薬剤一体型ケア具

申请号 JP2012527745 申请日 2011-08-02 公开(公告)号 JPWO2012018030A1 公开(公告)日 2013-10-03
申请人 サンスター株式会社; 发明人 久 城屋敷; 久 城屋敷; 一行 鵜尾; 一行 鵜尾; 正人 山下; 正人 山下;
摘要 【課題】外出先でケア具と薬剤の双方を使用する場合においても携帯性にすぐれ、生産、管理が容易で、経済的かつ衛生的な薬剤一体型ケア具を提供せんとする。【解決手段】内部に薬剤が収容されるボトル体と、軸部及び先端側のケア部を有し、前記ボトル体の先端側に突設される人体をケアするためのケア体と、前記ボトル体の先端部に設けられ、内部の薬剤を前記ケア体に導くための流路とを備え、開封操作によって前記ボトル体内部の前記流路が薬剤流通可能となることを特徴とする薬剤一体型ケア具。【選択図】図1
权利要求
  • 内部に薬剤が収容されるボトル体と、
    軸部及び先端側のケア部を有し、前記ボトル体の先端側に突設される人体をケアするためのケア体と、
    前記ボトル体の先端部に設けられ、内部の薬剤を前記ケア体に導くための流路とを備え、
    開封操作によって前記ボトル体内部の前記流路が薬剤流通可能となることを特徴とする薬剤一体型ケア具。
  • 前記ケア体を覆うキャップ体をさらに備え、
    前記ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部の基端側に対して内部の薬剤を導くための流路を設け、
    前記キャップ体の基端部を、前記流路を塞ぐように前記ボトル体の先端部に連設し、
    前記ボトル体から前記キャップ体の基端部をねじ切って離脱させる開封操作により、前記流路の吐出口が形成される請求項1に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部を覆うように筒状に突出する筒状突部を設けるとともに、該筒状突部の壁内側に前記薬剤を筒状突部の先端側に導く流路を設け、
    前記キャップ体の基端部を、前記流路を塞ぐように筒状突部の先端側に設ける請求項2に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体が、首部先端にシール部が設けられ、内部に薬剤が密閉状態で収容されており、
    前記ボトル体の首部に装着されるキャップ部材を備え、
    前記ケア体が、前記キャップ部材の外面側に突設され、
    前記ボトル体のシール部に対面する前記キャップ部材の内面側に突起を設けるとともに、
    前記キャップ部材の内面側から外面側に通じる薬剤流通用の通孔を設け、
    前記キャップ部材を前記ボトル体の首部に装着する開封操作により、前記突起が前記シール部を貫通し、前記通孔を通じて前記ボトル体の内部の前記薬剤を前記ケア体の基端部周辺に供給可能となる請求項1に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記キャップ部材の外面側に筒状に突出する筒状突部を設け、前記筒状突部の内側に前記ケア体を突設するとともに、同じく筒状突部の内側に前記通孔を開口させ、当該筒状突部内側を薬剤の液溜め部としてなる請求項4に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記通孔が、前記キャップ部材の突起から前記キャップ部材の外面側に通じる請求項4または5に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ケア体が、ケア部が歯間ブラシ部である歯間ブラシ体、ケア部が歯ブラシ部である歯ブラシ体、又はケア部が舌クリーナー部である舌クリーナー体であり、前記軸部の外面に沿って前記薬剤がケア部に供給される請求項2〜6のいずれか1項に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体が、首部先端にシール部が設けられ、内部に薬剤が密閉状態で収容されており、
    前記ケア体が、軸部内部に軸方向に薬剤を流す流通路を有するとともに、ケア部に薬剤を吐出する吐出口を有し、
    前記ボトル体の首部に装着されるキャップ部材を備え、
    前記ケア体が、前記キャップ部材の外面側に突設され、
    前記ボトル体のシール部に対面する前記キャップ部材の内面側に突起を設けるとともに、
    前記キャップ部材の突起から前記外面側に突設されたケア体の軸部の流通路に連通する薬剤流通用の通孔を設け、
    前記キャップ部材を前記ボトル体の首部に装着する開封操作により、前記突起が前記シール部を貫通し、前記通孔を通じて前記ボトル体の内部の前記薬剤を前記ケア体の軸部の流通路に供給可能となる請求項1に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ケア体を前記ボトル体の先端部との間で気密状に覆うキャップ体をさらに備え、
    前記ケア体が、軸部内部に軸方向に薬剤を流す流通路を有するとともに、ケア部に薬剤を吐出する吐出口を有し、
    前記ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部の流通路に連通し、該流通路に内部の薬剤を導くための流路を設け、
    前記ボトル体から前記キャップ体の基端部をねじ切って離脱させる開封操作により、前記流路を通じて前記ボトル体の内部の前記薬剤を前記ケア体の軸部流通路に供給可能となる請求項1に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体先端部の流路にスリット弁を設けた請求項9記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ケア体が、ケア部が歯間ブラシ部である歯間ブラシ体、ケア部が歯ブラシ部である歯ブラシ体、ケア部が舌クリーナー部である舌クリーナー体、ケア部が先細の薬剤吐出部であるピック体、ケア部が歯面清掃部である歯面清掃体、またはケア部が薬剤塗布部である薬剤塗布体であり、前記軸部内部の流通路を通じて前記薬剤がケア部に供給され、前記吐出口から吐出する請求項8〜10のいずれか1項に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体を軟質樹脂より構成する請求項1〜11のいずれか1項に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記軟質樹脂が低密度ポリエチレン(LDPE)を含む請求項12に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体をブローフィルシール法により成形する請求項1〜13のいずれか1項に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体を収納可能な硬質材からなるホルダー本体部と、前記ケア体を覆う同じく硬質材からなるホルダーキャップ部とを有するホルダーを設け、
    前記ホルダー本体部は、収納されるボトル体を側方より指で押圧できる開口部が周壁部に設けられ、
    前記ホルダーキャップ部は、前記ホルダー本体部の先端部に着脱自在に設けられる請求項1〜14のいずれか1項に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体を収納可能な硬質材からなるホルダー本体部と、前記ケア体を覆う同じく硬質材からなるホルダーキャップ部とを有するホルダーを設け、
    前記ホルダー本体部は、収納されるボトル体を基端側から押圧部材で押圧して圧縮する押圧機構を設けてなり、
    前記ホルダーキャップ部は、前記ホルダー本体部の先端部に着脱自在に設けてなる請求項1〜14のいずれか1項に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記押圧機構が、ホルダー本体部の基端側に内蔵されるスクリューロッドと、該スクリューロッドに螺合され、ホルダー本体部内壁に対して回転不能に且つ軸方向に移動可能に装着される押圧部材と、前記スクリューロッドを回転操作する操作部材とからなる請求項16に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 前記ボトル体が軸方向に圧縮変形自在な蛇腹形状に構成される請求項16又は17に記載の薬剤一体型ケア具。
  • 说明书全文

    本発明は、人や動物の口腔、皮膚、頭皮等のケア用に用いる薬剤一体型ケア具に関する。

    従来から、通常の歯ブラシでは除去することができない歯と歯の隙間の食物残渣や歯垢等を除去し、歯間部の歯肉をマッサージしたりするために歯間ブラシが使用されている(例えば、特許文献1等)。 また、歯と歯の隙間部位は、嫌気性細菌が多く潜んでいることから、歯間ブラシの使用時に薬剤を使うと効果的であり、歯間ブラシの使用時に毛先に歯磨き剤等の口腔用の薬剤を付けて使用されることが多い。

    しかし、このような歯間ブラシは、外出先で使用されることも多いが、この場合に歯間ブラシと薬剤の容器の双方を所持することは、携帯性において不便である。 このため、歯間ブラシと薬剤ボトルが一体化された薬剤一体型の歯間ブラシが開発されている(例えば、特許文献2等)。

    特開平8−266336号公報

    特許第3844261号公報

    しかしながら、上記特許文献2のような従来の薬剤一体型の歯間ブラシでは、ケア具と薬剤ボトルの容器との双方を所持する必要がない点で便利であるものの、薬剤ボトルからの薬剤供給孔が開いており、工場での生産(特に薬剤を入れた後)やその後の商品管理が難しい。 特に製造中にボトルに外が作用すると内部の薬剤が供給孔から出てしまうし、製造後に輸送、保管中にも同じく外力が作用してしまうことが生じえる。 また、薬剤ボトル内外が連通しているので衛生面でも問題がある。

    したがって、本発明の目的は、外出先でケア具と薬剤の双方を使用する場合においても携帯性にすぐれ、生産、管理が容易で、経済的かつ衛生的な薬剤一体型ケア具を提供する点にある。

    本発明の第1の態様に係る薬剤一体型ケア具は、内部に薬剤が収容されるボトル体と、軸部及び先端側のケア部を有し、前記ボトル体の先端側に突設される人体をケアするためのケア体と、前記ボトル体の先端部に設けられ、内部の薬剤を前記ケア体に導くための流路とを備え、開封操作によって前記ボトル体内部の前記流路が薬剤流通可能となることを特徴とする。

    第2の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ケア体を覆うキャップ体をさらに備え、前記ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部の基端側に対して内部の薬剤を導くための流路を設け、前記キャップ体の基端部を、前記流路を塞ぐように前記ボトル体の先端部に連設し、前記ボトル体から前記キャップ体の基端部をねじ切って離脱させる開封操作により、前記流路の吐出口が形成される。

