Lubrication of the compressor

申请号 JP2007527252 申请日 2005-04-28 公开(公告)号 JP2008501891A 公开(公告)日 2008-01-24
申请人 キャリア コーポレイションCarrier Corporation; 发明人 ボーステル,スティーブン,イー. ヴォン;
摘要 システムは、作動 流体 を受けるように配設された吸引ポートと、作動流体を排出するように配設された排出ポートとの間における圧縮経路を有する圧縮機を備える。 前記システムは、少なくとも一つの圧 力 パラメータの変化に応じて付加的な作動流体および潤滑剤のうち少なくとも一方の流れを制御する手段を備える。
权利要求
  • 作動流体を受けるように配設された吸引ポートと、作動流体を排出するように配設された排出ポートとの間における圧縮経路を有する圧縮機と、
    少なくとも一つの圧力パラメータの変化に応じて付加的な作動流体および潤滑剤の少なくとも一方の流れを制御する手段と、
    を有するシステム。
  • 前記圧縮機によって圧縮された作動流体を受け、かつ凝縮するコンデンサと、
    前記コンデンサによって凝縮された作動流体を受けて、蒸発させ、蒸発した作動流体を圧縮機に戻す蒸発器と、
    をさらに有する請求項1に記載のシステム。
  • 前記パラメータは、排出側圧力と第二の圧力との間の差であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • 前記手段は、圧力作動型の機械式バルブであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  • ハウジングアッセンブリと、
    スクリュー型の雄本体部を有する雄ロータであって、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第一の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持された雄ロータと、
    前記雄本体部と噛合するスクリュー型の雌本体部を有する雌ロータであって、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第二の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持され、かつ少なくとも一つの圧縮経路を画定するように前記雄ロータおよび前記ハウジングと協働する雌ロータと、
    潤滑システムと、
    を有する装置であって、
    前記潤滑システムが、
    加圧された潤滑油の供給源と、
    前記供給源および前記ハウジングに結合された導管と、
    前記導管内に設けられた圧力作動型の一方向バルブと、
    を有することを特徴とする装置。
  • 前記導管が、前記少なくとも一つの圧縮経路の最初の十分の一と最後の十分の一との間の場所において潤滑油を導入するように前記ハウジングに結合されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  • ベアリングが前記雄ロータと前記雌ロータの少なくとも一方を支持し、
    前記圧力作動型の一方向バルブが、前記供給源から前記ベアリングまでのベアリング潤滑剤流路の外にあることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  • 前記圧力作動型の一方向バルブが、前記供給源からシール用チャンバまでのシール用潤滑剤流路の外にあることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  • 前記潤滑剤供給源が、セパレータからなり、前記装置が、
    前記装置によって圧縮された冷媒を受け、かつ凝縮するコンデンサと、
    前記コンデンサによって凝縮された作動流体を受けて、蒸発させ、蒸発した作動流体を装置に戻す蒸発器と、
    をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の装置。
  • 作動流体を圧縮して該作動流体を流路に沿って圧送する圧縮機システムであって、該圧縮機システムは、
    ハウジングアッセンブリと、
    スクリュー型の雄本体部を有する雄ロータであって、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第一の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持された雄ロータと、
    前記雄本体部と噛合するスクリュー型の雌本体部を有する雌ロータであって、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第二の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持された雌ロータと、
    前記流路の少なくとも部分的な詰まり、および前記作動流体の損失の少なくとも一方に応じて前記圧縮機システムを潤滑する手段と、
    を有する圧縮機システム。
  • 前記ハウジングが、入口チャンバおよび出口チャンバを画定するように前記雄ロータおよび前記雌ロータと協働し、
    前記雄ロータが、第一の軸を中心として第一の方向に回転し、
    前記雌ロータが、第二の軸を中心として反対方向の第二の方向に回転し、
    前記手段が、前記入口チャンバと前記出口チャンバとの間で前記ハウジングに結合されることを特徴とする請求項10に記載の圧縮機システム。
  • 前記手段が、圧縮機の第一の場所における圧力降下に応じて、潤滑剤を前記第一の場所に送るように配設された圧力作動型の一方向バルブを含むことを特徴とする請求項10に記載の圧縮機システム。
  • 前記圧力作動型の一方向バルブが、潤滑剤供給源からベアリングまでのベアリング潤滑流路の外に配置されることを特徴とする請求項10に記載の圧縮機システム。
  • 作動流体を圧縮し、かつ該作動流体を循環流路に沿って圧送するように、互いに噛合する第一および第二の要素を有する圧縮機を作動させるステップと、
    前記流路に沿った第一の場所の圧力降下に応じて、前記圧縮機に潤滑剤を導入するステップと、
    を含む方法。
  • 前記圧力降下が、前記流路内の詰まりによって生じることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  • 前記圧力降下が、前記作動流体の損失によって生じることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  • 前記導入するステップが、前記第一の場所において行われることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  • 前記第一の場所が、最後の閉じられたローブの位置の近傍であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  • 前記導入するステップが、潤滑システム内の前記第一の場所と第二の場所との間における圧力差の作用により自動的に生じることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  • 前記導入するステップが、一方向バルブに亘る前記圧力差の作用によって生じることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  • ハウジングアッセンブリと、
    スクリュー型の雄本体部を有する雄ロータであって、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第一の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持された雄ロータと、
    前記雄本体部と噛合するスクリュー型の雌本体部を有する雌ロータであって、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第二の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持された雌ロータと、
    を有する前記圧縮機によって実施されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  • 作動流体を圧縮し、かつ該作動流体を循環流路に沿って圧送するように、互いに噛合する第一および第二の要素を有する圧縮機を作動させるステップと、
    前記流路内の詰まりに応じて、前記圧縮機に冷媒を導入するステップと、
    を含む方法。
  • 前記導入するステップが、前記詰まりに起因する前記流路に沿った第一の場所における圧力降下に応じることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  • 前記導入するステップが、前記第一の場所において行われることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、圧縮機に関し、より具体的には、スクリュー型の圧縮機に関する。

