Single screw compressor

申请号 JP2008331327 申请日 2008-12-25 公开(公告)号 JP4518206B2 公开(公告)日 2010-08-04
申请人 ダイキン工業株式会社; 发明人 モハモド アンワー ホセイン; 正典 増田;
摘要
权利要求
  • ケーシング(10)と、該ケーシング(10)に収容されて回転駆動されるスクリューロータ(40)と、該スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合わされる複数の平板状のゲート(51)が放射状に形成されたゲートロータ(50)と、該ゲートロータ(50)を回転自在に支持するゲートロータ支持部材(55)とを備え、
    上記スクリューロータ(40)と上記ケーシング(10)と上記ゲート(51)とで区画された圧縮室(23)内の流体を圧縮するシングルスクリュー圧縮機であって、
    上記ゲートロータ支持部材(55)には、上記各ゲート(51)をその背面側から支持するゲート支持部(57)が設けられ、
    上記ゲートロータ(50)と上記ゲートロータ支持部材(55)とで構成されるゲートロータ組立体(60)には、上記各ゲート(51)の前面側の流体圧を該ゲート(51)の背面と該ゲート(51)を支持する上記ゲート支持部(57)の間へ導入するための圧力導入路(52)が設けられて おり、
    上記圧力導入路(52)は、上記ゲートロータ(50)の各ゲート(51)に少なくとも1つずつ形成されて該ゲート(51)をその厚さ方向へ貫通する貫通孔である
    ことを特徴とするシングルスクリュー圧縮機。
  • 請求項1において、
    上記圧力導入路(52)は、上記各ゲート(51)の前面のうち上記ゲートロータ(50)の中心寄りの部分に開口していることを特徴とするシングルスクリュー圧縮機。
  • 請求項1において、
    上記圧力導入路(52)は、上記各ゲート(51)の前面のうち上記ゲートロータ(50)の回転方向の前方寄りの部分に開口していることを特徴とするシングルスクリュー圧縮機。
  • 請求項1において、
    上記各ゲート(51)と該ゲート(51)を支持する上記ゲート支持部(57)との間には、周囲をシール部材(66,67)によって囲まれると共に上記圧力導入路(52)を通じて該ゲート(51)の前面側の流体圧が導入される背圧空間(65)が形成されていることを特徴とするシングルスクリュー圧縮機。
  • 請求項4において、
    上記シール部材(66,67)は、上記ゲート支持部(57)の周縁部に沿って配置されていることを特徴とするシングルスクリュー圧縮機。
  • 請求項4において、
    上記シール部材(66)は、上記ゲート(51)及び上記ゲート支持部(57)のうちの一方に取り付けられて他方と接することによって上記背圧空間(65)を区画していることを特徴とするシングルスクリュー圧縮機。
  • 说明书全文

    本発明は、シングルスクリュー圧縮機の信頼性の向上策に関するものである。

    従来より、冷媒や空気を圧縮する圧縮機として、シングルスクリュー圧縮機が用いられている。 例えば、特許文献1や特許文献2には、1つのスクリューロータと2つのゲートロータとを備えたシングルスクリュー圧縮機が開示されている。

    このシングルスクリュー圧縮機について説明する。 シングルスクリュー圧縮機では、ケーシングにスクリューロータが収容される。 スクリューロータは、概ね円柱状に形成されており、その外周部に複数条の螺旋溝が刻まれている。 ゲートロータは、概ね平板状に形成されており、スクリューロータの側方に配置されている。 このゲートロータには、複数の長方形板状のゲートが放射状に設けられている。 ゲートロータは、その回転軸がスクリューロータの回転軸と直交する姿勢で設置され、ゲートがスクリューロータの螺旋溝と噛み合わされる。 一般的なシングルスクリュー圧縮機において、ゲートロータは、樹脂製の平板状に形成され、回転軸部を有する金属性の支持部材に取り付けられる。

    このシングルスクリュー圧縮機では、スクリューロータとゲートロータがケーシングに収容されており、スクリューロータの螺旋溝と、ゲートロータのゲートと、ケーシングの内壁面とによって圧縮室が形成される。 スクリューロータを電動機等で回転駆動すると、スクリューロータの回転に伴ってゲートロータが回転する。 そして、ゲートロータのゲートが、噛み合った螺旋溝の始端(吸入側の端部)から終端(吐出側の端部)へ向かって相対的に移動し、閉じきり状態となった圧縮室の容積が次第に縮小する。 その結果、圧縮室内の流体が圧縮される。

    運転中のシングルスクリュー圧縮機では、スクリューロータの螺旋溝と噛み合ったゲートの前面側が圧縮過程の圧縮室(即ち、閉じきり状態となった圧縮室)となり、そのゲートの背面側が吸入過程の圧縮室(即ち、吸入側に連通している圧縮室)となる。 そして、スクリューロータの螺旋溝と噛み合ったゲートでは、その前面に圧縮された流体の圧が作用し、その背面に圧縮される前の流体の圧力が作用する。 従って、スクリューロータの螺旋溝と噛み合ったゲートには、ゲートを背面側へ押す方向へ力が作用する。 一方、ゲートは、その背面側から支持部材によって支持されている。 このため、支持部材がゲートを背面側へ押す力を受けとめることとなり、ゲートが圧縮室内の流体圧を受けて破損することはない。

    特開2002−202080号公報

    特開2001−065481号公報

    上述したように、ゲートは、その背面側から支持部材によって支えられている。 つまり、各ゲートの背面には、支持部材が接している。 ところが、ゲートと支持部材の接触部分において、両者は完全に密着している訳ではなく、両者の間には多少の隙間が形成される。 このゲートと支持部材の隙間は吸入過程の圧縮室に連通しており、その内圧は圧縮前の流体の圧力と概ね等しくなっている。 このため、スクリューロータの螺旋溝と噛み合ったゲートの前面側に圧縮されている流体の圧力が作用すると、ゲートの前面側と背面側の圧力差によってゲートが僅かながら変形するおそれがある。

    一方、ゲートの周側部とスクリューロータの螺旋溝の壁面とのクリアランスは、閉じきり状態となった圧縮室の気密性を確保するために、極めて小さい値に設定されている。 このため、ゲートが僅かに変形しただけでも、ゲートがスクリューロータと直接に接触し、ゲートが摩耗してしまうおそれがある。 そして、ゲートが摩耗すると、ゲートの周側部とスクリューロータの螺旋溝の壁面とのクリアランスが拡大して圧縮室の気密性が低下し、シングルスクリュー圧縮機の性能が低下してしまう。

    本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクリューロータの螺旋溝と噛み合ったゲートの変形を抑えることでゲートの摩耗を低減し、シングルスクリュー圧縮機の経時的な性能低下を抑えてその信頼性を向上させることにある。

