内接ギアポンプ

申请号 JP2012126373 申请日 2012-06-01 公开(公告)号 JP5783136B2 公开(公告)日 2015-09-24
申请人 アイシン精機株式会社; 发明人 寺島 宏仁; 豊田 文彦;
摘要
权利要求

ポンプ室を有するハウジングと、 前記ポンプ室に配設されて第1回転軸芯を中心に回転する外歯を有するインナロータと、 前記ポンプ室に配設されて第2回転軸芯を中心に回転する内歯を有するアウタロータと、 前記ハウジングに形成され、流体が前記ポンプ室に吸い込まれる吸込ポート及び前記流体が前記ポンプ室から吐き出される吐出ポートと、 前記吸込ポートと連通する吸込路及び前記吐出ポートと連通する吐出路と、を有する内接ギアポンプであって、 前記ポンプ室は、前記アウタロータの回転方向に延在する内壁を有し、 前記内壁は、前記第1回転軸芯及び前記第2回転軸芯を結ぶ線を境界として前記境界よりも前記吸込ポート側の吸込領域と、前記境界よりも前記吐出ポート側の吐出領域と、を有し、 前記吸込領域が、該吸込領域において前記アウタロータが押圧される位置に位置する押圧点から、前記吸込路に向けて延びる第1吸込領域と、該第1吸込領域と前記吐出領域との間に位置する第2吸込領域を有し、 前記第1吸込領域には少なくとも一部に前記アウタロータと前記内壁との隙間を拡大させる溝部が設けられ、前記第2吸込領域には前記溝部が設けられない内接ギアポンプ。前記溝部が設けられている部分の前記第2回転軸芯方向断面視において、前記溝部の壁部から前記アウタロータ側に延出する段部を備える請求項1に記載の内接ギアポンプ。前記溝部は、前記吸込路と直接連通する請求項1または2に記載の内接ギアポンプ。前記溝部は、前記吸込路と直接連通しない請求項1または2に記載の内接ギアポンプ。

说明书全文

本発明は、内接ギアポンプに関するものである。

従来、ポンプ室を有するハウジングと、ポンプ室に配設された外歯のインナロータと、ポンプ室に配設されたインナロータと回転軸芯の異なる内歯のアウタロータと、ポンプ室に連通され流体を供給する吸込ポートと、吸込ポートに連通される吸込路と、ポンプ室に連通され流体を吐出する吐出ポートと、吐出ポートに連通される吐出路と、を備え、アウタロータに加わるを打ち消す方向に吐出圧力を発生させるための溝を吐出ポート側の内壁に設けた内接ギアポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。

また、ポンプ室を有するハウジングと、ポンプ室に配設された外歯のインナロータと、ポンプ室に配設されインナロータと回転軸芯の異なる内歯のアウタロータと、ポンプ室に連通され流体を供給する吸込ポートと、吸込ポートに連通される吸込路と、ポンプ室に連通され流体を吐出する吐出ポートと、吐出ポートに連通される吐出路と、を備え、アウタロータ外周に流体を供給するための溝をポンプ室の吸込ポートに沿った内壁に設けた内接ギアポンプが知られている(例えば、特許文献2参照)。

特開2004−28005号公報

特開2012−57561号公報

しかしながら、特許文献1に示される内接ギアポンプでは、アウタロータに加わる力を打ち消すための溝を吐出ポート側の内壁に設けたため、アウタロータの回転軸芯はポンプ室の中心付近に位置し、アウタロータの挙動が不安定になり、オイルホワール(流体がアウタロータを押す押圧力等により、ハウジングとアウタロータ間の油膜の膜圧が薄くなることによって、アウタロータが振れ回る現象)などの現象が起きる虞がある。

また、特許文献2に示される内接ギアポンプでは、アウタロータ外周に流体を供給して油膜の膜厚を増やして、アウタロータ外周の焼き付きを抑制するが、溝がポンプ室の吸込ポートに沿った内壁に広く設けられているため、吐出路から吐出すべき流体が溝へ漏れてポンプの吐出性能低下を起こす虞がある。