    スクリュー型圧縮機は、空気調和および冷凍の用途で一般的に用いられている。 このような圧縮機においては、ローブ付きの雄および雌ロータ、つまりスクリューが噛合して、軸を中心に回転し、作動流体(冷媒)を低圧側入口端部から高圧側出口端部へと圧送する。 回転中に、雄ロータの連続するローブがピストンとして働き、隣接する一対の雌ロータのローブとハウジングとの間の空間で冷媒を下流へ圧送し、かつ圧縮する。 同様に、雌ロータの連続するローブが隣接する一対の雄ロータのローブとケーシングとの間の空間で冷媒を圧縮する。 圧縮が生じる雄および雌ロータのローブ間の空間は、圧縮ポケット(あるいは、噛合領域で結合された共通の圧縮ポケットの雄および雌部分)を形成する。 一つの実施態様では、雄ロータは、駆動電動機と共軸であって、ローブ付きの作用部分の入口側および出口側でベアリングで支持されている。 所与の雄ロータに複数の雌ロータが係合してもよく、またその逆でもよい。

    ローブ間の空間の一つが入口ポートに暴露されると、基本的に吸引側圧で冷媒が空間に流入する。 ロータが回転を続けると、回転中のある時点において、空間が入口ポートと連通しなくなり、空間への冷媒の流れが遮断される。 入口ポートが閉じられた後、ロータが回転し続けるため、冷媒が圧縮される。 回転中のある時点において、各空間は、対応する出口ポートと交差し、閉じられた圧縮プロセスが終わる。 入口ポートおよび出口ポートは、それぞれ、半径方向のポート、軸方向のポート、あるいは半径方向のポートと軸方向のポートが折衷された組み合わせであってもよい。

    入口ポートと出口ポートとの間の圧縮経路に沿って冷媒が圧縮されるときに、ロータ間、およびロータとハウジングとの間がシールされることが、効率的な運転には望ましい。 また、圧縮機の潤滑および冷却は、圧縮機の寿命および効率にとって重要である。 ベアリング、ロータおよびハウジングを潤滑するために、潤滑剤(例えば、潤滑油)が導入されてもよい。 また、潤滑油により、シールおよび冷却のレベルが向上する。 潤滑油の全部または一部は冷媒中に同伴されてもよく、圧縮機の下流で回収されてもよい。

    本発明の一つの態様は、作動流体を受けるように配設された吸引ポートと、作動流体を排出するように配設された排出ポートとの間における圧縮経路を有する圧縮機を備えたシステムを有する。 システムは、少なくとも一つの圧力パラメータの変化に応じて付加的な作動流体および潤滑剤の少なくとも一方の流れを制御する手段を備える。

