Interdental brush

申请号 JP2008021351 申请日 2008-01-31 公开(公告)号 JP2009178418A 公开(公告)日 2009-08-13
申请人 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd; 小林製薬株式会社; 发明人 KAJITA KEISUKE;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To reduce unpleasant feelings of metals when an interdental brush is inserted obliquely between teeth. SOLUTION: The interdental brush 10 includes a holding part 1 provided with a front holding part 1a and a rear holding part 1b formed integrally with the front holding part 1a, and a wire brush part 2 provided with a wire part 2a extending from the other end of the rear holding part 1b and a brush part 2b formed of a plurality of filaments. An angle θ1 formed by an axis X1 of the front holding part 1a and an axis X2 of the rear holding part 1b is in the range of 120 to 175 degrees, and the wire brush part 2 is configured such that a return angle θ2, formed by the axis X2 of the rear holding part 1b and an axis X3 of the wire brush part 2 when a position at the distance of 3 mm from the connection part 1c of the rear holding part 1b and the wire brush part 2 to the side of the wire brush part 2 is pushed for 3 mm in a vertical direction to the axis X2 of the rear holding part 1b and the wire brush part 2 is returned by the elasticity, is in the range of 2 to 25 degrees. COPYRIGHT: (C)2009,JPO&INPIT
权利要求
  • 直線状に延びる前方把持部と、該前方把持部の一端に一体で形成された後方把持部と、を有する把持部と、
    前記後方把持部の他端から延びるワイヤ部と、該ワイヤ部に植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部と、を有するワイヤブラシ部と、
    を備える歯間ブラシであって、
    前記前方把持部の中心線と前記後方把持部の中心線とが成す角度は、120〜175度の範囲であり、
    前記後方把持部と前記ワイヤブラシ部との接続部からワイヤブラシ部側へ距離3mmとなる位置が、前記後方把持部の中心線に対して垂直方向へ3mm押され、該ワイヤブラシ部がその弾性により戻ったときの、前記後方把持部の中心線と前記ワイヤブラシ部の中心線とが成す戻り角度が、2〜25度の範囲内となるように、前記ワイヤブラシ部は構成されている、ことを特徴とする歯間ブラシ。
  • 請求項1記載の歯間ブラシであって、
    前記後方把持部と前記ワイヤブラシ部との接続部からワイヤブラシ部側へ距離3mmとなる位置が、前記後方把持部の中心線に対して垂直方向へ2mm押されたときの、前記ワイヤブラシ部の反発力が60〜500gfの範囲内となるように、該ワイヤブラシ部が構成されている、ことを特徴とする歯間ブラシ。
  • 請求項2記載の歯間ブラシであって、
    前記後方把持部と前記ワイヤブラシ部との前記接続部から前記把持部側へ5mmとなる位置が、前記後方把持部の中心線に対して垂直方向へ5mm押されたときの、前記把持部の反発力が0.5〜3.5kgfの範囲内となるように、前記把持部が構成されている、ことを特徴とする歯間ブラシ。
  • 说明书全文

    本発明は、例えば、歯間に残留する食物等を清掃及び除去する歯間ブラシに関し、特に、金属製ワイヤによる金属不快感を軽減した歯間ブラシに関するものである。

    従来、ワイヤが含有する、クロム、マンガンおよび窒素の量を調整することで、ワイヤの引張特性の耐及び破断伸びを調整した歯間ブラシ用ワイヤ及び歯間ブラシが知られている(例えば、特許文献1参照)。

    また、金属ワイヤを捻り加工して構成したワイヤロッド部にフィラメントからなるブラシを取り付け、その金属製ワイヤをCo含有量30〜60重量%のCo合金から形成してなる歯間ブラシが知られている(例えば、特許文献2参照)。

    さらに、把持部の前方把持部の軸線(中心線)が後方把持部の軸線(中心線)に対して、150〜170度の範囲の度をなすように構成された歯間ブラシが知られている(例えば、特許文献3参照)。

