Vane pump |
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申请号 | JP2008187187 | 申请日 | 2008-07-18 | 公开(公告)号 | JP2010024956A | 公开(公告)日 | 2010-02-04 |
申请人 | Panasonic Electric Works Co Ltd; パナソニック電工株式会社; | 发明人 | NISHIKATA MASAAKI; KUSAKABE TAKESHI; MATSUKI ETSUO; HOJO TSUKASA; YAMAMOTO KEN; SAKAI TOSHISUKE; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a vane pump capable of miniaturizing its size in a rotary shaft direction. SOLUTION: In the vane pump 1 including a rotary part 4 having slits 7 holding a vane 8 in such a manner that the same can project and retract radially formed thereon, the rotary part 4 is rotated with using a claw pole type motor 40 having claw magnetic poles 45 of a stator 41 oppositely arranged at a skirt part 18 provided on the rotary part 4 as a drive source. COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT |
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权利要求 | ケーシング内で回転する回転部の基体部に、当該回転部の回転軸の径方向外側に開口する複数のスリットを形成し、各スリットにベーンを突没可能に収容し、ケーシング内で前記基体部の周囲に形成された環状室を前記複数のベーンで区画して複数のポンプ室を形成し、前記回転部をモータを駆動源として回転させることで前記ポンプ室の容積を周期的に増減させて当該ポンプ室に吸入した流体を吐出するベーンポンプにおいて、 前記モータが、前記回転部に設けられるとともに、周方向に沿って複数の磁極に着磁された着磁部が形成されたロータと、前記回転軸方向に延在するとともに周方向に沿って複数配置された爪磁極が前記ロータの着磁部の周面と対向するように配置されるステータと、を有するクローポール型モータであることを特徴とするベーンポンプ。 前記ステータが前記ケーシングを挟んで外側に配置されるとともに前記回転部のロータが内側に配置されており、 前記ベーンとして磁性を有するベーンを用いるとともに、前記ステータの爪磁極を、前記ベーンの突出方向先端に対向するように延在させたことを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。 |
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说明书全文 | 本発明は、ベーンポンプに関する。 従来、ベーンポンプとして、ポンプ室が形成されるケーシングと、当該ケーシング内で回転するロータと、当該ロータに回転軸の径方向に出入可能に設けられ、ケーシング内のポンプ室を複数に区画する複数のベーンと、を備えるものが知られている(例えば特許文献1参照)。 この特許文献1では、ロータは、一端がケーシング外に突出したシャフトに回転可能に軸支されており、当該シャフトに連結されたモータによってロータを回転させることで、ベーンによって区画される複数のポンプ室の容積を周期的に増減させて各ポンプ室に吸入した流体を吐出するようにしている。 