電動圧縮機

申请号 JP2012146593 申请日 2012-06-29 公开(公告)号 JP6001356B2 公开(公告)日 2016-10-05
申请人 株式会社ヴァレオジャパン; 发明人 木曽 教勝; 箕輪 昌賢;
摘要
权利要求

ハウジングと、このハウジング内に回転可能に支承されたシャフトと、前記ハウジング内に収容され、前記シャフトに固定されたロータとこのロータの軸方向両端面にそれぞれエアギャップを介して対向配置された第1のステータ及び第2のステータとを有するアキシャルギャップ型のモータと、このモータにより駆動される圧縮機構とを備えた電動圧縮機において、 前記ハウジングは、前記第1のステータが固定される第1のハウジング部材と前記第2のステータが固定される第2のハウジング部材とを有して構成され、 前記第1のステータと前記第2のステータはそれぞれ独立したリード線を有し、このリード線間の電気的結合を前記ハウジングの内部で行うようにしたことを特徴とする電動圧縮機。前記第1のステータの前記リード線および前記第2のステータの前記リード線の端部にはそれぞれコネクタが設けられ、前記第1のステータと前記第2のステータとの電気的結合は、これらのコネクタを互いに接続することで行われることを特徴とする請求項1記載の電動圧縮機。前記コネクタは、それぞれ対応するハウジング部材の内部で位置決めされていることを特徴とする請求項2記載の電動圧縮機。前記コネクタは、それぞれ対応するハウジング部材に直接固定されていることを特徴とする請求項3記載の電動圧縮機。前記コネクタは、それぞれ対応するステータに固定されていることを特徴とする請求項3記載の電動圧縮機。前記第1及び第2のハウジング部材は互いに接合される接合端面をそれぞれ有し、前記コネクタのうちの一方は接続凸部を有し、前記コネクタのうちの他方は前記接続凸部が勘合される接続凹部を有し、 前記第1のハウジング部材と前記第2のハウジング部材の接合端面を接合することにより、このハウジング部材の接合と、前記コネクタの接続凸部と接続凹部の接続とが同時になされることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の電動圧縮機。前記第1のハウジング部材には、インバータ装置が設けられ、前記第1のステータは前記インバータ装置に接続され、前記第2のステータは、前記第1のステータを介して前記インバータ装置に接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電動圧縮機。

说明书全文

本発明は、車両用空調装置の冷凍サイクル等に用いられる電動圧縮機、特に、駆動源として、ハウジング内に収容されたアキシャルギャップ型のモータを利用する電動圧縮機に関する。

従来、この種の電動圧縮機として、下記する特許文献1に示されるものが公知となっている。 この電動圧縮機は、密閉容器と、密閉容器内に配置された圧縮機構部と、密閉容器内の低圧側に配置され、回転軸を介して圧縮機構部を駆動するアキシャルギャップ型モータとを備えている。この圧縮機に用いられるアキシャルギャップ型モータは、シャフトに固定されたロータと、ロータの軸方向両側にエアギャップを介して対向配置された第1のステータおよび第2のステータとを有して構成されている。 それぞれのステータは、ステータコアと励磁コイルとからなり、ステータコアは、円盤状のバックヨークと、このバックヨークからロータ側に向かって立設し、円周方向に所定の間隔を置いて設けられた複数のティースとを備え、ティースの外周面に三相の励磁コイルが巻回されている。

特開2008−172918号公報

このように、ロータの軸方向両側にステータが設けられたアキシャルギャップ型モータにおいては、円滑なロータ回転を促すために、それぞれのステータの励磁コイルに、同位相の電流を流すことが前提となっており、このため、それぞれのステータの励磁コイルは、電源より直列に接続されている必要がある。

上述した従来構成において、圧縮機構部、第1のステータ、シャフトが挿入されたロータ、第2のステータが予め組み合わされたサブアッセンブリを密閉容器に組み込む場合には、それぞれの相対位置を予め規定するための部材が必要となる。このため、構造が複雑になるととともに、各部品の取り扱い自由度が損なわれる不都合がある。

また、個々の部品を順次組み付ける場合は、ロータの軸方向両側に第1のステータおよび第2のステータが配されているため、両ステータ間を接続するリード線の余長を長く確保してそれぞれのステータを順次密閉容器に取り付ける必要がある。このため、余剰に長いリード線が必要となるとともに、この長いリード線が他の部位と擦れて組付け時または運転時に損傷する恐れがある。

