Development of automated dentition treatment planning and equipment in the computer

申请号 JP2000573292 申请日 1999-10-08 公开(公告)号 JP2002526154A 公开(公告)日 2002-08-20
申请人 アライン テクノロジー,インコーポレーティド.; 发明人 ファーフェング ウェン,; ティモシー エヌ. ジョーンズ,; ムハマド チシャチ,; アンドリュー ビアーズ,; ブライアン フレイバーガー,; フィリップス アレクサンダー ベントン,; ケルシー ワース,;
摘要 (57)【要約】 矯正の患者の歯を復位するための計画を作成するために使用される。 コンピュータは、最初の 位置 のおける患者の歯を示す最初のデジタルデータセットおよび最後の位置のおける患者の歯を示す最後のデジタルデータセットを受け取る。 次いでコンピュータはデータを使用して、歯が最初の位置から最後の位置まで移動する処置経路を生成する。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 1組の最初の歯の位置からから1組の最後の歯の位置まで患者の歯を復位する計画を作成する際に使用するコンピュータで実現された方法であって、 該最初の位置において該歯を示す最初のデジタルデータセットを受信する工程と、 最後の位置における該歯を示す最後のデジタルデータセット生成する工程と、 該歯が、該最初の位置から該最後の位置まで沿って移動する処置経路を生成する工程と、 を含む、方法。
  • 【請求項2】 前記最初のデジタルデータセットを受信する工程は、前記患者の歯の物理モデルを走査することによって得られる受信データを含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項3】 破壊的走査システムを用いて前記物理モデルを走査する工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  • 【請求項4】 前記破壊的走査システムを用いて前記モデルを走査する前に、レーザ走査システムを用いて該物理モデルを走査する工程をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  • 【請求項5】 前記破壊的走査システムで走査する前に、前記レーザ走査システムを用いて、咬合状態で前記患者の上の歯および下の歯の物理モデル走査する工程をさらに含む、請求項4に記載の方法。
  • 【請求項6】 前記最初のデジタルデータセットを受信する工程は、前記患者の歯の2つの物理モデルを走査することによって得られた受信データを含み、
    該2つの物理モデルの一方は、該歯のポジティブインプレッションを示し、他方は該歯のネガティブインプレッションを示す、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項7】 前記ポジティブインプレッションおよび前記ネガティブインプレッションを走査し、互いに組み合わせる工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  • 【請求項8】 前記最初のデジタルデータセットは、前記患者の歯のボリューム画像データを含み、前記方法は、該歯の表面の3Dジオメトリモデルに該ボリューム画像データを変換する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項9】 前記ボリューム画像データを変換する工程が、画像値に大きな遷移が発生する間、該画像データ内のボリューム要素を検出する工程を含む、
    請求項8に記載の方法。
  • 【請求項10】 所定の規則のセットを適用して、前記最初のデータセットを個別の歯の3Dモデルに分割する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項11】 典型的なデータセットが、個別の歯のモデルにどのようにして分割されるかを示す情報のデータベースから前記規則を導き出す工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  • 【請求項12】 前記規則は、典型的な歯のカスプ構造についての情報を含む、請求項10に記載の方法。
  • 【請求項13】 矯正関連の規則を適用し、重要でない矯正特徴に関連する前記最初のデータセットにおけるデータ量を減少させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項14】 隠れた歯の表面を示すデータを含むように前記最初のデータを修正する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項15】 前記隠れた歯の表面が、歯根を含む、請求項14に記載の方法。
  • 【請求項16】 前記隠れた歯の表面を示すデータが、前記患者の歯の隠れた表面を示す画像データを含む、請求項14に記載の方法。
  • 【請求項17】 前記画像データが、X線データ、CTスキャンデータ、M
    RIデータのうち少なくとも1つを含む、請求項16に記載の方法。
  • 【請求項18】 前記隠れた歯の表面を示すデータが、典型的な歯の該隠れた表面を示すデータを含む、請求項14に記載の方法。
  • 【請求項19】 前記隠れた歯の表面を示すデータを導き出すように前記患者歯の可視表面を推定する工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  • 【請求項20】 前記患者の歯が、前記処置経路に従うか否かを示し、従わない場合、該処置経路を修正する情報を使用する情報を受信する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項21】 前記処置経路を生成する工程が、各歯に対して2つ以上の候補処置経路を生成し、選択のため人間のユーザに、各候補処置経路のグラフィカル表示を提供する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項22】 前記患者の歯が、前記処置経路に沿って移動する際に発生する任意の衝突を検出する規則のセットを適用する工程をさらに含む、請求項1
    に記載の方法。
  • 【請求項23】 前記衝突を検出する工程が、 第1の歯と第2の歯との間の中立投影平面を確立する工程と、 該平面に垂直であり、該投影平面上の各1組の基点から正の方向および負の方向を有するz軸を確立する工程と、 該第1の歯までの第1の符号付けされた距離および該第2の歯までの第2の符号付けされた距離を含む一対の符号付けされた距離を計算する工程であって、該符号付けされた距離は、該基点を通過し、該z軸に平行な直線上で測定される、
    工程と、 該任意の符号付けされた距離の対が衝突を示す場合、衝突が発生することを判定する工程と、 によって、該第1の歯と該第2の歯との間の距離を計算する工程を含む、請求項22に記載の方法。
  • 【請求項24】 前記第1の距離に対する正の方向が、前記第2の距離に対する前記正の方向に対向し、符号付けされた距離のいかなる対の合計が0以下かどうかが検出される、請求項23に記載の方法。
  • 【請求項25】 前記処置経路に沿って前記患者の歯を移動する際に発生するいかなる不適切な咬合を検出するように規則のセットを適用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項26】 不正咬合指標に対する値を計算し、該値を人間のユーザに表示する工程をさらに含む、請求項25に記載の方法。
  • 【請求項27】 前記処置経路を生成する工程は、前記患者の歯の移動に関する制限を示すデータを受信し、該データを該処置経路を生成するように適用する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項28】 前記処置経路を発生する工程は、前記最初の位置から前記最後の位置まで各歯を移動するため必要な最小変換量を判定する工程と、前記移動の最小量のみを必要とする各処置経路を生成する工程と、を含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項29】 前記処置経路を生成する工程は、前記歯が等しい大きさの並進運動を受ける少なくとも1つの歯の間の中間位置を生成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項30】 選択されたデータセットに対応する前記位置において、該歯の3次元(3D)グラフィカル表示を与える工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項31】 前記処置経路に沿った前記歯の移動の視覚表示を提供するように該歯の前記グラフィカル表示を動画化する工程をさらに含む、請求項30
    に記載の方法。
  • 【請求項32】 グラフィカルインターフェイスに、ビデオカセットレコーダ上の制御ボタンを示す構成要素を提供する工程をさらに含み、人間のユーザは、前記動画を制御するように操作し得る、請求項31記載の方法。
  • 【請求項33】 前記選択されたデータセット内のデータの1部のみを使用して、前記歯のグラフィカル表示を与える工程をさらに含む、請求項30に記載の方法。
  • 【請求項34】 前記歯のグラフィカル表示を与えるように詳細なレベルの圧縮を前記データセットに適用する工程をさらに含む、請求項30に記載の方法。
  • 【請求項35】 人間のユーザからの命令を受信して、前記歯のグラフィカル表示を修正し、該命令に応答して該グラフィカル表示を修正する、請求項30
    に記載の方法。
  • 【請求項36】 前記ユーザからの命令に応答して前記選択されたデータを修正する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
  • 【請求項37】 人間のユーザが、グラフィカル表示内で歯を選択することを可能にし、それに応答して該歯についての情報を表示する、請求項30に記載の方法。
  • 【請求項38】 前記情報は、前記処置経路に沿って移動する間、前記歯が受ける運動に関連する、請求項37に記載の方法。
  • 【請求項39】 前記情報は、前記グラフィカル表示内で選択された前記歯と別の歯との間の直線距離を示す、請求項37に記載の方法。
  • 【請求項40】 前記グラフィカル表示を与える工程は、複数の表示矯正特定視野角の選択された1つにおいて、前記歯を与える工程を含む、請求項30に記載の方法。
  • 【請求項41】 前記患者の歯のグラフィカル表示を見た後、人間のユーザがテキストベースコメントを提供し得るユーザインターフェイスを提供する工程をさらに含む、請求項30に記載の方法。
  • 【請求項42】 前記グラフィカル表示を与える工程は、人間が該グラフィカル表示を見ることを望むリモートコンピュータにデータをダウンロードする工程を含む、請求項30に記載の方法。
  • 【請求項43】 人間ユーザによって制御される3Dジャイロスコープ入力デバイスからの入力信号を受信し、該入力信号を使用して、前記グラフィカル表示内の歯の方向を変更する工程をさらに含む、請求項30に記載の方法。
  • 【請求項44】 前記最後の位置に前記患者の歯を移動するように構成された少なくとも1つの矯正器具を作製する際に使用する器具作製システムに、前記治療経路に沿って選択された点における該患者の歯の位置を表示するデータを送達する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項45】 前記データにおいて前記器具が適応しなければならない矯正付属装置のデジタルモデルを含む工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  • 【請求項46】 前記デジタルモデルが、前記患者の歯の1つに配置されるブラケットを示す、請求項45に記載の方法。
  • 【請求項47】 前記デジタルモデルが、前記患者の口の中に配置されたアンカーを示し、前記器具が該アンカーを引っ張る、請求項45に記載の方法。
  • 【請求項48】 前記作製されるべき器具の材料性質を示すデータを受信し、該データを使用して前記処置経路を生成する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
  • 【請求項49】 1組の最初の歯の位置から1組の最後の歯の位置まで患者の歯を復位する計画を作成する際に使用する有形の記憶媒体上に存在するコンピュータプログラムであって、該プログラムが、 該最初の位置において該歯を示す最初のデジタルデータセットを受信し、 該最後の位置において該歯を示す最後のデジタルデータセットを生成し、 該歯が該最初の位置から該最後の位置まで沿って移動する処置経路を生成するように動作可能である実行可能な命令を含む、プログラム。
  • 【請求項50】 前記最初のデジタルデータセットが、前記患者の歯の物理モデルを走査することによって得られたデータを含む、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項51】 前記最初のデジタルデータセットが相互に組み合わされた前記患者の歯のポジティブインプレッションおよびネガティブインプレッションを走査することによって得られたデータを含む、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項52】 前記最初のデジタルデータセットは、前記患者の歯のボリューム画像データを含み、画像値における大きな遷移が発生する間、該画像データ内のボリューム要素を検出することによって、前記コンピュータは、該ボリューム画像データを歯の表面の3Dジオメトリモデルに変換する、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項53】 前記コンピュータは、前記最初のデータセットを個別の歯の3Dモデルに分割するように所定の規則のセットを適用する、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項54】 前記コンピュータは、隠れた歯の表面を示すデータを含むように前記最初のデジタルデータセット修正する、請求項49に記載のコンピュータプログラム。
  • 【請求項55】 前記コンピュータは、前記処置経路に沿って前記患者の歯が移動する際に発生する任意の衝突を検出するように規則のセットを適用する、
    請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項56】 前記コンピュータは、 第1の歯と第2の歯との間の中立投影平面を確立する工程と、 該平面に垂直であり、該投影平面上の各1組の基点から正の方向および負の方向を有するz軸を確立する工程と、 該第1の歯までの第1の符号付けされた距離および該第2の歯までの第2の符号付けされた距離を含む一対の符号付けされた距離を計算する工程であって、該符号付けされた距離は、該基点を通過し、該z軸に平行である直線上で測定される工程と、 該任意の符号付けされた距離の対が衝突を示す場合、衝突が発生することを判定する工程と、 によって該第1の歯と該第2の歯との間の距離を計算することにより該衝突を検出する、請求項55に記載のプログラム。
  • 【請求項57】 前記コンピュータは、前記処置経路に沿って前記患者の歯が移動する際に発生する任意の不適切な咬合を検出するように規則のセットを適用する、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項58】 前記コンピュータが、選択されたデータセットに対応する前記位置において、前記歯の3Dグラフィカル表示を与える、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項59】 前記コンピュータは、前記歯のグラフィカルインターフェイスを動画化して前記処置経路に沿って前記歯の移動の視覚表示を提供する、請求項58に記載のプログラム。
  • 【請求項60】 前記コンピュータは、前記歯のグラフィカル表示を与えるように、前記選択されたデータセットに詳細なレベルの圧縮を適用する、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項61】 前記コンピュータは、人間のユーザから命令を受信し、前記歯のグラフィカル表示を修正し、該命令に応答して、該グラフィカル表示および前記選択されたデータセットを修正する、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項62】 前記コンピュータは、前記患者の歯を最後の位置に移動するように構成された少なくとも1つの矯正器具を作製に使用するための、前記処置経路に沿った選択された点において、前記患者の歯の位置を示すデータを器具作成システムに送達する、請求項49に記載のプログラム。
  • 【請求項63】 前記コンピュータは、前記データ内に前記器具が適応しなければならない矯正付属装置のデジタルモデルを含む、請求項62に記載のプログラム。
  • 【請求項64】 1組の最初の歯の位置から1組の最後の歯の位置までの患者の歯を復位する計画を作成する際に使用するためのシステムであって、 該最初の位置において該歯を示す最初のデジタルデータセットを受け取る入力構成要素と、 該最後の位置での該歯を示す最後のデジタルデータセットを生成する歯の位置合わせ構成要素と、 該歯が該最初の位置から最後の位置まで沿って移動する処置経路を生成する経路生成構成要素と、 を含む、システム。
  • 【請求項65】 前記最初のデジタルデータセットが、前記患者の歯の物理モデルを走査することによって得られたデータを含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項66】 前記最初のデジタルデータセットは、相互に組み合わされた前記患者の歯のポシティブインプレッションおよびネガティブインプレッションを走査することによって得られたデータを含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項67】 前記最初のデジタルデータセットは、前記患者の歯のボリューム画像データを含み、前記システムは、画像値における大きな遷移が発生する間、該画像データにおけるボリューム要素を検出することにより、該ボリューム画像データを前記歯の表面の3Dジオメトリックモデルに変換する構成要素を含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項68】 前記最初のデータセットを個別の歯の3Dモデルに分割するように所定の規則のセットを適用するセグメント化構成要素をさらに含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項69】 前記入力構成要素は、隠れた歯の表面を示すデータを含むように前記最初のデジタルデータセットを修正する、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項70】 前記処置経路に沿って前記患者の歯が移動する際に発生するいかなる衝突を検出するように規則のセットを適用する、衝突検出構成要素をさらに含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項71】 前記衝突検出構成要素は、 第1の歯と第2の歯との間の中立投影平面を確立する工程と、 該平面に垂直であり、該投影平面上の各1組の基点から正の方向および負の方向を有するz軸を確立する工程と、 該第1の歯までの第1の符号付けされた距離および該第2の歯までの第2の符号付けされた距離を含む一対の符号付けされた距離を計算する工程であって、該符号付けされた距離は、該基点を通過し、該z軸に平行である直線上で測定される、工程と、 該任意の符号付けされた距離の対が衝突を示す場合、衝突が発生することを判定する工程と、 によって該第1の歯と該第2の歯との間の距離を計算することによって該衝突を検出する、請求項70に記載のシステム。
  • 【請求項72】 前記処置経路に沿って前記患者の歯が移動する際に発生する任意の不適切な咬合を検出するように規則のセットを適用する咬合監視構成要素をさらに含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項73】 選択されたデータセットに対応する前記位置において、前記歯の3Dグラフィカル表示を与える表示構成要素をさらに含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項74】 前記表示構成要素は、前記歯のグラフィカル表示を動画化し、前記処置経路に沿って前記歯の移動の視覚表示を提供する、請求項73に記載のシステム。
  • 【請求項75】 前記ディスプレイ要素は、詳細なレベルの圧縮を前記選択されたデータセットに適用して、前記歯のグラフィカル表示を与える、請求項7
    3に記載のシステム。
  • 【請求項76】 前記ディスプレイ要素は、人間ユーザからの命令を受信して前記歯のグラフィカル表示を修正し、該命令に応答して該グラフィカル表示を修正し、該命令を使用して前記選択されたデータセットを修正する、請求項73
    に記載のシステム。
  • 【請求項77】 前記患者の歯を前記最後の位置に移動するように構成された少なくとも1つの矯正器具を作製する際に使用するための、該処置経路に沿って選択された点において該患者の歯の位置を示すデータを器具作製システムに送達する出力構成要素をさらに含む、請求項64に記載のシステム。
  • 【請求項78】 前記出力構成要素は、前記データ内で前記器具が適応しなければならない矯正付属装置のデジタルモデルを含む、請求項77に記載のシステム。
  • 【請求項79】 患者の歯の3D3次元モデルを生成する際に使用するためのコンピュータで実現される方法であって、該方法は、 該患者の歯のグループの3D表示を含む最初のデータセットを受信する工程と、 各個別の歯に対応する該最初のデータセット内の点を特定する工程と、 該最初のデータセットを複数のデータセットに分割し、該歯の1つに対して特定された該点をそれぞれ含む、方法。
  • 【請求項80】 前記対応する歯の可視表面を示す3Dジオメトリモデルとして各データセット記録する工程をさらに含む、請求項79に記載の方法。
  • 【請求項81】 前記対応する歯の隠れた表面を含むように各3Dモデルを修正する工程をさらに含む、請求項80に記載の方法。
  • 【請求項82】 前記最初のデータセットは、デジタルボリューム画像データを含み、前記方法は、デジタル画像値におけるシャープな遷移が発生する間、
    画像データにおいてボリューム要素を検出することによって、該ボリューム画像データを3Dジオメトリックモデルに変換する工程を含む、請求項79に記載のシステム。
  • 【請求項83】 患者の歯が、第1の組の位置から第2の組の位置まで移動し得るかどうかを判定しする際に使用するコンピュータで実現される方法であって、該方法は、 該第2の組の位置において該歯を示すデジタルデータセットを受け取る工程と、 該第2の組の位置に移動する間、任意の該歯が衝突するかどうかを判定する工程と を含む、方法。
  • 【請求項84】 任意の前記歯が衝突するかどうかを判定する工程は、 第1の歯と第2の歯との間の中立投影平面を確立する工程と、 該平面に垂直であり、該投影平面上の各1組の基点から正の方向および負の方向を有するz軸を確立する工程と、 該第1の歯までの第1の符号付けされた距離および該第2の歯までの第2の符号付けされた距離を含む一対の符号付けされた距離を計算する工程であって、該符号付けされた距離は、該基点を通過し、該z軸に平行である直線上で測定される、工程と、 該任意の符号付けされた距離の対が衝突を示す場合、衝突が発生することを判定する工程と、 によって該第1の歯と該第2の歯との間の距離を計算する工程を含む、請求項8
    3に記載の方法。
  • 【請求項85】 前記第1の距離に対する正の方向が、前記第2の距離に対する正の方向に対向し、符号付けされた距離の任意の対の合計が0以下である場合、衝突が検出される、請求項84に記載の方法。
  • 【請求項86】 矯正患者の歯に対する最後の位置を判定する際に使用するためのコンピュータで実現される方法であって、該方法は、 推奨された最後の位置において該歯を示すデジタルデータセットを受け取る工程と、 該推奨された最後の位置において該歯の3次元(3D)グラフィカル表示を与える工程と、 該グラフィカル表示において該歯のユーザの処置に応答して、該歯の1つを復位する命令を受け取る工程と、 該命令に応答して、該デジタルデータセットを修正して、該ユーザが選択した最後の位置において該歯を示す工程と、 を含む、方法。
  • 【請求項87】 矯正の患者の歯に対する推奨された処置計画を分析する際に使用する方法であって、該方法は、 処置後に該患者の上の歯を示すデジタルデータセットを受け取る工程と、 処置後に該患者の下の歯を示すデジタルデータセットを受け取る工程と、 該データセット内のデータを修正して該患者の咬合をシミュレートする工程と、 人間の顎の運動をシミュレートする様式でデータセットを操作し、該運動をシミュレートする間、該患者の上の歯と下の歯との間の衝突を検出する工程と、 を含む、方法。
  • 【請求項88】 前記データセット処理する工程は、典型的な人間の顎の観測された運動に基づいて1組の動画命令を適用する工程を含む、請求項87に記載の方法。
  • 【請求項89】 前記データセット操作する工程は、前記患者の顎の観測された運動に基づいて1組の動画命令を適用する工程を含む、請求項87に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】 本出願は、1998年6月19日に出願され、「Method and Sy
    stem for Incrementally Moving Teeth」
    と題されたPCT出願PCT/US98/12681(代理人事件整理番号18
    563−000120)の一部継続出願であり、これは、1997年10月8日に出願された米国特許出願08/947,080号からの優先権を主張し、これは、1997年6月20日に出願された米国仮特許出願60/050,342号からの優先権を主張する。 これらの開示の全体は、本出願において参考として援用される。

