取り外し可能な舌側−前庭側の歯科用整列装置

申请号 JP2015550120 申请日 2013-01-02 公开(公告)号 JP6179603B2 公开(公告)日 2017-08-16
申请人 ジェニオヴァ テクノロジース エス.エル; 发明人 ヒメネス カラバージョ,サンティアゴ;
摘要
权利要求

少なくとも1つの歯(20)を覆う独立したキャップ(12、35)のアセンブリを備える取り外し可能な歯科用整列装置であって、各キャップ(12、35)の幾何学的形状は、該キャップが覆う前記少なくとも1つの歯(20)の幾何学的形状と同一であり、内側部分が、前記歯(20)に接着される固定要素(21、24、27)に連結する割れ目(14)、並びに、円形、正方形及び矩形から選択される断面を有する歯科用アーチ(16)の通過を容易にする少なくとも1つの外側要素を含み、 各キャップ(12)は、下方に広がった四錐台形状の基部(17)および該基部(17)に載る穿孔された矩形の角柱(18)を有する第1の突起(13)を含み、前記歯科用アーチ(16)が該穿孔された矩形の角柱(18)を通るようにすることを特徴とする、取り外し可能な歯科用整列装置。前記キャップ(35)には、前記基部(17)及び内部に前記歯科用アーチ(16)が通る穿孔された矩形の角柱(18)を有する前記第1の突起(13)が接着される、カット線(7)に対応する直線的な突起(36)の印が付けられることを特徴とする、請求項1に記載の取り外し可能な歯科用整列装置。鉛直型固定要素(27)が、前記歯に接着され: ・突出する切頭球(28)であって、その上部が前記歯(20)の頚部領域に取り付けられる、突出する切頭球(28)、 ・外側の鉛直な矩形の立方体(29)及び平な矩形の立方体(30)によって形成される連結プラップ、 ・前記歯(20)に接着されるペレットの形状の圧潰された保護シリンダ(31)であって、該保護シリンダ(31)の直径は前記鉛直な立方体(29)の長さよりも大きい、保護シリンダ(31) からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の取り外し可能な歯科用整列装置。「旋回」型固定要素(21、24)が、前記歯に接着され、矩形の形状からなり、その頂点から、第2,3の突起(22、25)が、特定の接触の傾斜及び向きで、その中央部に位置付けられ、第2,3の突起(22、25)のそれぞれに含まれる楕円の断面を有する半球(23、26)まで出現すること、及び、前記第2の突起(22)は時計周りの回転を形成することを特徴とする、請求項1又は2に記載の取り外し可能な歯科用整列装置。前記第3の突起(25)は反時計回りの回転を形成することを特徴とする、請求項4に記載の取り外し可能な歯科用整列装置。前記第1の突起(13)は前記キャップ(12)の前庭部側に位置付けられることを特徴とする、請求項1に記載の取り外し可能な歯科用整列装置。前記第1の突起(13)は前記キャップ(12)の舌部側に位置付けられることを特徴とする、請求項1に記載の取り外し可能な歯科用整列装置。

说明书全文

本発明は、歯の舌側及び前庭側の双方を整列させる装置に関する。本発明は、特に、例えば矯正、レベリング及び整列のために歯の所望の位置を生じさせるか又は維持する、歯科矯正学の技術分野に含まれる。

「Extractable dental alignment device」と題する特許文献1は、接着剤によって、また、高強度若しくは形状記憶のワイヤ又はアーチを用いて義歯に取り付けられるブレースに基づく装置に関する既知の現行の技術準を含む。これらの装置の操作は、所望の歯列弓形状を有するワイヤに基づくものであり、それによって、ワイヤがブレースに埋め込まれると、ブレースに、歯に伝達されることで歯を所望の位置に移動させるを印加する。全てのこれらの装置は、患者の口内で生じさせる不快感に起因する問題、特に食事後に装置を清潔にすることの難しさに起因する衛生上の問題、及び、美観に関連する問題を伴う。

特許文献1は、「人の見た目に対するマイナスの影響を制限するために、既知の目に見えないアライナ等の装置が考案されており、この装置は、歯を覆って配置される、特定の弾性を有する透明なプラスチックキャップ又は歯科補綴物のアセンブリに基づき、歯科補綴物は歯を所望の位置に向かって徐々に押す。・・・歯科補綴物の作用に起因して歯がシフトすると、歯科補綴物は歯にそれ以上は圧力を印加せず、その歯科補綴物を、歯を所望の位置に押し続ける別の歯科補綴物と交換する必要がある」ことを既に示している。