    第3の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第2の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、 前記ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部を覆うように筒状に突出する筒状突部を設けるとともに、該筒状突部の壁内側に前記薬剤を筒状突部の先端側に導く流路を設け、前記キャップ体の基端部を、前記流路を塞ぐように筒状突部の先端側に設ける。

    第4の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体が、首部先端にシール部が設けられ、内部に薬剤が密閉状態で収容されており、前記ボトル体の首部に装着されるキャップ部材を備え、前記ケア体が、前記キャップ部材の外面側に突設され、前記ボトル体のシール部に対面する前記キャップ部材の内面側に突起を設けるとともに、前記キャップ部材の内面側から外面側に通じる薬剤流通用の通孔を設け、前記キャップ部材を前記ボトル体の首部に装着する開封操作により、前記突起が前記シール部を貫通し、前記通孔を通じて前記ボトル体の内部の前記薬剤を前記ケア体の基端部周辺に供給可能となる。

    第5の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第4の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記キャップ部材の外面側に筒状に突出する筒状突部を設け、前記筒状突部の内側に前記ケア体を突設するとともに、同じく筒状突部の内側に前記通孔を開口させ、当該筒状突部内側を薬剤の液溜め部としてなる。

    第6の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第4の態様または第5の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記通孔が、前記キャップ部材の突起から前記キャップ部材の外面側に通じる。

    第7の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第2の態様から第6の態様のいずれかの態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ケア体が、ケア部が歯間ブラシ部である歯間ブラシ体、ケア部が歯ブラシ部である歯ブラシ体、又はケア部が舌クリーナー部である舌クリーナー体であり、前記軸部の外面に沿って前記薬剤がケア部に供給される。

    第8の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体が、首部先端にシール部が設けられ、内部に薬剤が密閉状態で収容されており、前記ケア体が、軸部内部に軸方向に薬剤を流す流通路を有するとともに、ケア部に薬剤を吐出する吐出口を有し、前記ボトル体の首部に装着されるキャップ部材を備え、前記ケア体が、前記キャップ部材の外面側に突設され、前記ボトル体のシール部に対面する前記キャップ部材の内面側に突起を設けるとともに、前記キャップ部材の突起から前記外面側に突設されたケア体の軸部の流通路に連通する薬剤流通用の通孔を設け、前記キャップ部材を前記ボトル体の首部に装着する開封操作により、前記突起が前記シール部を貫通し、前記通孔を通じて前記ボトル� ��の内部の前記薬剤を前記ケア体の軸部の流通路に供給可能となる。

    第9の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ケア体を前記ボトル体の先端部との間で気密状に覆うキャップ体をさらに備え、前記ケア体が、軸部内部に軸方向に薬剤を流す流通路を有するとともに、ケア部に薬剤を吐出する吐出口を有し、前記ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部の流通路に連通し、該流通路に内部の薬剤を導くための流路を設け、前記ボトル体から前記キャップ体の基端部をねじ切って離脱させる開封操作により、前記流路を通じて前記ボトル体の内部の前記薬剤を前記ケア体の軸部流通路に供給可能となる。

    第10の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第9の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体先端部の流路にスリット弁を設ける。

    第11の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第8の態様から第10の態様のいずれかの態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ケア体が、ケア部が歯間ブラシ部である歯間ブラシ体、ケア部が歯ブラシ部である歯ブラシ体、ケア部が舌クリーナー部である舌クリーナー体、ケア部が先細の薬剤吐出部であるピック体、ケア部が歯面清掃部である歯面清掃体、またはケア部が薬剤塗布部である薬剤塗布体であり、前記軸部内部の流通路を通じて前記薬剤がケア部に供給され、前記吐出口から吐出する。

    第12の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様から第11の態様のいずれかの態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体を軟質樹脂より構成する。

    第13の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第12の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記軟質樹脂が低密度ポリエチレン(LDPE)を含む。

    第14の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様から第13の態様のいずれかの態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体をブローフィルシール法により成形する。

    第15の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様から第14の態様のいずれかの態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体を収納可能な硬質材からなるホルダー本体部と、前記ケア体を覆う同じく硬質材からなるホルダーキャップ部とを有するホルダーを設け、前記ホルダー本体部は、収納されるボトル体を側方より指で押圧できる開口部が周壁部に設けられ、前記ホルダーキャップ部は、前記ホルダー本体部の先端部に着脱自在に設けられる。

    第16の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第1の態様から第14の態様のいずれかの態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体を収納可能な硬質材からなるホルダー本体部と、前記ケア体を覆う同じく硬質材からなるホルダーキャップ部とを有するホルダーを設け、前記ホルダー本体部は、収納されるボトル体を基端側から押圧部材で押圧して圧縮する押圧機構を設けてなり、前記ホルダーキャップ部は、前記ホルダー本体部の先端部に着脱自在に設けてなる。

    第17の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第16の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記押圧機構が、ホルダー本体部の基端側に内蔵されるスクリューロッドと、該スクリューロッドに螺合され、ホルダー本体部内壁に対して回転不能に且つ軸方向に移動可能に装着される押圧部材と、前記スクリューロッドを回転操作する操作部材とからなる。

    第18の態様に係る薬剤一体型ケア具は、第16の態様または第17の態様に係る薬剤一体型ケア具であって、前記ボトル体が軸方向に圧縮変形自在な蛇腹形状に構成される。

    本発明の第1の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ケア具と薬剤が一体であり携帯性、利便性に優れるとともに、開封操作によってボトル体内部の流路が薬剤流通可能となり、ケア体の供給される構成であるので、薬液封入後、生産の際や輸送、保管等の管理の際にボトル体に不測の外力が作用しても、ボトル体から内部の薬剤が漏れ出る心配がなく、生産、管理が容易となる。 また、開封操作前は薬剤がボトル体に密封されるので衛生面にも優れた薬剤一体型ケア具を提供できる。

    第2の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ケア体を覆うキャップ体をさらに備え、ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部の基端側に対して内部の薬剤を導くための流路を設け、前記キャップ体の基端部を、前記流路を塞ぐように前記ボトル体の先端部に連設し、前記ボトル体から前記キャップ体の基端部をねじ切って離脱させる開封操作により、前記流路の吐出口が形成されるので、使用前、ケア体がキャップ体で覆われているので衛生面で好ましく、また、使用時にキャップを外す操作と連動して流路が開封されるので、操作性に優れた薬剤一体型ケア具を提供できる。

    第3の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ボトル体の先端部に、前記ケア体の軸部を覆うように筒状に突出する筒状突部を設けるとともに、該筒状突部の壁内側に前記薬剤を筒状突部の先端側に導く流路を設け、前記キャップ体の基端部を、前記流路を塞ぐように筒状突部の先端側に設けたので、使用時の薬剤の液ダレを防止することができるとともに、薬剤が多量に出てしまっても飛散することなくケア体に効率よく薬剤を供給することができる。

    第4の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ケア体及びキャップ部材と、ボトル体とを別体で構成できるので、例えば薬剤を使い切ったボトル体のみ新しいものに交換して、ケア体とキャップ部材を再利用することも可能となり、ユーザーにとって便利であるとともに、生産についてもケア体及びキャップ部材とボトル体とを別に製造、管理できるので効率よく生産することが可能となる。

    第5の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、キャップ部材の外面側に筒状に突出する筒状突部を設け、前記筒状突部の内側に前記ケア体を突設するとともに、同じく筒状突部の内側に前記通孔を開口させ、当該筒状突部内側を薬剤の液溜め部としてなるので、薬剤の液ダレをより確実に防止することができ、薬剤が多量に押し出されても飛散することなくケア体に効率よく薬剤を供給することができる。

    第6の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、通孔がキャップ部材の突起から前記キャップ部材の外面側に通じるように設けられているので、ボトル体のシール部を貫通した突起の通孔を通じてボトル内部の薬剤を確実にケア体に供給することができる。 また薬剤の供給量をキャップ部材の開閉によって、容易に調節することも可能となる。

    第7の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、外出先に携帯して歯間ブラシ、歯ブラシ、舌クリーナーとして薬剤を塗布しながら便利に使用することができる。

    第8の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、第4の態様に係る薬剤一体型ケア具と同様、ケア体及びキャップ部材と、ボトル体とを別体で構成できるので、薬剤を使い切ったボトル体のみ新しいものに交換して、ケア体とキャップ部材を再利用することも可能となり、ユーザーにとって便利であるとともに、生産についてもケア体及びキャップ部材とボトル体とを別に製造、管理できるので効率よく生産することが可能となる。 また、ケア体が、軸部内部に軸方向に薬剤を流す流通路を有するとともに、ケア部に薬剤を吐出する吐出口を有し、開封操作で突起がシール部を貫通することで、前記通孔を通じて薬剤がケア体軸部の流通路に供給され、薬剤をケア部により確実に供給することができる。

    第9の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ケア体を前記ボトル体の先端部との間で気密状に覆うキャップ体をさらに備えるので、衛生面で好ましく、また、使用時にキャップを外す操作と連動して流路が開封されるので、操作性に優れた薬剤一体型ケア具を提供できる。 また、キャップ体の基端部を流路を塞ぐようにボトル体の先端部に連設するのではなく、単にケア体を前記ボトル体の先端部との間で気密状に覆い、流通路を物理的に塞ぐのではなく前記気密状にすることで薬剤が出てこない構成としたので、構造が単純化して設計上の自由度が向上し、製造コストの低減を図ることが可能となる。