しかしながら、かかる従来の技術では、ケーシング外に突出したシャフトに連結したモータを駆動源としてロータを回転させているため、回転軸方向の厚さを薄くすることができず、ベーンポンプの回転軸方向の小型化が図り難かった。 そこで、本発明は、回転軸方向の小型化を図ることのできるベーンポンプを得ることを目的とする。 請求項1の発明にあっては、ケーシング内で回転する回転部の基体部に、当該回転部の回転軸の径方向外側に開口する複数のスリットを形成し、各スリットにベーンを突没可能に収容し、ケーシング内で前記基体部の周囲に形成された環状室を前記複数のベーンで区画して複数のポンプ室を形成し、前記回転部をモータを駆動源として回転させることで前記ポンプ室の容積を周期的に増減させて当該ポンプ室に吸入した流体を吐出するベーンポンプにおいて、前記モータが、前記回転部に設けられるとともに、周方向に沿って複数の磁極に着磁された着磁部が形成されたロータと、前記回転軸方向に延在するとともに周方向に沿って複数配置された爪磁極が前記ロータの着磁部の周面と対向するように配置されるステータと、を有するクローポール型モータであることを特徴とする。 請求項2の発明にあっては、請求項1に記載のベーンポンプにおいて、前記ステータが前記ケーシングを挟んで外側に配置されるとともに前記回転部のロータが内側に配置されており、前記ベーンとして磁性を有するベーンを用いるとともに、前記ステータの爪磁極を、前記ベーンの突出方向先端に対向するように延在させたことを特徴とする。 請求項1の発明によれば、回転部に設けられたロータにステータを対向配置したクローポール型モータを駆動源として回転部を回転させるようにしたため、ベーンポンプの回転軸方向の厚さを薄くすることができ、ベーンポンプの回転軸方向の小型化を図ることができる。 請求項2の発明によれば、ステータの爪磁極を、ベーンの突出方向先端に対向するように延在させることで、ステータの爪磁極による磁力によって磁性を有するベーンが径方向外側に吸引されるため、環状室の摺接面にベーンをより一層密着させることができ、ポンプ効率を向上させることができる。 以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 なお、以下の各実施形態には、同様の構成要素が含まれている。 よって、以下では、それら同様の構成要素については、重複する説明を省略し、共通の符号を付与することとする。 (第1実施形態)図1は、本実施形態にかかるベーンポンプの回転軸と直交する断面での断面図、図2は、ベーンポンプの回転軸を含む断面での断面図、図3は、ベーンポンプの分解斜視図、図4は、ステータの斜視図である。 なお、以下では、便宜上、図2および図3の上側を回転軸Axの軸方向一方側、下側を軸方向他方側とする。 まずは、図1を参照して、ベーンポンプ1の作動流体の吸入および吐出に関わる構成について説明する。 本実施形態にかかるベーンポンプ1では、図1に示すように、ケーシング2内で、円環状のリング3の略円筒状の内周面3aと回転軸Axを中心に回転する回転部4の略円柱状の基体部5の外周面5aとの間に、作動流体(液体)を収容する環状室6が形成されている。 環状室6の幅wは、回転軸Axの周方向に沿って変化している。 本実施形態では、内周面3aの中心Cと回転軸Axとを平行にずらして、リング3の内周面3aと回転部4の基体部5とを偏心させてある。 このため、環状室6の幅wは、図1の右端の位置で最小となり、当該右端の位置から時計回り方向に徐々に拡がって左端の位置で最大となり、当該左端の位置から右端の位置に向けて時計回り方向に徐々に狭まって最小となっている。 基体部5には、回転部4の回転軸Axに対して放射状に伸びて径外方向に開口する複数(本実施形態では4つ)のスリット7が形成されており、各スリット7には略角棒状または略帯板状のベーン8が突没可能に収容されている。 ベーン8は、回転部4の回転に伴って生じる遠心力とスリット7内の回転軸Ax側に導入される作動流体の与圧によって、スリット7内で径外方向に付勢されている。 このため、ベーン8は内周面3aと摺接しながら回転部4とともに回転することになる。 