Hermetic electric compressor

申请号 JP14537996 申请日 1996-06-07 公开(公告)号 JP3864452B2 公开(公告)日 2006-12-27
申请人 松下電器産業株式会社; 发明人 正浩 坪川; 傳良 成田; 清治 油屋; 義治 竹内; 敏治 野洲; 学 阪井; 正治 青鹿;
摘要
权利要求
  • 底部に潤滑油溜めを有する密閉容器内にクランク軸によって連結された電動機と圧縮機構部およびクランク軸を電動機の反圧縮機構部側で回転自在に支持する副軸受とを収納し、前記副軸受を収納保持する副軸受部材に前記クランク軸内部に設けたクランク軸油通路へ前記潤滑油溜めの油を汲み上げて供給する歯車ポンプを配置した密閉型電動圧縮機であって、前記歯車ポンプは、前記クランク軸により駆動される歯車対を収納するポンプケース、および該ポンプケースの反副軸受側端面に前記歯車対収納空間を覆うように配置されて前記歯車対に油を吸入する油連通口を有するふた板、および該ふた板の反歯車対側を覆うように配置されてふた板との間に油溜めを形成するポンプカバー、および前記ポンプカバーから延設されて先端が潤滑油溜めに浸漬された油吸入ノズルとからなり、前記油吸入ノズルとポンプカバーは少なくともどちらか一方が熱可塑性樹脂材料からなり、熱による塑性加工で固定されたものである密閉型電動圧縮機。
  • 底部に潤滑油溜めを有する密閉容器内にクランク軸によって連結された電動機と圧縮機構部およびクランク軸を電動機の反圧縮機構部側で回転自在に支持する副軸受とを収納し、前記副軸受を収納保持する副軸受部材に前記クランク軸内部に設けたクランク軸油通路へ前記潤滑油溜めの油を汲み上げて供給する歯車ポンプを配置した密閉型電動圧縮機であって、前記歯車ポンプは、前記クランク軸により駆動される歯車対を収納するポンプケース、および該ポンプケースの反副軸受側端面に前記歯車対収納空間を覆うように配置されて前記歯車対に油を吸入する油連通口を有するふた板、および該ふた板の反歯車対側を覆うように配置されてふた板との間に油溜めを形成するポンプカバー、および前記ポンプカバーから延設されて先端が潤滑油溜めに浸漬された油吸入ノズルとからなり、前記油吸入ノズルとポンプカバーはプレス加工により一体に成形されたものである密閉型電動圧縮機。
  • 底部に潤滑油溜めを有する密閉容器内にクランク軸によって連結された電動機と圧縮機構部およびクランク軸を電動機の反圧縮機構部側で回転自在に支持する副軸受とを収納し、前記副軸受を収納保持する副軸受部材に前記クランク軸内部に設けたクランク軸油通路へ前記潤滑油溜めの油を汲み上げて供給する歯車ポンプを配置した密閉型電動圧縮機であって、前記歯車ポンプは、前記クランク軸により駆動される歯車対を収納するポンプケース、および該ポンプケースの反副軸受側端面に前記歯車対収納空間を覆うように配置されて前記歯車対に油を吸入する油連通口を有するふた板、および該ふた板の反歯車対側を覆うように配置されてふた板との間に油溜めを形成するポンプカバー、および前記ポンプカバーから延設されて先端が潤滑油溜めに浸漬された油吸入ノズルとからなり、前記歯車ポンプのふた板に設けた油通路と油連通口のプレスの抜き方向を相互に反対方向とした密閉型電動圧縮機。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、冷暖房装置あるいは冷蔵庫などに用いられるスクロール圧縮機やロータリー圧縮機などの密閉型電動圧縮機に関するものである。
    【0002】
    【従来の技術】
    従来より、冷暖房装置、あるいは冷蔵庫などの冷却装置にはスクロール圧縮機やロータリー圧縮機などの密閉型電動圧縮機が用いられている。 この種類の圧縮機の従来技術として、スクロール圧縮機を例にとり図面とともに説明する。
    【0003】
    図5に示すように、密閉容器10の内部には、圧縮機構部1、電動機部7を構成する回転子6と固定子5、電動機部7の回転を圧縮機構部1に伝達するクランク軸2、クランク軸2を支承する軸受部材3と副軸受け部4aの副軸受け部材4が設置され、さらに軸受部材3には軸受部の潤滑に供された油を一時回収する容器11が配設されている。 また、密閉容器10には、低圧冷媒ガスを吸入するための吸入管8、圧縮機構部1で圧縮された高圧冷媒ガスを密閉容器の外部へ吐出するための吐出管9が設けられ、クランク軸2の端部には歯車ポンプ150が設けられている。
