Method of operating a pump system

申请号 JP2007553680 申请日 2006-01-23 公开(公告)号 JP5189842B2 公开(公告)日 2013-04-24
申请人 エドワーズ リミテッド; 发明人 サイモン ハロルド ブルース;
摘要 A pumping system for evacuating an enclosure comprises a pumping mechanism (30), a motor (32) for driving the pumping mechanism, and a controller (36) for controlling the motor. The controller sets a maximum value for a rotational frequency of the motor and a maximum value for a current in the motor, and, to optimize the performance of the pumping system, independently adjusts the maximum values during evacuation of the enclosure.
权利要求
  • 真空ポンプシステムであって、
    ポンプ機構と、
    前記ポンプ機構を駆動するためのモータと、
    前記モータを制御するためのコントローラと、を含み、
    前記コントローラは、前記モータの回転周波数の最大値及び前記モータ内の電流の最大値を設定し、 真空ポンプシステムの性能を最適化するために、 真空ポンプシステムの作動中、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値を調整
    前記コントローラは、前記コントローラは、比較的高圧における真空ポンプシステムの作動中、前記モータ内の電流の最大値を上昇させ、比較的低圧における真空ポンプシステムの作動中、前記モータの回転周波数の最大値を上昇させるように構成される、真空ポンプシステム。
  • 更に、前記モータに可変周波数電力を供給するためのインバータを有し、
    前記コントローラは、 真空ポンプシステムの作動中、前記モータに供給される可変周波数電力の振幅及び周波数を調整するように構成される、 請求項1に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記コントローラは、 真空ポンプシステム内の1つ又は2つ以上の状態を検出するための少なくとも1つのセンサから入力を受取り、且つ、検出された状態に応じて、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を調整するように構成される、 請求項1又は2に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記少なくとも1つのセンサは、 真空ポンプシステム内のガス圧力を指示する信号を供給するように構成され、
    前記コントローラは、前記受取った信号に応じて、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を調整するように構成される、 請求項3に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記コントローラは、前記ガス圧力が予め決められた第1の値よりも低いときに、前記モータ内の前記電流の最大値を調整するように構成される、 請求項4に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記予め決められた第1の値は、100mbarよりも大きい、 請求項5に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記コントローラは、前記ガス圧力が、前記予め決められた第1の値よりも小さい予め決められた第2の値よりも低いときに、前記モータの前記回転周波数のための最大値を調整するように構成される、 請求項5又は6に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記予め決められた第2の値は、1mbar〜100mbarの範囲内にある、 請求項7に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記予め決められた第2の値は、10mbar〜100mbarの範囲内にある、 請求項8に記載の 真空ポンプシステム。
  • 2つの前記センサがそれぞれ、 真空ポンプシステム内の異なる圧力を検出するように構成され、
    前記コントローラは、検出された異なる圧力の関係に応じて、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を調整するように構成される、 請求項4に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記少なくとも1つのセンサが、前記ポンプ機構に運ばれるガスの圧力を検出するように構成される、 請求項4〜10のいずれか1項に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記少なくとも1つのセンサが、前記ポンプ機構のガス排出口の圧力を検出するように構成される、 請求項4〜11のいずれか1項に記載の 真空ポンプシステム。
  • 更に、前記ポンプ機構によって圧縮されたガスを大気に選択的に放出するために前記ポンプ機構からの排出口と流体連通した圧力リリーフ弁を有し、
    前記少なくとも1つのセンサが、前記圧力リリーフ弁の位置を検出するように構成され、
    前記コントローラは、検出された位置に応じて、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を調整するように構成される、 請求項4に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記コントローラは、前記圧力リリーフ弁が開位置から閉位置に移動するときに、前記モータ内の前記電流の最大値を小さくするように構成される、 請求項13に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記圧力リリーフ弁は、前記ポンプ機構によって圧縮されたガスの圧力が大気圧よりも高いときに、前記閉位置から前記開位置まで移動させられるように構成される、 請求項13又は14のいずれか1項に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記少なくとも1つのセンサが、 真空ポンプシステム内の温度を指示する信号を供給するように構成され、