    第10の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ボトル体先端部の流路にスリット弁を設けたので、不測の大きな力でボトル体が押圧されても、薬剤がキャップ側に漏れ出ることを防止することができ、開封後もボトル体を強く押圧しても薬剤が出すぎることを抑制することができる。

    第11の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、軸部内部の流通路を通じて薬剤を共有できる構造として、歯間ブラシ体、歯ブラシ体、舌クリーナー体、ピック体、歯面清掃体、薬剤塗布体として、外出先に携帯して薬剤を塗布しながら便利に使用することができる。

    第12の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ボトル体を軟質樹脂より構成したので、特別な構造を要することなく、ボトル体を手で押圧して容易に適量の薬剤を押し出すことが可能となる。

    第13の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、軟質樹脂が低密度ポリエチレン(LDPE)であるので、軽くて操作性のよいボトル体を得ることができる。

    第14の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ボトル体がブローフィルシール法を用いて成形されているため、無菌環境下で薬剤をボトルに充填でき、パラベンやアルコール等の防腐剤を配合する必要なく長期の保存が可能となる。

    第15の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ボトル体を収納可能な硬質材からなるホルダー本体部と、前記ケア体を覆う同じく硬質材からなるホルダーキャップ部とを有するホルダーを設けたので、携帯時にケア具を保護(物理的な外力からの保護および衛星面での保護)できるとともに、ケア体やボトル体の構造をみえなくしてデザイン性を追及したホルダーにより美観性に優れた商品とし、商品の付加価値を向上することができ、使用時の持ちやすさも向上できる。 さらに、一度開封して使用したケア具を携帯している際、鞄の中等でボトル体が押されて薬剤が鞄等に出てしまうといった不測の事態も防止することができる。 ホルダー本体部は、収納されるボトル体を側方より指で押圧できる開口部が周壁部に設けられているので、ホルダーを装着しながらボトル体を指で押すことができ、薬剤を容易に押し出すことが可能となる。

    第16の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、とくにホルダー本体部に収納されるボトル体を基端側から押圧部材で押圧して圧縮する押圧機構を設けたので、薬剤を容易に押し出すことが可能となる。

    第17の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、操作部材を必要に応じて回転させることによって、薬剤の吐出量を調整し、思い通りの適量の薬剤を押し出すことが可能となる。

    第18の態様に係る薬剤一体型ケア具によれば、ボトル体が蛇腹形状を有することによって、比較的粘度の高い薬剤を充填している場合であっても、容易に最後まで押し出すことが可能となる。

    本発明の第1実施形態に係る薬剤一体型ケア具の全体構成図であり、(a)はキャップ体を外す開封前の状態を示す側面図、(b)はキャップ体を外して開封した状態を示す側面図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具の開封前の要部を示す縦断面図、(b)は同じく開封後の要部を示す縦断面図、(c)は(b)のA−A横断面図。

    (a)〜(d)は、同じく薬剤一体型ケア具の軸部の変形例を示す断面図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具のボトル体上端部の変形例を示す開封前の要部を示す縦断面図、(b)は同じく開封後の要部を示す縦断面図、(c)は(b)のB−B横断面図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具のボトル体上端部の構造の他の変形例を示す開封前の要部を示す縦断面図、(b)は同じく開封後の要部を示す縦断面図、(c)は(b)のC−C横断面図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具のボトル体上端部の更に他の変形例を示す開封前の要部を示す縦断面図、(b)は同じく開封後の要部を示す縦断面図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具のボトル体上端部の更に他の変形例を示す開封前の要部を示す縦断面図、(b)は同じく開封後の要部を示す縦断面図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具にホルダーを装着した状態を示す側面図、(b)は同じくホルダーの縦断面図。

    薬剤一体型ケア具を装着したホルダーを持って、ボトル体を手指で押圧している様子を示す説明図。

    (a)は同じくホルダーの変形例を示す側面図、(b)は同じく縦断面図、(c)は使用状態を示す説明断面図。

    同じく薬剤一体型ケア具が連接して形成された「多連包容器タイプ」として構成した例を示す説明斜視図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具のケア体を歯ブラシ体とした変形例を示す開封前の要部を示す縦断面図、(b)は同じく歯ブラシ体の斜視図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具のケア体を舌クリーナー体とした変形例を示す開封前の要部を示す縦断面図、(b)は同じく舌クリーナー体の斜視図。

    本発明の第2実施形態に係る薬剤一体型ケア具の説明図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具の全体構成を示す側面図、(b)は同じく縦断面図。

    (a)は同じくキャップ体及びケア体を示す縦断面図、(b)は(a)のD−D横断面図。

    (a)〜(d)は、同じく薬剤一体型ケア具の軸部の変形例を示す断面図。

    同じく薬剤一体型ケア具のキャップ体の変形例を示す縦断面図。

    (a)〜(c)は、同じくキャップ体を首部に装着して開封する様子を示す説明図。

    同じく変形例に係るキャップ体を首部に装着した状態を示す要部の縦断面図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具にホルダーを装着した状態を示す側面図、(b)は同じくホルダーの縦断面図。

    薬剤一体型ケア具を装着したホルダーを持って、ボトル体を手指で押圧している様子を示す説明図。

    (a)は同じくホルダーの変形例を示す側面図、(b)は同じく縦断面図、(c)は使用状態を示す説明断面図。

    ボトル体の変形例を示す説明図。

    同じく薬剤一体型ケア具が連接して形成された「多連包容器タイプ」として構成した例を示す説明斜視図。

    本発明の第3実施形態に係る薬剤一体型ケア具の説明図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具の全体構成を示す側面図、(b)は同じく縦断面図。

    同じくキャップ体及びケア体を示す縦断面図。

    同じくケア体の斜視図。

    歯ブラシ体を示す斜視図、同じく縦断面図。

    (a)〜(h)は、舌クリーナー体を示す斜視図及び縦断面図。

    (a)〜(h)は、歯面清掃体を示す斜視図及び縦断面図。

    (a),(b)は、ピック体を示す斜視図及び縦断面図。

    (a)〜(f)は、薬剤塗布体を示す斜視図及び縦断面図。

    (a)〜(d)は、薬剤塗布体を示す斜視図及び縦断面図。

    (a)、(b)は、薬剤塗布体を示す斜視図及び縦断面図。

    (a),(b)は、本発明の第4実施形態に係る薬剤一体型ケア具の説明図。

    (a)は同じく薬剤一体型ケア具の要部の縦断面図、(b)は(a)のE−E横断面図。

    1A、1C、1E ボトル体 2 薬剤 4 ケア体 5 軸部 6 ケア部 10A〜10E キャップ体 13 ブラシ支持部 14、14A〜14E 流路 15a 開口部 15b 吐出口 16 筒状突部 17 液溜め部 18 連結板 19 包埋部 20、20A,20B 歯間ブラシ体 20C 舌クリーナー体 21、21A ブラシ軸部 21a〜21d 基端部 22、22A ブラシ部 23、24 凹溝 25 金型パーティングライン 26、26A 歯間ブラシ部 26B 歯ブラシ部 26C 舌クリーナー部 30、30A〜30E 薬剤一体型ケア具 35 金型パーティングライン 41A、41B ボトル体 43A、43B 本体部 44 首部 45 シール部 46 ネジ部 47 係合部 50 押圧機構 51 当接部 52 連結部 53 底部 54 ネジ孔 55 ガイド部 56,57 � �合凹部 58,59 係合部 60A 首部 60A、60B キャップ部材 61 内面 62 外面 63A、63B 突起 64A 流路 65a、65b 開口部 66 上壁部 67 筒状突部 68 雌ネジ部 69 包埋部 71 ブラシ軸部 72 ブラシ部 73a〜73d 基端部 75 液溜め部 80 ホルダー 81 ホルダー本体部 82 ホルダーキャップ部 83 開口部 84 環状凸部 85 環状凹溝 90 ホルダー 91 ホルダー本体部 92 ホルダーキャップ部 93 環状凸部 95 操作部 96 スクリューロッド 97 押圧部材 98,99 係合部 100A、100B 薬剤一体型ケア具 143 ボトル体 160 キャップ部材 162 通孔 164 ブラシ毛 165、175 流通路 170 歯間ブラシ体 171 歯間ブラシ部 172 ブラシ軸部 176 吐出路 178 ブラシ片 200 薬剤一体型ケア具 260 歯ブラシ体 261 歯ブラシ部 263 ヘッド 264 ブラシ毛 265、275、285、295 流通路 266 吐出路 270、280、290、300 舌クリーナー体 271、281、291、301 舌クリーナー部 276 吐出口 294 ブラシ毛 296 吐出口 304 ブラシ毛 306 吐出口 310、320、330、340 歯面清掃体 311、321、331、341 歯面清掃部 315、325、335、345、355、365、371、375 流通路 316、326 吐出口 350 ピック体 356 薬剤吐出部 360、370、380、390、400、410 薬剤塗布体 361、371、381、391、401、411 薬剤塗布部 395 貫通孔 396 吐出口 411 ボー� �� 415 流通路 419 保持部 500 薬剤一体型ケア具 501 ボトル体 510 キャップ体 520 スリット弁 521 開閉スリット 522 弁保持部材