他方で、歯科用整列装置を製造する方法に関して、以下の文献が現行の技術水準において既知である: ・前述した種類の歯科用器具を製造する方法からなる特許文献2(第3頁、21〜24行目及び図1C)。この特許は、「歯科用器具(100)を製造する方法であって:患者の歯の修正された配列を示すデジタルデータの組を準備すること;デジタルデータの組に基づいて製造機(322)を制御し、歯の修正された配列のポジ型を製造すること;及び、ポジ型のネガとして歯科用器具(100)を製造することを含む、方法」を記載している。さらに、請求項2は、制御するステップが:或る量の未硬化ポリマー樹脂を準備すること;レーザをスキャンして樹脂を選択的に硬化させ、ポジ型を製造するためにデジタルデータの組に基づく形状にすることを含むと記載している。 ・前述した種類の歯科用器具、すなわち、透明なキャップ又は歯科補綴物のアセンブリの製造に関する、「Method for producing a plurality of apparatus for the incremental regulation of the dental position」と題する特許文献3(2頁、6行目以降及び特許請求の範囲)。

特許文献4は、歯をより迅速にシフトさせるより大きい力を装置に与える、立方体形状のチューブ又はブレースに手で接着され、キャップの技法と歯科用アーチ及びキャップ/ブレースとを組み合わせることによって歯の位置を改善することを可能にする、キャップのアセンブリに基づく最初の解決策を記載している。

記載した先行技術文献は、各ブレース及び立方体をキャップ(単数又は複数)に位置決めする最良の位置を選択し、実際の装置に手で接着させることに由来する技術的な問題を解決しない。現在、医師又は専門家は、整列及びアーチ並びにその対応する力の分布を予め可視化することなく、ブレースを患者の歯に手で配置する。換言すると、ブレースの選択及び配置は、当該要素の正確な選択及び位置を確実にすることを可能にするための標準化された方法を使用することなく、専門家又は医師が自身の経験に基づいて手で行う。

スペイン特許第2,382,967号

スペイン特許第2,367,282号

スペイン特許第2,367,283号

スペイン特許第2,382,967号

スペイン特許第2,372,190号

本発明は、改良されたキャップを有する歯科用整列装置、及び、上記の問題を解決するその製造方法を示す。製造方法は、キャップを設計し、キャップを形成する要素(ブレース及び立方体)の最良の配列を選択する仮想化システムを使用すること、並びに、キャップ、及び適切な場合には、歯科用アーチが通る立方体の突起を製造する方法における自動化に基づく。キャップ、又はキャップにおけるブレースの位置の選択は、仮想化プログラムを含む特定の機械を用いて専門家によって行われる。舌側又は前庭側に一体化されるアーチが通る立方体を有するキャップに基づく装置を製造することは、特定の装置を用いて自動的に行われる。この方法は、ブレースの位置を選択するときの目の知覚によるヒューマンエラー、及び、この技法を手で行うことに由来するエラーを排除しようとするものである。

歯矯正装置は、キャップのアセンブリから構成される。各キャップは、その透明性に起因して歯(単数又は複数)に解剖学的及び審美的に適合する。各キャップは、前庭側領域又は舌側領域に配置される1つ又は複数の要素を組み込み、トルク、傾斜及び形成を伝えることによって、ニッケル−チタンアーチを組み込むことに基づいて歯の移動における3次元制御を生成し、ニッケル−チタンアーチは、固定式の器具において用いられるものと同等であるが、キャップに適用され、これは、取り外し可能に働くことを可能にする。これらの要素は、その製造方法の間に、特定の点でキャップに、及び、キャップの実際の本体に組み付けられる立方体に接着されるブレース又は立方体であるものとすることができる。

そのために、本発明の装置の目的は、高強度のアーチ及びブレース技法の使用と、歯キャップの使用との組み合わせに基づく。したがって、本発明の2つの実施形態及びそれを製造する方法が存在する。

