個人用製剤装置

申请号 JP2017518542 申请日 2015-10-01 公开(公告)号 JP2017535412A 公开(公告)日 2017-11-30
申请人 アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー; アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー; 发明人 ディー.ディーン コーディ; ディー.ディーン コーディ; ディー.シャンパー ライアン; ディー.シャンパー ライアン; シー.バン デン ブリンク ジョーセフ; シー.バン デン ブリンク ジョーセフ; ダブリュ.バールマン デイビッド; ダブリュ.バールマン デイビッド; ジェイ.ウェーバー リチャード; ジェイ.ウェーバー リチャード; ルチャーノ ラッツァリ ミケーレ; ルチャーノ ラッツァリ ミケーレ; ヘドリー ロウルズ デレク; ヘドリー ロウルズ デレク; レス フォスター クリントン; レス フォスター クリントン;
摘要 装置によって支持される成分リザーバから、カスタマイズされた製剤を混合して定量供給するための個人用製剤装置。装置はモータとポンプとの間に可撓性カップリング部材を有する複数の小型プログレッシブポンプを含んでよい。カップリング部材はばねを含んでよい。装置は、ばねの運動包絡線に密接に追従するようにテーパされた内径を有するスペーサスリーブを含んでよい。それぞれのポンプは、スペーサスリーブとロータの駆動端部とを保持するために、ポンプ本体の内部内へ螺入された保持器を含んでよい。それぞれのポンプは、一体型フランジシール部材を備えたステータを含んでよい。フランジシール部材はステータの周囲の周りに延びて、ポンプ本体の部分間にサンドイッチされていてよい。ステータは、ポンプ本体内部にステータをキー締めする非円形形状を有していてよい。ポンプは光学計量システムを含んでいてよい。【選択図】図10
权利要求

処方にしたがって成分を定量供給する装置であって、 複数の成分リザーバのそれぞれがいくらかの量の成分を含む、複数の成分リザーバと、 ディスペンサを通って該装置から成分が定量供給されるディスペンサと、 当該複数のポンプ集成体のそれぞれが、前記複数のポンプ集成体のうちの対応する1つに動作的にカップリングされた入口を有し、前記ポンプ集成体のそれぞれが、前記ディスペンサに動作的にカップリングされた出口を有しており、前記ポンプ集成体のそれぞれがステータとロータとを含むポンプハウジングを有するプログレッシブポンプを含み、前記ステータは弾性材料から製造され、一体型外部シール部材を有しており、前記ポンプハウジングは第1部分と第2部分とを有しており、前記一体型外部シール部材が、該ポンプハウジングをシールし、前記第1部分及び前記第2部分に対して前記ステータを位置決めするために、前記第1部分と前記第2部分との間に圧縮されている、複数のポンプ集成体と、 処方にしたがって前記ディスペンサから前記成分を定量供給するために、前記複数のポンプ集成体を個別に操作するためのコントローラとを含む、処方にしたがって成分を定量供給する装置。前記ステータが、非円形断面を有するキー部分を含み、前記ポンプハウジングが、前記ステータの前記キー部分と対応する非円形断面を有するキー部分を含み、前記ステータの前記キー部分が前記ポンプハウジングの前記キー部分内に配置されている、請求項1に記載の装置。前記ポンプ集成体のそれぞれがモータを含み、前記モータのそれぞれが、可撓性カップリング部材によって、前記ロータのうちの対応する1つにカップリングされている、請求項1に記載の装置。前記可撓性カップリング部材がコイルばねを含む、請求項3に記載の装置。さらに、前記ポンプ集成体のぞれぞれに組み込まれた計量システムを含む、請求項4に記載の装置。前記計量システムが、前記モータと前記ロータとの間の駆動カップリング部材内に組み込まれたコード化カプラを有する光学計量システムを含み、これにより、前記コード化カプラは前記モータ及び前記ロータと一緒に回転する、請求項5に記載の装置。前記コード化カプラが複数のアパーチャを備えたコード化ディスクを含み、前記計量システムが、前記コード化ディスクの一方の側に配置された光源と、前記コード化ディスクの反対の側に配置された光センサとを含む、請求項6に記載の装置。前記可撓性カップリング部材が、前記ポンプ集成体の前記第1部分の内部に配置されており、 前記ポンプ集成体のそれぞれが、前記ポンプハウジングの前記第1部分の内部に嵌め込まれたスペーサを含み、前記スペーサが、前記可撓性カップリング部材の運動包絡線と密接に対応するように形成された内孔を形成する、請求項3に記載の装置。前記スペーサの前記内孔が入端部と出力端部とを有しており、前記内孔は前記入力端部から前記出力端部へ向かって徐々に大きくなる、請求項8に記載の装置。前記一体型外部シール部材が前記ステータの周りで周方向に延びている、請求項1に記載の装置。前記ポンプハウジングの前記第1部分及び前記第2部分のうちの少なくとも一方が、前記一体型外部シール部材と対応する環状リブを含み、前記ポンプハウジングの前記第1部分及び前記第2部分のうちの他方が、前記一体型外部シール部材と対応する環状凹部を含み、前記一体型外部シール部材が前記環状リブと前記環状凹部との間に圧縮されている、請求項10に記載の装置。それぞれのロータが周方向ショルダを含み、 前記装置がさらに前記ポンプハウジングの内部に固定された保持器を含み、前記保持器が前記ロータの前記周方向ショルダを捕捉する、請求項1に記載の装置。前記ポンプ集成体のそれぞれが、前記ポンプハウジングの前記第1部分の内部に嵌め込まれたスペーサを含み、前記ロータの前記周方向ショルダが前記スペーサと前記保持器との間に配置されている、請求項12に記載の装置。前記保持器が雄ねじ山を有し、前記ポンプハウジングが雌ねじ山を有しており、これにより、前記保持器が前記ポンプハウジング内に螺合により取り付けられる、請求項12に記載の装置。さらに、前記ポンプ集成体を含む装置ハウジングを含み、 前記ディスペンサが、前記装置ハウジング内に組み込まれた定量供給ヘッドを含み、前記定量供給ヘッドが、前記複数のポンプ集成体のそれぞれのための別々の出口を形成している、請求項1に記載の装置。前記ディスペンサが、複数のフィードラインによって前記複数のポンプ集成体にカップリングされたスタイラスを含む、請求項1に記載の装置。前記スタイラスが可撓性本体を有しており、これにより、前記スタイラスの前記可撓性本体から成分を混合又は定量供給するために前記可撓性本体を手で圧潰することができる、請求項16に記載の装置。前記スタイラスが内部キャビティを形成しており、前記内部キャビティの内部に緩く含まれる少なくとも1つの混合エレメントを含み、これにより前記内部キャビティ内で成分を混合するように前記スタイラスを振ることができる、請求項16に記載の装置。前記スタイラスが交換可能なチップを含み、前記交換可能なチップが前記スタイラスに取り外し可能に固定されている、請求項16に記載の装置。前記交換可能なチップが内部流路を形成しており、該内部流路を通って成分が前記交換可能なチップを流過し、前記交換可能なチップが前記内部流路の内部に複数のバッフルを含む、請求項19に記載の装置。さらに無線トランシーバを含み、前記コントローラが、前記無線トランシーバを介して遠隔装置と通信することができる、請求項1に記載の装置。混合及び定量供給装置であって、 複数のポンプ集成体のそれぞれが、可撓性カップリング部材によってプログレッシブポンプにカップリングされたモータを有しており、前記プログレッシブポンプが入力シャフトと、ロータと、ステータとを含み、前記可撓性カップリング部材が前記入力シャフトと前記ロータとを接合するコイルばねである、複数のポンプ集成体と、 当該複数の成分リザーバのそれぞれがいくらかの量の成分を含み、前記成分リザーバのそれぞれが前記複数のポンプ集成体のうちの1つに固有にカップリングされている、複数の成分リザーバと、 処方にしたがって前記成分を定量供給するために、前記複数のポンプ集成体を選択的に操作するためのコントローラとを含む、混合及び定量供給装置。前記コイルばねが、前記モータ及び前記ロータが回転する方向に相当する方向で螺旋状であり、これにより、前記回転が前記コイルばねを前記入力シャフト上及び前記ロータ上で緊縮させるようになる、請求項22に記載の混合及び定量供給装置。前記コイルばねが前記入力シャフトと前記ロータとの間に圧縮下で嵌め込まれている、請求項22に記載の混合及び定量供給装置。前記ポンプ集成体のそれぞれが、第1部分と第2部分とを有するポンプハウジングを含み、前記コイルばねが前記第1部分内に含まれており、 前記混合及び定量供給装置がさらに、前記コイルばねの周りで前記第1部分内に嵌め込まれたスペーサを含み、前記スペーサは前記コイルばねの運動の包絡線と密接に対応する内孔を形成している、請求項22に記載の混合及び定量供給装置。前記スペーサの前記内孔が入力端部と出力端部とを有しており、前記内孔が前記入力端部から前記出力端部へ徐々に大きくなる、請求項25に記載の混合及び定量供給装置。さらに、前記ポンプハウジングの前記第1部分の内部に取り外し可能に配置された保持器を含み、 前記ロータが前記保持器と前記スペーサとの間に配置されたショルダを含み、前記保持器と前記スペーサとが協働して、前記ポンプハウジングに対する前記ロータの適切な位置を維持する、請求項25に記載の混合及び定量供給装置。前記ステータは弾性材料から製造され、一体型外部シール部材を有しており、前記一体型外部シール部材は、前記ポンプハウジングをシールし、前記第1部分及び前記第2部分に対して前記ステータを位置決めするために、前記第1部分と前記第2部分との間に圧縮されている、請求項22に記載の混合及び定量供給装置。さらに、前記ポンプ集成体のぞれぞれに組み込まれた計量システムを含む、請求項22に記載の混合及び定量供給装置。前記計量システムが、前記モータと前記ロータとの間の駆動カップリング部材内に組み込まれたコード化カプラを有する光学計量システムを含み、これにより、前記コード化カプラは前記モータ及び前記ロータと一緒に回転する、請求項29に記載の混合及び定量供給装置。前記コード化カプラが複数のアパーチャを備えたコード化ディスクを含み、前記計量システムが、前記コード化ディスクの一方の側に配置された光源と、前記コード化ディスクの反対の側に配置された光センサとを含む、請求項30に記載の混合及び定量供給装置。前記ディスペンサが、少なくとも1つのフィードラインによって前記複数のポンプ集成体にカップリングされたスタイラスを含む、請求項22に記載の混合及び定量供給装置。前記スタイラスが可撓性本体を有しており、これにより、前記スタイラスの前記可撓性本体から成分を混合又は定量供給するために前記可撓性本体を手で圧潰することができる、請求項32に記載の混合及び定量供給装置。前記スタイラスが内部キャビティを形成しており、前記内部キャビティの内部に遊離した状態で含まれる少なくとも1つの混合エレメントを含み、これにより前記内部キャビティ内で成分を混合するように前記スタイラスを振ることができる、請求項32に記載の混合及び定量供給装置。前記スタイラスが交換可能なチップを含み、前記交換可能なチップが前記スタイラスに取り外し可能に固定されている、請求項32に記載の混合及び定量供給装置。前記交換可能なチップが内部流路を形成しており、該内部流路を通って成分が前記交換可能なチップを流過し、前記交換可能なチップが前記内部流路の内部に複数のバッフルを含む、請求項35に記載の混合及び定量供給装置。さらに無線トランシーバを含み、前記コントローラが、前記無線トランシーバを介して遠隔装置と通信することができる、請求項22に記載の混合及び定量供給装置。前記コントローラが、前記無線トランシーバを介して遠隔装置から前記処方を得るように形成されている、請求項37に記載の混合及び定量供給装置。種々の処方にしたがって成分を定量供給する可搬式装置において、 複数のポンプ集成体のそれぞれが、入口と出口とを有しており、前記ポンプ集成体のそれぞれが、駆動カップリング部材によってプログレッシブポンプに動作的にカップリングされたモータを含み、前記プログレッシブポンプが、前記入口を通して前記プログレッシブポンプ内へ成分を引き込み、前記出口を通して成分を吐出するように形成されており、 前記プログレッシブポンプのそれぞれが、ステータとロータとを協働して収納する第1部分と第2部分とを有するポンプハウジングを含み、 前記ステータが、二重螺旋状孔を形成し、前記ポンプハウジングの前記第1部分と前記第2部分との間に圧縮された一体型外部シール部材を有しており、 前記ロータが、螺旋状シャフトを有しており、前記ステータの前記二重螺旋状孔の内部で偏心運動するように取り付けられており、 前記駆動カップリング部材が入力シャフト、及び前記入力シャフトと前記ロータとを接合するための可撓性カップリング部材を含み、前記可撓性カップリング部材が、前記入力シャフトの回転を前記ロータの偏心的な回転に変換する、複数のポンプ集成体と、 複数の成分カートリッジのそれぞれが成分のうちの1つのいくらかの量の成分を含み、前記複数のポンプ集成体のうちの1つの集成体の前記入口に固有にカップリングされている、複数の成分カートリッジと、 ディスペンサを通って該可搬式装置から成分が定量供給され、前記ディスペンサが前記複数のポンプ集成体のそれぞれの集成体の前記出口にカップリングされている、ディスペンサと、 処方にしたがって前記ディスペンサから前記成分を定量供給するために、前記複数のポンプ集成体を個別に操作するためのコントローラとを含む、可搬式装置。前記可撓性カップリング部材がコイルばねを含む、請求項39に記載の可搬式装置。さらに、前記ポンプ集成体のそれぞれに組み込まれた計量システムを含み、前記計量システムのそれぞれが、前記モータと前記駆動カップリング部材との間で前記駆動カップリング部材内に組み込まれたコード化カプラを有する光学計量システムを含み、これにより、前記コード化カプラは前記モータ及び前記ロータと一緒に回転する、請求項40に記載の可搬式装置。前記コード化カプラが複数のアパーチャを備えたコード化ディスクを含み、前記計量システムが、前記コード化ディスクの一方の側に配置された光源と、前記コード化ディスクの反対の側に配置された光センサとを含む、請求項41に記載の可搬式装置。前記ポンプ集成体のそれぞれが、前記ポンプハウジングの前記第1部分の内部に嵌め込まれたスペーサを含み、前記スペーサが、前記可撓性カップリング部材の運動包絡線と密接に対応するように形成された内孔を形成する、請求項39に記載の可搬式装置。前記一体型外部シール部材が前記ステータの中央部分の周りで周方向に延びている、請求項39に記載の可搬式装置。前記ポンプハウジングの前記第1部分及び前記第2部分のうちの少なくとも一方が、前記一体型外部シール部材と対応する環状リブを含み、前記ポンプハウジングの前記第1部分及び前記第2部分のうちの他方が、前記一体型外部シール部材と対応する環状凹部を含み、前記一体型外部シール部材が前記環状リブと前記環状凹部との間に圧縮されている、請求項44に記載の可搬式装置。それぞれのロータが周方向ショルダを含み、 前記装置がさらに、前記ロータの前記周方向ショルダを捕捉するために前記ポンプハウジングの内部に固定された保持器を含む、請求項1に記載の装置。前記ポンプ集成体のそれぞれが、前記ポンプハウジングの前記第1部分の内部に嵌め込まれたスペーサを含み、前記ロータの前記周方向ショルダが前記スペーサと前記保持器との間に配置されている、請求項46に記載の装置。さらに無線トランシーバを含み、前記コントローラが、前記無線トランシーバを介して遠隔装置からの処方を受容することができる、請求項39に記載の可搬式装置。

