レーザベースの歯科治療システムにおいて用いるためのコーティングされた鏡およびそのような鏡を製造するための方法

申请号 JP2016534200 申请日 2014-11-26 公开(公告)号 JP2017500924A 公开(公告)日 2017-01-12
申请人 コンバージェント デンタル, インコーポレイテッド; コンバージェント デンタル, インコーポレイテッド; 发明人 ネイサン ピー. モンティー,; ネイサン ピー. モンティー,;
摘要 治療面積に向かってレーザビームを指向するためのハンドピースまたは他の筐体内に配置可能な反射デバイスは、 基板 と、基板の上方の第1の層と、第1の層の上方の第2の層とを含み、反射誘電体層が欠けている。第2の層は、少なくとも約120ヌープの硬度を有し得、第1の層および第2の層内の透過および反射性質の組み合わせは、約380nm〜約12,000nmに及ぶ光波長の反射を提供することができる。他の構造による反射デバイスも説明される。
权利要求

治療面積に向かってレーザビームを指向するためのハンドピース内に配置可能な反射デバイスであって、 基板と、 前記基板の上方に配置される第1の層と、 前記第1の層の上方に配置される第2の層であって、少なくとも約120ヌープの硬度を有する、第2の層と を備え、 前記反射デバイスは、反射誘電体層が欠けており、前記第1の層および前記第2の層の組み合わせは、約380nm〜約12,000nmに及ぶ光波長の反射を提供する、反射デバイス。前記基板は、少なくともシリコンと同じくらい熱伝導性である、熱伝導性材料を含む、請求項1に記載のデバイス。前記材料は、銅を含む、請求項2に記載のデバイス。前記基板の厚さは、約0.5mm〜最大約1.0mmの範囲内である、請求項1に記載のデバイス。前記第1の層は、金層および銀層のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のデバイス。前記第1の層の厚さは、約100nm〜最大約500nmの範囲内である、請求項1に記載のデバイス。前記第2の層は、石英層、サファイア層、およびダイヤモンドライクカーボン(DLC)層から成る群から選択される、少なくとも1つの材料を含む、請求項1に記載のデバイス。前記第2の層の厚さは、約50nm〜最大約500nmの範囲内である、請求項1に記載のデバイス。前記第1の層は、波長の第1の範囲内の放射線を反射する第1の材料を含み、前記第2の層は、波長の第2の異なる範囲を伴う放射線を反射する第2の材料を含む、請求項1に記載のデバイス。前記波長の第1の範囲は、波長の可視光から赤外線範囲内の波長を含み、前記波長の第2の範囲は、可視光の波長を含む、請求項9に記載のデバイス。前記第2の層は、疎性層を備える、請求項1に記載のデバイス。前記疎水性層は、フルオロアルキルシラン(FAS)を含む、請求項11に記載のデバイス。前記基板と前記第1の層との間に配置される金属接着性層をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。前記接着性層は、ニッケルを含む、請求項13に記載のデバイス。治療面積に向かってレーザビームを指向するためのハンドピース内に配置可能な反射デバイスであって、 基板と、 前記基板の上方に配置される第1の層と、 前記第1の層の上方に配置される第2の層であって、疎水性層を備える、第2の層と を備え、 前記第1の層および前記第2の層の組み合わせは、約380nm〜約12,000nmに及ぶ光波長の反射を提供する、反射デバイス。前記基板は、シリコンを含む、請求項15に記載のデバイス。治療面積に向かってレーザビームを指向するためのハンドピース内に配置可能な反射デバイスを製造する方法であって、 非接着性反射層を実質的に不透明の熱伝導性基板に結合するステップと、 約380nm〜最大約12,000nmに及ぶ光波長を反射するように前記反射デバイスを構成するよう、その間に反射誘電体層を伴わずに、前記反射層を覆ってコーティングを堆積させるステップと を含む、方法。前記結合するステップは、めっきおよびスパッタリングのうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の方法。前記結合するステップは、 接着性中間層を前記基板にめっきするステップと、 前記反射層を前記中間層にめっきするステップと を含む、請求項17に記載の方法。疎水性材料を前記コーティングに添加するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。請求項17に記載の方法に従って製造される、反射デバイス。治療面積に向かってレーザビームを指向するためのハンドピース内に配置可能な反射デバイスであって、 実質的に不透明な熱伝導性基板と、 前記基板の上方に配置される非接着性反射層と、 前記反射層の上方に配置されるコーティングと を備え、 前記反射デバイスは、反射誘電体層が欠けている、反射デバイス。治療面積に向かってレーザビームを指向するためのハンドピース内に配置可能な反射デバイスであって、 実質的に不透明な基板と、 前記基板の上方に配置される反射層と、 前記反射層の上方に配置されるコーティングであって、疎水性層を備える、コーティングと を備える、反射デバイス。レーザビームを生成するために、約260〜600トルの範囲内の圧における気体で充填される、高周波(RF)励起CO2レーザと、 前記レーザビームを治療面積に指向するためのレーザと光学的に連通しているハンドピースと、 前記ハンドピース内に配置される反射デバイスであって、 (i)基板と、 (ii)前記基板の上方に配置される第1の層と、 (iii)前記第1の層の上方に配置される第2の層であって、少なくとも約120ヌープの硬度を有する、第2の層と を備える、反射デバイスと を備え、 前記反射デバイスは、反射誘電体層が欠けており、前記第1の層および前記第2の層の組み合わせは、約380nm〜約12,000nmに及ぶ光波長の反射を提供する、歯科治療のためのシステム。治療面積に向かってレーザビームを指向するためのハンドピース内に配置可能な反射デバイスであって 反射基板と、 前記基板を覆って配置される保護層であって、少なくとも約120ヌープの硬度を有する、保護層と を備え、 前記反射デバイスは、反射誘電体層が欠けており、前記基板および前記保護層の組み合わせは、(i)約380nm〜最大約12,000nmに及ぶ波長における光の反射を提供し、(ii)約380nm〜最大約720nmに及ぶ波長において少なくとも約50%の反射率、および約720nm〜最大約12,000nmに及ぶ波長において少なくとも約85%の反射率を有する、反射デバイス。

