電動圧縮機

申请号 JP2013157991 申请日 2013-07-30 公开(公告)号 JP2015028315A 公开(公告)日 2015-02-12
申请人 株式会社豊田自動織機; Toyota Industries Corp; 发明人 KINOSHITA YUSUKE; MIZUFUJI TAKESHI; KUROKI KAZUHIRO; HISHINUMA HIROTAMI; TAKAHATA JUNICHI; YANO JUNYA; MIZUNO TAKURO;
摘要 【課題】シールドと樹脂製のカバーとの間を介して収容空間内に異物が侵入してしまうことを防止すること。【解決手段】シールド23とカバー22との間に、シールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内に異物が侵入することを防止するシール部材31を介在させた。これによれば、シール部材31によってシールド23とカバー22との間がシールされるため、シールド23とカバー22との間の気密性が確保される。【選択図】図1
权利要求
  • 金属製のハウジング内には、圧縮部及び電動モータが収容されるとともに、前記ハウジング、及び当該ハウジングに取り付けられる樹脂製のカバーによって区画された収容空間には、前記電動モータを駆動させるためのモータ駆動回路が収容されており、前記カバーには、電磁ノイズをシールドする金属製のシールドが積層固定されている電動圧縮機であって、
    前記シールドと前記カバーとの間には、前記シールドと前記カバーとの間を介して前記収容空間内に異物が侵入することを防止するシール部材が介在されていることを特徴とする電動圧縮機。
  • 前記カバー及び前記シールドは、挿通孔を有するとともに前記挿通孔にボルトが挿通されることによって前記ハウジングに取り付けられており、
    前記シール部材は環状であるとともに前記挿通孔を取り囲んで配設されていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
  • 前記シールドにおける前記挿通孔の周囲は、前記カバーを介することなく前記ボルトの軸力を受けて前記ボルトの頭部と前記ハウジングとの間に挟み込まれていることを特徴とする請求項2に記載の電動圧縮機。
  • 前記ボルトの頭部と前記シールドとの間には、前記シールドの一部を構成する金属製の介在部材が設けられており、
    前記介在部材は、前記ボルトの軸部が挿通されるとともに前記ボルトの軸力を受け、
    前記介在部材の外縁は、前記シールドと前記カバーとの間に配置され、
    前記シール部材は、前記カバーと前記介在部材との間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電動圧縮機。
  • 前記介在部材は、有底筒状であり、
    前記介在部材の底部に前記ボルトの軸部が挿通されるとともに、前記介在部材の筒部内に前記シール部材が配置され、
    前記カバーには、環状溝が形成され、
    前記環状溝には、前記介在部材が挿入されることを特徴とする請求項4に記載の電動圧縮機。
  • 前記シール部材は、前記ボルトの軸方向に対して交差する方向へ圧縮されていることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
  • 说明书全文

    本発明は、電動圧縮機に関する。

    電動圧縮機は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮部と、圧縮部を駆動させる電動モータとを収容する金属製のハウジングを有するとともに、ハウジングには、電動モータを駆動させるためのモータ駆動回路を収容する収容空間を区画するカバーが取り付けられている。

    ところで、カバーを金属製とすると、電動圧縮機自体の重量が重くなる。 そこで、カバーを樹脂化することでカバーを軽量化させ、電動圧縮機自体の重量が重くなることを極抑えることが考えられている。 しかし、樹脂製のカバーは、外部からの電磁ノイズがカバーを介してモータ駆動回路に流れたり、モータ駆動回路からの電磁ノイズがカバーを介して外部に漏れてしまったりする虞がある。

    そこで、特許文献1では、樹脂やゴム系材料等の絶縁性材料からなる絶縁材層(樹脂製のカバー)に、アルミニウムや鉄系材料等の導電性材料からなる導電材層(シールド)を積層固定している。 絶縁材層及び導電材層はボルトによってハウジングに取り付けられるとともに、導電材層はハウジングと接触している。 そして、外部からの電磁ノイズは、導電材層により遮断されてハウジングへ流れるため、外部からの電磁ノイズが絶縁材層を介して収容空間内に侵入してしまうことが抑制される。 また、モータ駆動回路からの電磁ノイズは、導電材層により遮断されてハウジングへ流れるため、モータ駆動回路からの電磁ノイズが絶縁材層を介して外部に漏れてしまうことが抑制される。

