Electric pump and electric pump mounting structure

申请号 JP2010032095 申请日 2010-02-17 公开(公告)号 JP2011137440A 公开(公告)日 2011-07-14
申请人 Jtekt Corp; 株式会社ジェイテクト; 发明人 YAMAMORI MOTOYASU; HAYASHI NORIYASU; KANDA DAICHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an electric pump and an electric pump mounting structure, which reduce the size in the radial direction and the space of a mounting face by dispensing with flanges for installation, reduce the number of components and simplify the installation by dispensing with bolts for the installation.
SOLUTION: The electric pump 10 includes: a second housing 60 and a first housing 62 separated from each other in an axial direction; a stator part 20 accommodating an annular coil part 22; an outer rotor part 30 driven rotatively based on the magnetic field of the coil part 22 inside the housings; and an inner rotor 40 rotatably supported by a support shaft part 50 eccentric to the outer rotor part 30 and having an outer peripheral face engaged with the inner peripheral surface of the outer rotor part 30. The second housing 60 is press-fitted onto the support shaft part 50, to which the first housing 62 is fixed, from one side in the axial direction and catches the outer rotor part 30 and the stator part 20 from both sides in the axial direction.
COPYRIGHT: (C)2011,JPO&INPIT
权利要求
  • ハウジングと、
    コイル部を有する円環状のステータ部と、
    前記ステータ部の内側に前記ステータ部と同軸上に配置されて前記コイル部の磁界に基づいて回転駆動されるアウタロータ部と、
    前記アウタロータ部の回転軸に対して偏心した軸位置に支持された支持シャフト部によって前記アウタロータ部の内側に回転可能に支持され、前記アウタロータ部の内周面と係合する外周面を有するインナロータと、
    を備えた電動ポンプにおいて、
    前記ハウジングは、軸方向に分割された第1ハウジングと第2ハウジングからなり、
    前記第1ハウジングは、前記支持シャフト部に固定され、
    前記第2ハウジングは、前記支持シャフト部の軸方向の一方側から圧入外嵌されて当該支持シャフト部の一方側に固定され、
    前記支持シャフト部にて固定された前記第1ハウジングと前記第2ハウジングは、前記ステータ部を軸方向両側から挟持しており、前記アウタロータ部と前記インナロータについては回転可能となるように軸方向両側から保持している、
    電動ポンプ。
  • 請求項1に記載の電動ポンプであって、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングには、前記ステータ部とインロー嵌合するためのインロー部を有している、
    電動ポンプ。
  • 請求項1または2に記載の電動ポンプであって、
    前記第1ハウジングと前記支持シャフト部とが一体的に形成されている、
    電動ポンプ。
  • 請求項1または2に記載の電動ポンプであって、
    前記第1ハウジングは、前記支持シャフト部の軸方向の他方側から圧入外嵌されて前記支持シャフト部の他方側に固定されている、
    電動ポンプ。
  • 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動ポンプであって、
    前記支持シャフト部は軸方向に貫通孔を有する中空形状であり、
    前記支持シャフト部の前記貫通孔に固定部材を挿入することにより、相手部材に固定され得る構造を有している、
    電動ポンプ。
  • 請求項5に記載の電動ポンプを相手部材に固定する電動ポンプの取付け構造であって、
    相手部材には、前記支持シャフト部の貫通孔に挿通可能な固定部材が設けられており、
    前記固定部材の先端には、前記固定部材が挿通された前記電動ポンプにおける相手部材の側とは反対側の面を係止する爪部が形成されている、
    電動ポンプの取付け構造。

  • 说明书全文

    この発明は電動ポンプに関する。 具体的には電動モータをポンプの外径側に配置し、電動モータの永久磁石とポンプのアウタギアを一体化することで軸方向の小型化を図った電動ポンプに関する。

