コンプレッサ型液封式ポンプにおける低圧封液入口領域

申请号 JP2017535759 申请日 2016-01-08 公开(公告)号 JP2018501429A 公开(公告)日 2018-01-18
申请人 ガードナー デンヴァー ナッシュ エルエルシー; GARDNER DENVER NASH LLC; 发明人 シェノイ,ラメッシュ,バルクンゲ;
摘要 コンプレッサ型液封式ポンプは、所定の量の気体と所定の量の封液を収容する寸法に設定された内部作動領域を画定するハウジングと、ハウジングに連結され、吸入チャネル、排出空間および円錐形封止領域を画定するポンプヘッドと、吸入チャネルに入る所定の量の気体を制御するために開 位置 と閉位置の間で可動の吸入弁と、を備える。貯蔵部は所定の量の封液を内蔵し、ポンプ排出路は排出空間と貯蔵部の間の 流体 連通を提供し、第1の導流部材は、貯蔵部と吸入チャネルに連結され、貯蔵部と吸入チャネルの間で流体連通を提供する第1の弁を含む。第2の導流部材は、貯蔵部と円錐形封止領域に連結され、貯蔵部と円錐形封止領域の間で流体連通を提供する第2の弁を含み、ロータは、シャフトによって回転可能に支持され、ロータは、少なくとも部分的に作動領域の中に配置され、ポンプは、起動モードでは、第1の導流部材のみを介して封液を作動領域に吸引し、通常動作中は、第1の導流部材のみを介して、封液を作動領域に吸引するように動作可能である。【選択図】図1
权利要求