環状室6は、周方向に一定のピッチで配置された複数のベーン8によって、同数(本実施形態では4つ)のポンプ室9に区画されている。 回転部4およびベーン8の回転に伴い、ポンプ室9の容積は、環状室6の幅wの変化に従って変化することになる。 すなわち、各ポンプ室9の容積は、図1の右端の位置で最小となっている。 そして、回転部4の回転方向RD(図1の時計回り方向)への回転に伴って漸増し、左端の位置で最大となる。 その位置からさらに回転部4が時計回り方向に回転すると、ポンプ室9の容積は漸減し、右端の位置で最小となる。 つまり、本実施形態では、回転部4の1周回のうち図1の下半分の区間でポンプ室9の容積が拡大し、上半分の区間でポンプ室9の容積が縮小する。 このため、リング3の内周面3aおよびケーシング2(第1のケーシング10)に、ポンプ室9の容積が拡大する区間に臨ませて吸入開口11を設けるとともに、ポンプ室9の容積が縮小する区間に臨ませて吐出開口12を設けてある。 吸入開口11は、第1のケーシング10の側面上に突設された吸入パイプ13内の吸入通路14と連通し、吐出開口12は、吸入パイプ13と平行に突設された吐出パイプ15内の吐出通路16と連通している。 したがって、図1において、回転部4が回転方向RDに回転すると、隣接する2枚のベーン8によって区画されるポンプ室9は、右端の位置から容積を拡大させながら左端の位置まで移動する。 このため、吸入通路14から吸入開口11を介してポンプ室9内に作動流体が流入する。 そして、ポンプ室9は、左端の位置から容積を縮小しながら右端の位置まで移動する。 このため、当該ポンプ室9から吐出開口12を介して吐出通路16に作動流体が流出する。 複数のポンプ室9についてこのような作動流体の流入および流出が順次行われ、以て、ベーンポンプ1による連続的な作動流体の吸入および吐出が実現されている。 次に、図1〜図4を参照して、本実施形態にかかるベーンポンプ1の各部の構成を詳細に説明する。 図2に示すように、回転部4の基体部5に形成されたスリット7は、軸方向他方側で、底壁部17によって塞がれており、ベーン8は、この底壁部17と摺接しながらスリット7内を往復動するようになっている。 すなわち、本実施形態では、この底壁部17がガイド壁部に相当するものである。 なお、底壁部17には、スリット7の径内側に連通する連通孔17aが形成されており、この連通孔17aを介してスリット7内に、底壁部17の裏側(軸方向他方側)から作動流体の与圧が導入されるようになっている。 この与圧は、吐出圧と吸入圧の中間の圧力となっている。 底壁部17は、回転軸Axを中心とし当該回転軸Axと直交する円板状に形成されており、基体部5の外周面5aより外側までフランジ状に張り出している。 そして、この底壁部17の外周縁に、略円筒状のスカート部18が突設されている。 スカート部18は、回転軸Axと同心となっており、基体部5から離間する側(軸方向他方側)に向けて略一定の厚みで突出している。 このスカート部18は、クローポール型モータ40を駆動源として回転部4を回転させる際に、回転子(ロータ)として機能するものであり、コイル43の巻回されたステータコア42の爪磁極45に対応して周方向に沿ってN極S極が交互に着磁された着磁部18aを含んでいる。 スカート部18のうち少なくとも着磁部18aとして機能する部分は、磁性材料によって構成される。 この場合、スカート部18のうち爪磁極45に対向する部分のみを磁性材料(例えばフェライト磁石やサマリウムコバルト磁石等の硬磁性材料)によって構成してもよいし、スカート部18全体を磁性材料によって構成しても良いし、回転部4全体を磁性材料によって構成してもよい。 この場合、樹脂材料に磁性材料からなる粉状や粒状の磁性フィラーを混合して、回転部4やスカート部18を成形することも可能である。 また、図1,図3に示すように、基体部5の外周面5aは一定のピッチで径内方向に凹設され、これにより羽根部5bが形成されている。 この羽根部5bは、基体部5(回転部4)とともに回転し、吸入開口11と対峙するときにはポンプ室9への作動流体の吸入性能を高めるとともに、吐出開口12と対峙するときにはポンプ室9からの作動流体の排出性能を高めている。 