    【0002】 本出願は、「System and Method for Reposit
    ioning Teeth」と題された米国出願09/169,034号(代理人事件整理番号09943/003001)、および「Defining To
    oth−Moving Application Computational
    ly」と題された同第09/149,034号に関連し、これら両方は、本明細書と同日に出願され、これらの開示全体が参考として本明細書中で援用される。

    【0003】 (背景) 1. 発明の分野 本発明は、一般的に、歯科矯正学の分野に関し、より詳細には、歯科矯正処置計画および器具のコンピューター自動化開発に関する。

    【0004】 審美的または他の理由のための歯の整復は、通常「ブレス」とよばれる物を付けることによって慣習的に達成される。 ブレスには、ブラケット、弧線、リガチャー、およびOリングのような種々の器具が挙げられる。 患者の歯に器具を取りつけることは、退屈で、時間のかかる計画であり、何回も処置する矯正歯科医にかかることを必要とする。 結果として、従来の歯科矯正処置は、矯正歯科医の患者の受容量を限定し、歯科矯正処置を非常に高価にする。

    【0005】 ブレスを患者の歯に固定する前に、患者の歯および顎の構造のX線および写真を撮り得るように、矯正歯科医、歯科医、および/またはX線ラボで、少なくとも1回の予約が典型的に予定される。 この予備的に会う間または多分後で会うときにおいてまた、患者の歯のアルギネート型が典型的に作られる。 この型は、処置戦略を処方するために、矯正歯科医がX線および写真とともに使用する患者の歯のモデルを提供する。 次いで、矯正歯科医は、典型的に1回以上の予約を予定し、この間に、ブレスが患者の歯に取り付けられる。

    【0006】 ブレスが最初に取り付けられる面会のときに、歯の表面は、最初に弱酸で処置される。 この酸は、結合されるべきブラケットおよび帯に対して歯の表面の接着特性を最適化する。 ブラケットおよび帯は、後に追加される他の器具に対するアンカーとして役立つ。 酸工程の後に、ブラケットおよび帯は、適切な結合材料を使用して患者の歯にセメントで接合される。 セメントが固定するまで、誘導器具が加えられない。 このために、確実にブラケットおよび帯が歯に十分に結合されるように後の予約を予定することが矯正歯科医に通常である。

    【0007】 従来のセットのブレスにおける最初の力誘導器具は、弧線である。 弧線は、弾力性であり、そしてブラケットのスロットによってブラケットに取り付けられる。 弧線は、ブラケットをともに連結し、そして経時的にこれらに力を及ぼして、
    歯を動かす。 ねじれワイヤ(twisted wire)またはエラストマー性Oリングは、通常、弧線のブラケットへの取り付けを強化するために使用される。 弧線のブラケットへの取り付けは、矯正歯科の分野において、「結紮」として公知であり、この手順で使用されるワイヤは、「リガチャー」とよばれる。 エラストマー性Oリングは、「プラスチック」とよばれる。

    【0008】 弧線が適所に置かれた後、矯正歯科医との周期的な面会が必要とされ、この間に、患者のブレスが種々の力誘導特性を有する種々の弧線を設置することによって、あるいは既存のリガチャーを置換するかまたは締めることによって調節される。 典型的には、これらの面会は、3〜6週間ごとで予定される。

    【0009】 上記のように、従来のブレスの使用は、退屈で、時間のかかるプロセスであり、そして矯正歯科医の診察室に多く来診する必要がある。 さらに、患者の外観から、ブレスの使用は、見苦しく、不快で、感染の危険を提供し、ブラッシング、
    フロッシング、および他の歯科衛生手順を困難にする。

    【0010】 このため、歯を整復するための代替の方法およびシステムを提供することが望ましい。 このような方法およびシステムは、経済的であるべきであり、特に、計画し、そして各個人の患者を監督する際に矯正歯科医によって必要とされる時間の量を減少すべきである。 この方法およびシステムはまた、患者により受容可能であるべきであり、特により見えず、より不快でなく、より感染しにくく、そして毎日の歯科衛生とより適合性であるべきである。 これらの目的の少なくともいくらかが、本明細書中以下に記載される本発明の方法およびシステムによって満たされる。

    【0011】 2. 背景技術の説明 歯科矯正処置を仕上げるための歯のポジショナーは、Keslingによって、Am. J. Orthod. Oral. Surg. 31:297−304(19
    45)および32:285−293(1946)に記載される。 患者の歯の総合的な歯科矯正再調整のためのシリコーンポジショナーの使用は、Warunek
    ら(1989)J. Clin. Orthod. 23:694−700に記載される。 歯のポジショナーを仕上げ、そして維持するための清潔なプラスティック保持具は、Raintree Essix,Inc. ,New Orleans,
    Lousiana 70125、およびTru−Train Plastics
    ,Rochester,Minnesota55902から市販されている。 歯科矯正ポジショナーの製造は、米国特許5,186,623号;同第5,059
    ,118号;同第5,055,039号;同第5,035,613号;同第4,
    856,991号:同第4,798,534号;および同第4,755,139
    号に記載される。

    【0012】 歯科用ポジショナーの製造および使用を記載する他の刊行物には、Kleem
    annおよびJanssen(1996)J. Clin. Orthodon. 3
    0:673−680;Cureton(1996)J. Clin. Orthod
    on. 30:390−395;Chiappone(1980)J. Clin.
    Orthodon. 14:121−133;Shilliday(1971)A
    m. J. Orthodontics 59:596−599;Well(197
    0)Am. J. Orthodontics 58:351−366;およびCo
    ttingham(1969)Am. J. Orthodontics 55:2
    3−31が挙げられる。

    【0013】 Kurodaら(1996)Am. J. Orthodontics 110:
    365−369は、模型のデジタル画像を作り出すために焼石膏歯科用模型をレーザ走査するための方法を記載する。 米国特許第5,605,459号も参照のこと。

    【0014】 米国特許第5,533,895号;同第5,474,448号;同第5,45
    4,717号;同第5,447,432号;同第5,432,562号;同第5
    ,395,238号;同第5,368,478号;および同第5,139,41
    9号(Ormco Corporationに譲渡されている)は、歯科矯正器具を設計するための歯のデジタル画像を操作するための方法を記載する。

    【0015】 米国特許第5,011,405号は、歯のデジタル画像化および歯科矯正処置のために位置決めする最適のブラケットを決定するための方法を記載する。 3次元模型を作り出すための型枠の歯をレーザ走査することは、米国特許5,338
    ,198号に記載される。 米国特許5,452,219号は、歯の模型をレーザ走査し、そして歯型を工作する方法を記載する。 歯の輪郭のデジタルコンピュータ操作は、米国特許5,607,305号および同第5,587,912号に記載される。 顎のコンピュータ化されたデジタル画像化は、米国特許第5,342
    ,202号、および同第5,340,309号に記載される。 関心のある他の特許には、米国特許第5,549,476号;同第5,382,164号;同第5
    ,273,429号;同第4,936,862号;同第3,860,803号;
    同第3,660,900号;同第5,645,421号;同第5,055,03
    9号;同第4,798,534号;同第4,856,991号;同第5,035
    ,613号;同第5,059,118号;同第5,186,623号;および同第4,755,139号が挙げられる。

    【0016】 (要約) 1つの局面において、本発明は、歯科矯正患者の歯を整復するための計画のコンピュータ自動化作成に関する。 コンピュータは、患者の歯の最初の位置を表現する最初のデジタルデータセットおよびその歯の最初の位置を表現する最初のデジタルデータセットを受け取る。 コンピュータは、これらのデータセットを使用して、歯が最初の位置から最初の位置に移動する処置経路を生成する。

    【0017】 ある実施においては、最初のデジタルデータセットは、レーザスキャナまたは破壊性(destructive)スキャナを用いて患者の歯の陽型の型穴または陰型の型穴を走査することによるような、患者の歯の物理的模型を走査することによって得られるデータを含む。 陽型の型穴および陰型の型穴は、より正確なデータを提供するために、互いにかみ合わされながら走査され得る。 最初のデジタルデータセットはまた、患者の歯の体積画像データを含み得、これは、例えば、従来のマーチングキューブ(marching cube)技術を使用して、
    コンピュータによって歯の表面の3D幾何的模型に変換され得る。 コンピュータはまた、例えば、将来の検出を実施することによって、または画像データの操作を調和することによって、最初のデジタルデータセットを自動的に個々の歯の模型に区分するために使用され得る。 ある実施態様において、個々の歯の模型は、
    例えば、X線、CTスキャン、またはMRI技術によって画像化された歯根のような、隠れた歯の表面を表現するデータを含む。 歯根および隠れた表面はまた、
    患者の歯の可視の表面から推定され得る。

    【0018】 他の実施態様において、コンピュータは、患者の歯が処置経路に沿って動く場合に生じる衝突を検出するための1セットの規則を適用する。 衝突検出のための1つの技術は、処置経路に沿った所定の工程における2つの歯の間の衝突緩衝の生成である。 コンピュータはまた、患者の歯が処置経路に沿って動く場合に生じる不適切なかみ合わせを検出するために使用される。 他の実施態様では、コンピュータが選択された任意の処置工程において歯の3次元(3D)グラフィカル表現を与えることができる。 コンピュータはまた、処置経路に沿った歯の動きの視覚的表示を提供するために、歯のグラフィカルな表現を動かすために使用され得る。 グラフィカルユーザインターフェースにおけるVCRメタファによって、使用者は、動画を制御し得る。 詳細レベル(level−of−detail)の圧縮は、歯の3D画像が与えられる速度を改良するために使用され得る。 さらに、ある実施態様は、使用者が3Dグラフィカル表現において歯を整復することによって、基礎にあるデジタルデータセットを修飾することができる。

