潤滑システムの補充自動遮断装置

申请号 JP2016533435 申请日 2014-08-07 公开(公告)号 JP2016528454A 公开(公告)日 2016-09-15
申请人 グラコ ミネソタ インコーポレーテッド; グラコ ミネソタ インコーポレーテッド; 发明人 ジョン, シー. ホルマン,; ジョン, シー. ホルマン,; アンドリュー, ジェイ. クラファーク,; アンドリュー, ジェイ. クラファーク,;
摘要 潤滑システムは、潤滑剤リザーバ、潤滑剤リザーバ内への流入口、ダイヤフラムプレート、アクチュエータピン、補充流入口、補充流出口、及び遮断弁を備える。ダイヤフラムプレートは、潤滑剤リザーバ内の最上部に配置される。アクチュエータピンは、ダイヤフラムプレートに連結されており、潤滑剤リザーバへの潤滑剤の充填によって、第1 位置 から第2位置へと駆動される。補充流入口は、潤滑剤を受け取り、補充流出口は、潤滑剤リザーバの流入口に連通する。遮断弁は、補充流入口と補充流出口との間に介装され、アクチュエータピンが第1位置にあるとき、補充流入口と補充流出口とを連通させ、アクチュエータピンが第2位置にあるとき、補充流入口と補充流出口との連通を遮断するように、アクチュエータピンによって駆動される。【選択図】図3A
权利要求

潤滑剤リザーバと、 前記潤滑剤リザーバ内への流入口と、 前記潤滑剤リザーバ内の最上部に配置されたダイヤフラムプレートと、 前記ダイヤフラムプレートに連結されており、前記潤滑剤リザーバへの潤滑剤の充填によって前記ダイヤフラムプレートが上方に押し上げられることで、前記潤滑剤リザーバの非満杯状態に対応する第1位置から、前記潤滑剤リザーバの満杯状態に対応する第2位置へと駆動されるアクチュエータピンと、 潤滑剤を受け取る補充流入口と、 前記潤滑剤リザーバの前記流入口に連通する補充流出口と、 前記補充流入口と前記補充流出口との間に介装され、前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるとき、前記補充流入口と前記補充流出口とを連通させ、前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるとき、前記補充流入口と前記補充流出口との連通を遮断するように、前記アクチュエータピンによって駆動される遮断弁と を備えることを特徴とする潤滑システム。前記アクチュエータピンは、前記第1位置に向けて付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の潤滑システム。前記遮断弁に連結され、前記潤滑剤リザーバの満杯状態を示す視覚的表示を行うことが可能な表示ピンを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の潤滑システム。前記表示ピンは、前記アクチュエータピンが前記第2位置にある間、前記遮断弁から離間する方向に伸長した状態となる一方、前記アクチュエータピンが前記第1位置にある間は、前記遮断弁から離間する方向に伸長した状態にないことを特徴とする請求項3に記載の潤滑システム。前記遮断弁は、ポペット弁であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑システム。前記遮断弁と前記潤滑剤リザーバとの間に介装された流体用マニホールドを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の潤滑システム。補充装置を更に備え、 前記補充装置は、 補充用供給源と、 前記補充用供給源から前記補充流入口に接続可能な補充用流路と、 前記補充用供給源に設けられ、前記補充用流路を介し、前記補充用供給源から前記補充流入口に潤滑剤を圧送するポンプとを備える ことを特徴とする請求項1に記載の潤滑システム。前記ダイヤフラムプレートは、前記ダイヤフラムプレートを通り抜ける空気の流動を許容する一方で前記ダイヤフラムプレートを通り抜ける潤滑剤の流動を阻止するチェック弁として機能するダイヤフラムフラップ体を有した気流用開口を備えることを特徴とする請求項7に記載の潤滑システム。前記ダイヤフラムプレートは、前記潤滑剤リザーバの上端部分を横切って延設された可撓性の膜体により支持される2つの実質的に硬質のプレートを備えることを特徴とする請求項1に記載の潤滑システム。潤滑剤リザーバ用の流入遮断装置であって、 前記流入遮断装置は、 前記潤滑剤リザーバ内の最上部に配置されたダイヤフラムプレートと、 前記ダイヤフラムプレートに連結されており、前記潤滑剤リザーバへの潤滑剤の充填によって前記ダイヤフラムプレートが上方に押し上げられることで、前記潤滑剤リザーバの非満杯状態に対応する第1位置から、前記潤滑剤リザーバの満杯状態に対応する第2位置へと駆動されるアクチュエータピンと、 前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるときに開弁して、前記潤滑剤リザーバに向かう潤滑剤の流動を許容し、前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるときに閉弁して、前記潤滑剤リザーバに向かう潤滑剤の流動を阻止するように、前記アクチュエータピンによって駆動される流入遮断弁と、 前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるときに視認可能となる一方、前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるときには隠れて見えなくなる表示ピンと を備えることを特徴とする流入遮断装置。前記流入遮断弁は、ポペット弁であることを特徴とする請求項10に記載の流入遮断装置。前記流入遮断弁は、開弁方向に付勢されていることを特徴とする請求項10に記載の流入遮断装置。前記表示ピンは、前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるとき、前記遮断弁から離間する方向に伸長した状態となる一方、前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるときは収縮した状態となることを特徴とする請求項10に記載の流入遮断装置。前記アクチュエータピンが前記第1位置と前記第2位置とのいずれにあるかを示す充填状態信号を生成するセンサと、 前記充填状態信号をコントローラに発信するトランスミッタと を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の流入遮断装置。補充用供給源に接続された着脱可能な補充用配管を受容する連結式補充流入口を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の流入遮断装置。

