Aqueous fluoropolymer composition

申请号 JP2014522886 申请日 2012-07-19 公开(公告)号 JP2014525964A 公开(公告)日 2014-10-02
申请人 アーケマ・インコーポレイテッド; 发明人 ラミン・アミン−サナイェイ; スコット・ガボリ;
摘要 本発明は、Liイオン電池(LIB)の電極を製作するのに有用な 水 性フルオロポリマー組成物に関する。 そのフルオロポリマー組成物には有機カーボネート化合物が含まれるが、これは、現在水性フルオロポリマーバインダーにおいて使用されている他の逃散性接着促進剤よりも環境に優しい。 特に有用な有機カーボネート化合物は、室温では固体のエチレンカーボネート(EC)およびビニレンカーボネート(VC)、ならびに室温では液体のその他のカーボネートたとえば、プロピレンカーボネート、メチルカーボネート、およびエチルカーボネートである。 本発明の組成物は、現在使用されている組成物に比較して、低コストであり、環境に優しく、より安全であり、そして優れた性能を有している。
权利要求
  • 水系組成物であって、
    a)0.5〜150部の、500nm未満の重量平均粒径を有するフルオロポリマー粒子;
    b)10〜500部の、1種または複数種の粉体状電極形成物質;
    c)1〜150部の、1種または複数種の有機カーボネート;
    d)100部の、水;
    (すべての部は、100重量部の水を基準とした重量部である)
    を含む、水系組成物。
  • a)1〜100部の、400nm未満の重量平均粒径を有するフルオロポリマー粒子;
    b)20〜400部の、1種または複数種の粉体状電極形成物質;
    c)2〜100部の、1種または複数種の有機カーボネート;
    d)100部の、水;
    を含み、すべての部は、100重量部の水を基準とした重量部である、
    請求項1に記載の水系組成物。
  • a)5〜75部の、300nm未満の重量平均粒径を有するフルオロポリマー粒子;
    b)25〜300部の、1種または複数種の粉体状電極形成物質;
    c)10〜75部の、1種または複数種の有機カーボネート;
    d)100部の、水;
    を含み、すべての部は、100重量部の水を基準とした重量部である、
    請求項2に記載の水系組成物。
  • 前記有機カーボネートが、一般式(R 2 )CO 3 (R 1 )を有するカーボネート[式中、R 1およびR 2は、直鎖状または分岐状のC 1〜4アルキル基を表し;R 1とR 2は異なるものの同一とし得る];エチレンカーボネート;プロピレンカーボネート;ブチレンカーボネート異性体;およびビニレンカーボネート、ならびにそれらの混合物、からなる群より選択される、請求項1に記載の水系組成物。
  • 前記有機カーボネートが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、またはそれらの混合物である、請求項4に記載の水系組成物。
  • 界面活性剤、沈降防止剤、濡れ剤、増粘剤、レオロジー調節剤、充填剤、レベリング剤、消泡剤、およびpH緩衝液からなる群より選択される1種または複数種の添加剤の有効量をさらに含む、請求項1に記載の水系組成物。
  • 前記フルオロポリマー;水;からなり、前記有機カーボネートが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、またはそれらの混合物である、請求項1に記載の水系組成物。
  • 前記フルオロポリマーが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)ホモポリマーであるか、または少なくとも70モルパーセントのフッ化ビニリデン単位を含むコポリマーである、請求項1に記載の水系組成物。
  • 前記PVDFが、ASTM D−3835により、450゜F、100 -1 secで測定して、1.0kpより高い溶融粘度を有する、請求項1に記載の水系組成物。
  • 前記粉体状電極物質が、金属の酸化物、硫化物および水酸化物のリチウム塩;LiCoO 2 、LiNi x Co 1-x2 、LiMn 22 、LiNiO 2 、LiFePO4、LiNi x Co y Mn zm 、LiNi x Mn y Al zm [式中、x+y+z=1であり、mは、酸化物の中で電子的にバランスのとれた分子を与える、酸素原子の数を表す整数である];リチウムコバルト酸化物、リン酸鉄リチウム、リン酸マンガンリチウム、リチウム−ニッケル酸化物、およびリチウム−マンガン酸化物、炭素質物質、ナノチタネート、グラファイト、活性炭、カーボンブラック、フェノール樹脂、ピッチ、タール、および炭素繊維、からなる群より選択される1種または複数種の物質を含む、請求項1に記載の水系組成物。
  • 乾燥された形態にある、請求項1に記載の水系組成物を用いて少なくとも一つの表面をコーティングされた導電性基材を含む電極であって、前記電極が相互接続性を示す、電極。
  • 前記粉体状電極物質が、PVDFによって完全にはコーティングされていない、請求項11に記載の電極。
  • 非水系のタイプの電池、コンデンサー、および膜電極組立体からなる群より選択される、請求項12に記載の少なくとも一つの電極を含む素子。
  • 乾燥された形態にある、請求項2に記載の水系組成物を用いて少なくとも一つの表面をコーティングされた導電性基材を含む電極であって、前記電極が相互接続性を示す、電極。
  • 非水系のタイプの電池、コンデンサー、および膜電極組立体からなる群より選択される、請求項14に記載の少なくとも一つの電極を含む素子。
  • 说明书全文