说明书全文

(関連出願の相互参照) 本願は、2013年11月27日に出願され、“Coated Mirrors for Use with Laser−Based Dental Treatment Systems”と題された、米国仮特許出願第61/909,902号に対する優先権の利益を主張するものであり、該米国仮特許出願の全体は、参照により本明細書中に援用される。

本開示は、概して、鏡に関し、特に、保護コーティングを有し、レーザベースのシステムで使用するために好適である、鏡に関する。

レーザが、虫歯の除去と、硬質組織の切断、穴開け、または成形と、軟質組織の除去または切断とを含む、いくつかの硬質および軟質組織歯科手技において有用であることが公知である。歯は、3つの層を有する。最も外側の層は、最も硬質のエナメル質であり、それ以外の歯に対する保護層を形成する。歯の中間および大部分は、象牙質で構成され、最も内側の層は、歯髄である。エナメル質および象牙質は、組成において類似しており、体積比で少なくともおよそ70%が、概して、炭酸ヒドロキシアパタイトである鉱物である一方、歯髄は、血管および神経を含有する。9.3〜9.6マイクロメートル(μm)の範囲間の波長におけるレーザ照射が、典型的には、歯および骨の主成分である、ヒドロキシアパタイトによって良好に吸収され、硬質組織の除去においてそのようなレーザを効率的にする。前述される波長範囲における、歯科および/または外科手術手技において使用するために十分な電を有するレーザは、低価格で製造されることができ、そのようなレーザの商業的使用を可能にする。

レーザは、概して、従来のドリルまたはバーを使用して、類似する手技が実施されるとき、通常は要求される局所麻酔薬の必要性なく、歯科材料の除去において有用であることが公知である。さらに、レーザは、概して、歯科ドリルと関連付けられる雑音および振動を出さない。少なくともこれらの理由から、レーザが従来の歯科治療と、概して関連付けられる不安および恐怖を低減し得るため、それらがドリルに取って代わるであろうことを、歯科業界における多数の人が、望んでいる。