装置の第1の実施形態 装置は、1つ又は複数の歯に嵌められ、専門家が予め定められた位置に特定の寸法を有するブレース及び立方体を接着させる独立したキャップのアセンブリから構成される。立方体を使用するとき、立方体は、それが位置付けられる位置に従って特定の寸法を有する。この装置は、前庭部側又は舌部側のブレース及び立方体を含むことができる。いずれの場合も、以下のキャップが区別される: ・歯の位置を矯正するために歯に個々に嵌められ、ブレース又は立方体が接着される個々のキャップ。 ・固定要素として使用されるキャップであって、単一の歯又は複数の歯において使用され、臼歯に一般的であるキャップ。このキャップの場合、アーチが通る1つのみのブレース又は立方体が含まれ、義歯における支持点として使用され、それによって、アーチはシフトされる歯に力を印加する。

ブレース又は立方体は、患者の義歯、及び、患者の歯に固定されるキャップ(単数又は複数)に対する仮想化プロセスによって予め決められた位置において個々のキャップに接着される。製造プロセスの結果として、キャップは、ブレース又は立方体を接着しなければならない位置を医師に示すように直線的な突起を含む。患者の理想的な歯列弓が予め記憶されている高強度アーチは、ブレース及び立方体に一定の力を印加し、その力は、直線的な突起を通して予め画定されるそれらの固定要素を通じて対応するキャップに、また直線的な突起を通じて歯に伝達され、対応する矯正を生じる。

アーチの記憶は、アーチを製造するのに使用される材料によって決まり、鋼及びニッケル−チタンが使用される。アーチに印加される力、並びに、ブレース及び立方体を用いてキャップに対して印加される方向によって、特に大人において、歯をかなりの距離、すなわち0.5ミリメートル超シフトさせなければならない場合に、歯の位置が改善される。より細かい調整の場合、目に見えないアライナ等のより特定の技法を使用することができる。この技法は、大人が装置を自身で迅速に外すことを可能にする。

キャップの内側部分に、固定要素を収容するネガ形状を有するノッチが作られ、これらのノッチは、各キャップを歯に対して位置決めして固定し、キャップが歯に位置付けられた後でキャップが不随意的に鉛直にシフトすることを防止するために使用される。

固定要素は特定の幾何学的形状を有し、歯の特定の位置に直接的に接着される。これらの固定要素の幾何学的形状は、歯におけるキャップの位置決めを容易にし、口内を傷つけることなくキャップを安全に連結及び分離するように設計されている。本発明の目的であるキャップには2種類の固定要素がある。 a)斜面又は突起に基づいて閉鎖が行われる「旋回」型。この閉鎖部は矩形の形状からなり、矩形の形状から、斜面又は突起が、特定の接触の傾斜及び向きで、その中央部に位置付けられ、回転を形成する特定の方向にこれらの突起のそれぞれに含まれる半球まで出現する。突起の、半球に向かうそれらの経路における高さは、それらの向きとともに、固定要素をキャップによって閉じる機構を適用する。時計回り方向に旋回する固定要素及び反時計回り方向に旋回する固定要素が、斜面の方向に従って製造される。 b)閉鎖部が4つの基本的な要素の組み合わせに基づく鉛直型: a.キャップが連結されたままではないように、上部が歯の頚部領域に取り付けられる切頭球。球は、この閉鎖部の上部から突出し、舌がこの閉鎖部と接触することに起因して生じる可能性がある傷から舌を保護する。 b.外側の鉛直な矩形の立方体。 c.キャップを歯に連結し、キャップのシフトを可能にしないフラップを形成し、キャップに鉛直に連結する水平な矩形の立方体。2つの立方体の組み合わせによって、キャップは、特定の鉛直移動によってしか歯から外すことができない。 d.歯に接着されるペレットの形状の圧潰されたシリンダ。このシリンダの直径は、口の組織との接触に起因して生じる可能性がある傷から舌を保護するために、鉛直な立方体の長さよりも大きい。

この装置を製造する方法は、電子装置、コンピュータ及び特定のプログラムを用いて行われる。専門家は、これらの電子装置を用いて自身が予め画定するブレース及び立方体を、対応する仮想のキャップが加えられる患者の義歯の仮想化によって、上記要素を接着させなければならない位置に接着する。位置が選択されると、ブレース及び立方体のそれぞれを手で接着させる。したがって、製造する方法は、手で行われる作業の大部分を排除する。

