Treatment method and apparatus of dental caries

申请号 JP2000611840 申请日 2000-04-14 公开(公告)号 JP2002541907A 公开(公告)日 2002-12-10
申请人 デンフォテックス・リミテッド; 发明人 ギャビン・ジョン・ピアソン; ジル・アン・ウィリアムズ; デイビット・コーベット・ハミルトン; デイビッド・ジョン・クレメンツ; マイケル・ウィルソン; マイケル・ジョン・コルズ;
摘要 (57)【要約】 虫歯を治療する方法が記載され、該方法は、齲蝕障害部分への接近を可能にし、前記障害部分へ感光性付与物質を 接触 させ、光ファイバを使用して、前記感光性付与物質によって吸収される波長の光に前記障害部分を露光することにより、前記感光性付与物質を活性化させ、前記障害部分を照射して前記障害部分の領域内のバクテリアを死滅させ、処理された象牙質に重合化可能な封鎖物または充填混合物を注入し、前記混合物を硬化させるステップからなる。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 齲蝕した象牙質を機械的に除去することによりキャビティを形成するために露出された齲蝕障害部分を殺菌して封鎖するための材料を形成することにおける、 (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)前記キャビティに侵入するように形成されるとともに寸法が決定され、
    基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の光反射層から離れて前記キャビティの周囲に光を拡散するように形成された先端部を有する光ファイバと、 (c)前記キャビティを充填するための封鎖物または充填混合物と、 からなる装置の利用。
  • 【請求項2】 前記封鎖物または充填混合物は、光硬化性を有する混合物であることを特徴とする請求項1に記載の装置の利用。
  • 【請求項3】 前記封鎖物または充填混合物は、前記キャビティ内部に注入可能なように低粘性を有することを特徴とする請求項2に記載の装置の利用。
  • 【請求項4】 前記装置は、感光性付与物質で障害部分を処理する前に象牙質の細管を利用可能にするために、前記キャビティを処理する酸、液剤および脱塩剤から選択されたいずれかの材料を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の装置の利用。
  • 【請求項5】 歯冠の頸縁部や歯根面の歯根齲蝕を治療するための材料を形成することにおける、 (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の反射層から離れて、360°の角度で光を拡散するように形成された先端部を有し、前記頸縁部に光を反射するための反射面と一体の光ファイバと、 (c)感光性付与物質を用いて処置し、前記光ファイバからの光に露光した後、露出された象牙質を封鎖するための封鎖物または充填混合物と、 からなる装置の利用。
  • 【請求項6】 前記反射面は、反射面を有するストリップからなり、前記光ファイバの先端部は前記ストリップを介して伸長することを特徴とする請求項5
    に記載の装置の利用。
  • 【請求項7】 裂溝封鎖の前に予備的に処置するための材料を形成することにおける (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の反射層から離れた実質的に等方性を有する先端部を有し、前記先端部は、前記感光性付与物質を活性化するために裂溝システムに沿って移動可能なように形成されるとともに寸法が決定された光ファイバと、 (c)裂溝内に流入して硬化することが可能な封鎖混合物と、 からなる装置の利用。
  • 【請求項8】 歯の表面から齲蝕部分へ通路キャビティを形成することによって露出される修復部下方の再発齲蝕を処置するための材料を形成することにおける、 (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)前記キャビティに侵入するように形成されるとともに寸法が決定され、
    基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の光反射層から離れて前記キャビティの周囲に光を拡散するように形成された先端部を有する光ファイバと、 (c)前記キャビティを充填するための封鎖物または充填混合物と、 からなる装置の利用。
  • 【請求項9】 (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)障害部分が位置するキャビティまたは凹所に侵入するように形成されるとともに寸法が決定され、基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の光反射層から離れて、前記キャビティまたは凹所の壁面の周囲に光を拡散するように形成された先端部を有する光ファイバと、 (c)前記キャビティまたは凹所内に注入され、硬化すると気密シールを形成する封鎖物または充填混合物とからなる、 齲蝕障害部分を治療するための装置。
  • 【請求項10】 前記封鎖物または充填混合物は、低粘性及び光硬化性を有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
  • 【請求項11】 (a)齲蝕障害部分への接近を可能にし、 (b)前記障害部分へ感光性付与物質を接触させ、 (c)光ファイバを使用して、前記感光性付与物質によって吸収される波長の光に前記障害部分を露光することにより、前記感光性付与物質を活性化させ、前記障害部分を照射して前記障害部分の領域内のバクテリアを死滅させ、 (d)処理された象牙質に重合化可能な封鎖物または充填混合物を注入し、前記混合物を硬化させるステップからなる齲蝕の治療方法。
  • 【請求項12】 前記光ファイバは、実質的に等方性を有する先端部を有し、これにより前記障害部分の領域を360°の角度で照射することが可能であることを特徴とする請求項11に記載の治療方法。
  • 【請求項13】 前記前記障害部分への接近は、直径800ミクロン以下の通路を形成することにより達成されることを特徴とする請求項11または12に記載の治療方法。
  • 【請求項14】 前記障害部分は、前記感光性付与物質及びレーザを活性化する前の期間、前記感光性付与物質に接触させられていることを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載の治療方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】 (技術分野) 本発明は虫歯を治療する方法および装置に関する。 一般に、この方法は、虫歯と関連する歯内または歯上のバクテリアを死滅させ、治療領域をシールして再感染を防止する

    【0002】 本発明が有益であるいくつかの状況があり、それには次のものを含む。 1. 予防歯科医術:シール前の裂溝内または歯の表面上、および修復設置前のエナメルや象牙質の表面上のバクテリアを死滅させる。 2. 従来のキャビティ準備後に虫歯障害部に残留するバクテリアを死滅させる手段としての従来の治療。 3. 象牙質代用品で傷害部を充填する最小侵襲性技術。

    【0003】 (背景技術) 虫歯は慢性侵襲性質病であり、歯の組織が修復できない破壊に至ることがある。 この傷害は歯垢内の酸生成バクテリアによって引き起こされる。 これらは歯垢内の炭化物や糖を新陳代謝し、酸を生成する。 傷害はまず歯冠の外側被覆であるエナメルの脱塩過程によって発達する。 この脱塩により多孔表面が生成され、
    この多孔表面は結局は細管を通って象牙質へのバクテリアの侵入を許容する。

    【0004】 エナメルは無細胞であるので、一旦破壊されると取替え(replace)ができない。 進行する脱塩前端はエナメル象牙質接合部に到達すると、エナメル象牙質接合部に沿って横に広がり、広い前端でさらに脱塩を引き起こす。 象牙質の構造は有機器質を有するエナメルと異なり、石灰化する。 細胞進行(cell process)
    は初期に幼年期(young)にて象牙質を経て歯髄からエナメル象牙質接合部に進む。 年齢とともにこの構造は象牙質の外表面から内方に石灰化するようになる。

    【0005】 虫歯の過程中で、象牙質はまず脱塩され、その後に脱塩された象牙質にコロニーをつくる段階になる。 象牙質細管は膨張するようになり、細管のルーメン内にバクテリアが位置する。 バクテリアはエナメルの外表面から単純な拡散過程を経て栄養分を受け取る。 栄養分の供給が遮断されると無気性(anaerobic)であるバクテリアは休眠状態になることはよく確立されている。

