手持ち式歯科装置ならびにその適用

申请号 JP2011277752 申请日 2011-12-19 公开(公告)号 JP5735409B2 公开(公告)日 2015-06-17
申请人 イボクラール ビバデント アクチェンゲゼルシャフト; 发明人 オリバー ベンツ; ダリオ トマジーニ;
摘要
权利要求

ケース部材(12)と、光源(14)、制御装置(36)とエネルギー源(20)と少なくとも1個の電気二重層コンデンサ(26,28)の形式のエネルギー蓄積器と結合された少なくとも1個のLEDを有する手持ち式歯科装置であり、前記エネルギー源(20)と前記電気二重層コンデンサ(26,28)は一つの前記手持ち式歯科装置内に備えられており、前記エネルギー源(20)が歯科装置のケース部材(12)内に配置されるとともに、光源(14)に対して前記エネルギー源と前記電気二重層コンデンサ(26,28)から同時に給電し、前記光源(14)が切断されている際に前記エネルギー源(20)によって前記電気二重層コンデンサ(26,28)にその公称電圧まで蓄電させることを特徴とする歯科装置。局部エネルギー源(20)は少なくとも1個の充電可能な蓄電池から形成されることを特徴とする請求項1記載の歯科装置。少なくとも局部エネルギー源(20)がケーブルおよび/または電気接触端子および/または電磁誘導インタフェースを使用して外部エネルギー源と接続可能であることを特徴とする請求項1または2記載の歯科装置。照射工程の間電気二重層コンデンサ(26,28)から光源(14)への供給電流がエネルギー源(20)からの供給電流の少なくとも2倍の値を有することを特徴とする請求項1記載の歯科装置。電気二重層コンデンサ(26,28)の蓄電状態あるいは電圧の監視回路を設け、それによって電圧および/または蓄電状態が所与の閾値以上である際にのみ照射工程を付勢可能にすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の歯科装置。電気二重層コンデンサ(26,28)の蓄電状態あるいは電圧の監視回路を設け、それによって電気二重層コンデンサ(26,28)が未だ完全充電されてはいないものの蓄電状態が所与の値以上である際にのみ照射工程を付勢可能にすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の歯科装置。照射工程の間に歯科装置を3秒未満である所与の時間点入することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の歯科装置。光源が4000ないし20000mW/cm2の照度の光を放射することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の歯科装置。LEDは周知の方式によって冷却部材上に装着された少なくとも1個のLEDチップを備えてなり、前記冷却部材が送風機によって生成された冷却気流によって冷却可能な冷却リブを備えることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の歯科装置。電気二重層コンデンサ(26,28)と協同作用する独立した冷却装置を設け、それによって電気二重層コンデンサ(26,28)の対流冷却を実施可能にすることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の歯科装置。冷却気流が光源と電気二重層コンデンサ(26,28)の間で実質的に光放射方向に対して垂直に歯科装置を通って通流し、それによって光源の電流供給線をも冷却することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の歯科装置。電気二重層コンデンサ(26,28)が複数の個別キャパシタから形成され、それらが相互に並列および/または直列に接続されるとともに電圧および電流均等化回路と共に平衡化システムを構成することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の歯科装置。電気二重層コンデンサが少なくとも1個のリチウムイオンキャパシタ(26,28)からなることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の歯科装置。

说明书全文

この発明は、請求項1前段に記載の手持ち式歯科装置に関する。

光源ならびに蓄電池等のエネルギー源を有する手持ち式の歯科装置は歯科技術の分野において久しい以前から知られている。その一例は独国特許出願公開第4211230号(A1)明細書によって知られている歯科装置であり、それによれば再充電可能な蓄電池によって光源が動作する。

ワイヤレス式の光硬化装置は可能な限り重くならないようにする必要がある。

歯科医師ならびに歯科技工士は可能な限り短い重合サイクルを実現するよう努している。そのため近年、例えば20ないし30秒の光放射サイクルを可能にする高出力のLEDチップが利用可能になっている。