    【0019】 別の局面において、本発明は、一群の歯の3D表現を含む最初のデータセットから個々の歯の3次元模型を生成する工程を包含する。 コンピュータは、各個人の歯に対応する最初のデータセットにおける点を同定し、次いで、最初のデータセットを、それぞれが歯のうちの1つに同定される点を含む複数のデータセットに区分することによって、このタスクを実行する。 ある実施態様において、コンピュータは、対応する歯の可視表面を表現する3D幾何的模型としてそれぞれのデータセットを格納する。 コンピュータは、対応する歯の隠れた表面を含むためにそれぞれの3D模型を改変するために使用され得る。 他の実施態様において、
    最初のデータセットは、デジタル体積画像データを含み、コンピュータは、デジタル画像値における鋭い遷移が生じる画像データの体積要素を検出することによって、この体積画像データを3D幾何的模型に変換する。

    【0020】 別の局面において、本発明は、患者の歯が第1のセットの位置から第2のセットの位置に動かされ得るかどうかを決定することに関する。 コンピュータは、第2の位置における歯を表現するデジタルデータセットを受容し、任意の歯が第2
    の位置に移動する間、衝突するかどうかを決定することによって、このタスクを実行する。 ある実施態様において、コンピュータは、第1の歯と第2の歯の間の中立投影面(neutral projection plane)を確立する工程、この平面に対して垂直で、投射面上の一セットの基準点のそれぞれから正方向および負方向を有するz軸を確立する工程、第1の歯に対する第1のマーキングされた距離および第2の歯に対する第2のマーキングされた距離を含む一対のマーキングされた距離を計算する工程であって、このマーキングされた距離が基準点を通り、z軸に対して平行な直線上で測定される工程、および任意の対のマーキングされた距離が衝突を示す場合、衝突が生じることを決定する工程によって、歯のうちの2本(第1の歯および第2の歯)の間の距離を計算する。

    【0021】 別の局面において、本発明は、歯科矯正患者の歯についての最後の位置を決定ことに関連する。 コンピュータは、歯を推奨される最後の位置に表現するデジタルデータセットを受け、推奨される最後の位置における歯の3次元(3D)グラフィカル表現を与え、グラフィカル表現における歯の使用者の操作に応答して歯のうちの1本を整復するために指示を受け、そして指示に応答して、使用者の選択した最後の位置に歯を表現するためにデジタルデータセットを改変する。

    【0022】 別の局面において、本発明は、歯科矯正患者の歯について推奨される処置計画を分析することに関する。 コンピュータは、処置後に患者の上の歯を表現するデジタルデータセットを受け、処置後に患者の下の歯を表現するデジタルデータセットを受け、患者のかみ合わせをシミュレートするためにデータセットにおけるデータを方向付け(orient)、ヒトの顎の運動をシミュレートする様式でデータセットを操作し、そして運動のシミュレーションの間、患者の上の歯と下の歯の間の衝突を検出する。 運動のシミュレーションは、典型的なヒトの顎または患者の顎の観測される運動に基づき得る。

    【0023】 (詳細な説明) 複数の別個の器具を使用して歯を増分的に動かすためのシステムおよび方法が提供され、ここで、各器具は、1つ以上の患者の歯を比較的少しの量だけ連続的に動かす。 歯の動きは、歯科矯正処置と通常関連するものであり、これは、垂直中心線に関する全ての3つの直交方向における並進、2つの直交方向における歯の中心線の回転(「歯根形成(root angulation)」および「
    トルク」)、ならびに中心軸周りの回転を含む。

    【0024】 ここで図1Aを参照すると、代表的な顎100は、16本の歯を含み、これらのうちの少なくともいくつかは、最初の歯の配置から最後の歯の配置に動かされるべきである。 歯がどのように動かされ得るかを理解するために、任意の中心線(CL)が歯102の一本を通して描かれている。 この中心線(CL)に関連して、歯は、軸104、106、および108によって表現される直交方向に動かされ得る(ここで、104は中心線である)。 中心線は、それぞれ、矢印110
    および112によって示されるように、軸108(歯根角形成)および104(
    トルク)の周りを回転され得る。 さらに、歯は、矢印114によって表現されるように、中心線の周りで回転され得る。 従って、歯の全ての可能な自由形式の運動が、実行され得る。

    【0025】 図1Bをここで参照すると、任意の歯の動きの大きさが、歯102の任意の点Pの最大直線並進によって規定される。 それぞれの点P iは、歯が図1Aに規定される直交または回転方向の任意で動かされるように、累積的並進を行う。 すなわち、点は通常、非直線経路にたどるが、処置の間、任意の2つの時間で決定される場合、歯の任意の点間で直線距離がある。 従って、任意の点P 1は、実際、
    矢印d 1によって示されるように本当に側面対側面の並進を行い得、一方、第2
    の任意の点P 2は、弓状の経路に沿って動き、最初の並進d 2を生じ得る。 多くの場合において、任意の特定の歯における点P iの最大許容動きは、任意の処置工程におけるその歯の最大動きを行う歯のその点P iの最大直線並進として規定される。

    【0026】 患者の顎の歯を増分的に整復するための1つのツールは、1つ以上の調節器具のセットである。 適切な器具には、任意の公知のポジショナー、保持具、または従来の歯科矯正処置と関連して歯の位置を仕上げ、維持するために使用される他の除去可能な器具が挙げられる。 以下に記載するように、複数のこのような器具は、徐々に歯を整復することを達成するために連続的に患者につけられ得る。 特定の有利な器具は、図1Cに示される器具100であり、これは、典型的に、1
    つの歯の配置から別の歯の配置に歯を受容し、弾力的に整復するために形付けられる穴を有するポリマー殻を含む。 ポリマー殻は、典型的に、上顎または下顎に存在する全ての歯に一致する。 しばしば、歯のいくつかのみが整復され、一方、
    他の歯は、整復されるべき歯(単数または複数)に対して弾力的整復力を適用する場合、整復器具を適所に保持するための基盤またはアンカーを提供する。 しかし、複雑な場合には、多くのまたはほとんどの歯は、処置の間いくつかの点で整復される。 このような場合、移動される歯はまた、整復器具を保持するための基板またはアンカーとして役立ち得る。 ガムおよびパレットもまた、ある場合にリンカー領域として役立ち、従って、全てまたはほとんど全ての歯が同時に整復され得る。

    【0027】 図1Cのポリマー器具100は、好ましくは、Tru−Tain Plast
    ics,Minnesota 55902によって市販される、Tru−Tra
    in 0.03インチ熱形成歯科材料のような、適切なエラストマー性ポリマーの薄いシートから形成される。 多くの場合、器具を歯に適所に保持するワイヤまたは他の手段は提供されない。 しかし、ある場合には、歯の個々の取り付け具に、器具100の対応する容器または開口部を提供することが必要であり、結果として、この器具は、このような取り付けなしで適用することができないまたは困難である力を適用し得る。

    【0028】 (患者の歯のデジタル模型の構築) (歯の周りのデータの収集) ここで、図2を参照して、患者の歯を整復するための、患者による引き続く使用のための増分的(incremental)位置調整器具を製造するための方法が記載される。 第1の工程として、最初の歯の配列を表現するデジタルデータセットが得られ、本明細書中で以下、最初のデジタルデータセット(またはID
    DS)とよばれる。 IDDSは、種々の方法によって得られ得る。 例えば、患者の歯は、X線、3次元X線、コンピューター補助断層撮影画像またはデータセット、および磁気共鳴画像のような、公知の技術を使用して操作されるかまたは画像化され得る。 有用なデータセットを作り出すためにこのような従来の画像をデジタル化するための方法は、周知であり、特許および医学文献に記載される。 しかし、通常、患者の歯の焼石膏鋳造物は、Graber、Orthodonti
    cs:Principle and Practice、第2版、Saunde
    rs、Philadelphia、1969、401〜415頁に記載されるような、周知の技術によって得られる。

    【0029】 歯の鋳造物が得られた後、この鋳造物は、IDDSを作り出すために、非接触型レーザまたは破壊性スキャナまたは接触型スキャナのようなスキャナによってデジタルで走査される。 スキャナによって作り出されるデータセットは、任意の種々のデジタルフォーマットで提示され得、以下にさらに詳細に記載されるように、データによって表現される画像を操作するために使用されるソフトウエアとの適合性を確実にする。 レーザ操作技術を使用する、歯の焼石膏鋳造物の製造およびデジタル模型を生成するための一般的技術は、例えば、米国特許第5,60
    5,459号に記載され、この開示全体は、本出願において参考として援用される。

    【0030】 (個々の歯の3Dモデルを作製する) 一旦、歯表面の3Dモデルが構築されると、患者の個々の歯のモデルが誘導され得る。 1つのアプローチにおいて、個々の歯および他の構成要素が、「カットされ」、個々の整復またはこのデジタルデータからまたはこのデジタルデータにおけるの歯の除去を可能にする。 これらの構成要素が「外された」後、処置の専門家によって提供される処方箋または他の記載された説明書に従って、歯が整復される。 あるいは、歯が、視覚的外観に基づいて、またはコンピュータにプログラムされた規則およびアルゴリズムに基づいて、整復され得る。 一旦、受容可能な最後の配列が作製されると、この最後の歯配列が、最後のデジタルデータセット(FDDS)へ組み込まれる。

    【0031】 IDDSおよびFDDSの両方に基づいて、複数の中間デジタルデータセット(INTDDS)が、連続的中間歯配列に対応するように作られる。 次いで、増加型位置調節器具(incremental position adjust
    ment appliance)のシステムが、以下により詳細に記載されるように、INTDDSに基づいて作製され得る。 歯モデルからの個々の歯のセグメント化、歯の中間配置および歯の最後の配置の決定が、以下により詳細に記載される。

    【0032】 (3Dモデルを単純化する) 図3は、コンピュータ上にFDDSを作製するための、IDDSのユーザー補助操作のための代表的技法を示す。 通常、デジタルスキャナーからのデータは、
    高解像度形態で得られる。 画像を作製するために必要なコンピュータ時間を減少させるために、低解像度でIDDSを示すデジタルデータのパラレルセットが、
    作られ得る。 ユーザーは、これらのより低い解像度画像を操作し得、同時に、コンピュータは、必要ならば、高解像度データセットを更新する。 ユーザーはまた、そのモデルに提供される特別な詳細が有用である場合、高解像度モデルを観察し、そして操作し得る。 IDDSはまた、その形態でまだ存在しない場合、クアドエッジデータ構造(quad edge data structure)へ変換され得る。 クアドエッジデータ構造は、Primitives for t
    he Manipulation of General Subdivisi
    ons and the Computation of Voronoi D
    iagrams,ACM Transactions of Graphics
    、第4巻、第2号、1985年4月、第74頁〜第123頁に定義される、標準トポロジーデータ構造(standard topological data
    structure)である。 他のトポロジカルデータ構造、例えばウイングエッジ(winged−edge)データ構造もまた使用され得る。

    【0033】 最初の工程として、患者の顎(歯、歯肉、および他の口組織を含む)の3次元画像を観察する間、ユーザーは、通常、画像操作および器具の最後の製造に不必要である構造を消去する。 モデルのこれらの所望でないセクションは、固体モデリング減算(solid modeling subtraction)を実行するために、イレーザーツールを使用して除去され得る。 このツールは、図形ボックスによって示される。 消去される容積(ボックスの寸法、位置、および配向)は、GUIを利用するユーザーによって設定される。 典型的に、所望でないセクションは、無関係な歯茎領域(gum area)および元々スキャンされる型のベースを含む。 このツールの別の適用は、歯の抜きおよび歯表面の「削り落とし」を刺激することである。 このことは、さらなる空間が、移動される歯の最後の配置のために顎に必要とされる場合に、必要となる。 処置の専門家は、どの歯が削られるか、そしてどの歯が抜かれるかを決定することを選択し得る。 削ることによって、患者は、少量の空間のみが必要である場合に、歯を維持することが可能になる。 典型的に、抜くことおよび削ることは、整復を始める前に実際の患者の歯が抜かれるかまたは削られる場合にのみ、処置計画において使用される。

    【0034】 モデルの所望でないまたは不必要なセクションを除去することによって、データ処理速度が増加し、そして視覚表示を増強する。 不必要なセクションには、歯整復器具の作製のために必要とされないセクションを含む。 これらの所望でないセクションの除去によって、デジタルデータセットの複雑性およびサイズが減少され、従って、データセットの操作および他の作業を促進する。

    【0035】 ユーザーがイレーザーツールを配置して寸法決めし、そしてソフトウエアに所望でないセクションを消去するように指示した後、ユーザーによって設定されたこのボックス内の全てのトライアングルが除去され、そして境界トライアングルが、滑らかで線形の境界を残すように改変される。 ソフトウエアは、ボックス内の全てのトライアングルを消去し、そしてこのボックスの境界を横切る全てのトライアングルをクリップする。 これは、ボックスの境界上に新しい頂点を作製することを要求する。 ボックスの表面でのモデル内に作製されたホールは、再度三角形にされ(retriangulate)、そして新しく作製された頂点を使用して閉じられる。

    【0036】 代替の実施態様において、コンピュータは、上述のユーザー指向機能を実行することによって、デジタルモデルを自動的に単純化する。 コンピュータは、デジタルモデルのどの部分が画像作製のために不必要であるかを決定するために、歯科矯正関連の知識を適用する。

    【0037】 (3Dモデルの歯をセグメント化する) (ヒト補助セグメント化) のこぎりツールが、移動される個々の歯(または、おそらく歯の群)を規定するために使用される。 このツールは、スキャンされた画像を、ソフトウエアが歯を移動することを可能にする個々のグラフィック構成要素へ、またはモデルの残りの部分と独立の他の構成要素画像へ分割する。 1つの実施態様において、のこぎりツールは、2つのキュービックB−スプライン曲線(cubic B−sp
    line cureve)を使用してグラフィック画像をカットするための経路を規定し、これらの曲線は、おそらく平行な平面へ束縛された、空間内に、開いているかまたは閉じているかのいずれかで横たわる。 1セットの線がこれらの2
    つの曲線を接続し、そしてユーザーに一般的なカット経路を示す。 ユーザーは、
    以下に記載されるように、キュービックB−スプライン上のコントロールポイント、のこぎりカットの厚み、使用されるイレーザーの数を編集し得る。

    【0038】 代替の実施態様において、歯は、「コアリング」デバイスとしてノコギリを使用して分離され、垂直方向ののこぎりカットで上部から歯をカットする。 歯冠ならびに歯冠の直下の歯肉組織が、残りの形状から分離され、そして個々の単位(
    1本の歯として参照される)として処理される。 このモデルが移動される場合、
    歯肉組織が歯冠に対して移動し、歯肉が患者の口の中で再形成される様式の1次近似を作製する。

