Apparatus for removing the pulp from the teeth

申请号 JP2012521787 申请日 2010-07-22 公开(公告)号 JP2013500069A 公开(公告)日 2013-01-07
申请人 アンドリュー・テクノロジーズ・エルエルシー; 发明人 マーク・エス・アンドリュー; ルイス・アルベルト・ダヴィラ;
摘要 根管 処置の間に、パルス状の加熱された液体を、特定の 温度 及び圧 力 で、歯髄上に直接送り、歯髄を液状化又はゲル状化することにより、象牙質を乱すことなく歯から歯髄を除去することができる。 次いで、液状化又はゲル状化された物質は、本明細書に記載された方法及び装置を用いることで、吸い出される。 幾つかの実施形態においては、加熱された液体は、歯の中に存在し得るバクテリアを死滅させるようにも機能する。
权利要求
  • 中に開口部を有する歯から歯髄を除去する装置であって、
    吸入チューブであって、
    (a)前記吸入チューブの遠位の先端に配置された入口ポートと、
    (b)出口ポートと、
    を有し、前記吸入チューブの遠位の先端は、前記歯の開口部を通じて前記歯の中に挿入されるために構成されている吸入チューブと、
    前記吸入チューブ内に負圧を発生させて、前記吸入チューブの前記入口ポートを介して前記吸入チューブ内に液体を吸い出すように構成されている吸入源と、
    供給チューブであって、
    (a)前記供給チューブの遠位の先端に配置された出口ポートと、
    (b)入口ポートと、
    を有し、前記供給チューブの遠位の先端は、前記吸入チューブ内に配置され、且つ前記供給チューブの遠位の先端は、前記吸入チューブの遠位の先端に対する所定の位置に固定されている供給チューブと、
    流体を華氏140〜200度の温度にするように構成されている温度制御システムと、
    温度制御された前記流体を前記供給チューブを通じて圧送し、これにより前記温度制御された流体が、前記出口ポートからパルス状に300〜3000psiの圧力で出るように構成されているポンプと、
    を備え、
    前記供給チューブ及び前記吸入チューブは、前記供給チューブの前記出口ポートから出る流体が前記歯髄に衝突するように構成され、前記歯の中の物質は、前記吸入チューブによって前記吸入チューブの前記入口ポート内に吸い出されることを特徴とする装置。
  • 前記温度制御は、前記流体を華氏約160度の温度にするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  • 前記ポンプは、前記温度制御された流体を前記供給チューブを通じて圧送し、これにより、前記温度制御された流体がパルス状に、300〜1300psiの圧力で前記出口ポートから出るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  • 前記ポンプは、毎秒10〜60パルスの割合でパルスを発生させることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  • 中に開口部を有する歯から歯髄を除去する装置であって、
    吸入チューブであって、
    (a)前記吸入チューブの遠位の先端に配置された入口ポートと、
    (b)出口ポートと、
    を有し、前記吸入チューブの遠位の先端は前記歯の開口部を通じて前記歯の中に挿入されるために構成されている吸入チューブと、
    前記吸入チューブ内に負圧を発生させて、前記吸入チューブの前記入口ポートを介して前記吸入チューブ内に液体を吸い出すように構成されている吸入源と、
    供給チューブであって、
    (a)前記供給チューブの遠位の先端に配置された出口ポートと、
    (b)入口ポートと、
    を有し、
    前記供給チューブの少なくとも一部は前記吸入チューブ内に配置され、
    前記供給チューブの少なくとも遠位部は、
    (a)前記供給チューブの前記遠位の先端が前記吸入チューブの遠位の先端に近接し、且つ前記吸入チューブ内にある第一の位置と、(b)前記供給チューブの遠位の先端が前記吸入チューブの遠位の先端よりも遠位にある第二の位置と、の間を前記吸入チューブに対して移動可能である供給チューブと、
    流体を、華氏140〜200度の温度にするように構成されている温度制御システムと、
    温度制御された前記流体を前記供給チューブを通じて圧送し、これにより前記温度制御された流体が、パルス状に、300〜3000psiの圧力で前記出口ポートから出るように構成されているポンプと、
    を備え、
    前記供給チューブ及び前記吸入チューブは、前記供給チューブの前記出口ポートから出る流体が前記歯髄に衝突するように構成され、前記歯の中の物質は、前記吸入チューブによって前記吸入チューブの前記入口ポート内に吸い出されることを特徴とする装置。
  • 前記温度制御は、前記流体を華氏約160度の温度にするように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  • 前記ポンプは、前記温度制御された流体を前記供給チューブを通じて圧送し、これにより、前記温度制御された流体がパルスの形で、300〜1300psiの圧力で前記出口ポートから出るように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  • 前記ポンプは、毎秒10〜60パルスの割合でパルスを発生させることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  • 中に開口部を有する歯から歯髄を除去する方法であって、
    第一の管路を介して流体を供給し、これにより前記流体は前記第一の管路から出て前記歯髄に衝突するステップであって、前記流体はパルス状に、華氏140度〜200度の温度、且つ300〜1300psiの圧力で供給されるステップと、
    第二の管路を介して、前記供給するステップにおける前記流体によって軟化、液状化又はゲル状化されている歯髄を吸い出すステップと、
    前記供給するステップと前記吸い出すステップとを、実質的にすべての前記歯髄が前記歯から取り除かれるまで繰り返すステップと、
    を備えた方法。
  • 前記流体は、華氏約160度の温度で供給されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記流体は当初は華氏約140度の温度で供給されるとともに、
    実質的にすべての前記歯髄が取り除かれた前記歯の内部に、前記第一の管路を介して、前記歯の中に存在する場合がある有害な微生物を死滅させるのに十分な時間の間、華氏160度〜200度の温度で流体を供給するステップをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記流体は当初は華氏約140度の温度で供給されるとともに、
    実質的にすべての前記歯髄が取り除かれた前記歯の内部に、前記第一の管路を介して、華氏約160度の温度で流体を供給するステップをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記流体は、1000〜1300psiの圧力で供給されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記流体は、毎秒10〜60パルスのパルスレートで供給されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記流体は、毎秒20〜40パルスのパルスレートで供給されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記供給するステップ及び前記吸引するステップは、交互の順序で実施されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記供給するステップ及び前記吸引するステップは、同時に実施されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 前記吸引するステップは、300〜760mmHgの真空によって吸引するステップを備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 说明书全文