    特開2008−215236号公報

    しかしながら、特許文献1では、導電材層と絶縁材層との間の気密性が十分に確保されていないため、導電材層と絶縁材層との間を介してごみやといった異物が収容空間内に侵入してしまう虞があった。

    本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、シールドと樹脂製のカバーとの間を介して収容空間内に異物が侵入してしまうことを防止することができる電動圧縮機を提供することにある。

    上記課題を解決する電動圧縮機は、金属製のハウジング内には、圧縮部及び電動モータが収容されるとともに、前記ハウジング、及び当該ハウジングに取り付けられる樹脂製のカバーによって区画された収容空間には、前記電動モータを駆動させるためのモータ駆動回路が収容されており、前記カバーには、電磁ノイズをシールドする金属製のシールドが積層固定されている電動圧縮機であって、前記シールドと前記カバーとの間には、前記シールドと前記カバーとの間を介して前記収容空間内に異物が侵入することを防止するシール部材が介在されている。

    これによれば、シール部材によってシールドとカバーとの間がシールされるため、シールドとカバーとの間の気密性を確保することができる。 その結果、シールドとカバーとの間を介して収容空間内に異物が侵入してしまうことを防止することができる。

    上記電動圧縮機において、前記カバー及び前記シールドは、挿通孔を有するとともに前記挿通孔にボルトが挿通されることによって前記ハウジングに取り付けられており、前記シール部材は環状であるとともに前記挿通孔を取り囲んで配設されていることが好ましい。

    これによれば、ボルトを用いてカバー及びシールドをハウジングに取り付ける際に、挿通孔からシールドとカバーとの間を介して収容空間内に異物が侵入してしまうことを防止することができる。

    上記電動圧縮機において、前記シールドにおける前記挿通孔の周囲は、前記カバーを介することなく前記ボルトの軸力を受けて前記ボルトの頭部と前記ハウジングとの間に挟み込まれていることが好ましい。

    これによれば、ボルトを用いてカバー及びシールドをハウジングに取り付ける際に、カバーがボルトの頭部とハウジングとの間に挟み込まれないため、カバーがボルトの軸力を受けて変形してしまうことを防止することができる。 その結果、カバーの変形に伴うボルトの緩みにより、ハウジングとカバー及びシールドとの間のシール性が悪化してしまうことを防止することができる。

    上記電動圧縮機において、前記ボルトの頭部と前記シールドとの間には、前記シールドの一部を構成する金属製の介在部材が設けられており、前記介在部材は、前記ボルトの軸部が挿通されるとともに前記ボルトの軸力を受け、前記介在部材の外縁は、前記シールドと前記カバーとの間に配置され、前記シール部材は、前記カバーと前記介在部材との間に配置されていることが好ましい。

    これによれば、ボルトの軸力が介在部材を介してシールドにおける挿通孔の周囲に受け止められる。 そして、介在部材の外縁が、シールドとカバーとの間に配置されているため、ボルトが介在部材を介さずにシールドにおける挿通孔の周囲に接している場合に比べると、シールドにおけるボルトの軸力を受ける領域を広くすることができ、シールドがボルトの軸力を受けて変形してしまうことを抑制することができる。 その結果、シールドの変形に伴うボルトの緩みにより、ハウジングとカバー及びシールドとの間のシール性が悪化してしまうことを防止することができる。 また、シール部材により、カバーと介在部材との間を介して収容空間内に異物が侵入してしまうことを防止することができる。

    上記電動圧縮機において、前記介在部材は、有底筒状であり、前記介在部材の底部に前記ボルトの軸部が挿通されるとともに、前記介在部材の筒部内に前記シール部材が配置され、前記カバーには、環状溝が形成され、前記環状溝には、前記介在部材が挿入されることが好ましい。

    有底筒状の介在部材は、平板状に比べると剛性が高い。 また、介在部材の筒部内にシール部材を配置してから、カバーの環状溝に介在部材を挿入することができ、組み付け作業が容易になる。

