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申请号 | JP2008095188 | 申请日 | 2008-04-01 | 公开(公告)号 | JP4274284B2 | 公开(公告)日 | 2009-06-03 |
申请人 | ダイキン工業株式会社; | 发明人 | 勝三 加藤; 洋平 西出; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | 冷媒を圧縮する圧縮機(1、201)であって、 自身の内側に前記冷媒用の通路(45,46,48)が設けられた筐体(11)と、 前記筐体の内側から外側へと延びる管(74)と、 前記筐体(11)内に配置され、自身で圧縮した前記冷媒を前記通路(45)へと吐出する吐出口(41)を有する圧縮機構(15)と、 前記圧縮機構(15)の下に配置された前記圧縮機構(15)の駆動源であるモータ(16)と、 前記モータ(16)の外周に配置された、前記圧縮機構(15)から吐出された圧縮された冷媒を案内する案内板(58)と 、 前記管(74)内に配置された温度の計測器(8)と を備え、 前記筐体(11)内は、上側の空間(29)と下側の空間(28)とが仕切られており、上側の空間(29)の圧力は、下側の空間(28)の圧力よりも低く、 前記管は、 前記通路内の所定の位置にあって閉塞している一端(74a)と、 前記筐体の外側にあって開口している他端(74b)とを有しており、 前記所定の位置は、前記筐体(11)の内壁(11a)と前記案内板(58)の外面との間にある、 圧縮機。 冷媒を圧縮する圧縮機(1、201)であって、 自身の内側に前記冷媒用の通路(45,46,48)が設けられた筐体(11)と、 前記筐体の内側から外側へと延びる管(74)と、 前記筐体(11)内に配置され、自身で圧縮した前記冷媒を前記通路(45)へと吐出する吐出口(41)を有する圧縮機構(15)と、 前記圧縮機構(15)の下に配置された前記圧縮機構(15)の駆動源であるモータ(16)と、 前記モータ(16)の外周に配置された、前記圧縮機構(15)から吐出された圧縮された冷媒を案内する案内板(58)と、 前記圧縮機構(15)と前記モータ(16)の間を連結する軸(17)を回転自在に支持する固定部材(12)と 、 前記管(74)内に配置された温度の計測器(8)と を備え、 前記筐体(11)内は、上側の空間(29)と下側の空間(28)とが仕切られており、上側の空間(29)の圧力は、下側の空間(28)の圧力よりも低く、 前記管は、 前記通路内の所定の位置にあって閉塞している一端(74a)と、 前記筐体の外側にあって開口している他端(74b)とを有しており、 前記固定部材(12)は、外周下端において前記筐体(11)の内壁(11a)から離れる方向に凹んだ第1凹部(114)を有しており、 前記案内板(58)は、外周上端において前記筐体(11)の内壁(11a)から離れる方向に凹んだ第2凹部(115)を有しており、 前記所定の位置は、前記第1凹部(114)および/または前記第2凹部(115)の内部にある、 圧縮機。 前記管(74)を、前記筐体(11)に形成された開口内部に固定する継ぎ手(113)をさらに備え、 前記継ぎ手(113)は、前記管と前記開口の内周縁との間に隙間を有するように、前記管を保持する、 請求項1または2に記載の圧縮機。 前記計測器(8)は、前記継ぎ手(113)よりも前記筐体(11)の内側に位置している、 請求項3に記載の圧縮機。 前記冷媒は二酸化炭素を主成分として含む、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の圧縮機。 請求項1から5に記載された圧縮機と、 前記管(74)内に配置された前記圧縮機内部の冷媒の温度を計測する計測器(8)と、 前記圧縮機と連通し、前記圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記凝縮器と連通し、前記凝縮器で凝縮された冷媒を膨張させる膨張機構と、 前記膨張機構と連通し、前記膨張機構で膨張された冷媒を蒸発させることにより対象空間の空気を冷却する蒸発器と、 前記計測器(8)で測定された前記圧縮機内部の冷媒の温度に基づいて、少なくとも前記膨張機構の開度調整を行う制御部とを備えている、 冷凍装置。 |