    【0006】 従来の歯科治療は、高速タービンハンドピースのバーを使用して傷害部にアクセスすることが必要である。 これには、多量の健全な歯組織を除去することを必要とする。 一例として、隣接歯間表面の傷害部を治療するために、噛合面および隣接面の歯部分を除去して腐食部に接近し、その後の修復を維持する。 虫歯浸食の結果、エナメルはむしばまれる。 これはエナメルが負荷で破砕し、しばしばカットバック(cut back)しなければならないことを意味する。

    【0007】 現在、病気のある葉の修復に利用できる材料には現在使用されている3つの主な群があり、それは歯科用アマルガム、合成樹脂、およびガラスポリアルケノアーテセメントである。 金やセラミックの使用は、最小2回歯医者を訪れる必要があり、コストが過大になる。 これらの材料は、実質的な歯の喪失があり、従来の材料では付与される臨床負荷(clinical load)に耐えることができない場合に使用される。

    【0008】 歯科用アマルガムは、この100年間選択されてきた材料であることが証明されている。 しかし、現在その使用は環境、安全および審美的理由により疑問視されている。 しかしながら、大部分の開業者が最も使用が容易なものとして見出した材料である。 歯科用コンポジットは審美的問題を克服し、適度の摩耗に耐えることができるが、その設置時の収縮、労の要する技術および技巧感度(techni
    que sensitive)は、設置時間が歯科用アマルガムの約1倍半であることを意味する。 また、縁からの漏れを減少するために象牙質接着剤の使用を必要とする。
    これがまた技巧感度である。 ガラスポリアルケノアーテセメントは、そのフッ化物の放出と摂取のために治療的であるが、もろい材料である。 利用可能ないずれの材料も口腔内での普遍的な使用には適切でない。

    【0009】 全ての材料は、1890年にブラックによって説明された方法でできる限り腐食を除去することが必要である。 感染した象牙質の識別は、放射線、探針、および視覚評価に依存している。 これらはよくみても粗雑な方法である。 完了時のキャビティは全て生存能力のあるバクテリアを保持している。 密封シールしていないし、バクテリアへの栄養分の供給を遮断していないことにより、腐食が再発し、結局は修復部を取り替える必要がある。 アマルガム修復部の平均寿命は8年のオーダーであり、コンポジットフォー(composite four)の寿命である。 これは、もし歯の寿命に外挿すると、歯科用アマルガムの少なくとも5または6年の取替えであって、コンポジットレジン(composite resin)の2倍であることを意味する。 修復部が取替えられる毎に、キャビティが拡大されるとともに、修復材料の限度に達するかそれを越えるので失敗の危険性が増加する。 同様に、残留する歯の組織の量が減少するので、歯の構造的一体性が減少し、歯の組織が機能不全になる。

    【0010】 (発明の概要) 本発明の主な目的は、現在の技術に比べて歯の組織の除去を最小にする虫歯の最小侵襲性治療のための技術を提供することである。 一つの形態においては、この技術は歯の外表面から虫歯の障害部への小さなトンネルを準備することを必要とする。 高速歯科用ハンドピース(handpiece)の非常に細い丸いバー(bur)を使用してアクセスを形成してもよい。 これにより、エナメルと象牙質を除去して、径が約400から1000ミクロン、好ましくは500から800ミクロン、
    例えば約600ミクロンの狭いトンネル(通路)を形成することができる。 歯科用ドリルの代わりに、レーザ切断装置を使用してトンネルを掘削してもよい。 この結果、無痛の麻酔無し治療となり、歯科治療に病的恐怖症を有する人々や緊急を除き現在如何なる治療もしていない人々を魅惑する。

    【0011】 障害部へのアクセスが得られると、虫歯の象牙質に光感光性付与化合物例えば感光染料を植え込む。 適当な感光性付与物質(photosensitiser)はヨーロッパ特許第0637976号で与えられる。 バクテリアは染料または他の感光性付与物質を摂取し、感光すると、傷害部は特定波長の光に露光される。 レーザと染料の間の相互作用により単一酸素放出(singlet oxygen release)が生じる結果、バクテリアが死滅する。 これは光力学的治療の基礎である。 バクテリアが死滅すると、傷害部と該障害部を囲む脱塩された象牙質は、象牙質代替部(dentine
    substitute)が浸透し、原位置(in situ)で重合(polymerise)する。 光力学療法(PDT)が完了した後に治療効果を与えるために、樹脂組成にフッ化物を含めることができる。

    【0012】 本発明の一つの実施形態によると、 (a)齲蝕障害部分への接近を可能にし、 (b)前記障害部分へ感光性付与物質を接触させ、 (c)光ファイバを使用して、前記感光性付与物質によって吸収される波長の光に前記障害部分を露光することにより、前記感光性付与物質を活性化させ、前記障害部分を照射して前記障害部分の領域内のバクテリアを死滅させ、 (d)処理された象牙質に重合化可能な封鎖物または充填混合物を注入し、前記混合物を硬化させるステップからなる齲蝕の治療方法が提供されている。

    【0013】 本発明による虫歯障害部の治療は最小限の歯材料を除去することを伴うので、
    障害部へのアクセスは小径の空間(キャビティ)を掘削することで確立される。
    キャビティ内の感光性付与物質の活性化は、小径で1mm以下好ましくは約80
    0ミクロン以下のチップ(tip)を有する光ファイバを使用することで達成される。 非常に小さいキャビティや裂溝に対しては、チップは400ミクロン以下、
    例えば約200ミクロンの最大横寸法を有していてもよい。

    【0014】 本発明により有利に治療される虫歯障害には多くの種類がある。 これらには、
    歯表面から歯冠の下方に位置する傷害部へのアクセストンネルを掘削することで傷害部にアクセスすることを含む。 本発明は、歯根カリエス(root caries)の治療、裂溝シール、先進の復旧作業(advanced restorative work)、修復部または人工歯冠の下方の再発虫歯の治療にも適用可能である。

    【0015】 本発明は、その他の実施形態によると、 齲蝕した象牙質を機械的に除去することによりキャビティを形成するために露出された齲蝕障害部分を殺菌して封鎖するための材料を形成することにおける、 (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)前記キャビティに侵入するように形成されるとともに寸法が決定され、
    基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の光反射層から離れて前記キャビティの周囲に光を拡散するように形成された先端部を有する光ファイバと、 (c)前記キャビティを充填するための封鎖物または充填混合物と、 からなる装置の利用を含む。

    【0016】 本発明は、さらに、 歯冠の頸縁部や歯根面の歯根齲蝕を治療するための材料を形成することにおける、 (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の反射層から離れて、360°の度で光を拡散するように形成された先端部を有し、前記頸縁部に光を反射するための反射面と一体の光ファイバと、 (c)感光性付与物質を用いて処置し、前記光ファイバからの光に露光した後、露出された象牙質を封鎖するための封鎖物または充填混合物と、 からなる装置の利用を含む。

    【0017】 本発明のさらなる実施形態は、 裂溝封鎖の前に予備的に処置するための材料を形成することにおける (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の反射層から離れた実質的に等方性を有する先端部を有し、前記先端部は、前記感光性付与物質を活性化するために裂溝システムに沿って移動可能なように形成されるとともに寸法が決定された光ファイバと、 (c)裂溝内に流入して硬化することが可能な封鎖混合物と、 からなる装置の利用である。