独国特許出願公開第102004033699号(A1)明細書により、ウルトラキャパシタ(電気二重層コンデンサ)をエネルギー蓄積器として使用するワイヤレス式の光硬化装置が知られている。このウルトラキャパシタはその当時利用可能であったLEDチップに充分なエネルギーを供給する能力を有していて、ウルトラキャパシタの再充電が必要になるまでに6ないし7回の重合サイクルが可能であった。

エネルギーが少なすぎる場合、提供される充電量が1回の重合サイクルに対しても不充分であり、それによって重合化されないモノマーが歯科補綴部材の深い層中に残留する危険性が生じ、遊離基が発癌性を有する疑いがあることからこのとは極めて危険視されている。

このことは特に、今日LEDの出力が10ワットに達し、唯1回の重合サイクルにおいてもウルトラキャパシタが充分に蓄電されていなければ蓄積された充電量が充分とならない危険が生じるためさらに深刻である。

この種の従来から知られているウルトラキャパシタを使用した光硬化装置の別の一例が国際公開第2010/029519号パンフレットによって知られている。この解決方式においても、従来の技術によって知られている電池を代替して光源の動作のために必要な出力を放出すべできあるウルトラキャパシタが充電器によって充電される。

手持ち式、特にスティック型の手持ち式光硬化装置において、ウルトラキャパシタを収容するために利用可能なスペースが限定されており、また手持ち式の光硬化装置が重くなり過ぎないようにする必要がある。

さらに、可能な限り大きな容量を達成するために公称電圧が正確に充電電圧に相当するキャパシタを使用することによって固有出力密度を上昇させることも試みられている。しかしながら、余剰電圧が使用不可能であり、またキャパシタの許容誤差の発生に際して高度に発展した電子構成部品に過負荷がかかることが難点である。

しかしながら、キャパシタ内に使用される材料は高毒性であり患者が粘膜を介してそれを吸収する可能性があるため、歯科診療所においてキャパシタの爆発が重大な事故につながる危険性がある。

約10年前から知られているウルトラキャパシタを使用した光硬化装置の別の問題は、既に歯科診療所に存在している光硬化装置を使用可能にする必要がある点にある。

例えば歯科医師が、各層が少なくとも部分的に硬化した複数の層で塗付した重合すべき歯科材料の光硬化を実施した後に最終的な硬化を実行すべきであると判断した際に、場合によってはウルトラキャパシタがもはや充分なエネルギーを供給可能でない可能性がある。

しかしながら、不充分に充電されたキャパシタによる部分的な硬化は、最上部の層のみが硬化されて下方の層が一旦非硬化のまま残留するという結果につながる。このことは後の“追加的硬化”と関連し、従って歯科補綴部材がさらに側部も収縮してそれが極めて不要な縁部亀裂につながる。

従って、重合材料の個々の増加層の部分硬化よりも通常長い時間を要する最終硬化についても充分なエネルギーを使用可能であることが重要である。しかしながら、通常ウルトラキャパシタは最も高い負荷が求められた際に丁度最も低い余剰エネルギーを有し、それが歯科医師に危機的な状況と賠償請求をもたらす危険性がある。

そのことを防止するためにこの種の光硬化装置の使用に際しては常に2台の光硬化装置を用意し、1台を前記の状況の際の予備とすることが一般化している。

一方でこのことは著しい追加コストを伴う。

独国特許出願公開第4211230号(A1)明細書

独国特許出願公開第102004033699号(A1)明細書

国際公開第2010/029519号パンフレット

従って本発明の目的は、歯科診療所における危機的な状況を有効に防止するとともに、歯科医師の診療ブース毎に1台のみの光硬化装置で充足させることを可能にする、請求項1前段に記載の手持ち式歯科装置を提供することにある。

前記の課題は本発明に従って請求項1により解決される。好適な追加構成が従属請求項によって示される。

本発明によれば、エネルギー源としての蓄電池と電気二重層コンデンサの両方による同時のエネルギー供給によって、手持ち式歯科装置を充電スタンドに装着することなく5回あるいは6回以上の重合サイクルを実施した場合でも前記電気二重層コンデンサが充分に充電された状態にあることが常に保証される点が極めて好適である。

