電気外科器具

申请号 JP2016502700 申请日 2014-03-14 公开(公告)号 JP2016512736A 公开(公告)日 2016-05-09
申请人 メガダイン・メディカル・プロダクツ・インコーポレーテッドMegaDyne Medical Products, Inc.; メガダイン・メディカル・プロダクツ・インコーポレーテッドMegaDyne Medical Products, Inc.; 发明人 グリープ ダーシー; グリープ ダーシー; ボルクマイアー ポール; ボルクマイアー ポール; フランプトン チャド; フランプトン チャド;
摘要 流体 排出装置は、手持ち式の器具に流体排出機能をもたらすように手持ち式の器具に取り付け可能である。流体排出装置は、ノズルと、ホース用マウントと、排出用ホースとを含む。そのノズルは、手持ち式の器具の一部分をその中に受け入れるレセプタクルを有している。ノズルの末端部は、流体が、ノズルの中へ引き込まれ得る開口部をその中に有している。その流体は、ノズルの中の流動域を通過することが可能である。ホース用マウントは、ノズルから延在し、ホースをノズルに接続する。ホース用マウントは、流体が流動域から排出用ホースの中へ通過できる通路を含む。
权利要求

基端部および末端部を有し、使用者によって保持されるように構成されているハンドピースと、 前記ハンドピースに移動可能に連結され、収縮された位置と伸びた位置との間で前記ハンドピースに対して選択的に移動可能である伸縮可能な軸と、 前記伸縮可能な軸に接続され、前記多用途管は、前記伸縮可能な軸が前記収縮された位置と前記伸びた位置との間で移動する場合、前記伸縮可能な軸とともに前記ハンドピースに対して移動する多用途管と、 を含む手持ち式の器具。前記伸縮可能な軸は、基端部および末端部を有し、前記伸縮可能な軸の前記末端部に接続されている請求項1に記載の手持ち式の器具。前記多用途管は、(i)電ケーブルと、(ii)ガス、煙、即ち流体がそれを通して移送され得るホースとのうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の手持ち式の器具。前記多用途管は、前記ハンドピースの前記基端部と末端部との間に配設されている出口位置において、前記ハンドピースを出すように構成されている請求項1に記載の手持ち式の器具。前記多用途管の前記出口位置は、前記ハンドピースの前記基端部と末端部との間で選択的に調節可能である請求項4に記載の手持ち式の器具。前記多用途管は、前記ハンドピースの上にトルクを作り、前記トルクは、前記多用途管が前記基端部に隣接して前記ハンドピースを出ていく場合、最大レベルから前記多用途管が前記ハンドピースの前記基端部と末端部との間の中間点の辺りにおいて前記ハンドピースを出ていく場合、最小レベルまで減少する請求項5に記載の手持ち式の器具。前記伸縮可能な軸は、前記収縮された位置、前記伸びた位置、および、1つ以上の中間位置に固定可能である請求項1に記載の手持ち式の器具。前記伸縮可能な軸は、複数の凹部を含み、前記ハンドピースは、1つ以上の突出部を含み、前記複数の凹部および前記1つ以上の突出部は、前記伸縮可能な軸を、前記収縮された位置、前記伸びた位置、および、前記1つ以上の中間位置に固定するように協働する請求項7に記載の手持ち式の器具。前記ハンドピースは、その前記基端部から前記末端部に向かって延在する狭い通路を含み、該狭い通路により、前記多用途管が、前記ハンドピースを出ていくように通過可能である請求項1に記載の手持ち式の器具。前記伸縮可能な軸は、前記伸縮可能な軸の前記基端部から前記末端部に向かって延在する狭い通路を含み、前記伸縮可能な軸内の前記狭い通路により、前記多用途管が、前記伸縮可能な軸の前記基端部と前記末端部との間で、前記伸縮可能な軸を出すように、通過可能である請求項9に記載の手持ち式の器具。前記ハンドピースの中の前記狭い通路、および、前記伸縮可能な軸の中の前記狭い通路は、前記ハンドピースの前記基端部と末端部との間に1つ以上の別個の出口位置を画定するように、選択的に互いに位置合わせし得る1つ以上の切取部をそれぞれ、含む請求項10に記載の手持ち式の器具。基端部と、末端部と、前記基端部から前記末端部に向かって延在する狭い通路とを有するハンドピースと、 基端部と、末端部と、前記基端部から前記末端部に向かって延在する狭い通路とを有し、完全に収縮された位置と完全に伸びた位置との間で、前記ハンドピースに対して選択的に移動可能である伸縮可能な軸であって、前記伸縮可能な軸の中の前記狭い通路は、前記伸縮可能な軸が前記完全に収縮された位置にある場合、前記ハンドピースの中の前記狭い通路にほぼ位置あわせされる伸縮可能な軸と、 前記伸縮可能な軸に接続され前記ハンドピースの前記基端部と前記末端部との間の出口位置で、前記ハンドピースを出るように構成されている多用途管と、 を含む、手持ち式の器具であって、 前記伸縮可能な軸が前記完全に収縮された位置にある場合、前記多用途管は、前記出口位置で前記ハンドピースを出ていくように前記伸縮可能な軸の中の前記狭い通路および前記ハンドピースの中の前記狭い通路の両方を通過するように構成され、 前記伸縮可能な軸が前記完全に伸びた位置にある場合、前記多用途管は、前記出口位置で前記ハンドピースを出ていくように少なくとも前記ハンドピースの中の前記狭い通路を通過するように構成される手持ち式の器具。前記伸縮可能な軸が前記完全に伸びた位置にある場合、前記多用途管は、前記出口位置で前記ハンドピースを出ていくように、前記伸縮可能な軸の中の前記狭い通路および前記ハンドピースの中の前記狭い通路の両方を通過するように構成される請求項12に記載の手持ち式の器具。前記伸縮可能な軸は、前記完全に収縮された位置と前記完全に伸びた位置との間の1つ以上の中間位置へ、前記ハンドピースに対して選択的に移動可能である請求項12に記載の手持ち式の器具。前記伸縮可能な軸が前記1つ以上の中間位置のうちの1つにある場合、前記多用途管は、 第1の出口位置で前記ハンドピースを出るように前記伸縮可能な軸の中の前記狭い通路および前記ハンドピースの中の前記狭い通路の両方を通過し、 第2の出口位置で前記ハンドピースを出るように前記ハンドピースの中の前記狭い通路だけを通過するように構成されている請求項14に記載の手持ち式の器具。前記第2の出口位置は、前記第1の出口位置よりも、前記ハンドピースの前記基端部の近くに配設されている請求項15に記載の手持ち式の器具。前記多用途管の前記出口位置は、前記ハンドピースの前記基端部と前記末端部との間で、前記ハンドピースの長手方向に沿って選択的に調節可能である請求項12に記載の手持ち式の器具。前記手持ち式の器具は、医療用器具、歯科用器具、はんだ付け器具、木材燃焼ツール、ドリル、および接着剤アプリケーターからなる群のうちから選択される請求項12に記載の手持ち式の器具。前記多用途管の前記出口位置は、前記ハンドピースの前記基端部と末端部との間で選択的に調節可能であり、 前記多用途管は、前記ハンドピースにおいてトルクを作り、 前記トルクは、前記多用途管が前記基端部に隣接して前記ハンドピースを出ていく場合、最大レベルから、前記多用途管が前記ハンドピースの前記基端部と末端部との間の中間点の辺りにおいて前記ハンドピースを出る場合、最小レベルまで減少する請求項12に記載の手持ち式の器具。トルクの前記最大レベルは、約5oz.in.から約7oz.in.までの間にあり、トルクの前記最小レベルは、約0oz.in.である請求項19に記載の手持ち式の器具。電気エネルギー供給源から患者の組織へ電気エネルギーを送り、煙即ち、流体を手術部位から遠ざかるように移送するように構成されている電気外科器具であって、 基端部と、末端部と、前記基端部から前記末端部に向かって延在する狭い通路とを有し、使用者によって保持されるように構成されているハンドピースと、 基端部と、末端部と、前記基端部から前記末端部に向かって延在する狭い通路とを有し、前記ハンドピースの中に少なくとも部分的に移動可能に受け入れられ、収縮された位置と伸びた位置との間で、前記ハンドピースに対して選択的に移動可能な伸縮可能な軸と、 前記伸縮可能な軸の前記末端部に配設され電気エネルギーを患者の組織へ送るように構成されている電極チップと、 煙または流体が吸引され得る開口部をその中に有し、前記伸縮可能な軸の前記末端部に配設されるノズルと、 前記伸縮可能な軸の前記末端部に接続され、前記伸縮可能な軸が前記収縮された位置と前記伸びた位置との間で移動する場合、前記伸縮可能な軸とともに前記ハンドピースに対して移動する多用途管であって、前記ハンドピースの前記基端部と前記末端部との間の出口位置で前記ハンドピースを出すための少なくとも前記ハンドピースの中の前記狭い通路を通過するように構成される多用途管と、を含み、 前記多用途管は、 電気エネルギーを前記電極チップに送るための電力ケーブル、および、 前記ノズルに流体連通し、前記ノズルの中へ引き込まれた前記煙即ち流体を遠ざけるように移送するように構成される排出用ホースを含む電気外科器具。前記伸縮可能な軸は、その外面にトラックを含み、前記ハンドピースは、その内面に配設されているレールを含み、前記トラックおよび前記レールは、前記伸縮可能な軸と前記ハンドピースとの間の相対的な回転移動を実質的に防止するように協働する請求項21に記載の電気外科器具。前記電気外科器具は、前記伸縮可能な軸の端部に隣接して配設されているライトをさらに含む請求項21に記載の電気外科器具。前記ハンドピースに対する前記伸縮可能な軸の位置は、前記収縮された位置と前記伸びた位置との間で連続的に可変である請求項21に記載の電気外科器具。前記伸縮可能な軸の前記末端部に配設されているコレットをさらに含み、前記コレットは、その中に装着されている前記電極チップを有するように構成されており、前記コレットは、前記電力ケーブルから前記電極チップへ前記電気エネルギーを送るように構成されている請求項21に記載の電気外科器具。前記ハンドピースは、前記電気外科器具の動作を選択的に制御するように構成されている1つ以上の入力装置を含む請求項21に記載の電気外科器具。前記電気外科器具は、前記1つ以上の入力装置と前記伸縮可能な軸の前記末端部との間に接続されている電気リボンをさらに含む請求項26に記載の電気外科器具。前記電気リボンの第1の部分は、前記1つ以上の入力装置から前記ハンドピースの前記基端部に向かって基端方向に延在しており、前記電気リボンの第2の部分は、前記伸縮可能な軸の前記末端部に向かって、前記伸縮可能な軸の内側で末端方向に延在している請求項27に記載の電気外科器具。前記電極チップは、前記ノズルの中の前記開口部の中に配設されている請求項21に記載の電気外科器具。前記電極チップが前記ノズルの中の前記開口部の外側に配設され、前記ノズルの中の前記開口部は、前記電極チップの周りに少なくとも部分的に延在するように形作られている請求項21に記載の電気外科器具。前記電極チップは、前記ハンドピースの長手方向の軸線に概して位置合わせされている請求項21に記載の電気外科器具。ロッキングナットは、前記収縮された位置、前記伸びた位置、および、実質的に前記収縮された位置と前記伸びた位置との間のいずれかの位置に、前記伸縮可能な軸を選択的に固定する請求項21に記載の電気外科器具。前記多用途管は、前記伸縮可能な軸が前記完全に収縮された位置にある場合、前記出口位置において前記ハンドピースを出ていくように前記伸縮可能な軸の中の前記狭い通路および前記ハンドピースの中の前記狭い通路の両方を通過するように構成されている請求項21に記載の電気外科器具。前記多用途管は、前記伸縮可能な軸が前記収縮された位置と前記伸びた位置との間の中間位置にある場合、前記出口位置において前記ハンドピースを出ていくように前記ハンドピースの中の前記狭い通路および前記伸縮可能な軸の中の前記狭い通路の1つまたは両方を通過するように構成されている請求項21に記載の電気外科器具。