    本発明は、Liイオン電池(LIB)の電極を製作するのに有用な性フルオロポリマー組成物に関する。 このフルオロポリマー組成物には有機カーボネート化合物が含まれるが、これは、現在水性フルオロポリマーバインダーにおいて使用されている他の逃散性(fugitive)接着促進剤よりも環境に優しい。 特に有用な有機カーボネート化合物は、室温では固体のエチレンカーボネート(EC)およびビニレンカーボネート(VC)、ならびに室温では液体のその他のカーボネートたとえば、プロピレンカーボネート、メチルカーボネート、およびエチルカーボネートである。 本発明の組成物は、現在使用されている組成物に比較して、低コストであり、環境に優しく、より安全であり、そして優れた性能を有している。

    フルオロポリマーはユニークなタイプの物質であって、特に高い性能、メンテナンスフリー、長い耐用年数が要求される分野においては、最も頻繁に使用されている。 フルオロポリマーの中でも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、性能と耐久性(long legacy)のバランスが優れているので、LIBのカソードのためのバインダーおよびポリマー電池中のセパレーターとして市場で唯一受け入れられているものである。 この有用性は、PVDFの主鎖中にCH 2およびCF 2基が交互に存在していること由来しており、それらが、双極子モーメントを生みだし、その結果、極めて広範な物質との良好な接着性および適合性を与えている。

    米国特許第5,776,637号明細書および米国特許第6,200,703号明細書には、非水系のタイプの電池に使用される電極を形成させるための粉体状電極物質と混合した、有機溶媒中、特にNMP中のPVDFバインダー溶液の記載がある。 その有機溶媒の役割は主として、PVDFを溶解させ、その有機溶媒を蒸発させると、粉体状の電極物質粒子の間の良好な接着性(不可逆的接着)および相互接続性を与えることである。 共に接着された粉体状電極物質は、電極の内部における相互接続性を失うことなく、充電と放電サイクルの間の、大きな体積膨張および収縮に耐えることができなければならない。 特に充電と放電のサイクルの間の、電極の中の活性成分の相互接続性は、電池性能においては極めて重要であるが、その理由は、電子が、電極を通過して集電体に移動しなければならず、またリチウムイオンが、活性物質の粉体状粒子の間、さらにはアノードとカソードとの間で移動しなければならないからである。 所望の性能を達成する目的で、大量の有機溶媒たとえばNMPの中に、20対1の比率でPVDFバインダーを溶解させ、次いで、粉体状の電極形成物質と混合してスラリーを形成させると、それをキャスティングさせ、乾燥させれば、電極が得られるであろう。

    有機溶媒ベースのスラリーは、安全面、健康面、および環境面での危険性をもたらす。 有機溶媒は一般的に、毒性があり、可燃性で、本来的に揮発性であり、そして環境汚染および安全面での危険性を軽減し、抑制するための特別な製造時の制御を必要とする。 さらに、有機溶媒の使用に伴う大きなカーボンフットプリントも、環境的には望ましいものではない。 さらに、スラリーの調製および電極の製作において使用される大量のNMPを捕捉し、リサイクルさせるには、余分な工程が伴う。 適切な配合に加えて、好適な水性フルオロポリマー(特に、PVDFベースのもの)を使用すれば、二次Liイオン電池のための電極の製作において大量の有機溶媒を必要とすることもなくなり、そのような溶媒の使用に伴う環境的な危険性も克服できるであろう。

    環境面からおよび安全面から、大量の有機溶媒を使用することなく、優れた、相互接続されたPVDFベースの電極を製造することを可能とすることが待望されている。

    電極形成プロセスにおいて水性スラリーを効果的に採用するためには、現行の製造法に適合し、中間体および最終製品に所望の性質を与えるような、バインダー系を開発することが重要である。 いくつかの共通する基準としては以下のものが挙げられる:a)水性フルオロポリマー分散体の安定性(十分な貯蔵寿命を有する)、b)粉体状物質と混合した後でのスラリーの安定性、c)良好な水系キャスティングを容易とするための適切なスラリーの粘度、およびd)乾燥させた後では不可逆的である、電極内部における十分な相互接続性。 さらに、規制の面からは、フルオロ界面活性剤なしで製造したフルオロポリマーが好ましい。