    【0039】 各歯がまた、元々の切り取られたモデルから分離され得る。 さらに、ベースが、歯冠を切り落とすことによって、元々の切り取られたモデルから作製され得る。 得られたモデルは、歯を移動するためのベースとして使用される。 このことは、以下に記載するように、幾何学的モデルから物理的モデルの最後の的作製を容易にする。

    【0040】 厚み:カットが歯を分離するために使用される場合、ユーザーは、通常、ことカットを可能な限り薄くなるようにしたい。 しかし、ユーザーは、以下に記載するように、例えば周囲の歯を削り落とす場合に、より厚いカットを作りたいと思うことがあり得る。 図で示して、このカットは、曲線の1つの側のカットの厚みによって境界のある曲線として見える。

    【0041】 イレーザーの数:カットは、のこぎりツールの曲線経路の区分的に線形近似として互いに隣接して配置される複数のイレーザーボックスから構成される。 ユーザーは、イレーザーの数を選択し、イレーザーの数は、作製される曲線のソフィティスケイションを決定し:セグメントの数が大きいほど、より正確にカットが曲線に従う。 イレーザーの数が、2つのキュービックB−スプライン曲線を接続する平行線の数によって、図で示される。 一旦、のこぎりカットが完全に指定されると、ユーザーはモデルへカットを適用する。 切断は、図4Aに示されるように、消去のシーケンスとして実行される。 図4Bは、開放端Bスプライン曲線についてのアルゴリズムで説明したのと同様に、切断の単一の消去反復を示す。 鉛直切断については、曲線は閉じており、P A [O]とP A [S]とは同じ点であり、P B [O]とP B [S]とは同じ点である。

    【0042】 1つの実施形態では、ソフトウェアは、ユーザによって入力された滑らかさの尺度に基づいて、イレーサの集合へと自動的に鋸子ツールを区分化する。 鋸子は、誤差メトリックが、理想的な表現から概算の表現までのずれが、滑らかさの設定によって指定された閾値よりも小さいと判断するまで、適応的に細分化される。 1つの誤差メトリックは、細分化された曲線の直線長を理想的なスプライン曲線の弧長と比較する。 その差が滑らかさの設定から算出された閾値よりも大きい場合、スプライン曲線に沿った細分点が追加される。

    【0043】 ソフトウェアには、プレビュー特徴もまた設けられ得る。 プレビュー特徴は、
    鋸子切断を切断の両側を表わす2つの表面として視覚的に表示する。 これにより、ユーザは、モデルのデータ集合に適用する前に、最後の的な切断を熟考することができる。

    【0044】 ユーザが鋸子ツールで全ての所望の切断操作を完了した後、複数のグラフィックソリッドが存在する。 しかしながら、この時点で、ソフトウェアは、4エッジデータ構造のどの三角形がどの構成要素に属するかを判断していない。 ソフトウェアは、データ構造の中にランダムな出発点を選択し、互いにひっついている全ての三角形を見つけるために、近隣度情報を使用してデータ構造をトラバースし、個々の部品を特定する。 このプロセスは、その構成要素がまだ決定されていない三角形で開始して、繰り返される。 一旦全てのデータ構造がトラバースされると、全ての構成要素が特定される。

    【0045】 ユーザには、高解像度モデルに対してなされた全ての変更は、同時により低解像度のモデルで発生しているように見え、その逆も同様である。 しかしながら、
    異なった解像度モデルの間には、一対一の相互関係はない。 それゆえ、コンピュータは、限界があるという条件つきで、高い解像度の構成要素および低い解像度の構成要素をできる限り「一致」させる。 そのようにする1つのプロセスは、図5に説明される。

    【0046】 (自動セグメント化) システムは、3次元歯列モデルを個々の歯のモデルに自動的にまたは半自動的にセグメント化するセグメント化サブシステムを随意に含む。 セグメント化サブシステムは、有利に、セグメント化プロセスを実現する1以上のコンピュータプログラムプロセスを実装する。 代替的なインプリメンテーションでは、セグメント化プロセスは、3D体積データまたは3D表面メッシュに作用し得る。 セグメント化プロセスは、歯の特性および既知の特徴を利用するように調整された従来の特徴検出技術を適用する。 例えば、特徴検出アルゴリズムは、通常、互いに区別されるべき特徴が異なる色または灰色の陰影を有しているような画像に作用する。 検出されるべき特徴はまた、通常、互いに空間的に分離されている。 しかしながら、焼石膏の歯科鋳造物(例えば、その個々の歯および歯肉組織)の2Dまたは3D画像中の検出されるべき特徴は全て同じ色(白)を有し、ある個々の歯および周囲の歯肉組織等の何らかの特徴は空間的分離を有していない。

    【0047】 セグメント化プロセスは、いくつかの特徴検出技術の何れをも採用するように実現され得、特徴の特定の精度を増加させるために、技術の組み合わせを使用することが有利である。 1つの特徴検出技術は、色の変化に基づいて物体を区別するために、色分析を使用する。 色分析は、個々の歯が、点食材料を充填するのに十分な大きさのギャップによって分かれている状況で、使用され得る。 歯科鋳造物と点食材料とは対照的な色を有しているので、これらの歯は、モデル中で狭い黒の帯で隔てられた白い領域として現われる。

    【0048】 他の特徴検出技術は、歯肉から歯のようなある特徴を区別するために、形状分析を使用する。 通常、歯の表面は滑らかであり、歯肉表面はテクスチャを有している。 また、歯および歯肉は、典型的には、それらが合うところでU形状の隆起を形成する。 形状分析によりこれらの特徴を検出することにより、歯肉と歯を区別することが容易になる。 形状分析はまた、例えば、3D画像において最も大きい物体を探索することにより、または臼歯の咬頭をあるパターンに並んだ1つの色の4個の孤立した斑点として認識することにより、個々の歯を検出し得る。 咬頭検出アルゴリズムの1つが以下に説明される。

    【0049】 他の特徴検出技術は、既知の事例のデータベースまたは統計的情報を使用し、
    これらに対して特定の3D画像が従来の画像パターンマッチングおよびデータ当てはめ(data fitting)技術を使用して照合される。 このような技術の1つは、「帰納的最大」(MAP)として知られ、パラメータ(平均および分散)が経験的に選択された正規(ガウス)分布を有する独立なランダム変数として、異なったオブジェクト型(クラス)に対応するピクセル値をモデル化するために、前の画像を使用する。 各クラスについて、指定された平均値および分散を有するガウス分布に基づいて、ヒストグラムプロファイルが生成される。 前の画像は、各ピクセルおよび各クラスに、そのピクセルがそのクラスに属する確率を与える。 この確率は、各クラスの相対頻度を反映させる目安である。 各クラスにBayers'の規則を適用し、入力画像中のピクセル値が前の確率に従ってスケーリングされ、次いで分布関数によってスケーリングされる。 帰納的最大(
    MAP)アプローチは、次いで、各ピクセルについて最も高い帰納的確率を有するクラスをセグメント化の出力として選択する。

    【0050】 他の特徴検出技術は、歯の咬頭の特徴検出を使用する。 咬頭は、歯の咀嚼面上のとがった突起である。 1つのインプリメンテーションでは、咬頭の検出は、以下の2段階で実行される。 すなわち、(1)歯の上の点の集合が咬頭発見のための候補として決定される、「検出」段階と、(2)その点の集合からの候補が、
    咬頭に関連した基準の集合を満たさない場合に候補を却下する、「却下」段階である。

    【0051】 「検出」段階の1つのプロセスが、図6Aに示される。 検出段階では、可能性のある咬頭は、候補の咬頭を島上の最も高い点に有する、歯の表面上の「島」として見なされる。 「最も高い」は、モデルの座標系に関して測定されるが、もし検出が処置の切断フェーズの後に行なわれるなら、各歯のローカル座標系に関して同じく容易に測定され得る。

    【0052】 全ての可能性のある咬頭は、歯モデル上の、そのモデルの境界ボックス(bo
    unding box)の最上部から指定された距離内の全ての局所最大値を探すことによって、決定される。 まず、モデル上の最も高い点が第1の候補咬頭として指定される。 平面がこの点を通って、その方向に沿って点の高さが測定されるような方向に垂直に、通される。 その平面は、次いで、Z軸に沿って所定の小さい距離だけ下げられる。 次に、歯に接続され、その平面よりも上方で、何らかの接続された構成要素上の全ての頂点が、咬頭として候補咬頭に関連付けられる。 このステップはまた、「洪充満(flood fill)」ステップと呼ばれる。 各候補咬頭の点から、外向き「増水」が実行され、この問題で考慮したモデル上の各頂点が、対応する候補咬頭「の部分」としてマークされる。 洪水充満ステップが完了すると、モデル上の各頂点が検査される。 その平面よりも上方にあって、洪水充満の1つによってまだ考慮されていない任意の頂点は、候補咬頭のリストにつけ加えられる。 これらのステップは、平面が指定された距離を移動するまで繰り返される。

    【0053】 この繰り返しのアプローチは、局所的最大値の探索よりも時間を消費する一方で、上述したアプローチによれば、より短い候補咬頭のリストが得られる。 平面は各ステップで有限距離だけ下げられるので、ノイズのあるデータに起因して起こり得る非常に小さな局所的最大値は、無視される。

    【0054】 「検出」段階の後、咬頭検出アルゴリズムは「却下」段階を行う。 「却下」段階の1つのプロセスが、図6Bに示される。 この段階では、各咬頭候補の周りの局所的な幾何学的構造が分析され、それらが「咬頭のようではない特徴」を有しているかどうかが判定される。 「咬頭のようではない特徴」を示す咬頭候補は、
    咬頭候補のリストから取り除かれる。

    【0055】 「咬頭のようではない特徴」を特定するために、種々の基準が使用され得る。
    1つのテストによれば、咬頭候補の周りの表面の局所的な曲率が、候補が咬頭のようではない特徴を有しているかどうかを判定するために使用される。 図6Bに示されるように、咬頭候補の周りの表面の局所的な曲率が近似され、次いで曲率があまりにも大きい(非常にとがった表面)またはあまりにも小さい(非常に平坦な表面)かどうかが判定するために分析される。 この場合には、候補は咬頭候補のリストから取り除かれる。 本物の咬頭が誤って却下されないように、最小の曲率値および最大の曲率値には、慎重な値が用いられる。

    【0056】 代替的なテストでは、滑らかさの尺度は、候補咬頭の周りの領域の平均法線に基づいて、算定される。 平均法線が、咬頭における法線から指定された量よりも多くずれていれば、候補咬頭は却下される。 1つの実施形態では、法線ベクトルNの咬頭の法線CNからのずれは、次の公式により近似される。

    【0057】 deviation=1−Abs(N・CN) これは、ずれがない場合に0であり、NとCNとが垂直である場合に1である。

    【0058】 人手の助けを借りるセグメント化技術および自動的なセグメント化技術の両方について、モデルがスキャンされる前に、物理的な歯モデルをマークすることにより、臨床家は歯の特定プロセスを単純化することができる。 スキャンに際して、これらのマークは、デジタル歯モデルの一部になる。 臨床家が使用し得るマークのタイプは、歯の回転軸を特定するマーク、歯の主軸を特定するマーク(例えば、歯の咬合エッジにマークされた直線)、歯と歯の境界を特定するマークを含む。 歯の回転軸を特定するマークは、しばしば、処置中に歯が回転し得る様態を制限するために使用される。 臨床家はまた、デジタル歯モデルから個々の歯をセグメント化することを容易にするために、物理的モデルの歯を種々の色に着色することを望み得る。

    【0059】 (根および歯の隠れた表面を個々の歯モデルに追加する) システムは、随意に、処置中の歯の動きのより完全で、正確なシミュレーションを可能にするために、歯モデルに根および隠れた表面を追加するように構成され得る。 代替的なインプリメンテーションでは、この情報は、種々のデータソースを使用して、人手を借りずに自動的に、または人手を借りて半自動的に、または人間の操作者によって手動で、追加される。

    【0060】 いくつかのインプリメンテーションでは、x線システム、コンピュータ断層撮影法(CT)スキャナ、およびMRIシステムのような、2Dおよび3Dの画像処理システムが、患者の歯の根に関する情報を収集するために使用される。 例えば、異なる平面で撮られた、歯のいくつかの2Dのx線画像は、歯根の3Dモデルの構築を可能にする。 根に関する情報は、x線画像の視覚的検査によって、およびコンピュータにより実現された特徴特定アルゴリズムのx線データへの適用によって、利用可能である。 システムは、根を表わす表面メッシュを生成することにより、根を歯モデルに追加する。 患者の歯の上の物理的な目印、例えば、窩洞または咬頭は、2Dおよび3Dデータから抽出され、歯モデルに根を登録するのに使用される。 根と同様に、これらの目印も、手動で、または特徴検出アルゴリズムの使用により抽出され得る。

    【0061】 根および隠れた表面の追加のための他の代替法は、典型的な根および歯冠の形状をモデル化し、各歯のデジタルモデルを典型的な形状に対応した根または隠れた表面を含むように修正することである。 このアプローチは、各患者の歯の根および隠れた表面が典型的な形状を有すると仮定する。 それぞれの典型的な形状の幾何学的モデルは、例えば、特定の患者の歯の分析が始まる前に生成された典型的な根および歯冠の電子データベースにアクセスすることによって取得される。
    典型的な根および歯冠のモデルの部分は、個々の歯のモデルに必要に応じて追加され、個々の歯のモデルを完成させる。

    【0062】 根および隠れた表面の追加のためのさらに他の代替法は、観察された歯の表面の特性に基づいてそれらの特徴を含むように、3Dの歯のモデルを補外することである。 例えば、システムは、咬頭の先端どうしの間の特定の臼歯の曲率および歯肉線を使用して、その臼歯に関する根の形状を予測し得る。 他のインプリメンテーションでは、患者の根および隠れた表面の補外のための比較点を提供するために、患者の歯のx線およびCTスキャンデータが使用される。 典型的な根および歯冠の形状のモデルも、根および隠れた表面の補外のための比較点を提供するために使用され得る。

    【0063】 (最後の的な歯の位置の決定) 歯が一旦分離されると、FDDSはIDDSから作成され得る。 FDDSは、
    矯正歯科医の処方箋に従って作成され、歯がモデル中でその最後の位置まで動かされる。 1つの実施形態では、処方箋はコンピュータに入力され、コンピュータが自動的に歯の最後の位置を算定する。 他の代替的な実施形態では、ユーザは、
    処方箋の制約条件を満たしつつ、歯をその最後の位置まで1つ以上の歯を独立に操作することによって動かす。 上述した技術の種々の組み合わせもまた、最後の的な歯の位置に到達するために使用され得る。

    【0064】 FDDSを作成するための1つの方法は、特定のシーケンスで歯を動かすことを含む。 まず、各歯の中心が標準弓に位置合わせされる。 次いで、歯はその根が適切な鉛直方向の位置になるまで回転される。 次に、歯はその鉛直軸の周りに適切な配向に回転される。 次いで、歯は側方から観察され、適切な鉛直方向の位置に鉛直に並進させられる。 より詳細に上述したように、歯モデルに根を含めることにより、歯冠だけでなく、歯全体を適切な鉛直方向に配向することが保証される。 最後に、2つの弓が一緒に配置され、上の弓と下の弓とが一緒に適切にかみ合うことを保証するために、歯はわずかに動かされる。 上の弓と下の弓との適切なかみ合いは、衝突検知プロセスを使用して視覚化され、歯の接触点を赤色に強調する。

