歯の位置を修正することによってアライナーを修正するための方法

申请号 JP2017520901 申请日 2016-01-05 公开(公告)号 JP2018504147A 公开(公告)日 2018-02-15
申请人 アライン テクノロジー, インコーポレイテッド; 发明人 モートン,ジョン; デラクシャン,ミトラ;
摘要 高分子シェルが提供され、高分子シェルは、歯の移動を促進するための1つ以上の活性化 力 を印加するように構成されている。多数の実施形態において、活性化力は、歯の移動の意図された方向に対抗する方向における力を印加するように並べられている。高分子シェル器具は、1つ以上の歯受け空洞を備えてよく、複数の歯受け空洞の各々は、複数の歯の各々のカウンターモーメントを印加するように形状化され及び並べられる。【選択図】図2
权利要求

器具にて複数の歯を移動させる方法であって、前記複数の歯における配置のための形状化された器具を提供するステップであって、前記器具は、前記複数の歯の1つ以上の歯を移動させるために、前記複数の歯の各々を受けて前記複数の歯にディフェレンシャルモーメントを印加するように形状化された複数の歯受け空洞を備えており、前記複数の歯は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯を備えており、前記第1の1つ以上の歯は第1のカウンターモーメントを有しており、及び前記第2の1つ以上の歯は第2のカウンターモーメントを有しており、前記第1のカウンターモーメントは前記第2のカウンターモーメントに対抗している、ステップを含む、 方法。前記第1の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の前側グループを備え、前記第2の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の後ろ側グループを備え、1つ以上の歯の前記前側グループの前記第1のカウンターモーメントは、1つ以上の歯の前記後ろ側グループの前記第2のカウンターモーメントに対抗している、 請求項1に記載の方法。1つ以上の歯の前記後ろ側グループは、複数の近隣後ろ側歯を備えており、前記器具は、前記複数の近隣後ろ側歯に関する前記第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されている、 請求項2に記載の方法。前記第1のカウンターモーメントは、前記複数の近隣後ろ側歯に向かって、1つ以上の歯の前記前側グループを移動させるために、前記第2のカウンターモーメントより小さい、 請求項3に記載の方法。前記複数の歯に結合される外生成メカニズムを提供するステップを更に含み、前記外力生成メカニズムは、1つ以上の歯の前記後ろ側グループの移動を減少させるように、1つ以上の歯の前記後ろ側グループに力を印加するために並べられる、 請求項2に記載の方法。前記外力生成メカニズムによって1つ以上の歯の前記後ろ側グループに印加される前記力は、遠位力コンポーネントを含む、 請求項5に記載の方法。前記外力生成メカニズムは、クラスII又はクラスIIIの弾性体を備える、 請求項5に記載の方法。前記複数の歯受け空洞は、前記第1の1つ以上の歯を受けるように形状化された第1の1つ以上の空洞と、前記第2の1つ以上の歯を受けるように形状化された第2の1つ以上の空洞を備えており、前記第1の1つ以上の歯受け空洞は、前記第1のカウンターモーメントを生成するように形状化されており、前記第2の1つ以上の歯受け空洞は、前記第2のカウンターモーメントの反対の前記第1のカウンターモーメントに関して前記第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されている。 請求項1に記載の方法。前記複数の歯受け空洞の1つ以上は、前記第2の1つ以上の歯への前記第1の1つ以上の歯の移動を促進するために、1つ以上の取付具を受けるように、及び、前記第2の1つ以上の歯から離れている前記第1の1つ以上の歯をカウンター力にて進めるように、形状化された1つ以上の係合構造を備える、 請求項1に記載の方法。前記器具は高分子シェルを備えており、前記高分子シェルは、前記歯の移動を指示するために前記高分子シェルの複数のたわみに関するエネルギーを蓄積するために、複数の活性化部位を備えている、 請求項1に記載の方法。前記複数の歯受け空洞は、前記複数の歯の1つ以上のアンカーレージを増加させるために、前記複数の歯に前記ディフェレンシャルモーメントを印加する、 請求項1に記載の方法。複数の歯における配置のために形状化された器具であって、前記器具は、複数の歯の1つ以上を移動させるために、前記複数の歯の各々を受けて、前記複数の歯にディフェレンシャルモーメントを印加するように形状化された複数の歯受け空洞を備えており、前記複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯を受けるように形状化された第1の1つ以上の歯受け空洞と、第2の1つ以上の歯を受けるように形状化された第2の1つ以上の歯受け空洞とを備えており、前記第1の1つ以上の歯受け空洞は、前記第1の1つ以上の歯に第1のカウンターモーメントを印加するように形状化されており、前記第2の1つ以上の歯受け空洞は、前記第2の1つ以上の歯に第2のカウンターモーメントを印加するように形状化されており、前記第1のカウンターモーメントは前記第2のカウンターモーメントに対抗している、 器具。前記第1の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の前側グループを備え、前記第2の1つ以上の歯は、歯の後ろ側グループを備え、1つ以上の歯の前記前側グループの前記第1のカウンターモーメントは、1つ以上の歯の前記後ろ側グループの前記第2のカウンターモーメントに対抗している、 請求項12に記載の器具。1つ以上の歯の前記後ろ側グループは、複数の近隣後ろ側歯を備えており、前記高分子シェル器具は、前記複数の近隣後ろ側歯に関する前記第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されている、 請求項13に記載の器具。前記第1のカウンターモーメントは、前記複数の近隣後ろ側歯に向かって、1つ以上の歯の前記前側グループを移動させるために、前記第2のカウンターモーメントより小さい、 請求項14に記載の器具。前記複数の歯に結合される外力生成メカニズムを更に含み、前記外力生成メカニズムは、1つ以上の歯の前記後ろ側グループの移動を減少させるように、1つ以上の歯の前記後ろ側グループに力を印加するように並べられる、 請求項13に記載の器具。前記外力生成メカニズムによって1つ以上の歯の前記後ろ側グループに印加される前記力は、遠位力コンポーネントを含む、 請求項16に記載の器具。前記外力生成メカニズムは、クラスII又はクラスIIIの弾性体を備える、 請求項16に記載の器具。前記複数の歯受け空洞の1つ以上は、前記第2の1つ以上の歯への前記第1の1つ以上の歯の移動を促進するために、複数の取付具を受けるように、及び、前記第2の1つ以上の歯から離れている前記第1の1つ以上の歯をカウンター力にて進めるように、形状化された複数の係合構造を備える、 請求項12に記載の器具。前記複数の取付具を更に備える、 請求項19に記載の器具。前記器具は高分子シェルを備えており、前記高分子シェルは、前記歯の移動を指示するために前記高分子シェルの複数のたわみに関するエネルギーを蓄積するために、複数の活性化部位を備えている、 請求項12に記載の器具。前記複数の歯受け空洞は、前記複数の歯の1つ以上のアンカーレージを増加させるために、前記複数の歯に前記ディフェレンシャルモーメントを印加する、 請求項12に記載の器具。対象の複数の歯を移動させるための複数の器具を製造するためのシステムであって、当該システムは、 入力と、 ディスプレイと、 前記ディスプレイ及び前記入力と接続されたプロセッサであって、前記プロセッサは、有形的表現媒体に実装された命令を備えるプロセッサであって、 治療の複数のステージにて前記対象の前記複数の歯を表示し、各ステージは前記複数の器具の1つの器具に対応しており、 前記治療の複数のステージ各々における前記歯を位置決めするべくユーザ入力に応じて、前記ディスプレイにおける前記複数の歯の各々を位置及び方向へ調整し、 治療の対応しているステージでの前記複数の歯の配置のために形状化された高分子シェル器具の形状外形を決定し、前記高分子シェル器具は複数の歯受け空洞を備えており、前記複数の歯受け空洞の各々は受けられる歯の形状外形に対応している形状外形を備えており、前記複数の歯受け空洞の各々の前記形状外形は、治療のための前記対応しているステージのための前記ディスプレイに示される前記位置及び方向から離れて設けられて又は方向付けされている1つ以上である、プロセッサと、を備える、 システム。前記プロセッサは、3Dプリンティング、熱溶融樹脂法、あるいは、ステレオリソグラフィの1つ以上にて、前記高分子シェル器具を直接的に製造するための命令を備えている、 請求項23に記載のシステム。

说明书全文

本発明は、歯の位置を修正することによってアライナーを修正するための方法に関する。

相互参照 本願は、参照によって本明細書に援用される、2015年1月5日付け出願の米国仮特許出願番号62/099,965の利益を主張する。

背景技術 歯を並べるための従来の方法及び器具は、少なくともいくつかの場合において、理想的でないかもしれない。ブレースは、アライメントにおいて歯を移動させるために用いられることができるが、ブレースは、対象に設けられるために専門的技術を要し得る。また、複雑な移動は、達成するのが困難であるかもしれず、及び、歯科矯正具の配置は、少なくともいくつかの場合において、いくつかの歯の複雑な移動に理想的に対処するには不足しているかもしれない。

透明シェル器具は、歯を正常に移動させるために用いられてきた。例えば、ユーザは、一連の透明シェル器具を提供されることができる。一連のシェルの各シェルは、治療のステージに対応してよい。例えば、一連の10個のシェルにおける第4のシェルは、治療の第4のステージに対応してよい。透明シェル器具は、正常に歯を再位置決めするために用いられることができるが、透明シェル器具は、少なくともいくつかの場合において、理想的な結果を提供しないかもしれない。例えば、抜歯を埋めるような、歯の複雑な移動は、透明シェル器具で治療することが困難であり得る。また、少なくともいくつかの場合において、透明シェル器具の装着者は、例えば、器具にて歯が十分に移動せずにユーザが治療を停止した場合には、治療を完成できないかもしれない。

透明シェル器具にて歯を並べる従来の方法及び器具は、治療のステージにおける最終の意図された位置及び方向にて、歯の外形に形状化された空洞を有するシェルを提供することに依拠し得る。治療のステージにおける最終の意図された位置及び方向にて、歯を位置決めするために形状化された空洞を提示する実施形態に関連する動作は、理想的な移動を提供しないかもしれない。取付具は、高分子シェル器具での歯の移動を促進するために歯に設けられることができるが、結果としての移動は、少なくともいくつかの場合における理想的でないかもしれない。例えば、歯に印加されるは、目標位置に向かって歯が移動するにつれて減少し得る。また、歯の移動は、一様でないかもしれず、歯は、他に比べていくかの次元にて、より容易に移動するかもしれない。例えば、歯の移動は、6自由度にて行うことができ、及び目標移動に比較した相対的な移動は、歯の自由度の間で異なり得る。また、歯の移動は、第1の歯が近隣歯の移動に影響することができるように、結合され得る。

従来のユーザインターフェースソフトウエアは、治療の各ステージのための目標位置にて示される歯をユーザに提供することができる。高分子シェル器具は、歯の目標位置に従って製造されることができる。治療の各ステージの最後にて歯の目標位置に従って器具を製造することは効果的であることができるが、各歯に印加される力の量を提示する実施形態に関連する動作は、理想的であるものと異なることができ、及び、歯の対応している移動は、いくつかの場合において、理想的でないかもしれない。

上述を考慮して、高分子シェル器具にて歯を目標位置に移動させるための、改善された方法及び器具を提供することが記述される。理想的には、このような方法及び器具は、減少した力にて歯をより正確に目標位置に移動させるであろう。

本明細書の実施形態は、歯を移動させるための改善された方法及び器具を開示する。多数の実施形態おいて、高分子シェル器具のような器具が提供され、器具は、歯の移動を促進するために1つ以上の活性化力を印加するように構成されている。多数の実施形態において、各器具によって印加される活性化力は、複数の歯の各々のための歯の移動の意図された方向に対抗している方向において力を提供するように並べられており、歯の移動は、複数の歯の各々のための歯の並進及び回転を構成する移動ベクトルを含んでよい。活性化力は、歯の移動の目標方向において歯を進めるための1つ以上の力、あるいは、当該力に対抗するカウンター力を含んでよい。多数の実施形態において、歯は抵抗の中心について移動し、歯は、抵抗の中心についてのモーメントを生成するように、歯の移動の目標方向における力で進められる。カウンター力は、歯がモーメント及びカウンターモーメントのディフェレンシャルを含んでいるディフェレンシャルモーメントにて移動されることができるように、抵抗の中心についてのカウンターモーメントを生成することができる。ディフェレンシャルモーメントは、移動の目標方向に沿っている歯のチッピングに関連することができ、移動の目標方向に沿っている歯のチッピングは、移動を促進するために制御され、複数の歯の各々のための目標方向に沿って歯を移動させるために力の大きさを減少させ得る。

多数の実施形態において、各高分子シェル器具は、治療のステージのための複数のカウンター力及びカウンターモーメントを生成するべく、複数の取付具に係合するように形状化された複数の係合構造を備える。高分子シェル器具は、受けられる歯の外形の面に対応するように形状化された内面外形を有する複数の歯受け空洞を備えてよく、複数の歯受け空洞の各々は、治療の対応しているステージのための受けられる歯の対応している目標位置及び方向から離れて位置決め及び/又は方向付けされる。

多数の実施形態において、プロセッサは、治療の各ステージのための目標位置及び方向にて複数の歯を位置決め及び方向付けするためのユーザのためのユーザ入力及びディスプレイを備える。プロセッサは、器具に活性化エネルギーを印加するために、治療の各ステージのための標位置及び方向から離れている位置にて器具の歯受け空洞を位置決めするための命令を含んでよい。プロセッサは、熱成形を含んでいる間接製造で、あるいは、3Dプリンティング、ステレオリソグラフィ、あるいは、熱溶融樹脂法の1つ以上を含んでいる直接製造で、複数の器具を製造するための命令を含んでよい。

本明細書の他の目的及び特徴は、明細書、特許請求の範囲、及び添付図面の検討によって明らかになるであろう。

本明細書にて記載された全ての文献、特許、及び特許出願は、個別の文献、特許、又は特許出願が参照によって組み込まれるように具体的に及び個別的に示されたかの如く、同様な範囲の参照によって本明細書に組み込まれる。

発明の新規な特徴は、添付の請求の範囲において特に明らかにされる。本明細書の特徴及び効果のより好適な理解は、図示の実施形態を明らかにする、発明の原理が利用されている後の詳細な説明、及び関連する図面を参照することによってなされるであろう。