    前記コントローラは、前記受取った信号に応じて、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を調整するように構成される、 請求項3に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記コントローラは、前記温度が予め決められた第1の値よりも大きいときに前記モータ内の前記電流の最大値を調整するように構成される、 請求項16に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記コントローラは、前記温度が前記予め決められた第1の値と異なる予め決められた第2の値よりも高いときに、前記モータの前記回転周波数の最大値を調整するように構成される、 請求項17に記載の 真空ポンプシステム。
  • 2つの前記センサがそれぞれ、 真空ポンプシステム内の異なる温度を検出するように構成され、
    前記コントローラは、検出された異なる温度の関係に応じて、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を調整するように構成される、 請求項16に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記少なくとも1つのセンサが、前記ポンプ機構からのガス排出口の温度を指示する信号を供給するように構成される、 請求項16〜19のいずれか1項に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記少なくとも1つのセンサが、前記ポンプ機構へのガス入口の温度を指示する信号を供給するように構成される、 請求項16〜20のいずれか1項に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記少なくとも1つのセンサが、前記ポンプ機構の温度を指示する信号を供給するように構成される、 請求項16〜21のいずれか1項に記載の 真空ポンプシステム。
  • 前記コントローラは、予め決められたタイミング関係に従って、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値を設定することを特徴とする 請求項1又は2に記載の 真空ポンプシステム。
  • ポンプ機構及び前記ポンプ機構を駆動するためのモータを有する 真空ポンプシステムを制御する方法であって、
    前記モータの回転周波数の最大値及び前記モータ内の電流の最大値を設定し、
    真空ポンプシステムの作動中、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値を調整して、 真空ポンプシステムの性能を最適化 し、
    比較的高圧での真空ポンプシステムの作動中、前記モータ内の前記電流の最大値を大きくし、比較的低圧での真空ポンプシステムの作動中、前記モータの前記回転周波数の最大値を大きくする、方法。
  • 前記 真空ポンプシステムの作動中、前記モータに供給する電力の振幅及び周波数を調整する、 請求項24に記載の方法。
  • 前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を、 真空ポンプシステムの1つ又は2つ以上の作動状態に応じて調整する、 請求項24又は25に記載の方法。
  • 前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を、 真空ポンプシステム内の少なくとも1つのガス圧力に応じて調整する、 請求項26に記載の方法。
  • 前記ガス圧力が予め決められた第1の値よりも低いとき、前記モータ内の前記電流のための最大値を小さくする、 請求項27に記載の方法。
  • 前記予め決められた第1の値は、100mbarよりも大きい、 請求項28に記載の方法。
  • 前記ガス圧力が、前記予め決められた第1の値よりも小さい予め決められた第2の値よりも低いとき、前記モータの前記回転周波数の最大値を大きくする、 請求項28又は29に記載の方法。
  • 前記予め決められた第2の値は、1mbar〜100mbarの範囲内にある、 請求項30に記載の方法。
  • 前記予め決められた第2の値は、10mbar〜100mbarの範囲内にある、 請求項31に記載の方法。
  • 前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を、 真空ポンプシステム内の2つのガス圧力間の関係に応じて調整する、 請求項26に記載の方法。
  • 前記少なくとも1つのガス圧力は、前記ポンプ機構に運ばれるガスの圧力である、 請求項27〜33のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記少なくとも1つのガス圧力は、前記ポンプ機構からのガス排出口の圧力である、 請求項27〜34のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記 真空ポンプシステムは、圧力リリーフ弁を前記ポンプ機構の下流に有し、前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を、前記圧力リリーフ弁の位置に応じて調整する、 請求項24〜35のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記圧力リリーフ弁が開位置から閉位置に移動するとき、前記モータ内の前記電流の最大値を小さくする、 請求項36に記載の方法。
  • 前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を、 真空ポンプシステムの少なくとも1つの温度に応じて調整する、 請求項26に記載の方法。
  • 前記少なくとも1つの温度が予め決められた第1の値よりも高いとき、前記モータ内の前記電流の最大値を小さくする、 請求項38に記載の方法。
  • 前記少なくとも1つの温度が、前記予め決められた第1の値と異なる予め決められた第2の値よりも高いとき、前記モータの前記回転周波数の最大値を大きくする、 請求項39に記載の方法。
  • 前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値の少なくとも一方を、 真空ポンプシステムの少なくとも2つの温度間の関係に応じて調整する、 請求項38に記載の方法。
  • 前記少なくとも1つの温度が、前記ポンプ機構からのガス排出口の温度である、 請求項38〜41のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記少なくとも1つの温度が、前記ポンプ機構の温度であることを特徴とする 請求項38〜42のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記回転周波数の最大値及び前記電流の最大値を、予め決められたタイミング関係に従って調整する、 請求項24又は25に記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、ポンプシステムを作動させる方法に関する。

