近心−遠心方向に延在するアーチワイヤスロットを備える。 ブラケットは、近心−咬合側結合ウィングと遠心−咬合側結合ウィングの少なくとも一部の間にほぼ咬合側−歯肉側方向に延在する溝も有する。 キャップは、ブラケットに解除自在に接続され、咬合側に関連する咬合側先端上に延在する第1部分を備える。 キャップは、少なくとも部分的に溝に沿って延在する第2部分も有する。 【0014】 本発明は、もう1つの実施形態において、歯科矯正ブラケット用の咬合側キャップに関する。 このキャップは、第1部分および第2部分を有する。 第1部分は、ブラケットの少なくとも1つの咬合側結合ウィング先端を覆う少なくとも1つの凹状部分を備える。 第2部分は、ほぼ咬合側−歯肉側方向に延在するブラケットの溝内に収容される第1部分から外側に延在する。 【0015】 様々な実施形態に関する上記のキャップの第2部分は、使用時に対応するブラケットに対してキャップが回転するのを防止するのに役立つ。 したがって、キャップは、障壁またはシールドとして機能する位置に保たれ、対応するブラケットが対向する歯のエナメル質に接触するのを実質的に防止する。 キャップが必要なくなる程度まで歯が移動すると、キャップは、必要に応じてブラケットから容易に取り外すことができる。 【0016】 任意に、キャップの第1部分は、隣接する歯と調和する傾向がある審美的に好ましい材料から製造される。 たとえば、第1部分は、半透明であるかまたは自然歯の色を有する耐汚染性ポリマー材料から製造される。 任意に、キャップは、アーチワイヤを対応するブラケットのアーチワイヤスロットに結紮するための構造を備えることができる。 【0017】 本発明のさらなる詳細は、各請求項の特徴部分に規定される。 【0018】 好適な実施形態の詳細な説明 本発明の一実施形態による歯科矯正ブラケット組立体は、概して図1および図2に参照符号30で示されている。 組立体30は、歯科矯正ブラケット32と、
    ブラケット32に解除自在に接続される歯科矯正キャップ34とを備える。 キャップ34は、図3および図4に単独で示す。 【0019】 ブラケット32は、歯に面する基部36と、基部36から外側に頬唇側方向に延在する本体38とを備える。 この実施形態における基部36は、接着剤により歯の唇側表面に直接接着され、歯の唇側表面の凸状構成に適合する複合的な凹状の輪郭を有する。 任意に、基部36は、ブラケット32と下にある歯との間の付着強度を強化するため、溝、粒子、球、化学結合剤層など、またはこれらの任意の組合せなどのような構造を有する。 【0020】 もう1つの選択肢として、基部36は、歯に直接接着するのではなく、歯科矯正バンドに溶接または蝋付けして固定される。 このバンドは、患者の歯を取り囲むように賦形され、場合によっては、直接接着されるブラケットより好ましい。
    このバンドは、図面には示さないが、先行技術で公知の従来のバンドに類似するもので良い。 【0021】 ブラケット32は、近心−咬合側結合ウィング40と、遠心−咬合側結合ウィング42と、近心−歯肉側結合ウィング44と、遠心−歯肉側結合ウィング46
    とをさらに備える。 結合ウィング40、42、44および46は、本体38に一体として接続される。 結合ウィング40、42は、咬合側方向(つまり、患者の歯の外側先端に向かう方向)に延在し、結合ウィング44、46は、歯肉側方向(つまり、歯肉側または歯茎側に向かう方向)に延在する。 ノッチまたはアンダーカットは、各々の結合ウィング40、42、44、46の舌側に位置し、アーチワイヤ(図示しない)をブラケット32に接続するために結紮具を収容する。 【0022】 アーチワイヤスロット48は、概して近心−遠心方向(つまり、患者の歯列弓の中心から患者の歯列弓の両端に延在する線に沿った方向)に延在する。 図面に示す実施形態では、アーチワイヤスロット48は、本体38および結合ウィング40、42、44、46に固定されるアーチワイヤスロットライナー50により3つの側面が取り囲まれる。 アーチワイヤがアーチワイヤスロット48内に挿入され、上記の結紮具により所定の位置に保持されると、アーチワイヤは、ブラケット32、ひいては下にある歯が、歯科医が決定した位置に移動するのを案内する軌道として機能する。 【0023】 ブラケット32は、先行技術で公知の任意の適切な材料から製造することができ、こうした材料としては、単結晶または多結晶セラミック、金属材料(17−
