固定レール式ロータポンプおよび固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン

申请号 JP2016528300 申请日 2014-07-24 公开(公告)号 JP2016528429A 公开(公告)日 2016-09-15
申请人 ▲張▼▲翼▼; 发明人 ▲張▼▲翼▼;
摘要 【解決手段】固定レール式ロータポンプおよび固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンである。固定レール式ロータポンプ内で、ロータ軸(4)はロータ(3)を貫通し、ロータ(3)とシリンダ(1)の内壁との間は内接した状態であり、少なくとも一側のシリンダ端部カバー(2)の内側に凸状の固定レール(8)が固定されており、固定レール(8)はシリンダ(1)と同心に配置され、ロータ(3)はシリンダ端部カバー(2)および固定レール(8)を貫通し、ロータ(3)の外周面に沿ってピストン(6)が設けられており、ピストン(6)はピストン回転軸(7)を介してロータ(3)に回転可能に連結され、ロータ(3)にピストン溝(5)が設けられており、ピストン(6)はピストン溝(5)内に配置され、ピストン(6)は頂部円弧面(12)、底部円弧面(10)、および側部円弧面(11)を備え、ピストン(6)の3つの 角 の間を結ぶ線が正三角形をなし、ピストン(6)の先端角はシリンダ(1)の内壁と 接触 を保持し、ピストン(6)の底部円弧面(10)と固定レール(8)の外周面は外接した状態であり、ピストン(6)は固定レール(8)周りに曲線運動する。【選択図】図1
权利要求