気体を圧縮するように構成された液封式ポンプを起動する方法において、 貯蔵部内に所定の量の封液を提供し、コンプレッサを起動する前に、前記貯蔵部とポンプヘッド吸入チャネルが同じ圧であることと、 前記ポンプヘッド吸入チャネルと前記貯蔵部の間に第1の流体接続を提供することと、 前記ポンプヘッド吸入チャネルの気体導入開口部の閉位置に吸入弁を移動させることによって、前記弁を通過することができる前記所定の量の気体を第1の量に制限することと、 前記液封式ポンプの起動シーケンスを開始することにより、前記ポンプヘッド吸入チャネルを部分的に真空引きし、前記液封式ポンプは、起動時に、前記第1の量を超える気体を吸引する動作が可能であることと、 圧力差に応答して前記第1の流体接続を介して前記貯蔵部から流体を吸引することと、 を含むことを特徴とする方法。ポンプ排出口に圧縮気体と封液の混合物を排出し、前記起動シーケンスの終了時に前記ポンプ排出口は前記ポンプヘッド吸入チャネルより高い圧力を有することと、 前記ポンプ排出口の昇圧に応答して前記貯蔵部の圧力を増加させることと、を更に含む請求項1記載の方法。第2の流体接続を介して前記ポンプに封液を向けることと、 所定の値を超える前記貯蔵部の内部の圧力に応答して前記第1の流体接続の弁を閉じて、前記第1の流体接続の流れを妨げることと、 を更に含む請求項2記載の方法。前記吸入弁を開位置に移動させて、前記液封式ポンプに第2の量の気体を入れることを可能にし、前記第2の量は前記第1の量より大きいことを更に含む請求項3記載の方法。消費電力対封液の比率が0.75GPM/HP以下となる、ポンプヘッド吸入チャンバに入る体積の気体の仕事量に対する体積で、前記ポンプヘッド吸入チャンバに前記封液を流すことを更に含む請求項1記載の方法。ポンプヘッドは、吸入チャネル、排出空間、および円錐形封止領域を画定し、第1の流路は前記封液を前記ポンプヘッド吸入チャネルに直接向かわせ、第2の流路は前記封液を前記円錐形封止領域に直接向かわせる請求項3記載の方法。所定の量の気体と所定の量の封液を収容する寸法に設定された内部作動領域を画定するハウジングと、 前記ハウジングに連結され、吸入チャネル、排出空間、および円錐形封止領域を画定するポンプヘッドと、 前記吸入チャネルに入る所定の量の気体を制御するために開位置と閉位置の間で可動の吸入弁と、 所定の量の封液を内蔵する貯蔵部と、 前記貯蔵部と前記吸入チャネルに連結され前記貯蔵部と前記吸入チャネルの間の流体連通を提供する第1の弁を含む第1の導流部材と、 前記貯蔵部と前記円錐形封止領域に連結され前記貯蔵部と前記円錐形封止領域の間で流体連通を提供する第2の弁を含む第2の導流部材と、 シャフトによって回転可能に支持され、少なくとも部分的に作動領域の中に配置され、吸入圧で前記吸入チャネルから前記気体を吸引し、吸入圧より高い排出圧で前記排出空間に前記気体を排出するように操作可能であるロータと、を備え、 起動中、前記吸入弁が前記閉位置に移動して、前記第1の弁は開かれ、前記第2の弁は閉じられ、通常動作中、前記吸入弁は前記開位置に移動して、前記第1の弁は閉じられ、前記第2の弁は開かれることを特徴とするコンプレッサ型液封式ポンプ。前記吸入チャネル、前記排出空間および前記円錐形封止領域は、互いに分離している請求項7記載の液封式ポンプ。前記第1の弁が逆止め弁である請求項7記載の液封式ポンプ。前記第2の弁が逆止め弁である請求項7記載の液封式ポンプ。起動モード動作中、前記ロータの回転は、前記貯蔵部に対して前記吸入チャネルの中に低圧領域を形成し、前記封液は前記吸入チャネルと前記貯蔵部の間の圧力差に応答して少なくとも部分的に前記吸入チャンバに吸引される請求項7記載の液封式ポンプ。前記気体と前記封液を分離するように操作可能な分離部に、排出チャンバを流体接続する排出流路を更に備え、前記貯蔵部は前記分離部の一部として形成される請求項7記載の液封式ポンプ。前記ロータの回転が前記排出空間、前記分離部および前記貯蔵部の中の圧力を増加させる請求項12記載の液封式ポンプ。通常モード動作中、前記貯蔵部の中の圧力が前記円錐形封止領域の中の圧力より大きく、前記封液は、前記貯蔵部と前記円錐形封止領域の間の圧力差に応答して、少なくとも部分的に、前記貯蔵部から前記円錐形封止領域に流れる請求項13記載の液封式ポンプ。所定の量の気体と所定の量の封液を収容する寸法に設定された内部作動領域を画定するハウジングと、 前記ハウジングに連結され、吸入チャネル、排出空間および円錐形封止領域を画定するポンプヘッドと、 前記吸入チャネルに入る前記所定の量の気体を制御するために開位置と閉位置の間で可動の吸入弁と、 所定の量の封液を内蔵する貯蔵部と、 前記排出空間と前記貯蔵部の間の流体連通を提供するポンプ排出路と、 前記貯蔵部と前記吸入チャネルに連結され前記貯蔵部と前記吸入チャネルの間で流体連通を提供する第1の弁を含む第1の導流部材と、 前記貯蔵部と前記円錐形封止領域に連結され前記貯蔵部と前記円錐形封止領域の間で流体連通を提供する第2の弁を含む第2の導流部材と、 シャフトによって回転可能に支持され、少なくとも部分的に前記作動領域の中に配置されたロータと、を備え、 前記ポンプは、起動モードでは、前記第1の導流部材のみを介して前記封液を前記作動領域に吸引し、通常動作中は、前記第2の導流部材のみを介して、前記封液を前記作動領域に吸引するように動作可能であることを特徴とするコンプレッサ型液封式ポンプ。前記第1の弁及び前記第2の弁のうち1つが逆止め弁である請求項15記載の液封式ポンプ。起動モード動作中、前記ロータの回転は、前記貯蔵部に対して前記吸入チャネルの中に低圧領域を形成し、前記封液は前記吸入チャネルと前記貯蔵部の間の圧力差に応答して少なくとも部分的に前記吸入チャンバに吸引される請求項15記載の液封式ポンプ。前記気体と前記封液を分離するように操作可能な分離部に、排出チャンバを流体接続する排出流路を更に備え、前記貯蔵部は前記分離部の一部として形成される請求項15記載の液封式ポンプ。前記ロータの回転が前記排出空間および前記貯蔵部の中の圧力を増加させる請求項18記載の液封式ポンプ。通常モード動作中、前記貯蔵部の中の圧力が前記円錐形封止領域の中の圧力より大きく、前記封液は、前記貯蔵部と前記円錐形封止領域の間の圧力差に応答して、少なくとも部分的に、前記貯蔵部から前記円錐形封止領域に流れる請求項15記載の液封式ポンプ。起動モードおよび通常モードにおいて動作可能である液封式ポンプに封液を供給する方法において、 所定の量の封液を内蔵する貯蔵部と、ポンプヘッド吸入チャネルと、排出空間とを、それぞれ前記起動モードの動作を開始する前に大気圧にすることと、 前記起動モードを開始することと、 前記起動モード動作中、前記吸入チャネルに入る気体の流れを絞って前記吸入チャネルの中に低圧領域を形成することと、 前記吸入チャネルの低圧領域に応答して前記封液を第1の流路を介して前記吸入チャネルに吸引することと、 前記起動モードの動作に応答して前記排出空間と前記貯蔵部の中で昇圧することと、 前記吸入チャネルに入る前記気体の流れの絞りを減らして前記通常モードに移行することと、 前記第1の流路の弁を閉じて前記吸入チャネルに入る前記封液の流れを防止することと、 前記貯蔵部の中の昇圧に応答して前記ポンプに前記封液を導くために第2の流路の弁を開くことと、を含む方法。

说明书全文

本開示は、封液導入流路を有するコンプレッサ型液封式ポンプに関する。

液封式ポンプおよびその動作は、周知である。一般に、液封式ポンプは、実行中、ポンピングチャンバを画定する液体リングを利用する。リングは、シャフトの軸から偏心している。シャフトは、ロータを回転させる。液体リングの径方向内側面は、吸入ゾーンにおいてシャフトから径方向に間隔をあけて配置されているので、ロータの隣接する複数のブレードから形成された複数のバケットを、吸入ポートを通ってポンプの作動室に入る気体で満たすことができる。吸入ポートは、ポンプヘッド吸入口の下流にある。複数のバケットは、吸入ポートを通過する際に、気体で充填される。吸入ポートは、複数のロータブレードから形成される開口部に延伸する部材にあってもよく、ポート板にあってもよい。