実施形態に係る、顎、複数の歯、及び歯を並べるための高分子シェル器具を図示する図である。

実施形態に係る、歯冠に係合して取付具に位置決めされた器具の断面図である。

実施形態に係る、アライメント器具のコンポーネント及び対応している力を示す図である。

実施形態に係る、治療のステージの完了の前の歯の位置、ステージの完了における目標位置、及び治療のステージを完了するための歯受け空洞の位置及び方向を示す図である。

実施形態に係る、歯の非押し出し位置及び方向を含んでいる目標位置及び方向での歯に関するエネルギーを蓄積するために、1つ以上の活性化部位に関して構成される高分子シェル器具を示す図であり、力は、圧下方向において向けられ、歯を圧下するために不十分であり、歯の押し出しを抑制するために十分である。

実施形態に係る、目標位置から離れている器具の歯受け空洞を決定する方法を示す図である。

実施形態に係る、データ処理システムの概略ブロック図である。

実施形態に係る、外力生成メカニズムを有するアライメント器具を示す図である。

実施形態に係る、外力生成メカニズムを有するアライメント器具を示す図である。

実施形態に係る、外力生成メカニズムを有するアライメント器具を示す図である。

ここで用いられる用語「トルク」及び「モーメント」は、同義的に取り扱われる。

ここで用いられる用語「及び/又は」は、2つの単語又は表現が一緒に又は個別にとられることを示すための機能的な単語として用いられる。例えば、A及び/又はBは、Aのみ、Bのみ、及びA及びBの両方を含む。

ここで用いられる「複数の歯」は、2つ以上の歯を含む。

ここで用いられる「モーメント」は、抵抗の中心から離れている歯のような物に作用している力を含む。モーメントは、例えば、抵抗の中心からの置換ベクトルに対応している位置に印加されるベクトル力のベクトルクロス積に関して演算されてよい。モーメントは、方向において指し示しているベクトルを含んでよい。他のモーメントの反対のモーメントは、例えば、歯のような物の第1の側に向かって向けられたモーメントベクトル、歯のような物の反対側に向かって向けられた他のモーメントベクトルの1つを含んでよい。

ここで用いられる「ディフェレンシャルモーメント」は、1つ以上の歯への反対のモーメントを印加するために、他の各々に結合される2つ以上のモーメントを含む。ディフェレンシャルモーメントは、第1のモーメント及び歯に印加される第2の反対のモーメントを含んでよい。代替的に又は組み合わせにて、ディフェレンシャルモーメントは、アーチの第2の1つ以上の歯の第2の反対のモーメントに結合される、アーチの第1の1つ以上の歯の第1のモーメントを含んでよい。アーチの第1の1つ以上の歯は、アーチの第1の区分を含んでよく、アーチの第2の1つ以上の歯は、アーチの第2の区分を含んでよく、アーチの第1の区分の第1のモーメントは、アーチの第2の区分の第2の反対のモーメントに結合される。第1の1つ以上の歯は、アーチの第1の区分の第1の複数の近隣歯を含んでよく、第2の1つ以上の歯は、アーチの第2の区分の第2の複数の近隣歯を含んでよく、アーチの第1の複数の近隣歯の第1のモーメントは、アーチの第2の複数の近隣歯の第2のカウンターモーメントに対抗する。

ここで用いられる、モーメントを有する歯は、抵抗の中心について歯に作用する力を有する歯を意味する。力は、直接的に又は歯における取付具にて、及びこれらの組み合わせにて、歯に結合される器具によって生成されることができる。

カウンターモーメントは、ここで開示されているように、1つ以上の歯の移動を正確に制御するために用いられることができ、及び1つ以上の歯のアンカリングを提供するために使用されることができる。多数の実施形態において、複数の後ろ側歯は、後ろ側歯のアンカリングを改善するためにカウンターモーメントを備え、及び1つ以上の前側歯は、より小さなカウンターモーメントを備え、及び複数の後ろ側アンカー歯に向かって移動される。代替的に、複数の後ろ側歯の1つ以上におけるカウンターモーメントは、1つ以上の後ろ側歯が、前側歯又は歯に向かって移動されることを許容するように構成されることができる。

1つ以上の歯の複数のグループのモーメントは、歯の移動を制御するために他の歯に結合されることができ、及び歯の1つ以上のグループのモーメントは、多数の手法にて、他の各々に結合されることができる。1つ以上の歯のグループのモーメントは、1つ以上の歯の1つ以上のグループに優先的な移動を提供するために、オフセットモーメント及び/又はバランスモーメントにて相互に結合されることができる。例えば、後ろ側歯は、前側歯を後ろ側歯に移動させるために、前側歯よりも大きなカウンターモーメントを印加され得る。

モーメント及びカウンターモーメントは、ここで開示されているように、多数のタイプの歯の移動及び歯の状態によく合っており、及び多数の歯の状態に関する使用のためによく合っている。ここで開示された実施形態は、例えば、咬合平面の傾斜、口の1つの側の歯及び口の反対側の下側歯を上げること、アーチに沿っている歯のひとまとめの拡張、抜歯箇所のクロージャー、圧下(intrusion)、押し出し(extrusion)、回転(rotation)、又は、チッピング(tipping)、あるいは、これらの組み合わせの1つ以上を治療するために用いられることができる。

多数の実施形態において、1つ以上の後ろ側歯は、1つ以上の臼歯、小臼歯、又は犬歯を備え、1つ以上の前側歯は、1つ以上の中切歯、側切歯、犬歯、第1の両尖歯、又は第2の両尖歯を備える。例えば、「後ろ側歯」は、臼歯及び小臼歯を示すためにここで用いられてよく、及び、「前側歯」は、切歯及び犬歯を示すためにここで用いられてよい。「後ろ側」及び「前側」は、また、1つ以上の歯グループの相対的な位置を意味し得るものであり、例えば、「後ろ側歯」は、1つ以上の「前側歯」に対して後ろ側に設けられるいくつかの歯を意味し得るものであり、及び「前側歯」は、1つ以上の「後ろ側歯」に対して前側に設けられるいくつかの歯を意味し得るものである、ということについて理解されたい。

ここで開示されている実施形態は、1つ以上の歯のグループを相互に結合するために用いられることができる。1つ以上の歯のグループは、第1の1つ以上の前側歯のグループ、及び第2の1つ以上の後ろ側歯のグループを備えてよい。第1の歯のグループは、ここで開示されているように高分子シェル器具にて、第2の歯のグループに結合されることができる。

第1の歯のグループは、多数の手法にて、第2の歯のグループに結合されることができ、及び、多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯のグループは、第1のモーメント及び第1のカウンターモーメントを備え、第2の1つ以上の歯のグループは、第2のモーメント及び第2のカウンターモーメントを備える。第1のモーメント及び第1のカウンターモーメントは、結合された第1のモーメントと、第1の1つ以上の歯のグループの結合された第1のカウンターモーメントとを備えてよく、第2のモーメント及び第2のカウンターモーメントは、結合された第2のモーメントと、第2の歯のグループの結合された第2のカウンターモーメントとを備えてよい。結合された第1のモーメント、結合された第1のカウンターモーメント、結合された第2のモーメント、及び結合された第2のカウンターモーメントは、第1の1つ以上の歯のグループ、第2の1つ以上の歯のグループ、あるいは、これらの組み合わせを移動させるために、高分子シェル器具にて相互に結合されることができる。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯のグループ各々は、第1のモーメント及び第1のカウンターモーメントを備え、及び第2の1つ以上の歯のグループ各々は、第2のモーメント及び第2のカウンターモーメントを備える。第1のモーメントは、第1の歯の第1の領域又は位置での1つ以上の第1の歯への第1の力にて、及び、カウンター位置での第1の歯の1つへのカウンター力にて生成されたカウンターモーメントにて生成されることができる。第2のモーメントは、第2の歯の領域での1つ以上の第2の歯への第2の力にて、及び、カウンター位置での第2の歯の1つへのカウンター力にて生成されたカウンターモーメントにて生成されることができる。

個々の歯の抵抗の中心は、例えば、歯の根の分岐又は3分岐の付近に設けられることができる。単一の根の歯のために、抵抗の中心は、歯槽頂から根の頂点への距離の約25%及び約70%の間のどこか、例えば、距離の約40%に設けられることができる。

複数の歯を備えている歯の区分のグループの抵抗の中心は、1つ以上の手法にて、決定されることができる。抵抗の中心は、例えば、有限要素モデリング、科学文献にて発行された値、実験的負荷に関するベンチテスト、数式及び近似、及び/又は、これらの組み合わせにて決定されることができる。抵抗の中心は、例えば、歯根膜、軟組織、及び骨支持構造のような、歯構造を支持することに応じて決定されることができる。歯のグループの抵抗の中心が移動の方向に関して変化してよいが、当業者は、ここで開示の実施形態において、抵抗の中心を決定することができる。

ここで開示されている実施形態は、第1の1つ以上の歯のグループの1つ以上の歯の移動、又は、第2の1つ以上の歯のグループの1つ以上の歯の移動、あるいは、これらの組み合わせに合っている。

ここで開示されている実施形態は、取付具及高分子シェル器具のような知られた市販の歯移動コンポーネントとの組み合わせのために好適である。多数の実施形態において、器具及び1つ以上の取付具は、6自由度を備えている歯移動ベクトルに沿って1つ以上の歯を移動させるように構成されており、3自由度は回転性であり、3自由度は並進である。ここで開示されている実施形態は、モーメント及び複数の歯各々のカウンターモーメント基づいて、ディフェレンシャルモーメントベクトルを提供することができる。ディフェレンシャルモーメントベクトルは、歯の移動の改善された正確さを提供することができ、1つ以上の歯への減少された力の大きさの結果をもたらし得る。

本明細書の開示は、所望の歯の移動を引き出すための及び/又は所望の並びに歯を再位置決めするための、改善された又はより効果的な歯移動システムを設計及び提供するための、歯科矯正システム及び関連の方法を提供する。

1つの側面において、器具で複数の歯を移動する方法が提供される。方法は、複数の歯の配置のために形状化された器具を提供することを含んでおり、器具は、歯を移動及び/アンカーするために、複数の歯の各々を受けて複数の歯にディフェレンシャルモーメントを印加するように形状化された複数の歯受け空洞を備えており、複数の歯は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯を備えており、第1の1つ以上の歯は第1のカウンターモーメントを有しており、第2の1つ以上の歯は第2のカウンターモーメントを有しており、第1のカウンターモーメントは第2のカウンターモーメントに対抗する。

多数の実施形態において、複数の歯の各々のディフェレンシャルモーメントは、モーメント及び当該モーメントの反対のカウンターモーメント、抵抗の中心についての力で生成されたモーメント、抵抗の中心についてのカウンター力で生成されたカウンターモーメント、当該力の反対のカウンター力、歯を移動させるために複数の歯の各々のためのカウンター力よりも大きな力を備える。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の各々は、モーメント及び当該複数の歯の各々のためのカウンターモーメントの合計を含んでいる合計モーメントを生成するために形状化されており及び並べられている。

多数の実施形態において、器具は、第1の1つ以上の歯を第2の1つ以上の歯に向かって移動させるために、相互から離れている第1の1つ以上の歯の第1の位置及び第2の1つ以上の歯の第2の位置を進めるように形状化される。器具は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯を相互に向かって移動させるために、相互から離れている第1の1つ以上の歯の第1の位置及び第2の1つ以上の歯の第2の位置を進めるように形状化されることもできる。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯は、第1の複数の歯を備えており、器具は、第1の複数の近隣歯の各々に関する第1のカウンターモーメントを生成するための形状を備えており、第1のカウンターモーメントは、第1の複数の近隣歯の各々からの同様に向けられているモーメントの組み合わせを含んでいる

多数の実施形態において、第2の1つ以上の歯は、第2の複数の歯を備えており、器具は、第2の複数の近隣歯の各々に関する第2のカウンターモーメントを生成するための形状を備えており、第2のカウンターモーメントは、第2の複数の近隣歯の各々からの同様に向けられているモーメントの組み合わせを含んでいる。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間のディフェレンシャルモーメントをバランスさせるように、及び第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間の第1のカウンターモーメント及び第2のカウンターモーメントをバランスさせるように、形状化され及び並べられる。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の前側グループを備え、第2の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の後ろ側グループを備え、1つ以上の歯の前側グループの第1のカウンターモーメントは、1つ以上の歯の後ろ側グループの第2のカウンターモーメントと対抗する。1つ以上の歯の前側グループは、単一の前側歯、単一の前側歯に関する第1のカウンターモーメントを生成するように形状化された器具を備えることができる。1つ以上の歯の後ろ側グループは、複数の近隣後ろ側歯、複数の近隣後ろ側歯に関する第2のカウンターモーメントを備えることができる。器具は、複数の近隣後ろ側歯の各々に関する第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されることができ、第2のカウンターモーメントは、近隣後ろ側歯の各々からの同様に向けられたモーメントの組み合わせを備えている。第1のカウンターモーメントは、複数の近隣後ろ側歯に向かって1つ以上の歯の前側グループを移動させるために、第2のカウンターモーメントよりも小さいことができる。複数の近隣後ろ側歯は、3つの近隣後ろ側歯、3つの後ろ側歯に関する第2のカウンターモーメントを生成するように形状化された器具を備えることができる。3つの近隣後ろ側歯は、3つの近隣後ろ側歯の各々の抵抗の中心から離れている結合した抵抗の中心を有している歯のブロックとして、一緒に結合された3つの近隣後ろ側アンカー歯を備えることができる。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の後ろ側グループを備え、第2の1つ以上の歯は、歯の前側グループを備え、及び1つ以上の歯の前側グループの第1のカウンターモーメントは、1つ以上の歯の前側グループの第2のカウンターモーメントと対抗する。1つ以上の前側歯のグループは、複数の近隣前側歯を備えることができ、複数の近隣歯受け空洞は、第1のカウンターモーメントを生成するために形状化された複数の近隣前側歯受け空洞を備えることができる。

