Interdental cleaning implement and its manufacturing method

申请号 JP34613098 申请日 1998-12-04 公开(公告)号 JP2000166945A 公开(公告)日 2000-06-20
申请人 Sanshu Precision:Kk; Sunstar Inc; サンスター株式会社; 株式会社三▲しゅう▼プレシジョン; 发明人 TOMITA YOSHIKAZU; ITO FUJIO; TSURUKAWA NAOKI; MATSUMOTO HITOSHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To soften touch to tissues in a mouth cavity and to improve the strength of projections by integrally forming the projections formed in the state of fins or in the state of bristles and a shaft with synthetic resin.
SOLUTION: An interdental cleaning implement is formed by integrally molding the shaft 1, the plural bristle-shaped projections 2 on its outer periphery at necessary intervals in a peripheral direction and in the direction of a shaft length and a handle provided at the base part of the shaft 1 with synthetic resin. The projections 2 are formed of about four projection main bodies 21 provided in a radial direction with a phase difference of about 90° and projection main bodies 22 formed in a radial direction with a phase difference of about 45° between these main bodies 21. These main bodies 21 and 22 are integrally formed at necessary intervals in the direction of the shaft length of the shaft 1. The cross sections of the projections 2 are circles of not longer than 0.2 mm diameter and their length is not shorter than 0.5 mm. In addition, the density of the projections 2 is not less than eight per 1 mm length in the direction of the shaft length of the shaft. Thus, touch to the tissues in the mouth cavity can be softened.
COPYRIGHT: (C)2000,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 軸体の外周面に1又は複数の突起を有する歯間清掃具において、前記突起がヒレ状体及び/又は毛状体であり、前記軸体及び突起が合成樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする歯間清掃具。
  • 【請求項2】 前記突起は、前記軸体の軸長方向に交差する分割面又は軸長に沿った方向の分割面に前記突起を成形するキャビティが設けてある成形型を用いて成形されたものである請求項1記載の歯間清掃具。
  • 【請求項3】 前記突起のヒレ状体の厚み又は毛状体の直径は0.2mm以下である請求項1又は請求項2記載の歯間清掃具。
  • 【請求項4】 前記突起の長さが0.5mm以上である請求項1から請求項3の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項5】 前記突起は複数本が設けてあり、ヒレ状体の密度は前記軸体を中心として3個/360度以上であり、毛状体の密度は前記軸体の軸長方向の長さ1mmあたり8本以上である請求項1から請求項4の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項6】 前記突起は、前記軸体に繋がる突起本体及びこれと一体であり、突起本体の長手方向と交差する方向へ分岐する分岐体を備えている請求項1から請求項5の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項7】 前記軸体に、前記合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する素材を用いてなる芯部材をインサート成形又は2色成形したものである請求項1
    から請求項6の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項8】 前記素材は、前記突起用の合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する合成樹脂である請求項7記載の歯間清掃具。
  • 【請求項9】 前記素材は金属である請求項7記載の歯間清掃具。
  • 【請求項10】 前記軸体は、前記突起用の合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する合成樹脂を用いてある請求項1から請求項6の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項11】 前記軸体及び突起は、熱可塑性樹脂によって射出成形されている請求項1から請求項10の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項12】 前記軸体及び突起は、熱可塑性エラストマーによって射出成形されている請求項1から請求項10の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項13】 前記軸体及び突起は、曲げ弾性率が6
    000kgf/cm 2以上であり、メルトフローインデックスが8g/10分以上である熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーによって射出成形されている請求項1から請求項10の何れかに記載の歯間清掃具。
  • 【請求項14】 軸体の軸長に沿って2分割されている射出成形型を用いて請求項1から請求項13の何れかに記載の歯間清掃具を製造することを特徴とする歯間清掃具の製造方法。
  • 【請求項15】 軸体の軸長に沿って3以上に分割されている射出成形型を用いて請求項1から請求項13の何れかに記載の歯間清掃具を製造することを特徴とする歯間清掃具の製造方法。
  • 【請求項16】 前記突起を成形する成形部にパーティング部を有している成形型を用いて請求項1から請求項13の何れかに記載の歯間清掃具を製造することを特徴とする歯間清掃具の製造方法。
  • 【請求項17】 前記軸体の軸長方向と交差する分割面に前記突起を成形するキャビティが設けてある割型を用いて請求項1から請求項13の何れかに記載の歯間清掃具を製造することを特徴とする歯間清掃具の製造方法。
  • 【請求項18】 前記割型の分割面と交差する方向の厚みが0.1〜2mmである請求項17記載の歯間清掃具の製造方法。
  • 【請求項19】 軸体の軸長に沿って3以上に分割されており、その分割面に前記突起を成形するキャビティが設けてある成形型を用いて請求項1から請求項13の何れかに記載の歯間清掃具を製造することを特徴とする歯間清掃具の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、隣り合う歯の間の隙間に挿入して歯の間を清掃する歯間清掃具及びその製造方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】隣り合う歯の間の隙間に挿入して歯の間を清掃する清掃具は、一本のワイヤが長手方向中央部でU字形に折曲げられた折曲片間に合成樹脂製の複数本の毛状体を配置し、折曲片の一端部及び他端部を摘んで折曲片を捩じることによって前記毛状体を挟み込み、この毛状体の端部を切断して毛状体の長さを揃え、前記ワイヤの一端部を合成樹脂製の所定の長さのハンドルに取付けてなるものである。

    【0003】また、ワイヤを用いることなく、全体を合成樹脂によって成形されている歯間清掃具は既に提案されているが、未だ実用化には至っていないのである。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】ところが、実用化されている歯間清掃具は、ワイヤに合成樹脂製の毛状体が挾み込まれたものであるため、使用時にワイヤが曲がることがあり、また、毛状体はワイヤの捩じりによって挾み込まれているため、毛状体のワイヤへの固定にバラツキが発生する場合がある。 また、ワイヤを用いて歯間清掃具を製造する場合、ワイヤをU字形に折曲げ、その折曲片間に毛状体を配置し、さらに折曲片を捩じって毛状体を挟み込む工程が必要であり、また、前記ワイヤを所定の長さのハンドルに取付ける必要があるため、工程が煩雑でコストが高くなるという問題がある。