    特許第3458627号

    特許第2538533号

    実用新案第3049028号

    ところで、歯間ブラシのワイヤブラシ部が歯間に挿入される際に、歯とワイヤブラシ部の金属部が接触すると不快感、いわゆる金属不快感が感じられることがある。 一般的にI字型やL字型といわれている歯間ブラシは、通常、歯間ブラシのワイヤブラシ部が歯間に対して垂直に挿入されるので、ワイヤブラシ部が歯面に接触することは少なく、金属不快感はあまりない(ワイヤブラシ部の反発力などは金属不快感に影響しない)が、例えば、特許文献3に記載されているような歯間ブラシを使用して臼歯部の歯間を清掃する場合、歯間ブラシのワイヤブラシ部が歯間に対して斜めに挿入されるので、ワイヤブラシ部がそれ自体の反発力により歯面に強く接することになったり、また反対に、ワイヤブラシ部の反発力がない場合には歯間への挿入を首尾よく行うことができなくなり、ワイヤブラシ部が歯面に接触する機会が多くなるため金属不快感が強くなる傾向がある。

    しかしながら、上記いずれの従来の歯間ブラシにおいても、歯間ブラシのワイヤブラシ部が歯間に対して斜めに挿入される際の、金属不快感を軽減させることに着目し、十分に考慮された設計がなされているとは言い難かった。

    本発明は、上記従来の有する問題点に鑑みてなされたものであり、歯間ブラシが歯間に対して垂直だけでなく斜めに挿入した場合にも金属不快感を軽減できる歯間ブラシを提供することを主たる目的とする。

    上記目的を達成するための本発明の一態様は、直線状に延びる前方把持部と、前方把持部の一端に一体で形成された後方把持部と、を有する把持部と、後方把持部の他端から延びるワイヤ部と、ワイヤ部に植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部と、を有するワイヤブラシ部と、を備える歯間ブラシであって、前方把持部の中心線と後方把持部の中心線とが成す角度は、120〜175度の範囲であり、後方把持部とワイヤブラシ部との接続部からワイヤブラシ部側へ距離3mmとなる位置が、後方把持部の中心線に対して垂直方向へ3mm押され、ワイヤブラシ部がその弾性により戻ったときの、後方把持部の中心線とワイヤブラシ部の中心線とが成す戻り角度が、2〜25度の範囲内となるように、ワイヤブラシ部は構成されている、ことを特徴とする歯間ブラシである。

    この一態様によれば、歯間ブラシの金属不快感を軽減することができる。
    また、この一態様において、後方把持部とワイヤブラシ部との接続部からワイヤブラシ部側へ距離3mmとなる位置が、後方把持部の中心線に対して垂直方向へ2mm押されたときの、ワイヤブラシ部の反発力が60〜500gfの範囲内となるように、ワイヤブラシ部が構成されているのが好ましい。 これにより、歯間ブラシの金属不快感をより軽減することができる。

    さらに、この一態様において、後方把持部とワイヤブラシ部との接続部から把持部側へ5mmとなる位置が、後方把持部の中心線に対して垂直方向へ5mm押されたときの、把持部の反発力が0.5〜3.5kgfの範囲内となるように、把持部が構成されているのが好ましい。 これにより、歯間ブラシの金属不快感をさらに軽減することができる。

    本発明によれば、歯間ブラシが歯間に対して垂直だけでなく斜めに挿入された際にも、金属不快感を軽減することができる。

    (第1の実施形態)
    以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。 図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る歯間ブラシの概略を示す図であり、当該歯間ブラシを側方から見た図である。 図1(b)は、図1に示す歯間ブラシを垂直下方向へ見た平面図である。

    第1の実施形態に係る歯間ブラシ10は、ユーザが把持することができ、略く字状に屈曲する把持部1と、把持部1の一端に取り付けられたワイヤブラシ部2と、を備えている。

    把持部1は、ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はこれらの組合せの合成樹脂製であり、適度な剛性及び弾性を有しており、例えば、株式会社プライムポリマー、三井化学株式会社、三菱樹脂株式会社などから所望の性質を有するものを商業的に入手することができる。 また、把持部1の長さは、図1(b)に示す中心線X2に平行な方向で、例えば、略25〜100mmである。