    米国特許第7,282,528号明細書(発明の名称:electrode additive(電極添加剤))には、ペルフルオロ化界面活性剤を使用することにより製作した、カソード電極のためのフルオロポリマー分散体が記載されている。 その特許では、ラテックスの中で逃散性接着促進剤を使用、特に有機カーボネートを使用して、不可逆的である電極内での相互接続性を与え、容易とすることに関しては、何の教示も示唆もしていない。 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)バインダー、または50%以上のPTFEを含むその他のフルオロポリマーとのブレンド物が好ましいとされ、例に挙げられている。 実施例の負電極では、従来からの溶媒ベースのPVDF溶液が使用されている。

    米国特許第7,659,335号明細書には、後重合において特定のタイプのノニオン性安定剤を含む、電極バインダーとして使用される同様のフルオロポリマー分散体が記載されている。 溶融加工または溶解が実質的に不可能であるために、PTFEがいずれも好ましい。 逃散性接着促進剤、または電極内部における相互接続性を与えるために、そのラテックスに有機カーボネートを添加することについても、何の言及もされていない。 PTFEから形成された最終的な電極と、PVDFバインダーから形成された最終的な電極との間では、その性質および加工性において大きな違いがある。 PTFEポリマーは極めて高い融点を有しており、また一般的な溶媒の中への溶解には極めて強い抵抗性を示す。 その結果、PTFE粒子が、軟化し、流動し、粉体状粒子に付着して、電極の内部で相互接続性を与えるということは、不可能である。 さらに、PTFEおよびそれと他のフルオロポリマーとのブレンド物は、水性フルオロポリマー分散体のために必要な安定性も含めて、実行可能なバインダーとして必要とされる基準のいくつかには適合しない。 さらに、PTFEバインダーは、不可逆的である、電極内における十分な相互接続性を与えることもない。 本発明の、有機カーボネートを含む水性のPVDFベースバインダーは、十分な貯蔵安定性を示し、濃縮工程を必要とせず、適切に配合すれば相互接続性を与える。

    米国特許出願公開第20100304270号明細書には、従来法のNMP溶液を使用する代わりに、媒体として水を使用し、スラリーを調製して電極を製作するための、水性バインダーが記載されている。 そこに開示されているスラリー配合では、消泡剤、増粘剤、接着促進剤、および比較的に高いバインダー担持量を必要としている。 一般的に、スラリー配合において使用される添加剤はいずれも、リチウムイオン電池の長期性能にはマイナスの影響を与える可能性があるが、その理由は、それらの添加剤がカソードの中で酸化されて、排ガスを発生する可能性があるからである。 エネルギー密度を上げる目的で、リチウムイオン電池の中の非活性成分の量を低下させることに関心が寄せられているので、スラリーの中の非活性物質を少なくするのが望ましい。

    驚くべきことには、水性フルオロポリマーと、逃散性接着促進剤としての有機カーボネートとの混合物が、リチウムイオン電池のための、効果的で、経済的に有利な水性バインダーを与えることが可能であるということが見いだされた。 特に有用な有機カーボネートはエチレンカーボネート(EC)であるが、これは、室温で固体であり、これは、バインダー媒体に対する添加剤は、スラリーを調製するための有機溶媒、濡れ剤、または消泡剤をまったく必要としなくなるためである。 その水性フルオロポリマー組成物は、活性成分の間に相互接続性を与え、乾燥させると、集電体への十分な接着性を与える。 ECは室温では固体であるけれども、驚くべきことには、水性フルオロポリマーにECを添加すると、粉体状物質に良好な相互接続性と接着性を与え、他の添加剤を加える必要もないということが見いだされた。

    本発明は、以下のものを含む組成物に関する:
    a)0.5〜150部の、500nm未満の重量平均粒径を有するフルオロポリマー粒子の固形分を有する水性フルオロポリマー;
    b)10〜500部の、1種または複数種の粉体状電極形成物質;
    c)1〜150部の有機カーボネート;
    d)100部の水。

    すべての部は、100重量部の水を基準とした重量部である。 その水性フルオロポリマーが、ポリフッ化ビニリデンベースのポリマーであるのが好ましい。

    本発明はさらに、本発明の水性フルオロポリマーから作られたスラリーを用いてコーティングされた導電性基材を含む電極のためのバインダー、および本発明の組成物から電極を製造するための方法にも関する。

    本発明はさらに、本発明のバインダーを用いて作られた少なくとも一つの電極を有する、非水系のタイプのLiイオン電池に関する。

    本出願に列挙された文献はすべて、参考として引用し本明細書に組み入れたものとする。 組成物におけるすべてのパーセントは、重量パーセントであり、すべての分子量は、特に断らない限り、重量平均分子量として与えられる。