说明书全文

本発明は製剤装置に関し、特に具体的には、種々異なる成分から、カスタマイズされた製剤を混合して定量供給することができる可搬式製剤装置に関する。

種々の個別成分からカスタム混合製剤を製造することができる様々な装置が市販されている。例えば、カスタマイズされた塗料製品を製造することができるカスタム塗料ブレンドシステムを有する工具店及びホームセンターがある。別の例としては、消費者のためにカスタムブレンドの化粧品を製造することができるシステムを有する化粧品店もある。いくつかの事例では、システムは適宜な化粧品製剤に到達するための自動システムを含む。化粧品製剤のためのこの種の自動システムは、顧客の画像をキャプチャするための画像化システムと、画像を分析し、画像から抽出された情報、例えば皮膚の色及び色合いに基づいて適宜な化粧品製剤を選択するようにプログラミングされたコンピュータとを含む。これらのタイプのカスタム製剤システムは商業的環境で実現可能な選択肢であり得るものの、これらは大型で高価であり、したがって個人又は家庭における使用にはあまり適していない。

種々異なる成分からカスタム製剤を製造することができる個人用装置に対する関心がますます高まりつつある。事実、この機能を提供し得る数多くの可搬式装置が知られている。例えば種々の成分流体を組み合わせることができる小型流体組成物ディスペンサが、ある特許文献に示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、他の例が別の特許文献に示されている(例えば、特許文献2参照。)。数多くの可搬式混合及び定量供給システムが存在するものの、種々のカスタマイズ製剤を混合し定量供給することができる、改善された小型装置に大きな関心が集められると考えられる。

米国特許第8,224,481号

米国特許第5,709,317号

本発明は、装置によって支持される複数の成分リザーバから、カスタマイズされた製剤を効果的に混合して定量供給することができる個人用製剤装置を提供する。個人用製剤装置は複数の小型ポンプを含んでいる。小型ポンプは、カスタマイズされた処方にしたがって複数の成分を正確に計量して定量供給することができる。一実施態様では、個人用製剤装置は複数のプログレッシブポンプを含む。プログレッシブポンプは小型の環境において適切に機能するように特に形成されている。これらのプログレッシブポンプによって、種々異なるリザーバからの成分を正確に計量して、そして共通の容器内に定量供給することができる。この容器内で手動で混合を行うことができる。

一実施態様において、プログレッシブポンプのそれぞれは、モータとポンプとの間にカップリング部材を含んでいる。カップリングは、モータ出をロータにカップリングするために駆動シャフトとして機能するばねを含んでいてよい。ばねはロータの偏心運動を可能にするとともに、容器の走行面内にロータのショルダを推進するバイアスを提供する。カップリング部材は種々の機能を発揮するスペーサスリーブを含むこともできる。例えば、スペーサスリーブは、ポンプ本体内部の開いた容積を低減するように形成されている。スペーサスリーブは、ばねの動作包絡線に密接に追従するようにテーパされた内径を含む。

一実施態様において、プログレッシブポンプは、スペーサスリーブとロータの駆動端部とを保持するために、ポンプ本体の内部内へ螺入された保持器を含んでいる。保持器は、ロータが貫通する内部円形貫通孔を含んでいてよい。内部孔はロータの運動包絡線と直径が対応してよい。ロータは拡大されたショルダを含んでよい。このような実施態様では、内部孔はショルダを受容するように形成されたカウンターボアを含んでいてよい。カウンターボアはロータのショルダと係合する走行面を含んでいてよい。カウンターボアはショルダの運動包絡線と直径が対応してよい。ショルダはステータに対して適切な位置内にロータを保持するのを助けるためにスペーサスリーブの端部と容器の走行面との間にサンドイッチされてよい。

一実施態様では、ポンプ本体はOリングシール部材を含んでいる。Oリングシール部材は、モータドラフトシャフトとの界面をシールする。スペーサスリーブは、モータ駆動シャフトに沿ったOリングシール部材の軸線方向運動を防止するためにOリングシール部材と係合する閉じた端部を含んでいてよい。