シリンダと、シリンダの両側に位置するシリンダ端部カバー(2)と、シリンダ内に配置されたロータとを備え、ロータ軸(4)はロータを貫通し、シリンダ端部カバー(2)とシリンダが固定連結された固定レール式ロータポンプであって: ロータとシリンダの内壁との間は内接した状態であり、少なくとも一側のシリンダ端部カバー(2)の内側に凸状の固定レールが固定されており、固定レールはシリンダと同心に配置され、ロータ軸(4)はシリンダ端部カバー(2)および固定レールを貫通し、ロータの外周面に沿ってピストン(6)が設けられており、ピストン(6)はピストン回転軸(7)を介してロータに回転可能に連結され、ピストン回転軸(7)はロータ上に固定され、ピストン(6)はピストン回転軸(7)周りに円周揺動し、ロータにピストン溝(5)が設けられており、ピストン溝(5)は円柱形ロータ(3)の軸方向両端に貫通し、ピストン(6)はピストン溝(5)内に配置され、ピストン(6)は頂部円弧面(12)、底部円弧面(10)、および側部円弧面(11)を備え、ピストン(6)の3つのの間を結ぶ線が正三角形をなし、ピストン回転軸(7)の軸心は、ロータと同心である同一半径の円周線上に位置し、ピストン(6)の先端角はシリンダの内壁と接触を保持し、ピストン(6)の底部円弧面(10)と固定レールの外周面は外接した状態であり、ピストン(6)は固定レール周りに曲線運動することを特徴とする固定レール式ロータポンプ。前記ロータは円柱形ロータ(3)であり、円柱形ロータ(3)の端面に環状凹溝(9)が設けられており、固定レールは円柱形ロータ(3)端面の環状凹溝(9)内に延びていることを特徴とする請求項1に記載の固定レール式ロータポンプ。前記ロータはロータ軸(4)に固定して被せられ、ロータはロータ軸(4)と同心に配置され、シリンダは円筒形シリンダ(1)であり、固定レールは円柱形固定レール(8)であり、前記円柱形ロータ(3)は円筒形シリンダ(1)内に偏心して配置され、円柱形ロータ(3)と円筒形シリンダ(1)との間の偏心値は、円柱形ロータ(3)の半径と円筒形シリンダ(1)の半径との差であり、ロータ軸(4)がシリンダ端部カバー(2)および円柱形固定レール(8)に対して偏心状態で貫通し、ピストン回転軸(7)の軸心と環状凹溝(9)の外周線との間の距離は、環状凹溝と円柱形ロータとの半径差の1/2よりも小さく、ピストン(6)は円柱形固定レール(8)周りに円周運動することを特徴とする請求項2に記載の固定レール式ロータポンプ。前記シリンダは楕円形シリンダ(1’)であり、固定レールは楕円形固定レール(8’)であり、円柱形ロータ(3)は楕円形シリンダ(1’)と同心に配置され、ロータ軸(4)は楕円形固定レール(8’)およびシリンダ端部カバー(2)を同心状態で貫通するものであり、このため、円柱形ロータ(3)、ロータ軸(4)、楕円形固定レール(8’)は楕円形シリンダ(1’)と同心に配置され、楕円形固定レール(8’)の外面と楕円形シリンダ(1’)の内面との間の距離はあらゆるところで等値であり、ピストン(6)は固定レールの楕円形固定レール(8’)周りに楕円曲線運動することを特徴とする請求項2に記載の固定レール式ロータポンプ。前記円柱形固定レールはスリーブ(801)であり、スリーブ(801)は円筒状を呈し、内面および外面の、シリンダ端部カバーに近い箇所(2)に内歯と外歯がそれぞれ設けられており、対応して、ロータ軸(4)の外面に外歯が設けられており、スリーブ(801)内面の内歯とロータ軸(4)外面の外歯とが互いに噛合し;円柱形ロータ(3)の少なくとも一側の端面に内歯リングを固定配置し、内歯リングの内歯とスリーブ(801)の外歯とが互いに噛合し、スリーブ(801)の外周平滑面とピストンの底部円弧面とが互いに接する状態を保持することを特徴とする、請求項3に記載の固定レール式ロータポンプ。前記シリンダは円筒形シリンダ(1)であり、固定レールは円柱形固定レール(8)であり、ロータ軸と円柱形固定レールとが一体式構造を呈し、円柱形固定レール(8)はシリンダ端部カバー(2)およびロータを偏心状態で貫通し、円柱形固定レール(8)の端面に対応するシリンダ端部カバー(2)上に円形凹溝が設けられており、円柱形固定レール(8)と円筒形シリンダ(1)は同心であり、前記ロータは円筒形ロータ(3’)であり、円筒形ロータ(3’)は円筒形シリンダ(1)内に偏心して配置され、円筒形ロータ(3’)と円筒形シリンダ(1)との間の偏心値は、円筒形ロータ(3’)と円筒形シリンダ(1)との半径差であり、円筒形ロータ(3’)は、ロータリング(301)と、ロータリング(301)の両端に固定された固定リング(302)とを備え、前記固定リング(302)はシリンダ端部カバー上の円形凹溝内に延入するものであり、固定リング(302)の内面には内環状歯(27)が設けられており、対応して、円柱形固定レール(8)の外面に外環状歯(28)が設けられており、内環状歯(27)と外環状歯(28)が互いに噛合し、ピストン回転軸(7)の軸心は、円筒形ロータ(3’)と同心である同一半径の円周線上に位置し、ピストン回転軸(7)の軸心と環状凹溝(9)の外周線との間の距離は、環状凹溝と円柱形ロータとの半径差の1/2よりも小さく、ピストン(6)は円柱形固定レール(8)周りに円周運動することを特徴とする請求項1に記載の固定レール式ロータポンプ。ピストン底部円弧面(10)と円柱固定レール(8)の外周面との間にピストン支持部材(29)を配置し、各々のピストンが1つの支持部材に対応し、支持部材はピストンに従って同期し円柱固定レールに沿って円周運動し、ピストン支持部材(29)は上円弧面と下円弧面を備え、上円弧面とピストン底部円弧面の弧度は等しく、下円弧面と円柱固定レール外周面の弧度は等しく、ピストン支持部材(29)の上円弧面と下円弧面の長さはピストン底部円弧面の長さ以下であることを特徴とする、請求項2、3、5、または6に記載の固定レール式ロータポンプ。前記ピストン(6)が扇形ピストンである場合、その底部円弧面(10)と側部円弧面(11)の半径は、円筒形シリンダ(1)と円柱形固定レール(8)との半径差であり、底部円弧面(10)と側部円弧面(11)の弧度はいずれも60°であり、頂部円弧面(12)の弧度は円柱形シリンダ(1)の内壁の弧度に等しく、頂部円弧面(12)はピストン回転軸(7)に内接し、底部円弧面(10)が動く幅は円柱形ロータ(3)の外周面を超えないことを特徴とする、請求項2、3、5、6、または7に記載の固定レール式ロータポンプ。前記ピストン(6)が扇形ピストンである場合、その底部円弧面(10)と側部円弧面(11)の半径は、楕円形シリンダ(1’)の内面と楕円形固定レール(8’)の外面との間の距離値であり、底部円弧面(10)と側部円弧面(11)の弧度はいずれも60°であり、頂部円弧面(12)の弧度は楕円形シリンダ(1’)の内壁曲線の最小弧度値よりも小さく、頂部円弧面(12)はピストン回転軸(7)に内接し、底部円弧面(10)が動く幅は円柱形ロータ(3)の外周面を超えないことを特徴とする請求項4に記載の固定レール式ロータポンプ。円柱形ロータ(3)と円筒形シリンダ(1)の内壁との内接接点を境界とし、円柱形ロータ(3)が時計回り方向に動く場合、左側のシリンダ壁上に2つの入口(13)を少なくとも配置し、右側のシリンダ壁に1つの出口(14)を配置し;円柱形ロータ(3)が反時計回り方向に動く場合、右側のシリンダ壁上に2つの入口(13)を少なくとも配置し、左側のシリンダ壁に1つの出口(14)を配置することを特徴とする請求項2、3、5、6、または7に記載の固定レール式ロータポンプ。ピストン(6)の先端角にシール手段(19)が設けられており、シール手段は半円柱体メインシールストリップ(20)と扇形挟み板(21)とを備え、半円柱体メインシールストリップ(20)の一面はシリンダの内壁に接触し、半円柱体メインシールストリップ(20)とシリンダの内壁の接触面と、円筒形シリンダ(1)の内壁の弧度は同じであり、半円柱体メインシールストリップ(20)の円心は、ピストン先端角と円筒形シリンダの内壁との接触線上に配置され、半円柱体メインシールストリップ(20)とシリンダの内壁との接触面上に少なくとも1本のシール溝(23)が設けられており、シール溝(23)内にシールストリップ(24)が設けられており、半円柱体メインシールストリップ(20)の両端に扇形挟み板(21)がそれぞれ取り付けられており、扇形挟み板(21)は半円柱体メインシールストリップと同心であり、扇形挟み板(21)の一端は半円柱体メインシールストリップ(20)に固定連結され、他端の内側に円弧突条(22)が設けられており、対応して、扇形ピストン上に円弧凹溝が設けられており、円弧突条(22)は円弧凹溝内に配置されることを特徴とする請求項8に記載の固定レール式ロータポンプ。各シリンダ端部カバー上にいずれもロータ冷却口(18)が設けられており、固定レールおよびピストン溝と連通することを特徴とする、請求項2〜7に記載の固定レール式ロータポンプ。少なくとも2つの、請求項1〜12に記載の、同一のロータ軸上に配置された固定レール式ロータポンプを組み合わせて連結してなることを特徴とする、固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン。コンプレッサとして使用される1つの固定レール式ロータポンプと、内燃エンジンとして使用される1つの固定レール式ロータポンプとが固定連結されてなるか、または、 コンプレッサとして使用される1つの固定レール式ロータポンプと、内燃エンジンとして使用される2つの固定レール式ロータポンプとが固定連結されてなるか、または、 内燃エンジンとして使用される1つの固定レール式ロータポンプと、コンプレッサとして使用される2つの固定レール式ロータポンプとが固定連結されてなることを特徴とする、請求項13に記載の固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン。前記隣接する2つの固定レール式ロータポンプのシリンダ端部カバー(2)は一体式構造を呈し、共用のシリンダ端部カバー(2)を形成することを特徴とする、請求項13または14に記載の、固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン。隣接する2つの固定レール式ロータポンプの共用のシリンダ端部カバー(2)上に、少なくとも1つの円筒形噴気微小孔(15)が設けられており、該噴気微小孔は、コンプレッサとして使用される固定レール式ロータポンプの出口であると同時に、内燃エンジンとして使用される固定レール式ロータポンプの入口であり、該噴気微小孔近傍の、内燃エンジンとして使用される固定レール式ロータポンプのシリンダ上に、燃料ノズル(16)と、少なくとも1本の点火プラグ(17)とが設けられていることを特徴とする、請求項15に記載の、固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン。隣接するシリンダの半径が同じ場合、コンプレッサとして使用される固定レール式ロータポンプの軸方向長さが、内燃エンジンとして使用される固定レール式ロータポンプの軸方向長さよりも長いとき、コンプレッサとして使用される固定レール式ロータポンプのシリンダ容積を、内燃エンジンとして使用される固定レール式ロータポンプのシリンダ容積よりも大きくすることを特徴とする、請求項13または14に記載の、固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン。円筒形シリンダ(1)の内壁と円柱形ロータとの接点を通過するシリンダ直径線を境界として、隣接する2つの円柱固定レール式ロータポンプのシリンダ径方向に偏角を設け、該偏角は60°以下であることを特徴とする、請求項13に記載の、固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン。内燃エンジンとして使用される隣接する扇形ピストンの間の円柱形ロータに燃焼凹部が設けられていることを特徴とする、請求項14に記載の、固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン。

说明书全文

本発明はロータポンプに関し、特に、固定レール式ロータポンプおよび固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンに関する。