说明书全文

本発明は、概ね潤滑システムに関するものであり、具体的には、移動式潤滑システムのための補充自動遮断装置に関するものである。

生産用機械や建設用機械は、作動する上で潤滑が必要となる場合が多い。そのような機械のシール、ピストン、及び軸受には、摩耗の抑制や、腐食の防止、或いは摩擦熱の低減のため、かなりの量のグリース、オイル、またはそれ以外の潤滑剤が必要となる場合がある。移動式機械が、産業用車両に組み込まれるか、或いは産業用車両に搭載されることは多々あり、それらの産業用車両では、対象となる機械側に設けられる移動式潤滑装置を用いるのが一般的であって、機械側の潤滑剤ポンプ、リザーバ、及び注入器が車両または装置に取り付けられ、適切な潤滑が確実に行われるようになっている。機械側リザーバは、持続的な通常作動に対応するのに足りる制限された容量を有し、必要に応じて大容量の供給源から潤滑剤を補充するようになっている。機械側潤滑装置は、様々な機械に対してそれぞれ専用の複数の注入器に潤滑剤を供給するようになっている場合が多い。

本発明の目的とするところは、移動式潤滑システムのための補充自動遮断装置を提供することにある。

潤滑システムは、潤滑剤リザーバ、潤滑剤リザーバ内への流入口、ダイヤフラムプレート、アクチュエータピン、補充流入口、補充流出口、及び遮断弁を備える。ダイヤフラムプレートは、潤滑剤リザーバ内の最上部に配置される。アクチュエータピンは、ダイヤフラムプレートに連結されており、潤滑剤リザーバへの潤滑剤の充填によってダイヤフラムプレートが上方に押し上げられることで、潤滑剤リザーバの非満杯状態に対応する第1位置から、潤滑剤リザーバの満杯状態に対応する第2位置へと駆動される。補充流入口は、潤滑剤を受け取り、補充流出口は、潤滑剤リザーバの流入口に連通する。遮断弁は、補充流入口と補充流出口との間に介装され、アクチュエータピンが第1位置にあるとき、補充流入口と補充流出口とを連通させ、アクチュエータピンが第2位置にあるとき、補充流入口と補充流出口との連通を遮断するように、アクチュエータピンによって駆動される。