    車両の運転状態に応じてエンジンを停止及び始動するエンジン自動停止制御を備えた車両では、エンジン始動時に変速機の油圧回路の油圧を確保することが必要である。 そこで、エンジン自動停止制御を備えた車両は、エンジンの回転を利用して油圧を供給する機械式ポンプの他に、エンジン始動時に変速機の油圧回路に油圧を供給する電動ポンプを備えている(特許文献1参照)。
    また、アンチロックブレーキシステム(以下、ABSと呼ぶ)を採用する車両では、ABSを作動させる油圧を確保するために、ABS制御用の電動ポンプを備えている。
    これらの電動ポンプは、搭載スペースを考慮すると、できるだけ小型であることが望ましい。

    ここで、特許文献2には、電動モータをポンプの外径側に配置し、電動モータの永久磁石とポンプのアウタギアを一体化することで軸方向の小型化を図った電動ポンプが記載されている。
    図5に、特許文献2に記載の電動ポンプと同様の構造の、従来技術による電動ポンプ110の軸方向断面図を示す。 電動ポンプ110は、モータ120を構成するステータ部122及び永久磁石124を、ポンプ130を構成するアウタギア132及びインナギア134の外径側に配置し、モータ120の永久磁石124とポンプ130のアウタギア132とを接合した構成とされている。 そして、モータ120とポンプ130がハウジング140とハウジング142の間に配置され、ハウジング140とハウジング142はそれぞれの端部に形成されたフランジ141、フランジ143にボルト144が挿通されて互いに組付けられている。
    そして、ステータ部122への通電により、モータ120の永久磁石124とポンプ130のアウタギア132が一体で回転し、それに伴い、ポンプ130のインナギア134が従動回転することによりポンプ作用が生じる構成とされている。

    特開2001−99282号公報

    特開2003−129966号公報

    しかしながら、図5に示した電動オイルポンプは、組付けのためにハウジングにフランジが必要であり、径方向の大型化を招く。 また、組付けのためのボルトが必要であり、部品点数の増大を招く。

    そこで、本発明が解決しようとする課題は、組付けのためのフランジを不要とし、径方向の小型化及び取付面の省スペース化を図るとともに、組付けのためのボルトを不要とし、部品点数の削減及び組付けの簡易化を図った電動ポンプ及び電動ポンプの取付け構造を提供することである。

    上記課題を解決するため、本発明にかかる電動ポンプは次の手段をとる。
    まず、本発明の第1の発明は、ハウジングと、コイル部を有する円環状のステータ部と、前記ステータ部の内側に前記ステータ部と同軸上に配置されて前記コイル部の磁界に基づいて回転駆動されるアウタロータ部と、前記アウタロータ部の回転軸に対して偏心した軸位置に支持された支持シャフト部によって前記アウタロータ部の内側に回転可能に支持され、前記アウタロータ部の内周面と係合する外周面を有するインナロータと、を備えた電動ポンプである。
    前記ハウジングは、軸方向に分割された第1ハウジングと第2ハウジングからなり、前記第1ハウジングは、前記支持シャフト部に固定され、前記第2ハウジングは、前記支持シャフト部の軸方向の一方側から圧入外嵌されて当該支持シャフト部の一方側に固定されている。
    そして前記支持シャフト部にて固定された前記第1ハウジングと前記第2ハウジングは、前記ステータ部を軸方向両側から挟持しており、前記アウタロータ部と前記インナロータについては回転可能となるように軸方向両側から保持している。

    この第1の発明によれば、軸方向に分割された第1ハウジングと第2ハウジングにおいて、支持シャフト部が固定された第1ハウジングに対して、第2ハウジングが支持シャフト部に圧入外嵌されて、アウタロータ部およびステータ部を軸方向両側から挟持することにより、電動ポンプを構成する部品が一体化される。 よって、組付けのためのフランジは不要であり、径方向の小型化及び電動ポンプを取付ける取付面の省スペース化を図ることができる。 また、ハウジングを組付けのためのボルトが不要であり、部品点数を削減することができる。 そして、支持シャフト部が固定された第1ハウジングに対して、第2ハウジングを圧入外嵌するのみで電動ポンプの組付けができるので、組付けが簡単である。