    種々の実施態様において、コンデンサは、圧縮機によって圧縮された作動流体を受けるとともに凝縮する。 蒸発器は、コンデンサによって凝縮された作動流体を受けるとともに蒸発させ、蒸発した作動流体を圧縮機に戻す。 パラメータは、排出側圧力と第二の圧力との間の差であってもよい。 前記手段は、圧力で作動される機械式バルブ、または電子的に制御される電動バルブであってもよい。

    本発明の他の態様は、スクリュー型の雄本体部を有し、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第一の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持された雄ロータを有する装置を含む。 雌ロータは、前記雄本体部と噛合するスクリュー型の雌本体部を有し、第一の端部から第二の端部まで延びるとともに、第二の回転軸を中心として回転するようにハウジングアッセンブリ内に保持される。 前記ロータおよびハウジングは、少なくとも一つの圧縮経路を画定するように協働する。 潤滑システムは、加圧された潤滑油の供給源と、供給源およびハウジングに結合された導管と、導管内に設けられた圧力で作動される一方向バルブと、を有する。

    種々の実施態様において、導管は、少なくとも一つの圧縮経路の最初の十分の一と最後の十分の一との間の場所に潤滑剤を導入するようにハウジングに結合されてもよい。 ベアリングは、雄ロータおよび雌ロータのうち少なくとも一方を支持してもよい。 圧力で作動される一方向バルブは、供給源からベアリングまでのベアリング潤滑剤流路の外にあってもよい。 装置は、供給源がセパレータからなる冷却システムに用いられてもよい。 コンデンサは、装置によって凝縮された冷媒を受けるとともに凝縮してもよい。 蒸発器は、コンデンサによって凝縮された冷媒を受けるとともに蒸発させ、蒸発した冷媒を装置に戻してもよい。

    本発明の他の態様は、作動流体を圧縮し、これを流路に沿って圧送する圧縮機システムを含む。 ハウジングアッセンブリは、互いに噛合するとともに、雄および雌スクリュー型本体部分をそれぞれ有する雄および雌のロータを含む。 システムは、流路の少なくとも部分的な詰まり、および作動流体の損失のうち少なくとも一方に応じて圧縮機システムを潤滑する手段を含む。

    種々の実施態様において、ハウジングは、入口チャンバおよび出口チャンバを画定するように雄ロータおよび雌ロータと協働してもよい。 雄ロータは、軸を中心として第一の方向に回転してもよく、雌ロータは、軸を中心として反対方向の第二の方向に回転してもよい。 手段は、入口チャンバと出口チャンバとの間でハウジングに結合されてもよい。 手段は、圧縮機の第一の場所の圧力降下に応じて、該第一の場所に潤滑剤を送るように配設された一方向バルブを含んでもよい。 前記圧力で作動される一方向バルブは、潤滑剤供給源からベアリングまでのベアリング潤滑流路の外に配置される。

    本発明の他の態様は、作動流体を圧縮して作動流体を循環流路に沿って圧送するように、互いに噛合する第一および第二の要素を備えた圧縮機を作動するステップを含んだ方法を含む。 流路に沿った第一の場所の圧力降下に応じて、潤滑剤が圧縮機に導入される。

    種々の実施態様において、圧力降下は、流路内の詰まりに起因してもよい。 また、圧力降下は、作動流体の損失に起因してもよい。 前記導入は、第一の場所において行われてもよい。 第一の場所は、最後の閉じられたローブの場所の近傍であってもよい。 前記導入は、潤滑システムの第一の場所と第二の場所との間の圧力差の作用に起因する自動的なものであってもよい。 前記導入は、一方向バルブに亘る圧力差の作用に起因してもよい。 圧縮機は、ハウジングアッセンブリを有してもよく、雄および雌ロータは、互いに噛合する雄および雌の本体部分を有してもよい。

    本発明の他の態様は、作動流体を圧縮し、かつ該作動流体を循環流路に沿って圧送するように、互いに噛合する第一および第二の要素を有する圧縮機を作動させるステップを含んだ方法を含む。 流路内の詰まりに応じて、潤滑剤または冷媒が圧縮機に導入される。

    種々の実施方式において、前記導入は、前記詰まりに起因する前記流路に沿った第一の場所における圧力降下に応じて行われてもよい。 前記導入は、第一の場所において行われてもよい。

    本発明の1つまたは複数の実施例の詳細は付属の図面および以下の説明において提示される。 本発明の他の特徴、目的、および利点は説明、図面および特許請求の範囲から明らかとなる。

