球状チャンバ2サイクル内燃エンジン

申请号 JP2016522949 申请日 2014-07-02 公开(公告)号 JP6433492B2 公开(公告)日 2018-12-05
申请人 エドゥアール ボネフュー; BONNEFOUS, Edouard; 发明人 エドゥアール ボネフュー;
摘要
权利要求

固定の車台集合体を有する交互内燃熱エンジンであって、 エンジンのZ軸上に決められる中心Oのシリンダーと呼ばれる少なくとも1つの要素集合体を備え、 ● 該シリンダーはエンジンZ軸廻りの旋回に等しく割り付けられるNが3以上の全数Nの可動連結器であり、この各可動連結器はその構成要素として少なくともピストン集合体並びに駆動・度サイクル機構(30)を備えるとともに、 ○ ■ 該ピストン集合体に関して標定される滑動軸Wに従って全体的に調整されかつ全体的に凹面の面である該面が、エンジンのZ軸に垂直であるこの軸廻りに曲面をなす少なくとも一面のシリンダー(51)面と、 ■ シリンダー(51)面の縁との交差が境界稜(53)といわれる稜線である滑動面(52)、並びに、 ■ この滑動面(52)とを備える気密装置と、を備え、 ○ 該駆動・角度サイクル機構(30)がエンジンのZ軸に垂直な平面P内の運動に応じて、車台集合体に関してピストン集合体を駆動させかつ位置決めを行う周期的で単調な回転を行う少なくとも1本の駆動軸(39)を備え、 ● 該シリンダー内ではM段ピストン集合体の滑動面(52)が、隣接して取り囲まれるといわれるM段ピストン集合体の、隣接して取り囲むピストン集合体といわれるM-1段ピストン集合体のシリンダー(51)面の滑動部分(48u)と接触して滑動するとともに、第1ピストン集合体(52a)の滑動面が、N段ピストン集合体のシリンダー面(51d)の滑動部分に接触して滑動し、Mが1からNの値をとる全数であり、Nピストン集合体のシリンダー(51a、51b及び51cなど)のN面が自らと付近の該気密装置の位置にて相互間でチャンバ(35)と言われる仕事量(体積)の境界をシリンダーの中心廻りに区切り、 ○ Nピストン集合体のN境界稜(53)が、1サイクルのあらゆる時点で、すべて、シリンダーの中心Oの両側のエンジンZ軸上に位置する上部頂点(36s)及び下部頂点(36i)にて交差し、 ○ サイクルの途中で、チャンバ体積(35)が上死点と呼ばれるサイクルの瞬間時点で少なくとも最小値まで、また、下死点と呼ばれるサイクルの瞬間時点で少なくとも最大値まで達し、 ○ 上死点において、チャンバ体積(35)は、燃焼部分(48v)と名付けられるN部分、Nピストン集合体のシリンダー面(51a、51b及び51cなど)により包囲され、これらの燃焼部分(48v)は滑動部分(48u)と隣り合い、 ● 該シリンダーがサイクルの途中で排気、吸気並びにガスのチャンバ(35)内への封じ込めを確保する分配装置を備えた上に、 該エンジンが、また、各エンジンシリンダー毎に作用する同一シリンダーと同期装置に関するエンジンZ軸廻り旋回の分配に応じて、N駆動・角度サイクル機構(30)のN駆動軸(39)のサイクルと位相の同期をとる少なくとも1つの同期装置も備えた交互内燃熱エンジン。駆動・角度サイクル機構について、サイクル回転駆動軸(39)が単一クランク軸(40)のクランク部分であり、旋回軸(4)が、エンジンZ軸の平行軸に従ってクランク軸支持フレーム(10)内を旋回するとともに、 ● サイクル当たり1回転の連続かつ単調な回転を行い、旋回軸(4)の平行軸のクランクピン(42)がピストン集合体の駆動機構を構成することで駆動・角度サイクル機構としていることと合わせて、 ● 該車台集合体に連結されるピストン集合体角度(方向決定)機構(3)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。ピストン集合体の角度決定機構(31)が、物理的に車台集合体に結合される固定で決定される滑道(60)の軌跡の滑道(60u)と、前記滑道(60u)に沿って可動であると同時に、エンジンZ軸の平行軸に応じてピストン集合体上の滑道(62)旋回軸の旋回連結部を介して旋回する可動構成要素(61)と、の間の滑道連結部により規定される旋回軸滑道を通る運動学上の連結部であって、前記滑道軌跡(60)がエンジンZ軸に垂直な面内において曲面であり、 可動構成要素(61)が、以下の4点、すなわち、 ● 物理的に溝の形の滑道(60u)内を、該溝の滑道(60v)のどちらかの側面に接触する方向に従って転がり、該溝の間隔が溝車(61u)の転がりを最小の遊びに維持することで滑道(62)の旋回軸とする溝車(61u)と、 ● 物理的に溝の形の滑道(60u)内を該溝の滑道(60v)側面に対して滑動し、該溝との隙間を一定の遊びに維持するとともにピストン集合体上の滑道(62)の旋回軸に従って旋回する滑動シュー(61v)と、 ● 物理的に溝の形状の滑道(60u)内を該溝の滑道(60v)側面に対して転がるローラー(61x)を備える場合に該溝との隙間を最小の遊びに維持するとともに、ピストン集合体上の滑道(62)旋回軸に従って旋回する転がりシュー(61w)と、 ● 滑道(60v)の一方だけの側面に対して一方の側にしか転がり接触を確保せずに滑動の他方の側面に対しては他方の側のみの滑動を確保するように位置決めされるローラー(61x)を備える上記2点を兼ねる滑動兼転がりシューと、により構成されるグループの一部をなしていることを特徴とする請求項2に記載の熱エンジン。各シリンダーにつき、前記分配装置が次のような別個の吸気装置と排気装置とにより構成される請求項1に記載の熱エンジン。すなわち、 ● 各吸気又は排気装置は、少なくとも、 ○ 車台集合体に剛で結合されて、シリンダー中心O脇のエンジンZ軸に垂直な平板面を有する吸気(20s)又は排気(20i)多岐管と、 ○ 回転滑面(22)の駆動機構を利用したサイクル回転による回転のN分の1の平均回転速度でいずれの方向にもエンジンZ軸に従って回転駆動されると同時に、エンジンZ軸に垂直な該2平板面のうち、多岐管(20)の平板面に対して滑動する主平板面を有して、中心Oからほぼ固定した一定の距離にある平らで薄くかつエンジンZ軸に垂直な回転滑面(22)とを備え、 ● 各吸気又は排気装置につき、多岐管(20)及び回転滑面(22)は、エンジンZ軸廻りに規則的な繰り返しの旋回で割り付けられるそれぞれ形状の確定したN弁口(21, 23)を備え、サイクルの時点に応じてそれらの弁口(21, 23)を介して多岐管(20)の回転滑面(22)通路の開閉を可能にし、 ● 各吸気又は排気装置は、各ピストン集合体内に排気搬送部(57i)及び吸気搬送部(57s)の2ヶ所の搬送導管(57)を備え、シリンダー中心Oから最も遠ざけられるそれらの端部は、回転滑面(22)の補助面平板面上を滑動するエンジンZ軸に垂直な搬送平板部(64)といわれる平板縁を備えており、それら搬送部(57)は下死点に近い時点のサイクルの途中で決められる一定時間の間は、 ○ 搬送部(57)の同一側では、回転滑面(22)のN弁口のうちの1ヶ所が開口して通気状態での搬送に、そして、 ○ 搬送部(57)の反対側では、シリンダー(51)面の滑動部分(48u)上を滑動する隣接するピストン集合体滑動面(52)のこの弁口前の通過と位置決めを通じて、サイクル途中で決められるもう一方の時間の間、ピストン集合体シリンダー(51)面の滑動部分(48u)上に適切に設計されて配置される吸気弁口(56s)か、あるいは排気弁口(56i)を介するかして、チャンバ(35)との通気状態での搬送におかれる。回転滑面(22)の駆動機構が、前記回転滑面(18)の歯車及びこの歯車と、直接的に、あるいは場合によっては回転滑面(22)の前記駆動機構内に配置される移相器を用いて調整可能な位相整合を伴った中間ピニオンや、クランク軸(40)と連動した同軸の歯付きの回転滑面(17)の駆動ピニオンを介して、エンジンZ軸を回転軸として持ち、回転滑面(22)と連動する歯車の噛合であることを特徴とする請求項4に記載の熱エンジン。少なくとも一台の吸気又は排気装置が、薄くかつ平面の補助滑面を備え、固定であっても調整可能な前記追加滑面(24)は、回転滑面(22)と多岐管(20)との間に二重に挿入されエンジンZ軸に垂直な二面に従って滑動し、エンジンZ軸廻りの旋回の規則的な繰り返しで割り当てられる該角度位置や該N弁口(25)の特別な形状の変動を通じて、エンジンサイクル中に多岐管(20)搬送部(57)の通路の開及び/又は閉の瞬間を進めたり遅らせたりできることで変動可能な分配を生み出すことを特徴とする請求項4に記載の熱エンジン。吸排気装置の弁口の決定形状による分配装置はミラー・アトキンソンサイクル、すなわち、有効膨張体積(88v)が有効圧縮体積(88u)より大きい分配図表を利用することを特徴とする請求項4に記載の熱エンジン。N駆動・角度サイクル機構の同期装置は、衛星輪(15)といわれるN歯付きピニオン(又は車)と噛合するエンジンZ軸の少なくとも1個の歯付き車(12)(又はピニオン)を備えるエンジンZ軸の出軸(11)により構成され、それぞれが駆動軸(39)あるいはクランク軸(40)の素材と剛接結合されるかあるいは該素材製であるとともに同軸であることを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。出力軸(11)に同軸で反転軸(11)と言われる出力軸(11)と逆方向に回転するとともにこれを取り囲むことでエンジンZ軸に従って旋回する補助出力軸を有し、他の追加衛星輪(16)と言われるN衛星ピニオンと共に歯付きで内側に噛合する冠状ピニオン(13)を備え、それぞれ駆動軸(39)又はクランク軸(40)および同軸の素材に剛接結合されるか、あるいは該素材製であることを特徴とする請求項8に記載の熱エンジン。Nピストン集合体のうちの少なくとも1個のシリンダー(51)の面は、シリンダー中心O廻りに全体的に窪んだ面内に入れられるピストン(54)面外形の滑動軸Wの直線平行運動による掃気により生成される表面の一部である形状を有する滑動部分(48u)を持ち、 ピストン(54)面の外形が、滑動軸Wに平行な軸のシリンダーの扇形の連続した接線でつないで調整される平面の二表面を備える一方の表面の一部であるシリンダー(51)面の滑動部分(48u)を生成させる先が丸みを帯びた「V」字形状をなすことを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。Nピストン集合体のうちの少なくとも一個のシリンダーの面(51)は、該中央領域上並びに該周辺付近までにわたり、Nピストン集合体上にN倍押し当てられて上死点にて全体的に球状又は卵状の形のチャンバ(35)をエンジンZ軸を旋回の主軸とし。かつ、シリンダーの中心Oを中心として形成するシリンダー中心Oの廻りに窪んだ球冠(55)と言われるほぼ球状又は卵状の冠部分を備える燃焼部分(48v)を持つことを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。ピストン集合体が、 ● ○ エンジンZ軸に平行な軸の旋回軸の、クランク軸(40)のクランクピン(42)の旋回軸並びに可動構成要素(61)の滑道(62)の旋回軸の外側半旋回軸と、 ○ ピストン集合体のシリンダー(51)面のほぼ全ての平面と、 ○ ピストン(50)上に固定されるか又は連動した各吸気(57s)及び排気(57i)の各搬送部(57)とを備えるピストン(50)と、 ● チャンバ上下部頂点(36s, 36i)が移動する少なくとも上部及び下部稜(53s, 53i)部分において境界稜(53)に隣接する、ピストン集合体の滑動面(52)と、ピストン集合体の境界稜(53)及びピストンシリンダー(51)面の端部とを備え、滑道タイプの運動学上の連結部によりピストンに結合されて、滑動軸Wに従う平行運動のピストンに結合されない滑動面(52)や境界稜(53)並びにシリンダー(51)面部分の平行運動を可能する気密装置とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。気密装置が次のような単一または複数の補助セグメント(78)も備えること特徴とする請求項12に記載の熱エンジン。すなわち、 ○ 該形状が滑動面(52)上の稜(75)セグメントのずれにほぼ一致し、該気密装置は境界稜(53)に隣接しないものの、境界稜(53)の全長に近い滑動面(52)の1部分を備え、 ○ 該気密装置は、少なくとも、上部(53s)及び下部(53i)稜部分のレベルで稜セグメント(75)と接触して(区画毎に接触している)稜(75)セグメントを使った滑動面(52)を実現し、 ○ 前記稜セグメント(75)は、ピストンの頸部内での固定により動力学的にピストン(50)に結合されて、ピストン(50)に関して滑動軸Wの平行運動だけを許す滑道タイプの運動学的連結分を生み出すとともに、 ○ バネ装置を介して、向かい合う他方のピストン、すなわち、隣接し取り囲むピストン集合体のピストン(50)のシリンダー(51)面上で前記補助セグメント(78)に軽くふれる。Kが2以上のシリンダー数Kを備えている場合に、N駆動軸(39)のK倍あるいはKシリンダーの各N可動連結器のクランク軸(40)部分が、エンジンZ軸に平行に角度方向が決定されてシリンダー数Kで同期駆動され、かつ位相差調整が行われることで、クランク軸(99)列の軸に従ってそれぞれにつき一様な駆動軸数Nを形成して、そのとき、エンジンが2サイクルで作動していれば、クランク軸は360°/Kで、あるいは、エンジンが4サイクルで作動していれば、720°/Kで位相差調整されるクランクピン(42)Kを備えることを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。ピストン(50)又はピストン集合体に搭載され気密に取り付けられる少なくとも1本の直接インジェクター又は点火プラグ(58)を備え、インジェクター又は点火プラグの頭部は、システム的に、ピストン集合体のシリンダー(51)面領域の孔(58w)を介してチャンバ(35)に通じて、圧縮による点火エンジンのプラグとインジェクターのシリンダー(51)面燃焼部分に通じることを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。次のグループの1個又は組合せ可能な複数個の構成要素を備える過供給装置(95)を装備することを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。すなわち、 ● エンジン出力軸(11)を介して固定比で機械的に駆動される、吸気側の容積式コンプレッサー、 ● 電動で駆動される容積式又は遠心式のコンプレッサー、 ● 車台集合体に結合されると同時に、各シリンダー毎にピストン集合体の廻りの体積を封じ込める圧縮ケーシングであって、その中に吸気多岐管(20s)手前の吸気ガスを通せばチャンバ(35)体積が増大するとき圧縮が生ずる圧縮ケーシング、 ● 吸気回路のガスを圧縮するコンプレッサー(97)で、該タービン(96)が排気ガスを膨張させる単純なターボコンプレッサー、 ● 機械的軸棒がエンジン発電機に直接結合されるターボコンプレッサー、 ● 軸棒が減速機を介してエンジン出力軸棒に機械的に結合されるターボコンプレッサー、 ● 機械的に複合、すなわち、機械的にエンジン出力軸棒に結合されるタービン、 ● 本発明によるエンジン向けのタービンなしの排気装置、 ● 圧縮段階の後、エンジン内吸気ガスを冷却する過供給エアラジエータ、 ● 吸気ガス中への再導入目的の排気ガス部分を採取する排気ガス再循環閉回路、 ● 排気ガス由来の吸気ガス部分を冷却する再循環排気ガスラジエータ、 ● 複数並列タービンを備える排気回路上流の排気分岐管を閉鎖する少なくとも1ヶ所の仕切弁(94)。以下のグループのうちの1つの装置に用いられることを特徴とする請求項1に記載の熱エンジン。すなわち、 ● 陸上又は海上あるいは航空車両、 ● 直接又はロータ駆動プロペラを備えた推進装置グループ、 ● 直接駆動同軸反転プロペラを備える推進装置グループ、 ● 熱エンジンが電気又は空圧又は油圧と組合せた直列又は並列ハイブリッド牽引チェーン、 ● 少なくとも1台のランキンサイクル熱力学第2エンジンから構成されるコジェネ装置、 ● 発電機。