    本明細書に記載の機器及び方法は、「歯科治療のための、組織の液状化及び吸引」と題された米国特許第6,676,629号の教示を拡大するものであり、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。

    従来の歯内療法(根管)処置は、3つのステップを含んでいる。 第一のステップにおいては、歯の歯冠に開口部が開けられて、根管システムへのアクセスを可能としている。 歯の内部のすべての根管を見つけるために十分大きな開口部を有することが重要である。 歯の内部の解剖学的構造は、様々である。 ほとんどの上の前歯のように、幾らかの歯は、ただ1本の根管を有する。 小臼歯は通常1又は2本の根管を有する。 大臼歯、即ち奥歯は、通常3又は4本の根管を有する。

    第二のステップにおいては、歯髄が髄腔及び根管から除去される。 小さい器具が、根管を洗浄し、これら根管を、充填が容易な形状に形成するために用いられる。 破片を溶解し、流すために、刺激物が用いられる。 一度の治療でこのステップが完了しなかった場合、薬剤が根管内に配置され、且つ仮詰め(temporary)が開口部内に配置されて、治療間の歯を保護する。 洗浄プロセスの間に、放射線写真(X線)を定期的に撮影し、器具が歯根の端部の近くを洗浄しているかどうかを確認する。 このステップの結果は、完全に空にされた根管である。

    第三のステップにおいては、空にされた根管が、ガッタパーチャ(Gutta Percha)と呼ばれるゴム状化合物によって充填される。 また、根管の封止を補助して、バクテリアの再侵入を妨げるために、セメントが用いられる。 多くの場合、歯の歯冠の開口部は、一時的な充填によって封止される。 その後、歯冠のアクセス用開口部は、肉盛修復(build up restoration)によって充填される。 最終的な修復物を保つことを補助するための合釘(post)の使用を保証するのに十分な歯牙構造が失われている場合もある。 歯内療法の後に、放射線写真(X線)を撮影し、根管の洗浄及び充填が、歯根の端部に近接していることを確認する。

    歯内ファイル(Endodontic file)は、上述した第二のステップのために、根管のデブリードメントにおいて従来用いられている器具である。 これら器具は通常、ステンレス鋼又はニッケルチタンのいずれかからなり、様々なサイズで供給される。 これら器具は、機械的回転システムを用いて使用されるか、又は手動で使用されて、根管から歯髄を除去しており、歯髄の除去は機械的な磨耗技術に基づいている。 しかしながら従来のファイルは、目標とする組織(歯髄)と目標としない組織(象牙質)との両方を除去し、象牙質が除去された場合には、このプロセスは実際には根管を拡大させる。

