パーソナルケア機器による粉末送達のためのノズル及び方法

申请号 JP2017545712 申请日 2016-04-04 公开(公告)号 JP2018513713A 公开(公告)日 2018-05-31
申请人 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ; KONINKLIJKE PHILIPS N.V.; 发明人 ホッテンボス バルト; アドリアーンセン リーフェン; ウレルプ ヘレ;
摘要 パーソナルケア機器10のための粉末送達ノズル12は、本体28と、ガイド先端38と、粉末チャンバ50と、柔軟膜56と、を有する。本体28は、近位端から遠位端まで空気及び/又は液体を送達するための空気−液体チャネル30を含む。本体28の遠位端に配置されたガイド先端38は、空気−液体チャネル30に結合された開口部40を含み、空気及び/又は液体のパルスを放出するように構成される。粉末チャンバ50は、粉末52を格納するように構成されるとともに、吸気ポート42及び粉末出口ポート44を有する。柔軟膜56は、粉末チャンバ50と空気−液体チャネル30との間に配置される。空気−液体チャネル30を介した空気及び/又は液体のパルスの送達に応答して、粉末出口ポート44を介して粉末チャンバ50から放出される粉末の排出を機能させるために、圧 力 のパルスが、柔軟膜56に付与される。また、方法及びパーソナルケア機器も開示される。
权利要求

パーソナルケア機器のための粉末送達ノズルであって、 近位端から遠位端まで空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせを送達するように構成された少なくとも1つの空気−液体チャネルを持つ本体と、 前記本体の前記遠位端に配置されたガイド先端であって、前記空気−液体チャネルと結合されるとともに空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスを放出するように構成された開口部を含む前記ガイド先端と、 粉末を格納するとともに少なくとも1つの吸気ポート及び少なくとも1つの粉末出口ポートを持つ粉末チャンバと、 前記粉末チャンバの一部と前記空気−液体チャネルとの間に配置された柔軟膜と、 を有し、 前記空気−液体チャネルを介した空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスの送達に応答して、前記粉末出口ポートを介して前記粉末チャンバから排出される粉末の放出を作動させるために、圧のパルスが前記柔軟膜に付与される、ノズル。前記吸気ポートが、放出される粉末の量に比例して、前記出口ポートを介して放出される粉末の放出直後に空気又は周囲気体が前記粉末チャンバに入ることを可能にするように構成される、請求項1記載のノズル。前記少なくとも1つの吸気ポートが、一方向吸気バルブを有し、前記少なくとも1つの粉末出口ポートが、一方向排出バルブを有する、請求項1記載のノズル。前記粉末出口ポートが、前記ガイド先端内、前記開口部の近傍に配置される、請求項1記載のノズル。前記粉末出口ポートが、(i)前記開口部の深さと同じ深さ、及び、(ii)前記ガイド先端内の前記開口部の深さよりも大きい深さ、からなるグループから選択される1つを有する深さで前記ガイド先端内に配置される、請求項1記載のノズル。前記粉末チャンバが、(i)前記本体内に組み込まれたチャンバ、及び、(ii)前記本体に取付けられるように構成された交換可能なチャンバ、からなるグループから選択される少なくとも1つを更に有する、請求項1記載のノズル。前記粉末チャンバが、補給開口を持つ補給可能チャンバを更に有し、前記補給開口が、(i)粉末で前記補給可能チャンバの補給を可能にするために開かれ、(ii)前記粉末で前記補給可能チャンバを補給後に閉じられる、ように構成された、請求項1記載のノズル。パーソナルケア機器のノズルを介して粉末を送達するための方法であって、 近位端から遠位端まで空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせを送達するように構成された少なくとも1つの空気−液体チャネルを持つ本体を供給するステップと、 前記本体の前記遠位端に配置されたガイド先端であって、前記空気−液体チャネルと結合されるとともに空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスを放出するように構成された開口部を含む前記ガイド先端を供給するステップと、 少なくとも1つの吸気ポート及び少なくとも1つの粉末出口ポートを持つ粉末チャンバ内に粉末を格納するステップと、 前記粉末チャンバの一部と前記空気−液体チャネルとの間に柔軟膜を配置するステップと、 を有し、 前記空気−液体チャネルを介した空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスの送達に応答して、前記粉末出口ポートを介して前記粉末チャンバから排出される粉末の放出を作動させるために、圧力のパルスが前記柔軟膜に付与される、方法。前記吸気ポートが、放出される粉末の量に比例して、前記出口ポートを介して放出される粉末の放出直後に空気又は周囲気体が前記粉末チャンバに入ることを可能にするように構成される、請求項8記載の方法。前記少なくとも1つの吸気ポートが、一方向吸気バルブを有し、前記少なくとも1つの粉末出口ポートが、一方向排出バルブを有する、請求項8記載の方法。前記粉末出口ポートが、前記ガイド先端内、前記開口部の近傍に配置される、請求項8記載の方法。前記粉末出口ポートが、(i)前記開口部の深さと同じ深さ、及び、(ii)前記ガイド先端内の前記開口部の深さよりも大きい深さ、からなるグループから選択される1つを有する深さで前記ガイド先端内に配置される、請求項8記載の方法。前記粉末チャンバが、(i)前記本体内に組み込まれたチャンバ、及び、(ii)前記本体に取付けられるように構成された交換可能なチャンバ、からなるグループから選択される少なくとも1つを有する、請求項8記載の方法。前記粉末チャンバが、補給開口を持つ補給可能チャンバを更に有し、前記補給開口が、(i)粉末で前記補給可能チャンバの補給を可能にするために開かれ、(ii)前記粉末で前記補給可能チャンバを補給後に閉じられる、ように構成された、請求項8記載の方法。