    第1の発明は、ケーシング(10)と、該ケーシング(10)に収容されて回転駆動されるスクリューロータ(40)と、該スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合わされる複数の平板状のゲート(51)が放射状に形成されたゲートロータ(50)と、該ゲートロータ(50)を回転自在に支持するゲートロータ支持部材(55)とを備え、上記スクリューロータ(40)と上記ケーシング(10)と上記ゲート(51)とで区画された圧縮室(23)内の流体を圧縮するシングルスクリュー圧縮機を対象とする。 そして、上記ゲートロータ支持部材(55)には、上記各ゲート(51)をその背面側から支持するゲート支持部(57)が設けられており、上記ゲートロータ(50)と上記ゲートロータ支持部材(55)とで構成されるゲートロータ組立体(60)には、上記各ゲート(51)の前面側の流体圧を該ゲート(51)の背面と該ゲート(51)を支持する上記ゲート支持部(57)の間へ導入するための圧力導入路(52)が設けられるものである。

    第1の発明では、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)にゲートロータ(50)のゲート(51)が噛み合わされる。 スクリューロータ(40)が回転駆動されると、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合ったゲートロータ(50)が回転し、圧縮室(23)内の流体が圧縮される。 ゲートロータ(50)は、ゲートロータ支持部材(55)によって支持される。 ゲートロータ(50)の各ゲート(51)の背面側にはゲートロータ支持部材(55)のゲート支持部(57)が配置され、各ゲート支持部(57)が対応するゲート(51)を支える。

    第1の発明では、ゲートロータ(50)とゲートロータ支持部材(55)とがゲートロータ組立体(60)を構成する。 ゲートロータ組立体(60)には、圧力導入路(52)が設けられる。 ゲートロータ(50)に設けられた複数のゲート(51)のそれぞれにおいて、ゲート(51)とその背面側に配置されたゲート支持部(57)との間には、そのゲート(51)の前面に接する流体の圧力が圧力導入路(52)を通じて導入される。 つまり、1つのゲート(51)に着目すると、そのゲート(51)とそのゲート(51)を支持するゲート支持部(57)との間には、そのゲート(51)の前面側の流体圧が圧力導入路(52)を通じて導入される。 そのゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合っている状態では、そのゲート(51)の前面側に位置する圧縮室(23)内の流体圧が、そのゲート(51)の背面側へ導入される。 このため、ゲートロータ(50)の各ゲート(51)では、そのゲート(51)の前面に作用する流体圧と同程度の流体圧がその背面に作用することとなり、ゲート(51)を背面側に押す力とゲート(51)を前面側に押す力の差が小さくなる。

    また、第1の発明は、 上記の構成に加えて 、上記圧力導入路(52)は、上記ゲートロータ(50)の各ゲート(51)に少なくとも1つずつ形成されて該ゲート(51)をその厚さ方向へ貫通する貫通孔であるものである。

    第1の発明では、各ゲート(51)に少なくとも1つずつ形成された貫通孔が圧力導入路(52)を構成する。 圧力導入路(52)は、ゲート(51)をその厚さ方向に貫通している。 1つのゲート(51)に着目すると、そのゲート(51)に形成された圧力導入路(52)は、その一端がそのゲート(51)の前面側の空間に連通し、その他端がそのゲート(51)とそのゲート(51)を支持するゲート支持部(57)との隙間に連通する。

    第2の発明は、上記第1の発明において、上記圧力導入路(52)は、上記各ゲート(51)の前面のうち上記ゲートロータ(50)の中心寄りの部分に開口しているものである。

    第2の発明では、各ゲート(51)の前面のうち各ゲート(51)の基端寄りの部分に、圧力導入路(52)が開口している。 ここで、ゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出る過程において、ゲート(51)は、その基端部が先端部よりも先に螺旋溝(41)から抜け出す。 このため、1つのゲート(51)に着目すると、そのゲート(51)のうち圧力導入路(52)が開口する基端寄りの部分は、そのゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程の比較的早い時期に螺旋溝(41)から外れる。 つまり、そのゲート(51)の前面に開口する圧力導入路(52)は、そのゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程の比較的早い時期に、そのゲート(51)の前面側の圧縮室(23)と連通しない状態となる。

    第3の発明は、上記第1の発明において、上記圧力導入路(52)は、上記各ゲート(51)の前面のうち上記ゲートロータ(50)の回転方向の前方寄りの部分に開口しているものである。

    第3の発明では、各ゲート(51)の前面のうちゲートロータ(50)の回転方向(即ち、ゲート(51)の移動方向)の前方寄りの部分に、圧力導入路(52)が開口している。 ここで、ゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出る過程において、ゲート(51)は、ゲートロータ(50)の回転方向の前方寄りの部分が後方寄りの部分よりも先に螺旋溝(41)から抜け出す。 このため、1つのゲート(51)に着目すると、そのゲート(51)のうち圧力導入路(52)が開口する部分(即ち、ゲートロータ(50)の回転方向の前方寄りの部分)は、そのゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程の比較的早い時期に螺旋溝(41)から外れる。 つまり、そのゲート(51)の前面に開口する圧力導入路(52)は、そのゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程の比較的早い時期に、そのゲート(51)の前面側の圧縮室(23)と連通しない状態となる。

    第4の発明は、上記第1の発明において、上記各ゲート(51)と該ゲート(51)を支持する上記ゲート支持部(57)との間には、周囲をシール部材(66,67)によって囲まれると共に上記圧力導入路(52)を通じて該ゲート(51)の前面側の流体圧が導入される背圧空間(65)が形成されるものである。

    第4の発明では、各ゲート(51)とそのゲート(51)の背面側に配置されたゲート支持部(57)との間に背圧空間(65)が形成される。 1つのゲート(51)に着目すると、そのゲート(51)の背面側に形成された背圧空間(65)へは、そのゲート(51)の前面側の流体圧が圧力導入路(52)を通じて導入される。 また、背圧空間(65)は、その周囲がシール部材(66,67)によって囲まれている。 シール部材(66,67)は、背圧空間(65)内からの流体の流出を抑える。

    第5の発明は、上記第4の発明において、上記シール部材(66,67)は、上記ゲート支持部(57)の周縁部に沿って配置されるものである。

    第5の発明では、ゲート支持部(57)の周縁部に沿ってシール部材(66,67)が配置され、そのシール部材(66,67)の内側が背圧空間(65)となる。 つまり、各ゲート(51)とそのゲート(51)の背面側に位置するゲート支持部(57)との隙間は、その大部分が背圧空間(65)となる。 また、各ゲート(51)の背面は、その大部分が背圧空間(65)に臨むことになる。

    第6の発明は、上記第4の発明において、上記シール部材(66)は、上記ゲート(51)及び上記ゲート支持部(57)のうちの一方に取り付けられて他方と接することによって上記背圧空間(65)を区画しているものである。

    第6の発明では、ゲート(51)とゲート支持部(57)の一方にシール部材(66)が取り付けられる。 ゲート(51)にシール部材(66)が取り付けられる場合は、シール部材(66)がゲート支持部(57)と接する。 一方、ゲート支持部(57)にシール部材(66)が取り付けられる場合は、シール部材(66)がゲート(51)と接する。