多数の実施形態において、方法は、複数の歯に結合された外力又はアンカーレージ生成メカニズムを提供することを更に含み、外力又はアンカーレージ生成メカニズムは、1つ以上の歯の後ろ側グループの移動を減少させるように、1つ以上の歯の後ろ側グループに力及び/又はアンカーレージを適用するために並べられる。外力生成メカニズムによって1つ以上の歯の後ろ側グループに印加された力は、遠位力コンポーネントを含むことができる。外力又はアンカーレージ生成メカニズムは、クラスII、あるいは、クラスIIIの弾性体を備えることができる。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の各々は、複数の歯各々に関するモーメント及びカウンターモーメントを生成するために、歯の面外形に対応する内面外形を備える。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯を受けるように形状化された第1の1つ以上の空洞と、第2の1つ以上の歯を受けるように形状化された第2の1つ以上の空洞を備えており、第1の1つ以上の歯受け空洞は、第1のカウンターモーメントを生成するように形状化されており、第2の1つ以上の歯受け空洞は、第2のカウンターモーメントの反対の第1のカウンターモーメントに関して第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されている。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯の第1のカウンターモーメントは、第2の1つ以上の歯に向かって第1の1つ以上の歯の第1の1つ以上の根を移動させるのに十分である。

多数の実施形態において、複数の歯各々へのディフェレンシャルモーメントは、モーメント、モーメントの反対のカウンターモーメントを備え、位置における力は、抵抗の中心についてのモーメントを生成し、カウンター位置におけるカウンター力は、複数の歯各々のための抵抗の中心についてのカウンターモーメントを生成し、力とカウンター力の合計は、複数の歯各々のための歯への結合した全体力を含む。第1の1つ以上の歯の結合した全体力は、第2の1つ以上の歯に向かって第1の1つ以上の歯を進めることができる。結合した全体力は、減少した力の量にて第2の1つ以上の歯に向かって第1の1つ以上の歯を移動させるために、複数の各々のための力及びカウンター力よりも小さくなることができる。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の1つ以上は、第1の1つ以上の歯の第2の1つ以上の歯への移動を促進するために、1つ以上の取付具を受けるように、及び、カウンター力にて第2の1つ以上の歯から離れている第1の1つ以上の歯を進めるように形状化された1つ以上の係合構造を備える。1つ以上の取付具を受けるように形状化された1つ以上の係合構造は、第2の1つ以上の歯へ、目標方向において第1の1つ以上の歯を移動させるために、カウンター力の反対の力を生成することができる。力は、目標方向において1つ以上の目標歯を移動させるために、カウンター力よりも大きくなことができ、及びカウンター力は、1つ以上の目標歯への力の量の合計を減少させることができ、及び第1のカウンターモーメントを生成することができる。

多数の実施形態において、器具は、複数の取付具を受けるために、及び、第2の歯への第1の歯の移動を促進するために、第2の歯から離れている第1の歯を進めるように形状化された複数の構造を備える。

多数の実施形態において、器具は、高分子シェルを備え、高分子シェルは、歯の移動を指示するために、高分子シェルの複数のたわみでエネルギーを蓄積するために、複数の活性化部位を備えている。複数のたわみの1つ以上は、歯に対する力に関するエネルギーを蓄積することができ、力は、歯が目標位置及び方向を備えているときに、たわみの反対方向において歯を移動させるために不十分であることができ、追加のたわみは、歯が目標位置及び方向から離れて移動することに応じて、歯を移動させる十分な増加した力を生成することができる。目標位置及び方向は、歯の非押し出し位置及び方向を含むことができ、力は、圧下方向において向けられることができ、歯を圧下するために不十分であることができ、歯の押し出しを抑制するために十分であることができる。目標位置及び方向は、器具のステージに対応している歯の非圧下位置及び方向を含むことができ、及び、力は、押し出し方向において向けられることができ、歯を押し出すのに不十分であることができ、歯の圧下を抑制するために十分であることができる。

多数の実施形態において、複数の歯は、複数の近隣歯に向かって移動される複数の近隣歯及び目標歯、複数の近隣歯に向かって目標歯を移動させるために、複数の近隣歯及び目標歯の各々を受けるように形状化された複数の器具空洞、を備え、複数の空洞は、複数の近隣歯の間の力を分配し移動を抑制するために、複数の近隣歯及び目標歯への反対の力を提供するために形状化され及び並べられる。複数の近隣歯は、複数の近隣臼歯を備えることができ、目標歯は、抜歯箇所に向かって引っ込んだ前側歯を備えることができる。目標歯は、矢状方向において移動することができる。

多数の実施形態において、ユーザは、器具に対応している治療のステージのためのユーザ入力に関して、ディスプレイに表示されている歯の位置及び方向を調整し、複数の歯受け空洞の各々は、空洞において受けられるために、歯の歯形状外形に対応している空洞形状外形を備え、各空洞形状外形は、複数の歯に設けられたときに、器具に活性化エネルギーを提供するために、ディスプレイに表示された対応歯形状外形の位置及び方向から離れて位置決めされ、及び/又は向けられる。

多数の実施形態において、空洞形状各々は、受けられる歯の面の少なくとも一部に合致する。例えば、空洞形状各々は、歯の反対の面の各々と係合するために、受けた歯の反対の面に合致することができる。空洞形状外形各々は、歯の反対の面の各々に係合するために第1及び第2の反対の面を備えることができ、第1及び第2の反対の面は、歯の移動方向に沿って相互に歯に接触するように形状化される。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間から延在しているスペースへのディフェレンシャルスペースクロージャを提供するために、相互に向かって移動する。第1の1つ以上の歯は、複数の前側歯を備えることができ、第2の1つ以上の歯は、複数の後ろ側歯を備えることができ、複数の後ろ側歯は、複数の後ろ側歯の各々の抵抗の中心から離れている結合した抵抗の中心を備える。

多数の実施形態において、第1のカウンターモーメントは、第1の抵抗の中心についての第1の位置における器具からの第1の1つ以上の歯への第1の力に対応しており、第2のカウンターモーメントは、第2の抵抗の中心についての第2の1つ以上の歯への第2のカウンター力に対応している。

多数の実施形態において、器具は、高分子シェル器具を備える。器具は、3Dプリンティング、ステレオリソグラフィ、あるいは、熱溶融樹脂法の1つ以上で直接的に製造された高分子シェル器具を備えることができる。

多数の実施形態において、空洞を受ける複数の歯は、複数の歯の1つ以上のアンカーレージを増加させるために、複数の歯にディフェレンシャルモーメントを印加する。

他の側面において、複数の歯の配置のために形状化された器具が提供される。器具は、複数の歯の各々を受けて、複数の歯の1つ以上の歯を移動及び/又はアンカーするために、複数の歯へのディフェレンシャルモーメントを印加するように形状化された複数の歯受け空洞を備え、複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯を受けるように形状化された第1の1つ以上の歯受け空洞と、第2の1つ以上の歯を受けるように形状化された第2の1つ以上の歯受け空洞とを備えており、第1の1つ以上の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯へ第1のカウンターモーメントを印加するように形状化されており、第2の1つ以上の歯受け空洞は、第2の1つ以上の歯へ第2のカウンターモーメントを印加するように形状化されており、第1のカウンターモーメントは第2のカウンターモーメントに対抗している。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の各々は、モーメント及び受けられる歯へのモーメントの反対のカウンターモーメントを含んでいるディフェレンシャルモーメントを印加するように形状化され及び並べられ、モーメントは、抵抗の中心についての力にて生成され、カウンターモーメントは、抵抗の中心についてのカウンター力に関して生成され、カウンター力は力に対抗し、力は複数の歯の各々のためのカウンター力よりも大きい。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯受け空洞は、1つ以上の前側歯を受けるように、及び第1のカウンターモーメントを生成するように、形状化され及び並べられ、第2の1つ以上の歯受け空洞は、後ろ側歯を受けるように、及び第2のカウンターモーメントを生成するように、形状化され及び並べられ、第2のカウンターモーメントは、第1のカウンターモーメントよりも大きい。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の各々は、モーメント及び当該複数の歯の各々のためのカウンターモーメントの合計を含んでいる合計モーメントを生成するために形状化されており及び並べられている。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯受け空洞は、複数の近隣歯を受けるように形状化され及び並べられた複数の近隣歯受け空洞を備え、第1のカウンターモーメントは、複数の近隣歯の各々の抵抗の中心から離れている抵抗の中心についての複数の近隣歯の結合したカウンターモーメントを備える。

多数の実施形態において、第2の1つ以上の歯受け空洞は、複数の近隣歯を受けるように形状化され及び並べられた複数の近隣歯受け空洞を備え、第2のカウンターモーメントは、複数の近隣歯の各々の抵抗の中心から離れている抵抗の中心についての複数の近隣歯の結合したカウンターモーメントを備える。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の各々は、空洞にて受けられる歯の歯形状外形に対応している空洞形状外形を備え、空洞形状外形は各々、複数の歯に設けられたときに、高分子シェル器具へ活性化エネルギーを提供するために、対応歯形状外形位置及び方向から離れて位置決めされ及び/又は向けられる。空洞形状外形の各々は、歯の反対の面の各々と係合するために、第1及び第2の反対の面を備えることができ、第1及び第2の反対の面は、歯の移動の方向に沿って相互に歯が接触するように形状化されることができる。

多数の実施形態において、高分子シェル器具は、第1の1つ以上の歯を第2の1つ以上の歯に向かって移動させるために、相互から離れている第1の1つ以上の歯の第1の位置及び第2の1つ以上の歯の第2の位置を進めるように形状化される。高分子シェル器具は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯を相互に向かって移動させるために、相互から離れている第1の1つ以上の歯の第1の位置及び第2の1つ以上の歯の第2の位置を相互に進めるように形状化されることもできる。第1の1つ以上の歯は、第1の複数の歯を備えることができ、高分子シェル器具は、第1の複数の近隣歯の各々に関する第1のカウンターモーメントを生成するための形状を備えており、第1のカウンターモーメントは、第1の複数の近隣歯の各々からの同様に向けられているモーメントの組み合わせを含んでいる。第2の1つ以上の歯は、第2の複数の歯を備えることができ、高分子シェル器具は、第2の複数の近隣歯の各々に関する第2のカウンターモーメントを生成するための形状を備えることができ、第2のカウンターモーメントは、第2の複数の近隣歯の各々からの同様に向けられているモーメントの組み合わせを含んでいる。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間のディフェレンシャルモーメントをバランスさせるように、及び第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間の第1のカウンターモーメント及び第2のカウンターモーメントをバランスさせるように、形状化され及び並べられる。第1の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の前側グループを備えることができ、第2の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の後ろ側グループを備えることができ、1つ以上の歯の前側グループの第1のカウンターモーメントは、1つ以上の歯の後ろ側グループの第2のカウンターモーメントと対抗する。1つ以上の歯の後ろ側グループは、複数の近隣歯、複数の近隣歯に関する第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されている高分子シェル器具を備えることができる。複数の近隣後ろ側歯は、3つの近隣後ろ側歯、3つの後ろ側歯に関する第2のカウンターモーメントを生成するように形状化された高分子シェル器具を備えることができる。3つの近隣後ろ側歯は、3つの近隣後ろ側歯の各々の抵抗の中心から離れている結合した抵抗の中心を有している歯のブロックとして、相互に結合された3つの近隣後ろ側アンカー歯を備えることができる。1つ以上の歯の前側グループは、単一の前側歯、単一の前側歯に関する第1のカウンターモーメントを生成するように形状化された高分子シェル器具を備えることができる。

多数の実施形態において、高分子シェル器具は、複数の近隣後ろ側歯の各々に関する第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されており、第2のカウンターモーメントは、近隣後ろ側歯の各々からの同様に向けられたモーメントの組み合わせを含んでいる。第1のカウンターモーメントは、複数の近隣後ろ側歯に向かって1つ以上の前側グループ移動させるために、第2のカウンターモーメントよりも小さくなることができる。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯は、1つ以上の歯の後ろ側グループを備え、第2の1つ以上の歯は、歯の前側グループを備え、1つ以上の歯の前側グループの第1のカウンターモーメントは、1つ以上の歯の前側グループの第2のカウンターモーメントと対抗する。1つ以上の前側歯のグループは、複数の近隣前側歯を備えることができ、複数の近隣歯受け空洞は、第1のカウンターモーメントを生成するために形状化された複数の近隣前側歯受け空洞を備えることができる。

多数の実施形態において、器具は、複数の歯に結合された外力又はアンカーレージ生成メカニズムを更に含み、外力又はアンカーレージ生成メカニズムは、1つ以上の歯の後ろ側グループの移動を減少させるように、1つ以上の歯の後ろ側グループに力及び/又はアンカーレージを適用するために並べられる。外力生成メカニズムによって1つ以上の歯の後ろ側グループに印加された力は、遠位力コンポーネントを含むことができる。外力又はアンカーレージ生成メカニズムは、クラスII、あるいは、クラスIIIの弾性体を備えることができる。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の各々は、複数の歯各々に関するモーメント及びカウンターモーメント生成するために、歯の面外形に対応する内面外形を備える。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯を受けるように形状化された第1の1つ以上の空洞と、第2の1つ以上の歯を受けるように形状化された第2の1つ以上の空洞を備えており、第1の1つ以上の歯受け空洞は、第1のカウンターモーメントを生成するように形状化されており、第2の1つ以上の歯受け空洞は、第2のカウンターモーメントの反対の第1のカウンターモーメントに関して第2のカウンターモーメントを生成するように形状化されている。

多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯の第1のカウンターモーメントは、第2の1つ以上の歯に向かって第1の1つ以上の歯の第1の1つ以上の根を移動させるのに十分である。

多数の実施形態において、複数の歯各々へのディフェレンシャルモーメントは、モーメント、モーメントの反対のカウンターモーメントを備え、位置における力は、抵抗の中心についてのモーメントを生成し、カウンター位置におけるカウンター力は、複数の歯各々のための抵抗の中心についてのカウンターモーメントを生成し、力とカウンター力の合計は、複数の歯各々のための歯への結合した全体力を含む。第1の1つ以上の歯の結合した全体力は、第2の1つ以上の歯に向かって第1の1つ以上の歯を進めることができる。結合した全体力は、減少した力の量にて第2の1つ以上の歯に向かって第1の1つ以上の歯を移動させるために、複数の各々のための力及びカウンター力よりも小さくなることができる。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の1つ以上は、第1の1つ以上の歯の第2の1つ以上の歯への移動を促進するために、1つ以上の取付具を受けるように、及び、カウンター力にて第2の1つ以上の歯から離れている第1の1つ以上の歯を進めるように、形状化された1つ以上の係合構造を備える。1つ以上の取付具を受けるように形状化された1つ以上の係合構造は、第2の1つ以上の歯へ、目標方向において第1の1つ以上の歯を移動させるために、カウンター力の反対の力を生成することができ、力は、目標方向において1つ以上の目標歯を移動させるために、カウンター力よりも大きくなことができ、及びカウンター力は、1つ以上の目標歯への力の量の合計を減少させることができ、及び第1のカウンターモーメントを生成することができる。多数の実施形態において、器具は、1つ以上の取付具を更に備える。