    上記電動圧縮機において、前記シール部材は、前記ボルトの軸方向に対して交差する方向へ圧縮されていることが好ましい。
    これによれば、例えば、シール部材がボルトの軸方向に圧縮されている場合、シール部材が原形状に復帰しようとする復帰力によって、シールドとカバーとの間に隙間が生じてしまうといった不具合を回避することができる。

    この発明によれば、シールドと樹脂製のカバーとの間を介して収容空間内に異物が侵入してしまうことを防止することができる。

    (a)は実施形態における電動圧縮機を示す部分側断面図、(b)はボルト周辺を拡大した断面図。

    別の実施形態におけるボルト周辺を拡大した断面図。

    別の実施形態におけるボルト周辺を拡大した断面図。

    別の実施形態におけるボルト周辺を拡大した断面図。

    以下、電動圧縮機を具体化した一実施形態を図1にしたがって説明する。
    図1(a)に示すように、電動圧縮機10のハウジングHは、有蓋筒状をなすアルミニウム製(金属製)の吐出ハウジング11に、有底筒状をなすアルミニウム製(金属製)の吸入ハウジング12を接合して形成されている。 吸入ハウジング12の周壁には、図示しない吸入ポートが形成されるとともに、吸入ポートは図示しない外部冷媒回路に接続されている。 吐出ハウジング11には吐出ポート14が形成されるとともに、吐出ポート14は外部冷媒回路に接続されている。 吸入ハウジング12内には、冷媒を圧縮するための圧縮部15(図1(a)において破線で示す)と、圧縮部15を駆動するための電動モータ16とが収容されている。 なお、本実施形態では、特に図示は省略するが、圧縮部15は、吸入ハウジング12内に固定された固定スクロールと、固定スクロールに対向配置された可動スクロールとで構成されている。

    吸入ハウジング12の内周面にはステータ17(固定子)が固定されるとともに、ステータ17は、吸入ハウジング12の内周面に固定されたステータコア17aのティース(図示せず)にコイル17bが巻回されて構成されている。 また、吸入ハウジング12内には、回転軸19がステータ17内に挿通された状態で回転可能に支持されるとともに、この回転軸19には、ロータ18(回転子)が止着されている。

    吸入ハウジング12の底壁12aには、有蓋筒状をなす樹脂製のカバー22が取り付けられている。 吸入ハウジング12とカバー22との間には、板状であるアルミニウム製(金属製)の取付ベース21が介在されている。 取付ベース21は、吸入ハウジング12の底壁12aに取り付けられており、吸入ハウジング12と熱的に結合している。 取付ベース21は吸入ハウジング12(ハウジングH)の一部を構成している。

    そして、カバー22と取付ベース21とによって収容空間21aが区画されている。 収容空間21a内には、電動モータ16を駆動させるためのモータ駆動回路20が収容されている。 モータ駆動回路20と電動モータ16とは図示しない配線により接続されている。 モータ駆動回路20は、取付ベース21における底壁12aとは反対側の面に取り付けられている。 本実施形態では、回転軸19の軸線Lが延びる方向(軸方向)に沿って、圧縮部15、電動モータ16及びモータ駆動回路20がこの順序で並設されている。

    カバー22には、薄板状をなすアルミニウム製(金属製)のシールド23が積層固定されている。 シールド23はカバー22の内側に配置されている。
    カバー22は、回転軸19の軸方向に沿って延びる筒状の樹脂外周部22aと、樹脂外周部22aに連なるとともに樹脂外周部22aの延設方向に対して直交する方向に沿って延びる樹脂蓋部22bとを有する。

    図1(b)に示すように、樹脂蓋部22bの内面は、平坦面状の第1面221bと、第1面221bよりも吸入ハウジング12の底壁12a側に位置する平坦面状の第2面222bとを有する。

    図1(a)に示すように、シールド23は、回転軸19の軸方向に沿って延びる筒状のシールド外周部23aと、シールド外周部23aに連なるとともにシールド外周部23aの延設方向に対して直交する方向に沿って延びるシールド蓋部23bとを有する。 シールド外周部23aは、樹脂外周部22aの内周面に沿って延びている。

