Dental bleaching compositions and methods

申请号 JP52474498 申请日 1997-11-26 公开(公告)号 JP2001506602A 公开(公告)日 2001-05-22
申请人 シブナー,ジェフリー,エー.; 发明人 シブナー,ジェフリー,エー.;
摘要 (57)【要約】 高められた有効性および減少された感受性を伴う歯科用漂白組成物、その使用方法、およびその組成物を作成するための成分を含有するキット。 その歯科用漂白組成物は、約9から11のpHを有するゲルの形態にあり、および過 酸化 水 素のような漂白剤と、シリカ化合物のような不活性ゲル化材料と、水酸化ナトリウムのようなpH調整剤と、放射されたレーザー光を吸収し、およびそれを熱エネルギーとして再伝播することができる個別の不活性微粒子材料とを含む。 その歯科用漂白組成物は、漂白される歯の表面に配置され、レーザーエネルギーにさらされ、および除去される。 その後、そのプロセスは、所望の量の漂白が達成されるまで反復される。 次に、漂白された歯に対して、中性フッ化ナトリウムが少なくとも10分間にわたって付着されて、漂白後感受性を減少しあるいは排除する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. レーザーの使用に適した局所的歯科用漂白組成物であって、前記組成物は、 漂白剤と、 前記漂白剤とともにゲルを形成するための不活性ゲル化剤と、 レーザーを増強する個別の複数の粒子と、 pH調整剤とを含むことを特徴とする歯科用漂白組成物。 2. 前記レーザーを増強する個別の粒子は、前記レーザーにより放射される光エネルギーの一部を吸収し、およびそれを熱エネルギーとして再伝播することを特徴とする請求項1に記載の歯科用漂白組成物。 3. レーザー光は、前記粒子の色、前記粒子の組成、あるいはそれらの組み合わせにより吸収されることを特徴とする請求項2に記載の歯科用漂白組成物。 4. 前記レーザーを増強する個別の粒子は、前記レーザーにより放射される光の色に対する補色であることを特徴とする請求項1に記載の歯科用漂白組成物。 5. 前記粒子は、約50から約400マイクロメートルの大きさを有することを特徴とする請求項2に記載の歯科用漂白組成物。 6. 前記粒子は、約75から約200マイクロメートルの大きさを有することを特徴とする請求項5に記載の歯科用漂白組成物。 7. 前記粒子は、約90から約125マイクロメートルの大きさを有することを特徴とする請求項6に記載の歯科用漂白組成物。 8. 前記粒子は、塗色されていることを特徴とする請求項3に記載の歯科用漂白組成物。 9. 前記粒子は、前記粒子全体にわたって分散された色素を含有することを特徴とする請求項3に記載の歯科用漂白組成物。 10. 青色光を放射するレーザーの使用に適した請求項1に記載の歯科用漂白組成物であって、前記粒子は約90から約125マイクロメートルの大きさを有するオレンジ色のガラスビーズであることを特徴とする歯科用漂白組成物。 11. 前記粒子は、約90から約125マイクロメートルの大きさを有する有色ガラスビーズであることを特徴とする請求項3に記載の歯科用漂白組成物。 12. 前記粒子は、着色されたまたは被覆された磁器、セラミック、アクリル樹脂のような熱可塑性またはポリマー樹脂、セルロース樹脂、セラミック繊維化合物、フルオロプラスチック樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ニトリル樹脂、テレフタル酸樹脂、およびガラス繊維化合物から成る群から選択される材料で作成されることを特徴とする請求項2に記載の歯科用漂白組成物。 13. 前記粒子は、漂白剤の活性を高めるのに充分な量で存在することを特徴とする請求項2に記載の歯科用漂白組成物。 14. 前記粒子は、前記レーザーからの光が、前記漂白組成物を貫通して歯の表面に到達することができる量で存在することを特徴とする請求項2に記載の歯科用漂白組成物。 15. 