    4ステンレス鋼、または303もしくはその他の300シリーズのステンレス鋼)、およびプラスチック材料(ポリカーボネート、およびガラス繊維で強化されたポリカーボネート)が挙げられる。 図面に示すブラケット32は、米国特許第5,439,379号および第5,366,372号に記載されているブラケットに類似するかまたは同じで良い。 アーチワイヤスロットライナー50は、米国特許第5,358,402号および第5,380,196号に記載されている方法によりセラミック材料に蝋付けすることができる。 【0024】 ブラケット32は、結合ウィング40、42の間、および結合ウィング44、
    46の間の概して咬合側−歯肉側方向に延在する溝52をさらに備える。 溝52
    は、「垂直」溝と呼ばれることもあるが、真の垂直方向に延在しなくても良い。
    任意に、図示の実施形態に示すように、溝52は、アーチワイヤライナー50の舌側に延在する。 任意に、溝52は、結合ウィング40、42を完全に分離し、
    結合ウィング44、46も完全に分離するのに役立つスロットである。 しかし、
    別法によると、溝52は、結合ウィングを部分的にのみ分離するノッチである。 【0025】 キャップ34は、枠組み54と、枠組み54の咬合側部分上に延在するカバー56を備える。 枠組み54の下にある部分の他にカバー56の大部分は、キャップ34の第1部分58を表す。 キャップ34は、枠組み54の他の部分およびカバー56の脚部57により表される第2部分60も備える。 【0026】 キャップ34の第1部分58は、近心−咬合側結合ウィング40および遠心−
    咬合側結合ウィング42の咬合側先端上に延在する。 さらに詳細には、第1部分58は、結合ウィング40、42の咬合側端部上、および結合ウィング40、4
    2の唇側表面の少なくとも一部分に延在することが好ましい。 図3および図4に示すように、第1部分58は、近心−咬合側結合ウィング40の近心側に部分的に沿って延在する近心部分62、および遠心−咬合側結合ウィング42の遠心側に沿って部分的に延在する遠心部分64も備える。 第1部分58は、それぞれ結合ウィング40、42の外側先端を収容するための2つの凹状部分66、68を備えることが好ましい。 好ましくは、凹状部分66、68は、結合ウィング40
    、42を確実に収容するように結合ウィング40、42の外側先端に対して相補的に構成されている。 【0027】 第2部分60は、第1部分58から離れて概して咬合側−歯肉側方向に延在し、溝52内に分離可能に収容される。 第2部分60の金属製枠組み部分は、最初は、図3に示すように長形および直線状である。 しかし、キャップ34がブラケット32に組み付けられ、第2部分(脚部57を含む)が溝52内に収容されると、第2部分60の金属製枠組み部分は、第2部分60が図2に破線で示す屈曲構成を取るまで、この枠組み部分の外側端部を咬合側方向に押すことにより、枠組み部分の降伏点を超えて変形する。 任意に、この変形は、歯石除去器を使って第2部分60の外側歯肉側端部を最初に持ち上げて、次に第2部分60を図示の構成に向かって押して行っても良い。 【0028】 第2部分60は、屈曲すると、ブラケット32に組み付けた関係でキャップ3
    4を保持する。 キャップ34は、必要なら、第2部分60を真直ぐにして、第2
    部分60が溝52から外れるまでキャップ34を咬合側方向に移動させることにより、ブラケット32から取り外すことができる。 第2部分60は、第2部分6
    0の外側端部を溝52から先ず持ち上げて、次に第2部分60を直線構成に屈曲させることにより真直ぐにすることができる。 【0029】 好ましくは、キャップ34は、キャップ34がブラケット32に組み付けられた時に、個々に結合ウィング40、42の舌側に沿って所定の位置に嵌合する一対の突出部70を備える。 突出部70は、キャップ34をブラケット32に組み付けた関係を保ち、キャップ34が処置の過程において変位したり、意図せずに取り外されたりしないようにするのに役立つ。 【0030】 カバー56は、歯のエナメル質の硬度未満であるかまたはこれに等しい硬度を有する耐汚染性ポリマーから製造することが好ましい。 適切な耐汚染性ポリマーとしては、本願の出願人の同時係属米国特許出願第09/262,628号に記載されているようなフルオロポリマーが挙げられ、この出願の内容は、本明細書に援用する。 その他の適切な体汚染性ポリマーは、米国特許第5,317,07