说明书全文

本発明は、電気外科器具に関する。より具体的には、本発明は、様々な処置を行うことを容易にし、または、処置を行う使用者によって経験される疲労の量を低減させる、電気外科器具に関する。

当業者に知られているように、近代的な外科技法は、典型的に、高周波(RF)電を用い、組織を切断し、外科的処置を行う際に遭遇する出血を凝固させる。そのような技法の歴史的な観点および詳細に関して、D’Amelioらに対して発行された「Electroprobe Apparatus」という表題の米国特許第4,936,842号明細書(特許文献1)が参照され、その開示は、この参照により組み込まれている。

医療分野における当業者に知られているように、電気外科手術は、幅広く使用されており、切断および凝固の両方のための単一の外科用器具の使用を含む多くの利点を与えている。単極の電気外科用ジェネレータシステムは、活性電極を有しており、たとえば、それは、ハンドピースおよび導電性電極またはチップを有する電気外科器具の形態をしており、それは、外科手術を行う手術部位において、外科医によって患者に適用され、また、単極の電気外科用ジェネレータシステムは、患者を発電機に接続して戻すためのリターン電極を有している。

電気外科器具の電極またはチップは、患者との接触点において小さくなっており、高い電流密度を有するRF電流を作り出し、組織を切断または凝固させる外科的効果を作り出すようになっている。リターン電極は、電気外科器具の電極またはチップに提供されるものと同じRF電流を流し、したがって、電気外科用ジェネレータへ戻る経路を提供する。

電気外科用ジェネレータと電気外科器具との間にRF電流のための電気的接続を作るために、導電性コアを有するケーブルが、電気外科用ジェネレータから電気外科器具へ延在している。また、ケーブルは、追加的な導体を備えるコードを含むことが可能である。コードは、電気外科器具から電気外科用ジェネレータへ制御信号を送るための接続を提供する。制御信号は、切断、凝固、および切断−凝固のブレンドなどのような、異なる切断モードのために、発電機が電気外科器具へRF電流を送出することを引き起こすように使用され得る。

電気外科器具が切断または凝固のために使用されるときには、一般に、煙が作り出される。外科医または助手は、別々の煙排出装置を使用し、手術野から煙を除去する。煙排出装置は、一般に、チュービングを介して真空装置に接続されている吸引ワンドを含む。外科医または助手は、手術部位に近づけて吸引ワンドを保持し、煙が、吸引ワンドの中へチュービングを通して引き込まれる。しかし、電気外科器具から切り離されて煙排出装置を使用することは、理想的ではない。切り離された煙排出装置を使用することは、手術部位の近くに追加的な手および器具を必要とし、それは、外科医の手術部位の視界を妨げ、外科医が移動するための、手術部位の周りの利用可能な空間を低減させる可能性がある。

結果として、電気外科器具および煙排出装置の組み合わせが、開発されてきた。これらの組み合わせ装置は、電気外科処置を行うために、その末端部の中に電極またはチップを受け入れることができるハンドピースを含むことが多い。ハンドピースは、電力ケーブルを介して発電機に接続され、電極またはチップにRF電流を搬送する。追加的に、煙排出用ホースが、ハンドピースと真空との間に接続されており、手術部位から離れるように煙を引き出す。場合によっては、電力ケーブルは、煙排出用ホースの一部分を通って走っている。

電力ケーブルおよび煙排出用ホースは、特定の可撓性および重量特性を有しており、それは、外科的処置の間の医師の能力を制限する。たとえば、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースの重量/モーメントアーム効果および抗力、ならびに、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースの電気外科器具への接続場所は、電気外科器具を持続的に保持および使用する医師の能力を制限する。電極またはチップは、ハンドピース(一般に、ペンシルと称される)の1つの端部(末端部)の中に受け入れられており、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースは、典型的に、ハンドピースの反対側端部(基端部)の中へ進入する。医師が外科的処置の間に電気外科器具を操作するとき、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースの重量が、ハンドピースの基端部を持続的に引っ張る。より具体的には、医師が、患者の組織と接触状態に電極を持っていくために、自分の手首を動かすか、または、自分の指を用いて電気外科器具の向きを調節するとき、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースの重量は、医師の移動に抵抗する。電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースによって作られる一定の抵抗または抗力は、広範囲に及ぶ持続的な電気外科器具の使用を必要とする外科的処置の間に、医師が疲労することを引き起こす可能性がある。

追加的に、多くの電気外科処置は、目の上または目の周りなどのような、身体の非常に繊細な部分に対して行われる。そのような処置を行うときには、医師は、高い正確性および精度で電極の移動を制御しなければならない。電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースによって作られる抵抗または抗力は、医師が正確および精密になることをより困難にする可能性がある。たとえば、電気外科器具を移動させて微妙な切開を行うときには、医師は、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースからの抵抗を精密に補償しなければならない。医師が補償し過ぎた場合には、深すぎるかまたは長すぎる切開が結果として生じる可能性がある。あるいは、医師が補償したりない場合には、所望の切開を実現するために、複数の試みが必要とされる可能性がある。そのうえ、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースからの抵抗によって引き起こされる疲労は、電力ケーブルおよび/または煙排出用ホースからの抵抗を精密に補償する医師の能力に悪影響を与える可能性がある。

そのうえ、いくつかの既存の電気外科器具および煙排出装置の組み合わせは、伸縮可能な部分を含み、それは、典型的に、閉鎖型のチューブの形態であり、それは、ハンドピースの末端部から選択的に拡張させられ得る。伸縮可能な部分が拡張させられるときには、装置は、手術部位の中へより深く到達し、煙を排出することが可能である。伸縮可能な部分は、典型的に、ハンドピースの中の内部チャンバーの中に摺動可能に配設されている。シールが、伸縮可能な部分と内部チャンバーとの間に使用され、末端部においてハンドピースから煙が漏れ出ることを防止する。同様に、シールが、ハンドピースの基端部で使用され、そこで、煙排出用ホースが内部チャンバーに接続されており、基端部においてハンドピースから煙が漏れ出ることを防止する。したがって、内部チャネルは、煙がそれを通って排出されるフロー導管の一部としての役割を果たす。