前記漂白剤は、過酸化水素、カルバミン過酸化物、過ホウ酸ナトリウム、 シュウ酸、塩素、およびアンモニアから成る群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の歯科用漂白組成物。 16. 前記漂白剤は、過酸化水素であることを特徴とする請求項1に記載の歯科用漂白組成物。 17. 前記過酸化水素は、好ましくは、約5体積%から約70体積%の濃度を有することを特徴とする請求項16に記載の歯科用漂白組成物。 18. 前記過酸化水素は、より好ましくは、約25体積%から約60体積%までの濃度を有することを特徴とする請求項17に記載の歯科用漂白組成物。 19. 前記過酸化水素は、より好ましくは、約35体積%から約50体積%までの濃度を有することを特徴とする請求項18に記載の歯科用漂白組成物。 20. 前記pHは、約9から約11までであることを特徴とする請求項1に記載の歯科用漂白組成物。 21. 前記pHは、約9.5から約10.5までであることを特徴とする請求項20に記載の歯科用漂白組成物。 22. 前記pHは、約10.0から約10.5までであることを特徴とする請求項1に記載の歯科用漂白組成物。 23. 前記pH調整剤は、水酸化ナトリウムおよびポリケイ酸ナトリウムから成る群から選択されることを特徴とする請求項20に記載の歯科用漂白組成物。 24. 前記不活性ゲル化剤は、シリカ化合物、ステアリン酸ナトリウム、および長鎖炭化水素から成る群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の歯科用漂白組成物。 25. 前記不活性ゲル化剤は、二酸化ケイ素化合物であることを特徴とする請求項24に記載の歯科用漂白組成物。 26. 前記不活性ゲル化剤は、二酸化ケイ素とグリセリンとの混合物であることを特徴とする請求項25に記載の歯科用漂白組成物。 27. 前記不活性ゲル化剤は、ヒュームドシリカであることを特徴とする請求項21に記載の歯科用漂白組成物。 28. 減少した漂白後感受性を伴う歯科用漂白組成物であって、前記組成物は: 過酸化水素と; 前記過酸化水素と混合したときにゲルを形成する増粘剤と; 前記組成物のpHを約9.5から約10.5に調整するためのpH調整剤とを含むことを特徴とする歯科用漂白組成物。 29. 前記pH調整剤は、水酸化ナトリウムとポリケイ酸ナトリウムとから成る群から選択されることを特徴とする請求項28に記載の歯科用漂白組成物。 30. 漂白剤を、増粘剤、pH調整剤、および個別の不活性レーザー増強粒子と混合することにより、漂白ゲルを形成する工程と; 前記漂白ゲルを、漂白される歯の表面に塗布する工程と; 漂白ゲルに被覆された歯を、レーザーに対してさらす工程と; 前記歯の表面から漂白ゲルを除去する工程とを具えたことを特徴とする歯を漂白するための方法。 31. そのプロセスが、所望の程度の歯の漂白に達するまで反復されることを特徴とする請求項30に記載の方法。 32. 少なくとも10分間にわたって、漂白された歯の表面にフッ化ナトリウムを付着する工程をさらに具えたことを特徴とする請求項31に記載の方法。 33. 前記個別の不活性レーザー増強粒子は、前記レーザーの色に対して補色関係であることを特徴とする請求項30に記載の方法。 34. 前記粒子は、約90から200マイクロメートルまでの大きさを有することを特徴とする請求項33に記載の方法。 35. 前記レーザーはアルゴンレーザーであり、および前記粒子はオレンジ色であることを特徴とする請求項33に記載の方法。 36. 前記粒子は、約90から200マイクロメートルの直径を有するガラスビーズであることを特徴とする請求項35に記載の方法。 37. 前記粒子は、約90から200マイクロメートルの直径を有するオレンジ色に塗色されたビーズであることを特徴とする請求項35に記載の方法。 38. 前記粒子は、前記過酸化水素の活性を高めるのに充分な量で存在することを特徴とする請求項30に記載の方法。 39. 