本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、構造を簡略化して部品の取り扱い自由度を高め、また、ステータのリード線の余長を長く確保することを不要にしてリード線の損傷の恐れを無くした電動圧縮機を提供することを主たる課題としている。

上記課題を達成するために、本発明に係る電動圧縮機は、ハウジングと、このハウジング内に回転可能に支承されたシャフトと、前記ハウジング内に収容され、前記シャフトに固定されたロータとこのロータの軸方向両端面にそれぞれエアギャップを介して対向配置された第1のステータ及び第2のステータとを有するアキシャルギャップ型のモータと、このモータにより駆動される圧縮機構とを備えた電動圧縮機において、前記ハウジングは、前記第1のステータが固定される第1のハウジング部材と前記第2のステータが固定される第2のハウジング部材とを有して構成され、前記第1のステータと前記第2のステータはそれぞれ独立したリード線を有し、このリード線間の電気的結合を前記ハウジングの内部で行うようにしたことを特徴としている。

したがって、第1のステータと第2のステータがそれぞれ独立したリード線を有し、それらがハウジングの内部で電気的に結合されるので、第1のステータを取り付けた第1のハウジング部材と第2のステータを取り付けた第2のハウジング部材をそれぞれ独立して取り扱うことが可能となり、また、リード線の余長を長く確保することが不要となる。このため、過剰に長いリード線が損傷する恐れがなくなる。

ここで、前記第1のステータの前記リード線および前記第2のステータの前記リード線の端部にそれぞれコネクタを設け、第1のステータと第2のステータとの電気的結合をこれらのコネクタを互いに接続することで行うことが望ましい。 このような構成によれば、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材の組み付け時にそれぞれのリード線をハウジングの内部においてコネクタの組み付けによって電気的に結合できるので、組付け作業が容易となる。

このようなコネクタは、それぞれ対応するハウジング部材の内部で位置決めされていることが好ましい。 それぞれのコネクタを対応するハウジング部材の内部で位置決めすることで、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材とを組み付けと同時にコネクタ同士の組み付けも可能となる。

コネクタをハウジング部材に位置決めさせる構成としては、それぞれ対応するハウジング部材に直接固定させるようにしても、それぞれの対応するステータに固定させるようにしてもよい。 前者の構成によれば、ステータのハウジングへの固定とは別にコネクタをハウジングに固定するので、組付け自由度を大きくすることが可能となり、また後者の構成によれば、ステータをハウジング部材へ固定すると、コネクタをハウジング部材に対して同時に位置決めすることが可能となるので、組み付け作業が簡易となる。

より具体的には、第1及び第2のハウジング部材は互いに接合される接合端面をそれぞれ有し、コネクタのうちの一方は接続凸部を有し、コネクタのうちの他方は前記接続凸部が勘合される接続凹部を有し、前記第1のハウジング部材と前記第2のハウジング部材の接合端面を接合することにより、このハウジング部材の接合と、前記コネクタの接続凸部と接続凹部の接続とが同時になされるようにしてもよい。 このような構成においては、ハウジング部材の組み付けと同時にそれぞれのコネクタが結合されるので、組み付け作業を簡易かつ効率的に行うことが可能となり、また、ハウジング部材の接合面が接合する前にコネクタの接続凸部と接続凹部の勘合が始まるので、一方のハウジング部材がロータの磁により吸引されても急激なハウジング同士の接合衝突を回避することが可能となる。

なお、インバータ装置が圧縮機に一体化される構成においては、前記第1のハウジング部材に、インバータ装置を設け、前記第1のステータを前記インバータ装置に接続し、前記第2のステータを、前記第1のステータを介して前記インバータ装置に接続する(インバータに対して第1のステータと第2のステータとを直列接続する)ようにするとよい。 このようにすれば、ハウジングの外表面でのリード線の引き回しがなくなり、リード線を破損する恐れがなくなる。

以上述べたように、本発明の電動圧縮機によれば、圧縮機の駆動源となるアキシャルギャップモータを、シャフトに固定されたロータとこのロータの軸方向両端面にそれぞれエアギャップを介して対向配置された第1のステータ及び第2のステータとを有して構成し、ハウジングを第1のステータが固定される第1のハウジング部材と第2のステータが固定される第2のハウジング部材とを有して構成し、第1のステータと第2のステータをそれぞれ独立したリード線を設け、それぞれのリード線間の電気的結合をハウジングの内部で行うようしたので、第1のステータを取り付けた第1のハウジング部材と第2のステータを取り付けた第2のハウジング部材をそれぞれ独立して取り扱うことが可能となる。またリード線の余長を長く確保する必要がなく、リード線が損傷を受けたりする恐れもなくなる。