    次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る電動ポンプであって、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングには、前記ステータ部とインロー嵌合するためのインロー部を有している。
    この第2の発明によれば、一対のハウジング(第1ハウジングと第2ハウジング)とステータ部をインロー部で挟持固定するので、ハウジングとステータ部を高精度かつ簡便に組み付けることができる。

    次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る電動ポンプであって、前記第1ハウジングと前記支持シャフト部とが一体的に形成されている。
    この第3の発明によれば、部品点数をより削減し、組付けをより簡易化することができる。

    次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る電動ポンプであって、前記第1ハウジングは、前記支持シャフト部の軸方向の他方側から圧入外嵌されて前記支持シャフト部の他方側に固定されている。
    この第4の発明によれば、第1ハウジングを支持シャフト部に容易に固定することができる。

    次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明〜第4の発明のいずれかに係る電動ポンプであって、前記支持シャフト部は軸方向に貫通孔を有する中空形状であり、前記支持シャフト部の前記貫通孔に固定部材を挿入することにより、相手部材に固定され得る構造を有している。
    この第5の発明によれば、支持シャフト部の貫通孔にボルト等の固定部材を通すことで、電動ポンプを相手部材に簡易に固定することができる。

    次に、本発明の第6の発明は、上記第5の発明に係る電動ポンプを相手部材に固定する電動ポンプの取付け構造であって、相手部材には、前記支持シャフト部の貫通孔に挿通可能な固定部材が設けられており、前記固定部材の先端には、前記固定部材が挿通された前記電動ポンプにおける相手部材の側とは反対側の面を係止する爪部が形成されている。

    上述の本発明の各発明によれば、次の効果が得られる。
    まず、上述の第1の発明によれば、組付けのためのフランジを不要とし、径方向の小型化及び電動ポンプを取付ける取付面の省スペース化を図るとともに、ハウジングを組付けのためのボルトを不要とし、部品点数の削減及び組み付けの簡易化を図った電動ポンプを提供することができる。
    次に上述の第2の発明によれば、第1ハウジング及び第2ハウジングにて、ステータ部をインロー部で挟持固定するので、ハウジングとステータ部を高精度かつ簡便に組み付けることができる。
    次に上述の第3の発明及び第4の発明によれば、第1ハウジングと支持シャフト部とを容易に固定することができる。
    次に上述の第5の発明によれば、支持シャフト部の貫通孔にボルト等の固定部材(取付け用部材)を通すことで、電動ポンプを、取付け先である種々の相手部材に簡易に固定することができる。
    次に上述の第6の発明によれば、電動ポンプの取付け先である相手部材に、先端に爪部を備えた固定部材を設けることで、電動ポンプを容易に、且つ短時間で取付けることができる。