前記粒子は、前記レーザーからの光が、前記漂白組成物を貫通して歯の表面に到達することができる量で存在することを特徴とする請求項30に記載の方法。 40. 前記過酸化水素は、約5体積%から約70体積%までの濃度を有することを特徴とする請求項30に記載の方法。 41. 前記過酸化水素は、約35体積%から約60体積%までの濃度を有することを特徴とする請求項40に記載の方法。 42. 前記pHは、約9から約11までであることを特徴とする請求項30に記載の方法。 43. 前記pHは、約9.5から約10.5までであることを特徴とする請求項42に記載の方法。 44. 前記pHは、約10.0から約10.5までであることを特徴とする請求項30に記載の方法。 45. 前記pH調整剤は、水酸化ナトリウムおよびポリケイ酸ナトリウムから成る群から選択されることを特徴とする請求項42に記載の方法。 46. 前記レーザーは、アルゴンレーザーであることを特徴とする請求項30 に記載の方法。 47. 前記アルゴンレーザーの出力密度は、約200ミリワット/cm 2から約700ミリワット/cm 2までであることを特徴とする請求項46に記載の方法。 48. 約200ミリワット/cm 2から約500ミリワット/cm 2までの出力密度を用いることにより、歯の感受性をさらに減少させることを特徴とする請求項46に記載の方法。 49. 約550ミリワット/cm 2から約700ミリワット/cm 2までの出力密度を用いることにより、過酸化水素の反応性を増大させることを特徴とする請求項46に記載の方法。 50. さらに減少した歯の感受性を伴う請求項30の方法であって、前記方法は、歯の表面から漂白ゲルを除去する工程に続いてあるいはその間に、前記歯の表面をすすぐことにより、前記歯の表面および周辺の歯組織を水和する工程をさらに具えたことを特徴とする方法。 51. 過酸化水素を含有する歯科用漂白組成物の反応性を高めるための方法であって、 前記過酸化水素を含有する歯科用漂白組成物と個別の不活性レーザー増強粒子を混合して、レーザー強化された漂白混合物を形成する工程と、 前記混合物で漂白される歯の表面を被覆する工程と、 前記被覆された歯の表面をレーザー光にさらす工程と、 前記歯の表面から前記混合物を除去する工程とを具えたことを特徴とする方法。 52. 歯の漂白中の感受性を減少させるための方法であって、 歯科用漂白組成物を形成する工程と、 前記歯科用漂白組成物のpHを約9.5から約10.5に調整する工程と、 前記pHを調整された歯科用漂白組成物を歯の表面に塗布する工程と、 前記漂白組成物を、歯の表面と反応させて、歯を漂白する工程と、 前記反応した漂白組成物を、前記歯の表面から除去する工程と、 前記歯の表面およびその周囲の歯組織を水和させる工程と、 前記歯の表面に、少なくとも10分間にわたって、フッ化ナトリウムを付着する工程とを具えたことを特徴とする方法。 53. レーザーの使用に適した歯科用漂白システムであって、 約35体積%から60体積%の濃度を有する過酸化水素と、 水酸化ナトリウムおよびポリケイ酸ナトリウムからなる群から選択されるpH 調整剤と、 前記過酸化水素と混合されたときにゲルを形成することができる不活性ケイ素化合物、ヒュームドシリカ、二酸化ケイ素化合物とグリセリンとの混合物、およびそれらの混合物からなる群から選択されるゲル化剤と、 前記レーザーの色と補色関係にある色の個別の不活性の着色粒子とを含むことを特徴とする歯科用漂白システム。 54. アルゴンレーザーの使用に適した請求項53に記載の歯科用漂白システムであって、前記個別の微粒子材料はオレンジ色であることを特徴とする歯科用漂白システム。 55. レーザーの使用に適した歯科用漂白組成物を準備するためのキットであって、前記キットは、 およそ35体積%から60体積%の濃度を有する過酸化水素と、 水酸化ナトリウムおよびポリケイ酸ナトリウムからなる群から選択されるpH 調整剤と、 前記過酸化水素と混合されたときにゲルを形成することができる不活性シリカ化合物と、 グリセリンと、 前記レーザーの色と補色関係にある色の個別の不活性の着色粒子とを含むことを特徴とするキット。 56. 第1および第2の容器をさらに含む請求項55に記載のキットであって、 前記第1の容器は、前記過酸化水素と前記グリセリンとを含有し、および 前記第2の容器は、前記pH調整剤と、前記不活性シリカ化合物と、前記個別の不活性の着色粒子とを含有することを特徴とするキット。 57. アルゴンレーザーの使用に適した請求項55に記載のキットであって、 前記個別の不活性の着色された粒子はオレンジ色であることを特徴とするキット。