    【0005】本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、ヒレ状体及び/又は毛状体である突起及び軸体を合成樹脂によって一体的に成形することにより、使用時に口腔内組織への接触をよりソフトにすることができるとともに、ヒレ状体及び毛状体の抜け強度のバラツキをなくすることができる歯間清掃具及びこの歯間清掃具のコストを低減することができる製造方法を構成することを目的とする。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】第1発明に係る歯間清掃具は、軸体の外周面に1又は複数の突起を有する歯間清掃具において、前記突起がヒレ状体及び/又は毛状体であり、前記軸体及び突起が合成樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする。

    【0007】第1発明にあっては、隣り合う歯の間の隙間に挿入される軸体及び突起が合成樹脂によって一体的に成形されているから、使用時に口腔内組織への接触をよりソフトにすることができ、しかも、突起は合成樹脂によって軸体と一体的に成形されているから、突起の抜け強度のバラツキをなくすることができる。 また、軸体及び突起が一体的に成形されているから、ワイヤを用いるものに比べて少ない製造工程によって製造することができ、コストを低減できる。

    【0008】また、突起がヒレ状体である場合、1本の突起による清掃機能を高めることができるとともに、突起の耐久性を良好にできる。

    【0009】第2発明に係る歯間清掃具は、前記突起が、前記軸体の軸長方向に交差する分割面又は軸長に沿った方向の分割面に前記突起を成形するキャビティが設けてある成形型を用いて成形されたものであることを特徴とする。

    【0010】第2発明にあっては、軸体の周方向及び軸長方向に複数の突起が設けられている構造にすることができ、清掃機能を高めることができる。 また、金型を分割することによって金型のキャビティの精密加工を容易にすることができる。

    【0011】第3発明に係る歯間清掃具は、前記突起のヒレ状体の厚み又は毛状体の直径は0.2mm以下であることを特徴とする。

    【0012】第3発明にあっては、歯の間の清掃に係わるヒレ状体の最大厚み又は毛状体の直径が0.2mm以下であるから、ヒレ状体及び毛状体の撓み性を良好にでき、使用感を良好にすることができる。 ヒレ状体の最大厚み又は毛状体の直径が0.2mmを越える場合、ヒレ状体又は毛状体の撓み性が悪く、使用感が悪いのである。

    【0013】第4発明に係る歯間清掃具は、前記突起の長さが0.5mm以上であることを特徴とする。

    【0014】第4発明にあっては、突起の長さを0.5
    mm以上としたから、清掃機能を十分に高めることができる。 突起の長さが0.5mm未満である場合、歯の間の清掃に係わる突起の長さが短かすぎて清掃機能が小さいのである。

    【0015】第5発明に係る歯間清掃具は、前記突起は複数本が設けてあり、ヒレ状体の密度は軸体を中心として3個/360度以上であり、毛状体の密度は軸体の軸長方向の長さ1mmあたり8本以上であることを特徴とする。

    【0016】第5発明にあっては、ヒレ状体の密度を軸体を中心として3個/360度以上とし、毛状体の密度を軸体の軸長方向の長さ1mmあたり8本以上としたから、清掃機能を十分に高めることができる。 ヒレ状体の密度が3個/360度未満及び毛状体の密度が1mmあたり8本未満である場合、ヒレ状体及び毛状体の密度が不十分で清掃機能が小さいのである。

    【0017】第6発明に係る歯間清掃具は、前記突起が、前記軸体に繋がる突起本体及びこれと一体であり突起本体の長手方向と交差する方向へ分岐する分岐体を備えていることを特徴とする。

    【0018】第6発明にあっては、突起本体及び分岐体が歯の間の清掃に係わり、歯の間との接触点が増大するので、清掃機能をより一層高めることができる。

    【0019】第7発明に係る歯間清掃具は、前記軸体に、前記合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する素材を用いてなる芯部材がインサート成形又は2
    色成形してあることを特徴とする。 尚、第7発明において、「前記合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する素材を用いてなる芯部材」とは、その素材が金属材料であることはもちろんのこと、合成樹脂材料も含まれる。 ここでインサート成形は芯部材を金型にはめこんで成形する方法を意味し、また、2色成形は芯部材を成形し、次に突起部を含むその他の部分を成形する方法を意味する。

    【0020】第7発明にあっては、歯の間の清掃に係わる突起の撓み性を良好にでき、しかも、軸体の撓みすぎを防止でき、軸体の強度を高めることができる。

    【0021】第8発明に係る歯間清掃具は、前記素材が、前記突起用の合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する合成樹脂であることを特徴とする。

    【0022】第8発明にあっては、歯の間の清掃に係わる突起の撓み性を良好にでき、しかも、軸体の撓みすぎを防止でき、軸体の強度を高めることができる。

    【0023】第9発明に係る歯間清掃具は、前記素材が金属であることを特徴とする。

    【0024】第9発明にあっては、ワイヤを用いてなる歯間清掃具のように捩じることがないため、ピアノ線などの剛性の高い芯部材を用いることができ、軸体の折れを防止することができる。 即ち、捩じり加工が行われる線材は大きな伸びが必要であるため、剛性の高い線材を用いることができないのであるが、前記芯部材はインサート成形されるだけであるから、剛性の高い素材を用いることができる。 また、剛性の高い金属を用いることによってインサートする芯部材の直径を細くすることが可能となる。 また、Ni−Ti合金等の形状記憶合金を用いることによって使用により屈曲した歯間清掃具を温に漬けることによって矯正することが可能となる。

    【0025】第10発明に係る歯間清掃具は、前記軸体が、前記突起用の合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する合成樹脂を用いて前記突起と一体的に成形してあることを特徴とする。