複数のバケット内の気体を圧縮し、ポンプの排出口に通じる排出ポートに気体を強制的に通過させるために、圧縮ゾーンの液体リングの径方向内側面は、シャフトに対して配向される。リングは、シャフトに対して偏心した方向に配置されていることにより、複数のバケット内の気体を圧縮する。ここで、「配向」とは、液体リングの径方向内側面が、吸入ゾーンに沿った方向と比べて、圧縮ゾーンに沿った径方向のシャフトの軸に対して非常に近いことを意味する。Bissellの米国特許第4498844号は、液封式ポンプの作動方法およびその基本構成の一部の概説的な説明を提供するものである。

液封式ポンプは、コンプレッサ型液封式ポンプとして公知のカテゴリのポンプを含む。これらのポンプは、封液流路を含み、封液は封液流路に沿ってポンプのヘッドおよび作動室内に流入する。一つには、封液は隙間からの気体の漏出を防止するために、隙間を封止する。例えば、作動室に通じる吸入ポートを備える円錐形ポート部材とシャフトとの間の隙間を封止するために、封液が必要とされる。封液流路は、吸入ポートに通じるポンプヘッド吸入チャネルの外側で、封液が作動室に入ることを確実にするように、作動室およびポンプの他の部分および領域に対して配向される。また、封液流路は、複数のバケットと作動室の吸入ゾーンの液体リングから形成される空隙部の外側で、封液が作動室に入ることを確実にするように配向される。封液がこれらの領域に入らず、これらの領域の外側に入るように構成することで、封液(非圧縮性流体)がこれらの領域の空間を占有して、吸入気体と置換するのを防止する。よって、これらの領域の外側に封液を供給することにより、封液が吸入気体で充填可能な空隙部に取って代わらないようにしている。

米国特許第4498844号明細書

公知のシステムにおいて、起動中、封液は入口領域から隙間に入り、隙間は封液によって封止されるが、この入口領域の圧は、入口領域に対して遠位にあり、かつ上流にある流路に沿った封液の圧力に近い。入口領域は、円錐形封止領域にあってもよい。入口領域に近接する封液流路の一部に沿って入口領域に封液が流れるのに十分な圧力差を生じさせるために、流路に流体接続し、かつ入口領域の上流にあるポンプを別途使用していた。ポンプは、入口の上流の封液を、入口の圧力よりも十分に高い起動圧にする。より高い圧力によって、封液は隙間に圧入される。起動後、ポンプ排出口の圧力は昇圧する。入口よりも遠位の流路は、ポンプ排出口と流路接続し、かつポンプ排出口の下流にある。よって、入口よりも遠位の流路の部分における封液は、排出圧を有する。したがって、実行モードの間、排出圧の封液は、流路の近位部に沿って、入口領域及び隙間に圧入される。

本発明の一例は、コンプレッサ型液封式ポンプ・パッケージとして例示される。コンプレッサ型液封式ポンプ・パッケージは、起動中に、別個のポンプを設けることなく、封液によって封止されるべき隙間に封液の流路を提供するものである。コンプレッサ型液封式ポンプ・パッケージは、ポンプ・パッケージのポンプ排出口に流体接続し、かつポンプ排出口の下流にある封液流路を備える。封液流路の一部は、入口領域に近接する。近位部は、入口領域と流体接続し、かつ入口領域の上流にある。入口領域は、封液流路の一部と考えることができる。入口領域は、好ましくは、ポンプ・パッケージのポンプヘッド吸入チャネルの一部を備える。封液流路は、封液導入経路と称してもよい。

起動中、入口領域の圧力Piは、入口領域よりも遠位の封液流路の一部に沿っている封液の圧力Pdよりも十分に小さい。遠位部は、封液流路が封液を供給される封液供給源に近接している。封液流路の遠位部は、近位部の上流にある。別個のポンプが無くとも起動時に十分な圧力差があり、この圧力差は、別個のポンプが無くとも、ポンプロータの動作によって生じる。入口領域の圧力は、起動中は0または略0である。ここで、「十分な圧力差」は、起動中、入口領域の上流にある十分な容量の封液が流路に沿って入口領域に流れることを、意味する。「十分な容量」は、隙間を満たし、また、ポンプの適正な動作を可能にする量である。本発明の他の態様は、発明の詳細な説明および添付の図面を考慮することにより明らかとなるだろう。

一の形態において、気体を圧縮するように構成された液封式ポンプを起動する方法は、貯蔵部内に所定の量の封液を提供し、コンプレッサを起動する前に、貯蔵部とポンプヘッド吸入チャネルが同じ圧力であることを含む。該方法は、ポンプヘッド吸入チャネルと貯蔵部の間に第1の流体接続を提供し、ポンプヘッド吸入チャネルの気体導入開口部の閉位置に吸入弁を移動させることによって、弁を通過することができる所定の量の気体を第1の量に制限し、液封式ポンプの起動シーケンスを開始することにより、ポンプヘッド吸入チャネルを部分的に真空引きすることを更に含む。液封式ポンプは、起動時に、第1の量を超える気体を吸引する動作が可能である。該方法は、圧力差に応答して第1の流体接続を介して貯蔵部から流体を吸引することを更に含む。