一実施態様では、プログレッシブポンプは、小型用途において使用するように特に形成されたステータを含んでよい。ステータは、その外径に一体型フランジシール部材を含んでよい。フランジシール部材は、効果的なシール部材を形成するために、そして適切な軸方向位置にステータを正確に位置決めするために、ポンプ本体の2つの部分の間にサンドイッチすることができる。フランジシール部材は、シール部材の圧縮がステータの幾何学的形状を変化させないように形成されている。ステータの出口端部は、ポンプ本体内にステータをキー締め(key)するように、そしてポンプ本体内部のステータの回転に抵抗するように断面が楕円形であってよい。ステータの入口端部は、ポンプの円形断面内に正確な位置を提供するように円形であってよい。ポンプの断面はねじ山付き容器を収容するように円形である。

一実施態様において、ポンプは、モータ出力シャフトの回転運動に基づいて容積を測定する計量システムを含む。一実施態様では、モータは減速比が約1:60のギアボックスを含む。計量システムは、ギアボックス出力部に接合されたカプラによって支持されたコード化ディスクを有する光学測定システムを含んでいてよい。コード化ディスクは、コード化ディスクの周りの半径方向に対称的なパターンを成して配列された複数のスロットを含んでいてよい。一実施態様では、光源及び光センサはコード化ディスクの互いに対向する側に配列されているので、回転するコード化ディスク内のスロットは光パルスを生成し、これらの光パルスは光源から光センサへ伝わる。動作中、光パルスの数はロータの回転、ひいてはポンピングされる体積の正確な測定を可能にする。実施態様では、コード化ディスクは約45個のスロットを含むので、それぞれのパルスは、ロータの約8度の回転運動を表す。

一実施態様において、個人用製剤装置は製品を定量供給するためのスタイラスを含んでよい。スタイラスは、それぞれのポンプからの成分を受容する内部混合チャンバを含んでいてよい。スタイラスは、成分が混合チャンバ内で合体された後で成分を定量供給する単一の出口を含んでいてよい。スタイラスは、異なるポンプから混合チャンバへ成分を別々に定量供給する複数の供給管を含んでいてよい。或いは、スタイラスは単一の供給管を含んでもよく、この供給管には別々の成分が提供される。使用中、成分が一緒に供給管の長さを移動して混合チャンバに達するか、又は直接に出口に達するのに伴って、成分の混合が本質的に発生してよい。

本発明は、サイズが小さいものの、高い精度で成分を定量供給することができる単純で効果的な個人用製剤装置を提供する。一実施態様のプログレッシブポンプは、モータとロータとの間の単純で効果的な可撓性カップリング部材を含む。コイルばね可撓性カップリング部材は、使用時には、入力シャフト及びロータに容易に接合され、そしてまたロータと保持器との間にシール部材を維持するのを助けるバイアスを提供する。一体型シール部材とともにステータを使用することによって、ポンプ集成体の構造及び組み立てが単純化される。これはポンプ集成体の寿命全体を延ばすこともできる。非円形ステータ及び対応する非円形ハウジングは、これらが採用されると、正確な配向にステータをキー締めし、そしてハウジング内部におけるステータの望ましくない回転を防止するのを助ける。光学計量システムを使用すると、過度に複雑又は高価なメカニズムを用いずに、正確な定量供給体積を保証するのを助ける。装置は、成分の定量供給及び混合を容易にするために、スタイラスを含んでもよい。

本発明のこれらの、そして他の目的、利点、及び特徴は、現在の実施態様及び図面の説明を参照することによって、より充分に理解され認識される。

本発明の実施態様を詳説する前に、念のために述べておくが、本発明は以下の説明に記載された、又は図面に示された動作の詳細、又は構成部分の構造及び配置の詳細に限定されない。本発明は種々の他の実施態様において実施されてよく、本明細書中に明示的には開示されていない別の方法で実践又は実施されてよい。また言うまでもなく、ここで使用される表現及び用語は説明を目的としたものであり、制限的と見なされるべきではない。「含む(including及びcomprising)」及びこの変化形を使用する場合、これはその後に記載された項目及びその等価物、並びに付加的な項目及びその等価物を包含するものとする。さらに、種々の実施態様を説明する際には列挙を用いることがある。他に明示的に述べない限り、列挙を用いた場合、これは本発明を構成部分の特定の順序又は数に制限するものと解釈されるべきではない。さらに、列挙を用いた場合、これは列挙されたステップ又は構成部分と組み合わされる、又はこれらに組み入れられるかもしれない付加的なステップ又は構成部分を、本発明の範囲から排除するものと解釈されるべきでない。クレーム要素を「X,Y及びZのうちの少なくとも1つ」と呼ぶ場合はいつでも、これはX,Y又はZの個別にいずれか1つ、及びX,Y又はZの任意の組み合わせ、例えばX,Y,Z;X,Y;X,Z;及びY,Zを含むことを意味する。

図1は、本発明の一実施態様に基づく個人用製剤装置の斜視図である。

図2は、個人用製剤装置の部分分解斜視図である。

図3は、個人用製剤装置の部分分解斜視図である。

図4は、ポンプ集成体の分解斜視図である。

図5は、ポンプ集成体の断面図である。

図6Aは、ステータの断面図である。

図6Bは、ステータの端面図である。

図7は、ロータの正面図である。

図8は、ストローク容積を示す第1ロータの具象図である。

図9は、ストローク容積を示す第2ロータの具象図である。

図10はポンプ集成体の断面図である。

図11は、種々のシール部材を強調するために部分が取り除かれた状態でポンプ集成体を示す断面図である。

図12は、部分が透明にされた状態で個人用製剤装置を示す斜視図である。

図13は、スタイラスの斜視図である。

図14は、別のスタイラスを示す斜視図である。

図15は、個人用製剤装置を使用する方法のフローチャートである。

図16Aは、コード化ディスクを示す斜視図である。

図16Bは、コード化ディスク及びカップリングシャフトを示す分解斜視図である。

図16Cは、コード化ディスクが取り付けられた状態でカップリングシャフトを示す斜視図である。

図17Aは、カートリッジの分解斜視図である。

図17Bは、カートリッジの断面図である。

図17Cは、カートリッジの一部の拡大図である。

図18Aは、別の実施態様のスタイラスを示す斜視図である。

図18Bは、図18Aの別の実施態様のスタイラスを示す斜視図である。

図19は、混合ボールを備えた別の実施態様のスタイラスを示す部分分解斜視図である。

図20は、交換可能なチップを有するさらに別の実施態様のスタイラスを示す部分分解斜視図である。

図21は、本発明の別の実施態様に基づく個人用製剤装置を組み入れる処理システムを示す図である。

概説 本発明の一実施態様に基づく個人用製剤装置10が図1に示されている。個人用製剤装置10は、複数の成分から、カスタマイズされた製剤を製造することができる。装置10は概ね、ハウジング12と、複数のポンプ集成体14a〜dと、複数のカートリッジ16a〜dと、定量供給ヘッド18とを含んでいる。この実施態様では、各カートリッジ16a〜dに対して別々のポンプ集成体14a〜dがある。これは、それぞれのカートリッジ16a〜dの内容物が、専用のポンプ集成体14a〜dによって別々に計量され定量供給されるのを可能にする。この実施態様では、ポンプ集成体14a〜dのそれぞれはプログレッシブポンプを含む。それぞれのプログレッシブポンプ14a〜dは、ステータ32とロータ34とを収納するポンプハウジング30を含んでいてよい。ステータ32は一体型フランジシール部材36を含んでいてよい。この一体型フランジシール部材36は、ポンプハウジング30内部にステータ32を配置しており、ポンプハウジング30の隣接部分の間の界面をシールする。ロータ34はショルダ72を含んでいてよい。ショルダ72は、ロータ34が保持器60によってポンプハウジング30内に固定されるのを可能にする。ポンプ集成体14a〜dは、ロータ34をモータに接合するための可撓性カップリング部材を含んでいてよい。カップリング部材はコイルばね40を含んでいてよい。コイルばね40は、ロータ34の偏心運動を受け入れ、そしてロータ34のショルダを保持器60の境界形成面内に推進するためのバイアスを提供する。

この実施態様では、装置10は、カスタマイズされた製品処方に基づきポンプ集成体14a〜dを操作することができるコントローラ20を含んでいる。コントローラ20は、使用者の入力を介して、又は外部装置(図示せず)との通信を介して、カスタマイズされた製品処方を得ることができる。例えば、コントローラ20は、WiFi、Bluetooth、又は他の無線通信システムを通して装置10と通信するように形成されたアプリケーションを実行する携帯型電子装置から製品処方を得ることができる。アプリケーションは、成分の適宜な組み合わせを決定するのを可能にする質問を出すように形成されていてよく、或いはアプリケーションは、カスタム処方の手動入力を可能にしてもよい。例えば、化粧品製剤を定量供給する際に使用するように意図された図示の態様では、アプリケーションは皮膚の色合い、皮膚のタイプ、皮膚の乾燥、環境湿度、予想UV暴露、香りの好み、色の好み、シェードの好み、及び潜在的に関連する他のファクタに関する質問を出すことができる。別の例としては、装置は、使用者が例えば成分及びこれらのそれぞれの量を指定することによって所望の処方を手動入力するのを可能にしてよい。