    【0004】
    上記構成において、電動機部7の回転子6が回転すると、この回転力はクランク軸2によって圧縮機構部1に伝達される。 圧縮機構部1に回転力が伝達されると、冷媒ガスに圧縮作用が生じる。 この結果、吸入管8より吸入された低圧冷媒ガスは、圧縮機構部1で高圧冷媒ガスに圧縮されて、いったん密閉容器10内の吐出口側空間14に吐出された後、軸受部材3に設けられた連通口12を通過し電動機側空間17に流入する。 その後高圧冷媒ガスの主流は、固定子5に設けられた切り欠き部13を通り、副軸受け側空間18に至り、最終的に吐出管9より冷凍サイクル(図示せず)中へ吐き出される。
    【0005】
    一方、歯車ポンプ150は、ポンプケース151に歯車対52とストレーナ157とストレーナで捕獲した油中の異物を溜める異物溜め室155と油吸入ノズル156を内蔵する構成となっており、ポンプケース151をふた板153で覆い、ねじ152を4本用いて締結することにより、ポンプケース151に歯車対52を配設するくぼみ60aとふた板153とで歯車室60を構成する一方、ねじ152の締結力によりポンプケース151とふた板153の密着性を維持し、油や冷媒ガスに対するシール性を確保することを狙った構成となっている。 また、図6、図7に示すようにポンプケース151には歯車室60に接して油溜め61が配設されており、ポンプ始動時に歯車対52に油が潤滑シール油として供給される構成になっている。 また、ストレーナ157はステンレス製スクリーン157aをステンレス製板枠157bで挟み込み、スポット溶接で固定する構成となっている。 一方ステンレス製板枠157bにはバネ性を有した板材を突起形状に配設している。 図7に示すようにこの突起物157cにより、ストレーナ157をポンプケース151に装着時、ストレーナ157がポンプケース151のストレーナ装着面に密着することにより、異物溜まり室155の異物が歯車室60に侵入することを防止している。
    【0006】
    以上の構成の歯車ポンプ150が図5に示すようにクランク軸2の端部に配設され、副軸受け部材4に嵌合挿入されてボルト154を2本使用してポンプケース151部を副軸受け部材4のポンプ取付座面に締結することにより取り付けられている。 クランク軸2の端部の形状はDカット形状となっており、内歯車52bのDカット形状の穴部に挿入されている。 クランク軸2と内歯車52bのDカット形状部を介してクランク軸2による駆動力を内歯車52bに伝達し内歯車52bと外歯車52aで構成される歯車対52の噛み合わせ回転運動により生じるポンプ作用により歯車ポンプ150を作動させる。 電動圧縮機の作動時、密閉容器10の下部の潤滑油溜め15の潤滑油は、歯車ポンプ150の油吸入ノズル156を介して歯車ポンプ150内部に汲み上げられた後、油中の異物を捕獲するためにストレーナ157を通り歯車対52に供給される。 この後、前記歯車対52のポンプ作用により油はふた板153に設けられた油通路153bに送り出され、油通路153bからクランク軸2に設けられたクランク軸油通路16を通り、圧縮機構部1へ供給される。 この潤滑油の大半の部分は軸受部材3とクランク軸2との摺動面などを潤滑した後、軸受部材3に配設された油回収容器11に回収された後油回収容器11に配設された連通口11aより排出され、重力の作用により落下し、密閉容器10の下部の潤滑油溜め15に戻る。 また、残りの潤滑油は圧縮機構部1から高圧冷媒ガスとともに密閉容器10内に吐き出され、電動圧縮機内部を移動する間に高圧冷媒ガスから分離され、同じく重力の作用により落下し、密閉容器10の下部の潤滑油溜め15に戻る。
    【0007】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかしながら、従来の技術では歯車ポンプのポンプケースに歯車対のほか、ストレーナと異物溜め部と油吸入ノズルを併設しているため、ストレーナの取り付け寸法および異物溜め部に必要な容積から求まる寸法および油吸入ノズルに要求される直径寸法によりポンプケースの厚さ寸法が規制されてしまい、電動圧縮機の軸方向にその寸法が大きくなる。 一方、ポンプケースに設けられた歯車室は、ポンプケースに歯車対を配設するくぼみをふた板で覆い、ふた板をねじで締結することにより構成されるため、構造上電動圧縮機の副軸受け部と歯車対との軸方向の距離が必然的に長くなる。