说明书全文

本発明は、一般にパーソナルケア機器に関し、より具体的には、パーソナルケア機器による粉末送達のためのノズル及び方法に関する。

口腔ケアのための経口治療薬のスマートな持続放出のために、乾燥粒子を使用することは、液体中の粒子懸濁液の使用よりも多くの利点を提供する。幾つかの薬剤は、例えば、安定した液体製剤中に容易に処方することができないが、乾燥粒子中に処方された場合、長い貯蔵寿命を有することができる。そのような薬剤の例は、活性化剤と組み合わされた過酸化素、酵素、及び、プロバイオティクスなどである。さらに、懸濁液から粒子を送達するとき、粒子特性は、歯又は他の口腔表面への速い接着のために調整される必要がある。乾燥粒子の場合、毛細管により歯に存在する唾液膜に直ちに付着するので、これはあまり好ましくない。

当然のことながら、フィリップス(登録商標)のSonicare(登録商標)AirFloss(登録商標)テクノロジーは、シリンダを備えた装置内に空気パルスを発生させ、空気流を生成して乾燥粒子を歯に向けて推進させるのに役立つ駆動トレインとなり得る。AirFlossプラットフォームは、他の口腔ケア用消費者装置と比較して、乾燥粒子状物質を送達するのに特に適しているようである。

乾燥粒子は、歯に向かって運ばれる空気流に供給される必要がある。しかし、これがAirFloss装置の内部で行なわれると、乾燥した粒子がノズルの内部に付着してノズルを詰まらせ、また不都合に搬送を妨げる可能性がある。

従って、当該技術分野における問題を解決するための改善された方法及び装置が望まれている。

或る態様によれば、パーソナルケア機器のための粉末送達ノズルは、空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせを近位端から遠位端に送達するように構成された少なくとも1つの空気−液体チャネルを持つ本体を有する。ガイド先端は、本体の遠位端に配置され、このガイド先端は、空気−液体チャネルに結合された開口部を含み、空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスを放出するように構成される。粉末を格納するための粉末チャンバが設けられ、少なくとも1つの吸気ポートと少なくとも1つの粉末出口ポートとを有する。柔軟膜が、粉末チャンバの一部と空気−液体チャネルとの間に配置され、空気−液体チャネルを介した空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスの供給に応答して、粉末出口ポートを介して粉末チャンバから放出される粉末の排出を機能させるために、圧力のパルスが柔軟膜に付与される。好適には、粉末は、ノズルから排出される際に、空気/液体の流れの中でノズルの外側に放出される。

他の態様によれば、吸気ポートは、排出される粉末の量に比例して、出口ポートを介して排出される粉末の放出の直後に空気又は周囲気体が粉末チャンバに入ることを可能にするように構成される。他の実施形態では、粉末の放出直後に、空気又は周囲気体が、その後の粉末の送達のために、放出される粉末の量に比例して吸気ポートを介して粉末チャンバに入る。或る実施形態では、少なくとも1つの吸気ポートは、一方向吸気バルブを有し、少なくとも1つの粉末出口ポートは、一方向排出バルブを有する。