    薄膜基板上に堆積させる半導体素子及びフラットパネルディスプレイの製造、及び冶金処理において、真空処理が一般的に使用されている。 ロードロックチャンバ等の比較的大きな処理チャンバを望ましい圧まで排気するために使用されるポンプシステムは、一般的に、少なくとも1つのバッキングポンプと直列に接続した少なくとも1つのブースターポンプを含む。

    ポンプ機構に潤滑油があると、真空処理を行う清浄な環境を汚染する可能性があるために、ブースターポンプは、典型的にオイルフリーのポンプ機構を有する。 このような「ドライ」真空ポンプは、一般的に、ポンプ機構において相互にかみ合う回転子を用いた一段又は多段の容積移送式ポンプである。 回転子は、各段で同種のプロフィールを有していてもよいし、段毎にプロフィールが変わってもよい。 バッキングポンプは、ブースターポンプと同様のポンプ機構であってもよいし、異なるポンプ機構であってもよい。

    一般的に、非同期ACモータが、ブースターポンプのポンプ機構を駆動する。 このようなモータは、ポンプが、その入口と排出口の間に送り込まれたガスを適度に圧縮することができ、かつ、生じるポンプ送り速度が所要の負荷に十分なものである定格値を有する。

    ブースターポンプのモータに供給される電力の一部分は、特に中及び高入口圧力レベルにおいて、ポンプ本体及び回転子を熱くさせる可能性がある圧縮熱を排気に発生させる。 圧縮量及び生じる差圧が適切に制御されない場合、ブースターポンプが過熱し、最終的に潤滑障害、過度の熱膨張、及び焼き付きを招く危険があるであろう。 かくして、通常は、低入口圧力における通常の使用で適切な圧力を供給することができるブースターポンプの大きさ及びポンプ送り速度に対して標準的なモータを選択するが、ポンプが中及び高入口圧力レベルにおいて保護手段なしで作動される場合には、依然として過熱の危険がある。

    上述の従来のポンプシステムでは、高程度から中程度の入口圧力で頻繁かつ反復する作動が要求される場合がある。 例えば、ロードロックチャンバは、チャンバ内にある基板を処理チャンバに移動することを可能にするために大気圧から低圧へ排気し、続いて処理済の基板を取り除き、新しい基板と交換することを可能にするために大気圧に露出させるということを繰り返す。 ブースターポンプにより作り出されるガス圧縮量、及びその入口と排出口の間で発生する差圧は、発生する熱の量を制御して過熱の危険を制限するために、様々な手段によって制限される。 ブースターポンプにより生じさせるガス圧縮が過度に制限された場合、大きな真空チャンバの排気時間が望ましくなく遅くなる可能性がある。 ブースターポンプにより生じさせるガス圧縮が十分に制限されない場合、その結果、真空チャンバの排気時間は速くなるであろうが、機械的ブースターポンプが過熱する場合がある。

    ブースターポンプのモータを駆動するために、モータとモータの電源の間に可変周波数駆動ユニットを設けるのがよい。 かかる可変周波数駆動ユニットは、電源に供給されるAC電力をDC電力に変換し、その後DC電力を望ましい振幅及び周波数のAC電力に変換することにより作動する。 モータに供給される電力は、モータに供給される電流を制御することにより制御され、この電流は、次に、モータの電圧の周波数及び/又は振幅を調整することにより制御される。 モータに供給される電流は、モータで生成されるトルク量を決定し、従って、ポンプ機構を回転させるのに利用可能なトルクを決定する。 電力の周波数は、ポンプ機構の回転速度を決定する。 電力の周波数を変えることにより、ブースターポンプは、ガス装填が実質的に変化する場合がある条件下でも、一定のシステム圧力を維持することができる。

    ブースターポンプの過負荷を防止するために、可変周波数駆動ユニットは、電力の周波数の最大値(f max )、及びモータに供給される電流の最大値(I max )を設定する。 従来、この電流の制限は、モータの連続定格に適切なものであり、且つ、ポンプ機構により生じる実効トルク及び生じる差圧量を制限し、それにより、発生する排気熱の量を制限する。