    4号および第5,461,133号に記載されている。 【0031】 任意に、カバー56は透明もしくは半透明であるか、または別法によると不透明で良い。 カバー56は、不透明である場合、オフホワイトの色調およびVit
    aスケールの様々な歯色の色調など、隣接する歯の色に一致または調和する色を有することが好ましい。 もう1つの選択肢として、カバー56は、ブラケット3
    2の色に一致または調和する色を有しても良い。 【0032】 図1に破線で示すように、カバー56内に埋め込まれる枠組み54の一部分は、一連の開口部72を備えることが好ましい。 これら開口部は、カバー56を枠組み54に成形する時にカバー56の一部分を収容し、カバー56のポリマー材料が硬化した時に機械的な保持を提供し、カバー56が枠組み54から分離するのを防止する。 【0033】 枠組み54は、強力であり、しかも歯科医が望む場合、図2に破線で示す曲線構成に屈曲させて、キャップ34をブラケット32に組み付けた状態で保持することができる金属材料から製造することが好ましい。 カバー56が透明または半透明である場合、金属材料は、隣接する歯の色に一致または調和する審美的なコーティングで被覆することが好ましい。 コーティングに適する色の例は、オフホワイトの色調、およびVitaスケールの様々な歯色の色調が挙げられる。 【0034】 枠組み54のコーティングに適する組成物としては、ペンキ、インクなどが挙げられる。 たとえば、コーティングは、樹脂結合剤および不透明化充填剤から製造することができる。 適切な樹脂としては、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、液晶ポリマー、アセタール、ナイロン、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアセテート、フェノール樹脂、ポリエステル、アミノタイプの樹脂、たとえばメラミンホルムアルデヒドおよびユリアホルムアルデヒド、並びにこれらの組合せが挙げられる。 【0035】 コーティングに適する充填剤としては、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、二酸化チタン、二酸化シリコーンおよびチッ化ホウ素が挙げられる。 コーティングが非常に薄いため、充填剤粒子の粒度は非常に小さくなければならない。 【0036】 このコーティングに適するその他の組成物は、米国特許第5,454,716
    号およびPCT公開番号WO97/29712号に記載されている。 このコーティングは、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化亜鉛またはフルオロアルミナシリケートなどのようなフッ化物剥離化合物も含んで良い。 【0037】 このコーティングは、コーティングが、口腔内で長時間使用された時に著しく変色しないように、食品および飲料による汚染に対して高度に耐性があることが好ましい。 たとえば、このコーティングは、マスタード、ケチャップ、クランベリージュース、お茶、カレー粉、ブルーベリー、コーヒーなどによる汚染に耐性がなければならない。 適切なコーティングは、適切な材料中にキャップ34を2
    4時間浸漬した後に著しい汚染を示さない。 【0038】 このコーティングは、噴霧、塗り付け、静電塗布、電解塗布、電気泳動塗布、
    真空表面塗布を含む様々な技術および/または上記の米国特許第5,454,7
    16号およびPCT公開番号WO97/29712号に記載されている様々な方法の何れかにより塗布することができる。 このコーティングは、単一層または複数層として塗布し、後続層を塗布する間に任意に完全または部分的に硬化させる。 少なくとも最上層は、上記のとおり食品および飲料による汚染に対して著しい耐性があることが好ましい。 【0039】 他の選択肢として、このコーティングは、硬質炭素コーティングであるか、または硬質炭素コーティングから成る最上層と組み合わせて、上記の1種類または複数種類の組成物を含んで良い。 適切な硬質炭素コーティングおよび塗布技術は、たとえば米国特許第5,203,804号および第5,288,230号に記載されている。 【0040】 使用時、キャップ34は、対向する歯群の歯のエナメル質が、ブラケット32