他の態様によれば、粉末出口ポートは、開口部の近傍でガイド先端内に配置される。他の実施形態では、粉末出口ポートは、(i)開口部の深さと同じ深さ、及び、(ii)ガイド先端内の開口部の深さよりも大きい深さ、からなるグループから選択される1つを有する深さでガイド先端内に配置される。

他の態様によれば、粉末チャンバは、(i)本体内に組み込まれたチャンバ、及び、(ii)本体に取付けられるように構成された交換可能なチャンバ、からなるグループから選択される少なくとも1つを更に有する。或る実施形態では、粉末チャンバは、本体に取付けられるように構成された交換可能なチャンバを有し、柔軟膜は、粉末チャンバの一部を有する。他の実施形態では、粉末チャンバは、本体に取付けられるように構成された交換可能なチャンバを有し、柔軟膜は、ノズル本体の一部を有する。

他の態様によれば、粉末チャンバは、(i)粉末により補給(詰め替え)可能なチャンバの再充填を可能にするように開かれ、(ii)粉末によりチャンバの補給後に閉じられるように構成された、補給開口を有する詰め替え可能なチャンバを有する。さらに、補給開口は、補給キャップの取り外しにより、補給開口を介した補給が可能となるとともに、補給キャップの交換が補給開口を閉じることを促進する、補給キャップを含む。

更なる利点及び有用性が、以下の詳細な説明を読んで理解することにより、当該技術分野における当業者にとって明らかとなるであろう。

本開示の実施形態は、様々な構成要素及び構成要素の配置、並びに、様々なステップ及びステップの配置の形態を取り得る。従って、図面は、様々な実施形態を説明するためのものであり、実施形態を限定するものとして解釈されるべきではない。図面において、同様の参照番号は同様の要素を指す。さらに、図面は一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。

図1は、歯の歯間領域に粉末を送達するとともに本開示の様々な実施形態に係る乾燥粉末送達手順を実装するための装置の斜視図である。

図2は、本開示の一実施形態に係る、歯の歯間領域への粉末送達及び粉末送達手順の実施のための装置とともに使用するための、粉末送達ノズルの様々な構成要素の概略断面図である。

図3は、本開示の一実施形態に係る、歯の歯間領域への粉末送達及び粉末送達手順の実施のための装置とともに使用するための粉末送達ノズルの斜視図である。

図4は、本開示の一実施形態に係る、歯の歯間領域への粉末送達及び粉末送達手順の実施のための装置とともに使用するための粉末送達ノズルの他の斜視図である。

図5は、本開示の他の実施形態に係る、歯の歯間領域への粉末送達及び粉末送達手順の実施のための装置とともに使用するための、粉末送達ノズルの様々な構成要素の概略断面図である。

本開示の実施形態及びその様々な特徴及び有利な詳細は、図面に記載及び/又は図示され、以下の説明において詳述される非限定的な実施例を参照してより完全に説明される。図面に示された特徴は必ずしも正確な縮尺で描かれておらず、一実施形態の特徴は、本明細書に明示的に述べられていなくても当業者が認識するであろう他の実施形態と共に使用され得ることに留意されたい。本開示の実施形態を不必要に不明瞭にしないために、周知の構成要素及び処理技術の説明を省略することができる。本明細書で使用される例は、本発明の実施形態が実施され得る方法の理解を容易にし、さらに、当業者が同じことを実施することを可能にすることを意図したものである。従って、本明細書の実施例は、添付の特許請求の範囲及び適用法によってのみ定義される本開示の実施形態の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

本開示の実施形態は、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコル、デバイス、装置、材料、用途などに限定されず、これらは変更され得ることが理解される。本明細書で使用する用語は、特定の実施形態のみを説明するために使用され、特許請求される実施形態の範囲を限定することを意図するものではないことも理解されたい。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上他に明確に指示しない限り、複数の言及を含むことに留意されたい。

他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示の実施形態が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載された方法及び材料と類似又は同等の任意の方法及び材料が、実施形態の実施又は試験において使用され得るが、好ましい方法、デバイス及び材料が記載される。