本発明は、カスタマイズされた化粧品製剤を製造するように意図された個人用製剤装置10の文脈において説明される。この文脈では、装置は、化粧品において有用であり得る種々様々な材料を定量供給することができる。しかしながら、本発明を用いて、ポンプ集成体によって移動させることができる成分の本質的にいかなる組み合わせも定量供給することができる。これは、本質的に任意の液体と、ポンプ集成体と適合性のある流体流特性を呈する他の材料とを含む。例えば、装置10は、食品サプリメントと見なすことができる栄養補給剤のカスタムな組み合わせを製造するように形成されていてよい。成分はビタミン、ミネラル、及び他の補給剤、並びに摂取を支援するように意図された他の成分を含んでよい。装置は食品成分、例えば香辛料、油、酢、エッセンス、及び他の可能なレシピ成分を定量供給してもよい。別の例としては、装置10は、飲料、例えばドリンク、シェイク、及びスムージー中で使用するためのカスタム添加物を定量供給するように形成されてよい。飲料添加物はフレーバー添加物(例えば甘味料、果実フレーバー)、又は機能性添加剤(例えばビタミン、ミネラル、及び食品サプリメント、及び増粘成分、希釈成分、及び保存量)を含んでよい。さらに別の例としては、装置10はホームケア製剤、例えばクリーナー、研磨剤、漂白剤、及び濃縮液を定量供給してもよい。この文脈において、カートリッジは、洗浄剤、漂白剤、過酸化水素、及び芳香添加剤を含む種々異なる濃縮液を備えていてよい。装置は実際のホームケア製剤を定量供給してよく、或いは基礎製品、例えば基礎洗浄製品に添加されるように意図された製剤を定量供給することができる。洗濯の文脈では、装置は洗剤、香料、布地柔軟剤、及び他の成分を定量供給することもできる。製剤は、洗浄されるべき布地に関する情報を装置内に、又は別個の装置において実行されるアプリケーション内に入力することによってカスタマイズすることができる。食器洗浄の文脈では、装置は食器用洗剤、染み防止添加剤、乾燥剤、香料、及び場合によっては他の成分を定量供給してよい。

構造 方向を表す用語、例えば「鉛直」、「水平」、「上」、「底」、「上側」、「下側」、「内側」、「内方へ」、「外側」、及び「外方へ」という用語は、図示された実施態様の配向に基づいて本発明を説明する上で役立つように使用される。方向を表す用語の使用は、本発明を具体的な配向に限定するように解釈されるべきではない。

個人用製剤装置10は概ね、ハウジング12と、ハウジング12内部に配置された複数のポンプ集成体14a〜dと、成分を保持する複数のカートリッジ16a〜d(それぞれのポンプ集成体14a〜dに1つが取り付けられている)と、装置10から成分を定量供給するための定量供給ヘッド18と、例えば適量の各成分を定量供給するためにポンプ集成体14a〜dを別々に制御することによって、装置10の動作を制御するためのコントローラ20とを含む。ハウジング12は用途間で様々であってよいが、図示の実施態様では、ハウジング12は概ね基部40とトレイ挿入体42とを含む。基部40とトレイ挿入体42とは協働して内部空間44を形成する。内部空間44は、この実施態様では、回路基板46とバッテリパック22とを収納している。トレイ挿入体42は基部40内に嵌め込まれており、複数の別々の区画48a〜dを含んでおり、それぞれの区画はポンプ集成体14a〜dのうちの1つを受容するように形成されている。

図示の実施態様では、個人用製剤装置10はそれぞれのカートリッジ16a〜dに対して別々のポンプ集成体14a〜dを含む。このことは、それぞれのカートリッジ16a〜dの内容物が、専用のポンプ集成体14a〜dによって別々に計量され定量供給されるのを可能にする。図示の実施態様では、装置10はプログレッシブポンプを含むが、しかしポンプのタイプはいくつかの用途において変化し得る。この実施態様では、ポンプ集成体14a〜dは概ね互いに同一であるので、1つのポンプ集成体だけについて詳述する。図示の装置10がほぼ同一の複数のポンプ集成体を含んではいるものの、所望の場合には、ポンプ集成体は互いに異なっていてよい。例えば、粘度が物質的に異なる成分を定量供給しようと意図される別の実施態様では、異なる粘度範囲を有する材料を定量供給するように形成された種々異なるポンプ集成体を有することが望ましい場合がある。正確なポンプ集成体に成分が導入されるのを保証するのを助けるために、カートリッジ取り付け構造はそれぞれ異なる粘度範囲に対して異なっていてよく、例えば取り付け端部が異なる直径であるか、又は取り付け構造が異なっていてもよい。

ここで図4及び5を参照すると、それぞれのポンプ集成体14a〜dは概ねモータ50と、ポンプハウジング30と、ステータ32と、ロータ34と、モータ50をロータ34に接合するための駆動カップリング部材106とを含む。動作中、モータ50は、ステータ32内部でロータ34を回転させることにより、カートリッジ16a〜dから成分を引き込み、そして、定量供給ヘッド18を通してこれらを定量供給する。この実施態様では、ポンプハウジング30はポンプ本体52とポンプヘッド54とを含む。ポンプ本体52とポンプヘッド54とは協働してステータ32とロータ34とを収納する。図示の実施態様のポンプ本体52は概ね方形であり、そして内部孔56と交差孔58とを形成している。内部孔56はほぼ円筒形であり、そしてスペーサスリーブ62を受容するように形成されてよい。入力シャフト開口64はポンプ本体52を通って延びることにより、ポンプ入力シャフト110がポンプ本体52の壁を貫通するのを可能にする。シール部材68を着座させるために、ポンプ入力シャフト開口64の周りで、カウンターボア66が同心的に形成されている。シール部材68は、ポンプハウジング30のモータ端部をシールするために、ポンプ入力シャフト110と係合してよい。この実施態様では、ロータ34は拡大されたショルダ72を含んでいる。ショルダは、ロータ34が保持器60によって内孔56内部に固定されるのを可能にする。保持器60はほぼディスク状であり、貫通孔78と、同心的なカウンターボア80とを形成している。カウンターボア80は走行面82を形成している。走行面82にはロータ34のショルダ72が動作中に当接する(下で詳説する)。保持器60は、本質的に任意の適宜な構造を用いて、内孔56内に固定されていてよい。図示の実施態様では、保持器60は内孔56内部で所定の位置に螺入されている。より具体的には、内孔56は雌ねじ山を有し、保持器60は雄ねじ山を有しているので、保持器60はポンプ本体52内に適切な位置で螺入することができる。保持器60は、適切に配置されるとスペーサスリーブ62(下で説明する)に係合するように形成されていてよい。図示の実施態様のポンプ本体52は環状リブ53を含む。環状リブは、内孔78と同軸的に整合した状態でポンプ本体52の端部から突出している。リブ53は、下で詳述するように、ステータ32に設けられたシール部材36と相互作用するように形成されている。ポンプ集成体14a〜dが集成されると、シール部材36はポンプ本体52とポンプヘッド54との間の界面をシールする。ステータが一体型シール部材を含まない用途の場合、ポンプ本体52及びポンプヘッド54とに、シールを提供するために他のシール構造、例えばリングシール部材を受容するように形成された環状凹部を組み込むことができる。

ポンプ集成体14a〜dはスペーサスリーブ62を含んでいてもよい。スペーサスリーブ62は、内孔56内に嵌め込まれ、保持器60によって保持されている。スペーサスリーブ62はほぼ円筒形であり、内孔56の内径と対応する外径を有している。スペーサスリーブ62は、円錐台形状を有する内孔84を含む。内孔84は、可撓性シャフト40の運動包絡線と密接に対応するように成形されている。モータ端部では、内孔84の内径は可撓性シャフト40及びポンプ入力シャフト110のショルダの外径よりもわずかに大きく、これに対して、ロータ端部では、内孔84の内径はロータ34の偏心運動を受け止めるのに充分なほどにより大きい。スペーサスリーブ62は、減径ネック86を含んでいてよい。減径ネック86は保持器60内のカウンターボア80内部に密に嵌め込まれている。集成されると、ネック86は、ロータ34のショルダ72を収容するのに充分な距離だけ、保持器の走行面82から間隔を置くことができる。図示の実施態様では、保持器60及びスペーサスリーブ62は、商業的市場から容易に入手可能なVesconite及び/又はVesconite Hilube材料から製造されている。この材料は自己潤滑性であり、そしてポンプ入力シャフト110及びステータ34の回転運動を容易にする。保持器60及び/又はスペーサスリーブ62は、望みに応じて他の材料から製造されていてもよい。例えば、保持器60及び/又はスペーサスリーブ62は、他の自己潤滑性材料、又は自己潤滑性でない材料から製造されていてよい。

上記のように、ポンプ本体52はまた交差孔58を形成している。交差孔58はカートリッジ16a〜dからポンプキャビティ130へ延びる流路を提供するように形成されている。この実施態様では、ポンプ本体52はネック74と、スロート76とを含んでいる。スロート76は交差孔58と同心的に整合した状態でポンプ本体52から突出している。おそらく図5に最良に示されているように、ネック74の内部はねじ山を有していることにより、カートリッジ16a〜dのねじ山付き端部を受容する。図示の実施態様において、シール部材132をスロート76の周りにねじ山の基部のところで嵌めることにより、カートリッジ16a〜dとポンプハウジング552との間の界面をシールする。ネック74はカウンターボア88を含んでいてよい。カウンターボア88は、カートリッジ16a〜dのショルダを受容する。スロート76の外径は、カートリッジ開口134内部に密に嵌合するように選択されている。この実施態様はカートリッジ16a〜dをポンプ本体52に固定するためのねじ山付き構成部分を含んでいるものの、他の装着形態が用いられてもよい。例えばカートリッジ16a〜d及びポンプ本体52は、バヨネット型の取り付け具を利用するように形成されていてよい。

この実施態様において、ポンプヘッド54はほぼ方形であり、ポンプ本体52に取り付けられるように形成されている。例えば図4に示されているように、ポンプヘッド54はねじ13によってポンプ本体52に固定されていてよい。ポンプヘッド54は、内孔138と出力ステム140とを形成している。内孔138はステータ32を着座させるように形成されている。結果として、内孔138の形状は、ステータ32の外端部の形状とほぼ対応する。この実施態様では、内孔138は、ほぼ楕円形断面を有する円錐台である。円錐台の直径はポンプヘッド54の出力端部に向かって減少する。このことは、ステータ34をポンプヘッド54内部に適切な配向でキー締めし、そして動作中、ステータ32の回転を防止するのを助ける。ポンプヘッド54の端壁は、ステータ32に一体化されたシール部材36と相互作用するように形成されている。より具体的には、ポンプヘッド54の端壁は、環状リブ53と整合する環状凹部57を形成している。使用中、環状凹部57及び環状リブ53は、シール部材55を互いに対向する側からサンドイッチする。出力ステム140は内孔138と同心的であり、そして貫通孔142を形成している。貫通孔142は、成分がポンプ集成体14a〜dの内部から定量供給されるのを可能にする。出力ステム140はポンプヘッド54の残りから、ノズル144の取り付けを容易にするのに充分な距離だけ突出することができる。図5及び6に示されているように、出力ステム140の周りに環状凹部が形成されていてよい。