現在、エンジン分野では主に、往復動ピストンエンジン、ロータリーエンジン、およびターボエンジンが用いられている。そのうち、最も早く出現した往復動ピストンエンジンは、技術革新および改善が絶え間なく行われ、性能が大いに高められたが、自らの構造と運動方式に制約されるため、現在の機械の、高回転数の運動条件の要求を満たすのが依然として困難である。上記の問題に対し、ロータリーエンジンが気運に応じて登場し、そのうち代表的なのがヴァンケルロータリーエンジンである。ヴァンケルロータリーエンジンは往復動ピストンエンジンに比べ、構造が簡単であり効率が良いといった顕著な長所を有する。ただし、ヴァンケルロータリーエンジンの特有の三形ロータには、実際の応用において明らかな欠陥も存在しており、三角ロータの各端角とシリンダの内壁との接触面は極めて狭く、各端角に単一のスクレーパ手段を設けることのみによって、燃焼室内の混合気のシール性が低く燃費が悪い問題を解決するのは困難であることにより、効率を十分に発揮するのが困難になり、このことも、該ロータリーエンジンがレシプロピストンエンジンに取って代わるのが難しい主な原因の1つである。ターボエンジンは顕著な特性を有しているが、コストパフォーマンスから考えるとやはり、航空エンジンなど、長時間にわたる定速の運転条件下での使用に主に適している。要するに、ロータリーエンジンは自動車エンジン分野で著しい強みを有しており、従来技術の欠陥を克服することができれば将来性が大きい。

また、環境保護や省エネの意識が強まるにつれて、各国が規制するエンジンの排ガス削減基準が高くなっており、管理措置が厳格化している。エンジンの出効率を高め、有効な省エネ手段の1つである過給技術は幅広く使用されており、過給はコンプレッサと不可分であり、現在はターボ過給技術が幅広く用いられており、排ガスを利用して省エネ効果を実現しているが、ターボ過給方式の主な欠陥は、低速の運転条件下で過給効果が顕著ではないという点にもある。他のタイプの機械式過給器にも、エンジンの運動エネルギーを様々な程度消耗する欠点が存在する。このため、様々な回転数に適応する条件下で安定した過給を保つともにエンジンの運動エネルギーの消耗を低減することができる過給技術装置で、ロータリーエンジンの効率の良い省エネ効果を実現する必要がある。

(特になし)

本発明の目的は、従来のエンジンに存在する欠陥を克服することにあり、固定レール式ロータポンプと、複数の固定レール式ロータポンプを組み合わせてなる固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンとを提案しており、構造がコンパクトであり、体積が小さく、重量が軽く、運転が安定しており、シール性能が高く、過給性能が安定しており、出力効率が高く、省エネ効果が顕著である。

本発明は以下の技術案を用いて実現される: シリンダと、シリンダの両側に位置するシリンダ端部カバーと、シリンダ内に配置されたロータとを備え、ロータ軸はロータを貫通し、シリンダ端部カバーとシリンダが固定連結された固定レール式ロータポンプにおいて、ロータとシリンダの内壁との間は内接した状態であり、少なくとも一側のシリンダ端部カバーの内側に凸状の固定レールが固定されており、固定レールはシリンダと同心に配置され、ロータ軸はシリンダ端部カバーおよび固定レールを貫通し、ロータの外周面に沿ってピストンが設けられており、ピストンはピストン回転軸を介してロータに回転可能に連結され、ピストン回転軸はロータ上に固定され、ピストンはピストン回転軸周りに円周揺動し、ロータにピストン溝が設けられており、ピストン溝は円柱形ロータの軸方向両端に貫通し、ピストンはピストン溝内に配置され、ピストンは頂部円弧面、底部円弧面、および側部円弧面を備え、ピストン回転軸の軸心は、ロータと同心である同一半径の円周線上に位置し、ピストンの3つの角の間を結ぶ線が正三角形をなし、ピストンの先端角はシリンダの内壁と接触を保持し、ピストンの底部円弧面と固定レールの外周面は外接した状態であり、ピストンは固定レール周りに曲線運動する固定レール式ロータポンプ。

本発明において、前記ロータは円柱形ロータであってよく、このとき、円柱形ロータの側面に環状凹溝が設けられており、固定レールは円柱形ロータ端面の環状凹溝に延入する。

前記シリンダは円筒形シリンダであり、固定レールは円柱形固定レールであり、ロータはロータ軸に固定して被せられ、ロータはロータ軸と同心に配置され、前記円柱形ロータは円筒形シリンダ内に偏心して配置され、円柱形ロータと円筒形シリンダとの間の偏心値は、円柱形ロータと円筒形シリンダとの半径差であり、ロータ軸はシリンダ端部カバーおよび円柱形固定レールを偏心貫通し、ピストン回転軸の軸心と環状凹溝の外周線との間の距離は、環状凹溝と円柱形ロータとの半径差の1/2よりも小さく、ピストンは円柱形固定レール周りに円周運動する。前記ピストンが扇形ピストンである場合、その底部円弧面と側部円弧面の半径は円筒形シリンダと円柱形固定レールとの半径差であり、底部円弧面と側部円弧面の弧度はいずれも60°であり、頂部円弧面の弧度は円柱形シリンダの内壁の弧度に等しく、頂部円弧面はピストン回転軸に内接し、底部円弧面が動く幅は円柱形ロータの外周面を超えない。円柱形ロータと円筒形シリンダの内壁との内接接点を境界とし、円柱形ロータが時計回り方向に動く場合、左側のシリンダ壁上に2つの入口を少なくとも配置し、右側のシリンダ壁に1つの出口を配置し;円柱形ロータが反時計回り方向に動く場合、右側のシリンダ壁上に2つの入口を少なくとも配置し、左側のシリンダ壁に1つの出口を配置する。

前記円柱形固定レールは1つのスリーブであってよく、スリーブは円筒状を呈し、その内面および外面の、シリンダ端部カバーに近い箇所に内歯と外歯がそれぞれ設けられており、対応して、ロータ軸の外面に外歯が設けられており、スリーブ内面の内歯とロータ軸外面の外歯とが互いに噛合し;円柱形ロータの少なくとも一側の端面に内歯リングを固定配置し、内歯リングの内歯とスリーブの外歯とが互いに噛合し、スリーブの外周平滑面とピストンの底部円弧面とが互いに接する状態を保持する。

前記ロータ軸と円柱形固定レールは一体式構造を呈することができ、円柱形固定レールはシリンダ端部カバーおよびロータを偏心貫通し、円柱形固定レールの端面に対応するシリンダ端部カバー上に円形凹溝が設けられており、円柱形固定レールと円筒形シリンダは同心であり、前記ロータは円筒形ロータであり、ロータリング(rotor ring)と、ロータリングの両端に固定された固定リングとを備え、固定リングはシリンダ端部カバー上の円形凹溝内に延入し、固定リングの内面に内環状歯が設けられており、対応して、円柱形固定レールの外面に外環状歯が設けられており、内環状歯と外環状歯が互いに噛合する。