先述の内部チャンバー設計を利用する電気外科器具および煙排出装置の組み合わせは、多数の欠点を有している。たとえば、この配置は、通常、ハンドピース設計の複雑性、組み立て、および物理的なサイズを増加させる。例として、内部チャンバーを密封し、真空圧力をその中に維持するために、シールは、ハンドピースの基端部および末端部の両方で適正に配設されなければならない。追加的に、ハンドピースは、拡張する部分を収容するために直線的のままでなければならないので、ハンドピースの人間工学も妨害される。さらに、煙排出用ホースは、ハンドピースの基端部において接続されなければならず、それは、上述の望ましくない抵抗およびモーメントアーム効果をもたらす。

本明細書で特許請求されている主題は、任意の不利益を解決するか、または、上記に説明されているものなどのような環境の中だけで動作する、実施例に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書で説明されているいくつかの実施例が実践され得る1つの代表的な技術領域を示すためだけに提供されている。

米国特許第4,936,842号明細書

本発明の上記の利点および特徴、ならびに、他の利点および特徴をさらに明確化するために、添付の図面に図示されているその特定の実施例を参照することによって、本発明のより詳細な説明がなされることとなる。これらの図面は、図示されている本発明の実施例だけを示しており、したがって、その範囲を限定するように考慮されるべきではないということが理解される。本発明は、添付の図面の使用を通して、追加的な特異性および詳細とともに説明および解説されることとなる。

本発明の1つの代表的な実施例に従う電気外科器具を備える電気外科システムを示す。

電気外科器具を保持する1つの方法を示す。

本発明の代表的な実施例に従う電気外科器具の斜視図である。

延ばした形状となった図3における電気外科器具の他の斜視図である。

図3における電気外科器具の基端部の断面図である。

その中に形成されている複数の狭い通路を示す図3における電気外科器具の下部の斜視図である。

伸縮可能な軸が完全に収縮された位置の状態で、図3における電気外科器具を示す断面図である。

伸縮可能な軸が完全に伸びた位置の状態で、図3における電気外科器具を示す断面図である。

図3における電気外科器具の末端部の端部の図である。

多数の代表的な出口位置から電気外科器具を出る多用途管とともに保持される図3の電気外科器具を示す。

本発明の他の代表的な実施例に従う電気外科器具の斜視図である。

伸びた形状になった図10における電気外科器具の他の斜視図である。

本発明の他の代表的な実施例に従う電気外科器具の末端部の端部の図である。

本発明は、処置を行う使用者によって経験される疲労を低減させながら、様々な処置を行うことを容易にする手持ち式の器具、即ち、ハンドピース(hand piece)に関する。いくつかの実施例では、手持ち式の器具,即ち、ハンドピースは、その一方の端部に電極チップを保持する電気外科器具である。そのハンドピースは、多用途管に接続されている。電極チップを含む複数の実施例においては、その多用途管は、電気外科用ジェネレータに接続されているケーブル(電線)を含み得る。また、多用途管は、または代替的に真空装置に接続される煙/流体排出用ホースを含み得る。さらに、多用途管は、電気信号、煙、および流体などを電気外科器具に送り出し入れするための他のチューブまたはケーブルなどを含み得る。さらにまた、ハンドピースは、装置の動作機能(例えば、電流送出、煙の捕捉など)の及ぶ範囲を拡大する伸縮可能な軸を含み得る。

ハンドピースの基端部に接続されているケーブル、および/または、煙/流体の排出用ホースを有する大多数の電気外科器具とは異なり、本発明の電気外科器具は、ハンドピースの末端部でハンドピースに接続されている多用途管に備えるものである。多用途管をハンドピースの末端部に接続することにより、多用途管における重量効果/モーメントアーム効果と、多用途管の抵抗によって作られる電気外科器具の移動に対する抵抗を低減させる。低減された抵抗により、電気外科手術中の医師の手および腕における疲労の軽減につながる。多用途管をハンドピースの末端部に接続することに加えて、ハンドピースは、医師が、多用途管がハンドピースを出る位置を調節可能にするように構成され得る。したがって、医師は、電気外科器具を医師の要求にかなって個別調整するためにハンドピースに対して多用途管を選択的に調節できる。

図1を参照すると、代表的な環境は、本発明の使用ための1つの手術用環境をもたらすものと示される。図1では、電気外科用システム100が、シグナルジェネレータ102と、電気外科用器具104と、リターン電極106とを含んで示される。一実施例では、ジェネレータ102は、RF電気エネルギーを作り出すRF波ジェネレータである。電気外科器具104に接続されているのは、多用途管108である。図示される実施例では、多用途管108は、ジェネレータ102から電気外科器具104までRF電気エネルギーを伝えるケーブル110を含む。また、図示されるように、本実施例における多用途管108は、手術部位から遠ざかるように、煙、および/または、流体を移送する排出用ホース112も含む。

通常、電気外科器具104は、ハンドピース、即ち、ペンシル114と、電極チップ116とを含む。電気外科器具104は、RF電気エネルギーを患者に伝達し、患者の身体の組織を切断し、および/または、血管を焼灼する。具体的には、放電が、電極チップ116に密着している患者の細胞物質を加熱させるために電極チップ116から患者まで送出される。加熱は、電気外科器具104が電気外科手術を行うために使用可能とされるように、適切な高い温度で行われる。リターン電極106、および、ケーブル118は、患者の身体における取り囲む組織の中に放散する如何なる過剰電荷に関して、ジェネレータ102への戻り電気路をもたらす。

図2に図示されているのは、電気外科処置を行い、手術部位からの煙を排出するために通常、使用される電気外科器具120である。電気外科器具120は、基端部124および末端部126を有するハンドピース122を含む。伸縮可能な排出用チューブ128は、末端部126から選択的に伸縮可能であり、それを貫通する導管を含む。電極チップ130は、排出用チューブ128の末端部の中に受け入れられる。電力ケーブル132および排出用ホース134は、基端部124で電気外科器具120に接続されている。ケーブル132は、電気外科用ジェネレータから電気外科器具120へ電気エネルギーを伝える。電気エネルギーは、電極チップ130を通過し患者の組織に送られる。

電気外科処置によってもたらされる煙は、ハンドピース122の中の内部チャンバー、および、排出用ホース134を介して排出用チューブ128内に吸引される。十分な真空圧力が、手術部位から煙を効果的に排出するためにハンドピース122内に維持されなければならない。したがって、ハンドピース122の内側の内部チャンバーは、閉じられたチャンバーであり、それぞれの端部において密封されている。より具体的には、ハンドピース122の内側の内部チャンバーと排出用チューブ128との間の境界部が、密封されている。同様に、排出用ホース134と内部チャンバーとの間の接続も、密封されている。

電気外科器具120のような電気外科器具は、使用時、しばしば、それらが、筆記しているとき、ペンシルまたはペンが保持されるのと同じ方法で保持されるので電気外科ペンシル、または、ペンと通常、称される。図2は、医師が電気外科処置中、電気外科器具を保持する最も一般的な方法のうちの1つを示す。分かるように、ハンドピース122は、手の曲げたところの中に置かれ、中指および親指によって所定位置に保持される。人差し指は、ハンドピース122の上部に配され、ハンドピース122を所定位置にさらに保持し、ならびに、入力装置136を作動させる。

本明細書の他の部分で述べられるように、ケーブル132および排出用ホース134における可撓性、重量/モーメントアーム、および、抵抗の特性、ならびに、ハンドピース122に対するケーブル130および排出用ホース134の接続位置は、外科的処置中、医師の能力を制限する。図2に示されているように、電気外科器具120を保持しながら、医師は、入力装置136を作動させ、患者の組織と接触するように電極チップ130を移動させることによって、電気外科手術を行う。電極チップ130と患者の組織との間で接触するために、医師は、電気外科器具120の位置、および/または、向きを調節するように、彼または彼女の手首、または、指を移動させることとなる。

たとえば、医師は、電極チップ130が患者の組織に向かって矢印Aの方向に移動するように彼または彼女の手首、または指を移動させ得る。とりわけ、医師が矢印Aの方向に電極チップ130を移動させるとき、基端部124は、矢印Bの方向に移動する。ケーブル132および排出用ホース134の重量により、矢印Cの方向に基端部124が、常に引っ張られる。したがって、ケーブル132および排出用ホース134の重量は、矢印Bの方向への基端部124の移動を妨げる。

ケーブル132および排出用ホース134の重量により作られる抵抗は、ケーブル132および排出用ホース134がハンドピース122に接続される位置によって強められる。理解されるように、トルクは、枢支点からある距離をとったところで力を加えることによって、作られる。トルクの大きさは、加えられた力の大きさと、枢支点と力が加えられる位置との間の距離との結果である。電気外科器具120の場合、ケーブル132および排出用ホース134の重量は、抵抗するトルクの発生をもたらす力である。加えて、ケーブル132および排出用ホース134がハンドピース122に取り付けられる位置、および、どのようにハンドピース122が保持されているかということが、ケーブル132および排出用ホース134の重量が、トルクを作るように作用する梃子の腕を作る。より具体的には、ケーブル132および排出用ホース134は、ハンドピース122に進入するか、または、基端部124で、または、基端部124の近くで、ハンドピース122に接続される。電気外科器具120が図2に示されているように保持されるとき、基端部124は、枢支点としての役割を果たす医師の手の曲げたところの上方であって、医師の手の曲げたところから離れたところで位置決めされている。ケーブル132および排出用ホース134の重量が、基端部124を引き下げ、それによって、トルク、即ち、モーメントアームを作る。トルクの大きさは、枢支点と力との間の距離に依存するので、手の曲げたところと接続点との間の距離(すなわち、ハンドピース122とケーブル132および排出用ホース134の端部との間)が、大きくなればなるほど、トルクは、大きくなることとなる。理解できるように、トルクが大きくなればなるほど、電気外科器具120を操作する場合、医師は、より大きい抵抗を経験することとなる。