図示の実施態様において、ステータ32は、ポンプハウジング30とは別個に製造されており、ポンプハウジング30内へ嵌め込まれている。ステータ32は、プログレッシブポンプにとって充分な圧縮・弾性特性を有する本質的に任意の材料から製造されてよい。図示の実施態様では、ステータ32はニトリルゴム化合物から製造されているが、しかし他の例はシリコーン及びポリウレタンを含んでもよい。図示の実施態様では、ステータとロータとの干渉を利用してシールを形成し、ひいてはこれら2つの構成部分のための材料が、その用途の作業圧力にとって充分なシール性を提供するように選択されなければならない。ステータ及びロータの嵌合が干渉嵌めであるため、例えば、ロータ材料と一緒に潤滑するステータ材料を選択することにより、潤滑も考慮しなければならない。ある用途において、ポンプによって移動させられる材料は、自然潤滑性であってよく、これはステータ及びロータのための材料を選択する際に考慮に入れることができる。例えば油性材料は多くの用途においてステータとロータとの間に充分な潤滑を自然に提供することができる。図示の実施態様において、ステータの材料は寸法安定的であり、ポンピングされた流体によって影響を及ぼされない。また、ステータがポンピングされた流体を吸収して膨潤するか又はその他の形で干渉嵌めを増大させることがないような多孔性・密度特性を有するステータ材料を選択することが望ましい場合がある。このような干渉嵌めの増大は、ポンピング(調量)された体積を低減し、そしてまたモータに対する負荷を増大させることがある。ステータ32は概ね円筒形であり、二重螺旋形状を有する内孔150を形成する。ステータ32は概ね、ポンプ本体52の内径56内に密接に嵌め込まれるように形成されたモータ端部152と、ポンプヘッド54の内孔38内に密接に嵌め込まれるように形成された定量供給端部154とを含んでいる。モータ端部152の形状は様々であってよいが、図示の実施態様のモータ端部152は、ほぼ円形断面を有する円錐台である。図示の実施態様では、モータ端部152は約3度でテーパする。しかしながら、テーパは別の実施態様において様々であってよい。例えば、テーパは設けられていなくてもよく、またモータ端部152はほぼ円筒形であってもよい。ステータ32の定量供給端部154はほぼ楕円形断面を有する円錐台であってよい(図6B)。図示の実施態様では、定量供給端部154は約3度でテーパしている。定量供給端部154の非円形(すなわち楕円形)断面形状は、ステータ32が、ポンプヘッド54の内孔138の非円形状と密接に適合することによって、所定の位置にキー締めされるのを可能にする。定量供給端部154の形状は、用途間で様々であってよい。例えば、テーパは別の実施態様において様々であってよく、或いは設けられていなくてもよい。別の例としては、定量供給端部の断面形状は様々であってよく、別の円形又は非円形の断面形状を有していてよい。図示の実施態様のステータ32は、一体型フランジシール部材36を含む。一体型フランジシール部材36は、ステータ32を位置決めし(具体的には軸線方向)、ポンプハウジング30の隣接部分間の界面をシールする。図示の実施態様では、フランジシール部材36は、ステータ32の長手方向中央に向かって配置された環状突起である。図示の実施態様のシール部材36はステータ32の周面に延びている。ここでモータ端部152と定量供給端部154とが合体する.シール部材36の断面形状は、ポンプ本体52の環状リブ53及びポンプヘッド54の環状凹部57と適合するように選択される。フランジシール部材36は、ポンプ本体52及びポンプヘッド54の係合端部によって形成されたキャビティよりもわずかに大きくてよいので、ポンプ本体52とポンプヘッド54とが適切に集成されると、シール部材36は所望の量だけ圧縮される。図示の実施態様のフランジシール部材36は、フランジシール部材36に加えられる圧縮力がステータ32の幾何学的形状を圧縮するか、又は他の形で物質的に変化させることがないように形成されている。

上記のように、それぞれのポンプ集成体14a〜dはロータ34を有している。ロータ34はステータ32内部に回転可能に嵌め込まれている。図示の実施態様では、ロータ34は単一螺旋形状を有しており、この単一螺旋形状は内孔150の二重螺旋形状と対応する。ロータ34はステータ32内部に偏心的に取り付けられている。ロータ34がステータ32内部で偏心的に回転するのに伴って、ロータ34の単一螺旋状の外側形状は内孔150から成形された二重螺旋と界面形成することにより、連続的な一連の移動キャビティ33を形成する。移動キャビティは入口端部でポンプキャビティ内の成分を捕捉し、そして成分をロータ34に沿って長手方向に、ステータ32を通って出口端部へ動かす。プログレッシブポンプの動作、及ぶプログレッシブポンプのためのロータ/ステータの相互作用はこの分野において知られている。したがって、動作の一般原理を詳細に説明することはしない。あえて言うならば、ロータ34及びステータ32の相対サイズ及び形状は、隣接する移動キャビティ33の間に所望の分離量を提供するように選択することができる。分離を増大させればさせるほど、定量供給される体積に対するより多くの制御が可能になり、そして隣接するキャビティ33間の連通のリスクが低減される。例えば、図8は、ロータ34(実線で表す)、及び複数のポンプキャビティ(半透明で表す)の一実施態様を示している。ロータ34の露出領域35(すなわちポンプキャビティによってカバーされていない領域)は、ロータ34の外面とステータ32の内面との間の干渉領域を示している。図9に示された本発明の別の実施態様では、ステータ32’に対するロータ34’のサイズを増大させることにより、露出領域35’を拡大することができる(図8及び9を比較されたい)。事実上、このことは、移動キャビティ33’のサイズを小さくし、そして隣接キャビティ33’間の分離を増大させる。

図示の実施態様では、ロータ34はショルダ72を含んでよい。ショルダ72はロータ34が保持器60によって固定されるのを可能にする。図4及び5に示されているように、ショルダ72はほぼディスク形状であり、保持器60の走行面と運動可能に係合する1つの平面状の主面と、スペーサスリーブ62の出口端部と係合し得る別の平面状の主面とを含む。保持器60とスペーサスリーブ62とは一緒にショルダ72を捕捉することにより、ロータ34を正確な位置に保持するのを助ける一方、ロータ34が自由に回転するのをなおも許す。このことは、ロータ34がステータ32に対して軸線方向に動くか、又は斜めに傾くのを防止するのを助けることができる。図示の実施態様では、ロータ34は入力ヘッド120を含んでいる。入力ヘッド120は、モータ50にカップリングされるように形成されている。図示の実施態様の入力ヘッド120はほぼ円筒形のステムである。入力ヘッド120の自由端はこの実施態様では丸みを帯びている。入力ヘッド120の構成及び形態は、望みに応じて用途間で様々であってよい。図示の実施態様では、入力ヘッド120は可撓性シャフト40と相互に嵌合されるように形成されている。可撓性シャフト40は、図示の実施態様ではコイルばね40である。このようなものとして、入力ヘッド120の直径はコイルばね40の内径よりも大きいことが可能であるので、比較的堅固な干渉嵌めが存在する。コイルばね40と入力ヘッド120との寸法差は、コイルばね40から入力ヘッド120へ伝達することができるトルク量を制御するように選択することができる。図示の実施態様のコイルばね40は、右巻き螺旋を有するので、コイル40はモータ50の通常の動作によって締め付けられる。コイルばね40は、付加的なメカニズム、例えばファスナ又は接着剤によって入力ヘッド120に固定することができる。ロータ34の偏心運動を可能にするのに加えて、この実施態様のコイルばね40は、ショルダ72を保持器60の走行面内に推進するためのバイアスを提供する。このことはショルダ72と保持器60との間にシール部材を維持するのを助けることができる。

図示の実施態様では、それぞれのポンプ集成体14a〜dは、プログレッシブポンプを駆動するための電動モータ50、より具体的には、概ねコンベンショナルなDCモータを含む。モータは用途間で様々であってよいが、しかし図示の実施態様では、RS Componentsから入手可能な小型ブラシ付き歯車DCモータ(部品番号951D6016V)である。モータ50は概ねコンベンショナルであることを考えて、これについては詳細に説明することはしない。この実施態様では、ポンプ集成体14a〜dは、モータ50の出力部にカップリングされたギアボックス90を含む。図示の実施態様のギアボックス90は、モータ50に例えばねじによって直接に取り付けられている。ギアボックス90の入力部はモータ出力部に直接に取り付けられていてよい。ギアボックス90は、回転速度とトルクとの所望の組み合わせを提供するように選択される。ギアボックス90は概ねコンベンショナルであるので、詳細に説明することはしない。あえて言うならば、図示の実施態様のギアボックス90は、パッケージングの制約内に収まり、そして減速比が約1:60であるように選択されるが、しかしこの比は用途間で望みに応じて様々であってよい。いくつかの用途では、ギアボックスは設けられていなくてもよい。

図示の実施態様では、ポンプ集成体14a〜dは、モータ50と、ギアボックス90と、回路基板94と、計量システム96の所定の構成部分とを収納するモータハウジング92を含む。光源98及び光センサ100は回路基板94に取り付けられている。加えて、回路基板94は、コントローラ20からの係合プラグ104と相互に嵌合されるように形成されたプラグ102を支持してよい。この実施態様では、プラグ102,104は電気的接続部を備えている。電気的接続部は、コントローラ20が光源98及びモータ50を操作するために電気信号を提供するのを可能にし、そして光センサ100がコントローラ20へ信号を送るのを可能にする。