多数の実施形態において、高分子シェル器具は、第2の歯への第1の歯の移動を促進するために、複数の取付具を受けるように、及び、第2の歯から離れている第1の歯を進めるように、形状化された複数の係合構造を備える。多数の実施形態において、器具は、複数の取付具を更に備える。

多数の実施形態において、器具は、高分子シェルを備え、高分子シェルは、歯の移動を指示するために、高分子シェルの複数のたわみでエネルギーを蓄積するために、複数の活性化部位を備えている。複数のたわみの1つ以上は、歯に対する力に関するエネルギーを蓄積することができ、力は、歯が高分子シェルのステージに対応する目標位置及び方向を備えているときに、たわみの反対方向において歯を移動させるために不十分であり、追加のたわみは、歯が目標位置及び方向から離れて移動することに応じて、歯を移動させる十分な増加した力を生成する。目標位置及び方向は、歯の非押し出し位置及び方向を含むことができ、力は、圧下方向において向けられることができ、歯を圧下するために不十分であることができ、歯の押し出しを抑制するために十分であることができる。目標位置及び方向は、歯の非圧下位置及び方向を含むことができ、及び、力は、押し出し方向において向けられることができ、歯を押し出すのに不十分であることができ、歯の圧下を抑制するために十分であることができる。

多数の実施形態において、複数の歯は、複数の近隣歯に向かって移動される複数の近隣歯及び目標歯、複数の近隣歯に向かって目標歯を移動させるために、複数の近隣歯及び目標歯の各々を受けるように形状化された複数の高分子シェル器具空洞、を備え、複数の空洞は、複数の近隣歯の間の力を分配し移動を抑制するために、複数の近隣歯及び目標歯への反対の力を提供するために形状化され及び並べられる。複数の近隣歯は、複数の近隣臼歯を備えることができ、目標歯は、抜歯箇所に向かって引っ込んだ前側歯を備えることができる。目標歯は、矢状方向において移動することができる。

多数の実施形態において、ユーザは、高分子シェル器具に対応している治療のステージのためのユーザ入力に関して、ディスプレイに表示されている歯の位置及び方向を調整し、複数の歯受け空洞の各々は、空洞において受けられるために、歯の歯形状外形に対応している空洞形状外形を備え、各空洞形状外形は、複数の歯に設けられたときに、高分子シェル器具に活性化エネルギーを提供するために、ディスプレイに表示された対応歯形状外形の位置及び方向から離れて位置決めされ、及び/又は向けられる。空洞形状外形の各々は、歯の反対の面の各々にて係合するために、受けた歯の反対の面に合致することができる。空洞形状外形各々は、歯の反対の面の各々に係合するために第1及び第2の反対の面を備えることができ、第1及び第2の反対の面は、歯の移動方向に沿って相互に歯に接触するように形状化されることができる。

多数の実施形態において、器具は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯を、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間から延在しているスペースへのディフェレンシャルスペースクロージャを提供するために、相互に向かって移動させるように構成される。第1の1つ以上の歯は、複数の前側歯を備えることができ、第2の1つ以上の歯は、複数の後ろ側歯を備えることができ、複数の後ろ側歯は、複数の後ろ側歯の各々の抵抗の中心から離れている結合した抵抗の中心を備える。

多数の実施形態において、第1のカウンターモーメントは、第1の抵抗の中心についての第1の位置における器具からの第1の1つ以上の歯への第1の力に対応しており、第2のカウンターモーメントは、第2の抵抗の中心についての第2の1つ以上の歯への第2のカウンター力に対応している。

多数の実施形態において、器具は、高分子シェル器具を備える。器具は、3Dプリンティング、ステレオリソグラフィ、あるいは、熱溶融樹脂法の1つ以上で直接的に製造された高分子シェル器具を備えることができる。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞は、複数の歯の1つ以上のアンカーレージを増加させるために、複数の歯にディフェレンシャルモーメントを印加する。

他の側面において、対象の複数の歯を移動させるための複数の器具を製造するためのシステムが提供される。システムは、入力、ディスプレイ、及びディスプレイ及び入力に接続されたプロセッサを備える。プロセッサは、治療の複数のステージにて複数の歯を表示し、各ステージは複数の器具の1つの器具に対応しており、治療の複数のステージの各々にて歯を位置決めするべくユーザ入力に応じて、ディスプレイにおける複数の歯の各々を位置及び方向へ調整し、及び、治療の対応しているステージでの複数の歯の配置のために形状化された高分子シェル器具の形状外形を決定し、高分子シェル器具は複数の歯受け空洞を備えており、複数の歯受け空洞の各々は受けられる歯の形状外形に対応している形状外形を備えており、複数の歯受け空洞の各々の形状外形は、治療のための対応しているステージのためのディスプレイに示される位置及び方向から離れて設けられて又は方向付けされている1つ以上である、有形的表現媒体に実装された命令を備えことができる。

多数の実施形態において、プロセッサは、複数の歯の内の1つ以上への力に応じて、複数の歯の内の1つ以上の取付具を含むための命令を備える。

多数の実施形態において、プロセッサは、高分子シェル器具の1つ以上の取付係合構造を生成するための命令を含む。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞の各々の形状外形は、受けられる歯の形状外形に合致する。複数の歯受け空洞の各々の形状外形は、受けられる歯の反対の面と係合するように構成され得る。形状外形空洞の各々は、受けられる歯の反対の面の各々に係合するための第1及び第2の反対の面を備えることができ、第1及び第2の反対の面は、歯の移動の方向に沿って相互に歯に接触するように形状化されることができる。

多数の実施形態において、プロセッサは、複数の個々の歯の各々の抵抗の中心を決定するための命令を備え、プロセッサは、近隣歯のグループの抵抗の中心を決定するための命令を備え、近隣歯のグループの抵抗の中心は、近隣歯のグループの各々の抵抗の中心から離れて設けられる。

多数の実施形態において、プロセッサは、複数の歯の各々のための抵抗の中心についてのディフェレンシャルモーメントを決定するための命令を備える。ディフェレンシャルモーメントは、第1の力に応答する抵抗の中心についての第1のモーメントと、複数の歯の各々のための第1の力の反対の第2の力に応答する抵抗の中心についての第2のメーメントを備えることができる。ディフェレンシャルモーメントは、複数の歯各々のための歯の移動の方向に沿うチッピングに関連し得る。

多数の実施形態において、プロセッサは、ここでの実施形態のいくつかのものにおけるものとして、器具を製造するための命令を備える。

他の側面において、高分子シェル器具に関する歯の移動の方法が提供される。方法は、第2の歯に向かって第1の歯を移動させるために、第1の歯の第1の歯冠への第1の力及び第2の歯の第2の歯冠への第2の力を提供することであって、この力は、第1の歯の第1のモーメント及び第2の歯の第2のモーメントの結果をもたらすことと、第1の歯の第1のモーメントと第2の歯の第2のモーメントとを抑制するために、第1の力に対抗する第1の歯冠への第1のカウンター力と第2の力に対抗する第2の歯冠への第2のカウンター力とを提供することであって、第2の歯への第1の歯、あるいは、第1の歯への第2の歯の1つ以上を移動させるために、第1の力は第1のカウンター力よりも大きく、及び第2の力は第2のカウンター力よりも大きい。

他の側面において、方法は、高分子シェル器具を提供することを含む。高分子シェル器具は、第2の歯に向かって第1の歯を移動させるために、第1の歯の第1の歯冠への第1の力及び第2の歯の第2の歯冠への第2の力であって、この力は、第1の歯の第1のモーメント及び第2の歯の第2のモーメントの結果をもたらす力と、第1の歯の第1のモーメントと第2の歯の第2のモーメントとを抑制するために、第1の力に対抗する第1の歯冠への第1のカウンター力と第2の力に対抗する第2の歯冠への第2のカウンター力であって、第2の歯への第1の歯、あるいは、第1の歯への第2の歯の1つ以上を移動させるために、第1の力は第1のカウンター力よりも大きく、及び第2の力は第2のカウンター力よりも大きい力と、を提供するように構成される。

多数の実施形態において、高分子シェル器具は、第1の歯冠と第2の歯冠との間にて延在している高分子シェルに関する第1の歯冠への第1の力と第2の歯冠への第2の力とを結合するように構成されており、高分子シェル器具は、高分子シェル器具に係合している第1の歯冠における第1の取付具に関する第1の歯冠に第1のカウンター力を提供し、高分子シェル器具に係合している第2の歯冠における第2の取付具に関する第2の歯冠に第2のカウンター力を提供するように構成される。

多数の実施形態において、高分子シェル器具は、第1の力を生成するために第1の位置における第1の歯冠を係合し、及び第2の力を生成するために第2の位置における第2の歯冠を係合するように形状化される。

多数の実施形態において、高分子シェル器具は、第1の位置での第1の歯冠への第1の力と第2の位置での第2の歯冠への第2の力とを結合するように構成されており、高分子シェル器具は、第3の位置での第1の歯冠への第1のカウンター力と第4の位置での第2の歯冠への第2のカウンター力とを結合するように構成されており、第1の位置は第3の位置よりも歯肉に近く、及び第2の位置は第2の位置よりも歯肉に近い。

多数の実施形態において、高分子シェル器具は、第1のカウンター力に関する第1のカウンターモーメントと第2のカウンター力に関する第2のカウンターモーメントとを生成するように構成されており、第2の歯へ移動させるべく第1の歯を促進するために、第1のカウンターモーメントは、第2のカウンターモーメントよりも小さい。

多数の実施形態において、第1の歯は前側歯を備えており、及び、第2の歯は後ろ側歯を備えている。

多数の実施形態において、第1の歯は後ろ側歯を備えており、及び、第2の歯は前側歯を備えている。

多数の実施形態において、後ろ側歯は、1つ以上の臼歯、小臼歯、又は犬歯を備えている1つ以上の後ろ側歯を備えており、及び前側歯は、1つ以上の中切歯、側切歯、犬歯、第1の両尖歯、又は第2の両尖歯を備えている1つ以上の前側歯を備える。

多数の実施形態において、1つ以上の前側歯又は1つ以上の後ろ側歯の1つ以上は、アーチに沿っているひとまとめの分離しているものと一緒に移動される。

多数の実施形態において、方法は、前述の請求項のいくつかのものにおけるものとして、器具を提供することを更に含む。

他の側面において、第2の歯に向かって第1の歯を移動させる方法が提供される。方法は、第1の歯又は第2の歯の1つ以上が他の歯に向かって進められるときに、第1及び第2の歯の回転を抑制するために、第2の歯から離れて向けられた第1の歯への第1の力、及び第1の歯から離れて向けられた第2の歯への第2の力を印加することを含む。

他の側面において、1つ以上の歯を移動させるための器具が提供される。器具は、第1の歯及び第2の歯を構成している複数の歯を係合するための複数の歯受け空洞であって、複数の歯受け空洞は、第1の歯を受けるように形状化された第1の空洞と、第2の歯を受けるように形状化された第2の空洞とを備えており、第1の空洞と第2の空洞は第1の方向において第1の歯を進め第2の方向において第2の歯を進めるように並べられている、当該複数の歯受け空洞と、複数の歯の第1の歯と係合するための第1の係合構造と、複数の歯の第2の歯と係合するための第2の係合構造と、を備えており、第1の係合構造及び第2の係合構造は、第1の方向と対抗する第3の方向において第1の歯を進め、第2の方向と対抗する第4の方向において第2の歯を進めるために並べられる。

多数の実施形態において、第1の歯は、第1の取付具を備えており、第1の係合構造は、第1の取付係合構造を備えており、第2の歯は、第2の取付具を備えており、第2の係合構造は、第2の取付係合構造を備えている。第1の係合構造、第2の係合構造、第1の歯受け空洞、及び第2の歯受け空洞は、第1の歯の回転を減少させるための第1の歯への第1のカウンターモーメントと、第2の歯の回転を減少させるための第2の歯への第2のカウンターモーメントとを印加するように並べられることができる。第1の係合構造は、第1の取付係合構造、第1のパワーリッジ、又は第1の歯の面に対応する第1の形状外形の1つ以上を備えることができ、第2の係合構造は、第2の取付係合構造、第2のパワーリッジ、又は第1の歯の面に対応する第2の形状外形の1つ以上を備えることがでる。

多数の実施形態において、器具は、ここで示される実施形態のいくつかのものの器具を備える。

他の側面において、対象の複数の歯を移動させるための複数の器具を製造するためのシステムが提供される。システムは、入力、ディスプレイ、及びディスプレイ及び入力に接続されたプロセッサを備える。プロセッサは、治療の複数のステージの複数の対象の歯を表示し、各ステージは複数の器具の1つの器具に対応しており;治療のステージの各々にて歯を位置決めするためのユーザ入力に応じて、ディスプレイの複数の歯の各々を調整し;及び、複数の歯の配置のために形状化された高分子シェル器具の形状外形を決定し;高分子シェル器具が、複数の歯の各々を受けるために及び歯を移動させるために複数の歯の各々にディフェレンシャルモーメントを印加するために形状化された複数の歯受け空洞を備えている、有形的表現媒体に実装された命令を備える。

多数の実施形態において、プロセッサは、複数の取付具に関する複数の取付具を係合するために形状化された複数の取付係合構造、及び各々を係合して複数の歯の各々への複数のディフェレンシャルモーメントを印加するために、形状化されて並べられた複数の取付具に関する器具の形状外形を決定するための命令を備える。

多数の実施形態において、プロセッサは、ここでの実施形態のいくつかのものにおけるものとして、器具を製造するための命令を備える。

多数の実施形態において、プロセッサは、3Dプリンティング、熱溶融樹脂法、あるいは、ステレオリソグラフィの1つ以上にて高分子シェル器具を直接的に製造するための命令を備える。