    各図面中における類似の参照番号および符号は、類似した要素を示している。

    図1は、ハウジングアッセンブリ22を有する圧縮機20を示しており、ハウジングアッセンブリ22は、長手方向の中心軸500,502をそれぞれ備えたロータ26,28を駆動するモータ24を収容する。 この実施例において、雄ロータ26は、圧縮機内で中央に配置されるとともに、雄のローブ付き本体部つまり作用部分32を備えており、これらは、雌ロータ28の雌のローブ付き本体部つまり作用部分34と噛合する。 各ロータは、作用部分の第一および第二の端部から延びるシャフト部分(例えば、対応する作用部分32,34と一体的に形成された短軸(スタブ)40,41;42,43)を備える。 各シャフトスタブは、対応する回転軸を中心に回転するように、1つまたは複数のベアリングアッセンブリ50によってハウジングに取り付けられている。

    この実施例において、モータ24は、ロータおよびステータを有する電気モータである。 雄ロータ26の第一のシャフトスタブ40の一部は、ステータ内に延びるとともに、モータ24により雄ロータ26が軸500を中心として駆動するように前記ステータに固着されている。 雄ロータが軸500を中心として第一の作動方向に駆動されると、雄ロータにより雌ロータが軸502を中心として反対方向に駆動される。 ロータの作用部分の噛合した回転により、流体が圧縮され、第一の(入口)端部プレナム60から第二の(出口)端部プレナム62(概略的に図示)に送られる。 この流れにより、下流および上流方向が画定される。

    ハウジングの表面は、ロータと協働して、圧縮ポケットの入口および出口ポートを画定する。 各ポケット(例えば、三つのロータを備える設計で、第二の雌ロータを備える場合には、二つのポケット)の一部分は、各ロータの隣接した一対のローブの間に位置する。 実施態様に応じて、ポートは、半径方向、軸方向、またはその折衷でもよい。

    図2は、システム80における圧縮機20を概略的に示している。 基本的なシステム80は、循環する冷媒流路の中に、圧縮機出口プレナム62の下流のコンデンサ82と、該コンデンサの下流で、かつ圧縮機入口プレナム60の上流の蒸発器84と、を含む。 コンデンサと蒸発器との間に、スロットルバルブ(絞り弁)85(例えば、電子式膨張バルブ)が配設されている。 基本的な冷媒流路は、本質的に単一の閉ループの流路である。 エコノマイザーユニットなどを含んだより複雑なシステムにおいては、より複雑な分岐流路が用いられてもよい。

    例示的なシステム80は、潤滑システム90を含む。 潤滑システムは、圧縮機とコンデンサとの間のセパレータ/リザーバ94などの潤滑剤供給源を含む。 供給源は、潤滑剤をリザーバから抽出するポンプ92および/または一方向チェックバルブ93をさらに含んでいてもよい。 当分野で公知であるか、または今後開発されるように、供給源からの潤滑剤の流路は、ベアリング潤滑およびシールの目的で潤滑剤(例えば、潤滑油)を供給する導管分岐96,98により画定される分岐流路を含んでもよい。 例示的な実施例においては、導管分岐96は、ベアリングを潤滑するように、ベアリング50を収容するコンパートメント100に潤滑油を導く。 導管分岐98は、ロータをシールおよび冷却するように、コンパートメント102に潤滑油を導く。 冷媒流に同伴される潤滑油は、セパレータ/リザーバ94によって冷媒から分離/回収されてもよい。 例示的な潤滑油分離/回収システムは、セパレータ94に具備されており、該システムは、回収された潤滑油流を潤滑油返送導管/ライン110を介して圧縮機に送り戻す。 他の変形形態であってもよい。 付加的な圧縮機からの潤滑油返送配管により、圧縮機に送られた潤滑油の一部が(例えば、ベアリングコンパートメントから)送り戻されてもよい。

    冷媒流の制限(圧縮機の外部の部分的な詰まりなどによる)により、制限部分の下流での圧力降下または制限部分の上流での圧力上昇が生じる場合がある。 圧力変化の実際の性質は、制限の場所および性質、圧縮機の形式、システムの形態、冷媒の特性などを含む多くの要因に依存する。