    【0065】 個々の歯を特定する役割とは別に、咬頭検出はまた、最後の的な歯の配向を決定するのに有効である。 例えば、典型的な臼歯上の咬頭は、歯が鉛直方向に配向する場合に比較的水平である。 従って、咬頭の先端の相対的な位置は、歯の位置を示す。 咬頭検出は、それゆえ、最後の位置の決定に組み込まれる。

    【0066】 最後の位置における患者の上の歯および下の歯の相互作用を視覚化する際の使用のための1つのツールは、コンピュータにより実現された「仮想」咬合器である。 仮想咬合器は、患者の顎の動作または患者の歯の物理的なモデルに装着される従来の機械的な咬合器の動作をシミュレートするグラフィック表示を提供する。 特に、仮想咬合器は、処置の終了時に、患者の物理的な弓が患者の口の中で配向するのと同じ様態で、患者の上および下の弓のデジタルモデルを配向させる。
    咬合器は、次いで、人間の顎の通常の動きをシミュレートする可動範囲にわたって、弓モデルを動かす。

    【0067】 仮想咬合器のシミュレーションの質は、咬合器および歯のモデルを作成するのに使用される情報の種類に依存する。 あるインプリメンテーションにおいて、仮想咬合器は、例えばコンピュータ支援製図(CAD)ファイルまたは咬合器のレーザスキャン中に収集された画像データから作成された、機械的な咬合器のデジタルモデルを含む。 他のインプリメンテーションは、例えば、2Dまたは3Dのx線データ、CTスキャンデータ、あるいは機械的な顎の測定、またはそれらの種類のデータの組み合わせから作成された人間の顎のデジタルモデルを含む。 多くの点で、最も有用な仮想咬合器は、画像データまたは患者の頭の機械的測定から作成された、歯が処置中である患者の顎をシミュレートする仮想咬合器である。

    【0068】 アニメーション知識は、仮想咬合器がシミュレートする動きを規定する。 咬合器それ自体と同様に、アニメーション知識は種々のソースから導出される。 機械的な咬合器のシミュレーションに関連付けられたアニメーション知識は、機械的なヒンジの動きの数学的な記述と同程度のものしか必要としない。 一方、人間の顎をシミュレートする仮想咬合器は、人間の解剖学的データに基づくより複雑な知識の集合を必要とする。 この知識の集合を構築する1つの方法は、理想的な人間の顎の通常の動きを記述した数学的等式を導出することである。 他の方法は、
    市販の顎トラッキングシステムの使用によることである。 顎トラッキングシステムは、人間の顔に接触し、下顎の動きを記述するデジタル情報を提供する。 x線およびCTスキャンデータも、歯および顎が互いに、および人間の頭の他の部分とどのように関係するかを示す情報を提供する。 顎トラッキングシステムおよびx線およびCTスキャンデータは、特定の患者の解剖学的構造をシミュレートする咬合器を開発する際に特に有用である。

    【0069】 仮想咬合器が人間の歯の動きをシミュレートする際に、以下に述べる配向境界ボックス(OBB)アルゴリズムを実装したような衝突検知プロセスは、患者の歯が口の動きの通常の過程で衝突するかどうか、およびどのように衝突するかを決定する。 赤色の強調のような視覚的インジケータが、衝突位置を示すために歯の表示画像上に現われる。 最後の的な歯の位置は、衝突検知アルゴリズムによって検知される衝突を避けるように、自動的にまたは手動で調整される。

    【0070】 最後の的な歯の位置を判定し、FDDSを作成する自動化されたシステムが、
    上述した米国特許出願第09/169,034号(代理人事件番号09943/
    003001)に記載されている。 この出願は、患者の歯に関する最後の位置の集合を生成するための、コンピュータにより実現されるプロセスを記載する。 このプロセスは、「理想的」歯並び、理想的モデルを模倣するための患者の歯のデジタルモデル中の個々の歯の整復、および最後の的な歯並びを完成させるための患者の顎の動きのモデル化に基づいて、最後の的な歯の位置の理想的モデルを生成することを含む。

    【0071】 歯科矯正に特有の情報を表示し、使用することも、最後の的な歯の位置を決定する一助となる。 いくつかのインプリメンテーションでは、ユーザは、最後の的な歯の位置を計算し、表示されるPeer Assessment Revie
    w(PAR)メトリックや、形状ベースのメトリックや、距離ベースのメトリックなどの不正咬合指標を有することを選択し得る。 ユーザが、表示された指標(
    単数または複数)の値に満足しない場合、ユーザはパラメータが許容範囲内に入るまで、最後の的な歯の位置を手動で調整し得る。 歯の位置合わせシステムが完全に自動化されている場合、歯科矯正に特有のパラメータがフィードバックとして提供され、パラメータが許容範囲内に入るまで、最後の的な歯の位置を調整する。

    【0072】 人手による歯の位置合わせのために、人間であるユーザはまた、位置合わせチップを表示させることを選択することができる。 チップは、例えば、個々の歯の処置経路を示唆するために、および、患者を不快にさせたり矯正器具の機械的な完全性を危うくしたりするかもしれない過度な力を警告するために利用される。
    チップはまた、患者の顎の構造に最良に適合し、適切な内部デジタル化パラメータおよび咬合パラメータを保証する目標位置を示唆するためにも利用される。

    【0073】 (最初の位置から最後の位置へのステップの決定) 歯および他の構成要素が、最後の的な歯並びのモデルを生成するために配置されまたは取り除かれた後に、図7に示されるように、処置プランを生成することが必要である。 処置プランは最後に、すでに述べた一連のINTDDSおよびF
    DDSを生成する。 これらのデータ集合を生成するために、最初の位置から最後の位置まで一連の連続したステップにわたる選択された個々の歯の動きを定義または写像することが必要である。 さらに、処置器具の所望の特徴を生成するために、データ集合に他の特徴を追加することが必要であり得る。 例えば、歯肉の痛みを減らしたり、歯周の問題を避けたり、キャップのためのすき間を開けたり等のために、器具と、歯または顎の特定の領域との空間を維持する等の特定の目的で、窩洞や陥凹を画定するために画像にワックスパッチを追加することが望ましくあり得る。 さらに、アンカーを収容することを意図した入れ物または開口部を設けることがしばしば必要となり得る。 そのような入れ物または開口部は、例えばアンカーを顎に対して引き上げることが必要な様態で歯が操作されることを許容するために、歯の上に配置される。

    【0074】 (物理的拘束条件およびモデルへの追加の考慮) 歯の整復器具を製造するためのいくつかの方法は、製造を可能にするために、
    離れた、整復された歯および他の構成要素が、単一の連続した構造に一体化されることを必要とする。 これらの例では、「ワックスパッチ」が、そうでなければばらばらなINTDDSの構成要素を結び付けるために使用される。 これらのパッチは、歯の下で、歯肉の上方のデータ集合に追加され、これにより歯の整復器具の幾何学的構造に影響を与えない。 アプリケーションソフトウェアは、モデルに追加されるべき種々のワックスパッチを備える。 これらのワックスパッチは、
    寸法が調整可能なボックスや球体を含む。 追加されるワックスパッチは、ソフトウェアによって、他の全ての構造と同一の構造を有する追加的な部品として扱われる。 従って、ワックスパッチは、歯および他の構成要素と同様に、処置経路中に整復され得る。 上述したように、鉛直コアリング(vertical cor
    ing)を用いて歯を分離する1つの方法では、これらの「ワックスパッチ」のほとんどを使用する必要がなくなる。

    【0075】 製造プロセスにおいて、ワックスパッチをグラフィックモデルに追加することにより、追加されたワックスパッチの構造と同じ正の型が生成される。 型は歯に正であり、ポリマーの器具は歯に負であるので、器具が型を介して形成される場合、器具はまた、型に追加されたワックスパッチの周りに形をなす。 従って、患者の口内に配置された場合、器具は、器具の内部窩洞表面と患者の歯または歯肉との間の空間の余裕をみておく。 さらに、ワックスパッチは、器具内に、陥凹または開口部を形成するために、使用され得る。 そのような陥凹または開口部は、
    そうしなければ達成できない方向に歯を動かすために歯に配置されたアンカーと係合する。

    【0076】 一部の患者にとって、最適な処置プランは、アライナーと、ブラケットおよびアンカーのような歯アタッチメントとの相互作用を必要とし、これにより手頃な時間量の適切な歯科矯正が保証される。 これらの状況では、適切な力が患者の歯にかかることを保証するために、アライナーはアタッチメントをつかまなければならない。 例えば、アライナーは患者の顎に埋め込まれたアンカーをつかむように設計され得、これにより患者の歯を顎の中に戻すように動かす。 同様に、アライナーは、アライナーの梃子作用または歯をつかむ力を増大させるために患者の歯に装着されたブラケットをつかみ得る。

    【0077】 デジタルアタッチメントモデルの作製により、システムが、患者の歯のデジタルモデルの解析におけるアタッチメントの効果をモデル化することが可能である。 各アタッチメントモデルは、処置の過程間、患者の口内、一般に歯の上に置かれ得る物理的アタッチメントを表わす。 多くのアタッチメント(例えば、従来のブラケット)が、標準的な形状およびサイズにおいて、利用可能であり、これらのモデルは、仮想的なアタッチメントのライブラリーから選択され、患者の歯のモデルに追加され得る。 他のアタッチメントは、患者に特異的であり、そして、
    デジタル歯モデルにおける包含に対して、使用者によってモデル化されるべきである。 患者の歯モデルにおける仮想的なアタッチメントの存在は、患者の処置計画において作製されたアライナーが、処置の間、患者の口内に置かれる、対応する物理的アタッチメントに順応することを保証する。

    【0078】 上記のワックスパッチおよび仮想的なアタッチメント、ならびに歯モデルの個々の構成要素は、そのサイズを縮小または拡大され得、このことにより、きついまたはゆるい適合を有する製造された器具を生じる。

    【0079】 (選択された中間処置段階) 処置段階の数:使用者は、最初の状態から歯の標的状態への所望の処置段階の数を変化させ得る。 動かない任意の構成要素は、静止した状態のままであることが仮定され、従って、その最後の位置は、最初の位置と同じであることが仮定される(同様に全ての中間位置において、1つ以上のキーフレームがその構成要素に対して規定されない限り)。

    【0080】 キーフレーム:使用者はまた、中間状態を選択し、そして構成要素の位置(単数または複数)を変化させることによって、「キーフレーム」を特定し得る。 幾つかの実施態様において、他に指示しない限り、ソフトウェアは、全ての使用者に特定された位置(最初の位置、全てのキーフレーム位置、および標的位置を含む)の間に、自動的に、直線的に補間する。 例えば、最後の位置のみが、特定の構成要素に対して規定される場合、最初の段階後に続く各段階は、この構成要素の、等しい直線距離および最後の位置により近い回転(四元数によって特定される)を示すのみである。 使用者がこの構成要素に対して、2つのキーフレームを特定するならば、この構成要素は、最初の位置から、異なる段階を通して、第一のキーフレームによって規定される位置に直線的に「移動する」。 次いで、これは、おそらく異なる方向で、第二のキーフレームによって規定される位置に直線的に移動する。 最後に、これは、おそらくなお別の方向で、直線的に標的位置に移動する。

    【0081】 これらの操作は、各構成要素に対して、独立してなされ得、その結果、他の構成要素が、使用者によって、このキーフレーム中を移動しない限り、1つの構成要素に対するキーフレームは、別の構成要素に影響しない。 1つの構成要素は1
    つの対の段階(例えば、多くの段階を有する処置計画における段階3および8)
    の間の曲線に沿って加速し得るが、一方で、別の構成要素は、別の対の段階(例えば、段階1〜5)の間を、直線的に移動し、次いで突然方向を変え、そして後の段階(例えば、段階10)への直線的な経路に沿って遅くなる。 この柔軟性は、患者の処置の計画において、大きな自由度を可能にする。

    【0082】 幾つかの実施において、線形補間の代りに、またはそれに加えて、非線型補間が使用され、キーフレームの中の処置経路が構成される。 一般に、選択された点の中で適合するように作り出される非線型経路(例えば、スプライン曲線)は、
    点を接続する直線セグメントから形成される経路よりも短い。 「処置経路」は、
    歯をその最初の位置から最後の位置に移動するために、特定の歯に適用される変形曲線を記述する。 典型的な処置経路は、上記のように、対応する歯の回転および並進運動の幾つかの組合せを含む。

    【0083】 図15Aおよび15Bは、直線的に補間された処置経路および非線形的に補間された経路をそれぞれ示し、最初の歯の位置Iを最後の的な歯の位置Fに接続している。 直線的に補間された経路は、最初のおよび最後の的な歯の位置、ならびに4つの中間的な歯の位置I 1 、I 2 、I 3 、I 4を接続する直線セグメントからなる。 非線形補間経路は、中間的な歯の位置に適合された曲線からなる。 この曲線は、従来のスプライン−曲線フィッティングアルゴリズムを使用して形成され得る。

    【0084】 図16は、処置の間に、患者の歯が移動する非線型処置経路を発生させるためのコンピュータ実現プロセスのフローチャートである。 この非線型経路は、通常、コンピュータプログラムによって自動的に発生され、幾つかの場合において、
    人間の補助によって発生させられる。 プログラムは入力として、患者の歯の最初のおよび最後の位置を受け取り、そしてこの情報を、除去される各歯に対する中間位置を選択するために使用する(ステップ1600)。 次いで、このプログラムは、従来のスプライン曲線計算アルゴリズムを適用して、各歯の最初の位置を歯の最後の位置に接続するスプライン曲線を作り出す(ステップ1602)。 多くの状況において、この曲線は、中間位置の間の最も短い経路に従うように、束縛される。 次いで、このプログラムは、中間位置の間の各スプライン曲線をサンプリングし(ステップ1604)、そして衝突検出アルゴリズムをこのサンプルに適用する(ステップ1606)。 任意の衝突が検出される場合、このプログラムは、中間ステップの1つに対する新しい位置を選択し(ステップ1608)、
    そして新しいスプライン曲線を作り出す(ステップ1602)ことによって、各衝突対中における少なくとも1つの歯の経路を変更する。 次いで、このプログラムは、新しい経路をサンプリングし(1604)、そして再び、衝突検出アルゴリズムを適用する(ステップ1606)。 このプログラムは、衝突が検出されなくなるまで、このような様式で続けられる。 次いで、ルーチンが、例えば、電気的格納デバイス(ハードディスクなど)に、経路上の各位置で歯の各点の座標を保存することによって、経路を格納する。