ケーブル132および排出用ホース134の重量によって作られる抵抗に打ち勝つために、医師は、電気外科器具120を所望の向きへと移動させるために、付加的なエネルギーを作用させなければならない。ケーブル132および排出用ホース134によって作られる抵抗に対抗して連続的に動かすことは、医師の手、手首、および/または、腕を、電気外科処置中、疲労させてしまう原因になり得る。また、この疲労は、処置を行う際、精度および正確性を損なうことにつながり得る。

ここで図3乃至図12に移るが、図3乃至図12は、本発明の代表的な実施例に従うハンドピースを図示している。より具体的には、図示されているハンドピースは、ケーブル、および/または、排出用ホースによって作られる抵抗を低減させ、および/または、進展した手術能力(たとえば、電流送出、煙/流体の排出など)の及ぶ範囲をもたらす電気外科器具である。図3乃至図12に示される実施例は、電流送出、および/または、煙/流体排出の機能の及ぶ範囲を進展させるようにハンドピースから選択的に伸縮可能である伸縮可能な軸を含む。軸は、本明細書では、「伸縮可能な軸」という用語は、伸縮可能な軸に関連して本明細書で説明されている機能を行うことができるいずれかの構造を大まかに言って意味するようにに使用されている。したがって、伸縮可能な軸は、1本以上の伸縮可能な棒材、レール、または溝形材などを含み得る。付加的に、伸縮可能な軸は、中実であるか、中空であるか、または、様々な断面形状を有するものであってもよい(たとえば、U字形状の断面、またはC字形状の断面)。さらに、伸縮可能な軸の末端部は、患者の組織に電流を送出するためにその中に装着された電極チップを含み得る。また、伸縮可能な軸の末端部は、煙、および/または、流体が、吸引されるノズルを含み得る。

また、複数の図に示されているように、多用途管は、伸縮可能な軸の末端部の近くに接続されている。多用途管の電力ケーブルは、電流を電極チップに送出し、一方、多用途管の排出用ホースは、煙および/または、流体を遠ざけるように移送するようにノズルに流体連通している。伸縮可能な軸の末端部の近くに接続されている多用途管に加えて、多用途管は、ハンドピースの長さに沿った以下に、「出口位置」と称される、様々な位置から電気外科器具を出すことも可能である。使用者が多用途管の出口位置を選択および調節可能であることにより、多用途管の重量によって作られる抵抗を低減または排除するように使用者が電気外科器具を彼または彼女の好みに個別調整可能となり、、それが、電気外科処置中、経験される疲労を低減できる。

たとえば、図3乃至図9は、本発明に従う電気外科器具150の1つの代表的な実施例を図示している。電気外科器具150は、基端部154および末端部156を有するハンドピース152を含む。伸縮可能な軸158は、ハンドピース152の中で移動可能に配設されている。伸縮可能な軸158は、電気外科処置を行い、および/または、手術部位からの煙/流体を排出ように、電気外科器具150の及ぶ範囲を進展させるために使用可能である。

伸縮可能な軸158は、完全に収縮させられた位置と完全に伸ばされた位置との間で、ハンドピース152に対して移動可能である。伸縮可能な軸158の完全に収縮させられた位置は、図3に示されており、完全に伸ばされた位置は、図4に示されている。図示されている実施例によれば、伸縮可能な軸158が完全に収縮された位置の場合、伸縮可能な軸158の大部分が、ハンドピース152の内側に配設されている。それにもかかわらず、図3で分かるように、伸縮可能な軸158の少なくとも一部分が、末端部156から延び出し、伸縮可能な軸158が完全に収縮された位置の場合、、ハンドピース152の外側に配設されている。しかし、他の実施例では、伸縮可能な軸158が完全に収縮された位置の場合、伸縮可能な軸158の全体が、ハンドピース152の中に配設されている。

伸縮可能な軸158は、図3に示されている完全に収縮された位置から図4に示されている完全に伸びた位置まで選択的に移動可能である。図示されている実施例では、伸縮可能な軸158は、伸縮可能な軸158が、完全に収縮された位置と完全に伸びた位置との間で選択的に摺動可能となるように、ハンドピース152に対して摺動可能である。

また、図示されている実施例を含むいくつかの実施例では、伸縮可能な軸158は、1つ以上の中間位置の相互間で移動可能である。1つ以上の中間位置において、伸縮可能な軸158は、伸縮可能な軸158が完全に収縮された位置になっている場合よりもさらに遠くにハンドピース152から延び出しているが、伸縮可能な軸158が完全に伸びた位置になっている場合と同じ位ではない。

図示されている実施例では、伸縮可能な軸158は、完全に収縮された位置、完全に伸びた位置、および、1つ以上の中間位置のそれぞれに、選択的に固定可能である。伸縮可能な軸158は、基端部160(図6乃至図7B)および末端部162を含む。基端部160と末端部162との間で伸縮可能な軸158の長手方向に沿って配設されているのは、複数の凹部164である(図4)。末端部156近傍でハンドピース152の内部表面に配設されているのは、1つ以上の突出部166である(図8)。凹部164および1つ以上の突出部166は、完全に収縮された位置、完全に伸びた位置、および、1つ以上の中間位置のそれぞれに、伸縮可能な軸158を選択的に固定するように協働する。

たとえば、伸縮可能な軸158が、図3に示されている完全に収縮された位置になっている場合、1つ以上の突出部166は、伸縮可能な軸158の末端部162に隣接して配設されている1つ以上の凹部164に入ることが可能であり、それによって、伸縮可能な軸158を、完全に収縮された位置に固定する。同様に、伸縮可能な軸158が、図4に示されている完全に伸びた位置にある場合、1つ以上の突出部166は、伸縮可能な軸158の基端部160に隣接して配設されている1つ以上の凹部164に入ることが可能であり、それによって、伸縮可能な軸158を、完全に伸びた位置に固定する。同様に、伸縮可能な軸158が、1つ以上の中間位置の1つになっている場合、1つ以上の突出部166は、伸縮可能な軸158の基端部160と末端部162との間に配設されている1つ以上の凹部164に入ることが可能であり、それによって、伸縮可能な軸158を、1つ以上の中間位置の1つに固定する。

図示されている凹部および突出部は、単に代表的な例にすぎないものとする。他の実施例では、たとえば、伸縮可能な軸は、その長手方向に沿って配設されている複数の突出部を有し得るものであり、1つ以上の凹部が、ハンドピースの内部表面に形成され得る。図示されている実施例と同様に、そのような複数の凹部および突出部は、ハンドピースに対して、様々な別々の位置(たとえば、完全に収縮された位置、完全に伸びた位置、1つ以上の中間位置)で、伸縮可能な軸を選択的に固定するように協働し得る。

凹部164および突出部166は、伸縮可能な軸158が、完全に収縮された位置、完全に伸びた位置、および、1つ以上の中間位置相互間で移動可能とされるように、もう一方から選択的に離され得る。たとえば、伸縮可能な軸158は、複数の突出部166を複数の凹部164から離すように、末端部156に隣接して圧縮可能とされる。図4および図6に示されているように、たとえば、伸縮可能な軸158は、窪み部168では、伸縮可能な軸158が、複数の突出部166を複数の凹部164から離すように圧縮可能とされる窪み部168を随意に含み得る。窪み部168は、複数の突出部166を複数の凹部164から離すために伸縮可能な軸158が圧縮され得るところに関して、視覚的指示、および/または、触覚的指示を使用者にもたらし得る。

伸縮可能な軸158の圧縮を容易にするために、図5および図6に見ることができるように、狭い通路170がその中に形成されている。狭い通路170は、伸縮可能な軸158の長さに沿って、基端部160から末端部162に向かって延在している。狭い通路170は、伸縮可能な軸158の側部が、お互いに近づくように圧縮されることを可能にし、それは、突出部166が凹部164から解除されることを可能にする。したがって、使用者は、(たとえば、ハンドピース152の末端部156に隣接する窪み部168において)伸縮可能な軸158の側部を最初に圧縮し、突出部166を凹部164から解除することによって、伸縮可能な軸158がハンドピース152からどれくらい遠くまで延在するかを、選択的に調節することが可能である。突出部166が凹部164から解除されている状態で、使用者は、伸縮可能な軸158をハンドピース152に対してスライドさせることが可能であり、伸縮可能な軸158が、完全に収縮された位置に、完全に伸びた位置に、または、1もしくは複数の中間位置の1つに、位置決めされるようになっている。伸縮可能な軸158が所望の位置になっているときには、突出部166は、凹部164に係合し、伸縮可能な軸158を所望の位置に固定することが可能である。

図5に示されているように、図示されている実施例では、ハンドピース152は、一般的に円形の内部表面を有しており、伸縮可能な軸158は、一般的に円形の外部表面を有している。そのような対応する表面は、ハンドピース152と伸縮可能な軸158との間の相対的な回転移動を可能にすることができる。これは、望ましい場合もあり得るが、それは、望ましくない場合もあり得る。したがって、ハンドピース152および伸縮可能な軸158は、使用の間に、または、伸縮可能な軸158が、収縮された位置、伸びた位置、および中間位置の間で再位置決めされるときに、それらの間の相対的な回転を防止するために、協働特徴部を含むことが可能である。