    図1(b)に示すように、シールド蓋部23bは、樹脂蓋部22bの第1面221bに沿って延びる第1シールド蓋部231bと、樹脂蓋部22bの第2面222bに沿って延びる第2シールド蓋部232bとから形成されている。 よって、シールド23は、カバー22の内側全体に亘って配置されており、カバー22を介した電磁ノイズを遮断(シールド)している。

    取付ベース21における吸入ハウジング12の底壁12aとは反対側の面には、回転軸19の軸方向に沿って延びるボス部21fが複数(図1(b)では一つのみ図示)突設されている。 ボス部21fの先端面は平坦面状であるとともに、第2シールド蓋部232bの内面に接触している。 ボス部21fには貫挿孔21hが形成されている。

    カバー22及びシールド23は、ボルト24が挿通可能な挿通孔25を有する。 挿通孔25は、樹脂蓋部22bに形成された第1挿通孔25aと、第2シールド蓋部232bに形成された第2挿通孔25bとから形成されている。 第1挿通孔25aの内径は第2挿通孔25bの内径よりも大きくなっている。 第1挿通孔25a及び第2挿通孔25bは重なり合う位置に配置されている。 ボルト24は、雄ねじが形成された軸部24aと、軸部24aの基端部に突設された頭部24bとから形成されている。

    ボルト24の頭部24bと第2シールド蓋部232bとの間には、シールド23の一部を構成するアルミニウム製(金属製)の介在部材27が介在されている。 介在部材27は、有底筒状であり、平板状の底部27aと、底部27aの外縁から底部27aに対して直交する方向に延びる筒部27bとから形成されている。 底部27aには、ボルト24の軸部24aが挿通可能な挿通孔27hが形成されている。 そして、ボルト24の軸部24aが第1挿通孔25a、挿通孔27h、第2挿通孔25b、及び貫挿孔21hを通過して吸入ハウジング12の底壁12aにねじ込まれることで、カバー22及びシールド23が取付ベース21を介して吸入ハウジング12の底壁12aに取り付けられる。

    樹脂蓋部22bの第2面222bには、介在部材27の筒部27bが挿入可能な環状溝28と、環状溝28に連続するとともに介在部材27の底部27aが収容可能な収容凹部29とが形成されている。 環状溝28及び収容凹部29の深さは、介在部材27の筒部27bが環状溝28に挿入されたときに、介在部材27の底部27aにおける筒部27bとは反対側の面が、樹脂蓋部22bの第2面222bから吸入ハウジング12の底壁12a側に飛び出さずに、介在部材27の底部27aが収容凹部29内に収容される深さに設定されている。 そして、介在部材27の外縁である筒部27bは、環状溝28と第2シールド蓋部232bとの間に配置されている。

    樹脂蓋部22bにおける環状溝28の内側には環状のシール収容溝30が形成されている。 シール収容溝30は環状溝28及び収容凹部29に連通している。 シール収容溝30には環状のシール部材31が第1挿通孔25aを取り囲むように収容されている。 シール部材31は、介在部材27の筒部27bの内面と、シール収容溝30における筒部27bの内面と対向する面との間で挟み込まれることで、ボルト24の軸部24aの軸方向に対して直交する方向へ圧縮されている。 よって、シール部材31は、筒部27b内に配置されており、介在部材27を介した状態でシールド23とカバー22との間に介在されている。 このシール部材31により、シールド23とカバー22との間がシールされている。

    ボルト24の頭部24bは、第1挿通孔25aの内側に位置している。 また、ボルト24の軸部24aの軸方向において、介在部材27の底部27aとボルト24の頭部24bとの間には、アルミニウム製(金属製)のワッシャ24cがボルト24の軸部24aを取り囲むように配置されている。 このワッシャ24cにより、介在部材27の底部27aとボルト24の頭部24bとの間がシールされている。 そして、第2シールド蓋部232bにおける第2挿通孔25bの周囲は、カバー22を介することなく介在部材27を介してボルト24の軸力を受けてボルト24の頭部24bとボス部21fとの間に挟み込まれている。