    本発明では、ゲートロータ組立体(60)に圧力導入路(52)を設け、各ゲート(51)の前面側の流体圧を、そのゲート(51)とそれを支持するゲート支持部(57)の隙間へ圧力導入路(52)を通じて導入している。 このため、ゲートロータ(50)の各ゲート(51)では、ゲート(51)を背面側に押す力とゲート(51)を前面側に押す力の差が縮小する。 その結果、流体圧が作用することによるゲート(51)の変形が小さくなり、ゲート(51)が変形してスクリューロータ(40)と直接に接触することによるゲート(51)の摩耗が減少する。

    従って、本発明によれば、シングルスクリュー圧縮機(1)の運転中におけるゲート(51)の摩耗を低減することができ、長期に亘って圧縮室(23)の気密性を高く保つことができる。 その結果、運転時間の増加に伴うシングルスクリュー圧縮機(1)の性能低下を抑えることができ、スクリュー圧縮機(1)の信頼性を向上させることができる。

    また、本発明では、ゲート(51)を貫通する貫通孔によって圧力導入路(52)が構成される。 つまり、極めて簡素な構造の貫通孔によって圧力導入路(52)が構成される。 従って、 本発明によれば、シングルスクリュー圧縮機(1)の構造が複雑化するのを防ぎつつ、シングルスクリュー圧縮機(1)に圧力導入路(52)を設けることができる。

    上記第2の発明では、各ゲート(51)の前面のうちゲートロータ(50)の中心寄りの部分に圧力導入路(52)が開口している。 また、上記第3の発明では、各ゲート(51)の前面のうちゲートロータ(50)の回転方向の前方寄りの部分に圧力導入路(52)が開口している。 このため、 第2第3の発明では、そのゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程において、ゲート(51)の前面に開口する圧力導入路(52)が、比較的早い時期に圧縮室(23)と連通しない状態になる。

    ここで、ゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程では、ゲート(51)の一部だけが螺旋溝(41)の内部に位置し、残りの部分は螺旋溝(41)から外れる。 つまり、その過程にあるゲート(51)では、その前面の一部に圧縮室(23)内で圧縮された流体の圧力が作用し、その残りの部分に圧縮室(23)内の流体圧よりも低い圧力が作用する。 このため、ゲート(51)のうち螺旋溝(41)から外れた部分の割合が大きくなった後も圧縮室(23)内の流体圧をゲート(51)の背面側へ導入し続けると、ゲート(51)が前面側へ押されて変形し、スクリューロータ(40)に隣接するケーシング(10)にゲート(51)が接触するおそれがある。

    それに対し、上記第2第3の発明では、ゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程の比較的早い時期に、そのゲート(51)に設けられた圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された状態となる。 このため、ゲート(51)の背面とそのゲート(51)に対応するゲート支持部(57)との隙間の圧力は、圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された時点の圧縮室(23)内の流体圧と同じ値か、あるいはそれよりも幾分低い値となる。 つまり、圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された後において、ゲート(51)のうちスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から外れた部分の背面に作用する圧力は、その時点における圧縮室(23)内の流体圧よりも低くなる。

    従って、これら第2第3の発明によれば、ゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から抜け出す過程でゲート(51)のうち既に螺旋溝(41)から外れている部分が前面側へ変形するのを抑えることができ、ゲート(51)とケーシング(10)等との接触を回避してシングルスクリュー圧縮機(1)の信頼性を確保できる。

    上記第4の発明では、周囲がシール部材(66,67)によって囲まれた背圧空間(65)が各ゲート(51)の背面側に形成され、この背圧空間(65)へゲート(51)の前面側の流体圧が導入される。 このため、ゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合った状態では、そのゲート(51)の前面側に位置する圧縮室(23)内の流体の一部が圧力導入路(52)を通って背圧空間(65)へ流入することになるが、背圧空間(65)の外部への流体の流出はシール部材(66,67)によって抑えられる。 従って、この発明によれば、圧力導入路(52)や背圧空間(65)を通って圧縮室(23)から漏れ出す流体の量を低く抑えることができる。

    上記第5の発明では、シール部材(66,67)がゲート支持部(57)の周縁部に沿って配置されており、ゲート(51)とゲート支持部(57)の隙間の大部分が背圧空間(65)となる。 このため、各ゲート(51)の背面の大部分に背圧空間(65)内の流体圧を作用させることができる。 つまり、各ゲート(51)の背面では、その大部分に作用する流体圧が、その前面に作用する流体圧と同程度となる。 従って、この発明によれば、ゲート(51)を背面側に押す力とゲート(51)を前面側に押す力の差を充分に縮小することができ、ゲート(51)の変形を確実に小さくすることができる。

    ここで、シングルスクリュー圧縮機(1)の運転中には、ゲートロータ(50)やゲートロータ支持部材(55)が熱膨張する。 一般的なシングルスクリュー圧縮機(1)では、ゲートロータ(50)の材質とゲートロータ支持部材(55)の材質とが異なっており、両者の熱膨張率も互いに相違するのが通常である。 このため、ゲートロータ(50)とゲートロータ支持部材(55)との相対的な移動を必要以上に制限すると、両者の熱変形量が互いに相違するため、ゲートロータ(50)が撓んでスクリューロータ(40)と接触するおそれがある。

    それに対し、上記第6の発明では、シール部材(66,67)がゲート(51)とゲート支持部(57)のうちの一方に取り付けられて他方と接している。 このため、ゲートロータ(50)とゲートロータ支持部材(55)との相対的な移動は、シール部材(66,67)によって殆ど妨げられない。 従って、この発明によれば、ゲートロータ(50)とゲートロータ支持部材(55)との相対的な移動が必要以上に制限されるのを回避でき、熱変形に起因するゲートロータ(50)とスクリューロータ(40)の接触を回避してゲート(51)の摩耗を抑えることができる。

    以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。

    〈シングルスクリュー圧縮機の全体構成〉
    本実施形態のシングルスクリュー圧縮機(1)(以下、単にスクリュー圧縮機と言う。)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に設けられて冷媒を圧縮するためのものである。

    図1,図2に示すように、スクリュー圧縮機(1)は、半密閉型に構成されている。 このスクリュー圧縮機(1)では、圧縮機構(20)とそれを駆動する電動機とが1つのケーシング(10)に収容されている。 圧縮機構(20)は、駆動軸(21)を介して電動機と連結されている。 図1において、電動機は省略されている。 また、ケーシング(10)内には、冷媒回路の蒸発器から低圧のガス冷媒が導入されると共に該低圧ガスを圧縮機構(20)へ案内する低圧空間(S1)と、圧縮機構(20)から吐出された高圧のガス冷媒が流入する高圧空間(S2)とが区画形成されている。