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    【発明の詳細な説明】 歯科用漂白組成物および方法 関連出願に対する相互参照 本出願は、1996年11月27日に出願された米国特許出願第08/757 ,248号の一部継続である。 発明の属する技術分野 本発明は、歯科用漂白組成物および方法に関し、より詳細には漂白作用を増大させるためにレーザーを用いる歯科用漂白組成物および方法に関する。 本発明は、より詳細には、歯列から外部および内部双方の変色剤の高められた除去、およびその漂白プロセスに関連する減少した痛みすなわち感受性を伴う歯科用漂白組成物および方法に関する。 発明の背景 歯列の変色は、2つの主要な分類、すなわち外部および内部に、伝統的に分類される。 外部変色すなわち汚染は、歯列の外部表面上にあり、および歯科用器具または磨き研磨剤によりその表面から除去することができる。 内部変色すなわち汚染は、エナメル質および象牙質の結晶マトリックス中に位置し、歯科用器具または磨き研磨剤の使用により除去することはできない。 外部変色すなわち汚染は、通常、歯の上の皮膜、色素あるいは歯石の堆積に起因する歯の表面上の表在性汚染である。 多くの作用物質がそのような外部変色をもたらし、その作用物質は、コーヒー、茶、人工食用色素、ブドウ類、ベリー類、たばこを吸うことまたはかむことなどのような一般的物質を含む。 汚染強度、 およびしたがって汚染の除去の容易さは、穴、亀裂、溝、露出された象牙質および歯肉後退に起因する露出された歯根表面のような歯の表面欠陥中に汚染の浸透によって、より悪くなる。 その汚染の除去の難しさの程度は、汚染の浸透が深くなるほど増大し、ある汚染に関しては、汚染除去の最新の方法を用いる除去がきわめて困難あるいは実質的に不可能である深さまで浸透する。 内部変色は、内因性あるいは外因性の起源のいずれの多くの原因によってもたらされるおそれがあり、および歯牙形成中あるいは歯牙形成後に起こる可能性がある。 歯の形成プロセス(歯牙形成と呼ばれる)中に、歯は、エナメル質および象牙質の質および量における変化により、あるいは硬組織内への変色剤の取り込みにより変色する可能性があり、および、多くの病気およびテトラサイクリンのような薬剤によりもたらされる可能性がある。 出ぎん後の変色は、歯髄腔または歯表面のいずれかから歯の硬組織に変色剤が入り込むときに起こり、および外傷、加齢、金属、歯科用材料、および特定の食品および飲料との接触あるいは摂取によってもたらされるおそれがある。 変色を除去するために一般的に実施されている技術は、しばしば過酸化素を使用する外部漂白の実施である。 しかし、エナメル質の高い無機質含有率および限定された透過率に起因して、知られている漂白剤は、エナメル質表面から5ないし7マイクロメートル以内に位置する変色剤を除去することができるに過ぎない。 従って、内部変色および深く浸透した外部変色は作用されないままである。 内部および深く浸透した外部変色を除去することができる漂白系を見いだすために、何年にもわたって多くの試みがなされてきた。 試みられた化学試薬は、過酸化水素、シュウ酸、ピロゾン(pyrozone)(過酸化水素およびエチルエーテル) 、塩酸、および塩素の組成物に加えて、タングステン燈のような光源あるいは加熱された器具または漂白へらからの熱を組み合わせて用いられる、30%supero xol(pHを4.0〜5.0に減少することにより安定化した30%過酸化水素)またはピロゾン(30%過酸化水素およびエチルエーテル)のような漂白剤を含む。 