図1は、本発明に係る電動圧縮機の全体構成を示す図であり、(a)はその側断面図であり、(b)は(a)のA−A線で切断した断面図である。

図2(a−1)〜(a−3)は、フロント側のハウジング部材(第1のハウジング部材)に第1のステータが収容された状態を示すもので、(a−1)はその側断面図、(a−2)は(a−1)をフロント側から見た図、(a−3)は(a−1)をリア側から見た図である。また、図2(b−1)〜(b−2)は、リア側のハウジング部材(第2のハウジング部材)に第2のステータが収容された状態を示すもので、(b−1)はその側断面図、(b−2)は(b−1)をフロント側から見た図である。

図3は、本発明に係る電動圧縮機の分解斜視図である。

図4(a−1)〜(a−4)は、フロント側のステータ(第1のステータ)を示すもので、(a−1)はその側面図、(a−2)は(a−1)をフロント側から見た図、(a−3)は(a−1)をリア側から見た図、(a−4)は(a−1)を上方から見た図である。また、図4(b−1)〜(b−3)は、リア側のステータ(第2のステータ)を示すもので、(b−1)はその側面図、(b−2)は(b−1)をフロント側から見た図、(b−3)は(b−1)を上方から見た図である。

図5(a)は、ハウジング部材にステータを組み付ける前の状態を示す斜視図であり、図5(b)は、ハウジング部材にステータを組み付けた状態を示す斜視図である。

図6は、本発明に係る電動圧縮機を示す概念図と、この圧縮機に用いられるターミナル及びコネクタを示す図である。

図7は、本発明に係る電動圧縮機のコネクタの取り付け状態を示す図であり、ハウジング内部のステータ及びロータを割愛して記載した一部切り欠きの断面図である。

図8は、コネクタの取り付け構造の他の例を示す図であり、図8(a−1)〜(a−3)は、フロント側のステータ(第1のステータ)を示すもので、(a−1)はその側面図、(a−2)は(a−1)をリア側から見た図、(a−3)はその斜視図である。また、図8(b−1)〜(b−3)は、リア側のステータ(第2のステータ)を示すもので、(b−1)はその側面図、(b−2)は(b−1)をフロント側から見た図、(b−3)はその斜視図である。

以下、本発明に係る電動圧縮機について、図面を参照しながら説明する。 図1において、電動圧縮機1は、例えば、冷媒を作動流体とする冷凍サイクルに用いられるものであり、アルミ合金で構成されたハウジング2内に、図中左方においてアキシャルギャップ型のモータ3を配設し、また、図中右側において前記モータ3により駆動される圧縮機構4を配設している。尚、図1において、図中左側を電動圧縮機1の前方、図中右側を電動圧縮機の後方としている。

ハウジング2は、この例では、フロント側の第1のハウジング部材5とリア側の第2のハウジング部材6とから構成され、これら2つのハウジング部材5,6がボルト14(図3に示す)により軸方向に締結されている。

第1のハウジング部材5は、図2にも示されるように、中程に仕切壁5aが形成された筒状形状のもので、仕切壁5aよりもフロント側にフロント端が開口されたインバータ収容筒状部5bが形成され、また、仕切壁5aよりもリア側にリア端が開口されたモータ収容筒状部5cが形成されている。仕切壁5aには、後述する第1のステータ21のバックヨーク21aの軸方向位置を規定するためのスラスト面5e、ハーメチック端子からなるターミナル7を取り付けるターミナル装着孔9、及びこのターミナル装着孔9に続いて形成され、ターミナル7に装着されるクラスタ8を配設すると共にシャフト10の先端にねじ等によって固定された位置検出センサを構成する検出用磁石11が設けられた回転体12を配設する凹部13とが設けられている。また、モータ収容筒状部5cには、圧縮機4で圧縮するための冷媒を導入する吸入口15(図3、図5、図7に示す)が形成されている。

第2のハウジング部材6は、中程に仕切壁6aが形成された筒状形状のもので、仕切壁6aよりもフロント側にフロント端が開口されたモータ収容筒状部6bが形成され、また、仕切壁6aよりもリア側にリア端が開口された圧縮機構収容筒状部6cが形成されている。仕切壁6aには、後述する第2のステータ22のバックヨーク22aの軸方向位置を規定するためのスラスト面6e及びシャフト10を貫通支持するボス部6dが一体形成され、また、圧縮機構収容筒状部6cには、圧縮機構4で圧縮した冷媒を吐出する吐出口16(図3、図5、図7に示す)が形成されている。