    中立の状態では、圧力比(排出側圧力を吸引側圧力で割ったもの)は、基本的に圧縮機の容積指数に等しい。 図3は、中立状態において圧力202を圧縮機内の位置204に対してプロットした曲線200を示している。 特定された位置は、圧縮のステージまたは圧縮サイクル中の時間の代用となる。 位置204は、大容積から小容積までにわたってもよく、最大容積206はポケットが閉じたとき(最初の閉じられたローブの位置)に生じ、より小さい容積208は排出のためポケットが開くときに生じる。 例示的な実施例では、このポケットの開口は、最後の閉じられたローブの位置と一致してもよい。 他の実施例では、ポケットの開口は、最後の閉じられたローブの位置より僅かに後で起こってもよい。 圧力値210,212は、吸引側圧力および排出側圧力を表している。 理想的な状態では、排出側圧力は、実質的に排出プロセスに亘って(位置/時間214まで)継続するピーク圧力である。

    さらに図3は、圧力比が圧縮機の容積指数より小さい正常過圧縮状態の曲線220を示している。 これは、遷移状態またはやや長い持続状態であり得る。 システム状態の変化により、排出側圧力222が排出側圧力212より低く降下しているが、吸引側圧力は、変わっていない。 ピーク圧力224は、最後の閉じられたローブ位置208で起こるが、その後、圧力は、減少した排出側圧力222まで急速に下降する。 図3では、閉じられたローブ位置208における圧力224が、この位置における正常圧力(基本的に正常の排出側圧力212)より僅かに低く示されている。 この減少、および最初および最後の閉じられたローブ位置の間の範囲に亘る比例的な僅かな減少は、(例えば、排出ポートにおける)漏出の差に起因し得る。 漏出がなければ、曲線220と曲線200とは、この範囲に亘って同一である。 このようなシステム状態は、例えば、飽和凝縮温度または排出側温度の低下に起因し得る。

    さらに図3は、圧力比が圧縮機の容積指数より大きい正常低圧縮状態の曲線230を示している。 システム状態の変化により、排出側圧力がレベル234に上昇しているが、吸引側圧力は実質的に変わっていない。 最後の閉じられたローブ位置208において、圧力234は、排出側圧力232より低い。 圧縮ステージの終わり、かつ排出ステージの始まりにおいて、圧縮ポケットが開くと、圧力は排出側圧力232まで上昇する。 曲線220の過圧縮状態と同様に、漏出の差により、曲線230は、位置206と位置208との間で正常曲線220から離れ、圧力234が排出側圧力212より僅かに上昇する。 このようなシステム状態は、例えば、飽和凝縮温度または排出側温度の上昇に起因し得る。

    システム状態の他の変化は、排出側圧力が実質的に変化することなく、吸引側圧力が変化する場合を含んでいてもよい。 システム状態のさらに他の変化は、吸引側圧力と排出側圧力の両方に影響してもよい。

    さらに図3は、吸引側圧力242が減少し、排出側圧力が変わらない別の低圧縮状態の曲線240を示している。 最後の閉じられたローブ位置において、圧力244は排出側圧力より低い。 ポートが開くと、圧力は排出側圧力212まで上昇する。 このようなシステム状態は、例えば、飽和吸引側温度の低下に起因し得る。

    他の過圧縮状態または低圧縮状態は、正常領域の外にあってもよく、詰まり、漏出、制御の不具合や他の原因によって起こり得る。 さらに図3では、圧力比が圧縮機の容積指数よりはるかに大きい極端な低圧縮状態の曲線250を示している。 吸引側圧力252はゼロ付近まで低下しており、排出側圧力254も実質的に低下している(比例的にはそれほどでもない)。 最後の閉じられたローブ位置208における圧力256は、吸引側圧力252に対して、圧縮機の容積指数と一致する増加を示しているが、吸引側圧力が絶対的に低いために、最後の閉じられたローブの圧力は、異常に低い排出側圧力254と比較して実質的に低い。 ポートが開くと、圧力は排出側圧力254まで急激に上昇する。 このような異常なシステム状態は、例えば、冷媒の損失や詰まり(例えば、吸引ポートの上流またはコンデンサの下流における)に起因し得る。

    異常なシステム状態は、吸引側圧力を低下させ、圧縮機を通る冷媒流を低減させ得る。 その結果生じる圧力比の増加により、圧縮機部品の熱が上昇し得る。 また、低下した冷媒流により、冷媒への熱伝達による圧縮機の冷却が低減する。 その結果、熱に起因する圧縮機部品の熱膨張差によって公差に悪影響が及ぶ。 負荷接触の増加、または相対的に移動する部品間の干渉(例えば、ロータ間、および/またはロータとハウジングとの間)により、摩耗や故障の原因となる潜在的な悪循環における摩擦熱が生じ得る。