ピストン底部円弧面と円柱固定レールの外周面との間にピストン支持部材を配置することができ、各々のピストンが1つの支持部材に対応し、支持部材はピストンに従って同期し円柱固定レールに沿って円周運動し、ピストン支持部材は上円弧面と下円弧面を備え、上円弧面とピストン底部円弧面の弧度は等しく、下円弧面と円柱固定レール外周面の弧度は等しく、ピストン支持部材の上円弧面と下円弧面の長さはピストン底部円弧面の長さ以下である。

前記シリンダは楕円形シリンダであってもよく、このとき、固定レールは楕円形固定レールであり、円柱形ロータは楕円形シリンダと同心に配置され、ロータ軸は楕円形固定レールおよびシリンダ端部カバーを同心貫通し、このため、円柱形ロータ、ロータ軸、楕円形固定レールは楕円形シリンダと同心に配置され、楕円形固定レールの外面と楕円形シリンダの内面との間の距離はあらゆるところで等値であり、ピストンは固定レールの楕円形固定レール周りに楕円曲線運動する。前記ピストンが扇形ピストンである場合、その底部円弧面と側部円弧面の半径は、楕円形シリンダの内面と楕円形固定レールの外面との間の距離値であり、底部円弧面と側部円弧面の弧度はいずれも60°であり、頂部円弧面の弧度は楕円形シリンダの内壁曲線の最小弧度値よりも小さく、頂部円弧面はピストン回転軸に内接し、底部円弧面が動く幅は円柱形ロータの外周面を超えない。円柱形ロータと楕円形シリンダの内壁との接点を境界とし、左右2つの対称な容積チャンバを形成し、2つの容積チャンバ内に入口および出口をそれぞれ配置し、2つの容積チャンバは同時に吸気および排気を行う。

頂部円弧面が円筒形シリンダの内壁に接触する一角が先端角である。ピストンの先端角にシール手段が設けられていてよく、シール手段は半円柱体メインシールストリップと扇形挟み板とを備え、半円柱体メインシールストリップの一面はシリンダの内壁に接触し、半円柱体メインシールストリップとシリンダの内壁的接触面と円筒形シリンダの内壁の弧度は同じであり、半円柱体メインシールストリップの円心は、ピストン先端角と円筒形シリンダの内壁との接触線上に配置され、半円柱体メインシールストリップとシリンダの内壁との接触面上に少なくとも1本のシール溝が設けられており、シール溝内にシールストリップが設けられており、半円柱体メインシールストリップの両端に扇形挟み板がそれぞれ取り付けられており、扇形挟み板は半円柱体メインシールストリップと同心であり、扇形挟み板の一端は半円柱体メインシールストリップに固定連結され、他端の内側に円弧突条が設けられており、対応して、扇形ピストン上に円弧凹溝が設けられており、円弧突条は円弧凹溝内に配置される。

運転の慣性力を減少させるため、扇形ピストンに空洞形を採用し、ピストンの重量を軽減し、ピストンの底部円弧面に開口を設けてもよい。各シリンダ端部カバー上にロータ冷却口が配置されており固定レールおよびピストン溝と連通し、循環する機械油を利用して運転部材を降温させる。

本発明は、少なくとも2つの、同一のロータ軸上に配置された固定レール式ロータポンプを組み合わせて連結してなる、固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンをさらに備える。

前記固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンは、コンプレッサとして使用される1つの固定レール式ロータポンプと、内燃エンジンとして使用される1つの固定レール式ロータポンプとが固定連結されてなるか、または、コンプレッサとして使用される1つの固定レール式ロータポンプと、内燃エンジンとして使用される2つの固定レール式ロータポンプとが固定連結されてなるか、または、内燃エンジンとして使用される固定レール式ロータポンプと、コンプレッサとして使用される2つの固定レール式ロータポンプとが固定連結されてなる。

前記隣接する2つの固定レール式ロータポンプのシリンダ端部カバーは一体式構造を呈し、共用のシリンダ端部カバーを形成する。2つの隣接するシリンダ端部カバーは固定連結され得る。

隣接する2つの固定レール式ロータポンプの共用のシリンダ端部カバー上に、少なくとも1つの円筒形噴気微小孔が設けられており、該噴気微小孔は、コンプレッサとして使用される固定レール式ロータポンプの出口であると同時に、内燃エンジンとして使用される固定レール式ロータポンプの入口であり、該噴気微小孔近傍の、内燃エンジンとして使用される固定レール式ロータポンプのシリンダ上に、燃料ノズルと、少なくとも1本の点火プラグとが設けられている。

隣接するシリンダの半径が同じである前提で、コンプレッサとして使用される円柱固定レール式ロータポンプの軸方向長さが、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプの軸方向長さよりも長いとき、コンプレッサが使用する円柱固定レール式ロータポンプのシリンダ容積を、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプのシリンダ容積よりも大きくする。

円筒形シリンダの内壁と円柱形ロータとの接点を通過するシリンダ直径線を境界として、隣接する2つの円柱固定レール式ロータポンプのシリンダ径方向に偏角を設け、該偏角は60°以下である。

内燃エンジンとして使用される隣接する扇形ピストンの間の円柱形ロータに燃焼凹部が設けられている。

円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンが、同じシリンダ容積の、コンプレッサとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプと、内燃エンジンとして使用される1つの円柱固定レール式ロータポンプとを備える場合、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプは、コンプレッサとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプの間に位置し、中央に位置するシリンダ容積は、両側に位置するシリンダ容積の和よりも小さく; 円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンが、同じシリンダ容積の、内燃エンジンとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプと、コンプレッサとして使用される1つの円柱固定レール式ロータポンプとを備える場合、コンプレッサとして使用される円柱固定レール式ロータポンプは、内燃エンジンとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプの間に位置し、中央に位置するシリンダ容積は、両側に位置するシリンダ容積の和よりも大きい。