    、特にブラケット32の結合ウィング40、42に接触するのを防止するのに役立つ。 カバー56は、歯のエナメル質より軟質の材料から製造されるので、歯のエナメル質は、キャップ34に接触する場合、たとえば患者の顎が繰返し閉じる場合などに、著しい程度まで摩滅または摩耗しない。 【0041】 ブラケット32が、セラミックなどのような比較的硬質の材料から製造される場合、カバー56は、ブラケット32の材料より軟質であり、より弾性の材料から製造することが好ましい。 この場合、枠組み54もブラケット32の材料より軟質であり、カバー56が不注意で枠組み54から外れるか、または長時間経過して摩滅した場合に、患者の対向する歯のエナメル質が摩耗するのをある程度防止することが好ましい。 別法によると、ブラケット32が、ポリマー材料などのような比較的軟質の材料から製造される場合、カバー56は、処置の過程においてブラケット32(結合ウィング40、42など)の過度な摩耗を防止するため、ブラケット32の材料より硬質かつ剛性な材料から製造することが好ましい。 【0042】 第2部分60は、第2部分60が溝52内に収容されると、キャップ34がブラケット32に対して移動するのを妨げ、キャップ34を所定の位置に保持するのに役立つという点で非常に有利である。 さらに、溝52と組み合わせて第2部分60を設けることにより、必要な時にキャップ34をブラケット32上に容易に取り付けるか、または必要なくなった時にブラケット32から容易に取り外すことができる。 凹状部分66、68、近心および遠心部分62、64並びに突出部70も、互いに組み付けた時にキャップ34がブラケット32に対して移動しないようにするのに役立つ。 【0043】 ブラケット32をステンレス鋼などのような金属材料から製造する場合、キャップ34は、ブラケット32を部分的に隠す審美的なカバーを提供することができる。 たとえば、カバー56を上記の審美的な材料から製造すると、カバー56
    は隣接する歯の色に調和し、ブラケット32の下にある部分が目立たなくなる。 【0044】 枠組み54はキャップ34に対する補強にもなり、カバー56を特定のポリマー材料から製造する場合、特定の利点を提供する。 たとえば、比較的軟質のポリマー材料からカバー56を製造する場合、枠組み54は、長時間にわたる処置時にカバー56を所定の位置に保持するのに十分な強度および剛性を提供する。 【0045】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正ブラケット組立体30aを図5および図6に示す。 組立体30aは、上記のブラケット32と同じブラケット32
    aを備える。 組立体30aも、上記の違いを除いてキャップ34と本質的に同じキャップ34aを備える。 【0046】 特に、図5および図6に示すキャップ34aは、ブラケット32aの溝52a
    内に収容される第2部分60aを備える。 しかし、この場合、第2部分60aは、アーチワイヤスロットライナー50aの舌側壁部および歯肉側壁部の部分に沿ってスナップ嵌合して収用されるように構成される。 キャップ34aをブラケット32aに取り付ける時、第2部分60aの外側曲線状カム作用表面61aは、
    アーチワイヤスロットライナー50aの咬合側−舌側隅に接触し、第2部分60
    aが溝52aの歯肉側方向に移動する時に第2部分60aを舌側方向に偏向させる。 キャップ34aがブラケット32a上に完全に着座し、カム作用表面61a
    がアーチワイヤスロットライナー50aの歯肉側に位置すると、第2部分60a
    は唇側方向に自然に偏向し、図6に示す位置で静止して、アーチワイヤスロットライナー50aの歯肉側上に引っ掛かる。 【0047】 第2部分60aは、金属材料またはポリマー材料から製造される。 任意に、第2部分60aは、第1部分58aに一体成形されるか、接着されるか、さもなければ結合されるポリマー材料から製造される。 任意に、第1部分58aは組立体30と組み合わせる上記の第1部分58と同じであるが、必要に応じて補強用枠組みは省略して良い。 【0048】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正ブラケット組立体30bは、図8