    圧縮機構(20)は、ケーシング(10)内に形成された円筒壁(30)と、該円筒壁(30)の中に配置された1つのスクリューロータ(40)と、該スクリューロータ(40)に噛み合う2つのゲートロータ(50)とを備えている。 スクリューロータ(40)には、駆動軸(21)が挿通されている。 スクリューロータ(40)と駆動軸(21)は、キー(22)によって連結されている。 駆動軸(21)は、スクリューロータ(40)と同軸上に配置されている。 駆動軸(21)の先端部は、圧縮機構(20)の高圧側(図1における駆動軸(21)の軸方向を左右方向とした場合の右側)に位置する軸受ホルダ(35)に回転自在に支持されている。 この軸受ホルダ(35)は、玉軸受(36)を介して駆動軸(21)を支持している。

    図3,図4に示すように、スクリューロータ(40)は、概ね円柱状に形成された金属製の部材である。 スクリューロータ(40)は、円筒壁(30)に回転可能に嵌合しており、その外周面が円筒壁(30)の内周面と摺接する。 スクリューロータ(40)の外周部には、スクリューロータ(40)の一端から他端へ向かって螺旋状に延びる螺旋溝(41)が複数(本実施形態では、6本)形成されている。

    スクリューロータ(40)の各螺旋溝(41)は、図4における左端が始端となり、同図における右端が終端となっている。 また、スクリューロータ(40)は、同図における左端部(吸入側の端部)がテーパー状に形成されている。 図4に示すスクリューロータ(40)では、テーパー面状に形成されたその左端面に螺旋溝(41)の始端が開口する一方、その右端面に螺旋溝(41)の終端は開口していない。

    ゲートロータ(50)は、やや肉厚の平板状に形成された樹脂製の部材である。 ゲートロータ(50)には、複数枚(本実施形態では、11枚)のゲート(51)が放射状に設けられている。 2つのゲートロータ(50)は、それぞれが金属製のゲートロータ支持部材(55)に取り付けられている(図3を参照)。 ゲートロータ支持部材(55)と、それに取り付けられたゲートロータ(50)とは、ゲートロータ組立体(60)を構成している。 ゲートロータ組立体(60)の詳細は後述する。

    ゲートロータ支持部材(55)は、円板部(56)とゲート支持部(57)と軸部(58)とを備えている(図3を参照)。 円板部(56)は、やや肉厚の円板状に形成されている。 ゲート支持部(57)は、ゲートロータ(50)のゲート(51)と同数だけ設けられており、円板部(56)の外周部から外側へ向かって放射状に延びている。 各ゲート支持部(57)は、対応するゲート(51)の背面に沿って延びており、そのゲート(51)を背面側から支持している。 軸部(58)は、丸棒状に形成されて円板部(56)に立設されている。 軸部(58)の中心軸は、円板部(56)の中心軸と一致している。 ゲートロータ(50)は、円板部(56)及びゲート支持部(57)における軸部(58)とは反対側の面に取り付けられている。

    ゲートロータ組立体(60)は、ケーシング(10)内に区画形成されたゲートロータ室(90)に収容されている(図2を参照)。 ゲートロータ室(90)は、円筒壁(30)に隣接した空間であって、スクリューロータ(40)の回転軸を挟んだ両側に1つずつ形成されている。 1つのゲートロータ室(90)には、1つのゲートロータ組立体(60)が収容されている。 また、各ゲートロータ室(90)には、軸受ハウジング(91)が1つずつ設けられている。 各ゲートロータ室(90)において、ゲートロータ支持部材(55)の軸部(58)は、軸受ハウジング(91)に玉軸受(92,93)を介して回転自在に支持されている。 なお、各ゲートロータ室(90)は、低圧空間(S1)に連通している。

    図2におけるスクリューロータ(40)の右側に配置されたゲートロータ組立体(60)は、ゲートロータ(50)が下端側となる姿勢(即ち、ゲートロータ(50)の前面が下を向く姿勢)で設置されている。 一方、同図におけるスクリューロータ(40)の左側に配置されたゲートロータ組立体(60)は、ゲートロータ(50)が上端側となる姿勢で(即ち、ゲートロータ(50)の前面が上を向く姿勢)設置されている。 つまり、ケーシング(10)内において、2つのゲートロータ組立体(60)は、スクリューロータ(40)の回転軸に対して互いに軸対称となる姿勢で設置されている。 また、各ゲートロータ組立体(60)の回転軸(即ち、ゲートロータ(50)や軸部(58)の軸心)は、スクリューロータ(40)の回転軸と直交している。

    また、ケーシング(10)内において、ゲートロータ組立体(60)は、ゲートロータ(50)の一部が円筒壁(30)を貫通し、一部のゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合うように配置されている。 ケーシング(10)の円筒壁(30)では、ゲートロータ(50)が貫通する部分の壁面が、ゲートロータ(50)の前面と対面する側方シール面(32)を構成している。 この側方シール面(32)は、スクリューロータ(40)の外周に沿ってスクリューロータ(40)の軸方向へ延びる平面である。 ゲートロータ(50)と側方シール面(32)のクリアランスは、極めて小さい値(例えば40μm以下)に設定されている。

    圧縮機構(20)では、円筒壁(30)の内周面と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と、ゲートロータ(50)のゲート(51)とによって囲まれた空間が圧縮室(23)になる。 スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、吸入側端部において低圧空間(S1)に開放しており、この開放部分が圧縮機構(20)の吸入口(24)になっている。

    スクリュー圧縮機(1)には、容量制御機構としてスライドバルブ(70)が設けられている。 このスライドバルブ(70)は、円筒壁(30)がその周方向の2カ所において径方向外側に膨出したスライドバルブ収納部(31)内に設けられている。 スライドバルブ(70)は、内面が円筒壁(30)の内周面の一部を構成すると共に、円筒壁(30)の軸心方向にスライド可能に構成されている。

    スライドバルブ(70)が図1における右方向(駆動軸(21)の軸方向を左右方向とした場合の右方向)へスライドすると、スライドバルブ収納部(31)の端面(P1)とスライドバルブ(70)の端面(P2)との間に軸方向隙間が形成される。 この軸方向隙間は、圧縮室(23)から低圧空間(S1)へ冷媒を戻すためのバイパス通路(33)となっている。 スライドバルブ(70)を移動させてバイパス通路(33)の開度を変更すると、圧縮機構(20)の容量が変化する。 また、スライドバルブ(70)は、圧縮室(23)と高圧空間(S2)とを連通させるための吐出口(25)が形成されている。

    上記スクリュー圧縮機(1)には、スライドバルブ(70)をスライド駆動させるためのスライドバルブ駆動機構(80)が設けられている。 このスライドバルブ駆動機構(80)は、軸受ホルダ(35)に固定されたシリンダ(81)と、該シリンダ(81)内に装填されたピストン(82)と、該ピストン(82)のピストンロッド(83)に連結されたアーム(84)と、該アーム(84)とスライドバルブ(70)とを連結する連結ロッド(85)と、アーム(84)を図1の右方向(アーム(84)をケーシング(10)から引き離す方向)に付勢するスプリング(86)とを備えている。