第2の態様において、潤滑剤リザーバ用の流入遮断装置は、ダイヤフラムプレート、アクチュエータピン、流入遮断弁、及び表示ピンを備える。ダイヤフラムプレートは、潤滑剤リザーバ内の最上部に配置される。アクチュエータピンは、ダイヤフラムプレートに連結されており、潤滑剤リザーバへの潤滑剤の充填によってダイヤフラムプレートが上方に押し上げられることで、潤滑剤リザーバの非満杯状態に対応する第1位置から、潤滑剤リザーバの満杯状態に対応する第2位置へと駆動される。流入遮断弁は、アクチュエータピンが第1位置にあるときに開弁して、潤滑剤リザーバに向かう潤滑剤の流動を許容し、アクチュエータピンが第2位置にあるときに閉弁して、潤滑剤リザーバに向かう潤滑剤の流動を阻止するように、アクチュエータピンによって駆動される。表示ピンは、アクチュエータピンが第2位置にあるときに視認可能となる一方、アクチュエータピンが第1位置にあるときには隠れて見えなくなる。

潤滑システムの概要図である。

図1に示す潤滑システムの一部の分解斜視図である。

第1実施形態の遮断弁装置を示す、図2の潤滑システムの一部の断面図である。

第2実施形態の遮断弁装置を示す、図2の潤滑システムの一部の断面図である。

遮断弁装置の開弁状態を示す、図3Aの遮断弁装置図の斜視図である。

遮断弁装置の遮断状態を示す、図3Aの遮断弁装置図の斜視図である。

本発明の潤滑システムは、補充作業の際に、潤滑剤リザーバが満杯になると、潤滑剤リザーバへの潤滑剤の流入を自動的に終了させる遮断弁装置を備えている。

図1は、潤滑システム10の概要図であって、この潤滑システム10は、流体の潤滑剤を受容し、保管して、供給する装置となっている。潤滑システム10は、潤滑剤リザーバ14、モータ16、ポンプ18、流体管20、流入・流出マニホールド22、潤滑剤供給流路24、及び潤滑剤注入器26を有した機械側装置12を備える。流体の潤滑剤は、補充用配管30、遮断弁装置32、及びリザーバ流入配管34を介して、補充用供給源28から潤滑剤リザーバ14に供給することができる。補充用供給源28から供給される流体は、補充用ポンプ36によって圧送され、補充用配管30から供給されて余剰となった潤滑剤は、排出路38によって潤滑剤集積容器40内に排出することができるようになっている。

機械側装置12は、ポンプ、ピストン、シール、軸受、及び軸など、潤滑対象となる機械と共に使用する専用の潤滑装置である。機械側装置12は、例えば、移動可能な構成部材の潤滑を行うために、車両またはそれ以外の移動式装置に搭載される潤滑装置とすることができる。潤滑剤リザーバ14は、流体の潤滑剤を収容するタンクまたはそれ以外の容器である。一実施形態において、潤滑剤リザーバ14は、実質的に円筒状のドラム缶とすることができる。モータ16はポンプ18を駆動し、そのときポンプ18は、潤滑剤リザーバ14から流体管20を介して潤滑剤を引き出し、加圧した状態で、流入・流出マニホールド22を介して潤滑剤供給流路24に潤滑剤を押し出す。モータ16は、例えば、電動モータまたはエアモータとすることができる。一実施形態において、ポンプ18は、ピストン式ポンプとなっている。これに代わる実施形態として、ポンプ18は、任意の形式の往復動型ポンプ、またはギヤポンプとすることができる。

流体管20は、流入・流出マニホールド22に近接する潤滑剤リザーバ14の上部位置から、潤滑剤リザーバ14の基底部近傍の底部位置まで延設された潤滑剤搬送用の管である。流体管20は、直立した円筒状の管として示されているが、これに代わる実施形態として、屈曲させたり傾斜させたりするなど、別の形状を有するものであってもよい。流体管20は、例えば、同軸状に設けられた流入路と流出路とを有した入れ子式の管とすることができる。流入・流出マニホールド22は、潤滑剤リザーバ14からの流出口及び潤滑剤リザーバ14への流入口を形成する。流入・流出マニホールド22には、流体管20、潤滑剤供給流路24、及びリザーバ流入配管34が接続されている。潤滑剤供給流路24は、流入・流出マニホールド22から潤滑剤注入器26へと潤滑剤を案内する流体供給配管であり、この潤滑剤は、潤滑対象の複数の構成部材(図示せず)を通って配送されるようになっている。ここでは単一の潤滑剤供給流路24が示されているが、機械側装置12の一実施形態として、複数の潤滑剤供給流路を設けることが可能であり、それら潤滑剤供給流路は、いずれも流入・流出マニホールド22に接続される。潤滑剤注入器26は、グリース、オイル、またはそれ以外の潤滑剤のための注入器であって、潤滑対象部材のある場所に配設される。潤滑剤注入器26は、例えば、バネによる付勢がなされており、モータ18により加圧されることにより、調量した潤滑剤を放出して供給する注入器とすることができる。