    また、把持部1は、略直線状に延びる前方把持部1aと、この前方把持部1aの一端に一体的に形成された後方把持部1bと、から構成されている。 また、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1が、120〜175度の範囲内となるように、把持部1が形成されている。 これにより、歯間ブラシ10が口の中へ挿入され、その歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2を各歯間に対して、より挿入し易くなる。 例えば、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が、臼歯部(小臼歯、大臼歯)の歯間へ挿入される際に、その操作性が良好となる。

    前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1は、150〜170度の範囲内となるように、把持部1が形成されるのが好ましい。 これにより、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2を各歯間に対してさらに挿入し易くなる。

    ここで、本明細書中において「中心線」X1、X2とは図1(a)のように、歯間ブラシ10を側方から見たときに物体の中心を通る線のことをいう。
    なお、前方把持部1aの断面形状は略円形状(楕円形状等)となっており、後方把持部1bの断面形状は略矩形状(図1(c))となっている。 また、後方把持部1bの断面積は、前方把持部1aの断面積より小さくなっており、例えば、前方把持部1a側から後方把持部1b側へ行くに従って次第に細くなるように、略テーパー状に形成されている。 ここで、前方把持部1aの断面積は15〜40mm の略円形であり、後方把持部1bの断面積は3〜20mm の略矩形状である。

    後方把持部1bの断面において、図1(c)に示す如く、縦辺a(押圧力の方向と一致する辺であり、垂直方向の辺)は、その横辺b(平方向の辺)よりも長くなるよう(例えば、縦辺aと横辺bとの比が、1<縦辺a/横辺b<1.6)に設定されている。

    これにより、ワイヤブラシ部2が歯間に挿入される際に、及び挿入された後の歯間清掃の際に、ワイヤブラシ部2に対して垂直方向の押圧力が作用することがある。 この場合でも、後方把持部1bには、荷重が掛かる方向に対して適度な剛性(曲り強度)が確保される。 したがって、把持部1に生じ得る不要な湾曲を効果的に抑制できるため、歯間ブラシ10の操作性が良好となる。
    ワイヤブラシ部2は、後方把持部1bの他端からその中心線X2上に延びるワイヤ部2aと、ワイヤ部2aの中心線X3(すなわち、中心線X2上に中心線X3が位置している)に沿って、ワイヤ部2aに植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部2bと、から構成されている。
    ワイヤブラシ部2のブラシ部2bは、口内の各歯間(隣り合う歯と歯との間に形成される空間)に挿入され、上下方向又は前後方向に移動される。 このとき、ブラシ部2bのフィラメントの先端部が、歯面を擦すって、例えば、各歯間に残留する食べ滓等が除去される。

    ワイヤ部2aは、その一端が後方把持部1bの先端に埋設されている。 ワイヤ部2aへのフィラメントの植毛は、周知の方法で行うことができ、特に限定されないが、例えば、1本のワイヤを2つ折りにして、折り返したワイヤ間に合成繊維または天然繊維の複数のフィラメントを、ワイヤに直交する方向に向けて挟持させ、ワイヤを所定のピッチで捻り加工することによって行うことができる。

    ワイヤ部2aの1本のワイヤの太さ(径)は、例えば、0.2〜0.4mm程度となっている。 また、ワイヤ部2aは、例えば、延性があり、耐食性に富み、強度も高い素材として周知である、鉄、クロム、マンガン、ニッケル、窒素等を含むステンレス鋼から構成されている。 また、ワイヤは、例えば、日本精線株式会社などから所望の性質を有するものを商業的に入手することができる。

    ブラシ部2bは、例えば、ワイヤ部2aの2本のワイヤ間に挟み込まれた合成繊維または天然繊維の束からなるフィラメントの毛先を所定の形状、例えば、略円錐形又は略円柱形に切り揃えてブラシをなしている。

    例えば、ブラシ部2bのフィラメントは、特に限定されないが、そのブラシカット幅(カットされた先端部分の幅)が、2.5mm程度となっている。 また、ブラシ部2bのフィラメントは、例えば、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、各フィラメントの径は、2.0〜3.5mils程度となっている。

    歯間ブラシ10は、フィラメント径、フィラメントの本数、フィラメントの束の毛切り形状や大きさによって特徴づけられ、全日本ブラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径サイズ自主規格」により、サイズ1〜6に分類され、例えば、SSS、SS、S、M、Lなどの記号で示される。