歯間腔は、一般に口腔病に最も罹患しやすい口の中の領域を指す。なぜなら細菌はこれらのアクセス困難な部位に容易に蓄積する可能性があるからである。歯肉炎及び虫歯のような一般的な病気は歯間腔で最も一般的である。歯間空間内及び周囲に送達される乾燥粒子を用いた口腔ケア用経口治療剤のスマートな持続放出は、このような疾患を予防することができる。歯間空間の領域が隔離されているため、スマートで持続的な放出システムが、歯間空間において容易に保持され得るが、歯の表面(例えば、頬側/唇側及び舌側/口蓋表面)上で、このようなシステムは、例えば、食事によって、容易に除去され得る。

本開示の実施形態に関連して、本発明者らは、乾燥粉末製剤は、長い貯蔵寿命を有し、気液流を使用して口腔内で送達され、直ちに濡れた口腔表面(例えば歯)に固着し、必要な場所で薬剤を放出させるため、乾燥粉末製剤が口腔内の薬剤のスマートで緩やかな放出のために理想的であることを見出した。現在のPhilips Sonicare AirFloss技術を使用して粉末の送達を推進することができるが、ハンドルに粉末チャンバを構築することは困難であり、粉末がノズルの濡れた内部に付着する危険性が高く、乾燥した粒子の送達に効果的でない恐れがある。本開示の実施形態によれば、粉末放出を空気パルスによって駆動し、粉末出口をノズルの出口に配置して、最適な粉末供給を提供する、粉末チャンバを備えた特別なノズルが開示される。粉末チャンバは、ノズルに取り付けられているか、ノズルに組み込まれており、ノズルのAirFloss空気−液体チャネルの内側に向かう柔軟膜を備えている。装置の空気パルスは、各空気−液体ショットで、粉末チャンバの出口からノズルの先端の外側の空気−液体の流れの中に、一定量の粉末を歯に向けて押し出すのに十分な圧力を加える。本明細書では、例えば交換可能な粉末チャンバカートリッジを有するものと、粉末チャンバを再充填するための再充填装置を有するものとの、異なる実施形態を開示する。

本明細書で開示されるように、一実施形態では、乾燥粒子供給を達成するためにノズルのみが変更される設計が提案される。粉末チャンバがノズルに組み込まれ、粉末出口はノズルの空気−液体出口に、又は、その近くにある。空気−液体チャネルの内側に接続されたチャンバ壁は、可撓性材料で作られている。空気−液体圧力パルスがノズルを通って移動すると、高圧は可撓性材料を介して粉末チャンバを圧縮し、粉末を粉末出口から放出し、粉末を空気−液体ストリーム中に噴出して粉末を歯に運ぶ。また、他の実施形態も開示される。

ここで図1を参照すると、本開示の様々な実施形態に係る、歯の歯間領域への粉末送達及び粉末送達手順の実施のための装置10の斜視図が示されている。装置10は、本開示の一実施形態に係るユーザ交換可能な粉末送達ノズル12を含む。装置は、作動ボタン18、ハンドル20、液体容器22、制御電子装置24、及び、少なくとも1つのマイクロバーストポンプ26を更に含む。ユーザ交換可能な粉末送達ノズル12は、一般に、ノズルの近位端32からノズルの遠位端34まで延びる少なくとも1つのチャネル(30、図2)を有する細長い本体28と、少なくとも1つのチャネルに結合された少なくとも1つの開口部40を具備するガイド先端38と、を含む。

ノズル12は、図2を参照して本明細書でさらに説明するように、吸気ポート42及び粉末出口ポート44を更に有する。ノズル12の細長い本体の近位端32とハンドル20の遠位端との結合に応答して、装置の少なくとも1つの容器22と少なくとも1つの開口部40との間に少なくとも1つのチャネル(30、図2)を介して適切な流体接続が確立される。

ここで図2を参照すると、歯の歯間領域への粉末送達のための装置10と共に使用するとともに本開示の一実施形態に係る粉末送達手順を実装するための粉末送達ノズル12の様々な構成要素の概略断面図(図2A)が示されている。図2Bは、ガイド先端38の正面図を示している。

上述したように、パーソナルケア機器用の粉末送達ノズル12は、空気及び/又は液体を近位端32から遠位端34に送達するように構成された少なくとも1つの空気−液体チャネル30を持つ本体28を有する。ガイド先端38は、本体の遠位端34に配置され、空気−液体チャネル40に結合された開口部40を含む。開口部40は、空気及び/又は液体のパルスを放出するように構成される。