    に示されており、歯科矯正ブラケット32bおよびキャップ34bを備える。 キャップ34bのみを図7に示す。 【0049】 キャップ34bは、第1部分58bおよび第2部分60bを備える。 第1部分58bは、ブラケット32bの近心−咬合側結合ウィングおよび遠心−咬合側結合ウィングの咬合側先端をそれぞれ収容するように構成されている一対の凹状部分66b、68bを備える。 第1部分58bは、近心−咬合側結合ウィングおよび遠心−咬合側結合ウィングの咬合側先端上に延在する壁部部分59bを備え、
    これら結合ウィングが対向する歯のエナメル質に接触するのを防止する障壁を提供する。 【0050】 キャップ34bは、結紮具を収容するための通路74b、たとえばワイヤ結紮具結合部も備える。 通路74bは閉鎖され、結紮具はメーカーにより通路74b
    内に挿入されていることが好ましい。 任意に、クリンプまたは止めなどのような構造は、少なくともキャップ34bをブラケット32bに組み付ける時まで、結紮具を通路74b内の所定の位置に保持するために設けられる。 【0051】 ワイヤ結紮具76bを図8に示す。 図示のとおり、結紮具76bは、キャップ34bをブラケット32bの所定の位置に保持するだけではなく、アーチワイヤ78bをブラケット32bのアーチワイヤスロット内に保持する役割も果たす。
    金属ワイヤの代案として、結紮具76bは、必要ならエラストマー材料から製造しても良い。 【0052】 キャップ34bの第2部分60bは、凹状部分66b、68b間に延在し、キャップ34bをブラケット32b内に組み付けた時に、ブラケット32bの咬合側−歯肉側溝内に収容される。 第2部分60bは、キャップ34bが下にあるブラケット32bに対して意図せずに移動するのを妨げる機能を果たす。 任意に、
    キャップ34bは、近心および遠心部分(図示しないが、それぞれ近心および遠心部分62、64に多少類似)を備えることができ、これら部分は、ブラケット32bのそれぞれ近心−咬合側結合ウィングおよび遠心−咬合側結合ウィングの近心および遠心側に沿って延在し、キャップ34bがブラケット32bに対して意図せずに移動するのをさらに妨げることができる。 【0053】 キャップ34bは、ブラケット32bを金属またはセラミック材料から製造する場合、ブラケット32bの材料より軟質の材料から製造される。 現在好ましい材料としては、上記の耐汚染性エラストマーおよびフルオロポリマーが挙げられる。 別法によると、ブラケット32bは、ポリマー材料から製造する場合、下にあるブラケット32bの過度な摩耗を防止するため、多少硬質の材料から製造すると良い。 【0054】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正ブラケット組立体30cを図9および図10に示す。 組立体30cは、上記のブラケット32に類似する歯科矯正ブラケット32cと、ブラケット32c上に解除自在に収容されるキャップ34
    cとを備える。 【0055】 キャップ34cは、第1部分58cおよび第2部分60cを備える。 第1部分58cは、ブラケット32cの近心−咬合側結合ウィングの咬合側先端を収容するための凹状部分66cを備える。 図示しないが、第1部分58cは、ブラケット32cの遠心−咬合側結合ウィングの咬合側先端を収容する第2凹状部分も備える。 任意に、これら2つの凹状部分は、必要なら単一の溝の一部であるか、または別法によると、任意に第2部分60cの一部を形成する内側リブにより離間配置されても良い。 【0056】 第2部分60cは、ブラケット32cの溝52cの長さに沿って概して咬合側−歯肉側方向に延在する。 第2部分60cの外側歯肉側端部は、概して近心−遠心方向に延在する横方向のバー80cを備える。 キャップ34cを図10に示すようにブラケット32cに組み付けると、バー80cは、ブラケット32cの近心−歯肉側結合ウィングおよび遠心−歯肉側結合ウィングの歯肉側先端の舌側に位置するノッチまたはアンダーカット内に収容される。 【0057】 第2部分60cの一部分は、溝52c内に収容され、キャップ34cがブラケット32cに対して側方に移動するのを実質的に防止するのに役立つ。 キャップ34cをブラケット32cに組み付けるには、凹状部分(凹状部分66cを含む)を近心−咬合側結合ウィングおよび遠心−咬合側結合ウィングの咬合側先端上に配置する。 次に、バー80cを近心−歯肉側結合ウィングおよび遠心−歯肉側結合ウィングの歯肉側先端を横断して舌側方向に移動させて、解除して図10に示すような先端を舌側方向の所定の位置にスナップ嵌合させる。 【0058】 キャップ34cは、上記の材料の1つなど、審美的に感じの良い耐汚染性フルオロポリマーまたはエラストマーから一体成形することが好ましい。 対照的に、