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说明书全文 | 本発明は圧縮機に関し、特に冷媒の温度の計測に関する。 圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を収納する筐体とを備える。 筐体の内側には、圧縮機構で圧縮された冷媒を流す通路が設けられている。 特に冷凍用の圧縮機では、冷媒の循環量は小さく、高い圧縮比で圧縮機構を駆動する必要がある。 かかる圧縮機では、圧縮機構からの吐出直後の冷媒は高温になりやすく、圧縮機構の故障を招くおそれがある。 よって、吐出直後の冷媒の温度を計測して、圧縮機の運転を制御する必要がある。 そこで従来から、圧縮機の冷媒の温度を測定する技術が提案されている。 例えば、通路内に直接、計測器を配置していた。 そして、計測器に繋がれた配線は、冷媒の通路の側壁を貫通して、筐体の外側へと引き出されていた。 なお、本発明に関連する技術を以下に示す。 しかし、配線が通路の側壁を貫通すると、配線の貫通によってできた孔から冷媒がもれてしまう。 冷媒の漏れを防止すべく孔をシールしたとしても、配線が通った状態ではシールは壊れやすい。 本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、通路内を流れる冷媒の温度の測定を容易にすることが目的とされる。 第1の発明にかかる圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機であって、筐体と、管と、圧縮機構と、モータと、案内板と、温度の計測器とを備える。 筐体には、内側に冷媒用の通路が設けられている。 圧縮機構は、筐体内に配置され、自身で圧縮した冷媒を通路へと吐出する吐出口を有する。 モータは、圧縮機構の下に配置された圧縮機構の駆動源である。 案内板は、モータの外周に配置されている。 案内板は、圧縮機構から吐出された圧縮された冷媒を案内する。 計測器は、管内に配置されている。 筐体内は、上側の空間と下側の空間とが仕切られており、上側の空間の圧力は、下側の空間の圧力よりも低い。 管は、筐体の内側から外側へと延びており、一端と他端とを有する。 一端は、通路内の所定の位置にあって閉塞している。 他端は、筐体の外側にあって開口している。 所定の位置は、筐体の内壁と案内板の外面との間にある。 第2の発明にかかる圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機であって、筐体と、管と、圧縮機構と、モータと、案内板と、固定部材と、温度の計測器とを備える。 筐体には、内側に冷媒用の通路が設けられている。 圧縮機構は、筐体内に配置され、自身で圧縮した冷媒を通路へと吐出する吐出口を有する。 モータは、圧縮機構の下に配置された圧縮機構の駆動源である。 案内板は、モータの外周に配置されている。 案内板は、圧縮機構から吐出された圧縮された冷媒を案内する。 固定部材は、圧縮機構とモータの間を連結する軸を回転自在に支持する。 計測器は、管内に配置されている。 筐体内は、上側の空間と下側の空間とが仕切られており、上側の空間の圧力は、下側の空間の圧力よりも低い。 固定部材は、外周下端において筐体の内壁から離れる方向に凹んだ第1凹部を有している。 案内板は、外周上端において筐体の内壁から離れる方向に凹んだ第2凹部を有している。 管は、筐体の内側から外側へと延びており、一端と他端とを有する。 一端は、通路内の所定の位置にあって閉塞している。 他端は、筐体の外側にあって開口している。 所定の位置は、第1凹部および/または第2凹部の内部にある。 第3の発明にかかる圧縮機は、第1または第2の発明にかかる圧縮機であって、管を筐体に形成された開口内部に固定する継ぎ手をさらに備えている。 継ぎ手は、管と開口の内周縁との間に隙間を有するように、管を保持する。 第4の発明にかかる圧縮機は、第3の発明にかかる圧縮機であって、管内に配置された温度の計測器を更に備えている。 計測器は、継ぎ手よりも筐体の内側に位置している。 