    【0085】 線形または非線形補間を使用するにもかかわらず、経路発生プログラムは、処置位置を選択し、その結果、歯処置経路は、処置工程の各隣接対との間にほぼ等しい長さを有する。 このプログラムはまた、歯の一部分を所定の最高速度よりも大きい速度で移動させる処理位置を防止する。 図15Cは、中間位置T1 2を通って最初の位置T1 1から最後の位置T1 3の第一の経路T1に沿って移動するように予定された歯を示し、この中間位置T1 2は、最後の位置T1 3により接近している。 別の歯は、中間位置T2 2を通って最初の位置T2 1から最後の位置T2 3のより短い経路T2に沿って移動するように予定された歯を示し、この中間位置T2 2は、最初の位置および最後の位置T2 1 、T2 3から等距離にある。 この状況において、プログラムが、第一の経路T1に沿って第二の中間位置T1 4を挿入するように選び得、この中間位置T1 4は、最初の位置T1 1および中間位置T1 2からほぼ等距離にあり、そして最後の位置T1 3および中間位置T1 2を分離するのとほぼ同じ距離だけ、これら2つの位置から分離される。

    【0086】 このような様式で、第一の経路T1を変更することは、第一の歯が同じサイズの行程で移動することを保証する。 しかし、第一の経路T1を変更することはまた、第二の経路T2において、対応する部分を有さないさらなる処置工程を導入する。 このプログラムは、種々の方法、例えば、第二の処置工程間に第二の歯が静止したままでいることを可能にすること(すなわち、第一の歯が1つの中間位置T1 4から別の中間位置T1 3に移動するにつれて)によって、または4つの等距離処置位置を含むように第二の経路T2を変更することによって、これに対応し得る。 このプログラムは、どのようにして歯の動きを制限する一連の矯正束縛を適用することによって応答するかを決定する。

    【0087】 経路発生プログラムによって適用され得る矯正束縛は、任意の所定の時点において、隣接した歯の間に許される最小および最大距離、歯が移動すべき最大直線速度または回転速度、歯が処置工程間で移動すべき最大距離、歯の形状、歯を取り囲む組織および骨の特性(例えば、全く移動しない剛直歯)、およびアライナー材料の特性(例えば、アライナーが、所定の歯を所定の期間にわたって移動し得る最大距離)を含む。 例えば、患者の年齢および下顎骨密度により、患者の歯を移動させるべきではない「安全リミット」が指示され得る。 一般に、2つの隣接した、比較的垂直方向の、尖っていない中央および外側の歯の間のギャップは、7週間ごとに約1mmより大きく近づけるべきではない。 この矯正装置の材料特性はまた、装置が歯を移動させ得る量を制限する。 例えば、従来の維持装置材料は、通常、個々の歯の移動を処置工程の間、約0.5mmに制限する。 この束縛は、患者特有の値が計算されるか、または使用者によって提供されるかされない限り、適用する最初の値を有する。 束縛情報は、種々の供給源(教科書および処置臨床家を含む)から利用可能である。

    【0088】 各歯に対する中間位置の選択において、経路発生プログラムは、衝突検出プログラムを呼び出し、衝突が選択された経路に沿って起こるかどうかを判定する。
    このプログラムはまた、経路に沿った各処置工程における患者の噛合せを点検し、歯の整列が、処置経過にわたって受容可能なバイトを形成することを保証する。 衝突または受容可能ではないバイトが発生した場合、または要求された束縛が満足されない場合、このプログラムは、全ての条件が適合するまで、問題となる歯経路を反復して変更する。 上記の垂直方向の咬合器は、中間処置位置のバイト噛合せを試験するための1つのツールである。

    【0089】 図17に示されるように、一旦、経路発生プログラムが、移動される各歯に対する確立された衝突のない経路を有すると、このプログラムは、最初のおよび最後の位置との間の各歯に対する変換曲線をより直線にしようとする最適化ルーチンを呼び出す。 このルーチンは、処置工程の間の点における各処理経路をサンプリングし(ステップ1702)(例えば、各処置工程の間に2つのサンプル点を置き)、そして各歯に対して、サンプル点の中で適合するより直線的な処置経路を計算すること(ステップ1704)によって始まる。 次いで、このル−チンは、衝突検出アルゴリズムを適用し、衝突が、変更された経路から生じるかどうかを決定する(ステップ1706)。 そうであるならば、このルーチンは、変更された経路を再サンプリングし(ステップ1708)、次いで、各歯に対して、サンプルの中の代替の経路を構成する(ステップ1710)。 このルーチンは、このような様式で、衝突が起こらなくなるまで続く(ステップ1712)。

    【0090】 上に示されたように、幾つかの実施態様において、このソフトウェアは、ID
    DSおよびFDDSに基づいて、処理経路を自動的に計算する。 このことは、経路スケジューリングアルゴリズムを利用することによって達成され、この経路スケジューリングアルゴリズムは、各構成要素(すなわち、各歯)が、最初の位置から最後の位置への経路に沿って移動する速度を決定する。 この経路スケジューリングアルゴリズムは、「ラウンド−トリッピング(round−tripin
    g)」を回避しながら、すなわち歯を真直ぐするのに絶対的に必要な距離よりも大きな距離に歯を移動することを回避しながら、処置経路を決定する。 このような動きは、非常に所望ではなく、そして患者に対する潜在的な負の効果を有する。

    【0091】 経路スケジューリングアルゴリズムの1つの実施は、最初に、各歯を、最初の位置と最後の位置との間の最も直線的な処置経路に束縛することによって、歯の運動を管理するか、または計画しようとする。 このアルゴリズムは、次いで、このアルゴリズムは、衝突が直線状経路に沿った歯の間で起こるか、または強制的な束縛が妨害するならば、最後の位置のみへのあまり直接的ではないルートに頼る。 このアルゴリズムは、必要ならば、上記経路発生プロセスの1つを適用して、中間処置ステップが最初の位置と最後の位置との間の直線的な変形曲線に沿っていない経路を構成する。 あるいは、このアルゴリズムは、処置経路を、例示的な歯の配列に対して好ましい処置のデータベースを導くことによって管理する。
    このデータベースは、種々の処置過程を観測し、最初の歯の配列の各一般的な種類を用いて、最も成功的に証明する処置計画を特定することによって、経時的に構成され得る。 この経路スケジューリングアルゴリズムは、幾つかの代替の経路を作り出し、そして各経路を使用者にグラフ的に提供し得る。 このアルゴリズムは、使用者によって選択された経路を、出力として提供する。

    【0092】 他の実施において、この経路スケジューリングアルゴリズムは、確率論的な検索技術を利用して、可能な処置計画を記述する配置空間を通して、妨げられていない経路を見出す。 2つの使用者規定グローバルキーフレーム(user de
    fined global key frame)の間の動きを管理するための1つのアプローチが、以下に記述される。 経時的に、中間キーフレームを含む時間間隔を管理することは、時間間隔を、中間キーフレームを含まない部分間隔に分割し、これらの間隔を独立に管理し、次いで得られたスケジュールを連結することによって達成される。

    【0093】 図8Aのフローチャート120は、簡略化された経路スケジューリングアルゴリズムを示す。 図8Aに示されるように、第一のステップ122は、「配置空間」記述の構成に関係する。 本明細書中において、「配置」は、移動が考慮される全ての歯の所定の一組の位置を指す。 これらの位置のそれぞれは、複数の方法で記述され得る。 通常の実施において、これらの位置は、位置の変化を特定するための1つのアフィン変換、およびその最初の位置からその最後の位置への配向の変化を特定するための1つの回転変換によって記述される。 各歯の中間位置は、
    2つの終点の間の位置および配向を補間するのにどれだけ遠いかを特定する、一組の数によって記述される。 従って、「配置」は、移動される各歯に対する2つの数からなり、そして「配置空間」は、全てのこのような数の組の空間を指す。
    従って、この配置空間は直交空間であり、全ての歯の位置を特定すると解釈され得る任意の位置である。

    【0094】 その最初の位置からその最後の位置への各歯の動きを記述するアフィン変換は、並進および回転成分に分解される;これらの変換は、2次元の配置空間であると考えられるスカラーパラメータで、独立して補間される。 この全配置空間は、
    従って、移動される歯当たり、2次元からなり、これらのすべては、続く検索の間、等しく処理される。

    【0095】 この配置空間は、「自由空間」および「妨害空間」からなる。 「自由」配置は、歯の妥当な、物理的に実現可能な位置を代表する配置であり、一方、「妨害された」配置は、そうではない配置である。 配置が自由か、または妨害されているのかを決定するために、配置が記述する歯の位置のためのモデルが作り出される。 次いで、衝突検出アルゴリズムが適用され、歯の表面を記述する任意の形状が交差するかを決定する。 妨害が存在しないならば、この空間は、自由であると考えられる;さもなければ、妨害される。 適切な衝突検出アルゴリズムは、以下でより詳細に議論される。

    【0096】 ステップ124において、「視度(visibility)」関数V(s 1
    2 )が定義され、この関数は、入力として、配置空間「s 1 」および「s 2 」において2つのベクトルを取り、そして真または偽のブール値を戻す。 この視度関数は、s 1およびs 2に接続される直線経路が配置空間の自由および妨害された領域を通るか、またはそれのみの場合に、真値を戻す。 視度関数を実施するための1つのプロセスが、図8Bに記述される。 この視度関数は、線s 1 −s 2に沿った個別にサンプリングされた点での妨害に対する歯のモデルを試験することによって近似的に計算される。 失敗に対する初期の終結および試験される間隔を再帰的に細分することによって、サンプルポイントの順序の選択のような技術が、視度関数の効率を増加するために使用され得る。

    【0097】 図8Aのステップ126において、「子(children)」関数C(s)
    が定義され、この入力パラメータ「s」は、配置空間におけるベクトルであり、
    そしてこれは、配置空間におけるベクトル「s C 」の組みを戻す。 図8Cは、子関数C(s)を計算するための続くステップを説明する単純化されたフローチャートである。 組みs C内の各ベクトルは、V(s、s C )が真であり、そしてその成分の各々が、「s」の対応する成分よりも大きいか、または等しい特性を満足する。 このことは、このようなベクトルによって表わされる任意の状態が、「s
    」から、いかなる障害に合うことなく、そして処置によってもたらされる方向でない任意の移動をすることなく、到達可能であることを示す。 組「s C 」の各ベクトルは、幾つかのランダムな、正の量によって「s」の各成分を乱すことによって作り出される。 次いで、視度関数V(s、s C )が計算され、そして「s」
    は、視度関数V(s、s C )が、真のブール値を戻すならば、組「s C 」に加えられる。 さらに、発生されたこのような各ベクトルにおいて、その親「s」に対するポインターが、その後の使用のために記録される。

    【0098】 配置空間が規定されたのち、ステップ128において、経路スケジューリングが、最初の状態「s int 」と最後の状態「s final 」との間で実施される。 図8Dは、図8Aに示されるステップ128を実施するためのフローチャートを示す。 図8Dに示されるように、ステップ128aにおいて、一組の状態「W」が、定義され、これは、最初の状態s initのみを最初に含む。 次に、ステップ128bにおいて、視度関数は、V(s、s final )がW中の少なくとも1つの状態s iに対して真ならば、決定するために呼び出される。 この視度関数が偽のブール値を戻す場合、ステップ128cにおいて、状態「W」の組は、W中のすべてのs iに対して、C(s i )の連合で置き換えられる。 V(s i 、s final )が、Wに属する任意のs iに対して真のブール値を戻すまで、ステップ128bおよびステップ128cが繰り返される。

    【0099】 ステップ128dにおいて、V(s i 、s final )が真である各s iに対して、
    妨害されない経路P iが、後続の親のポインターがs initに戻ることによってs iからs finalまで構成される。 次いで、ステップ128eにおいて、s initからs finalまでの経路が、s iからs finalまでの経路P iを最後のステップに連結することによって、構成される。 s initからs finalまでの複数の経路が存在するならば、各経路の全長は、ステップ128fで計算される。 最後に、ステップ1
    28gにおいて、最も短い長さを有する経路が、次いで、最後の経路として選択される。 この選択された経路の長さは、処置計画に必要な全時間および全段階に対応する。

    【0100】 得られた最後の経路は、一連のベクトルからなり、これらのそれぞれは、移動する歯の変形の並進および回転成分の補間パラメータの値の群を表わす。 ひとまとめにして、これらは、歯と歯との干渉を回避する歯の移動のスケジュールを構成する。

    【0101】 1つの実施態様において使用される衝突または干渉検出アルゴリズムは、SI
    GGRAPHの論文(Stefan Gottschalkら(1996):「
    OBBTree:A Hierarchical Structure for
    Rapid Interference Detction」)に記載されるアルゴリズムに基づく。 このSIGGRAPHの論文の内容は、本明細書中で参考として援用される。

    【0102】 このアルゴリズムは、物体によって占有されている空間の再帰的な細分の中心に置かれ、これは、バイナリツリー状様式で組織される。 三角形は、DDS内の歯を表わすために使用される。 このツリーの各ノードは、配向結合ボックス(o
    riented boundoing box)(OBB)として参照され、そして、ノードの親に現れる三角形のサブセットを含む。 ペアレントノードの子は、それらの間に、ペアレントノードに保存された三角形データを含む。

    【0103】 ノードの結合ボックスは配向され、その結果、ノード中の全ての三角形の周りで、きつく適合する。 ツリー中のリーフノードは、理想的には、単一の三角形を含むが、おそらく1つ以上の三角形を含み得る。 2つの物体の間の衝突の検出は、物体のOBBツリーが交差するかどうかを決定することに関係する。 図9Aは、再帰的衝突試験の簡略化バージョンを示すフローチャートを記述し、これによって、第一の物体からのノード「N1」が、第二の物体のノード「N2」と交差するかどうかをチェックする。 ツリーのルートノードのOBBが重なるならば、
    ルートの子は、重なりに対してチェックされる。 このアルゴリズムは、リーフノードが達成されるまで、再帰的様式で進行する。 この点において、ロバスト三角形交差ルーチンは、リーフでの三角形が衝突に関係しているのかを決定するために使用される。

    【0104】 ここに記載される衝突検出技術は、SIGGRAPHの論文に記載される衝突検出アルゴリズムに対するいくらかの増強を提供する。 例えば、OBBツリーは、レイジー様式で組み立てられ、メモリーおよび時間を節約する。 このアプローチは、モデルの幾つかの部分が衝突に関係しない観測から生じ、そしてその結果、モデルのこのような部分に対するOBBツリーは、計算される必要がない。 図9Bに示されるように、このOBBツリーは、必要ならば、再帰的な衝突決定の間に、ツリーの内部ノードを分割することによって広げられる。

    【0105】 さらに、衝突データを必要としないモデル中の三角形は、OBBツリーを作り上げる場合、考慮から特異的に排除され得る。 図9Cに示されるように、さらなる情報が衝突アルゴリズムに提供され、物体の移動を特定する。 移動は2つのレベルで検討される。 物体は、全体的な意味で、「移動している」と概念化され得るか、または他の物体に対して「移動している」と概念化され得る。 このさらなる情報は、物体(これは、このような物体間の衝突の状態が変化しないために、
    互いに対して静止している)間の衝突情報の再計算を回避することによって、衝突検出にかかる時間を改善する。