    【0026】第10発明にあっては、成形型内に突起用の合成樹脂及び軸体用の合成樹脂を用いることによって軸体及び突起を一体的に成形できるから、柔らかな突起を得ることができるとともに、軸体の強度を向上させることができ、歯の間を感触良く清掃することができる。

    【0027】第11発明に係る歯間清掃具は、前記軸体及び突起が熱可塑性樹脂によって射出成形されていることを特徴とする。

    【0028】第11発明にあっては、熱可塑性樹脂を適宜の温度で溶融し、これを金型に流し込むことによって完成された歯間清掃具を簡易に成形することが可能であり、また、従来例の如くワイヤに合成樹脂製の毛状体が挟み込まれている歯間清掃具よりも使用時に口腔内組織への接触をよりソフトにすることが可能となる。

    【0029】第12発明に係る歯間清掃具は、前記軸体及び突起は、熱可塑性エラストマーによって射出成形されていることを特徴とする。

    【0030】第12発明にあっては、熱可塑性エラストマーは復元性に優れ、軸体の折れ曲がりを良好に防ぐことができ、しかも、弾力性に優れるため口腔内組織への接触をよりソフトにすることができる。

    【0031】第13発明に係る歯間清掃具は、前記軸体及び突起が、曲げ弾性率が6000kgf/cm 2以上であり、メルトフローインデックスが8g/10分以上である熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーによって射出成形されていることを特徴とする。

    【0032】第13発明にあっては、曲げ弾性率を60
    00kgf/cm 2以上とすることによって軸体及び突起を曲がり難くでき、耐久性を向上できる。 また、メルトフローインデックスを8g/10分以上とすることによって成形型内に充填する合成樹脂の流動性は良好であり、キャビティ内にショートショットの発生がなく良好な形に成形できる。 また、曲げ弾性率が6000kgf/cm 2未満である場合、軸の強度が不十分であるため歯間への挿入性に劣る。 また、メルトフローインデックスが8g/1
    0分未満の場合、成形型内に充填された合成樹脂の流動性が悪くて、突起を所要の長さにすることが難しい。 メルトフローインデックスは大きいものが望ましく、望ましくは15g/10分以上、さらに望ましくは25g/
    10分であるものが好ましい。

    【0033】第14発明に係る製造方法は、軸体の軸長に沿って2分割されている射出成形型を用いて歯間清掃具を製造することを特徴とする。

    【0034】第14発明にあっては、軸体に複数の突起が設けられている歯間清掃具を、単純な構造の金型によって成形することが可能である。

    【0035】第15発明に係る製造方法は、軸体の軸長に沿って3以上に分割されている射出成形型を用いて歯間清掃具を製造することを特徴とする。

    【0036】第15発明にあっては、軸体に複数の突起が設けられている歯間清掃具の突起の数及び密度を高くすることができる。

    【0037】第16発明に係る製造方法は、前記突起を成形する成形部にパーティング部を有している成形型を用いて歯間清掃具を製造することを特徴とする。 尚、第16発明において、「パーティング部」とは、金型を開くためのすり合わせ部及び金型を開くために用いられなくとも分割した金型のすり合わせ部の両者を意味する。

    【0038】第16発明にあっては、成形部に合成樹脂が充填されるとき、成形部内のガスをパーティング部の隙間を利用して外部へ逃がすことができ得るから、ガス抜き孔を特別に設けることなく、成形部の末端に至るまで合成樹脂を行き渡らせることができ、突起を所要の長さにすることができる。

    【0039】第17発明に係る製造方法は、前記軸体の軸長方向と交差する分割面に前記突起を成形するキャビティが設けてある割型を用いて歯間清掃具を製造することを特徴とする。

    【0040】第17発明にあっては、割型の分割面に複数のキャビティの精密加工を容易に行うことができるから、軸体の周方向に複数の突起を設けるための割型を簡易に形成することができ、歯間清掃具の製造コストを低減することができるのであり、しかも、キャビティの空気抜孔を特別に設けることなく、分割面間の隙間を利用してキャビティの空気を抜くことができ、キャビティの終端にまで合成樹脂を充填することができる。 また、意図的にキャビティを負圧にして成形してもよい。

    【0041】第18発明に係る製造方法は、前記割型の分割面と交差する方向の厚みが0.1〜2mmであることを特徴とする。

    【0042】第18発明にあっては、突起の軸体軸長方向への間隔を0.1〜2mmの短い間隔にでき、軸体の全長に対する突起の本数及び密度を増大することが簡易にできる。

    【0043】第19発明に係る製造方法は、軸体の軸長に沿って3以上に分割されており、その分割面に前記突起を成形するキャビティが設けてある成形型を用いて歯間清掃具を製造することを特徴とする。

    【0044】第19発明にあっては、3以上に分割された成形型の各分割面に複数の突起のキャビティを簡易に形成することができるから、軸体の軸長方向及び周方向に複数の突起を有する歯間清掃具の製造コストを低減することができる。

    【0045】

    【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。 図1は歯間清掃具の実施例の形態の要部の正面図、図2は図1のII−II線の拡大断面図、図3は全体の正面図である。

    【0046】歯間清掃具は、軸体1の外周面に周方向及び軸長方向に所要の間隔を隔てて溶融されている合成樹脂によって一体的に成形される複数本の毛状の突起2・
    ・・と、前記軸体1の基部と一体に成形される所定の長さのハンドル4とを備えている。

    【0047】軸体1は、基部から先端部へかけて同じ外形、例えば直径が0.5mmに形成されているが、その他、基部から先端部へ向かうに従い小径としてもよい。

    【0048】毛状体である突起2・・・は、約90度の位相差で放射方向に設けられる4本の突起本体21・・
    ・と、これら突起本体21・・・の間に約45度の位相差で放射方向に設けられる突起本体22・・・とを備えており、これら突起本体21・・・,22・・・が図1
    に示す如く軸体1の軸長方向へ所要の間隔を隔てて一体的に設けられている。