この解決策は以下の問題を解決する: a)目に見えないアライナの特許に関して、この装置は、アーチによって印加される力に起因してより短時間で歯の位置を矯正することを可能にする。さらに、この場合には1つの装置のみが使用され、このことは、目に見えないアライナを毎月交換する必要がないようにする。 b)特許文献1におけるような、ブレースを使用して歯の位置を矯正する現在の技法に関して、ブレースを歯に直接接着して歯を操作し、ブレースが歯に接着された後でアーチをブレースに導入するという問題が防がれる。さらに、他の特定のより目立たない立方体を使用して同じ効果を達成することができ、これは、歯に接着される立方体形状のチューブ等の装置を使用することが可能ではないためである。 c)特許文献1に関して、新規の本発明は、ブレース又はチューブを含める前に、これらの全てに共通の平面を画定することに基づく。この理由から、全てのキャップには、ブレース及び立方体の整列平面を示す直線的な突起で印が付される。それによって歯の確実な整列が得られ、立方体又はブレースを接着しなければならない位置を選択するときに目の知覚によるヒューマンエラーを防止する。さらに、固定要素を含めることによってキャップを歯に固定し、装置の矯正効果を高める。

歯科矯正学において使用される歯科補綴物のようなキャップは、患者自身の手を用いて口内に配置され、何らかの特別な技法を用いることなく容易に外すことができる。キャップは、硬質プラスチック又はメタクリレート等の非常に強固で弾性の材料から作られ、各歯又は歯の組に固定されるときに、歯の幾何学的形状に適合して、歯に固定されるほど十分な圧力を印加する。キャップの位置決め及びアーチによって必要な方向に印加される力は、アーチが口内に配置されると確立される。この装置は、口内への装着又はケース内への保管を可能にする。

装置の第2の実施形態 前述の場合と同様に、矯正装置は、単一の歯又は歯の組に嵌めることができる独立したキャップのアセンブリから構成され、個々のキャップは歯に嵌められ、歯の位置を矯正し、固定要素として使用されるキャップは互いに区別される。この場合、装置は、その製造方法の間に専門家によって選択される位置に位置付けられる特定の寸法を有する立方体をキャップの実際の本体に含む、プラスチック材料から作られるキャップのアセンブリから構成される。前述の場合と同様に、この装置は、前庭部側又は舌部側の立方体を含むことができる。

製造方法は、専門家が、対応する仮想のキャップが加えられる患者の義歯の仮想化によって上記チューブの位置及びその寸法を選択するため、手で行われる作業の大部分を排除する。次に、専門家の選択に基づいて、キャップの自動化された製造が行われ、キャップは、その実際の本体に、歯の位置を矯正するためにキャップに力を印加するアーチが通るチューブを含む。

換言すると、立方体の突起はキャップの一部である。したがって、この場合、個々のキャップに接着されるブレースが使用されない。立方体の位置決め及びそれらの寸法の双方は、患者の義歯及びキャップに対する仮想化プロセスによって専門家により予め決められる。そのため、アーチが歯に力をより効果的に印加するために、専門家は、より高い精度を達成するために仮想化プログラムを用いて立方体の高さ及び立方体のそれぞれの位置を決める。結果として生じるキャップはしたがって、専門家がアーチを通さなければならないと考える高さに立方体の突起を含む。上記アーチが通る穿孔部が上記立方体の突起に作られる。

上記で挙げた問題に加えて、この解決策は以下の問題を解決する: ・アーチがキャップに印加する力に由来する最良の結果をもたらすように、特定の寸法を有する立方体の突起が各キャップに作られる。 ・全ての立方体形状の突起が1つの同じ平面内で整列され、歯の異なる位置の結果として全体像に起因する立方体の位置決めにおける操作及び目の評価のエラーの問題を防ぐ。 ・この方法は、立方体の配列が仮想化方法によって予め行われるため、アーチの正確な整列を確実にする。 ・キャップ及びそれらの立方体は単体に作られるため、装置の視覚影響が低減され、ユーザによってより良く受け入れられる。さらに、ブレースを歯又はキャップに接着しなければならないステップが排除される。