補充用供給源28は、必要に応じて潤滑剤リザーバ14への補充に用いる潤滑剤の供給源である。補充用供給源28は、例えば、大型で定置式のドラム缶、タンク、または容器とすることができる。潤滑剤リザーバ14が空の状態になると、リザーバ流入配管34を介して流入・流出マニホールド22に連通する遮断弁装置32に、補充用配管30を接続することにより、潤滑剤リザーバ14への補充を行うことができる。補充用配管30は、例えば、補充用供給源28に組み付けられた着脱式ホースとすることができる。遮断弁装置32は、補充用供給源28と流入・流出マニホールド22との間に介装された弁装置である。遮断弁装置32は、開弁側に付勢されているが、潤滑剤リザーバ14が満杯になっているときは閉弁して過剰充填を防止する。遮断弁装置32が開弁状態にあると、補充用配管30、遮断弁装置32、及びリザーバ流入配管34を介し、補充用ポンプ36によって、補充用供給源28からの流体を潤滑剤リザーバ14内に圧送することができる。補充用ポンプ36は、例えば、ギヤポンプ、往複動型シリンダポンプ、またはそれ以外の適合する圧送装置とすることができる。潤滑剤リザーバ14が満杯になると、遮断弁装置32から補充用配管30を取り外すことができる。過剰となった潤滑剤は、排出路38を介して補充用配管30から排出することができる。排出路38は、例えば、流出管としてもよいし、手動操作弁を介して補充用配管30に取り付けられた蛇口とすることもできる。一実施形態において、潤滑剤集積容器40は、廃液溜とすることができる。別の実施形態として、潤滑剤集積容器40は、余剰の潤滑剤を補充用供給源28に戻す再循環用集積容器としてもよい。

潤滑コントローラ42は、適切な制御用ソフトウエアが搭載された、専用のマイクロコンピュータもしくはその集合体、または非専用コンピュータなどの論理演算可能な装置である。潤滑コントローラ42は、機械側装置12の状態を示す入信号Ciを受け取り、出力信号Coにより、機械側装置12のモータ16及びアクチュエータを制御する。潤滑コントローラ42は、機械側装置12の一部としてもよいし、ワイヤレス接続などの遠隔データ接続によって、機械側装置12と通信を行う遠隔制御装置としてもよい。潤滑コントローラ42には、画面、キーパッド、及び通信用トランシーバの少なくとも1つといったユーザインタフェイスを設けて、現場または遠隔地のユーザにデータを提供したり、ユーザが入力したコマンドを受け取ったりすることができるようにしてもよい。一実施形態において、潤滑コントローラ42は、機械側装置12の作動における変化を示す警報または警告メッセージ(例えば、デジタル信号、光、及び音響の少なくとも1つ)を出力することができる。

機械側装置12は、搬送可能な、即ち補充用供給源28から離れて移動可能な機械構成部材に潤滑剤を供給する。潤滑剤リザーバ14は、必要に応じて補充を行うことが可能となっており、潤滑剤の供給源から独立した状態で、長い期間、例えば、関連する機械構成部材が、補充用供給源28から離れた位置で使用されている間、機械側装置12を作動させることができる。

図2は、上述した潤滑剤リザーバ14、モータ16、ポンプ18、流体管20、流入・流出マニホールド22、遮断弁装置32、及びリザーバ流入配管34を示す、機械側装置12の一部の分解斜視図である。更に、図2には、カバープレート44、シールリング46、ダイヤフラムプレート48、リザーバフランジ50、可撓ダイヤフラム52、充填プレート54、主流入口56、主流出口58、逃し弁ソレノイド60、補充流入口62、補充流出口64、及び通気孔66が示されている。