    急速排気サイクルの開始時、排気流量を最大にするために、ポンプ機構をできるだけ速く回転させることが望ましい。 サイクルの開始時におけるガスの高圧力及び従って比較的高い密度により、ポンプ機構をf max近くの周波数で回転させるには大きなトルクが必要であり、従って、一般的にI maxよりも大きい電流が必要になる。 モータの損傷を防ぐために、ブースターポンプのモータに供給される電力の周波数は、f maxよりも低い何らかのレベルまで急速に引き下げられ、その結果、ポンプの回転速度が急激に低下すると同時に、生じる差圧が制限される。 排気が進み、入口圧力が減少するにつれて、駆動ユニットは、周波数をf maxに向けて一定の期間にわたって上昇させ、次第にブースターポンプの回転速度を上げることになる。 これは、ブースターポンプが過熱することを、全ての入口圧力において防止するけれども、回転速度を下げている期間により、チャンバを大気圧から望ましい低圧まで排気するのに要する時間(「ポンプダウン」時間)を望ましくなく延長させる場合がある。

    本発明の少なくとも好ましい実施形態の目的は、上記課題及びその他の課題を解決することである。

    第1の側面では、本発明は、ポンプ機構と、ポンプ機構を駆動するためのモータと、モータを制御するためのコントローラとを有するポンプシステムを提供し、コントローラは、モータの回転周波数の最大値(f max )及びモータ内の電流の最大値(I max )を設定し、ポンプシステムの作動中、ポンプシステムの性能を最適化するために、回転周波数の最大値及び電流の最大値を調整する。

    ポンプシステムは、好ましくは、モータに可変周波数電力を供給するためのインバータと、ポンプシステムの作動中に電力の振幅及び周波数を調整するコントローラとを含む。

    コントローラは、好ましくは、システム内の1つ又は2つ以上の状態を検出する少なくとも1つのセンサから入力を受取り、検出された状態に応じて、回転周波数の最大値及び電流の最大値の少なくとも一方を調整するように構成されている。 例えば、少なくとも1つのセンサは、ポンプシステム内のガス圧力を指示する信号を供給するように構成され、コントローラは、受信信号に応じて、回転周波数の最大値及び電流の最大値の少なくとも一方を調整する。 別の例では、少なくとも1つのセンサは、ポンプシステムの温度を指示する信号を供給するように構成され、コントローラは、受信信号に応じて、回転周波数の最大値及び電流の最大値の少なくとも一方を調整する。 更に別の例では、外部センサを利用せず、その代わりに、コントローラは、設置されたシステム構成及びパラメータに従った時間だけに応じて、回転周波数の最大値及び電流の最大値の少なくとも一方を調整する。

    好ましい実施形態では、大気圧からの包囲体の排気中、ガス圧力が減少するにつれて回転周波数の最大値及び電流の最大値の両方を変更する。 コントローラは、比較的高圧でのポンプシステムの作動中、モータ内の電流の最大値(I max )を上昇させ、比較的低圧でのポンプシステムの作動中、モータの回転周波数の最大値(f max )を上昇させるように構成される。

    第1の比較的高圧の領域、即ち、ポンプ機構への入口における圧力が大気圧から減少する領域において、I maxを、この高圧領域での使用中におけるモータの定格仕様よりも大きい値まで上昇させるのがよく、かかる大きい値は、ブースターの排出口を直接大気に通気させた状態において、ブースター入口圧力が定格のI maxによって可能な圧力よりも低い圧力レベルになるように増大させた差圧を作り出すのに十分に大きい。

    このI maxを上昇させた値で排気サイクル全体を作動させた場合、モータが過熱する危険がある。 このような観点から、圧力が予め決められた第1の値、例えば、100mbar〜500mbar(10 4 〜5×10 4 Pa)の範囲内の値よりも低くなった状態で、I maxの値を下降させ、生成される圧力差を安全圏内に維持してポンプ機構の過熱を防止しながら最適なポンプ性能を可能にする。

    ガス圧力が予め決められた第1の値よりも低い予め決められた第2の値、例えば、1mbar〜100mbar(10 2 〜10 4 Pa)の範囲内の値、より好ましくは、10mbar〜100mbar(10 3 〜10 4 Pa)の範囲内の値に達したら、包囲体から排出されるガスの密度は、ポンプ機構を過熱する危険性を生じさせる程度ではなくなり、従って、f maxを上げてポンプ性能を改善するのがよい。