他の形態において、所定の量の気体と所定の量の封液を収容する寸法に設定された内部作動領域を画定するハウジングと、ハウジングに連結され、吸入チャネル、排出空間、および円錐形封止領域を画定するポンプヘッドと、吸入チャネルに入る所定の量の気体を制御するために開位置と閉位置の間で可動の吸入弁と、を備えるコンプレッサ型液封式ポンプを提供する。貯蔵部は、所定の量の封液を内蔵し、第1の導流部材は、貯蔵部と吸入チャネルに連結され、貯蔵部と吸入チャネルの間の流体連通を提供する第1の弁を含み、第2の導流部材は、貯蔵部と円錐形封止領域に連結され、貯蔵部と円錐形封止領域の間で流体連通を提供する第2の弁を含む。ロータは、シャフトによって回転可能に支持され、ロータは、少なくとも部分的に作動領域の中に配置され、吸入圧で吸入チャネルから気体を吸引し、吸入圧より高い排出圧で排出空間に気体を排出するように操作可能である。起動中、吸入弁が閉位置に移動して、第1の弁は開かれ、第2の弁は閉じられ、通常動作中、吸入弁は開位置に移動して、第1の弁は閉じられ、第2の弁は開かれる。

さらに別の形態において、コンプレッサ型液封式ポンプは、所定の量の気体と所定の量の封液を収容する寸法に設定された内部作動領域を画定するハウジングと、ハウジングに連結され、吸入チャネル、排出空間および円錐形封止領域を画定するポンプヘッドと、吸入チャネルに入る所定の量の気体を制御するために開位置と閉位置の間で可動の吸入弁と、を備える。貯蔵部は所定の量の封液を内蔵し、ポンプ排出路は排出空間と貯蔵部の間の流体連通を提供し、第1の導流部材は、貯蔵部と吸入チャネルに連結され、貯蔵部と吸入チャネルの間で流体連通を提供する第1の弁を含む。第2の導流部材は、貯蔵部と円錐形封止領域に連結され、貯蔵部と円錐形封止領域の間で流体連通を提供する第2の弁を含み、ロータは、シャフトによって回転可能に支持され、ロータは、少なくとも部分的に作動領域の中に配置され、ポンプは、起動モードでは、第1の導流部材のみを介して封液を作動領域に吸引し、通常動作中は、第2の導流部材のみを介して、封液を作動領域に吸引するように動作可能である。

さらに別の形態において、起動モードおよび通常モードにおいて動作可能である液封式ポンプに封液を供給する方法は、所定の量の封液を内蔵する貯蔵部と、ポンプヘッド吸入チャネルと、排出空間とを、それぞれ起動モードの動作を開始する前に大気圧にすることを含む。該方法は、さらに、起動モードを開始することと、起動モード動作中、吸入チャネルに入る気体の流れを絞って吸入チャネルの中に低圧領域を形成し、吸入チャネルの低圧領域に応答して封液を第1の流路を介して吸入チャネルに吸引することと、を含む。該方法は、起動モードの動作に応答して排出空間と貯蔵部の中で昇圧することと、吸入チャネルに入る気体の流れの絞りを減らして通常モードに移行することと、第1の流路の弁を閉じて吸入チャネルに入る封液の流れを防止することと、貯蔵部の中の昇圧に応答してポンプに封液を導くために第2の流路の弁を開くことと、を更に含む。

図1は、本発明の実施の形態に係る液封式ポンプ・パッケージの模式図である。

図2は、本発明の実施の形態に係る液封式ポンプ・パッケージの切欠側面図である。

本発明の実施例において、液体/気体分離部11は、コンプレッサ型液封式ポンプ・パッケージ17のポンプヘッド15において、ポンプ排出口13と流体接続し、ポンプ排出口13の下流にある。封液貯蔵部19は、液体/気体分離部11と流体接続し、液体/気体分離部11の下流にある。封液流路21は、封液貯蔵部19、分離部11およびポンプ排出口13と流体接続している。封液流路21は、これらの要素の各々の下流にある。本明細書で用いられる「下流」および「上流」という用語は、流れの方向に関するものである。したがって、AがBよりも上流である場合には、AとBの間に流体接続があり、流体接続の方向はAからBに向かっている。

コンプレッサ型液封式ポンプ・パッケージ17が動作するとき、排出流方向で排出流路22aに沿って、分離部11は、ポンプ排出口13から気体と液体の混合物22bを供給される。分離部11は、液体を気体から分離する。収集流方向および収集流路24aに沿って、分離液は、貯蔵部19に集められる。貯蔵部は、封液供給源と称してもよい。

封液流路21は、貯蔵部19の中の分離液と貯蔵部に加わった外側の液体を、入口領域26と流体接続させる。封液流路21の部分21aは、入口領域26に近接し、入口領域26と流体接続する。入口領域26は、封液流路21の近位部21aの下流にある。近位部21aは、貯蔵部19と流体接続しているが、貯蔵部19までと比較しても、貯蔵部19と封液流路21の間を接続する構造27までと比較しても、入口領域26に近い。その距離は、封液流路21に沿って測定される。近位部21aと比較して、封液流路の部分21bは、入口領域26から遠位にある。遠位部は、近位部の上流にあり、近位部と流体接続している。構造27は、遠位部21bを貯蔵部19に接続する。封液流路に沿って測定すると、遠位部21bは、近位部21aよりも貯蔵部19に近い。遠位部21bは、近位部21aを封液供給源に接続する。