    【0008】
    このため、電動圧縮機のクランク軸の理想軸線に対してクランク軸回転時における回転軸線が振れ回り(歳差運動)を生じた場合、歯車対の回転運動にクランク軸の振れ回り運動が加わることになる。 すなわち、歯車対がクランク軸の回転運動によりこじれながら回転運動をすることになり、この結果、歯車対および歯車室の壁面およびクランク軸の歯車対駆動部および歯車対の歯車曲線部などに異常摩耗が生じ、また、歯車対のこじれ運動に起因して電動圧縮機運転中に異音が発生し、電動圧縮機の性能と信頼性が低下するという問題が生じる。
    【0009】
    従来技術で以上の課題を解決しようとすると、歯車対と歯車室の隙間を大きく設定する必要が生じる。 しかしこの場合、隙間が大きいために歯車対と歯車室のシール性が低下してポンプの油の流量性能と揚程性能が低下するという弊害が生じる。 また、従来技術で前記の課題を解決する別の手段として、クランク軸、副軸受け部材および歯車ポンプの各構成部品の設計公差を厳しく設定し組み合わせる方法がある。 しかしこの場合は、各部品に高精度の加工と加工後の精度の検査、管理が要求されるという課題が生じることになる。
    【0010】
    次に、従来の技術では歯車ポンプのポンプケースに歯車対のほか、ストレーナと異物溜め部と油吸入ノズルを併設しているため、ストレーナの取り付け寸法および異物溜め部に必要な容積から求まる寸法および油吸入ノズルに要求される直径寸法により、電動圧縮機の軸方向でのポンプケースの投影面積が大きくなり、また、厚さ寸法も大きいため歯車ポンプ全体の容積も大型化する。
    【0011】
    本発明は上記従来技術の課題を解決するもので、性能および信頼性の高い電動圧縮機を提供することを目的とするものである。
    【0012】
    【課題を解決するための手段】
    上記の課題を解決するために本発明は、歯車ポンプのポンプケースには歯車対だけを内蔵する構成として、油吸入ノズルおよび異物溜め部を形成するポンプカバーおよびストレーナを歯車対の回転軸の方向にふた板を挟んで歯車対と対向した位置に配設する一方で、ふた板には凹部形状の油通路に加え、歯車対への油連通口を設け、前記ふた板をプレス加工により形成し、油通路と油連通口のプレス抜き方向を相互に反対方向としたものである。
    【0013】
    また、油吸入ノズルとポンプカバーの少なくともどちらか一方を熱可塑性樹脂からなるものとし、両者を熱による塑性加工で固定したものである。
    【0014】
    あるいは、油吸入ノズルとポンプカバーをプレス加工により一体成形したものである。
    【0015】
    これにより、 シール性を確保しつつポンプケースを薄型化し、歯車対と副軸受部材との距離を短くすることができるので、クランク軸先端部の振れ回りを小さく抑え歯車対のこじれ運動を抑えることが出来る。
    【0016】
    また、簡便な加工により気密性の高い油吸入ノズルおよびポンプカバーを構成することが出来る。
    【0017】
    【発明の実施の形態】
    上記の課題を解決するために本発明は、歯車ポンプのポンプケースには歯車対だけを内蔵する構成としているので、ポンプケースを薄型化し、歯車対と副軸受部材との距離を短くすることができるので、クランク軸先端部の振れ回りを小さく抑え歯車対のこじれ運動を抑えることが出来る。
    【0018】
    そして、油吸入ノズルをポンプカバーと共に独立した一体的部品として構成しているので、電動圧縮機本体の構成が縦型の場合に対しても横型の場合に対しても、油吸入ノズル部分の部品だけを取り替えることにより、電動圧縮機に歯車ポンプを構成することが出来る。
    【0019】
    そして、油吸入ノズルをポンプカバーに配設しているので、油吸入ノズルとポンプカバーを一体的に構成する事ができると共に、ポンプケースを薄型化し、歯車対と副軸受部材との距離を短くすることができるので、クランク軸先端部の振れ回りを小さく抑え歯車対のこじれ運動を抑えることが出来る。
    【0020】
    そして、油吸入ノズルとポンプカバーの両方または一方を樹脂により製作しているため、部品を任意の形状に簡単に製作できる。