    【0018】 本発明は、さらに、 歯の表面から齲蝕部分へ通路キャビティを形成することによって露出される修復部下方の再発齲蝕を処置するための材料を形成することにおける、 (a)流動性の感光性付与物質と、 (b)前記キャビティに侵入するように形成されるとともに寸法が決定され、
    基端部が、前記感光性付与物質によって吸収される波長のレーザ光を生成するための手段に接続され、内側の光反射層から離れて前記キャビティの周囲に光を拡散するように形成された先端部を有する光ファイバと、 (c)前記キャビティを充填するための封鎖物または充填混合物と、 からなる装置の利用を含む。

    【0019】 虫歯と関連するバクテリアは感光性付与物質(photosensitiser)と活性システム(activation system)を使用して死滅させることができる。 光感光性染料または他の感光性付与の濃度と感光時間は、開業歯科医の臨床的要求内で十分である。

    【0020】 光力学的治療の一般的効果は、歯組織の内部構造に限定するように示されているが、歯髄内の細胞には効果がないように思われる。

    【0021】 脱塩されたまたは部分的に脱塩された象牙質を通過する間の光源の減衰の効果は、定量化されている。 感光性付与物質が脱塩された象牙質に浸透し、レーザ光が多大な厚さの象牙質を貫通することが分かっている。 これらの知見により、歯科医は除去する象牙質の量を従来に比べて制限することができる。

    【0022】 狭い口径の穴に植え付ける(inoculating)のに適した性質を有する樹脂の範囲は明らかにされており、それらの治療効果はフッ化物の添加により強調される。 本発明の実施で認識される狭いキャビティをシールし充填するために、シーラント(sealant)の組成が考案され、それは低粘度で狭いキャビティや裂溝に流入することができる。 このようなシール組成は、テトラヒドロフルフリルメタクリレート(THFMA)(またはそれらの誘導体)と、1または複数の単一(mo
    no)でかつ二官能性(difunctional)のアクリレートおよび/またはメタクリレートとの混合物からなる。 シーラントの組成は、光感光処理後のキャビティまたは凹部に注射するときに十分に流動的であるべきである。 典型的なキャビティは約500から1000ミクロンの径を有する。 典型的な粘度は0.6から135
    0センチポアゼである。 好ましいシーラントの組成は、平均少なくとも2つのアクリレートまたはメタクリレート基を含む少なくとも1つの樹脂と、該樹脂と比べて低粘度を有する共重合可能なメタクリレートまたはアクリレートモノマーとの混合物からなる。 好ましくは、メタクリレートモノマーは複素環状ジメタクリレート例えばTHFMAである。 樹脂は、好ましくは、エポキシジメタクリレートのようなウレタンジメタクリレートまたはグリシディルジメタクリレートである。 このような組成は、同時に出願された同時係属のイギリス特許出願第000
    0886.2(当ファイル番号:DFXケースC)にさらに詳細に記載されている。

    【0023】 これらの樹脂は生物学的受容性がテストされ、歯科学ISO[TR7405]
    における生体適合性の標準である、酸化亜鉛/オイゲノールに類似した生体適合性を有することが例証された。 適切な樹脂の詳細は以下に説明する。

    【0024】 感光性付与物質を歯の狭い口径の穴に導入した後、感光性付与物質によって強く吸収される適切な波長でレーザから光ファイバによって放出された光を使用して当該感光性付与物質を活性化する。 使用される波長は感光性付与物質の吸収スペクトルに依存する。 トルイジンブルーO(オルト−トルイジン)が感光性付与物質として使用され、600から700nm、さらに詳しくは630から640
    nmの範囲で最大吸収を有することが好ましい。 半導体レーザ、ガリウム/砒素およびヘリウム/ネオンレーザを使用してもよい。 レーザ光は連続であってもよしパルスであってもよい。 光がパルスである場合、パルス間に短い間隔、例えば1秒の何分の1から1秒、好ましくは約1/2秒の間隔があることが好ましい。
    レーザ光を小さいターゲット領域に合焦するよりも、口穴に均一に拡散することが重要であることが分かった。 これを達成する一つの方法は、等方性チップ例えばほぼ球形のチップで終わる光ファイバを設けることである。 このようなチップを形成する方法は米国特許第5073402号に記載されている。

    【0025】 本質的には、光拡散先端チップは光ファイバの先端に硬化可能な光伝達合成物(curable light transmissive composition)を成形または鋳造によって都合よく形成してもよい。 光ファイバを重合可能な合成物(polymerisable compo
    sition)に浸漬し、付着性の液滴を硬化(curing)させる一方、当該液滴を非混和性液体中に支持することによって、球形チップを形成してもよい。 この硬化は、光ファイバに沿って硬化させるために適当な波長の光を通過させることによって有効にしてもい。 適切な重合可能合成物には、光硬化アクリレートやメタクリレート合成物を含み、適切なシーラント材料として以下にものを含む。 歯根管
    root canal)の照射の均一性を増加するために、重合可能な材料内に光拡散材料を含むことが望ましい。 しかしながら、硬化したチップは染料を感光するために選ばれた波長の光に対して透明または半透明である。

    【0026】 光ファイバの先端に所望の形状を成形し鋳造することで他の形状のチップを形成してもよい。

    【0027】 等方性光放出チップは、内部反射する光ファイバの外層を先端から短い距離にわたって除去することにより、あるいは外層を先端に設けないように制限することにより形成してもよい。

    【0028】 感光性付与物質は単一システム(unidose system)に放出してよい。 象牙質代替部は、酸脱塩剤を使用して部分的に脱塩された象牙質に浸透する現在入手可能な象牙質接着剤と同様に方法で作用する。 象牙質代替部は脱塩された象牙質に浸透し、密封シールを提供する。 第2の役割は、この層の強化であり、象牙質型代替部を生成する。 この象牙質型代替部は、象牙質と類似する特性を有し、アクセスキャビティをシールする小さな修復部(restoration)を支持する。

    【0029】 感光性付与物質感光性付与合成物は、障害部と接触する液体またはゲルまたはニス(varnish
    )を使用して設置し、感光性付与物質によって吸収される適当な波長の光で組織を照射することによって、歯表面と内部構造の消毒に使用される。 液体、ゲルまたはニスはほぼ水性である。 ゲルは、感光性付与物質の水溶液内にゲル化剤を含ませることによって形成してもよい。 適切なゲル化剤はセルロース誘導体やポリビニルピロリドンのような親水性ポリマーを含む。 代案として、コロイド状シリカ(例えば、キャバシル(Cabasil))のような濃厚化剤(thickening agent)
    を例えば10%重量部までの量を加えてもよい。 ゲルは裂溝シールの前の前処理で、またはキャビティが浅い場合に、特に有益である。

    【0030】 本発明の好ましい態様では、感光性付与物質とレーザの組み合わせは、 A)穿孔された虫歯障害部の消毒または滅菌 B)虫歯の治療または予防のための歯表面内またはその上の虫歯微生物の破壊 に適用してもよい。

    【0031】 本発明で使用される感光性付与物質は、一般に予想される濃度のターゲット微生物および特に周辺組織に対して非毒性である。 しかしながら、感光性付与物質は微生物に対して有毒であってはならないという要求はない。 露光時間が短いので、組織に対して僅かに毒性である化合物を使用することは許容される。