    本発明の一つの態様によれば、付加的な潤滑剤(例えば、潤滑油)および/または付加的な作動流体(例えば、付加的な冷媒)が、冷媒の詰まりなどの異常な状況、または正常作動領域内における圧力変化に応じて、圧縮機に導入されてもよい。 付加的な潤滑油/流体は、不具合を防止/阻止するため作用要素の間、および/または作用要素とハウジングとの間の適切な相互作用を維持するように、意図的に、潤滑および/または作用要素の冷却用に導入されてもよい。 例えば、付加的な潤滑剤は、圧縮機部品から潤滑剤への直接的な熱伝達によって熱を低下させ得る。

    1つまたは複数の潤滑剤配管120が、潤滑剤供給源出力から圧縮機の1つまたは複数のポート122に延びている。 ポート122は、圧縮プロセス中に潤滑油/流体を導入するように圧縮機ハウジングに配設され得る。 例示的なポートは、吸引ステージ(最初の閉じられたローブ位置)の後、および排出ステージの前で、圧縮ポケットに暴露され得る。 より具体的には、潤滑油/流体は、圧縮プロセスの後期に(例えば、圧縮プロセスの後期のみにおいて圧縮ポケットに暴露されるポートを介して)導入され得る。 正常作動においては、この場所における圧力は排出プレナム圧力に近い。 例示的な場所は、圧縮プロセスの中間より後、またはプロセスの最後の三分の一、または四分の一であってもよい。 また、例示的な場所は、圧縮プロセスの終わりの直前であってもよい(例えば、最後の五十分の一、二十分の一、または十分の一)。 例えば、少なくとも一つの圧縮経路の中間と最後の五十分の一との間であれば、単純な実施例では、この場所は圧縮プロセスの半分以降、かつ圧縮プロセスの少なくとも最後の五十分の一より以前において、圧縮ポケットに暴露される。

    一つの実施態様では、潤滑油は、異常な事態に応答する場合にのみ、この場所に導入される。 他の変形形態として、このような事態に応じて導入される付加的な流量とともに、基準の潤滑油流量を備えてもよい。 例示的な実施例では、一方向の圧力作動バルブ130が配管120に配置される。 しかし、複数の同バルブが複数の配管に対応してもよい(例えば、複数の異なる場所がある場合)。 バルブ130は二つの有利な性質を有する。 バルブは、供給源から導入場所への流れを許容するが、反対方向への流れを許容しないチェックバルブとして機能し得る。 また、バルブは一定の圧力差に応じる場合にのみ、このような下流方向への流れを許容し得る。 例えば、正常作動においては、ポンプ92が正常範囲の排出側圧力を有してもよい。 同様に、圧縮機が導入場所において正常圧力または正常圧力範囲を有してもよい。

    図3は、最後の閉じられたローブの位置208のやや前方にあるポート122の場所280を示している。 正常状態において、この場所の圧力は符号282で示されており、これは正常な排出側圧力より量284だけ低い。 図2の例示的なシステムでは、セパレータ/リザーバ94は、排出側圧力で作動しており、したがって、排出側圧力の変化は潤滑油圧力の変化をもたらす。 バルブ130の付勢力は、ポンプの出口圧力と導入場所280における圧力(図3の260)との差284が正常範囲にあるときに、配管120を通る潤滑油の下流方向への流れが生じないように選択される。 しかし、バルブ130の前後の圧力差が閾値を越えると(例えば、導入場所における圧力が排出側圧力より閾値量(例えば、期待される最大正常差284より大きい所定量)だけ低くなると)、バルブ130が開いて補助的な潤滑油流が許容される。 例示的な実施態様では、バルブ130は、基本的に二値(バイナリー)バルブであり、完全開放あるいは完全閉鎖のどちらか一方である。 しかし、別の実施例として、バルブが制限範囲(例えば、圧力差に比例する)を有してもよい。

    一例として、R−134A冷媒を用いる例示的なシステムでは、理想的な飽和吸引側温度が42°Fで、飽和排出側温度が130°Fであってもよい。 吸引側圧力210が50psiaで、排出側圧力212が210psiaであってもよい。 ポート122の位置は、場所280における正常圧力282が180psiaであり、正常圧力差284が30psiになるように配置され得る。 バルブ130の付勢力は、バルブ93およびポンプ92の特性を考慮して、差284が40psiを越えた場合に開くように選択され得る。