    キャップ34cは、上記のように組立体をブラケット32cにスナップ嵌合させるのに十分な固有ゴム状弾性を有し、かつ処置の過程においてブラケット32c
    から意図せずに外れることがない。 【0059】 図10に示すように、キャップ34cの第2部分60cは、ブラケット32c
    のアーチワイヤスロット内に収容されるアーチワイヤ78cの唇側上に延在する。 その結果、第2部分60cは、別個の結紮具を使用しなくてもアーチワイヤ7
    8cをブラケット32cに結紮する機能を果たす。 必要なら、キャップ34cはブラケット32cから取り外すことができ、アーチワイヤ78cは、たとえばゴム状弾性Oリング、または金属結紮具結合部、たとえば市場で一般的に入手可能なものなどを使用して、従来の方法で結紮することができる。 【0060】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正組立体は、組立体30cと同じだが、図9および図10に示すキャップ34cではなく、図11に示すキャップ3
    4dを備える。 キャップ34dは、キャップ34cと本質的に同じだが、概して近心−遠心方向に延在する一対のアーム82dを有する第2部分60dを備える。 キャップ34dをブラケットに組み付けると、アーム82dは、アーチワイヤスロットの唇側に沿って、およびアーチワイヤスロット内に収容されるアーチワイヤの唇側を直接横断して延在する。 アーム82dは、下にある歯の移動を回転調整するのを強化する。 【0061】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正ブラケット組立体は、組立体30
    cに類似しているが、この場合、図12に示すキャップ34eを備える。 キャップ34eは、キャップ34cと本質的に同じだが、キャップ34eは、第2部分60eの長さに沿って多数のノッチ84eを備える点が異なる。 【0062】 ノッチ84eは第2部分60eの可撓性を増加するため、第2部分60eを変形させて、キャップ34eを下にあるブラケット上にスナップ嵌合させるのが多少容易になる。 したがって、ノッチ84eは、剛性熱可塑性フルオロポリマーなど、より剛性の材料からキャップ34eを製造することを可能にする。 適切な熱可塑性フルオロポリマーはHalarである。 キャップ34eは、他のすべての点で上記のキャップ34cと同じである。 【0063】 本発明のさらに別の実施形態により構成される歯科矯正組立体は、上記の歯科矯正組立体30cと同じだが、キャップ34cの代わりにキャップ34fを使用する点が異なる。 キャップ34fは、U形開口部86fを提供する中央屈曲部を備える第2部分60fを有する。 キャップ34fをブラケットに組み付けると、
    開口部86fはアーチワイヤスロット上に存在し、アーチワイヤスロット内に収容されるアーチワイヤのための追加の隙間を提供する。 この追加の隙間は、さもなければ対応する歯の移動を遅らせるブラケットとアーチワイヤ間の拘束力および/または摩擦力を減少させる。 【0064】 開口部86fは、アーチワイヤが第2部分60fに接触せずにアーチワイヤスロット内で摺動することを可能にする隙間を提供する。 したがって、キャップ3
    4fは、アーチワイヤがブラケットのアーチワイヤスロットに対して摺動移動する時の摩擦抵抗を減少させる。 【0065】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正組立体30gを図14および図1
    5に示す。 組立体30gは、上記のブラケット32に類似するブラケット32g
    を備える。 組立体30gも、ブラケット32gに解除自在に接続されるキャップ34gを備える。 【0066】 キャップ34gは、一対の凹状部分66g、68gを有する第1部分58gを備える。 凹状部分66gは、ブラケット32gの近心−咬合側結合ウィング40
    gの咬合側先端上に収容され、凹状部分68gは、ブラケット32gの遠心−咬合側結合ウィング42gの咬合側先端上に収容される。 第1部分58gは、図1