製造方法。整列装置は以下のステップによって製造される: 1)標準的なバイトワックスを使用して標準的な方法によって患者の義歯模型が得られると、患者から取った模型を3次元的にスキャンする。患者の義歯を表すデジタルデータの組を、上記型のレーザスキャン方法によって作成する。このデジタルデータは、患者の義歯の幾何学的特徴を表し、これは、上記義歯を仮想的に表し、義歯に作用することが可能であるように使用される。スキャン方法は、特許文献5の見解書の4/6頁に記載されているように現行の技術水準において既知であるため、更に詳細には説明しない。 2)スキャンした模型を表すデジタルデータの組を、患者の義歯模型を仮想化するコンピュータプログラムに送信する。この仮想化された模型に、専門家は、歯科用整列装置をカスタマイズして仮想的に形成するように加えられる様々な仮想の要素を加えて修正することができる。そのために、以下のステップが行われる: a.仮想のセクションを有する正四角柱又は立方体を形成する。仮想の立方体のライブラリに基づいて、ピラミッド形の基部を有する立方体を選択し、患者の各歯に合わせてカスタマイズするように修正する。これらの仮想の立方体は、内側部分にアーチが通るキャップの立方体の突起を後に画定するために使用される。これらの装置の成功への鍵は、想定される移動に従う各歯の特定の設計及びその配置にある。 b.立方体が整列して配置される仮想の水平な挿入平面を選択する。仮想のカット線において歯をカットする水平面を、特定のプログラムを用いて確立する。平面の選択及びカット線の決定は、専門家が各歯に組み込まれる仮想の立方体の位置決めを校正するように制御する高さを確立し、押し込むことに従って水平な不連続部を形成し、これが、患者の口内に器具を固定させるものである。 c.仮想の立方体を配置すること。水平な挿入平面が選択されると、仮想の立方体を仮想の歯のそれぞれの上記平面に配置する。段落「a」において記載したように、各立方体は、キャップが後に挿入されてそこで移動が生じなければならない部分に従ってカスタマイズされる。この場合、その着想は、アーチが立方体に力を印加するために(この点で、仮想の角柱又は立方体は歯から突出するセクションを有する)、歯の悪い位置に従って非均一な形状を有する歯にそのセクションを挿入することからなる移動の第2の伝達を生成する。換言すると、立方体はより長いか又はより短く、より大きいか若しくはより小さい深さ又は高さを有し、各側に対して多かれ少なかれ挿入され、歯における所望の移動を生成することを可能にする。したがって、行われる移動に多かれ少なかれ従って、仮想の立方体の位置決め及び寸法において不均衡が生る。仮想化によって、様々な立方体を配置することができ、最良の組み合わせを選択し、それによって、立方体及びキャップを通じて作用するときにアーチが歯に印加する力を生成する効果を高めるために、対応する試験を行うことができる。 立方体は、舌部側、前庭部側又は双方の組み合わせに位置決めすることができ、これは、舌部側及び前庭部側が組み合わせられると、生成される力がより大きくなるためである。この位置決めは、行われる移動、及び、歯の「悪い位置」によって決定される。 立方体は、バランス、トルク及び角形成に基づく配置技法に従って位置決めされ、これは、アーチが印加する力を、キャップ及び歯に、ブレースが伝達するのと同じように伝達するという目的のためである。 d.キャップを鉛直に制御すること。キャップを歯に固定する固定要素を改良し、キャップが晒される可能性がある力に起因するキャップのシフトを防止するために、幾つかのキャップの内側部分に幾つかのキャビティを作り、固定要素を歯に直接接着してキャビティに挿入することを可能にする。固定要素は、歯の仮想化によって位置決めされる。このステップでは、専門家又は医師が、コンピュータに格納されている仮想の模型に基づいて各歯において使用される固定要素の種類を選択し、将来的に固定要素を接着しなければならない仮想の歯の位置を示す。そのために、直径が修正されてキャップ及び特定の歯に適合される仮想の半球を使用することができるか、又は、特定の固定要素を使用することができる。 e.結果として、水平な仮想の平面に対する相対的な線、様々な寸法を有する立方体及びキャップの将来的な制御のための仮想の半球のアセンブリを含む、コンピュータファイル、例えば仮想の義歯の幾何学的特徴を全て含むSTL式のファイルを作成する。 3)プリントする。仮想の義歯、その立方体、水平な平面及びキャップに関するデータを含むコンピュータファイルから3次元(3D)プリントを行う。立方体及び固定要素を含む患者の歯の模型をそれによって製造する。この歯の模型は、キャップのネガ及び製造されるキャップと同等である。 4)キャップをスタンピングする。0.5〜1.5ミリメートルの透明な熱成形プレートをこの型においてスタンピングする。そのために、メタクリレート、酢酸樹脂、セラミック、ジルコニウムプレート等を模型に適合するプレス機を使用してキャップを生じることに基づく従来のスタンピング方法を使用する。厚さは、行われる歯の移動、及び、キャップが晒される力、したがって伝達される力によって決まる。スタンピングの結果として、模型のポジ形状、歯の形状、及び、各キャップの開口のセクションを有する立方体を有するキャップが製造される。 5)セクションを開口させ整列装置を製造する。この時点で、立方体の両側を開口させ、歯に取り付けられるプリフォームの開口セクションを形成する。開口は、ドリル及びマイクロモータによって、又は、高温の矩形のアーチを挿入することによって作ることができる。次に、丸みを帯びているか又は円形の断面を有するアーチを、各キャップの立方体に作った各開口を通して摺動させ、全てのキャップを相互接続し、弾性の締結具によって固定する。