    次に、本実施形態の作用について説明する。
    シール部材31が、カバー22と介在部材27との間に配置されており、このシール部材31によって、カバー22と介在部材27との間がシールされている。 すなわち、シールド23とカバー22との間がシールされるため、シールド23とカバー22との間の気密性が確保される。 その結果、シールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内にごみや水といった異物が侵入してしまうことが防止されている。 また、シール部材31は第1挿通孔25aを取り囲んで配設されているため、ボルト24を用いてカバー22及びシールド23を吸入ハウジング12に取り付ける際に、第1挿通孔25aからシールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内に異物が侵入してしまうことが防止される。

    さらに、第2シールド蓋部232bにおける第2挿通孔25bの周囲は、カバー22を介することなく介在部材27を介してボルト24の軸力を受けてボルト24の頭部24bとボス部21fとの間に挟み込まれている。 よって、ボルト24を用いてカバー22及びシールド23を吸入ハウジング12に取り付ける際に、カバー22がボルト24の頭部24bとボス部21fとの間に挟み込まれないため、カバー22がボルト24の軸力を受けて変形してしまうことが防止されている。 その結果、カバー22の変形に伴うボルト24の緩みにより、吸入ハウジング12とカバー22及びシールド23との間のシール性が悪化してしまうことが防止されている。

    上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
    (1)シールド23とカバー22との間に、シールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内に異物が侵入することを防止するシール部材31を介在させた。 これによれば、シール部材31によってシールド23とカバー22との間がシールされるため、シールド23とカバー22との間の気密性を確保することができる。 その結果、シールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内に異物が侵入してしまうことを防止することができる。

    (2)シール部材31は第1挿通孔25aを取り囲んで配設されている。 これによれば、ボルト24を用いてカバー22及びシールド23を吸入ハウジング12に取り付ける際に、第1挿通孔25aからシールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内に異物が侵入してしまうことを防止することができる。

    (3)第2シールド蓋部232bにおける第2挿通孔25bの周囲は、カバー22を介することなく介在部材27を介してボルト24の軸力を受けてボルト24の頭部24bとボス部21fとの間に挟み込まれている。 これによれば、ボルト24を用いてカバー22及びシールド23を吸入ハウジング12に取り付ける際に、カバー22がボルト24の頭部24bとボス部21fとの間に挟み込まれないため、カバー22がボルト24の軸力を受けて変形してしまうことを防止することができる。 その結果、カバー22の変形に伴うボルト24の緩みにより、吸入ハウジング12とカバー22及びシールド23との間のシール性が悪化してしまうことを防止することができる。

    (4)ボルト24の頭部24bと第2シールド蓋部232bとの間には、シールド23の一部を構成するアルミニウム製の介在部材27が介在されている。 介在部材27は、ボルト24の軸力を受け、介在部材27の外縁は、シールド23とカバー22との間に配置され、シール部材31は、カバー22と介在部材27との間に配置されている。 これによれば、ボルト24の軸力が介在部材27を介して第2シールド蓋部232bにおける第2挿通孔25bの周囲に受け止められる。 そして、介在部材27の外縁が、シールド23とカバー22との間に配置されているため、ボルト24が介在部材27を介さずに第2シールド蓋部232bにおける第2挿通孔25bの周囲に接している場合に比べると、第2シールド蓋部232bにおけるボルト24の軸力を受ける領域を広くすることができる。 よって、第2シールド蓋部232bがボルト24の軸力を受けて変形してしまうことを抑制することができる。 その結果、第2シールド蓋部232bの変形に伴うボルト24の緩みにより、吸入ハウジング12とカバー22及びシールド23との間のシール性が悪化してしまうことを防止することができる。 また、シール部材31により、カバー22と介在部材27との間を介して収容空間21a内に異物が侵入してしまうことを防止することができる。