治療(例えば、切除)に使用されるレーザビームに加えて、レーザベースの歯科システムはまた、可視スペクトル内の波長を有する照準レーザビームを使用してもよい。照準レーザの波長は、多くの場合、532nm(緑)または650nm(赤)である。医師、歯科医、または他の訓練を受けた施術者が、個人の口の中へハンドピースを位置付けて誘導してもよい。ハンドピースは、例えば、光ファイバ光源を含有する構造等の可撓性または別様に関節動作型の構造を通して、レーザ源に接続される。約1μs〜最大約30μs、または最大約100μs、または最大約250μs、またはさらに最大約500μsの範囲内の幅を有するパルスの形態で、約9.3〜9.6μm範囲内の波長におけるレーザ放射を効率的に生成するために、約260トル〜約600トルの範囲内の圧力における気体を使用して操作される、高周波(RF)励起CO2レーザが使用されてもよい。そのようなレーザは、その内容全体が参照することによって本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011−0189628A1号で説明されている。あるエルビウムレーザもまた、使用されてもよい。

一般に、ハンドピースは、選択された焦点にレーザビームを集束させて操向するために使用される、レンズおよび鏡を含む、光学要素を含有する。人間工学的理由により、ハンドピースは、多くの場合、ユーザが個人の身体の上または中の標的領域へのレーザビームの印加に対してより自然な制御を有することを可能にする、傾斜先端を有する。例えば、その開示全体が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第US2013/0059264A1号を参照されたい。

傾斜先端がレーザハンドピースとともに使用されるとき、反射鏡は、概して、ビームがそのオリフィスからハンドピースを出射する前のレーザビーム経路内の最終光学要素である。先端の長さは、典型的には、約0.5〜2インチ(または約1〜5cm)、もしくは最大3インチ(または約7cm)である。したがって、典型的な歯科/外科手技において、反射鏡は、治療部位の近くに、すなわち、治療される組織の表面から約0.5〜3インチ(約1〜7cm)の距離に位置する傾向がある。本距離において、切断ゾーンからの破片、例えば、高温であり得るエナメル質の断片が、鏡面に到達してそれに付着し、レーザビームを標的治療面積に指向することに悪影響を及ぼし得る、鏡の汚染および/または損傷を引き起こし得る。

歯科治療で使用されるいくつかの鏡は、シリコン(Si)系基板と、広帯域反射体とを含む。レーザベースの歯科治療で使用される場合、レーザ照射によって切断されるエナメル質の高温断片が、反射体に付着し得、その上で融解して、鏡の反射率を減少させ得る。鏡の表面に付着する、切除によって除去された硬質組織は、鏡面上の高温点を引き起こし得る。これらの高温点は、鏡への恒久的損傷、および切除に使用されるレーザビームの性能の急速な劣化をもたらし得る。したがって、本タイプの鏡は、典型的には、鏡が清掃または交換されなければならなくなる前に、最大約1分しか有していない。

滅菌されることができる、種々の加圧滅菌可能な鏡は、概して、鏡面から熱を効率的に除去せず、したがって、また、例えば、切断ゾーンから発せられる高温破片により、レーザベースの歯科治療において迅速に損傷され得る。図1で概略的に描写される鏡100等のいくつかの鏡は、例えば、コーティング106の下方および基板102の上に配置される反射層104を保護するように、耐摩耗性材料のコーティングの上層106を含む。これらの鏡は、通常、99%超の反射率を伴う選択された狭い波長範囲内のみの放射線を反射するようにカスタマイズされる、1つまたはそれを上回る誘電体反射体104を含む。誘電体層は、概して、熱を伝導せず、したがって、これらの鏡はまた、レーザベースの歯科および/または外科治療中に容易かつ迅速に損傷され得る。

米国特許出願公開第2011−0189628A1号明細書

米国特許出願公開第2013/0059264A1号明細書

本明細書に説明される種々の実施形態は、レーザベースの歯科治療のために適合され、頻繁な清掃および交換を必要としない、鏡を特色とする。例えば、いくつかの実施形態による鏡は、治療面積へのレーザビームの伝送が、有意な悪影響を受けず、鏡の清掃および/または交換が必要ではないように、最大約10分またはさらに最大約20分のレーザ発振時間、例えば、鏡が、十分な反射率、例えば、少なくとも40%、または50%、または60%、または75%反射率を伴うレーザ放射を受容して反射する合計時間にわたって、効果的に使用されることができる。これは、少なくとも部分的に、可視光(例えば、約360nm〜最大約780nmの範囲内の波長を有する光)および中赤外放射(例えば、約780nm〜最大約12,000nmの範囲内の波長を有する放射線)の両方をともに反射することができる、反射層および保護コーティングの組み合わせを使用して、達成される。加えて、鏡のコーティング、反射層、および基板のうちの1つまたはそれを上回るものは、例えば、反射層上の高温点を低減または排除するよう、鏡が鏡面上に堆積させられた任意の破片から熱を伝導的または拡散的に放散することができるように選択される。さらに、鏡の汚染を最小限にするために、最外コーティング/層は、疎性であり得る。