たとえば、図4および図5に示されているように、伸縮可能な軸158は、1つ以上のトラック172を含み、ハンドピース152は、1つ以上のレール174を含む。トラック172は、伸縮可能な軸158の外部表面に形成された1つ以上の溝部の形態をとることが可能である。トラック172は、伸縮可能な軸158の長さの少なくとも一部分に沿って延在することが可能である。レール174は、ハンドピース152の内部表面の上に形成されているか、または、別の方法で配設されている。トラック172は、レール174をその中に受け入れている。トラック172およびレール174は、ハンドピース152および伸縮可能な軸158が互いに対して回転することも防止しながら、伸縮可能な軸158がハンドピース152に対して長手方向にスライドすることを可能にするように協働する。他の実施例では、ハンドピースおよび伸縮可能な軸は、非円形の境界表面を含むことが可能であり、非円形の境界表面は、それらの間の相対的な回転移動を防止する。

伸縮可能な軸158の末端部162に接続されているのは、コレット176およびノズル178である。図7Aおよび図7Bに示されているように、たとえば、コレット176は、伸縮可能な軸158の末端部162の中に部分的に装着されており、ノズル178は、コレット176の上に装着されている。図5および図8に最良に見ることができるように、コレット176は、電極チップ182の軸をその中に受け入れるためのマウント180を含む。コレット176は、ハンドピース152の上の入力装置184の1つが作動すると、電極チップ182に電流を送出するように構成されている。

図7Aおよび図7Bに示されているように、入力装置184は、可撓性の電気リボン185によってコレット176に電気連通している。入力装置184の1つが作動させられると、信号が、電気リボン185を介して送信され、電気リボン185は、電流がコレット176を通って電極チップ182の中へ流れることを可能にする。電極チップ182が患者組織にごく接近しているときに、電流が、患者組織に伝達され、電気外科処置を行う。それとは対照的に、入力装置184が作動させられていないときには、電流は、電極チップ182へ流れず、それによって、電気外科処置を行うことを防止する。

図示されている実施例では、電気リボン185は、入力装置184とコレット176との間に接続されている。図7Aおよび図7Bに見られるように、電気リボン185の第1の部分は、ハンドピース152と伸縮可能な軸158との間に配設されており、電気リボン185の第2の部分は、伸縮可能な軸158の内側に配設されている。電気リボン185の第1の部分は、入力装置184からハンドピース152の基端部154に向かって延在している。伸縮可能な軸158の基端部160を通過して基端方向に延在した後に、電気リボン185は、基端部160の周りに延在し、伸縮可能な軸158の内側に延在する。次いで、電気リボン185の第2の部分は、コレット176に向かって末端方向に延在している。

電気外科処置を行うために使用される電流は、多用途管186によってハンドピース152に送出される。図示されている実施例では、多用途管186は、電力ケーブル188および排出用ホース190を含む。電力ケーブル188は、電気外科処置を行うために使用される電流を、シグナルジェネレータ(たとえば、シグナルジェネレータ102、図1)からハンドピース152へ送出する。電力ケーブル188は、入力装置184、電気リボン185、コレット176、または、それらの組み合わせに接続され得る。

電気外科処置を行うことは、手術部位において煙を結果として生じさせることが多い。煙は、電気外科器具150によって手術部位から除去され得る。より具体的には、煙は、ノズル178の中へ引き出され、排出用ホース190を介して離れるように移送され得る。図示されている実施例では、排出用ホース190の1つの端部は、伸縮可能な軸158の末端部162に接続されており、ノズル178に流体連通している。排出用ホース190の第2の端部は、真空装置に接続され得、真空装置は、排出用ホース190を介して、手術部位から離れるように、煙(または、他の流体)をノズル178の中へ引き込む。電力ケーブル188または他のケーブルは、ハンドピース152を真空装置に接続することが可能であり、ハンドピース152が、真空装置の動作を制御し得るようになっている。

多用途管186と末端部162との間の接続は、電気外科器具150と多用途管186との間の相対移動を可能にすることができる。たとえば、スイベルが、末端部162と多用途管186との間に接続され得る。スイベルは、電気外科器具150が多用途管186に対して回転することを可能にすることができ、または、その逆も同様である。そのような相対移動は、多用途管186による電気外科器具150の長手方向の回転トルクを低減または排除することが可能である。

(たとえば、スイベルによって)移動可能に一緒に接続されている電気外科器具150および多用途管186に加えて、または、その代替例として、多用途管186は、2つ以上のセクションを含むことが可能であり、2つ以上のセクションは、隣接するセクション同士の間の相対移動を可能にする様式で一緒に接続されている。たとえば、図9に示されているように、多用途管186は、第1のセクション187Aおよび第2のセクション187Bを含むことが可能であり、第1のセクション187Aおよび第2のセクション187Bは、スイベル189を介して一緒に接続されている。スイベル189は、第1の半分体および第2の半分体を含むことが可能であり、第1の半分体および第2の半分体は、互いに対して回転することができる。第1のセクション187Aは、スイベル189の第1の半分体に接続され得、第2のセクション187Bは、スイベル189の第2の半分体に接続され得る。互いに対して回転するスイベル189の第1の半分体および第2の半分体の能力は、多用途管186の第1のセクション187Aおよび第2のセクション187Bが互いに対して回転することも可能にする。結果として、電気外科器具150および第1のセクション187Aは、より少ない長手方向の回転トルクで、第2のセクション187Bに対して移動および回転することができる。

図示されている実施例では、電力ケーブル188は、その長さにわたって排出用ホース190の内部を通って延在し、ハンドピース152の基端方向で排出用ホース190を出ていく。この配置は、単に例示的であるものとする。他の実施例では、たとえば、電力ケーブル190は、排出用ホース190の全長を通って延在することが可能である。あるいは、電力ケーブル190は、全く排出用ホース190を通らずに延在することも可能である。追加的に、多用途管186は、電力ケーブル188および排出用ホース190の両方を含むものとして、本明細書で説明されているが、そのような構成は、単に代表的なものである。他の実施例では、多用途管は、電力ケーブルだけを含むことが可能である。さらなる他の実施例では、多用途管は、排出用ホースだけを含むことが可能である。さらなる他の実施例では、多用途管は、1つ以上のケーブルおよび/または1つ以上のホースを含むことが可能である。

本実施例によれば、多用途管186は、伸縮可能な軸158の末端部162に接続されている。結果として、伸縮可能な軸158が、完全に収縮された位置と完全に伸びた位置との間で移動させられるときに、多用途管186は、ハンドピース152を通って、または、ハンドピース152に対して移動する。たとえば、伸縮可能な軸158が、完全に収縮された位置から、完全に伸びた位置へ、または中間位置の1つへ、末端方向に移動させられるときに、多用途管186もハンドピース152を通って末端方向に移動する。同様に、伸縮可能な軸158が、(たとえば、完全に伸びた位置から、完全に収縮された位置へ、もしくは、中間位置の1つへ、または、中間位置の1つから、完全に収縮された位置へ)基端方向に移動させられるときに、多用途管186もハンドピース152を通って基端方向に移動する。

図7Aに示されているように、たとえば、伸縮可能な軸158が、完全に収縮された位置になっているときには、多用途管186の末端部は、ハンドピース152の末端部156に隣接して位置決めされている。伸縮可能な軸158が、図7Bに示されている完全に伸びた位置へ末端方向に移動させられるときには、多用途管186も末端方向に移動させられ、多用途管186の末端部が、ハンドピース152の末端部156から末端方向に間隔を離して配置されるようになっている。

図5および図6に最良に見ることができるように、ハンドピース152は、狭い通路192を含み、狭い通路192は、ハンドピース152の長さに沿って、基端部154から、末端部156にあるかまたは末端部156の近くにあるリテイナー部分194へ延在している。伸縮可能な軸158の中の狭い通路170、および、ハンドピース152の中の狭い通路192は、互いに整合させられている。狭い通路170、192の整合は、多用途管186が、ハンドピース152の長さに沿った様々な出口位置において電気外科器具150を出ていくことを可能にする。すなわち、多用途管186が、伸縮可能な軸158の末端部162に接続されているが、多用途管186の一部分は、伸縮可能な軸158およびハンドピース152の中に位置決めされ得、多用途管186が、ハンドピース152の末端部156に隣接していようと、ハンドピース152の末端部156から離れていようと、ハンドピース152の長さに沿った複数の場所のいずれか1つにおいて、ハンドピース152を出ていくか、または、ハンドピース152から延在するようになっている。

狭い通路170、192は、多用途管186の少なくとも一部分を、ハンドピース152および伸縮可能な軸158の中に選択的に受け入れて留めるようにサイズ決めされている。すなわち、狭い通路170、192は、ハンドピース152および伸縮可能な軸158の中に多用途管186をぴったりと留めるようにサイズ決めされており、電気外科器具150が使用されている間に、多用途管186が、狭い通路170、192から不注意に出てこないようになっている。それにもかかわらず、狭い通路170、192は、多用途管186の少なくとも一部分がそれを通してハンドピース152および伸縮可能な軸158から選択的に除去されることを可能にするようにサイズ決めされている。