前記アキシャルギャップ型のモータ3は、前記第1のハウジング部材5と第2のハウジング部材6とを組み付けた際に、第1のハウジング部材5の仕切壁5aとモータ収容筒状部5c、及び、第2のハウジング部材6の仕切壁6aとモータ収容筒状部6bによって囲まれて構成されるモータ収容空間17に収容され、前記圧縮機構4は、第2のハウジング部材6の圧縮機構収容筒状部6cに収容されている。前記モータ収容空間17は、第1のハウジング部材5のモータ収容筒状部5cに形成された吸入口15(図3、図5、図7に示す)と連通しており、圧縮機構4へ冷媒を導く低圧経路を構成している。 また、第1のハウジング部材5の仕切壁5aとインバータ収容筒状部、及び、インバータ収容筒状部の開口端を閉塞する蓋体18とによってインバータ収容空間19が画成され、このインバータ収容空間19には、インバータ装置30(図6において概念的に示す)が収容されている。

アキシャルギャップ型のモータ3は、図3にも示されるように、シャフト10に固定される円盤形状のロータ20と、このロータ20のフロント側に軸方向にエアギャップを介して対向配置された第1のステータ21と、ロータ20のリア側に軸方向にエアギャップを介して対向配置された第2のステータ22とを有している。

ロータ20は、その円周に沿って扇状の永久磁石23が複数配列されており、中央にシャフト10を挿通させる通孔20aが形成されている。

第1のステータ21と第2のステータ22は、図4及び図5にも示されるように、中央に孔を有する磁性体からなる円盤状のバックヨーク21a,22aと、このバックヨーク21a,22aからロータ側に向かって軸方向に立設し、周方向に等間隔に配設された複数のティース21b,22bと、この複数のティース21b,22bのそれぞれを差し込むように、予め巻回して形成された三相の励磁コイル21c,22cとを有して構成されている。 インバータ収容空間19に収容されたインバータ装置30は、仕切壁5aに設けられたターミナル7を介して第1のステータ21の励磁コイル21cに接続され、この第1のステータ21の励磁コイル21cから引き出されたリード線26を第2のステータ22の励磁コイル22cから引き出されたリード線27と互いに電気的に接続している。したがって、第1のステータ21の励磁コイル21cと第2のステータ22の励磁コイル22cとは、図6に示されるように、インバータ装置30に対して直列に接続され、同位相の電流が供給されるようになっている。 そして、それぞれのステータ21,22は、バックヨーク21a,22aの一部を径方向外側へ突出させることで形成させたねじ留め代21a−1,22a−1を対応するハウジング部材5,6のスラスト面5e,6eにねじ留めすることで固定されている。

それぞれのステータ21,22の励磁コイル21c,22cから引き出されたリード線26,27は、ハウジングの内側で(モータ収容空間17内で)互いに電気的に接続されているもので、この例では、第1のステータ21の励磁コイル21cから引き出されているリード線26の先端に接続凸部33(例えば、丸ピン状のプラグ端子)を備えた第1のコネクタ31が設けられ、第2のステータ22の励磁コイル22cから引き出されたリード線27の先端に、前記接続凸部33が圧入された状態で嵌合される接続凹部34(例えば、前記プラグ端子を挿入嵌合するソケット端子)を備えた第2のコネクタ32が設けられている。 それぞれのコネクタ31,32は、それ自体公知のもので、例えば、第1のコネクタ 31にあっては、3相線に対応して3本の接続凸部33が直線状に配列されてコネクタ本体31aから平行に突設され、コネクタ本体31aの側面には、側方へ突出するフランジ部31bが設けられ、このフランジ部31bにコネクタ31を固定するためのねじ51(図3に示す)を挿通させる通孔31cが形成されている。これに対して、第2のコネクタ32にあっては、3本の接続凸部33が嵌合する3つの接続凹部34が前記接続凸部33のピッチに合わせて直線状に配列され、コネクタ本体32aの側面には、側方へ突出するフランジ部32bが設けられ、このフランジ部32bにコネクタを固定するためのねじ53(図3に示す)を挿通させる通孔32cが形成されている。