    【0106】 図18は、代替の衝突検出スキームを示し、2つの歯1804、1806が支持されるz軸1802に沿って配向される「衝突バッファ」を計算する。 この衝突バッファは、各処置工程に対して計算されるか、または衝突検出が必要とされる処置経路に沿った各位置で計算される。 バッファを作り出すために、x、y平面1808が歯1804、1806の間に規定される。 この平面は、2つの歯に対して「中立」であるべきである。 理想的には、この中立平面は、いずれの歯とも交差しないように位置決めされている。 1つまたは両方の歯との交差が回避不可能である場合、この中立平面は、歯が、可能な限り平面の対向側面上にあるように配向される。 すなわち、この中立平面は、他の歯と同じ側面上にある各歯の表面面積の量を最小にする。

    【0107】 この平面1808は個別の点のグリッドであり、この平面の解像度は衝突検出ルーチンに対して要求される解像度に依存する。 典型的な高解像度衝突バッファは400×400のグリッドを含み;典型的な低解像度バッファは20×20のグリッドを含む。 z軸1802は、平面1808に垂直な線によって規定される。

    【0108】 歯1804、1806の相対的位置は、グリッドにおける各点について、平面1808と歯1804、1806の各々の最近接表面との間のZ軸1802に平行である直線距離を計算することによって決定される。 例えば、任意の所定のグリッド点(M、N)において、平面1808および背面歯1804の最近接表面は、値Z 1(MN)によって表される距離によって分離されるが、一方、平面180
    8および前面歯1806の最近接表面は、値Z 2(MN)によって表される距離によって分離される。 衝突緩衝が規定され、その結果、平面1808がZ=0に存在し、そしてZが背面歯1804に向かって正の値をとるならば、歯1804、1
    806は衝突し、このとき平面1808上の任意のグリッド点(M、N)でZ 1( MN) ≦Z 2(MN)である。

    【0109】 図19は、この衝突緩衝スキームを実行する衝突検出ルーチンのフローチャートである。 このルーチンは、最初に、試験される歯の表面の位置を示すデジタルデータセットの1つからデータを受け取る(ステップ1900)。 次いで、このルーチンは、中立x,y−平面を規定し(ステップ1902)、そして平面に対するZ軸標準を作製する(ステップ1904)。

    【0110】 次いで、このルーチンは、平面上の第1のグリッド点のx,y−位置についての平面と各歯の最近接表面との間のz方向の直線距離を決定する(ステップ19
    06)。 このx、y−位置における衝突を検出するために、このルーチンは、背面歯の最近接表面のz−位置が前面歯の最近接表面のz−位置以下であるかどうかを決定する(ステップ1908)。 そうである場合、このルーチンは、ユーザへの表示のために、またはパス生成プログラムへのフィードバックのために、衝突が起こることを示すエラーメッセージを作製する(ステップ1910)。 次いで、このルーチンは、それが平面上のグリッド点に関連するすべてのx,y−位置を試験したかどうかを決定し(ステップ1912)、そうでない場合、上記のステップを残りの各グリッド点について反復する。 この衝突検出ルーチンを、各処置段階で、患者の口において隣接する歯の各対について実行する。

    【0111】 (歯科矯正器具のモデルの取り込み) 上記で言及した米国特許出願第09/169,034(代理人登録番号099
    43/004001)は、患者の処置計画を実行するために設計された歯科矯正器具と患者の歯との相互作用をモデル化するための技術を実行する、器具モデリングシステムを記載する。 有限要素分析を使用して、処方される処置経路に沿って所望の最後の位置に患者の歯を動かすために必要な器具の配置を決定する。 いくつかの状況において、器具モデリングシステムは、所望の歯の動きが、歯科矯正学的に受容可能であるか、または製造可能である器具を伴うという制約の中で実行され得ないことを決定し得る。 従って、この器具モデリングシステムは、歯の付属物がモデルに付加されるべきであること、または処置計画が変更されるべきであることを決定し得る。 これらの状況において、器具モデリングシステムからのフィードバックを使用して、幾何学的な歯のモデルを変更し、従って処置計画を変更する。

    【0112】 (処置計画を画像的に表示すること) このシステムは、最初の状態から標的状態までの動きのアニメーションを示す「ムービー」機能を取り込み、そしてユーザは任意の点においてそれを使用し得る。 これは、処置プロセスを通して全体の成分の動きを可視化するための補助になる。

    【0113】 上記のように、成分の同定のための1つの適切なユーザインターフェースは、
    三次元インタラクティブグラフィカルユーザインターフェース(GUI)である。 三次元GUIはまた、成分操作のために有利である。 このようなインターフェースは、デジタルモデル成分との即時的かつ視覚的な相互作用をプロフェッショナルまたはユーザに提供する。 三次元GUIは、特定のセグメントを操作するためにコンピュータに指示するための単純な低レベルのコマンドのみを許容するインターフェースを超える利点を提供する。 換言すれば、操作のために適応させたGUIは、例えば、「この成分を0.1mm右に移動せよ」といった種類のみの命令を受け取るインターフェースよりも、多くの方法において良好である。 このような低レベルのコマンドは、微調整のためには有用であるが、それが唯一のインターフェースであった場合、成分操作のプロセスは、退屈かつ時間を消費する相互作用になる。

    【0114】 操作プロセスの前またはその最中に、1つ以上の歯成分は、歯根の鋳型モデルで増強され得る。 根鋳型で増強された歯モデルの操作は、例えば、歯肉線の下の歯の衝撃が関与する状況において有用である。 これらの鋳型モデルは、例えば、
    患者の歯のx線のデジタル化された表示を含む。

    【0115】 ソフトウェアは、テキストおよび/または装置の配列番号を含み得るデータセットに注釈を付加することを可能にする。 注釈は、引っ込んだテキスト(すなわち、それは3−D幾何学である)として付加され、その結果、印刷されたポジティブモデル上に現れる。 注釈が整復器具によって覆われる口の一部に配置され得るが、それは口の動きに対して重要でない場合、その注釈は、送達された整復器具上に現れ得る。

    【0116】 上記に記載の成分同定および成分操作ソフトウェアは、オペレータの訓練レベルと高度に釣り合って操作するように設計される。 例えば、成分操作ソフトウェアは、許容できるか、または禁止されている歯の操作に関してフィードバックを提供することによって、歯科矯正学の訓練を欠くコンピュータオペレータを補助し得る。 一方、口腔生理学および歯の移動の動力学において、より高度な技能を有する歯科矯正医師は、成分同定および操作ソフトウェアを、道具として単に使用し得、アドバイスを無効にするか、またはさもなくば無視する。

    【0117】 図20は、クライアントビューワーアプリケーションを伴うグラフィカルユーザーインターフェース2000の画面の写真である。 このアプリケーションを通して、処置する臨床医は、患者の処置計画を見得、そしてその計画を変更するか、またはその計画にコメントする。 クライアントビューワーアプリケーションは、臨床医のサイトのクライアントコンピュータ上にローカルにインストールされたコンピュータプログラムで実行される。 ビューワープログラムは、遠隔のホスト(例えば、処置計画設計者によって維持されるファイル転送プロトコル(FT
    P)サーバー)からデータファイルをダウンロードし、これは、直接的な接続を通して、またはコンピュータネットワーク(例えば、World Wide W
    eb)を通してのいずれかでアクセスされ得る。 そのビューワープログラムは、
    臨床医に対して画像的に処置計画を提供するためにダウンロードファイルを使用する。 そのビューワープログラムはまた、患者の歯の画像を見るためにホストのサイトで処置計画設計者によって使用され得る。

    【0118】 ビューワープログラムによってダウンロードされたデータは、鍵となる処置位置の固定されたサブセットを含み、これらには、患者の歯の処置計画を規定するIDDSおよびFDDSが含まれる。 ビューワープログラムは、IDDSまたはFDDSを与えて、最初の位置および最後の位置で患者の歯の画像を表示する。
    ビューワープログラムは、それらの最初の位置(最初の画像2002)および最後の歯の位置(最後の画像2004)における歯の画像を同時に表示する。

    【0119】 データファイルは、大量のデータを含むので、遠隔ホストにおけるダウンロードソフトウェアは、「詳細のレベル」技術を利用して、次第に増加する詳細のレベルを伴って、そのダウンロードをデータグループに組織化する。 そのビューワープログラムは、矯正歯科関連の知識を使用して、画像のより重要でない領域をそれをより重要な領域にするよりも、より低い品質にする。 これらの技術の使用は、歯のモデルの単一のレンダリングされた画像を生成するのに必要な時間、およびダウンロードが開始した後に画面にレンダリングされた画像を表示するのに必要な時間を減少する。

    【0120】 図21Aおよび図21Bは、遠隔ホストにおけるダウンロードソフトウェアによって、「詳細のレベル」技術の使用を例証する。 このソフトウェアは、データをいくつかのグループに移し、それらの各々は、歯のレンダリングされた画像についての詳細を増分的に追加する。 第1のグループは、代表的には、患者の歯のラフなポリゴン表示を与えるに十分なデータだけを含む。 例えば、歯が6つの面を有する立方体として扱われた場合、その歯は、立方体の各面に1つ存在する6
    つの点2102a〜fを有するダイアモンド2100として迅速に与えられ得る(図21A)。 ダウンロードソフトウェアは、各歯についてのいくつかの点を送達することによってダウンロードを開始し、このインターフェースプログラムは、歯のポリゴン表示を与えるために即時に使用する。

    【0121】 次いで、ダウンロードソフトウェアは、歯のレンダリングされた画像にさらなる詳細を追加する第2のデータグループを送達する。 このグループは、代表的には、歯の球状表示2106を許容する点を追加する(図21B)。 ダウンロードが継続するにつれて、そのソフトウェアは、データのさらなるグループを送達し、歯が十分に与えられるまで、歯のレンダリングされた画像に詳細のレベルを各々追加した。

    【0122】 ダウンロードソフトウェアはまた、歯のレンダリングされた画像を形成するのに重要ではないデータを同定し、そして取り除くことによって、ダウンロードおよびレンダリング速度を改善する。 このデータは、他の歯または組織によって曖昧にされる歯の表面についてのデータを含む。 このソフトウェアは、共通の矯正歯科的構造に基づく規則を適用して、どのデータがダウンロードされ、そしてどれが保留されるかを決定する。 この様式で保留されるデータは、ダウンロードファイルのサイズを減少させ、従って、最初の画像および最後の画像をレンダリングする場合にインターフェースプログラムが考慮しなくてはならないデータ点の数を減少させる。

    【0123】 ビューワープログラムはまた、レンダリングされたデータの量を減少させることによってレンダリング速度を改善する。 ダウンロードソフトウェアと同様に、
    ビューワープログラムは、矯正歯科的に関連する規則を適用して、画像の領域がより低い品質でレンダリングされ得るか否かを決定する。 例えば、処置する臨床医は、通常、歯肉組織を詳細に見ることを欲さないので、ビューワープログラムは、歯肉のテクスチャを保存するデータを無視して、口の表面と同じ低い解像度で歯肉をレンダリングする。 代表的には、ビューワープログラムは、より高い解像度でより重要な領域をレンダリングする前に、より低い解像度でより重要でない領域をレンダリングする。 臨床医は、全体の画像の高解像度のレンダリングを要求し得る。

    【0124】 図20に示され、そして上記に議論されるように、そのビューワープログラムは、歯の最初の画像2002、および臨床医によって要求された場合には、歯の最後の画像2004(これらは、処置後に現れるようなものである)を表示する。 臨床医は、画像を三次元で回転させて、種々の歯の表面を観察し得、そして臨床医は、所定のいくつかの観察する角度のいずれかに対して画像を撮影し得る。
    これらの観察する角度は、標準的な前方視点、後方視点、上方視点、下方視点、
    および側面視点、ならびに矯正歯科特異的な視野角(例えば、舌視点、頬視点、
    顔面視点、咬合視点、および切歯視点)を含む。

    【0125】 そのビューワープログラムはまた、処置経路に沿った各中間ステップでの歯の位置を示す一連の画像を提供するアニメーションルーチンを含む。 臨床医は、従来的なビデオカセットレコーダーの制御ボタンに類似した制御ボタンを提供する、VCRメタファーを通してアニメーションルーチンを制御する。 特に、VCR
    メタファーは、「再生」ボタン2006を含み、これが選択された場合、処置経路に沿ったすべての画像を通してステップにアニメーションルーチンを引き起こす。 スライドバー2008は、各々の連続的な表示された画像とともに所定の距離、水平方向に動く。 一連の、スライドバー2008の各々の位置および各々の画像は、上記の中間の処置ステップの1つに対応する。

    【0126】 VCRメタファーはまた、「前方に」ボタン2010および「後方に」ボタン2012(これらは、臨床医が、一度に、一連の画像、1つのキーフレームまたは処置ステップを通して、前方または後方にステップすることを可能にする)を含み、ならびに、「早送り」ボタン2014および「巻き戻し」ボタン2016
    (これらは、臨床医が、最後の画像2014または最初の画像2002に、それぞれ直接ジャンプすることを可能にする)を含む。 臨床医はまた、適切な位置にスライドバー2008を配置することによって、一連の中の任意の画像に直接ステップし得る。

    【0127】 上記のように、そのビューワープログラムは、キー位置の固定されたサブセットを受け取り、これらは、遠隔ホストからのIDDSおよびFDDSを含む。 このデータから、アニメーションルーチンは、種々の数学的技法のいずれかを用いて、中間の処置ステップでの歯を表示するのに必要とされる変形曲線を誘導する。 1つの技法は、上記のパス生成プログラムを包含することによる。 この状況において、そのビューワープログラムは、パス生成プログラムコードを含む。 アニメーションルーチンは、ダウンロードされたキー位置が最初に受け取られた場合、またはユーザがアニメーションルーチンに関与する場合のいずれかにこのコードを含む。

    【0128】 このビューワープログラムは、画像を画像的に操作することによってレンダリングされた画像を変更することを可能にする。 例えば、臨床医は、マウスを用いて歯をクリックおよびドラッグまたは回転させることによって、個々の歯を所望の位置に再配置させ得る。 いくつかの実施において、個々の歯を再配置することは、レンダリングされた画像のみを変化させ;他の実施において、この様式において歯を再配置させることは、基礎をなすデータセットを改変する。 後者の状況において、ビューワープログラムは、試行された変更が有効か否かを決定するための衝突検出を実行し、そして、もしそうでない場合、臨床医にすぐに通知する。 あるいは、ビューワープログラムは、基礎をなすデータセットを改変し、次いで変更されたデータセットを、衝突検出アルゴリズムを実行する遠隔ホストにアップロードする。 臨床医はまた、インターフェースディスプレイ2000のダイアログボックス2018を通して、遠隔ホストにテキストのフィードバックを提供する。 ダイアログボックス2018に入れられたテキストは、テキストオブジェクトとして記憶され、そして後で遠隔ホストにアップロードされるか、または代替的に、既存の接続を介してすぐに遠隔ホストに送達される。

    【0129】 ビューワープログラムは、必要に応じて、臨床医が、特定の歯の画像および他の歯から離れた歯の画像を単離することを可能にする。 臨床医はまた、単一のレンダリングされた画像または一連の画像における、個々の歯または歯のグループの色を変化させ得る。 これらの特徴は、臨床医に、処置の過程の間の個々の歯のふるまいのより良好な理解を与える。