    ところで、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が各歯間に挿入される場合、ワイヤブラシ部2が歯間に対して、垂直に挿入されるだけでなく、斜めに挿入されることがある。 一般に、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して垂直に挿入される場合においては、ワイヤブラシ部2が歯面に接触することは少なく、ユーザが金属製のワイヤ部2a(特に、ブラシ接合部1c近傍)から受ける不快感、すなわち、金属不快感を感じることはあまりない(ワイヤブラシ部2の弾性(または反発力)は金属不快感に影響しない)。

    一方で、従来の歯間ブラシのワイヤブラシ部が歯間に対して斜めに挿入される場合、上記ワイヤブラシ部が歯間に対して垂直に挿入される場合と比較して、そのワイヤ部の弾性(反発力)による金属不快感の影響がより大きくなる傾向がある。

    本発明者は、種々検討を重ねた結果、歯間ブラシ10において、後方把持部1bとワイヤブラシ部2との接続部1c(以下、ブラシ接合部1cと称す)からワイヤブラシ部2側へ距離3mmとなる位置が後方把持部1bの中心線X2に対して垂直下方向へ3mm押され(Iの点線位置)、その後、ワイヤブラシ部2がその弾性により戻ったときの(IIの点線位置)、後方把持部1bの中心線X2とワイヤブラシ部2の中心線X3とが成す戻り角度θ2が2〜25度の範囲内となるように、ワイヤブラシ部2を構成することで、上記金属不快感を著しく軽減できることを見出した。

    すなわち、
    第1の実施形態に係る歯間ブラシ10において、ブラシ接合部1cからワイヤブラシ部2側へ距離3mmとなる位置が後方把持部1bの中心線X2に対して垂直下方向へ3mm押され(Iの点線位置)、その後、ワイヤブラシ部2がその弾性により戻ったときの(IIの点線位置)、後方把持部1bの中心線X2とワイヤブラシ部2の中心線X3とが成す戻り角度θ2が2〜25度の範囲内となるように、ワイヤブラシ部2は構成されている(図2(a))。 この構成を採用することによって、
    上記歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入されるときの、上記ワイヤブラシ部2の弾性による金属不快感を軽減することができる。 本発明において、この金属不快感には、上記ワイヤブラシ部2の金属製ワイヤ部2aが歯間に接触したときに感じられるゴリゴリした不快感、及び金属製ワイヤ部2aが歯間に接触したときに生じるガルバーニ電流による不快感が含まれ、これらの不快感が同時に軽減される。
    次に、第1の実施形態に係る、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2〜25度の範囲内となるように構成された歯間ブラシ10の評価試験(1)について説明する。
    (評価試験(1))
    表1は、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10の評価試験(1)の結果を示している。

    ここで、本評価試験(1)において使用された歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2のフィラメントはナイロンであり、本数は200本、そのブラシカット幅は約2.5mmとした(全日本ブラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径サイズ自主規格」におけるサイズ2)。

    また、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1は160度に設定した。 ここで、ワイヤブラシ部2の曲り強度F1(gf)(図2(b))が55gf、把持部1の先端曲り強度F2(図2(c))が0.3kgfの値を有する歯間ブラシ10を使用した。 また、戻り角度θ2、曲り強度F1および先端曲り強度F2のそれぞれの値は、以下の測定方法に従い測定をし、測定値の許容誤差は±5%とした。
    (ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2の測定方法)
    ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2の測定方法について詳細に説明する。

    把持部1の側面から見て、ブラシ接合部1cから把持部1側へ距離30mmとなる固定位置を、ワイヤブラシ部2の中心線X3が水平となるように固定用治具により把持し、固定した。 この把持部1を固定する際の固定力は、ワイヤブラシ部2に対して押圧力を加えて、その反発力F1を測定する際に、把持部1が動かないだけの十分な力とした。

    次に、ブラシ接合部1cからワイヤブラシ部2側へ距離3mmとなる位置を、図2(a)に示す如く、後方把持部1bの中心線X2に対して垂直下方向(把持部1が屈曲する方向)へ3mm押圧した(Iの点線位置)。 その後、ワイヤブラシ部2を、その押圧力から解放した(この時、ワイヤブラシ部2の弾性により元の位置に戻ろうとする)。 このワイヤブラシ部2が最終的に戻った位置(IIの点線位置)における、後方把持部1bの中心線X2とワイヤブラシ部2の中心線X3とが成す、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2を測定した(図2(a))。