狭い通路192のサイズおよび構成の結果として、ハンドピース152は、末端部156と基端部154との間で実質的に中空である。たとえば、いくつかの実施例では、ハンドピース152は、少なくとも70%が中空である。より具体的には、いくつかの実施例では、狭い通路192は、ハンドピース152の全体体積を70%よりも多く低減させる。図示されている実施例では、たとえば、ハンドピース152は、約0.65インチの、対向する側部表面同士の間の幅を有しており、狭い通路192は、約0.55インチの幅を有している。したがって、ハンドピース152の幅と狭い通路192の幅との間の比率は、約0.85であり、ハンドピース152が約85%中空であるということを結果として生じさせる。しかし、先述のパーセンテージおよび比率は、単に代表的なものであるということが認識されることとなる。非限定的な例として、ハンドピースの幅と長手方向のチャネルの幅との間の比率が、約25%、約40%、約50%、または約75%よりも大きい場合には、ハンドピースは、実質的に中空であるということが可能である。

狭い通路170、192は、ハンドピース152および伸縮可能な軸158の中に多用途管186の異なる長さを位置決めすることによって、使用者が、多用途管186の出口位置を選択することを可能にする。たとえば、図6、図7A、図7B、および図9に示されているように、使用者は、ハンドピース152および伸縮可能な軸158の中に多用途管186を位置決めすることが可能であり、多用途管186が、従来の電気外科器具および煙排出器具と同様に、基端部154を通ってハンドピース152を出ていくようになっている。あるいは、多用途管186のより少ない部分が、ハンドピース152および伸縮可能な軸158の中に位置決めされ得、多用途管186が、狭い通路170、192の1つまたは両方を通ってハンドピース152および伸縮可能な軸158を出ていくようになっている。

図6、図7A、図7B、および図9は、ハンドピース152の長さに沿った様々な代表的な出口位置から出ていく多用途管186を図示している。たとえば、多用途管186Aは、入力装置184の下方の狭い通路170、192を通って出ていくことが可能である。図9に示されているように、多用途管186Aが、この場所において電気外科器具150を出ていき、使用者が、電気外科器具150を保持するときには、多用途管186Aは、使用者の手のひらの中に位置決めされ得る。結果として、使用者は、多用途管186Aの周りに自分の指のいくつかまたはすべてを巻き付けることによって、多用途管186Aを握ることが可能である。多用途管186Aを握りながら、使用者は、また、図9に示されているように、(たとえば、入力装置184を制御するために人差し指を上部において、親指と中指との間に)ハンドピース152を保持することが可能である。この配置では、多用途管186Aは、電気外科器具150のためのハンドルとしての役割を果たすことが可能である。追加的に、多用途管186Aは、電気外科器具150に安定性を提供するように形成され得る。たとえば、多用途管186Aは、チュービングから形成されるか、または、チュービングを含むことが可能であり、チュービングは、多用途管186Aがハンドルとして使用されるときに、ハンドピース152の位置または向きを維持するのに十分に堅い。より具体的には、多用途管186Aは、十分に堅いことが可能であり、医師が、ハンドピース152から手を放し、多用途管186Aだけを保持しているときにでも、多用途管186Aが、ハンドピース152をその現在の位置に維持するようになっている。そのうえ、多用途管186Aは、使用者の手の中に心地良くなじむようにサイズ決めされ得、使用者が多用途管186Aをしっかりと保持することを可能にする。

上述の安定性およびグリップ機能性を提供するために、多用途管は、約0.1インチから約3インチの間の外径を有することが可能である。1つの代表的な実施例では、多用途管は、約0.5インチの外径を有している。また、多用途管は、上述の機能性に寄与するいくらか弾力のある可撓性を有することが可能である。たとえば、多用途管が、その中の内側ルーメンまたはフローチャネルをつぶすかまたは著しく低減させることなく、度を付けられるかまたは曲げられることを可能にするように、多用途管は形成され得る。例として、多用途管を形成するために使用される材料は、多用途管が約0°から約180°の間の曲げ半径を有することを可能にすることができる。約180°までの曲げ半径を備える多用途管のケースでは、スイベルが、多用途管とハンドピースとの間に接続され、多用途管が、図に示されているようにハンドピースから離れるように延在することを可能にすることができる。他の実施例では、多用途管のすべてまたは一部分が、セグメント化されて一緒に接合され、可動ジョイントの可撓性を提供することが可能である。

また、多用途管186は、ハンドピース152の長さに沿った他の出口位置から出ていくことが可能である。たとえば、図6および図7Bに示されているように、多用途管186Bは、狭い通路192を通ってハンドピース152を出ていくように示されている。図9に示されているように、多用途管186Bのためのこの出口位置は、使用者の手の曲げたところの近くにあることが可能であり、多用途管186Bが、手の曲げたところの下方に、手首に向かって延在するようになっている。さらに、多用途管186Cは、図6、図7A、図7B、および図9に示されているように、基端部154にさらに近い場所においてハンドピース152を出ていくことが可能である。

狭い通路170、192は、使用者が出口位置としてハンドピース152の長さに沿って実質的に任意の場所を選択することを可能にするように構成されている。たとえば、より大きい手を有する使用者は、多用途管186が基端部154のより近くから出ていくことを望む可能性がある。これは、ハンドピース152および伸縮可能な軸158の中に多用途管186のより多くの部分を単純に位置決めすることによって達成され得、多用途管186の出口位置が、基端部154のより近くになるようになっている。あるいは、より小さい手を有する使用者は、多用途管186が末端部156のより近くから出ていくことを望む可能性がある。これは、多用途管186のより短い長さをハンドピース152の中に位置決めすることによって達成され得る。したがって、狭い通路170、192は、使用者が器具150を個別調整することを可能にし、器具150が、その使用者にとって最も快適であり、多用途管186の重量によって引き起こされる抵抗および疲労を低減させるようになっている。

本明細書で述べられているように、ハンドピースの基端部から出ていくケーブルまたはホースは、典型的に、トルクの形態のハンドピースの移動に対する抵抗を作る。したがって、ハンドピースを新しい場所に移動させるために、または、概略同じ場所の中でハンドピースを向きを変えるために、使用者がハンドピースを操作するときには、ケーブルまたはホースが、ハンドピースの移動または方向転換に抵抗する。したがって、多用途管186の出口位置がハンドピース152の長さに沿って調節されることを可能にするということは、ケーブルまたはホースによって典型的に作られる抵抗の量を低減させる。

ケーブルまたはホースによって典型的に作られる全体の抵抗を低減させることに加えて、多用途管186の出口位置をハンドピース152の末端部のより近くに移動させることが変化も低減させるのは、ハンドピース152を移動または方向転換させるときに経験される抵抗である。ハンドピース152が移動または方向転換されるとき、ケーブルまたはホースによって作られる抵抗が変化する。抵抗の変化は、移動もしくは方向転換の方向、および/または、移動の速度に、少なくとも部分的に起因する可能性があるが、抵抗の変化は、主として、ケーブルまたはホースの出口位置に起因する。本明細書で議論されているように、出口位置とハンドピースの枢支点との間の増加された距離は、より大きいトルクを作る。結果として、ケーブルまたはホースの出口位置が、ハンドピースの基端部にあるか、または、ハンドピースの基端部の近くにあるとき、ハンドピースの移動または再向きの間の抵抗の変化は、出口位置がハンドピースの末端部のより近くにあるときに作られる抵抗の変化よりも大きくなる。

図9を参照すると、たとえば、多用途管186がハンドピース252の基端部154から延在するときには、多用途管186は、ハンドピース152の移動に対する抵抗を作る。追加的に、ハンドピース152が移動または方向転換されるときに、多用途管186によって作られる抵抗が変化する。多用途管186が、ハンドピース152の末端部156のより近くの場所からハンドピース152を出ていくときには、多用途管186によって作られる抵抗は低減される。追加的に、ハンドピース152が移動または方向転換されるときに多用途管186によって作られる抵抗の変化は、また、多用途管186の出口位置がハンドピース152の末端部156に向けて移動するにつれて低減される。多用途管186が、(たとえば、多用途管186Aによって図示されているように)ハンドピース152の末端部156の近くから出ていくときには、多用途管186によって作られる抵抗、および抵抗の変化は、劇的に落ちる。そのような配置では、抵抗、および抵抗の変化は、ゼロまたは少なくとも無視できるレベルの近くまで降下することが可能である。

以下の表は、末端方向に位置付けされている出口位置から結果として生じるトルクの量が、出口位置がハンドピースの基端部に、または、ハンドピースの基端部の近くに配設されているときよりも著しく低いということを実証している。多数のハンドピースに接続されているケーブルおよび/またはホースから結果として生じるトルクが測定された。具体的には、11個の異なる装置に関連付けされるトルクが、様々な高さおよび様々な向きにおいて測定された。装置1乃至4は、ハンドピースの基端部から延在する電力ケーブルを含む標準的な電気外科器具であった。装置5乃至10は、ハンドピースの基端部から延在する電力ケーブルおよび煙排出用ホースの両方を含む電気外科器具であった。また、電気外科器具150に関連付けされるトルクが、2つの異なる出口位置から延在する多用途管186を用いて測定された。第1の出口位置は、図7Aに示されているように基端部154であった。第2の出口位置は、図7Aの多用途管186Aによって示されているように、使用者入力184の下方であった。