    【0049】突起2・・・は断面が円形であり、その直径は0.2mm 以下であるが、0.05〜0.15mmとするのが好ましい。 また、突起2・・・の長さは0.5mm 以上に形成されている。 さらに、突起2・・・の密度は軸体1の軸長方向の長さ1mmあたり8本以上としてあり、また、突起2・・・の軸体軸長方向への間隔は0.1 〜2 mmとしてある。

    【0050】突起本体21・・・は、これと一体であり、突起本体21と交差し分岐する少なくとも1本、好ましくは複数本の分岐体3を備えている。

    【0051】分岐体3・・・は、図2に示す如く突起本体21・・・の長手方向中間の2箇所であり突起本体2
    2・・・と対向する両側面から約45度の度で夫々4
    本が突起本体21・・・,22・・・と同一平面となるように設けてある。 また、分岐体3・・・は断面が円形であり、その直径は突起2・・・と同様の大きさとする。

    【0052】図4の(a) 〜(e) は分岐体の別の形態を示す部分側面図である。 (a) は突起本体21・・・の両側面から約45度の角度で夫々1本が突起本体21の長手方向へ位相をずらせて設けられたものであり、(b) は突起本体21・・・の長手方向中間及び先端部の両側面に約45度の角度で夫々2本が設けられたものであり、
    (c) は突起本体21・・・の長手方向中間の両側面に約45度の角度で夫々1本が設けられており、また、突起本体21・・・の先端部に球状に設けられたものであり、(d) は突起本体21・・・の一側面にのみ約45度の角度で2本が設けられたものであり、(e) は突起本体21・・・の両側面に半球状に設けられており、また、
    先端部に球状に設けられたものである。 このように突起本体21・・・に設ける分岐体の個数は1又は複数であればよい。

    【0053】突起本体21・・・,22・・・と各分岐体3・・・とは、基端から先端へ向かうに従い断面積が小としており、さらに、突起本体21・・・,22・・
    ・と各分岐体3・・・とは軸体1の中心からの距離が等しいところに先端があり、その先端には丸みをもたせている。 尚、図1、図3において、7はインジェクターの位置である。

    【0054】図5は以上の如く構成された歯間清掃具の製造方法を示す射出成形用の成形型の側面図である。 この製造方法は、前記軸体1の第1のキャビティ51・・
    ・と、同一平面に設けられる突起本体21・・・,22
    ・・・の第2のキャビティ52・・・と、これら第2のキャビティ52・・・から分枝する各分岐体3・・・の第3のキャビティ53・・・とを備えており、前記軸体1の軸長に沿って径方向に4分割された第1の成形型5
    a,5b,5c,5d並びに前記ハンドル4の第4のキャビティ(図示せず)を備えており、ハンドル4の径方向に4分割された第3の成形型(図示せず)とを備えた射出成形型5が用いられる。

    【0055】第1の成形型5a〜5dは、それぞれ軸体1の周方向1/4と、隣り合う突起本体21の1/4
    と、その間に配置されている突起本体22の1/4、突起本体21に設けられる分岐体3・・・の1/4を成形するための第1及び第2のキャビティ51,52並びに第3のキャビティ53の1/4が機械加工により刻設されている。

    【0056】図6は第1の成形型5a〜5dを前記軸体1の軸長方向に分割した斜視図である。 第1の成形型5
    a〜5dは軸体1の軸長方向にさらに複数個に分割して第2の成形型51a・・・,51b・・・,51c・・
    ・,51d・・・(割型)を形成している。 これら第2
    の成形型51a・・・〜51d・・・は、第1及び突起本体21・・・,22・・・の軸体軸長方向への個数に対応して0.1 〜2 mmの厚さで分割されており、この第2
    の成形型51a・・・〜51d・・・の分割面にそれぞれ第1及び第2のキャビティ51・・・の1/4,52
    ・・・の1/4並びに第3のキャビティ53・・・の1
    /4が刻設されている。

    【0057】分割された第2の成形型51a・・・〜5
    1d・・・(割型)は、第1及び第2のキャビティ51
    ・・・の1/4,52・・・の1/4並びに第3のキャビティ53・・・の1/4が刻設されたあと、分割面を合わせて4個の型保持体(図示せず)に保持され、これら型保持体及び第2の成形型51a・・・〜51d・・
    ・によって第1の成形型5a〜5dを構成しており、該第1の成形型5a〜5dと前記第3の成形型とが連結されている。

    【0058】第2の成形型51a・・・〜51d・・・
    (割型)の分割面(すり合わせ面)を利用して前記第1
    及び第2のキャビティ51・・・,52・・・並びに第3のキャビティ53・・・に溶融されている合成樹脂を導入充填するとき各第1及び第2のキャビティ51・・
    ・,52・・・並びに第3のキャビティ53・・・内のガスを第1の成形型5a〜5dの外方へ抜くことができるようにしている。 尚、第2の成形型51a・・・〜5
    1d・・・の分割面には、深さが5〜15μmであり、
    第1及び第2のキャビティ51・・・,52・・・並びに第3のキャビティ53・・・の先端部と連通するガス抜き用の凹溝を設けて、前記ガス抜きを補助するようにしてもよい。

    【0059】以上の如く構成された第1の成形型5a〜
    5d及び第3の成形型の分割面を合わせて歯間清掃具を製造する。 この製造は、第3の成形型の端部に設けられた充填口から第4のキャビティ(図示せず)、第1のキャビティ51・・・、第2のキャビティ52・・・及び第3のキャビティ53・・・に溶融されている合成樹脂を導入充填することにより、軸体1と突起2・・・と、
    分岐体3・・・及びハンドル4とを一体的に成形することができる。 この製造時、第2のキャビティ52・・・
    及び第3のキャビティ53・・・に前記合成樹脂が導入充填されるとき、第2のキャビティ52・・・及び第3
    のキャビティ53・・・内のガスは第2の成形型51a
    ・・・〜51d・・・における分割面の表面粗さによる隙間及びガス抜き用の凹溝から外方へ抜け出るから、第2のキャビティ52・・・及び第3のキャビティ53・
    ・・の終端に至るまで前記合成樹脂を確実に導入充填することができ、第1及び突起本体21・・・,22・・
    ・と分岐体3・・・の先端から軸体1中心までの長さを揃えることができる。