本発明の有益な効果は次の通りである: (1)本発明において設計された固定レール式ロータポンプは、固定レールとシリンダの内壁との同円心の位置決めを実現し、扇形ピストンが、固定レールとシリンダの内壁との間に形成された正円形軌道で円周運動することができるようにしているため、従来タイプのロータリーエンジンの扇形ピストンの、ばねまたはばね片の手段のみにより位置規制する欠陥を克服しており、扇形ピストンが高速の運転条件下で安定しており円滑であり、偏位が生じず、ピストンの出力効率を十分に発揮できることを確実にし; (2)固定レール式ロータポンプは上記の顕著な効果を備えているため、それが組み合わされてなる過給エンジンは出力が高く; (3)固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジン中の空気圧縮ポンプの寸法を適度に増加させ、つまり、シリンダ容積を軸方向に延ばし、過給手段を用いて、隣接するロータポンプ間のシリンダ容積の差を変え、従来のエンジンの各種過給技術よりも顕著な強みを有しており、該方法は、従来の機械式過給の所定外のエネルギー消費や、ターボ過給は低速状態で反応が遅く効果が低い問題を解決しており、しかも、過給のエネルギー消費が少ないと同時に、追加的な過給装置をなくしており、該内燃エンジンの構造をより簡単、コンパクトかつ簡便にしており; (4)前記シール手段の各部材の間の完全一致式連結が、ピストンとシリンダの内壁との接触面を拡大しており、異なる作用のシールストリップの数が増加可能であることを実現しており、単一のシールストリップのシール効果が低い問題を解決しており、シール性能が著しく向上する。

図1は、実施例1中の円柱固定レール式ロータポンプの径方向断面図である。

図2は、図1に示す円柱固定レール式ロータポンプの軸方向断面図である。

図3は、本発明中の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給エンジンの径方向断面図である。

図4は、図3に示す円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給エンジンの軸方向断面図である。

図5は、本発明中のシール手段の横方向断面図である。

図6は、本発明中のシール手段の軸方向断面図である。

図7は、実施例4中の楕円固定レール式ロータポンプの径方向断面図である。

図8は、実施例5中の円柱固定レール式ロータポンプの径方向断面図である。

図9は、図8に示す円柱固定レール式ロータポンプの軸方向断面図である。

図10は、実施例6中の円柱固定レール式ロータポンプの径方向断面図である。

図11は、図10に示す円柱固定レール式ロータポンプの軸方向断面図である。

図12は、実施例7中の円柱固定レール式ロータポンプの径方向断面図である。

図13は、ピストン支持部材の立体図である。

以下、図面および実施例を参照しながら、本発明についてさらに説明する。

[実施例1] 図1および図2に示すのは円柱固定レール式ロータポンプであり、本発明は円筒形シリンダ1およびシリンダ端部カバー2を備え、シリンダ端部カバー2はシリンダ1の両側に位置し、シリンダ端部カバー2とシリンダ1は固定連結され、円筒形シリンダ1とシリンダ端部カバー2は各々単独の部材であってよく、一側のシリンダ端部カバーとシリンダは各々単独の部材であって、他側のシリンダ端部カバーとシリンダが一体式構造を呈してもよい。

円柱形ロータ3は円筒形シリンダ1内に偏心して配置され、円柱形ロータ3と円筒形シリンダ1との間の偏心値が、円柱形ロータ3と円筒形シリンダ1との半径差であることにより、円柱形ロータ3と円柱形シリンダ1内壁との間に、内接した状態を保持させる。円柱形ロータ3の両端面にいずれも環状凹溝9が設けられており、シリンダ端部カバー2の内側に凸状の円柱形固定レール8が設けられており、円柱形固定レール8は一方の側のシリンダ端部カバーに配置されてよく、同時に両側のシリンダ端部カバーに配置されてもよい。円柱形固定レール8は円筒形シリンダ1と同心に配置され、円柱形固定レール8とシリンダ端部カバー2とは一体式構造を呈することができる。円柱形ロータ3はロータ軸4に固定して被せられ、ロータ軸4は円柱形固定レール8および円筒形シリンダ1を偏心状態で貫通し、他の伝動手段に連結され、円柱形ロータ3はロータ軸4と同心に配置される。円柱形固定レール8の直径はロータ軸4の直径よりも大きく、円柱形ロータ3の直径よりも小さく、円柱形ロータ3の強度を保証するため、円柱形固定レール8の長さは円柱形ロータ3の長さの3分の2以下である。円柱形固定レール8は円柱形ロータ3の端面の環状凹溝9内に延入し、環状凹溝9の深さは円柱形固定レール8の長さに対応し、環状凹溝の直径は円柱形固定レール8の直径よりも大きく、円柱形ロータ3の直径よりも小さい。

円柱形ロータ3の外周面に沿って少なくとも1つのピストン6が設けられており、ピストン6は円柱形ロータの外周面に沿って平均に分布することができ、対称を呈して分布してもよい。ピストン6はピストン回転軸7を介して円柱形ロータ3に回転可能に連結され、ピストン回転軸7は円柱形ロータ3上に固定され、ピストン6はピストン回転軸7周りに円周揺動する。同時に、円柱形ロータ3上に、扇形ピストンの数に応じてピストン溝5が開設されており、ピストン溝5は円柱形ロータ3の軸方向両端に貫通し、ピストン6はピストン溝5内に配置される。ピストン溝5の形状および寸法はピストン6と完全に一致し、ピストン6はピストン溝5を通過して円柱形固定レール8に接触する。ピストン6は、頂部円弧面12、底部円弧面10、および側部円弧面11を備え、ピストン6の先端角は常にシリンダの内壁に接触し、ピストン6の3つの角の間を結ぶ線が正三角形をなす。

ピストン6とピストン回転軸7は一体式構造を呈することができ、このとき、ピストン6は、ピストン回転軸を持つ三角形ピストンであり、ピストン溝5内に半円状凹溝が設けられており、ピストン回転軸は該半円状凹溝内に配置され、該半円状凹溝内で回転する。ピストン6とピストン回転軸7は2つの分離した部材であってもよく、このとき、ピストン回転軸7と円柱形ロータ3は一体式構造を呈し、このときのピストンは扇形ピストンである。扇形ピストンの底部円弧面10と側部円弧面11の弧度はいずれも60°であり、底部円弧面と側部円弧面の半径は、円筒形シリンダ1と円柱形固定レール8との半径差である。ピストン回転軸の円心である端角点から、シリンダの内壁に接触する先端角までの円弧面が頂部円弧面12であり、頂部円弧面12の弧度は円柱形シリンダ1の弧度と等しく、その役割は、シリンダ容量の隙間をできる限り低減することにあり、頂部円弧面12はピストン回転軸7に内接する。ピストン回転軸7の軸心はいずれも、円柱形ロータ3と同心である同一半径の円周線上に位置し、ピストン回転軸7の軸心と環状凹溝9の外周線との間の距離が、環状凹溝と円柱形ロータとの半径差の1/2よりも小さいことで、扇形ピストン6の底部円弧面10と円柱形固定レール8の外周面とが運転過程において外接した状態を常に保持することを保証する。底部円弧面10が動く最大幅は、円柱形ロータ3の外周を超えない範囲を限度とする。各扇形ピストンは円柱形固定レール8周りに円周運動する。