    ポンプ機構に供給されるガスの圧力に応じて回転周波数の最大値及び電流の最大値を変える代わりに、ポンプ機構からのガスの排出口における圧力に応じて回転周波数の最大値及び電流の最大値の少なくとも一方を調整してもよい。 変形例として、ポンプ機構の本体温度、ポンプ機構に入るガスの入口における温度、及び/又はポンプ機構から排出されるガスの排出口における温度に応じて、回転周波数の最大値及び電流の最大値を調整してもよい。

    ポンプ機構は、包囲体からガスをポンプ送りするためのブースターポンプのポンプ機構であることが好ましい。 ポンプシステムはまた、プライマリーポンプ、即ち、バッキングポンプを有するのがよく、このプライマリーポンプは、ブースターポンプの排出口に連結された入口を有する。 プライマリーポンプを通さない別の通気管路を使用して、排気を大気に自由に直接通気させることが可能であり、且つ、ブースターポンプの回転速度に制限がなければ、高入口圧力におけるブースターポンプは単独で、利用可能なモータ電力によって決定される入口圧力まで大気圧から減少させる正味ポンプ送り速度を有することができ、この正味ポンプ速度は、プライマリーポンプを通して大気圧に接続されるときに達成できるポンプ速度よりも速い。 これは、その他の方法で得られる包囲体の排気よりも速い排気を達成するのに役立つ。 この通気管路が圧力リリーフ弁で終わっている場合、圧力リリーフ弁は、大気に通じ、ブースターポンプからの排気圧が大気圧よりも大きいときはいつでも自由に通気し、それにより、ブースターポンプが最大定格速度で作動することを可能にする。 従って、ポンプシステムは、好ましくは、ブースターポンプ機構によって圧縮されたガスを大気に選択的に放出するために、ブースターポンプ機構からの排出口と流体連通した圧力リリーフ弁を含む。 圧力リリーフ弁は、好ましくは、ブースターポンプからの排気圧が大気圧よりも低い時に自動的に閉じるように構成され、その時点で、プライマリーポンプは、ブースターポンプの出口圧力を更に減少させ且つ正味ポンプ送り速度を増大させるのに有効になる。

    圧力リリーフ弁の閉鎖は、ポンプシステム内の圧力の便利な指示をもたらすことができ、従って、少なくとも1つのセンサは、圧力リリーフ弁の位置を検出するように構成され、コントローラは、圧力リリーフ弁が開位置から閉位置に移動する時にモータ内の電流の最大値を下げるように構成することができる。

    第2の側面では、本発明は、ポンプ機構及びポンプ機構を駆動するためのモータを有するポンプシステムを制御する方法を提供し、本発明による方法は、モータの回転周波数の最大値及びモータ内の電流の最大値を設定し、ポンプシステムの作動中、ポンプシステムの性能を最適化するためにこれらの最大値を調整する。

    本発明によるポンプシステムの側面に関連して上述した特徴は、本発明による方法の側面に等しく適用可能であり、その逆もまた同様である。

    次に、添付の図面を参照して本発明の好ましい特徴を説明する。

    図1は、ロードロックチャンバ又は他の比較的大きなチャンバ等の包囲体10を排気する真空ポンプシステムを示している。 この真空ポンプシステムは、バッキングポンプ14と直列に連結されたブースターポンプ12を有している。 ブースターポンプ12は、好ましくは、包囲体10の出口20に導管18の形態の排気通路18によって連結された入口16を有している。 ブースターポンプ12の排出口22は、バッキングポンプ14の入口26に導管24によって連結されている。 バッキングポンプ14は、包囲体10から引込んだガスを大気へ排出する排出口28を有している。

    図示のポンプシステムは、単一のブースターポンプと単一のバッキングポンプとを有しているけれども、包囲体のポンプ送り要件に応じて、任意の数のブースターポンプが設けられてもよい。 複数のブースターポンプが設けられる場合、各ブースターポンプは、同じ作動条件におかれるように並列に接続されるのがよい。 比較的多くの数のブースターポンプが設けられる場合、2つ又は3つ以上のバッキングポンプが並列に設けられるのがよい。 更に、必要に応じて、同様に並列に接続される追加の列のブースターポンプが、第1の列のブースターポンプとバッキングポンプの間に設けられてもよい。