したがって、一側面では、レーザビームを治療面積に指向するためにハンドピースまたは他の筐体内に配置され得る、反射デバイスは、基板、基板の上方の第1の層、および第1の層の上方の第2の層を特色とする。第2の層は、少なくとも約120ヌープの硬度を有し、第1の層および第2の層内の透過および反射性質の組み合わせは、約380nm〜約12,000nmに及ぶ光波長の反射を提供する。反射デバイスは、反射デバイスの熱伝導性および/または拡散性に悪影響を及ぼし得る反射誘電体層が欠けている。

本発明の実施形態によると、基板は、少なくともシリコンと同じくらい熱伝導性および/または拡散性であり得る、熱伝導性ならびに/もしくは拡散性材料である。いくつかの実施形態では、基板は、銅である。基板は、約0.5mm〜約1.0mmの厚さを有してもよい。反射デバイスはまた、基板と第1の層との間に金属接着性層を含んでもよく、その接着性層は、ニッケルを含んでもよい。

ある実施形態では、第1の層は、金層および/または銀層を有し、第1の層は、約100nm〜500nmの厚さを有してもよい。第2の層は、石英層、サファイア層、および/またはダイヤモンドライクカーボン(DLC)層を含んでもよく、第2の層は、約50nm〜500nmの厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、第2の層は、フルオロアルキルシラン(FAS)を含み得る、疎水性層を有する。第1の層が、波長の第1の範囲内の(例えば、波長の可視光から赤外線範囲内の)放射線を反射するように適合される、第1の材料を含んでもよい一方で、第2の層は、波長の赤外線範囲内の放射線を透過させながら、いかなる放射線も反射しないか、または第1の範囲と異なる波長の第2の範囲(例えば、波長の可視光範囲)内の放射線を反射し得る、第2の材料を含み、それによって、層は、組み合わせで、波長の可視光から赤外線範囲にわたる放射線を反射する。

別の側面では、本発明は、レーザビームを治療面積に指向するようにハンドピースまたは他の筐体内に配置され得る、反射デバイスに関する。本デバイスは、基板と、基板を上回る第1の層と、第1の層を上回る第2の層とを含む。第2の層は、疎水性層を含み、第1の層および第2の層の組み合わせは、約380nm〜約12,000nmに及ぶ波長内の光の反射を提供する。先述の側面の一実施形態によると、基板は、シリコンを含む。

さらに別の側面では、本発明は、レーザビームを治療面積に指向するためにハンドピースまたは他の筐体内に配置され得る、反射デバイスを製造する方法に関する。本方法は、非接着性反射層を実質的に不透明の熱伝導性および/または拡散性基板に結合するステップと、その間に反射誘電体層を堆積させること、および/または形成することなく、反射層を覆ってコーティングと堆積させるステップとを含む。層および基板は、反射デバイスが約380nm〜最大約12,000nmに及ぶ波長における光を反射することができるように結合される。

先述の側面の一実施形態によると、結合するステップは、めっきおよび/またはスパッタリングを含む。結合するステップは、接着性中間層を基板にめっきするステップと、反射層を中間層にめっきするステップとを含んでもよい。疎水性材料が、本方法の一部としてコーティングに添加されてもよい。

なおも別の側面では、本発明は、具体的には、非接着性反射層を実質的に不透明の熱伝導性および/または拡散性基板に結合し、反射層上にコーティングを堆積させることによって、上記で説明される方法に従って製造される反射デバイスに関する。