    【0032】 使用される感光性付与物資は、可視スペクトルの赤端で、または長波長で、吸収可能である。 これらの波長が障害部を囲む組織内でより大きな浸透力を有するからである。

    【0033】 好ましい光開始剤(photoinitiator)は、虫歯と関連するグラムネガティブバクテリア(Gram Negative bacteria)に対して有効なものである。 これらは染料である。 これらのうち現在好ましいものはトルイジンブルーOである。 代案として、アルミニウム・ジスルホン酸・フタロシアニン・塩化物、メチレンブルー、アジュールブルー塩化物(azure blue chloride)を使用してもよい。 染料は非特異性(non−specific)を有していてもよい一方、虫歯障害部内の微生物に対して特異性(specific)を有するように作ることができる。

    【0034】 光開始剤の濃度およびレーザパワーは、組織の最大浸透と死滅率を与えるように調整される。 染料の濃度は0.00001%から0.1%の範囲である。 好ましい濃度は0.001から0.01%である。

    【0035】 感光性付与物質の好ましいレーザ照射時間は10秒と90秒の間であり、このましい露光時間は20秒から60秒であり、特に20秒から40秒である。

    【0036】 レーザパワーは好ましくは20mWと600mWの間であり、例えば40mW
    から200mW、最も好ましくは40mWから150mWである。

    【0037】 感光性付与物質の溶液の濃度は、外来性流体(extrinsic fluid)に影響され、濃度はこれを補償するように増加してもよい。

    【0038】 バクテリアに感染した虫歯組織へのアクセス率を向上し増加するために、また感光性付与剤が最大の効果を有するのを可能にするために、当該感光性付与剤は感光性付与溶液とともにその前またはその後に使用してもよい。 これらは、 ・pHが4.5以上例えば4.5から5を生成する酸 ・有機/無機の破片(debris)に浸透し除去する酸 ・HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)やグルタルアルデヒドのような湿剤 ・タイプEDTAジソジアム(disodium)のキレート試薬(chelating agent)
    のような脱塩剤

    【0039】 このような材料は、クエン酸、ポリアルケン酸およびポリホスホン酸、ホスホン酸、EDTAおよびHEMA、またはこの技術での使用が知られている他の酸であってもよい。 EDTAとクエン酸は、感光性付与処理と同時に使用されると、バクテリア死滅率で反対の効果を有する。 このように、これらの添加剤の場合には、感光性付与物質で処理する前またはその後に使用すべきであり、処理領域は感光性付与物質で処理する前に洗浄液で洗浄すべきである。 ホスホン酸は、特に緩衝処理してpHを4.5以上にすると、感光性付与処理と同時に使用したときにバクテリア死滅率で有益な効果を有するようである。

    【0040】 感光性付与相へのさらなる添加は、再無機物化溶液(remineralising soluti
    on)の添加であり、それは染料の付与とともにまたはその後に付与される。

    【0041】 適切な薬剤は、コーストンBEとニューエルジョンソンNW、1982BDJ
    ;152、9−11、レヴァインRS、ビーチDRとガートンB、1977、B
    DJ、143、275−277、またはピアスとネルソンのカリエス研究198
    8、22、362−370に記載されている。

    【0042】 これらの薬剤は感光性付与過程と干渉しないことが重要である。 特に、遊離基と単一酸素除去材料(singlet oxygen scavenging material)の使用は添加物(adjunct)として避けなければならない。

    【0043】 感光性付与物質は、単量投与装置例えばシリンジによって供給してもよいし、
    以下に説明するように、該シリンジを通して光ファイバプローブが通過するようにしてもよい。

    【0044】 バクテリアが死滅した後、歯の穴は象牙質代替部(Dentine Substitute)のような樹脂を導入することでシールする。 象牙質代替部は残りの象牙質構造に浸透し、多孔構造を充填する。 樹脂充填材料は低粘度の注射可能(syringeable)
    な樹脂とすることができ、この樹脂は光を使用してまたは自動重合(autopolyme
    risation)により重合してもよい。 さらにこの樹脂はフッ化物を放出してもよい。 樹脂が光重合されれば、樹脂を硬化させるための適当な波長の光を同一の光ファイバを使用して穴に導くことができる。 シーラントの目的は、処理領域例えばキャビティまたは凹部から空気を排除することである。

    【0045】 歯の穴をシールするのに使用することができる可能性のある樹脂は、次の公報に記載されているものである。 PCT/GB92/02128 PCT/GB98/00072 US5172763 US5063257 EP0356868 GB2107341 US5520725 US1428165 WO97/00065 UK1488403 US4267097 US4001483

    【0046】 バクテリア死滅後の密封シールは、バクテリア再感染が最小化されるという意味で、非侵襲性技術の一体部分をなす。 これは既存の歯科用材料を使用して達成してもよい。

    【0047】 好ましい材料は、粘性を有し、該粘性は使用に適するように変化させてもよい。 好ましい粘度は0.33から1340センチポアゼである。 この材料が象牙質代替部として使用される場合、粘度は水の粘度と類似し、重合化後に80から1
    70Mpaの範囲で曲げ強度のような機械的性質を有する。 重合化中の収縮は体積で0.5から4.5%の範囲にある。 象牙質代替部は、樹脂の混合物(blend
    )で形成され、該樹脂混合物は意図された付与(application)に適するような粘度の範囲を提供する。

    【0048】 これらは前述の特許に記載されたジメタクリレートまたはメタクリレートであってもよい。 好ましい処方は、ウレタンジメタクリレート(UDMA)、ビスフェノール−A−グリシディルジメタクリレート(BisGMA)、およびテトラヒドロフルフリルメタクリレート(THFMA)の混合物である。 これは、種々の割合であってもよく、好ましい組成は、THFMA50%、UDMA33%、
    BisGMA17%である。

    【0049】 材料は化学的にまたは特定波長の光の照射により重合してもよい。 光硬化アクリレートまたはメタクリレートに基づくシーラント材料は、約450−470n
    mの波長を有する光で一般に硬化される。

    【0050】 外部エネルギーの付加を必要としない冷間硬化開始システム(cold cure in
    itiator system)は、開始剤としてベンゾイル過酸化水素、活性剤としてN,
    N−ジメチル−p−トルイジンである。

    【0051】 好ましい光活性化系は、カンフルキノンとアミンを含むものである。 他の活性化系を使用してもよい。

    【0052】 開始剤は、適切な転換(conversion)レベルと適切な転換率を与えるために、
    適切な量で存在すべきである。 それらは、通常モノマー混合物の0.1%と12
    %重量部の間の量で存在する。 好ましい値は、モノマー混合物の0.5%と5%
    重量部の間である。

    【0053】 酸化防止剤、UV抑制剤や重合化抑制剤を使用する安定剤、顔料、および抗生物質、コルチコステロイド、その他金属イオンのような薬効剤といった治療剤等の種々の添加剤をオプションとして混合物に含めてもよい。

    【0054】 以下、虫歯に関連するバクテリアの死滅効果を得るために必要となる条件を示す。

    【0055】 (ステージ1) 生理食塩懸濁水中のミュータンス連鎖球菌を致死量感光する。 実験では、ある範囲の濃度のトルイジンブルーO(TBO)を使用して行われた。 これらの濃縮物にミュータンス連鎖球菌の生理食塩懸濁水が注入され、その後、添付の図に示されるレーザー器具により照射された。 電力密度及び露光時間が評価された。 評価された露光時間、レーザー電力密度、染料濃度の詳細が表1
    に示されている。