それぞれのコネクタ31,32は、図7にも示されるように、ステータ21,22のねじ留め代21a−1,22a−1のスラスト面5e,6eと対峙する側と反対側においてステータ21,22とハウジング部材5,6の間に形成される間隙61,62に収容されており、対応するハウジング部材に形成された段部35,36にねじ51,53によって固定されている。これによって、それぞれのコネクタ31,32は、対応するハウジング部材5,6の内部で位置決めされている。ハウジング部材5,6が組み付けられた状態においては、互いのコネクタ31,32がハウジング部材5,6の接合面とほぼ同一の接合面で嵌合されるようになっている。

なお、圧縮機構4は、例えば、ベーン型であり、仕切壁6aを貫通して圧縮機構収容筒状部6c内に突出されたシャフト10の所定位置に圧入により固装された圧縮機ロータ41と、第2のハウジング部材6の圧縮機構収容筒状部6cにシャフト10の軸方向で嵌合してこのハウジング部材6と共に前記圧縮機ロータ41を収容するシリンダ部材42と、圧縮機ロータ41に摺動自在に取り付けられ、シリンダ部材42の内周面に摺接して圧縮室40を画成する図示しないベーンとを有して構成されている。

シリンダ部材42は、圧縮機構収容筒状部6cへの挿入先端側となるフロント側に圧縮機ロータ41を収容するロータ収容部43が形成され、ボルト44をモータ収容空間側(フロント側)から軸方向に仕切壁6aを介して螺合させることで第2のハウジング部材6に対して軸方向に固定されている。前記シャフト10は、圧縮機ロータ41から突出したリア側端がシリンダ部材42の中央に形成された軸受孔45に挿入され、この軸受孔45にプレーンベアリング46を介して回転自在に軸支されると共に、ボス部6dを貫通する部分でプレーンベアリング47を介して回転自在に軸支されている。

したがって、圧縮機ロータ25は第1のハウジング部材5の仕切壁5aとシリンダ部材42とによってハウジング2に対する軸方向位置が規定され、これにより、ハウジング2に対するシャフト10の軸方向位置が規定されるようになっており、圧縮機構4が組み付けられた状態においては、シャフト10に固定される前記ロータ20のハウジング2に対する軸方向位置が規定されるようになっている。

このような電動圧縮機は、前記モータ収容空間17に吸入口15を介して流入された冷媒が、モータ3を冷却しつつ仕切壁6aに形成された図示しない通路を介して圧縮機構4の圧縮室40に導かれ、圧縮機ロータ41の回転により吸入された冷媒を圧縮して図示しない吐出経路を介して吐出口16から吐出されるようになっている。

以上の構成において、上述した電動圧縮機1を組み立てるには、先ず、圧縮機ロータ41にシャフト10を圧入してシャフト10の所定位置に圧縮機ロータ41を固定し、圧縮機ロータ41のベーン溝にベーンを挿入し、その状態で、圧縮機ロータ41が固定されたシャフト10のリア端をシリンダ部材42の軸受孔45にプレーンベアリング46を介して挿着すると共に、シャフト10を第2のハウジング部材6のリア側からプレーンベアリング47を介して仕切壁6aのボス部6dに挿通させ、シリンダ部材42を第2のハウジング部材6に軸方向に嵌合させる。 そして、この状態を保持するために、仕切壁6aのフロント側からボルト44を該仕切壁6aを貫通させてシリンダ部材42に螺合させ、第2のハウジング部材6(仕切壁6a)にシリンダ部材42を軸方向で固定する。

以上のようにして、第2のハウジング部材6に圧縮機構4を組み付けた後に、第2のステータ22を第2のハウジング部材6のモータ収容筒状部6b内に挿入し、この第2のステータ22のねじ留め代22a−1をボルト52によって仕切壁6aのスラスト面6eに固定することで軸方向の位置を規定する。その後、第2のコネクタ32を第2のステータ22のねじ留め代22a−1を覆うように第2のステータ22と第2のハウジング部材6との間の間隙62に挿入し、ねじ53によって第2のハウジング部材6に固定することでハウジング内での位置を規定する。

また、第1のハウジング部材5のターミナル装着孔9にモータ収容空間17からターミナル7を封止部材(O−リング)54を介して装着し、このターミナル7のモータ側の端子に第1のステータ21の励磁コイル21cに接続されているクラスタ8を装着する。 そして、第1のステータ21を第1のハウジング部材5のモータ収容筒状部5c内に挿入し、この第1のステータ21のねじ留め代21a−1をボルト56によって仕切壁5aのスラスト面5eに固定することにより軸方向位置を規定する。その後、第1のコネクタ31を第1のステータ21のねじ留め代21a−1を覆うように第1のステータ21と第1のハウジング部材5との間の間隙61に挿入し、ねじ51によって第1のハウジング部材5に固定することでハウジング内での位置を規定する。