    【0130】 ビューワープログラムの別の特徴は、臨床医が、コマンドにより(例えば、口とともに目的の領域を選択することにより)、特定の歯またはモデルの特定の部分に関する情報を受け取ることを可能にする。 利用可能な情報のタイプは、歯型、隣接する歯間の距離、および、配列器具または他の歯によって歯にかかる力(
    大きさおよび方向)を含む。 有限要素分析法は、歯にかかる力を計算するために使用される。 臨床医はまた、特定の情報の画像表示(例えば、処置の過程にわたって歯にかかる力のプロットまたは処置経路のステップ間で歯が作られる動きを示すチャート)を要求し得る。 ビューワープログラムはまた、必要に応じて、臨床医がレンダリング画像上の2つの点を選択すること、および点間の距離を示す表示を受け取ることを可能にする画像ツールである、「バーチャルカリパー」を含む。

    【0131】 (配列器具の組み立て) 一旦中間および最初のデータセットが作製されたならば、器具は、図10に例証されるように組み立てられ得る。 共通の組み立て方法は、迅速なプロトタイピングデバイス200(例えば、立体リソグラフィー装置)を利用する。 特に適切な迅速プロトタイピング装置は、3D System,Valencia,Ca
    liforniaから入手可能なModel SLA−250/50である。 迅速プロトタイピング装置200は、洗浄され、そして器具として直接的に、または器具を作製ための型として間接的にのいずれかで使用される、残存する非硬化樹脂から分離され得る三次元構造に、液体または他の非硬化樹脂を選択的に強固にする。 そのプロトタイピング装置200は、個々のデジタルデータセットを受け取り、そして各々の所望の器具に対応する1つの構造を作製する。 一般的に、
    迅速プロトタイピング装置200は、最適でない機械的特性を有し、そして患者の使用のために一般的に受容可能ではないかもしれない樹脂を利用し得るので、
    そのプロトタイピング装置は、代表的には、型を作製するために使用され、これは結局、処置の各々の連続する段階のポジティブな歯モデルである。 ポジティブモデルが準備された後に、従来的な加圧または真空モールディング装置を使用して、より適切な物質(例えば、Tru−Tain Plastics,Roch
    ester,Minnesota 55902から利用可能な0.03インチの熱形成歯科材料)から器具を作製する。 適切な加圧モールディング装置は、Gr
    eat Lakes Orthodontics,Ltd. ,Tonawand
    a,New York 14150からの商標名BIOSTARの下で利用可能である。 モールディング装置250は、ポジティブな歯モデルおよび所望の材料から、直接器具を作製する。 適切な真空モールディング装置は、Raintre
    e Essix,Inc. から利用可能である。

    【0132】 作製後、器具を、処置するプロフェッショナルにすべて一度に供給し得る。 器具を、使用の順番を示すいくつかの様式で(代表的には、器具上で、あるいは各器具に添加されるか、または各器具を含むタグ、ポーチ、もしくは他の項目上で直接的に連続して番号付けすることによって)マークする。 必要に応じて、書かれた指示は、患者が、器具にまたはパッケージングのどこかにマークされた順番で個々の器具を着用することを示すシステムを伴い得る。 このような様式での器具の使用は、最後の的な歯の配置に向かって次第に患者の歯を再配置する。

    【0133】 患者の歯は、もともと予想されたよりも異なって応答し得るので、処置する臨床医は、処置の過程の間の患者の進行を評価することを望み得る。 このシステムはまた、歯列に沿って新規に測定することから始めて、これを自動的に行い得る。 患者の歯が、計画したように進行しない場合、臨床医は、患者の処置を戻すか、または代替的な処置計画を設計するために必要なように、処置計画を修正し得る。 臨床医は、処置計画を修正する際の使用のためにコメント(口頭でまたは文書で)を提供し得る。 臨床医はまた、デジタルイメージ化または操作のために、
    患者の歯のプラスター成形の別のセットを形成し得る。 臨床医は、患者の進行が評価されるまで、引き続く配列器具の作製を遅らせて、少数のみの配列器具に最初の配列器具作製を制限することを望み得る。

    【0134】 図11は、矯正歯科的な処置計画を開発するために使用し得るデータプロセシングシステム300の単純化したブロック図である。 このデータプロセシングシステム300は、代表的には、バスサブシステム304を介して多数の周辺デバイスと連絡する少なくとも1つのプロセッサー302を備える。 これらの周辺デバイスは、代表的には、記憶サブシステム306(メモリサブシステム308およびファイル記憶サブシステム314)、一連のユーザインターフェース入力および出力デバイス318、ならびに外部ネットワーク(公用の切り替わる電話ネットワーク)へのインターフェース316を備える。 このインターフェースは、
    図式的に、「モデムおよびネットワークインターフェース」ブロック316として示され、そしてコミニュケーションネットワークインターフェース324を介して他のデータプロセシングシステムにおける対応するインターフェースデバイスに結合される。 データプロセシングシステム300は、末端のもしくはローエンドパーソナルコンピュータもしくはハイエンドパーソナルコンピュータ、ワークステーション、またはメインフレームであり得る。

    【0135】 ユーザインターフェース入力デバイスは、代表的には、キーボードを備え、そしてさらにポインティングデバイスおよびスキャナーを備え得る。 ポインティングデバイスは、間接的なポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、タッチパッド、もしくはグラフィックスタブレット)または直接的ポインティングデバイス(例えば、ディスプレイに組み込まれたタッチスクリーン)、
    または三次元ポインティングデバイス(例えば、米国特許第5,440,326
    号に記載されるジャイロスコープポインティングデバイス)であり得、他の型のユーザインターフェース入力デバイス(例えば、音声認識システム)もまた、使用され得る。

    【0136】 ユーザインターフェース出力デバイスは、代表的には、プリンターおよび、ディスプレイコントローラおよびコントローラに結合されたディスプレイデバイスを備えるディスプレイサブシステムを含む。 ディスプレイデバイスは、陰極線管(CRT)、フラットパネルデバイス(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)または投影装置)であり得る。 ディスプレイサブシステムはまた、非視覚ディスプレイ(例えば、音声出力)を提供し得る。

    【0137】 記憶サブシステム306は、基本的な必要とされるプログラミングおよびデータ構築物を維持する。 上記で議論したプログラムモジュールは、代表的には、記憶サブシステム306に保存される。 記憶サブシステム306は、代表的には、
    記憶サブシステム308およびファイル記憶サブシステム314を備える。

    【0138】 記憶サブシステム308は、代表的には、プログラムの実行の間の命令およびデータの記憶ための主ランダムアクセルメモリ(RAM)310を備え、そして、固定された命令が記憶されているリードオンリーメモリ(ROM)312を備える。 Macintoshコンパチブルパーソナルコンピュータの場合、ROM
    は、オペレーティングシステムの一部を含む;IBMコンパチブルパーソナルコンピュータの場合、ROMはBIOS(basic input/output
    system)を含む。

    【0139】 ファイル記憶サブシステム314は、プログラムのための持続性の(不揮発性)記憶およびデータファイルを提供し、代表的には、少なくとも1つのハードディスクドライブおよび少なくとも1つのフロッピー(登録商標)ディスクドライ ブ(関連するリムーバブルメディアを用いて)を備える。 他のデバイス(例えば 、CD−ROMドライブおよび光学的デバイス)(すべてそれらの関連するリム ーバブルメディアを用いて)もまた、存在し得る。 リムーバブルメディアカート リッジは、例えば、ハードディスクカートリッジ(例えば、Synquestな どによって市販されているもの)、およびフロッピーディスクカートリッジ(例 えば、Iomegaによって販売されている)であり得る。 1つ以上のドライブ が遠隔に位置され得る(例えば、構内情報通信網またはインターネットのWor ld Wide Webのサーバ)。

    【0140】 この状況において、用語「バスサブシステム」は、一般に種々の成分およびサブシステムを意図されるように互いに連絡させるようにするための任意のメカニズムを含むように使用される。 入力デバイスおよびディスプレイを例外として、
    他の成分は、同じ物理的位置にある必要はない。 従って、例えば、ファイル記憶システムの一部は、電話線を含む、構内情報通信網または広域情報通信網の種々の媒体を介して接続され得る。 同様に、入力デバイスおよびディスプレイは、プロセッサと同じ位置にある必要はないが、代表的には、パーソナルコンピュータおよびワークステーションが使用され得ることが予想される。

    【0141】 バスサブシステム304は、図式的に、単一のバスとして示されるが、代表的なシステムは、ローカルバスおよび1つ以上の拡張バスのような多数のバス(例えば、ADB、SCSI、ISA、EISA、MCA、NuBus、またはPC
    I)、ならびにシリアルポートおよびパラレルポートを有する。 ネットワーク接続は、通常、これらの拡張バスの1つのネットワークアダプターまたはシリアルポート上のモデムのようなデバイスを通して確立される。 クライアントコンピュータは、デスクトップシステムまたはポータブルシステムであり得る。

    【0142】 スキャナ320は、患者または矯正医師いずれかから得られた患者の歯のスキャニングキャストのもとであり、これは、データプロセシングシステム300に、さらなるプロセシングのためのスキャンされたデジタルセット情報を提供する。 分散環境において、スキャナ320は、遠隔位置に位置し得、そしてネットワークインターフェース324を介して、データプロセシングユニット300に、
    スキャンされたデジタルデータセット情報を連絡する。

    【0143】 組み立て装置322は、データプロセシングシステム300から受け取った中間および最初のデータセット情報に基づく歯科器具を組み立てる。 分散環境において、組み立て装置322は、遠隔位置に位置し得、そしてネットワークインターフェース324を介して、データプロセシングユニット300からデータセット情報を受け取る。

    【0144】 本発明を、特定の実施態様によって記載してきた。 他の実施態様は、以下の特許請求の範囲の範囲にある。 例えば、上記の三次元スキャニング技術を使用して、材料特性(例えば、歯キャスティングおよび配列器具を形成する材料の収縮および拡張)を分析し得る。 また、上記の3D歯モデルおよびグラフィカルインターフェースを使用して、通常の装具または他の通常の歯科矯正用器具を有する患者を処置する臨床医を補助し得る。 この場合、歯の動きに適用される制約は、従って、改変される。 さらに、歯モデルは、対応する患者および処置する臨床医による限られたアクセスのために、ハイパーテキストトランスファープロトコル(
    http)ウェブサイト上で送信され得る。

    【図面の簡単な説明】

    【図1A】 図1Aは、患者の顎を示し、歯がどのように動き得るかを一般的に示す。

    【図1B】 図1Bは、図1Aからの単一の歯を示し、歯の動く距離ががどのように決定されるかを規定する。

    【図1C】 図1Cは、増分的位置調整器具とともに、図1Aの顎を示す。

    【図2】 図2は、増分的位置調整器具のシステムを製造するための工程を示すブロック図である。

    【図3】 図3は、最初の歯の配列を表現する最初のデジタルデータセットを操作し、所望の最初の歯の配列に対応する最初のデジタルデータセットを作り出す工程を記載するブロック図である。

    【図4A】 図4Aは、本明細書の方法のための消去ツールを示すフローチャートである。

    【図4B】 図4Bは、図4Aのプログラムによって消去される空間の体積を示す。

    【図5】 図5は、図3のデータセットの操作において高解像度および低解像度成分を調和させるためのプログラムを示すフローチャートである。

    【図6A】 図6Aは、咬頭検出アルゴリズムの「検出」段階を実行するためのプログラムを示すフローチャートである。

    【図6B】 図6Bは、咬頭検出アルゴリズムの「拒絶」段階を実行するためのプログラムを示すフローチャートである。

    【図7】 図7は、調節器具を製造するために使用される複数の中間デジタルデータセットを生成するための方法を示す。

    【図8A】 図8Aは、経路スケジューリングアルゴリズムによって実行される工程を示すフローチャートである。

    【図8B】 図8Bは、「可視」機能を実行するための工程を示すフローチャートである。

    【図8C】 図8Cは、「子(children)」機能を実行するための工程を示すフローチャートである。

    【図8D】 図8Dは、図8Aの経路スケジューリング工程128をを実行するための工程を示すフローチャートである。

    【図9A】 図9Aは、衝突検出の間の反復衝突試験を実行するための工程を示すフローチャートである。

    【図9B】 図9Bは、衝突検出の間に実施されるノード分割を示すフローチャートである。

    【図9C】 図9Cは、衝突検出プロセスに対してさらなる運動情報を提供するための工程を示すフローチャートである。

    【図10】 図10は、中間および最初の器具の設計を表現するデジタルデータセットを利用する複数の器具を製造するための代替のプロセスを示す。

    【図11】 図11は、データ処理システムの単純化されたブロック図である。

    【図12】 図12は、エポキシ型の焼石膏歯鋳造物の断面画像である。

    【図13】 図13は、2つのセットの画像データから1つの3D画像データセットの歯を形成するためのプロセスのフローチャートである。

    【図14】 図14は、3D画像データから3D表面メッシュを形成するためのプロセスのフローチャートである。

    【図15A】 図15Aは、歯科矯正処置の計画の種々の工程における歯の位置決めを示す。

    【図15B】 図15Bは、歯科矯正処置の計画の種々の工程における歯の位置決めを示す。

    【図15C】 図15Cは、歯科矯正処置の計画の種々の工程における歯の位置決めを示す。

    【図16】 図16は、歯科矯正処置計画の間、中間位置の間で歯の経路を決定するためのプロセスのフローチャートである。

    【図17】 図17は、歯科矯正処置計画の間の、最初の位置から最後の位置への歯の経路を最適化するためのプロセスのフローチャートである。

    【図18】 図18は、衝突検出アルゴリズムにおいて使用するための緩衝技術を示す図である。

    【図19】 図19は、衝突検出技術のためのフローチャートである。

    【図20】 図20は、歯科矯正患者の歯の3D画像を与えるために使用されるGUI表示のスクリーンショットである。

    【図21A】 図21Aは、歯科矯正画像データファイルのダウンロードおよびレンダリング速度を改良するための技術を示す。

    【図21B】 図21Bは、歯科矯正画像データファイルのダウンロードおよびレンダリング速度を改良するための技術を示す。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 フレイバーガー, ブライアン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94123, サン フランシスコ, ドロリス スト リート 150, アパートメント 5 (72)発明者 ワース, ケルシー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94025, メンロ パーク, シャロン パーク ドライブ 350 (72)発明者 ビアーズ, アンドリュー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94062, レッドウッド シティ, ウェズリー クレセント サークル 141 (72)発明者 ウェン, ファーフェング アメリカ合衆国 カリフォルニア 94404, フォスター シティ, ハルヤード レ ーン 325 (72)発明者 ベントン, フィリップス アレクサンダ ー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94043, マウンテン ビュー, グラディス ア ベニュー 222ビー (72)発明者 ジョーンズ, ティモシー エヌ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94043, マウンテン ビュー, セラ サン ブ ルノ 317 Fターム(参考) 4C052 AA06 JJ10 4C096 AA20 AB50 AC01 DB02 DB03 DC14 DC18 DC21 DC35 5B057 AA07 CE08 DA15 DC02

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