说明书全文

本発明は内燃往復動学アーキテクチャと熱エンジン構成に関する。

最先端技術と本発明によりもたらされる改良点 内燃熱エンジンの多くは燃焼室と該体積がシリンダー内ピストンの往復運動を通じて変化する流体作用を利用する。工業的に試される稀な例外はロータリーピストンによるヴァンケルエンジンである。

最先端技術を調査すると、非従来型、つまり、次の特許で説明されるようなどちらかといえばコンパクトなシリンダー及びチャンバー内を搬送する円筒状ピストンを設けない燃焼室を有する別の熱エンジンアーキテクチャが浮かび上がる。

1991年5月7日付米国特許5012769 A (Cottingham Brent R [米国])

1989年2月7日付米国特許 4802449 A (Yang Ping [米国])

2008年4月17日付米国特許2008/087237 A1 (Dick Timber [米国])

体積に対する表面積/熱損失比 このようなピストンーシリンダーの従来型構成の上死点(PMH)燃焼室は、球状によりもたらされる可能性のある凡そ半分の最小幾何形状に比較して、この比をさらに上げるピストンのさねはぎやボウルを考慮しなくても、チャンバ体積に対して高い内壁表面積比を呈する。

従来型内燃熱エンジンの燃焼室の内壁やシリンダーからの熱損失は燃料発熱量(「自動車」総排気量単位約500cm3につき)のおよそ三分の一に相当する。従って、この表面積を下げることは、他の点ですべて同じとして、内壁よりの熱損失を減らすので、エンジン効率を向上させることができる。この点に関してベストの最先端技術は、燃焼室の表面積/体積比を下げて、対向ピストンジーゼルエンジン(2サイクル)により実現される。

対圧力 なかでも可動連結具のピストンー連結棒ークランクは最大定格に関係づけられるに慣性力に応じて、また、衝突されるシリンダーヘッドの最大圧力に応じて大きさが決められる。このシリンダーヘッド圧力は、ピストンの投影表面積に直接比例し、シリンダー軸に従ってあるいは同方向のシリンダー内径の平方に従って変化する。これらは慣性力と圧力であって、行程並びに部分的に可動連結器の質量に加えて、部分的に、シリンダーヘッドやハウジング、シリンダー並びにエンジン基部質量にもほぼ比例して定まる。

このように、このピストン投影面積を下げることは、他の点ですべて同じとして、圧力を減らし、つまりは可動連結器や一部エンジンの重要構成要素の質量を下げることを可能にする。

本発明によるエンジンはPMHにおいてほぼ球状の形の燃焼室を通じて、前述のこれら2点を改善する。実際、与えられた一定の体積では、PMHにおけるまたPMH近傍におけるチャンバー内壁の表面積はPMHにおいて半分程度と小さい。 ● これが燃焼/爆発時に、圧縮の終わりや膨張の途中で、内壁からの熱損失を下げて、ひいてはエンジン効率を上げることになる。 ● ひいては従来のシリンダーヘッドが受ける従来のピストンの圧力より大きい圧力に比べ内壁の圧により生ずる力の総計を下げる。この低減はたとえチャンバーがピストンの3面又は5面あるいは理想的には4面の内壁から構成されている場合であっても十分に示される。この点は、与えられた一定の総排気量でより可動の容易な連結器と結合されると、このことがエンジンの作動構造構成要素の軽量化の方向、つまりはエンジン一式の軽量化の方向に向かう。

ミラー・アトキンソンサイクル分布図 ミラー・アトキンソンサイクルは全体効率改善の目的で4サイクルエンジンで採用されることもある。これは、そのエンジンにより実現され、まさに吸気分全量ガスを押し込ませながら下死点(PMB)後の吸気閉鎖の遅延によるか、あるいはガスの吸気を制限しながら下死点(PMB)前の先行吸気閉鎖によるかのこれら2つのケースの中で有効膨張行程よりも低い有効圧縮行程を創り出す。これにより、膨張の終わりのまだ高い圧力のおかげで(速度を落とす場合や極めて負荷の低い場合を除き)、膨張の終わりでより多くのガスに仕事をさせて、効率を向上させることができる。

単気筒の従来型2サイクルエンジンの従来の掃気構成については、吸気並びに排気の弁口が固定されているため、常に圧縮行程以下の膨張行程が強いられ、ミラー・アトキンソンサイクルの採用は不可能である。また、排気が吸気前に始まることも理由である。また、一方向掃気あるいは等流2サイクルについて、あるいは弁口や弁付きのモノピストン、あるいは対向ピストン構成についても同様に有効である。

本発明によるエンジンは、その優先の2サイクルバージョンでは、その「段階化」分布によりミラー・アトキンソンサイクルを実現する。実際、排気としての吸気管路は開放/閉鎖の連続する2つの構成要素、すなわち、チャンバの弁口、次いで弁口の滑面を呈する。従って、在来の2サイクルエンジンとは異なり、非対称でかつ最適化される分布図が利用される。すなわち、排気開始は常にPMB前で遅延する。 ● ● 排気開始と吸気開始間の度をより大きくして、チャンバーガス圧に任せて、吸気圧より低くしてサイクルを和らげる。 ● 吸気閉鎖と排気閉鎖の間の角度はいずれの方向にもより小さくする。 ● PMBの直後までしっかり遅延する閉鎖(吸気と排気)によりミラー・アトキンソンサイクルを利用する、言いかえると、有効圧縮行程よりも高い効率の膨張行程を実現する。

等流又は1方向掃気 一般的に、ピストンおよび弁口付きの簡単な在来型2サイクルエンジンは改善の余地のある掃気を利用しており、そこでは冷たく混合燃焼される新鮮なガスの部分は重要である可能性がある。対向ピストン付き2サイクルエンジンは、1方向又は等流掃気を可能にするシリンダー各端部にて対向した吸気及び排気弁口を利用する。

本発明によるエンジンは、チャンバ頂部に位置するその弁口を通じて、頂部での吸気並びに対向頂部排気がこの新鮮かつ燃焼ガスの1方向又は等流掃気を実行する。

ピストンの摩擦 在来型エンジンのクランク連結棒ピストン可動連結器での摩擦は大きい。特に、膨張当初に、連結棒の傾斜はその運動時にシリンダーに対してピストンを力で押し付けるようになるため摩擦が生じる。また、クランク軸及び連結棒の軸受けも潤滑注油があっても摩擦の影響を受ける。

優先の本発明によるエンジンは4基の可動連結器を表し、クランク軸並びに滑道軸、すなわち、誘導ピストンの運動学を通じてそれぞれピストンを駆動させる。先行技術におけるもののような連結棒の連結棒傾斜はもはや存在しない。従って、ピストンの横方向スラストと関係づけられるこれらの摩擦は、たとえ滑りシュー又は滑道内溝車の回転により代用されてもその摩擦力はさらに小さく、大幅に軽減される。実際、本発明では、2本の隣接ピストンが当たり合うことはなく、永続的に軽く触れ合うだけのため摩擦が存在しない。これは気密性の確保を目的とした擦れる部分である。

レーザーによる点火装置 爆発誘導には、制御点火装置付きエンジンは電気アークを出す点火プラグを利用する。炎頭面は点火プラグの火花からスタートしてチャンバー内に拡散して熱の一部を内壁に伝達する。ベストな燃焼効率は以下の時点で得られる。 ● 炎頭面の行程サイクルが最短である、言いかえると乱流とは関係なく、理想的には幾何学的に小さなあるいはコンパクトな球状のチャンバーが必要である。 ● 炎頭面の熱から内壁への伝達は遅れる。理想的には着火点が中央にある球状燃焼室内で実現される。

球状燃焼室内では、本発明によるエンジン内同様、点火プラグは冷却を可能にして熱点を出さないために、中央ではなく球状縁に配置せざるを得ない。

レーザー光線による点火装置を使用して調査を実験室で行った。球中心での点火装置はレーザーを使った着火による光線の収束化を通じて可能になる。

すなわち、球状燃焼室内であればこそ、本発明によるエンジンのものと同様の、チャンバーのほぼ中心に収束化されるレーザーによる着火装置の可能性が出てくる。

その上、レーザー源はの位置は可動ピストン集合体ではなく車台集合体上にすることができて、レーザー供給としての電気導波管が回避できる。光学的収束器を利用するピストン集合体はPMHにおけるチャンバー内で、片方の面がピストン面上に現れ、他方の面がピストン集合体外部で視認できると同時に、サイクルの然るべきタイミングでレーザー光線を受け取る。

体積の法則の等積変化特性 在来のジーゼルエンジンの最大回転数は、ピストンー連結棒ークランクの動力学体積の法則を通じて、燃料の燃焼サイクルの決められたサイクルにより、一定の回転数に制限される。

本発明によるエンジンは、総排気量や一様な体積比の在来のピストンー連結棒ークランクの動力学に関して、PMHにおける等積変化より多い体積の法則を示す。このことが、本発明によるエンジンに関して、燃料が噴射され、噴霧化されて燃焼するための同一サイクルをもたらして、圧縮による点火を用いた在来型エンジンよりも高い回転数での回転を可能にする。

エンジンと負荷間の回転数調整 駆動負荷に対するエンジン回転数範囲の調整は少なくとも減速装置あるいは増速装置の採用を必要とすることが極めて多い。この種の装置は、例えば、外サイクロイド装置であるときコンパクトで軽量なこともあるものの、一般的には、車輪ーギアの噛合トルクの問題であって、その技術的なソリューションは単純であるものの、力はすべて噛合に共通な点/線を経由するため、重量やスペースがかさばることが問題となる。

駆動負荷での本発明によるエンジンの回転数の範囲の調整は、本発明中には減速装置は既に存在しており、本発明はクランク軸に関して2.5〜3:1から1:2(このときは増速装置)までのエンジン軸の減速が行えるため単純化される。その力は(クランク軸N=4の優先の発明につき)噛合4点/線を通って分配されながら各歯はおよそ4分の1の力を伝達することになるため、そのサイズは低減される。従って、本発明によるエンジンの中にある、一様なトルクと低減の減速装置は在来型車輪ーギア型減速装置より軽量となる。

本発明によるエンジンはその減速装置の伝達比を調整しながら、減速段階の追加利用頻度をより少なくできる。これにより負荷の回転数への順応がよりスムースになる。

航空機用プロペラの駆動 プロペラ式小型および中型航空機の航空機動力装置は、一般的に、エンジンクランク軸で直接出力にせよ、あるいはターボプロップエンジンのクランク軸又はタービン軸に連結される減速装置経由にせよ、プロペラと対にされる1基あるいは複数グループ基のエンジンにより製作される。減速装置を1基追加することは質量の追加にはなるが、これによりプロペラ並びにエンジンの最適回転数を固定してエンジンの比出力を最大限にすることができる。例えば、第二次大戦の戦闘機のように同一エンジンからの2つの反転同軸プロペラの駆動がごく稀に行われる。スピットファイヤー、マーク19および22あるいは冷戦時の戦略爆撃機ツポレフ95「ベア」である。この技術選択はより複雑で信頼性も低くかつより重たかったからである。