その後、ロータ20をシャフト10の所定位置に外装してシャフト10に螺合されるナット50により軸方向での位置を固定し、その後、位置検出センサの回転体12をシャフト10の先端にねじ57により固定する。 そして、第1のステータ21が取付けられた第1のハウジング部材5の開口端を第2のステータ22が取り付けられた第2のハウジング部材6の開口端に周方向で位置を合わせつつ近づけ、ロータ20を覆うように互いのハウジング部材5,6の開口端を突き合わせる。

これにより、第1のステータ21と第2のステータ22との間に所定のエアギャップを介してロータ20が配置され、それぞれのコネクタ31,32は対応するハウジング部材5,6に位置が規制されているので、第1のハウジング部材5と第2のハウジング部材6とを組み付けると同時に、コネクタ31の接続凸部33がコネクタ32の接続凹部34に圧入嵌合して第1のステータ21のリード線26と第2のステータ22のリード線27がコネクタ31,32を介して互いに電気的に接続されるようになる。

なお、インバータ収容空間19においては、図示しないインバータ装置が所定位置に設置され、位置検出センサを構成するホール素子が仕切壁5aを隔てて回転体12と対峙するように設けられ、インバータ装置30の図示しないクラスタがターミナル7のインバータ側端子に接続される。なお、図3において、55は、第1のハウジング部材5と第2のハウジング部材とを連結させる場合に間に介在させるガスケットである。

したがって、インバータ装置30からの三相電流の供給は、ターミナル7を介して第1のステータ21の励磁コイル21cに供給され、その後、この励磁コイル21cに接続されたリード線26からコネクタ31,32及び第2のステータ22のリード線27を介して、第2のステータ22の励磁コイル22cへ供給される。

このように、第1のハウジング部材5と第2のハウジング部材6の組み付けと同時に、第1のステータ21に接続されるリード線26と第2のステータ22に接続されるリード線27とがハウジングの内部で電気的に接続されるので、組付け作業を容易に行なうことが可能となる。 また、第1のステータ21と第2のステータ22がそれぞれ独立したリード線26,27を有しているので、第1のステータ21を取り付けた第1のハウジング部材5と第2のステータ22を取り付けた第2のハウジング部材6をそれぞれ独立して取り扱うことができ、リード線26,27は、コネクタ31,32に接続する長さがあれば足りるので、余長を長く確保する必要がなくなる。

また、各ステータ21,22のハウジング部材5,6への固定とは別にコネクタ31,32をハウジング部材5,6に固定するので、組付け自由度が大きく、また、ハウジング部材5,6の接合面が接合する前に第1のコネクタ31の接続凸部33と第2のコネクタ32の接続凹部34の勘合が始まるので、一方のハウジング部材がロータ20の磁力により吸引されても急激なハウジング同士の接合衝突を回避することが可能となる。

なお、上述の構成においては、それぞれのステータ21,22のリード線に設けられたコネクタ31,32を対応するハウジング部材5,6に固定する例を示したが、コネクタ31,32は、図8に示されるように、対応するステータ21,22の例えばバックヨーク21a、22aに径方向に突出したコネクタ固定部21a−2を設け、このコネクタ固定部21a−2,22a−2に固定するようにしてもよい。このような構成においては、ステータ21,22をハウジング部材5,6に固定すれば、コネクタ31,32をハウジング部材5,6に対して同時に位置決めすることが可能となるので、組み付け作業が一層簡易となる。

また、電動圧縮機を構成する各部の構成は、上述の構成に限定されるものではなく、他の構成に置き換えてもよい。例えば、回転体12をシャフト10に固定する手段としてねじ57を用いた例を示したが、他の固定手段で代替してもよい。また、圧縮機構4としてベーン型の例を示した、スクロール型であってもよい。

1 電動圧縮機 2 ハウジング 3 モータ 4 圧縮機構 5 第1のハウジング部材 6 第2のハウジング部材 10 シャフト 20 ロータ 21 第1のステータ 22 第2のステータ 26,27 リード線 30 インバータ装置 31 第1のコネクタ 32 第2のコネクタ 33 接続凸部 34 接続凹部

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