    例示的な低圧縮状態の曲線230において、飽和吸引側温度が42°Fで、飽和排出側温度が150°Fであってもよい。 吸引側圧力210が50psiaで、排出側圧力232が275psiaであってもよい。 ポート圧力286が195psiaであり、差287が80psiであってもよい。 これは40psiの閾値を超えるのに十分であるため、潤滑油は、さらなる冷却をもたらすように配管120を通って圧縮機に流入する。

    例示的な低圧縮状態の曲線240において、飽和吸引側温度が5°Fで、飽和排出側温度が130°Fであってもよい。 吸引側圧力242が25psiaで、排出側圧力212が210psiaであってもよい。 場所280における圧力290が90psiaであり、差291が120psiであってもよい。 この場合も、前記の差は配管120に補助的な潤滑油流を許容するのに十分である。

    低圧縮状態の曲線250において、飽和吸引側温度が−45°Fで、飽和排出側温度が72°Fであってもよい。 吸引側圧力252が5psiaより低く、排出側圧力254が95psiaであってもよい。 場所280における圧力294が90psiaであり、差295が120psiであってもよい。 この差は補助的な潤滑油流を許容するのに十分である。

    しかし、過圧縮状態の曲線220においては、飽和吸引側温度が42°Fで、飽和排出側温度が85°Fであってもよい。 吸引側圧力210が50psiaで、排出側圧力222が105psiaであってもよい。 場所280における圧力296が160psiaであってもよい。 圧力差297が−55psiであってもよく、これは補助的な潤滑油流を許容しない。 このような状況においては、吸引側と排出側の圧力比および圧力差は、大きな流量の冷媒を許容するのに十分に低く、これによって圧縮機は低温に保たれる。 補助的な潤滑油の注入は、それにより主ベアリング潤滑に利用可能な潤滑油または潤滑油圧力が低減する場合には、不利になり得る。

    別の実施例では、補助的な潤滑油流の代わりに、またはこれに加えて、補助的な冷媒流を用いてもよい。 図2は、コンデンサからポート122に延びる配管150を示している。 チェックバルブ152は、配管150に配置されるとともに、バルブ130による潤滑油の導入と同様の方法で冷媒をポート122に導く。 別の実施態様では、バルブ130,152の代わりに、またはこれらに加えて、1つまたは複数の電子式に作動されるバルブを用いてもよい。 追加して用いる場合には、電子式に制御されるバルブ(例えば、ソレノイドバルブ(電磁弁))は、圧力作動バルブと並列であってもよい。 図2は、潤滑ソレノイドバルブ160および冷媒ソレノイドバルブ162を示している。 バルブ160,162は、制御システム164に電子式に結合され(例えば、電線163によって)、制御システムに結合された圧力センサー166,168により測定された圧力差に応じて制御システム164によって制御されてもよい。 検知された圧力差が望ましくない低圧縮状態を示している場合には、バルブ162は、配管150を介して冷媒流をポート122に許容するように開かれてもよい。 この冷媒流は圧縮機の冷却を補助する。 別の実施例として、あるいはこれに加えて、バルブ160は、配管120を介して潤滑油をポート122に許容するように開かれてもよい。

    詰まりに加えて、またはその代わりに、冷媒の損失が起こった場合に同様の効果が生じる。 冷媒損失により、注入場所における同様の圧力降下が生じ得る。

    本発明の1つまたは複数の実施例について説明した。 しかし、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく種々の改良がなされ得ることは自明である。 例えば、その原理は種々の現有の、または未開発の圧縮機の構成または用途(例えば、開放型システムにおいて天然ガスを作動流体として圧縮する場合)に適用可能である。 このような構成および用途の詳細は、対応する実施形態の詳細に影響し得る。 また、見かけの初期状態が本来は補助的な潤滑油または作動流体の流れを包含するように、機器およびソフトウェアが構成されてもよい。 したがって、他の実施例は添付の特許請求の範囲の範囲内にある。

    圧縮機の概略的な長手方向の部分断面図。

    図1の圧縮機を備えた冷却システムの概略図。

    図1の圧縮機における圧力を圧縮ポケット容積に対して取ったグラフ。

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