    また図2を参照すれば、ブースターポンプ12は、可変速モータ32によって駆動されるポンプ機構30を有している。 ブースターポンプ12は、典型的には、基本的にドライ(即ち、オイルフリー)なポンプ機構30を有しているが、一般的に、ポンプ機構を駆動するためのいくつかの構成要素、例えば、軸受及び伝動装置を有し、これらの構成要素は、それらが有効であるために潤滑を必要とする。 ドライポンプの例は、「Roots」ポンプ、「Northey」(即ち、「クロー」)ポンプ、及びネジポンプである。 「Roots」及び/又は「Northey」機構を組み込んだドライポンプは、一般的に、各ポンプチャンバにおいて、互いにかみ合う回転子を採用する多段容積移送式ポンプである。 回転子は、回転するシャフトに位置決めされ、各チャンバにおいて同種の輪郭を有していてもよいし、チャンバ毎に輪郭が異なっていてもよい。

    バッキングポンプ14は、ブースターポンプ12と同様のポンプ機構を有するか、異なるポンプ機構を有するかのいずれかである。 バッキングポンプ14は、例えば、回転羽根ポンプ、回転ピストンポンプ、「Northey」即ち「クロー」ポンプ、又はネジポンプである。 バッキングポンプ14のモータ34は、バッキングポンプ14のポンプ機構を駆動する。

    ブースターポンプ12の可変速モータ32は、ブースターポンプ12のポンプ機構30を駆動するのに適した可変速モータであるのがよい。 好ましい実施形態では、可変速モータ32は、非同期ACモータを含む。 可変速モータ32を駆動するコントロールシステムは、電源38によって供給されるAC電力を受取って、受取ったAC電力を可変速モータ32への電力供給に変換する可変周波数駆動ユニット36を有している。

    図3は、可変周波数駆動ユニット36をより詳細に示している。 可変周波数駆動ユニット36は、インバータ40と、インバータコントローラ42とを有している。 知られているように、インバータ40は、電源38からのAC電力をパルスDC電力に変換する整流回路と、パルスDC電力をDC電力にフィルタリングする中間DC回路と、DC電力を、可変速モータ32を駆動するためのAC電力に変換するインバータ回路とを有している。

    インバータコントローラ42は、インバータ40の作動を、電力が望ましい振幅及び周波数を有するように制御する。 インバータコントローラ42は、ポンプシステムの作動状態に応じて、電力の振幅及び周波数を調整する。 図2及び3に示す例では、インバータコントローラ42は、ポンプシステム内のガス圧力に応じて電力を制御する。 図示のように、インバータコントローラ42は、導管18内の圧力を検出するための第1の圧力センサ44から、ブースターポンプ12の入口16における圧力を指示する第1の信号を受取る。 その代わりに又はそれに加えて、インバータコントローラ42は、導管24内の圧力を検出するための第2の圧力センサ46から、ブースターポンプ12の排出口22における圧力を指示する第2の信号を受取ってもよい。 次に、インバータコントローラ42は、第1の信号及び第2の信号の一方又は両方に応じて、電力を変化させる。 インバータ40から出力される電力の周波数が変化すると、可変速モータ32の回転速度が周波数の変化に従って変化する。 かくして、可変周波数駆動ユニット36は、包囲体10の排気中、ブースターポンプ12の速度を変え、ブースターポンプ12の性能を最適化することができる。

    インバータコントローラ42は、可変周波数駆動ユニット36の2つ又は3つ以上の作動限界のための値、特に可変速モータ32に供給される電力の最大周波数(f max )及び可変速モータ32に供給してもよい最大電流(I max )を設定する。 上述のように、I maxの値は、通常、可変速モータ32の連続定格に適合するように設定され、即ち、可変速モータが過負荷条件に達することなしに無期限に作動することができる電力に適合するように設定される。 可変速モータ32に供給される電力の最大周波数を設定することは、ポンプ機構30に利用可能な実効トルクを制限するという効果を有する。 これにより、ブースターポンプ12の入口16と排出口22との間に生じる差圧を制限し、かくして、ブースターポンプ12内に発生する熱量を制限する。

    インバータコントローラ42はまた、可変速モータ32に供給される電流を検出する。 可変速モータ32に供給される電流は、可変周波数駆動ユニット36によって可変速モータ32に供給されるAC電力の周波数及び振幅の値に依存する。 可変速モータ32に供給される電流がI maxを超える場合、可変速モータ32に供給される電力の周波数及び振幅を急速に減少させるように、インバータコントローラ42は、インバータ40を制御し、それにより、電流をI maxよりも低くすると共に、ブースターポンプ12の回転速度を減少させる。