    【0021】
    そして、ポンプカバーに樹脂製の油吸入ノズルを加熱による塑性変形の性質を利用した加工を施し取り付けているため、油吸入ノズルを簡便な加工によりポンプカバーに取り付けることができる。
    【0022】
    そして、ポンプカバーの頭部に斜面を設け、この斜面に油吸入ノズルをポンプカバーと一体的にプレス加工で製作して構成しているため、ポンプカバーと油吸入ノズルの接合面がなくなり、歯車ポンプ組立時のポンプカバーの気密性が向上する。
    【0023】
    そして、ふた板に設けた油通路と油連通口のプレスの抜き方向を相互に反対方向としているので、油通路のプレスエッジ部分がプレス抜きダレにより曲線形状となって開口するので、歯車対が汲み上げた潤滑油を歯車対の油押し出し部分からクランク軸に設けた油通路に導く際に必要な通路面積と通路容積を十分に確保できる一方で、油連通口が歯車対と対向する面のプレスエッジ部分にはプレス抜きダレが構成される事なくシャープエッジ形状となるので、歯車対の油吸入部分と油押し出し部分が歯車対とふた板とが対向する面で連通する事を最小限に抑え、シール性を確保することができる。
    【0024】
    【実施例】
    以下本発明の一実施例における密閉型電動圧縮機について、密閉型電動スクロール圧縮機を例にとり図面とともに説明する。
    【0025】
    図1において、歯車ポンプ50は、ポンプケース51を副軸受け部4aの副軸受け部材4に嵌合挿入し、ねじ59によりポンプケース51とふた板53とポンプカバー54とが共締めされ副軸受け部材4のポンプ取付座面に締結されている。 ポンプケース51に設けたくぼみ60aには外歯車52aおよび内歯車52bで構成される歯車対52が装着されており、ふた板53でポンプケース51を覆うことにより、ふた板53とくぼみ60aで歯車室60が構成され、歯車対52は歯車室60内に封入された構造となる。 さらに、内歯車52bの中央部にはDカット形状の穴が設けられており、この穴にクランク軸2の端部のDカット形状部分が嵌合挿入されクランク軸2により伝達される回転力を内歯車52bに伝達し、内歯車52bと外歯車52aの噛み合わせ回転運動により歯車対52にポンプ作用を生じさせ、歯車ポンプ50を作動させる。
    【0026】
    一方、ふた板53には油吸入ノズル56から汲み上げられた油を歯車対52へ導くための油連通口53aが配設され、さらに、歯車対52に到達した油をクランク軸2に設けたクランク軸油通路16へ導くためのくぼみ形状のポンプ油通路53bが配設されている。
    【0027】
    一方、ふた板53を挟んで歯車対52と対向した配置にポンプカバー54が取り付けられ、ポンプカバー54とふた板53で異物溜め部55および油溜め部58が構成される。 さらに、ポンプカバー54には段差部が設けられており、この段差部に円形薄型形状の樹脂枠にステンレス製あるいは真鍮製、鉄製などのメッシュが取り付けられたストレーナ57が嵌合挿入され、ストレーナ57の樹脂枠端面がポンプカバー54の端面に対して電動圧縮機の軸方向にわずかに突き出ている。 ここで、ポンプカバー54の頭部は内側方向にパイプ形状に折返し加工が施されており、このパイプ形状部分にテフロン等の樹脂製チューブで作られた油吸入ノズル56が挿入され、さらに油吸入ノズル56に加熱による塑性変形加工を施してポンプカバー54の折返し加工部の形状に密着した状態で折返し加工が施され取り付けられている。 また、油吸入ノズル56の先端部は密閉容器10内の潤滑油溜め15内に配設されている。
    【0028】
    以上の構成で、副軸受け部4aと歯車対52との距離を従来技術による歯車ポンプの構成に比べて短く設定できるので、電動圧縮機の運転時にクランク軸2の先端部の振れ回りを小さく抑える事ができる。 この効果により、クランク軸2の端部に配設された歯車対52は歯車室60内でこじれを生じる事なく回転する。 このため、歯車対52や歯車室60の壁面に異常摩耗を生じる事がなくなる一方で、歯車対52の回転による異音が生じることもなくなる。
    【0029】