    実施例1の電動ポンプの軸方向断面図である。

    図1のA−A位置における断面図である。

    実施例2の電動ポンプの軸方向断面図である。

    図3のC−C位置における断面図である。

    従来技術による電動ポンプの軸方向断面図である。

    実施例3の電動ポンプ10における分解斜視図(A)、軸方向断面図(B)である。

    電動ポンプ10の取付け構造における、相手部材αへの取付けを説明する図(A)と、取付け状態における軸方向断面図(B)である。

    以下、本発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。

    [実施例1の電動ポンプの構造]
    図1に本発明の実施例1における電動ポンプ10の軸方向断面図を、図2に電動ポンプ10の図1のA−A位置における断面図を示す。 なお、図1に示した断面は、図2のB−Bで示した線に沿った軸方向断面を示している。
    電動ポンプ10は、直径70mm、厚さが20mmの円盤形状とされている。 そして、図1、図2に示すとおり、ハウジング60(第2ハウジングに相当)およびハウジング62(第1ハウジングに相当)と、コイル部22を有するステータ部20と、アウタロータ部30と、インナロータ40と、支持シャフト部50とを備えている。 図1のJAは支持シャフト部50の中心軸を示しており、JBは電動ポンプ10の中心軸を示している。
    ステータ部20は、ティース部にコイルを巻いてコイル部22を形成した環状コア21をインモールド成形して形成されている。 すなわち、ステータ部20の表面は樹脂23で被覆され、コイル部22の周囲には樹脂23が充填されている。
    アウタロータ部30は、ハウジング60およびハウジング62の内部でコイル部22の磁界に基づいて回転駆動される構成とされている。 そして、インナロータ40は、アウタロータ部30の中心軸JBに対して偏心した中心軸JAを有する支持シャフト部50によって回転可能に支持されており、アウタロータ部30の内周面とインナロータ40の外周面が係合する構成とされている。

    ハウジング60およびハウジング62は、中央に支持シャフト部50を圧入する孔が形成された略円板状のアルミ製の部材であり、一方の側は電動ポンプ10の外形面を構成する平坦面とされ、他方の側には、アウタロータ部30およびインナロータ40を挟むための凸部が形成されている。 そして、ハウジング60には、アウタロータ部30とインナロータ40の境となる径方向位置に流体(例えばオイル)の排出口64が形成されており、ハウジング62には、アウタロータ部30とインナロータ40の境となる径方向位置に流体の吸入口66が形成されている。 なお、図1では同一断面上に排出口64と吸入口66を記載しているが、実際には排出口64と吸入口66の位相はずれている。

    アウタロータ部30は、内周面がインナロータ40と係合するアウタギア34と、コイル部22の磁界に基づいて回転駆動されるプラスチックマグネット32と、バックヨーク36から構成されている。 プラスチックマグネット32は磁石粉末にプラスチックを混合して成形した略円筒状の永久磁石である。 そして、プラスチックマグネット32のハウジング60側の端が内径側に延設されて、鍔35が形成されている。 そして、プラスチックマグネット32の内径側にハウジング60側の端が径方向内方に延設されて鍔37が形成された略円筒状のバックヨーク36が貼付けられて、プラスチックマグネット32とバックヨーク36とが一体化されている。
    そして、図2に示すように、アウタギア34の外周に2箇所切り欠きが設けられており、プラスチックマグネット32の鍔35の内周面とバックヨーク36の鍔37の内周面の2箇所に軸方向の溝が設けられている。 そして、この切り欠きと溝の間に回り止め用のボール52が埋められて、プラスチックマグネット32及びバックヨーク36の回転がアウタギア34に伝えられる構成とされている。

    そして、図1にE1で示した部分では、ハウジング60およびハウジング62とステータ部20がインロー嵌合されており、図1にE2で示した部分では、ハウジング62とアウタギア34がインロー嵌合されている。 そして、図1にFで示した部分では、ハウジング60およびハウジング62が支持シャフト部50に圧入嵌合されている。 そして、アウタロータ部30はハウジング60およびハウジング62により軸方向両側から挟持された状態とされており、アウタロータ部30は回転可能な状態とされている。 すなわち、アウタロータ部30の軸方向一端面は、それに対向するハウジング60の軸方向端面に案内され、アウタロータ部30の軸方向他端面は、それに対向するハウジング62の軸方向端面に案内される。