    (5)介在部材27は、有底筒状であり、介在部材27の底部27aにボルト24の軸部24aが挿通されるとともに、介在部材27の筒部27b内にシール部材31が配置され、カバー22には、環状溝28が形成され、環状溝28には、介在部材27が挿入される。 有底筒状の介在部材27は、平板状に比べると剛性が高い。 また、介在部材27の筒部27b内にシール部材31を配置してから、カバー22の環状溝28に介在部材27を挿入することができ、組み付け作業が容易になる。

    (6)シール部材31は、ボルト24の軸方向に対して直交する方向へ圧縮されている。 これによれば、例えば、シール部材31がボルト24の軸方向に圧縮されている場合、シール部材31が原形状に復帰しようとする復帰力によって、シールド23とカバー22との間に隙間が生じてしまうといった不具合を回避することができる。

    なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
    ○ 図2に示すように、介在部材27を削除してもよい。 樹脂蓋部22bの内面には、吸入ハウジング12の底壁12a側に突出する突出部22Bが形成されている。 突出部22Bの外周部には環状の切欠部22kが形成されている。 切欠部22kにはシール部材31が装着される。 シールド蓋部23bには、突出部22Bが嵌合可能な嵌合凹部23Bが形成されている。 そして、シール部材31は、嵌合凹部23Bの内面と切欠部22kとの間で挟み込まれることで、ボルト24の軸部24aの軸方向に対して直交する方向へ圧縮されている。 これによれば、シールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内に異物が侵入してしまうことを防止するために、例えば、挿通孔25内にシール部材を配設する必要が無くなる。 その結果、挿通孔25内に、シールド23とカバー22との間を介して収容空間21a内に異物が侵入してしまうことを防止するためのシール部材が配設されていない分だけ、ボルト24を挿通孔25内に埋設することができ、カバー22に対するボルト24の外側への突出量を抑えることができる。

    ○ 図3に示すように、シール部材31が、平板状の介在部材27Aと樹脂蓋部22bとの間で挟み込まれることで、ボルト24の軸方向に圧縮されていてもよい。
    ○ 図4に示すように、介在部材27Aを削除するとともに、シール部材31が、第2シールド蓋部232bと樹脂蓋部22bとの間で挟み込まれることで、ボルト24の軸方向に圧縮されていてもよい。

    ○ 実施形態において、シール部材31が、ボルト24の軸方向に対して交差する方向へ圧縮されていてもよい。
    ○ 実施形態において、シールド23がカバー22の外側に配置されていてもよい。

    ○ 実施形態において、シールド23の内側に樹脂部がさらに設けられていてもよい。
    ○ 実施形態において、シールド23は、例えば、鉄や銅等の導電性材料であってもよい。

    ○ 実施形態において、取付ベース21を削除してもよい。
    ○ 実施形態において、ワッシャ24cを削除してもよい。 この場合、介在部材27がワッシャ24cの機能を兼ねる。

    ○ 実施形態において、環状溝28に、筒部27b及びシール部材31を収容するようにしてもよい。 すなわち、環状溝28とシール収容溝30とを同じ大きさにして、環状溝28とシール収容溝30との間の段差を無くすようにしてもよい。

    ○ 実施形態において、圧縮部15、電動モータ16及びモータ駆動回路20がこの順序で回転軸19の軸方向に沿って並んで配置されていなくてもよい。 例えば、カバー22が吸入ハウジング12の周壁に固設されており、吸入ハウジング12の周壁とカバー22とによって区画される収容空間にモータ駆動回路20が収容されていてもよい。

    ○ 実施形態において、圧縮部15は、例えば、ピストンタイプやベーンタイプ等であってもよい。
    次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。

    (イ)前記シールドは、前記カバーの内側に配置されている。
    (ロ)前記電動モータを構成するロータと一体的に回転する回転軸が前記ハウジング内に収容されており、前記圧縮部、前記電動モータ及び前記モータ駆動回路がこの順序で前記回転軸の軸方向に沿って並んで配置されている。

    H…ハウジング、10…電動圧縮機、15…圧縮部、16…電動モータ、20…モータ駆動回路、21a…収容空間、22…カバー、23…シールド、24…ボルト、24a…軸部、24b…頭部、25…挿通孔、27,27A…介在部材、27a…底部、27b…筒部、28…環状溝、31…シール部材。

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