そこで、本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであり、ポンプの吐出性能低下を起こさせず、油膜の膜厚を増やし、アウタロータの挙動を安定させることを課題とする。

本発明の課題解決手段は、ポンプ室を有するハウジングと、前記ポンプ室に配設されて第1回転軸芯を中心に回転する外歯を有するインナロータと、前記ポンプ室に配設されて第2回転軸芯を中心に回転する内歯を有するアウタロータと、前記ハウジングに形成され、流体が前記ポンプ室に吸い込まれる吸込ポート及び前記流体が前記ポンプ室から吐き出される吐出ポートと、前記吸込ポートと連通する吸込路及び前記吐出ポートと連通する吐出路と、を有する内接ギアポンプであって、前記ポンプ室は、前記アウタロータの回転方向に延在する内壁を有し、前記内壁は、前記第1回転軸芯及び前記第2回転軸芯を結ぶ線を境界として前記境界よりも前記吸込ポート側の吸込領域と、前記境界よりも前記吐出ポート側の吐出領域と、を有し、該吸込領域において前記アウタロータが押圧される位置に位置する押圧点から、前記吸込路に向けて延びる第1吸込領域と、該第1吸込領域と前記吐出領域との間に位置する第2吸込領域を有し、前記第1吸込領域には少なくとも一部に前記アウタロータと前記内壁との隙間を拡大させる溝部が設けられ、前記第2吸込領域には前記溝部が設けられない構成とした。

本発明の内接ギアポンプによれば、インナロータの外歯とアウタロータの内歯との間で生じる歯間内圧力と、吐出ポートからの圧力と、インナロータの駆動力との合力が、アウタロータを内壁に押圧する。ここで、第1吸込領域で、隙間を拡大させる溝部が油膜の膜厚を増やし、アウタロータと内壁との間に生じる油膜による反発力を低減させている。油膜の膜厚が増えると油膜が潰れることで反発力を吸収して反発力が弱くなり(油膜による干渉幅が大きいため反発力が弱くなり)、油膜の膜厚が減ると油膜が潰れにくいため反発力を吸収せず反発力が強くなる。つまり油膜の膜厚と反発力は反比例する。アウタロータが押圧される方向でアウタロータと内壁との隙間が減少することとなり、アウタロータとハウジングとの位置が調整されることで、アウタロータの挙動が安定し、アウタロータのオイルホワールなどの現象を抑制する。

また、第2吸込領域には溝部が設けられないため、アウタロータと内壁が対向して油膜を介して当接する面積を確保でき、吐出路から吐出すべき流体が溝へ漏れてポンプの吐出性能低下を起こすことを抑制し、更にアウタロータの挙動を安定させる。

本発明の課題解決手段においては、前記溝部が設けられている部分の前記第2回転軸芯方向断面視において、前記溝部の壁部から前記アウタロータの回転方向に延在する溝部内壁よりも前記アウタロータ側に延出する段部を備える構成とすると好ましい。

溝部の壁部からアウタロータ側に延出する段部を備えることで、アウタロータと段部とが油膜を介して当接するため、段部の範囲を調整して油膜による反発力を調整し、アウタロータとハウジングとの位置を調整することで、更にアウタロータの挙動を安定させる。

本発明の課題解決手段においては、前記溝部は、前記吸込路と直接連通する構成としても良い。

溝部は、吸込路と直接連通することで、溝部に異物が入り込んでしまった場合でも、吸込路側に排出することができる。

本発明の課題解決手段においては、前記溝部は、前記吸込路と直接連通しない構成としても良い。

溝部は、吸込路と直接連通しないことで、溝部でオイルを保持でき、エンジン始動する時などの油膜が切れやすい際に溝部のオイルを使用して潤滑できるため、アウタロータ外周の摩耗を抑制できる。