参照は、高分子シェルを備えている器具に行われるが、ここで開示の実施形態は、歯を受ける多数の器具、例えば1つ以上の高分子又はシェル無しの器具に関する使用のために好適である。器具は、例えば、金属、ガラス、補強ファイバー、カーボンファイバー、合成物、補強合成物、アルミニウム、生体材料、及びこれらの例の組み合わせで製造されることができる。器具は、例えば、ここで記述されているように、熱成形又は直接製造で、多数の手法において形状化されることができる。代替的に又は組み合わせで、器具は、コンピュータ数値制御機械加工に関する材料のブロックから製造される器具のように、機械加工で製造されることができる。

本明細書の歯科矯正システムは、歯取付具及び患者によって装着されたときに取付具を係合する1つ以上の歯科矯正器具を備えることができる。例えば器具復元性による力の印加を介して、歯を受けて再位置決めする歯受け空洞を備えている器具は、図1Aに関して一般的に図示される。図示されているように、図1Aは、顎における複数の歯10の各々のインクリメンタルな再位置決めを達成するために、患者によって装着される高分子シェル器具11の1つの例示の調整を示す。器具は、歯を受けて復元的に再位置決めする歯受け空洞を備えているシェル(例えば、高分子シェル)を備えることができる。インビザライン矯正(登録商標)システムにて利用されているこれらを備えている同様なシステムは、例えば、米国特許第6,450,807号及び第5,975,893号を含んでいるアラインテクノロジー(Align Technology)に属する多数の特許及び特許出願と共に、ワールドワイドウェブ(例えば、「align.com」のurl参照)にてアクセス可能な会社のウェブサイトにて記述されている。本明細書に係る器具は、更に後述されるように、患者の歯に位置決めされた1つ以上の取付具に係合するように設計されることができる。更に後述されるように、歯取付具は、器具が患者によって装着されるときに、患者の歯にて生成されたモーメントを正確に制御するために、設計されことができ、向けられることができ、及び/又は患者の歯に設けられることができる。ここで記載されているように、カスタマイズされた設計及び歯科矯正治療における使用は、所望の移動のための必要な大きさ及び方向のより正確に印加されている力ベクトルによって、治療及び臨床結果の効果を有利に改善することができる。器具及び歯取付具を備えている本明細書の歯科矯正システムは、更に記載されているように、所望しない力及びモーメントをより効果的に減少させることができる、効果的な力分配メカニズムを提供する。

複数の歯10は、1つ以上の取付具102を備え得る。高分子シェル器具11は、複数の歯各々を受けるように形状化された複数の歯受け空洞101を備える。複数の歯受け空洞の各々は、受けた歯の外側面に対応するために形状化された内面外形を備える。多数の実施形態において、高分子シェル器具の内面は、例えば受けた歯の外形の反対の面のような、受けた歯の面の少なくとも一部と合致する。高分子シェル器具11は、1つ以上の取付具に係合するために、1つ以上の係合構造104を備えてよい。多数の実施形態において、1つ以上の係合構造は、器具が1つ以上の取付具に係合するときに、歯に力を提供するように構成される。1つ以上の係合構造104は、所定の方向において1つ以上の取付具102に力を印加するように多数の手法において構成されることができる。例えば、1つ以上の係合構造は、取付具及び歯に力を提供するために、係合構造104の少なくともいくつかのたわみ及び/又はゆがみを有する1つ以上の取付具102で受けるように構成された構造を備えてよい。係合構造104は、例えば、取付具に係合するように構成された、1つ以上の突起105を備えてよい。多数の実施形態において、係合構造104は、取付具を受けるように形状化された空洞106を備える。1つ以上の突起105は、取付具のフラット面に係合するための、及び、取付具のフラット面に実質的に垂直な方向において力を提供するための形状を有する空洞106の内部の高分子シェルから突出する。

移動力又は力のシステムを伝達するための1つ以上の歯取付具102は、図1Bへの参照で更に図示される。歯の移動は、抵抗の中心103への参照で記載されることができる。図1Bの取付具と同様な及びここで開示されているような実施形態に係る援用に好適な力を伝達するための取付具器具は、全体の開示の参照によって本明細書に援用される、米国出願番号12/623,340の2009年11月20日付け出願であり2010年6月3日付けの米国公報2010/0138025である「パラメトリック取付具を備えている歯科矯正のシステム及び方法」と題されたものにおいて記述される。ここで開示された実施形態に係る編入のために適した歯科アライナー構造を決定するための方法及びシステムは、全体の開示の参照によって本明細書に援用される、米国出願番号13/865,091の2013年4月17日付け出願であり米国公報2013/0230818である「歯科アライナー構造を最適化するための方法及びシステム」と題されたものにおいて記述される。

取付具は、歯冠の歯の面に結合され、器具が患者によって装着されるときに、図1Aにおいて図示されているように歯科器具又はアライナーと結合することができ係合することができる。患者によって装着されるときに、器具は、例えば、器具の内部空洞の面又は部分の1つ以上のアクティベータの間で相互作用/接触し、歯の移動を引き出すための力のシステムを提供するために、歯取付具及び/又は歯冠の面/一部に対応している状態で、歯冠及び取付具に係合する。様々な歯の移動は、以下に示されるように、達成されることができる。

前の出願において明らかにされるように、器具は、複数の器具のセット又は部分として設計及び/又は提供されることができ、治療は治療計画に従って管理されることができる。このような実施形態において、1つ以上の歯受け空洞が、器具によって意図された中間の又は最終の歯の並びに対応している構造を備えるように、各器具は構成されてよい。器具構造は、患者の歯に所望の力又は力のシステムを印加するように、及び所望の歯の移動を引き出すように、及び意図された並びに歯を徐々に再位置決めするように、更に設計又は修正され得る(例えば、歯取付具と併せて適応又は動作するように修正される)。患者の歯は、患者の歯において一連のインクリメンタル位置調整器具を配置することによって、最初の歯の並びから最終の歯の並びに進行的に再位置決めされる。調整器具は、同じステージにて、あるいは、例えば、治療のステージの最初でのセット又はバッチにて全て生成されることができ、患者は、歯の各器具の圧力がもはや感じられなくなるまで、各器具を装着する。複数の異なる器具(例えば、セット)は、複数のいくつかの器具を装着している患者より先に、設計されることができ及び製造されることができる。この点にて、患者は、器具がなくなるまで、現在の調整器具を次の調整器具に一連に置き換える。器具は、歯に一般的には押し付けられず、患者は、手順の間のいくつかの時点で、器具を設けてよく及び置き換えてよい。シリーズにおける最終の器具又はいくつかの器具は、歯の並びを過度に矯正するために選択された構造又は構造たちを備えてよく、すなわち、(完全に達成された場合に)「最終」として選択された歯の並びを超えて個々の歯を移動させる構造を備えてよい。このような過度な矯正は、例えば、事前に矯正された位置に向かって個々の歯の移動が戻ることを許容するために、再位置決め方法が終えた後に、潜在的な逆戻りをオフセットするために望ましくてよい。過度な矯正は、また、例えば、所望の中間の最終の位置を超えて位置決めされる構造に関する器具を有することによって、矯正の速さを速めるために有利であってよく、個々の歯は、より早い速さにて位置に向かってシフトされるであろう。このようなケースにおいて、器具の使用は、器具によって画定された位置に歯が到達する前に、終了されることができる。

図1Aにおいて図示されている器具のような歯科矯正器具は、器具の歯受け空洞と受けられる歯及び/又は取付具との間の接触の各ポイントにて歯に位置決めされる、歯の冠及び/又は取付具に力を伝達する。歯の面のこれらの力及びこれらの分配の各々の大きさは、結果となる歯科矯正歯移動のタイプを決定する。歯移動のタイプは、押し出し、圧下、回転、チッピング、並進及び根の移動として、慣習的に描写される。根の移動よりも大きな冠の歯移動は、チッピングと称される。冠及び根の等価移動は、並進として参照される。冠よりも大きな根の移動は、根移動と称される。歯移動は、空間のいくつかの平面にていくつかの方向であってよく、1つ以上の軸に沿う1つ以上の回転又は並進であってよい。

多数の実施形態において、ここでの器具は、歯科矯正の状態を治療するために、及び/又は所望の歯の並びを達成するために、1つ以上の患者の歯を再位置決めするために用いられる。例えば、ここで記載されているような歯科矯正器具は、歯の間のスペースのサイズを減少させるために歯を再位置決めするために使用されることができ、また、「スペースクロージャ」として知られ得る。スペースは、例えば第1の両尖歯又は第2の両尖歯のような、1つ以上の歯の抜歯による患者のアーチにおいて存在し得る。スペースクロージャは、例えば、1つ以上の歯の前側を後ろ方向において抜歯箇所に移動させることによって、1つ以上の歯後ろ側を前方向において抜歯箇所に移動させることによって、あるいは、これらの組み合わせによって、抜歯箇所の付近に1つ以上の歯を再位置決めすることによって行われてよい。多数の実施形態において、スペースクロージャは、現在の位置において後ろ側歯を維持している間に、スペースに向かって1つ以上の前側歯を移動させることを含むことができる。代替的に、スペースクロージャは、現在の位置において前側歯を維持している間に、スペースに向かって1つ以上の後ろ側歯を移動させることを含むことができる。任意選択的に、1つ以上の前側歯及び1つ以上の後ろ側歯は、スペースを閉じるために、相互に向かって移動される。このような実施形態において、前側歯は、後ろ側歯を移動させる前に、同時に、あるいは後に移動されてよく、前側歯が移動される距離は、後ろ側歯が移動される距離よりも大きくなることができ、小さくなることができ、あるいは等しくなることができる。

図2は、アライメント器具100のコンポーネント及び対応している力を示す。アライメント器具100は、ここで記載されているように、移動力を歯に提供するために構成され並べられた1つ以上の取付具及び高分子シェルを備えてよい。複数の歯10の各々の歯は、根12及び冠14を備え、(便宜上省略された)高分子器具は、各々の歯を移動させるために、冠に及び/又は冠の取付具に力を印加することができる。複数の歯の各々の歯は、抵抗の中心に関して移動することができる。

複数の歯10は、口のいくつかの歯の2つ以上を備えてよい。複数の歯10は、例えば、臼歯又は両尖歯及びこれらの組み合わせのような、複数の後ろ側歯20の1つ以上を備えてよい。複数の後ろ側歯20は、例えば、両尖歯26、第1の臼歯24、あるいは第2の臼歯22の1つ以上を備えてよい。複数の後ろ側歯は、例えば、親知らずを含んでいる第3の臼歯を備えてよい。代替的に又は組み合わせにて、複数の歯10は、複数の前側歯30の1つ以上を備えてよい。複数の前側歯は、例えば、両尖歯、犬歯(糸切り歯)、あるいは切歯を備えてよい。多数の実施形態において、複数の前側歯30は、犬歯32(糸切り歯)を備え、及び、例えば切歯34及び切歯36のような1つ以上の近隣切歯を備える。

多数の実施形態において、複数の取付具の各々(例えば、取付具110、112、114、及び130、及び140)は、(図示しない)アライナーの対応している各々の係合構造に係合するためにフラット面を備える。アライナーの係合構造は、高分子シェル器具から取付具及び取付具を有する歯に力を伝達するために、フラット面に係合する突起を備えてよい。係合構造の突起は、多数の手法にて構成されることができ、例えば、器具の空洞を受けている取付具又はフラット面に係合するボール形状の構造の内面における突起を備えてよい。多数の実施形態において、器具の取付係合構造は、取付具のフラット面に実質的に垂直な方向において力を及ぼすように、取付具に係合する。

ここで記載されているような多数の実施形態は、後ろ側歯20及び前側歯30の間の抜歯箇所のような、抜歯箇所を閉じるために特によく適している。多数の実施形態において、1つ以上の歯は、目標方向105における移動にて、抜歯箇所を満たすために移動される。目標方向105はいくつかの方向において延在することができるが、多数の実施形態においては、目標方向105は、矢状方向に沿って(例えば、近心−遠位方向に沿って)延在する。歯のチッピング及び/又はカウンター回転の量は、適切な力の大きさにて1つ以上の歯の移動を指示するために、器具、器具の係合構造、及び/又は取付具のサイズ及び形状に関して制御される。

多数の実施形態において、スペースクロージャ又は他の歯科矯正治療を行うために歯を移動させるときに、歯が僅かなチッピング又はチッピング無しで目標方向に沿って移動するように、歯冠と同時に歯根を移動することが望まれ、また、歯の「歯体移動」として知られている。例えば、スペースクロージャを行うために、1つ以上の前側歯を再位置決めするときに、歯の垂直高さにおける傾き及び/又は変化の喪失を避けるように、舌への冠のチッピング無しで前側歯を引っ込ませることが望ましくてよい。

器具が複数の歯冠に力を印加するときに、及び/又は、ある閾値を歯冠の力の大きさが超えるときに、歯のチッピングが生じ得る。多数の実施形態において、各歯は、歯に印加される力への抵抗の中心を備え、歯は、抵抗の中心について回転することができ、あるいは、抵抗の中心について3次元においておおよそ回転することができる。歯の抵抗の中心は、冠における力の印加が、歯の回転を引き出す抵抗の中心についての歯へのモーメントの結果をもたらすように、歯冠から離れて設けられてよい。

例えば、図2の実施形態を再度参照して、第1の臼歯24は、根の3分岐の付近に設けられた抵抗の中心25を備えてよい。第2の臼歯22は、根の3分岐の付近に設けられた抵抗の中心23を備えてよい。両尖歯26は、例えば、抵抗の中心27を備えてよい。犬歯32は、抵抗の中心33を備えてよい。切歯34及び切歯36の各々は、抵抗の中心を備えてよい。ここで記載されているような複数の歯の抵抗の中心の各々の位置は、当業者に知られた抵抗の中心に対応してよい。