    【0056】

    【表1】

    【0057】 染料溶液は各実験毎に蒸留水を使用して生成された。 初めに、ミュータンス連鎖球菌の生理食塩懸濁水100μlがマイクロタイタ・プレート(microtitre p
    late)のマイクロ・ウェル(micro well)に加えられた。 これらはミュータンス連鎖球菌NCTC10449から導かれ、10 から10 コロニー形成単位(
    cfu)の範囲のバクテリア濃度を与えることにより懸濁液が生成された。 [これらは約0.10の光密度を備えていた]。 その後、残りの実験のために、溶液を軽く撹拌した。 この撹拌のために100μlのTBOか、若しくは生理食塩水を加えた。 生理食塩水はコントロール(control)として作用させた。 染料を加えて30秒後に、等方性ブローブが溶液に浸され、また、表1に示す範囲の時間/電力密度の組み合わせにより照射された。

    【0058】 処理されるウェルに隣接するウェルへのレーザー照射の影響を防ぐために、アルミ箔でマイクロタイタ・プレート上の各ウェル基板の周りを包んだ。

    【0059】 照射後、各ウェルの生存数は、トリプトン・ソーヤー寒天(tryptone soya ag
    ar)上の生存数により決定された。 マイクロ・ウェルからの100μlの液体が取り出され、段階的に10倍に希釈された。 希釈された溶液は、トリプトン・ソーヤー寒天プレート上で24時間培養された。 次に、プレートは、50−300
    cfuのコロニー形成単位の密度に選別され、これらは、プレート上の全サンプルに対する生存バクテリアをみるために調べられた。

    【0060】 (結果) レーザー・パワー照射時間と染料濃度の異なった組み合わせにより死滅レベル(kill level)が一定の範囲に達した。 これは、必要な死滅レベルが、ある基準のレーザー・パワー/照射時間/染料濃度により到達可能であることを示唆している。 多くの組み合わせがあり、その中には臨床上の使用に適当なものもある。

    【0061】 <段階1> 任意に、30秒の照射時間が検査の基準値として確立された。 レーザー・パラメーターは機械の出力により決定され、80mwと15mwが初期評価の外側限度として選択された。 染料濃度は、予め象牙質への浸透として確立された値に固定された。

    【0062】 以下、4つのステージでの結果を示す。

    【0063】 [照射時間30秒] (ステージ1)最大染料濃度と最大レーザー・パワー

    【表2】

    【0064】 この表から、相当な死滅があるが、この照射時間では完全死滅率は99.9%
    に達していないことが分かった。

    【0065】 (ステージ2)最小染料濃度と最小レーザー・パワー

    【表3】

    【0066】 この表より、レーザーからの最小出力と低い染料濃度では適切な死滅ができないことが示された。

    【0067】 (ステージ3)最小染料濃度と最大レーザー・パワー

    【表4】

    【0068】 この表により、このレーザー・パワー値と染料濃度により、必要とされる死滅レベルに達し得ることが示された。

    【0069】 (ステージ4)最大染料濃度と最小レーザー・パワー

    【表5】

    【0070】 この表により、最大染料濃度と最小レーザー・パワーでは死滅が不充分であることが分かった。

    【0071】 (結論) これにより、最小染料濃度と最大レーザー出力により高い死滅が得られたことが明らかである。 その最大レーザー出力で染料濃度を高めることにより、死滅率が下がった。 このことにより、最大染料濃度は必要以上となり、よりよい結果は低い濃度で得られることが推論できた。 これは、死滅率が非常に高いということもないが、高い染料濃度により死滅率が低くなることがステージ2とステージ4
    で確認された。

    【0072】 さらに、組み合わせの範囲を確立するために、効果があると思われる異なる照射時間とレーザー・エネルギー密度(laser energy density)を使用してさらなる実験を行った。 分かりやすくするために、照射時間を増やす順に結果を示した。

    【0073】 [照射時間10秒]

    【表6】

    これは使用に適さないとみなされた。 期待される死滅率の増加は、効果がある死滅率に到達するには不十分だと考えられるので、低い染料濃度で繰り返し行うことはしなかった。 照射時間を長くした。

    【0074】 [照射時間20秒]

    【表7】

    照射時間を20秒にすると死滅率は相当高くなった。 20μg/mL染料濃度でテストすると、80%の死滅レベルに達した。

    【0075】 [照射時間50秒]

    【表8】

    低い染料濃度と低いレーザ・パワーで、照射時間は50秒に延ばした。 死滅率は全体ではないが広範囲に渡った。 これにより、低い染料濃度[5μg/ml]


    が恐らく適応できる最低レベルだと分かった。 高いレーザー出力と長い照射時間が、達成されるべき完全死滅に要求されるであろう。

    【0076】 [照射時間60秒]

    【表9】

    ある範囲のレーザー・パワーと染料濃度で照射時間を60秒に延ばすと、死滅率は染料濃度とレーザー・パワー出力の値により高くなることが明らかとなった。 10

    の領域の死滅率を得るための最小レーザー・パワーは、この距離では4


    5mWであることが分かった。

    【0077】 <段階2>コラーゲン・マトリックス内のミュータンス連鎖球菌の致死量感光 このセクションでの実験は、予め求められたレーザー照射時間を利用して光/
    染料浸透のコラーゲンへの効果を調べるために、コラーゲン・マトリックスを使用して段階1での実験を繰り返した。 結果的に、コラーゲン・マトリックスにおいて、死滅率は10 から10 10に達することが示された。

    【0078】 (方法) この方法は、以前、カリエス研究(Caries Research)[1995]29:192-197に記載された方法を修正している。 使用に選ばれた染料溶液は、pHが5に調整された水溶液であった。 この実験において、添加物は含まれなかった。 添加物がこの段階において含まれなかったのは、バクテリア懸濁液での実験により添加物がP
    DTプロセスの有効性を減少させることが示唆されたからである。 これは次の段階で評価される領域である。

    【0079】 処理されたラットの尾部のコラーゲン1009μLとミュータンス連鎖球菌懸濁液50μLを混ぜ、溶液を部分的に一晩乾燥し、ゼリーに似た濃度のプラグを作った。 50μLのTBO(感光剤)はマイクロピペットによりプラグの中心に注入された。 染料溶液はマイクロピペットの先端部周辺に吹出しやすく、プラグの上に水溜りを形成することが注目された。 これにより、染料に少しむらがでてきた。 現在、これを避ける方法はない。 これは一つの限定的な実験方法である。
    この染料の接種は、4つの要素(a factor of four)により染料濃度を効果的に減少させる。 [40μl/mLから150μl/mLのコラーゲン/ミュータンス連鎖球菌混合物を加えることにより、この希釈が生成できる]。 これは10μ
    Lの全濃度と等しい。

    【0080】 染料がコラーゲン・マトリックス内に迅速に浸透しなかったことが注目された。 このため、最適な時間を見つけるために、いくらかの接触時間が計測された。
    短すぎる時間では、プラグ内のバクテリアが染料と接触しない可能性がある。 これは、バクテリア死滅数の減少を意味する。 染料に長時間さらすことは、感光剤のみが影響をもつ「ダーク・キル(dark kills)」を引き起こすことがある。 この影響を調べるために、30秒、3分、1時間という3つの接触時間が調査された。