過酸化水素の漂白作用を加速する熱の付加は、そのようなシステムを診療室での使用(in-office use)に充分なほど早く反応することを可能にしてきた。 しかし、増大された反応性に起因する副作用は、かなり痛みがあること、および炎症を起したあるいはひりひりする歯肉および口唇に加えて、かなり大きな漂白後の歯の感受性を含む。 これらの副作用を克服しようとする努において、「冷漂白」系が開発された。 これらの系は、より短い熱活性化した反応時間に変えて、より長い室温の反応時間を用いた。 これらの冷漂白系において、過酸化水素は増粘されあるいはゲル化されて、過酸化水素が長期間にわたって歯と接触し続けることが可能な皮膜を形成することを可能にする。 冷漂白系は熱の作用による副作用を除去したが、満足する結果を達成するために、多数回の診療所の訪問が依然として必要であり、および漂白後の感受性は依然として発生した。 最近、Yarboroughに対する米国特許第5,645,428号に開示されたように、レーザーが2工程の歯の漂白プロセスに用いられてきている。 そのプロセスは、最初に漂白剤および触媒の混合物を歯の表面に塗布し、そして次にアルゴンレーザー光にさらして漂白剤を活性化し、漂白剤および触媒の混合物の第2の塗布を続いて行い、CO 2レーザーに対する暴露を続いて行う。 しかしCO 2レーザーの使用は、そのプロセスにかなりの費用に加えて、CO 2レーザーの暴露に起因する歯のエナメル質表面の損傷を招く可能性が増大することを加える。 発明の要旨 本発明の漂白組成物が、レーザーと組み合わされて用いられて、漂白後感受性を減少すると同時に、漂白作用の高められた有効性を提供することが、今や見いだされた。 歯科用漂白組成物は、過酸化水素、カルバミン過酸化物などの漂白剤と;二酸化ケイ素化合物のような不活性ゲル化化合物と;水酸化ナトリウムのようなpH 調整剤と;レーザー光の色に対して補色関係にある色を有するビーズのような個別の不活性微粒子レーザー増強材料とを含む。 これらの材料を混合して、約9から11の、より好ましくは約9.5から約10.5の、および最も好ましくは約10から10.5のpHを有する半透明または透明なゲルを形成する。 その個別の粒子は、レーザーから放射される光の波長から光エネルギーを吸収し、そしてそれを熱エネルギーとして再伝播することができる。 これらの個別の粒子は、漂白組成物全体にわたって分散されるので、その粒子がレーザーからの光エネルギーの一部を吸収し、およびそれを熱エネルギーとして再伝播しながら、レーザービームは歯の表面まで通過し、従って漂白組成物の有効性を増大することができる。 本発明の歯科用漂白組成物は、漂白されるべき歯の表面に配置して、漂白されるべき区域を被覆することによって、本発明の方法において用いられる。 被覆された表面はレーザーエネルギーにさらされ、そして次に、好ましくはすすぐことによって、歯の表面からその被覆を除去する。 次に、そのプロセスは、歯表面の所望の漂白の程度が達成されるまで、1回または2回以上のサイクルを反復される。 次に中性フッ化ナトリウムを、漂白された歯に少なくとも10分間にわたって付着して、漂白後感受性を減少あるいは排除する。 その成分を含有するキットは、使用の直前に混合される1回分の使用量の塗布を可能にする。 発明の詳細な説明 本発明は、新規な歯科用漂白組成物およびその使用法に関し、それは漂白後感受性を減少しあるいは排除すると同時に増大された漂白作用をもたらす。 本発明の局所的な歯科用漂白組成物は、漂白剤を不活性ゲル化化合物と混合することにより形成されたゲルを含む。 そのゲルのpHは、少なくとも9.0に変更すなわち調整されて、漂白後感受性を減少させる。 その漂白組成物の有効性を増大するために、個別の不活性レーザー増強粒子を、その組成物全体にわたって分散する。 漂白剤は、生命のある患者の歯列上での使用に関して適当ないずれの漂白剤であってもよい。 