なおもさらに別の側面では、本発明は、レーザビームを治療面積に指向するためにハンドピースまたは他の筐体内に配置され得る、反射デバイスに関する。反射デバイスは、実質的に不透明な熱伝導性および/または拡散性基板と、基板の上方の非接着性反射層と、反射層の上方のコーティングとを含む。反射デバイスは、反射誘電体層が欠けている。

別の側面では、本発明は、レーザビームを治療面積に指向するためにハンドピースまたは他の筐体内に配置され得る、反射デバイスに関する。反射デバイスは、実質的に不透明な基板と、基板の上方の反射層と、反射層の上方の疎水性層を伴うコーティングとを含む。

別の側面では、歯科治療のためのシステムは、レーザビームを生成するために、約260〜600トルの範囲内の圧力における気体で充填される、高周波(RF)励起CO2レーザを含む。本システムはまた、レーザビームを治療面積に指向するためのレーザと光学的に連通しているハンドピースも含む。反射デバイスが、ハンドピース内に配置され、反射デバイスは、基板を含む。第1の層が、基板の上方に配置され、第2の層が、第1の層の上方に配置される。第2の層は、少なくとも約120ヌープの硬度を有する。反射デバイスは、反射誘電体層が欠けており、第1の層および第2の層は、それらの組み合わせが約380nm〜約12,000nmに及ぶ光波長の反射を提供するように選択される。

別の側面では、治療面積に向かってレーザビームを指向するためにハンドピース内に配置されることができる、反射デバイスは、反射基板と、基板を覆って配置される保護層とを含む。基板は、熱伝導性であり得る。いくつかの実施形態では、基板は、研磨金属層であり得る。保護層は、少なくとも約120ヌープの硬度を有する。反射デバイスは、反射誘電体層が欠けている。基板および保護層の材料ならびに厚さは、反射基板および保護層の組み合わせが、約380nm〜約12,000nmに及ぶ波長における放射線の反射を提供するように選択される。組み合わせは、可視光範囲内の波長、例えば、約380nm〜最大約720nmに及ぶ波長において少なくとも約50%の反射率を有する。組み合わせは、中赤外線から遠赤外線スペクトル内で、例えば、約720nm〜最大約12,000nmに及ぶ波長において少なくとも約85%の反射率を有する。範囲の公差は、1nm、5nm、10nm、50nm、100nm等であり得る。動作の経過中、効率は、約50%まで劣化し得、単一の歯科手技の経過中、平均的な鏡の効率は、約75%であり得る。鏡の効率の公差は、約1%、2%、10%、20%等であり得る。反射デバイスは、反射誘電体層が欠けている。

上記から分かるように、耐久性のある前層を伴うレーザ鏡を提供することが、本発明のある実施形態の目的である。疎水性前層を伴うレーザ鏡を提供することが、本発明のある実施形態の目的である。約380nm〜最約12,000nmに及ぶ波長にわたって高度な反射を提供することが、本発明のある実施形態の目的である。高度に熱伝導性および/または拡散性であることが、本発明のある実施形態の目的である。DLCおよび疎水性フッ素化合物を含有する前層を有することが、ある実施形態の特徴である。可視光を反射する層と、赤外光を反射し、鏡構造の熱伝導性/拡散性を最小限にし得る反射誘電体層を含まない層とを有することが、本発明のある実施形態の特徴である。貴金属の反射層を有することが、本発明のある実施形態の特徴である。銅基板を有することが、本発明のある実施形態の特徴である。

本発明自体だけではなく、本発明の種々の特徴および利点が、種々の実施形態の以下の説明から、付随の図面とともに読まれるとき、より完全に理解されることができる。

図1は、シリコン(Si)基板を有する、従来の高反射率多層誘電体反射体を描写する。

図2は、一実施形態による、鏡を使用するレーザベースの歯科治療システムを描写する。

図3は、種々の実施形態による、基板上の保護のための略非反射オーバーコーティングによって覆われた広帯域コーティングを概略的に描写する。

図4は、種々の実施形態による、基板上の反射コーティングによって覆われた反射コーティング(例えば、金)を概略的に描写する。

本明細書に説明される種々の実施形態によるレーザ鏡は、概して、レーザビームを治療面積に指向するためのハンドピースまたは他の筐体内に配置される反射デバイスとして使用されることができる。反射デバイスを含むハンドピースの異なる実施形態、および関連構造は、その開示全体が参照することによって本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第US2013/0059264A1号を参照されたい。