本発明によるエンジンの駆動出力は二重同軸反転により、比較的容易にかつ余計な質量やスペースのかさばりについても非常に少なく済ませられる。この点は80馬力から500馬力の通常のシリーズに対応した2000回転/分から5000回転/分の在来型ピストン付きエンジンに結合される回転数が1500回転/分から2500回転/分までの二重同軸反転プロペラの航空機の推進力に理想的に応用される。

減速装置には他の点ではすべて同じものとして、エンジントルクのピークを減らす目的で捩じりばねを組み込む。

平衡 本発明によるエンジンは、この「単気筒」発の直接的でかつ当然のことに静的平衡運動力学の様相をみせる。

動力学的には、この平衡は「移行」状態だけを除く軸すべてにつき保証される(すなわち、エンジンシャフトの軸に応じたトルクの変化である)。しかし、容易に軽減できることに加えて調和器速度で回転する偏心装置により相殺できる。

従来型連結棒ークランク軸からの類推による呼称 本発明は熱エンジンの姿を表現するものでそのチャンバの形は複雑である。在来型のエンジンとの類推により、本発明について、シリンダーと不適切に呼ぶこのエンジンの基本部位は仕事又はチャンバの基本ボリューム(体積)を擁するものの円筒形ではない。同様に、言葉を流用して、単気筒、2気筒、3気筒等とは、エンジンの基本部位により構成される、それぞれ1、2、3、などのエンジンの基本部位により構成される本発明によるエンジンを指す。

同様に、本発明によるエンジンサイクル中の最小体積並びに最大体積に対応する位置は、相似により、それぞれ、上死点並びに下死点と呼ばれ、たとえそれがのジグザグ運動中であっても本発明によるエンジンのピストンはもはや死点を持たない。

図は、本発明を限定するものではなく、図を見てそれらの理解を容易にする目的で、N = 5の場合の図4a、図4b、及び図4cを除き、ここではシリンダー(N = 4の場合)による4ピストン集合体をもつ本発明によるエンジンを表す。

図1は本発明の全般的に共通の運動学全体図であり、エンジンのZ軸から中間の断面で見た駆動シャフト又はクランク軸により駆動されるエンジンシリンダー、ピストン集合体、並びに、残りのピストン集合体の面に関すこれらの接触について明らかにするものである。

図2aはピストン集合体が滑道を通じてそれらの間に誘導される図1の特定の運動学実施例である。

図2bはピストン集合体が滑道状態のピストンと防火面を備える場合並びに、このピストンが滑道軸を通じて回転誘導される場合の図1の特定の運動学実施例である。

図3はピストン集合体が滑道軸を通じて単純に回転誘導されると同時に、気密装置が装備される場合の図1に由来する図1の特定の運動学実施例である。

図4aはエンジン軸に従って見た、稜が図4bの点線で隠れた図である。

図4bはエンジンが5個のピストン集合体でシリンダー室を形成しているエンジンがシンプルに絡み合った5面の図である。

図4cは隣接する2面を取り除いた場合の図4bから派生する図である。

図4dは図4bとは異なって別の視点に従う5面に代わる合計で4面を見せている。

図5a、図5b、および図5cはクランク軸の異なる角度からのエンジンの4ピストン集合体によるシリンダー室の体積を表す。

図6aおよび図6bは、反転シャフトを備えるエンジン同期装置の同一運動学全体図に関する直交する二図である。

図7a、図7b、および図7cはピストン集合体の方向を決める滑道軸連結部の複数の変型を表す。図7dは大きなグラフ並びにやや小さいグラフを示すものでピストンの特性点の精確な軌跡を表している。

図8a及び図8bはピストン集合体の異なる考えられる正面外形を模式的に描いたものである。

図9は図8a及び図8bの面に直角面の正面から見たピストン集合体正面の細部を表している。

図10a、図10b、図10c、 図10d、 図10e、 図10fは、稜線線分でセグメント分割されたピストンのある特定の実施例によるエンジンピストン集合体の複数の図、すなわち、断面図、詳細図並びに分解図を表す。

図11a、 図11b、 並びに図 11cは、稜線線分でセグメント分割されたピストンのある特定の実施例によるエンジンピストン集合体の複数の図、すなわち、断面図、詳細図並びに分解図を表す。

図12a、図12b、図12cは、別の特定実施例によるエンジンピストン集合体、耐加速度装置を伴う防火面を備えたピストンの様々な図、断面図、詳細図並びに分解図を表す。

図13a、並びに図 13bは、別の特定実施例によるエンジンピストン集合体、耐加速度装置を伴う防火面を備えたピストンの様々な図、断面図、詳細図並びに分解図を表す。

図14a、図14b、及び図14cはインジェクターポンプに特有の実施例を示す。

図15a、図15b、図15c、及び 図15dは、サイクル途中のクランク軸の様々な角度でのここでは排気の分布機構を模式的に示すものである。

図16は部分的に見たシリンダーの充満状態を示す吸気時の断面図である。

図17は本発明によるエンジン例につきシリンダー体積の分布グラフ及び曲線を示す。

図18a及び 図18bは、特別に、サイクルに特有の2時点:上死点並びにクランク軸の60°回転時に防火面のあるピストン集合体を使って特別に実施される同一エンジンのZ軸に直角な中間断面図である。図18c及び 図18dは、サイクルに特定の2時点:クランク軸の130°回転時及び下死点での180°時の、ピストンが稜線線分でセグメント分割されるピストン集合体を用いて特別に実施される同一エンジンのZ軸に直角な中間断面である。

図19a、図19b、及び 図19cは、4隣接する2ピストン集合体を備えるエンジンシリンダーの部分組立体を、対応する2クランク軸と異なる面角度に応じて示すものである。

図20a及び 図20bは、ピストンとクランク軸を含む4滑道並びに可動連結器を備える同一部分エンジンシリンダーの正面並びに等角の表示である。

図21は本発明によるエンジンシリンダーに取付く構成要素の等角投影図を示す。

図22は図20a、図20b、及び 図21を構成する組立構成要素図であり排気多岐管は省いている。

図23a及び 図23bは、単気筒エンジンの等角投影した透視図を示す。

図24a及び 図24bは、サイクルの2異時点の揃った単気筒エンジンをその軸で切ったときの断面を示す。

図25は、レーザー光線による点火を利用するエンジンの特定の実施例を示したもので上死点におけるシリンダー断面について示す。

図26は過供給単気筒エンジンを模式化したものである。

図27は特別な排気構成の2気筒エンジンを模式化したものである。

図28は過供給とともに特別な配管を有する3気筒エンジンを模式化したものである。

図29は過供給と同時に排気装置配管の特別な構成の3気筒エンジンを模式化したものである。

図30は過供給に加えて排気多岐管と吸気排気配管並びに2基のターボコンプレッサーの特別構成になる4気筒エンジンを模式化したものである。

図31はエンジン回転調和器2及び3の平衡装置を示す。

これらの図は本発明とその機能内容を説明するものである。

運動学模式図 図1は一般的な本発明の共通運動学模式図であり、シリンダー51aの正面並びに滑動面(52a)をもつ第1ピストン集合体のエンジンシリンダーについて、部分的に示された残りの隣接するピストン集合体シリンダー面(51b, 51c, 51d)並びに滑動面(52b, 52c, 52d) に関する該第1ピストン集合体を拘束する接触などのここでは共通の該第1ピストン集合体の駆動及び角度決定のサイクル機構(30)を媒介すると同時に、その一部をなす駆動軸39又は第クランク軸(40a)により駆動されるエンジンシリンダーを表している。

第1ピストン集合体の滑動面(52a)は第4ピストン集合体のシリンダー(51d)面に対して滑動する。

第2ピストン集合体の滑動面(52b)は第1ピストン集合体シリンダー(51a)面に対して滑動する。

第1駆動軸(39)あるいはクランク軸(40a)は、この共通のバージョンの中で、駆動・角度サイクル機構(30)の複雑性及び図面に従うの1回転又は2回転の単調なサイクル回転を行う。従って、交互あるいは半回転と言われる回転に関しては、本発明は単気筒に限定されよう。

サイクルの間に得られる仕事量は最低(PMH)以上かつ最高(PMB)以下である。このことは、真のミラーサイクルを実現する圧縮や膨張途中での様々な掃気体積の4サイクルエンジンの分配装置並びに駆動や角度決定のサイクル機構(30)を複雑にするため、技術的に実現性の低い可能性が強く残るのは確かである。

ここで模式的に表現される駆動や角度決定のサイクル機構(30)は本発明を限定するものではないと同時に、いくつかのタイプ、すなわち、 ・ ピストン集合体を交互平行運動で押圧するためのラックピニオン型の半回転型回転媒介ピニオンや、連続単調回転駆動軸による連結棒により駆動されるピニオンに加えて、 ・ 交互平行運動中にピストン集合体を押圧して滑動させるためのクランクおよび連結棒による複雑なソリューション、などがある。

隣接しかつ取り囲むピストン集合体の滑動面上で滑動接触を伴う第1ピストン集合体の駆動・角度サイクル機構(30)は、運動学的に、N個のピストン集合体の境界稜(53)がエンジンのZ軸を横断するというサイクルを常時強いるものであると同時に、エンジンコンポーネントがZ軸の周りの旋回の繰り返しを強いられることでもある。

図2aはピストン集合体が滑道(32)を通じて相互間に誘導される図1から図解される本発明のある特定の運動学実施例である。これは考えられる運動学上の実施例であるが技術的にはスペースがかさばり複雑となるため、好ましくなく滅多に開発されない。

図2bはピストン集合体がピストンと防火面を備える場合の図1のある特定の運動学実施例である。ピストン(50a)はクランクピン軸(42)を通じたクランク軸(40a)により直接駆動され滑道軸(62、60)を通って回転誘導される。シリンダー面と滑動面(52a)を備える防火面(68)は、ピストンに対する滑道連結部(69)を介して平行運動できるとともに、隣接しかつ取り囲むピストンのシリンダー面(51d)に対する滑動面(52a)の張り付きを維持するためのバネ装置(70)により押圧されてこの平行運動状態になる。また、防火面(68)が受ける慣性力により張り付き力が変化しないように、詳細表示は無い耐加速度装置(71)が該バネ装置(70)と居合わせることになる。

図3は、図1から派生する最も簡単なものであるため、本発明の特有かつ優先の運動学実施例の一つであって、ピストン集合体が単純にクランクピン軸(42)を介したクランク軸(40a)により直接駆動されると同時に、滑道軸(62, 60)を通って回転誘導されかつ境界稜(53)領域に気密装置(78)を備えるピストン(50a)である。

すべての本発明の実施形態において、クランク軸の回転方向は不定である。回転方向の選択は主として、第1に、動的最適化、言いかえると特に滑動軸の慣性力と連結部の圧力との間の折り合いに依存し、第2には、考えられる弁口の形状を介して得られる分布図の効率に依存する。

ピストン集合体のシリンダー面の錯綜並びにシリンダー室の形状と体積 図4a、図4b、図4c及び 図4dは、エンジンシリンダーのNピストン集合体のNシリンダー(51a, 51b, 51c)面の錯綜状態を模式的に図解しているもので、これらのN面はシリンダーチャンバー(35)と呼ばれるサイクルの途中で変動する体積を封じ込める。実用上、5以上のNは恐らく困難であり、最も低い可能性は恐らく3に等しく、また、好ましくは恐らく4に等しい思われるこの数字はすべての図面について固定される。但し、5ピストン集合体エンジンでのある実施例で1シリンダーの5面構成を図解している図4a, 図4b 及び 図4cは除く。

5面にわたり隣接するシリンダーの2面は表示していない図4cは、シリンダーチャンバー(35)を見せており、そのシリンダー面(51a, 51b, 51c)は球冠を含んでいない。

滑動面(52b)によりシリンダー面(51a)に対して滑動する面との間の接触が識別される。

図5a、図5b、および図 5cは、図2a、図2b、および図 3に示されるタイプの駆動と角度決定の機構を利用する本発明によるシリンダーのチャンバ体積をサイクル途中のクランク軸の異なる角度、すなわち、 ● クランク連結棒ピストンの在来エンジンとの相似により同様に上死点と呼ばれる最小体積での0°(このとき、このチャンバ体積の表面は、近くの気密装置におけるシリンダー面の燃焼部位表面に相当する)、中間の体積と形状の中間行程での90°並びに、 ● 相似により下死点と呼ばれる最大体積での180°にて、それぞれ示すものである。 ● 図5a、図5b、および図 5cは、同様に、ピストン集合体のシリンダー面の球冠(55)などのチャンバー(36s, 36i)の2頂点を示す。

クランク軸及びエンジン軸の駆動 図6a及び図6bは、ここでは、エンジンZ軸と同軸のエンジン出力軸(11)と連動する中央ホイール(12)上の4クランク軸の4衛星ピニオン(15a, 15b, 15c及び15d)の噛合により行われるエンジン同期装置の運動学の模式図を表す。