    図1に戻ると、ブースターポンプ12の排出口22とバッキングポンプ14の入口26の間に延びる導管24に、分岐導管48が連結されている。 分岐導管48は、過剰圧力リリーフ弁50で終わっている。 導管24内の圧力が所定の圧力、この例では大気圧付近、又は、大気圧を僅かに超える圧力に達すると、リリーフ弁50が開いて、導管24内の圧縮されたガスを大気に放出する。 図2及び図3に示すように、リリーフ弁50の位置を指示する信号を出力するためのセンサ52が設けられるのがよく、この信号は、インバータコントローラ42にも供給される。 かくして、インバータコントローラ42は、ブースターポンプ12の入口16及び排出口22における圧力をそれぞれ指示するセンサ44、46からの信号と、過剰圧力リリーフ弁50の位置を指示するセンサ52からの信号とを受取るのがよい。

    次に、包囲体10を大気圧から望ましい圧力まで排気するように、図1〜図3に示すポンプシステムを作動させる方法について説明する。

    包囲体10の排気の初期段階中の高入口圧力では、ブースターポンプ12からのガス排出口22の圧力は、ブースターポンプ12のポンプ機構30によるガスの圧縮により、大気圧よりも上になり、その結果、過剰圧力リリーフ弁50を開き、ブースターポンプ12からのガス排出口22が大気に直接通じることを可能にし、ポンプシステムの正味ポンプ送り速度を向上させる。

    上述のように、インバータコントローラ42は、可変速モータ32の連続定格に適した、即ち、可変速モータが過負荷状態に達することなしに無期限に作動することができる電力に適したI max及びf maxの値を予め設定する。 ポンプシステムのこの初期作動段階中、ブースターポンプ12の中を通るガスが比較的高圧力であるため、ポンプ機構30をf maxに達する周波数で回転させるのに十分なトルクを可変速モータ32に与えると共に、満足できる中間圧力までポンプダウンさせるのに十分なポンプ機構の前後の差圧を与える高電流が必要である。 このために最適な電流は、一般的に通常のI maxの値よりも大きくなる。 包囲体10の排気のこの初期段階中、ブースターポンプ12のポンプ機能を最大にするために、I maxの値を、ブースターポンプ12の最大能力を利用することが可能な値、即ち、可変速モータ32の通常の定格よりも高い値まで一時的に上昇させる。 かくして、ブースターポンプは、包囲体10の排気のこの初期高圧力段階中、包囲体の増大した排出流量を引き延ばすために、図4の「H」で示すように一時的に「過負荷」になり、図4の符号53は、ポンプシステムの作動中の入口圧力と包囲体10の正味ポンプ速度、即ち、排出流量の変化を示し、それを、作動中にf max及びI maxを変化させないポンプシステムの同様の変化(符号55)と比べている。 変形例として、ブースターポンプ12に通常取り付けられる可変速モータよりも実質的に大きく且つより大きい定格電流を有する可変速モータを利用して、一時的に大きくするI maxの値が実際に可変速モータの過負荷条件にならないようにしてもよい。

    上昇させたI maxの値を有するブースターポンプ12の延長作動による過負荷を防止するために、引き続いて、第1の所定時間が経過した後、又は、ポンプシステムのガス圧力が予め決められた第1の値に達したとき、I maxの値を予め設定された値に戻す。

    この予め決められた第1の値は、センサ44、46、52のいずれかから受取る信号から見つけることができる。 例えば、センサ44から出力される信号が指示するブースターポンプ12の入口16におけるガス圧力が、図4の符号54に示すように予め決められた第1の値、図示の例では約200mbar(2×10 4 Pa)よりも低くなったとき、ブースターポンプ12の過負荷を終わらせる。 別の方法として、センサ46から出力される信号が指示するブースターポンプ12の排出口22におけるガス圧力が、予め決められた第1の値、図示の例では大気圧付近よりも低くなったとき、ブースターポンプ12の過負荷を終わらせてもよい。 これは、過剰圧力リリーフ弁50を閉じることによって、センサ52からインバータコントローラ42への入力として好都合に検出することができる。 従って、これら3つのセンサ44、46、52から出力された信号のいずれか1つを、I maxの値を小さくするトリガとして使用することができる。 この時点でI maxを小さくする結果、一般的にブースターポンプの可変速モータの回転速度を減少させることになる。