図示した実施形態において、カバープレート44は、潤滑剤リザーバ14に取り付けられる実質的に平坦なカバーであって、モータ16、ポンプ18、遮断弁装置32、及び通気孔66のための台座としての役割を有する。組み付け状態において、カバープレート44は、シールリング46、ダイヤフラムプレート48、及びリザーバフランジ50にボルトにより固定される。リザーバフランジ50は、潤滑剤リザーバ14の環状フランジであって、固定部材を締結するために設けられて、ダイヤフラムプレート48と共に流体用シールを形成する。ダイヤフラムプレート48及びシールリング46は、リザーバフランジ50とカバープレート44との間に設けられる。図示した実施形態において、ダイヤフラムプレート48は、可撓性膜体である可撓ダイヤフラム52と、少なくとも1つの充填プレート54とを備えたダイヤフラムプレートとなっている。潤滑剤リザーバ14が満杯となっていないときには、充填プレート54の重みにより、可撓ダイヤフラム52が下方に撓んでカバープレート44から離間する。潤滑剤リザーバ14が充填されていくと、潤滑剤リザーバ14内の潤滑剤が可撓ダイヤフラム52及び充填プレート54を上方に押し上げていく。一実施形態では、このようなダイヤフラムプレート48の上方への変形によって、遮断弁装置32を駆動することが可能となっており、潤滑剤リザーバ14が満杯となったときに、遮断弁装置32を閉弁させることができる。これに代わる実施形態として、別の種類のダイヤフラムプレートを代わりに用いることも可能である。通気孔66は、カバープレート44に形成された蓋付きの開口であって、ダイヤフラムプレート48下方への空気の流動を許容することにより、潤滑剤リザーバ14内の潤滑剤の液位が低下していく際の内部気圧の低下を防止する。一実施形態として、可撓ダイヤフラム52及び充填プレート54の少なくとも一方は、ダイヤフラムプレート48を貫通する空気の流動を許容するものの、潤滑剤については閉じて流動を遮るような気流用開口を備えていてもよい。

図1に関して上述したように、流入・流出マニホールド22は、流体管20に連通する流路を有した流路集合部材である。主流入口56は、流入・流出マニホールド22の流入口であり、主流出口58は、流入・流出マニホールド22の流出口である。主流出口58は、潤滑剤供給流路24に連通している。一実施形態として、流入・流出マニホールド22は、複数の潤滑剤供給流路に対応した複数の主流出口を有していてもよい。主流入口56は、リザーバ流入配管34及び補充用配管30を介し、補充用供給源28の補充用潤滑剤を受け取る。リザーバ流入配管34は、ホースとして図示しているが、リザーバ流入配管34の別の実施形態として、例えば、硬質の管または通路とすることもできる。リザーバ流入配管34は、主流入口56を、遮断弁装置32の流出口である補充流出口64に接続する。補充用の潤滑剤は、補充流入口62から遮断弁装置32内に流入して、補充流出口64から遮断弁装置32の外に流出し(遮断弁装置32が開弁状態にあるとき)、その後、リザーバ流入配管34、主流入口56、及び流体管20を経て潤滑剤リザーバ14内へと流動する。

図示した実施形態において、流入・流出マニホールド22には、流入・流出マニホールド22に一体的に設けられた逃し弁を駆動するアクチュエータソレノイドである逃し弁ソレノイド60が装着されている。逃し弁ソレノイド60は、潤滑コントローラ42からの出力信号Coの中に含まれる操作指令信号に従い、流入・流出マニホールド22における弁作動を行う。これにより、流入・流出マニホールド22は、圧送モードと排出モードとの切り換えを行うことが可能となる。圧送モードでは、ポンプ18が、潤滑剤リザーバ14から主流出口58を介して潤滑剤供給流路24へと流体を送り出したり、潤滑剤リザーバ14が、補充用供給源28から圧送された補充用の潤滑剤を、主流入口56を介して受け取ったりすることができる。排出モードでは、圧力解放機構として流入・流出マニホールド22内に設けられた通路を介し、潤滑剤供給流路24内の加圧流体を潤滑剤リザーバ14内に戻すことができる。