また、ノズル12は、粉末52を貯蔵するためのノズル12の遠位端34に近接して配置され、少なくとも1つの吸気ポート42及び少なくとも1つの粉末出口ポート44を有する粉末チャンバ50を含む。或る実施形態では、粉末チャンバ50は、補給開口及びキャップ54を有する補給可能チャンバを更に有し、補給開口及びキャップ54は、(i)粉末で補給可能チャンバを補給できるように開放され、(ii)補給可能なチャンバに所望の粉末を補給した後に閉じられるように構成されている。補給開口は、補給キャップを含み、補給キャップを取り外すことによって補給開口を介して補給することができ、補給キャップの交換が補給開口の閉鎖を容易にする。

依然として図2を参照すると、ノズル12は、粉末チャンバ50の一部と空気−液体チャネル30との間に配置された柔軟膜(可撓性膜)56を更に含む。或る実施形態では、柔軟膜56は、任意の適切な可撓性材料を含む。典型的な適切な可撓性膜材料は、ゴム、例えばシリコーンゴムである。ゴムの利点は、それらが非常に弾性に富むことである。空気圧パルス印加後、ゴム膜は元の形状に緩和され、放出された粉末によってそこに生成された間隙を充填する周囲空気によって元の体積になる。当業者であれば、適切なショアA硬度を選択し、所与のノズルの実施のためにゴム膜を適切な厚さ及びサイズにすることによって、空気圧パルスによって移動可能であるほど十分に柔軟であるだけでなく、元の形状に戻り、吸気ポート42を通じて周囲空気を引き込むほど十分に強い、作動可能な膜を設計可能であることが理解されよう。さらに、これがヒトの口に内容物を送達するために使用される場合、適切な可撓性材料は経口摂取可能な材料を含有することが承認されたものを含む。

或る実施形態では、少なくとも1つの吸気ポート42は、一方向吸気バルブを有し、少なくとも1つの粉末出口ポート44は、一方向排出バルブを有する。また、吸気ポート42及び粉末出口ポート44は、対向する向きに配置されており、吸気ポート42は、粉末チャンバ50の一端に近接し、粉末出口ポート44は、粉末チャンバの他端に近接している。さらに、吸気ポート42は、使用中に吸気ポート42が常に口の外側にある、即ち汚染物(例えば唾液)が粉末チャンバに入るのを防ぐために、ガイド先端38から十分に遠くに配置されるべきである。或る実施形態では、吸気ポートは、ノズルの近位端又は基部のより近くに配置することができる。例えば、粉末チャンバは、ノズルの基部に近接して延在してもよく、及び/又は、適切なチャネル又はチューブが、粉末チャンバの基部の吸気ポート42からノズルの基部近くの位置に延在するようノズル内に組み込まれていてもよい。さらに、粉末出口ポート44は、開口部40に近接してガイド先端38内に配置される。さらに、粉末出口ポート44は、(i)開口部40と同じ深さ、(ii)ガイド先端38内部の開口部40の深さよりも大きい深さ、からなるグループから選択される1つを有する深さでガイド先端38内に配置される。

図2に示すように、粉末出口ポート44は、ガイド先端38内の開口部40の深さよりも深いところでガイド先端38内に配置される。好ましくは、粉末出口ポート44は、開口部40を介して排出される流体が粉末出口ポート44を妨害せず、又は、望ましくない閉塞を起こさないように、ガイド先端38内に配置される。図2Bの実施形態では、開口部40がガイド先端の中心にあり、粉末出口ポート44が中心から外れているが、限定するものではない。なぜなら、開口部40に関して、粉末出口ポート44の他の空間的構成が可能であるためである。

他の実施形態では、ガイド先端38は、ノズル12を有する装置10の使用中に、開口部40と使用者の歯との間、且つ、粉末出口ポート44と使用者の歯との間の所望の間隔を確立する際に使用するための適切なスペーサの形態の距離ピース58を含む。例えば、距離ピース58は、ガイド先端38においてノズル12の遠位端から延びるリング又は他の適切な形状を有することができる。距離ピースは、ノズルの一体部分をさらに備えていてもよく、又は、取り外し可能な距離ピースを備えていてもよく、この距離ピースは、異なる距離寸法の複数の距離ピースから選択可能であり、ユーザが、個々のユーザにとって最も適した距離を選択可能にしている。取外し可能な距離ピースは、圧入、ねじ接続、又は、類似の方法などの任意の適切な方法を用いてガイド先端38に連結することができる。