第5の発明にかかる圧縮機は、第1乃至第4の発明のいずれか一つにかかる圧縮機であって、冷媒は二酸化炭素を主成分として含む。 第6の発明にかかる冷凍装置は、第1乃至第5の発明のいずれか一つにかかる圧縮機と、計測器と、凝縮器と、膨張機構と、蒸発器と、制御部とを備えている。 計測器は、管内に配置された圧縮機内部の冷媒の温度を計測する。 凝縮器は、圧縮機と連通し、圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させる。 膨張機構は、凝縮器と連通し、凝縮器で凝縮された冷媒を膨張させる。 蒸発器は、膨張機構と連通し、膨張機構で膨張された冷媒を蒸発させることにより対象空間の空気を冷却する。 制御部は、計測器で測定された圧縮機内部の冷媒の温度に基づいて、少なくとも膨張機構の開度調整を行う。 第1の発明にかかる圧縮機によれば、筐体を内側から外側へと延びる管は、配線などに比べてシールしやすい。 しかも、管の他端から温度の計測器を挿入するだけで、通路内を流れる冷媒の温度を測定することができる。 さらには、計測器が故障した場合であっても、計測器の取替えが容易である。 また、圧縮機構から出た直後の冷媒温度とほぼ同じ冷媒温度を測定することが可能である。 また、筐体と案内板との間の空間は筐体内部の冷媒経路のうち比較的広い空間になるので、管を筐体の奥まで挿入することが可能である。 しかも、管を奥まで挿入しても冷媒の流れに影響を与えない。 第2の発明にかかる圧縮機によれば、筐体を内側から外側へと延びる管は、配線などに比べてシールしやすい。 しかも、管の他端から温度の計測器を挿入するだけで、通路内を流れる冷媒の温度を測定することができる。 さらには、計測器が故障した場合であっても、計測器の取替えが容易である。 圧縮機構から出た直後の冷媒温度とほぼ同じ冷媒温度を測定することが可能である。 また、第1凹部および/または第2凹部は筐体内部の冷媒経路のうち比較的広い空間になるので、管を筐体の奥まで挿入することが可能である。 しかも、管を奥まで挿入しても冷媒の流れに影響を与えない。 第3の発明にかかる圧縮機によれば、管を筐体と非接触の状態で固定できるので、筐体から伝わる温度の影響が少なくなり、冷媒温度に対するレスポンス(応答性)が向上する。 第4の発明にかかる圧縮機によれば、筐体から伝わる温度の影響がさらに少なくなり、冷媒温度に対するレスポンス(応答性)がさらに向上する。 第5の発明にかかる圧縮機によれば、冷媒に二酸化炭素を用いる場合においても、所定の位置を流れる冷媒の温度を精度良く測定することができる。 第6の発明にかかる冷凍装置によれば、圧縮機内部の冷媒温度に対応した最適な冷凍装置の運転制御が可能になる。 [ 参考例 ] スクロール圧縮機1は、筐体11、固定部材12、圧縮機構15、モータ16、クランク軸17、吸入管19、吐出管20、及び軸受60を備える。 筐体11は、方向91に沿った延びた筒111と、カバー112とを有する。 カバー112は、筒111の上側の一端を塞いでいる。 筐体11内には、固定部材12、圧縮機構15、モータ16、クランク軸17、及び軸受60が収納されている。 モータ16は、固定子51と回転子52とを有する。 固定子51は環状であって、筐体11の内壁11aに固定されている。 回転子52は、固定子51の内周側に設けられ、固定子51にエアギャップを介して対向している。 クランク軸17は、方向91に沿って延び、主軸17aと偏心部17bとを有する。 主軸17aは、回転軸90を中心として回転する部分であって、回転子52に接続されている。 偏心部17bは、回転軸90から偏って配置された部分であって、主軸17aの上側に接続されている。 クランク軸17の下側の端は、軸受60で摺動自在に支持されている。 固定部材12は、具体的に図1ではハウジングであって、筐体11の内壁11aに隙間なく嵌められている。 例えば圧入や焼ばめ等の方法で、固定部材12は内壁11aに嵌められる。 固定部材12は、シールを介して内壁11aに嵌められても良い。 固定部材12は、内壁11aに隙間なく嵌められるので、固定部材12の下側に位置する空間28と、上側に位置する空間29とを隙間なく仕切る。 