その際、電池あるいは蓄電池が歯科装置内の局部エネルギー源として極めて高い固有エネルギー密度を有し、少なくともウルトラキャパシタと比べて顕著に高い固有エネルギー密度を有するという事実を極めて有効に活用することができる。

局部エネルギー源は歯科装置内に配置された特に充電可能な少なくとも1個の蓄電池から形成される。

少なくとも局部エネルギー源が、必要に応じてさらにキャパシタもケーブルおよび/または電気接触端子および/または従来から知られている電磁誘導インタフェースを使用して外部エネルギー源、例えば充電器、電源アダプタ、あるいはその他の外部エネルギー源と接続可能である。

その点において、コンデンサの高い出力密度ならびに蓄電池の高いエネルギー密度の利点を効果的に組み合わせることができる。

本発明によれば、リチウムイオン蓄電池あるいはその他の蓄電池等の局部エネルギー源が少なくとも1個の大容量電気二重層コンデンサと組み合わされる。電源によって蓄電された電気二重層コンデンサは例えば5W/gの極めて高い出力密度を有し、光源のための主エネルギー供給源として作用する。

本発明によれば、例えば電気二重層コンデンサ上に蓄積された充電量が消費された際に局部エネルギー源を主電圧供給源として投入し光出力の低下を防止することによって、重合のために必要な電圧が局部エネルギー源によって維持される。

エネルギー源は例えば100mWh/gの極めて高いエネルギー密度を有するが、電気二重層コンデンサの出力密度よりも著しく低く例えば1W/gである出力密度を有することが好適である。

本発明によれば、複数回の重合によってキャパシタが放電された場合でもいわば保安予備として局部エネルギー源が使用可能であることが極めて好適である。従って、減少した光放射を補償するために光硬化時間を予め設定された数値から自動的に変更するような制御を行うことが可能である。

好適なあるいは有効な電位の配分を保証するために、必要に応じて昇圧回路を使用することもできる。

蓄電池の充電に際して同時にキャパシタにも蓄電することが可能であることが理解される。それらの両者の充電電圧は(相互間の比率においても)必要に応じて広範囲に調節可能である。例えば、電気二重層コンデンサ(EDLC)は2.75Vの電圧耐性を有するとともに2.6Vで蓄電させ、一方リチウムイオン充電池は其々1.25V、すなわち直列に接続された2個のセルを使用する場合は2.5Vで充電することができる。

本発明によれば、複数のキャパシタにおいて、各キャパシタがそれぞれ均等な蓄電状態を有することを保証するいわゆる平衡化システムによって電圧および電流均衡化を実施することが極めて好適である。このことは、例えば2個のキャパシタを並列におよび2個を直列に接続、すなわち合計4個のキャパシタの構成が存在する場合でも実現可能である。

電気二重層コンデンサは任意の適宜な容量を有することができる。通常電気二重層コンデンサは少なくとも1Fを有するが、それぞれ50Fの電気二重層コンデンサ4個から合計200Fを提供することも可能である。

本発明に係る一次エネルギー蓄積器として使用される電気二重層コンデンサは大きな電流を放出するためにも極めて適している点が特に好適である。従って、例えばパルス動作において適宜に大きな電流をLEDチップに付加しながら10秒未満のサイクル時間を達成することが可能になり、また不完全な重合を行う危険を伴わずに例えば10W/cm2の照射強度を本発明に従って達成可能となる。

本発明によればその点に関して、電気二重層コンデンサの出力密度がリチウムイオン充電池の出力密度と比べて少なくとも1次数、設計によっては2次数以上高くなるという事実を利用することができる。

本発明によれば、電気二重層コンデンサの領域内の高い出力密度とリチウムイオン充電池の領域内の高いエネルギー密度の組み合わせによってリチウムイオン充電池に過度に強く負荷をかけることなく大電流パルス稼働を可能になると同時に、蓄積されたエネルギーに対して比較的小さな手持ち式歯科装置の重量が可能になることが極めて好適である。