また、図2に示すように、基体部5(回転部4)の中央部には、シャフト21を回転自在に支持する軸受部22が固定されている。 この軸受部22は、メタルブッシュ等の滑り軸受としてもよいし、ニードルベアリング等の転がり軸受としてもよい。 そして、回転部4は、ケーシング2によって形成される内部空間2a(図2参照)内で回転軸Ax回りに回転するように構成されている。 本実施形態では、ケーシング2は、軸方向一方側(図2および図3の上側)に位置する第1のケーシング10と、軸方向他方側(図2および図3の下側)に位置する第2のケーシング23と、環状室6の外周面(リング3の内周面3a)を形成するリング3と、を備えている。 リング3は、図3にも示すように、環状室6の外周面を形成する筒状部3bと、筒状部3bの軸方向他方側から回転軸Axの径外方向に張り出すフランジ部3cとを備え、さらに、吸入通路14および吐出通路16の側壁の一部を成すリブ3dを備えている。 円板環状のフランジ部3cから回転軸Axの軸方向に筒状部3bとリブ3dとが略同じ高さで立設された形状となっている。 このリング3は、図2に示すように、第1のケーシング10に形成された凹部10b内に収容される。 すなわち、この凹部10bは、リング3の筒状部3bとリブ3dを嵌合する形状に凹設されている。 また、リング3のフランジ部3cの外周部3eは、凹部10bの反対側で第2のケーシング23の環状壁部23aと接触しており、この部分が第1のケーシング10と第2のケーシング23とによって挟持されることで、リング3が回転軸Axの軸方向に固定されている。 第2のケーシング23には、回転部4のスカート部18を収容する略円環状の凹部23bと、回転部4の軸受部22のうち第2のケーシング23側(軸方向他方側、図2および図3の下側)に突出する部分を収容する凹部23cとが形成されている。 凹部23bの外周にある環状壁部23aより径外側の領域は、第1のケーシング10との当接面となる。 この当接面には、Oリング34用の溝部23dを略円環状に形成し、この溝部23d内に装着したOリング34によって、第1のケーシング10と第2のケーシング23との境界部分でのシールを確保してある。 なお、この境界部分以外の部材同士の境界部分(例えばリング3のフランジ部3cと第1のケーシング10との間の境界面等)にも適宜にシール部材(例えばガスケットやOリング等)を介在させ、各境界部分のシール性能を向上させるようにしてもよい。 凹部23cの底壁部23eと、第1のケーシング10の突起部10cとの間にはシャフト21が架設され、このシャフト21の中心が回転軸Axとなっている。 シャフト21は、回転部4の中心に設けた軸受部22を貫通し、当該軸受部22に回転自在に支持されている。 また、図2に示すように、凹部23bと凹部23cとの間には、回転部4の反対側(軸方向他方側、図2の下側)から回転部4側に向けて突設された環状の突起部23fが形成されており、この突起部23fの裏側となる環状の凹部23j内にクローポール型モータ40をなすステータ41が収容されている。 すなわち、本実施形態では、ベーンポンプ1は、回転部4を回転駆動させる着磁部18aを有したスカート部(ロータ)18と、スカート部18に回転駆動力を伝達するステータ41と、ステータ41で発生させた磁界を制御する制御基板としての基板24と、を備えたクローポール型モータ40を駆動源としている。 そして、本実施形態にかかるクローポール型モータ40は、第2のケーシング23の隔壁部23gを間に挟んで内側(回転軸Ax側)にステータ41を配置しかつステータ41の外側にスカート部(ロータ)18を配置した、いわゆるアウタロータ型構造をしている。 ステータ41は、スカート部18の内周側に対向して配置された略環状のステータコア42と、当該ステータコア42の中空部内に図示せぬ絶縁部材を介して配置される環状のコイル43と、を備えている。 さらに、ステータコア42は、第1コア42bと第2コア42aとから構成されている。 なお、ステータコア42を構成する第1コア42bおよび第2コア42aは圧粉鉄心で構成されている。 