    (ワイヤブラシ部2の曲り強度F1の測定方法)
    ワイヤブラシ部2の曲り強度F1の測定方法ついて詳細に説明する。
    上記ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2の測定方法と同様に、ブラシ接合部1cから把持部1側へ距離30mmとなる固定位置を、ワイヤブラシ部2の中心線X3が水平となるように固定用治具により把持し、固定した。

    次に、ブラシ接合部1cからワイヤブラシ部2側へ距離3mmとなる位置を、後方把持部1bの中心線X2に対して垂直下方向へ2mm押圧した。 この位置(IIIの点線位置)におけるワイヤブラシ部2の反発力(曲り強度)F1を、荷重測定器(プッシュプルゲージ:AIKOH ENGINEERING CPU GAUGE 9500SERIES 20kgf B TYPE)により測定した。 この反発力F1の値をワイヤブラシ部2の曲り強度F1とした(図2(b))
    (把持部1の先端曲り強度F2の測定方法)
    上記ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2の測定方法と同様に、把持部1の側面から見て、ブラシ接合部1cから把持部1側へ距離30mmとなる固定位置を、後方把持部1bの中心線X2が水平となるように固定用治具により把持し、固定した。 この把持部1を固定する際の固定力は、把持部1に対して押圧力を加えて、その反発力F2を測定する際に、把持部1が動かないだけの十分な力とした。

    次に、把持部1のブラシ接合部1cから把持部1側へ5mmとなる位置を、後方把持部1bの中心線X2に対して垂直下方向へ5mm押圧した。 この位置(IVの点線位置)での把持部1の反発力F2を荷重測定器(プッシュプルゲージ:AIKOH ENGINEERING CPU GAUGE 9500SERIES 20kgf B TYPE)により測定した。 この反発力F2の値を把持部1の先端曲り強度F2とした(図2(c))。

    (金属不快感の評価方法)
    歯間ブラシを1週間に1回以上で、かつ継続して1年以上使用しているユーザ15人を被験者として、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が臼歯の歯間に対して斜めに挿入されたときに感じられる金属不快感に対して評価した。

    被験者には、試験例および比較試験例のそれぞれの歯間ブラシ10を使用してもらい、臼歯間に斜めに挿入、連続清掃した時の金属不快感について、0点(不快感が大いにある)〜10点(不快感がない)のスケール(スケールは0.5点刻みであり、2.5点が「ややある」、5点が「どちらでもない」、7.5点が「あまりない」とした)においてどこに該当するかを評価してもらった。 得られた評価点を平均し、小数点第二位を四捨五入し、平均評価値とした。
    表1の評価試験(1)の結果が示すように、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2〜25度の範囲内となるように構成した場合、ワイヤブラシ部2の適度な反発力により、ワイヤブラシ部の歯間への挿入および歯間清掃がし易いため、余計な力がかからず歯面とワイヤブラシ部2との不要な接触を避けることができ、金属不快感を平均評価値7.0以上とすることができた。
    また、
    ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2〜15度の範囲内となる場合、平均評価値が7.5以上(金属不快感があまりない)であり、金属不快感がより軽減されていることが分かる。
    一方、戻り角度θ2が2〜25度の範囲外である歯間ブラシ10は全ての平均評価値が5.0(金属不快感に関しどちらでもない)より小さくなり、ワイヤブラシ部の金属不快感があることが分かる。
    具体的には、歯間ブラシのユーザは、通常、ワイヤブラシ部が後方把持部の中心線上に存在しているということを想定しながら、ワイヤブラシ部で狙って歯間に挿入して使用している。 ここで、戻り角度θ2が25度を超える従来の歯間ブラシの場合、挿入後、ワイヤブラシ部が後方把持部の中心線上から大きく外れるため、一度歯間から抜いて別の歯間に挿入しようとした時(連続清掃時)には、その戻り角度θ2により、再度、首尾よく歯間に挿入することができなかったり、また無理やり歯間に挿入しようとしたりするため、ワイヤブラシ部と歯との接触が多くなることが分かった。 一方、戻り角度θ2が2度未満であると、強い反発力のために、歯間に対して斜めにワイヤブラシ部を挿入する時および清掃時にワイヤブラシ部が歯に強く接触してしまい金属不快感が増してしまうことが分かった。