図2に示すような一実施形態では、粉体チャンバ50は、ノズルの流体出口(即ち、開口部40)に、又は、その近くに、粉末出口(即ち、粉末出口ポート44)を有するノズル12内に組み込まれる。洗浄流体チャネルの内側に接続されたチャンバ壁(即ち、空気−液体チャネル30)は、可撓性材料(即ち、柔軟膜56)で作られている。空気(又は、空気−液体)圧力パルスがノズルを通って移動すると、高圧は、可撓性材料を介して粉末チャンバを圧縮し、粉末を空気(又は、空気−液体)中に放出する粉末出口から放出する流れを開口部の外側に送り、歯に送る。他の実施形態では、粉末は、空気/液体流に入ることなく、粉末出口からの噴出速度によって歯に直ちに送達されてもよい。

別の言い方をすれば、動作中、ハンドル20内の流体システムを介して提供される空気−液体パルスの方向60において、空気−液体チャネル30を介して、空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスの送達に応答して、圧力パルスが可撓性膜56に加えられ、粉末出口ポート44を介して粉末チャンバ50から排出される粉末52の放出を作動させる。一実施形態では、粉末の放出は、乾燥粉末の所定の適用のための所望の用量の粉末を含む。吸気ポート42は、放出された粉末の投与量に比例して出口ポート44を介して放出された粉末の放出直後に空気又は周囲気体が粉末チャンバ50に入ることを可能にするように構成される。例えば、粉末の放出の直後に、空気又は周囲気体が、その後の粉末の供給のために、放出された粉末の量に比例して、吸気ポート42を介して粉末チャンバ50に入る。

少なくとも1つの動作モードを作動ボタン18を介して作動させることに応答して、ガイド先端38を歯の間の歯間領域に向けると、少なくとも1つのマイクロバーストポンプ26が、制御電子装置24を介して、(i)第1のチャネル30を介して少なくとも1つの開口部40に容器22から液体をポンプするための第1の設定において、動作可能になる。歯の間の歯間領域に向かってガイド先端38を向けている間に少なくとも1つの動作モードを作動させることに更に応答して、少なくとも1つのマイクロバーストポンプ26が、少なくとも1つの開口部40の近傍の粉末出口ポート44を介して粉末チャンバ50から乾燥粉末をポンプするため、(ii)第1の設定と同じでも異なっていてもよい第2の設定において、動作可能である。粉末出口ポート44は、歯間領域における、及び/又は、歯間領域の周囲の歯の表面に排出される乾燥粉末を送達及び堆積させるために乾燥粉末を放出する。

異なる方法で示されているように、図2は、空気−液体チャネル30を粉末チャンバ50から分離する柔軟膜56を有するノズル設計を示している。空気(又は、空気−液体)パルスが柔軟膜56と接触するとすぐに、柔軟膜は、粉末チャンバ50から粉末チャンバ出口44(即ち、粉末出口ポート)から特定の量の粉末52を押し出す。出口44は、例えば、流体が乾燥粉末チャンバ50に入るのを防止するために、可撓性ダックビルバルブを有することができる。洗浄用空気−液体ノズル出口40(即ち、洗浄開口部)は、歯から円筒状の距離片又は円錐58で最適距離に保持される。粉末52を空気(又は、空気−液体)流に流入させるために、粉末出口44は、図2に示されるよに、距離ピース58の内側に配置されるか、距離円錐の外側に配置されるが、粉末を円錐における穴(又は、適切な開口部)を通じて排出させ、それによって空気(又は、空気−液体)流をもたらす。他の実施形態では、粉末は、円錐の外側の歯/歯肉部分に導かれ、以前に洗浄された歯間空間にさえ向けられ得る。ここで、粉末出口は、ノズルが歯のアーチに対して平行に保たれた状態で、洗浄開口部を越えて1つの歯に配置され、歯の後ろにおいて洗浄が前に向かって開始される。空気(又は、空気−液体)ショット又はパルスの後、粉末チャンバ50は、元の体積に戻り、空気は、他のダックビルバルブ42(即ち、吸気ポート)を通じてチャンバに入ることができる。