歯を移動させるための歯への力の印加は、抵抗の中心についての歯へのモーメントの結果をもたらすことができる。多数の実施形態において、犬歯32のような移動される目標歯は、高分子シェル器具からの力を受け、この力は、シェルの内部の面からの直接力、又は、取付具を介しての間接力、あるいは、これらの組み合わせであることができる。例えば、取付具140は、計画された移動に関して歯32を指示するために、歯32に任意選択的に設けられることができる。(例えば、高分子シェル器具11に設けられた係合構造を介する)高分子シェル器具11に関する取付具140の係合は、矢印141にて示されているように、取付具140及び歯への力ベクトルの結果をもたらし得る。歯32は、抵抗の中心33に関する力に対抗し、抵抗の中心についてのモーメント146の結果になることができる。モーメント146は、歯32の回転、例えばチッピングの結果をもたらし得る。

多数の実施形態において、ここでの器具は、僅かなチッピング又はチッピング無しでの、並進的な歯の移動を引き出すために、歯に印加される力システムを修正するために形状化される。例えば、ここでの器具は、例えば、約0.5Nから約3Nの範囲内に、冠に印加される力の大きさを減少するために形状化されることができる。力システムの修正は、上述及びここで記載されているように、歯受け空洞の形状、取付具及び取付係合構造の使用、弾性体のような外力生成メカニズムの使用、あるいは、これらの組み合わせを修正することによって、達成されることができる。

代替的に又は組み合わせにて、ここでの器具は、僅かなチッピング又はチッピング無しでの、並進的な歯の移動を引き出すために、歯におけるエネルギー分配を修正するように形状化されることができる。例えば、ここでの器具は、歯根へと共に歯冠へエネルギーを分配するように形状化されることができる。エネルギー分配の修正は、上述及びここで記載されているように、歯受け空洞の形状、取付具及び取付係合構造の使用、弾性体のような外力生成メカニズムの使用、あるいは、これらの組み合わせを修正することによって、達成されることができる。

様々な実施形態は、歯の歯体移動を引き出すために、歯への力システム及び/又はエネルギー分配を変更するように使用されることができる。例えば、多数の実施形態において、ここでの器具は、歯の移動がモーメント及びカウンターモーメントの間のディフェレンシャルモーメントで行われるように、歯の回転をもたらすモーメントに対抗する歯へのカウンターモーメントを印加するように形状化される。カウンターモーメントは、器具が患者によって装着されるときに、歯受け空洞が歯にカウンターモーメントを印加するように、対応している受けられる歯の位置及び/又は方向に対して、歯受け空洞の位置及び/又は方向を修正することによって生成されることができる。代替的に又は組み合わせにて、多数の実施形態において、歯における取付具は、歯の移動がモーメント及びカウンターモーメントの間のディフェレンシャルモーメントにて行われるように、カウンターモーメントを生成するために提供される。カウンターモーメントは、器具が装着されるときに、取付具及び器具に設けられる係合構造の間の相互作用によって生成されることができる。多数の実施形態において、カウンターモーメントを生成するために提供される取付具は、ディフェレンシャルモーメントを生成して目標方向において目標歯を進めるために、目標方向における力ベクトルが、反対方向におけるカウンターモーメントより大きくなるように、目標方向において目標歯を進める取付具又は冠面の係合の位置よりも、抵抗の中心からより遠くへ離れて設けられる。

図2の例示の実施形態を再度参照して、カウンターモーメント136は、取付具130、又は、高分子シェル器具11に関する歯の向けられた係合、あるいは、これらの組み合わせで提供されることができ、これらは、矢印131示されるような力ベクトル、矢印141で示される取付具140の反対の力ベクトルを生成する。多数の実施形態において、目標方向105において歯32を進める取付具140は、目標方向105に沿って歯が移動するときの歯32の回転を制御するために、モーメント146を接近させることができるように、カウンター取付具130よりも、抵抗の中心33及び歯肉に近く設けられる。例えば、カウンターモーメント136は、目標方向105における回転にてチップすることを歯に許容するためにモーメント146よりも小さくなることができ、目標方向105から離れている冠を回転させるためにモーメント146よりも大きくなることができ、あるいは、歯が目標方向105に沿って移動するときに、歯32の方向を維持するためにモーメント146と同じになることができる。多数の実施形態において、高分子シェルを備えている器具11は、取付具を係合するために係合構造を備えており、係合構造の位置及び形状は、目標パスに沿って歯の移動を向けるためにカウンターモーメントを印加するために、カウンター力の適切な大きさを印加するように並べられることができる。

多数の実施形態において、後ろ側のほとんどの歯は、高分子器具と係合するために適切な強固な露出面16を備える。高分子シェル器具11は、矢印122で示されるような係合の位置における冠の後ろ側面に沿っている力を生成することができる。矢印122で示された前側に向けられた力は、例えば、第2の臼歯22の抵抗の中心23についてのモーメント126を生成する。多数の実施形態において、矢印122で示された器具の力は、例えば、第1の臼歯24の抵抗の中心25の周囲のモーメント127、両尖歯26の抵抗の中心27についてのモーメント128を生成する。複数の後ろ側歯の1つ以上は、カウンターモーメントを生成するために、これらに設けられる取付具を備えることができる。

取付具110は、カウンターモーメント116を生成するために、矢印122で示された力に対抗する矢印111で示されたカウンター力を生成されることができる。カウンターモーメント116は、第2の臼歯22の冠が、例えば、カウンターモーメント116に関するモーメント126の合計からの結果であるディフェレンシャルモーメントで、第1の臼歯24から離れて回転されるように、モーメント126よりも大きくなることができる。代替的に、カウンターモーメント116は、モーメント126よりも小さくなることができ、また、第1の臼歯24への第2の臼歯22の回転を抑制することができる。

歯各々のモーメント及びカウンターモーメントは、歯に印加される力の大きさ、及び抵抗の中心から歯の延在軸に沿っている力の位置への距離に基づいて決定されることができる。矢印122で示される力は、抵抗の中心23からの歯の延在軸に沿っている距離160に印加される。矢印111で示されるカウンター力は、抵抗の中心23からの距離162にて印加される。多数の実施形態において、モーメント126は、距離160及び矢印122によって示される力の積とおおよそ等価である。カウンターモーメント112は、距離162及び矢印111によって示される取付具110のカウンター力の積とおおよそ等価である。当業者は、例えば、歯に沿っている抵抗の中心に対する複数の位置での有限要素モデリング及実装で、個々に記載のモーメントを決定するための手法を理解するであろう。

取付具112は、カウンターモーメント117を生成するために、矢印122で示される力に対抗する矢印113で示されたカウンター力を生成することができる。カウンターモーメント117は、第1の臼歯24の冠が、例えば、カウンターモーメント117に関するモーメント127の合計からの結果であるディフェレンシャルモーメントで、第1の両尖歯26から離れて回転されるように、モーメント127よりも大きくなり得る。代替的に、カウンターモーメント117は、モーメント127よりも小さくなり得るものであり、また、両尖歯26への第1の臼歯24の回転を抑制することができる。

取付具114は、カウンターモーメント118を生成するために、矢印122で示される力に対抗する矢印115で示されたカウンター力を生成することができる。カウンターモーメント118は、両尖歯26の冠が、例えば、カウンターモーメント118に関するモーメント128の合計からの結果であるディフェレンシャルモーメントで、犬歯32を備えている目標歯から離れて回転されるように、モーメント128よりも大きくなり得る。代替的に、カウンターモーメント118は、モーメント128よりも小さくなり得るものであり、また、犬歯32への両尖歯26の回転を抑制することができる。

多数の実施形態において、比率は、歯に印加される合計モーメントの大きさと目標移動方向に沿って歯に印加される力の大きさとの間で画定され、「モーメント−力比率」として示される。例えば、図2の実施形態において、歯32のモーメント−力比率は、モーメント146及びカウンターモーメント136の合計と力141との間の比率として画定される。モーメント−力比率の値は、歯の結果として生じる移動、例えば、並進、回転、あるいは両方であるかを決定し得る。多数の実施形態において、回転を減少させている間の並進をもたらすために歯に印加される適切なモーメント−力比率は、例えば歯のサイズ特定の歯の特性、根構造の複雑さ、及び/又は抵抗の中心の位置に基づいて変化する。例えば、後ろ側歯のためには、僅かな回転又は回転無しでの並進をもたらすためのモーメント−力比率は、約4mmから約10mmの範囲内であることができる。他の例として、前側歯のためには、僅かな回転又は回転無しでの並進をもたらすためのモーメント−力比率は、約6mmから約15mmの範囲内であることができる。

多数の実施形態において、現在の並びにおける第2の1つ以上の歯(「アンカリング歯」)のグループを維持している間に、第1の1つ以上の歯のグループを移動させることが望ましい。例えば、スペースクロージャは、1つ以上の後ろ側歯をアンカーしている間に、1つ以上の前側歯を引っ込ませることによって、あるいは、1つ以上の前側歯をアンカーしている間に、1つ以上の後ろ側歯を進めることによって、行われ得る。図2の実施形態において、複数の後ろ側歯20の1つ以上は、1つ以上の歯の方向を制御するために、ディフェレンシャルモーメントに関して構成されることができる。多数の実施形態において、後ろ側歯のカウンターモーメントは、後ろ側歯の移動を抑制するように並べられる。実施形態に関する動作は、近隣歯を移動させるための力から離れる歯の冠を回転させることが、歯の移動を抑制できること、及び、近隣歯からの力への歯の冠の回転が、近隣歯への歯の移動を促進することができること、を示唆する。多数の後ろ側歯20は、器具をアンカーするように、及び、複数の近隣アンカー歯の僅かな移動又は移動無しで目標歯を移動するように構成された近隣歯のブロックを備える。代替的に又は組み合わせで、複数の後ろ側歯20の1つ以上は、例えば、目標歯に向かって移動するように構成されることができる。ここでのある実施形態は、後ろ側歯をアンカーしている間に、前側歯を再位置決めすることの内容にて記載されるが、本明細書は、前側歯をアンカーしている間に、後ろ側歯をアンカーすることに同様に適用可能であることについて理解されたい。

本明細書のシステム、方法、及び器具は、1つ以上のアンカリング歯の移動を減少又は抑制するために、患者の歯にディフェレンシャルモーメントを印加するために使用されることができ、また、ここでは「アンカーレージを増加させること」として示される。多数の実施形態において、歯科矯正器具は、(例えば、スペースを閉じるために)移動されるために、第1の1つ以上の歯のグループにモーメントを印加するように、及び第2の1つ以上のアンカリング歯のグループにカウンターモーメントを印加するように形状化され、従って、第1及び第2の歯のグループの間のディフェレンシャルモーメントを生成している。ディフェレンシャルモーメントは、上述及びここで記載されているように、1つ以上の歯受け空洞の形状、取付具及び取付係合構造の使用、弾性体のような外力生成メカニズムの使用、あるいは、これらの組み合わせを修正することによって、生成されることができる。

多数の実施形態において、ディフェレンシャルモーメントは、改善された制御に関する歯移動を提供するために、ここで記載のような歯のグループの間に印加される。多数の実施形態において、第1の歯のグループは第1のモーメントを備え、及び第2の歯のグループは第2のモーメントを備え、第1の歯のグループの第1のモーメント及び第2の歯のグループの第2のモーメントの間のディフェレンシャルモーメントは、歯の、例えば、前側及び/又は後ろ側歯の選択的な移動を許容する。例えば、多数の実施形態において、大きなディフェレンシャルモーメントが、後ろ側歯をアンカーするために、1つ以上の後ろ側歯のグループ及び1つ以上の前側歯のグループの間に提供される。後ろ側歯のカウンターモーメントは、例えば、後ろ側歯に最大アンカーレージを提供するべく、後ろ側歯をアンカーするために、前側歯のモーメントよりも大きくなることができる。代替的な実施形態において、大きなディフェレンシャルモーメントは、前側歯をアンカーするために、1つ以上の後ろ側歯のグループと1つ以上の前側歯のグループとの間に印加される。前側歯のカウンターモーメントは、例えば、前側歯に最大アンカーレージを提供するべく、前側歯をアンカーするために、後ろ側歯のモーメントよりも大きくなることができる。

多数の実施形態において、複数の歯は、例えば、歯のアンカーレージを増大させるために、単一のユニットとして正確に振る舞うように、一緒に結合される。この手法において一緒に結合される歯は、再位置決めすることへのより大きな抵抗を示してよい。ここで記載されたシェル器具は、器具面及び受けられる歯の面(例えば、咬合、舌側、及び/又は頬側面)の間の接触の増加された度合いによって、他のタイプの器具(例えば、ワイヤー及びブラケット器具)に比べて、アンカーレージ生成するためのより大きな能力を提供し得る。高分子シェル器具は、多数の手法において1つ以上の歯のグループを相互に結合するように構成されることができる。例えば、第1の1つ以上の歯のグループは、第2の1つ以上の歯のグループに結合されることができる。多数の実施形態において、第1の1つ以上の歯のグループは、第1の複数歯を備え、高分子シェル器具は、第1の複数の近隣歯の各々に関する第1のカウンターモーメントを生成するための形状を備え、第1のカウンターモーメントは、例えば、図2の参照にて、示されておりここで記載されているように、第1の複数の近隣歯の各々から同様に向けられたモーメントの組み合わせを備える。第2の1つ以上の歯のグループは、第2の複数歯を備え、高分子シェル器具は、第2の複数の近隣歯の各々に関する第2のカウンターモーメントを生成するための形状を備え、第2のカウンターモーメントは、例えば、第2の複数の近隣歯の各々から同様に向けられたモーメントの組み合わせを備える。

多数の実施形態において、モーメントを備えている歯は、抵抗の中心についてのモーメント又はカウンターモーメントを生成するために、器具から印加される力を有する歯を備える。モーメント又はカウンターモーメントを備えている歯のグループは、抵抗の中心についてのモーメント又はカウンターモーメントを印加するために、1つ以上の歯に係合している器具を備えてよい。

多数の実施形態において、複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯のグループ及び第2の1つ以上の歯のグループの間において延在している高分子器具にて、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間のディフェレンシャルモーメントをバランスさせるように形状化され及び並べられる。代替的に又は組み合わせで、複数の歯受け空洞は、第1の1つ以上の歯及び第2の1つ以上の歯の間の、第1のカウンターモーメント及び第2のカウンターモーメントをバランスさせるために形状化されることができ及び並べられることができる。