ポンプ集成体14a〜dは、駆動カップリング部材106を含む。駆動カップリング部材は、ギアボックス90の出力シャフト114をロータ34に動作的に接続する。図示の実施態様の駆動カップリング部材106は概ね、コード化カプラ108と、ポンプ入力シャフト110と、可撓性シャフト40とを含んでいる。コード化カプラ108はギアボックス90の出力シャフトをポンプ入力シャフト110に接合する。下で詳述するように、コード化カプラ108はまたコード化ディスク112を支持している。コード化ディスク112は、計量システム96が回転を正確に計量し、ひいてはそのポンプ集成体14a〜dによって定量供給された成分の体積を計量するのを可能にする。図示の実施態様の場合、コード化カプラ108の互いに対向する端部が内孔を形成している。これらの内孔は、ギアボックス出力シャフト114及びポンプ入力シャフト110を受容するように成形されている。シャフト及び孔の端部は、適合する非円形断面形状、例えば「D」字形又は正方形の断面形状を有していてよい。これに加えて、又はこの代わりに、シャフトはコード化カプラにキー締めされるか、又はファスナ又は剪断ピンによって接合されてもよい。

可撓性シャフト40はポンプ入力シャフト110と、ロータ34のヘッド120との間に嵌められている。図示の実施態様では、可撓性シャフト40は、ポンプ入力シャフト110及びヘッド120に被せ嵌められた互いに対向する端部を有するコイルばねである。可撓性シャフト40は、ポンプ入力シャフト110及びロータヘッド120に接合されてよいので、ポンプ入力シャフト110の回転はロータ34へ伝達される。図示の実施態様では、コイルばねの内径はポンプ入力シャフト110及びロータヘッド120の外径よりもわずかに小さいので、コイルばねが2つのシャフトに摩擦嵌めされる。図示の実施態様では、コイルばね40は圧縮下で取り付けられるので、コイルばね40はポンプ入力シャフト110とロータ34とを互いから離す方向に付勢する。このことはロータ34のショルダ72を保持器60と接触させ、そしてポンプ入力シャフト110のショルダ111をスペーサスリーブ62と接触させる。コイルばねの圧縮量は、2つのシャフト34及び110における力を制御するように変化させることができる。コイルばね40の特徴は用途間で様々であってよい。例えば、ばねを形成するワイヤの直径、コイルの直径、シャフト34及び100と係合するコイルばね40の巻き数、並びにコイルばね40が形成される材料は用途間で様々であってよい。

上記のように、個人用製剤装置10は、それぞれポンプ集成体14a〜dによって定量供給された成分の量を制御するための計量システム96を含む。計量システム96は用途間で様々であってよい。図示の実施態様では、計量システム96は駆動カップリング部材の回転運動に基づいて、より具体的にはコード化カプラ108の回転運動に基づいて体積を判定する。図示の実施態様の計量システム96はコード化ディスク160を有する光学計量システムを含む。コード化ディスク160はコード化カプラ108にカップリングされている。図示の実施態様では、コード化ディスク160は、コード化ディスク160の周りに半径方向に対称的なパターンを成して配列された複数のスロット162を含んでいる。一実施態様では、コード化ディスク160の互いに対向する側に光源98(例えばLED)と光センサ100とが配列されているので、回転するコード化ディスク160のスロット162は、光源98から光センサ100に伝わる光パルスを生成する。動作中、光センサ100によって感知された光パルスの数をカウントすることにより、ロータの回転、ひいてはポンピングされる体積の正確な測定を可能にする。実施態様において、コード化ディスク160は約45個のスロット162を含むので、それぞれのパルスはロータ34の約8度の回転運動を表す。図示の実施態様では、光源98及び光センサ100は、モータハウジング166内部に含まれる回路基板164に取り付けられる。

装置10は定量供給ヘッド18を含む。定量供給ヘッド18は、装置10からの成分を定量供給するように機能する。この実施態様では、定量供給ヘッド18は、それぞれのポンプ集成体14a〜dのための別々の出口ポート(図示せず)を含んでいる。したがって、成分は装置10から別々に定量供給され、そして使用者によって手動で混合させることができる。この実施態様では、定量供給ヘッド18は基部40に取り付けられており、供給ライン168a〜dによってポンプ集成体14a〜dの出口140にカップリングされている。定量供給ヘッド18は、容器R内又は容器R上へ成分を定量供給するように形成されていてよい。図示の実施態様では、容器Rは小型皿(ペトリ皿と類似する)である。小型皿は使用しやすくするために装置10から取り外すことができる。例えば、成分は皿R内に定量供給することができ、次いで皿Rを取り外すことにより、混合及び塗布を容易にすることができる。図示の実施態様では、出口ポート(図示せず)は、平らな面内に配置されている。この平らな面に皿Rのリップを引きつけることにより、出口ポートからのあらゆる残留成分を払拭することができる。或いは、定量供給ヘッド18は、装置からの成分を定量供給するための単一のポートを有していてもよい。このような種類の別の実施態様では、成分は出口ポートの手前で合流させられてよい。例えば供給ライン168a〜dは合流して出口ポートの手前で単一の供給ラインになるか又は混合チャンバになってよい。混合チャンバが含まれる場合、これは内部バッフル、又は遊離した混合構成部分を含んでよい。

この実施態様では、装置10はコントローラ20を含む。コントローラは、潜在的に異なる種々の製品処方にしたがって個々の製品を定量供給するように、種々のポンプ集成体14a〜dを操作することができる。一般に、それぞれの処方に対して、コントローラ20は、処方によって必要になるその成分の量を定量供給するように、それぞれの所望の製品に対応するポンプ集成体14a〜dを操作するように形成されている。コントローラ20は計量システム96を利用して、定量供給される成分の体積をモニタリングして制御することができる。例えば、コントローラ20は、それぞれの成分の適宜な体積を定量供給するのに必要とされるロータ34の回転の数を決定し(又は提供され)、次いで、ロータ34の所望の数の回転が生じるまで、対応ポンプ集成体14a〜dを操作するためにその対応ポンプ集成体14a〜dと連携する計量システム96を使用することができる。ポンプ集成体14a〜dは望みに応じて、同時又は連続して操作することができる。パワーが制限される用途では、ポンプ集成体14a〜dを一度に1つずつ操作することが望ましい場合がある。他の用途では、定量供給時間全体を低減し、そして組み込まれた種々の成分混合選択肢を容易にすることが望ましい場合もある。

1つの実施態様の場合、利用可能な製剤(又は処方)はメモリ内に記憶される。例えば、コントローラ20は、装置10によって定量供給することができる製剤データベースにアクセスすることができる。製剤データベースは装置10内へ組み込まれたメモリ内に含むことができ、或いは、装置10と通信することができる遠隔装置のメモリ内に含むこともできる。使用中、定量供給されるべき製剤は種々の方法でデータベースから選択することができる。例えば、製剤は使用者によってデータベースから手動で選択することができる。別の例としては、データベースからの製剤の選択を装置10(又は外部装置)によって自動化して、本質的に任意の関連情報から適宜な製剤を決定することもできる。自動化システムの一例としては、装置10は画像化システムと相互作用することにより、使用者の皮膚(下で詳述する)の1つ又は2つ以上の画像の分析に基づいて、使用者に適した化粧品製剤を決定することができる。製剤データベースを維持する代わりに、装置10は、使用者から、又は使用中に遠隔装置から処方を受信するように形成されていてもよい。例えば、処方はユーザーインターフェイス(図示せず)を介して使用者によって手入力されてよく、或いは、処方はコントローラ20によって、又は装置10へ処方を伝達することができる遠隔装置(図示せず)によってリアルタイムに決定されてもよい。

コントローラ20が外部電子装置と相互作用することが望ましい場合には、装置10はネットワーク能力(有線又は無線)を含んでよい。例えば、装置10は無線トランシーバ(図示せず)を含んでよい。無線トランシーバは、ネットワーク、例えばBluetooth、WiFi、Zigbee、又は他のネットワークプロトコルを介して他の装置と相互作用することができる。活動を追跡し、そして使用者が健康及びウェルビーイングを維持/改善するのを助ける推奨を行う上で使用者を支援する装置のより広大なネットワーク内に装置10を組み入れるように、通信能力を用いることができる。通信能力を備えている場合、装置10はとりわけ、遠隔装置から処方を得るように、装置10がネットワークを介して適宜な処方を決定するのを可能にするデータを得るように、製剤の使用に関する履歴データを追跡することができる遠隔装置へ定量供給情報を提供し、そして供給量が不足すると成分の自動再注文を促すように形成されていてよい。装置10は、使用者が効力情報を入力するのを可能にするユーザーインターフェイス(図示せず)を備えていてもよい。効力情報は、装置のネットワークに中継することができ、そしてネットワークが改善された処方決定を下すのを助けるために使用することができる。ユーザーインターフェイスを装置10内へ組み込む代わりに、コントローラ20は、遠隔装置(例えばスマートフォン又はタブレット)上で走行するアプリケーションと無線で相互作用するように形成されていてよい。例えば、スマートフォン上で走行するアプリケーションを使用して、使用者に利用可能なオプションを表示し、そして使用者が所望の製剤を選択又は入力するのを可能にする。

この実施態様では、装置10は、再充電可能な電池によって給電することができ、ひいてはバッテリパック22を含む。或いは、装置10は他の再充電可能な電気エネルギー貯蔵装置、例えば1つ又は2つ以上の大容量キャパシタ(例えばスーパーキャパシタ又はウルトラキャパシタ)を含んでいてよい。装置10は、外部の無線給電部(図示せず)からバッテリパック22を充電するために電力を無線で受容することができる無線充電システム(図示せず)を含んでよい。或いは、装置10は、無線接続を介して充電することもできる。例えば、図1に示されているように、装置10は電力入力ポート23と、オン/オフスイッチ25とを含んでいてよい。これらはハウジング12の後ろ側からアクセス可能である。装置10は別の電源、例えば再充電不能なバッテリ、直接ワイヤレス給電部、又は有線給電部を含んでよい。