本明細書に説明されるいくつかの実施形態では、反射デバイスは、実質的に不透明の熱伝導性および/または拡散性基板と、基板の上方に配置される反射層と、反射層を覆って配置される高表面硬度を伴うコーティングとを有し、反射層およびコーティングの組み合わせは、可視光から赤外線の波長の反射を提供する。約9〜10μm範囲内の波長におけるレーザ放射が、硬質組織の除去のために使用されてもよい。そのようなレーザ放射は、その開示全体が参照することによって本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011−0189628A1号で説明される、レーザの種々の実施形態を使用して生成されることができる。

約532nm(緑)または630nm(赤)の波長におけるレーザ光が、マーキングのために、例えば、治療される面積/領域との治療レーザビームの視覚的整合を提供するために、使用されてもよい。可視スペクトル内の他の波長のレーザもまた、マーキングレーザとして使用されてもよい。マーキングレーザの出力レベルは、約5mWに限定されることができ、治療レーザ(例えば、9.3μmレーザ)の出力レベルは、最大約30Wであり得る。

図2を参照すると、例示的なレーザベースの歯科治療システム200では、(治療レーザビームおよび/またはマーキングレーザビームであり得る)レーザビーム202が、筐体/主要チャンバ220の中で受容され、その軸204に沿って指向される。レーザビーム202は、添着されたハンドピース222の噛合光軸206に沿って進行し、ハンドピース222内に位置する反射鏡224から反射する。反射鏡224は、概して、レーザビーム202が、軸208に沿って、治療面積230に向かってビーム出口226を通って反射されるように、配向においてハンドピース222の噛合光軸206上で中心に置かれる。反射鏡224は、図3および4を参照して以下で説明される異なる実施形態のうちのいずれかに従って構築されることができる。

図3を参照すると、一実施形態による鏡300は、シリコン(Si)基板302と、広帯域反射層304(例えば、銀またはアルミニウム層)と、石英(S1O4)保護層306とを含む。広帯域層304は、金を含んでもよく、または本質的に金から成ってもよい。エナメル質の粒子は、石英層に付着する可能性が低く、かつその上で融解する可能性が低い。これは、鏡の使用時間を最大約2分まで増加させることができる。シリコン基板の厚さは、約0.5mm〜最大約1.0mmの範囲内であってもよいが、より小さいおよび大きい厚さが考慮される。広帯域反射層304は、めっきまたはスパッタリングによって基板302上に堆積させられ、約200nmの厚さを有してもよい。より小さいおよび大きい厚さの両方(例えば、50nm、100nm、250nm等)が考慮される。石英保護層306は、(例えば、スパッタリングによって)反射層304を覆って堆積させられ、約165nmの厚さを有するが、より小さいおよび大きい厚さ(例えば、40nm、80nm、200nm等)が、種々の実施形態の範囲内である。いくつかの実施形態では、シリコン基板302は、エナメル質粒子から熱を効率的に放散することができ、したがって、使用時間を最大約20分まで増加させ得る、銅基板と置換される。石英コーティングされた鏡の種々の実施形態は、典型的には、9.3μmおよび532nm波長について最大約98.5%の反射率を有する。これらの実施形態は、鏡の熱伝導性/拡散性を減少させることができる層等の反射誘電体層を含まない。

図4を参照すると、鏡400は、シリコンまたは金属基板402を含む。金属(例えば、銅)基板402は、シリコン基板を通した熱放散に対して、任意の破片によって鏡に付与される熱を効率的に放散することができる。熱拡散性である他の材料(例えば、銅、炭素、黒鉛、金、および銀等のシリコンより優れた熱拡散性を有する材料)が、基板を形成するために使用されてもよい。シリコン基板(例えば、基板402)は、例えば、0.05mm、0.01mm等の公差を伴う、約0.5mm〜最大約1.0mmの範囲内の厚さを有してもよい。より大きいおよび小さい厚さの値(例えば、0.25mm、1.5mm、4mm等)も、種々の実施形態の範囲内である。銅基板(例えば、基板402)はまた、必要な熱伝導、拡散、および/またはヒートシンクを提供するために十分な質量を伴う軽量基板をもたらすことができる、上記で説明される公差を伴う約0.5mm〜最大約1.0mmの範囲内の厚さを有してもよい。上記で説明されるようなより大きいおよび小さい厚さが、異なる実施形態で検討される。