ここで噛合するこの装置により強いられる本発明によるエンジンの優先のある実施例の機能では、クランク軸はサイクル当たり1回転の連続回転を行う。

また、この同期装置の全く特殊なある実施例は、ローギア((11v))と同軸のN残追加衛星ピニオン(16a, 16b, 16c 及び 16d))と噛合して内部で冠状ピニオン(13)と連動する該ローギアの補助反転軸を追加して同軸でこれを取り囲んで得られる。技術的には、これらの同一の二重衛星ピニオンは円周と直径が交わる2点の一方は衛星ピニオン(13)と内側、他方はホイール(12)と外側で噛合状態を呈して合流するが、そのとき、出力軸(11)と反転軸(11v)の速度は相当異なる。

このこれらの反転軸付きの構成は中でも特に航空機プロペラの推進に応用され、プロペラの各駆動軸はそれぞれ他と逆方向に回転する。

図は本発明を制限するものではなく、実際には、出力軸(11及び11v)には、ホイール(12)及び冠状ピニオン(13)との連結部の中にトルク緩衝器又は捩じりバネが設けられることでエンジントルクの変動を軽減することもできる。また、ホイール(12)と冠状ピニオンは同一軸上の衛星ピニオン(15, 16)の位置順列と逆転させることもできる。

滑道軸連結部と特殊滑道形状 図7a、図7b、及び図7cは、滑道軸(62)といわれる連結部の複数の変型を表し、これが一定の滑道(60u)内で可動であってこの滑道上を旋回する構成要素(61)を用いてピストン集合体又はピストン(50)の向きを決める。

図7aは滑道(60u)内を転がるのは溝車(61u)である最も単純な実施例を示す。 図7bはローラー(61x)を備えた転がりシュー(61w)を用いる実施例を示す。このソリューションのメリットは軸受けの接触点が単純な転がり溝車(61u)に対しても滑道(60v)の側面であって変わらない点である。 図7cは最も単純で、最もコンパクトな、しかし、既出の二例より擦れる度合の高い滑動シュー(61v)を伴う実施例を示す。 図7a、図7b、及び図7cのこれら3例示図は、本発明が滑動あるいは転がり構成要素だけでなく二重に設けられて、三面の投影軸であるエンジンZ軸内の平行運動に従って一様に重ねられる滑道も支えることができることからして本発明を限定するものではない。同様に、たとえ、さらにスペースがかさんだとしても、逆転も技術的に可能である。すなわち、その溝は、転がりシューの溝車の転がり接触を2面で相互に支え合う曲線でかつ一定のレールである。

また、第1滑道(60v)側面に対して滑動するとともに、補助滑道側面に対してはローラー(61x)を用いて転がるハイブリッドシューが可能である。 図7dは本発明の優先のある実施例によるピストンの特性点の精確な軌跡を例示するその部分的に拡大した大小のグラフを示すもので、このピストンはセグメント分割したピストン並びに連続回転するクランク軸(40)による駆動機構及び滑道軸を通るピストンの角度決定機構から構成されるピストン集合体を備える。

太黒の連続した線分はクランク軸のサイクル角並びに二つの旋回軸やピストン(50)の境界稜(53)の位置について例示しているものである。

これらの太黒線分及び点線はクランク軸の角度が異なる同一物について例示したものである。 計算により得られる滑道(60)の軌跡はエンジンに関して例示された解析の1例であって、そのエンジンのz軸はこの図の法線軸であってmm単位で刻まれるグラフの原点であると同時に、その4本のクランクの軸(40)はこれからa*84 mmにある。クランク軸のクランクピンはa*84 mmだけ偏心していて、ピストン(50)とその境界稜間の旋回軸直交距離はa*56,1 mm、ピストンの旋回軸(42)と滑道(62)軸間の距離はa*86,7 mmである。

滑道(60)の軌跡は精一杯規則正しい曲線であって、次の5座標点のほぼ至近点を通る。 1.(X= a*69.4 ; Y= a*95.8) 2.(X= a*77.2 ; Y= a*91.8) 3.(X= a*85.0 ; Y= a*85.3) 4.(X= a*92.8 ; Y= a*76.0) 5.(X= a*100.7; Y= a*62.2)

縮尺率a=1のとき、これらの寸法と座標値は総排気量約500cm3のエンジンに相当し、ピストン(54)面の外形角は90°の「V」字型であり、この縮尺率による本発明によるエンジンの他の寸法に順応することができる。また、各寸法や座標値はごく僅かに変動しうる。

この計算の逆をたどると、実際には、本発明によるエンジンは、構成要素の幾何形状と位置及び決定されると同時にピストンの境界稜(53)がチャンバの2頂点においてエンジンのZ軸を横断するという事実によるこの滑道(60)の軌跡に全く特有の現実を課しながら、これらの条件は、サイクルのどの時点でも、平行運動仕事の行程のセグメント分割の変動振幅、すなわち、そのピストンと境界稜間の相対平行運動が、0.3 mm(a=1について)未満であることを運動学的に保証するものである。

実際には、サイクルの途中で変化する僅かな位置のこのずれを埋めるため稜セグメント上に位置する境界稜はピストンから押し付けられることになる。

セグメント分割されるピストンより優先される、あるいは、そのとき防火面よりも優先されないピストン集合体の構成 図8a及び 図8bは、シリンダー面の滑動部位(48u)のこれらの外形の掃引により生ずる直線平行運動方向である軸の滑動軸Wに従って見たピストン集合体のシリンダー(51)面の考えられるピストン(54)面のいくつかの外形を模式的に描いたものである。外形は全体的に凹面であり、O点上で終わり、その位置はエンジンのZ軸とともにサイクルの途中でピストンが遠ざかったり近づいたりしながら進展する。

エンジンZ軸の位置は、注目される極値(Z-)で上死点と一致するのに対し、注目される極値(Z+)は下死点と一致する。また、図8a及び 図8bは、図11aと同様に、その優先の実施例中における、シリンダー面が膨らみ(55u)を見せない、球冠(55)及び丸みを帯びた外形(54u)も示している。

本発明はこれらの外形は対称性を必要としない。境界稜(53)は図9に示されるチャンバの頂点(53s, 53i)が通る領域上において必ずしも直線ではない。

図8aは丸みを帯びた点において「V」字型といわれる形状の外形を呈する。 図9は、本発明の実施例の特有のある形態により、ピストン集合体のシリンダー面の正面を模式的に詳しく示したものである。すなわち、これらは、境界稜(53)や球冠(55)といわれるキャロット部と、そこからインジェクター又は点火プラグが姿を見せる孔(58w)や吸気(56s)排気(56i)弁口があり、これらには格子付きの複数開口部が付いていることもあるものの、取り囲まれ隣接するピストン集合体の境界稜(59v)に対する並びを守ってこのシリンダー面上を滑動するとともに、上死点(59v)及び下死点(59u)における弁口の開又は閉時には、サイクル途中で弁口が姿を見せるようになって、図示される如く、チャンバ(35)と搬送部(57)を通気状態にするものである。分配目的の弁口(56s, 56i)の利用は、図2a、図2b及び 図3に示されるごとく、連続かつ単調に回転するクランク軸を備える駆動と角度決定の機構に関連していることで、本発明のこの特有の優先形態の中で、2サイクル熱エンジンであることが強いられる。気密装置は表示されていない。 シリンダー面はさらに次の2つの部分に分割される。すなわち、 ● 囲まれて隣接するピストン集合体の滑動面の滑動を支える滑動部分(48u)と、 ● その上での滑動はなく上死点近くでの燃焼時にチャンバ(35)を閉じ込める燃焼部分(48v)とである。

この2つの部分間の切り分けは上死点(59w)における隣接面の境界稜の位置にある。

図10a、図10b、図10c、 図10d、 図10e、 図10f、 図11a、 図11b、 並びに図11cは、ピストン集合体の断面図並びに分解図などの様々な図を表わしたものであり、ピストン集合体が稜(75)セグメントで分割されたピストン付きと言われるそのセグメント分割を伴ったピストン(50)から構成される本発明の特定かつ優先の実施例によるものである。

ピストン集合体は二重の回転溝車(61u)を備え、これは同じく二重の滑道も含む。図10a並びに図 10eは、エンジンZ軸に従った正面及び上面に対応した図である。図10b、 図10c、 並びに図 10dは、稜セグメント(75)、補助セグメント(78)、じゃま板継ぎ目(76)並びにピストン内に設けられる対応する鈍鋸歯状部に嵌合されるそれらの鈍鋸歯状部(77)とから構成される分割セグメント部の細部を描いたものである。2個のセグメント(75, 78)は図11bで見える滑動軸Wに従ってピストン内で僅かに自由平行運動を行うものの、一方で、ピストンの喉底部に位置する図にはないバネ、理想的には波状板バネ装置の圧力により、他方では、図にはない隣接してかつ取り囲むピストン面と間の接触を通じたこの運動の範囲内に維持される。じゃま板は、もよりの境界稜部分(53)の方向に直角にできるだけシンプルにそれらの鈍鋸歯状部の方向に平行運動するとともに、稜切セグメント(75)のここでは直線状窪み内で図には表示されていないバネ装置により押し付けられる。これらの相対運動拘束には直線状じゃま板継ぎ目(76)が必要となる。気密又は掻き取り機能を保証する補助セグメント(78)は、この滑動面(52)が図にはない隣接しかつ取り囲むピストンシリンダー面の滑動部分の弁口(56s 及び 56i)上を通過するときに、ほぼ中断なく、稜セグメント(75)を利用して滑動面(52)を実現してガス漏れを食い止める。

これらのすべての位置決め、圧力接触及び維持によって位相幾何学的にチャンバを閉じることが可能となる。

図10a上では、2ヶ所の搬送部(57sと57i)や吸気(56s)・排気(56i)の弁口の見分けがつく。この表示は限定的なものではないと同時に、排気搬送部(57i)は1ヶ所以上の冷却小翼を含むこともあり、また、ピストン上に固定されて付加される同一素材製の構成要素であることもある。

図10eはクランク軸(42)のクランクピンの旋回軸及び溝車の滑道(62)の旋回軸を示している。ピストンはここでは現実感を高めるため4控え壁により強化されて、くり抜かれている。

図10fは稜セグメント(75)に相当し、その厚みのほか、平らたいという点を説明する図である。それは境界稜(53)とチャンバの上下の頂点が位置を変える部分(53s, 53i)を備えている。その具体的な実施例中において、これらの部分について、この境界稜(53)は、およそ0.2 mm程度の僅かな寸法で稜刃を無くす小さな面取り部又はえぐり繰形部あるいはその他の機械仕上げ部を設けることにより、構成要素寸法のばらつきにも関わらず、シリンダー(51)面と滑動面(52)の相互間が錯綜する状態での作動性を許し2頂点が形成されることになる。詳しくは、各上部(36s)及び下部(36i)頂点はそのとき0.1 mm2未満の断面の非常に狭い通路を備えていて、エンジンの圧縮に影響を与えない程度に十分小さい流量のガスによるガスのブロー又は漏出を生じる。

図11a及び図11bは図面表示にはない隣接して取り囲むピストンシリンダー面に当たらずに軽くふれるチャンバからセグメント(75, 78)を遠ざけながらこれらセグメントを高温ガスから保護するシリンダー(51)面の膨らみを(55u)を表しており、このとき、このシリンダー面に対して滑動するのが滑動面(52)である。

図11cの分解図上にて、吸気(57s)及び排気の搬送部及び、それらのピストンシリンダー(51)面の弁口(56s)と搬送部(64)の平たい領域にあるそれらの補助開口部との連絡を見て取れる。

作動時に、回転滑面(22)との良好な気密性を確保するため、この搬送部(64)平板は、数十ミリの縮みを許す弾性のある蛇腹を介して、搬送部(57)と結合可能であることで、Nピストン(50)のN搬送部(57)間の幾何形状サイズのばらつきあるいは同回転滑面(22)に関する熱膨張を吸収する。

図11cの差込み詳細図Eは、ピストン(50)に設けられるものに対応した稜セグメント(75)、気密セグメント(78)、及びじゃま板継ぎ目(76)、並びに鈍鋸歯状部(77)といった分割セグメントを表している。

図12a、図12b、図12c、 図13a、並びに図 13bは、耐加速度装置とともに、ここでは単純な転がり溝車(61u)を備えた防火面(68)を備えるピストン(50)から構成されて複雑であるという理由から非優先である特定実施例によるエンジンピストン集合体の複数の図、断面図、詳細図並びに分解図を表わしたものである。これは防火面付きピストン集合体と言われる。

図12aはエンジンZ軸から見ると同時に、シリンダーの中心Oを通る図12bの断面であり、図12cに示される正面図のA-A断面である。そこには、チャンバ内に通じてインジェクター又は添加プラグ(58)が見て取れ、ピストン(50)上を滑動できるとともに、図示にはない隣接しかつ取り囲むピストン集合体の防火面に対するバネ(70)による圧力状態で固定できる防火面(58)を横切っている。

図.12cは、非優先の特別な実施例による上部シャッター板(65)を示したもので、これがシリンダー(51)面に配置されてサイクルの一定の時点に弁口(56s)を覆い隠しながらその閉鎖を可能にして搬送を遮る。

図13aを説明するB-B切断断面はレバー(71u)で二重に構成される耐加速度装置を表し、このレバーは慣性制御引き金(71w)が設けられる旋回軸(71v)をもつピストン(50)上を旋回すると同時に、ピストン(50)、2レバー(71u)、駆動連結部(71x)を介して、防火面(68)を駆動させてピストン(50)に対してその平行運動を行わせる。その駆動連結部は搬送部及び2補助(78)セグメントを備える防火面(68)もまた同様に示す図13bの分解図上で視認できる。