好ましくは、漂白剤は、過酸化水素またはカルバミン過酸化物である。 別の適当な漂白剤は、過ホウ酸ナトリウム、(鉄汚染に対して)シュウ酸、(銀および銅汚染に対して)塩素、および(ヨウ素を含有する汚染に対して) アンモニアを含んでもよい。 本発明の最も好ましい実施の形態において、漂白剤は、約5体積%から約70 体積%まで、より好ましくは約25体積%から約60体積%まで、および最も好ましくは約35体積%から約50体積%まで変動する濃度の過酸化水素である。 存在する過酸化水素の量は、全混合物の約90から95重量%である。 漂白剤と混合されたときにゲルまたは増粘した混合物を形成することができるいずれの不活性ゲル化化合物も用いることができる。 適当な組成物は、シリカ化合物、ステアリン酸ナトリウム、およびCarbopol(商標)、Trolamine(商標) 、Polyox(商標)のような長鎖炭化水素を含む。 本発明の好ましい実施の形態において、不活性シリカ化合物が用いられ、および適当なシリカ化合物は、 二酸化ケイ素、ヒュームドシリカなどを含む。 好ましくは、シリカ化合物は、過酸化水素のような漂白剤とのゲル化反応を加速する微細に分割された形態である。 シリカのゲル化剤の好ましい濃度は、約5から10重量%である。 過酸化水素のような漂白剤は、濃度に依存する歯髄刺激剤である。 歯の表面に配置される漂白剤の濃度が高くなれば高くなるほど、歯のエナメル質および象牙質内の漂白剤の濃度が速く上昇する。 より低い濃度においてさえ、漂白剤は歯髄を刺激して歯髄炎をもたらすおそれがあり、およびより高い濃度においては、歯髄の死をもたらすおそれがある。 本発明の1つの実施の形態は、非常に高濃度の過酸化水素および他の漂白剤を用いてさえ、漂白プロセス中に歯組織の水和(hydration)の維持により、漂白後感受性および歯の感受性を著しく減少させ、およびしたがって歯髄炎およびそれに付随する感受性を排除することができることの発見に関する。 漂白手順の間中ずっと3から5分ごとに、歯を水ですすいで、それらを水和したままにしたときに、過酸化水素/二酸化ケイ素ゲルおよびアルゴンレーザーを用いる歯の漂白中および漂白後の痛みの著しい差があることが見いだされている。 これらの試験において、患者は、犬歯から犬歯までの6本の上前歯上に配置された過酸化水素および二酸化ケイ素のゲルを有した。 歯は、次に歯1本当たり40秒のアルゴンレーザー光にさらされた。 3本の歯に関して、漂白ゲルは綿ガーゼで拭き取られ、および別の3本の歯に関して、漂白ゲルはすすぎ落とされ、そして約20秒間にわたって水につけられた。 次に漂白ゲルを再び配置し、およびそのサイクルを全部で6回繰り返した。 患者は、水和された歯に関して、漂白中および漂白後の著しく少ない痛みを報告した。 位置を交替して、および水中に漬けられていた歯を代りに拭き取って清浄にし、同時に拭き取られていた歯を水和したときに、患者は、感受性である歯も同様に交替したことを報告した。 9.0と11.0の間に、より好ましくは9.5と10.5の間に、および最も好ましくは10.0と10.5の間に、漂白組成物のpHを調整することすなわち変更することが、漂白後感受性の著しい減少をもたらすことを、予期せずして発見した。 過酸化物漂白剤の解離のように漂白剤の漂白作用に不利に作用しない、いずれの適当なpH調整剤も用いることができる。 本発明の1つの実施の形態において、水酸化ナトリウム(NaOH)またはポリケイ酸ナトリウムを用いて、p Hを調整する。 本発明の好ましい実施の形態において、アルゴンレーザーのような、歯表面の漂白剤の漂白作用を高めることができるレーザーを用いて、本発明の歯科用漂白組成物の漂白作用を高めることができる。 理論的には、以下の機構のいずれのものあるいは全てによってエナメル質および象牙質を漂白できることにより、レーザー光はその速度を高める:i)歯の内部の汚染分子を分解するのに必要なエネルギーを低下させること、ii)漂白ゲルをより速く歯の中に押し込むこと、およびiii)漂白ゲルと相互作用してその反応性を高めること。 