    ステータ部20はハウジング60およびハウジング62とで軸方向両側から挟持されて固定されている。 また、インナロータ40はハウジング60およびハウジング62によって軸方向に挟持された状態とされており、インナロータ40はアウタロータ部30の回転に従動して回転可能な状態とされている。 すなわち、インナロータ40の軸方向一端面は、それに対向するハウジング60の軸方向端面に案内され、インナロータ40の軸方向他端面は、それに対向するハウジング62の軸方向端面に案内される。
    アウタロータ部30の軸方向一端面とそれに対向するハウジング60の軸方向端面との間、およびアウタロータ部30の軸方向他端面とそれに対向するハウジング62の軸方向端面との間には、流体(例えば、オイル)が介入可能な程度に微小な軸方向隙間を設けてある。 また、インナロータ40の軸方向一端面とそれに対向するハウジング60の軸方向端面との間、およびインナロータ40の軸方向他端面とそれに対向するハウジング62の軸方向端面との間にも、流体が介入可能な程度に微小な軸方向隙間を設けている。

    [実施例1の電動ポンプの組立方法]
    電動ポンプ10の組立は次の手順で行われる。 まず、支持シャフト部50の所定の軸方向位置にインナロータ40を挿通する。 次に、アウタロータ部30およびステータ部20を支持シャフト部50に挿通する。 そして、支持シャフト部50の軸方向両端から、ハウジング60およびハウジング62で、インナロータ40、アウタロータ部30およびステータ部20を挟み込むようにして、ハウジング60およびハウジング62を支持シャフト部50に圧入する。 この時、ハウジング60およびハウジング62の裏面の凸部により、インナロータ40の軸方向の位置決め、および、アウタロータ部30の軸方向および径方向の位置決めが行われる。 そして、ステータ部20の軸方向および径方向の位置はハウジング60およびハウジング62とステータ部20のインロー嵌合により決定される。
    そして、ハウジング60およびハウジング62の平坦面と支持シャフト部50の軸方向端面が面一になったところで、ハウジング60およびハウジング62の支持シャフト部50への圧入を終了する。 このとき、ステータ部20の軸方向の表面もハウジング60およびハウジング62の平坦面と面一となる。
    なお、ハウジング62を先に支持シャフト部50に圧入して、ハウジング62にステータ部20をインロー嵌合させてから、支持シャフト部50にアウタロータ部30を挿通し、ハウジング60を支持シャフト部50に圧入しても良い。

    [効果]
    実施例1によれば、支持シャフト部50の軸方向両端から、ハウジング60およびハウジング62で、インナロータ40、アウタロータ部30およびステータ部20を挟み込むようにして、ハウジング60およびハウジング62を支持シャフト部50に圧入することにより、電動ポンプ10を組み立てることができる。 そして、一対のハウジング60およびハウジング62とステータ部20をインロー嵌合により挟持固定するので、ハウジングの組み付けが高精度かつ簡便となる。
    よって、ハウジング60およびハウジング62には組付けのためのフランジが不要であり、電動ポンプ10を径方向に小型化することができ、電動ポンプ10の取付面を省スペース化することができる。 そして、組み付けのためのボルトが不要であるので、部品点数を削減することができる。 また、ハウジング60およびハウジング62の支持シャフト部50への圧入のみで電動ポンプ10の組付けができるので、組付けが簡単である。
    よって、組付けのためのフランジを不要とし、径方向の小型化及び取付面の省スペース化を図るとともに、組み付けのためのボルトを不要とし、部品点数の削減及び組付けの簡易化を図った電動ポンプを提供することができる。
    そして、支持シャフト部50の貫通孔にボルトを通すことで、電動ポンプを相手部材に簡易に固定することができる。
    そして、アウタギア34の外周に設けた切り欠きとプラスチックマグネット32の鍔35およびバックヨーク36の鍔37の内周面に設けた溝との間にボール52を埋め込むことにより、バックヨーク36からアウタギア34への動伝達を可能とすることで、動力伝達部の加工を簡易にすることができる。