    図1に示すスライドバルブ駆動機構(80)では、ピストン(82)の左側空間(ピストン(82)のスクリューロータ(40)側の空間)の内圧が、ピストン(82)の右側空間(ピストン(82)のアーム(84)側の空間)の内圧よりも高くなっている。 そして、スライドバルブ駆動機構(80)は、ピストン(82)の右側空間の内圧(即ち、右側空間内のガス圧)を調節することによって、スライドバルブ(70)の位置を調整するように構成されている。

    スクリュー圧縮機(1)の運転中において、スライドバルブ(70)では、その軸方向の端面の一方に圧縮機構(20)の吸入圧が、他方に圧縮機構(20)の吐出圧がそれぞれ作用する。 このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中において、スライドバルブ(70)には、常にスライドバルブ(70)を低圧空間(S1)側へ押す方向の力が作用する。 従って、スライドバルブ駆動機構(80)におけるピストン(82)の左側空間及び右側空間の内圧を変更すると、スライドバルブ(70)を高圧空間(S2)側へ引き戻す方向の力の大きさが変化し、その結果、スライドバルブ(70)の位置が変化する。

    〈ゲートロータ組立体の構成〉
    ゲートロータ組立体(60)の詳細な構成について、図3,図5〜図7を参照しながら説明する。

    上述したように、ゲートロータ(50)には、11枚のゲート(51)が放射状に設けられている(図5を参照)。 具体的に、ゲートロータ(50)は、1つの基部(53)と、11枚のゲート(51)とを備えている。 基部(53)は、幅広で扁平なリング状(あるいは扁平なドーナツ状)に形成され、ゲートロータ(50)の中心部に配置されている。 各ゲート(51)は、それぞれが概ね長方形板状に形成されており、基部(53)の周縁から基部(53)の半径方向の外側へ延びている。 11枚のゲート(51)は、ゲートロータ(50)の周方向において等度間隔に配置されている。

    ゲートロータ(50)では、その基部(53)に1個のピン孔(54)が形成されている。 このピン孔(54)は、基部(53)をその厚さ方向へ貫通する貫通孔である。 ピン孔(54)は、後述する固定ピン(61)を挿通するための孔である。

    また、ゲートロータ(50)では、各ゲート(51)に圧力導入路(52)が1つずつ形成されている。 つまり、ゲートロータ(50)には、ゲート(51)と同数の圧力導入路(52)が形成されている。 各圧力導入路(52)は、ゲート(51)をその厚さ方向へ貫通する貫通孔である。 圧力導入路(52)の直径は、例えば2mm程度となっている。

    ゲートロータ(50)では、11個の圧力導入路(52)が同一のピッチ円上に配置されている。 また、各ゲート(51)の前面において、圧力導入路(52)は、ゲート(51)の基端寄り(即ち、ゲートロータ(50)の中心寄り)の領域に開口している。

    具体的に、各ゲート(51)の前面において、圧力導入路(52)は、ゲート(51)の長さ方向(即ち、ゲートロータ(50)の径方向)の中央よりもゲート(51)の基端寄りの部分に開口している。 つまり、各ゲート(51)の前面では、基部(53)の外周から圧力導入路(52)の中心までの距離a1が、圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の先端(即ち、ゲートロータ(50)の外周)までの距離a2よりも短くなっている。 また、各ゲート(51)の前面において、圧力導入路(52)は、ゲート(51)の幅方向(即ち、ゲートロータ(50)の周方向)の中央に開口している。 つまり、各ゲート(51)の前面では、上記ピッチ円上における圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の前縁(即ち、ゲートロータ(50)の回転方向の前方の側部)までの距離b1が、上記ピッチ円上における圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の後縁(即ち、ゲートロータ(50)の回転方向の後方の側部)までの距離b2と等しくなっている。 なお、図5に示す点Oは、ゲートロータ(50)の中心である。

    上述したように、ゲートロータ(50)は、ゲートロータ支持部材(55)に取り付けられている。 具体的に、ゲートロータ(50)の基部(53)には、ゲートロータ支持部材(55)の軸部(58)の一端が挿通されている。 また、ゲートロータ(50)のピン孔(54)には、固定ピン(61)が挿通されている。 固定ピン(61)の先端は、ゲートロータ支持部材(55)の円板部(56)に固定される。 そして、ゲートロータ(50)の基部(53)に軸部(58)が嵌り込み、ゲートロータ(50)のピン孔(54)に固定ピン(61)が挿通されることによって、ゲートロータ(50)のゲートロータ支持部材(55)に対する相対的な移動が規制される。

    ただし、ゲートロータ組立体(60)において、ゲートロータ(50)のゲートロータ支持部材(55)に対する相対的な移動は、完全には禁止されていない。 その理由を説明する。 スクリュー圧縮機(1)の運転中には、ゲートロータ(50)やゲートロータ支持部材(55)が熱膨張するが、樹脂製のゲートロータ(50)と金属製のゲートロータ支持部材(55)とでは熱膨張率が互いに相違する。 このため、ゲートロータ(50)とゲートロータ支持部材(55)との相対的な移動を完全に禁止すると、両者の熱変形量が互いに相違するため、ゲートロータ(50)が撓んでスクリューロータ(40)と接触するおそれがある。 そこで、ゲートロータ組立体(60)では、ゲートロータ(50)のゲートロータ支持部材(55)に対する相対的な回転移動が、僅かながら許容されている。

    図6にも示すように、ゲートロータ組立体(60)では、各ゲート(51)の背面側にゲート支持部(57)が1つずつ配置されている。 各ゲート支持部(57)は、その前面(即ち、ゲート(51)の背面と向かい合う面)の形状がゲート(51)の背面に対応した形状となっており、ゲート(51)の背面のほぼ全体を覆っている。

    図7に示すように、ゲートロータ組立体(60)では、ゲート(51)とゲート支持部(57)の間に、シール部材であるシールリング(66)が設けられている。 シールリング(66)は、ゲート支持部(57)の前面よりも一回り小さい長方形の枠状に形成された部材である。 シールリング(66)の材質としては、フッ素樹脂等の樹脂やフッ素ゴム等のゴムが例示される。 なお、シールリング(66)の代わりにゴム製のOリングを用いてもよい。

    シールリング(66)は、各ゲート(51)の背面側に1つずつ設けられている。 具体的に、シールリング(66)は、ゲート支持部(57)の前面に形成された凹溝(59)に嵌め込まれている。 この凹溝(59)は、その深さがシールリング(66)の高さよりも浅くなっている。 このため、シールリング(66)は、ゲート支持部(57)の前面から突出し、ゲート(51)の背面に接する。 そして、シールリング(66)は、ゲート支持部(57)の凹溝(59)に嵌め込まれてゲート(51)と接することで、後述する背圧空間(65)の周囲をシールしている。

    ゲートロータ組立体(60)では、ゲート(51)の背面とゲート支持部(57)の前面との間に隙間が形成されており、その隙間のうちシールリング(66)の内側の部分(即ち、シールリング(66)に囲まれた部分)が背圧空間(65)となっている。 この背圧空間(65)は、各ゲート(51)の背面側に1つずつ形成されており、対応するゲート(51)に形成された圧力導入路(52)と連通している。