円柱形ロータ3と円筒形シリンダ1の内壁との接点を境界とし、円柱形ロータ3が時計回り方向に動く場合、左側のシリンダ壁上に2つの入口13を少なくとも配置し、右側のシリンダ壁に1つの出口14を配置する。円柱形ロータ3が反時計回り方向に動く場合、右側のシリンダ壁上に2つの入口13を少なくとも配置し、左側のシリンダ壁に1つの出口14を配置する。複数の入口を配置する目的は、吸い込み過程における隣接するピストン間のキャビティで生じる負圧を低減することである。出口14の数は扇形ピストンの数に応じて決定する。円柱固定レール式ロータポンプが単独で圧縮装置として使用される場合、円柱形ロータ3が時計回りに動くか反時計回りに動くかにかかわらず、円柱形ロータの回転方向に沿って、ピストンがピストン回転軸7の後方に配置されるのが最も好ましい。

扇形ピストンの径方向の両端面にシール溝とシールストリップが設けられており、シリンダ両端のカバー内壁の、円柱形ロータに対応する位置に、円環状シール溝とシールリング24が設けられておりシール性を強化する。これを基礎に、シリンダ全体の性能に影響しない前提で、円柱形ロータの両端に、半径が等しくかつ一定の厚さを有するロータリング25を追加配置してもよい。ロータリング25の、シリンダ端部カバーに対応する内壁上にロータリング凹溝26を配置する。運転の慣性力を減少させるため、扇形ピストンに空洞形を採用し、底部円弧面に開口を設けることができる。各シリンダ端部カバー上にロータ冷却口18が配置されておりピストン溝と連通し、循環する機械油を利用して運転部材を降温させる。

円柱固定レール式ロータポンプが、一般的な条件の普通のポンプおよびコンプレッサとしてのみ使用される場合、通常のシール手段のみを講じ、扇形ピストンの頂角端部に狭いシール溝を配置し、シール溝内にシールストリップをセットすれば扇形ピストンのシールを実現することができる。あるいは、扇形ピストンの頂角端部に追加的なシール措置を何ら行わないことで扇形ピストンの構造を相対的に簡単にし、このため作製コストを低減することができる。ただし、円柱固定レールロータは、高温、高圧、高速の運転条件下でのシリンダ内の部材に対するシールおよび潤滑に関する要求が比較的高く、このとき、図5に示すシール手段を採用し、シール手段19はピストンの先端角、すなわち、ピストンの頂部円弧面がシリンダの内壁に沿ってスライドする角に配置される。該シール手段は半円柱体メインシールストリップ20と扇形挟み板21とを備え、半円柱体メインシールストリップ20の一面はシリンダの内壁に接触し、このため、半円柱体メインシールストリップ20の該面と円筒形シリンダの内壁の弧度は完全に一致する。半円柱体メインシールストリップ20の円心は、ピストン先端角と円筒形シリンダの内壁との接触線上に配置され、ピストンの先端角はピストンの頂部円弧面と円筒形シリンダの内壁との接触角である。半円柱体メインシールストリップ20を配置することによって、シール手段19とシリンダの内壁との接触面を拡大し、半円柱体メインシールストリップ20とシリンダの内壁との接触面上の複数本のシール溝23において、シール溝23内にそれぞれシールストリップが設けられており、シール効果を高める。半円柱体メインシールストリップ20の両端に扇形挟み板21がそれぞれ取り付けられており、扇形挟み板21は半円柱体メインシールストリップと同心であり、扇形挟み板21の一端は半円柱体メインシールストリップ20に固定連結され、他端の内側に円弧突条22が設けられており、対応して、扇形ピストン上に円弧凹溝が設けられており、円弧突条22は円弧凹溝内に配置され、ピストンがいかなる角度位置にあっても、シール手段19が外れることはなく、シール手段とピストンが常に円滑な運転状態を保持することにより、ピストンの運転過程でシール手段19が外れるのを防止する。該シール手段を配置した後、ピストン6の頂部円弧面12には向心力が与えられるため、ピストン6の頂角端部とシリンダの内壁との摩擦力は比較的小さい。

単体の円柱固定レール式ロータポンプは、ロータポンプまたはコンプレッサとして使用することができる。ロータポンプが動作するとき、円柱形ロータ3を動かして回転させる際に扇形ピストンが回転し、扇形ピストンの底部円弧面は常に円柱形固定レール8に接するため、扇形ピストンは常に円柱形固定レール8の周りで回転する。扇形ピストンの回転過程において、物質が入口13から扇形ピストンの間に入り、扇形ピストンの回転過程において、ピストンの間の物質を圧縮し、圧縮された物質が出口14を介して排出される。

[実施例2] 図3および図4に示すのは円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンであり、該エンジンは、同一のロータ軸に被せられた2つの円柱固定レール式ロータポンプが直列に連結されてなる。2つの円柱固定レール式ロータポンプが同一のロータ軸上で直列に連結された後、隣接するシリンダ端部カバー2が互いに重なり合い、構造がコンパクトで堅牢であることを保証するため、2つの隣接するシリンダ端部カバー2は一体式構造であってよい。そのうち一方の円柱固定レール式ロータポンプはエアコンプレッサの役割を果たし、他方の円柱固定レール式ロータポンプは内燃エンジンの役割を果たす。このとき、コンプレッサとして使用される円柱固定レール式ロータポンプの出口は2つのロータポンプの共用のシリンダ端部カバー2上に配置され、該出口は円筒形噴気微小孔15を採用し、噴気微小孔の直径はシリンダ容積、ピストン数等の要因と関連し、その直径は一般に0.1〜10mmである。同様に、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプの入口は噴気微小孔15であり、噴気微小孔を採用する目的は、空気流の噴射作用を利用し、強制的に混合気体を擾乱し、燃焼効率を高めることである。該噴気口近傍の、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプのシリンダ1上に、燃料ノズル16と、少なくとも1本の点火プラグ17とを取り付ける。燃料がディーゼル油であれば、点火プラグは必要なく、直接圧縮燃焼させる。燃料噴射ノズルは該ロータポンプの入口近傍の位置に取り付けられ、入口に正対して燃料霧化効果を高めることができる。円柱形ロータとシリンダの内壁が内接する位置の近傍に点火プラグを配置する。内燃エンジンとして使用される隣接する扇形ピストンの間の円柱形ロータに燃焼凹部が設けられており、該燃焼凹部は、圧縮ガスが円柱形ロータとシリンダの内壁との接点の密封領域の制約を脱して膨脹・動力発生領域に円滑に移行できるようにする。

本実施例において、コンプレッサとして使用される円柱固定レール式ロータポンプの軸方向長さを適度に増加させることができ、その目的はシリンダ内の容積を拡大することであり、コンプレッサとして使用される円柱固定レール式ロータポンプの軸方向長さが、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプの軸方向長さよりも長い場合、効果を増大させることを実現することができ、かつ、両者のシリンダ容積の差が大きくなるほど過給値が大きくなり、いかなる回転数の条件下でも過給性能の安定性を保持することができる。