よって、固定部材12は、空間28と空間29との間に生じた圧力差を維持することができる。 なお、空間28には、後述するように圧縮機構15で圧縮された冷媒が流れ込むので、空間28の圧力は高い。 一方、空間29の圧力は低い。 固定部材12には、上側に開口した窪み31が、回転軸90近傍に設けられている。 窪み31には、クランク軸17の偏心部17bが収まる。 更に、固定部材12は軸受32及び孔33を有する。 クランク軸17の主軸17aが孔33を貫通した状態で、軸受32は主軸17aを支持する。 圧縮機構15は、固定スクロール24と可動スクロール26とを有し、冷媒を圧縮する。 冷媒には、例えば二酸化炭素を主成分として含むものが採用できる。 固定スクロール24は、鏡板24aと圧縮部材24bとを含む。 鏡板24aは、筐体11の内壁11aに固定されており、圧縮部材24bは、鏡板24aの下側に連結されている。 圧縮部材24bは、渦巻き状に延びており、渦巻きの間に溝24cを形成する。 固定スクロール24の上側の面は凹状を呈する。 当該面のうち凹状を呈する部分42で囲まれた空間45は、蓋44で塞がれている。 蓋44は、圧力の異なる二つの空間、すなわち空間45と、その上側の空間29とを仕切る。 可動スクロール26は、鏡板26a、圧縮部材26b及び軸受26cを有する。 圧縮部材26bは、鏡板26aの上側に連結されており、渦巻き状に延びる。 圧縮部材26bは、固定スクロール24の溝24cに収まる。 圧縮機構15では、圧縮部材24bと圧縮部材26bとの間の空間40が、鏡板24a,26aで密閉されることで、圧縮室として用いられる。 軸受26cは、鏡板26aの下側に連結されており、クランク軸17の偏心部17bを摺動自在に支持する。 2. 冷媒の流れ スクロール圧縮機1内での冷媒の流れを、図1を用いて説明する。 なお図1では、冷媒の流れを矢印で示す。 吸入管19から冷媒が吸入され、圧縮機構15の圧縮室(空間40)へと導かれる。 圧縮室(空間40)で圧縮された冷媒は、固定スクロール24の中心近傍に設けられた吐出口41から、空間45へと排出される。 よって、空間45の圧力は高い。 他方、蓋44で空間45とは仕切られた空間29の圧力は小さいままである。 空間45内の冷媒は、固定スクロール24に設けられた孔46、及び固定部材12に設けられた孔48をこの順に通って、固定部材12の下側の空間28へと流れる。 空間28では冷媒は、案内板58によって隙間55へ導かれる。 ここで隙間55は、固定子51の側面の一部分と、筐体11との間に設けられている。 そして、隙間55を通ってモータ16の下側に流れた冷媒は、モータ16のエアギャップ、または隙間56通って、吐出管20へと流れる。 ここで、隙間56は、固定子51の側面の他の一部分と筐体11との間に設けられている。 なお、吐出口41から吐出された冷媒が、空間45、孔46及び孔48をこの順に通ることに鑑みれば、空間45、孔46及び孔48は冷媒用の通路と把握することができる。 そして、空間45、孔46及び孔48がそれぞれ筐体11内に設けられていることに鑑みれば、かかる冷媒の通路は、筐体11の内側に設けられていると把握できる。 3. 管の配設 <第1の態様> 管71は、一端71aと他端71bとを有する。 一端71aは、冷媒用の通路である空間45内にあって、閉塞している。 他端71bは、筐体11の外側にあって、開口している。 図1では管71は、カバー112を貫いており、方向91に沿って真っ直ぐ延びている。 かかる管71の配設によれば、筐体を内側から外側へと延びる管は、配線などに比べてシールしやすい。 しかも、管71の他端71bから温度の計測器8(以下、単に「計測器」という。)を挿入するだけで、空間45内を流れる冷媒の温度を測定することができる。 さらには、計測器8が故障した場合であっても、計測器8の取替えが容易である。 管71に挿入された計測器8で冷媒の温度を精度良く測定するという観点から、少なくとも管71の一端71aは、熱伝導率の高い材料からなっている。 そして、計測器8は、一端71aに接触する。 管71の一端71aは、空間45内において吐出口41の近くに配置されている(図1)。 吐出口41に近い位置を流れる冷媒ほど、その温度は、吐出口41からの吐出直後の冷媒の温度に近い。 