上述の方法の変形形態が、ステップ2.dの後にキャップを仮想的に生成するステップを加えることからなる。この場合、仮想の義歯に対して行う作業に基づいてキャップをそれらの構成要素とともに仮想的に設計した後で、体積が提供され、0.5〜1.5ミリメートルの厚さを有するキャップを仮想的に再現する。それによって、固定要素のリセス及び立方体の突起を有するキャップのデジタルデータを有するファイル(ステップ2.e)が作成される。このファイルは、患者の要件に従ってキャップを製造することを可能にし(アクリル、セラミック又はジルコニウム)、その製造を、後に、所望の材料を使用して、所望の美的な特徴を組み合わせることによって3Dプリンタにより行うことを可能にする。この変形形態は、義歯をプリントするステップ、及び、プリントされた義歯においてキャップをスタンピングするステップを排除する。

製造される装置は、各キャップが、立方体に対応する正方形又は矩形の断面を有する突起を含む、各歯の個々のキャップに基づいて歯の移動を生成する装置又は器具である。キャップは、仮想化中に生成されるセクションから生じる立方体の開口を通る可撓性のアーチと相互接続されるため、従来のブレースによって生成される同じ伝達がシミュレートされ、歯における同じ移動を、但し歯に接着されるブレースを使用することなく生成する。

この装置は、取り外し可能であり、透明なキャップの使用に基づくため、ブレースの直接的な使用よりも美的に優れており、これは、キャップが全体的な臨床的な歯冠を包含し、ブレースを接着する必要なく可撓性のアーチの力を伝達することを可能にするためである。したがって、この装置はより衛生的であり、快適であり、美的に優れる。

この製造方法は、患者の義歯の仮想化に基づく方法を使用し、アーチとキャップとの間の接続要素としてブレースを使用しないようにするため、取り外し可能なブレースに関する特許文献1に記載されている解決策を改良するものである。この方法は、組み込まれる全ての仮想の構成要素とともに患者の修正された模型を仮想的に生成するため、プロトタイプが製造されると、これらの構成要素を透明に再現するキャップを製造することができ、それによって、ブレースを使用しないようにする。

この製造方法の利点は、自身の突起を有するキャップを製造するために義歯及びネガ形状についての情報を含むコンピュータファイルを作成することからなる。紛失の場合に装置全体を、又は、装置の部分的な破損の場合にキャップのうちの1つのみを製造するための情報を、これらのファイルによって容易に検索することができる。

装置の製造方法における別の変形形態は、立方体の位置に対応する仮想の水平な平面を示す線を含むキャップの製造を制限することからなる。この場合、方法は、立方体選択プロセス、及び、立方体選択プロセスを、義歯を仮想化するステップに含める以外は同じである。換言すると、水平な平面が画定され、適切な場合、このステップにおいて、ブレースを接着しなければならない位置に印が付される。プリントするステップでは、水平な平面は、ブレースを接着しなければならない点のような、ネガ形態として働く義歯の線によって示される。キャップをスタンピングする方法を行う場合、ブレースを接着しなければならない対応する線及び位置は、目立たないが、専門家は分かることができる印によって示される。この製造プロセスの変形形態は、仮想のキャップの生成である。この変形形態から、キャップのプロトタイプを、仮想の模型から仮想的に設計することができる。仮想のキャップは、キャップを後にプリントするための模型として有用であり、デジタルデータファイルに格納される。ここから、医師が次に、キャップを含むカット線の印を用いて、ブレースを所望の位置に接着させる。この方法はあまり費用がかからず、手で行われる。