入口領域26は、封液流路21の一部と考えることができる。入口領域26は、好ましくは、空間を備える。空間は、好ましくは、ポンプヘッド15の一部である。空間は、好ましくは、ポンプヘッド15の吸入チャネル31に通じている気体入口29の下流にあり、ポンプ・パッケージ17の作動室36に通じている吸入ポート33の上流にある。気体入口29、吸入チャネル31および吸入ポート33は、互いに流体接続している。気体は、気体入口29から吸入チャネル31に、そして、吸入チャネル31から吸入ポート33を介して作動室36に至る気体の流路35aに沿って流れ方向で進行していく。吸入ポート33は、ポンプヘッド15の吸入チャネル31の下流にある。入口領域26の空間は、気体入口29、吸入チャネル31および吸入ポート33と流体接続している。入口26の空間は、好ましくは、少なくとも吸入チャネル31と流体接続し、好ましくは、吸入チャネル31の少なくとも一部からなる。吸入チャネル31は、好ましくは、入口領域26の少なくとも一部の空間からなる。入口領域26の空間の一部は、ポンプヘッドの外表面を貫通する開口部であってもよい。外表面を貫通する開口部は、ポンプヘッド15の吸入チャネル31に通じる気体入口29以外の部分である。吸入ポート33は、円錐部51の中にある。円錐部51は、吸入ポート33を有する円錐形ポートである。

あるいは、入口領域26の空間は吸入チャネル31に通じる気体入口29であってもよく、または、入口領域26の空間は吸入チャネルの出口であってもよい。より広い意味で、入口領域26の空間が、この空間の圧力Piが起動時及び起動中に、流路の遠位部21bに沿った封液の圧力Pdよりも十分に小さく、十分な体積の封液が入口領域内に流入し、効果的に隙間を封止し、また適切にポンプを作動することができる限り、入口領域26の空間は、封液によって封止されるべき作動室36および周囲の領域の隙間37に入る前に、封液が通過するいかなる空間であってもよい。適切な圧力差は、略2psi〜5psiであると思われる。入口領域26の空間は、好ましくは、空隙部である。起動時に別個のポンプを用いなくとも、略2psi〜5psiの十分な圧力差を生じさせることができる。圧力差は、入口領域を配向させることと、ロータ39を回転させ、気体入口29および吸入チャネル31で気体吸引(0圧力)し、ポンプ排出口13で気体排出(正圧)することによって、発生する。配向は、ポンプ・パッケージの他の要素に対する入口領域の位置を含む。動作の起動モードは、液封式ポンプ・パッケージ17のロータ・シャフト41が最初に回転を開始したときから、ロータがその動作回転数、定格回転数または所望の回転数に達するまで、あるいは排出口13における気体の圧力または流量が、定格値、動作値、所望又は所望値の圧力または流量に達するまでと考えることができる。この回転数、圧力または流量で、ポンプ・パッケージは動作の実行モードとなる。

消費電力に近似する仕事量である、起動中に気体入口29に入る体積の気体の仕事量に対する、起動中に入口領域26に沿って通過する封液の体積は、0.3GPM/HPの比率(封液/消費電力)を超えてはならない。しかしながら、適切なポンプの動作、例えば、適切な隙間の充填及び潤滑を実現できるように、十分な封液の流量を確保するために、少なくとも0.lGPM/HPでなければならない。GPMは分当たりのガロンであり、HPは馬力である。HPは、消費電力に近似する。実行モード中に気体入口29に入る体積の気体の仕事量に対する、実行モード中に入口領域26に沿って通過する封液の体積は、0.75GPM/HPの比率(封液/消費電力)を超えてはならない。しかしながら、適切なポンプの動作、例えば、適切な隙間の充填及び潤滑を実現できるように、十分な封液の流量を確保するために、少なくとも0.2GPM/HPでなければならない。いずれの場合においても、ポンプの仕事量に対する気体の体積は、立方フィート/分/HPで測定される。驚くべきことに、立方フィート/分で測定されたコンプレッサ型液封式ポンプ・パッケージ17の性能は、気体の流路35aの外側に入口領域を有する場合と比較して、動作圧力の全範囲に亘って、実行モード中で、わずか5%の減少であった。例えば、円錐形封止領域43に入口領域を有する場合と比較して、効率の減少はわずか5%だった。起動モードに関していえば、円錐形封止領域43に入口領域を有する場合と比較して、効率の減少はわずか3〜5%だった。起動中、入口領域26の空間を真空引きするために、絞り弁45(入口弁または吸入弁とも称される)を用いることができる。絞り弁45は、好ましくは、ポンプヘッド吸入チャネル31に通じる気体入口29に近接する。絞り弁45は、気体入口29の、上流または下流であってもよい。絞り弁45は、吸入チャネル31の出口の上流にあり、かつ、吸入ポート33の上流にある。絞り弁45は、常に入口領域26の上流にある。起動時に、入口領域26の空間を真空引きするために、絞り弁45を、規制して配向する。弁45を無規制で配向する場合に比べて、規制して配向するほうが、弁45を通過する気体の単位時間あたりの体積が少なくなる。したがって、起動中、弁45を規制して配向する場合には、弁45の下流が真空引きされる。入口領域が真空引きされる。ここで、「真空」は、弁45を無規制で配向する場合よりも大きな絶対的圧力差が、入口領域26の圧力Piと遠位部21bに沿った封液の圧力Pdの間に存在することを意味する。圧力差が大きくなるほど、封液流路の近位部21aから入口領域26の空間に入る封液の流量が増加する。一旦、液封式ポンプ・パッケージ17が実行モードに入る(例えば、ロータが定格回転数に達する、または、排出口13の排出が定格圧力または流量に達する)と、弁45は無規制で配向される。弁45が無規制で配向されても、封液は単位時間当たり十分な体積で入口領域26の空間に流入し続ける。それでも、空間の圧力Piは遠位部21bの圧力Pdに比べて十分小さいので、起動中の圧力Pdが昇圧したのに比べて、実行モード中の圧力Pdで十分な封液流量を提供することができる。