図3Aは、機械側装置12の一実施形態の断面図であって、より詳細に遮断弁装置32を示している。図3Aには、図2に関して上述したように、潤滑剤リザーバ14、遮断弁装置32、カバープレート44、シールリング46、ダイヤフラムプレート48、リザーバフランジ50、可撓ダイヤフラム52、充填プレート54a、充填プレート54b、補充流入口62、補充流出口64、及び通気孔66が示されている。更に、図3Aには、弁装置本体100、遮断弁102、付勢部材104、アクチュエータピン106、表示ピン108、キャップ110、ピン受容部材112、弁シール114、気流用開口122a、気流用開口122b、及びダイヤフラムフラップ体124が示されている。

弁装置本体100は、補充流入口62及び補充流出口64を含む、複数の流路を有した硬質の部材である。図1及び図2に関して上述したように、遮断弁装置32は、補充流入口62を介し、補充用供給源28から潤滑剤を受け取る。遮断弁装置32の一実施形態として、補充流入口62及び補充流出口64の少なくとも一方を複数有していてもよい。遮断弁102が開弁状態にあると、潤滑剤は、補充流入口62から補充流出口64へと自由に流動し、リザーバ流入配管34を介して、流入・流出マニホールド22及び潤滑剤リザーバ14に向け流動する。遮断弁102が閉弁状態にあると、遮断弁装置32を介した潤滑剤の流動は遮断される。遮断弁102は、一例として、付勢部材104によって開弁状態に付勢されたポペット弁またはシャトル弁とすることができる。付勢部材104は、例えば、キャップ110に押し付けられた状態に保持されたバネとすることができる。

アクチュエータピン106は、潤滑剤リザーバ14が満杯になったときに、遮断弁102を開弁状態から閉弁状態に駆動する。アクチュエータピン106は、遮断弁102からダイヤフラムプレート48の充填プレート54まで延設された硬質の棒または軸である。一実施形態において、アクチュエータピン106は、ピン受容部材112によってダイヤフラムプレート48に保持される。別の実施形態として、ピン受容部材112を用いず、アクチュエータピン106をダイヤフラムプレート48に直に載せるようにしてもよい。表示ピン108は、遮断弁102から上方に向け、キャップ110を貫通して延設される硬質の棒または軸であって、表示ピン108の上端部分が、外から見えるようになっている。遮断弁102、アクチュエータピン106、及び表示ピン108は連結されており、共に弁装置本体100の中で移動するようになっている。一実施形態として、アクチュエータピン106及び表示ピン108を、遮断弁102に固定するようにしてもよい(例えば、螺合またははんだ付けによる固定)。別の実施形態として、アクチュエータピン106及び表示ピン108の少なくとも一方を、遮断弁102と一体に形成してもよい。

ダイヤフラムプレート48の位置、即ちアクチュエータピン106の位置に変化をもたらすことなく、潤滑剤リザーバ14のかなりの部分まで潤滑剤を充填することができる。但し、補充用供給源28から供給された潤滑剤が、充填プレート54の一番下の部分に達するまで潤滑剤リザーバ14に充填されると、更に流入する潤滑剤によって、ダイヤフラムプレート48の充填プレート54が上方に押し上げられ、アクチュエータピン106も同様に上方に動かされる。このようなアクチュエータピン106の垂直方向の移動によって、遮断弁102に対し、付勢部材104により加えられている付勢力に抗する力が作用し、閉弁状態へと遮断弁102を駆動することにより、遮断弁装置32を通過する流体の流動ができなくなる。このようにして、潤滑剤リザーバ14への充填により作動する完全に機械式の遮断機構が、遮断弁装置32により得られる。

キャップ110は、付勢部材104の保持に加え、表示ピン108が貫通する通路を備えている。潤滑剤リザーバ14内の潤滑剤が、充填プレート54及びアクチュエータピン106を上方に押し上げると、表示ピン108の頭部が、キャップ110から外に現れてくる。これは、作業者に対する視覚的表示となり、潤滑剤リザーバ14が完全に満杯となったか否かが一目でわかる。

