External gear pump

申请号 JP2010268074 申请日 2010-12-01 公开(公告)号 JP5441873B2 公开(公告)日 2014-03-12
申请人 日立オートモティブシステムズ株式会社; 发明人 信治 瀬戸; 貴廣 伊藤; 功 早瀬; 俊裕 小泉; 憲宏 齋田;
摘要
权利要求
  • ケーシングと、
    前記ケーシングに設けられた軸受により軸支された一対の回転軸と、
    前記一対の回転軸にそれぞれ固定されて互いに外接して噛み合う少なくとも一対の歯車と、
    前記一対の歯車の一方の側面に摺接させて設けられた側板と、
    前記一対の歯車の他方の側面に摺接させる側面摺動部と前記歯車の歯先をシールする歯先摺動部とが一体に形成されたシールブロックと、を備えて、
    前記一対の歯車の軸を結んだ直線の両側にそれぞれ移動規制手段を設けて、前記シールブロックが、前記回転軸に直交する面内で前記ケーシングに対して移動することを規制したことを特徴とする外接歯車ポンプ。
  • 前記移動制限手段の少なくとも一つは、回転軸と直交する面内で、前記一対の歯車を結んだ直線と略平行する方向に前記シールブロックが移動することを規制し、
    前記移動制限手段の少なくとも他の一つは、回転軸と直交する面内で、前記一対の歯車を結んだ直線に対して略直交する方向及び略平行する方向のいずれの方向にも前記シールブロックが移動することを規制することを特徴とする請求項1に記載の外接歯車ポンプ。
  • 前記移動制限手段の少なくとも一つは、回転軸と直行する面内で、前記一対の歯車を結んだ直線と略平行方向の方向に前記シールブロックが移動することを規制し、
    前記移動制限手段の少なくとも他の一つは、回転軸と直交する面内で、前記一対の歯車を結んだ直線に対して略直交する方向であって、前記歯先摺動部から前記一対の歯車方向に前記シールブロックが移動することを規制することを特徴とする請求項1に記載の外接歯車ポンプ。
  • 前記移動制限手段の少なくとも一つは、ピンであることを特徴とする請求項1から3のいずれかの請求項に記載の外接歯車ポンプ。
  • 前記シールブロックは、樹脂で形成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかの請求項に記載の外接歯車ポンプ。
  • 前記シールブロックの前記ケーシングに接する面にシール部材が設けられ、
    前記ケーシングに接する面の部分であって前記シール部材により囲まれ た外側の高圧を受ける前記部分の面積が、前記シールブロックの反対側で高圧を受ける面積より小さいことを特徴とする請求項1から5のいずれかの請求項に記載の外接歯車ポンプ。
  • 前記シール部材は、前記シールブロックのケーシングに接する面に円形状に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の外接歯車ポンプ。
  • 说明书全文

    本発明は、油圧装置等の油圧源に用いられるだけでなく、ガソリンやブレーキ液等の低粘度流体を昇圧するのにも好適な外接歯車ポンプに関する。

    本発明の背景技術として、例えば特許文献1および特許文献2がある。

    特許文献1は、各々の回転軸が軸支され、互いに外接してかみ合う一対の歯車と、該一対の歯車の側面に摺接させて設けられた側板と、前記歯車と一部の方向から近接し、前記側板が接触してシールするシールブロックとを備え、前記回転軸の一方を駆動するポンプ組立体と、前記ポンプ組立体を収容するケーシングと、該ケーシングに固定され前記回転軸を軸支する軸受と、を備えた外接歯車ポンプであって、前記シールブロックを前記ケーシングと一体の部品に対して回転軸と直な面内での移動を規制する構成をとる外接歯車ポンプを開示している。

    特許文献2は、駆動軸により駆動されるギヤと、ギヤ側面からの作動液の漏れを抑制する一対のサイドプレートと、歯先をシールする歯先シール部材とを有するポンプ組立体において、少なくとも一方のサイドプレートと歯先シール部材とを一体に形成したギヤポンプを開示している。

    特開2010−31771号公報

    特開2010−121447号公報

    特許文献1に記載の外接歯車ポンプでは、歯車の側面の一側が圧容器としてのケーシングや、軸受部といった複数の部材に摺動している構成であり、かつ材料が摺動に適していない材料となる場合があり、摺動抵抗が大きくなる場合があった。