    水系組成物のポリマーバインダーから形成される電極に関連して本明細書で使用するとき、「不可逆的(irreversible)」という用語は、水系組成物を乾燥させて、その中でポリマーバインダーが粉体状電極形成物質を相互に、そして導電性基材に対して接着させた後では、そのポリマーバインダーが水にも溶けないし、再分散されることもないということを意味している。 その不可逆性は、ポリマー粒子が流動して、粉体状電極形成物質に接着し、電極の内部で相互接続性を与えるという事実に由来している。 このことは、相互接続性を有しないバインダーを形成し、そのコーティングを水中に入れるとそれが再分散されるような、PTFE分散体または過剰の水溶性増粘剤(たとえばカルボキシル化メチルセルロース)から形成させた電極とは正反対である。

    「相互接続性(interconnectivity)」という用語は、その粉体状電極形成物質がポリマー性バインダーによって相互に恒久的に接着され、電極の内部での低い電気抵抗と高いイオン移動度を与えるということを意味している。

    ここで、本発明を実施するための方法を、その特定の実施形態、すなわち、基本的乳化剤として非フルオロ化乳化剤を使用した水性エマルション重合により調製し、電極の製造において使用されるポリフッ化ビニリデンベースのポリマーに関連させて、一般的に記述することとする。 PVDFベースのポリマーに関連させて本発明のプロセスを一般的に説明してきたが、類似の重合方法を、一般的には電極を調製するための、フルオロ化モノマーおよび配合物のホモポリマーおよびコポリマー、より具体的には、フッ化ビニリデン(VDF)、テトラフルオロエチレン(TFE)、および/またはクロロトリフルオロエチレン(CTFE)の(同時にフルオロ化または非フルオロ化の共反応性モノマーたとえば、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロビニルエーテルなども用いた)ホモポリマーまたはコポリマー、を調製する目的で適用することが可能であるということは、当業者のよく認識するところであろう。 非フルオロ化界面活性剤が好ましいが、フルオロ界面活性剤を使用することもまた、本発明では想定されている。

    PVDF
    本明細書で使用するとき、「フッ化ビニリデンポリマー」(PVDF)という用語には、その意味合いの範囲内に、通常高分子量の、ホモポリマー、コポリマー、およびターポリマーが含まれる。 そのようなコポリマーとしては、少なくとも50モルパーセント、好ましくは少なくとも75モル%、より好ましくは少なくとも80モル%、さらにより好ましくは少なくとも85モル%のフッ化ビニリデンを含み、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、フッ化ビニル、ペンタフルオロプロペン、テトラフルオロプロペン、トリフルオロプロペン、ペルフルオロメチルビニルエーテル、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、およびその他各種の、フッ化ビニリデンと容易に共重合するであろうモノマー、からなる群より選択される1種または複数種のコモノマーと共重合させたものが挙げられる。

    一実施形態においては、そのフッ化ビニリデンポリマーの中には、重量で30%まで、好ましくは25%まで、より好ましくは15%までのヘキサフルオロプロペン(HFP)単位と、重量で70%、好ましくは75%、より好ましくは85%以上のVDF単位とが存在する。 たとえば電池におけるような、その末端使用環境において、優れた寸法安定性を有するPVDF−HFPコポリマーを得るためには、HFP単位が可能な限り均一に分散されているのが望ましい。

    電極組成物において使用するためのPVDFは、高分子量を有しているのが好ましい。 本明細書で使用するとき、「高分子量」という用語は、ASTM試験法D−3835に従って、450゜F、100sec -1で1.0キロポワズを超える溶融粘度を有するPVDFを意味している。

    本発明において使用されるPVDFは、一般的には、水系フリーラジカル乳化重合を使用した、当業界公知の手段により調製されるが、懸濁重合、溶液重合および超臨界CO 2重合プロセスを使用してもよい。 一般的な乳化重合プロセスにおいては、脱イオン水、重合の際に反応物質を乳化させることが可能な水溶性界面活性剤、および任意成分のパラフィンワックス防汚剤を反応器に仕込む。 その混合物を撹拌し、脱気させる。 次いで、所定の量の連鎖移動剤(CTA)を反応器の中に導入し、反応器の温度を所望のレベルにまで上げ、フッ化ビニリデン(および、任意選択で1種または複数種のコモノマー)をその反応器にフィードする。 フッ化ビニリデンの最初の仕込みを導入し、反応器の中の圧が所望のレベルに達したら、重合開始剤エマルションまたは溶液を導入して重合反応を開始させる。 反応の温度は、使用する重合開始剤の特性に合わせて変化させることができるが、当業者ならば、その方法は知っているであろう。 典型的には、その温度は、約30℃〜150℃、好ましくは約60℃〜120℃となるであろう。 反応器の中で所望のポリマー量に到達したら、モノマーのフィードを停止するが、任意選択で、重合開始剤のフィードは継続して、残存モノマーを反応し尽くさせる。 残存している(未反応モノマーを含む)ガスを放出し、その反応器からラテックスを回収する。