本発明の実施形態に係る内接ギアポンプの正面図である。

本発明の実施形態に係る内接ギアポンプの図1におけるII-II断面図である。

本発明の第1変形例に係る内接ギアポンプの正面図である。

本発明の第1変形例に係る内接ギアポンプの図3におけるIV-IV断面図である。

本発明の第2変形例に係る内接ギアポンプの正面図である。

本発明の第2変形例に係る内接ギアポンプの図5におけるVI-VI断面図である。

本発明の第3変形例に係る内接ギアポンプの正面図である。

本発明の第3変形例に係る内接ギアポンプの図7におけるVII-VII断面図である。

図1〜8は、自動車における潤滑用オイルの供給系に装備される内接ギアポンプ1を示す。

以下、本発明の実施形態の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る内接ギアポンプ1の正面図である。図1に示すように、本発明の内接ギアポンプ1は、ポンプ室2を有するハウジング3と、ポンプ室2に配設されて第1回転軸芯4を中心に回転する外歯を有するインナロータ5と、ポンプ室2に配設されて第2回転軸芯6を中心に回転する内歯を有するアウタロータ7と、ハウジング3に形成され、オイルがポンプ室2に吸い込まれる吸込ポート8及びオイルがポンプ室2から吐き出される吐出ポート9と、吸込ポート8と連通する吸込路10及び吐出ポート9と連通する2つの吐出路11と、を有する。

ポンプ室2は、アウタロータ7の回転方向に延在する内壁12を有し、内壁12は、第1回転軸芯4及び第2回転軸芯6を結ぶ線Aを境界として境界よりも吸込ポート8側の吸込領域A1と、境界よりも吐出ポート9側の吐出領域A2と、を有する。

インナロータ5の外歯とアウタロータ7の内歯との間で生じる歯間内圧力と、吐出ポート9からの圧力と、インナロータ5の駆動力との合力により、第2回転軸芯6からベクトルB方向へアウタロータ7を押圧する。吸込領域A1が、吸込領域A1においてアウタロータが押圧される位置に位置する押圧点から吸込路10に向けて延びる第1吸込領域B2と、第1吸込領域B2と吐出領域A2との間に位置する第2吸込領域B3を有する。第1吸込領域B2では、吸込路10から押圧点B1まで連通するように第2回転軸芯6の軸方向に、アウタロータ7と内壁12との隙間を拡大させる溝部13が設けられ、第2吸込領域B3ではアウタロータ7と内壁12とが油膜を介して当接する。

図2は、本発明の実施形態に係る内接ギアポンプ1の図1におけるII-II断面図である。溝部13が設けられている部分のII-II断面視において、溝部13における内壁12の周方向の底部14(溝部内壁)からアウタロータ7側に延出する段部15を備える。

言い換えると、吸込ポート8から段部15、底部14と、階段形状に内壁の周方向に広がっていき、アウタロータ7と段部15とが油膜を介して当接する。

本発明の実施形態の動作について説明する。オイルは、吸込領域A1側において、吸込路10から吸込ポート8を介して、増加方向に容積変化するインナロータ5の外歯とアウタロータ7の内歯との間に供給される。吸込領域A1で吸込んだオイルは、吐出領域A2側において、減少方向に容積変化するインナロータ5の外歯とアウタロータ7の内歯との間から、吐出ポート8を介して吐出路11に吐出される。また、ハウジング3、インナロータ5、アウタロータ7といった部材の隙間にもオイルが入り込み、これらの部材は油膜を介して当接する。

インナロータ5は、駆動力を与えられ、第1回転軸芯4を中心として、図1における反時計回りに回転し、アウタロータ7は、インナロータ5に駆動され、第2回転軸芯6を中心として、図1における反時計回りに回転して、吸込領域A1でオイルをインナロータ5の外歯とアウタロータ7の内歯との間に供給され、吐出領域A2でオイルをインナロータ5の外歯とアウタロータ7の内歯との間から吐出する。

なお、インナロータ5の外歯とアウタロータ7の内歯との間で生じる歯間内圧力と、吐出ポート9からの圧力と、インナロータ5の駆動力との合力により、第2回転軸芯6からベクトルB方向へアウタロータ7を押圧し、押圧点B1方向に向かってアウタロータ7を内壁12に押圧する。