インジェクターポンプによる直接噴射 図14a、図14b及び図14cは、ここではインジェクターポンプ(58v)付きといわれる本発明のピストン集合体の特有な実施例を示し、ここではこのインジェクターポンプがクランク軸(40)のクランクピンの一部をなすカム(43)を求めるローラー付きのレバー(44)より起動される。類推により、クランク軸(40)のクランクピンはピストンのシリンダーヘッドのカム軸として機能する。

図14bは、図14cがクランク軸(40)とレバー(44)を示すその等角投影図であるのに対し、図インジェクターポンプ(58v)を設けたピストン集合体のエンジンのZ軸から図14aを部分的に見たシリンダーの中心Oを通る中間断面である。

これらの三図、図14a、図14b及び14cは、表示の通り、このインジェクターポンプ(58v)の構成を防火面のあるピストン集合体にのみ割り当てていないが、このインジェクターポンプは、セグメント分割されたピストンのあるピストン集合体上にも設置可能である。このインジェクターポンプのソリューションは、圧縮による点火向けのジーゼルタイプ燃料の直接噴射に向けられるものの、本発明を限定せずに、中でも特に、在来の直接噴射をガソリンを利用する制御点火エンジン向けに活用できる。この場合には、インジェクターは圧力状態のガソリンの可変性の引き込みだけでなく、その電気制御下であっても同様に可変性の引き込みを欲しいままにする。さらに、この場合には、インジェクターに通じる孔はシリンダー面の滑動部分上に配置可能であり、圧縮開始状態のこのサイクル瞬間時点にスプレーたっぷりでかつチャンバの中央を狙う噴射を可能する。本発明は、優先の形態により、例えば、制御点火エンジン向けに吸気多岐管内に位置する間接噴射を考慮することもまた可能である。

図15a、図15b、図15c、及び 図15dは、本発明の分配機構、ここでは、サイクル途中のクランク軸(40)の様々な角度の排気に特有な実施例でかつ優先の実施例を模式的に示すものである。吸気は当然ながら対向方向にとるキャンバーや角度固定の調整や様々な弁口設計図を使って同一のアーキテクチャに基づいて機能する。

回転滑面(22i)はその歯車(18)を介したクランク軸(40)と連動する回転滑面(17)の駆動ピニオンの噛合により駆動される。回転滑面(22i)の回転数は、この分配機構は2サイクルエンジンに適用されるためサイクル当たり又はクランク軸(40)1回転につき平均して4分の1回転である。滑面の回転数は、本発明を円形が基本となる輪(18)やピニオン(17)に限定せずにここでは排気図表をできるだけ最適化するため、非円形の歯型を基本とするものを対象にできるため、平均して4分の1である。

従って、回転滑面(22i)はその4つの弁口(23i)を回転させ、これらが任意の面上で排気多岐管(20i)の固定の4弁口(21i)の前を通ると同時に、その他の面上では、それらを支持するピストンに固有なジグザグ運動を有する排気搬送部(57i)の4弁口とすれ違うことができる。このようにこれらの弁口はすべて、これらの四図、図15a, 図15b, 図15c 及び 図15d,により図示されたものではないものの、精確に決定されるそれらの形状の機能を図解するにはかなり最適形状に近い形状に応じて、エンジンサイクルの精確な瞬間に、図17の分布図表に従って、排気を開くかあるいは閉じる。

図15aは、クランク軸角度が180°であって、クランクピンがエンジンのZ軸から最も遠ざかるつまりは下死点において、弁口が最大またはほぼ最大で覆われている状態の排気を図解説明している。

図15bは、クランク軸角度が0°であって、そのクランクピンが最もエンジンのZ軸に近づく、すなわち、上死点におけるときの弁口が覆われていない排出の完全な閉鎖を図解説明している。

図15cは、クランク軸角度が120°であって、回転滑面(23i)が排気搬送部(57i)の弁口と通じていないため、排出開始のほぼ瞬間近くの時点での完全閉鎖を示している。

図15dは、クランク軸角度が220°であって、回転滑面の弁口(23i)が排気搬送部(57i)の弁口に比べても、また、部分的には固定の多岐管(20i)の弁口(21i)に比べても半分であるので、いいかえると、ほぼ排気完了の時点に近い時点の部分的な開口を示している。

これらの四図、図15a, 図15b, 図15c 及び 図15dは本発明の分配機構を限定しない。実際、回転滑面(22i)の駆動は中間ピニオンを介して行われると同時に角度の位相差装置を設置できる。

図16は、この図がエンジンのZ軸を通る平面によるシリンダー断面図を通じて弁口及び導管相互の構成示しているため、たとえ、これが、吸気を説明するとしても、前述の四図を補うものである。平らな回転滑面(22s)はその弁口(21s)を備える吸気多岐管(20s)の平面と搬送部(57s)の平板(64)間のその二面上において恒久的な接触状態にある。多岐管(20s)内のあとについで搬送部(57s)内への吸気エアが、吸気弁口(56s)を通ってシリンダー内に通じる様子が分かり、このシリンダーの四面について表示される三面のうちの二つが断面である。

この図16は、平たくかつ平行な面により、これらの二面の平たい面に対して二重になでつけられる多岐管(20s)と回転滑面(22s)との間に挿入される追加の滑面(24)の利用を図解していないため、本発明を限定するものではない。また、この追加の滑面(24)は、エンジンのZ軸の回転に応じた角度により、この追加滑面(24)の角度位置を調整しながら、分配図表を修正するため、その形状が回転滑面と多岐管の弁口でもって構成されて分配を受けるN弁口を備え、その操作は回転滑面(22)の位相差の操作よりも単純である。

これらの四図、図15a, 図15b, 図15c 及び 図15dは及び図16は、本発明によるエンジンの優先の実施例での分配装置を図解説明している。実際は、この分配装置は、回転滑面(22)が無くても、より開きの小さい開口表面とより限定された分布図表を使って確実に機能しよう。しかし、回転滑面の必要性は、吸気と排気の位相がガスの圧力損失並びに不適当な通気を回避することだけでなく、この面が多岐管(20)を閉鎖するという点にも存在する。

図17は、2サイクルの本発明の特有な実施例の優先のバージョンのエンジンの分布図を表す。横座標Xはのクランク軸角度を度目盛りで示す。

バー(85s)はチャンバ(35)と搬送部(57s)間の吸気開放角度範囲を示す。 バー(86s)は搬送部(57s)と多岐管(20s)間の吸気開放角度範囲を示す。 バー(85i)はチャンバ(35)と搬送部(57i)間の吸気開放角度範囲を示す。 バー(86i)は搬送部(57i)と多岐管(20i)間の排気開放角度範囲を示す。 吸気又は排気を得るためには、2本のバー、チャンバ(35)と搬送部(57)間の開放並びに搬送部(57)と多岐管(20)間の開放を必要とする。

ここで、開放範囲の角度値は最適であるとはいえないまでも実際の作動に関するものである。

曲線(87)はX応じた座標値で繰り返されるシリンダーの体積を表す。 ここでチャンバと搬送部間の開放範囲は下死点(180°)に関して対称であるものの、それら相互間のピストン面の構成やそれらの弁口と、同様な点で、また、エンジン運動学の点で吸気と排気間とで、異なっている点が注目される。反対に、搬送部と多岐管の間の開放図表が非対称であるのは二回転滑面の弁口や多岐管並びに搬送部平板部(64)が得る形状の自由度のおかげである。この図表の非対称性あるいは自由度により、行程、あるいは、ここでは、有効圧縮体積(88u)を越える有効膨張体積(88v)の両者の差の過膨張体積(88w)を特徴としたミラー・アトキンソンサイクルの有効圧縮体積(88u)の0 %から+80 %までに到達しうる効率的な利用が可能となる。

この分配図表内の非対称性と自由度により、同様にして、排気開始と吸気開始間の圧力の低下を可能にするためにより多くの時間を残せることで、吸気開始時に排気ガスの吸気開口への流入を回避する。また、排気閉鎖後と吸気閉鎖前のシリンダーの吸気圧下の充填に必要な角度サイクルは最適化が可能である。

必要に応じて、一部の手段では、本発明によるエンジン作動の途中で、これらの吸気と排気の角度の範囲は、回転滑面(22)の位相差装置を介するか、あるいは、エンジンのZ軸に関して角度調節可能な追加の滑面(24)(図表示は無い)を介して修正可能であると同時に、多岐管(20s/20i)と対応する回転滑面(22s/22i)との間に置くことが可能である。

エンジンの作動 図18a、図18b、図18c及び図18dの四図は、本発明の2つの特有の実施形態によるエンジンの作動をサイクルの様々な時点にその中心Oを通るエンジンのZ軸に垂直なシリンダー断面を通じて図示したものである。これらの図は、特定の実施形態における、図18a及び 図18bについて、体積チャンバ(35)や変動する形状など、ピストン(50)及び防火面(68)で構成されるピストン集合体、インジェクター及び/又は点火プラグ(58)、クランク軸(42)並びに滑道(60u)とその旋回軸(62)のクランクピンを示したものである。図18c及び図18dはセグメント分割されたピストン付きタイプの特定の形態により実施されるピストン一式を表す。

図18aは0°のクランク軸角度に関する上死点を図解しており、ここでは、チャンバ(35)体積は、4球冠(55)がシリンダー(51)面の燃焼部分(48v)にわたり設置されているおかげで最小であり、いずれにしても、ほぼ球状の体積内に封鎖され最小の内壁表面積を呈しており極めてコンパクトである。

図18bはクランク軸角度60°についてサイクルの途中の時点を例示しているもので、そこではチャンバ(35)が最小値よりも大きな体積と相変わらずコンパクトな形状を有している。

図18cは奥のチャンバ頂点近くで、ピストンシリンダー面(56i:排気次第で決まる)の4弁口が部分的開口を伴っているクランク軸角度130°のサイクル途中の時点を例示したものである。

図18dはクランク軸角度(180°)の下死点を例示しているもので、ここでは奥の4弁口(56i)が完全に開放していてチャンバ(35)の体積は最大である。

エンジンの作動や気密性を別途に解釈すると、滑道の軌跡の適切な形状と位置決めにより相互間寸法のずれが極めて小さくかつサイクル中に殆ど変動せず、サイクルのいずれの時点においてもピストン(50)が当たり合うことなく軽く触れ合うということが分かる。これらセグメント(75)又は防火面(68)がチャンバの体積をシリンダー面で閉じると同時に、いずれのチャンバ頂点の境界稜においてもすべて気密性を確保する。

これらの図18a、図18b、図18c及び図18dの四図は本発明を限定するものではなく、実際、チャンバ中心にスプレーを分配して圧縮開始段階の注入を可能にすることを目的として、同一ピストン上の点火プラグとインジェクターを通る、あるいは制御点火エンジンの場合にインジェクターが球冠又は燃焼部分を通らずに滑動部分上に通じるといった、エンジンのZ軸廻りに均衡のとれた分配を伴う構成理由で優先性がある別の構成の点火プラグや直接インジェクターも考えられる。

これらの図18a、図18b、図18c及び図18dの四図はインジェクターと点火プラグについて示しているが、電気式燃料引き込みについては示していない。この省略をもって本発明が限定されることはない。実際、これらの引き込みは柔らかく弾性変形可能な金属線あるいは管さらには連結伸縮導管であることもある。

単気筒エンジン集合体図 図19aから図23bまでの一連の図面は、本発明に特有の実施例による単気筒エンジンについて示したもので、これらは、図面に応じてそれを構成する構成要素により補完されており、そのピストン集合体は稜セグメントを伴ったセグメント分割されたピストンタイプの優先の実施例である。

様々な面の角度に応じた図19a、図19b及び図19cは、図19aに関してはエンジンZ軸に、残りの二図については等角投影図により、90°の方向を向いた、言いかえると、行程中間サイクル位置での対応するそれらの2ピストン(50)及び2クランク軸(40)と4面にわたり隣接する2ピストン面を備えるエンジンシリンダーの部分的な組立について示したものである。稜セグメント(75)によりシリンダー(51)面上で生じる接触とともにピストンの相互間の錯綜状態が注目される。

図19cによりチャンバ(55)を視角に応じて示すことが可能となる。クランク軸は回転滑面の駆動ピニオン(17)を備える。ピストン上のシリンダー(51)面内で窪ませた球冠(55)により、チャンバ体積が最小であるとき(PMH)に、球のそれに近く、低いチャンバの表面積/体積比を得ることが可能になることが分かる。

図20a及図20bは、サイクルの下死点において、部分的ながらもその中に溝車(61u)が転がる一定の4滑道及びそれらの側面(60u, 60v)を伴った同一シリンダー、並びに、それぞれピストン(50)及びその旋回軸(41)が視認できるクランク軸(40)を備える4可動連結器を示したものである。同様に、その外部より見たチャンバの上部頂点(36s)も分かる。

図21はシリンダーにつき車台集合体に結合される一定の構成要素、すなわち、ここでは、4滑道(60u)、上部多岐管(20s)及び下部多岐管(20i)を示しており、それらにつき、4弁口(21i)、2つのフレームの形態をとるクランク軸支持材フレーム(10)の4旋回軸支承の2段でクランク軸を通じて伝達される繰り返す応力のための構造構成要素が見える。