コンプレッサ型液封式ポンプ・パッケージ17は、第2の入口領域49および第2の封液流路47を含んでもよい。第2の封液流路47は、封液貯蔵部19、分離部11およびポンプ排出口13とも流体接続している。第2の封液流路47は、これらの要素の各々の下流にある。第2の入口領域49は、第1の入口領域26の位置と異なる、ポンプ内の位置にある。第2の入口領域49は、第1の入口領域26が備える空間の外側にある。第2の入口領域49は、ポンプヘッド15の吸入チャネル31の外側にある。第2の入口領域49も、複数のバケットおよび作動室の吸入ゾーンの液体リングによって形成されるスペースの外側に配向される。第2の入口領域49は、気体の流路35aの外側にある。第2の入口領域49およびその空間は、好ましくは、円錐形封止領域43を備える。円錐形封止領域43は、円錐形の頂点と反対側の端部において円錐部51とシャフト41の間で隙間が存在する場所に近接する領域である。第2の入口領域49は、第2の封液流路47の近位部47aの下流にある。近位部47aは貯蔵部19と流体接続しているが、近位部21aは、貯蔵部19と流体接続しているが、貯蔵部19までと比較しても、貯蔵部19と第2の封液流路47の間を接続する構造27までと比較しても、第2の入口領域49に近い。その距離は、第2の封液流路47に沿って測定される。第2の封液流路の遠位部47bは、第2の入口領域49までと比較して、貯蔵部19と構造27に近接する。近位部47aは、遠位部よりも第2の入口領域に近接する。遠位部47bは、近位部47aよりも封液供給源に近接する。近位部47aと遠位部47bは、互いに流体接続し、第2の入口領域49の上流にある。近位部47aは遠位部47bの上流にある。封液供給源は、貯蔵部19とすることができる。

起動中の第2の入口領域49は、第2の封液流路47の遠位部47bに沿った封液Pd2の圧力に近い、圧力Piiである。起動中は、第2の入口領域49の圧力は、第1の入口領域26の圧力より大きい。また、起動中は、第2の入口領域49の圧力は、第1の封液流路21の遠位部21bに沿った封液の圧力に対する第1の入口領域26の圧力よりも、第2の封液流路47の遠位部47bに沿った封液の圧力に、絶対的な意味で近い。しかしながら、実行モード中は、第2の入口領域49の圧力Piiは、第2の封液流路の遠位部47bに沿った封液の圧力Pd2よりもはるかに小さい。圧力差は、別個のポンプを用いなくとも、実行モード中にポンプを適切に動作させるために十分な容量の封液を、第2の入口領域内に流入させるのに十分な大きさである。ここで、適切な動作とは、隙間の充填ならびに潤滑の提供を含む。

第2の封液流路47は、共通の重複部分を第1の封液流路21と共有してもよい。上記で示した実施の形態において、21bおよび47bは共通する。あるいは、第2の流路は、単に第1の封液流路21から分岐した部分47aであると考えることもできる。いずれの場合でも、第1および第2の流路は互いに流体接続し、少なくとも一方の流路は他方に通じる。あるいは、複数の流路は、別個であり、重複せず、他方に直接通じていなくともよい。しかしながら、それらは、共通の封液供給源(例えば貯蔵部19)に、各々通じている。あるいは、共通の封液供給源は、部分21aおよび部分47aであってもよい。第1の流路は部分21aのみでもよく、第2の流路は部分47aのみでもよい。あらゆる場合において、第1の流路と第2の流路は、流体接続している。

第2の封液流路47が使われる場合、好ましくは、第1の封液流路21の一部を閉じて封止するために、より好ましくは、第1の入口領域26までの近位部21aの少なくとも一部を封止するために、第1の流路21と同一ライン上にあり、第1の流路21に沿った弁53を使用する。弁は、好ましくは、流れの方向で、第1の入口領域26と第1の封液流路の遠位部21bの間にある。弁は、好ましくは、第1の流路21aが第1の流路21aの部分47a及び第2の流路21bの部分47bの共通の封液供給源に通じる場所の上流にある。弁53は、好ましくは、第2の封液流路47aと流体接続している。弁は、第1の開配向を有し、封液は近位部21aに沿って、弁53を通って第1の入口領域26に流れることができる。弁53は、第2の閉配向を有し、封液が近位部21aに沿って、弁53を通って第1の入口領域26に流れることを防止する。弁53は、動作特性(例えば、シャフトを作動させるモータまたは他の原動力の排出圧、吸入圧および/または動作回転数)に応答するソレノイド弁であってもよい。弁は、動作特性に基づいて開・閉配向の間で変化する。弁は、排出圧に応答する機械式弁であってもよい。弁は、排出圧に基づいて、開配向から閉配向に変化する。例えば、機械式弁53は、封液流路の遠位部21bの封液の圧力が所定の圧力を超えたときに閉じる逆止め弁であってもよい。