    しかしながら、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10において、戻り角度θ2を2〜25度の範囲内に設定すると、ワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入される場合でも、歯間に挿入しやすく、かつ清掃時においてもワイヤブラシ部2と歯との不必要な接触を抑えることができるので、金属不快感を軽減できることが分かった。

    すなわち、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10において、戻り角度θ2が2〜25度の範囲内となるようにワイヤブラシ部2を構成した場合、ワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入される際に、ワイヤブラシ部2による金属不快感が軽減されることが明確である。

    また、表1に示す評価試験(1)において、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1が120度、140度、および175度となる歯間ブラシ10が用いられた場合にも、表1に示すような同様な評価試験の結果の傾向が見られた。
    なお、戻り角度θ2および曲り強度F1を、上述のように構成する方法としては、例えば、周知技術であるワイヤ部2aの組成(鉄、クロム、マンガン、モリブデン、ニッケル、窒素の重量%、組成物質)、形状(径、断面形状)等を変更するなど周知の方法で行うことができる。 本実施例においては、例えば、日本精線株式会社から入手したものを使用した。
    同様に、先端曲り強度F2を上述のように構成する方法としては、例えば、把持部1の寸法(断面形状)、樹脂材料(ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、又はこれらの組合せ)等を変更するなど周知の方法で行うことができる。 本実施例においては、例えば、株式会社プライムポリマーから入手したものを使用した。
    以上、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10において、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2を2〜25度の範囲内となるように構成することにより、表1に示す如く、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入されたときの、ワイヤブラシ部2による金属不快感の評価点が良好となる。 すなわち、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入された際の、金属不快感を軽減することができる。
    (第2の実施形態)
    本発明者は、さらに、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10において、ワイヤブラシ部2の曲り強度F1を60〜500gfとすることで、金属不快感をさらに改善できることを見出した。

    すなわち、第2の実施形態に係る歯間ブラシ10は、さらに、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2の曲り強度F1を60〜500gfの範囲内に構成したものである。

    第2の実施形態に係る、戻り角度θ2が2〜25度の範囲内となり、かつ曲り強度F1が60〜500gfの範囲内となるように構成されたワイヤブラシ部2を有する歯間ブラシ10の評価試験(2)について説明する。
    (評価試験(2))

    表2は、第2の実施形態に係る歯間ブラシ10の評価試験(2)の結果を示している。

    ここで、本評価試験(2)において使用された歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2のフィラメントはナイロンであり、本数は200本、そのブラシカット幅は約2.5mmとした(全日本ブラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径サイズ自主規格」におけるサイズ2)。

    また、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1は160度に設定した。 さらに、戻り角度θ2が6°、先端曲り強度F2が0.3kgfの値を有する歯間ブラシ10を使用した。 なお、
    戻り角度θ2、曲り強度F1および先端曲り強度F2の測定方法は、上記測定方法の記載に従って行い、それぞれの値は、許容誤差±5%とした。

    金属不快感の評価方法は、上記評価試験(1)と同様に、各歯間ブラシ10を評価した後、試験例1の歯間ブラシ10の評価を基準として評価改善率を算出した。
    すなわち、評点改善率とは、各試験回の平均評価値が、試験例1における平均評価値(8.3)により夫々除算され、各除算された値をパーセント表記したものである。 したがって、この評点改善率の数値が増加するほど、評価点の改善が大きくなっていることを示し、金属不快感の軽減が大きくなっていることを示す。 ここで、本評価試験(2)における試験例1は、評価試験(1)における試験例2と同一の歯間ブラシ10である。