これら第1コア42bおよび第2コア42aは、コイル43をステータ41の軸方向から挟み込む一対の底壁部44b、44aと、この底壁部44b、44aの外縁からそれぞれ屈曲して軸方向に延在する爪磁極45b、45aと、底壁部44b、44aの内方から突出形成される内壁部と、で構成されている。 そして、爪磁極45b、45aが、隔壁部23gを介してスカート部(ロータ)18の着磁部18aの内周面(周面)18dに対向配置されている。 本実施形態では、第1コア42bおよび第2コア42aを、周方向にかけてそれぞれの爪磁極45b、45aが互いに重ならないようにオフセットさせ、内壁部どうしを当接させることで、内壁部と爪磁極45b、45aの間に生じる中空部にコイル43を収容している。 この時、爪磁極45b、45aは、周方向に沿って等間隔で複数(本実施形態では、8つ)設けられる。 そして、第1コア42bを構成する爪磁極45bと第2コア42aを構成する爪磁極45aとを交互に逆方向に延在させることで、スカート部(ロータ)18の着磁部18aに対向するS極とN極を構成している。 そして、このようなクローポール型のステータ41を用い、コイル43に通電することで発生した磁束を、爪磁極45b,45aからスカート部18へと効率良く伝達させることで回転部4を回転させている。 よって、第2のケーシング23のうち、少なくとも、ステータコア42の外周部とスカート部18との間に介在する隔壁部23gは、透磁性を有するものとする必要がある。 このため、隔壁部23gあるいは第2のケーシング23の全体が、透磁性を有する材料(例えばステンレススチールや、樹脂材料等)で形成されている。 基板24は、凹部23cを回転部4の反対側(軸方向他方側)から塞ぐようにして取り付けられており、基板24のステータコア42を設けた表面24aに対して反対側(軸方向他方側、図2の下側)となる裏面24bには、各種電子部品(図示せず)が実装されており、クローポール型モータ40の駆動回路やその他の回路が形成されている。 さらに、基板24を、基板カバー25によって、回転部4の反対側(軸方向他方側)から覆っている。 なお、基板カバー25には、基板24との間に電子部品を配置する間隔を確保するため、突条25aを設けている。 第1のケーシング10および第2のケーシング23は、いずれも回転軸Axに沿う軸方向視で略正方形状の外形状を呈している。 そして、これらケーシング10,23の四隅に、これらを締結するねじ26の貫通孔10a,23kを形成してある。 これら貫通孔10a,23kおよび基板カバー25の四隅に形成された貫通孔25bにねじ26を挿通して、ナット27を螺結することで、ベーンポンプ1が組み立てられる。 なお、ベーンポンプ1をなす上記各構成部品の材料や製造方法は、上述した着磁性や透磁性の他、耐摩耗性、耐食性、耐膨潤性、成形性、部品精度等を考慮して適宜に選択される。 ここで、本実施形態では、回転部4に、その回転に伴って上記回転軸Axの軸方向一方側(図2,図3において上側)への流体力を発生させる流体力発生部28を設け、回転部4を、底壁部17を設けた側と反対側に位置する第1のケーシング10に押し付けるようにしている。 本実施形態では、流体力発生部28として、スカート部18の軸方向他方側の端面18bに、回転部4の回転方向RDに対して傾斜する傾斜面28Aを設けてある。 傾斜面28Aは、回転方向RDの手前側から先方側にかけて軸方向他方側から一方側に向けて傾斜して設定してある。 このため、回転部4の回転に伴ってこの傾斜面28Aに当たった作動流体は、回転部4に流体力を作用させ、軸方向一方側に押し上げることになる。 そして、かかる軸方向一方側に向けて作用する流体力(推力)を受けながら回転する回転部4を摺動可能に支持するため、第1のケーシング10には、スラスト支持部を設けてある。 具体的には、第1のケーシング10においてシャフト21を嵌挿して支持する部分を軸方向他方側へ突出させて突起部10cを形成し、この突起部10cの頂面に、ワッシャ30を介して、回転部4(基体部5)の中央部に形成した凹部の底面を突き当てている。 なお、図2に示すように、底壁部17の軸方向一方側の端面17bとリング3の軸方向他方側の端面3fとの間の隙間31は狭く設定し、これら端面17b,3f間の隙間からのリーク流量を可及的に減らしてある。 