この図は本発明を限定するものではない。というのは、 ・ ピストンが二重溝車又は滑動する構成要素付きである場合、図は二重の4滑道(60u)を備えることもある。 ・ 相互間で結合されている固定構成要素が表されていない点は現実とは異なるが、説明と表示目的の簡素化のためである。現実においては、クランク軸支持フレーム(10)の設計図がクランク軸の旋回軸の支承レベルの隙間を通じて示唆する通り、たとえ、仮に、これらの隙間が内側に向けて取られるがために、エンジンの取付が不可能になることはあったとしても、ハウジングはこれらの構成要素すべてと相互に結合するとともに、同様に取り外しも可能でもあろう。

本発明によるエンジンのハウジングは2部分になっても良く、その切断平面は単気筒はZ軸に垂直かあるいは、マルチシリンダーはエンジンのZ軸及び対向する2クランク軸を通るか、若しくは、Z軸及びクランク軸間を通るなど、いずれも中間にある。

図22はほぼ全部揃ったシリンダーを示す。図20b及び図21に関しては、回転滑面(17)の駆動ピニオンを通じてその歯車(18)を介して駆動されるそれらの4弁口(23s)を伴う上部回転滑面(22s)付属装置が注目される。

図23a及び図23bは本発明による単気筒エンジンを構成する部品の組立品一式を示す。図23a及び23bのこれらの図は当然ながら、それらの単気筒に関して本発明を限定するものではなく、主要構成要素を示したものである。ねじ類、外殻ハウジング、インジェクター及び/又は点火プラグなどの中の電流やガソリンの引き込みなどのは見えない。

既出7図面に関して、同期装置及びエンジン出力軸棒(11)の姿があって、この後者はその歯車(12)を介して4衛星輪(15)を噛合し、それぞれクランク軸を回転させる。

これらの二図は同様に単気筒エンジンのコンパクトさも示している。

図24a及び図24bは、それぞれ下死点及び上死点におけるサイクル2場面の異なる時点を例示したもので、本発明の特有な実施例の既出二図、図23a及び図23bの単気筒一式の断面で例示している。これらの図は分配につき図16を補完するものである。

この断面はエンジンのZ軸を通り鉛直に切断したものである。その結果、左手に、切断平面がクランク軸(40)を切断し、右手では、その滑道(60u)内の転がり溝車(61)を切断する。

図24aは、ガスの経路を表す太黒矢印により、吸気多岐管(20s)及び上部搬送部(57s)並びに下部多岐管(20i)を通って新鮮ガスチャンバ(35)内に至る吸気を示しており、これが等流又は1方向掃気型といわれるチャンバを特徴づける点である。

図24bは上死点におけるそのほぼ球状の形のチャンバ(35)のコンパクトさを高く評価することを可能にしている。また、回転滑面(22s及び22i)が多岐管及びピストン(50)搬送部(57i, 57s)の弁口を閉鎖することも分かる。

これらの図24a及び図24bは本発明を限定するものではない。実際、これら滑面は吸気(20s)及び排気(20i)多岐管に対して軽くこすられるため、2回転滑面(22s, 22i)のうちの1面が圧力やピストンの搬送部(64)平板部が接触状態の維持や差動膨張補償の機構を備えることがある。この維持機構は2つの回転滑面のうちの1面の粘度を増すように挙動する。

これらの四図、図23a、図23b、図24a及び図24bは、簡便化と明瞭性の理由のため、出力軸棒(11)をエンジン取付構成要素に固定する旋回軸の連結部については表していない。この連結部は当然ながら現実には存在し図6bに示される通り必要不可欠なものである。

レーザー点火装置 図25は、レーザー光線による点火を利用する本発明によるエンジンの特定の実施例を示したもので上死点時点のシリンダー断面について示す。ここでは、レーザー光線はレーザー源を備えそれらの光線(45)を第2光学装置(46v)の方向に導く固定の第1光学部分装置(46u)により放出され、その可動ピストン(50)の固定装置が当然、チャンバ(35)の気密性を維持すると同時に、その光学用の面がチャンバ内に姿を現すとともに、上死点よりわずかに先行するサイクルのある瞬間時に、チャンバ(35)中心と至近に位置する1点(45u)に光線を収束させる。レーザー光源の点火場所に関して、サイクルのこの時点前後に2台の光学部分装置(46u, 46v)の光学を利用した理想的な芯合わせが得られる。

本発明によるエンジンの特有の作動形態では、部分的負荷状態でのチャンバは先のサイクルから出る残留ガスの少なくとも40%を節約し、収束地点(45u)は常に、エンジンのZ軸に最も近くても、チャンバ(35)内の最も高い場所、つまり、吸気のそばにあって確実に新鮮吸気ガスを燃焼させるであろう。

過供給エンジン構成とマルチシリンダー

図26から図30までの図集合体は、考えられる様々な過供給装置を伴った単気筒から4気筒までの本発明によるエンジンの可能性がありかつ特別な構成を示しているが、網羅はしていない。

過供給装置は、在来的には、吸気側に少なくとも1台の遠心力利用や容積測定型の非排出型コンプレッサー、例えば、噛合するローブロータ又はパレットあるいは軸方向など、及び/又は排気側の少なくとも1台の膨張機器、例えば、タービン型、軸方向型、求心型、ピストン付きなど、容積測定機器の非排出型の付きのものから構成される。これらの膨張及び圧縮の機器は、直接取られるかあるいは一定の減速比の減速機を介して、若しくは連続変動伝動装置を介して、若しくは、在来ターボコンプレッサー内あるいは少なくとも1台のエンジン又は電気発電機(複合電気品)による場合のように、相互に直接取られるエンジン軸棒付きの機械的連結部(複合機械)により駆動したりあるいは駆動される。

図26は過供給単気筒エンジンを模式化したものである。ここでは、単気筒の表示は、チャンバ断面をシンボル化するため、エンジンのZ軸上に位置する尖った縁二か所と丸みを帯びた縁二か所、並びに長方形二個によりシンボル化された2ピストンを有するこの略菱形状によりシンボル化し極端に簡略化している。チャンバは矢印の方向にガスにより掃気される。新鮮ガスは上部を通り吸気され、燃焼ガスは下部を通り排出される。ピストンはクランク軸の列に結合され、そのうちの二列は図27に示される出力軸に連結される歯車(12)上で噛合する衛星輪(15)を介して駆動されるそれらの軸(99)によりシンボル化されている。吸気及び排気多岐管(20i)はシンボル化されていて、ここでは、矢印を介して共通の過供給(95)装置に結合される。

これらのシンボルは、それらがそこに同一の構成要素を表示している図27以降図30までの図についても同様である。

図27は、過供給設備の表示は無く、その排気の特別な構成をもつ2気筒エンジンを模式化したものである。0°および180°の表示は、2サイクルのうちの1サイクル、ここではクランク軸回転が360°にわたる同一クランク軸のクランクピン角の相対位相整合を示したものである。従って、これらの2シリンダーは位相が反対である。

それらのチャンバ内の矢印の方向を読むと、上部シリンダーが下方に向けて排気しているのに対して、下部シリンダーは上方に向けて排気していて、そのときこれらの2排気多岐管が単一排気管(90)内に合併されている。

図28は、角度表示0°、120°、及び240°から読み取るとき、相互間位相差が3分の1サイクルの3気筒エンジンで特別な配管の過供給エンジンを模式化したものである。そこに、排気管が2本から1本へまた、同じ原則に基づき、吸気管が1本から2本(91u)となっているのが分かる。エンジンがミラー・アトキンソンサイクル状態で作動するものとすると、吸気の逆止め弁(93)が、排気も同様に、エンジンの始動時に新鮮ガスのチャンバへの供給に向けてハンティングを許すはずであって、直列又は並列の1あるいは複数の段階の回転自由な在来のターボ圧縮しか備えない過供給装置(95)なんて無くても、容積測定用コンプレッサーも電動コンプレッサーも利用する必要も無い様子が伺える。

図29は、3シリンダー間の一致又は調整やタービン(96)から入力される排気圧力波を可能にするために、タービン(96)の前に結合する排気多岐管の3本の配管のそれぞれが、同一長さ又は同一体積を示す場合に、排気配管が3本の排気管を1本(92)化する配管形成の目的で設置される場合の過供給3気筒エンジンを模式化したものである。

コンプレッサー(97)を駆動するこのタービン(96)は、そのとき、部分的に表示される吸気側(95u)で過供給装置の役目を果たす。吸気は、独創性は無しで掻き込まれる。

図30は過供給4気筒エンジンを模式化したものである。ここでは、隣接するシリンダーは0°/180°及び90°/270°位相の反対の位相状態で作動するとともに、それらの排気は、2を2(91)にする排気多岐管毎の2対2のペア毎にまとめられる。次に、排気は2から1(90u)への排気多岐管の配管毎に改めてまとめられてそれぞれタービン(96)に供給する。また、これらの配管、同じ側の閉鎖、言いかえると、2から1(90u)への排気配管の2分岐が同じタービン(96)に供給する仕切弁(94)を自在に利用して、平均または部分的エンジン負荷での作動時に、その効率を維持するためにターボコンプレッサーの半分について排気ガスを濃縮することを可能にする。

吸気は、部分的に表示される過供給装置(95u)からやってくる単独吸気管1本を中央の2本にして掻き集める従来型である。

耐上下動動的平衡 図31はそのZ軸に応じた本発明によるエンジンの上下トルク調整平衡装置2及び3を示す。実際、Z軸廻りにジグザグ運動するNピストン集合体とNクランク軸の循環繰り返し構成により、エンジンがそのZ軸に応じて静的に平衡を取るが、出力軸上のエンジントルクの変動に加え、運動状態の可動連結器の慣性によりZ軸に従う上下動といわれるトルクを動的に呈する。全体的に平衡をとるため、このエンジンの慣性上下動は、ピストンのジグザグ運動により当然生ずるZ軸に従う回転の調和器、2、3、4など(Nに応じた変数)を相殺するかあるいは軽減しなくてはならない。調和器1又は基礎により、従来から、クランク軸上のカウンターウェイトによりあるいは2シリンダーからの単純な相殺により平衡を取ることができる。

この図31は、ここでは、同一方向に回転するものの位相が反対のエンジンZ軸に関して直径方向に向かい合う2偏心装置(81)の構成を通した、調和器2(82u)の偏心装置の駆動ピニオンを介する噛合により、2歯車がそれぞれ2クランク軸(40a及び40c)のうちの1軸と対向する直径方向に連動して偏心装置80を駆動するという調和器2の相殺を示したものである。偏心装置(80)を駆動する歯車の基本円周の調和器(2(82u))偏心装置駆動ピニオンのそれに対する二倍比により、偏心装置が結果的に、クランク軸の二倍の速度で回転して、これが調和器2と平衡する。この速度は反サイクルにつき平均で2倍であるが、場合によっては、上部調和器偏心装置を節約しながら、より多くの振動軽減の調整を目的に非円形基本で調和器2(82u)の偏心装置駆動ピニオンと共に変動し得る。

調和器3の相殺のために、これは一組の調和器3の偏心装置(82v)駆動ピニオンがそれらを駆動させる同一の2クランク軸よりも3回転早い同一原理である。

この図31は、本発明の特別な実施例の図示される一例に過ぎなく、この本発明の平衡装置の考えられる実施例、なかでも3気筒以上からの必ずしも必須ではない装置を限定するものではない。本発明は、直径方向に対向した1組の偏心装置の代わりに、同一調和器について、エンジンZ軸廻りに均等に分配されて、2同様に4クランク軸により駆動される4偏心装置を自在に利用できる。

非周期運動 各駆動・角度サイクル機構(30)は少なくとも1本の連続かつ単調回転の駆動軸(39)を備える。ここで、連続単調回転は、交互熱エンジン内と同様に、負荷、回転数、シリンダー数、などに応じて、一定の回転数で、非周期運動で回転するクランク軸及び出力軸を備える。

潤滑/冷却装置 別の在来エンジン又はワンケルロータリーエンジンについて、オイル又はオイル回路が潤滑用に既に存在あるため、もっぱら液体のオイル冷却が冷却より簡単なことに過ぎないのは特別なことであるといっても言い過ぎではない。

本発明の特定の実施形態によると、従来から、オイルはピストン内の多様な管路を介しチャンバ表面近くのクランク軸のクランクピンの軸受けを通じて引き込まれる。

防火面のあるピストン集合体バージョンについては、燃焼チャンバ周辺の冷却導管は防火面内あるいはそうでない場合でも、該面とピストン間あるいはピストン内の滑動/摩擦の境界面内の最も近くに設置され得る。

恐らく、次に、オイルは好ましくは遠心分離により、ピストン集合体の縁から、理想的には、潤滑剤をそこに取り込まないためピストン集合体面の弁口を横切らないエンジンのZ軸に垂直な排出平面に従って、ハウジング/車台に向け排出される。