    一方、特許文献2に記載の外接歯車ポンプでは、圧力を受けた時のシールブロックの変形を防ぐために、部品の強度に余裕をもたせる設計が必要であった。

    本発明の目的は、上記課題に着目しなされたものであり、シール性と摺動性を両立させることが可能で製造コストの上でも有利な外接歯車ポンプを提供することにある。

    上記の課題を解決するために、本発明の外接歯車ポンプは、ケーシングと、前記ケーシングに設けられた軸受により軸支された一対の回転軸と、前記一対の回転軸にそれぞれ固定されて互いに外接して噛み合う少なくとも一対の歯車と、前記一対の歯車の一方の側面に摺接させて設けられた側板と、前記一対の歯車の他方の側面に摺接させる側面摺動部と前記歯車の歯先をシールする歯先摺動部とが一体に形成されたシールブロックと、を備えて、前記一対の歯車の軸を結んだ直線の両側にそれぞれ移動規制手段を設けて、前記シールブロックが、前記回転軸に直交する面内で前記ケーシングに対して移動することを規制したことを特徴とする。

    本発明によれば、歯車の側面摺動部と歯先シール部を一体で形成したシールブロックにすることで、摺動面に適した材料を選定でき、かつシールブロックの変形を小さくすることができるため、シール性と摺動性を両立させることを可能とする外接歯車ポンプを提供する。

    また、本発明は上記の効果に加えて、部品の数を少なくし、製造コストを下げることも可能とする外接歯車ポンプを提供する。

    本発明に係る実施例1の外接歯車ポンプを示す図であって、図2におけるC−C'線に沿った断面図である。

    本発明に係る実施例1の外接歯車ポンプを示す図であって、図1におけるA−A'線に沿った断面図である。

    本発明に係る実施例1の外接歯車ポンプを示す図であって、図1におけるB−B'線に沿った断面図である。

    本発明に係る実施例1の外接歯車ポンプを構成する第1シールブロックの平面図である。

    本発明に係る実施例1の外接歯車ポンプを構成する中間ケーシングの下面を示す平面図である。

    本発明に係る実施例1の外接歯車ポンプにおいて、治具60を用いて第1シールブロックを取付ける際の平面図である。

    本発明に係る実施例1の外接歯車ポンプにおいて、治具60を用いて第1シールブロックを取付ける際の正面図であって、図6におけるE−E'線に沿った断面図である。

    本発明に係る外接歯車ポンプに用いられる凸状の挿入ピンの斜視図である。

    本発明に係る実施例2の外接歯車ポンプから中間ケーシング6を取り外した状態の平面図である。

    本発明に係る実施例3の外接歯車ポンプで、図11のH−H'線に沿った断面図である。

    本発明に係る実施例3の外接歯車ポンプで、図10のG−G'線に沿った断面図である。

    本発明に係る実施例3の外接歯車ポンプを、図10のF−F'線に沿った断面図である。

    本発明に係る実施例4の外接歯車ポンプの構成を示す断面図である。

    実施例について、図面を参照して、以下、説明する。

    [実施例1]
    本発明に係る外接歯車ポンプの実施例1を説明する。 実施例1は、図1から図3が示す外接歯車ポンプ1であって、図示しないモータ等の駆動源が設置される側の前側ケーシング2と、該モータと反対側の後側ケーシング3と、前側ケーシング2と後側ケーシング3の間に設けられた中間ケーシング6と、これらのケーシングに対して回転自由に設置され、駆動源により駆動される駆動軸4と、従動軸5と、中間ケーシング6内にあって前側ケーシング2の側に設けられた第1ポンプ部20と、後側ケーシング3側に設けられた第2ポンプ部10等から構成される外接歯車ポンプである。

    前側ケーシング2には、駆動源側にはシール部材36、中間ケーシング側6には駆動軸の前側軸受30を挿入できるような段付形状であって駆動軸4を挿入できるような貫通穴2aと、従動軸5および従動軸の前側軸受32を挿入できるような段付形状の挿入穴2bが設けられている。