図2にも示されているように、バルブ42に向かうチャネルは、ノズル上で比較的高く、即ち遠位端34に近接して示されている。出口44から粉末を排出した後に外部からバルブ42に空気が入る位置は口の外に留まるべきであることに留意すべきである。従って、バルブ42に向かうチャネルは、使用時にバルブ42を口の外に保ちながら、ハンドル20に近い空気入口を形成するように、下方に細長くすることができる。粉体チャンバ50内の空気は、特に、粉体チャンバがより少ない粉末を含み、より多くの空気を含むプロセスの後の段階で、出口バルブ44を通って粉末52を輸送するのを助ける。これはまた、粉末の投与量を一定レベルに維持するのに役立ち、初めは、粉末を完全に充填することによって投与量が高くなり、最終的には、より強い空気流が出るために投与量が高くなり、より効果的に粉末を輸送することができる。粉体チャンバ50を補充するために、キャップ54を開くことができる。

ここで図3を参照すると、歯の歯間領域への乾燥粉末送達のための、及び、本開示の一実施形態に係る乾燥粉末送達手順を実装するための装置10と共に使用するための粉末送達ノズル12の斜視図(即ち、ノズルの裏側表面から見た図)が示されている。図示されているように、吸気ポート42は、ノズルの近位端32に最も近い粉体チャンバの一端近くのノズルの背面に配置されている。

ここで図4を参照すると、歯の歯間領域に粉末を送達するとともに、本開示の一実施形態に係る粉末送達手順を実装するための装置10とともに使用するための粉末送達ノズル12の別の斜視図(即ち、一方の側から見て、ノズルの前方外面に向かって見た図)が示されている。図示されているように、粉末出口ポート44は、ノズルの遠位端34に最も近い粉末チャンバの反対側近傍である、ノズルの前面上に配置されている。この図では、粉末出口44は、ガイド先端38内に位置し、洗浄開口部40に近接して示されている。さらに、距離ピース58を越えて延びるように、洗浄開口部40が示されている。

ここで図5を参照すると、歯の歯間領域への粉末送達、及び、本開示の他の実施形態に係る粉末送達手順を実装するための装置10とともに使用するための粉末送達ノズル12の様々なコンポーネントの概略的な断面図が示されている。図5の実施形態は、図2に示す実施形態と同様であるが、以下の点が異なる。図5に示すように、粉体チャンバ50は、交換可能な粉末チャンバカートリッジ62を有し、柔軟膜56は、交換可能なカートリッジの粉末チャンバ50の一部を有している(又は、膜は、ノズル上にあり得る)。交換可能なカートリッジ62は、取り外し可能な詰め替えキャップを有さないことが好ましいが、必要に応じて、又は、好みに応じて、取り外し可能な詰め替えキャップが設けられてもよい。また、交換可能なカートリッジ62は、任意の適切な取り付け方法を使用して、本体28に取り付けられるように構成されている。取り付けられると、柔軟膜56と空気−液体チャネル30との間に適切なシールが形成され、粉末の送達が上述のように達成される。交換可能なカートリッジ62は、例えば、「クリック・イン・プレイス(click-in place)」タイプのコンポーネント又は同様のコンポーネントを含むことができる。

使用される粉末の種類は、本開示の実施形態の特定の主題ではないが、幾つかの詳細を以下に開示して、本開示の実施形態の理解をより具体的にする。粉末が吸入されるのを防ぐために、粒子は、典型的には、直径が10マイクロメートルより大きくなければならない。使用される典型的な粉末サイズは、直径約0.1mmの粒子であってもよい。使用者の口に0.1mmの粉末の層で全ての歯間スペース(約5000mm2)を被覆するのに必要な粉末の量は約0.5mlであり、これはノズルに取り付けられた小さなチャンバに容易に収容することができる。粒子は、ポリマー及び放出される活性な経口剤を含有することができる。ポリマーの例は、歯によく接着することが知られており、活性な口腔ケア剤を保持し、ゆっくりと放出することができる、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマー(Gantrez(登録商標))であり得る。このような乾燥ポリマー粒子が濡れた表面に当たると、それは直ちに付着し、膨潤を開始し、さらにしっかりと付着する。能動的口腔ケア剤は、抗菌剤、フッ化物(抗う蝕)、又は、より特異的な有益な薬剤(例えば、抗感受性)であり得る。治療剤の送達のための粉末製剤は、医学において非常に一般的である。例えば、吸入薬だけでなく、粉末も食品産業において広く使用されている。そのような粉末の製造は、当該技術分野において一般的に知られており、従って、ここではさらに説明する必要はない。