排気搬送部は小型冷却翼を備えることもある。

本発明の要約 この目的で、主な対象は、エンジンのZ軸上に決められる中心Oのシリンダーと呼ばれる少なくとも1つの要素集合体を備える固定の車台集合体を有する交互内燃熱エンジンであって、 ● このシリンダーはエンジンZ軸廻りの旋回に等しく割り付けられるNが3以上の全数Nの可動連結器であって、この各可動連結器はその構成要素として少なくともピストン集合体及び駆動・角度サイクル機構(30)を備え、 ○ ■ そのピストン集合体が、少なくとも、ピストン集合体に関して標定される滑動軸Wに従って全体的に調整されかつ全体的に凹面の面を備え、該面がエンジンのZ軸に垂直であるこの軸廻りに曲面をなす シリンダー(51)面と、 ■ シリンダー(51)面の縁との交差が境界稜(53)といわれる稜線である滑動面(52)、並びに、 ■ この滑動面(52)とを備える気密装置を備えていて、 ■ その駆動・角度サイクル機構(30)がエンジンのZ軸に垂直な平面P内の運動に応じて、車台集合体に関してピストン集合体を駆動させかつ位置決めを行う周期的で単調な回転を行う少なくとも1本の駆動軸(39)を備えるとともに、 ● そのシリンダー内ではM段ピストン集合体の滑動面(52)が、隣接して取り囲まれるといわれるM段ピストン集合体の、隣接して取り囲むピストン集合体といわれるM-1段ピストン集合体のシリンダー(51)面の滑動部分(48u)と接触して滑動するとともに、第1ピストン集合体(52a)の滑動面が、N段ピストン集合体のシリンダー面(51d)の滑動部分に接触して滑動し、Mが1からNの値をとる全数であり、Nピストン集合体のシリンダー(51a、51b及び51cなど)のN面が自らと付近の気密装置の位置にて相互間でチャンバ(35)と言われる仕事量(体積)の境界をシリンダーの中心の廻りに区切り、 ○ Nピストン集合体のN境界稜(53)は、1サイクルのあらゆる時点で、すべて、シリンダーの中心Oの両側で、エンジンZ軸上に位置する上部頂点(36s)及び下部頂点(36i)にて交差し、 ○ サイクルの途中で、チャンバ体積(35)は上死点と呼ばれるサイクルの瞬間時点で少なくとも最小値まで、また、下死点と呼ばれるサイクルの瞬間時点で少なくとも最大値まで達し、 ○ 上死点において、チャンバ体積(35)は、燃焼部分(48v)と名付けられるN部分、Nピストン集合体のシリンダー面(51a、51b及び51c)により包囲され、これらの燃焼部分(48v)は滑動部分(48u)と隣り合い、 ● シリンダーはサイクルの途中で排気、吸気並びにガスのチャンバ(35)内への封じ込めを確保する分配装置を備えた上に、 該エンジンは、また、各エンジンシリンダー毎に作用する同一シリンダーと同期装置に関するエンジンZ軸廻り旋回の分配に応じて、N駆動・角度サイクル機構(30)のN駆動軸(39)のサイクルと位相と同期をとる少なくとも1つの同期装置も備えている交互内燃熱エンジンである。

本発明のある特定の実施例中では、 ● サイクル回転駆動軸(39)が単一クランク軸(40)のクランク部分であり、その旋回軸(41)はエンジンZ軸に平行軸に従ってクランク軸支持フレーム(10)内を旋回するとともに、旋回軸(41)の平行軸のクランクピン(42)はピストン集合体内を旋回して、ピストン集合体の駆動機構を構成して、駆動・角度サイクル機構(30)とする。 ● これは取り囲むピストン集合体のシリンダー(51)面の滑動(48u)部分のほぼ母線である軌跡の滑道(32)連結部を介して、運動学的に各ピストン集合体を隣接して取り囲むピストン集合体に連結する。。

本発明の優先の実施例では、先の事例に対立して、 ● サイクル回転駆動軸(39)はその旋回軸(41)が、エンジンZ軸の平行軸に従ってクランク軸支持フレーム(10)内を旋回するとともに、サイクル当たり1回転の連続かつ単調な回転を行い、旋回軸(41)の平行軸のクランクピン(42)がピストン集合体内で旋回する単一クランク軸(40)のクランク部分であることで、ピストン集合体の駆動機構を構成する。 ● これはピストン集合体の角度(方向決定)機構を備えており、それを車台集合体に連結する。

先の事例のベースに基づく本発明の優先の実施例では、ピストン集合体の角度決定機構(31)は、旋回軸滑道を通る運動学上の連結部であって、該連結部は物理的に車台集合体に結合される固定の確定滑道(60)の軌跡の滑道(60u)と、前記滑道(60u)に沿って可動であると同時に、エンジンZ軸の平行軸に応じてピストン集合体上で滑道(62)旋回軸の旋回連結部を介して旋回する可動構成要素(61)、との間の滑道連結部により規定され、前記滑道軌跡(60)がエンジンZ軸に垂直な面内において曲面である。

先の事例より特徴の多いある本発明の優先の実施例では、その可動構成要素(61)は、 ● 物理的に溝の形の滑道(60u)内を、この溝の滑道(60v)のどちらかの側面上の接触方向に従って転がり、その溝の間隔が最小の遊びで溝車(61u)の転がりを維持してその軸として滑道(62)軸をもつ溝車(61u)と、 ● 物理的に溝の形の滑道(60u)内をこの溝の滑道(60v)側面に対して滑動する滑動シュー(61v)であって、その溝の隙間が前記シューを一定の遊びに維持するとともにピストン集合体上を滑道(62)旋回軸に従って旋回する滑動シュー(61v)と、 ● 物理的に溝の形状の滑道(60u)内をこの溝の滑道(60v)側面に対して転がるローラー(61x)を備える場合には、転がりシュー(61w)であって、その溝の隙間が前記転がりシュー(61w)を最小の遊びに維持するとともに、ピストン集合体上を滑道(62)旋回軸に従って旋回する転がりシュー(61w)と、 ● 滑道(60v)の一方だけに対する一方の側にしか転がりの接触を確保せずに滑動の他方の側面に対しては他方の側の滑動を確保するように位置決めされるローラー(61x)を設けた上記2点を兼用する滑動兼転がりシューとにより構成されるグループの一部をなす。

上記二事例に基づく、本発明の特定の実施例においては、 ● 4クランク軸(40)の軸がほぼエンジンZ軸からa*84 mmの距離にある場合の座標原点(x=0 mm ; y=0 mm)をエンジンのZ軸としてとる。クランク軸はX軸上に2本、Y軸上に2本位置しており、その軸は次の場合に以下の点座標値で表示される。すなわち、この場合、 ● クランク軸のクランクピンの偏心はほぼa*16.3 mmであり、 ● クランクピン(42)を伴ったピストン(50)の旋回軸とその境界稜(53)間の直交距離はほぼa*56.1 mmであり、 ● クランクピン(42)を伴ったピストン(50)の旋回軸とその滑道(62)の旋回軸間の直交距離はほぼa*86.7 mmであって、 ● 滑道(60)の軌跡は精一杯の規則正しい曲線であって、次の5座標点: 1.(X= a*69.4 ; Y= a*95.8) 2.(X= a*77.2 ; Y= a*91.8) 3.(X= a*85.0 ; Y= a*85.3) 4.(X= a*92.8 ; Y= a*76.0) 5.(X= a*100.7; Y= a*62.2)、のほぼ至近点を通る。

各シリンダーに関する上記の事例すべてに基づく、本発明の優先の実施例では、分配装置が次のような別個の吸気装置と排気装置とにより構成される。すなわち、 ● 各吸気又は排気装置は、少なくとも ○ 車台集合体に剛で結合されて、シリンダー中心O脇のエンジンZ軸に垂直な平板面を有する吸気(20s)又は排気(20i)多岐管、 ○ 中心Oからほぼ固定した一定の距離にある平らで薄くかつエンジンZ軸に垂直な滑面(22)を備えるとともに、この滑面は回転滑面(22)の駆動機構を利用してサイクル回転による回転のN番目の平均回転速度でいずれの方向にもエンジンZ軸に従って回転駆動されると同時に、エンジンZ軸に垂直なその2か所の平板面のうち、多岐管(20)の平板面に対して滑動する主平板面を有する。 ● 各吸気又は排気装置につき、多岐管(20)及び回転滑面(22)は、エンジンZ軸廻りに規則的な繰り返しの旋回で割り付けられるそれぞれ形状の確定したN弁口(21, 23)を備え、それらの弁口(21, 23)を介してサイクルの時点に応じて多岐管(20)の回転滑面(22)通路の開閉を可能にする。 ● 各吸気又は排気装置は、各ピストン集合体内に、排気搬送部(57i)及び吸気搬送部(57s)の2ヶ所の搬送導管(57)を備えており、シリンダー中心Oから最も遠ざけられるその端部は、回転滑面(22)の補助面平板面上を滑動するエンジンZ軸に垂直な搬送平板部(64)といわれる平板縁を設けており、それらの搬送部(57)は下死点に近い時点時のサイクルの途中で決められる一定時間の間は通気状態におかれる。 ○ すなわち、搬送部(57)の同一側では回転滑面(22)のN弁口のうちの1ヶ所が開口して通気状態で搬送されており、 ○ 搬送部(57)の反対側では、シリンダー(51)面の滑動部分(48u)上を滑動する隣接するピストン集合体滑動面(52)のこの弁口前の通行と位置決めを介して、サイクル途中で決められるもう一方の時間の間、ピストン集合体シリンダー(51)面の滑動部分(48u)上に適切に設計されて配置される吸気弁口(56s)を介するか、あるいは排気弁口(56i)を介するかして、搬送部(57)がチャンバ(35)との通気状態におかれる。

先の事例をベースにした特別な実施例では、回転滑面(22)の駆動機構は歯車がエンジンZ軸回転軸として持つと同時に回転滑面(22)、前記回転滑面(18)の歯車と連動する噛合であると同時に、この歯車と、直接的に、あるいは場合によっては回転滑面(22)の前記駆動機構内に配置される移相器を用いて調整可能な位相整合を用いた中間ピニオンを介して、クランク軸(40)と連動し同軸の歯付き駆動ピニオンの回転滑面(17)駆動ピニオンを噛合する。

先の二事例をべースにした、本発明の特有の実施例において、少なくとも一台の吸気又は排気装置は薄くかつ平面の補助滑面を備え、前記追加滑面(24)は回転滑面(22)と多岐管(20)との間にエンジンZ軸に垂直な二面により二重に挿入されて滑動し、規則的な繰り返しによる旋回で割り当てられるエンジンZ軸廻りのその角度位置やそのN弁口(25)の特別な形状の変動を通じるなどにより、エンジンサイクル中に多岐管(20)搬送部(57)の通路の開及び/又は閉の時点を進めたり遅らせたりできることで固定であっても調整可能な変動可能な分配を生み出す。

先の三事例をベースにした本発明の全く特殊な実施例では、ピストン集合体シリンダー(51)面が吸気(56s)及び/又は排気(56i)の弁口につき、弁口(65)の少なくとも一枚のシャッター板を設けた弁口遮断装置を備え、これが搬送部(57)がチャンバ(35)と通じていない位相の間中、この弁口に隣接する搬送部(57)を閉鎖する。

先の四事例をベースにした本発明の全く特別な実施例の中で、吸排気装置の弁口の決定形状による分配装置はミラー・アトキンソンサイクル、言いかえると、有効膨張体積(88v)が有効圧縮体積(88u)より大きい分配図表を利用する。

先のいずれの構成に関しても特有な実施例では、N駆動・角度サイクル機構の同期装置は、衛星輪(15)といわれるN歯付きピニオン(又は車)と噛合するエンジンZ軸の少なくとも1個の歯付き車(12)(又はピニオン)を備えるエンジンZ軸の出力軸(11)により構成され、それぞれがに駆動軸(39)あるいはクランク軸(40)の素材と剛接結合されるかあるいは素材製であるとともに同軸である。

この前者の事例では、出力軸(11)に同軸で反転軸(11)と言われる、すなわち、出力軸(11)と逆方向に回転するとともにこれを取り囲むことでエンジンZ軸に従って旋回する補助出力軸を有し、他の追加衛星輪(16)と言われるN衛星ピニオンと共に歯付きで内側に噛合する冠状ピニオン(13)を備え、それぞれ駆動軸(39)又はクランク軸(40)および同軸の素材に剛接結合されるかあるいは素材製である。

先のいずれの構成に関しても特有な実施例では、Nピストン集合体のうちの少なくとも1個のシリンダー(51)面は、シリンダー中心O廻りに全体的に窪んだ面内に入れられるピストン(54)面外形の滑動軸Wの直線平行運動による掃気により生成される表面の一部である形を有する滑動部分(48u)を持つ。

この前事例をベースにした実施例では、ピストン(54)面の外形が、滑動軸Wに平行な軸のシリンダーセクターを接線の連続でつなぐ平たい二表面を備えて、調整される表面の一部であるシリンダー(51)面の滑動部分(48u)を生成させる先が丸みを帯びた「V」字形状をなす。

F先のいずれの構成についても特有なある実施例では、Nピストン集合体のうちの少なくとも一面のシリンダー(51)面は、その中央領域上の周辺付近までにわたり、上死点にて全体的に球状又は卵状の形のチャンバ(35)を形成するNピストン集合体上にN倍押し当てられるシリンダー中心Oの廻りに窪んだ球冠(55)と言われるエンジンZ軸を旋回の主軸及びシリンダーの中心Oを中心とするほぼ球状又は卵状の冠部分を備える燃焼部分(48v)を持つ。

先のいずれの構成についても特有なある実施例では、Nピストン集合体のうちの少なくとも1個のシリンダー(51)面がその境界稜(53)に隣接する周辺領域にわたり、すなわち、チャンバ頂点(36s,,36i)が移動しないその中央領域にわたり、その表面形状が隣接して取り囲むピストン集合体のシリンダー(51)面に当たることなく軽くふれて境界稜(53)から部分的にそれを覆い隠しながら僅か離れている膨らみ部(55u)を備える燃焼部分(48v)をもつ。