    後側ケーシング3には、中間ケーシング6側に駆動軸4の後側軸受31を挿入できるような段付形状であって駆動軸4を挿入できる挿入穴3aと、従動軸5および従動軸の後側軸受33を挿入できるような段付形状の挿入穴3bが設けられている。

    中間ケーシング6には、第1ポンプ部20と第2ポンプ部10を挿入するように、前側ケーシング2側に円筒状凹部6cと後側ケーシング3側に円筒状凹部6dを設けて、これらの少なくとも一方に、シール部材35を挿入するための挿入穴6fを設け、さらに駆動軸4を挿入する貫通穴6a、従動軸5を挿入する貫通穴6bが設けられている。

    駆動軸4は、後側ケーシング3に設けられた駆動軸の後側軸受31を介して後側ケーシング3と、前側ケーシング2側に設けられた駆動軸の前側軸受30を介して前側ケーシング2に軸支されている。

    従動軸5は、後側ケーシング3に設けられた従動軸の後側軸受33を介して後側ケーシング3と、前側ケーシング2側に設けられた従動軸の前側軸受32を介して前側ケーシング2に軸支されている。

    第1ポンプ部20は円筒状凹部6cに、第2ポンプ部10は円筒状凹部6dに、それぞれ挿入されるものであり、ここでポンプの作用が奏される。 第1ポンプ部20と第2ポンプ部10は、第1ポンプ部20が前側ケーシング2に取り付けられ第2ポンプ部10が後側ケーシング3に取り付けられるという点を除いて、これらの構成と動作には基本的な違いはないため、以下、第1ポンプ部20を例として、これらのポンプ部の構成と動作の詳細を説明する。

    第1ポンプ部20は、第1駆動歯車23、第1従動歯車24、第1シールブロック22、第1側板21、第1シールブロックシール部材26、第1側板シール部材25から構成される。 第1駆動歯車23は第1従動歯車24とかみ合って、これらの両歯車23,24は一体となって回転する。 また、第1駆動歯車23にはキー溝が設けられ、駆動軸4に嵌め込まれて一体となって動作する駆動ピン4aが該キー溝に嵌まる構成により、第1駆動歯車23と駆動軸4は一体となって回転する。 また第1従動歯車24にも同様にキー溝が設けられ、従動軸5と一体となって動作する駆動ピン5aがキー溝に嵌まる構成となっており、第1従動歯車24と従動軸5は一体となって回転する。 したがって、駆動軸4の回転に伴って、第1駆動歯車23と第1従動歯車24と従動軸5は、一体となって回転する。

    第1側板21は、第1駆動歯車23と第1従動歯車24の側面に摺接して歯車側面のシールを行う部材であり、中間ケーシング6とこれらの両歯車23,24との間に挟設されている。 また、第1側板21の中間ケーシング6側にはシール部材25が設けられている。 第1シールブロック22は、図1に示すようにL字状になっており、歯車側面のうちの第1側板21とは反対側の面のシールを行うと同時に歯先のシールを行う。

    次に、図4を参照して、第1シールブロック22の構造を説明する。 第1シールブロック22には歯底の内側に摺動面を形成するように溝22dが設けられ、歯車側面とは凸状の摺接部22gで摺接する構造である。 この第1シールブロック22には、例えば樹脂を用いることで摺動摩擦の低減が可能となる。 また、第1シールブロック22を前側ケーシング2に位置決めするために、図1、図2において右側に第1シールブロック第1ピン挿入穴22aが、左側に第1シールブロック第2ピン挿入穴22bが設けられる。 また、第1シールブロック22には、図4が示すように、歯先が摺動する際にシールする歯先摺動面22e,22fがある。

    第1シールブロック22の取り付け方法について説明する。 第1シールブロック歯先摺動面22e,22fは、歯車の歯先との間でシールすることから、ポンプ駆動時の歯先の通過経路となる径より若干小径であり、かつ歯先による後述の当たり付け量の個体ばらつきが少ないことが求められる。 これが適切でないと、圧力印加時に隙間ができることによる歯先部での漏れの増加や、後述の歯先の第1シールブロック22への当たり付け量がばらつくことにより、容積効率のばらつきの発生等につながるおそれがある。