    重合において使用する界面活性剤は、当業界では公知の、PVDFの乳化重合において有用な各種の界面活性剤を使用することができ、ペルフルオロ化、部分フルオロ化、および非フルオロ化界面活性剤が挙げられる。 本発明のPVDFエマルションは、重合のいかなる工程においてもフルオロ界面活性剤を用いない、フルオロ界面活性剤フリーであるのが好ましい。 PVDF重合において有用な非フルオロ化界面活性剤は、本来的にイオン性、ノニオン性のいずれとすることもできるが、たとえば以下のものが挙げられる(これらに限定される訳ではない):3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸塩、ポリビニルホスホン酸、ポリアクリル酸、ポリビニルスルホン酸、およびそれらの塩、ポリエチレングリコールおよび/またはポリプロピレングリコール、およびそれらのブロックコポリマー、アルキルホスホン酸塩、ならびにシロキサンベースの界面活性剤。

    PVDFを重合させると、一般的には、重量で10〜60パーセント、好ましくは10〜50パーセントの固形分レベルを有し、500nm未満、好ましくは400nm未満、より好ましくは300nm未満の重量平均粒径を有する、ラテックスが得られる。 その重量平均粒径は、一般的には少なくとも20nm、好ましくは少なくとも50nmである。 接着特性を改良し、不可逆的な接続性を与える目的で、追加の接着促進剤を添加してもよい。 凍結融解安定性を改良するために、少量の1種または複数種の、その他の水−混和性溶媒たとえばエチレングリコールを、PVDFラテックスの中に混ぜ込んでもよい。

    本発明においては、PVDFポリマーバインダーを、一般的には水系の電極形成組成物において使用するが、いくつかの異なったポリマーバインダーのブレンド物、好ましくは全部がフルオロポリマーバインダーのブレンド物、最も好ましくは全部がPVDFバインダーのブレンド物を使用してもよい。 一実施形態においては、逃散性接着促進剤、特に有機カーボネート、より特にはECによって軟化させることが可能な熱可塑性フルオロポリマーのみを、ポリマー性バインダーとして使用する。 本発明のフルオロポリマーは、水性フルオロポリマー組成物の中に、100部の水に対して、0.5〜150部、好ましくは1〜100部、より好ましくは5〜75部のフルオロポリマーの量で存在させる。

    有機カーボネート 本発明の水性スラリーには、フルオロポリマーおよび水に加えて、少なくとも1種の有機カーボネートが含まれる。 有機カーボネートは、逃散性接着促進剤として機能して、本発明の組成物から形成される電極の中で必要とされる相互接続性を作り出す。 本明細書で使用するとき、「逃散性接着促進剤(fugitive adhesion promoter)」という用語は、基材の上にコーティングした後での組成物の相互接続性を向上させる薬剤を意味している。 次いでその逃散性接着促進剤は、形成された電極から、一般的には蒸発(化学物質の場合)によるか、または放散(添加エネルギーの場合)によって除去することができる。

    本発明の有機カーボネートとしては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:
    a)一般式(R 2 )CO 3 (R 1 )を有するカーボネート[式中、R 1およびR 2は、直鎖状または分岐状のC 1〜4アルキル基を表し、R 1とR 2は異なるものの同一とすることができる]。 例としては、たとえば以下のものが挙げられる:メチルカーボネート、エチルカーボネート、n−プロピルカーボネート、sec−プロピルカーボネート、n−ブチルカーボネート、t−ブチルカーボネート、メチル−エチルカーボネート、メチル−プロピルカーボネート、エチル−プロピルカーボネート、メチル−ブチルカーボネート、およびエチル−ブチルカーボネート。
    b)エチレンカーボネート、CAS#96−49−1(35〜38℃の融点を有するもの):
    c)プロピレンカーボネート、CAS#108−32−7(240℃の沸点を有するもの);
    d)ブチレンカーボネート異性体;およびe)ビニレンカーボネート。

    特に好ましい有機カーボネートは、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、およびビニレンカーボネートである。 エチレンカーボネートは、室温では固体でありながらも、水とはいかなる割合でも容易に溶解するので、特に興味深い。

    本発明の組成物には、水100重量部あたり、1〜150部、好ましくは2〜100部、より好ましくは10〜50重量部の、1種または複数種の有機カーボネートを含む。 液状である有用な有機カーボネートは、水に溶解性または混和性である。 この有機カーボネートは、PVDF粒子のための可塑剤として機能して、それらに粘着性を付与して、乾燥工程の間に、離散した接着点として機能することができるようにする。 PVDFポリマー粒子は、軟化することが可能で、流動して、生産の間に粉体状物質に付着し、その結果として、不可逆的な高い接続性を有する電極が得られる。 一実施形態においては、その有機カーボネートが潜在的な溶媒、すなわち、PVDF樹脂を溶解させたり実質的に膨潤させたりはしないが、高温ではPVDF樹脂を溶媒和させるであろう溶媒である。