    表2に示すように、ワイヤブラシ部2の曲り強度F1を60〜500gfの範囲内に構成することで、金属不快感の評価点がさらに良好になることが分かる。 具体的には、ワイヤブラシ部2が手の動きに追随しやすいので、スムーズに歯間に挿入することができ、かつ清掃時にもワイヤブラシ部2と歯面との間に余計な力がかからないため、ワイヤブラシ部2と歯との不必要な接触を抑えることができる、つまり金属不快感を軽減できることが分かった。 特に、曲り強度F1が70〜400gfである歯間ブラシ10を使用した場合、金属不快感をさらに軽減できた。
    また、ワイヤブラシ部2の曲り強度F1を70〜300gfの範囲内に構成した場合、評点改善率が110%以上となり、より好ましいことが分かった。
    なお、表2に示す評価試験において、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2°、11°、13°、18°および25°となる歯間ブラシ10を用いた場合、および前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θが120度、140度、および175度となる歯間ブラシ10が用いられた場合でも、表2に示すような同様な試験結果の傾向が見られた。

    戻り角度θ2および曲り強度F1を、上述のように構成する方法としては、例えば、周知技術であるワイヤ部2aの組成(鉄、クロム、マンガン、モリブデン、ニッケル、窒素の重量%、組成物質)、形状(径、断面形状)等を変更するなど周知の方法で行うことができる。 本実施例においては、例えば、日本精線株式会社から入手したものを使用した。

    同様に、先端曲り強度F2を上述のように構成する方法としては、例えば、把持部1の寸法(断面形状)、樹脂材料(ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、又はこれらの組合せ)等を変更するなど周知の方法で行うことができる。 本実施例においては、例えば、株式会社プライムポリマーから入手したものを使用した。
    以上、第2の実施形態に係る歯間ブラシ10において、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2〜25度の範囲内となり、かつ曲り強度F1が60〜500gfの範囲内となるように構成することにより、表2に示す如く、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入されたときの、ワイヤブラシ部2による金属不快感の評価点が良好に改善され、より良好な評価結果が得られる。 すなわち、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入された際の、金属不快感をさらに軽減することができる。
    (第3の実施形態)
    本発明者は、さらに、第1または2の実施形態に係る歯間ブラシ10において、歯間ブラシ10の把持部1の先端曲り強度F2を0.5〜3.5kgfとすることで、金属不快感をさらに改善できることを見出した。

    すなわち、第3の実施形態に係る歯間ブラシ10は、さらに、第1又は第2の実施形態に係る歯間ブラシ10の把持部1の先端曲り強度F2を0.5〜3.5kgfの範囲内に構成したものである。

    具体的には、
    第3の実施形態に係る歯間ブラシ10は、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2〜25度の範囲内(好ましくは、曲り強度F1が60〜500gfの範囲内である)であり、かつ把持部1の先端曲り強度F2が0.5〜3.5kgfの範囲内となるように構成したものである。

    第3の実施形態に係る、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2〜25度の範囲内であり、曲り強度F1が60〜500gfの範囲内であり、かつ把持部1の先端曲り強度F2が0.5〜3.5kgfの範囲内となるように構成された歯間ブラシ10の評価試験(3)について説明する。
    (評価試験(3))
    表3は、第3の実施形態に係る歯間ブラシ10の評価試験(3)の結果を示している。

    ここで、本評価試験(3)において使用された歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2のフィラメントはナイロンであり、本数は200本、そのブラシカット幅は約2.5mmとした(全日本ブラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径サイズ自主規格」におけるサイズ2)。

    また、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1は160度に設定した。 ここで、戻り角度θ2が6°、曲り強度F1が55gfの値を有する歯間ブラシ10を使用した。 また、戻り角度θ2、曲り強度F1および先端曲り強度F2の測定方法は、評価方法1に記載の方法に従って行い、それぞれの値は、許容誤差±5%とした。

    金属不快感の評価方法は、評価試験(2)の評価方法と同様に、各歯間ブラシ10を評価した後、試験例1の歯間ブラシ10の評価を基準として評価改善率を算出した。 すなわち、評点改善率とは、各試験回の平均評価値が、試験例1における平均評価値(8.3)により夫々除算され、各除算された値をパーセント表記したものである。 したがって、この評点改善率の数値が増加するほど、評価点の改善が大きくなっていることを示し、金属不快感の軽減が大きくなっていることを示す。 ここで、本評価試験(3)における試験例1は、評価試験(1)における試験例2と同一の歯間ブラシ10である。
    表3に示すように、把持部1の先端曲り強度F2が0.5〜3.5kgfの範囲内に構成されたとき、評点改善率が105%以上となり、金属不快感の評価点がより良好に改善されたことが分かる。