よって、管71の一端71aが吐出口41の近くに位置することで、吐出直後の冷媒の温度を精度良く測定することができる。 管71は、空間45とは異なる空間29を通って、空間45内から筐体11の外側へと延びている(図1)。 上述したとおり空間29内の圧力は、空間45内の圧力よりも小さい。 筐体11と空間45との間に圧力の低い空間29が設けられていると、筐体11の外側の表面の温度と、空間45内を流れる冷媒の温度とに著しい差が生じやすい。 しかし、上記管71によれば、他端71bから計測器8を挿入するだけで、空間45内へと計測器8を導くことができる。 よって、空間29が設けられていても、空間45内の冷媒の温度を精度良く測定することができる。 計測器8は、冷媒の温度を測定できるものであれば、種々の温度測定手段を採用することが可能であり、例えば、温度抵抗体、サーミスタ、または熱電対など種々の温度測定手段を採用することが可能である。 <第2の態様> 図2に示される管72は、一端72aと他端72bとを有する。 一端72aは、冷媒用の通路である孔46内にあって、閉塞している。 他端72bは、筐体11の外側にあって、開口している。 図2では管72は、筐体11のカバー112を貫いており、方向91に対して傾いて斜め上へと真っ直ぐ延びている。 図3に示される管73は、一端73aと他端73bとを有する。 一端73aは、冷媒用の通路である孔48内にあって、閉塞している。 他端73bは、筐体11の外側にあって、開口している。 図3では管73は、筒111を貫いており、方向91に対して垂直な方向へと真っ直ぐ延びている。 かかる管72,73によれば、管71と同様にシールしやすく、かつ孔46,48内の冷媒の温度が測定できる。 <第3の態様> <他の態様> 吐出口41から吐出された冷媒の温度は、かかる冷媒が空間28内に流れ込むまでの間に変化しやすい。 例えば、スクロール圧縮機1の運転を開始した直後においては、モータ16の温度は低いので、モータ16に熱を奪われて温度が低下する。 しかし、スクロール圧縮機1の駆動後、運転が安定することで、空間28内を流れる冷媒の温度は、吐出直後の冷媒の温度に近づく。 例えば、スクロール圧縮機1の運転開始から時間が経過するに従って、モータ16の温度は上昇するので、モータ16で奪われる熱量は小さくなる。 よって、本態様の管を用いても、吐出直後の冷媒の温度を測定することができる。 4. 変形例 上述した管71〜73の配設は、例えばロータリー圧縮機などの他の圧縮機についても適用することができる。 5. 圧縮機の製造方法 図4及び図5は、図1に示されるスクロール圧縮機1を製造する方法を、工程順に示す図である。 かかる製造方法は工程(a)と工程(b)とを備える。 工程(a)では、冷媒用の通路である空間45内の所定の位置、例えば吐出口41に近い位置に、管71の一端71aを配置する(図1及び図4)。 具体的には、蓋44に管71を貫通させて、管71の一端71aを蓋44に対して他端71bとは反対側へと突出させる(図4)。 これに並行して、またはその後に、貫通した管71と蓋44との間の隙間をシールする。 その後、一端71aを下にした蓋44で、固定スクロール24の上側にある部分42を塞ぐ(図4)。 これにより、管71の一端71aは、空間45が延びる方向に対して横から空間45内へと突出して、空間45内に位置する(図1)。 工程(b)では、工程(a)の実行後、カバー112で筒111の上側の一端を塞ぐ。 具体的には、カバー112には貫通孔112aが設けられており、貫通孔112aに管71を通しつつ、カバー112で筒の上側の一端を塞ぐ(図5)。 これにより管71は、貫通孔112aを通って空間45の内側から筐体11の外側へと延びる(図1)。 上述した方法によれば、筒111の一端をカバー112で塞ぐ前に管71を配設するので、配設された管71へのシールの施しが容易である。 特に上述した具体例(図3)では、蓋44で部分42を塞ぐ前に、管71と蓋44との隙間をシールするので、シールの施しがより容易である。 カバー112を取り付けた後の、管71が通った貫通孔112aへのシールは、カバー112の外側から容易に行える。 図5では、工程(a)の実行後の管71は、方向91に沿って真っ直ぐに上へと延びている。 