    粉体状電極形成物質 本発明の組成物には、水100部あたり、10〜500部、好ましくは20〜400部、より好ましくは25〜300部の1種または複数種の粉体状電極形成物質が含まれる。 粉体状電極形成物質の性質は、その組成物が、正電極の形成に用いられるか、あるいは負電極の形成に用いられるかに依存する。 正電極の場合においては、その活性電極物質は、リチウムおよび/または遷移金属(非限定的に挙げれば、たとえばコバルト、マンガン、アルミニウム、チタン、またはニッケル、およびリン酸鉄、リン酸マンガン)の、酸化物、硫化物または水酸化物であってよい。 リチウムの複塩および三重塩もまた考えられる。 好ましい正電極物質としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:LiCoO 2 、LiNi x Co 1-x2 、LiMn 22 、LiNiO 2 、LiFePO4、LiNi x Co y Mn zm 、LiNi x Mn y Al zm [式中、x+y+z=1であり、mは、酸化物の中で電子的にバランスのとれた分子を与える、酸素原子の数を表す整数である];さらには、リチウム−金属酸化物、たとえばリチウムコバルト酸化物、リン酸鉄リチウム、リン酸マンガンリチウム、リチウム−ニッケル酸化物、およびリチウム−マンガン酸化物。

    負電極の場合においては、その活性物質は、一般的には炭素質物質、ナノチタネート、またはリチウムイオンをドープすることが可能なその他のマトリックスである。 有用な炭素質物質としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:グラファイト、人工グラファイト、カーボン、カーボンブラック、アセチレンブラック、フェノール樹脂、ピッチ、タールなど。 本発明においては、炭素繊維を使用することもできる。

    PVDF固形分対粉体状電極形成物質の比率は、0.5〜25重量部のPVDF固形分対75〜99.5重量部の粉体状電極物質、好ましくは0.5〜15重量部のPVDF固形分対85〜99.5重量部の粉体状電極物質、より好ましくは1〜10重量部のPVDF固形分対90〜99重量部の粉体状電極物質、そして一実施形態においては、0.5〜8重量部のPVDF固形分対92〜99.5重量部の粉体状電極物質である。 PVDFの使用量が少なすぎると、完全な相互接続性が達成できない場合があり、PVDFの使用量が多すぎると、導電性が低下し、さらにその組成物によって容積を増やし、重量が増えてしまうが、この組成物の一つの用途は、極めて小型で軽量の電池である。

    その他の添加剤 本発明の組成物には、任意選択で、その他の添加剤を有効量で含むが、そのようなものとしては以下のものが挙げられる:界面活性剤または沈降防止剤、濡れ剤、増粘剤およびレオロジー調節剤、充填剤、レベリング剤、消泡剤、pH緩衝液、ならびにその他の補助剤(典型的には、電極で所望される要求を満たしながら、水性配合において使用されるもの)。

    本発明の組成物には、水100部あたり、0〜10部、好ましくは0.1〜10部、より好ましくは0.5〜5部の1種または複数種の沈降防止剤および/または界面活性剤が含まれる。 これらの沈降防止剤または界面活性剤は、一般的には、貯蔵安定性を改良し、スラリー調製の際にさらなる安定化を与える目的で、後重合のPVDF分散体に添加される。 有用な沈降防止剤としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:イオン性物質、たとえば、アルキル硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩(たとえば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびラウリル硫酸アンモニウム)の塩、および部分的にフルオロ化されたアルキル硫酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩(たとえば、DuPontからCAPSTONEの商品名で販売されているもの)の塩、およびノニオン性界面活性剤、たとえば、TRITON Xシリーズ(Dow製)およびPLURONICシリーズ(BASF製)。 一実施形態においては、アニオン性界面活性剤のみで、またはノニオン性界面活性剤との組合せで使用される。 重合プロセスから、または水系分散体の形成または濃縮における添加後重合からの残存界面活性剤のいずれについても、その組成物の中にフルオロ化された界面活性剤が存在していないのが好ましい。

    本発明の組成物には、任意選択で、水100部あたり、0〜5部、好ましくは0〜3部の1種または複数種の濡れ剤が含まれる。 界面活性剤を濡れ剤として役立たせることも可能ではあるが、濡れ剤には、非界面活性剤が含まれていてもよい。 いくつかの実施形態においては、その濡れ剤を有機溶媒とすることができる。 任意成分の濡れ剤を存在させることによって、フッ化ビニリデンポリマーの水系分散体の中に、粉体状電極物質を均質に分散させることが可能となるということが見いだされた。 いくつかの電極物質、たとえば炭素質物質は、濡れ剤を使用しないと、水系分散体の中に分散しないであろう。 有用な濡れ剤としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:イオン性およびノニオン性界面活性剤たとえば、TRITONシリーズ(Dow製)およびPLURONICシリーズ(BASF製)、ならびに水系分散体と相溶性のある有機液体、非限定的に挙げれば、たとえばNMP、DMSO、およびアセトン。