    そこで、シールブロックの位置決め方法について図6、図7を用いて説明する。 まず、前側ケーシング2の貫通孔2aに挿入可能な最大の径を持つ軸部60aと、所望の歯先位置に相当する径をもった歯車代替部60bで構成された治具60を使用する。 ここで所望の歯先位置に相当する径とは、例えば歯先が最も歯先シール側に寄った場合に、[軸受中心から歯先までの距離]>[軸受中心から歯先シールまでの距離]の関係が成立すると共に、歯先が最も歯先シールから離れた場合に、[軸受中心から歯先シール側の歯元までの距離]<[軸受中心から歯先シールまでの距離]の関係が成立するような範囲にある径を意味する。

    次に、このような構成の治具60を前側ケーシング2に挿入することにより、第1シールブロック22の固定位置を決める。 この状態で、第1シールブロック22から前側ケーシング2に突き通す穴を、駆動軸から従動軸を結ぶ線の右側(吸入側、第1シールブロック22の第1ピン挿入穴22aから、前側ケーシング2の第1ピン挿入穴2dへの穴)と、左側(吐出側、第1シールブロック22の第2ピン挿入穴22bから、前側ケーシング2の第2ピン挿入穴2cへの穴)に、例えばドリルを用いて共穴加工する。 その後、第1シールブロック22の第1ピン挿入穴22a、前側ケーシング2の第1ピン挿入穴2dに第1ピン50を、第1シールブロック2の第2ピン挿入穴22b、前側ケーシング2の第2ピン挿入穴2cに第2ピン51を挿入する。 こうして第1シールブロック22は、前側ケーシング2に固定される。 同様の方法により、第2シールブロック12が後側ケーシング3に固定される。

    第1ピン50は円柱状に形成され、第1シールブロック22の第1ピン挿入穴22aと前側ケーシング2の第1ピン挿入穴2dは、第1ピン50と同じ径の円筒状に形成される。 第1ピン50により、第1シールブロック22は、前側ケーシング2に対して回転自由に固定される。 第2ピン51も同様に円柱状に形成され、第1シールブロック22の第2ピン挿入穴22bと前側ケーシング2の第2ピン挿入穴2cは、第2ピン51と同じ径の円筒状に形成される。 こうして第1ピン50で回転自由だった第1シールブロック22は、回転方向の移動が規制されて前側ケーシング2に対して、駆動軸4と従動軸5に直交する面内の移動が規制される。

    なお、第2ピン51は、第1ピン50を中心とした回転方向の運動が規制できればよいのであり、円柱状に替えて、例えば図8に示す凸状としてもよく、凸部が図9において上下方向(第1ピン50を中心とした回転方向)の移動を規制するような向きで設置するのがよい。 こうして、前側ケーシング2に対する第1シールブロック22の位置が固定される。

    また、図1に示すように、第1シールブロック22の前側ケーシング2側の側面の外周部に、第1シールブロックシール部材26を円環状に設ける。 この第1シールブロックシール部材26の内側では、低圧の吸入圧力となっている。 一方、第1シールブロック22の歯車側の側面には側面シール部22gより外側の区域に、また中間ケーシング6の側面にはシールライン22hの外側の区域に、ポンプ駆動時に発生する高圧の吐出圧がかかる。 したがって、この吐出圧による力により、図1において上側から下側に向けて(図2において紙面の手前側から背後に向けて)第1シールブロック22を前側ケーシング2上に押す力が発生し、第1シールブロック22の図1における前記の上下方向の移動を制限する。 このとき、上下方向の移動が制限できればよく、第1シールブロックシール部材26を第1シールブロック22の外周部に替えて、より内側に設置するようにしてもよい。 ただし、内側に設けたシール部材26より外側の受圧面積が、反対側の高圧の受圧面積よりも小さいことが条件となる。

    なお、ここでは共穴による加工としたが、軸受中心から歯先までの距離が所望の距離になればよいので、そのための第1シールブロック22の第1ピン挿入穴22a、前側ケーシングの第1ピン挿入穴2d、第1シールブロック22の第2ピン挿入穴22b、前側ケーシング2の第2ピン挿入穴2cの穴位置と形状が精度よく加工できればよく、加工の方法はこれに限らない。