また、軸受部22の軸方向他方側にもワッシャ30を介在させてある。 このように、本実施形態では、流体力発生部28によって回転部4を回転軸Axの軸方向一方側に押し上げるようにしている。 また、本実施形態では、図2に示すように、スカート部18と第2のケーシング23との間に、略筒状の隙間(環状隙間)32,33を設けてある。 隙間32は、スカート部18の外周面18cと第2のケーシング23の環状壁部23aの内周面23hとの間の隙間であり、隙間33は、隔壁部23gの外周面23iとスカート部18の内周面18dとの間の隙間である。 このようにスカート部18を設けて、第2のケーシングとの間に筒状の隙間32,33を回転軸Axの軸方向に所定区間に亘って形成し、クリアランスの大きさを適宜に設定する(比較的微少な隙間とする)ことで、吐出行程にあるポンプ室9(図1で上側にあるポンプ室9)から吸入行程にあるポンプ室9(図1で下側にあるポンプ室9)へ、基体部5の軸方向他方側を経由してリークする作動流体の通流抵抗を大きくしリーク流量を低減することができる。 また、これら隙間(微小隙間)32,33は回転軸Axと同心であるため、回転部4が軸方向一方側に移動した場合においても、回転部4の軸方向他方側の部分と第2のケーシング23との間における作動流体のリーク流量を低減することができる。 そして、このスカート部18は、クローポール型モータ40を構成する回転子(ロータ)として機能する部分である。 すなわち、回転子として機能させるスカート部18ならびにその周囲の構造を有効に利用することで、当該スカート部18の径外側および径内側の筒状の隙間(微小隙間)32,33によってリーク流量を効率良く減らしている。 以上の本実施形態によれば、回転部4に設けられたスカート部18の着磁部18aにステータ41の爪磁極45を対向配置したクローポール型モータ40を駆動源として回転部4を回転させるようにしたため、ベーンポンプ1の回転軸Ax方向の厚さを薄くすることができ、ベーンポンプ1の回転軸方向の小型化を図ることができる。 また、クローポール型モータは、構造が単純であることから生産性が良く、しかも製造コストを低く抑えることができるという利点を有しており、このようなクローポール型モータを用いることでベーンポンプの製造コストの削減を図ることが可能となる。 (第2実施形態)図5は、本実施形態にかかるベーンポンプの回転軸を含む断面での断面図、図6は、ステータの斜視図である。 本実施形態にかかるベーンポンプ1Aでは、ケーシング2内で、第2のケーシング23の略円筒状の環状壁部23aの内周面23mと回転軸Axを中心に回転する回転部4の略円柱状の基体部5の外周面との間に、作動流体(液体)を収容する環状室6が形成されている。 環状室6の幅は、上記第1実施形態と同様に回転軸Axの周方向に沿って変化しており、内周面23mの中心Cと回転軸Axとを平行にずらすことで、内周面23mと回転部4の基体部5とを偏心させている。 基体部5には、回転部4の回転軸Axに対して放射状に伸びて径外方向に開口する複数のスリット7が形成されており、各スリット7には略角棒状または略帯板状のベーン8が突没可能に収容されている。 ベーン8は、回転部4の回転に伴って生じる遠心力によって、スリット7内で径外方向に付勢されている。 このため、ベーン8は内周面23mと摺接しながら回転部4とともに回転することになる。 そして、回転部4をクローポール型モータ50を駆動源として回転させることでポンプ室の容積を周期的に増減させて当該ポンプ室に吸入した流体を吐出するようにしている。 次に、本実施形態にかかるベーンポンプ1Aの各部の構成を詳細に説明する。 回転部4の基体部5に形成されたスリット7は、軸方向他方側で、底壁部17によって塞がれており、ベーン8は、この底壁部17と摺接しながらスリット7内を往復動するようになっている。 なお、上記第1実施形態のように底壁部17にスリット7の径内側に連通する連通孔を形成してもよい。 そして、基体部5の外周縁には、スカート部18が突設されており、このスカート部18は、コイル53の巻回されたステータコア52の爪磁極55に対応して周方向に沿ってN極S極が交互に着磁された着磁部18aを含んでいる。 