    【0060】第2の成形型51a・・・〜51d・・・
    は0.1 〜2 mmの厚さに形成してあるから、突起本体21
    ・・・,22・・・を0.1 〜2mm の短い間隔で軸体1の軸長方向に複数本設けることができ、軸体1の全長に対する突起2・・・の本数を簡易に増大することができる。 しかも、第2の成形型51a・・・〜51d・・・
    の分割面に第2のキャビティ52・・・及び第3のキャビティ53・・・を設けるから、これら第2のキャビティ52・・・及び第3のキャビティ53・・・を精密に、しかも容易に刻設することができる。 また、厚さの異なる第2の成形型51a・・・〜51d・・・を用いることにより、突起2の軸体軸長方向へのピッチを簡易に変更することができ、ピッチの異なる複数種類の歯間清掃具のコストを安くすることができる。

    【0061】前記合成樹脂材料は、例えばスチレン系、
    1,2 ポリブタジエン系,オレフィン系,ウレタン系,エステル系,アミド系,塩素化ポリエチレン系,ポリ塩化ビニル系,ポリフルオロカーボン系等の熱可塑性エラストマー、主としてポリエステル系エラストマーを用いる。 好ましくは東レ・デュポン(株)のハイトレル(商品名)、グレード2751を用いるのであって、この合成樹脂材料は、曲げ弾性率が12800kgf/cm 2 、硬度がデュロメーター硬度Dスケール75、メルトフローインデックスが25g/10分の性質を有する。 この合成樹脂材料によれば、軸体1が折れ及び曲がり難くて、しかも柔らかな突起2及び分岐体3を得ることができるため、歯の間の隙間に挿入するとき、軸体1の折れ及び曲がりを良好に防ぐことができ、歯の間を感触良く清掃することができる。 上記のポリエステル系エラストマーを用いるのが好ましいのは表1に基づいている。 表1は合成樹脂材料の機械的性質及び歯間清掃具に使用した際の評価を示す。

    【0062】

    【表1】

    【0063】図7は以上の如く成形された歯間清掃具の大きさを示す説明図、表2はその具体的な寸法を示す。

    【0064】

    【表2】

    【0065】表2において、BはAよりも好ましい例であり、CはBよりも好ましい例である。

    【0066】また、前記合成樹脂としては、塩化ビニル樹脂,酢酸ビニル樹脂,脂肪族ポリケトン樹脂,ポリスチレン,ABS樹脂,アクリル樹脂,ポリエチレン,ポリプロピレン,フッ素樹脂,ポリアミド樹脂,アセタール樹脂,ポリカーボネート,ポリエステル樹脂,繊維素プラスチックなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。 さらに、表1に示されているように熱可塑性エラストマー又は熱可塑性樹脂の曲げ弾性率は6000kgf/cm
    2以上、メルトフローインデックスは8g/10分以上であることが望ましい。

    【0067】以上の如く成形された歯間清掃具の突起2
    ・・・及び分岐体3・・・は、基端から先端へ向かうに従い断面積が小としてあるから、軸体1を歯の間の隙間に挿入して歯の間を清掃するとき、突起本体21・・
    ・,22・・・と分岐体3・・・に適度な強度を持たせることができ、細部の清掃性を高めることができる。 また、突起本体21・・・,22・・・と分岐体3・・・
    との先端は丸みを有しているから、軸体1を歯の間の隙間に挿入するとき、突起2・・・及び分岐体3・・・による歯及び歯ぐきへの感触をよりソフトにすることができる。

    【0068】図8〜図12は突起の別の形態を示すものであって、図8の(a) 、図9の(a)、図10の(a) 、図11は正面図、図8の(b) 、図9の(b) 〜(d) 、図10
    の(b) ,(c) 、図12は側面図である。 図8は、突起2
    ・・・を円板状体2cとし、これを軸体1の軸長方向へ所要の間隔を隔てて複数本設けたものであり、図9は突起2・・・をヒレ状体2bとし、これを図9の(b) 〜
    (d) に示す如く軸体1の周方向へ所要の間隔を隔てて複数本設けたものであり、図10は突起2・・・が、毛状体2a及びヒレ状体2bを備え、これらが軸体1の軸長方向へ交互に配置されたものであり、図11は突起2・
    ・・が、複数本の前記ヒレ状体2bを用いてなり、これを軸体1の軸長方向及び周方向へ所要の間隔を隔てて複数本設けたものであり、図12は軸体1の軸長に沿って2分割された成形型のパーティング部PLのキャビティに対応する毛状の突起本体23に、該突起本体23の長手方向と略垂直に交差する方向へ延びる分岐体3を一体に設けたものであり、その他の構成及び作用は図1〜図4に示したものと同じであるため、共通部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用を省略する。

    【0069】突起2・・・がヒレ状体2bである場合、
    その厚みは0.2mm 以下とするのであるが、0.15mm以下とするのが好ましい。 また、ヒレ状体2bの高さ(軸体の径方向の高さ)は全長に亘って0.5mm 以上に形成されている。 また、ヒレ状体2bは、図10の(c) に示す如くその頂部に半円形の丸みをつけて、この頂部から基端までを同じ厚みとするのであるが、図10の(b) に示す如く頂部へいくに従って薄くなるようにしてもよい。 尚、
    図9〜図11において、ヒレ状体2bは1又は複数であればよい。 ヒレ状体2bが1本又は2本と少ない場合、
    例えばヒレ状体2bを螺旋状に捩じってもよい。