随意に、反射層404、例えば、金層が、めっきまたはスパッタリングを通して、基板に適用される。いくつかの実施形態では、銀またはアルミニウム層が、金層の代わりに使用されてもよい。金は、概して、銀またはアルミニウムよりも効果的に、赤外線波長、例えば、9.3および9.6μmを反射する。層404の厚さは、約100nm〜最大約100μmの範囲内であってもよい。

めっきが金属堆積プロセスとして使用される場合、中間層、例えば、ニッケル層が、基板と金属反射層との間に含まれてもよい。中間層は、鏡構造の熱伝導性および/または熱拡散性に有意に(例えば、2%、5%、10%等)影響を及ぼすことなく、基板への金属反射層の接着を向上させることができる。反射層が、典型的には、金属イオン堆積のための高いエネルギーを使用する、スパッタリングによって堆積させられる場合、結合は、めっきで達成されるものに対して有意に強く、したがって、中間層が必要とされなくてもよい。それでもなお、反射金属層がスパッタリングを使用して堆積させられるときに、中間層が含まれてもよい。スパッタリングは、例えば、中間層の必要性を排除することができる、それによって提供される向上した結合による、製造の複雑性および/または費用に関して、めっきに対して有利であり得る。

次いで、金属反射層404は、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、石英、またはサファイアコーティング等の耐久性のあるコーティング/層406でコーティングされる。種々の実施形態による鏡のための保護コーティング/層406として好適な最小硬度は、概して、ヌープ規模で約100より大きいか、または約120より大きく、100は、セレン化亜鉛の硬度であり、820は、石英の硬度であり、2100は、サファイアの硬度であり、7000は、ダイヤモンドの硬度である。サファイアが、石英より実質的に硬質であり、可視スペクトル内の光を透過させることができる(すなわち、光に対して実質的に透過性である)一方で、サファイアコーティング/層は、中赤外線から遠赤外線範囲内の放射線、例えば、8〜12μmの範囲内の波長における放射線をDLCまたは石英コーティングより実質的に多く吸収することができ、そのような放射線の反射率に悪影響を及ぼす。

コーティング/層406は、約300nm〜500nmの厚さを有してもよい。種々の実施形態では、コーティング/層406は、厚さが300nm未満であり得るか、または厚さが500nmを上回り得る。DLCコーティングは、3つのタイプのうちで最も硬質である。DLCはまた、典型的には、0.1〜1.0W/m・Kの範囲内で、3つのコーティングのうちで最も高い熱伝導性を有する。3つのタイプのコーティングのうち、石英が最も軟質である。

疎水性材料の付加的コーティングが、石英またはDLC層(例えば、コーティング/層406)を覆って適用されることができる。代替として、または加えて、DLCまたは石英コーティング(例えば、コーティング/層406)は、疎水性材料を石英またはDLC層の中ヘドープすることによって、疎水性に作製されることができる。好適な疎水性材料の実施例は、フルオロアルキルシラン(FAS)等のフッ素化合物を含む。表面の疎水性特性は、水滴角度に関して説明されることができる。FASを用いたDLCのドーピングは、最大約80度の層406の水滴角度をもたらし得る。

これは、治療領域からの跳ね返り、唾液、霧、または泥、および鏡300を覆う圧縮空気流からの湿気等の任意の液体の鏡面への付着を防止するか、または最小限にすることができる。水または石鹸水もしくは他の洗浄剤が、鏡300を吹き払うために使用されてもよい。FAS層および/またはFASでドープした層406は、鏡400の清掃が疎水性コーティングを有意に損傷しないように、ヘキサンおよびイソプロピルアルコール等の洗浄溶剤に耐えることができる。それらの疎水性および耐溶剤性がFASに類似するか、またはそれより良い場合、他のフッ素化合物が使用されてもよい。