また、基体部5(回転部4)の中央部には、シャフト21を回転自在に支持する軸受部22が固定されている。 そして、回転部4は、ケーシング2によって形成される内部空間内で回転軸Ax回りに回転するように構成されている。 本実施形態では、ケーシング2は、軸方向一方側(図5の上側)に位置する第1のケーシング10と、軸方向他方側(図5の下側)に位置する第2のケーシング23と、を備えている。 第2のケーシング23には、回転部4のスカート部18を収容する略円環状の凹部23bと、回転部4の軸受部22のうち第2のケーシング23側(軸方向他方側、図5の下側)に突出する部分を収容する凹部23cとが形成されている。 なお、凹部23bの外周にある環状壁部23aより径外側の領域は、第1のケーシング10との当接面となっている。 そして、Oリング34によって、第1のケーシング10と第2のケーシング23との境界部分でのシールが確保されている。 凹部23cの底壁部23eと、第1のケーシング10の突起部10cとの間にはシャフト21が架設され、このシャフト21の中心が回転軸Axとなっている。 シャフト21は、回転部4の中心に設けた軸受部22を貫通し、当該軸受部22に回転自在に支持されている。 また、図5に示すように、環状壁部23aの裏側には、回転部4の反対側(軸方向他方側、図5の下側)から回転部4側に向けて凹む環状の凹部23nが設けられており、当該凹部23n内にクローポール型モータ50をなすステータ51が収容されている。 ここで、本実施形態にかかるクローポール型モータ50は、第2のケーシング23の隔壁部23gを間に挟んで内側(回転軸Ax側)にスカート部(ロータ)18を配置しかつスカート部(ロータ)18の外側にステータ51を配置した、いわゆるインナーロータ型構造をしている。 ステータ51は、スカート部18の外周側に対向して配置された略環状のステータコア52と、当該ステータコア52の中空部内に図示せぬ絶縁部材を介して配置される環状のコイル53と、を備えている。 さらに、ステータコア52は、第1コア52bと第2コア52aとから構成されている。 なお、ステータコア52を構成する第1コア52bおよび第2コア52aは圧粉鉄心で構成されている。 これら第1コア52bおよび第2コア52aは、コイル53をステータ51の軸方向から挟み込む一対の底壁部54b、54aと、この底壁部54b、54aの内縁からそれぞれ屈曲して軸方向に延在する爪磁極55b、55aと、底壁部54b、54aの外方から突出形成される外壁部57b,57aと、で構成されている。 そして、爪磁極55b、55aが、隔壁部23gを介してスカート部(ロータ)18の着磁部18aの外周面(周面)18cに対向配置されている。 本実施形態では、第1コア52bおよび第2コア52aを、周方向にかけてそれぞれの爪磁極55b、55aが互いに重ならないようにオフセットさせ、外壁部57b,57aどうしを当接させることで、外壁部57b,57aと爪磁極55b、55aの間に生じる中空部にコイル53を収容している。 この時、爪磁極55b、55aは、周方向に沿って等間隔で複数(本実施形態では、8つ)設けられる。 そして、第1コア52bを構成する爪磁極55bと第2コア52aを構成する爪磁極55aとを交互に逆方向に延在させることで、スカート部(ロータ)18の着磁部18aに対向するS極とN極を構成している。 また、各爪磁極55b、55aの先端に対応する位置の底壁部54b、54aには、ステータコア52の材料コストを低減させる目的から切欠部56が形成されている。 この切欠部56は、回転部4を回転駆動させる時に発生する磁路を基準として、磁路を除いた非磁路領域の部位を切り欠くことで形成されている。 そして、このようなクローポール型のステータ51を用い、コイル53に通電することで発生した磁束を、爪磁極55b,55aからスカート部18へと効率良く伝達させることで回転部4を回転させている。 基板24は、当該基板24の中央部に凹部23cを挿通させることで取り付けられており、この基板24に、上記第1実施形態と同様に、各種電子部品(図示せず)が実装されてクローポール型モータ50の駆動回路やその他の回路が形成されている。 