    これにより、第1シールブロック22は、駆動軸4と従動軸5に対して直交方向にも、平行方向にも、ともに固定されることになる。

    次に、実施例1の動作と効果について説明する。 駆動軸4は図示しない駆動源によって駆動されると、第1駆動歯車23もこれに従って、図2において矢印55の方向に回転し、第1駆動歯車23と噛み合った第1従動歯車24が矢印55'の方向に回転する。

    このとき、吸入ポート41から図示しない経路を介して、液が中間ケーシング6内に入り込み、吸入部56を満たし、第1駆動歯車23と第1従動歯車24の回転に伴って、歯溝に収容されて回転方向へ搬送される。 その後、吐出部57側で第1駆動歯車23と第1従動歯車24が噛み合いを始めることで、歯溝から液が押し出される。 そのため、第1駆動歯車23と第1従動歯車24の回転により連続して液を搬送することにより、吐出部57側の圧力が上昇し、図示しない吐出ポートから液が吐出される。 このときに、第1駆動歯車23と第1従動歯車24のそれぞれの歯先とシールブロック22によってシールされるので、このシールの吸入部56側のみが低圧になり、それ以外の部分が高圧になる。

    ポンプ駆動中には第1駆動歯車23と第1従動歯車24は、駆動軸4と従動軸5との隙間、および駆動軸4と従動軸5のぞれぞれと軸受等との間にある隙間の分だけ高圧側から低圧側へ、すなわち図2において歯先が右方向に押し出されることになる。 押し出された時に第1シールブロック22の歯先摺動面22e,22fに接触するように組み立てた場合、歯先の移動量分だけ第1シールブロック22の歯先摺動面22e,22fが切削される。 外接歯車ポンプ1では、この切削により当り付けを行い、歯先摺動面22e,22fと第1駆動歯車23または第1従動歯車24との製造ばらつきを吸収し、ポンプ駆動時の歯先と第1シールブロック22との隙間を最小化することで、高圧側から低圧側への液の戻りを最小として容積効率を高める効果がある。

    実施例1の外接歯車ポンプ1によれば、第1シールブロック22の歯車に対する位置を高精度に決めることができるため、製造ばらつきによる部品の寸法の違いを組立時に吸収することができる。 さらに、第1シールブロック22の固定位置を調整することで、当り付け時間の調整をすることもできる。 例えば治具60を用いた場合にはその径を調整し、これに第1シールブロック22を当てて位置決めし、固定すること中間位置での固定も容易である。 これにより、最小の当り付け時間で、高い容積効率を得られる構成とすることも可能である。

    また、第1シールブロック22は、歯車側面摺動部と歯先摺動部を一体で形成しているため、摺動部の摺動抵抗が少ない材料を選定することが可能である。 また荷重は第1ピン50で支えるため、第1シールブロック22は摺動性に重点を置いた材料選定が可能になる。 これにより、機械効率が良い歯車ポンプとすることができる。

    さらに、第1シールブロック22の固定を2カ所で行うことから、断面積の大きなピンにして曲げ剛性を高めることができる。 それゆえ、荷重に対する第1シールブロック22の変形が少なく、歯先摺動面22e,22fにおける隙間を小さくすることができ、外接歯車ポンプ1の高いシール性を実現することができる。

    またポンプ部を2カ所設けたので、例えばブレーキ用に用いるポンプで使用する場合には1つの駆動源で2つの分離された高圧を作りだすことができるという、信頼性の高い外接歯車ポンプを提供することもできる。

    [実施例2]
    実施例2の外接歯車ポンプは、第1シールブロック22の第1ピン挿入穴22aを円形状ではなく一方向のみを規制した形状とした例である。

    図9は、実施例2の外接歯車ポンプから中間ケーシング6を取り外した状態の平面図(実施例1の図5に対応する図)である。 図9に示すように、第1シールブロック22の第1ピン挿入穴22aは、図9においてその右半分は第1ピン50と同じ径で加工され、その左側には隙間を設けた形状に加工される。