    本発明の薬剤一体型ケア具は、内部に薬剤が収容されるボトル体と、軸部及び先端側のケア部を有し、ボトル体の先端側に突設される人や動物の口腔、肌、頭皮などをケアするためのケア体と、ボトル体の先端部に設けられ、内部の薬剤をケア体に導くための流路とを備え、開封操作によってボトル体内部の流路が薬剤流通可能となることを特徴としている。 図1〜13は第1実施形態、図14〜25は第2実施形態、図26〜36は第3実施形態、図37、38は第4実施形態を示している。

    まず、図1〜13に基づき、本発明の第1実施形態を説明する。

    本実施形態の薬剤一体型ケア具30Aは、図1に示すように、内部に薬剤が収容されたボトル体1Aと、ボトル体1Aの先端部にボトル体1Aの軸線方向に突設されるケア体4である歯間ブラシ体20Aと、ボトル体1Aの先端に装着され、歯間ブラシ体20Aを覆うキャップ体10Aとから構成されており、キャップ体10Aの基端部をボトル体1Aからねじ切って離脱させる開封操作により、薬剤の吐出を可能とする構造を有している。

    薬剤一体型ケア具30Aは、無菌充填包装製造機によって、一連のブローフィルシール(BFS)工程下で製造される。 ブローフィルシール工程とは、無菌の薬剤を無菌の容器へ無菌環境下で封入する製造工程である。 従って、ボトル体1A内の薬剤はパラベンやアルコール等の防腐剤を配合することなく長期保存が可能とされている。 ボトル体1Aのサイズを小さくして充填する薬剤の容量を一回の使用量に相当する量とすることにより、小型で携帯性に優れた一回使用限りの使い捨てタイプとすることができる。

    ボトル体1Aは、内部に薬剤を収容するとともに使用の際に指を添えて手で把持する部分であり、低密度ポリエチレン(LDPE)等の軟質ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、EVOH(エバール)、ナイロンといった軟質の熱可塑性合成樹脂を単独、またはポリマーブレンドして製造され、単層又は複層としてもよい。 このようなボトル体1Aは、軟質樹脂から構成されることにより指でボトル体1Aを押圧して容易に薬剤を押し出すことができる構造とすることができる。 特に、低密度ポリエチレン(LDPE)から構成されることによって軽く且つ操作性に優れたものとすることができる。

    ボトル体1Aに収容される薬剤は、ケア体4の種類に応じて適宜選択すればよく、本例のようにケア体4が歯間ブラシ体20Aの場合には、歯周病の予防および治療、う蝕予防、美白、保湿、治療などの目的に応じて選択される。 例えば、歯間ジェル、歯磨剤、ジェル歯磨剤、歯間塗布剤などの液状、ジェル状の流動性を有する組成物が使用できる。

    ボトル体1Aの先端部には、図2に示すように、ケア体4である歯間ブラシ体20Aの軸部5を埋設支持するブラシ支持部13とその外周部に設けられえる筒状突部16とが設けられている。 筒状突部16は、ブラシ支持部13に支持されて先端側に突設されるケア体4である歯間ブラシ体20Aの基端側の軸部5を覆うように、ブラシ支持部13の外周部に筒状に突出する筒状突部16であり、筒状突部16の壁内側(壁内部)には、薬剤2を筒状突部16先端側に導くための流路14Aが設けられている。

    また、ボトル体1Aの先端部の内面側には連結板18が設けられ、筒状突部16の底部には連結板18が設けられており、該連結板18により前記ブラシ支持部13の基端側外周面がボトル体1Aの先端外周部に連結支持されている。 連結板18には、図2(c)に示すように周方向に沿って所定距離を置いて複数個の開口部15aが形成されており、該開口部15aは前記筒状突部16の壁内側の流路14Aのボトル体側の開口部15aとして機能する。 筒状突部16及びその壁内側の流路14Aは、先端側で軸中心方向に屈曲しており、当該屈曲した筒状突部16先端のケア体4である歯間ブラシ体20Aの基端部に対面する内周面に、流路14Aの吐出口15bが位置され、開封前はキャップ体10Aの基端部により塞がれている。 そしてキャップ体10Aを外す開封操作により吐出口15bが開口し、図2(b)に示すように、薬剤2が流路14を図中矢印Fの方向に流れ、筒状突部16の内側のブラシ支持部13上に吐出する。

    この筒状突部16の内側となるブラシ支持部13の上側の凹部空間は、薬剤2の液溜め部17として機能する。 この液溜め部17により、ケア体4である歯間ブラシ体20Aに塗布された薬剤2の液ダレを防止できるとともに、薬剤の飛散を防止し、歯間ブラシ体20に対して効率よく供給することができる。 粘性の低い薬剤2の場合、液溜め部17に一旦薬剤2が溜まることで、軸部5を伝って歯間ブラシ体20Aのブラシ部22Aに供給され、毛細管現象も生じ、ブラシ軸部21の上部に向って薬剤2が徐々に浸透し、ブラシ部22に付着することとなる。 一方、粘性が高い薬剤2の場合、直接ブラシ部22に薬剤2を塗布することができる。

    キャップ体10Aの基端部は、薬剤2を充填した後、筒状突部16の先端の屈曲部の内周面に吐出口15bを塞ぐように固定される。 具体的には、流路14Aを塞ぐように筒状突部16の先端の屈曲部の内周面に接合面を設けて、キャップ体10Aの基端部を溶着する。 ボトル体1Aの先端部とキャップ体10Aとの接合部は薄肉となっており、キャップ体10Aの開封時には、キャップ体10Aを図1(a)に示すように、矢印Gの方向に強引に回転させることによって、接合部を破断し、図1(b)に示すように流路14Aの吐出口15bが開口する。 なお、キャップ体10Aは、ネジ切った後も再度ケア体4を覆うキャップとして利用可能とすることも好ましい例である。

    本例のケア体4である歯間ブラシ体20Aは、金属細線からなるブラシ軸部21Aに対してその長さ方向に沿って複数のフィラメントを放射状に植毛したブラシ部22Aとを備えた周知の歯間ブラシ部26Aであるケア部6と軸部5とから構成されている。 金属細線を二つ折りにしてその間にフィラメントを直交状に配置させ、この金属細線を捻って、金属細線からなるブラシ軸部21Aに対してフィラメントを放射状に植毛し、その後フィラメントを所望長さにカットしてブラシ部22Aを製作したものである。 フィラメントには、例えば、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレートといった熱可塑性合成樹脂が使用されている。 ブラシ部22Aの外形形状は、図2に示すように円錐台状に形成してもよいし、円筒状や長さ方向の途中部の外径を両端部の外径よりも大きく設定した樽状に形成してもよい。 また、ブラシ部22Aの大きさは適宜変更できる。 また、ブラシ部22Aとしては、合成樹脂製、または合成樹脂で被覆した金属製のブラシ軸部21Aに合成樹脂製や合成ゴム製のフィラメントを放射状に一体的に成形してなるものを採用することも可能である。

    ブラシ軸部21Aの基端側に連続する歯間ブラシ体20Aの軸部5は、ボトル体1Aの先端のブラシ支持部13に埋設支持されている。 具体的には、ブラシ支持部13に埋め込まれた包埋部19に支持されている。 つまり基端部が包埋部19の内部に埋め込まれた状態で歯間ブラシ体20がボトル体1Aのブラシ支持部13に固定されている。 より具体的には、歯間ブラシ体20Aの軸部5を埋設した包埋部19をブラシ支持部13にインサートして一体成形したものである。 包埋部19は、ボトル体1Aの材料に比べて硬質な合成樹脂で形成されており、具体的には、PP、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の硬質の合成樹脂が用いられる。

    図2の例に示すように、包埋部19に埋設支持される軸部5の基端部が直線状である場合、極端な使い方によっては歯間ブラシ体20Aが包埋部19から抜けてしまう場合も考えられる。 したがって、このような抜けを未然に防止するために、例えば図3(a)〜(d)に示すように埋設される軸部5基端部を屈曲変形させてもよい。 図3(a)は、軸部5の基端部21aを半円状に折り曲げた例であり、図3(b)は同じく基端部21bをくの字形に折り曲げた例である。 また図3(c)は同じく基端部21cをJ字形(鉤状)に折り曲げた例であり、図3(d)は同じく基端部21dをらせん状に折り曲げた例である。

    図4〜7は、ボトル体の先端部の構造の変形例を示している。 図4(a)〜(c)に示す変形例は、筒状突部16を先端側を内側に屈曲させることなくストレートに構成した例であり、壁内側の流路14Bの吐出口15bとなる先端部は流路14Bを挟んで内側壁を外側壁よりも低くして、開封後吐出口15bから吐出する薬剤2がブラシ支持部13上側の内側に向かうように構成されている。 開封前の状態では、この吐出口15bはキャップ体10Bの基端部の屈曲部でふさがれている。 流路14Bの内側のブラシ支持部13上側には液溜め部17が形成されている。