過酸化水素およびヒュームドシリカのゲルに被覆され、およびアルゴンレーザー光にさらされた歯が、そのゲル単独で漂白された同一の色合いの歯よりも、淡色に漂白されることが見いだされている。 この効果は、アルゴンレーザーの強度に依存する。 55 0〜700ミリワット/cm 2の出力密度を与えるレーザーは、350〜550 ミリワット/cm 2の出力密度を与えるレーザーよりも、効果的に被覆された歯の表面を漂白するが、しかし漂白プロセス中およびそれに続く増大した感受性を犠牲にする。 これは以下の機構の1方または双方に起因する可能性がある。 i) レーザーエネルギーが、より速く歯の中へ過酸化水素を「押し込み」、歯がアルゴンレーザーにさらされたときに、歯の表面からいずれの距離における過酸化水素の濃度も、レーザーのない時よりも大きくなる。 ii)レーザーエネルギーが、直接的に歯髄の刺激に寄与する可能性がある。 本発明の好ましい実施の形態において、漂白組成物中への、レーザーから放射される光の波長を吸収する個別の不活性微粒子材料の含有により、歯科用漂白組成物の漂白作用は高められる。 本発明の1つの実施形態において、個別の不活性微粒子素材は、レーザー光と補色関係にある色に着色すなわち彩色されており、 そのようにしてレーザー光波長の効率的吸収をもたらす。 たとえば、アルゴンレーザーは、470nmから520nmまでの範囲の波長を有する青色光を利用する。 青色と補色関係にある色は、オレンジ色であり、したがって600nmから650nmまでの範囲の光を反射し、かつ他の全ての波長を吸収するオレンジ色あるいは赤オレンジ色微粒子材料はレーザーの作用を高め、およびオレンジ色が青色と補色関係にある色であるために好ましい。 レーザー光が放射される波長を吸収する別の色または組成物もまた、適当である。 たとえば、黒色微粒子材料は、放射される光の全ての波長を吸収する。 所望の波長域において、放射レーザー光を吸収する素材の組成物で作成された微粒子材料も、同様に適当である。 たとえば、470nmから520nmの光を吸収する不活性プラスチック材料を、 アルゴンレーザーの使用に適した本発明の個別の微粒子材料として用いることができる。 過酸化水素または別の漂白剤が、レーザーエネルギーに対する暴露により、直接的に活性化され、すなわちより反応性にされる研究はない。 しかし、100〜 200マイクロメートルの粒子の形態における放射されたレーザー光を吸収する不活性化合物の含有が、アルゴンレーザーから与えられるもののような極端に強い光にさらされたときに、過酸化水素および別の漂白剤をより反応性にすることは見いだされていた。 上記で議論したように、オレンジ色は青色と補色関係にある色であり、およびそれ自体、熱エネルギーとして再伝播することを可能にする効率的方法において、青色アルゴンレーザー光を吸収する。 オレンジ色粒子を取り巻く微環境において、この熱エネルギーの増大は、過酸化水素をより反応性にする。 個別の不活性着色微粒子材料は、過酸化水素または別の漂白剤と反応せず、および漂白プロセス中にその色を歯の表面に染み出ないいずれの適当な材料で作成されてもよい。 適当な材料は、着色されたまたは被覆された磁器、セラミック、 アクリル樹脂のような熱可塑性またはポリマー樹脂、セルロース樹脂、セラミック繊維化合物、フルオロプラスチック樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ニトリル樹脂、テレフタル酸樹脂、またはガラス繊維化合物を含む。 しかし、それらが反応しないことを条件として、当該技術において知られている別の種類のプラスチックおよびポリマー材料を利用してもよい。 粒子は、いずれの適当な手段によって被覆または着色されることができ、およびそのような被覆および着色方法は当該技術においてよく知られている。 本発明の別の実施の形態において、レーザーを増強する個別の粒子は、放射されるレーザー光の波長を吸収しおよびそれを熱エネルギーとして再伝播する材料で作成される。 