さらに、基板24を、基板カバー25によって、回転部4の反対側(軸方向他方側)から覆っている。 以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。 (第3実施形態)図7は、本実施形態にかかるベーンポンプの回転軸を含む断面での断面図、図8は、ステータの斜視図である。 本実施形態にかかるベーンポンプ1Bは、磁性を有するベーン8を用いている点および、クローポール型モータ50Bの第1コア52bの爪磁極55bに、第2コア52aの底壁部54aよりも軸方向一方側(図7の上側)に突出した延在部58bが形成されている点が上記第2実施形態と異なっているが、その他の構成は、基本的に上記第2実施形態と同様である。 具体的には、本実施形態では、磁性を有するベーン8として、鉄等の磁性材料で形成された基部の外表面全体を樹脂でコーティングしたものを用いている。 なお、ベーン8は、磁性を有していればよく、樹脂材料に磁性材料からなる粉状や粒状の磁性フィラーを混合することで磁性を有するようにしてもよい。 そして、第1コア52bの爪磁極55bに形成された延在部58bが、図7に示すように、ベーン8の突出方向先端(径外方側端部)8aに対向するようにステータ51を配置することで、延在部58bを、コイル53に通電することで発生した磁束によって磁性を有するベーン8を吸引するベーン吸引用磁極として機能させている。 以上の本実施形態によっても、上記第1および第2実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。 また、本実施形態によれば、ステータ51の第1コア52bの爪磁極55bを、ベーン8の突出方向先端8aに対向するように延在させることで、第1コア52bの爪磁極55bによる磁力によって磁性を有するベーン8が径方向外側に吸引されるため、第2のケーシング23の内周面23m(環状室の摺接面)にベーン8をより一層密着させることができ、ポンプ効率を向上させることができる。 (第4実施形態)図9は、本実施形態にかかるベーンポンプの回転軸を含む断面での断面図、図10は、ステータの斜視図である。 本実施形態にかかるベーンポンプ1Cは、クローポール型モータ50Cの第2コア52aの爪磁極55aにも、第2コア52aの底壁部54aよりも軸方向一方側(図9の上側)に突出した延在部58aが形成されている点が上記第3実施形態と異なっているが、その他の構成は、基本的に上記第3実施形態と同様である。 そして、第1コア52bの爪磁極55bに形成された延在部58bおよび、第2コア52aの爪磁極55aに形成された延在部58aが、ベーン8の突出方向先端(径外方側端部)8aに対向するようにステータ51を配置している。 このように、本実施形態では、爪磁極55bの延在部58bおよび爪磁極55aの延在部58aをベーン吸引用磁極として機能させている。 以上の本実施形態によっても、上記第1〜第3実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。 特に、本実施形態によれば、第1コア52bの爪磁極55bに、第2コア52aの底壁部54aよりも軸方向一方側(図9の上側)に突出した延在部58bを設けるとともに、第2コア52aの爪磁極55aに、第2コア52aの底壁部54aよりも軸方向一方側(図9の上側)に突出した延在部58aを設けているため、爪磁極55bに延在部58bを設けただけの構造と比べてベーン8と内周面23mとの密着性が増し、ポンプ効率をより一層向上させることができるようになる。 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。 例えば、ベーンポンプの回転部やリング、ケーシングの詳細な構成は上記実施形態には限定されない。 また、上記第1および第2実施形態においても、上記第3および第4実施形態のように磁性を有するベーンを用いることが可能である。 1,1A,1B,1C ベーンポンプ 2 ケーシング 2a 内部空間 3 リング(ケーシング) |