    第1シールブロック22の第2ピン挿入穴22bは円筒状とし、第2ピン51は、円柱状または図8に示すような凸状としてもよい。

    ポンプ駆動時に第1シールブロック22には、図9において右側から高圧がかかり、左側からは歯車の歯先摺動部がシールされている部分だけ低圧になっており、全体として左向きの力がかかっている。 それゆえ、第1シールブロック22は、右側へは移動しないため、半周だけの拘束で全周拘束したときと同じように、第1シールブロック22は、前側ケーシング2に対して回転自由に固定される。 さらに、第1シールブロック22は、第2ピン51により、第1シールブロック22の回転方向の移動も規制され、第1シールブロック22は、前側ケーシング2に対して駆動軸4と従動軸5に対して直交する面内の移動が規制される。 これ以外の構成と動作は、実施例1と同じである。

    実施例2では、実施例1と同様の効果に加えて、半周だけの拘束により組み立てがしやすくなり、各部の部品精度を緩和することが可能となるという効果がある。

    [実施例3]
    実施例3の外接歯車ポンプは、ポンプ部を一つ備えた例である。
    図10から図12を参照して、実施例3の外接歯車ポンプ1の構成を説明する。 実施例3では、図示しないモータ等の駆動源が設置される側に設けられた前側ケーシング2と、モータと反対側に設けられた蓋ケーシング70と、前側ケーシング2と蓋ケーシング70に対して回転自由に設置された一対の軸4,5であって駆動源により駆動される駆動軸4とその従動軸5と、蓋ケーシング70内の、前側ケーシング2側に設けられたポンプ部90等から構成される。

    蓋ケーシング70にはポンプ部90を挿入する円筒状凹部70aが設けられ。 ポンプ部90は、実施例1における第1ポンプ部20と同じ構成であり、前側ケーシング2の取付け方法に取り付け方法も実施例1または実施例2と同様である。 そのほかの構成と動作も実施例1と同様である。

    実施例3によれば、実施例1または実施例2と同様の効果を得ることができる。 さらに、実施例3においては、ポンプ部が一つのみであるため、昇圧が一系統だけの油圧機器に対して使用するポンプとして適しており、外接歯車ポンプを簡素な構成にまとめることができる。

    [実施例4]
    実施例4の外接歯車ポンプは、ポンプ部を一つ備えて一つの回転軸を二カ所で軸支した例である。

    図13を参照して、実施例4の外接歯車ポンプ1の構成を説明する。
    蓋ケーシング70には、ポンプ部90を挿入できるように、その前側ケーシング2側に円筒状凹部70aが設ける。 また、蓋ケーシング70には、段付き形状の挿入穴70bを設けて、駆動軸4と(蓋ケーシング側の)軸受80を挿入する。 また、蓋ケーシング70には、さらに段付き形状の挿入穴70cを設けて、従動軸5と(蓋ケーシング側の)軸受81を挿入する。

    駆動軸4は、その前側ケーシング側の軸受30を介して前側ケーシング2に軸支され、蓋ケーシング側の軸受80を介して蓋ケーシング70に軸支される。 従動軸5は、従動軸前側の軸受32を介して前側ケーシング2に軸支され、蓋ケーシング側の軸受81を介して蓋ケーシング70に軸支される。 他の構成と動作は、実施例3と同じであり、実施例3と同様の効果が得られる。

    実施例4では、駆動軸4と従動軸5が共に両持ち支持であるので、荷重が分散し、軸の傾斜が抑制でき、その結果、歯車摺動面や歯先摺動面のおける摺動抵抗増加を抑制できるので、摺動性の向上が可能である外接歯車ポンプ1を提供することができる。

    以上の実施例1から4においては、ピンを用いたが、これに替えて、キー、ボルト等の移動規制手段を用いるようにしてもよい。 また、シールブロックの材質としては、各種の金属、合成樹脂等を用いる。

    1 外接歯車ポンプ
    2 前側ケーシング
    3 後側ケーシング
    4 駆動軸
    5 従動軸
    6 中間ケーシング
    7 側板
    10 第2ポンプ部
    12 第2シールブロック
    13 第2駆動歯車
    14 第2従動歯車
    20 第1ポンプ部
    22 第1シールブロック
    23 第1駆動歯車
    24 第1従動歯車
    50 第1ピン
    51 第2ピン

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