    本発明の組成物には、水100部あたり、0〜10部、好ましくは0〜5部の、1種または複数種の増粘剤またはレオロジー調節剤が含まれていてもよい。 上述の分散体に水溶性の増粘剤またはレオロジー調節剤を添加することによって、粉体状電極物質の沈降を防止するかまたは遅延させ、しかもキャスティングプロセスに適したスラリー粘度を与える。 有用な増粘剤としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:ACRYSOLシリーズ(Dow Chemical製);部分的に中和したポリ(アクリル酸)またはポリ(メタクリル酸)たとえばCARBOPOL(Lubrizol製);およびカルボキシル化アルキルセルロース、たとえばカルボキシル化メチルセルロース(CMC)。 いくつかの増粘剤では、配合pHを調節することによって、その効果を改良することができる。 有機レオロジー調節剤に加えて、無機レオロジー調節剤もまた、単独もしくは組合せで使用することができる。 有用な無機レオロジー調節剤としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:無機レオロジー調節剤、非限定的に挙げればたとえば、天然のクレーたとえば、モンモリロナイトおよびベントナイト、人工クレーたとえば、ラポナイト、ならびにその他のものたとえば、シリカおよびタルク。

    本発明の増粘剤は、PVDFおよび粉体状電極物質を含む水系組成物の中で使用されているのであって、参考文献の特開2000357505号公報に記載されているような、第二のコーティング組成物として純粋な形態で使用されているのではない。

    水系分散体の配合 本発明の水系電極形成組成物は、各種多くの方法で得ることができる。

    一実施形態においては、PVDF分散体を(好ましくはフルオロ界面活性剤を一切加えずに)形成させ、所定の量の各種沈降防止剤または界面活性剤を水中に希釈させ、撹拌しながらPVDF分散体ラテックスに後添加して、ラテックスに十分な貯蔵安定性を与える。 このPVDFに、1種または複数種の任意成分の添加剤を撹拌しながら添加する。 増粘剤を有効とするために、必要に応じてpHを調節することもできる。 次いでその混合物に、電極形成用粉体状物質およびその他の成分を添加する。 有機カーボネート、潜在的溶媒または濡れ剤の中に電極形成用粉体状物質を分散させて、粉体状物質に濡れを与えた後で、水系のPVDFバインダー配合物と混合するのが有利であるということもあり得る。 次いでその最終的な組成物に、高剪断混合を与えて、組成物の中にその粉体状物質を均質にしっかりと分散させる。 本発明の最終的な水系組成物は、基材の上にキャスティングまたはコーティングさせるのに有用な粘度を有しているべきである。 その有用な粘度は、適用方法に依存して、25℃、20rpmで2,000〜20,000cpsの範囲である。

    高品質で低コストの電極を製造するには、水系分散体の組成が極めて重要である。 良好かつバランスのよいスラリー配合とすると、良好な分散を達成するのに役立つであろうし、そのことが、均質で高品質な電極を与えるだけではなく、スクラップ発生率を低下させて、製造コストを低減させることにもなるであろう。 さらに、適切な分散剤を添加することによって、混合時間が短くなり、その結果として生産性が向上するであろう。 第二には、そのスラリー配合が、スラリーの安定性、スラリーの沈降時間、および粘度にも影響するであろう。 スラリーが不安定であると、スクラップ発生率が高くなって製造コストが上昇するだけではなく、電極の厚みに大きな変動が生じるために低品質の製品となってしまうであろう。

    水系の配合物が、電極の性能に影響する可能性もあり、たとえば、スラリー配合中の添加剤たとえば、消泡剤、融合助剤、濡れ剤が、充電サイクルの間に酸化されて、排ガスを発生する傾向があるが、このことは、LIBにとっては極めて望ましくない。 驚くべきことには、その水系のフルオロポリマーバインダーを、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートおよびビニレンカーボネートと組み合わせて使用すると、それらの添加剤すべてについての必要性が消滅する可能性がある。

    水系の電極組成物を、当業界で公知の手段によって導電性基材の少なくとも一つの表面、好ましくは両方の表面の上に適用するが、そのような手段としては、たとえば以下のものが挙げられる:ブラシ法、ローラー法、インクジェット法、スキージー法、フォームアプリケーター法、カーテンコーティング法、真空コーティング法、またはスプレー法。 その導電性基材は、一般的には薄く、通常は、たとえばアルミニウム、銅、リチウム、鉄、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、または銀のような金属のフォイル、メッシュまたはネットからなっている。 次いで、そのコーティングされた導電性基材を乾燥させて、凝集性の複合電極層を形成させ、次いでそれを、カレンダー加工して、非水系のタイプの電池で使用可能な相互接続された複合電極を得る。 その水系の電極組成物は、任意選択で、高温で焼き付けして、高い接着強度を得ることもできる。 乾燥させた電極を、任意選択で、高温高圧のカレンダリングにかけて、電極の接着性をさらに改良させることも可能である。