    【0081】 照射時間は、30秒、60秒、180秒を使用した。 使用したレーザー・パワーは80mWと60mWであった。

    【0082】 次の照射により、コラーゲン・プラグが50mlの0.5mg/mlタイプ1
    Aコラゲナーゼで3時間処理され、それにより生存物が遊離し、上記ステージ1
    にて記載されたように生存数を数えることができた。

    【0083】 プラグ内に感光剤があまり浸透していない場合を評価するために、コラーゲン・プラグを細かく砕き、多孔性としたものが調べられた。 これは、硬質のコラーゲン・プラグよりも、齲蝕の象牙質と非常に似ていると考えられた。

    【0084】 (結果) 60秒の予備接触時間を使用して、重コラーゲン・プラグ(dense collagen p
    lug)を通過する染料の浸透を評価した。

    【0085】 接触時間30秒では、染料/レーザーの組み合わせにより良好な死滅を得たが、染料のみではバクテリアに影響を与えなかった。 異なる電力密度、照射時間、
    接触時間の結果は、得られた死滅率と死滅パーセンテージとともに下の表にて示された。 強調された数字は、画期的な数に達したことを示す。

    【0086】 (コラーゲン・プラグ) 照射時間30秒、染料濃度10μg/mL

    【表10】

    【0087】 照射時間60秒、染料濃度10μg/mL

    【表11】

    【0088】 照射時間180秒、染料濃度10μg/mL

    【表12】

    【0089】 10 のオーダーの死滅レベルは、60および80mWで30秒以上感光すると達成されることが明らかである。 死滅パーセンテージの点では、バクテリアとの接触時間により増加する。 これは、染料とバクテリアの接触を確実にすることが重要であることを示す。 コラーゲン・プラグは多孔性でなく、染料/バクテリアの接触はプラグの固形質量(solid mass)を通しての拡散率に依存するので、
    コラーゲン・プラグは難しいテストを代表する。

    【0090】 要約すると、30秒から3分間の染料接触/ドウェル時間(dwell time)が満足されるものであることがわかった。 30秒から180秒のレーザー照射が概して好ましいとされる。

    【0091】 齲蝕病変により近づけるためのシミュレーションとするために、コラーゲン・
    マトリックスが破砕(shred)された。 これにより、バクテリアがコラーゲン内で依然として結合している多孔性構造が提供される。 これは象牙質が多孔性である齲蝕病変に似ている。 この実験結果は、下の表に示される。

    【0092】 (破砕コラーゲン)

    【表13】

    【0093】 表より、この媒体内で、短い染料バクテリア接触時間と短いレーザー照射時間により高い死滅率が得られることがわかる。

    【0094】 (結論) 1)ミュータンス連鎖球菌の10 の死滅レベルは、TBOと下記のレーザーを使用してバクテリア懸濁液とコラーゲン・マトリックスの両方において達成可能であることがわかる。 2)コラーゲン・マトリックスの実験により、染料とバクテリアの接触時間が重要であることが示された。 したがって、感光性付与物質をある時間、病変と接触状態に維持することが望ましい。 例えば、レーザー治療の前に最長約5分間かそれ以上で、好ましくは3
    0秒から3分間である。 この時間に、病変は感光性付与物質で洗浄され、この結果、バクテリアが新たに感光性付与された溶液に接触する。

    【0095】 抜歯された人間の歯から切断された象牙質のスライスによる実験では、感光性付与処理の前に、歯の窩洞あるいは陥凹を、例えば、EDTAの脱塩溶液にて予め処理することが好ましいことが分かった。 EDTAによる短い事前処理−例えば、0.1モル水溶液による−であっても、それにより、レーザー光が通過する距離が増加する。 15秒ほどの0.1モルEDTA、あるいは他の脱塩溶液による予備処理でさえ、光の届く深さや染料の浸透が大きく向上する。 これは大きな発見であり、これにより歯科医が、治療する歯の象牙質内に広がる裂け目でバクテリアが死滅したことを確認することが可能となる。 光伝達と染料吸着時の脱塩処理の効果は、図5においてグラフで示される。 脱塩添加物の効果は、最大脱塩領域が齲蝕病変により影響を受ける象牙質の境界のみに実質的に広がっているという点で、自己制限的(self-limiting)である。

    【0096】 (発明の実施の形態) まず、歯(1)は細い歯科用ドリルまたはレーザを用いて穴が開けられ、虫歯領域であるキャビティ(3)への狭い通路(2)が形成される。 前記通路(2)
    を形成した後、可撓性光ファイバ(4)が、そのチップ(5)が前記通路(2)
    の閉塞端の近くに位置するまで、前記通路(2)内部に挿入される。 前記光ファイバ(4)は、光ファイバ(4)を図中下方に通過してチップ(5)で現われる光が前記キャビティ(3)の周囲に大体均一に拡散することを保証するために、
    透過性を有する略球形状のチップ(5)が設けられている。

    【0097】 濃度50μg/mlのトルイジンブルーの水性溶剤からなる感光性付与物質が、例えば、シリンジを使用して前記通路(2)内部に注入される。 約1分間の接触時間が経過した後、前記光ファイバ(4)の基端をレーザ光源に接続して、6
    0mW、波長640nmのレーザ出力レベルで60秒間の間、前記キャビティ(
    3)内の感光性付与物質を照射することで、前記感光性付与物質が活性化される。 キャビティ(3)の内側は、この処置により実質的に完全に殺菌され、次に前記通路(2)は、例えば、シリンジを用いて流動性の硬化性樹脂により充填される。 使用された混合物は、重量パーセントが50%のテトラヒドロフルフリルメタクリレート(THFMA)、重量パーセントが33%のウレタンジメタクリレート(UDMA)および重量パーセントが17%のビスフェノール−A−グリシジルジメタクリレート(BisGMA)の混合物であった。 この樹脂は、光硬化性を有しておよそ450から470nmの範囲の波長の光により効果的にほとんどが硬化する。 前記樹脂は、光拡散チップを有する光ファイバを用いてレーザ光線を導くことにより硬化されてもよい。 前記光線は、5から30秒の間の照射時間で470nmまたは150もしくは200mWに中心を置かれたLEDによって生成されてもよい。 同様の光ファイバは樹脂に光を照射して殺菌工程を実行するのに用ることができる。 しかしながら、異なる波長のレーザを用いるために異なるレーザ光線出力源を使用することが必要である。 一旦、硬化が完了すると、
    光ファイバ(4)は、例えば、回転のこぎり刃を用いて切断され、または単に折られることで、上端の表面全体が平坦にされることが好ましい。

    【0098】 図2は、光ファイバ(4)の変形例を示す。 この光ファイバ(4)は、感光性付与物質及び樹脂の貯留部を有するカテーテルと一体である。 この構成において、前記光ファイバ(4)はカテーテル(6)に挿通されている。 歯の中に導かれる最大長さの外の位置に、2つの貯留部(7)および(8)が設けられている。
    貯留部(7)は感光性付与物質を含み、貯留部(8)は硬化していない樹脂を含む。 キャビティ(3)内側に感光性付与物質を導くために、歯科医が貯留部(7
    )を圧縮すると、膜(10)が破裂し、感光性付与物質が光ファイバ(4)とカテーテル(6)との間に流出してカテーテル(6)の末端から外側に流出する。
    殺菌工程が完了すると、貯留部(8)が圧搾される。 その結果、樹脂が光ファイバ(4)とカテーテル(6)との間の隙間を介して流れ、感光性付与物質を排出して通路(2)を充填する。 そして、前述したように樹脂が硬化され、光ファイバ(4)およびカテーテル(6)は切断することができる。 これにより、処置された虫歯領域が封鎖される。