    従来のファイルの使用の一つの欠点は、これらファイルが根管の深部にある際に、ファイルが破損する場合があることである。 このことが生じた際に、このファイルの破片を除去することは難しく、不可能となる場合がある。 従来の機械的摩耗方法の別の欠点は、これら方法がバクテリアを除去せず、封止に先立って根管を洗浄する追加のステップを必要とすることである。

    開口部が歯に形成された後に、加熱された流体のパルスを加圧下で第一の管路を介して供給して、これによりこの流体が管路を出て歯髄に衝突することにより、この歯から歯髄を除去することができる。 流体からなる、加熱され且つ加圧されたパルスは、歯髄を軟化、液状化又はゲル状化させる。 次いで、流体と、軟化、液状化又はゲル化された歯髄とは、第二の管路を介して吸い出される。 このプロセスは、好ましくは、実質的にすべての歯髄が歯から除去されるまで繰り返される。

    根管処置中に歯から歯髄を除去するシステムのブロック図である。

    歯から歯髄を除去するために用いられる器具の遠位端のための複数の適切な形状を示す図である。

    液状化及び吸引の両方を実施する、歯から歯髄を除去するための器具の遠位部の詳細図である。

    液状化及び吸引の両方を実施する、歯から歯髄を除去するための別の器具の遠位部の、1つの異なるポジションにおける詳細図である。

    液状化及び吸引の両方を実施する、歯から歯髄を除去するための別の器具の遠位部の、別の1つの異なるポジションにおける詳細図である。

    液状化及び吸引の両方を実施する、歯から歯髄を除去するための別の器具の遠位部の、又別の1つの異なるポジションにおける詳細図である。

    フェイサ(Phaser)が、上述された従来の機械的方法のステップ2を置き換えて、改良された方法を提供するために用いられ、この改良された方法は、目標とする組織(歯髄)のみを除去するが、目標としない組織(象牙質)には影響を与えない。 目標とする組織の除去に加えて、フェイサシステムは、刺激物を用いることなくバクテリアの除去又は死滅を行う能をも有している。 フェイサは手持ち器具を用いることによって作動して、加熱された生体適合性の流体の一連のパルスを、目標とする組織上に発射し、このことは目標とする組織を軟化、ゲル状化又は液状化させる。 目標とする組織が軟化、ゲル状化又は液状化した後に、この組織は歯の外に吸い出される。

    図1は、流体供給リザーバ20と、このリザーバ20内の流体を加熱するヒータ22と、温度センサ26から受信した信号に基づいて、このヒータ22を必要に応じて望ましい温度を保つように制御する温度コントローラ24とを用いる、歯内治療用途のための一つの適切なシステムを示している。 ポンプ30は、加熱流体を、リザーバ20から流体供給チューブ35の下方へ、そして器具を通じて圧送する。 好ましくは、ポンプは、加圧され且つパルス化された、加熱流体の出力を供給チューブ35の下方に搬送し、これにより流体の一連のボーラス(bolus)は、搬送オリフィス52から器具50の先端において排出される。

    温度制御は、サーモスタット、サーミスタ又は測温集積回路のセンサ26としての使用のような、当業者に容易に明らかになる任意の従来技術の使用によって実施することができる。 温度は、ダイヤル又はデジタル制御のような任意の適切なユーザインタフェースによって望ましいレベルに設定することができ、このユーザインタフェースの設計もまた当業者には明らかである。

    加熱流体は、滅菌された生理的血清(physiological serum)、塩、グルコース溶液、水、又は別の生体適合性流体を備えることができる。

    ポンプ30はピストンタイプのポンプとすることができ、このポンプは、ポンププランジャが後退ストローク(backstroke)を移動した際に、加熱流体をリザーバ20からポンプチャンバ内に汲み出す。 ポンプへの流体の入口は、インラインの一方向性の逆止弁を有し、この逆止弁は流体をポンプチャンバ内に吸入することを可能にするが、流体を流出させることはない。 ポンププランジャの後退ストロークが完了するとすぐに、プランジャの前方への移動が開始し、ポンプチャンバ内の流体を加圧する。 圧力の増加は、ポンプ30の入口において一方向性の逆止弁を閉止して、流れがポンプ入口から外に出ないように妨げる。 ポンププランジャが前方への移動を続けるにつれて、ポンプチャンバ内の流体の圧力が増加する。 圧力が、ポンプ吐出圧力調整器に事前設定された圧力に達するとすぐに、排出バルブが開く。 このことは、ポンプ30から供給チューブ35を通じ、また器具50を通じて移動する、加圧された加熱流体のボーラスを生成する。 ポンププランジャが前方への移動を完了した後に、流体の圧力は減少し、排出バルブは閉じる。 これらステップは次いで繰り返され、一連のボーラスを発生させる。 適切な繰り返し率(即ちパルスレート)は、後述される。