上記のように、個人用製剤装置10は、交換可能なカートリッジを受容するように形成されている。カートリッジは所望の成分を含む。カートリッジの構成及び形態は用途間で様々であってよい。この図示の実施態様では、個人用製剤装置10は、ポンプハウジング52内に選択的にねじ込むことができる交換可能なカートリッジ16a〜dを受容するように形成されている。この実施態様では、カートリッジ16a〜dは概ね同一である。したがって、単一のカートリッジ16aだけに関して詳述する。ここで図4を参照すると、カートリッジ16aは概ね容器本体174と、キャップ170と、プランジャ172とを含む。容器本体174は、成分を受容するように構成された内部スペース176を形成している。容器本体174の一方の端部はネック178を含む。ネック178は、ポンプハウジング52に係合するように形成されている。この実施態様では、ネック178は雄ねじ山を有しており、これらのねじ山はポンプハウジング52に設けられた対応ねじ山と螺合する。ネック178は、ポンプハウジング52のカウンタボア88内に密接に受容されるように形成されたショルダ180を含んでいてよい。雌ねじ山付きの取り外し可能なキャップ(図示せず)は、カートリッジ16a〜dがポンプハウジング52に取り付けられていないときに、カートリッジ16a〜dの端部を閉鎖するために、雌ねじ山付きの取り外し可能なキャップ(図示せず)が使用されてよい。容器本体174の他方の端部は開いている。このことは、プランジャ172が内部空間176内へ嵌め込まれるのを可能にする。プランジャ172は、容器本体174の内部に係合し、これに対してシールを形成する。キャップ170は、容器本体174を閉鎖し、そして内部空間176内でプランジャ172を固定するように、容器本体174の開いた端部に被せ嵌められる。キャップ170は容器本体174にスナップ嵌めされていてよく、且つ/又は他のメカニズム、例えば接着剤又はプラスチック溶接を用いて固定されてよい。カートリッジ16a〜dの代わりに、本質的に任意の形状の容器、又はいくらかの量の成分を貯蔵することができる他のタイプのリザーバを設けることもできる。

図示の実施態様では、個人用製剤装置10は、ハウジング内に組み込まれた固定的な定量供給ヘッド18を含んでいる。或いは、個人用製剤装置は、他のタイプのディスペンサ、例えば装置からの成分を定量供給するためのスタイラスを含んでいてよい。スタイラスは構成及び形態が様々であってよい。いくつかの実施態様では、種々の成分がスタイラスから別々に定量供給され、そしてスタイラスの端部は、成分が定量供給された後、成分を混合するために使用される。他の実施態様では、スタイラスは、一体型混合態様を含んでよく、この一体型混合態様は、成分が定量供給される前に成分を混合又は部分的に混合するのを助ける。スタイラスは種々の別の混合態様を含んでよい。一例としては、種々の別のスタイラスが図13,14,18A,18B,19及び20に示されている。図13は、単一フィードライン202と、パドル様チップ204とを有する第1スタイラス200を示している。この実施態様の場合、供給ライン168a〜dは、スタイラス200の上流側で合流するので、単一のフィードライン202は成分をスタイラス200に連通する。スタイラス200は出口(図示せず)を含む。出口は、成分がスタイラス200から吐出されるのを可能にする。成分が定量供給された後、スタイラス200のチップ204は、任意の所望の付加的な混合を実施し、そして次いで製剤を塗布するために使用することができる。図14は、4つのフィードライン222a〜dを含むことを除いて、スタイラス200と本質的に同一である別のスタイラス220を示している。これは、異なる成分が定量供給のためにスタイラスチップ224へ別々に搬送されるのを可能にする。この実施態様では、4つのフィードライン222a〜dが、単一の出口(図示せず)を通って出る前に、スタイラス220内部のボイド又はキャビティ(図示せず)内で合流してよい。或いは、全ての4つのフィードライン222a〜dがスタイラス220内の別々の出口(図示せず)を有していてもよい。

図18A〜B,19及び20は、一体化型混合態様を有する別のスタイラス形態である。図18A〜Bは、可撓性スタイラス本体236を介して混合を可能にするように形成されたスタイラス230を示す。可撓性スタイラス本体236は、種々の成分を混合するように圧潰することができる。図18A〜Bにおいて、スタイラス230は、4つの成分出力ライン232a〜dを有する個人用製剤装置から成分を受容する。この実施態様では、スタイラス230は、フィードライン222a〜dが中身を注ぐほぼ中空の本体236を含む。中空本体236は可撓性材料、例えば可撓性プラスチックから製造される。使用中、中空本体236は使用者が揉むことにより、成分を混合し定量供給することができる。図19に示されたさらに別の実施態様では、スタイラス240は内部混合ボール248を含む。これらの内部混合ボール248は、スタイラス240内のキャビティ(図示せず)内部に含まれている。使用中、成分はキャビティ内に定量供給され、そしてスタイラス240を振って、混合ボール248が成分全体にわたって運動することにより、これらを混合するようにする。混合済の成分はスタイラス240から種々の方法で定量供給されてよい。例えば、スタイラス240は可撓性本体246を有していてよく、混合済の成分はスタイラス本体246を圧潰することによって定量供給されてよい。別の例では、混合済の成分を押し出すさらなる材料を導入するように装置10を操作することにより、成分を定量供給することもできる。

図20が示す別の実施態様において、スタイラス250は静的混合チップ260を含む。静的混合チップ260は、種々の成分を混合するのを助けるように意図された構造を提供するために、スタイラス本体256内に嵌め込まれている。静的混合チップ260は、望みに応じて、例えば使用の後毎に、又は成分出力が変化する時毎に取り外され交換される使い捨て構成部分であってよい。静的混合チップ260はスカート264を含んでいてよい。スカート264は、成分出力ライン252a〜dの出力端部に被せ嵌められることにより、バッフル付きの流路内へ成分を漏斗状に注ぐ。静的混合チップ260は出力ノズル266を含んでいてもよい。出力ノズル266は、スタイラス250の底部内に形成されたアパーチャ270を通して嵌められている。図20のスタイラス250は、ドア254を備えたスタイラス本体256を含む。ドア254は、混合チップ260を受容するように形成された内部ボイドにアクセスするように開閉することができる。別の実施態様では、ドア254は設けられていなくてよい。図示の実施態様では、静的混合チップ260は複数の内部バッフル262を含む。これらの内部バッフルは、種々の成分を混合するのを助ける。バッフル262は、種々の成分を混合させることができる本質的に任意の構造であってよい。例えばバッフルは(図示のような)壁、突起、螺旋体、又は静的混合チップ内で成分流路を干渉するその他の構造であってよい。図示の実施態様では、静的混合チップ260はスタイラス本体256よりも長いので、干渉嵌めによって所定の位置に緊密に保持される。静的混合チップ260は別の方法でスタイラス250に固定されていてもよい。例えば、別の実施態様では、混合チップ260は、例えばスナップ嵌め又は螺合によってスタイラスの端部に取り外し可能に嵌められていてよい。

動作 図15のフローチャートとの関連において、カスタム化粧品製剤を生成し定量供給するプロセスを以下に説明する。この用途において、使用者の1つ又は2つ以上の画像に基づいて、処方を作り上げる。例えば、化粧品処方が使用者の顔に使用するように意図される場合、顔の1つ又は2つ以上の画像を撮影し、コンピュータを使用して分析することにより、カスタム化粧品製剤を製造することができる。図示の実施態様では、製剤を生成するプロセスは、デジタルカメラと、デジタルカメラによって得られた画像を処理するためのコンピュータとを含む画像化システム(図示せず)によって実施される。一般に、プロセスは、デジタルカメラで画像を撮影し、画像をコンピュータに提供し、コンピュータを使用して画像を較正し、コンピュータを使用してカラー、テクスチャ及び材料を評価し、インデックスとしてのカラー、テクスチャ、及びマテリアルに基づいてコンピュータを使用して処方ライブラリから適宜な処方を得る。処方はひとたび決定されたら装置10に伝達され、装置10は化粧製剤を調製して定量供給することができる。適宜な製剤を決定するプロセス500は、装置10を使用する前に行うことができ、そして望みに応じて繰り返すことができる。例えば、装置10によって製造することができるそれぞれのタイプの化粧品、例えばモイスチャライザー、ファウンデーション、カラー化粧品、リップスティック、ルージュ、アイライナー、又は他の化粧品に対して一度プロセス500を実施することが望ましい場合がある。化粧品用途において、成分は、化粧品中に含まれ得る本質的に任意の成分であって、本発明のポンプ集成体14a〜dを使用して定量供給し得る成分であってよい。例えば、成分は基礎化粧品、着色添加物、及びスキンケア添加物、例えばモイスチュアライザー、UVブロック、アンチエイジング添加物、及び皺防止添加物を含んでいてよい。

プロセス500はブロック502で始まる。ここでは、所望の照明を関与させることにより被写体の画像キャプチャが準備される。照明は望みに応じて用途間で様々であってよい。例えば、被写体は画像キャプチャブース内でポジショニングすることができ、そしてブース内部の照明を関与させることができる。照明のタイプ、数、位置、及び明るさは、処理のために最適化された画像を提供するように、望みに応じて様々であってよい。いくつかの用途において、照明は不要である場合があり、或いは望まれない場合もある。このような用途において、このステップは除外されてよい。

ひとたび任意の所望の照明が関与されたら、所望の画像をブロック504で撮影することができる。システムは単一の画像に依存するか、又は複数の画像を利用することができる。複数の画像は例えば、種々異なる領域、種々異なるアングルで、種々異なるカメラ又は種々異なるレンズを使用して、又は異なる照明を利用して撮影することができる。