充填プレート54aは気流用開口122aを備え、充填プレート54bは気流用開口122bを備えており、これら気流用開口122a及び気流用開口122bは、潤滑剤の液位が低下する際(圧送時)の潤滑剤リザーバ14内への空気の流入、及び潤滑剤の液位が上昇する際(補充時)の潤滑剤リザーバ14内からの空気の流出を、それぞれ通気孔66を介して行えるようにするものである。図示した実施形態において、上方の充填プレート54aを貫通する上方の気流用開口122aは、下方の充填プレート54bを貫通する下方の気流用開口122bより小さな径を有している。可撓ダイヤフラム52は、気流用開口122aと気流用開口122bとの間に位置するダイヤフラムフラップ体124を有している。ダイヤフラムフラップ体124は、チェック弁として機能し、ダイヤフラムプレート48を通り抜ける空気の流動を許容する一方、潤滑剤と接した状態では閉じて、潤滑剤がダイヤフラムプレート48を通り抜けるのを防止する。図3Aには、気流用開口122a、気流用開口122b、及びダイヤフラムフラップ体124が1組のみ示されているが、ダイヤフラムプレート48の一実施形態として、このような気流用の機構を複数備えるようにしてもよい。

図3Bは、機械側装置12の別の実施形態の断面図である。機械側装置12は、図3Aに関して上述したように作動するものであるが、更に、センサ118及びトランスミッタ120を有したトランスミッタ装置116を備えている。トランスミッタ装置116は、例えば、遮断弁装置32に固定されるモジュール装置とすることができる。トランスミッタ装置116は、表示ピン108の位置に基づき、遮断弁102の作動状態を示すデジタル信号を(例えば、潤滑コントローラ32に)発信する。センサ118は、表示ピン108が、遮断弁102の開弁状態に対応する第1下方位置から、遮断弁102の閉弁状態に対応する第2上方位置へと垂直に移動したことを検出する。トランスミッタ120は、この弁作動状態を示すデータ信号を発信する。センサ118は、例えば、表示ピン108の移動によって駆動されるリードスイッチ、または表示ピン108の相対位置を検出する電磁式センサとすることができる。トランスミッタ120は、無線式または有線式のトランスミッタとすることが可能であり、潤滑コントローラ42またはそれ以外の制御機器やデバイスとの通信が可能である。一実施形態として、トランスミッタ装置116により表示ピン108を覆い隠して、使用者に対する視覚的表示として機能しないようにすることもできる。

図4A及び図4Bは、図3Aに関して上述したように、表示ピン108が下降した状態及び上昇した状態を示す機械側装置12の斜視図である。図4A及び図4Bには、機械側装置12、モータ16、弁装置本体100、表示ピン108、及びキャップ110が示されている。図4Aは、遮断弁102が開弁状態にあることに対応する表示ピン108の下降した状態を示している。図4Bは、遮断弁102が閉弁状態にあることに対応する表示ピン108の上昇した状態を示している。表示ピン108の位置は、潤滑剤リザーバ14が満杯であるか否かを使用者が一目で確認できるようにする視覚的表示として機能する。

図3A、図3B、図4A、及び図4Bに示すように、遮断弁装置32は、潤滑剤が潤滑剤リザーバ14の上端部分に到達したことに応答して、遮断弁102を受動的に閉弁させる。また、遮断弁装置32は、表示ピン108の部位によって得られる視覚的表示、及びトランスミッタ装置116によって発信されるデータ信号のいずれかにより、満杯状態の表示も行う。

[可能な実施形態の説明] 以下は、本発明の実現可能な実施形態に関する非限定的な説明である。

潤滑システムは、潤滑剤リザーバと、前記潤滑剤リザーバ内への流入口と、前記潤滑剤リザーバ内の最上部に配置されたダイヤフラムプレートと、前記ダイヤフラムプレートに連結されており、前記潤滑剤リザーバへの潤滑剤の充填によって前記ダイヤフラムプレートが上方に押し上げられることで、前記潤滑剤リザーバの非満杯状態に対応する第1位置から、前記潤滑剤リザーバの満杯状態に対応する第2位置へと駆動されるアクチュエータピンと、潤滑剤を受け取る補充流入口と、前記潤滑剤リザーバの前記流入口に連通する補充流出口と、前記補充流入口と前記補充流出口との間に介装され、前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるとき、前記補充流入口と前記補充流出口とを連通させ、前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるとき、前記補充流入口と前記補充流出口との連通を遮断するように、前記アクチュエータピンによって駆動される遮断弁とを備える。