    容積移送式ポンプの実施のための適切な取り組みの一例は、ポンプモータにオフセットカムを用いることであり、このオフセットカムはポンプシャフトを直線運動の形で移動させる。 ポンプシャフトは内部スプリングによって荷重をかけられており、この内部スプリングは一定の張力をオフセットカムに対して保持している。 ポンプシャフトがオフセットカムに向かって後方に移動する際に、このポンプシャフトはポンプチャンバ内に真空を生成し、加熱された塩水を加熱流体用リザーバから吸入する。 一方向性の逆止弁が、ポンプチャンバへの入口ポートに配置され、この一方向性の逆止弁は後退ストロークの際に流体をチャンバに流入させ、前進ストローク(forward stroke)の際に流体が加圧されるとすぐに閉じる。

    ポンプシャフトの後方への移動の終了の際に、加熱流体がポンプチャンバを満たしたらすぐに、カムのオフセット部はポンプシャフトを前方に押し始める。 加熱流体はポンプチャンバ内において、事前設定された圧力(例えば1100psi)に加圧され、このことは排出ポートのバルブを開いて、ポンプチャンバの加圧された内容物を流体供給チューブ35に排出させる。 ポンププランジャがカムのオフセットに基づいた全ストローク(full stroke)を完了するとすぐに、ポンプチャンバ内の圧力は減少し、排出バルブは閉じる。 カムが回転を続けると、プロセスは繰り返される。

    ポンプシャフトは、カットレリーフ(cut relief)を有して形成することができ、これは、使用者がボーラスのサイズを変えることを可能にする。 シャフトの切り取り部(cut off)は、ポンピングチャンバ内のすべての流体を排出経路を通じて供給チューブに運搬すること、又は加圧流体の一部をリザーバに戻すように運搬することを可能にする。 好ましい実施形態においては、上昇速度(即ち、流体が望ましい圧力に至る速度)は約1ミリ秒か、又はさらに早い。 このことは標準のリリーフ弁を用いることによって達成することができ、リリーフ弁は、ポンプチャンバ内の圧力が設定点(例えば1100psi)に達するとすぐに開く。

    歯髄を除去するための幾つかの好ましい実施形態においては、溶液の温度は華氏80〜250度であり、より好ましくは華氏140〜200度である。 流体は、1000〜3000psiの流れ圧力、毎秒10〜60パルスのパルスレート、及び約30〜80%のデューティサイクル(duty cycle)を有して、パルスの形で供給される。 このパラメータの組み合わせは組織の良好な区別を提供し、これにより、象牙質を除去するか、又は傷つけることなく歯髄の除去を容易化する。

    歯髄を除去するための好ましい一実施形態においては、溶液の温度は華氏160〜200度であり、この溶液は300〜1300psiの流れ圧力、毎秒20〜40パルスのパルスレートで、パルスの形で供給される。 代替的な好ましい実施形態においては、歯髄を除去している際には、この温度は当初は低く、処置の終了の際には、歯の中に存在する場合がある有害な生物を死滅させるのに十分な時間の間、華氏140度を上回る、又は華氏160度を上回るまで上昇する。 別の好ましい実施形態においては、流れ圧力は300〜3000psiである。

    吸引(真空吸引)は、好ましくは300〜760mmHgであり、より好ましくは600〜760mmHgである。 従来の真空ポンプ(例えばHK surgicalのAP−III HK吸引ポンプ)を、真空源40用に用いることができる。 また、既に歯科医院において用いられている従来の真空源を用いることもできる。

    器具50の形状は別の歯科用器具と同様にすることができ、この場合、ハンドルに取り付けられた管類と、先端の遠位端との間に幾らかの度の角形成部(angulation)(0〜130°)がある。 この角形成部は、滑らかな緩い湾曲、又は鋭角とすることができる。 図2は器具の遠位端に用いることができる形状の9つの例61〜69を示している。 これら形状は、既存の歯科用探針の形状に基づいているが、別の形状を用いることも可能である。 図2に示された形状のうちでは、形状62及び形状69が好ましい。