    [実施例2の電動ポンプの構造]
    図3に本発明の実施例2における電動ポンプ10aの軸方向断面図を、図4に図3のC−C位置における断面図を示す。 なお、図3に示した断面は、図4のD−Dで示した線に沿った軸方向断面を示している。
    実施例2の電動ポンプ10aと、実施例1の電動ポンプ10では、アウタロータ部の構成に違いがある。 実施例2のアウタロータ部30aは、内周面がインナロータ40の外周面と係合するアウタギア34と、コイル部22の磁界に基づいて回転駆動される円筒状の永久磁石33との間にバックヨーク36aを設けた構成とされている。 そして、永久磁石33の外径面には飛散防止カバー38が取付けられている。 そして、アウタロータ部30aの軸方向一端面とそれに対向するハウジング60の軸方向端面との間、およびアウタロータ部30aの軸方向他端面とそれに対向するハウジング62の軸方向端面との間には、流体が介入可能で且つ流体に含まれる異物の侵入を抑制する大きさに設定された軸方向隙間が設けられている。 電動ポンプ10aの他の構成は電動ポンプ10と同様であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
    そして、電動ポンプ10aは、実施例1の電動ポンプ10と同様の手順で組み立てることができる。

    [効果]
    実施例2によれば、アウタロータ部30aとハウジング60およびハウジング62との軸方向の隙間が、アウタギア34側から永久磁石33側への異物の侵入を抑制することができる大きさに設計されている。 よって、アウタギア34側から永久磁石33側への異物の侵入を効果的に抑制することができる。

    [変形例]
    上述の各実施例では、支持シャフト部を中空としたが、支持シャフト部は中実でも良い。 また、支持シャフト部をハウジングの表面まで貫通させず、支持シャフト部を一対のハウジングの内側に設けた凹部に圧入する構成として、支持シャフト部をハウジングの内側に収容しても良い。
    そして、上述の各実施例では一対のハウジングとステータ部は別体としているが、ハウジングの一方をステータ部と一体とし、ステータ部と一体としたハウジングと単独のハウジングを支持シャフト部の両端から圧入して電動ポンプを組付ける構成としても良い。
    また、ハウジングとステータ部のインロー嵌合部に回り止めを設けても良く、ステータ部に電動ポンプを取付ける相手側への取付けを目的としたフランジを設けても良い。
    そして、アウタロータ部の永久磁石の形状は、実施例1のような内周に鍔を有する形状であっても、実施例2のような円筒形状であってもよい。 また、アウタロータ部は永久磁石をアウタギアの外周に直接配置してバックヨークを設けない構成としても良い。
    その他、本発明に係る電動ポンプはその発明の思想の範囲で、各種の形態で実施できるものである。

    [実施例3の電動ポンプの構造と組立方法(図6)]
    図6(A)に、実施例3における電動ポンプ10の分解斜視図を示し、図6(B)に、実施例3における電動ポンプ10の軸方向断面図を示す。
    図6(A)及び図6(B)に示すように、実施例3における電動ポンプ10は、実施例1における電動ポンプ10(図1、図2参照)に対して、支持シャフト部50とハウジング62(第1ハウジングに相当)とが一体的に形成されている点が構造的に異なり、組立方法においてもハウジング62を支持シャフト部50に圧入外嵌する必要の無い点が異なる。
    なお、実施例3の電動ポンプ10は、図6(B)に示すように、バックヨーク36の形状も、図1に示す実施例1の電動ポンプ10とは異なっているが、実施例1や実施例2に示すように、バックヨーク36の形状は、種々の形状とすることが可能である。

    [効果]
    実施例3によれば、部品点数と組立工数を削減することが可能であり、組立時間とコストを低減することができる。
    なお、支持シャフト部50は、中空でなく中実であっても良い。
    また、支持シャフト部50は、第2ハウジング60を貫通しなくてもよく、支持シャフト部50が第2ハウジング60の途中まで圧入されるようにように構成してもよい。