上記の弁53に加えて、第2の弁55をパッケージで用いてもよい。第2の弁55は、第2の封液流路47の一部を、好ましくは、第2の封液流路47の近位部47aの一部から第2の入口領域49まで、閉鎖し封止する。弁55は、好ましくは、流れの方向で、第2の入口領域49と第2の封液流路47の遠位部47bの間にある。弁55は、好ましくは、第2の流路47aが第1および第2の流路の共通の封液供給21b、47bに通じている場所の上流にある。弁55は、好ましくは、第1の封液流路21aと流体接続している。弁55は、第1の開配向を有し、封液は近位部47aに沿って、弁55を通って第2の入口領域49に流れることができる。弁55は、第2の閉配向を有し、封液が近位部47aに沿って、弁55を通って第2の入口領域49に流れることを防止する。弁55は、動作特性(例えば、シャフトを作動させるモータまたは他の原動力の排出圧、吸入圧および/または動作回転数)に応答するソレノイド弁であってもよい。弁55は、動作特性に基づいて開・閉配向の間で変化する。一般に、弁55は、第2の封液流路の遠位部47bの封液の圧力が、十分な封液が流れるように第2の入口領域49の圧力よりも十分大きいときに開く。

動作において、起動モードで、ポンプシャフト41は軸を中心に回転し始める。ロータ39は、シャフト軸と同一軸で延伸する軸を中心に回転し始める。シャフト41およびロータ39の回転が開始した後で、まだ起動中、例えば、小型コンプレッサでは回転開始から少なくとも30〜60秒経過後、より大型のユニットでは60〜120秒経過後に、第1の入口領域26の圧力Piと第1の封液流路の遠位部21bの封液の圧力Pdの間に十分な圧力差が生じる。封液の十分な流れを確実にするために、Piが絶対的な意味でPd未満であるときに、圧力差は十分となる。Piが十分にPd未満となるように、入口26の配向およびロータ39の回転によってPiとPdの間に十分な圧力差を生じ。例えば、配向および最初の回転の結果として吸入チャネル31の圧力は、十分にPd未満となる。圧力Piは、回転によって実際に減少する。圧力Piは、好ましくは、約0psiである。圧力差は、圧力降下を解消するために、好ましくは少なくとも3psi〜5psiである。十分な圧力差により、封液は、入口領域26に流入する。入口領域26から、封液は、隙間37(例えば円錐形封止領域43の円錐とシャフトの間の隙間)に流れ込む。消費電力に近似する仕事量である、起動中に気体入口29に入る体積の気体の仕事量に対する、起動中に入口領域26に沿って通過する封液の体積は、0.3GPM/HP以下の比率(封液/消費電力)を維持しなければならない。しかしながら、適切なポンプの動作、例えば、適切な隙間の充填及び潤滑を実現できるように、十分な封液の流量を確保するために、少なくとも0.lGPM/HPでなければならない。圧力差は、第1の入口領域26または第1の封液流路21と流体接続する別個のポンプのような、別個のポンプを用いなくとも得ることができる。

シャフト41とロータ39の回転を継続するにつれて、Pdの圧力は増加する。回転の開始から一定時間の経過後、例えば、小型コンプレッサでは回転開始から少なくとも30〜60秒経過後、より大型のユニットでは60〜120秒経過後に、ポンプ・パッケージ17は、動作の実行モードとなる。実行モードにおいて、ポンプ・パッケージ17は、その動作回転数、定格回転数または所望の回転数、および、定格値、動作値、または所望値の圧力または流量に既に達している。実行モードにおいて、第1の封液流路21の遠位部21bに沿った封液の圧力Pdは、第1の入口領域26の圧力Piよりまだ十分に大きい。圧力差は、少なくとも3psi〜5psiである。第2の封液流路47が使われない限り、封液は実行モードの間、第1の入口領域26に流入し続ける。実行モード中に気体入口29に入る体積の気体の仕事量に対する、実行モード中に入口領域26に沿って通過する封液の体積は、0.75GPM/HPの比率(封液/消費電力)以下に維持されなければならない。しかしながら、十分な封液の流量を確保するために、少なくとも0.2GPM/HPでなければならない。

第2の封液流路47を有する実施例において、ロータ39およびシャフト41が最初にそれぞれの軸を中心に回転を開始したときは、第2の入口領域49(例えば円錐形封止領域43)の圧力Piiは、十分な流れを確実にするために、第2の封液流路47の遠位部47bの圧力Pd2よりも十分小さいものではない。シャフト41およびロータ39が回転を開始した後、起動中であっても、例えば、小型コンプレッサでは回転開始から少なくとも30〜60秒経過後、より大型のユニットでは60〜120秒経過後であってもまだ、圧力Piiは第2の封液流路の遠位部47bの封液の圧力Pd2よりも十分に小さくない。所定の時間経過後、小型コンプレッサでは回転開始から少なくとも70秒経過後、より大型のユニットでは約140秒経過後、ポンプ・パッケージ17は、実行モードとなる。実行モードにおいて、第2の封液流路47の遠位部47bに沿った封液の圧力Pd2は、第2の入口領域49の圧力Piiより十分に大きく、十分な流れを可能にする。上記の十分な流れにより、ポンプの適切な動作(例えば、隙間に封液を充填し、ポンプに潤滑を提供する)を可能にする。ロータの回転39は、十分な圧力差を提供するためにPd2がPiiより十分に大きくなるように、PiiとPd2の圧力差を増加させる。上述のとおり、十分な圧力差は十分な流れを意味する。好ましくは、第1の入口領域26と第1の封液流路21の遠位部21bの間の弁53は、開配向から閉配向に配向される。それにより、第1の入口領域26への第1の封液導入経路21に沿った、特に近位部21aに沿った流れは、停止される。第2の入口領域49への第2の封液流路47に沿った、特に、第2の封液入口・パス47の近位部47aに沿った流れは、開始され継続される。