円筒形シリンダ1の内壁と円柱形ロータとの接点を通過するシリンダ直径線を基準とし、隣接する2つのシリンダ径方向に一定の偏角を配置しなければならず、該偏角は60°以下であることで、円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンがその機能を十分に発揮できることを確実にする。同一のロータ軸が隣接する2つのシリンダを貫通し、このため、隣接する2つのシリンダの円柱形ロータに径方向のずれが存在せず、故に、隣接する2つの円柱形ロータ上の扇形ピストンの径方向位置は、依然として重なり合い及び同期して運転する状態を呈する。該偏角を配置することによって、内燃エンジン内の圧縮ガスが逆流してコンプレッサ内に入るのを防止することができ、エンジン運転状態において、コンプレッサとしてのロータポンプのピストンと、対応する燃焼動力発生ロータポンプ内のピストンとが前後位置を常に保持し、内燃エンジンが、吸気、さらなる圧縮、燃焼、膨脹・動力発生のプロセスを遂行するのに有利である。ピストンの先端角にシール手段を配置しなければならない。

該内燃エンジンが動作する際、コンプレッサとして使用される円柱固定レール式ロータポンプは、まず空気を圧縮し、圧縮された空気が、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプ内に噴気口15を介して入り、そのうち該円柱固定レール式ロータポンプ内のピストンは円柱形ロータの回転動作の下、吸気、圧縮、燃焼、および膨脹・動力発生の工程を順次遂行する。その他は実施例1と同じである。

[実施例3] 円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンの組み合わせ方式は、実施例2における組み合わせ方式に限定されるものではなく、以下の組み合わせ方式を採用してもよい: (1)円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンは、同じシリンダ容積の、コンプレッサとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプと、内燃エンジンとして使用される1つの円柱固定レール式ロータポンプとを備え、内燃エンジンとして使用される円柱固定レール式ロータポンプは、コンプレッサとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプの間に位置し、中央に位置するシリンダ容積は、両側に位置するシリンダ容積の和よりも小さく; (2)円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンは、同じシリンダ容積の、内燃エンジンとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプと、コンプレッサとして使用される1つの円柱固定レール式ロータポンプとを備え、コンプレッサとして使用される円柱固定レール式ロータポンプは、内燃エンジンとして使用される2つの円柱固定レール式ロータポンプの間に位置し、中央に位置するシリンダ容積は、両側に位置するシリンダ容積の和よりも大きい。

上記2つの状況において、隣接する円柱固定レール式ロータポンプの間にいずれも偏向角が存在し、該偏角相は90°以下である。ただし、3つの円柱固定レール式ロータポンプはいずれも同一のロータ軸により貫通される。

上記2つの組み合わせ形式の内燃エンジンはいずれも1つのシリンダ端部カバーを共用することがあり、シリンダ端部カバーを共用すれば、隣接するシリンダ間に存在する偏向角の問題に係わるだけでなく、シリンダ部材加工の難度、および取り付けの堅牢性ならびに簡便性の問題にも係わる。このため、実際の生産状況に応じ、共用のシリンダ端部カバーには以下3つの構造方式を採用することができる: (1)中央シリンダの両側の端部カバーと、それに隣接するシリンダ端部カバーとの間はいずれも分離状態であり; (2)中央シリンダの一側の端部カバーと、それに隣接するシリンダ端部カバーとは互いに共用され、他側の端部カバーと、それに隣接するシリンダ端部カバーとは分離状態であり; (3)中央シリンダの両側の端部カバーと、それに隣接するシリンダ端部カバーとはいずれも互いに共用される。もちろん、どの取り付け方式もロータ軸の着脱に影響しない。

また、円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンの再組み合わせ方式、すなわち、同一のロータ軸に複数の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンが設けられている方式を採用することもできる。その他は実施例1と同じである。

[実施例4] 図7に示すのは楕円固定レール式ロータポンプであり、実施例1と異なるのは、本実施例中のシリンダは楕円形シリンダ1’であり、シリンダ端部カバー2がシリンダ1’の両側に位置しており、シリンダ端部カバー2とシリンダ1’が固定連結される点である。

円柱形ロータ3は楕円形シリンダ1’内に配置され、円柱形ロータ3は楕円形シリンダ1’と同心に配置され、円柱形ロータ3と、楕円形シリンダ1’の内壁円弧の短軸頂点とが内接した状態を保持することにより、対称な、相対的に密封された2つの容積チャンバを形成する。円柱形ロータ3の両側面にいずれも環状凹溝9が設けられており、シリンダ端部カバー2の内側に凸状の楕円形固定レール8’が設けられており、楕円形固定レール8’はシリンダ端部カバー2と同心に配置され、円柱形ロータ3はロータ軸4に固定して被せられ、円柱形ロータ3はロータ軸4と同心に配置され、このため、円柱形ロータ3、ロータ軸4、楕円形固定レール8’、および楕円形シリンダ1’は同心配置であり、楕円形固定レール8’と外面と楕円形シリンダ1’の内面との間の距離はあらゆるところで等値である。ロータ軸4は楕円形固定レール8’およびシリンダ端部カバー2を同心貫通し、他の伝動手段に連結される。楕円形固定レール8’は円柱形ロータ3端面の環状凹溝9内に延入し、環状凹溝9の深さは楕円形固定レール8’の長さと対応し、環状凹溝の直径は楕円形固定レール8’の短軸長さよりも大きく、円柱形ロータ3の直径よりも小さい。

本実施例において、前記ピストン6とピストン溝5の配置は、実施例1中のピストン6とピストン溝5の配置と完全に同じである。ピストン6が扇形ピストンである場合、扇形ピストンの底部円弧面10と側部円弧面11の弧度はいずれも60°であり、底部円弧面と側部円弧面の半径は、円筒形シリンダ1の内面と円柱形固定レール8の外面との間の距離値である。ピストン回転軸の円心である端角点から、シリンダの内壁に接触する先端角までの円弧面が頂部円弧面12であり、頂部円弧面12の弧度は楕円形シリンダ1’の内壁曲線の最小弧度値よりも小さく、底部円弧面10と楕円形固定レール8’の外周は接触した状態を常に保持する。ピストン回転軸7の軸心はいずれも、楕円形固定レール8’と同心である同一半径の円周線上に位置する。円柱形ロータ3は円周運動を行うと同時に、扇形ピストンを動かして楕円形固定レール8’と楕円形シリンダ1’との間の楕円環状空間内で運動させる。底部円弧面10が動く最大幅は、円柱形ロータ3の外周を超えない範囲を限度とする。

円柱形ロータ3と楕円形シリンダ1’の内壁との接点を境界とし、左右2つの対称な容積チャンバを形成し、2つの容積チャンバ内に入口および出口をそれぞれ配置し、2つの容積チャンバは同時に吸気および排気を行う。