上述した潤滑システムには、選択的もしくは付加的に、または代替として、以下に示すような、特徴、構成、及び付加的構成部材のうちのいずれかを1または複数含めることができる。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、前記アクチュエータピンは、前記第1位置に向けて付勢されている。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、前記遮断弁に連結され、前記潤滑剤リザーバの満杯状態を示す視覚的表示を行うことが可能な表示ピンを更に備える。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、前記表示ピンは、前記アクチュエータピンが前記第2位置にある間、前記遮断弁から離間する方向に伸長した状態となる一方、前記アクチュエータピンが前記第1位置にある間は、前記遮断弁から離間する方向に伸長した状態にない。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、前記遮断弁は、ポペット弁である。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、前記遮断弁と前記潤滑剤リザーバとの間に介装された流体用マニホールドを更に備える。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、補充装置を更に備え、前記補充装置は、補充用供給源と、前記補充用供給源から前記補充流入口に接続可能な補充用流路と、前記補充用供給源に設けられ、前記補充用流路を介し、前記補充用供給源から前記補充流入口に潤滑剤を圧送するポンプとを更に備える。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、前記ダイヤフラムプレートは、前記ダイヤフラムプレートを通り抜ける空気の流動を許容する一方で前記ダイヤフラムプレートを通り抜ける潤滑剤の流動を阻止するチェック弁として機能するダイヤフラムフラップ体を有した気流用開口を備える。

前記潤滑システムの更なる実施形態において、前記ダイヤフラムプレートは、前記潤滑剤リザーバの上端部分を横切って延設された可撓性の膜体により支持される2つの実質的に硬質のプレートを備える。

潤滑剤リザーバ用の流入遮断装置であって、前記流入遮断装置は、前記潤滑剤リザーバ内の最上部に配置されたダイヤフラムプレートと、前記ダイヤフラムプレートに連結されており、前記潤滑剤リザーバへの潤滑剤の充填によって前記ダイヤフラムプレートが上方に押し上げられることで、前記潤滑剤リザーバの非満杯状態に対応する第1位置から、前記潤滑剤リザーバの満杯状態に対応する第2位置へと駆動されるアクチュエータピンと、前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるときに開弁して、前記潤滑剤リザーバに向かう潤滑剤の流動を許容し、前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるときに閉弁して、前記潤滑剤リザーバに向かう潤滑剤の流動を阻止するように、前記アクチュエータピンによって駆動される流入遮断弁と、前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるときに視認可能となる一方、前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるときには隠れて見えなくなる表示ピンとを備える。

上述した流入遮断装置には、選択的もしくは付加的に、または代替として、以下に示すような、特徴、構成、及び付加的構成部材のうちのいずれかを1または複数含めることができる。

前記流入遮断装置の更なる実施形態において、前記流入遮断弁は、ポペット弁である。

前記流入遮断装置の更なる実施形態において、前記流入遮断弁は、開弁方向に付勢されている。

前記流入遮断装置の更なる実施形態において、前記表示ピンは、前記アクチュエータピンが前記第2位置にあるとき、前記遮断弁から離間する方向に伸長した状態となる一方、前記アクチュエータピンが前記第1位置にあるときは収縮した状態となる。

前記流入遮断装置の更なる実施形態において、前記アクチュエータピンが前記第1位置と前記第2位置とのいずれにあるかを示す充填状態信号を生成するセンサと、前記充填状態信号をコントローラに発信するトランスミッタとを更に備える。

前記流入遮断装置の更なる実施形態において、補充用供給源に接続された着脱可能な補充用配管を受容する連結式補充流入口を更に備える。

具体的な実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能であると共に、均等物で本発明の各構成要素を置き換えることが可能であることが当業者に理解されよう。また、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況やものを本発明の教示に適合させるための様々な変形が可能である。従って、本発明は、開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内に包含される全ての態様を含むものである。

米国仮出願第61/863334号は、その全体を参照することにより、ここに編入されるものである。

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