一実施の形態において、第2の入口領域49と第2の封止流路の遠位部47bの間の第2の弁55は、閉配向から開配向に配置される。それにより、弁55を通って近位部47aから第2の入口領域49への流れが可能になる。好ましくは、第2の弁55は、ポンプ・パッケージ17が動作の実行モード時またはその後に、かつ、第1の弁53が閉配向に配置された後に、開配向に配置される。

円錐部51とロータ39の狭長で横方向の自由縁部59の間の動作径方向の間隙57(間隙は、ポンプのサイズ、動作圧力性能、ローブの設計がシングルかダブルかによって変化し、シャフト変位を制御する)は、小型コンプレッサでは少なくとも0.01インチに維持され、大型コンプレッサでは0.05インチと同程度にすることができる。ロータ39の自由縁部59は、シャフトの長さ方向に延伸し、円錐部51を収容する空洞61を画定する。封液は、気体の状態の流体を液体の状態に圧縮することなく、第1の入口領域および第2の入口領域に流れる。封液による圧縮を避ける流体は、室温で、好ましくは華氏70度〜150度で液体となる流体である。

ポンプは、円形の作動室を区切る円形内面101を有する作動室ハウジング100を備えてもよい。この場合、コンプレッサ・パッケージは、単一の吸入ゾーンおよび圧縮ゾーンを有する単一ローブ設計である。ポンプは、複数ローブ設計であってもよい。この場合、作動室ハウジングは、楕円形の作動室を区切る楕円形内面を有する。作動室は、2つの吸入ゾーンおよび2つの圧縮ゾーンを交互に有する。2つの吸入ゾーンは楕円形の短軸の対向する端部にあり、2つの圧縮ゾーンは長軸の対向する端部にある。

図1および図2の液封式ポンプは、起動モードまたは通常実行モードで動作可能である。概して、この型のポンプは空気圧縮機として用いられ、ポンプの動作はその文脈で記載されている。ポンプが動作していないときは、システムのさまざまな領域内の圧力は、大気圧、又は略大気圧で均一化する傾向がある。よって、作動室、吸入チャネル、排出空間、円錐形封止領域、および貯蔵部を含む分離部は、大気圧に戻る傾向がある。ポンプの起動が望まれる際には、貯蔵部の内部に含まれる封止流体の移動または移動を強制するための圧力差がない。先行技術のポンプにおいては、この機能のために別個のポンプを提供することがある。しかしながら、図示された構造では、追加ポンプの必要はない。

図1および図2のポンプを起動させるために、ユーザは、ロータの回転を開始することによって、スタート・シーケンスを開始する。通常動作中、ロータは吸入チャネルから空気を吸引する。しかしながら、吸入弁は、吸入チャネルに入る空気を絞るために、閉位置に移動する。ロータは、吸入弁を通過できる空気よりも多くの空気を圧縮または吸引することができるので、更にロータが回転することにより、吸入チャネルの減圧を生じさせる。第1の封液流路にある弁53は開かれるか、または、この減圧に応答して開き、貯蔵部と吸入チャネルの間に開いた流体流路を生じさせる。貯蔵部内の圧力はまだ大気圧に近い(またはわずかに高い)ので、封液を吸入チャネルに圧入するのに十分な圧力差を第1の流体流路の両端の間に生じさせる。

一旦、十分な流体がポンプ内に入るか、または、起動シーケンスが完了すると、ポンプは通常動作に移行する。移行のために、吸入弁は開位置に移動し、第1の流体流路の弁は閉じられる(または、吸入チャネルの昇圧に応答して閉じる)。起動段階におけるロータの回転は、ロータから排出空間に出る圧縮空気の量に影響を与える。この圧縮空気は、排出空間及び分離部の圧力を増加させる。よって、貯蔵部の圧力は大気圧より若干高い値に増加した。円錐形封止領域の圧力は、略大気圧である(またはわずかに大気圧より低い)。第2の流路は、貯蔵部から円錐形封止領域に封液を圧入するために必要な力を印加して、円錐形封止領域と貯蔵部の間の流体連通を提供する。第2の流体流路に配置された第2の弁は開かれて、または、この圧力差に応答して開き、所望の流れを確実なものとする。

本明細書において使用される用語「気体」は、十分に広いものであり、雰囲気、雰囲気以外の気体の状態の流体、雰囲気以外、雰囲気および/または非雰囲気の複数の気体の混合物、非圧縮性と圧縮性流体の混合物、雰囲気と混合した気化液体、気化液体を含むが、これらに限定されない。用語「小型コンプレッサ」は、50HP以下を意味し、用語「大型コンプレッサ」は、少なくとも50HP超を意味する。

11 分離部 13 排出口 15 ポンプヘッド 17 ポンプ・パッケージ 19 貯蔵部 21 封液流路 21a 近位部 21b 遠位部 22a 排出流路 22b 混合物 24a 収集流路 26 入口領域 27 構造 29 気体入口 31 吸入チャネル 33 吸入ポート 36 作動室 35a 気体の流路 37 隙間 39 ロータ 41 シャフト 43 円錐形封止領域 45 弁 47 第2の封液流路 47a 近位部 47b 遠位部 49 第2の入口領域 51 円錐部 53 弁 55 第2の弁 57 間隙 59 自由縁部 61 空洞 100作動室ハウジング 101 円形内面

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