    【0070】また、突起2・・・が毛状体2a及びヒレ状体2bを備えている場合、図10に示す如くこれらを軸体1の軸長方向へ交互に配置するだけでなく、軸体1
    の軸長方向及び周方向へランダムに配置してもよい。 また、軸体1に設ける突起2・・・は図8〜図12の突起を組合せた構成としてもよい。

    【0071】図8にあっては、突起2・・・が円板状体2cであるため、突起2・・・の本数が少ない場合においても清掃機能を高めることができる。 図9〜図11にあっては、ヒレ状体を備えるから、1つの突起による清掃機能を高めることができるとともに、突起の耐久性を良好にできる。 また、図12にあっては、突起本体23
    及び分岐体が歯の間の清掃に係わるため、清掃機能をより一層高めることができる。

    【0072】尚、以上説明した実施の形態では、軸体1、突起2・・・及び分岐体3・・・をハンドル4と一体に成形したが、その他、ハンドル4を別個に成形し、
    このハンドルに前記軸体1の端部を結合してもよい。 また、以上説明した製造方法では、第2のキャビティ52
    ・・・から分枝する第3のキャビティ53・・・を設けて、突起2・・・及び分岐体3・・・を一体に成形したが、その他、第3のキャビティ53・・・・をなくして、第1及び第2のキャビティ51・・・,52・・・
    を備えた構成とし、突起本体21・・・,22・・・を一体に成形するようにしてもよい。

    【0073】図13の(a) 、(b) 、(c) は軸体部分の別の形態を示す縦断正面図である。 図13の(a) は前記軸体1及び突起2・・・を成形する合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する素材、例えば高弾性の合成樹脂から作られた芯部材若しくはピアノ線などの剛性の高い金属線を用いてなる金属製の芯部材6をインサート成形したものであり、図13の(b) は芯部材6の周りの表皮部1a及び突起2を合成樹脂によって成形し、前記ハンドル4を表皮部1a及び突起2・・・を成形する合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する合成樹脂を用いてなる芯部材6と一体に形成して、芯部材6を軸体1に2色成形したものであり、図13の(c) は図13の(b) の芯部材6に少なくとも一つ、好ましくは複数個の抜止め突起61を設けたものであって、その他の構成及び作用は図1〜図4に示したものと同じであるため、共通部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用を省略する。

    【0074】図13にあっては、歯の間の清掃に係わる突起2・・・の曲げ弾性率が軸体1の曲げ弾性率よりも低くすることができるから、突起2・・・の撓み性を良好にでき、しかも、軸体1の曲げ弾性率が突起2・・・
    の曲げ弾性率よりも高くすることができるから、軸体1
    の撓みすぎを防止でき、軸体の強度を高めることができる。 また、芯部材6が金属製である場合は、伸びの少ない素材を用いることができるから、軸体の曲がりを良好に防止することができる。

    【0075】図14の(a) 、(b) 、(c) は曲げ弾性率が異なる合成樹脂によって成形する場合の模式図である。
    図14の(a) は射出成形型5に、ハンドル用の第4のキャビティ54に開口する第1及び第2の充填孔55a,
    55bを設け、これら第1及び第2の充填孔55a,5
    5bから曲げ弾性率が異なる合成樹脂を同時又は所定の時間差で導入充填するようにしたものであり、図14の
    (b) は射出成形型5に、ハンドル用の第4のキャビティ54に開口する第1の充填孔55aと、軸体1用の第1
    のキャビティ51に開口する第3の充填孔55cとを設けて、これら第1及び第3の充填孔55a,55cから曲げ弾性率が異なる合成樹脂を導入充填するようにしたものであり、図14の(c) は射出成形型5に、ハンドル用の第4のキャビティ54に開口する第1の充填孔55
    aと、第2のキャビティ52の各先端部と連通する複数本の連通路56及びこれら連通路56と連通する第4の充填孔55dとを設けて、これら第1及び第4の充填孔55a,55dから曲げ弾性率が異なる合成樹脂を導入充填するようにしたものであり、その他の構成及び作用は図1〜図4に示したものと同じであるため、共通部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用を省略する。

    【0076】図14にあっては第1の充填孔55aから突起2・・・の曲げ弾性率よりも高い弾性率の合成樹脂を導入充填することによって、歯の間の清掃に係わる突起2・・・の曲げ弾性率を軸体1の曲げ弾性率よりも低くすることができるから、突起2・・・の撓み性を良好にでき、しかも、軸体1の曲げ弾性率が突起2・・・の曲げ弾性率よりも高くすることができるから、軸体1の撓みすぎを防止でき、軸体の強度を高めることができる。

    【0077】図15〜図21は製造方法を示す模式図である。 図15は、前記軸体1の径方向への移動が可能に組み合わされる前記第1の成形型5a・・・〜5d・・
    ・の移動方向へ延びる複数の前記第2のキャビティ52
    と、前記第1の成形型5a・・・〜5d・・・が前記径方向へ移動するとき第3のキャビティ53内の成形部分が弾性変形して第1の成形型5a・・・〜5d・・・の移動を許すことができる角度で前記径方向(移動方向)
    と交叉して前記第3のキャビティ53・・・が形成してある前記第2の成形型51a・・・〜51d・・・を用いたものであり、その他の構成及び作用は図5、図6に示した製造方法と同じであるため、共通部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用を省略する。

    【0078】この製造方法にあっては、第3のキャビティ53・・・を第1の成形型5a・・・〜5d・・・の移動方向に制約されることなく形成することができるから、第1の成形型5a・・・〜5d・・・の個数を少なくして分岐体3・・・を成形することができ、製造コストをより一層低減でき、突起2・・・及び分岐体3・・
    ・を備えた歯間清掃具をより一層安価に製造できる。