    具体的には、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2とが規定の角度θ1(120〜175度)を成す場合であっても、ワイヤブラシ部2を歯間に挿入する時および清掃時に把持部1が必要以上に湾曲したりすることなく、手の動きを把持部1からワイヤブラシ部2へ無駄なく伝達することができるので、スムーズに歯間に挿入することができ、かつ清掃時にもワイヤブラシ部2と歯面との間に余計な力がかからないため、ワイヤブラシ部2と歯との不必要な接触を抑えることができる、つまり金属不快感を軽減できることが分かった。 特に、把持部1の先端曲り強度F2が1.0〜3.0kgfである歯間ブラシ10を使用した場合、金属不快感をさらに軽減できた。

    なお、表3に示す評価試験(3)において、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2°、11°、13°、18°および25°となるように構成した歯間ブラシ10が用いられた場合、さらには、曲り強度F1が60〜500gfの範囲内となるように構成した歯間ブラシ10が用いられた場合でも、表3に示すような同様な評価試験の結果の傾向が見られた。

    また、表3に示す評価試験(3)において、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1が120度、140度、および175度となる歯間ブラシ10が用いられた場合でも、表3に示すような同様な評価試験の結果の傾向が見られた。

    戻り角度θ2および曲り強度F1を、上述のように構成する方法としては、例えば、周知技術であるワイヤ部2aの組成(鉄、クロム、マンガン、モリブデン、ニッケル、窒素の重量%、組成物質)、形状(径、断面形状)等を変更するなど周知の方法で行うことができる。 本実施例においては、例えば、日本精線株式会社から入手したものを使用した。

    同様に、先端曲り強度F2を上述のように構成する方法としては、例えば、把持部1の寸法(断面形状)、樹脂材料(ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、又はこれらの組合せ)等を変更するなど周知の方法で行うことができる。 本実施例においては、例えば、株式会社プライムポリマーから入手したものを使用した。
    以上、第3の実施形態に係る歯間ブラシ10において、ワイヤブラシ部2の戻り角度θ2が2〜25度の範囲内(好ましくは、曲り強度F1が60〜500gfの範囲内である)となり、かつ把持部1の先端曲り強度F2が0.5〜3.5kgfの範囲内となるように構成することにより、表3に示す如く、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入されたときの、ワイヤブラシ部2による金属不快感の評価点が良好に改善され、より良好な評価結果が得られる。 すなわち、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入された際の、金属不快感をさらに軽減することができる。
    以上、本発明を、例示の実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行ってもよく、各要素を均等物と交換してもよいということは当業者には理解されよう。 更に、本発明の要旨から逸脱することなく、多くの変更を行って、特定の状況又は材料を本発明の教示に対し適合させることができる。 従って、本発明を、実施する上で考えられる最良の態様として開示した特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明は、特許請求の範囲の範疇における全ての実施形態を含むものとする。

    (a)本発明の第1乃至第3の実施形態に係る歯間ブラシの概略を示す図であり、歯間ブラシを側方から見た図である。 (b)図1(a)に示す歯間ブラシを垂直下方向へ見た平面図である。 (c)図1(a)に示す歯間ブラシの把持部の後方把持部を、直線A−A'で切断した際の断面図である。

    (a)ブラシ接合部から距離3mmとなる位置が後方把持部の中心線に対して垂直下方向へ3mm押され、ワイヤブラシ部がその弾性により戻ったときの状態の一例を示す図である。 (b)ブラシ接合部からワイヤブラシ部側へ距離3mmとなる位置が、後方把持部の中心線に対して垂直下方向へ2mm押圧されたときの状態の一例を示す図である。

    (c)ブラシ接合部から把持部側へ5mmとなる位置が、後方把持部の中心線に対して垂直下方向へ5mm押圧されたときの状態の一例を示す図である。

    符号の説明

    1 把持部 1a 前方把持部 1b 後方把持部 1c ブラシ接合部 2 ワイヤブラシ部 2a ワイヤ部 2b ブラシ部10 歯間ブラシ

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