より良い理解のために以下の図面が含まれる。

歯科用整列装置を製造する方法のフロー図である。

仮想のカット線に基づくバランス線に対する仮想の立方体の位置決めを示す図である。

キャップを製造する方法から生じるキャップのプロファイル図である。

キャップを製造する方法において使用される仮想の立方体の図である。

キャップを製造する方法において使用される仮想の立方体の図である。

歯に固定する旋回型固定要素を示す図である。

時計回りの回転を伴う旋回型固定要素の斜視図である。

反時計回りの回転を伴う旋回型固定要素の斜視図である。

鉛直型固定要素のプロファイル図である。

鉛直型固定要素の平面図である。

鉛直型固定要素の平面図である。

結果として生じる整列装置を示す図である。

医師が、位置決め線に従った仮想の立方体及びキャップに窪みを作る球を配置した仮想の義歯を示す図である。

一方の位置にあるカット線を有するキャップを示す図である。

反対の位置にあるカット線を有するキャップを示す図である。

図1は、デジタルデータの組からなり、グラフィックコンピュータプログラムに示されている、患者の義歯模型に対して行われるスキャンから生成される仮想の義歯(1)を示している。第1のステップ(37)において、様々な寸法を有する仮想の立方体(4)の仮想のライブラリ(2)、並びに、様々な寸法及び幾何学的形状を有する仮想の固定要素(5)を有する別のライブラリ(3)にアクセスすることを示している。立方体(4)及び仮想の固定要素(5)を選択するとき、それらの寸法を、仮想の義歯(1)の仮想の歯に適合させるように修正することができる。医師は次に、仮想の義歯(1)の画像に基づいて、水平な仮想の平面(6)を選択して表示する(ステップ(38))。この平面の配置は、仮想の義歯でカット線(7)を生成する。このカット線は、ライブラリ(2)において選択した仮想の立方体(4)を配置しなければならない高さを示し、また適切な場合には、その幾何学的形状を修正する。平面の位置決め及びカット線(7)の生成はまた、ブレース(32)を配置しなければならない高さを示すのに用いられる。仮想の立方体(4)が配置されると、医師は、プログラムを用いて、求められる結果を達成するまで、立方体(4)の位置決め及び最終的な寸法を操作する。この場合、この着想は、アーチ(16)が仮想の立方体に力を印加することによって、特定の力を生成し、歯(20)において移動を伝えることである。仮想化によって、様々な仮想の立方体(4)を配置することができ、対応する試験を行って最良の組み合わせを選択することができ、それによって、実際のアーチ(16)がキャップ(12)の立方体の突起(13)を通じて作用するときに後に歯(20)に印加する効果を高める。このステップ(37)は、仮想の立方体(4)の前庭側の配置を示しているが、舌側の配置も可能である。

医師は次に、図2に示されているようなバランス線に対応する仮想のカット線(7)に対する仮想の立方体(4)の位置決めの仮想の図を用いて、実際の歯(20)のそれぞれにおいてアーチ(16)によって印加される力のバランスを仮想的にとる。この方法は、図示されていないブレースにも適用することができる。仮想の立方体(4)は、ブレースと同じ方法でキャップ(16)及び歯(20)に伝達される、アーチによって印加される力を得るために、バランス、トルク及び角形成に基づく配置技法に従って位置決めされる。

実際のキャップ(12)を鉛直方向に固定するために、半球状の仮想の突起(5)を、歯の、固定要素(21、24及び27)が後に実際の義歯に手で接着される位置に挿入する。これらの固定要素(21、24及び27)は、仮想のライブラリから対応する固定要素を選択し、次に、固定要素を各歯及びキャップに適合させるようにそれらの寸法及び幾何学的形状を修正することによって画定される。これらのライブラリも固定要素の画定も図面には示されていない。

図13は、仮想の義歯(8)が、カット線(7)に従った仮想の立方体(4)及びキャップに窪みを作る球(5)を含む、最終的な仮想の結果を示している。

仮想の方法の結果として、カット線(7)、義歯(8)に連結される様々な寸法を有する仮想の立方体(4)のアセンブリ、及び、キャップ(12)を将来的に制御する仮想の半球(5)を含む仮想の義歯(8)の幾何学的特徴を有する、コンピュータファイルが作成される(ステップ(39))。このファイル(39)は、3Dプリンタによってプリントされ(プリントするステップ(40))、立方体形状の突起(10)及び半球状の突起(11)を含む、患者の歯の模型又はプリントされた義歯(9)を生成する。スタンピング方法を、歯の形状を有するとともに、立方体の突起(13)、並びに、固定要素(21、24及び27)の閉鎖部を収容するノッチ(14)を含む最終的なキャップ(12)を製造するように、このプリントされた義歯(9)に対して行う(スタンピングするステップ(41))。対応する隙間が、ドリル及びマイクロモータによって、又は、高温の矩形のアーチを挿入することによって立方体の突起(13)に作られる。次に、丸みを帯びているか又は円形の断面を有する歯科用アーチ(16)を、各キャップの立方体に作られた各開口を通して摺動させ、全てのキャップを相互接続するとともに弾性の締結具によって固定する。