    【0099】 図2(a)は、図1および図2において示したシステムの改良型を示す。 把持部(42)は、等方性を有するチップ(5)を備えた“差込型(plug in)”光ファイバ(4)を有する。 光ファイバ(4)は把持部(42)の内部に嵌合されて収容され、把持部(42)を介してコンソール(41)内部のレーザ出力源に光学的に接続される。 光ファイバ(4)は、中空のチューブ(6)により周囲を覆われている。 把持部(42)内部に配置された貯留部(7)および貯留部(8
    )は、それぞれ感光性付与物質染料(dye)および封鎖材混合物で充填されている。 供給管(9),(10)は、貯留部(7),(8)とチューブ(6)とを接続する。 前記貯留部(7,8)は、圧搾可能な小袋であってもよく、これにより、前記それぞれの小袋に力を作用すると、染料または流動性の樹脂がチューブ(
    6)内部に所望量だけ注入され、そして歯の内部にあらかじめ形成された通路(
    2)または凹所に注入される。 前記貯留部、光ファイバ先端部及びチューブは使い捨てであることが好ましい。

    【0100】 より改良されたレーザコンソールおよび光ファイバを支持する歯科用把持部が図3及び図4に示されている。 図3は、歯科用把持部(42)に連結されたレーザハウジング(41)の斜視図である。 光ファイバ(43)は、患者の口の中に導かれる把持部(42)の一部に保持されている。 前記光ファイバ(43)は、
    図1と図2において前述したように等方性を有する先端部を備えた使い捨て可能な“差込型”部材である。 ハウジング(41)は、レーザ発生装置を有する。 このレーザ発生装置の出力は、把持部(42)内部の可撓性と耐久性を有する光ファイバ(44)に接続されている。 この光ファイバ(44)からの出力は使い捨て光ファイバ(43)に接続されている。 2つのレーザ出力源がハウジング(4
    1)内部に収容されている。 2つのレーザ出力源の一方は、感光性付与処理(ph
    otosensitising treatment)を実行するための約670nmの波長のレーザを出力可能なものであり、他方は、樹脂材料からなる封鎖材を硬化するために使用されるレーザを出力可能なものである。 光ガイドまたはビームスプリッタを設け、
    それぞれのレーザ出力源からの光線を選択的にチップ(43)に切換可能にしてもよい。 感光処理が完了した後、光ファイバチップ(43)を交換し、新しいチップ(43)を、樹脂材料からなる封鎖材の硬化処理を実行するために把持部(
    42)に差し込んでもよい。

    【0101】 図4は、レーザ出力及び処理時間をプログラミングするためのタッチスクリーン(46)を有する制御パネル(45)を示す。 利便性のために、装置は携帯可能な形状に形成されて再充電可能なバッテリと一体にすることができる。

    【0102】 次に、本発明の光力学的治療(PDT)システムを様々な種類の齲蝕(caries
    )に適用した場合について説明する。

    【0103】 1. 新しい樹脂を用いたまたは用いないPDTは、従来のキャビティにおいて使用される。 ここで、前記キャビティはバーまたは手動器具を用いて従来の方法で形成される。 低害なバクテリアが繁殖した齲蝕を一旦取り除いた後、前記キャビティは染料溶液で充填され、20秒から90秒間の間、好ましくは20秒から40秒の範囲の期間、放置される。 過剰な染料溶液を取り除き、前記キャビティの内側表面が適当な波長の光に露光され、一定期間の間、感光性付与物質(sens
    itiser)が活性化される。 露光時間は20秒から90秒の間であって、好ましい露光時間は30秒から60秒の間である。 電力(power density)は、40mW
    と600mWとの間の範囲内であり、例えば、40mWから150mWであり、
    好ましい範囲は40mWと80mWの範囲である。 光の伝達システムは、好ましくは先端部に等方性のエミッタを備えた光ファイバワンド(fibre optic wand)
    からなるものである。 このシステムは、予め形成されたキャビティの内側表面全体に渡って一様に照射する手段を提供する。 歯の鉱化部分に残るバクテリアに接近することを確実にし、感光性付与物質の最大の効果が得られることを保証する好ましい治療方法は、歯科用細管(tubules)を利用可能な解決手段を用いることである。 これらは従来の感光性付与物質の供給前に使用されている。 そのような解決手段は、前述したような酸、脱塩剤(demineralising agent)および液剤(wetting agent)である。

    【0104】 前記キャビティは従来の修復剤(restorative agent)を用いて修復されてもよいし、または代案として新たな樹脂が基材として用いられてもよい。 これは、
    まず樹脂溶剤を加え、次に樹脂を充填した状態に(in its filled form)加えることによって達成される。 これにより、成形可能なペースト(mouldable paste
    )が提供される。 好ましくは、適当な波長の光を使用して、設置後の樹脂を重合化し、密封シールを設けてもよい。 代案として、自動重合(auto-polymerisatio
    n)が実行されてもよい。 材料を被覆することは従来の修復方法である。

    【0105】 2. 齲食の治療におけるPDT/樹脂の使用 ここでは、障害が、歯冠の頸縁部(cervical margin)または歯根面(root fa
    ce)に発見されている。 この障害は、広範囲であるが比較的浅い。 前記障害は、
    最初に感光性付与物質(photosensitiser)を用いて処置される。 この感光性付与物質は、溶液またはゲル状であり、ブラシまたはゲルアプリケータなどの適当な器具を用いて前記障害内部に作用される。 露光時間は、20秒から90秒の範囲内である。 次に、障害部分は適当な波長の光に30秒から90秒の範囲内の時間さらされる。 使用された電力は、40から600mWの範囲内、例えば、約4
    0から100mWの範囲である。 光に対する障害部分の露光を容易にするために、等方性を有する先端部を内側反射面を有するストリップを介して通過させてもよい。 これは障害部分表面に適用されて前記障害表面上に光を反射する。 この基質(matrix)は、歯の表面と同じ形状と配置を有している。 障害部分による染料の摂取(uptake)は、前述したような溶剤を使用すると再び向上する。 感光性付与物質または光に対する露光の後、低粘性樹脂が表面全体に渡って塗布されて障害部分内に作用される。 好ましくは、適当な波長の光を設置後の樹脂を重合化するのに使用して、密封シールを設けてもよい。 代案として、自動重合が実行されてもよい。

    【0106】 3. 裂溝封鎖材としてのPDT/樹脂の使用 PDTを従来の裂溝封鎖材に対する付属物(adjunct)として使用してもよい。 従来の樹脂を使用する前に、裂溝を35%の濃度のリン酸を用いて15秒から30秒間の間、酸腐食してもよい。 感光性付与物質は、溶液状で10秒から40
    秒の間の期間、裂溝システムに適用される。 過剰な溶液は除去され、裂溝が末端に等方性を有する先端部を備えた光ファイバワンドを使用して適当な波長の光で照射される。 等方性を有する先端部は、裂溝システムに沿って引き出される。 露光した後、裂溝は裂溝封鎖材で被覆され、そして適当な波長の可視光線出力源を使用して重合化される。