光源の冷却部材上に正方形のLEDチップ、例えば4個のLEDチップを直接的に隣接させて装着し、それらが3.2Vの動作電圧で稼働するとともに並列接続によって4000mAの電流耐性を有するようにすることが極めて好適である。この構成形態において、電気二重層コンデンサが4Vの電圧耐性を有するとともに、うち3個が直列に接続されている充電池群によって3.6Vに充電されることが好適である。

このことによって、LEDチップの供給電圧が常に3.8Vの最大許容供給電圧未満に保持され、またEDLCキャパシタに対してもその動作電圧に関して安全限界が保持され、それが寿命に対して好適に寄与するという利点が得られる。

リチウムイオン充電池群が光硬化サイクルの稼働によって既に半分放電されている場合でもそれらはなお3×1.15V、すなわち3.35Vの動作電圧を有し、従って典型的なLEDチップの動作電圧である3.2Vに対して安全余剰分が保持される。

全体として短縮された処置時間が可能になるため放熱も簡便化され:例えば30秒の動作時間の場合加熱が比較的長い時間間隔で実施されそれによって均一に高い温度レベルが保持されるが、10秒の比較的短い動作時間の場合は熱緩衝材によって効果的に放散することが可能な温度極値が生じる。従って、例えばLEDチップの基板を比較的高い熱容量を有する銅部材から形成することができる。場合によっては(より低い温度レベルではあるものの)基本的に例えば20℃から50℃までの加熱に耐用し熱緩衝材として使用することができる電気二重層コンデンサを二次熱緩衝材として利用することもできる。

電気二重層コンデンサを歯科装置の前端部、特に光源の近傍に配置すれば好適である。従って局部エネルギー源としての充電池はキャパシタの反対側に配置し、従って熱的にさらに負荷が少なくなるようにすることが好適である。

本発明によれば、照射工程の間電気二重層コンデンサから光源への供給電流がエネルギー源からの供給電流の少なくとも2倍の値を有することが極めて好適である。

本発明によれば、光源が切断されている際にエネルギー源によって電気二重層コンデンサにその公称電圧まで蓄電させることが極めて好適である。

本発明によれば、制御機構が照射工程の間以外にエネルギー源によって電気二重層コンデンサを蓄電させ、それによってその端子電圧を常に可能な限り高い数値に保持することが極めて好適である。

本発明によれば、電気二重層コンデンサの蓄電状態あるいは電圧の監視回路を設け、それによって電圧および/または蓄電状態が所与の閾値以上である際にのみ照射工程を付勢可能にすることが極めて好適である。

本発明によれば、電気二重層コンデンサの蓄電状態あるいは電圧の監視回路を設け、それによって電気二重層コンデンサが未だ完全充電されてはいないものの蓄電状態が所与の値以上である際にのみ照射工程を付勢可能にすることが極めて好適である。

本発明によれば、照射工程の間に歯科装置を3秒未満、特に約1秒である所与の時間点入することが極めて好適である。

本発明によれば、光源が4000ないし20000mW/cm2の照度の光を放射することが極めて好適である。

本発明によれば、LEDは周知の方式によって冷却部材上に装着された少なくとも1個のLEDチップを備えてなり、前記冷却部材が特に送風機によって生成された特に冷却気流によって冷却可能な冷却リブを備えることが極めて好適である。

本発明によれば、電気二重層コンデンサと協同作用する独立した冷却装置を設け、それによって特に電気二重層コンデンサの対流冷却を実施可能にすることが極めて好適である。

本発明によれば、冷却気流が光源と電気二重層コンデンサの間で実質的に光放射方向に対して垂直に歯科装置を通って通流し、それによって特に光源の電流供給線をも冷却することが極めて好適である。

本発明によれば、光源と電気二重層コンデンサの間ならびに光源とエネルギー源の間にそれぞれ独立した電流供給線が延在し、その際電気二重層コンデンサに通じる電流供給線が3Aの電流に、エネルギー源に通じる電流供給線は1Aの電流に対応して設計されることが極めて好適である。