本発明の実施形態の効果について説明する。

インナロータ5の外歯とアウタロータ7の内歯との間で生じる歯間内圧力と、吐出ポート9からの圧力と、インナロータ5の駆動力との合力が、ベクトル方向Bにアウタロータ7を押圧する。ここで、第1吸込領域B2で、隙間を拡大させる溝部13が油膜の膜厚を増やし、アウタロータ7と内壁12との間に生じる油膜による反発力を低減させている。油膜の膜厚が増えると油膜が潰れることで反発力を吸収して反発力が弱くなり(油膜による干渉幅が大きいため反発力が弱くなり)、油膜の膜厚が減ると油膜が潰れにくいため反発力を吸収せず反発力が強くなる。つまり油膜の膜厚と反発力は反比例する。)。アウタロータ7が押圧される方向でアウタロータ7と内壁12との隙間が減少することとなり、アウタロータ7とハウジング2との位置が調整されることで、アウタロータ7の挙動が安定し、アウタロータ7のオイルホワールなどの現象を抑制する。

また、第2吸込領域B3には溝部13が設けられないため、アウタロータ7と内壁12が対向して油膜を介して当接する面積を確保でき、吐出路から吐出すべきオイルが溝13へ漏れて内接ギアポンプ1の吐出性能低下を起こすことを抑制し、更にアウタロータ7の挙動を安定させる。

また、溝部13の底部14からアウタロータ7側に延出する段部15を備えることで、アウタロータ7と段部15とが油膜を介して当接するため、更にアウタロータ7の挙動を安定させる。

また、溝部13は、吸込路10と直接連通することで、溝部13に異物が入り込んでしまった場合でも、吸込路10側に排出することができる。

(第1変形例) 以下、本発明の第1変形例の構成について説明する。図3は本発明の第1変形例に係る内接ギアポンプ1の正面図で、図4は本発明の第1変形例に係る内接ギアポンプ1の図3におけるIV-IV断面図である。図1、2に示す実施形態と異なる点は、溝部13Aが段差なく吸込ポート8と直接連通する点である。

本発明の第1変形例の効果について説明する。

本発明の第1変形例によると、溝部13Aが吸込ポート8と直接連通することで、更にアウタロータ7と内壁12との間で発生する油膜力を低減することができる。また、溝部13Aに異物が入り込んでしまった場合でも、より積極的に吸込ポート8及び吸込路10に排出することができる。

(第2変形例) 以下、本発明の第2変形例の構成について説明する。図5は本発明の第2変形例に係る内接ギアポンプ1の正面図で、図6は本発明の第2変形例に係る内接ギアポンプ1の図5におけるVI-VI断面図である。図1、2に示す実施形態と異なる点は、溝部13Bは、吸込路10と直接連通しない点である。言い換えると、吸込路10と溝部13Bとの間にアウタロータ7と当接する内壁12Aを有する。

本発明の第2変形例の効果について説明する。

本発明の第2変形例によると、溝部13Bは、吸込路10と直接連通しないため、溝部13Bでオイルを保持でき、エンジン始動する時などの油膜が切れやすい際に溝部13Bのオイルを使用して潤滑できるため、アウタロータ7外周の摩耗を抑制できる。

(第3変形例) 以下、本発明の第3変形例の構成について説明する。図7は本発明の第3変形例に係る内接ギアポンプ1の正面図で、図8は本発明の第3変形例に係る内接ギアポンプ1の図7におけるVIII-VIII断面図である。図5、6に示す第2変形例と異なる点は、溝部13Cが段差なく吸込ポート8と直接連通する点である。

本発明の第3変形例の効果について説明する。

本発明の第3変形例によると、溝部13Cが吸込ポート8と直接連通することで、第2変形例よりアウタロータ7と内壁12との間で発生する油膜力を低減することができる。また、溝部13Cに異物が入り込んでしまった場合でも、より積極的に吸込ポート8及び吸込路10側に排出することができる。

1 内接ギアポンプ 2 ポンプ室 3 ハウジング 4 第1回転軸芯 5 インナロータ 6 第2回転軸芯 7 アウタロータ 8 吸込ポート 9 吐出ポート 10 吸込路 11 吐出路 12 内壁 13 溝部 A 線(境界) A1 吸込領域 A2 吐出領域 A3 第1交点領域 B ベクトル B1 押圧点 B2 第1吸込領域 B3 第2吸込領域

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