    7に示す近心または遠心方向の断面で見ると、ある程度U形構成を取る。 【0067】 キャップ34gも第2部分60gを備え、この第2部分60gは、この実施例では本質的に、やはり凹状部分66gを凹状部分68gから離間配置する付随的な突出部である。 キャップ34gがブラケット32g上に収容される場合、第2
    部分60gは、結合ウィング40g、42g間に位置する咬合側−歯肉側溝内に収容される。 【0068】 この実施形態のキャップ34gは全体にほぼ環状であり、近心部分88g、遠心部分90gおよび歯肉側部分92gを有する。 近心部分88gは、近心−咬合側結合ウィング40gおよび近心−歯肉側結合ウィング44gの近心側に沿って延在し、遠心部分90gは、遠心−咬合側結合ウィング42gおよび遠心−歯肉側結合ウィング46gの遠心側に沿って延在する。 近心部分88gおよび遠心部分90gも、アーチワイヤ78gおよびブラケット32gのアーチワイヤスロットを保持するため、アーチワイヤ78gの唇側上で交差する。 歯肉側部分92g
    は、近心−歯肉側結合ウィング44gおよび遠心−歯肉側結合ウィング46gの歯肉側先端の舌側に沿って延在する。 【0069】 図16および図17は、ブラケット32gに組み付ける以前の状態のキャップ34gを示す。 図示のとおり、第1部分58gは、図14および図15に示されるように実質的に同じ構成であり、部分88g、90g、92gは、ブラケット32g上に取り付けた後の状態より多少小さい。 なぜなら、第1部分58gのより厚い断面形状は、部分88g、90g、92gの比較的薄い断面形状より伸張が少ないからである。 こうした構成も、ブラケット32g上に対するキャップ3
    4gの取付けを容易にする。 なぜなら、部分88g、90g、92gは伸張して、アーチワイヤ78gの周囲、および結合ウィング44g、46gの歯肉側先端の後に延在することができ、第1部分58gは安定状態および所定位置を保つからである。 【0070】 凹状部分66g、68gは、第2部分60gと組み合わせて、ブラケット32
    gに対するキャップ34gの回転を実質的に防止するのに役立つ。 したがって、
    キャップ34gは、処置の過程において所定の位置に保たれ、図14および図1
    5に示す位置を取る。 キャップ34gは、米国特許第5,317,074号および第5,461,133号に記載されている材料などのような対汚染性のエラストマー材料から製造することが好ましい。 【0071】 図18および図19は、本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正組立体3
    0hを示す。 組立体30hは、ブラケット32hと、ブラケット32hに解除自在に結合されたキャップ34hとを備える。 【0072】 ブラケット32hは、ブラケット32gと本質的に同じだが、ブラケット32
    hは、患者の比較的狭く低い前歯に取り付けるのに好都合であるように、近心−
    遠心方向に多少狭くなっている。 キャップ34hはキャップ34gと本質的に同じだが、キャップ34hは、咬合側−歯肉側溝52hの領域内に適合するように、多少狭い突出第2部分60hを有する。 溝52hは、ブラケット32gの溝のようなV形咬合側入口を備えず、第2部分60hは、取付け時に溝52h内に適合するように多少狭くなっている。 【0073】 図19は、緩和状態およびブラケット32hに組み付ける以前のキャップ34
    hのみを示す。 キャップ34gと同様、キャップ34hは、咬合側ブラケット結合ウィングの咬合側先端を収容するための凹状部分66h、68hを有する第1
    部分58hを備える。 【0074】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正ブラケット組立体30iを図20
    に示すが、この組立体30iは、ブラケット32iと、ブラケット32iに解除自在に接続されたキャップ34iとを備える。 この場合、ブラケット32iは、