他の実施形態によれば、パーソナルケア機器のノズルを介して粉末を送達する方法は、空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせを近位端からその遠位端に送達するように構成された少なくとも1つの空気−液体チャネルを持つ本体を供給する。また、当該方法は、本体の遠位端に配置されたガイド先端を提供することを有し、ここで、ガイド先端は、空気−液体チャネルに連結された開口部を含み、空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせを吹き出すように構成される。さらに、当該方法は、少なくとも1つの吸気ポート及び少なくとも1つの粉末出口ポートを有する粉末チャンバ内に粉末を格納するステップと、空気−液体チャネルを介して空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスを送達することに応答して、柔軟膜を粉末チャンバの一部と空気−液体チャンネルとの間に配置するステップと、を有する。ここで、圧力のパルスが、柔軟膜に付与され、粉末出口ポートを介して粉末チャンバから排出される粉末の放出を作動させる。好適には、粉末は、ノズルから排出される際に空気/液体の流れにおいてノズルの外側に排出されることができる。

本方法の一実施形態では、吸気ポートは、排出される粉末の量に比例して出口ポートを介して放出された粉末の放出の直後に空気又は周囲気体が粉末チャンバに入ることを可能にするように構成される。他の実施形態では、粉末の放出直後に、空気又は周囲気体が、その後の粉末の送達のために、放出される粉末の量に比例して吸気ポートを介して粉末チャンバに入る。

さらに他の実施形態によれば、歯の歯間領域に乾燥粉末を送達するためのパーソナルケア機器は、本明細書で開示される乾燥粉末送達ノズルを有する。当該パーソナルケア機器は、空気−液体チャネルに結合されるように構成された少なくとも1つのマイクロバーストポンプと、送達のための液体及び空気の少なくとも1つを保持する容器と、を更に有し、少なくとも1つのマイクロバーストポンプは、容器と空気−液体チャネルとの間を結合する。上記機器は、少なくとも1つの動作モードで、少なくとも1つのマイクロバーストポンプを作動させるためのコントローラを更に有する。少なくとも1つのマイクロバーストポンプは、ガイド先端を歯の間の歯間領域に向けて動かす少なくとも1つの動作モードの作動に応答して、液体及び空気の少なくとも1つを容器から空気−液体チャネルを介して開口部にポンプし、そこから液体及び空気の少なくとも1つを歯間領域の歯の表面上に放出するように動作可能である。さらに、或る動作モードでは、空気−液体チャネルを介して、空気、液体、又は、空気と液体との組み合わせのパルスの送達に応答して、圧力のパルスが、柔軟膜に印加され、粉末出口ポートを介して粉末チャンバから排出される粉末の放出を作動させる。他の実施形態では、少なくとも1つの動作モードは、(i)より低い圧力の液体及び空気の洗浄ショット又はパルスであって、粉末の放出を作動させるのに不十分な低圧の洗浄ショット、並びに、(ii)空気のみのより高い圧力のショット又はパルスであって、粉末の放出を作動させるのに十分な高圧のショットを含むことができる。

以上、幾つかの例示的な実施形態について詳細に説明したが、当業者は、本開示の実施形態の新規な教示及び利点から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの変更が可能であることを容易に理解する。例えば、本開示の実施形態は、限定された空間において粉末送達が必要とされる口腔ケア製品及び他の用途において有利に使用することができる。従って、そのような変更の全ては、添付の特許請求の範囲で定義される本開示の実施形態の範囲内に含まれることが意図される。特許請求の範囲において、means-plus-function節は、構造的均等物だけでなく、列挙された機能を実行するものとして本明細書に記載された構造をカバーすることを意図している。

さらに、1又は複数の請求項の括弧内の参照符号は、請求項を限定するものと解釈されてはならない。「有する(comprising、comprises)」などの単語は、請求項又は明細書全体に列挙された要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素の単数の参照は、そのような要素の複数の参照を排除するものではなく、逆も同様である。1又は複数の実施形態は、幾つかの異なる要素を含むハードウェアによって、及び/又は、適切にプログラムされたコンピュータによって実装されてもよい。幾つかの手段を列挙する装置の請求項において、これらの手段の幾つかは、同一のハードウェアアイテムによって具体化されてもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用できないことを示すものではない。

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