    【0079】図16は前記第1の成形型5a・・・〜5
    d・・・及び第2の成形型51a・・・〜51d・・・
    を備えた射出成形型5であり、第2の成形型51a・・
    ・〜51d・・・の分割面の一方側面及び他方側面に前記第2のキャビティ52・・・を設けたものである。

    【0080】図17の(a) は前記第1の成形型5a・・
    ・〜5d・・・及び第2の成形型51a・・・〜51d
    ・・・を備えた射出成形型5であり、第2の成形型51
    a・・・〜51d・・・の分割面の一方側面にのみ前記第2のキャビティ52・・・を設けたものである。 第2
    のキャビティ52・・・としては、その断面形状を例えば図17の(b) の如く四角形,(c)の如く三角形,(d)の如く半円形とするのである。

    【0081】図18は前記第1の成形型5a・・・〜5
    d・・・及び第2の成形型51a・・・〜51d・・・
    を備えた射出成形型5であり、第2の成形型51a・・
    ・〜51d・・・の分割面の一方側面及び他方側面に前記第2のキャビティ52・・・を設けるとともに、第2
    の成形型51a・・・〜51d・・・の割面が軸体1の軸長方向に千鳥状にずれるようにして前記第1の成形型5a・・・〜5d・・・を組合せ、軸体1の軸長方向に千鳥状ずれた突起2・・・を成形することができるようにしたものである。

    【0082】図19は軸体1の軸長に沿って複数に分割された第4の成形型57・・・と、この第4の成形型5
    7・・・の周りに配置されるガス抜型58とを備え、第4の成形型57・・・のパーティング部に第1及び第2
    のキャビティ51・・・,52・・・を設けるとともに、第2のキャビティ52・・・の各先端部と連通する複数本の連通路57a,58aを前記第4の成形型57
    ・・・及びガス抜型58に設け、また、成形型57に第1のキャビティ51と連通する充填口(図示せず)を設けたものである。

    【0083】この図19にあっては、連通路58aを真空ポンプなどの負圧源に連通させて連通路57a,58
    aと第1及び第2のキャビティ51・・・,52・・・
    とを負圧とし、充填口から第1のキャビティ51に合成樹脂を導入充填することによって、第2のキャビティの末端に至るまで合成樹脂を行き渡らせることができ、突起2・・・を所要の長さにすることができ、突起2・・
    ・の長さを揃えることができる。

    【0084】図20は軸体1の軸長に沿って複数に分割、例えば2分割された第4の成形型57・・・の分割面に第1及び第2のキャビティ51・・・,52・・・
    を分割面に沿って設けるとともに、分割面と交差する方向、好ましくは直交する方向へ延びる第2のキャビティ52・・・を設けたものである。

    【0085】図20にあっては、軸体1の軸長方向に複数の突起2・・・が設けられている歯間清掃具を軸体1
    の軸長に沿って2分割された成形型によって製造することができるから、ワイヤを用いるものに比べて少ない製造工程によって製造することができ、歯間清掃具の製造コストを低減できる。

    【0086】図21は軸体1の軸長に沿って複数に分割、例えば4分割された第4の成形型57・・・の分割面に第1及び第2のキャビティ51・・・,52・・・
    を分割面に沿って設けたものであって、これら図15〜
    図20のその他の構成及び作用は図1〜図4に示したものと同じであるため、共通部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用を省略する。

    【0087】図21にあっては、軸体1の軸長方向に複数の突起2・・・が設けられている歯間清掃具を軸体1
    の軸長に沿って4分割された成形型によって製造することができるから、ワイヤを用いるものに比べて少ない製造工程によって製造することができ、歯間清掃具の製造コストを低減できる。

    【0088】尚、以上の実施の形態において、軸体1の軸長に沿って3以上に分割されている射出成形型は、図21の如く放射方向に分割されている他、前記軸長に沿って平行状に分割されていてもよいのであり、その分割の方法は特に制限されない。

    【0089】

    【発明の効果】第1発明に係る歯間清掃具によれば、隣り合う歯の間の隙間に挿入される軸体及び突起が合成樹脂によって一体的に成形されているから、使用時に口腔内組織への接触をよりソフトにすることができ、しかも、突起は合成樹脂によって軸体と一体的に成形されているから、突起の抜け強度のバラツキをなくすることができる。 また、軸体及び突起が一体的に成形されているから、ワイヤを用いるものに比べて少ない製造工程によって製造することができ、コストを低減できる。

    【0090】また、突起がヒレ状体である場合、1本の突起による清掃機能を高めることができるとともに、突起の耐久性を良好にできる。

    【0091】第2発明に係る歯間清掃具によれば、軸体の周方向及び軸長方向に複数の突起が設けられている構造にすることができ、清掃機能を高めることができる。
    しかも、金型を分割することによって金型のキャビティの精密加工を容易にすることができる。

    【0092】第3発明に係る歯間清掃具によれば、歯の間の清掃に係わるヒレ状体の最大厚み又は毛状体の直径が0.2mm以下であるから、ヒレ状体及び毛状体の撓み性を良好にでき、使用感を良好にすることができる。

    【0093】第4発明に係る歯間清掃具によれば、突起の軸体の外周面に対する長さが0.5mm以上であるから、清掃機能を十分に高めることができる。

    【0094】第5発明に係る歯間清掃具によれば、ヒレ状体の密度を軸体を中心として3個/360度以上とし、毛状体の密度を軸体の軸長方向の長さ1mmあたり8
    本以上としたから、清掃機能を十分に高めることができる。

    【0095】第6発明に係る歯間清掃具によれば、軸体と一体である突起本体及びこれと交差する方向へ分岐する分岐体が歯の間の清掃に係わり、歯の間との接触点が増大するので、清掃機能をより一層高めることができる。

    【0096】第7発明に係る歯間清掃具によれば、軸体に、高い曲げ弾性率を有する素材を用いてなる芯部材がインサート成形又は2色成形してあるから、歯の間の清掃に係わる突起の撓み性を良好にでき、しかも、軸体の撓みすぎを防止でき、軸体の強度を高めることができる。