    幾らかの異なる配置を、フェイサシステムの先端の内部構造のために用いて、これにより組織の液状化及び除去を達成することが可能である。 第一の実施形態においては、2つの個別のチューブ(図示されていない)が利用されており、一方のチューブはフェイサストリーム(Phaser stream)(加熱、加圧、及びパルス化されている)を提供するために、他方のチューブは吸引(真空吸引)を提供するために利用されている。 これらチューブの遠位端は直線状とすることができるか、又は、図2に示された形状のいずれか、若しくは別の形状(例えば直線形状、湾曲形状又は屈曲形状)に形成することができる。

    これらチューブの遠位部は、歯冠の開口部(例えば背景技術の項において前述された従来技術によって形成される)を通じて歯の中に交互の順序で挿入される。 まず、フェイサチューブ(Phaser tube)(即ち、流体供給チューブ)を用いて歯髄をフェイサストリームに晒して、この歯髄を液状化させる。 次いで、吸引チューブ(即ち吸入チューブ)を挿入して、液状化した歯髄物質を除去する。 このフェイサ/吸引の交互の順序を、髄腔と根管との全体が洗浄されるまで継続する。 この実施形態においては、0.004〜0.080インチのOD(外径)と、0.002〜0.070インチのID(内径)と、0.001〜0.010インチの肉厚とがフェイサストリームチューブに適している。 0.010〜0.080インチのODと、0.008〜0.070インチのIDと、0.001〜0.010インチの肉厚とが吸引チューブに適している。 任意に、フェイサチューブ及び/又は吸引チューブの遠位部を、遠位の先端における、より小さな寸法に向けて先細にすることができる。

    図3は第二の実施形態を示し、この実施形態においては、フェイサストリームチューブ75が、連続的な吸引を提供するさらに太いチューブ72の内側の所定の位置に固定されている。 図3において、最上部は近位端の図であり、この中央部は側面図であり、底部は遠位端の図である。 この設計においては、1つの器具のみが、パルス化されたフェイサストリームと連続的な吸引との両方に同時に歯髄を晒すために必要とされる。 この実施形態に適した寸法は、フェイサストリームチューブに関しては0.004〜0.020インチのODと、0.002〜0.018インチのIDと、0.001〜0.005インチの肉厚とであり、吸引チューブに関しては0.010〜0.080インチのODと、0.008〜0.070インチのIDと、0.001〜0.010インチの肉厚とである。 吸引チューブ72の遠位端には、好ましくはテーパがある。 テーパ部分72dの長さは、好ましくは0.040〜0.300インチであり、且つこのテーパ部分72dは、テーパの遠位端において0.010〜0.060のOD及び0.008〜0.050インチのIDに向けて先細となる。 吸引チューブ72の直線部における肉厚範囲と同じ肉厚範囲を、テーパ部分72dにおいて用いることができる。 これら範囲内にある適切な寸法一式の一例は、0.009インチのODと0.004インチのIDと0.0025インチの肉厚とを有しているフェイサストリームチューブ75、及び0.039インチのODと0.034インチのIDと0.004インチの肉厚とを有している吸引チューブ75である。 吸引チューブ72の端部はテーパ部分72dを有しており、このテーパ部分72dは0.1インチの長さであるとともに、0.012インチのODに向けて先細となる。

    図4A〜4Cは第三の実施形態を示し、この実施形態においても、フェイサストリームチューブ85は、連続的な吸引を提供するさらに太いチューブ82の内側に位置している。 これら図において、最上部は近位端の図であり、この中央部は側面図であり、底部は遠位端の図である。 第二の実施形態と同様に、この設計は、パルス化されたフェイサストリームと連続的な吸引との両方に同時に歯髄を晒すために1つの器具のみを必要とし、この実施形態に関するフェイサストリームチューブ及び吸引チューブのための寸法は、図3に関連して前述された実施形態に関する対応した寸法と同様である。 しかしながらこの実施形態においては、フェイサストリームチューブ85は、吸引チューブ82に対して固定されていないとともに、吸引チューブの先端を越えて遠位に延出することができ、必要に応じて根管内へのさらなる進入を可能とする。 この構成は、とりわけ細い根管内への進入に有用である。