    [電動ポンプ10の取付け構造の例(図7)]
    図7(A)に、電動ポンプ10の取付け構造における電動ポンプ10と、当該電動ポンプ10の取付け先である相手部材αの概略斜視図を示し、図7(B)に、取付けた状態における軸方向断面図(電動ポンプ10と相手部材α)を示す。
    図7(A)及び図7(B)に示すように、実施例1〜3に説明した電動ポンプ10を取付け先の相手部材αに取付ける構造の例としては、相手部材αに、支持シャフト部50の貫通孔に挿通可能な固定部材α1(取付け用部材)が設けられている。
    また、固定部材α1の先端には、図7(A)に示すように、固定部材α1が挿通された電動ポンプ10における相手部材αの側とは反対側の面を係止する爪部が形成されている。 また、固定部材α1は、径が小さくなるように変形可能な構造を有している(この場合、先割れ構造のスリットが設けられている)。
    また、相手部材αにおける、電動ポンプ10の排出口64と対向する位置には、電動ポンプ10から排出された流体を通過させる流体受入口α2が設けられている。

    以上の構成により、電動ポンプ10を相手部材αに取付ける場合、作業者は、電動ポンプ10の支持シャフト部50の貫通孔Kと固定部材α1の先端とを対向させた後、電動ポンプ10を相手部材αの側に押し付けるだけで、固定部材α1が貫通孔Kを貫通した後、固定部材α1の先端の爪部が開き、電動ポンプ10が固定部材α1から抜けないように固定される(爪部に係止される)。 また同時に電動ポンプ10の排出口64と流体受入口α2とが接続される。
    また、図7(A)及び(B)に示すように、電動ポンプ10が固定部材α1を中心として回転することを防止するための回り止めα3を設けることが好ましい。 なお、回り止めα3は、凸状部材(図7(A)における回り止めα3に相当)と、対応する凹状部材(凹状形状、図示省略)の一対で構成され、凸状部材を相手部材αに設けて凹状部材(凹状形状)を電動ポンプ10に設けてもよいし、凸状部材を電動ポンプ10に設けて凹状部材(凹状形状)を相手部材αに設けてもよい。 また、回り止めの構造は、上記の構造の他にも種々の構造のものを適用可能である。

    [効果]
    以上に説明した電動ポンプの取付け構造によれば、相手部材αに取付けるボルトが不要であり、部品点数を削減できるとともに、相手部材αへの電動ポンプ10の取付けが非常に簡単、且つ短時間で可能となる。
    また、電動ポンプ10に、相手部材αに取付けるためのフランジが不要であり、電動ポンプ10の小型化と軽量化を実現できるとともに、より小さな取付けスペースにて取り付けることができる。
    また、支持シャフト部50は、第2ハウジング60を貫通しなくてもよく、支持シャフト部50が第2ハウジング60の途中まで圧入されるようにように構成してもよい。
    また、本発明の電動ポンプ10は、吸入口66が第1ハウジング62に形成され、排出口64が第2ハウジング60に形成されているので、第1ハウジング62の軸方向端面を流体に浸けるだけで流体の吸い上げが可能になる。
    よって、流体の吸い上げに必要な他の配管部材が不要になり、部品点数が削減される。

    以上、本発明の電動ポンプ10及び電動ポンプ10の取付け構造は、本実施の形態で説明した外観、構成、構造等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
    また、ハウジングとステータ部のインロー嵌合部に回り止めを設けても良く、ステータ部に電動ポンプを取付ける相手側への取付けを目的としたフランジを設けても良い。
    また、アウタロータ部の永久磁石の形状は、種々の形状とすることができる。
    また、アウタロータ部は、永久磁石をアウタギアの外周に直接配置してバックヨークを設けない構成としても良い。

    10、10a 電動ポンプ20 ステータ部21 環状コア22 コイル部23 樹脂30、30a アウタロータ部32 プラスチックマグネット33 永久磁石34 アウタギア35 鍔36 バックヨーク37 鍔38 飛散防止カバー40 インナロータ50 支持シャフト部52 ボール60 ハウジング(第2ハウジング)
    62 ハウジング(第1ハウジング)
    64 排出口66 吸入口E1、E2 インロー嵌合F 圧入嵌合

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