    上述したように、シールリング(66)は、ゲート支持部(57)の前面よりも一回り小さい長方形の枠状に形成されている。 つまり、各ゲート(51)の背面側では、そのゲート(51)と対面するゲート支持部(57)の周縁に沿ってシールリング(66)が配置されている。 このため、ゲート(51)の背面とゲート支持部(57)の前面との間に形成される隙間は、その大部分がシールリング(66)に囲まれた背圧空間(65)となり、ゲート(51)の背面は、その大部分が背圧空間(65)に面することになる。

    −運転動作−
    本実施形態のスクリュー圧縮機(1)の運転動作について説明する。

    スクリュー圧縮機(1)において電動機を起動すると、駆動軸(21)が回転するのに伴ってスクリューロータ(40)が回転する。 このスクリューロータ(40)の回転に伴ってゲートロータ(50)も回転し、圧縮機構(20)が吸入行程、圧縮行程および吐出行程を繰り返す。 ここでは、 図8において網掛けを付した圧縮室(23)に着目して説明する。

    図8(A)において、網掛けを付した圧縮室(23)は、低圧空間(S1)に連通している。 また、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、同図の下側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされている。 スクリューロータ(40)が回転すると、このゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって相対的に移動し、それに伴って圧縮室(23)の容積が拡大する。 その結果、低圧空間(S1)の低圧ガス冷媒が吸入口(24)を通じて圧縮室(23)へ吸い込まれる。

    スクリューロータ(40)が更に回転すると、図8(B)の状態となる。 同図において、網掛けを付した圧縮室(23)は、閉じきり状態となっている。 つまり、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、同図の上側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされ、このゲート(51)によって低圧空間(S1)から仕切られている。 そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮室(23)の容積が次第に縮小する。 その結果、圧縮室(23)内のガス冷媒が圧縮される。

    スクリューロータ(40)が更に回転すると、図8(C)の状態となる。 同図において、網掛けを付した圧縮室(23)は、吐出口(25)を介して高圧空間(S2)と連通した状態となっている。 そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮された冷媒ガスが圧縮室(23)から高圧空間(S2)へ押し出されてゆく。

    上述したように、本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、各ゲート(51)に圧力導入路(52)が形成され、各ゲート(51)の背面側に圧力導入路(52)と連通する背圧空間(65)が形成されている。 このため、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)では、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合っているゲート(51)の変形が抑えられる。 以下では、この点について、図9〜図12に示す1つのゲート(51a)に着目して説明する。

    図9は、ゲート(51a)に形成された圧力導入路(52)が圧縮室(23)に連通する直前の状態を示している。 つまり、この状態において、ゲート(51a)の圧力導入路(52)は、円筒壁(30)の側方シール面(32)に完全に覆われている。

    ゲートロータ室(90)は低圧空間(S1)に連通しているため、ゲート(51a)の前面と側方シール面(32)の隙間の圧力は、低圧空間(S1)内の冷媒圧力とほぼ等しくなっている。 ゲート(51a)の背面に形成された背圧空間(65)は、ゲート(51a)の前面と側方シール面(32)の隙間と圧力導入路(52)を介して連通する。 このため、ゲート(51a)の背面側に形成された背圧空間(65)の圧力も、低圧空間(S1)内の冷媒圧力とほぼ等しくなる一方、図9に示す状態において、ゲート(51a)の前面側の圧縮室(23)は、まだ閉じきり状態にはなっておらず、低圧空間(S1)と連通している。 従って、ゲート(51a)の背面に面する背圧空間(65)の圧力がゲート(51a)の前面に作用する冷媒圧力と実質的に等しくなり、ゲート(51a)を背面側へ押す力と前面側へ押す力が均衡する。

    図9に示す状態からゲートロータ(50)が回転すると、ゲート(51a)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)の終端側へ移動し、ゲート(51a)の前面側の圧縮室(23)が閉じきり状態となる。 そして、ゲートロータ(50)が更に回転すると、ゲート(51a)の前面側の圧縮室(23)内で冷媒が圧縮され、圧縮室(23)の内圧が次第に上昇してゆく。

    図10は、ゲート(51a)の前面側の圧縮室(23)が閉じきり状態となった時点からゲートロータ(50)が幾分回転した状態を示している。 この状態において、ゲート(51a)の前面側の圧縮室(23)の内圧は、低圧空間(S1)内の冷媒圧力よりも高くなっている。 一方、この状態において、ゲート(51a)に形成された圧力導入路(52)は、側方シール面(32)から外れて圧縮室(23)に連通している。 このため、ゲート(51a)の背面側の背圧空間(65)には、ゲート(51a)の前面に面する圧縮室(23)の内圧が圧力導入路(52)を通じて導入され、背圧空間(65)の内圧が圧縮室(23)の内圧と実質的に等しくなる。 また、背圧空間(65)の周囲はシールリング(66)によってシールされており、ゲート(51a)の背面側の背圧空間(65)から外部への冷媒の漏洩は殆ど無い。

    従って、図10に示す状態でも、ゲート(51a)の背面に面する背圧空間(65)の圧力がゲート(51a)の前面に作用する冷媒圧力と実質的に等しくなり、ゲート(51a)を背面側へ押す力と前面側へ押す力が均衡する。 このため、ゲート(51a)の前面に面する圧縮室(23)が閉じきり状態となり、圧縮室(23)内で冷媒が圧縮されてゆく過程においても、ゲート(51a)の前面に圧縮室(23)内の冷媒圧力が作用することに起因するゲート(51a)の変形が抑えられる。

    図10に示す状態からゲートロータ(50)が回転すると、ゲート(51a)の前面に面する圧縮室(23)が次第に上昇してゆき、やがて圧縮室(23)が吐出口(25)に連通し、圧縮室(23)内の圧縮された冷媒が吐出口(25)へ吐出される。 その間、ゲート(51a)の前面側の圧縮室(23)では内圧が高い値に保たれる一方、ゲート(51a)は、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から外れて側方シール面(32)と対面する部分の割合が増大してゆく。

    側方シール面(32)は、圧縮過程や吐出過程の圧縮室(23)とゲートロータ室(90)の間に位置している。 ゲートロータ室(90)の内圧は低圧空間(S1)の内圧とほぼ等しいため、ゲート(51a)の前面と側方シール面(32)の隙間の圧力は、圧縮過程の後半や吐出過程にある圧縮室(23)の内圧よりも低くなる。 また、ゲート(51a)の前面と側方シール面(32)の隙間では、ゲートロータ室(90)に近い部分ほど低圧となる。 このため、ゲート(51a)のうちスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から外れた部分の割合が多くなった後もゲート(51a)の背面側の背圧空間(65)へ圧縮室(23)内の冷媒圧力を導入し続けると、ゲート(51a)が前面側へ膨らむように変形して側方シール面(32)と接触するおそれがある。