    次に、本実施例における歯車ポンプ作動時の油の流れはつぎに述べる通りである。 歯車ポンプ50が作動すると、電動圧縮機の潤滑油溜め15の油は歯車対52のポンプ作用により油吸入ノズル56を介して異物溜め部55に導かれる。 さらに、ポンプカバー54に嵌合挿入されたストレーナ57は、油連通口53aを覆うように配設されているので、油はストレーナ57で油中の異物が捕獲された後油連通口53aを介して歯車対52に汲み上げられる。 歯車対52に汲み上げられた油はふた板53に設けられたポンプ油通路53bを通りクランク軸2に設けられたクランク軸油通路16に導かれ、最終的に圧縮機構部1へ供給される。
    【0030】
    また、図2に示すように、歯車対52の油吸入口部分63をふた板53の油連通口53aと位置を合わせて配設して油連通口53aの形状を三日月形状とし、歯車対52の油吸入口部分63を広く覆うように配設すれば、油が油連通口53aを通過する際の流路の抵抗が十分小さくなり、歯車ポンプ50の回転負荷を小さくする事ができ、さらにふた板53に設けたポンプ油通路53bと油連通口53aのプレス加工の抜き方向を相互に反対方向にすると、ポンプ油通路53bからクランク軸2に設けたクランク軸油通路16へ油を導く際に必要な通路の面積と容積を確保する一方で、歯車対52の油吸入部分63と油通路53b部分が歯車対52とふた板53とが対向する面で連通する事を最小限に抑え、シール性を確保することができる。
    【0031】
    また、図3に示すようにポンプカバー54の頭部に斜面を設け、この斜面から油吸入ノズル56をポンプカバー54と一体的に加工、成形してもよい。
    【0032】
    また、図1に示す油吸入ノズル56を図4に示した例のように配設すると横置き型の電動圧縮機だけでなく縦置き型の電動圧縮機においても本発明による潤滑油ポンプを合理的に構成できる。
    【0033】
    なお、 図1から図4の実施例は、密閉型電動スクロール圧縮機の例を説明したが、本発明は、スクロール圧縮機に限らず、他の密閉型電動圧縮機、たとえば密閉型ロータリー圧縮機に適用されることはいうまでもない。
    【0034】
    【発明の効果】
    上記実施例から明らかなように本発明は、 ポンプケースに歯車対だけを内蔵し、ポンプケースの反副軸受側端面を覆って歯車対が収納された空間を閉塞するふた板を有する歯車ポンプを備え、前記ふた板はプレス加工により形成され、歯車対に油を吸入するための油連通口と、歯車対から吐出される油をクランク軸油通路に導くための油通路とを有し、前記油連通口と油通路とはプレスの抜き方向を相互に反対方向としたので、歯車対と副軸受の間にはポンプカバー以外の部品が存在せず、歯車対と副軸受の間の距離を最小限とした歯車ポンプをシール性良く構成することが可能となり、クランク軸先端部の振れ回りを小さく抑え歯車対のこじれ運動を抑えることが出来る。
    【0035】
    また、ポンプカバーと油吸入ノズルを簡便な方法で気密性良く一体構成することが出来る。
    【0036】
    この結果、歯車対および歯車室の壁面およびクランク軸の歯車対駆動部および歯車対の歯車曲線部などに異常摩耗が生じることを排除でき、さらに、歯車対のこじれ運動に起因して生じる電動圧縮機運転時の異音の発生を抑制することが出来るので、信頼性と性能の高い電動圧縮機を提供することができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】 本発明の一実施例における密閉型電動スクロール圧縮機の部分断面図【図2】 本発明の第の実施例における歯車ポンプの部品平面図と部分断面図【図3】 本発明の第の実施例における密閉型電動スクロール圧縮機の部分断面図【図4】 本発明のその他の実施例における密閉型電動スクロール圧縮機の断面図【図5】 従来例の密閉型電動スクロール圧縮機の断面図【図6】 従来例の歯車ポンプの平面図【図7】 従来例の歯車ポンプの断面図【符号の説明】
    1 圧縮機構部 2 クランク軸 3 軸受部材 4 副軸受部材 5 固定子 6 回転子 10 密閉容器 15 潤滑油溜め 16 クランク軸油通路 50 歯車ポンプ 51 ポンプケース 52 歯車対 52a 外歯車 52b 内歯車 53 ふた板 53a 油連通口 53b ポンプ油通路 54 ポンプカバー 55 異物溜め 56 油吸入ノズル 57 ストレーナ 58 油溜め

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