表1は、ハンドピースが平な向きにある(すなわち、ハンドピースの基端部および末端部が実質的に同じ高さにある)ときの11個の装置に関連付けされたトルクを含む。それとは対照的に、表2は、ハンドピースの末端部が基端部よりも低く配設されている状態で、ハンドピースが45°の角度に保持されたときの11個の装置に関連付けされたトルクを含む。また、装置が異なる向きにあるときのトルクを測定することに加えて、トルクは、ハンドピースが異なる高さ(すなわち、2.5ft、3ft、3.5ft、および4ft)で保持されたときにも測定された。

また、表1および表2は、評価された装置のそれぞれに関する他の基礎情報を含む。この情報は、ハンドピースの長さ、ハンドピースおよび関連のケーブル/ホースの質量、ならびに、ハンドピースの枢支点とハンドピースの端部との間の距離を含む。サンプルの全体を通して一貫性を提供するために、それぞれのハンドピースに関する枢支点が、ハンドピースの基端部の最も近くに位置決めされている使用者入力ボタンにあると決定された。

表1および表2のデータから見ることができるように、標準的な電気外科装置のための電力ケーブルは、水平方向の向きにおいて、0.65oz.in.から3.5oz.in.までの範囲に及び、角度を付けられた向きにおいて、0.7oz.in.から3.5oz.in.までの範囲に及ぶトルクを作る。同様に、装置5乃至10のための電力ケーブルおよびホースは、水平方向の向きおよび角度を付けられた向きの両方において、1.5oz.in.から7.5oz.in.までの範囲に及ぶトルクを作る。ハンドピースの高さが増加するにつれて、それぞれの装置に関するトルクが概して増加するということが観察される。これは、ハンドピースの高さが増加するにつれて、電力ケーブルおよび/または排出用ホースのぶら下がった部分の長さ、ひいては重量が増加するので、理解可能である。

電気外科器具150に関して、多用途管186が使用者入力184の近くでハンドピース152を出ていくときよりも、多用途管が基端部154においてハンドピース152を出ていくときの方が、多用途管186からのトルクは著しく高いということが留意される。具体的には、多用途管が基端部154においてハンドピース152を出ていくときには、多用途管186は、ハンドピース152の高さに応じて、5oz.in.から7oz.in.までの範囲に及ぶトルクを作る。それとは対照的に、多用途管186が使用者入力184の近くでハンドピース152を出ていくときには、多用途管186は、トルクを作るか、または無視できるレベルのトルクを作る。したがって、多用途管186の出口位置がハンドピース152の長さに沿って調節されることを可能にすることによって、使用者は、電気外科器具150を個別調整し、約0oz.in.から約7oz.in.以上までのいずれかの範囲に及ぶトルクを提供することが可能である。

図7Aおよび図7Bに見ることができるように、ハンドピース152に対する伸縮可能な軸158の位置、および、多用途管168の出口位置に応じて、多用途管168は、狭い通路170、192の1つまたは両方を通過することが可能である。例として、伸縮可能な軸158が、図7Aに示されている完全に収縮された位置になっているときには、多用途管186は、ハンドピース152を出ていくときに、狭い通路170、192の両方を通過することが可能である。それとは対照的に、伸縮可能な軸158が、図7Bに示されている完全に伸びた位置になっているときには、多用途管186は、ハンドピース152を出ていくときに、狭い通路192だけを通過することが可能である。たとえば、多用途管186B、186Cは、図7Bにおいて、狭い通路192を通過するが、狭い通路170を通過しないように示されている。それにもかかわらず、伸縮可能な軸158が、完全に伸びた位置になっているときにも、多用途管186は、狭い通路170、192の両方を通過する多用途管186Aによって図7Bに図示されているように、依然として、狭い通路170、192の両方を通過することが可能である。

追加的に、多用途管186は、狭い通路170、192の異なる部分を通過することが可能である。多用途管186が通過する狭い通路170、192の部分は、互いに対応していてもよいし、互いに対応していなくてもよい。たとえば、伸縮可能な軸158が、図7Aに示されている完全に収縮された位置になっているときには、多用途管186は、ハンドピース152を出ていくときに、狭い通路170、192の対応する部分を通過することが可能である。より具体的には、図7Aに示されているように、多用途管186Aは、狭い通路170、192の末端部を通過している。同様に、多用途管186Bは、狭い通路170、192の中間部分を通過し、多用途管186Cは、狭い通路170、192の基端部を通過している。

それとは対照的に、伸縮可能な軸158が、図7Bに示されている完全に伸びた位置になっているときには、多用途管186は、ハンドピース152を出ていくときに、狭い通路170、192の対応していない部分を通過することが可能である。たとえば、図7Bに示されているように、多用途管186Aは、狭い通路170の基端部および狭い通路192の末端部を通過している。伸縮可能な軸158が1つ以上の中間位置のうちの1つになっているときなどのような、他の場合では、多用途管186は、狭い通路170の基端部および狭い通路192の中間部分を通過することが可能である。同様に、多用途管186は、狭い通路170の中間部分および狭い通路192の末端部を通過することが可能である。

とりわけ、伸縮可能な軸158の末端部162に隣接して多用途管186を接続することによって、ハンドピース152および伸縮可能な軸158は、煙/流体を搬送する導管を含まないか、または、煙/流体を搬送する導管としての役割を果たさない。たとえば、ハンドピース152は、末端部156から基端部154へ延在し、かつ、その全長に沿ってシールされる、閉じたチャネルまたは他の導管を含む必要がない。同様に、伸縮可能な軸158は、末端部162から基端部160へ延在し、かつ、その全長に沿ってシールされる、閉じたチャネルまたは他の導管を含む必要がない。そのうえ、ハンドピース152と伸縮可能な軸158との間の境界部は、シールされる必要がない。

典型的な煙排出装置では、第1のシールが、ノズルとハンドピースの中の導管の末端部との間で必要とされ、第2のシールが、ハンドピースの中の導管の基端部と煙排出用ホースとの間で必要とされる。そのうえ、伸縮可能なチューブが含まれるときには、伸縮可能なチューブとハンドピースの中の導管との間の境界部は、シールされなければならない。多用途管186は、ノズル178に接続され、ノズル178に隣接してシールされるので、第2のシールは、伸縮可能な軸158とハンドピース152との間に、または、基端部154と多用途管186との間に必要とされない。

また、末端部162の近くに多用途管186を接続することは、末端部162から関連の真空装置まで概して均一な直径を有するフローチャネルを提供する。より具体的には、多用途管186の内部は、フローチャネルを提供し、フローチャネルを通して、煙/流体が、手術部位から離れるように搬送され得る。多用途管186は、その長さの全体を通して概して均一な内径を有しているので、伸縮可能な軸158の末端部162から関連の真空装置へのフローチャネルは、概して均一である。当業者によって理解されることとなるように、概して均一なフローチャネルは、離れるように搬送される煙/流体の増加したフロー効率を提供する。それとは対照的に、一般の煙排出装置は、ハンドピースを通るフローチャネルおよび煙排出用ホースを含み、それらは、異なる直径を有しており、それによって、それを通るフロー効率を低減させる。

狭い通路170、192は、概して真っ直ぐで滑らかであり、多用途管186が、ハンドピース152の長さに沿った実質的に任意の場所において、ハンドピース152および伸縮可能な軸158を出ていくことを可能にすることができる。したがって、狭い通路170、192は、多用途管186の出口位置が連続的に可変となることを可能にすることができる。換言すれば、多用途管186の出口位置は、ハンドピース152の長さに沿った実質的に任意の場所に、選択的に調節され得る。

図6に見ることができるように、狭い通路170、192は、1つ以上の切取部を含むことも可能であり、1つ以上の切取部は、多用途管186が、ハンドピース152の長さに沿った1つ以上の所定の別個の出口位置において、ハンドピース152を出ていくことを可能にする。たとえば、狭い通路192は、リテイナー部分194の直ぐ基端方向に切取部196を含む。同様に、狭い通路170は、その長さに沿った様々な位置において複数の切取部198を含み、それは、(たとえば、伸縮可能な軸158が拡張させられているときまたは後退させられているときに、)切取部196に整合させられ得る。切取部196、198は、狭い通路170、192の残りよりも幅が広く、多用途管186が、それを通ってハンドピース152および伸縮可能な軸158を出ていくことを可能にする。また、狭い通路192は、その長さに沿った様々な位置に1つ以上の追加的な切取部を含み、ハンドピース152の長さに沿って、複数の別個の出口位置を提供することが可能である。

図に見ることができるように、多用途管186の少なくとも一部分は、波状であるか(corrugated)、渦巻状であるか(convoluted)、溝付き状である(fluted)か、または、その外側表面に配設されているディテント(detents)を有することが可能である。多用途管186の上の波状、溝付き状、またはディテントは、狭い通路170、190の中での多用途管186のしっかりした保持を容易にし、および/または、ハンドピース152の長さに沿って、1つ以上の所定の別個の出口位置を作ることが可能である。より具体的には、出口位置は、多用途管186の上の波状、渦巻状、溝付き状、またはディテントによって画定され得る。しかし、多用途管186は、波状でなくても、渦巻状でなくても、溝付き状でなくても、または、その上にディテントを含まなくてもよいものとする。追加的に、多用途管(波状であるか、渦巻状であるか、溝付き状であるか、ディテント状であるか、または滑らかである)および狭い通路(真っ直ぐであるか、または、切取部を備えるか)の任意の組み合わせが使用され得るものとする。