    図5(a)〜(c)に示す変形例は、ボトル体1Cの先端部にケア体4である歯間ブラシ体20Aの軸部5を覆うように筒状に突出する筒状突部16を備え、該筒状突部16の壁内側ではなく、壁と内側のブラシ支持部13の外周面との間の隙間に薬剤2を筒状突部16の先端側に導く流路14Cが設けられている。 本例の流路14Cは、直線状であり、ボトル体1Cのブラシ支持部13に形成され、キャップ体10Cの基端部の屈曲部で流路14Cの吐出部がふさがれている。 また、液溜め部17はブラシ支持部13の上に形成され、流路14Cの吐出口15bは液溜め部17の底部に位置されている。

    図6(a)、(b)に示す変形例は、図4に示した例と同様、筒状突部16をストレートに構成し、壁内側の流路14Bの吐出口となる先端部は流路14Bを挟んで内側壁を外側壁よりも低くし、開封後吐出口から吐出する薬剤2がブラシ支持部13上側の内側に向かうように構成しているが、吐出口はキャップ体10Dのストレート状に延びた基端面が当接した状態でふさいでいる。 また、ブラシ支持部13は先端側に膨出しており、内部の包埋部19も軸方向に長く、ケア体4である歯間ブラシ体20Aの支持強度を向上できるように構成されている。

    図7(a)、(b)に示す変形例は、ブラシ支持部13と筒状突部16をボトル体1Eと一体的に成形したものである。 ケア体4である歯間ブラシ体20の軸部5の基端部は、ボトル体1Eの先端のブラシ支持部13に埋め込まれた包埋部19に埋設されている。 また、流路14Eは直線状であり、ブラシ支持部13とボトル体1Eの先端側の外壁との隙間及びその先端側に形成されている筒状突部16の壁内側に連通して形成されている。 また、液溜め部17は、ブラシ支持部13の上面側の筒状突部16の内側に凹状に形成されている。 そして、図6の例と同様、流路14Eの先端の吐出口はキャップ体10Eのストレート状に延びた基端面が当接した状態でふさいでいる。

    次に、本実施形態の薬剤一体型ケア具30Aの製造方法について説明する。

    薬剤一体型ケア具30Aは、無菌(アセブティック)充填包装製造機により公知のブローフィルシール(BFS)工程のもとで製造される。 ブローフィルシール工程は、ポリエチレン等の樹脂容器を機械内で成型し、そのまま連続して液の充填・開口部の密封をするもので、成形(ブロー)・充填(フィル)・密封(シール)を一連の作業で行うシステムである。 ブローフィルシール工程の特徴は無菌の薬剤を無菌の容器へ無菌環境下にて製造ができる。 従って、パラベンやアルコール等の防腐剤を配合しなくても、長期の保存が可能となり、防腐剤を配合していない1回使い捨て型薬剤一体型ケア具として製造することも可能である。

    ケア体4である歯間ブラシ体20Aを別途準備しておく。 歯間ブラシ体20Aは、例えば、ナイロン等のフィラメントと金属ワイヤ(または、合成樹脂で被覆した金属製ワイヤ)を用いて歯間ブラシ製造機により製造される。 フィラメントおよびブラシ軸部21Aが合成樹脂製の歯間ブラシ体20Aの場合には射出成形プロセスにより製造される。 この場合、例えばフィラメントをナイロン等の軟質樹脂を用い、且つブラシ軸部21をポリプロピレン等の硬質の硬質樹脂を用いることが好ましい。

    歯間ブラシ体20の軸部5の基端側に包埋部19を成形する。 具体的には、歯間ブラシ体20の軸部5の基端部を包埋部19用の金型内に挿入し、包埋部19の材料となる熱可塑性合成樹脂を金型内に充填して樹脂を固める。 この後、包埋部19用の金型を開いて、包埋部19を取り出す。 これにより、ボトル体1Aの先端部に取り付けるケア体4が準備される。

    ボトル体1Aは、ブロー成型により製造される。 本工程でボトル体1Aの筒状突部16、ブラシ支持部13の一部及び本体部が成形される。 まず、無菌エアー下で金型の内部に溶融樹脂を押し出し、押し出した開口部位から圧縮空気を送り込み樹脂を膨張させて中空円筒状の本体部を成形する。 先端部位はブロー成形時に金型内で拘束され、ブラシ支持部13の一部や筒状突部16が成形される。

    本体部が固まると、薬剤2が充填ノズルにより充填される。 薬剤2の粘度は、流路14Aの吐出口15bからの吐出性、液溜め部17における薬剤2の飛散抑止、軸部5やケア部6における毛細管現象の促進の観点から、所望の粘度が選定される。 例えば、薬剤2の粘度としては、細管である流路14Aから吐出できる程度であれば特に限定するものではないが、歯間ブラシ体の場合、B型回転式粘度計を用いて測定した20℃,60秒における粘度値が2000mPa・s以下のものが好ましい。

    そして、ブラシ支持部13と歯間ブラシ体20Aを一体成形することでボトル体1Aの先端部を成形する。 具体的には、歯間ブラシ体20Aのブラシ軸部21を埋設した包埋部19をボトル体1Aの先端部成形用の金型内に挿入し、ボトル体1Aのブラシ支持部13の材料となる合成樹脂を金型内に充填して合成樹脂を固める。 この後、金型を開いて、ボトル体1Aを取り出す。 これにより、軸部5の基端部をボトル体1Aのブラシ支持部13に埋設させて、歯間ブラシ体20Aとボトル体1Aとを一体化させ、歯間ブラシ体20が設けられたボトル体1Aが形成される。 尚、薬剤はこの歯間ブラシ体20Aとボトル体1Aの一体成形後に充填するようにしてもよい。

    キャップ体10Aはボトル体1Aと同じ材質で射出成形プロセスによって別途製造され、ボトル体1Aに薬剤2を充填した後、キャップ体10Aの基端部を吐出口15bとなる筒状突部16先端の屈曲部内周面に熱接着により接合し、薬剤が密封されたボトル体1Aが形成される。 なお、薬剤2が酸化されやすい場合には密封前に窒素パージを行ってもよい。

    図8は、薬剤一体型ケア具30Aに装着されるホルダーの例を示している。 ホルダー80は、ボトル体41Aを収納可能なホルダー本体部81とケア体4である歯間ブラシ体20Aを覆うホルダーキャップ部82とを有する。 ホルダー80は、軟質樹脂から構成されるボトル体41Aよりも硬質な硬質材からなる。 硬質材としては、ステンレスやアルミニウム等の金属、ポリプロピレンやポリスチレン、アクリル等の硬質合成樹脂等、各種硬質材から適宜選択できる。

    ホルダー本体部81は、有底円筒形状を有し、ホルダー本体部81に収納されるボトル体41Aを側方より指で押圧できる開口部83がホルダー本体部81の周壁部に2つ設けられている。 また、2つの開口部83は、互いに対向する位置に設けられている。 そして、使用の際には、図9に示すように開口部83からそれぞれ指を入れて内部のボトル体41A側面を押圧し、薬剤を吐出させることができる。 開口部83は1つのみ又は3つ以上設けたものでもよい。

    ホルダーキャップ部82は、図8に示すように、ホルダー本体部81の先端部に着脱自在に冠着される。 ホルダーキャップ部82は、その基端部側の内周面に1条の環状凸部84が形成されており、ホルダー本体部81の先端部の環状凹溝85に嵌合させることが可能となる。 なお、ケア体4である歯間ブラシ体20Aを乾燥させるために、ホルダーキャップ部82に通気孔を設けてもよい。

    図10は、ホルダーの他の例を示す説明図である。 本例のホルダー90は、ボトル体41Bを収納可能なホルダー本体部91と歯間ブラシ体20Aを覆うホルダーキャップ部92とを有する。 ホルダー90は、ホルダー80と同様、硬質材からなる。 ホルダーキャップ部92の基端部側の内周面には1条の環状凸部93が形成されており、これがホルダー本体部91の先端部の環状凹溝85に係合してホルダーキャップ部92がホルダー本体部91の先端部に着脱自在に冠着される。

    ホルダー90に装着される薬剤一体型ケア具30Bは、ボトル体41Bが、先端側途中部に設けられた鍔状の係合部47を境に、先端側の首部60Aと基端側の本体部43Bより構成され、本体部43Bは軟質樹脂で蛇腹形状に形成されることによって軸方向に圧縮変形自在に構成され、比較的粘度の高い薬剤を充填している場合であっても、容易に押し出すことが可能とされている。 ホルダー本体部91は、基端側から収納され、前記鍔状の係合部47がホルダー本体部91の内周面に形成された係合部98,99間に係止された状態で、蛇腹形状の本体部43Bを基端側から押圧部材97により押圧して圧縮する押圧機構50が設られている。

    押圧機構50は、軸中心に配置されるスクリューロッド96と、ホルダー本体部91の基端部に回転可能に装着され、該スクリューロッド96を回転させる操作部95と、ホルダー本体部91の内周面に案内されて軸方向に移動可能に装着され且つスクリューロッド96に螺合し、スクリューロッド96の回転とともに軸方向に移動する押圧部材97とより構成されている。

    より具体的には、押圧部材97は、ボトル体41Bの本体部43Bの基端面に当接する当接部51と、スクリューロッド96に螺合するネジ孔54が設けられた底部53と、当接部51及び底部53を連結する連結部52とを備えている。 また、ホルダー本体部91の内周面には、軸方向に沿ったガイド部55は、押圧部材97の当接部51及び底部53の外周面にそれぞれ形成された係合凹部56、57に係合し、当該押圧部材97を回転不能且つ軸方向に移動可能に案内する凸条である。 なお、押圧部材97を回動不能且つ軸方向に移動可能に案内する構造は、これに限られるものではない。 押圧部材97の摺動速度は、スクリューロッド96のねじのリードを変更することによって、所望の速度に変更することが可能である。