本発明によれば、電気二重層コンデンサが複数の個別キャパシタから形成され、それらが相互に並列および/または直列に接続されるとともに電圧および電流均等化回路と共に平衡化システムを構成することが極めて好適である。

本発明によれば、電気二重層コンデンサが少なくとも1個のリチウムイオンキャパシタからなることが極めて好適である。

本発明によれば、歯科装置がゲルマニウム開始剤および/またはその他の光重合開始剤を含んだ光重合性歯科材料を少なくとも4mmの光重合性歯科材料の増加層厚を形成しながら3秒未満、すなわち極めて高速に光硬化させることが極めて好適である。

本発明によれば、ゲルマニウム開始剤および/またはその他の光重合開始剤を含んだ光重合性歯科材料を少なくとも4mmの光重合性歯科材料の増加層厚分だけ2秒未満、特に1秒で部分硬化、すなわち次の増加層の付着を許容する半硬質の状態に移行させ、最後の増加層を付着させた後3秒未満で完全硬化させ得ることが極めて好適である。

本発明によれば、光硬化装置が光源の前方に延在する特に取り外し可能な光導体を備えることが極めて好適である。

本発明のその他の詳細、特徴、ならびに種々の利点は添付図面を参照しながら以下に記述する実施例の説明によって明らかにされる。

本発明に係る手持ち式歯科装置の一実施例を示した概略図である。

図1の実施例の歯科装置の回路を示した概略図である。

図1に示された歯科装置10は、周知の方式で実質的にピストル形状に形成されたケース部材12を有する。ケース部材12はその前端部にLEDの形式の光源14を収容し、その上で放射された光が集束して光導体に供給される。

ケース部材12はさらに歯科装置10を光照射させるように付勢可能なスイッチ18を含む。ケース部材12のグリップ24は周知の方式によってエネルギー源20としての充電池20を含み、それが好適には複数の個別充電池セルから形成される。充電池20を再充電するために充電スタンド22を設け、その充電スタンドがケース部材12のグリップ24が嵌合する窪みを有する。グリップ24を充電スタンド22の窪み内に装着する際に、手持ち式に形成された歯科装置10への電圧供給を確立する電気的接触が同時に形成される。

本発明によれば、複数の電気二重層コンデンサ26,28がケース部材12内に配置され、図1にはそのうち2個の電気二重層コンデンサ26,28が図示されている。キャパシタ26,28はいずれもケース部材12の前方領域内に配置されるが、光源14の顕著に後方に配置されている。光源14はその冷却のために光源14の直ぐ後方に延在する冷却部材30上に装着される。必要に応じてキャパシタ26,28が冷却部材30と熱伝導結合され、それによってキャパシタ26,28が放熱によって過度に強い影響を受けることなくより大きな熱容量を可能にする。冷却部材30の上下に冷却気流層が形成され、それが冷却部材30の冷却リブを介して対流冷却を可能にする。

図示された実施例において、電気二重層コンデンサ26,28の熱容量は冷却部材30の熱容量の少なくとも2倍、好適には4倍となる。

周知の方式によってケース部材12がその上面に制御要素を備える。それには例えばスピーカ32および操作ユニット34の形式の出力が含まれる。それが、LCD出力ユニット、または重合サイクルの設定および選択を行うためのタッチスクリーンを含むことができる。

歯科装置10を制御するために、全ての機能を制御および監視することを可能にする制御装置36が設けられる。

図1には図示されていないものの、冷却部材30は周知の方式によって冷却リブを有することができ、また同様に図示されていない送風機によって適宜に冷却し得ることが理解される。

図2には、歯科装置10の回路構成が概略的に示されている。この回路構成には、LEDチップの複数構成として形成されるとともに冷却部材30上、例えば複数のLEDチップのための共通冷却部材30上に取り付けられた光源14が示されている。

好適にはその近傍に電気二重層コンデンサ26,28の複数構成が配置されるが、ここでは簡略化のため4個の電気二重層コンデンサが図示されている。実際には電気二重層コンデンサ26,28が均等化回路を介して相互に結合される。