多数の実施形態において、カウンターモーメントは、複数の歯のグループに関して、例えば複数の後ろ側歯に関して印加される。カウンターモーメントは、歯のグループの各々の歯のカウンターモーメントの合計を備えてよい。組み合わせられたカウンターモーメントは、グループの歯の各々の抵抗の中心から離れている組み合わされた抵抗の中心についてのカウンターモーメントを備えてよい。当業者は、1つ以上の知られた手法に関して及びここで記載の実施形態に係る、歯のグループのための抵抗の中心を決定することができる。

図2の実施形態を再度参照して、多数の実施形態において、例えば、モーメント136は、モーメント116、モーメント117、及びモーメント118に対抗する。モーメント116、117、及び118は、示されているように同様に向けられる。右側3座標保持システムに関して、モーメント136は、(図に向かってページからの外側)複数の歯の1つの側に向けられ、及びモーメント116、モーメント117、及びモーメント118は、モーメント136からの歯の反対側(図から離れるページから内側)に向かって同様に向けられるであろう。例えばモーメント136は、歯のグループの頬側に向けられることができ、モーメント116、モーメント117、及びモーメント118は、歯のグループの舌側に同様に向けられることができる。モーメント116、モーメント117、及びモーメント118の合計は、1つ以上の前側歯20のモーメント136に対抗する後ろ側歯20のカウンターモーメントとして理解されることができる。多数の実施形態において、後ろ側歯20のカウンターモーメントは、前側歯20のモーメント136が前側歯の移動を引き起こしている間に、後ろ側歯20のアンカーレージを増加させる。

参照は、カウンターモーメントに関するアンカーブロックとして複数の後ろ側歯に行われるが、多数の実施形態において、複数の後ろ側歯は、複数の後ろ側歯及び1つ以上の目標歯に結合される高分子シェルに関する1つ以上の目標歯を移動させるために、カウンター回転及びカウンターモーメント無しの及び取付具無しのアンカーブロックとして構成されることができる。

多数の実施形態において、目標ベクトルに沿っている1つ以上の歯の移動は、1つ以上の近隣歯の移動の結果をもたらすことができる。例えば、図2において図示されているように、抜歯箇所への犬歯32の移動は、1つ以上の近隣切歯、例えば切歯34及び切歯36の押し出しの結果をもたらすことができる。多数の実施形態において、高分子シェル器具11は、1つ以上の歯への1つ以上の活性化力を印加するように構成される。高分子シェル器具11は、切歯34に活性化力150を印加するために高分子シェルの作動に関して構成されることができる。多数の実施形態において、活性化力150は、目標方向において切歯34に関して犬歯34を圧下するために十分ではなく、活性化力150は、切歯34の押し出しを抑制するために十分である。犬歯32の移動に関する切歯34の押し出しは、切歯34の更なる押し出しを抑制するために、器具11の増加したたわみ及び増加した活性化力150の結果をもたらすことができる。同様に、高分子シェル器具は、切歯36に活性化力152を印加するように構成されることができ、活性化力152は、切歯36の押し出しを抑制している間に、切歯36を圧下するために不十分であってよい。加えて、ここで記載の及び上述のように、高分子シェル器具は、切歯が引っ込んでいる間に、チッピングを防止するために、切歯32、34、36にカウンターモーメント154(例えば、舌側根トルク)を印加するように構成されることができる。

任意選択で、ここでの器具は、1つ以上の外力生成メカニズムを備えることができる。外力生成メカニズムは、歯に力を及ぼすために歯に結合されることができるいくつかの器具であることができ、例えば弾性体(例えば、クラスIの弾性体、クラスIIの弾性体、クラスIIIの弾性体)、スプリング、ワイヤーで等あることができる。外力生成メカニズムは、歯に装着される歯科矯正器具から分離されることができる。外力生成メカニズムは、(例えば、接着剤又は粘着剤によって)1つ以上の歯に直接的に結合されることができ、あるいは、(例えば、歯の面に設けられる取付具又はボタンによって、フック又はアライナーに設けられる他の固定構造によって、上側顎又は下側顎の骨にインプラントされる仮アンカー器具(TAD)によって、あるいは、これらの組み合わせによって)1つ以上の歯に間接的に結合され得る。実施形態において、外力生成メカニズムは、歯マウント取付具又はボタンに結合され、シェル器具は、取付具又はボタンを収容する穴又は切り抜きを備えることができる。多数の実施形態において、外力生成メカニズムは、患者の上側顎における歯に直接的に又は間接的に結合される第1の端部と、患者の下側顎における歯に直接的に又は間接的に結合される第2の端部とを備える。代替的に、外力生成メカニズムの端部は、同じ顎(例えば、上側顎あるいは下側顎)における異なる歯に直接的に又は間接的に結合されることができる。

外力生成メカニズムは、歯の移動又はアンカーレージにおける増大した制御を提供するために、歯における力、モーメント、及び/又はカウンターモーメントの分配を洗練するために使用されることができる。多数の実施形態において、外力生成メカニズムは、1つ以上のアンカリング歯のアンカーレージを増大させるために、1つ以上の歯に結合される。例えば、外力生成メカニズムは、アンカリング歯のグループの移動を減少させる又は抑制する方向に沿っている1つ以上のアンカリング歯のグループに力を提供することができ、また、「バックアップアンカーレージ」として知られている。外力生成メカニズムは、ここでは「外部アンカーレージ生成メカニズム」として示され得る。代替的に又は組み合わせで、外力生成メカニズムは、例えばスペースクロージャのために、1つ以上の歯の移動を増加するために、1つ以上の歯に結合されることができる。

図6Aは、外力生成メカニズム602を備えているアライメント器具600を図示する。アライメント器具600は、複数の上側歯604に装着される(便宜上省略された)シェル器具を備える。任意選択で、アライメント器具600は、歯604に力を及ぼすべく、シェル器具と相互作用するように、上側歯604に取り付けられて並べられた複数の取付具606を備える。多数の実施形態において、歯604は、1つ以上の前側歯608のグループ及び1つ以上の後ろ側歯610のグループを備え、及び、アライメント器具は、前側歯608の1つ以上のモーメント612及び後ろ側歯610の1つ以上のカウンターモーメント614を生成する。モーメント612及びカウンターモーメント614は、例えば、前側歯608及び後ろ側歯610の間のスペースを閉じるために、上述の及びここで記載されるように、後ろ側歯610のアンカーレージを維持している間に、前側歯608の引っ込みを導き出すことができる。

図示された実施形態において、外力生成メカニズム602は、1つ以上の上側歯604(例えば、上側犬歯)と結合される第1の端部616と、1つ以上の下側歯620(例えば、下側臼歯)と結合される第2の端部618とを有するクラスIIの弾性体である。第1の端部616は、上側歯604の冠に直接的に、あるいは、(例えば、歯マウント取付具又はシェル器具によって)間接的に結合されることができる。第2の端部618は、下側歯620の冠に直接的に、あるいは、(例えば、下側歯620に装着された、歯マウント取付具又はシェル器具によって)間接的に結合されることができる。第1の端部616は、後ろ側方向において上側アーチを引く外力生成メカニズム602の内部でテンションを生成するために、第2の端部618に対して前側に位置決めされることができる。このテンションは、上側アーチに及ぼされる、遠位力コンポーネント622及び押し出し力コンポーネント624で生成されるとして理解されることができる。テンションは、また、(図示しない)下側アーチに及ぼされる近心力コンポーネント及び押し出し力コンポーネントで生成されるとして理解されることができることについて理解されたい。多数の実施形態において、遠位力コンポーネント622は、上側アーチの内部での位置のアンカーレージの増加及び維持を行う(例えば、前側移動を抑制する)ように、上側アーチの後ろ側歯610に送られる。任意選択で、遠位力コンポーネント622は、例えばスペースクロージャのために、後ろ側移動を増加させるために上側アーチの前側歯608に送られる。

図6Bは、外力生成メカニズム652を備えているアライメント器具650を図示する。アライメント器具650は、複数の下側歯654に装着される(便宜上省略された)シェル器具を備える。任意選択で、アライメント器具650は、歯654に力を及ぼすべく、シェル器具と相互作用するように、下側歯654に取り付けられて並べられた複数の取付具656を備える。多数の実施形態において、歯654は、1つ以上の前側歯658のグループ及び1つ以上の後ろ側歯660のグループを備え、及び、アライメント器具は、前側歯658の1つ以上のモーメント662及び後ろ側歯660の1つ以上のカウンターモーメント664を生成する。モーメント662及びカウンターモーメント664は、例えば、前側歯658及び後ろ側歯660の間のスペースを閉じるために、上述の及びここで記載されるように、後ろ側歯660のアンカーレージを維持している間に、前側歯658の引っ込みを導き出すことができる。

図示された実施形態において、外力生成メカニズム652は、1つ以上の下側歯654(例えば、下側犬歯)と結合される第1の端部666と、1つ以上の上側歯670(例えば、上側臼歯)と結合される第2の端部668とを有するクラスIIの弾性体である。第1の端部666は、下側歯654の冠に直接的に、あるいは、(例えば、歯マウント取付具又はシェル器具によって)間接的に結合されることができる。第2の端部668は、上側歯670の冠に直接的に、あるいは、(例えば、上側歯670に装着された、歯マウント取付具又はシェル器具によって)間接的に結合されることができる。第1の端部666は、後ろ側方向において下側アーチを引く外力生成メカニズム652の内部でテンションを生成するために、第2の端部668に対して前側に位置決めされることができる。このテンションは、上側アーチに及ぼされる、遠位力コンポーネント672及び押し出し力コンポーネント674で生成されるとして理解されることができる。テンションは、また、(図示しない)上側アーチに及ぼされる近心力コンポーネント及び押し出し力コンポーネントで生成されるとして理解されることができることについて理解されたい。多数の実施形態において、遠位力コンポーネント672は、下側アーチの内部での位置のアンカーレージの増加及び維持を行う(例えば、前側移動を抑制する)ように、下側アーチの後ろ側歯660に送られる。任意選択で、遠位力コンポーネント672は、例えばスペースクロージャのために、後ろ側移動を増加させるために下側アーチの前側歯658に送られる。

図7は、外力生成メカニズム702を備えているアライメント器具700を図示する。アライメント器具700は、複数の上側歯704に装着される(便宜上省略された)シェル器具を備える。任意選択で、アライメント器具700は、歯704に力を及ぼすべく、シェル器具と相互作用するように、上側歯704に取り付けられて並べられた複数の取付具706を備える。多数の実施形態において、歯704は、1つ以上の前側歯708のグループ及び1つ以上の後ろ側歯710のグループを備え、及び、アライメント器具は、前側歯708の1つ以上のモーメント712及び後ろ側歯710の1つ以上のカウンターモーメント714を生成する。モーメント712及びカウンターモーメント714は、例えば、前側歯708及び後ろ側歯710の間のスペースを閉じるために、上述の及びここで記載されるように、後ろ側歯710のアンカーレージを維持している間に、前側歯708の引っ込みを導き出すことができる。

図示された実施形態において、外力生成メカニズム702は、1つ以上の上側歯704(例えば、上側犬歯)と結合される第1の端部716と、患者の上側顎の骨に実装される仮アンカー器具(TAD)720に結合される第2の端部718とを備える。第1の端部716は、上側歯704の冠に直接的に、あるいは、(例えば、歯マウント取付具又はシェル器具によって)間接的に結合されることができる。第1の端部716は、後ろ側方向において上側アーチを引く外力生成メカニズム702の内部でテンションを生成するために、第2の端部718に対して前側に位置決めされることができる。このテンションは、遠位力コンポーネント722及び押し出し力コンポーネント724で生成されるとして理解されることができる。多数の実施形態において、遠位力コンポーネント722は、上側アーチの内部での位置のアンカーレージの増加及び維持を行う(例えば、前側移動を抑制する)ように、後ろ側歯710に送られる。任意選択で、遠位力コンポーネント722は、例えばスペースクロージャのために、後ろ側移動を増加させるために前側歯708に送られる。

代替的な実施形態において、外力生成メカニズムは、下側顎の歯に遠位力コンポーネントを印加するように、患者の下側顎における下側歯及びTADの間で結合されることができる。他の構成及び組み合わせは、また、(例えば、上側顎におけるTADと下側歯との間で結合される外力生成メカニズム、あるいは、下側顎におけるTADと上側歯との間に結合される外力生成メカニズム)が可能であり、及び本明細書の範囲内に該当する。追加的に、ここで記載された外力生成メカニズムの実施形態は、1つ以上の後ろ側歯の移動を引き起こしている間に1つ以上の前側歯のアンカーレージを増加させるために、あるいは、これとは逆に、修正されることができる。例えば、クラスIIIの弾性体は、下側アーチにおける1つ以上の前側歯の引っ込みを促進するように、例えば上側アーチの後ろ側領域におけるTADに結合されるクラスIIIの弾性体の1つの端部にて、下側アーチにおける1つ以上の後ろ側歯のアンカーレージを支持するために使用されることができる。他の例として、クラスIIの弾性体は、上側アーチにおける1つ以上の前側歯の引っ込みを促進するように、例えば下側アーチの後ろ側領域におけるTADに結合されるクラスIIの弾性体の1つの端部にて、上側アーチにおける1つ以上の後ろ側歯のアンカーレージを支持するために使用されることができる。

本明細書の歯科矯正シェル器具は、ここで記載された、力、モーメント、及び/又はカウンターモーメントを生成するために形状化された歯受け空洞を備えることができる。多数の実施形態において、歯受け空洞は、対応している受けられる歯の現在の位置及び/又は方向(とは異なる)から離れている位置及び/又は方向を備え、位置及び/又は方向の間の不釣り合いによる歯受け空洞のたわみ及び/又は形のくずれは、結果として歯への力になる。歯受け空洞の位置及び/又は方向は、目標位置及び/又は方向への歯の再位置決めを引き出すために、歯に力システムを印加するように構成されることができる。歯受け空洞の位置及び/又は方向は、受けられる歯の目標位置及び/又は方向と実質的に同様であってよい。代替的に、歯受け空洞の位置及び/又は方向は、受けられる歯の目標位置及び/又は方向から離れて(異なって)よい。