    また、操作部95の係合部59は、ホルダー本体部91の係合部58と着脱自在に係合されている。 ホルダー本体部91から操作部95を取り外すことにより、基端側から薬剤一体型ケア具30Bを装着することができる。 操作部95を、矢印G方向に回すと、連動して回動するスクリューロッド96に螺合した押圧部材97が矢印H方向に移動する。 この時に、ボトル体41Bの係合部47がホルダー本体部91に設けられた係合部98,99に係合して固定された状態であるため、ボトル体41Bの底面に当接する当接部51は、ボトル体41Bの底面を押して圧縮し、ボトル体41Bに充填された薬剤が押し出される。

    なお、ホルダー90においては、圧縮されたホルダー本体部91の復元力によって、押圧部材97に対して基端側(矢印Hと反対の方向)に向かう力が働くが、それを抑えるためにスクリューロッド96の逆回転を防止するためのラチェット機構を設けてもよい。 また、ラチェット機構を開放するための機構をさらに設けることによって押圧部材97をもとの原点位置、すなわち、新たなボトル体41Bをセットする時点の位置に戻すことができるようにしてもよい。

    本変形例のホルダー90によれば、硬質材からなり、ボトル体を収納可能なホルダー本体部を有するホルダーを備えることによって、使用時における持ちやすさおよび使いやすさを向上させることが可能となる。 また、操作部95を必要に応じて回転させることによって、薬剤の吐出量を調整することが可能になる。 さらに、ボトル体41B内部の残留物を少なくすることができるとともに、吐出された薬剤がボトル体41Bに戻ることを抑制することが可能となる。 また、ホルダー80においては、ボトル体41Aを押圧可能な開口部83を設けているので、ホルダーの筐体のデザインおよび経済的な面で制約を受ける場合が考えられるが、本変形例のホルダー90によれば、このような制約が少ない。

    以上、第1実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。 例えば、キャップ体の流路に逆止弁を設けて、薬剤の漏れや、逆流を抑制してもよい。 また、第1実施形態においては、薬剤一体型ケア具30が、一つからからなる「セパレートタイプ」であったが、図11に示すように、薬剤一体型ケア具30Aの容器の一部(例えば金型パーティングライン)で線状に連結することによって、複数本の容器が連接して形成された「多連包容器タイプ」としてもよい。 図11の例においては、薬剤一体型ケア具30Aのボトル体1Aが、金型パーティングライン25で線状に連結される。

    また、ケア体4は、ケア部6が歯間ブラシ部26Aである歯間ブラシ体20Aとした例について説明したが、これに限定されず、例えば図12に示すように、ケア部6が歯ブラシ部26Bである歯ブラシ体20Bとしたものや、図13に示すように、ケア部6が舌クリーナー部26Cである舌クリーナー体20Cとしたものも好ましい実施例である。 図12、13に示す例では、歯ブラシ体20Bや舌クリーナー体20Cの軸部5には、軸線方向に沿った凹溝23、24が設けられ、薬剤2が凹溝23、24に沿ってケア部6に至るように構成されている。

    次に、図14〜25に基づき、本発明の第2実施形態を説明する。

    本実施形態の薬剤一体型ケア具100Aは、図14に示すように、首部44先端にシール部45が設けられ、内部に薬剤2が密閉状態で収容されたボトル体41Aと、ボトル体41Aの首部44に装着されるキャップ部材60Aと、キャップ部材60Aの先端側の上壁部66の外面62に突設されるケア体4である歯間ブラシ体20Aとから構成されている。 ボトル体41Aは、図14に示すように、本体部43Aと筒状に突出した首部44と首部44の先端に位置するシール部45とからなり、首部44の外周にネジ部46が設けられている。 そして、キャップ部材60Aをボトル体首部44に装着する開封操作により、後述する突起63Aがシール部45を貫通し、流路64Aを通じてボトル体内部の薬剤が歯間ブラシ体20Aの基端部周辺に供給可能とされる。

    このようなボトル体41Aは、上記第1実施形態と同様、無菌充填包装製造機により一連のブローフィルシール(BFS)工程下で内部に薬剤2を密閉状態で収容した状態に成形される。 ボトル体41Aは、薬剤2を充填した後に、シール部45として本体部43Aと同じ材質のフィルムを首部44先端の開口部に熱接着して封止して構成されている。 シール部45は、アルミ、ゴム、合成樹脂、シリコン等を材質とするシートやフィルムなどの部材をBFS工程内におけるインサート成型過程において接着させることで形成することもできる。 ボトル体41Aの材質は、上記第1実施形態のボトル体1Aと同様のものを採用できる。 また、ボトル体41Aに収容する薬剤2についても、上記第1実施形態と同様、先端のケア体4の種類に応じて適宜選択すればよい。

    キャップ部材60Aの内周部には、図15(b)及び図16に示すように、首部44外周のネジ部46が螺合する雌ネジ部68が形成され、ケア体4である歯間ブラシ体20Aを有するキャップ部材60Aとボトル体41Aとは互いに着脱自在に構成されている。 したがってボトル体41Aの薬剤を使いきったときにはキャップ部材60Aを取り外して新しい別のボトル体41Aに付け替え、再利用することができる。 キャップ部材60Aには、ボトル体41Aのシール部45に対面する内面61側に先細の円錐形状の突起63Aが設けられるとともに、内面61側から外面62側に通じる薬剤流通用の流路64Aが設けられている。 携帯用として用いられる場合の薬剤一体型ケア具100Aにおいては、キャップ部材60Aの上壁部66の外面62側の直径として一例を挙げると、ブラシ部72のブラシ径プラス1mmのサイズに設定する。

    歯間ブラシ体20Aは、上記第1実施形態と同様の歯間ブラシ部26と軸部5とより構成され、軸部5の基端部には同じくキャップ部材60Aに埋め込まれる包埋部69が設けられている。 包埋部69に埋め込まれる軸部5の基端部の形状についても、上記第1実施形態と同様に変形させることができ、図17(a)は基端部73aを半円状に折り曲げた例、図17(b)は基端部73bをくの字形に折り曲げた例、図17(c)は基端部73cをJ字形(鉤形)に折り曲げた例、図17(d)は基端部73dをらせん状に折り曲げた例を示している。

    キャップ部材60Aの上壁部66の内面には、先端の尖った円錐状の突起63Aがキャップ部材の内側(基端方向)に向けて突設されている。 また上壁部66には、薬剤2を歯間ブラシ体20Aのブラシ部22Aに導くための流路64Aが形成されている。 流路64Aは上壁部66の内面61側から外面62側に連通する貫通孔であり、内面61側の開口部65aは突起63Aの根元の周囲に形成され、外面62側に位置する開口部65bは歯間ブラシ体20Aに対面する吐出口となる。 尚、流路64Aの位置はこれに限られず、キャップ部材60Aの上壁部66の所望の位置に設けることができ、例えば図18に示すようにキャップ部材60Bの突起63Bの根元側の外周面から上壁部66外面62側に連通する貫通孔としてもよい。

    キャップ部材60Aの外面62側には、筒状に突出する筒状突部67が設けられ、該筒状突部67の内側に歯間ブラシ体20Aが突設されるとともに流路64Aが開口している。 この筒状突部67の内側の凹状空間が流路64Aの開口部から吐出した薬剤2の液溜め部75として機能し、歯間ブラシ体20Aに塗布された薬剤2の液ダレを防止するとともに薬剤2が多量に押し出されても飛散することを抑制することができる。

    このような本実施形態の薬剤一体型ケア具100Aは、図19(a)〜(b)に示すように、キャップ部材60Aをボトル体41Aの首部44に螺合により装着することにより、突起63Aがシール部45を破って貫通し、これによりボトル体41Aのシール部45の一部が開口し、キャップ部材60Aを少し緩めることで薬剤2が流路64Aを通じて歯間ブラシ体20Aの基端部周辺に供給可能となる。 この際、図19(c)に示すように、薬剤2の吐出量はキャップ部材60Aを緩めるほど増加し、吐出量を調整することができる。 不使用の際には、キャップ部材60Aを硬く閉めることによって密閉されるので、薬剤2の漏出を防止することができる。

    図20は、図18で説明した変形例に係るキャップ部材60Bを装着した状態を示している。 キャップ部材60Bの突起63Bがシール部45を貫通することによりキャップ部材60Bのシール部45が開口する。 本例では、通孔64Bは突起63Bの外周面の根元側途中部に開口しているため、キャップ部材60Bを緩めることなく薬剤が通孔64Bを通じて吐出可能となる。 本例においても、薬剤2の供給量をキャップ部材60Bの開閉によって容易に調節することが可能である。

    次に、本実施形態の薬剤一体型ケア具100Aの製造方法について説明する。

    薬剤一体型ケア具100Aは、第1実施形態と同様、無菌(アセブティック)充填包装製造機によって、公知のブローフィルシール工程下で製造される。 ボトル体41Aは、ブロー成型によって製造する。 本工程で、首部44とそれに続く本体部43Aが成形される。 まず、無菌エアー下で、金型の内部に溶融樹脂を押し出す。 次に、押し出した開口部位から圧縮空気を送り込み、樹脂を膨張させて、中空円筒状の本体部43Aが成形される。 開口部位は、ブロー成形時に金型内で拘束され、膨張することなく、首部44が成形される。