かかる管71の形状によれば、貫通孔112aに管71を通しやすい。 [ 実施形態 ] すなわち、図6に示されるスクロール圧縮機201は、筐体11、固定部材12、圧縮機構15、モータ16、クランク軸17、吸入管19、吐出管20、軸受60、及び案内板58を備える。 なお、図6に示される固定部材12では、窪み31および孔33を、固定部材12に嵌合されたローラベアリングによって構成している。 モータ16は、圧縮機構15の下に配置され、圧縮機構15の駆動源である。 モータ16は、回転子52に同軸状に固定されたクランク軸17を回転駆動させることにより、クランク軸17の偏心部17bに回転自在に支持された可動スクロール26を公転させる。 これにより、圧縮機構15の可動スクロール26と固定スクロール24とで形成された圧縮室(空間40)の容積変化により、冷媒が圧縮されて吐出口41から吐出させる。 案内板58は、図6〜8に示されるように、モータ16の外周に配置され、圧縮機構15から吐出された圧縮された冷媒をモータ16の外周面と筒111との隙間55へ案内する。 固定部材12は、圧縮機構15とモータ16の間を連結するクランク軸17を回転自在に支持する。 固定部材12は、外周下端において筐体11の内壁11aから離れる方向に凹んだ第1凹部114を有している。 第1凹部114は、固定部材12の孔48に連通している。 案内板58は、外周上端において筐体11の内壁11aから離れる方向に凹んだ第2凹部115を有している。 第2凹部115は、固定部材12の第1凹部114と連通している。 実施形態では、第1凹部114および第2凹部115により、固定部材12の下側の空間28の一部を形成している。 <管74の説明> 具体的には、図6〜8に示される管74は、一端74aと他端74bとを有する。 一端74aは、第1凹部114および/または第2凹部115内(図6では、第1凹部114および第2凹部115の両方にまたがる位置)に位置しており、閉塞している。 他端74bは、筐体11の外側にあって、開口している。 図6では管74は、筒111を貫いており、方向91に対して垂直な方向へと真っ直ぐ延びている。 かかる管74によれば、管71と同様にシールしやすく、モータ16よりも上に位置する第1凹部114および/または第2凹部115内の冷媒の温度を精度良く測定できる。 また、測定位置がモータ16よりも上であるので、モータ16との接触による冷媒の温度低下の影響を受けることなく、圧縮機構15から出た直後の冷媒温度とほぼ同じ冷媒温度を測定することが可能である。 さらに、筐体11の筒111と固定部材12および案内板58とのそれぞれの間の空間である第1凹部114および第2凹部115は、筐体11内部の冷媒経路のうち比較的広い空間になるので、管74を筐体11の奥まで挿入でき、管74を奥まで挿入しても冷媒の流れに影響を与えない。 また、このような管74の配設によれば、筐体11を内側から外側へと延びる管74は、配線などに比べてシールしやすい。 しかも、管74の他端74bから温度の計測器8を挿入するだけで、第1凹部114または第2凹部115内を流れる冷媒の温度を測定することができる。 さらには、計測器8が故障した場合であっても、計測器8の取替えが容易である。 管74に挿入された計測器8で冷媒の温度を精度良く測定するという観点から、少なくとも管74の一端74aは、熱伝導率の高い材料(例えば、銅など)からなっている。 そして、計測器8は、一端74aに接触する。 また、管74の肉厚は、吐出管20の肉厚よりも薄いので、吐出管20付近に温度センサを設ける場合と比較して、冷媒温度をより正確に測定することが可能になる。 しかも、管74の外径は、吐出管20の外径よりも小さいので、吐出管20付近に温度センサを設ける場合と比較して、冷媒温度をより正確に測定することが可能になる。 また、管74の外径を小さくすることによって、耐圧が向上し、管74の肉厚を薄くすることが実現可能になっている。 <継ぎ手113の説明> 図7に示されるように、継ぎ手113は、管74と開口117の内周縁との間に隙間118を有するように、管74を保持する。 これにより、管74を筐体11と非接触の状態で固定できる。 