画像が撮影された後、コントロールはブロック506へ達する。ブロック506では、分析を容易にするために、望みに応じて画像を処理することができる。例えば、1つ又は2つ以上の較正アルゴリズムを使用して画像を処理することができる。これらのアルゴリズムは画像からの変動を取り除くので、異なる時点で撮影された画像は、一貫した、繰り返し可能な形式で処理することができる。種々のタイプの画像較正及び関連アルゴリズムが知られており、したがってこれに関しては詳細に説明することはしない。あえて言うならば、本発明の実施態様は、本質的に任意の形態の画像較正を利用することができる。

処理された画像を次いでブロック508で分析することにより、被写体の特徴を評価し、選択することができる。例えば、コントローラは、画像におけるカラー、テクスチャ、及びマテリアルを検出するためにコンベンショナルな検出アルゴリズムを使用することができる。これらのタイプ及び他のタイプの画像検出アルゴリズムはよく知られており、したがって詳細に説明することはしない。あえて言うならば、検出アルゴリズムは画像の分析を実施し、そしてその分析の結果を既知の特徴のライブラリと比較する(ブロック510)ことができる。例えば、検出アルゴリズムは、カラー、テクキスチャ、及び材料のライブラリを利用して、画像内のカラー、テクスチャ、及びマテリアルを決定することができる(ブロック512参照)。

システムは、色、テクスチャ、及びマテリアルの検出プロセスの結果をブロック514で処理することにより、複合的な結果をもたらすことができる。この結果はカスタム製剤を作成するために使用される。ブロック516では、装置10はブロック514において実施された処理の結果をキーとして使用して、処方ライブラリから適宜な製品処方を検索することができる(ブロック518参照)。装置10はメモリ内にカスタム製品処方を記憶することができるので、これを使用して将来再びこのカスタム製剤を定量供給することができる。

適宜な処方を決定したら、装置10はカスタム製剤を定量供給することができる(ブロック520参照)。例えば、装置10は、製品処方で指定された体積で成分を定量供給するのに必要とされる時間にわたって、適宜なポンプ集成体14a〜dを操作することができる。

上記のように、本発明は、種々の液体、粉末、及び液様流特性を有する他の材料の定量供給を伴う広範な用途において用いることができる。本開示に基づいて製造されたポンプは、これらの材料をマイクロリットルレベルまで正確に定量供給する能力を備えることができる。本明細書中に開示されたポンプを組み入れたシステムは、持続放出定量供給を可能にする制御システムを含むことができる。制御システムは、外部装置と通信することができる能力を備えることもできる。これによりシステムは、遠隔装置、例えばコントロールアプリケーションを実行するスマートフォンによって制御されるのが可能になる。例えば水/飲料ディスペンサ310内に組み入れられた個人用製剤装置が図21に示されている。この実施態様において、装置310はBluetooth(例えばBTLE)及びWiFiの能力を含むので、ディスペンサ310は、インターネットIに接続し、そして他のインターネット接続型装置と通信することができ、或いは遠隔装置、例えばスマートフォンRと直接に接続することもできる。これらの特徴の結果として、本発明は、数多くの種々異なる用途における使用に適している。

本発明の1つの考えられる用途は、薬剤を定量供給することである。例えば、本発明に基づいて製造された装置は、任意の液体又は粉末の形態の医薬品をマイクロリットル分解能まで定量供給するために使用することができる。このことは薬剤の種々様々な選択肢を広げる。なぜならば、装置の分解能がこのように精細であるからである。定量供給された材料は水中に定量供給することができ、或いは摂取のために食品と混合することもできる。このことは、ピル剤又はタブレット剤を嚥下するのが困難なあらゆる人にとって有益であり得る。製剤装置がBTLE及びWIFEを備えることができるので、装置は、定量供給習慣をモニタリングし、そして使用者に飲み忘れを思い出させるために使用することができる。このことは薬剤及びサプリメントのコンプライアンスに役立つことができる。このことはまた、処方された潜在的に有害な薬剤を患者に過剰投薬することをなくするのを助けることもできる。また、処方した医師又は薬剤師は、患者の要求に応じて急いで投薬レベルを変えることもできる。装置はBTLE又はWIFIを介して制御することができるので、使用者固有のサプリメント投薬計画のために用いることができる。このことは、単一の装置が複数の使用者によって使用されるのを可能にし、また特定の使用者に処方されていない薬剤の使用を防止する(例えば鎮痛薬)。製剤装置は、所与の時間後だけに定量供給するのを許すことにより、処方薬乱用の抑止手段として使用することもできる。

個人用製剤装置のための別の潜在的な用途はサプリメント(例えば栄養補給剤)及びフレーバーの、水及び他の飲料への添加である。例えば水処理システムの文脈において、本発明によるマイクロポンプを水処理システム314(図21参照)内に組み入れるか、又は既存の水処理システム(図示せず)に付加することにより、又はスタンドアローン型装置として、水他の飲料に種々異なるタイプのサプリメントを添加することができる。水処理システムの文脈において説明しているが、本発明は、他の飲料ディスペンサ、例えばコーヒーメーカー又は茶淹れ装置と一緒に使用するように同様に組み込まれてもよい。添加剤は、トレーニング又は病気の後の身体の回復を助けるために、ビタミン、タンパク質、炭水化物、電解質を含むこともできる。種々異なるフレーバーをこれに加えて又はこの代わりに添加することもでき、そしてその量が正確なので、これを完全にカスタマイズすることができる。水又は他の飲料と組み合わせることができる他のものは、消化不良治療薬、制酸薬、及び胸焼け治療薬を補助するためのプロバイオティクスであってよい。プロバイオティクスは、香辛料が効いていることが知られている食べ物の摂取時間前後に分配することができる。装置はインターネット、及びコントロールアプリケーションを実行する遠隔装置に接続することができるので、スマートなサプリメント補給の機会が可能である。例えば、ある特定のサプリメント、例えばクレアチンは、一日に複数回にわたってより多く摂取するローディング期と、これに続いて一日一回少量だけ摂取するメンテナンス期を必要とし、そして次いでサイクルのオン・オフ期が必要である。適切な摂取計画は思い出すのが難しくなるおそれがあるので、もしあなたがこの飲料水に近づくときにいつでもこの装置があなたの飲料水にこれを自動的に添加し得るならば、有益であるといえる。制御システムはあなたの所要の投薬計画を理解し、またどの時点で適宜な定量供給を行うかを理解するようにプログラミングすることができる。このことは、開始時には大量に投与し、そして時間とともにゆっくりと中止するにきび治療薬のようなものに適用されてもよい。別の例はアレルギー治療薬であって、所定のレベルを上回る花粉数があるときに与えることができるものである。この数(例えば花粉数)は、インターネットに接続された装置によって、又は直接に接続された遠隔装置によってこの装置に自動的に送信することができる。薬剤を分配するべきかどうかという決定、そしてもしもそうならば、どれほどの量を分配するべきかの決定を個人用製剤装置によって下すことができる。或いは、分配するべきか否か、そして分解するべき量に関する決定は遠隔操作により下されてもよく、定量供給指令のみが個人用製剤装置へ提供されてもよい。

空気処理が、本発明によるマイクロポンプのための別の用途である。極めて少量の液状芳香を定量供給し、そして周期的に気化することにより部屋の空気を新鮮にする。このことは「スマート(smart)」であり、人が入室又は退室などしたときに行われることができる。例えば、空気処理システム、又は空気処理システムに接合された個人用製剤装置は、運動センサを有していてよい。運動センサは、室内の運動が検出されたときに芳香を定量供給することができる。空気処理システム内へ組み込むことができる別のものは液体ビタミン、例えばビタミンC、又はビタミンEである。ビタミンは皮膚内に吸収することができ、これは寒い季節中に増大することにより、免疫系が疾患に対して保護されることを確実にする。ビタミンEは皮膚の湿潤及び水和物を冬の月々に保持するのを助けることができる。芳香と同様に、空気処理システムの存在において運動によってトリガされると、ビタミンを定量供給することができる。

個人用製剤装置のための別の用途は、ホームケアである。この文脈において、ポンプは濃縮された量のあらゆる種類のシャンプー、洗濯用洗剤、食器用洗剤、ハンドソープなどを貯えることができる。濃縮液に基づき、これは小型のコンパクトなサイズ内に貯えることができ、好都合なスペース節減を可能にする。このことは、正確な量のクリーナーを任意のクリーニング状況へ添加することができ、あなたが必要とする量を最適化することがきるので有益であり得る。このことはコスト削減を可能にし、また環境インパクトを軽減して、廃棄されるクリーナーの量を制限する。このことはスマートなタイミング制御的な用途であってよく、種々異なるクリーナーが異なる時点で添加される。

上記説明は、本発明の現在の実施態様のものである。添付の請求項に記載された本発明の思想及びより広い特徴を逸脱することなしに種々の改変及び変更を加えることができる。請求項は均等論を含む特許法の原則に従って解釈されるべきである。この開示は例示を目的として提供されたものであり、本発明の全ての実施態様の包括的な説明として解釈されるべきではなく、或いは、これらの実施態様との関連において示された又は記載された特定のエレメントに請求の範囲を限定するものと解釈されるべきでもない。例えば、そして制限なしに、記載の発明のいかなる個々のエレメントも、実質的に同様の機能を提供するか又は適切な動作を提供する代替エレメントによって置き換えられてよい。これは例えば、現在既知の代替エレメント、例えば当業者に現在知られているかもしれない代替エレメント、及び将来において開発され得る代替エレメント、例えば開発時に当業者が代替物と認識するかもしれない代替エレメントを含む。さらに、開示された実施態様は、互いに呼応して記載された複数の特徴、及び協働して効果を集めたものを提供し得る複数の特徴を含む。本発明は、発表された請求項に明示的に示される場合以外は、これらの特徴の全てを含む実施態様、又は記載の利点の全てを提供する実施態様だけに限定されることはない。例えば冠詞「a」、「an」、「the」、又は「said」を使用して、請求項の単数形のエレメントに言及するときはいつでも、そのエレメントを単数形に限定するものと解釈されるべきではない。

排他的な所有権又は特権が主張される本発明の実施態様は下記の通り定義される。

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