    【0107】 4. 従来の高等修復処置に対する付属物としてのPDT キャビティまたは歯冠の形成(preparation)の後に、象牙質表面を汚染する多くのバクテリアが存在することは多いに考えられることである。 歯冠およびブリッジのセメント接合前のバクテリアの除去は、修復時における再腐食の危険性を低減する。 PDTを用いて形成表面上のバクテリアを殺すことにより前記危険性を低減することもできる。 歯冠形成部(crown preparation)が感光性付与物質により被覆され、感光性付与物質は10秒から40秒の間、放置される。 次に、前記形成部は適当な波長の光が露光されて感光性付与物質が活性化される。 露光時間は20秒から90秒の間であり、好ましい露光時間は20秒から60秒の間である。 40mWから80mWの間の電力で露光が行なわれる。 形成部全体に渡る反射材料(reflecting material)の内面にシュラウド(shroud)を設置することで、照射を向上させてもよい。 光ファイバチップ先端部(fibre optic de
    livery tip)がシュラウドを介して配置され、また等方性を有する先端部との関係において使用された反射面は形成表面全体に渡って均一な照射を提供する。 露光の後、歯冠は通常の方法で固められる。 さらに、前述した化学薬品を用いる形成前の処置によって感光性付与物質の摂取が向上する。

    【0108】 5. 修復部下方の再発齲蝕の処置 PDTおよび新しい樹脂は、修復部下方の再発齲蝕を処置するのに使用される。 障害が診断されると、歯の表面から通路キャビティ(tunnel cavity)を形成することにより障害部分までアクセスが得られる。 これは、小さなラウンドバー(round bur)(0.8mmの直径)のような従来の器具を使用して行なわれる。 感光性付与物質が通路形成部(tunnel preparation)より下方へ齲蝕障害部(
    carious lesion)内部に注入される。 露光時間は20秒から90秒の範囲内である。 感光性付与物質の露光に続いて、等方性を有するプローブ(probe)が通路形成部下方に導入される。 部位が適当な波長の光で20秒から90秒の間、照射される。 露光時間は20秒から60秒の範囲内であり、40mWから150mW
    の電力を使用する。 象牙質を脱塩するとともにコラーゲンを再水和化する化学薬品を予め使用することにより、感光性付与物質の摂取及び浸透が向上する。 そして、新しい樹脂がアクセス通路(access tunnel)の下方に注入され、適当な波長の光を使用することにより、または自動重合作用により正常所在で(in situ
    )重合される。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 歯の内部の齲蝕部分まで開けられた通路に光ファイバが配置された歯の一部概略断面図である。

    【図1a】 図1の歯の平面図である。

    【図2a】 光ファイバ先端部とキャビティ内に感光性付与物質を導入するための管とが設けられた歯科用把持部の概略断面図である。

    【図3】 歯科用把持部に接続されたレーザハウジングの斜視図である。

    【図4】 図3のレーザハウジングを矢印X方向から見た図である。

    【図5】 EDTAによる脱塩作用によって齲蝕象牙質における光の透過を増大することに関する影響を表わしたグラフである。

    【符号の説明】

    1 歯 2 通路 3 キャビティ 4 光ファイバ 5 チップ

    【手続補正書】

    【提出日】平成13年12月5日(2001.12.5)

    【手続補正1】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】特許請求の範囲

    【補正方法】変更

    【補正の内容】

    【特許請求の範囲】

    【手続補正2】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0098

    【補正方法】変更

    【補正の内容】

    【0098】 図2aは、光ファイバ(4)の変形例を示す。 この光ファイバ(4)は、感光性付与物質及び樹脂の貯留部を有するカテーテルと一体である。 この構成において、前記光ファイバ(4)はカテーテル(6)に挿通されている。 歯の中に導かれる最大長さの外の位置に、2つの貯留部(7)および(8)が設けられている。 貯留部(7)は感光性付与物質を含み、貯留部(8)は硬化していない樹脂を含む。 キャビティ(3)内側に感光性付与物質を導くために、歯科医が貯留部(
    7)を圧縮すると、膜(10)が破裂し、感光性付与物質が光ファイバ(4)とカテーテル(6)との間に流出してカテーテル(6)の末端から外側に流出する。 殺菌工程が完了すると、貯留部(8)が圧搾される。 その結果、樹脂が光ファイバ(4)とカテーテル(6)との間の隙間を介して流れ、感光性付与物質を排出して通路(2)を充填する。 そして、前述したように樹脂が硬化され、光ファイバ(4)およびカテーテル(6)は切断することができる。 これにより、処置された虫歯領域が封鎖される。

    【手続補正3】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0099

    【補正方法】変更

    【補正の内容】

    【0099】 図2(a)は、システムの改良型を示す。 把持部(42)は、等方性を有するチップ(5)を備えた“差込型(plug in)”光ファイバ(4)を有する。 光ファイバ(4)は把持部(42)の内部に嵌合されて収容され、把持部(42)を介してコンソール(41)内部のレーザ出力源に光学的に接続される。 光ファイバ(4)は、中空のチューブ(6)により周囲を覆われている。 把持部(42)
    内部に配置された貯留部(7)および貯留部(8)は、それぞれ感光性付与物質染料(dye)および封鎖材混合物で充填されている。 供給管(9),(10)は、貯留部(7),(8)とチューブ(6)とを接続する。 前記貯留部(7,8)
    は、圧搾可能な小袋であってもよく、これにより、前記それぞれの小袋に力を作用すると、染料または流動性の樹脂がチューブ(6)内部に所望量だけ注入され、そして歯の内部にあらかじめ形成された通路(2)または凹所に注入される。
    前記貯留部、光ファイバ先端部及びチューブは使い捨てであることが好ましい。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 0000886.2 (32)優先日 平成12年1月14日(2000.1.14) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マイケル・ジョン・コルズ イギリス、エムエル12・6ジェイジェイ、 ラナークシャー、ビッガー、ハートゥリ ー、ボーグルスノウェ (72)発明者 ジル・アン・ウィリアムズ イギリス、ティダブリュー20・8ユーデ ィ、ソープ、ザ・ガワー32番 (72)発明者 ギャビン・ジョン・ピアソン イギリス、アールジー8・8アールユー、 バークシャー、リーディング、アシャンプ ステッド、チャペル・レイン、フリントス トーンズ (72)発明者 デイビッド・ジョン・クレメンツ イギリス、アールエイチ10・4エルピー、 ウエスト・サセックス、クローリー・ダウ ン、ホップハースト・ヒル、ワインダム (72)発明者 マイケル・ウィルソン イギリス、ダブリューシー1エックス・8 エルディ、ロンドン、グレイズ・イン・ロ ード256番、ユニバーシティ・オブ・ロン ドン、イーストマン・デンタル・インステ ィテュート・フォー・オーラル・ヘルス・ ケア・サンエンシーズ Fターム(参考) 4C052 AA17 BB11 HH01 HH07 MM05 MM10 4C058 AA28 AA30 BB06 BB07 CC01 CC02 CC05 EE26 JJ03 JJ06 JJ21 KK01 KK11 KK27 KK46 KK50

    QQ群二维码
    意见反馈