    次に、充填ノズルにより薬剤2の充填が行われる。 薬剤2の粘度は上記第1実施形態と同様、流路64Aの開口部65bからの吐出性、液溜め部75における薬剤2の飛散抑止、ブラシ軸部71における毛細管現象の促進の観点から、所望の粘度が選定される。 薬剤2を充填した後に、本体部43Aと同じ材質のフィルムを首部44の先端に熱接着することによってシール部45を形成して密封し、薬剤が収容されたボトル体41Aが形成される。 なお、薬剤2が酸化されやすい場合には、密封前に窒素パージを行ってもよい。 歯間ブラシ体20Aについても、上記第1実施形態と同様、例えば、ナイロン等のフィラメントと金属ワイヤ(または、合成樹脂で被覆した金属製ワイヤ)を用いて歯間ブラシ製造機によって製造される。

    キャップ部材60Aは、射出成形プロセスによって製造する。 上壁部66への歯間ブラシ体20Aの取り付けは、キャップ部材60Aの成形時に軸部5基端部に形成されている包埋部69をインサート成形して一体的に固定される。 具体的には、具体的には、歯間ブラシ体20Aの基端側の包埋部69をキャップ部材60A成形用の金型内に挿入し、キャップ部材60Aの材料となる合成樹脂を金型内に充填して合成樹脂を固めた後、金型を開いてキャップ部材60Aを取り出す。 これにより、軸部5の基端部をキャップ部材60Aの上壁部66に埋設させて歯間ブラシ体20Aとキャップ部材60Aとを一体化させ、歯間ブラシ体20Aが設けられたキャップ部材60Aが形成される。 そして、ボトル体41Aにキャップ部材60Aを装着して薬剤一体型ケア具100Aが完成する。

    本実施形態の薬剤一体型ケア具100Aは、上記第1実施形態と同様、図21〜23に示すようなホルダー80(90)を設けることが好ましい。 ホルダー80(90)は、ボトル体41Aを収納可能なホルダー本体部81(91)と、キャップ部材60A及びケア体4である歯間ブラシ体20Aを覆うホルダーキャップ部82(92)とを備えている。 ホルダー90に装着される薬剤一体型ケア具100Bは、首部44の基端側に鍔状の係合部47が設けられ、ボトル体41Bの本体部43Bは軟質樹脂で蛇腹形状に形成されることによって軸方向に圧縮変形自在に構成されている。 本体部43Bは、末端部を押すことにより本体部43Bを軸線方向に収縮可能である。 本体部43Bを蛇腹形状とすることによって比較的粘度の高い薬剤を充填している場合であっても、容易に押し出すことが可能となる。 その他、ホルダー80(90)は基本的に上記第1実施形態の図8〜10で説明したものと同じであり、同一構造については同一符号を付してその説明を省略する。

    以上、第2実施形態について説明したが、第1実施形態と同様、例えば流路64Aに逆止弁を設けて、薬剤の漏れや、逆流を抑制してもよい。 また、図25に示すように、薬剤一体型ケア具100Aの容器の一部(例えば金型パーティングライン)で線状に連結することによって、複数本の容器が連接して形成された「多連包容器タイプ」としてもよい。 図25の例においては、薬剤一体型ケア具100Aのボトル体41Aが、金型パーティングライン35で線状に連結されている。 また、ケア体4についても、第1実施形態と同様、歯間ブラシ体20Aに限定されず、例えば図12、図13に示したように、歯ブラシ体20Bや舌クリーナー体20Cとしたものも好ましい実施例である。

    次に、図26〜36に基づき、本発明の第3実施形態を説明する。

    本実施形態の薬剤一体型ケア具200は、図26、27に示すように、キャップ部材160をボトル体143の首部44に装着する開封操作により、キャップ部材160の内面側の突起63Aがボトル体143のシール部45を貫通し、ケア体4である歯間ブラシ体170の軸部内部に設けられた流通路175に対して通孔162を通じて薬剤2を供給することを可能とするものである。 本実施形態の薬剤一体型ケア具200は、上記第2実施形態と同様、内部に薬剤2が密閉状態で収容されたボトル体41Aと、ボトル体41Aの先端の開口部に装着されるキャップ部材160と、キャップ部材160の上面側にボトル体41Aの軸線方向に突設されるケア体である歯間ブラシ体170とからなり、ボトル体41A及び薬剤2は、基本的に上記第2実施形態と同様であり、同一構造には同一符号を付して説明は省略する。

    また、薬剤一体型ケア具200の製造方法についても、上記第2実施形態と同様であり、無菌充填包装製造機によって一連のブローフィルシール(BFS)工程下で製造される。 ブローフィルシール工程の特徴は無菌の薬剤を無菌の容器へ無菌環境下にて製造ができる。 従って、パラベンやアルコール等の防腐剤を配合しなくても、長期の保存が可能となり、防腐剤を配合していない1回使い捨て型薬剤一体型ケア具として製造することも可能である。

    キャップ部材160の内周面には、ボトル体41Aの首部44に設けられたネジ部46に螺合する雌ネジ部68が設けられており、ボトル体41Aに対して着脱自在に構成されている。 したがって、薬剤2を使いきったときには、キャップ部材160を取り外して新しい別のボトル体41Aと付け替えることができるように構成されている。 また、シール部45に対面する内面側には突起63Aが設けられている。 キャップ部材160の上壁部66の内面側には、先端の尖った円錐状の突起63Aが基端側に向けて突設されている。 また、この突起63A及び上壁部66には、突起63Aの外周面上に開口し、ケア体4である歯間ブラシ体170の軸部5内の流通路175に連通する通孔162が形成されている。

    ケア体4である歯間ブラシ体170は、図28,29に示すように、ブラシ軸部172及び一部切り欠きを有する複数のブラシ片178よりなる歯間ブラシ部171と、ブラシ軸部172の基端側に連続して基端部がキャップ部材162に支持される軸部5とよりなり、歯茎をいためないように例えば全体又は少なくともブラシ片17が天然ゴム、合成ゴム、軟質合成樹脂または熱可塑性エラストマーにて成形されている。 歯間ブラシ部171の外形は、図28に示すように中央部が膨らんだ太鼓状に形成してもよいし、らせん状に形成してもよい。 ブラシ軸部172及びこれに連続する軸部5には、内部に軸方向に連通する流通路175が設けられており、ブラシ軸部172には前記流通路175に連通して前記ブラシ片178の間の位置に開口する吐出路176が複数設けられている。

    流通路175及び吐出路176の内径は、適宜変更できるが0.4mm〜1.0mmが好ましい。 吐出路176は、軸方向に沿ったブラシ片178間の複数の位置のうち、一つ飛ばしおきに同一の方向(図中F1の方向)に平行に設けられており、吐出路176の開口部は軸方向に一直線状に並んでいる。 そして、各ブラシ片178には当該開口部の方向に切欠が設けられており、ブラシ片178間に吐出した薬剤が当該切欠を通じて隣接するブラシ片間の位置に移動し、薬剤が歯間ブラシ部171の全体に行き渡るように構成されている。 このような切欠により、ブラシ片178間のすべての位置に吐出路の開口を設けなくても薬剤が行き渡り、吐出路による強度の低下を回避することができるのである。 ただし、このような構造以外を採用しても勿論よい。

    歯間ブラシ体170の軸部5は、キャップ部材160の上壁部66の外面62に固定されている。 尚、キャップ部材160の成形時に歯間ブラシ体170の軸部5の基端部を上壁部66に埋設して固定することが好ましい。 また、軸部5の基端部に上記突起63Aの構造を形成し、軸部5を上壁部66を貫通して一体成形することも可能である。 歯間ブラシ体170の軸方向に沿った長さは好ましくは10〜20mmに設定される。

    本実施形態の薬剤一体型ケア具200によれば、図28に示すようにキャップ部材160を回動しながら螺合させて、ボトル体41Aの首部44に装着することによって、キャップ部材160の突起63Aがキャップ部材160のシール部45を圧接し、シール部45を貫通することになる。 キャップ部材160の突起63Aがボトル体41Aのシール部45を貫通することによって、ボトル体41Aのシール部45の一部が開口する。 そして、ボトル体41Aの内部の薬剤2が、通孔162、流通路175及び吐出路176を通じてブラシ片178間に供給される。

    本例ではケア体4を歯間ブラシ体170としたが他の形態であってもよい。 例えば、ケア部が歯ブラシ部である歯ブラシ体、ケア部が舌クリーナー部である舌クリーナー体、ケア部が先細の薬剤吐出部であるピック体、ケア部が歯面清掃部である歯面清掃体、またはケア部が薬剤塗布部である薬剤塗布体とすることが好ましい。 そして、これらの形態でも、上記した歯間ブラシ体170と同様、軸部5内部の流通路を通じて薬剤がケア部に供給され、吐出口から吐出される。

    図30は、ケア体4をケア部が歯ブラシ部261である歯ブラシ体260とした例を示している。 歯ブラシ部261は、合成樹脂製のヘッド263とブラシ毛264とからなり、軸部5及びヘッド263には薬剤が流通する流通路165が設けられ、ブラシ毛164が突出側のヘッド面に開口する吐出路266から吐出してブラシ毛164に薬剤が供給される構造である。 流通路265、吐出路266の内径としては、0.4mm〜1.0mmが好ましい。 またブラシ毛の長さは5〜40mmが好ましい。