    本発明の水系の電極組成物は、水は、PVDFのために一般的に使用されている溶媒よりも低い沸点を有しており、そのために、溶媒ベースのPVDF組成物よりも早くまたはより低い温度で、そしてPTFEを含む組成物よりも低い温度で乾燥させることができるという点で、加工における利点を有している。 150℃以下、120℃以下、100℃以下、さらには90℃以下の加工温度を使用することができ、その結果として有用な電極が得られる。

    溶媒コーティングに勝る、本発明の水系コーティングを使用した場合のまた別な利点は、水系のPVDF分散体がポリマー粒子と共にバインダーとして機能して、粉体状の電極物質を、特定の離れた点においてだけ共に接着させて相互接続性を作るが、それに対して溶液コーティングでは、粉体状電極物質の上に連続のコーティングを形成するというところにある。 溶液コーティングから生成される連続のポリマーコーティングは、極めて薄いが、それでもなお絶縁材として機能して、導電性を低下させる。

    本発明の電極を使用して、当業界で公知の手段により、たとえば電池、コンデンサー、電気二重層コンデンサー、膜電極組立体(MEA)または燃料電池などの電気化学的素子を形成させることができる。 非水系のタイプの電池は、セパレーターの両側に負電極および正電極を配置することによって形成させることができる。 そのセパレーターは、一般的には、電解質溶液を含浸させたポリマーの多孔質フィルムである。

    実施例:
    水性フルオロポリマーの合成:
    80ガロンのステンレス鋼反応器の中に、345ポンドの脱イオン水および250グラムのPluronic 31R1ノニオン性界面活性剤(BASF製)を仕込んだ。 脱気をしてから、23rpmで撹拌をはじめ、反応器を加熱して100℃にした。 反応器の温度が所望の設定値に達したら、その反応器の中に0.6ポンドのプロパンを仕込んだ。 次いで、その反応器の中に約35ポンドのフッ化ビニリデン(VDF)を仕込むことによって、反応器の圧力を650psiにまで上げた。 反応器の圧力が安定したら、5.2ポンドの水系重合開始剤溶液(1重量%の過硫酸カリウムおよび1重量%の酢酸ナトリウムを含む)を反応器に添加して、重合をジャンプスタートさせた。 さらなる重合開始剤溶液の添加速度を調節して、VDFの重合速度を約70ポンド/時間に維持できるようにした。 100ポンドのVDFを反応器にフィードするまでVDFのホモ重合を続け、その時点でラウリル硫酸ナトリウム(SLS)の1重量%水溶液を、モノマーに対する比率1.5%で、反応器の中に導入した。 反応器に、合計して150ポンドのモノマーと18.3ポンドの重合開始剤溶液とを添加したら、すべてのフィードを停止した。 20分経過してから、撹拌を停止し、反応器のガス抜きをし、ラテックスを回収した。 ラテックスは、粒径155nmで、27%の固形分を有していた。 その最終的なラテックスに、固形分に対する比率0.5%でSLSの溶液を添加した。 そのラテックス凝固させることによってポリマー樹脂を単離し、脱イオン水を用いてそのラテックスを洗浄し、乾燥させた。 その樹脂は、232℃で測定して24キロポワズの溶融粘度と、163〜168℃のDSC融点とを有していた。

    そうして得られたラテックスにエチレンカーボネート(EC)を添加し、(SPS−2と名付けたが)ここでそのEC対ラテックスの比率は、27/100(重量/重量)であった。

    温度60℃での、電池のサイクル寿命 LiCoO 2カソードを使用し、2.0Ahの公称容量を有する、一方はSPS−2を用いて作られており、他方はSPS−2プラスNMPの、18650個の電池を2組準備し、それらを60℃でのサイクル試験にかけた。 崩壊速度は一般的に、室温に比較すれば高温ではより早いので、60℃での結果は有意である。 1.5%のSPS−2バインダーを用いて作られた電池のペアと、1.5%WFプラス5重量%NMPを用いて作られたもう一つのペアについて、60℃における放電容量対サイクル数を求めた。 100サイクル経過後には、それらの電池は、その初期容量の約7%を失ったが、このことは、SPS−2が、驚くべきことには、リチウムイオンカソードに対する極めて良好な水系バインダーであることを示している。 電池はすべて、1A、2.8Vで放電させ、1.5A、4.2Vで充電した。

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