    【0097】第8発明に係る歯間清掃具によれば、歯の間の清掃に係わる突起の撓み性を良好にでき、しかも、
    軸体の撓みすぎを防止でき、軸体の強度を高めることができる。

    【0098】第9発明に係る歯間清掃具によれば、ワイヤを用いてなる歯間清掃具のように捩じることがないため、ピアノ線などの剛性の高い芯部材を用いることができ、軸体の折れを防止することができる。 また、剛性の高い金属を用いることによってインサートする芯部材の直径を細くすることが可能となり、さらに、形状記憶合金を用いることによって使用により屈曲した歯間清掃具を温水に漬けることによって矯正することが可能となる。

    【0099】第10発明に係る歯間清掃具によれば、軸体が突起用の合成樹脂の曲げ弾性率よりも高い曲げ弾性率を有する合成樹脂を用いて前記突起と一体的に成形してあるから、成形型内に突起用の合成樹脂及び軸体用の合成樹脂を用いることによって軸体及び突起を一体的に成形でき、柔らかな突起を得ることができるとともに、
    軸体の強度を向上させることができ、歯の間を感触良く清掃することができる。

    【0100】第11発明に係る歯間清掃具によれば、熱可塑性樹脂を適宜の温度で溶融し、これを金型に流し込むことによって完成された歯間清掃具を簡易に成形することが可能であり、また、従来例の如くワイヤに合成樹脂製の毛状体が挟み込まれている歯間清掃具よりも使用時に口腔内組織への接触をよりソフトにすることが可能となる。

    【0101】第12発明に係る歯間清掃具によれば、熱可塑性エラストマーは復元性に優れ、軸体の折れ曲がりを良好に防ぐことができる。 また、弾力性に優れるため口腔内組織への接触をよりソフトにすることができる。

    【0102】第13発明に係る歯間清掃具によれば、曲げ弾性率を6000kgf/cm 2以上とすることによって軸体及び突起を曲がり難くでき、耐久性を向上できるのであり、また、メルトフローインデックスを8g/10分以上とすることによって成形型内に充填する合成樹脂の流動性は良好であり、キャビティ内にショートショットの発生がなく良好な形に成形できる。

    【0103】第14発明に係る製造方法によれば、軸体に複数の突起が設けられている歯間清掃具を、単純な構造の金型によって成形することが可能である。

    【0104】第15発明に係る製造方法によれば、軸体に複数の突起が設けられている歯間清掃具の突起の数及び密度を高くすることができる。

    【0105】第16発明に係る製造方法によれば、成形部に合成樹脂が充填されるとき、成形部内のガスをパーティング部の隙間を利用して外部へ逃がすことができ得るから、ガス抜き孔を特別に設けることなく、成形部の末端に至るまで合成樹脂を行き渡らせることができ、突起を所要の長さにすることができる。

    【0106】第17発明に係る製造方法によれば、割型の分割面に複数のキャビティの精密加工を容易に行うことができるから、軸体の周方向に複数の突起を設けるための割型を簡易に形成することができ、歯間清掃具の製造コストを低減することができるのであり、しかも、キャビティの空気抜孔を特別に設けることなく、分割面間の隙間を利用してキャビティの空気を抜くことができ、
    キャビティの終端にまで合成樹脂を充填することができる。

    【0107】第18発明に係る製造方法によれば、突起の軸体軸長方向への間隔を0.1〜2mmの短い間隔にでき、軸体の全長に対する突起の本数及び密度を増大することが簡易にできる。

    【0108】第19発明に係る製造方法によれば、3以上に分割された成形型の各分割面に複数の突起のキャビティを簡易に形成することができるから、軸体の軸長方向及び周方向に複数の突起を有する歯間清掃具の製造コストを低減することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係る歯間清掃具の実施例の形態の要部の正面図である。

    【図2】図1のII−II線の拡大断面図である。

    【図3】本発明に係る歯間清掃具の全体の正面図である。

    【図4】本発明に係る歯間清掃具の分岐体の別の形態を示す部分側面図である。

    【図5】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す射出成形型の側面図である。

    【図6】本発明に係る歯間清掃具の第1の成形型を軸体の軸長に沿って分割した斜視図である。

    【図7】本発明に係る歯間清掃具の大きさを示す説明図である。

    【図8】本発明に係る歯間清掃具の突起の別の形態を示すものであって、(a) は正面図、(b) は側面図である。

    【図9】本発明に係る歯間清掃具の突起の別の形態を示すものであって、(a) は正面図、(b) 〜(d) は側面図である。

    【図10】本発明に係る歯間清掃具の突起の別の形態を示すものであって、(a) は正面図、(b) ,(c) は側面図である。

    【図11】本発明に係る歯間清掃具の突起の別の形態を示す正面図である。

    【図12】本発明に係る歯間清掃具の突起の別の形態を示す側面図である。

    【図13】本発明に係る歯間清掃具の軸体部分の別の形態を示す縦断正面図である。

    【図14】本発明に係る歯間清掃具を曲げ弾性率が異なる合成樹脂によって成形する場合の模式図である。

    【図15】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す模式図である。

    【図16】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す模式図である。

    【図17】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す模式図である。

    【図18】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す模式図である。

    【図19】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す模式図である。

    【図20】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す模式図である。

    【図21】本発明に係る歯間清掃具の製造方法を示す模式図である。

    【符号の説明】

    1 軸体 2 突起 2a 毛状体 2b ヒレ状体 21 突起本体 3 分岐体 5 射出成形型 51 第1のキャビティ 52 第2のキャビティ 53 第3のキャビティ 6 芯部材

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 富士男 愛知県高浜市稗田町4丁目1番地55 株式 会社三▲しゅう▼プレシジョン内 (72)発明者 鶴川 直希 大阪府四條畷市南野2丁目9−10 (72)発明者 松本 仁 大阪府吹田市千里丘上37−1−618

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