適当な材料は、当業者に知られている。 粒子の大きさは変化することができ、および好ましくは約50マイクロメートルから約400マイクロメートルまで、より好ましくは約75マイクロメートルから約200マイクロメートルまで、および最も好ましくは約90マイクロメートルから125マイクロメートルまでの範囲で変動する。 個別の微粒子材料は、熱エネルギーを増大することによりレーザーの作用、およびしたがって漂白剤の反応性を高める。 漂白ゲル中のその粒子の量または密度は、レーザーが過酸化水素の反応性を強化するのに充分である。 しかし、その粒子の密度または量は、レーザー光が歯の表面に到達することを妨害するほど大きくない。 上記のように、漂白剤の漂白作用を増大するために、レーザー光が歯の表面に到達することは必要である。 なぜなら、このことがより重要な部分であるようであり、従って微粒子素材の密度は、それに応じて調整される必要がある。 本発明の別の実施の形態において、漂白後感受性は、少なくとも10分間にわたる漂白された歯に対する中性フッ化ナトリウムの付着により、さらに減少される。 長年にわたり、感受性を減少するために、フッ化物は歯科において用いられてきた。 しばしば、歯肉後退に起因して歯根の表面が口腔内に露出しているときに、これらの歯は、熱いもの、冷たいもの、および時として甘いものに対して感受性になる。 歯の結晶性構造と結合してフルオロアパタイトを形成することにより、および、ぞうげ細管を遮断することにより、フッ化物は、この感受性を減少させることを示されている。 アルゴンレーザーに対する暴露と組み合わせた、5 0%過酸化水素、ヒュームドシリカおよび水酸化ナトリウムのゲルを用いる歯の漂白に続く中性フッ化ナトリウムの付着は、そうでなければもたらされる強い痛みを著しく減少させ、あるいは排除することが見いだされた。 この漂白後の痛みは、通常、漂白後約2時間で開始され、および2日または3日以上継続する。 漂白後に5分間にわたって中性フッ化ナトリウムが付着されるときには、その痛みのレベルはしばしば小さくなり、およびほんの8〜12時間にわたって継続するにすぎない。 漂白が完了した後に完全に10分間にわたって中性フッ化ナトリウムが付着されるときには、漂白後感受性は、ほぼ完全に排除される。 本発明の歯科用漂白組成物は、個々のあるいは多数の治療のいずれかのために充分な成分を含有するキットとして、歯科医に対して供給される。 その成分は、 別個の容器または小瓶として個々に供給する事もできるし、あるいは、使用の時点において、歯科専門職により過酸化水素を含有する混合物をケイ素化合物と混合する事ができるように、予備混合された複数の構成要素を有することもできる。 1つの実施の形態において、歯科専門職が、本発明の漂白組成物を作成する構成要素を含有するキットを供給されて、漂白化合物を「患者のいすの脇」で混合し、そして直ちに使用することができることを意図している。 たとえば、キットは、2つの予備計量された容器を有してもよく、一方はグリセリンとともに過酸化水素のような漂白剤を含有し、および他方は予備混合された量のシリカまたはヒュームドシリカのような不活性ゲル化剤と個別のレーザー増強微粒子素材とともに、水酸化ナトリウムまたはポリケイ酸ナトリウムのようなpH調整剤を含有する。 アルゴンレーザーのためには、その微粒子素材は、好ましくはオレンジ色である。 全ての品目は、材料の安全かつ効果的使用を達成することができるプロトコルに従って、包装される。 本開示は、添付される請求の範囲に含有されるものに加えて、以上の記載のものを含む。 本発明が、ある程度の具体性を有するその好ましい形態において記載されてきたとしても、好ましい形態の本開示が、例示のためだけになされたに過ぎないこと、および構造および組み合わせにおける多数の変化、および部分の配列は、本発明の真意および範囲から離れることなしに復元されてもよいことが理解される。

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