図2には光放射のみが示されており、充電池20および充電スタンド22のいずれによっても充電可能な電気二重層コンデンサ26,28の充電は示されていない。

図2は、本発明に係る歯科装置10の主要な構成要素を示したブロック線図である。局部エネルギー源20はブロック回路図の形式で示され、例えば充電池を含んでいる。これは制御装置36に接続され、それが中央ユニットとして同様にこの制御装置36に接続されている光源14にエネルギーを供給するために一方で充電池20の放電と他方で電気二重層コンデンサ26,28の放電を制御する。そのため制御装置36は、所要の方式で切り換えを確立する図示されていないスイッチ要素を備える。

重合サイクルの始動はスイッチ18によって実施され、それも制御装置36に結合されるとともにプログラム可能なタイマを起動し、それが所与の時間間隔で電気二重層コンデンサ26,28と同時に充電池20から光源14に充電電力を供給させる。電気二重層コンデンサ26,28上の充電電力が不充分になった際、すなわちそこでの電圧が低くなり過ぎた場合に、本発明に係る好適な構成において充電池によるエネルギー源の単独の供給が自動的に実施され、従って充電池20が遅滞なく重合サイクルを続行させる。この状態においてキャパシタ26,28は、その端子電圧が充電池電圧に相当するため無電流で放電あるいは光硬化サイクルに参加する。

図2には電気二重層コンデンサ26,28のうち4個が示されており、それらは平衡化回路29を介して相互に結合されている。その平衡化回路は、4個の全ての電気二重層コンデンサに対して蓄電を均等化するよう機能する。

制御装置36はさらに操作ユニット34と結合され、それが例えばプログラムすべき重合時間の設定、または例えば較正モードの選択を可能にする。

さらに出力ユニット42が設けられ、それが所要の操作モード、ならびに一方で重合サイクルと他方で歯科装置10の任意のその他のパラメータを表示することを可能にする。

本発明によれば、光源への供給電流が少なくとも2/3はキャパシタ26,28から供給されるとともに最大でも1/3が充電池20から供給され、それによってキャパシタの高い出力密度を最適に利用することができる。選択した充電池とキャパシタの相対的な寸法に合わせて供給電流比を顕著に高めることも可能であり、例えば2対1から5対1あるいはさらに大きな値に高め得ることが理解される。図示された実施例においては充電池がキャパシタと略等しい体積を有するが、体積比を例えば1対2あるいは2対1にすることも可能であることが理解される。

制御装置36は、手持ち式歯科装置の充電に際して充電池がその公称電圧、すなわち例えば3.75Vまで充電され、電気二重層コンデンサはその動作電圧まで蓄電するように制御する。これは3.5Vまでにすることもでき、また例えば3.3V等のより低い値までにすることもできる。

光硬化に際して、すなわち光源を点入している間、充電池20と同時に電気二重層コンデンサ26,28を放電させる。光硬化装置が短時間停止されると同時に、キャパシタ26,28が充電池によって少なくとも部分的に再充電され、それによってその高い出力密度が再度利用可能になる。これは勿論充電池端子電圧の負担となり、それが例えば3.6Vまで低下する。

1回の光硬化サイクル内に複数回の照射時間を断続的に行う場合でも、光硬化装置を充電スタンドに装着することなく本発明に係る極めて好適な中間充電が実施される。

キャパシタを例えば3.4Vのさらに低い動作電圧で稼働するようにして充電スタンドによってその電圧に蓄電させることにより、中間充電をさらに効率的に実現することができる。例えば3.2Vでの動作におけるキャパシタ26,28の放電に際して、充電池の端子電圧とキャパシタの端子電圧の間のより大きな電圧差が利用可能となり、それを有効に活用して(歯科装置の複数回の点入時間にわたって)光放射の均等化が可能になる。

10 歯科装置 12 ケース部材 14 光源 18 スイッチ 20 エネルギー源 22 充電スタンド 24 グリップ 26,28 電気二重層コンデンサ(キャパシタ) 29 均衡化回路 30 冷却部材 32 スピーカ 34 操作ユニット 36 制御装置 42 出力ユニット

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