    図31は、ケア体4をケア部が舌の清掃、殺菌を行うための舌クリーナー部271、281、291、301である舌クリーナー体270、280、290、300とした例を示している。 図31(a)、(b)の例は、舌クリーナー部271が例えばエラストマー等の弾性体からなる擦掃部材で構成され、軸部5の内部に軸方向に薬剤を流す流通路275が形成され、舌クリーナー部271には、薬剤を吐出する吐出口276が開口している。 図31(c)、(d)の例は、舌クリーナー部281の先端部にスポンジ等の多孔質の部材が設けられ、これに軸部5内部の流通路285が接続され、該多孔質の部材から薬剤が染み出るように構成されている。

    また、図31(e),(f)の例は、舌クリーナー部291が幅広な側面にフィラメント植毛されたブラシ毛294を有し、該側面には軸部5の流通路295に連通する吐出口296が開口している。 植毛用のフィラメントとして、使用可能なものであれば特に限定されないが、例としてはナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリプチレンテフタレート等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、羊毛、絹、綿、麻等の天然繊維等が挙げられる図31(g)、(h)の例は、同じくしたクリーナー部291が先端面にフィラメント植毛されたブラシ毛304を有し、該側面には軸部5の流通路295に連通する吐出口306が開口している。 これら舌クリーナー部の巾は任意に設定できるが、10mm〜30mmが好ましい。 また、吐出口の形状もスリット孔、あるいは単数または複数個の孔など、任意に設定できる。

    図32は、ケア体4をケア部が歯面の清掃を行うための歯面清掃部311、321、331、341である歯面清掃体(歯面用イレイザー)310、320、330、340とした例を示している。 このような歯面清掃体は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる軸部5に、例えばシリコンゴム等の弾性体からなる歯面清掃部(イレイザー部)311、321、331、341を接着させたものである。

    図32(a)〜(d)の例は、軸部5から歯面清掃部311、321に亘って内部に軸方向に薬剤2を流す流通路315、325が形成され、歯面清掃部311、321の先端面に薬剤2を吐出する吐出口316、326が形成されている。 図32(a)、(b)はストレート形状のもの、図32(c)、(d)は屈曲形状のものを例示している。 軸部5及び歯面清掃部311、321の外径は任意に設定できるが3mm〜10mmが好ましい。 また、内部の流通路315、325の内径も任意に設定できるが0.4mm〜1.0mmが好ましい。 図32(e)〜(h)は、歯面清掃部331、341としてスポンジ等の多孔質の部材が設けられ、これに軸部5内部の流通路335、345が接続され、該多孔質の部材から薬剤が染み出るように構成されている。

    図33は、ケア体4をケア部が歯間に薬剤を吐出させて清掃を行う薬剤吐出部356としたピック体(歯間挿入体)350とした例を示している。 ピック体350は、先端が先細となって湾曲した中空形状の軸部5よりなり、該軸部5の内部が薬剤2を流す流通路355となる。 先端の吐出口の内径は0.4mm〜1.0mmが好ましい。 ピック体350は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル等の合成樹脂からなる。 ピック体350の長さは10mm〜30mmが望ましい。

    図34及び図35は、ケア体4をケア部が歯間の清掃または薬剤塗布を行うための薬剤塗布部361、371、381、391、401、411である薬剤塗布体360、370、380、390、400、410とした例を示している。 図34(a)〜(d)は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる軸部5の先端に薬剤塗布部361、371としてフェルトが接着剤により接着されたものである。 薬剤塗布部361、371はフェルト以外にスポンジや不織布等の多孔質の部材を用いてもよい。 薬剤塗布部361、371の最大直径は3mm〜10mmが好ましい。 軸部5の内部には軸方向に薬剤塗布部361、371に向けて薬剤を流す流通路365、375が形成されている。 流通路365、371の内径は0.4mm〜1.0mmが好ましい。

    図34(e)、(f)は、薬剤塗布部381がフィラメント植毛よりなる例を示している。 薬剤塗布部381は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる軸部5の先端に植毛された毛束からなる。 植毛用の繊維は特に限定されないが、例えばナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリプチレンテフタレート等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、羊毛、絹、綿、麻等の天然繊維等が挙げられる。 図35(a)〜(d)は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる軸部5の先端に、接着剤によりスポンジよりなる薬剤塗布部391、401を接着したものである。 薬剤塗布部391はスポンジ以外にもウレタンや不織布等の多孔質の部材を用いてもよい。 薬剤塗布部361の最大直径は3mm〜10mmが好ましい。 図35(a),(b)の例では、軸部5から薬剤塗布部391に亘って内部には軸方向に薬剤2を流す貫通孔395が連続して形成されており、薬剤塗布部391の先端面には薬剤2を吐出する吐出口396が設けられている。 流通路365の内径は、0.4mm〜1.0mmが好ましい。

    図36は、ケア体4をケア部が薬剤塗布を行うためのロールオンタイプの薬剤塗布体とした例を示している。 薬剤塗布体410の軸部5の先端には薬剤2が付着するボール411と、ボール411の一部を外部に露出させた状態で且つ、他の一部を容器内の薬剤2に接触させることが可能な状態で、回転可能に保持する保持部419とが設けられている。 ボール411は、樹脂または金属で構成され、ボール411の径としては、1mm〜10mmが好ましい。 ロールオン薬剤塗布具410の塗布具軸部5は、内部に軸方向にボール411に向けて薬剤を流す流通路415を有する。 流通路415の内径は、0.4mm〜5mmが好ましい。

    次に、図37、38に基づき、本発明の第4実施形態を説明する。

    本実施形態の薬剤一体型ケア具500は、キャップ体510の基端部をボトル体501からねじ切って離脱させる開封操作により、薬剤の吐出を可能とするものであり、内部に薬剤2が収容されたボトル体501と、ボトル体501の先端部にボトル体501の軸線方向に突設されるケア体4である歯間ブラシ体170と、ボトル体501の先端に装着され、歯間ブラシ体170を覆うキャップ体510とより構成されている。 本実施形態の薬剤一体型ケア具500も、第1実施形態と同様、無菌充填包装製造機による一連のブローフィルシール(BFS)工程下で製造され、無菌の薬剤を無菌の容器へ無菌環境下にて製造ができる。 従って、パラベンやアルコール等の防腐剤を配合しなくても、長期の保存が可能となり、防腐剤を配合していない1回使い捨て型薬剤一体型ケア具として製造することも可能である。

    ボトル体501の先端部には、図38(a)に示すように、歯間ブラシ体170の軸部5の流通路175に連通して薬剤2を導くための通孔162が設けられており、ボトル体501からキャップ体510の基端部をねじ切って離脱させる開封操作により、キャップ体510内が気密状態でなくなって気圧バランスが崩れ、薬剤2が吐出可能となる。 通孔162を通じてボトル体501内部の薬剤2が流通路175、吐出路176を通じて歯間ブラシ部に供給される。 また本例では、図38(b)に示すように、通孔162を塞ぐようにシリコン弁からなるスリット弁520が設けられている。 このスリット弁520により、開封前に不用意にボトル体501を押圧しても漏れにくくなり、開封後もボトル体501を強く押圧しても薬剤2が多量に吐出されることを抑制でき、吐出量を調整することが容易となる。

    スリット弁520は、例えば十字形状に開閉スリット521を切り込んで形成され、弁保持部材522とともにボトル体501の先端部に一体成形されている。 そして、ボトル体501の胴部を押圧して内部に収容された薬剤2を吐出路176から注出する際に、スリット弁520が注出圧力によって上方に突出させると共に、スリット521を開かせて薬剤を注出させることになる。 一方、薬剤2の注出を止めるべくボトル本体の胴部の押圧を解除すれば、スリット弁520は、スリット521を閉じることになる。

    ボトル体501の素材及び内部の薬剤は、第1実施形態〜第3実施形態のボトル体及び薬剤と同様のものとすることができる。 また、ケア体4である歯間ブラシ体170についても、上述した第3実施形態と同様であり、同一構造には同一符号を付して説明は省略する。 また本実施形態においては、第3実施形態と同様、ケア体が、ケア部が歯間ブラシ部171である歯間ブラシ体170であったが、他の形態であってもよい。 例えば、図30〜37に記載に示すように、ケア部が歯ブラシ部である歯ブラシ体、ケア部が舌クリーナー部である舌クリーナー体、ケア部が先細の薬剤吐出部であるピック体、ケア部が歯面清掃部である歯面清掃体、またはケア部が薬剤塗布部である薬剤塗布体とすることが可能である。 そして、これらの形態の軸部内部の流通路を通じて前記薬剤がケア部に供給され、吐出口から吐出される。 また、第1実施形態と同様、図21〜24に示すようなホルダーに装着することもできる。 この際、キャップ体10Aをネジ切って開封した後に、ホルダーに装着すればよい。

    上記した第1実施形態〜第4実施形態ならびに変形例で説明した構成は、矛盾が生じない限り適宜一部の構成を入れ換えてもよい。 これらの変形例によっても、前記実施の形態と同様の効果を、達成することができる。

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