    それに対し、本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、ゲート(51a)の基端寄りに圧力導入路(52)が形成されている。 このため、図11に示すように、ゲート(51a)に形成された圧力導入路(52)は、ゲート(51a)のうち螺旋溝(41)から外れて側方シール面(32)と対面する部分の割合が大きくなり過ぎる前に圧縮室(23)から遮断される。 なお、同図は、ゲート(51a)に形成された圧力導入路(52)が側方シール面(32)に覆われて圧縮室(23)から完全に遮断された直後の状態を示している。

    ゲート(51a)の圧力導入路(52)が圧縮室(23)から完全に遮断された後も、ゲート(51a)の前面の一部には、圧縮過程の後半や吐出過程にある圧縮室(23)内の冷媒圧力が作用し続ける。 一方、ゲート(51a)の圧力導入路(52)は、圧縮室(23)から遮断されてから暫くの間は側方シール面(32)に覆われている。 このため、ゲート(51a)の圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された後も、ゲート(51a)の背面側の背圧空間(65)の内圧は、多少は低下するものの、ゲートロータ室(90)の内圧と同程度にまで急激に低下することはない。

    つまり、ゲート(51a)の圧力導入路(52)が側方シール面(32)で覆われている間(即ち、図11に示す状態から図12に示す状態に至るまでの間)は、ゲート(51a)の背面側の背圧空間(65)の内圧が、ゲートロータ室(90)の内圧(即ち、低圧空間(S1)の内圧)よりも高い値となる。 なお、図12は、ゲート(51a)に形成された圧力導入路(52)が側方シール面(32)から外れてゲートロータ室(90)に連通する直前の状態を示している。

    従って、ゲート(51a)の圧力導入路(52)が圧縮室(23)から完全に遮断された後も、ゲートの背面にゲートロータ室の内圧が常に作用する従来のスクリュー圧縮機に比べると、ゲート(51a)を背面側へ押す力と前面側へ押す力との差が小さくなり、ゲート(51a)の変形量が低く抑えられる。 図12に示す状態からゲートロータ(50)が回転すると、ゲート(51a)に形成された圧力導入路(52)がゲートロータ室(90)に開口し、ゲート(51a)の背面側の背圧空間(65)の内圧がゲートロータ室(90)の内圧と概ね等しくなる。 その時点において、ゲート(51a)は、そのほぼ全体がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)から外れた状態となっている。

    −実施形態の効果−
    本実施形態のスクリュー圧縮機(1)では、ゲートロータ組立体(60)に圧力導入路(52)を設け、各ゲート(51)の前面側の流体圧を、そのゲート(51)とそれに対応するゲート支持部(57)の間に形成された背圧空間(65)へ圧力導入路(52)を通じて導入している。 このため、ゲートロータ(50)の各ゲート(51)では、ゲート(51)を背面側に押す力とゲート(51)を前面側に押す力の差が小さくなる。 その結果、圧縮室(23)内の冷媒圧力が作用することに起因するゲート(51)の変形が小さくなり、ゲート(51)が変形してスクリューロータ(40)と直に接触することによるゲート(51)の摩耗が減少する。

    従って、本実施形態によれば、スクリュー圧縮機(1)の運転中におけるゲート(51)の摩耗を低減することができ、長期に亘って圧縮室(23)の気密性を高く保つことができる。 その結果、運転時間の増加に伴うスクリュー圧縮機(1)の性能低下を抑えることができ、スクリュー圧縮機(1)の信頼性を向上させることができる。

    また、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合ったゲート(51)が変形すると、螺旋溝(41)の壁面とゲート(51)の周縁部とのクリアランスが拡大し、圧縮室(23)の気密性が低下するおそれがある。 それに対し、本実施形態によれば、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合ったゲート(51)の変形量が減少するため、螺旋溝(41)の壁面とゲート(51)の周縁部とのクリアランスを所定の値に保つことができる。 従って、圧縮室(23)の気密性を高く保つことができ、圧縮過程の圧縮室(23)から漏れ出す冷媒の量を低く抑えることができるため、スクリュー圧縮機(1)の性能を向上させることができる。

    また、本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、各ゲート(51)の前面における基端寄りの部分に圧力導入路(52)が開口している。 このため、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合ったゲート(51)の圧力導入路(52)は、そのゲート(51)のうち螺旋溝(41)から外れて側方シール面(32)と対面する部分の割合が大きくなり過ぎる前に圧縮室(23)から遮断される。 従って、本実施形態によれば、ゲート(51)が背圧空間(65)の内圧を受けて変形して側方シール面(32)と接触するという現象を回避することができ、側方シール面(32)との接触によるゲート(51)の摩耗を防止してスクリュー圧縮機(1)の信頼性を確保することができる。

    また、本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、各ゲート(51)の背面側に形成された背圧空間(65)の周囲がシールリング(66)によってシールされている。 このため、ゲート(51)がスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合った状態では、そのゲート(51)の前面側に位置する圧縮室(23)内の冷媒の一部が圧力導入路(52)を通って背圧空間(65)へ流入することになるが、背圧空間(65)の外部への冷媒の流出はシールリング(66)によって抑えられる。 従って、本実施形態によれば、圧力導入路(52)や背圧空間(65)を通って圧縮室(23)から漏れ出す冷媒の量を低く抑えることができる。

    また、本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、シールリング(66)がゲート支持部(57)の周縁部に沿って配置されており、ゲート(51)とゲート支持部(57)の隙間の大部分が背圧空間(65)となる。 このため、各ゲート(51)の背面の大部分に背圧空間(65)の内圧を作用させることができる。 つまり、各ゲート(51)の背面では、その大部分に作用する冷媒圧力が、その前面に作用する冷媒圧力と同程度となる。 従って、本実施形態によれば、ゲート(51)を背面側に押す力とゲート(51)を前面側に押す力の差を充分に縮小することができ、ゲート(51)の変形を確実に小さくできる。

    ここで、樹脂製のゲートロータ(50)と金属製のゲートロータ支持部材(55)とでは、熱膨張率が互いに相違している。 従って、両者の熱変形量に起因するゲートロータ(50)のたわみを防止するため、ゲートロータ(50)のゲートロータ支持部材(55)に対する相対的な回転移動が僅かながら許容されている。 これは、上述した通りである。

    一方、本実施形態のゲートロータ組立体(60)において、シールリング(66)は、ゲート支持部(57)の前面に形成された凹溝(59)に嵌め込まれているが、ゲート(51)の背面には単に接しているだけである。 このため、ゲートロータ(50)とゲートロータ支持部材(55)との相対的な回転移動は、シールリング(66)によって殆ど妨げられない。 従って、本実施形態によれば、ゲートロータ(50)とゲートロータ支持部材(55)との相対的な移動が必要以上に制限されるのを回避でき、熱変形に起因するゲートロータ(50)とスクリューロータ(40)の接触を回避してゲート(51)の摩耗を抑えることができる。

    −実施形態の変形例1−
    本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、図13に示すように、各ゲート(51)とゲート支持部(57)の間にガスケット(67)を挟み込むことによって、各ゲート(51)の背面側に背圧空間(65)を形成してもよい。 本変形例の背圧空間(65)は、その周囲がシール部材としてのガスケット(67)によって囲まれる。