    この第三の実施形態においては、フェイサストリームチューブ85は、吸引チューブ82に対して滑動可能に取り付けられている。 このことは、吸引チューブ82の直線部の全長に亘る管路(図示されていない)を含むことにより達成される。 管路のIDは、フェイサストリームチューブ85がこの管路内を滑動できるのに十分な大きさとするべきである。 代替的な実施形態においては、吸引チューブ82の直線部の全長に亘る連続的な管路の代わりに、ガイドリングを、適切な間隔をおいて吸引チューブ82の直線部の長さに沿って取り付けて、これにより同様のガイド機能を設けることができる。 図4Aは、フェイサストリームチューブ85が完全に後退した状態にあり、フェイサストリームチューブの遠位の先端が吸引チューブの遠位の先端に近接している、この実施形態を図示しており、図4Bは、フェイサストリームチューブ85が中間位置にある状態の、この実施形態を図示しており、図4Cは、フェイサストリームチューブ85の遠位の先端が完全に延出した状態にあり、先端が吸引チューブ82の遠位の先端よりも遠位にある、この実施形態を図示している。 フェイサストリームチューブ85の、吸引チューブ82のテーパ部82dの端部を越える適切な最大延出距離は、約0.25インチである。

    機構の幅広い多様性を、吸引チューブ82に対してフェイサストリームチューブ85を延出及び後退させるために用いることができる。 例えば、器具が用いられている際に使用者の手を通り抜けているフェイサストリームチューブ85の一部分にラックを取り付け、ピニオンをラックに係合させることにより、ラックアンドピニオン機構(図示されていない)を用いることが可能である。 この際には、手動のサムホイール又はレバーを用いてピニオンを回転させることができ、このことは、ラックと、このラックに接続されたフェイサストリームチューブ85とを前進又は後退させる。 或いは、適切なユーザインタフェース(例えばセンターオフ型のロッカースイッチ、又は一対の押しボタン)によって制御されるアクチュエータ(例えば小型モータ)を用いてピニオンを回転させて、フェイサストリームチューブ85を前進又は後退させることができる。 幅広い範囲の別の手法を、容易に想定することができる。

    図3及び図4に関連して上述された実施形態においては、連続的な吸引を実行するが、操作者が制御を作動させた(例えばボタン又はフットスイッチを押した)際にのみパルス化されたフェイサストリームを発生させるように、システムを構成することができる。 或いは、吸引とパルス化されたフェイサストリームとの両方が、操作者によって一緒にスイッチオン又はスイッチオフされるように、システムを構成することができる。 さらなる別の代替的な実施形態として、吸引とパルス化されたフェイサストリームとを操作者によって独立的に制御することができるように、システムを構成することができる。

    上述されたすべての先端構成のためのチューブ材料は、医療グレードのステンレス鋼、ニチノール、又は別の医療グレードの金属チューブからなり得る。 或いは、チューブは、華氏100度を超える温度と300psiとに耐えることができる、PEEK、テフロン(登録商標)、及び別のポリマー材料のような、ポリマー材料から形成することも可能である。

    上述の実施形態を用いて、背景技術の項において上述された従来の根管処置のステップ2に完全に代替して、歯髄除去の最初の段階(即ち、歯の髄腔の中心内の歯髄の除去)と、根管の狭い部分における後続の段階(即ち、個別の根管それぞれの中へフェイサシステムの先端を導くことによる)との両方を実施することが想定される。 しかしながら、これら機器を、従来の根管処置のステップ2を増補するために用いることも可能である。 例えば、歯髄除去の最初の段階は、従来の機械的技術を用いて機械的に実施することができ、フェイサ機器は、歯根の細い部分における後続の段階のみのために、実質的にすべての歯髄が除去されるまで用いることができる。 1つの技術のみを用いるか、従来の歯髄除去とフェイサに基づいた歯髄除去との両方を組み合わせるか、の決定は、状況に応じて、個々の歯科医に委ねることができる。

    歯髄を歯根それぞれから除去した後に、歯の中に注入される流体の温度を、華氏160度を上回るまで上昇させることができ、これによりバクテリアを根管から流して洗浄する。

    本発明は特定の実施形態を参照しながら開示されたが、添付の特許請求の範囲に規定された本発明の分野及び範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対する多くの修正、変更及び変形を行うことが可能である。 従って、本発明が開示された実施形態に限定されるのではなく、以下の特許請求の範囲の記載によって規定されたすべての範囲、及びその均等範囲を有していることが意図されている。

    20 リザーバ 22 ヒータ 24 温度コントローラ 26 温度センサ 30 フェイサポンプ 35 供給チューブ 40 真空源 50 器具 72、82 吸引チューブ 72d、82d テーパ部分 75、85 フェイサストリームチューブ

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