先のいずれの構成についても優先の実施例では、ピストン集合体は ● ○ クランク軸(40)のクランクピン(42)の旋回軸並びに可動構成要素(61)の滑道(62)の旋回軸のエンジンZ軸に平行な軸の旋回軸の外側半旋回軸と、 ○ ピストン集合体のシリンダー(51)面のほぼ全ての平面と、 ○ ピストン(50)上に固定される又は連動した各吸気(57s)及び排気(57i)の搬送部(57)を備えるピストン(50)と、 ● チャンバ上下部頂点(36s, 36i)が移動する少なくとも上部及び下部稜(53s, 53i)部分において境界稜(53)に隣接する、ピストン集合体の滑動面(52)、ピストン集合体の境界稜(53)及びピストンシリンダー(51)面の端部を備え、滑道タイプの運動学上の連結部によりピストンに結合されて、滑動軸Wに従う平行運動のピストンに結合されない滑動面(52)や境界稜(53)並びにシリンダー(51)面部分の平行運動を可能する気密装置とから構成される。

先の実施例をベースにしたある特定の実施例では、この気密性は稜セグメント(75)から構成され、 ● この稜セグメントは、 ○ ピストン集合体の全ての境界稜(53)、 ○ 境界稜(53)の全長に隣接する滑動表面(52)部分、 ○ 境界稜(53)の上部(53s)及び下部(53i)稜部分に隣接するピストン集合体のシリンダー(51)面の縁を備える。 前記稜セグメント(75)は、ピストン(50)の頸部内の固定によりピストン(50)に運動学的に結合され、向き合う他のピストンのシリンダー(51)面上でこのピストン、すなわち、隣接して取り囲むピストン集合体のピストン(50)に軽くふれる滑道タイプの運動学的連結部を生み出すとともに、 ● 上部(76s)下部(76i)の2じゃま板継ぎ目(76)のバネ装置を用いて、ピストン(50)に関して滑動軸Wの直線平行運動だけを許すと同時に、それぞれ、境界稜(53)の上部稜(53i)部分と下部稜(53i)に沿うかあるいはそれにほぼ平行に置かれてそれぞれの部分が上部(36s)又は下部(36i)チャンバ頂点のうちの1点の軌跡を支える。この場合において、 ○ 各じゃま板継ぎ目(76)は延長された領域上で境界を区切ると同時に、シリンダー(51)面内で交差し、 ○ コーナーで稜セグメント(75)と接触状態となり、上部(53s)下部(53i)稜部分に平行な方向に応じてセグメントに直線平行運動を許し、 ○ この稜セグメント(75)に対してバネ装置を介して軽くふれ、 ○ その長さにわたり最小限の遊びでピストン(50)内に製作される鈍鋸歯状部と対応して嵌合する浮き上った鈍鋸歯状部(77)を持つことで、嵌合方向の平行運動の動きを許す。

先の実施例をベースにした全く特別な実施例では、気密装置はその形状が滑動面(52)上のほぼ稜(75)セグメントの ○ ずれに一致する単一または複数の補助セグメント(78)も備える。 ○ この気密装置は境界稜(53)に隣接しないものの、境界稜(53)の全長に近い滑動面(52)部分を備える。 ○ この気密装置は、少なくとも、上部(53s)及び下部(53i)稜部分のレベルで稜セグメント(75)と接触して(区画毎に接触している)この稜(75)セグメントを使った滑動面(52)を実現する。 ○ 前記稜セグメント(75)は、ピストンの頸部内での固定により動力学的にピストン(50)に結合されて、ピストン(50)に関して滑動軸Wの平行運動だけを許す滑道タイプの運動学的連結分を生み出すとともに、バネ装置を介して向かい合う他方のピストン、すなわち、隣接し取り囲むピストン集合体のピストンのシリンダー(51)面上で前記補助セグメント(78)に軽くふれる。

三つの前事例を除く、先の実施例のいずれかをベースにした特別な実施例では、ピストン集合体は次の各部から構成される。すなわち、 ● クランク軸(40)のクランクピン(42)旋回と可動構成要素(61)の滑道旋回(62)のこれら旋回軸がエンジンZ軸に平行な軸である外側半旋回軸を備えるピストン(50)、 ● シリンダー(51)面、滑動面(52)、境界稜(53)並びに搬送部(57)備えるとともに、滑動あるいは転がりの振幅の僅かな滑動軸Wに平行な軸の滑道(69)連結部を介してピストン(50)に関して直線平行運動で誘導される運動を行うことができ、その滑動面(52)が、境界稜(53)がほぼ平行運動する少なくとも1本の溝を備え、滑動軸Wに従う圧力維持手段を用いて、気密性及び/又は掻き落としの補助セグメント(78)を迎え入れる溝を備える防火面(68)、 ● 隣接し取り囲むN-1数のピストン集合体面の防火面(68)のシリンダー(51)面上で、ピストン(50)と防火面(68)との間のほぼ滑動軸W内で作動する1個あるいは複数個のバネ(70)を介して構成されるその滑動面(52)のN数ピストン集合体防火面(68)圧力維持装置、 ● そのジグザグのサイクル運動中に防火面(68)が受ける慣性力のほぼ完全な相殺を可能にする耐加速度装置(71)、その端部に、その重心をエンジンZ軸の方向に応じて防火面(68)の重心から然るべき位置に持っていく慣性制御引き金装置(71w)を備えて、 ○ ピストン(50)に関して滑動軸Wに垂直な軸に従って旋回し、 ○ 駆動連結部(71x)を介してその対向端を通り、 ○ その慣性制御引き金装置(71w)を備えた耐加速度レバー(71u)質量で割った防火面(68)質量の質量比に等しい増速比の応力増幅レバーのアームを伴った、滑動軸Wに従って防火面(68)をその相対平行運動に駆動する少なくとも1本の耐加速度レバー(71u)から構成される装置、の各部分である。

先の事例いずれかをベースにした特別な実施例では、Kが2以上のシリンダー数Kを備え、その場合、N駆動軸(39)のK倍あるいはKシリンダーの各N可動連結器のクランク軸(40)部分が、エンジンZ軸に平行に角度方向が決定されてシリンダー数Kで同期駆動され、かつ位相差調整が行われることで、クランク軸(99)列の軸に従ってそれぞれにつき一様な駆動軸数Nを形成して、そのとき、エンジンが2サイクルで作動していれば、クランク軸は360°/Kで、あるいは、エンジンが4サイクルで作動していれば、720°/Kで位相差調整されるクランクピン(42)Kを備える。

先の事例をベースにした特定の実施例では、隣接シリンダーの同一タイプの二本(吸入又は排気)の多岐管(20)は同じように隣接するため2対2で対で補強されると同時に、これらの二本のシリンダーが下死点時前後にそれらのチャンバ(35)へのガス掃気の流れがエンジンのZ軸に沿って対向する方向であるため、少なくとも一本の吸気又は排気の配管を持つ。これらの対補強される多岐管は1→2吸気多岐管(91u)、2→1排気多岐管(90)、及び2→2排気多岐管(91)と名付ける。

先のいずれかの構成をベースにした特定の実施例は、ピストン(50)又はピストン集合体に搭載され気密に取り付けられる少なくとも1本の直接インジェクター又は点火プラグ(58)を備え、インジェクター又は点火プラグの頭部は、ピストン集合体のシリンダー(51)面領域の孔(58w)を介してチャンバ(35)に通じ、システム的に、圧縮による点火エンジンのプラグとインジェクターのシリンダー(51)面燃焼部分に通じる。

先の事例をベースにした特別な実施例では、直接インジェクター(58)は、噴射制御装置により制御され、そのタイプは同一ピストン集合体のクランク軸(40)又は駆動軸(39)により駆動されるインジェクターポンプ(58v)のものであって、この場合、前記クランク軸(40)がそのクランクピン(42)上にカム(43)を備えるとともに、シリンダーヘッド用に頭部にカム付きの軸棒として構成され、そのとき、ここではその機能はインジェクターポンプ(58v)の圧縮作動機構によるピストン(50)又はピストン集合体により果たされインジェクターレバー(44)で構成できる作動機構を備える。

先の事例のいずれかをベースにした特別な実施例では、少なくとも1シリンダーがレーザー光線(45)をレーザーの波長を通過させる光学装置を介してチャンバ内に収束させ、そのレーザー面がピストン集合体のシリンダー(51)面燃焼部分に位置する少なくとも1レーザーによる点火装置を持つ。 レーザーによる点火装置は次のグループの単一又は複数の構成要素により特徴づけられる。 ● レーザー光線(45u)の収束点、すなわち、点火点の位置は上死点に関して僅かだけ先行する時点のレーザーパルスによる点火の瞬間に、チャンバ(35)中心、すなわち、シリンダー中心の近くにある。 ● 光学装置はピストン(50)又はピストン集合体に固定される補助光学部品装置(46v)及び車台集合体上に配置される固定のレーザー源を備える主光学部品装置(46u)上に取付けられる2台の光学部品装置により構成される。レーザー光線は固定の主光学部品装置(46u)より前進した後、可動の補助光学部品装置(46v)を通して、その2光学部品装置により車台集合体又はエンジンハウジングのピストン集合体が分離される隙間により分離され、サイクルの時点に光学的に受け入れられるか、あるいはレーザーパルスが生じるようにその2光学部品装置の相互の位置が揃えられる。 ● レーザー源などの光学装置はピストン集合体上に配置される。レーザー源の電源供給は自在でかつ固定の車台集合体から可動のピストン集合体へと進む。

先の事例のいずれかをベースにした特定の実施例は、エンジンZ軸の平行軸に従って旋回するエンジンZ軸廻りにバランスをとった少なくとも2か所の環状の割り付けで配置される少なくとも2台の偏心装置(81)から構成される少なくとも1台の動的平衡装置を備え、それぞれ、クランク軸と連動する偏心装置(80)を駆動する車並びに偏心装置(81)に結合される偏心装置(調和器に応じて82u又は82v))の駆動ピニオンを介した駆動軸(39)又はクランク軸(40)との噛合により、軽減される前のエンジンZ軸による上下動慣性トルク調和器と同一サイクルの平均速度で回転駆動される。

先の事例のうちのいずれかをベースにした特殊なある実施例は、次のグループの組合せあるいは非組合せの一様かつ冗長化される1個又は複数個の構成要素を備える過供給装置(95)を装備する。すなわち、 ● エンジン出力軸(11)を介して固定比で機械的に駆動される吸気体積測定コンプレッサー、 ● 体積測定又は電動遠心力を利用したコンプレッサー、 ● 車台集合体に結合されると同時に、各シリンダー毎にピストン集合体の廻りの体積を封じ込める圧縮ケーシングであって、その中に吸気多岐管(20s)手前の吸気ガスを通せばチャンバ(35)体積が増大するとき圧縮が生ずる圧縮ケーシング、 ● 吸気回路のガスを圧縮するコンプレッサー(97)で、そのタービン(96)が排気ガスを膨張させる単純なターボコンプレッサー、 ● その機械的軸棒がエンジン発電機に直接結合されるターボコンプレッサー、 ● その軸棒が減速機を介してエンジン出力軸棒に機械的に結合されるターボコンプレッサー、 ● 機械的に複合、すなわち、機械的にエンジン出力軸棒に結合されるタービン、 ● 特に、本発明による単気筒エンジン向けのタービンなしの排気装置、 ● 圧縮段階の後、エンジン内吸気ガスを冷却する過供給エアラジエータ、 ● 吸気ガス中への再導入目的の排気ガス部分を採取する排気ガス再循環閉回路、 ● 排気ガス由来の吸気ガス部分を冷却する再循環排気ガスラジエータ、 ● 複数並列タービンを備える排気回路上流の排気分岐管を閉鎖する少なくとも1ヶ所の仕切弁(94)、のグループである。

先の事例をベースにした特定の実施例は、少なくとも2個のシリンダーを備え、その過供給装置(95)は吸気回路及び排気回路に少なくとも1台のターボコンプレッサーおよび逆止弁(93)を備えて、体積測定コンプレッサーを備えてない。 先の事例のいずれかをベースにした特定の実施例では、各ピストン集合体は、クランク軸(40)内に設置される少なくとも1本の圧力下の管路を経由して循環し、クランクピン(42)の支承領域に到達し、以降も複数の管路をピストン(50)内部から、排気搬送部(57i)などピストン集合体のシリンダー(51)面の燃焼部分(48v)や滑動部分(48u)の高温内壁近傍へと進む潤滑オイルを介して冷却されて、そのあと、オイルは、車台集合体に結合されるエンジンケーシングの内側に封じ込められるピストン集合体を取り囲む間隙の中にはじき出される。

特別な実施例では、このグループ装置は、 ● 陸上又は海上あるいは航空車両、 ● 直接又はロータ駆動プロペラを備えた推進装置グループ、 ● 直接駆動同軸反転プロペラを備える推進装置グループ、 ● 熱エンジンが電気又は空圧又は油圧と組合せた直列又は並列ハイブリッド牽引チェーン、 ● 少なくとも1台のランキンサイクル熱力学第2エンジンから構成されるコジェネ装置、 ● 発電機、 先の特徴のいずれかによる熱エンジンを装備した装置、である。

エンジン用語 部品は表示を簡単にする目的で上部及び下部と規定される。このことでエンジン角度が固定されることはない。慣例により、 単気筒につき、s = 上部 = 吸気、/i = 下部 = 排気多気筒は倒置形を含むことがある。添字 a, b, c, d, ,などは、好ましくは4のN数の、運動学上のグループの異なる構成要素を意味する。 添字u、 v、 w、 xは近くの構成要素を意味する。

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