    −実施形態の変形例2−
    本実施形態のゲートロータ組立体(60)において、各ゲート(51)の前面における圧力導入路(52)の開口位置は、図5に示す位置に限定されるものではない。

    例えば、図14に示すように、各ゲート(51)の前面において、ゲートロータ(50)の回転方向の前方寄りの部分に圧力導入路(52)が開口していてもよい。

    具体的に、図14に示す各ゲート(51)の前面において、圧力導入路(52)は、ゲート(51)の長さ方向の中央よりもゲート(51)の先端寄りの部分に開口している。 つまり、各ゲート(51)の前面では、基部(53)の外周から圧力導入路(52)の中心までの距離a1が、圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の先端までの距離a2よりも長くなっている。 また、同図に示す各ゲート(51)の前面において、圧力導入路(52)は、ゲート(51)の幅方向の中央よりもゲート(51)の前縁寄りの部分に開口している。 つまり、各ゲート(51)の前面では、上記ピッチ円上における圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の前縁までの距離b1が、上記ピッチ円上における圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の後縁までの距離b2よりも短くなっている。

    また、図15に示すように、各ゲート(51)の前面において、ゲート(51)の基端寄りで且つゲートロータ(50)の回転方向の前方寄りの部分に圧力導入路(52)が開口していてもよい。

    具体的に、図15に示す各ゲート(51)の前面において、圧力導入路(52)は、ゲート(51)の長さ方向の中央よりもゲート(51)の基端寄りの部分に開口している。 つまり、各ゲート(51)の前面では、基部(53)の外周から圧力導入路(52)の中心までの距離a1が、圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の先端までの距離a2よりも短くなっている。 また、同図に示す各ゲート(51)の前面において、圧力導入路(52)は、ゲート(51)の幅方向の中央よりもゲート(51)の前縁寄りの部分に開口している。 つまり、各ゲート(51)の前面では、上記ピッチ円上における圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の前縁までの距離b1が、上記ピッチ円上における圧力導入路(52)の中心からゲート(51)の後縁までの距離b2よりも短くなっている。

    なお、ゲート(51)の前面における圧力導入路(52)の開口位置は、そのゲート(51)の前面側の圧縮室(23)が閉じきり状態(即ち、低圧空間(S1)から遮断された状態)となる時点、あるいはその圧縮室(23)が閉じきり状態となってから出来るだけ早い時期に圧力導入路(52)がその圧縮室(23)と連通するように設定するのが望ましい。 圧縮室(23)が閉じきり状態となった後は、圧縮室(23)の内圧が次第に上昇してゆくため、圧縮室(23)の内圧を背圧空間(65)へ速やかに導入して圧縮室(23)と背圧空間(65)の内圧差を小さく保つのが望ましいからである。

    また、ゲート(51)の前面における圧力導入路(52)の開口位置は、ゲート(51)が側方シール面(32)と接触しない範囲で、出来るだけ長い間に亘って圧縮室(23)に連通し続けるように設定するのが望ましい。 圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された後において、背圧空間(65)の内圧は、圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された時点の値と同程度かそれよりも幾分低くなる。 一方、圧縮過程では、圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された後も、圧縮室(23)の内圧が次第に上昇してゆく。 このため、圧力導入路(52)が圧縮室(23)から遮断された後は、背圧空間(65)と圧縮室(23)の内圧差が拡大してゆき、ゲート(51)の変形量が増大してゆく。 ところが、上述したように、圧力導入路(52)が圧縮室(23)に連通する期間が長すぎると、背圧空間(65)の内圧を受けてゲート(51)が前面側へ膨らみ、ゲート(51)が側方シール面(32)と接触するおそれがある。 従って、ゲート(51)の圧力導入路(52)が圧縮室(23)から外れる時期は、ゲート(51)が側方シール面(32)と接触しない範囲で出来るだけ遅く設定するのが望ましい。

    −実施形態の変形例3−
    本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、図16に示すように、ゲート支持部(57)ではなくゲート(51)にシールリング(66)が取り付けられていてもよい。 本変形例では、ゲート(51)の背面に凹溝(59)が形成される。 シールリング(66)は、ゲート(51)の凹溝(59)に嵌め込まれ、ゲート支持部(57)の前面と接する。

    −実施形態の変形例4−
    本実施形態のゲートロータ組立体(60)では、図17に示すように、ゲート(51)の背面に窪み(68)を形成し、この窪み(68)をゲート支持部(57)で覆うことによって背圧空間(65)を形成してもよい。 また、図18に示すように、ゲート支持部(57)の前面に窪み(68)を形成し、この窪み(68)をゲート(51)で覆うことによって背圧空間(65)を形成してもよい。

    本変形例のゲートロータ組立体(60)において、ゲート(51)やゲート支持部(57)に形成される窪み(68)は、平面視の形状がゲート支持部(57)の前面よりも一回り小さい長方形状となっている。 そして、本変形例のゲートロータ組立体(60)では、ゲート(51)とゲート支持部(57)が接することによって背圧空間(65)の周囲がシールされる。

    なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。

    以上説明したように、本発明は、シングルスクリュー圧縮機について有用である。

    シングルスクリュー圧縮機の要部の構成を示す縦断面図である。

    図1におけるA−A断面を示す横断面図である。

    シングルスクリュー圧縮機の要部を抜き出して示す斜視図である。

    シングルスクリュー圧縮機のスクリューロータとゲートロータを抜き出して示す斜視図である。

    ゲートロータの平面図である。

    ゲートロータ組立体をゲートロータの前面側から見た平面図である。

    図6におけるB−B断面を示す断面図である。

    シングルスクリュー圧縮機の圧縮機構の動作を示す平面図であり、(A)は吸込行程を示し、(B)は圧縮行程を示し、(C)は吐出行程示す。

    シングルスクリュー圧縮機の要部の平断面を示す概略断面図である。

    シングルスクリュー圧縮機の要部の水平断面を示す概略断面図である。

    シングルスクリュー圧縮機の要部の水平断面を示す概略断面図である。

    シングルスクリュー圧縮機の要部の水平断面を示す概略断面図である。

    実施形態の変形例1のゲートロータ組立体における図7相当図である。

    実施形態の変形例2のゲートロータの平面図である。

    実施形態の変形例2のゲートロータの平面図である。

    実施形態の変形例3のゲートロータ組立体における図7相当図である。

    実施形態の変形例4のゲートロータ組立体における図7相当図である。

    実施形態の変形例4のゲートロータ組立体における図7相当図である。

    1 シングルスクリュー圧縮機
    10 ケーシング
    23 圧縮室
    40 スクリューロータ
    41 螺旋溝
    50 ゲートロータ
    51 ゲート
    52 圧力導入路
    55 ゲートロータ支持部材
    57 ゲート支持部
    60 ゲートロータ組立体
    65 背圧空間
    66 シールリング(シール部材)
    67 ガスケット(シール部材)

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