    図18に示すブラケット32hと同じである。 【0075】 さらに、キャップ34iはキャップ34hと同じだが、キャップ34iは、咬合側−歯肉側方向に延在する一体成形突出部94iを有する歯肉側部分92iを備える。 突出部94iは、ブラケット32iの溝52iの歯肉側V形入口内に収容される。 突出部94iは、ブラケット32iに対するキャップ34iの回転移動を防止する追加の構造を提供し、第2部分の一部であり(第2部分の他の部分を図20〜図22に参照符号60iで示す)、図20に示すブラケット32i上の所定の位置に固定されたキャップ34iを保持する。 【0076】 図21および図22は、ブラケット32iに取り付ける以前の状態のキャップ34iを示す。 やはり、図21および図22に示すように、キャップ34iのより熱い部分は、精密な形状に成形され、キャップ34iの他の部分よりも伸張が少ないので、キャップ34iをブラケット32iに容易に取り付けることができる。 【0077】 上記の実施形態に対する各種の変形および追加は、当業者には明白である。 たとえば、キャップの構成は、特定のブラケットに最も良く適合し、キャップを所定の位置に保持する必要に応じて変更することができる。 したがって、本発明は、上記で詳細に説明した特定の実施形態に限定されると考えるべきではなく、以下の公正な請求の範囲およびこれと等価なものによってのみ限定されるべきである。 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施形態による歯科矯正ブラケットおよびキャップ組立体を舌側方向に見た前面図である。 【図2】 図1に示し、図1の線2−2に沿って切った組立体の側断面図である。 【図3】 図1および図2の組立体のキャップのみを頬唇側方向に見た背立面図である。 【図4】 図3に示すキャップのみを咬合側方向に見た端立面図である。 【図5】 本発明のもう1つの実施形態により構成した歯科矯正ブラケットおよびキャップ組立体を舌側方向に見た前立面図である。 【図6】 図5に示し、図5の線6−6に沿って切った組立体の側断面図である。 【図7】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正キャップのみの斜視図である。 【図8】 ブラケットおよび結紮具に沿った図7に示すキャップの縮小斜視図である。 【図9】 本発明のさらにもう1つの実施形態により構成した歯科矯正ブラケットおよびキャップ組立体の分解斜視図である。 【図10】 図9に多少類似する図だが、ブラケットおよびキャップは組立時の状態で示されている。 【図11】 本発明のさらにもう1つの実施形態による歯科矯正キャップの斜視図である。 【図12】 本発明のもう1つの実施形態による歯科矯正キャップの斜視図である。 【図13】 本発明のさらにもう1つの実施形態による歯科矯正キャップの斜視図である。 【図14】 本発明のさらにもう1つの実施形態により構成した歯科矯正ブラケットおよびキャップ組立体を舌側方向に見た前立面図である。 【図15】 図14に示す歯科矯正ブラケットおよびキャップ組立体を近心−遠心方向に見た端立面図である。 【図16】 図14および図15に示すキャップのみを舌側方向に見た前立面図であり、ブラケットに取り付ける前の緩和状態のキャップを示す。 【図17】 図16に示し、図16の線17−17に沿って切ったキャップの側断面図である。 【図18】 本発明の他の実施形態による歯科矯正ブラケットおよびキャップ組立体を舌側方向に見た前立面図である。 【図19】 図18に示すキャップのみを舌側方向に見た前立面図であり、ブラケットに組み付ける前の緩和状態のキャップを示す。 【図20】 本発明のさらにもう1つの実施形態による歯科矯正ブラケットおよびキャップ組立体を舌側方向に見た前立面図である。 【図21】 図20に示すキャップのみを舌側方向に見た前立面図であり、ブラケットに組み付ける前の緩和状態のキャップを示す。 【図22】 図21に示し、図21の線22−22に沿って切ったキャップの側断面図である。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 クレアリー,ジェームス ディー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ピー. オー. ボックス 33427 (72)発明者 ポスピシル,ジリーナ ブイ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ピー. オー. ボックス 33427 Fターム(参考) 4C052 AA06 JJ02

    QQ群二维码
    意见反馈