図3の各キャップ(12)は、その製造方法の後で生成される歯(20)の形状を有する。前庭部側又は舌部側において、キャップは、立方体形状の突起(13)、並びに、キャップ(12)が連結される歯(20)に接着される固定要素(21、24及び27)にキャップ(12)を嵌めることを可能にする割れ目(14)を含む。各割れ目(14)の位置は、図1に示されているような仮想化方法において画定される。

図4及び図5の仮想の立方体(4)は、より幅広の角柱の基部(17)を有し、その上に矩形の角柱(18)が載り、矩形の角柱(18)の寸法は、アーチ(16)が各歯(20)に印加しなければならない力(その方向を含む)に従って、医師によって決められる。キャップ(12)をプリントするとき、これらの立方体は、キャップ(12)に対応する突起(13)を生成し、図3に示されているように単体を形成する。

医師は、キャップ(12)にノッチを作るように予め決められた位置において固定要素(21、24及び27)を歯(20)に手で接着させる。したがって、図6は、歯(20)の舌部側に接着される旋回型固定要素(21)を示している。図7及び図8に示されているように、そのような「旋回」型固定要素(21、24)は、矩形の形状からなり、矩形の形状から、斜面(22、25)又は突起が、特定の接触の傾斜及び向きで、その中央部に位置付けられ、回転を形成する特定の方向にこれらの突起(22、25)のそれぞれに含まれる楕円の断面を有する半球(23、26)まで出現する。突起(22、25)の、半球(23、26)に向かうそれらの経路における高さは、それらの向きとともに、各固定要素(21、24)をキャップ(12)によって閉じる機構を適用し、対応する固定要素を作る。図7は、時計回りに回転する突起を有する固定要素(21)の場合を示しており、一方で、図8は、反時計回りの突起(25)を有する固定要素(24)を示している。

図9〜図11の鉛直型の閉鎖部(27)は、以下からなる: ・キャップ(12)が連結されたままではないように上部が歯の頚部領域に取り付けられる切頭球(28)。球は、この閉鎖部の上部から突出し、舌がこの閉鎖部と接触することに起因して生じる可能性がある傷から舌を保護する。 ・キャップを歯に連結する連結フラップを形成する外側の鉛直な矩形の立方体(29)及び水平な矩形の立方体(30)。 ・歯(20)に接着されるペレットの形状の圧潰されたシリンダ(31)。このシリンダ(31)の直径は、口の組織を保護するために、鉛直な立方体(29)の長さよりも大きい。

閉鎖部は、閉鎖部を表すコンピュータファイルに基づいてスタンピング方法によって製造され、ステップ(33及び34)において画定されている。

図12は、アーチ(16)を用いて歯の位置を矯正する矯正装置を形成するキャップ(12)のアセンブリからなる、この方法の最終的な結果を示している。独立したキャップ(12)を、単一の歯(20)又は歯の組に嵌めることができる。キャップ(12)のそれぞれは、ブレース(32)、又は、穿孔された立方体形状の突起(13)を含み、立方体形状の突起(13)には、立方体を通じてキャップ(12)に伝達される力を立方体の突起(13)に印加するアーチ(16)が横切る。その結果、立方体は、歯に印加される力の所望の方向に従って特定の形状及び寸法を有する。

図14は、カット線(7)に対応する直線的な突起(34)を含むプリントされた義歯(33)に対応する変形形態を示している。この義歯(33)は、立方体の突起(10)を含まないという点で義歯(9)とは区別される。この義歯(33)のスタンピングによって製造される図15及び図16のキャップ(34)は、ブレース又は立方体を手で接着することができる高さを専門家に示す突起(35)に対応する突起、並びに、固定要素(21、24及び27)を収容するノッチ(14)のみを含む。

本発明は、健康科学、特に歯科矯正学の分野に関する産業において適用することができる。

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