    包囲体10の排気の中間圧力段階(第2段階)中(図4の「I」で示す)、I maxの値を予め設定した値まで減少させることにより、この中間圧力段階中に、ブースターポンプ12により生成された差圧をブースターポンプ12の過熱を防ぐ限度内に維持しながら最高のブースターポンプの性能を可能にする。 過剰圧力リリーフ弁50を閉じて1次ポンプ(バッキングポンプ)14がブースターポンプ12と流体連通すると、1次ポンプ(バッキングポンプ)14が有効となってポンプシステムの正味ポンプ送り速度を高め、図4に示すように、このポンプ送り速度は、ブースターポンプ12の入口16における圧力が低下するにつれて徐々に増加する。

    排気が進行し、ブースターポンプ12の入口16における圧力が減少する時に、インバータコントローラ42は、次第にモータ32に供給する電力の周波数を上げ、ポンプ送り速度を最大にするためにI max付近の電流を維持する。 ブースターポンプ12に入るガスの圧力が低下するにつれて、このガスの密度も減少し、従って、入口圧力が低下するにつれて、ブースターポンプ12が過熱する危険が減少する。 これを考慮して、包囲体10の更に別の排気中に、ブースターポンプ12の性能を最大にするために、インバータコントローラ42は、包囲体10の排気の低圧力段階(第3段階、図4の「L」で示す)に対してf maxの値を上げる。 f maxの値の増加は、第2の所定期間が経過した後、又は、ポンプシステムのガス圧力が予め決められた第1の値よりも低い予め決められた第2の値に達したとき、トリガさせる又は開始させるのがよい。

    この予め決められた第2の値は、センサ44、46のいずれかから受取る信号から見つけることができる。 例えば、f maxの値は、センサ44から出力される信号が示すブースターポンプ12の入口16におけるガス圧力が、図4の56に示すように予め決められた第2の値、図示の例では約30mbar(3×10 3 Pa)よりも低下したときに上昇させるのがよい。 別の方法として、センサ46から出力される信号が示すブースターポンプ12の排出口22におけるガス圧力が、予め決められた第2の値よりも低くなったとき、f maxを上昇させてもよい。 明らかであるが、予め決められた第1の値及び第2の値がセンサ44のみの入力から判断される場合、センサ46、52を設ける必要はない。 変形例として、2つ又は3つ以上の圧力信号の関係を利用して、好ましい制御信号を得てもよい。

    かくして、ポンプシステムは、高入口圧力では、ポンプ送り速度を増大させて大気に排気し、中間入口圧力では、作動温度の制御を維持し、低圧力ではポンプ送り速度を増大させるブースターポンプ12の利点を兼ね備えることができる。

    可変周波数駆動ユニット36を制御する他の技術を、図5及び6に示す。 この技術は、図5及び6に示す例では、インバータコントローラ42がポンプシステム内の1つ又は2つ以上の温度に応じて電力を制御するということを除き、図2及び3を参照して説明した技術と同様である。 図示のように、インバータコントローラ42は、第1の温度センサ60から、ポンプ機構の温度を指示する第1の信号を受取る。 それに代えて又はそれに加えて、インバータコントローラ42は、導管24内のガスの温度を検出する第2の温度センサ62から、ブースターポンプ12からの排気温度を指示する第2の信号を受取ってもよい。 それに代えて又はそれに加えて、インバータコントローラ42は、導管18内のガスの温度を検出する第3の温度センサ70から、ブースターポンプ12に入るガスの温度を指示する第3の信号を受取ってもよい。 変形例として、2つ又は3つ以上の温度信号の関係を利用して、好ましい制御信号を得てもよい。 このとき、インバータコントローラ42は、第1の信号、第2の信号及び第3の信号の1つ又は2つ以上に応じて、電力並びにf max及びI maxの値を変える。 例えば、温度の1つが予め決められた第1の値に達したとき、I maxの値を予め設定した値に戻し、温度の1つが予め決められた第1の値とは異なる予め決められた第2の値に達したとき、f maxの値を上昇させる。

    包囲体を排気するためのポンプシステムの例を概略的に示す図である。

    図1のポンプシステムのブースターポンプのモータを駆動する駆動システムの第1の実施形態を概略的に示す図である。

    図2の駆動システムの可変周波数駆動ユニットをより詳細に示す図である。

    図1のポンプシステムの作動中の入口圧力に対する包囲体の正味ポンプ送り速度即ち排気流量の変化を示すグラフである。

    図1のポンプシステムのブースターポンプのモータを駆動する駆動システムの第2の実施形態を概略的に示す図である。

    図5の駆動システムの可変周波数駆動ユニットをより詳細に示す図である。

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