述べられているように、多用途管は、複数のセクションから形成され得る。多用途管のセクションは、互いに異なる直径および/または可撓性特性を有することが可能である。たとえば、ハンドピースに接続されている第1のセクションは、相対的に堅く、上述の安定性およびグリップ機能性を提供することが可能である。それとは対照的に、第1のセクションに接続されている第2のセクションは、第1のセクションよりも可撓性であることが可能である。

また、本明細書で述べられているように、多用途管は、1つ以上のケーブルおよび/または1つ以上のホースによって形成され得る。したがって、述べられている直径および可撓性は、複数のホース、ケーブル、および/または、それらの組み合わせの結果であることが可能である。たとえば、2つ以上のホースは、約0.1インチから約3インチの間の組み合わせられた直径を有することが可能である。

ここで図10乃至図12に注意が向けられ、図10乃至図12は、電気外科器具150と同様の電気外科器具を図示しているが、それは、追加的な特徴または代替的な特徴を含む。したがって、とりわけ、追加的な特徴または代替的な特徴に、注意が向けられることとなり、これらの特徴は、本明細書で説明されている他の特徴と交換するか、または、本明細書で説明されている他の特徴と組み合わせられ得るという理解を伴う。

図10、図11は、電気外科器具200を図示しており、電気外科器具200は、ハンドピース202および伸縮可能な軸204を含み、伸縮可能な軸204は、ハンドピース202に対して選択的に伸縮可能である。複数の別個の位置に選択的に固定可能である伸縮可能な軸158とは対照的に、伸縮可能な軸204は、ハンドピース202に対して無数の位置に固定可能である。より具体的には、伸縮可能な軸204は、完全に収縮された位置(図10)、完全に伸びた位置(図11)、および、それらの間の無数の位置に、ハンドピース202に対して固定され得る。すなわち、使用者は、完全に収縮された位置および完全に伸びた位置に、または、完全に収縮された位置と完全に伸びた位置との間の任意の位置に、伸縮可能な軸204を位置決めすることが可能であり、伸縮可能な軸204は、選択された位置に固定され得る。

ロッキングナット206が、ハンドピース202に対して所望の位置に伸縮可能な軸204を固定するために使用され得る。見ることができるように、ロッキングナット206は、伸縮可能な軸204の周りに配設されている。ロッキングナット206は、ハンドピース202の末端部の上に選択的にねじ込まれるか、またはそうでなければ取り付けられ得る。ロッキングナット206が、ハンドピース202の上にねじ込まれるか、またはそうでなければ取り付けられるときには、ロッキングナット206の中の内部ボアの半径は減少している。ロッキングナット206の中のボアの減少される半径は、ロッキングナット206と伸縮可能な軸202との間の摩擦を増加させ、それによって、伸縮可能な軸202を所望の位置に固定する。

また、電気外科器具200は、伸縮可能な軸204の端部に配設されているノズル208を含む。ノズル208の端部に配設されているのは、ライト210である。ライト210は、手術部位を照射するために、電気外科処置の間に使用され得る。ライト210は、入力装置212によって作動させられ得る。

図12は、電気外科器具220の末端部の図を図示している。見ることができるように、電気外科器具220は、ノズル224を備えたハンドピース222を含み、煙/流体が、ノズル224の中へ引き込まれ得る。また、電気外科器具220は、その末端部に装着されている電極チップ226を含む。ノズル178のフローチャネルの中に配設されている電極チップ182とは異なり、電極チップ226は、ノズル224のフローチャネルの外側に装着されている。結果として、電極チップ226は、ノズル224のフローチャネルをまったく妨害しない。

様々な理由のために、電極チップ226を電気外科器具220の長手方向軸線に概して整合させるということが有益である可能性がある。たとえば、使用者が、電気外科器具220を長手方向軸線の周りに回転させるときには、電極チップ226は、軸線の周りに回転するが、旋回することとはならない。結果として、電極チップ226の向きは変化し得るが、場所は変化し得ない。

電極チップ226が電気外科器具220の軸線に整合させられることを可能にするために、および、ノズル224を通る十分に大きいフローチャネルを提供するために、ノズル224の中の開口部は、電極チップ226の周りに少なくとも部分的に巻いていることが可能である。たとえば、図12に見られるように、ノズル224の中の開口部は、概して腎臓形状であることが可能であり、開口部の端部が、電極チップ226の周りに少なくとも部分的に延在している。ノズル224の中の開口部は、本発明の範囲を逸脱することなく、他の形状をとることが可能であるものとする。

本明細書で開示されている実施例は、調節可能な多用途管および伸縮可能な軸を備える電気外科器具を対象としてきたが、本発明は、電気外科器具だけに限定されることは意図していない。むしろ、本発明は、本明細書で説明されている特徴の1つまたは複数を含む任意の手持ち式の器具を広く対象としている。そのような手持ち式の器具の例は、それに限定されないが、歯科用器具(たとえば、ドリル、研磨ツール、歯石除去器、圧縮空気ツール、吸引ツール、イリゲーションツール、カリエス検出ツール、ウォーターフロスツール(たとえば、ウォーターピック))、はんだ付けツール(たとえば、加熱式ツール、煙収集ツール、はんだ除去ツール)、高速研削および研磨ツール(たとえば、Dremelツール、彫刻ツール、マニキュアツール、歯科ラボ用研削機/研磨機)、レーザー治療器具、レーザー外科用器具、ライトプローブ、吸引ハンドル(たとえば、Yankauser)、ブラストツール(たとえば、サンドブラスト、グリットブラスト)、衝撃波療法ツール、超音波療法ツール、超音波プローブツール、超音波外科用ツール、接着剤塗布器具、グルーガン、空気圧式ピペット、溶接ツール、RFしわ療法ハンドピース、水晶体ハンドピース、剪断機、ひげそり器またはかみそりハンドピース、マイクロドリルハンドピース、真空ハンドピース、小部品ハンドリングハンドピース、入れ墨針ハンドル、小トーチハンドピース、電気脱毛ハンドピース、低速研削、研磨および彫刻ツール、パーマネントメーキャップ用ハンドピース、電気プローブハンドピース、強磁性外科用ハンドピース、外科用吸引器具(たとえば、脂肪吸引カニューレ)、外科用吸引カニューレ、マイクロ皮膚剥離ハンドピース、光ファイバーカメラハンドル、マイクロカメラハンドピース、pHプローブハンドピース、光ファイバーおよびLED光源ハンドピース、ハイドロサージェリーハンドピース、または整形外科用ひげそり器、カッター、バリ取りハンドピース、木材燃焼ツール、電気スクリュードライバー、ならびに、電子パッドスタイラスなどを含むことが可能である。

そのうえ、本発明は、それからの多用途管の出口位置の調節を可能にする手持ち式の器具に限定されない。むしろ、本発明は、また、それに接続されている多用途管を有する手持ち式の器具を包含しており、それは、手持ち式の器具の基端部以外の場所において、それから延在している。たとえば、多用途管の出口位置は、手持ち式の器具の長さに沿って調節可能でなくてもよい。それにもかかわらず、多用途管の出口位置は、手持ち式の器具の長さに沿った場所に位置決めされ得、それは、手持ち式の器具の基端部から離れている。

よりさらに具体的には、手持ち式の器具は、器具の基端部と末端部との間のおおよそ中間に配設されている中央部分を有することが可能である。多用途管の出口位置は、手持ち式の器具の中央部分の辺りに位置決めされるか、または、手持ち式の器具の中央部分と末端部との間に位置決めされ得る。また、手持ち式の器具は、中央部分と基端部との間のおおよそ中間点に配設されている4分の3部分を含むことが可能である。換言すれば、手持ち式の器具の長さのおおよそ4分の1が、基端部と4分の3部分との間に配設されており、一方、手持ち式の器具の長さの4分の3が、4分の3部分と末端部との間に配設されている。多用途管の出口位置は、手持ち式の器具の4分の3部分の辺りに位置決めされるか、または、手持ち式の器具の4分の3部分と末端部との間に位置決めされ得る。

さらに、本発明は、器具の動作機能の到達範囲を増加させるための伸縮可能な軸を有する手持ち式の器具に限定されない。むしろ、本発明による器具は、ハンドピースに対して固定されている電極チップ、および/または、煙/流体の捕捉の特徴部を含むことが可能である。同様に、本発明による器具は、電気外科機能を提供するが、煙/流体の捕捉機能を提供しないことも可能である。それとは対照的に、本発明による器具は、煙/流体の捕捉機能を提供するが、電気外科機能を提供しないことも可能である。

本発明は、その精神または必須の特性から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され得る。説明されている実施例は、すべての点において、単に例示目的として考慮されるべきであり、限定的なものとして考慮されるべきではない。したがって、本発明の範囲は、先述の説明によってというよりも、添付の特許請求の範囲によって示されている。特許請求の範囲の意味、および、特許請求の範囲の均等物の範囲の中に入るすべての変形例は、それらの範囲の中に包含されているべきである。

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