図3Aは、治療のステージの完了の前の歯の位置、ステージの完了における目標位置、及び治療のステージを完了するための歯受け空洞の位置及び方向を示す。複数の歯の受けられる歯10は、器具11の配置より先に位置及び方向を備える。治療ステージの完了における歯の目標位置及び方向200は、ユーザ入力で決定されることができる。高分子シェル器具11の複数の歯受け空洞101の各々は、移動の目標方向105に沿う目標位置及び方向から離れている1つ以上の位置又は方向を含む。目標移動は、例えば、目標位置及び方向から離れている位置の歯受け空洞の位置及び方向を有する、移動ベクトルを含んでよい。受けられる歯は、1つ以上の取付具を含んでよく、高分子シェルは、ここで記載されているように、ディフェレンシャルモーメントを印加するために1つ以上の係合構造を含んでよい。

図3Bは、歯の非押し出し位置及び方向を含んでいる目標位置及び方向での歯に関するエネルギーを蓄積するために、1つ以上の活性化部位に関して構成される高分子シェル器具を示す。図示された実施形態において、力は、圧下方向において向けられ、歯を圧下するために不十分であり、歯の押し出しを抑制するために十分である。複数の高分子シェル器具の歯受け空洞は、自由移動無負荷構成(a free standing unloaded configuration)において、形状外形50を備える。高分子シェル器具が歯を受けるときに、高分子シェル器具の活性化部位は、エネルギーを蓄積して受けられる歯の形状外形60に従うたに、たわんだ形状化外形55にたわむ。蓄積されたエネルギーは、歯を圧下するために不十分である圧下方向に向けられた力70を印加する。

代替的に、目標位置及び方向は、歯の非圧下位置及び方向を含み、力は、押し出し方向において向けられ、歯を押し出すために不十分であり、歯の圧下を抑制するために十分である。

図4は、実施形態に係る、目標位置から離れている器具の歯受け空洞を決定する方法400を示す。方法400のいくつかの又は全てのステップは、1つ以上のプロセッサによって行われることができる。多数の実施形態において、方法400のいくつかの又は全てのステップは、ユーザ入力を要求せずに自動的に行われる。代替的に又は追加的に、方法400のいくつかの又は全てのステップは、例えばユーザ入力インタフェース又は器具を介して受けるユーザ入力を含んでよい。

ステップ410において、1つ以上の歯の1つ以上の初期位置の初期データセットが、受信される。初期データセットは、例えば、患者の歯の初期並びを表示することができる。初期データセットは、例えば、当業者に知られたスキャンニング技術を介して取得される、初期並びにおける歯の1つ以上の3次元デジタルモデルを含むことができる。

ステップ415において、初期データセットは、治療の複数のステージ各々のための1つ以上の歯の目標位置を決定するために、ユーザによって操作される。多数の実施形態において、ユーザ(例えば、歯科医又は技工士)は、歯の目標位置を特定するために、ユーザインターフェース(例えば、治療計画ソフトウエアの一部として実装され、ディスプレイにてユーザに表示されるユーザインターフェース)を介してコマンドを入力する。例えば、初期データセットの歯は、個々に操作可能であるように相互に区分されることができ、及び、ユーザは、各歯を初期位置から目標位置に移動させることができる。ユーザは、歯を視認することができ、及び歯の位置が複数の治療ステージの各々に適切であることを決定することができる。

ステップ420において、1つ以上の歯の目標位置の目標データセットが、受信される。目標データセットは、ここで記載されている器具に関する治療を介して達成されることが望まれる患者の歯の目標並びを表示することができる。

プロセッサシステムは、複数の歯の1つ以上における取付具を備えるために命令を含んでよい。多数の実施形態において、プロセッサシステムは、取付具及び器具の取付係合構造の形状を決定するために命令を含む。

代替的に又は組み合わせで、プロセッサシステムは、複数の歯の1つ以上に結合される外力生成メカニズムを含むように命令を含んでよい。多数の実施形態において、プロセッサシステムは、例えば、ここで記載されたように、後ろ側歯のアンカーレージをバックアップするべく、1つ以上の歯に目標力を及ぼすために、外力生成メカニズムの形状及び位置を決定するように命令を含む。

ステップ430において、1つ以上の歯の1つ以上の中間位置を表示している1つ以上の中間データセットが生成される。中間データセットの各々は、初期並び及び目標並びの間の歯の中間並びを含んでいる治療ステージに対応することができる。多数の実施形態において、中間データセットは、1つ以上の歯が初期位置から目標位置に移動するために、1つ以上の歯によって通過される継続的な歯の並びのシーケンスを表示する。任意選択的に、中間データセットは、所望されているように中間並びを直接的に視認すること及び/又は修正することをユーザに許容するために(ディスプレイにおける操作可能な3次元デジタル歯モデルとして)表示されることができる。代替的な実施形態において、中間データセットは、ステップ430の治療ステージがいくつかのユーザ入力を行うこと無しで自動的に行われるように、ユーザに表示されない。

ステップ440において、1つ以上の歯を初期位置から目標位置に移動させるための1つ以上の器具構造が生成される。構造は、ここで記載の器具の歯受け空洞のための構造(例えば、位置、方向、内面外形、取付係合構造)を備えることができる。様々な技術は、歯を移動させるための適切な器具構造を決定するために用いられることができる。例えば、各器具は、初期、中間、及び目標の並びのシーケンスにおける、前の並びから続きの並びへ1つ以上の歯を移動させるよう設計されることができる。任意選択的に、器具は、前の及び続く位置における歯の位置が変化しないときに、1つ以上の歯を保持するように設計されることができる(例えば、アンカー歯)。多数の実施形態において、各器具の構造は、所望の歯の移動(又は保持)を引き出すために、(例えば、歯面に直接的に、又は、歯マウント取付具を介して間接的に)各歯の力システムを伝達するように形状化される。力システムは、ここで提供されるように、力、カウンター力、モーメント、あるいは、カウンターモーメントのいくつかの適切な組み合わせを含むことができる。例えば、器具機構は、ここで記載されるように、歯移動を制御するためのディフェレンシャルモーメントを生成するために患者によって装着されるときに、歯(複数の歯)におけるモーメント及びカウンターモーメントのペアを引き出すように設計されることができる。プロセッサは、目標方向において歯を移動させるために、歯への目標ディフェレンシャルモーメントに応じて取付具を含むように命令を含んでよい。プロセッサは、1つ以上の歯に印加される力システムを修正するために、外力生成メカニズムを含むように命令を含んでよい。

多数の実施形態において、プロセッサシステムは、ここで記載のように、1つ以上の力を決定するために命令を含む。プロセッサシステムは、第1の歯の抵抗の第1の中心について第1の力、第1の歯の抵抗の第1の中心、第1の歯の第1のカウンター力、第1の歯についての第1のモーメント、第1の歯の第1のカウンター力、第1の歯の第1のカウンターモーメント、第2の力に対抗する第1の力、第2のモーメントに対抗する第1のモーメント、第1の力と第2の力の合計、歯移動の目標方向に沿っている第1の力の合計、目標方向において第1の歯を移動させるための第1の歯のためのこれらの反復の1つ以上を決定するために命令を含んでよい。プロセッサシステムは、第2の歯のためのこれらの力の各々、及び複数の歯の各々のための同様な力を決定するように構成されることができる。

多数の実施形態において、機器の歯の並びは、機器を装着することによって達成されるように所望される対応歯の並びから離れている(オフセットする又は異なる)。例えば、器具の少なくとも1つの歯受け空洞は、対応している受けられる歯の所望される位置及び/又は方向から離れている位置及び/又は方向を含むことができる。器具構造及び対応している所望される歯の並びの間のオフセットは、(例えば、ディフェレンシャルモーメントの印加にて)歯を動かす(又は、保持する)ための力システムのより正確な制御及び適用を許容することができる。このアプローチは、代替的なアプローチに比較して有利であることができ、器具構造は所望される歯の並びに合致するように形状化される(例えば、歯受け空洞の位置及び/又は方向は、歯の所望される位置及び/又は方向に合致する)。ここで記載される実施形態に係る援用に好適な移動目標及び関連する力に応じて達成される移動のための歯応答データは、全体の開示の参照によって本明細書に前述にて援用された、米国出願番号12/623,340の2009年11月20日付け出願であり2010年6月3日付けの米国公報2010/0138025である「パラメトリック取付具を備えている歯科矯正のシステム及び方法」と題されたもの、及び米国出願番号13/865,091の2013年4月17日付け出願であり米国公報2013/0230818である「歯科アライナー構造を最適化するための方法及びシステム」と題されたものに記載されている。器具は、治療の複数のステージ各々の複数の歯各々のための歯移動データ及び目標歯位置に応じた位置決めされる及び/又は向けられる歯受け空洞に関して設計されることができる。多数の実施形態において、ここで記載されたような対応歯の並びに合致しない器具構造の使用は、計画された歯移動を達成するための歯科矯正器具の性能を改善することができる。

多数の実施形態において、生成される器具構造は、このような並びを達成する使用される対応器具構造を視認することなしで、ユーザが歯を移動させるために継続的な歯の並びのシーケンスのみを視認するように、ユーザに表示されない。これは、特に、歯受け空洞の形状外形の位置及び方向を含んでいる器具構造が、治療の複数のステージの各々のための所望される歯の並びからオフセットされるときに、ユーザに表示される情報を簡略化し合理化するために好適であり得る。

任意選択的に、ステップ440に続いて、生成される器具構造が、例えば、特定の構造を有する歯科矯正具、器具と併せて用いられるために、任意選択的に、歯取付具及び/又は外力生成メカニズムを製造するための製造機器を制御するための命令として、出力されることができる。

上述のステップは、実施形態に係る器具構造を決定する方法400を示すが、当業者は、ここで記載されて教示された事項に基づいて、多数の変形例に想到するであろう。ステップのいくつかは、サブステップを含むことができる。ステップの多数は、好適であるのと同様な頻度にて繰り返されてよい。ステップのいくつかは省略されてよく、追加ステップが提供されてよい。方法400の1つ以上のステップは、ここで記載されている実施形態のような、いくつかのデータ処理システムに関して動作されてよい。ステップのいくつかは、例えばステップ430のように、任意選択的であってよい。ステップの順序は、様々であることができる。例えば、ステップ410、415、420、及び430は、いくつかの適切な順序において実行されてよい。

図5は、実施形態に係るここで記載の方法及びプロセスの実行において用いられ得る、データ処理システム500の概略ブロック図である。データ処理システム500は、典型的には、バスサブシステム504を介して1つ以上の周辺器具と通信する少なくとも1つのプロセッサ502を備える。これらの周辺器具は、典型的には、ストレージサブシステム506(メモリサブシステム508及びファイルストレージサブシステム514)、ユーザインターフェース入力及び出力器具518のセット、外部ネットワークへのインタフェース516を備える。このインタフェースは、「ネットワークインターフェース」ブロック516として図示され、通信ネットワークインターフェース524を介して他のデータ処理システムにおける対応しているインタフェース器具に接続される。データ処理システム500は、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレーム、ラップトップ等の、1つ以上のコンピュータを含むことができる。

ユーザインターフェース入力器具518は、いくつかの特定の器具に限定されず、典型的には、例えば、キーボード、ポインティング器具、マウス、スキャナ、相互ディスプレイ、タッチパッド、ジョイスティック等を含むことができる。同様に、様々なユーザインターフェース出力器具は、本発明のシステムにおいて採用されることができ、例えば、プリンタ、(例えば、視覚の、非視覚の)ディスプレイシステム/サブシステム、コントローラ、プロジェクション器具、オーディオ出力等を含むことができる。

ストレージサブシステム506は、基本要求プログラミングを管理し、命令(例えば、動作命令等)、及びデータ構造を含んでいるコンピュータ読み取り可能媒体を備えている。ここで記載されるプログラムモジュールは、典型的には、ストレージサブシステム506において典型的に格納される。ストレージサブシステム506は、典型的には、メモリサブシステム508及びファイルストレージサブシステム514を備える。メモリサブシステム508は、典型的には、固定命令、プログラム実行の間の命令及びデータ、基本入力/出力システム等の格納のためのコンピュータ読み取り可能メモリを備えている多数のメモリ(例えば、RAM510、ROM512等)を備える。ファイルストレージサブシステム514は、プログラム及びデータファイルのための持続(不揮発)ストレージを提供し、ハードディスク、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD、光学器具等の1つ以上の取り外し可能又は固定器具を備えることができる。1つ以上のストレージサブシステム、ドライブ等は、遠隔位置に設けられてよく、ネットワーク上のサーバを介して、あるいは、インターネット/ワールドワイドウェブを介してこのように接続されてよい。この明細書の内容において、用語「バスサブシステム」は、様々なコンポーネント及びサブシステムに対して、意図されるように相互に通信させているいくつかのメカニズムを含むように概ね用いられており、ここでの使用のために適していると知られて理解される様々な適切なコンポーネント/システムを含むことができる。システムの様々なコンポーネントは、必ずしも物理的に同じ位置にあることが必要でないが、当該位置にあることができ、様々なローカルエリア又はワイドエリアネットワークメディア、送信システム等であることができる、ことについて理解されたい。

スキャナ520は、患者又は歯科矯正医のような治療専門家のいずれかから取得することができる(例えば、キャスト521のような歯の物理的モデルをスキャニングすることによって、歯のとられた像をスキャニングすることによって、口腔内の空洞を直接的にスキャニングすることによって、)患者の歯のデジタル表示(例えば、イメージ、面トポグラフィーデータ等)を取得するためのいくつかの手法、更なる処理のためのデータ処理システム500へのデジタル表示を提供する手法を含む。スキャナ520は、例えば、ネットワークインターフェース524を介して、システムの他のコンポーネントについて遠隔の位置に設けられてよく、データ処理システム500とイメージデータ及び/又は情報を通信することができる。製造システム522は、データ処理システム500から受信したデータセット情報を含んでいる治療計画に基づいて、器具523を製造する。製造システム522は、例えば、遠隔位置に設けられることができ、及び、ネットワークインターフェース524を介してデータ処理システム500からのデータセット情報を受信することができる。

本開示の好ましい実施形態が示されここで記載されたが、このような実施形態が例示ための目的のために提供されることが、当業者に明確である。多数のバリエーション、変更、及び代用は、本発明から逸脱しない限りにおいて当業者において行われるであろう。ここで記載される発明の実施形態の様々な代替は、発明の実施において採用されてよいことについて理解されたい。以下の請求の範囲が発明の範囲を画定し、これらの請求の範囲の範囲内の方法及び構造及び等価物がここで網羅されることが意図される。

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