DLCコーティングは、赤外線波長(例えば、9.3μm、9.6μm等)に対して略透過性であり、マーキングレーザの532nm波長を含む、可視光に対応する波長を反射することができる。したがって、下に金層(例えば、層404)と組み合わせたDLCの層(例えば、層406)は、可視光スペクトル内(例えば、1nm、5nm、10nm、20nm等の公差を伴う、約360nm〜最大約780nm)および近赤外線スペクトル内(例えば、上記で説明されるものと類似する公差を伴う、約780nm〜最約12,000nm)の両方の波長を反射することができる。

石英またはサファイアがDLCの代わりに保護上層(例えば、コーティング/層406)として使用される場合、石英もサファイアも可視光を効率的に反射する傾向がなく、金が銀より比較的限定された範囲の可視光を反射する傾向があるため、金属反射層404を形成するために銀が使用されてもよい。マーキングレーザの532nm波長を含む、可視光スペクトル内の波長が、石英またはサファイアコーティングを通して透過させられると、可視光およびマーキングレーザの光の反射率は、DLCコーティングを使用して達成される反射率と比較して、最大約10%減少し得る。反射率の減少は、概して、コーティング406の厚さに依存する。それでもなお、これらの実施形態による鏡によって反射される波長の範囲は、上記で説明されるものと類似する公差を伴って、約380nm〜12,000nmである。

いくつかの実施形態では、金属基板402は、銀、アルミニウム、金、または可視光範囲内の光および中赤外線から遠赤外線範囲内(例えば、約8〜12μm範囲内)の放射線を反射することができる他の金属を使用して形成される。金属基板402は、可視光および/または中赤外線から遠赤外線範囲内でその反射率を増加させるように研磨されてもよい。疎水性材料および/または層を含み得る、保護コーティング/層406は、反射基板402を直接覆って配置されてもよい。層402、406の厚さおよび材料、ならびに基板402の研磨は、2つの層が組み合わせで、約50%またはそれを上回る可視光範囲(概して、約380nm〜最大約720または780nm)内、および約85%またはそれを上回る中/遠赤外線範囲(典型的には、約720または780nm〜最大約12,000nm)内の波長に対する初期またはピーク反射性を有するように、選択される。

銅基板と、金の赤外線反射層と、DLC層の疎水性を増加させるようにDLCに添加されたFAS等の好適なフッ素化合物を伴う保護および可視光反射層としてのDLC層とを含む、鏡は、最適化された破片耐性および熱伝導性質を伴う広帯域鏡をもたらし、歯科レーザハンドピースまたは他のレーザベースの用途において高信頼性の性能を提供することができる。

いくつかの実施形態では、傾斜レーザハンドピース内で使用するために、鏡300は、ねじ山付き要素に取り付けられ、機械的停止部に対して好適な場所に固着されることができるように、丸くあり得る。図2および3を参照して上記で説明されるように構造化される、他の形状(例えば、正方形、長方形等)の鏡もまた、加工されることができる。鏡は、シートで製造されることができ、次いで、規定用途のために必要に応じて成形される、個々のより小さい鏡に切断されることができる。

可視光範囲内および中赤外線から遠赤外線領域(例えば、8〜12μm)範囲内の種々の実施形態による鏡のピーク反射性は、少なくとも90%であり得る。動作中、反射性は、低減した反射性がレーザビームの送達に干渉し得、鏡の清掃または交換が必要とされ得るとき、約50%まで減少し得る。基板、反射層、および保護コーティングの選択により、本明細書に説明される種々の実施形態による鏡は、典型的な歯科治療セッション中に少なくとも75%の反射性を維持することができる。したがって、鏡のレーザ発振時間は、本明細書に説明される種々の実施形態による鏡について、例えば、1秒、5秒、10秒、30秒の公差内で、(従来の鏡について)約1分から最大約2分、5分、10分、さらには最大約20分まで増加させられることができる。

例証的実施形態が本明細書に説明されているが、当業者は、具体的に前述されるものとは別に、本発明の種々の他の特徴および利点を理解するであろう。本明細書に説明される記載された特徴、材料、および性質の種々の組み合わせおよび順列が、本発明の範囲内である。したがって、前述は、本発明の原則の例証にすぎず、種々の修正および追加が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって成され得ることを理解されたい。故に、添付される請求項は、示され、説明されている特定の特徴によって限定されないものとし、また、その任意の明白な修正および均等物も網羅すると解釈されるものとする。

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