上記楕円固定レール式ロータポンプ内に単一の入口と出口を配置し、ロータポンプ内に点火装置と燃料噴射装置を取り付けた後、内燃機関に直接改造することができ、円柱形ロータが1周回転すれば、吸気、圧縮、燃焼、および排気を遂行することができ、吸気弁と排気弁を別途配置する必要がなく、構造が簡単である。

前記の固定レールとシリンダの形状は本実施例に記載の楕円形に限定されず、平滑な曲線が連結した異なる半径の対称な円弧からなる近似楕円形であってもよい。固定レールとシリンダの形状が同じでありかつ両者の間の距離があらゆるところで固定値であることを保証することができさえすればよい。

楕円固定レール式ロータポンプ組み合わせ内燃機関の組み合わせ方式と動力発生原理は、実施例2および実施例3中の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンと同じであり、このため、重複な説明は繰り返さない。その他は実施例1と同じである。

[実施例5] 図8および図9に示すのは、実施例5に記載の円柱固定レール式ロータポンプであり、実施例1と異なるのは次の点である:本実施例中のロータ軸と円柱形固定レールとが一体式構造を呈し、円柱形固定レール8の端面に対応するシリンダ端部カバー2上に円形凹溝が設けられている。円柱形固定レール8と円筒形シリンダ1は同心である。前記ロータ3’は円筒形を呈し、円筒形ロータ3’は円柱形シリンダを偏心貫通し、円筒形ロータ3’は、ロータリング301と、ロータリング301の両端に固定された固定リング302とを備え、固定リング302はシリンダ端部カバー上の円形凹溝内に延入し、シールを強化しロータリングを制御する回転を行う。固定リング302の内面に内環状歯27が設けられており、対応して、円柱形固定レール8の外面に外環状歯28が設けられており、内環状歯27と外環状歯28が互いに噛合する。ロータリング301は、内環状歯と外環状歯の間の噛合によって、円柱形固定レール8を駆動して動かし、ロータリング301が1周回転し、円柱形固定レール8の回転は1周よりも大きい。

円筒形ロータ3’は円柱形シリンダ1内に偏心して取り付けられ、シリンダの内壁に内接する。円筒形ロータ3’上にピストン溝が設けられており、扇形ピストンはピストン溝内に配置される。扇形ピストンの先端角はシリンダの内壁と接触を常に保持し、扇形ピストンの底部円弧面は常に円柱形固定レール8と接触を保持し、各扇形ピストンは円柱形固定レール8周りに円周運動する。

本実施に記載の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ内燃機関の組み合わせ方式と動力発生原理は、実施例2および実施例3中の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンと同じであり、このため、重複な説明は繰り返さない。 その他は実施例1と同じである。

[実施例6] 図10および図11に示すのは、実施例6に記載の円柱固定レール式ロータポンプであり、実施例1と異なるのは次の点である:前記円柱形固定レールはスリーブ式構造を採用しており、すなわち、円柱形固定レールはスリーブ801であり、スリーブ801は円筒状を呈し、内面および外面の、シリンダ端部カバーに近い箇所に内歯と外歯がそれぞれ設けられており、対応して、ロータ軸4の外面に外歯が設けられており、スリーブ801内面の内歯とロータ軸4外面の外歯とが互いに噛合する。円柱形ロータ3の一側または両側の端面に内歯リングを固定配置し、内歯リングの内歯とスリーブ801の外歯とが互いに噛合する。スリーブ801外周の平滑面は扇形ピストンの底部円弧面と依然として接触を保持する。

円柱形ロータ3は内歯リングを介して円柱固定レール8を駆動して回転させ、円柱固定レール8はその内歯とロータ軸4の外歯との噛合によってロータ軸4を駆動して回転させ、ロータ軸4の回転数の倍増を最終的に実現する。

本実施に記載の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ内燃機関の組み合わせ方式および動力発生原理は、実施例2および実施例3中の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンと同じであり、このため、重複な説明は繰り返さない。その他は実施例1と同じである。

[実施例7] 図12および図13に示すのは、実施例7に記載の円柱固定レール式ロータポンプであり、実施例1と異なるのは次の点である:ピストン底部円弧面と円柱固定レール8の外周面との間にピストン支持部材29を配置し、各々のピストンが1つの支持部材に対応する。支持部材はピストンに従って同期し円柱固定レールに沿って円周運動する。

ピストン支持部材29は上、下2つの円弧面を備え、そのうち上円弧面はピストンの底部円弧面と一致し、弧度が等しく;下円弧面は円柱固定レールの外周面と一致し、弧度が等しい。上円弧面と下円弧面の間の最小距離は、支持部材を配置していないときの円柱固定レールの当初の半径寸法と、支持部材を配置した後の半径寸法との間の差でなければならない。ピストン支持部材29の上、下円弧面の長さは、扇形ピストンの底部円弧面の長さ以下でなければならない。

実施例1中の扇形ピストンの底部円弧面は、円柱固定レールの外周面と接触を常に保持することができるが、以下2つの欠点が依然として存在している:1つ目は、ピストンと円柱固定レールの接触面が狭く、長期にわたる高負荷の運転条件下では、速すぎる摩耗が生じ、シール性能が低下する状況につながるおそれがあることである。2つ目は、扇形ピストンの軸心点の設計位置に一定の限定性があり、ロータの外周面に偏り過ぎた場合に、ピストン底部円弧面が、局部的な回転角の位置で、円柱固定レールから外れる状况が生じることにつながるおそれがあり、同様に、シール性の作用を失うことにつながるおそれがあることである。本実施例において配置されるピストン支持部材29によって、上記問題を徹底的に解決することができる。

本実施に記載の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ内燃機関の組み合わせ方式および動力発生原理は、実施例2および実施例3中の円柱固定レール式ロータポンプ組み合わせ過給内燃エンジンと同じであり、このため、重複する説明は繰り返さない。その他は実施例1と同じである。

1 円筒形シリンダ 1’ 楕円形シリンダ 2 シリンダ端部カバー 3 円柱形ロータ 3’ 円筒形ロータ 301 ロータリング 302 固定リング 4 ロータ軸 5 ピストン溝 6 ピストン 7 ピストン回転軸 8 円柱形固定レール 8’ 楕円形固定レール 801 スリーブ 9 環状凹溝 10 底部円弧面 11 側部円弧面 12 頂部円弧面 13 入口 14 出口 15 噴気微小孔 16 燃料ノズル 17 点火プラグ 18 ロータ冷却口 19 シール手段 20 半円柱シールストリップ 21 扇形挟み板 22 円弧突条 23 シール溝 24 シールリング 25 ロータリング 26 ロータリング凹溝 27 内歯リング 28 外歯リング 29 ピストン支持部材

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