また、継ぎ手113は、筐体11と当接する面に凹部113aを有しているので、筐体11から継ぎ手113を介して管74へ伝わる熱を減らすことが可能である。 継ぎ手113は、管74よりも熱伝達率が低い材料で、かつ、圧縮機201内部の高圧に耐えうる材料によって製造される。 例えば、管74が銅で製造される場合には、銅よりも熱伝達率が低い鉄などの材料によって、継ぎ手113は製造される。 継ぎ手113の接合については、本発明ではとくに限定されるものではないが、例えば、継ぎ手113と管74との間はロウ付け等によって接合され、継ぎ手113と筐体11の筒111との間は溶接等によって接合される。 計測器8の取付位置は、具体的には、図9に示されるように、継ぎ手113よりも筐体11の内側に位置している。 これにより、筐体11から伝わる温度の影響がさらに少なくなる。 計測器8の位置は、測定精度の向上のために、冷媒の流れに当たりやすい孔48の真下に位置するのが好ましい。 <板バネ116の説明> 図9に示される板バネ116は、計測器8に押圧力を与えるV字状に折り曲げられた押圧部116aと、計測器8が管74から抜け出ることが防止する抜け止め部116bと、管74の折り返された他端74bに係合する係合部116cとを有している。 また、押圧部116aには、計測器8の胴部を押さえる押さえ板119が設けられている。 なお、計測器8を管74の内壁に押しつける弾性手段は、種々の形状のものを採用するができ、例えば、図10に示されるような計測器8の両端を挟んで支持する一対の突起120a、120bを設けた板バネ116、またはその他の弾性手段を採用することが可能である。 <冷凍装置300の説明> すなわち、図11に示される冷凍装置300は、圧縮機201と、上述の管74に挿入された計測器8と、凝縮器202と、電子膨張弁203と、蒸発器204と、制御部205とを備えている。 圧縮機201、凝縮器202、電子膨張弁203、および蒸発器204は、冷媒配管206を介して順次接続されることによって冷凍回路を構成している。 計測器8は、管74内に配置された圧縮機201内部の冷媒の温度を計測する。 凝縮器202は、圧縮機201と連通し、圧縮機201で圧縮された冷媒を凝縮させる。 電子膨張弁203は、凝縮器202と連通し、凝縮器202で凝縮された冷媒を膨張させる膨張機構である。 電子膨張弁203は、制御部205からの制御信号に基づいて弁開度を調整することが可能であり、冷媒流量の調整を行う。 蒸発器204は、電子膨張弁203と連通し、電子膨張弁203で膨張された冷媒を蒸発させることにより対象空間の空気を冷却する。 制御部205は、計測器8で測定された圧縮機201内部の冷媒の温度に基づいて、少なくとも電子膨張弁203の開度調整を行う。 また、制御部205は、冷凍装置制御用マイコン等からなり、電子膨張弁203の開度調整以外の制御、例えば、圧縮機201のモータ16の運転周波数制御、または非常時における圧縮機201その他の機構の緊急停止等の制御も可能である。 < 実施形態の特徴> (2) (3) (4) (5) なお、 参考例における管71、72、73の場合も、吐出管20の肉厚よりも薄いので、上記と同様の効果を奏することが可能である。 (6) なお、 参考例における管71、72、73の場合も、吐出管20の外径よりも小さいので、上記と同様の効果を奏することが可能である。 (7) (8) (9) (10) (11) なお、 参考例における圧縮機1を冷凍装置300に適用した場合も上記と同様の効果を奏することが可能である。 < 実施形態の変形例> (B) 参考例に係るスクロール圧縮機1に配設された管71を概念的に示す図である。 参考例に係るスクロール圧縮機1に配設された管72を概念的に示す図である。 参考例に係るスクロール圧縮機1に配設された管73を概念的に示す図である。 実施形態に係る管74が配設されたスクロール圧縮機201を概念的に示す図である。 実施形態の変形例に係る管74の内部の取付部分付近を部分的に拡大して板バネを具体的に示した縦断面図である。 実施形態に係るスクロール圧縮機201を用いた冷凍装置300を概念的に示す図である。 1、201 スクロール圧縮機 8 計測器 11 筐体 15 圧縮機構 29 空間 41 吐出口 45 空間(通路) |